[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP3811295B2 - 自転車用ブレーキ装置 - Google Patents

自転車用ブレーキ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3811295B2
JP3811295B2 JP24976098A JP24976098A JP3811295B2 JP 3811295 B2 JP3811295 B2 JP 3811295B2 JP 24976098 A JP24976098 A JP 24976098A JP 24976098 A JP24976098 A JP 24976098A JP 3811295 B2 JP3811295 B2 JP 3811295B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake
arm
knocker
arm portion
lever
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24976098A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000072078A (ja
Inventor
功 松野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nissin Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Kogyo Co Ltd filed Critical Nissin Kogyo Co Ltd
Priority to JP24976098A priority Critical patent/JP3811295B2/ja
Publication of JP2000072078A publication Critical patent/JP2000072078A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3811295B2 publication Critical patent/JP3811295B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,自転車用ブレーキ装置に関し,特に,前輪及び後輪の一方を制動する第1ブレーキと,前輪及び後輪の他方を制動する第2ブレーキと,前記第1ブレーキを単独作動すべく,該第1ブレーキに第1ボーデンワイヤを介して連結される第1ブレーキレバーと,前記第1及び第2ブレーキを同時作動すべく,該第1及び第2ブレーキにそれぞれ第2及び第3ボーデンワイヤを介して連結される第2ブレーキレバーとからなるブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術分野】
従来,自転車用ブレーキ装置においては,前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動して作動させる前後輪ブレーキ連動式のものが,例えば特開平5−16862号公報に開示されている。この公開公報に開示されたものは,自転車の操向ハンドルに設けられた左右いずれのブレ−キレバーを操作しても,前後輪ブレーキが連動して,前後輪を同時に制動させ得るようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,この従来の前後輪ブレーキ連動式のものでは,左右のどちらかのブレーキレバーによっても同じように前後輪ブレーキが連動して同時作動してしまうので,前後輪のいずれか一方を単独で制動することができず,走行条件によっては前後輪の制動バランスを調節することができず,操作性及び制動フィーリングが良好とは言い難い。
【0004】
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,一方の車輪を単独で制動する態様と,前後輪を同時に制動する態様とを走行条件によって選択し得るようにして,操作性及び制動フィーリングを良好にした自転車用ブレーキ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は,前輪及び後輪の一方を制動する第1ブレーキと,前輪及び後輪の他方を制動する第2ブレーキと,前記第1ブレーキを単独作動すべく,該第1ブレーキに第1ボーデンワイヤを介して連結される第1ブレーキレバーと,前記第1及び第2ブレーキを同時作動すべく,該第1及び第2ブレーキにそれぞれ第2及び第3ボーデンワイヤを介して連結される第2ブレーキレバーとからなり,前記第1ブレーキは,互いに自転車に相対回動可能に枢支される第1アーム部及び第1ノッカー部,並びに第1ノッカー部にブレーキ操作力を加えたとき前記第1アーム部及び第1ノッカー部の相対回動を阻止して該ブレーキ操作力を前記第1アーム部に伝達する第1相対回動規制手段からなる第1ブレーキアームと,前記第1アーム部に取り付けられて前輪及び後輪の一方のリムの一側面に対向する第1ブレーキシューと,互いに自転車に相対回動可能に枢支される第2アーム部及び第2ノッカー部,並びに第2ノッカー部にブレーキ操作力を加えたとき前記第2アーム部及び第2ノッカー部の相対回動を阻止して該ブレーキ操作力を前記第2アーム部に伝達する第2相対回動規制手段からなる第2ブレーキアームと,前記第2アーム部に取り付けられてリムの他側面に対向する第2ブレーキシューとを備え,前記第1ノッカー部に前記第1ボーデンワイヤのインナワイヤを接続すると共に前記第2アーム部に前記第1ボーデンワイヤのアウタワイヤを接続して,前記第1ブレーキレバーに加えたブレーキ操作力が前記第1ノッカー部及び前記第1相対回動規制手段を介して前記第1アーム部に伝達すると共に前記第2アーム部に伝達して前記第1及び第2ブレーキシューを前記リムに挟圧させることにより前記第1ブレーキを作動させるようにする一方,前記第2ノッカー部に前記第2ボーデンワイヤのインナワイヤを接続すると共に前記第1アーム部に前記第2ボーデンワイヤのアウタワイヤを接続して,前記第2ブレーキレバーに加えたブレーキ操作力の一部が前記第2ノッカー部及び前記第2相対回動規制手段を介して前記第2アーム部に伝達すると共に前記第1アーム部に伝達して前記第1及び第2ブレーキシューを前記リムに挟圧させることにより前記第1ブレーキを作動させ,同時に,前記第2ブレーキレバーに加えたブレーキ操作力の他部が前記第3ボーデンワイヤを介して前記第2ブレーキに伝達して該第2ブレーキを作動させるようにしたことを第1の特徴とする。
【0006】
この第1の特徴によれば,第1ブレーキレバーを操作すると,その操作力が第1ノッカー部及び第1相対回動規制手段を介して第1アーム部に伝達すると共に第2アーム部に伝達し,これにより第1及び第2ブレーキシューを一方の車輪のリムに挟圧させる。即ち,第1ブレーキの単独作動により,一方の車輪のみを制動することができる。
【0007】
また,第2ブレーキレバーを操作すると,その操作力が第2ノッカー部及び第2相対回動規制手段を介して第2アーム部に伝達すると共に第1アーム部に伝達し,これにより第1及び第2ブレーキシューを一方の車輪のリムに挟圧させる。これと同時に,上記操作力は,第3ボーデンワイヤを介して第2ブレーキにも伝達する。即ち,第1及び第2ブレーキの連動作動により,前後輪を同時に制動することができる。
【0008】
また本発明は,上記特徴に加えて,前記第1ノッカー部及び前記第2アーム部間に,前記第2ブレーキシューを前記第1ブレーキシューに対して開かせるように前記第2アーム部を回動付勢すると共に,前記第1ブレーキレバーを非作動位置へ回動付勢する第1戻しばねを介装し,また前記第2ノッカー部及び前記第1アーム部間に,前記第1ブレーキシューを前記第2ブレーキシューに対して開かせるように前記第1アーム部を回動付勢すると共に,前記第2ブレーキレバーを非作動位置へ回動付勢する第2戻しばねを介装したことを第2の特徴とする。
【0009】
この第2の特徴によれば,簡単な構造により,各ブレーキレバー及びブレーキシューを非作動位置に復帰させて,各ブレーキレバーのがたつきを防ぐことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の一実施例に基づいて,以下に説明する。
【0011】
図1は本発明に係るブレーキを備えた自転車の側面図,図2は上記ブレーキ装置における単独制動系統及び連動制動系統を示す正面図,図3は上記ブレーキ装置の要部の分解斜視図,図4は図2の第2ブレーキレバー周りの拡大図である。
【0012】
先ず,図1において,本発明の自転車用ブレーキ装置は,自転車1の前輪2を制動する第1ブレーキ3と,後輪4を制動する第2ブレーキ5とを備えている。
【0013】
図2及び図3に示すように,第1ブレーキ3は,2本の第1及び第2ブレーキアーム6,7を備えており,これらの第1及び第2ブレーキアーム6,7は,それぞれ第1及び第2アーム部8,9と第1及び第2ノッカー部10,11とに分割されて構成される。
【0014】
第1及び第2アーム部8,9の各一端には固定支点用の孔12,13が,また各他端には第1及び第2ブレーキシュー14,15(図2に図示)の取付用の孔16,17がそれぞれ穿設される。また,第1及び第2アーム部8,9の一端には,それぞれ,固定支点用の孔12,13に関して第1及び第2ブレーキシュー14,15の取付側と反対側に突出するようにして第1及び第2回動規制部18,19が設けられている。更に,第1及び第2アーム部8,9には,それぞれ固定支点用の孔12,13とブレーキシュー14,15取付用の孔16,17との中間位置に第1及び第2ブラケット20,21が一体に形成される。これらの第1及び第2ブラケット20,21の先端に設けられた取付孔24,25に支持ブレーキ部材22,23が取付けられ,これらによって第1及び第2ボーデンワイヤ42,38のアウタワイヤ43,39がそれぞれ支持される。
【0015】
また,第1及び第2ノッカー部10,11の各一端には,アーム部8,9の前記孔12,13と整合する固定支点用の孔(図示せず)が,各他端には取付孔28,29がそれぞれ穿設され,これらの取付孔28,29に取付けられるワイヤ固定部材26,27によって第1及び第2ボーデンワイヤ42,38のインナワイヤ44,40が固定される。
【0016】
更に,第1及び第2ノッカー部10,11の,固定支点用の孔側には,第1及び第2段差部30,31が形成される。
【0017】
そして,図3に示すように第1アーム部8と第1ノッカー部10とを,第1アーム部8の固定支点用の孔12と第1ノッカー部10の固定支点用の孔とを整合させると共に,第2アーム部9と第2ノッカー部11とを,第2アーム部9の固定支点用の孔13と第2ノッカー部11の固定支点用の孔とを整合させて,図2に示すようにこれらの固定支点用の孔12,13にボルト32を挿通させ,このボルト32は自転車1のフロントフォーク1aに螺着される。こうして,第1及び第2アーム部8,9と第1及び第2ノッカー部10,11とを組み合わせた2つのブレーキアーム6,7は,ボルト32を固定支点として回動可能になっている。
【0018】
このとき,第1アーム部8と第1ノッカー部10とが相対回動可能に連結されると共に第2アーム部9と第2ノッカー部11とが相対回動可能に連結される。その場合,第1及び第2アーム部8,9の第1及び第2回動規制部18,19が第1及び第2ノッカー部10,11の第1及び第2段差部30,31に対向していて,ブレーキ操作が行われて第1及び第2ノッカー部10,11がそれぞれ第1及び第2アーム部8,9に対して上方へ相対回動する際,第1及び第2回動規制部18,19が第1及び第2段差部30,31に当接係合することにより,第1及び第2ノッカー部10,11がそれぞれ第1及び第2アーム部8,9に対してそれ以上の上方への相対回動が規制されるようになっている。即ち,第1回動規制部18と第1段差部30とにより,本発明の第1ブレーキアーム6における第1相対回動規制手段33が構成されると共に,第2回動規制部19と第2段差部31とにより,本発明の第2ブレーキアーム7における第2相対回動規制手段34が構成される。
【0019】
図2に示すように,アーム部8,9の先端には取付フランジ16,17が一体に形成されており,これらに第1及び第2ブレーキシュー14,15がボルトにより固定される。これらのブレーキシュー14,15は,前輪のリム37を挟圧することにより前輪2を制動することができるようになっている。
【0020】
第1ブラケット20に取付けた支持部材22と第2ノッカー部11に取付けた支持部材27との間には第1戻しばね41が縮設され,また第2ブラケット21に取付けた支持部材23と第1ノッカー部10に取付けた支持部材26との間には第2戻しばね45が縮設される。
【0021】
図2に示すように,自転車の操向ハンドル1bの右グリップに隣接して固定されたレバーホルダ46に第1ブレーキレバー47が回動可能に軸支される。レバーホルダ46には,第1ボーデンワイヤ42のアウタワイヤ43の他端が支持されると共に,第1ブレーキレバー47に第1ボーデンワイヤ42のインナワイヤ44の他端が接続される。これらの第1ブレーキレバー47及び第1ボーデンワイヤ42は,後述するように前輪2のみを制動させる単独制動系統を構成する。
【0022】
また図4に明示するように,操向ハンドル1bの左グリップに隣接して固定されたレバーホルダ48に第2ブレーキレバー49が回動可能に軸支され,またこの第2ブレーキレバー49に隣接してイコライザー室55がレバーホルダ48に形成される。第2ブレーキレバー49にはロッド50の一端が枢着されると共に,ロッド50の他端には,イコライザー室55に収容したイコライザーレバー51の中間部が枢着される。このイコライザーレバー51の一端には,第2ボーデンワイヤ38のインナワイヤ40の他端が枢着されると共に,イコライザー室55の蓋板56に第2ボーデンワイヤ38のアウタワイヤ39の他端が支持される。更に,イコライザーレバー51の他端には,第3ボーデンワイヤ52のインナワイヤ53の一端が枢着されると共に,上記蓋板56に第3ボーデンワイヤ52のアウタワイヤ54の一端が支持される。この第3ボーデンワイヤ52の他端側は,後輪を制動する第2ブレーキ5に連結される。
【0023】
そして,イコライザーレバー51において,ロッド50の枢着点と第2ボーデンワイヤ38のインナワイヤ40の枢着点との間の距離a1と,ロッド50の枢着点と第3ボーデンワイヤ52のインナワイヤ53の枢着点との間の距離a2とは,次式に従い設定される。
【0024】
a1>a2
望ましくは,
a1:a2=7:3
ところで,イコライザーレバー51をイコライザー室55に収容することにより,イコライザー51を他物との接触や雨水から保護して,その耐久性を高めることができる。
【0025】
第2ブレーキ5は従来公知のものであり,図示しないが一例として互いに相対回動可能に連結されると共に,ブレーキシュが設けられた2本のブレーキアームを備え,一方のブレーキアームには第3ボーデンワイヤ52のインナワイヤ53の他端が支持され,他方のブレーキアームに第3ボーデンワイヤ52のアウタワイヤ54の他端が支持される。これらの第2ブレーキレバー49,ロッド50,イコライザーレバー51,第1ボーデンワイヤ38及び第3ボーデンワイヤ52は,後述するように前後輪2,4を連動して制動させる連動制動系統を構成している。
【0026】
次の,この実施例の作用について説明する。
【0027】
本発明のブレーキ装置の非作動状態では,図2に示すように,第1ブレーキブレーキ3の第1及び第2ブレーキシュー14,15が前輪2のリム37から離れていると共に,第1及び第2ブレーキアーム6,7の,第1及び第2アーム部8,9の第1及び第2回動規制部18,19と第1及び第2ノッカー部10,11の第1及び第2段差部30,31とが当接した状態となっている。
【0028】
単独制動系統により前輪2のみを制動させる場合,第1ブレーキレバー47を回動操作すると,その操作力が第1ボーデンワイヤ42を介して第1ブレーキアーム6及び第2ブラケット21に伝達され,第1ブレーキアーム6の第1ノッカー部10が図2において反時計方向に回動すると共に,第2ブレーキアーム7の第2アーム部9が図2において時計方向に回動し,第2戻しばね45が圧縮される。第1ノッカー部10の反時計方向の回動では,第1ノッカー部10の第1段差部30と第1アーム部8の第1回動規制部18とからなる第1相対回動規制手段33が係合するので,第1ノッカー部10の回動がこれらの第1段差部30及び第1回動規制部18を介して第1アーム部8に伝達され,第1アーム部8も反時計方向に回動する。これにより,第1及び第2アーム部8,9は互いに接近する方向に動作し,第1及び第2ブレーキシュー14,15がリム37を挟圧するので,前輪2にブレーキがかけられる。
【0029】
このとき,第1アーム部8の反時計方向の回動時,第1ブラケット20も反時計方向に回動するので,第2ボーデンワイヤ38側の第1戻しばね41を介して第2ブレーキアーム7の第2ノッカー部11が反時計方向に回動しようとする力を受ける。この第2ブレーキアーム7では,第2アーム部9の時計方向の回動及び第2ノッカー部11の反時計方向の回動のときは,第2アーム部9の第2回動規制部19と第2ノッカー部11の第2段差部31とからなる第2相対回動規制手段34が係合しないので,第2ノッカー部11は反時計方向に自由に回動する。これにより,第1ブラケット20から第1戻しばね41を介して第2ノッカー部11が反時計方向に力を受けても,第1戻しばね41が圧縮されることはなく,撓んでいる第2ボーデンワイヤ38が単に変位して第1アーム部8の回動による影響を吸収するようになる。したがって,第1ブレーキレバー47が操作されても,第2ブレーキレバー49は,第2ボーデンワイヤ38からの影響を受けることなく,がたつきの無い非作動位置を維持することができ,後輪4の第2ブレーキ5は制動されない。こうして,第1ブレーキレバー47の操作により,第1ブレーキ3のみが作動して,前輪2のみにブレーキがかけられるようになる。
【0030】
第1ブレーキレバー47を解放すると,第1ボーデンワイヤ42を介して第1ノッカー部10及び第2アーム部9に伝達されていたブレーキ操作力が解除されるので,圧縮された第2戻しばね45のばね力で第1ブレーキアーム6の第1ノッカー部10が図2において時計方向に回動するとともに第2アーム部9が反時計方向に回動する。このとき,第1回動規制部18と第1段差部30とが離れて第1相対回動規制手段33の係合が解除されるので,第1アーム部8がフリーとなる。これにより,第1及び第2ブレーキシュー14,15間が開いてリム37を解放するので,前輪2の制動が解除される。同時に,第2戻しばね45の復元力で第1ボーデンワイヤ42も非作動位置に復帰するとともに,この第1ボーデンワイヤ42の非作動位置への復帰により,第1ブレーキレバー47が非作動位置に復帰する。
【0031】
一方,連動制動系統により前後輪2,4を連動して制動させる場合,第2ブレーキレバー49を回動操作すると,その操作力が第1及び第3ボーデンワイヤ38,52に,イコライザーレバー51におけるレバー比(距離a1,a2で決まる)で分配されて伝達される。第2ボーデンワイヤ38に伝達された操作力で,前述の前輪2の単独制動の場合と同様にして,第2ブレーキアーム7の第2ノッカー部11が図2において時計方向に回動すると共に,第1ブレーキアーム6の第1アーム部8が図2において反時計方向に回動し,第1戻しばね41が圧縮される。第2ノッカー部11の時計方向の回動では,第2ノッカー部11の第2段差部31と第2アーム部9の第2回動規制部19とからなる第2相対回動規制手段34が係合するので,第2ノッカー部11の回動がこれらの第2段差部31及び第2回動規制部19を介して第2アーム部9に伝達され,第2アーム部9も時計方向に回動する。これにより,第1及び第2アーム部8,9は互いに接近する方向に動作し,第1及び第2ブレーキシュー14,15がリム37を挟圧するので,前輪2にブレーキがかけられる。
【0032】
このとき,第2アーム部9の時計方向の回動時,第2ブラケット21も時計方向に回動するので,第1ボーデンワイヤ42側の第2戻しばね45を介して第1ブレーキアーム6の第1ノッカー部10が時計方向に回動しようとする力を受ける。この第1ブレーキアーム6では,第1アーム部8の反時計方向の回動及び第1ノッカー部10の時計方向の回動のときは,第1アーム部8の第1回動規制部18と第1ノッカー部10の第1段差部30とからなる第1相対回動規制手段33が係合しないので,第1ノッカー部10は時計方向に自由に回動する。これにより,第2ブラケット21から第2戻しばね45を介して第1ノッカー部10が時計方向に力を受けても,第2戻しばね45が圧縮されることはなく,撓んでいる第1ボーデンワイヤ42が単に変位して第2アーム部9の回動による影響を吸収するようになる。したがって,第2ブレーキレバー49が操作されても,第1ブレーキレバー47は,第1ボーデンワイヤ42からの影響を受けることなく,がたの無い非作動位置を維持することができる。
【0033】
また,第3ボーデンワイヤ52に伝達された操作力で,従来の自転車のブレーキと同様にして第2ブレーキ5が作動して後輪4にブレーキがかけられる。こうして,第2ブレーキレバー49の操作により,前輪2及び後輪4は連動して制動されるようになる。
【0034】
第2ブレーキレバー49を解放すると,第2ボーデンワイヤ38を介して第2ノッカー部11及び第1アーム部8に伝達されていたブレーキ操作力が解除されるので,圧縮された第1戻しばね41のばね力で第2ブレーキアーム7の第2ノッカー部11が図2において反時計方向に回動するとともに第1アーム部8が時計方向に回動する。このとき,第2回動規制部19と第2段差部31とが離れて第2相対回動規制手段34の係合が解除されるので,第2アーム部9がフリーとなる。これにより,第1及び第2ブレーキシュー14,15間が開いてリム37を解放するので,前輪2の制動が解除される。同時に,第1戻しばね41の復元力で第2ボーデンワイヤ38も非作動位置に復帰するとともに,この第2ボーデンワイヤ38の非作動位置への復帰により,第2ブレーキレバー49が非作動位置に復帰する。また,第2ブレーキレバー49の非作動位置への復帰により,第2ブレーキ5による後輪4の制動が従来と同様にして解除される。
【0035】
また連動制動系統により前後輪2,4を連動して制動させながら,前輪2の制動力を特に増強させる場合には,第2ブレーキレバー49を回動操作しながら第1ブレーキレバー47をも回動操作すればよい。即ち,そのような操作によれば,第1ブレーキ3においては,第1ブレーキレバー47の操作力が第1ボーデンワイヤ42を介して第1ブレーキアーム6及び第2ブラケット21に,また第2ブレーキレバー49の操作力が第2ボーデンワイヤ38を介して第2ブレーキアーム9及び第1ブラケット20にそれぞれ同時に伝達されるので,それら操作力が加算して第1及び第2ブレーキシュー14,15をリム37に強力に挟圧させ,前輪2を強力に制動することができる。勿論,これと同時に,第2ブレーキ5においては,連動制動系統の作用により第2ブレーキレバー49の操作力に応じた制動力が発揮され,後輪4を制動することができる。したがって,第2ブレーキレバー49の操作力により第2ブレーキ4の制動力を一定に制御しながら,第1ブレーキレバー47の操作力により第1ブレーキ3の制動力を増加制御することができる。
【0036】
しかも,各ブレーキレバー47,49は,対応する戻しばね45,41の付勢力により,がたの無い非作動位置に保持されるので,一方のブレーキレバー47又は49の操作に続いて,他方のブレーキレバー49又は47を操作するときでも,該他方のブレーキレバーを所定の非作動位置から対応する戻しばね45又は41を圧縮させつゝ操作することになるから,その操作を違和感なく行うことができる。
【0037】
このように,単独制動系統の第1ブレーキレバー47で前輪2のみを制動させることができ,しかも,このとき連動制動系統の第2ブレーキレバー49に影響を与えることはない。また第2ブレーキレバー49で前輪2及び後輪4を共に連動して制動させることができ,しかも,このとき第1ブレーキレバー47に影響を与えることはない。したがって,自転車の走行条件によって,単独制動系統を作動して前輪2のみを制動したり,連動制動系統を作動して前後輪2,4を同時制動したり,或いは両系統を同時作動して前後輪2,4を同時制動すると共に,前輪2の制動力を増強したりして,前後輪2,4の制動バランスの調整を図ることができ,操作性及び制動フィーリングの向上がもたらされる。
【0038】
また,仮に単独制動系統及び連動制動系統のいずれか一方の制動系統に失陥が生じたとしても,他方の制動系統に遊び量の変化等の影響を受けることがなく,他方の制動系統を確実に作動させることができる。
【0039】
また,第1ノッカー部10及び第2アーム部9間には第1戻しばね45を縮設して,第2ブレーキシュー15を第1ブレーキシュー14に対して開かせるように第2アーム部9を回動付勢すると共に,第1ブレーキレバー47を非作動位置へ回動付勢し,また第2ノッカー部11及び前記第1アーム部8間には第2戻しばね41を縮設して,第1ブレーキシュー14を第2ブレーキシュー15に対して開かせるように第1アーム部8を回動付勢すると共に,第2ブレーキレバー49を非作動位置へ回動付勢するようにしたので,簡単な構造により,各ブレーキレバー47,49及びブレーキシューを非作動位置に復帰させると共に,各ブレーキレバー47,49のがたつきを防ぐことができる。
【0040】
尚,上記実施例では,第1ブレーキ3が前輪2側に設けられているが,第1ブレーキ3を後輪4側に設け,第2ブレーキ5を前輪2側に設けるようにすることもできる。また第1アーム部8と第2アーム部9との間に,その両者8,9を固定支点32周りに開かせる拡張ばねを介裝して,非制動時,各ブレーキシュー14,15のリム37に対する引きずりを回避するようにすることもできる。
【0041】
【発明の効果】
以上のように本発明の第1の特徴によれば,第1ブレーキレバーの操作で一方の車輪を単独で制動する態様と,第2ブレーキレバーの操作で前後輪を同時に制動する態様と,第1及び第2ブレーキレバーの同時操作で前後輪を同時に制動すると共に,一方の車輪の制動力を強化する態様とを走行条件によって適宜選択して前後輪の制動バランスを調整し,これにより操作性及び制動フィーリングを良好にすることができる。また仮に単独制動系統及び連動制動系統のいずれか一方の制動系統に失陥が生じたとしても,他方の制動系統が遊び量の変化等の影響を受けることがなく,他方の制動系統を確実に作動させることができる。
【0042】
また本発明の第2の特徴によれば,第1ノッカー部及び第2アーム部間に,第2ブレーキシューをリムから後退させる方向へ第2アーム部を回動付勢すると共に,第1ブレーキレバーを非作動位置へ回動付勢する第1戻しばねを介装し,また第2ノッカー部及び第1アーム部間に,第1ブレーキシューをリムから後退させる方向へ第1アーム部を回動付勢すると共に,第2ブレーキレバーを非作動位置へ回動付勢する第2戻しばねを介装したので,簡単な構造により,各ブレーキレバー及びブレーキシューを非作動位置に復帰させることができ,特に,各ブレーキレバーのがたつきを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るブレーキを備えた自転車の側面図。
【図2】上記ブレーキ装置における単独制動系統及び連動制動系統を示す正面図。
【図3】上記ブレーキ装置の要部の分解斜視図。
【図4】図2の第2ブレーキレバー周りの拡大図。
【符号の説明】
1・・・・自転車
2・・・・前輪
3・・・・第1ブレーキ
4・・・・後輪
5・・・・第2ブレーキ
6・・・・第1ブレーキアーム
7・・・・第2ブレーキアーム
8・・・・第1アーム部
9・・・・第2アーム部
10・・・第1ノッカー部
11・・・第2ノッカー部
14・・・第1ブレーキシュー
15・・・第2ブレーキシュー
33・・・第1相対回動規制手段
34・・・第2相対回動規制手段
37・・・リム
38・・・第2ボーデンワイヤ
39・・・第2ボーデンワイヤのアウタワイヤ
40・・・第2ボーデンワイヤのインナワイヤ
41・・・第1戻しばね
42・・・第1ボーデンワイヤ
43・・・第1ボーデンワイヤのアウタワイヤ
44・・・第1ボーデンワイヤのインナワイヤ
45・・・第2戻しばね
47・・・第1ブレーキレバー
49・・・第2ブレーキレバー
52・・・第3ボーデンワイヤ
53・・・第3ボーデンワイヤのインナワイヤ
54・・・第3ボーデンワイヤのアウタワイヤ

Claims (2)

  1. 前輪(2)及び後輪(4)の一方を制動する第1ブレーキ(3)と,前輪(2)及び後輪(4)の他方を制動する第2ブレーキ(5)と,前記第1ブレーキ(3)を単独作動すべく,該第1ブレーキ(3)に第1ボーデンワイヤ(42)を介して連結される第1ブレーキレバー(47)と,前記第1及び第2ブレーキ(3,5)を同時作動すべく,該第1及び第2ブレーキ(3,5)にそれぞれ第2及び第3ボーデンワイヤ(38,52)を介して連結される第2ブレーキレバー(49)とからなり,
    前記第1ブレーキ(3)は,互いに自転車(1)に相対回動可能に枢支される第1アーム部(8)及び第1ノッカー部(10),並びに第1ノッカー部(10)にブレーキ操作力を加えたとき前記第1アーム部(8)及び第1ノッカー部(10)の相対回動を阻止して該ブレーキ操作力を前記第1アーム部(8)に伝達する第1相対回動規制手段(33)からなる第1ブレーキアーム(6)と,前記第1アーム部(8)に取り付けられて前輪(2)及び後輪(4)の一方のリム(37)の一側面に対向する第1ブレーキシュー(14)と,互いに自転車(1)に相対回動可能に枢支される第2アーム部(9)及び第2ノッカー部(11),並びに第2ノッカー部(11)にブレーキ操作力を加えたとき前記第2アーム部(9)及び第2ノッカー部(11)の相対回動を阻止して該ブレーキ操作力を前記第2アーム部(9)に伝達する第2相対回動規制手段(34)からなる第2ブレーキアーム(7)と,前記第2アーム部(9)に取り付けられて前記リム(37)の他側面に対向する第2ブレーキシュー(15)とを備え,
    前記第1ノッカー部(10)に前記第1ボーデンワイヤ(42)のインナワイヤ(44)を接続すると共に前記第2アーム部(9)に前記第1ボーデンワイヤ(42)のアウタワイヤ(43)を接続して,前記第1ブレーキレバー(47)に加えたブレーキ操作力が前記第1ノッカー部(10)及び前記第1相対回動規制手段(33)を介して前記第1アーム部(8)に伝達すると共に前記第2アーム部(9)に伝達して前記第1及び第2ブレーキシュー(14,15)を前記リム(37)に挟圧させることにより前記第1ブレーキ(3)を作動させるようにする一方,
    前記第2ノッカー部(11)に前記第2ボーデンワイヤ(38)のインナワイヤ(40)を接続すると共に前記第1アーム部(8)に前記第2ボーデンワイヤ(38)のアウタワイヤ(39)を接続して,前記第2ブレーキレバー(49)に加えたブレーキ操作力の一部が前記第2ノッカー部(11)及び前記第2相対回動規制手段(34)を介して前記第2アーム部(9)に伝達すると共に前記第1アーム部(8)に伝達して前記第1及び第2ブレーキシュー(14,15)を前記リム(37)に挟圧させることにより前記第1ブレーキ(3)を作動させ,同時に,前記第2ブレーキレバー(49)に加えたブレーキ操作力の他部が前記第3ボーデンワイヤ(52)を介して前記第2ブレーキ(5)に伝達して該第2ブレーキ(5)を作動させるようにしたことを特徴とする,自転車用ブレーキ装置。
  2. 前記第1ノッカー部(10)及び前記第2アーム部(9)間に,前記第2ブレーキシュー(15)を前記第1ブレーキシュー(14)に対して開かせるように前記第2アーム部(9)を回動付勢すると共に,前記第1ブレーキレバー(47)を非作動位置へ回動付勢する第1戻しばね(45)を介装し,
    また,前記第2ノッカー部(11)及び前記第1アーム部(8)間に,前記第1ブレーキシュー(14)を前記第2ブレーキシュー(15)に対して開かせるように前記第1アーム部(8)を回動付勢すると共に,前記第2ブレーキレバー(49)を非作動位置へ回動付勢する第2戻しばね(41)を介装したことを特徴とする,請求項1記載の自転車用ブレーキ装置。
JP24976098A 1998-09-03 1998-09-03 自転車用ブレーキ装置 Expired - Fee Related JP3811295B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24976098A JP3811295B2 (ja) 1998-09-03 1998-09-03 自転車用ブレーキ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24976098A JP3811295B2 (ja) 1998-09-03 1998-09-03 自転車用ブレーキ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000072078A JP2000072078A (ja) 2000-03-07
JP3811295B2 true JP3811295B2 (ja) 2006-08-16

Family

ID=17197832

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24976098A Expired - Fee Related JP3811295B2 (ja) 1998-09-03 1998-09-03 自転車用ブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3811295B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4861275B2 (ja) * 2007-09-12 2012-01-25 本田技研工業株式会社 自動二輪車の前後連動ブレーキ装置
JP5091085B2 (ja) * 2008-10-31 2012-12-05 本田技研工業株式会社 車両用連動ブレーキ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000072078A (ja) 2000-03-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6217346Y2 (ja)
JP3612304B2 (ja) 自転車用ブレーキ操作装置
JPH079693U (ja) 自転車用ブレーキレバー装置
JP2000128057A (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
US5775174A (en) Vehicular foot-operated parking brake control apparatus
JP4532753B2 (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JP4006676B2 (ja) ペダル支持構造
JP3811295B2 (ja) 自転車用ブレーキ装置
US5167304A (en) Drum brake torsion/compression strut spring
JP3769167B2 (ja) 車両用前後輪ブレーキ連動装置
JP3486860B2 (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
US5894913A (en) Bicycle brake assembly
JP3754513B2 (ja) 自動二輪車用前後連動ブレーキ装置
JP3754514B2 (ja) 自動二輪車用前後連動ブレーキ装置
JP2901383B2 (ja) 自転車用のブレーキ操作装置
JP3790025B2 (ja) 二輪車用ブレーキ装置
JPH09267788A (ja) 車両用ブレーキ装置
JP3513690B2 (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置
JP4464648B2 (ja) 小型車両用連動ブレーキ装置
US6736025B2 (en) Vehicular foot-operated parking brake control apparatus
JP3717304B2 (ja) トラクタのブレーキ操作構造
EP0872410B1 (en) Bicycle brake assembly
JPH0322355B2 (ja)
CN108698668B (zh) 连动制动装置
JP2004042908A (ja) バーハンドル車両用ブレーキ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041102

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060425

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060502

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060526

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090602

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100602

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees