JP3809974B2 - ホルマザン化合物及びこれを用いるセルロース系繊維の染色方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホルマザン化合物及びこれを用いるセルロース系繊維の染色方法に関する。更に詳しくは、セルロース系繊維を白場への汚染が小さく、諸堅牢度特に耐光、塩素水堅牢度に優れ、更には再現性良く鮮明な青色に染色(特に捺染)する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
セルロース系繊維の染色(特に捺染)には、色相の鮮明性、白場への汚染性、堅牢性などの面から反応染料が多用されている。中でも、色糊の経時安定性が優れるなどの面で、反応基にモノクロロトリアジンを使用した反応染料が好んで用いられている。具体的に例示すると、黄色系染料としては C.I.Reactive Orange99、赤色系染料としては、C.I.Reactive Red3:1、青色系染料としては、C.I.Reactive Blue 49、C.I.Reactive Blue 5などがあげられる。セルロース系繊維の捺染に供される反応染料には、次の様な品質特性が要求される。
1)色糊印捺後の中間乾燥における条件依存性が小さく、良好な染色再現性が得られること。これは、使用される染料のセルロース系繊維に対する親和性に由来する特性であり、染料の親和性が低すぎる場合は中間乾燥における条件依存性が大きく(乾燥するまでに比較的長時間を要した場合、捺染布裏面への染料の移行が大となり、捺染布表面の色濃度が低下する)、染色再現性が不良となる。このような染料は特に、黄色系、赤色系、青色系染料などとの配合染色における試験室色出しと現場加工色との間の再現性が不良である。
2)反応染料の反応固着工程のスチーミング条件(特に、スチーミング時間)依存性が小さく、良好な染色再現性が得られること。これは、染料の反応性に由来する特性であり、適度な反応性を有し、スチーミング条件(スチーミング時間)が変動した場合においても安定した反応固着(濃度)が得られることが必要である。この問題は現場における染色再現性を大きく左右する。
3)白場(色糊が印捺されていない部分)への汚染が小さく、高品位の捺染加工が可能なこと。
4)捺染物の堅牢性(特に、耐光、耐塩素性)が優れ、捺染製品の色寿命が長いこと。
このような捺染用染料に要求される品質特性の点で公知の青色系染料は大きな欠点を抱えている。現在多用されているC.I.Reactve Blue 49 、C.I.ReactiveBlue5などのアントラキノン系青色染料は、前述1)の中間乾燥における条件依存性が大きく、試験室と現場の染色再現性が不良であり、生産性を大きく損ねている。また、前述4)の堅牢性、特に耐塩素性が著しく不良であり、製品の色寿命を短くしている。
耐塩素性などを改善する方法として、特公平5−21945にはホルマザン系青色染料が提案されているが、これに記載されているホルマザン化合物は、前述2)のスチーミング時間依存性が大きく、現場における染色再現性が不良であり、これもまた、生産性を損ねている。更に、前述3)の白場への汚染性が不良であり、捺染品位を低下させるなどの幾つかの欠点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
反応染料によるセルロース系繊維の染色(特に捺染)において要求される前記1)〜4)の品質特性全てを満足させる、即ち中間乾燥条件依存性、スチーミング条件依存性が小さく染色再現性が優れ、更には白場への汚染性、耐塩素性を満足させ、捺染加工の生産性向上および製品の高品位化、長寿命化を可能にする青色系染料の開発が強く望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は前記した課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、本発明に至ったものである。即ち、本発明は
(1)遊離酸の形で式(1)
【0005】
【化2】
【0006】
(式中、Rは水素、スルホン酸基、水酸基、クロル、フッ素、C1 〜C4 のアルキル基、C1 〜C4 のアルコキシ基又はカルボキシル基を、Mは銅又はニッケルをそれぞれ表わす。)
で示されるホルマザン化合物
(2)前記(1)に記載のホルマザン化合物を用いることを特徴とするセルロース系繊維の染色方法
に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
遊離酸の形で式(1)で示されるホルマザン化合物において、Rの具体的な例としては水素、スルホン酸基、水酸基、クロル、フッ素、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、カルボキシル基等があげられる。
又、前記式(1)で示されるホルマザン化合物を得るにはまず式(2)
【0008】
【化3】
【0009】
(式(2)においてR及びMは前記と同じ意味を表わす。)
で示されるホルマザンアミノ化合物を以下に述べる方法により製造する。
即ちジアゾ化された6−アセチルアミノ−2−アミノフェノール−4−スルホン酸を、式(3)
【0010】
【化4】
【0011】
(式(3)中Rは前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物からえられる式(4)
【0012】
【化5】
【0013】
で示される5−スルホ−2−カルボキシフェニルヒドラゾン類にカップリングし次いで硫酸銅、硫酸ニッケル、塩化銅、塩化ニッケル等を作用させ、次いでアセチルアミノ基を加水分解してアミノ基にすることにより式(2)のホルマザンアミノ化合物が得られる。
このようにしてえられたホルマザンアミノ化合物を用いて例えば次に述べる方法に従って式(1)のホルマザン系化合物が合成される。
(A)式(2)で示されるホルマザンアミノ化合物を2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン1モルと反応させて式(5)
【0014】
【化6】
【0015】
で示される縮合物を得、次いで1−ナフチルアミン−3,6,8−トリスルホン酸1モルと、縮合させる。
(B)式(2)で示されるホルマザンアミノ化合物を式(6)
【0016】
【化7】
【0017】
で示される化合物1モルと縮合させる。
こうして得られた反応液に通常の分離方法である塩析法、酸析法等を適用して目的物を分離するのは難しいので、反応液にそのまま或いは反応液を脱塩、濃縮後尿素、アルカノールアミン、アルキルアミン、ε−カプロラクタム等の可溶化剤や安定剤を加えて液状化品とする。又、反応液をそのまま噴霧乾燥することも出来る。
この様にして得られる式(1)のホルマザン化合物は、遊離酸の形で又はその塩の形で存在し、塩の種類としてはアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アルキルアミノ塩、アルカノールアミン塩等が挙げられるが、特にナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩が好ましい。
【0018】
本発明の式(1)で示されるホルマザン化合物は、木綿、麻などの天然セルロース、レーヨン、ポリノジックなどの再生セルロース、リヨセル更には、これらの繊維との混合繊維などを染色するのに適し、染色方法としては、捺染法、パデイング染色法などの他、浸染法等、通常の反応染料による染色に用いられる方法が適用できる。
まず、捺染法においては通常アルギン酸ナトリウム、エマルジョン糊などを元糊とし、これに染料、尿素、酸結合剤、還元防止剤(例えばポリミンLニュー、日本化薬株式会社製品)などを加えて色糊を調製し、これを繊維(被染物)に印捺して中間乾燥を行った後、スチーミング処理または乾熱処理して染料を固着させる。
また、パディング染色法(連続染色)にて本発明の化合物を適用する場合には染料、酸結合剤、浸透剤、染料溶解剤、保水剤としての尿素、マイグレーション防止剤としてのアルギン酸ナトリウムなどから成るパッド液を調製し、繊維をパディング処理し、中間乾燥を行なった後、乾熱処理して染料を固着させる。
以上のような染色法において使用される酸結合剤の例としては、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸3ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、オルソ又はメタ珪酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどが挙げられる。
【0019】
本発明のホルマザン化合物は捺染法に供した場合、中間乾燥条件の変動、スチーミング時間の変動に伴う色濃度ブレが小さく、安定した色濃度が得られ、染色再現性が優れる。また、白場への汚染が小さく、高品位の捺染物を得ることができる。更に、近年窒素、リンによる閉鎖性水域の富栄養化現象の関係から、窒素を含有する尿素を削減する捺染法が注目されているが、反応染料を有効にセルロース繊維と反応・固着させる目的で繊維に適度な水分を与える尿素の大量使用がこれまで不可欠とされていたが、本発明の化合物を用いることにより、尿素を削減した方法での捺染も可能となる。他方、本発明の化合物をパディング染色法に用いた場合、染色上がり布の反始と反未の色違いが小さいという特長も有している。
これ等の染色法により得られた染色物は耐光、塩素水堅牢度に優れ、堅牢で鮮明な青色の色相を呈する。
なお、本発明の化合物を2種以上混合して用いても、また、現在多用されている前述の黄色系染料、赤色系染料などと配合使用しても同様の効果が得られる。
【0020】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれ等の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中「部」及び「%」はそれぞれ重量部、重量%を意味し、各式中のスルホン酸基は遊離の形で表わす。
【0021】
実施例1
【0022】
【化8】
【0023】
塩化シアヌル3.8部を水10部、氷10部、10%リボノックスNA(ライオン(株)製分散剤)水溶液0.5部からなる溶液中に攪拌下に加えた。30分攪拌後(懸濁液)、10℃以下に維持しながら1−ナフチルアミン−3,6,8−トリスルホン酸7.7部を水20部中に溶解させた液を30分かけて注加した。その後10℃前後で10%ソーダ灰水溶液によりpH値を2〜4に維持しながら3時間攪拌し反応させた。この反応液を下記式(8)のホルマザンアミノ化合物11.9部を水100部中に溶解した溶液中に添加した。
【0024】
【化9】
【0025】
この混合物を昇温し、30〜40℃の温度で10%ソーダ灰水溶液によりpH値を6〜8に維持しながら3時間反応させた。更に、この反応液を膜処理して脱塩・濃縮することにより前記式(7)の化合物を含む染料溶液120部を得た(λmax 610nm 水中) 。
【0026】
実施例2
次表により、色糊100部を調製した。
【0027】
【表1】
【0028】
(注1) 日本化薬(株)製還元防止剤(商品名)
(注2) スノーアルギンM(富士化学製、アルギン酸ナトリウム系糊剤、商品名)5部、水95部から成るアルギン酸ナトリウム系元糊
上記色糊をシルケット木綿ブロード50gに印捺し、100℃で3分間中間乾燥し、その後100℃の飽和蒸気中で8分間のスチーミング処理を行ない、染料を反応・固着させた。
次いで、水洗、湯洗後、アニオン系界面活性剤2gを含む、煮沸浴1000gを用いて15分間ソーピングを実施し、更に水洗した。得られた捺染物は鮮明な青色で、白場への汚染が殆んどなく、かつ耐光、塩素水堅牢度も極めて優れていた。
【0029】
実施例3〜10
実施例1及び実施例2に準じて化合物を製造し、木綿の染色(捺染)を行った。表2〜4は合成した化合物の構造式と木綿に染色(捺染)したときの色相及び化合物の水中でのλmax を示した。
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】
実施例11
実施例1の化合物5部を用いて、実施例2に記載した捺染方法に準じてレーヨンモスリンの捺染を行なった。得られた染色物は耐光、耐塩素性に優れた鮮明な青色を呈していた。尚、スチーミング時間を4分、8分、16分と変化させた場合においても色濃度の変化は僅かであった。
【0034】
実施例12
実施例1の化合物40g、炭酸ナトリウム20g、尿素150g、スノーアルギンM 1g、純水1000gにてパッド液を調製し、シルケット綿ブロード50gを絞り率70%にてパディング処理し、100℃にて3分間の中間乾燥を行なった。次いで、160℃にて3分間の乾熱処理を行ない、染料を反応・固着させた。その後、水洗、湯洗後、アニオン系界面活性剤2gを含む、煮沸浴1000gを用いて15分間ソーピングを実施し、更に水洗した。
得られた染色物は、耐光、耐塩素性に優れた鮮明な青色を呈していた。
【0035】
比較試験
本発明の化合物(実施例1)と5種類の公知染料(比較例1としてC.I.React-ive Blue49、比較例2として同Blue5、比較例3として特公平5−21945実施例17、比較例4として同公報実施例19及び比較例5として同公報実施例25各記載の化合物)との捺染染色における品質比較を次の方法により実施した。
【0036】
(捺染法(共通))
次表により、色糊各100部を調製する。
【0037】
【表5】
【0038】
(注1)日本化薬(株)製還元防止剤(商品名)
(注2)スノーアルギンM(富士化学製、アルギン酸ナトリウム系糊剤、商品名)5部、水95部から成るアルギン酸ナトリウム系元糊
(注3)この後に記載する4項目の各試験によって、化合物(染料)の使用量は異なるので、ここでは一般的にχ部と表現した。各試験での化合物(染料)の使用量は、以下の(各試験項目の試験条件)の所に具体的に記載した。
上記色糊をシルケット木綿ブロード50gに印捺し、100℃で3分間中間乾燥し、その後100℃の飽和蒸気中で8分間のスチーミング処理を行ない、染料を反応・固着させた。
次いで、水洗、湯洗後、アニオン系界面活性剤2gを含む煮沸浴1000gを用いて15分間ソーピングを実施し、更に水洗した。
【0039】
(各試験項目の試験条件)
1)中間乾燥条件依存性
実施例1の化合物4部(比較例1〜5の化合物については、OD値で実施例1の化合物と同濃度になる量を使用する)及びC.I.Reactive Orange 99 2部を用いて、中間乾燥条件を100℃で3分間行なった場合と40℃で1時間行なった場合の2水準で実施した以外は前記の(共通捺染法)に準じて染色を実施し、各捺染物を得た。
得られた捺染物の表面側の色相変化および参考として裏抜けの状態を目視判定し、その結果を表6に示した。
【0040】
2)スチーミング時間依存性
実施例1の化合物4部(比較例1〜5の化合物については、OD値で実施例1の化合物4部と同濃度になる量を使用する)のみを使用し、スチーミング時間を2分、4分、8分、16分と変化させた以外は前記の(共通捺染法)に準じて染色を実施し、各捺染物を得た。
得られた捺染物の反射率をマクベス社製分光光度計CE−3100にて測定し、Q−Total 値(光学濃度)を求めた。8分スチーミングを基準(100)としたQ−Total 値比(光学濃度比)を表6に示した。
【0041】
3)白場への汚染性
実施例1の化合物8部(比較例1〜5の化合物については、OD値で実施例1の化合物8部と同濃度になる量を使用する)を用いた以外は前記の(共通捺染法)に準じて、スチーミング処理まで行なった後、下記の洗浄処理を実施してその際の白場への汚染度を確認した。
<洗浄処理>
捺染(スチーミング処理)布2.5g及びシルケット綿ブロード(白布)2.5gを100gの純水中に入れ、30℃で10分間処理した。その後、捺染布、白布を取り出して脱水し、また新たな100gの純水中に入れ、90℃で10分間処理した後、脱水、乾燥させた。
この洗浄処理にてシルケット綿ブロード(白布)に汚染した程度を白布を基準にJIS L 0805「汚染用グレースケール」にて判定した。判定級は数値の大きい方が良好(汚染度 小)である。
【0042】
4)塩素水堅牢度
実施例1の化合物6部(比較例1〜5の化合物については、OD値で実施例1の化合物6部と同濃度になる量を使用する)を用いて、前記(共通捺染法)に準じて捺染し、捺染物を得た。
得られた捺染布を活用して、JIS L 0884「塩素水堅牢度」強試験(有効塩素20ppm)に準じて塩素水堅牢度試験を実施した。
尚、判定級は数値の大きい方が良好(変退色 小)である。それぞれの試験結果を表6にまとめて記した。
【0043】
表6から明らかなように、現在多用されているC.I.Reactive Blue 49(比較例1の化合物)同 Blue 5(比較例2の化合物)は染料の親和性が低過ぎ、比較的低温で乾燥された場合(試験染め時の乾燥条件に相当する)、裏抜けが大きくなり表面の青色濃度が低下し、色相が相当黄味に変化する。
従って、再現性(特に、試験染め時と現場加工時の再現性)が不良となる。
またこれ等の染料は塩素水堅牢度も不良である。
一方、特公平5−21945実施例17、19及び25に記載されている化合物(染料)は、スチーミング時間の変動に伴う濃度変化が大きく、再現性(この場合は現場加工間あるいはスチーミング機種間再現性)が不良であり、更に白場への汚染も大きく、不良である。
実施例1の化合物のみが、中間乾燥条件依存性、スチーミング時間依存性が共に小さく、安定した色濃度が得られ染色再現性が優れ、更に白場への汚染性、塩素水堅牢度が共に優れている。
従って、本発明による化合物は捺染加工の生産性向上および製品の高品位、長寿命化を達成する青色系染料であることが認められる。
【0044】
【表6】
【0045】
(注1)100℃乾燥物を基準とした40℃乾燥物の色相。
【0046】
【発明の効果】
本発明の化合物はセルロース系繊維を再現性良く鮮明な青色に染色することが出来、その染色物は耐光、塩素水堅牢度に優れ、白場への汚染が小さいという特徴がある。従って、染色加工の生産性向上及び染色製品の高品位、長寿命化に寄与するところが大きい。
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