JP3809197B2 - Aqueous ink, ink jet recording method, recording unit, ink cartridge, ink jet recording apparatus and bleed mitigation method using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、インクを吐出口(オリフィス)から小液滴として吐出、飛翔させ、この小液滴を被記録材表面へ付着させて記録を行なうインクジェット記録において使用する水性インクに関し、特に、普通紙記録におけるカラーブリーディングを実質的に解消し、記録ドットの発色性を低下させることなく、且つエッジがよりシャープな状態の記録、更に耐水性に優れた記録画像の提供が可能な水性インク、これを用いたインクジェット記録方法、記録ユニット、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置及びブリード緩和方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、インクジェット記録用のインクとしては、安全性及び臭気等の面から水性インクが主流であり、インクジェット用インクとして、各種の水溶性染料又は顔料を、水又は水と水溶性有機溶媒に溶解又は分散させ、更に必要に応じて、保湿剤、染料溶解助剤及び防かび剤等を添加したインクが知られている。又、インクジェット記録は、インクを毎秒数千滴以上のインク滴を吐出することが可能であり、高速記録が容易であること、騒音が少ないこと、カラー化が容易であること、高解像度化が可能であること、普通紙記録が可能であること等の多くの長所を持っており、数年来普及が目覚ましい。
更に、近年パソコンの低価格化、高性能化及びGUI環境の標準化により、プリンタ等の画像記録も、高発色、高品位、高堅牢性、高解像度記録及び高速記録の要求が高まり、記録ドットのエッジを鮮明にし、特に、混色滲み(ブリーディング)を少なくするという技術手段が提案されつつある。
【0003】
従来より知られているブリーディングを抑制する手段としては、下記の種々の方法がある。先ず、第1の例として、米国特許5181045号明細書には、2色の境界部で混色させることによって、酸−アルカリ反応により染料を析出させ、ブリードを防止する方法が開示されている。具体的には、インクの1色の色材にpHによって溶解度が異なる染料を用い、例えばこれをアルカリ性にしておき、他の1色を、該染料が析出する様な酸性のpHにしておくことによって、紙面上で2色のインク滴が接触した際に、これらのインクの境界部で染料が析出し、ブリーディングが抑えられるというものである。
【0004】
又、第2の例として、米国特許5198023号明細書に、黒のアニオン染料インクと黄色のカチオン染料インクとを、塩化カルシウム等の金属塩により沈澱させる方法が開示されている。これは、カラーブリードが特に黒色と黄色間で顕著に目立つことから、黄色インクにカチオン染料に加え、沈澱剤として金属塩を含有させておくことによってインクの境界でのブリードを減少させる手法である。
更に、第3の例として、米国特許5211747号明細書には、高速定着、フェザリング及びブリーディングの防止手段として、水又はアルコール可溶の糊抜き剤(ポリオキシアルキレン誘導体、親水性ポリジメチルシロキサン及び脂肪族イミダゾリン誘導体等)をインク中に添加しておくことにより、インクを紙へ高速に浸透させて前記課題を解決することが開示されている。ここで、糊抜き剤は紙のサイズ度を下げる働きがあるとしている。
【0005】
一方、第4の例として、特開平5−194884号公報には、高分子コロイドとCMC(臨界ミセル濃度)以上の界面活性剤を含み、CMC以上の界面活性剤の添加により形成されるミセルへの染料の吸着作用と高分子コロイドの会合による染料分子の吸着効果で、ブリーディングを抑制することが開示されている。
【0006】
又、第5の例として、米国特許5226957号明細書には、高分子量のコロイドと2種類の界面活性剤と水不溶性染料とオイルとからなる熱インクジェット記録用マイクロエマルションインクが開示されており、該インクによって、ブリーディング防止と、シャープな文字の印字、及び印字物の耐水性の向上等の効果が得られることが挙げられている。
更に、第6の例として、特開平4−7371号公報には、親水性分散媒と微粒子とを含有し、さらに乾燥抑制剤として蔗糖エステルを含有するインクが開示されている。その作用として、蔗糖エステルがインク表面で薄い保護膜を形成してインクの乾燥を抑制するとしている。
【0007】
【発明が解決しようとしている課題】
しかしながら、上記第1の例では、染料の沈澱生成によりブリーディグを抑制している為、沈澱がインク滴中に浮遊してしまい、ブリーディグ抑制の効果は少ない。又、第2の例では、インク中に塩化カルシウム等の金属塩が含有されている為、熱インクジェット記録方法では熱発生部表面にコゲーションを生成し、記録特性が低下するという問題がある。
第3の例は、紙のサイズ度を下げることによって、高速定着、フェザリング及びブリーディングを抑制する方法である為、インク滴の紙への浸透が過大となり発色性に劣るという問題がある。
更に、第4の例では、CMC以上の界面活性剤を用いる為、定着時間は短縮されるものの、第3の例と同様に紙へのインクの浸透量が大きくなり、発色性が劣るという問題がある。
【0008】
第5の例では水中油滴型のエマルションインクを用いる為、色材の耐水性には優れるものの、エマルションの分散の為に界面活性剤を多量に使用するので、前記従来技術と同じく紙へのインクの浸透量が大きくなり過ぎ、発色性が劣るという問題がある。
又、第6の例では、蔗糖エステルは蔗糖と脂肪酸とのエステルであり、界面活性剤(乳化剤)として機能する為、液媒体と相溶性があり、接触記録する場合の2ドット間の相互拡散、即ち、ブリーディングを回避することが出来ないという問題がある。
【0009】
従って、本発明の目的は、普通紙記録におけるカラーブリーディングを実質的に解消し、記録ドットの発色性を低下させることなく、且つエッジがよりシャープな状態での記録が可能で、更に耐水性に優れた記録画像が提供される水性インク、これを用いたインクジェット記録方法、記録ユニット、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置及びブリード緩和方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は下記の本発明によって達成される。即ち、本発明にかかる水性インクの一態様は、少なくとも色材と水性液媒体とを含む液組成物からなるインクにおいて、水不溶性樹脂を溶解している油膜形成成分を含み、油膜形成成分として、飽和炭化水素、グリセリド、高級脂肪酸、炭素数6以上の水不溶性の脂肪族アルコール、炭素数6以上の脂肪族ケトン、炭素数6以上の脂肪族一塩基酸エステル、脂肪族二塩基酸エステル、炭素数10以上の脂肪酸、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリペンチル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、フタル酸エステル及び芳香族炭化水素から選ばれる少なくとも一物質を含み、水性液媒体の表面張力をγ w 、油膜形成成分の表面張力をγ o 、水性液媒体と油膜形成成分との界面張力をγ wo としたとき、γ w >γ o +γ wo の関係を満たすことを特徴とするものである。
又、本発明にかかるインクジェット記録方法の一態様は、インクジェット記録用とした上記に記載のインクを、記録信号に応じて記録ヘッドのオリフィスから吐出させて被記録材に記録を行うことを特徴とするものである。
又、インクジェット記録用の上記水性インクを用いた、記録ユニット及びインクジェット記録装置である。
又、上記水性インクを用いた、インクカートリッジである。
又、本発明にかかるブリード緩和方法の一態様は、少なくとも色材と水性液媒体とを含む液組成物からなり、水不溶性樹脂を溶解している油膜形成成分を含み、油膜形成成分として、飽和炭化水素、グリセリド、高級脂肪酸、炭素数6以上の水不溶性の脂肪族アルコール、炭素数6以上の脂肪族ケトン、炭素数6以上の脂肪族一塩基酸エステル、脂肪族二塩基酸エステル、炭素数10以上の脂肪酸、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリペンチル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、フタル酸エステル及び芳香族炭化水素から選ばれる少なくとも一物質を含み、水性液媒体の表面張力をγ w 、油膜形成成分の表面張力をγ o 、水性液媒体と油膜形成成分との界面張力をγ wo としたとき、γ w >γ o +γ wo の関係を満たす第1のインクと、少なくとも色材と水性液媒体とを含む液組成物からなり、水不溶性樹脂を溶解している油膜形成成分を含み、油膜形成成分として、飽和炭化水素、グリセリド、高級脂肪酸、炭素数6以上の水不溶性の脂肪族アルコール、炭素数6以上の脂肪族ケトン、炭素数6以上の脂肪族一塩基酸エステル、脂肪族二塩基酸エステル、炭素数10以上の脂肪酸、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリペンチル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、フタル酸エステル及び芳香族炭化水素から選ばれる少なくとも一物質を含み、水性液媒体の表面張力をγ w 、油膜形成成分の表面張力をγ o 、水性液媒体と油膜形成成分との界面張力をγ wo としたとき、γ w >γ o +γ wo の関係を満たし、該第1のインクとは色調の異なる第2のインクとを、被記録材上で互いに隣接するように付与する工程を含むインクジェット記録方法によって形成した、2色の領域の境界部におけるブリードを緩和する方法であって、前記第1のインクの色材を含む水性液媒体と、前記第2のインクの色材を含む水性液媒体との境界部における接触を油膜形成成分によって抑制せしめることを特徴とするものである。
又、本発明にかかるブリード緩和方法の他の態様は、少なくとも色材と水性液媒体とを含む液組成物からなり、水不溶性樹脂を溶解している油膜形成成分を含み、油膜形成成分として、飽和炭化水素、グリセリド、高級脂肪酸、炭素数6以上の水不溶性の脂肪族アルコール、炭素数6以上の脂肪族ケトン、炭素数6以上の脂肪族一塩基酸エステル、脂肪族二塩基酸エステル、炭素数10以上の脂肪酸、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリペンチル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、フタル酸エステル及び芳香族炭化水素から選ばれる少なくとも一物質を含み、水性液媒体の表面張力をγ w 、油膜形成成分の表面張力をγ o 、水性液媒体と油膜形成成分との界面張力をγ wo としたとき、γ w >γ o +γ wo の関係を満たす第1のインクと、少なくとも色材と水性液媒体とを含む液組成物からなり、水不溶性樹脂を溶解している油膜形成成分を含み、油膜形成成分として、飽和炭化水素、グリセリド、高級脂肪酸、炭素数6以上の水不溶性の脂肪族アルコール、炭素数 6以上の脂肪族ケトン、炭素数6以上の脂肪族一塩基酸エステル、脂肪族二塩基酸エステル、炭素数10以上の脂肪酸、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリペンチル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、フタル酸エステル及び芳香族炭化水素から選ばれる少なくとも一物質を含み、水性液媒体の表面張力をγ w 、油膜形成成分の表面張力をγ o 、水性液媒体と油膜形成成分との界面張力をγ wo としたとき、γ w >γ o +γ wo の関係を満たし、該第1のインクとは色調の異なる第2のインクとを、被記録材上で互いに隣接するように付与する工程を含むインクジェット記録方法によって形成した、2色の領域の境界部におけるブリードを緩和する方法であって、前記第1及び第2のインクの各々を、色材を含む水性液媒体が水不溶性樹脂を含む油膜形成成分からなる油膜で被覆されたインク滴として被記録材に着弾させることを特徴とするものである。
又、本発明にかかるブリード緩和方法の他の態様は、少なくとも色材と水性液媒体とを含む液組成物からなり、水不溶性樹脂を溶解している油膜形成成分を含み、油膜形成成分として、飽和炭化水素、グリセリド、高級脂肪酸、炭素数6以上の水不溶性の脂肪族アルコール、炭素数6以上の脂肪族ケトン、炭素数6以上の脂肪族一塩基酸エステル、脂肪族二塩基酸エステル、炭素数10以上の脂肪酸、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリペンチル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、フタル酸エステル及び芳香族炭化水素から選ばれる少なくとも一物質を含み、水性液媒体の表面張力をγ w 、油膜形成成分の表面張力をγ o 、水性液媒体と油膜形成成分との界面張力をγ wo としたとき、γ w >γ o +γ wo の関係を満たす第1のインクと、少なくとも色材と水性液媒体とを含む液組成物からなり、水不溶性樹脂を溶解している油膜形成成分を含み、油膜形成成分として、飽和炭化水素、グリセリド、高級脂肪酸、炭素数6以上の水不溶性の脂肪族アルコール、炭素数6以上の脂肪族ケトン、炭素数6以上の脂肪族一塩基酸エステル、脂肪族二塩基酸エステル、炭素数10以上の脂肪酸、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリペンチル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、フタル酸エステル及び芳香族炭化水素から選ばれる少なくとも一物質を含み、水性液媒体の表面張力をγ w 、油膜形成成分の表面張力をγ o 、水性液媒体と油膜形成成分との界面張力をγ wo としたとき、γ w >γ o +γ wo の関係を満たし、該第1のインクとは色調の異なる第2のインクとを、被記録材上で互いに隣接するように付与する工程を含むインクジェット記録方法によって形成した、2色の領域の境界部におけるブリードを緩和する方法であって、前記色材を含む水性液媒体の被記録材への浸透に先立って、水不溶性樹脂を含む油膜形成成分を境界部に浸透させることを特徴とするものである。
【0011】
【作用】
上記した本発明の構成のインクの作用について以下に詳細に述べる。
図1に、本発明の水性インクをインクジェット記録方法によって、紙等の被記録材表面に付着させた場合のインクの挙動の模式図を示す。インクジェット記録の様に非接触式の記録方法では、記録ヘッドから飛翔する小液滴は、記録ヘッドと被記録材との空間においては球状の形態を成している。そこで、本発明のインクの構成成分である油膜形成成分によって形成される油膜層は、この球状の液滴の表面を被覆した状態となっており、図1に示した様に、この状態でインクの球状液滴が紙等の被記録材上へと着弾する。着弾後、紙等の被記録材上への浸透速度は、水に比べて油膜形成成分の方が格段に速く、インク液滴が紙に接触した面及び液滴の輪郭部分に存在している油膜形成成分が、先ずインク中の大半を占める成分である水に先行して紙中へと浸透する。該油膜形成成分の浸透の後、遅れて色材成分を含む水を主とする液媒体が紙中に等方的に浸透して行く。この結果、紙等の被記録材への水の浸透中の挙動として、記録ドットの輪郭部においては紙面(に平行な)方向への水等の浸透が、先に紙中に浸透した油膜形成成分の壁によって阻止される為、被記録材へのインク液滴の着弾時のドット径以上に広がることはない。その為、記録ドットのエッジが円形に保持され、所謂、フェザリングが抑制され、結果として記録ドットのエッジがシャープになる。
【0012】
又、紙面に対し垂直方向への水を主とする色材の紙中への滲透も、図1に示した様に、該方向へもインク液滴の油膜層の形成成分が既に球状に浸透している為、油膜形成成分が浸透しているよりも深い層への浸透が抑制される。この結果、色材がより紙表面近傍に残り、発色性の向上が得られる。又、記録ドットが紙へ定着乾燥後は、油膜形成成分が揮発してしまい、水に不溶な樹脂成分が色材の表面を膜状に覆うことになる為、記録ドットの耐水性が得られる。
一方、カラー印刷した場合にも、隣接して記録された異なる色のドット間で、やはり油膜形成成分が既に先に紙中に浸透しているので、紙表面における水を主とする色材成分はドット相互に混合することは出来ない。その結果、印字物には混色滲み(ブリーディング)が殆ど発生しない。
【0013】
【好ましい実施態様】
以下、好ましい実施態様を挙げて本発明を詳細に説明する。
本発明でいう油膜とは、インクを構成する主たる液媒体成分である水表面に浮遊して薄膜状態に存在するものをいい、水とは相互に殆ど溶解せず、且つ色材成分を含まない無色の油膜形成成分からなるが、本発明においては、該成分中に水に不溶な樹脂を含んだ組成物が使用されていることを特徴とする。
【0014】
次に、上記の様な油膜形成成分として好適な材料について述べる。
油膜形成成分に必要な条件は、2種類の互いに溶解しない液体の表面エネルギーの釣り合いで決まる。今、液体1を水、液体2を油とし、水面上に油滴を置いたとき、油滴は3つの張力の作用を受ける。γwを水の表面張力、γoを油の表面張力、γwoを水と油の界面張力とすると、γw>γo+γwoのとき、油滴はレンズ状に浮遊して、γw=γocosθ1+γwocosθ2なる釣り合い(θ1及びθ2は接触角)を保つ。従って、本発明の油膜とは、γw>γo+γwoなる条件を満足するものを指す。
【0015】
又、20℃において、水に対する溶解度が2.0wt%以下の、実質上水難溶性又は水不溶性であるものが油膜形成成分として好ましく使用される。その様な物性を持つ材料としては具体的には、有機化合物の中から選択された後述の有機溶剤が好適である。
上記の様な油膜形成成分のインク中における含有量は、0.1〜15wt%とするのが好ましい。0.1wt%より少ないと油膜層の厚さが薄すぎて充分な効果が得られず、15wt%より多いと、臭気、引火性、人体に対する悪影響、及び記録装置の構成部材に対する悪影響が出てくるので好ましくない。
【0016】
次に、本発明で使用される油膜形成成分として好適な材料を具体的に挙げる。先ず第1に、炭化水素が好適であり、中でも比較的沸点が高く、常温で液体であるものが好ましい。例えば、炭素数8以上、20以下の飽和炭化水素である、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、オクタデカン、ノナデカン及びイコサン等を使用することが可能である。これらは直鎖状であっても分枝した異性体であってもよく、且つそれらの混合体であってもよい。
【0017】
又、脂肪酸エステルであるグリセリドも好ましく使用することが出来、特に、ヨウ素価が130以下の化合物が好ましく用いられる。ヨウ素価が130より大きいと、乾性油に属し、空気中に放置すると被膜を形成してしまい、記録ヘッドのノズル詰まりを生ずる為、装置の信頼性が得られない。上記の要件を満たすものとしては、具体的には、綿実油、大豆油、ヤシ油、ナタネ油、ヒマシ油、スクワラン等が挙げられ、その一部は食用に供することが出来る油脂であり、安全性の高い化合物である。
【0018】
又、高級脂肪酸も同様に使用することが可能であり、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸(ラウリン酸)、テトラデカン酸(ミリスチン酸)及びヘキサデカン酸(パルミチン酸)等が挙げられる。
更に、炭素数6以上の、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナオール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、1−ウンデカノール及び1−ドデカノール等の水不溶性の脂肪族アルコール類(異性体を含む。)も使用することが出来る。
又、メチルイソブチルケトン(MIBK)、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン、ホロン、イソホロン及びアセトフェノン等の炭素数6以上のケトン類も、形成される油膜が上述した物性条件を満足するので使用することが出来る。
【0019】
更に、炭素数6以上の脂肪酸一塩基酸エステル;酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸ペンチル、酢酸イソペンチル、酢酸sec−ヘキシル、2−エチルブチルアセタート、2−エチルヘキシルアセタート、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソペンチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸ブチル、酪酸イソペンチル、イソ酪酸エステル、イソ吉草酸エステル、ステアリン酸エステル、ミリスチン酸イソトリデシル、アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、及び脂肪族二塩基酸エステル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチル、その他、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリペンチル、リン酸トリブチル及びフタル酸ジオクチル等も使用することが出来る。又、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等も使用することが可能である。以上述べた化合物は夫々単体で使用してもよいし、又、混合して使用しても効果に影響は与えない。
【0020】
尚、上記化合物以外でも形成される油膜が、前述した物性条件を満たしていれば使用可能であることは言うまでもない。又、後述する様な本発明で使用する水不溶性樹脂を溶解する為に、ジオキサン、ソルベントナフサ、フルフラール、エタノール、トルエン等といった樹脂の可溶化剤を使用することも、本発明に用いられる材料の適用をより広範にすることが出来る為、好ましい。
【0021】
本発明の水性インクは、油膜形成成分の油膜形成能に依存する為、比較的表面張力が高い油膜形成成分の場合には、先に述べた油膜と水等の液媒体との界面張力を低下させると、より効果が上がる為、更に好ましい。従って、その目的の為に、上記した様な各種の油膜形成成分に界面活性剤を添加することが有効であるが、その際、種々の界面活性剤を使用することが出来る。具体的には、陰イオン界面活性剤として、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩及びリン酸エステル塩等、陽イオン界面活性剤として、脂肪族アミン塩及び脂肪族4級アンモニウム塩等、非イオン性界面活性剤として、アルキル及びアルキルアリルポリオキシエチレンエーテル等のエーテル型、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル等のエーテルエステル型、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等のエステル型、脂肪族アルカノールアミド等、両性界面活性剤として、カルボキシベタイン型、アミノカルボン酸塩及びイミダゾリウムベタイン等、を挙げることが出来る。
【0022】
又、上記界面活性剤の使用量は、臨界ミセル濃度(CMC)以下にすべきである。これは、界面活性剤の濃度を上げていくと、CMC付近で、界面活性剤分子が会合して親水性基を外側にしてミセルという集合体を形成する。CMCより多くなると、液内部に油膜形成成分を核とするミセルを生成して、液媒体表面に存在する油膜形成成分を取り込んでしまうことになり、インク中における油膜の効果が減少してしまうからである。
以上に述べた以外の界面活性剤としては、少量の添加で界面張力低下効果が大きいフッ素系界面活性剤が有効である。これらは数100ppm程度の添加で充分な効果が得られる場合が多く、特に好ましい。又、フッ素系界面活性剤は、他の特徴として、耐薬品性及び耐熱性が極めて高いことも挙げられる。
【0023】
次に、本発明のインクに用いる水不溶性樹脂について詳述する。
当該樹脂の作用は先述の様に、乾燥後の記録ドットの表面に水不溶性の被膜を形成し、記録画像の耐水性の向上を達成するものであり、ラッカー等と称される塗料用の高分子材料を使用することが出来る。水不溶性樹脂は、溶剤(本発明においては油膜形成成分)が蒸発した後に連続的な薄膜を形成させる為に添加しているので、分子量が比較的大きいものを用いるのが好ましい。例えば、連続膜を形成させる為には、上記の様な樹脂を用いる場合は、20,000以上の分子量の樹脂を使用するのが好ましく、これより分子量の小さい樹脂では部分的に膜が不連続になり、記録ドットの充分な耐水性が得られない。
【0024】
この様な水不溶性樹脂の具体的な材料としては、ニトロセルロース、エチルセルロース、酢酸ビニル、〔塩化ビニル〕n−〔酢酸ビニル〕m共重合体(n:m=85:15程度のもの)、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール、多価アルコール(グリセリン、ペンタエリスリトール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール及びトリメチロールエタン等)と多塩基酸(無水フタル酸、無水マレイン酸、フマル酸、アジピン酸等)との重縮合物であるポリエステル(無水フタル酸の様な飽和酸との重縮合物をアルキド樹脂と、無水マレイン酸の様な不飽和酸との重縮合物を不飽和アルキド樹脂等と呼称する)等を使用することが可能である。これらの樹脂は単独で使用しても、混合して使用してもいずれでもよく、本発明の効果に影響を与えることはない。
上記の様な水不溶性樹脂の油膜形成成分中における含有量は、0.5〜20wt%程度とするのが好ましく、0.5wt%よりも少ないと油膜形成成分の乾燥後に連続膜とならず、20wt%よりも多いと、油膜形成成分が増粘し、紙への浸透速度が遅くなってしまい本発明の効果が得られない。
【0025】
本発明の水性インクの構成成分として使用することの出来る色材としては、アニオン性の色素イオンを形成する染料が好ましく、例えば、直接染料、酸性染料及び反応性染料等が好適である。具体的には、C.I.Direct Black 17、C.I.Direct Black 19、C.I.Direct Black 62、C.I.Direct Black 154、IJA260、IJA286、C.I.Food Black 2、C.I.Reactive Black 5、USP−5,053,495に記載の染料等のブラック染料、C.I.Direct Yellow 11、C.I.Direct Yellow 44、C.I.Direct Yellow 86、C.I.Direct Yellow 142、C.I.Reactive Yellow 2等のイエロー染料、C.I.Direct Red 227、C.I.Direct Red 52、IJR−016、C.I.45100等のマゼンタ染料及びC.I.Direct Blue 15、C.I.Direct Blue 199、C.I.42090、C.I.Acid Blue 9、C.I.Reactive Blue 5等のシアン染料を挙げることが出来る。これらの染料以外でも、可溶化基を減らして耐水性を高めたもの、溶解度をpHに敏感にした特殊なグレードのもの等、いずれも本発明で使用することが可能である。
【0026】
又、顔料も本発明の効果に影響を与えないので使用され得る。即ち、カーボンブラック(三菱化成製のNo.2300、No.900、MCF88、No.33、No.40、No.52、MA7、MA8、#2200B、MA−100、コロンビヤカーボン社製のRaven1255、Raven1060、キャボット社製のRegal330R、Regal660R、Mogul L、DEGUSSA社製のColor Black FW18、Printex 35、Printex U等)、カーボンブラックの表面を酸化処理、或いはプラズマ処理したもの、不溶性アゾ顔料、溶性アゾ顔料、フタロシアニン系顔料、イソインドリノン系高級顔料、キナクリドン系高級顔料、ジオキサンバイオレット、ペリノン・ペリレン系高級顔料等の有機顔料、更に、群青(ウルトラマリン)、紺青(プルシアンブルー)、チタニウムイエロー、モリブデンレッド等の無機顔料を使用することが出来る。
更に、上記顔料に分類される色材材料である染料を体質顔料に染めつけた、所謂、染色レーキも本発明の水性インクを構成する色材として使用可能である。
【0027】
以上の様な構成の本発明の水性インクには、信頼性及び保存安定性等、より優れたインクジェット記録適性を付与する為に、次に挙げる様な、保湿剤、或いは溶解助剤を含有させてもよい。この様な材料として、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエレングリコール200、ジプロピレングリコール、2,2’−チオジエタノール、1,2,6−ヘキサントリオール等のアルキレングリコール類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、1,3−プロパンスルトン等の非プロトン性極性溶媒、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−ブトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、ホルムアミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ソルビトール、ソルビット、尿素、1,3−ビス(β−ヒドロキシエチル)尿素等が挙げられる。
【0028】
これらの添加剤のインク中における含有量は、インク全重量の1〜30%の範囲とするのが好ましい。又、中でも、保湿成分として、トリエタノールアミン、尿素及び1,3−ビス(β−ヒドロキシエチル)尿素等の尿素誘導体を添加した場合が効果の点で特に優れている。
又、インクジェット記録に本発明のインクを使用する際に、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール等のアルキルアルコールを含有させると吐出性が向上し、更に効果的である。これらのアルコール類は、インク全重量の1〜10%の範囲で含有させることが好ましい。
本発明においては、更に必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防かび剤及び酸化防止剤等の添加剤をインク中に含有させることも可能である。
【0029】
以上の様に本発明のインクは、インクジェット記録に用いられる際、優れた効果が発揮される。本発明で使用するインクジェット記録方法としては、所期の目的を達成し得ればいずれのものでもよいが、例えば、インクに力学的エネルギーを作用させ液滴を吐出する記録方法、及びインクに熱エネルギーを加えてインクの発泡により液滴を吐出する記録方法があるが、これらのインクジェット記録方法に本発明のインクを使用するのが特に好適である。
【0030】
上記の記録方法のうち、先ず、第一に、熱エネルギーを利用したインクジェット記録装置の主要部であるヘッドの構成例を、図2及び図3に示す。
図2は、インク流路に沿ったヘッドの断面図であるが、これについて以下に説明する。ヘッド1は、インクを通す流路(ノズル)2を有するガラス、セラミック、シリコン又はプラスチック板等と、発熱素子基板3とを接着して得られる。該発熱素子基板3は、酸化シリコン、窒化シリコン及び炭化シリコン等で形成される保護層4、アルミニウム、金及びアルミニウム−銅合金等で形成される電極5、HfB2、TaN及びTaAl等の高融点材料で形成される発熱抵抗体層6、熱酸化シリコン及び酸化アルミニウム等で形成される蓄熱層7、及び、シリコン、アルミニウム及び窒化アルミニウム等の放熱性のよい材料で形成される基板8より構成されている。
【0031】
上記の様な構成を有するヘッド1の電極5にパルス状の電気信号が印加されると、発熱素子基板3の、hで示される領域が急速に発熱する為、この表面に接しているインクに気泡が発生し、その発生する圧力でメニスカス10が突出し、インクがヘッド1のノズル2を通して吐出し、オリフィス11より球状の記録小液滴12となり、被記録材13に向かって飛翔する。図3に、図2に示したヘッドを多数並べたマルチヘッドの外観図を示す。
【0032】
図4に、上記ヘッドを組み込んだインクジェット記録装置の一例を示す。
図4において、61はワイピング部材としてのブレードであり、その一端はブレード保持部材によって保持されて固定端となり、カンチレバーの形態をなす。ブレード61は、記録ヘッド65による記録領域に隣接した位置に配置され、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。又、62は記録ヘッド65の吐出口面のキャップであり、ブレード61に隣接するホームポジションに配設され、記録ヘッド65の移動方向と垂直な方向に移動して、インク吐出口面と当接し、キャッピングを行う構成を備える。更に、63はブレード61に隣接して設けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。
【0033】
上記ブレード61、キャップ62及びインク吸収体63によって吐出回復部64が構成され、ブレード61及びインク吸収体63によってインク吐出口面の水分、塵挨等の除去が行われる。
65は吐出エネルギー発生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する被記録材にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、66は記録ヘッド65を搭載してその移動を行う為のキャリッジである。
キャリッジ66はガイド軸67と摺動可能に係合し、キャリッジ66の一部はモーター68によって駆動されるベルト69と接続(不図示)している。これによりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した領域の移動が可能となる。
【0034】
51は被記録材を挿入する為の給紙部、52は不図示のモーターにより駆動する紙送りローラーである。これらの構成によって記録ヘッド65の吐出口面と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行するにつれて排紙ローラー53を配した排紙部へ排紙される。
【0035】
上記構成において記録ヘッド65が記録終了等でホームポジションに戻る際、吐出回復部64のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避しているが、ブレード61は移動経路中に突出している。この結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピングされる。尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッドの移動経路中に突出する様に移動する。
【0036】
記録ヘッド65がホームポジションから記録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード61は、上述したワイピング時の位置と同一の位置にある。この結果、この移動においても記録ヘッド65の吐出口面はワイピングされる。上述の記録ヘッド65のホームポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘッド65が記録の為に記録領域を移動する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、この移動に伴って上記ワイピングが行われる。
【0037】
図5は、ヘッドにインク供給部材、例えば、チューブを介して供給されるインクを収容したインクカートリッジ45の一例を示す図である。
ここで、40は供給用インクを収容したインク収容部、例えば、インク袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられている。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、インク袋40中のインクをヘッドに供給可能ならしめる。44は廃インクを受容するインク吸収体である。
インク収容部としては、インクとの接液面がポリオレフィン、特にポリエチレンで形成されているものが本発明にとって好ましい。
【0038】
本発明で使用されるインクジェット記録装置としては、上記の如きヘッドとインクカートリッジとが別体となったものに限らず、図6に示す如きそれらが一体になったものにも好適に用いられる。
図6において、70は記録ユニットであって、この中にはインクを収容したインク収容部、例えば、インク吸収体が収納されており、かかるインク吸収体中のインクが複数のオリフィスを有するヘッド部71からインク滴として吐出される構成になっている。
【0039】
インク吸収体の材料としては、ポリウレタンを用いることが本発明にとって好ましい。又、インク吸収体を用いずに、インク収容部が内部にバネ等を仕込んだインク袋である様な構造であってもよい。72は記録ユニット内部を大気に連通させる為の大気連通口である。この記録ユニット70は、図3で示す記録ヘッドに代えて用いられるものであって、キャリッジ66に対し着脱自在になっている。
【0040】
次に、本発明で使用するインクジェット記録装置の第2のものとしては、複数のノズルを有するノズル形成基板と、ノズルに対向して配置された圧電材料と導電材料とからなる圧力発生素子と、該圧力発生素子の周囲を満たすインクを備え、且つ印加電圧により圧力発生素子を変位させてインクの小液滴をノズルから吐出させる形態のオンデマンドインクジェット記録ヘッドを有する装置を挙げることが出来る。
【0041】
上記の様な記録装置の主要部である記録ヘッドの構成例を図7に示したが、ヘッドは、インク室(不図示)に連通したインク流路80と、所望の体積のインク滴を吐出する為のオリフィスプレート81と、インクに直接圧力を作用させる振動板82と、該振動板82に接合され電気信号により変位する圧電素子83と、これらの圧電素子83、オリフィスプレート81及び振動板82等を支持固定する為の基体84とから構成されている。
図7において、インク流路80は感光性樹脂等で形成され、オリフィスプレート81は、ステンレス、ニッケル等の金属に電鋳或いはプレス加工による穴あけ等により設けられた吐出口85が形成され、振動板82は、ステンレス、ニッケル及びチタン等の金属フィルム、或いは高弾性樹脂フィルム等で形成されており、圧電素子83は、チタン酸バリウム又はPZT等の誘電体材料で形成されている。
【0042】
以上の様な構成の記録ヘッドは、圧電素子83にパルス状の電圧を与え、歪み応力を発生させ、そのエネルギーが圧電素子に接合された振動板82を変形させてインク流路内のインクを垂直に加圧し、インク滴をオリフィスプレートの吐出口85より吐出、記録を行なう様に動作する。かかる記録ヘッドは、図4に示したものと同様な記録装置に組み込まれて使用される。又、記録装置の細部の動作は前述したと同様に行なうもので差しつかえない。
【0043】
【実施例】
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、表中のインク組成は、特に断わりがない限り重量%である。
先ず、本発明の各種水性インクの作製について述べる。始めに、色材に染料を用いる場合は、適切な濃度の染料水溶液に、保湿剤及び溶解助剤を順次添加し、必要に応じて界面活性剤及びpH調整剤等を加え、メンブレンフィルター0.45μmで濾過し、その後、適当量の適宜な油膜形成成分を加え、振とう器で4時間振とうする。尚、水不溶性樹脂は、予め油膜形成成分中に所定量溶解しておく。又、油膜形成成分に界面活性剤を加える場合には、水不溶性樹脂を溶解した後、界面活性剤の所定量を添加して油膜形成成分を作製し、これを上記濾過液に添加する。
【0044】
色材に顔料を用いる場合には、予め所定の顔料を適切な分散剤水溶液に分散しておき、この分散液の適当量と、必要に応じて、保湿剤、溶解助剤、界面活性剤及びpH調整剤等を順次添加し、最後に、適当量の油膜形成成分を加え、振とう器で4時間振とうする。染料の場合と同様に、水不溶性樹脂は、予め油膜形成成分中に所定量溶解しておく。又、油膜形成成分に界面活性剤を加える場合には、水不溶性樹脂を溶解した後、界面活性剤の所定量を添加して油膜形成成分を作製し、これを上記分散液に添加する。
【0045】
表1に、本発明の実施例のインクの構成成分である水不溶性樹脂の一覧を示した。
【0046】
注1)樹脂記号Fのポリエステル樹脂の合成
蒸留精製した無水マレイン酸0.1molとエチレングチコール0.2molに、酢酸カルシウム3×10-4mol及び酸化アンチモン5×10-4molを加え、真空攪拌器をつけた重合管に入れる。重合管を油浴に入れて180℃に加熱し、窒素ガスを通す。この状態で2時間加熱しかきまぜながら反応させた後、更に280℃に昇温して3時間加熱後、放冷して重合体Fを得た。
【0047】
実施例1〜8
本発明の水性インクの実施例1〜実施例8のブラックインクの組成を表2に示す。
【0048】
*:DBk154は、C.I.Direct Black154染料である。
**:カーボンブラックは、三菱化成(株)製MA−100である。
***: スチレン−マレイン酸ポリマーは、顔料分散剤であり、酸価70、分子量50,000である。
****:アセチレノールEHは川研ファインケミカル(株)製の界面活性剤であり、液媒体に添加した。
*****:ノニポール20は、三洋化成工業(株)製界面活性剤であり、油膜形成成分に添加した。
******:水不溶性樹脂は、表1に記載のものを記号で示した。
【0049】
比較例1〜比較例5
次に、表1中の実施例1のインクの組成から、油膜形成成分、界面活性剤(油膜に添加)及び水不溶性樹脂を除いた成分と同様のものからなるインクを比較例1のインクとし、実施例3のインクの成分から油膜形成成分、界面活性剤(油膜に添加)及び水不溶性樹脂を除いた成分と同等のものからなるインクを比較例2のインクとした。以下同様に、実施例4のインクに相当するものを比較例3のインクとし、実施例7に相当するインクを比較例4のインクとし、実施例8に相当するインクを比較例5のインクとして夫々作製した。尚、これらの比較例では、油膜形成成分、界面活性剤(油膜に添加)及び水不溶性樹脂に相当する分は水に代えて比較用のインクを作製した。
【0050】
実施例9〜実施例11
本発明の実施例として、表3に示す組成を有する実施例9〜実施例11のカラーインクを夫々作製した。
【0051】
*:DY86は、C.I.Direct Yellow 86である。
**:DR227は、C.I.Direct Red 227である。
***:AB9は、C.I.Acid Blue 9である。
****:SURERON S−141は旭硝子(株)製のフッ素系界面活性剤であり、油膜形成成分中に添加した。
【0052】
比較例6〜比較例8
表3中の実施例9、実施例10及び実施例11のインク組成から油膜形成成分、界面活性剤(油膜に添加)及び水不溶性樹脂を除いた成分からなるインクを夫々作製し、比較例6、比較例7及び比較例8のインクとした。尚、これらの比較例では、油膜形成成分、界面活性剤(油膜に添加)及び水不溶性樹脂に相当する分を水に代えてインクを作製した。
【0053】
【評価】
上記表2及び表3に示した組成を有する本発明の実施例1〜実施例11のインク、及び比較例1〜比較例8のインクの各々について、インクとしての性能評価を行なった。インクの性能評価項目としては、▲1▼ブリーディング、▲2▼光学濃度(OD値)、▲3▼フェザリング及び▲4▼耐水性の4項目とした。いずれの評価も、評価試験を温度23℃湿度60%の恒温試験室で行なった。又、記録装置としては、キヤノン(株)製BJC−600(解像度360dpi)を使用した。インクの供給は、夫々の専用インク容器に目的のインクを充填する方法を用いて行った。
以下に各評価の方法及び評価基準について具体的に説明する。
【0054】
▲1▼ ブリーディング
図8に示した様な評価パターンを用意し、矢印の線で示した2色境界部から混色滲みがどの線の位置まで発生するかをブリーディングのレベルとし、ブリーディングを5段階で評価した。即ち、境界線から1ドットライン以内でブリーディングが止まっている場合を5とし、以下どのラインまでブリーディングが発生したかにより、評価を4、3、2、1とした。図8に示す様に、評価パターンは、A部はカラー地、B部は黒字パターンであり、2色の境界を矢印の線で示し、1ドットライン/1ドットスペースの間隔で破線で5ラインの記録がしてある。尚、この際、記録用紙は、電子写真用の普通紙NP−SK紙(LotNo.OKK107)を使用した。
【0055】
▲2▼ 光学濃度(OD値)
A4サイズの用紙に、10mm四方の正方形のベタ部が5箇所あるパターンをプリントし、30分間以上経過後のプリントサンプルについて光学濃度の測定を行なった。プリント画像内の5箇所のベタ部の濃度を、マクベス反射濃度計RD914にて測定し、その評価値をOD値とした。この際に使用した用紙は、評価項目▲1▼のブリーディングの場合で使用したのと同じである。
【0056】
▲3▼ フェザリング
A4用紙(NP−SK紙)に36文字×30行からなる漢字を黒色インクで記録し、記録文書のエッジの尖鋭性を目視にて5段階で官能評価した。最高ランクを5とし、ランク5の基準用として、上記の評価用の文章と同じ書体で同じ用紙にレーザービームプリンタ(キヤノン(株)製LBP−A404E)を用いて記録したものを用意した。評価はランク数で行い、記録文字のエッジがシャープであり、LBPで記録したものと判別できないものを5とし、以下尖鋭性が劣るに従い、4、3、2、1と評価した。
【0057】
▲4▼ 耐水性
実施例1〜実施例8のインクと比較例1〜比較例5のインクを用い、A4用紙(NP−SK紙)に1cm角のパターンを1cm間隔で記録し、記録物の初期のOD値を測定してOD1とする。次に、パターン記録した紙を純水中に1分間浸漬した後、乾燥して再びOD値を測定してOD2とし、水浸漬前後のOD値の変化量で耐水性を評価した。
【0058】
評価結果
評価項目▲1▼のブリーディング及び▲2▼の光学濃度についての評価結果を表3に示し、評価項目▲3▼のフェザリングについての結果を表4に示した。又、評価項目▲1▼及び▲2▼の光学濃度についての比較例の評価結果を表5に示し、評価項目▲3▼のフェザリングについての結果を示す。
尚、表3中、評価項目▲1▼のブリーディング評価は、縦の列のインクの組み合わせでの結果である。例えば、実施例1のBkインクと実施例9のイエローインクを用いた場合の境界線のブリーディングを評価したものである。又、評価項目▲3▼のフェザリング評価結果は、実施例1〜実施例8のBkインクのみについてであり、表3の最下段に示した。
【0059】
表3の結果により、本発明の実施例のインクはブリーディング抑制に優れた効果を示し、2色の境界は従来と比較して極めてシャープな画像と認識されるレベルにあった。これは、2色のインクの境界において油膜形成成分が色材成分の相互拡散を抑制した結果である。
又、表3の光学濃度測定結果においても、本発明のインクは色材を含有する液媒体の浸透が比較的遅い為、過度の紙へのインク浸透が少なく、従来例より濃度が高い傾向にあることが判明した。
更に、フェザリング評価結果(表4)では、いずれも記録ドットエッジでの油膜形成成分の高速浸透と、紙面内浸透の抑制により色材成分のドットエッジからはみ出した浸透が抑制されており、シャープさにおいて従来インクを数段上回っていた。
【0060】
▲4▼の耐水性試験の結果、本発明の実施例のインクは全て水浸漬前後のOD値の変化が殆どなく、優れた耐水性を示した。即ち、画像濃度の変化は目視では試験前後の差が判断することが出来ないレベルであった。
【0061】
【0062】
【0063】
【発明の効果】
以上説明した様に本発明によれば、特にインクジェット記録による印字物が、レーザービームプリンタ等で記録した場合と比較し、満足することが出来るレベルまでブリーディングが防止され、尚且つ、発色性も従来のインクによるものよりも優れ、更に、記録画像のシャープさをももたらし、従来の水溶性の色材を使用しているにもかかわらず優れた耐水性を有する記録画像が与えられ、インクジェット記録による高品位・高解像度記録の実現が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水性インクの紙への浸透する状態を説明する模式図である。
【図2】熱インクジェット記録装置のヘッド部の縦断面図である。
【図3】インクジェット記録装置の複数のノズルを有するヘッドの一例を示す図である。
【図4】インクジェット記録装置の一例を示す斜視図である。
【図5】インクカートリッジの一例を示す縦断面図である。
【図6】インクジェット記録ヘッドとインクカートリッジが一体である仕様の斜視図である。
【図7】圧電素子を用いたインクジェット記録ヘッドの縦断面図である。
【図8】ブリーディング評価用画像パターンである。
【符号の説明】
51:給紙部
52:紙送りローラー
53:排紙ローラー
61:ワイピング部材
62:キャップ
63:インク吸収体
64:吐出回復部
65:インクジェット記録ヘッド
66:キャリッジ
67:キャリッジガイド軸
68:キャリッジ駆動部
69:駆動用ベルト部[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a water-based ink used in ink jet recording in which ink is ejected and ejected as small droplets from an ejection port (orifice) and the small droplets are attached to the surface of a recording material, and in particular, plain paper. A water-based ink that substantially eliminates color bleeding in recording, does not reduce the color developability of recording dots, provides recording with a sharper edge, and provides a recorded image with excellent water resistance. Inkjet recording method used,Recording unit, ink cartridge, ink jet recording apparatus, and bleed mitigation methodAbout.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, water-based inks are mainly used as inks for ink-jet recording from the viewpoint of safety and odor, and various water-soluble dyes or pigments are dissolved in water or water and water-soluble organic solvents as ink-jet inks. Alternatively, an ink that is dispersed and further added with a moisturizing agent, a dye dissolution aid, a fungicide, and the like as required is known. Inkjet recording can eject ink droplets of several thousand drops or more per second, making high-speed recording easy, less noise, easy colorization, and higher resolution. It has many advantages such as being possible and recording on plain paper, and it has been popular for several years.
Furthermore, in recent years, due to the low price, high performance and standardization of the GUI environment of personal computers, the demand for high color development, high quality, high robustness, high resolution recording and high-speed recording has also increased for image recording such as printers. Technical means are being proposed to sharpen edges, and in particular, reduce mixed color bleeding (bleeding).
[0003]
Conventionally known means for suppressing bleeding include the following various methods. First, as a first example, U.S. Pat. No. 5,181,045 discloses a method of preventing bleeding by precipitating a dye by an acid-alkali reaction by mixing colors at the boundary between two colors. Specifically, a dye having different solubility depending on pH is used for one color material of the ink, for example, this is made alkaline, and the other color is made acidic so that the dye is deposited. Thus, when ink droplets of two colors come into contact with each other on the paper surface, the dye is deposited at the boundary between these inks, and bleeding is suppressed.
[0004]
As a second example, US Pat. No. 5,198023 discloses a method of precipitating black anionic dye ink and yellow cationic dye ink with a metal salt such as calcium chloride. This is a technique for reducing bleed at the ink boundary by adding a metal salt as a precipitating agent to the yellow ink in addition to the cationic dye, since the color bleed is particularly noticeable between black and yellow. .
Further, as a third example, US Pat. No. 5,211,747 discloses a water or alcohol-soluble desizing agent (polyoxyalkylene derivative, hydrophilic polydimethylsiloxane and hydrophilic polydimethylsiloxane) as a means for preventing fast fixing, feathering and bleeding. It has been disclosed that an aliphatic imidazoline derivative or the like) is added to the ink to allow the ink to permeate the paper at a high speed to solve the above problem. Here, the desizing agent has the function of reducing the size of the paper.
[0005]
On the other hand, as a fourth example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-194484 discloses a micelle containing a polymer colloid and a surfactant having a CMC (critical micelle concentration) or more and formed by adding a surfactant having a CMC or more. It is disclosed that the bleeding is suppressed by the adsorption effect of the dye and the adsorption effect of the dye molecule by the association of the polymer colloid.
[0006]
As a fifth example, US Pat. No. 5,226,957 discloses a microemulsion ink for thermal ink jet recording comprising a high molecular weight colloid, two kinds of surfactants, a water-insoluble dye and oil, It is mentioned that the ink can provide effects such as prevention of bleeding, sharp character printing, and improvement of water resistance of printed matter.
Furthermore, as a sixth example, Japanese Patent Laid-Open No. 4-7371 discloses an ink containing a hydrophilic dispersion medium and fine particles, and further containing a sucrose ester as a drying inhibitor. As its action, the sucrose ester forms a thin protective film on the ink surface and suppresses drying of the ink.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the first example, since bleeding is suppressed by the precipitation of the dye, the precipitation floats in the ink droplets, and the effect of suppressing bleeding is small. Further, in the second example, since a metal salt such as calcium chloride is contained in the ink, the thermal ink jet recording method has a problem that the kogation is generated on the surface of the heat generating portion and the recording characteristics are deteriorated.
The third example is a method of suppressing high-speed fixing, feathering and bleeding by reducing the size of the paper, so that there is a problem that ink droplets permeate into the paper excessively, resulting in poor color development.
Further, in the fourth example, since the surfactant of CMC or higher is used, the fixing time is shortened. However, as in the third example, the amount of ink penetrating into the paper is increased and the color developability is inferior. There is.
[0008]
In the fifth example, since oil-in-water emulsion ink is used, the coloring material is excellent in water resistance, but a large amount of surfactant is used for dispersion of the emulsion. There is a problem that the penetrating amount of the ink becomes too large and the color developability is poor.
In the sixth example, the sucrose ester is an ester of sucrose and a fatty acid and functions as a surfactant (emulsifier). Therefore, the sucrose ester is compatible with the liquid medium, and the mutual diffusion between the two dots in the case of contact recording. That is, there is a problem that bleeding cannot be avoided.
[0009]
Therefore, an object of the present invention is to substantially eliminate color bleeding in plain paper recording, enable recording with a sharper edge without reducing the color developability of the recording dots, and further improve water resistance. Water-based ink providing excellent recorded image, and ink jet recording method using the same, Recording unit, ink cartridge, ink jet recording apparatus, and bleed mitigation methodIs to provide.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The above object is achieved by the present invention described below. That is, one aspect of the aqueous ink according to the present invention is an ink comprising a liquid composition containing at least a coloring material and an aqueous liquid medium.DissolvedOil film forming componentAs oil film forming components, saturated hydrocarbons, glycerides, higher fatty acids, water-insoluble aliphatic alcohols having 6 or more carbon atoms, aliphatic ketones having 6 or more carbon atoms, aliphatic monobasic acid esters having 6 or more carbon atoms, Contains at least one substance selected from aliphatic dibasic acid esters, fatty acids having 10 or more carbon atoms, tributyl borate, tripentyl borate, tributyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate, phthalate esters and aromatic hydrocarbons , The surface tension of the aqueous liquid medium is γ w , The surface tension of the oil film forming component is γ o , The interfacial tension between the aqueous liquid medium and the oil film forming component is γ wo Γ w > Γ o + Γ wo Satisfy the relationshipIt is characterized by this.
One aspect of the ink jet recording method according to the present invention is as follows.As described above for inkjet recordingInk,Recording is performed on a recording material by discharging from an orifice of a recording head in accordance with a recording signal.
The present invention also provides a recording unit and an ink jet recording apparatus using the water-based ink for ink jet recording.
An ink cartridge using the water-based ink is also provided.
Also, one aspect of the bleed mitigation method according to the present invention is:at leastColor materialWhenAqueous liquid mediumA liquid composition containingDissolves water-insoluble resinis doingContains oil film forming componentsAs oil film forming components, saturated hydrocarbons, glycerides, higher fatty acids, water-insoluble aliphatic alcohols having 6 or more carbon atoms, aliphatic ketones having 6 or more carbon atoms, aliphatic monobasic acid esters having 6 or more carbon atoms, fats A dibasic acid ester, a fatty acid having 10 or more carbon atoms, tributyl borate, tripentyl borate, tributyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate, phthalate ester and aromatic hydrocarbon, The surface tension of the aqueous liquid medium is γ w , The surface tension of the oil film forming component is γ o , The interfacial tension between the aqueous liquid medium and the oil film forming component is γ wo Γ w > Γ o + Γ wo Satisfy the relationshipA first ink;at leastColor materialWhenAqueous liquid mediumA liquid composition containingDissolves water-insoluble resinis doingIncluding oil film forming components,As oil film forming components, saturated hydrocarbon, glyceride, higher fatty acid, water-insoluble aliphatic alcohol having 6 or more carbon atoms, aliphatic ketone having 6 or more carbon atoms, aliphatic monobasic acid ester having 6 or more carbon atoms, aliphatic dibasic acid An aqueous liquid containing at least one substance selected from a basic acid ester, a fatty acid having 10 or more carbon atoms, tributyl borate, tripentyl borate, tributyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate, phthalate ester and aromatic hydrocarbon The surface tension of the medium is γ w , The surface tension of the oil film forming component is γ o , The interfacial tension between the aqueous liquid medium and the oil film forming component is γ wo Γ w > Γ o + Γ wo Satisfy the relationshipBleed at the boundary between two color regions formed by an ink jet recording method including a step of applying a second ink having a color tone different from that of the first ink so as to be adjacent to each other on the recording material. In this method, contact between the aqueous liquid medium containing the first ink coloring material and the aqueous liquid medium containing the second ink coloring material is suppressed by an oil film forming component. It is what.
Another aspect of the bleed mitigation method according to the present invention is as follows.at leastColor materialWhenAqueous liquid mediumA liquid composition containingDissolves water-insoluble resinis doingContains oil film forming componentsAs oil film forming components, saturated hydrocarbons, glycerides, higher fatty acids, water-insoluble aliphatic alcohols having 6 or more carbon atoms, aliphatic ketones having 6 or more carbon atoms, aliphatic monobasic acid esters having 6 or more carbon atoms, fats A dibasic acid ester, a fatty acid having 10 or more carbon atoms, tributyl borate, tripentyl borate, tributyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate, phthalate ester and aromatic hydrocarbon, The surface tension of the aqueous liquid medium is γ w , The surface tension of the oil film forming component is γ o , The interfacial tension between the aqueous liquid medium and the oil film forming component is γ wo Γ w > Γ o + Γ wo Satisfy the relationshipA first ink;at leastColor materialWhenAqueous liquid mediumA liquid composition containingDissolves water-insoluble resinis doingIncluding oil film forming components,As oil film forming components, saturated hydrocarbons, glycerides, higher fatty acids, water-insoluble aliphatic alcohols having 6 or more carbon atoms,
Another aspect of the bleed mitigation method according to the present invention is as follows.at leastColor materialWhenAqueous liquid mediumA liquid composition containingDissolves water-insoluble resinis doingContains oil film forming componentsAs oil film forming components, saturated hydrocarbons, glycerides, higher fatty acids, water-insoluble aliphatic alcohols having 6 or more carbon atoms, aliphatic ketones having 6 or more carbon atoms, aliphatic monobasic acid esters having 6 or more carbon atoms, fats A dibasic acid ester, a fatty acid having 10 or more carbon atoms, tributyl borate, tripentyl borate, tributyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate, phthalate ester and aromatic hydrocarbon, The surface tension of the aqueous liquid medium is γ w , The surface tension of the oil film forming component is γ o , The interfacial tension between the aqueous liquid medium and the oil film forming component is γ wo Γ w > Γ o + Γ wo Satisfy the relationshipA first ink;at leastColor materialWhenAqueous liquid mediumA liquid composition containingDissolves water-insoluble resinis doingIncluding oil film forming components,As oil film forming components, saturated hydrocarbon, glyceride, higher fatty acid, water-insoluble aliphatic alcohol having 6 or more carbon atoms, aliphatic ketone having 6 or more carbon atoms, aliphatic monobasic acid ester having 6 or more carbon atoms, aliphatic dibasic acid An aqueous liquid containing at least one substance selected from a basic acid ester, a fatty acid having 10 or more carbon atoms, tributyl borate, tripentyl borate, tributyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate, phthalate ester and aromatic hydrocarbon The surface tension of the medium is γ w , The surface tension of the oil film forming component is γ o , The interfacial tension between the aqueous liquid medium and the oil film forming component is γ wo Γ w > Γ o + Γ wo Satisfy the relationshipBleed at the boundary between two color regions formed by an ink jet recording method including a step of applying a second ink having a color tone different from that of the first ink so as to be adjacent to each other on the recording material. In this method, an oil film forming component including a water-insoluble resin is allowed to permeate the boundary portion prior to the penetration of the aqueous liquid medium including the coloring material into the recording material..
[0011]
[Action]
The operation of the ink having the above-described configuration of the present invention will be described in detail below.
FIG. 1 shows a schematic diagram of the behavior of ink when the water-based ink of the present invention is adhered to the surface of a recording material such as paper by an ink jet recording method. In a non-contact type recording method such as ink jet recording, small droplets flying from the recording head have a spherical shape in the space between the recording head and the recording material. Therefore, the oil film layer formed by the oil film forming component, which is a component of the ink of the present invention, is in a state of covering the surface of the spherical droplet, and in this state, as shown in FIG. The spherical droplets land on a recording material such as paper. After landing, the permeation speed on the recording material, such as paper, is much faster for the oil film forming component than for water, and the ink droplets are present on the surface that contacts the paper and the contour of the droplets. The oil film forming component first penetrates into the paper prior to water, which is the component that occupies most of the ink. After the permeation of the oil film forming component, a liquid medium mainly containing water containing the coloring material component penetrates isotropically into the paper. As a result, as a behavior during the penetration of water into the recording material such as paper, the formation of an oil film in which the penetration of water or the like in the direction of the paper surface (parallel to the paper surface) first penetrated into the paper in the outline of the recording dots. Since it is blocked by the component wall, it does not spread beyond the dot diameter when the ink droplets land on the recording material. For this reason, the edges of the recording dots are held in a circular shape, so-called feathering is suppressed, and as a result, the edges of the recording dots become sharp.
[0012]
In addition, as shown in FIG. 1, the color material mainly composed of water in the direction perpendicular to the paper surface penetrates into the paper. Therefore, the penetration into a deeper layer is suppressed as compared with the penetration of the oil film forming component. As a result, the color material remains in the vicinity of the paper surface, and the color development is improved. Also, after the recording dots are fixed and dried on the paper, the oil film forming component volatilizes, and the water-insoluble resin component covers the surface of the color material in the form of a film, so that the water resistance of the recording dots can be obtained. .
On the other hand, even when color printing is performed, since the oil film forming component has already penetrated into the paper between the dots of different colors recorded adjacently, the color material component mainly composed of water on the paper surface. Cannot be mixed with each other. As a result, the mixed color bleeding (bleeding) hardly occurs in the printed matter.
[0013]
[Preferred embodiment]
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to preferred embodiments.
The oil film referred to in the present invention means a film that floats on the surface of water, which is a main liquid medium component constituting the ink, and exists in a thin film state. Water hardly dissolves in each other and does not contain a coloring material component. Although it consists of a colorless oil film-forming component, the present invention is characterized in that a composition containing a resin insoluble in water is used in the component.
[0014]
Next, materials suitable as the oil film forming component as described above will be described.
The conditions necessary for the oil film forming component are determined by the balance of the surface energy of the two types of liquids that do not dissolve each other. Now, when the liquid 1 is water, the liquid 2 is oil, and an oil droplet is placed on the surface of the water, the oil droplet is affected by three tensions. γwThe surface tension of water, γoThe oil surface tension, γwoIs the interfacial tension between water and oil.w> Γo+ ΓwoThe oil droplet floats in the shape of a lens and γw= Γocosθ1+ Γwocosθ2Balance (θ1And θ2Keep the contact angle). Therefore, the oil film of the present invention is γw> Γo+ ΓwoThat satisfies the following conditions.
[0015]
Further, at 20 ° C., a water-soluble or water-insoluble one having a solubility in water of 2.0 wt% or less is preferably used as the oil film forming component. Specifically, a material having such physical properties is preferably an organic solvent described later selected from organic compounds.
The content of the oil film forming component as described above in the ink is preferably 0.1 to 15 wt%. If the amount is less than 0.1 wt%, the oil film layer is too thin to obtain a sufficient effect. If the amount is more than 15 wt%, the odor, flammability, adverse effects on the human body, and adverse effects on the components of the recording apparatus occur. This is not preferable.
[0016]
Next, materials suitable for the oil film forming component used in the present invention are specifically listed. First of all, hydrocarbons are preferable, and those having a relatively high boiling point and liquid at room temperature are preferable. For example, octane, nonane, decane, undecane, dodecane, tridecane, tetradecane, pentadecane, hexadecane, heptadecane, octadecane, nonadecane, icosane, and the like, which are saturated hydrocarbons having 8 to 20 carbon atoms, can be used. . These may be linear or branched isomers, and may be a mixture thereof.
[0017]
Further, glycerides which are fatty acid esters can also be preferably used, and in particular, compounds having an iodine value of 130 or less are preferably used. If the iodine value is greater than 130, it belongs to dry oil and forms a film when left in the air, resulting in clogging of the nozzles of the recording head, so that the reliability of the apparatus cannot be obtained. Specifically, those that satisfy the above requirements include cottonseed oil, soybean oil, coconut oil, rapeseed oil, castor oil, squalane, etc., some of which are oils and fats that can be used for food and are safe. It is a high compound.
[0018]
Higher fatty acids can also be used in the same manner, and examples include decanoic acid, undecanoic acid, dodecanoic acid (lauric acid), tetradecanoic acid (myristic acid), and hexadecanoic acid (palmitic acid).
Further, 1-hexanol, 2-methyl-1-pentanol, 4-methyl-2-pentanol, 2-ethyl-1-butanol, 1-heptanol, 2-heptanol, 3-heptanol having 6 or more carbon atoms, Water-insoluble aliphatics such as 1-octanol, 2-octanol, 2-ethyl-1-hexanol, 1-nonaol, 3,5,5-trimethyl-1-hexanol, 1-decanol, 1-undecanol and 1-dodecanol Alcohols (including isomers) can also be used.
Also, ketones having 6 or more carbon atoms such as methyl isobutyl ketone (MIBK), 2-hexanone, 2-heptanone, 4-heptanone, 2,6-dimethyl-4-heptanone, phorone, isophorone and acetophenone are formed. Since the oil film satisfies the physical property conditions described above, it can be used.
[0019]
Furthermore, fatty acid monobasic acid ester having 6 or more carbon atoms; butyl acetate, isobutyl acetate, sec-butyl acetate, pentyl acetate, isopentyl acetate, sec-hexyl acetate, 2-ethylbutyl acetate, 2-ethylhexyl acetate, cyclohexyl acetate , Butyl propionate, isopentyl propionate, methyl butyrate, ethyl butyrate, butyl butyrate, isopentyl butyrate, isobutyric acid ester, isovaleric acid ester, stearic acid ester, isotridecyl myristate, methyl acetylricinoleate, butyl acetylricinoleate, oleic acid Butyl, glycerin monooleate, and aliphatic dibasic ester, dibutyl adipate, di-n-hexyl adipate, di-2-ethylhexyl adipate, di-2-ethylhexyl azelate, Bhasin dibutyl other, tributyl borate, boric acid tripentyl, tributyl phosphate and dioctyl phthalate and the like may also be used. Also, aromatic hydrocarbons such as toluene and xylene can be used. Each of the compounds described above may be used alone or mixed and used without affecting the effect.
[0020]
Needless to say, an oil film formed from other than the above compounds can be used as long as it satisfies the physical property conditions described above. Further, in order to dissolve the water-insoluble resin used in the present invention as described later, it is also possible to use a resin solubilizer such as dioxane, solvent naphtha, furfural, ethanol, toluene, etc. of the material used in the present invention. This is preferable because the application can be broadened.
[0021]
Since the water-based ink of the present invention depends on the oil film forming ability of the oil film forming component, when the oil film forming component has a relatively high surface tension, the interfacial tension between the oil film and the liquid medium such as water is reduced. This is more preferable because the effect is further improved. Therefore, for the purpose, it is effective to add a surfactant to the various oil film forming components as described above, and various surfactants can be used at that time. Specifically, as an anionic surfactant, carboxylate, sulfonate, sulfate ester salt and phosphate ester salt, etc., as a cationic surfactant, aliphatic amine salt and aliphatic quaternary ammonium salt, etc. Nonionic surfactants such as ether type such as alkyl and alkylallyl polyoxyethylene ether, ether ester type such as polyoxyethylene ether of glycerin ester, ester type such as polyethylene glycol fatty acid ester, aliphatic alkanolamide, etc. Examples of the surfactant include carboxybetaine type, aminocarboxylate and imidazolium betaine.
[0022]
The amount of the surfactant used should be less than the critical micelle concentration (CMC). This is because when the concentration of the surfactant is increased, the surfactant molecules associate in the vicinity of the CMC to form an aggregate called micelle with the hydrophilic group on the outside. When it exceeds CMC, it produces micelles with oil film forming components as the core inside the liquid,liquidThis is because the oil film forming component existing on the surface of the medium is taken in, and the effect of the oil film in the ink is reduced.
As surfactants other than those described above, fluorine-based surfactants that have a large effect of reducing the interfacial tension when added in a small amount are effective. In many cases, sufficient effects can be obtained by addition of about several hundred ppm, which is particularly preferable. Another feature of the fluorosurfactant is its extremely high chemical resistance and heat resistance.
[0023]
Next, the water-insoluble resin used in the ink of the present invention will be described in detail.
As described above, the action of the resin is to form a water-insoluble film on the surface of the recording dots after drying, thereby improving the water resistance of the recorded image. Molecular materials can be used. Since the water-insoluble resin is added to form a continuous thin film after the solvent (oil film forming component in the present invention) evaporates, it is preferable to use a resin having a relatively large molecular weight. For example, in order to form a continuous film, when using the resin as described above, it is preferable to use a resin having a molecular weight of 20,000 or more, and in the case of a resin having a lower molecular weight, the film is partially discontinuous. As a result, sufficient water resistance of the recording dots cannot be obtained.
[0024]
Specific materials for such a water-insoluble resin include nitrocellulose, ethyl cellulose, vinyl acetate, [vinyl chloride]n-[Vinyl acetate]mA copolymer (n: m = about 85:15), polyvinyl acetal such as polyvinyl formal, polyvinyl butyral, polyhydric alcohol (glycerin, pentaerythritol, ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, trimethylol ethane, etc.) Polyesters (polycondensates with saturated acids such as phthalic anhydride) that are polycondensates with polybasic acids (phthalic anhydride, maleic anhydride, fumaric acid, adipic acid, etc.) Such a polycondensate with an unsaturated acid is referred to as an unsaturated alkyd resin or the like). These resins may be used alone or in combination, and do not affect the effects of the present invention.
The content of the water-insoluble resin as described above in the oil film forming component is preferably about 0.5 to 20 wt%, and if less than 0.5 wt%, the oil film forming component does not become a continuous film after drying, If it exceeds 20 wt%, the oil film forming component will thicken and the rate of penetration into paper will be slow, and the effects of the present invention will not be obtained.
[0025]
As a colorant that can be used as a constituent of the water-based ink of the present invention, a dye that forms an anionic pigment ion is preferable. For example, a direct dye, an acid dye, and a reactive dye are preferable. Specifically, the dyes described in CIDirect Black 17, CIDirect Black 19,
[0026]
Pigments can also be used because they do not affect the effects of the present invention. That is, carbon black (Mitsubishi Kasei No.2300, No.900, MCF88, No.33, No.40, No.52, MA7, MA8, # 2200B, MA-100, Columbia Carbon Co. Raven1255, Raven1060 Regal 330R, Regal 660R, Mogul L manufactured by Cabot, Color Black FW18, Printex 35, Printex U manufactured by DEGUSSA, etc.), carbon black surface oxidized or plasma treated, insoluble azo pigment, soluble azo pigment, Organic pigments such as phthalocyanine-based pigments, isoindolinone-based higher pigments, quinacridone-based higher pigments, dioxane violet, perinone and perylene-based higher pigments, and ultramarine, ultramarine, Prussian blue, titanium yellow, molybdenum red, etc. Inorganic pigments can be used.
Furthermore, a so-called dyeing rake in which a dye, which is a color material classified as the above pigment, is dyed on an extender pigment can also be used as a color material constituting the aqueous ink of the present invention.
[0027]
The water-based ink of the present invention having the above-described constitution contains a moisturizing agent or a dissolution aid as described below in order to impart more excellent ink jet recording suitability such as reliability and storage stability. May be. Such materials include 1,2-ethanediol, 1,2-propanediol, 1,3-propanediol, 1,2-butanediol, 1,3-butanediol, 1,4-butanediol, 2, 3-butanediol, 1,5-pentanediol, 1,7-heptanediol, 2-methyl-2,4-pentanediol, 2-ethyl-1,3-hexanediol, glycerin, diethylene glycol, triethylene glycol, tetra Alkylene glycols such as ethylene glycol, polyethylene glycol 200, dipropylene glycol, 2,2′-thiodiethanol, 1,2,6-hexanetriol, alcohol amines such as monoethanolamine, diethanolamine, and triethanolamine, dimethyl Formamide, dimethylacetoa Aprotic polar solvents such as dimethyl sulfoxide, sulfolane, 1,3-propane sultone, 1,2-dimethoxyethane, 1,2-diethoxyethane, 1,2-dibutoxyethane, diethylene glycol dimethyl ether, diethylene glycol diethyl ether , Diethylene glycol dibutyl ether, 2-methoxyethanol, 2-ethoxyethanol, 2- (methoxymethoxy) ethanol, 2-butoxyethanol, diethylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol monoethyl ether, diethylene glycol monobutyl ether, triethylene glycol monomethyl ether, triethylene glycol Monoethyl ether, 1-methoxy-2-propanol, 1-ethoxy-2-propanol, dipropy Lower alkyl ethers of polyhydric alcohols such as polyglycol, dipropylene glycol monomethyl ether, dipropylene glycol monoethyl ether, tripropylene glycol methyl ether, formamide, 2-pyrrolidone, N-methyl-2-pyrrolidone, 1,3- Examples thereof include dimethylimidazolidinone, sorbitol, sorbitol, urea, 1,3-bis (β-hydroxyethyl) urea and the like.
[0028]
The content of these additives in the ink is preferably in the range of 1 to 30% of the total weight of the ink. Of these, the addition of urea derivatives such as triethanolamine, urea and 1,3-bis (β-hydroxyethyl) urea as the moisturizing component is particularly excellent in terms of effect.
In addition, when the ink of the present invention is used for ink jet recording, if it contains an alkyl alcohol such as methanol, ethanol, propanol, 2-propanol, 1-butanol, 2-butanol, etc., the discharge property is improved and the effect is further improved. is there. These alcohols are preferably contained in the range of 1 to 10% of the total weight of the ink.
In the present invention, additives such as surfactants, pH adjusters, rust inhibitors, fungicides, and antioxidants can be further contained in the ink as necessary.
[0029]
As described above, the ink of the present invention exhibits excellent effects when used in ink jet recording. The ink jet recording method used in the present invention may be any method as long as the intended purpose can be achieved. For example, a recording method in which mechanical energy is applied to ink to eject droplets, and ink is heated. Although there are recording methods in which droplets are ejected by bubbling ink by applying energy, it is particularly preferable to use the ink of the present invention in these ink jet recording methods.
[0030]
Of the recording methods described above, first, a configuration example of a head, which is a main part of an ink jet recording apparatus using thermal energy, is shown in FIGS.
FIG. 2 is a sectional view of the head along the ink flow path, which will be described below. The head 1 is obtained by bonding a glass, ceramic, silicon, or plastic plate having a flow path (nozzle) 2 through which ink passes and a
[0031]
When a pulse-like electric signal is applied to the electrode 5 of the head 1 having the above-described configuration, the region indicated by h of the
[0032]
FIG. 4 shows an example of an ink jet recording apparatus incorporating the head.
In FIG. 4, reference numeral 61 denotes a blade as a wiping member. One end of the blade 61 is held by a blade holding member to become a fixed end, and forms a cantilever. The blade 61 is disposed at a position adjacent to the recording area by the recording head 65 and is held in a form protruding in the moving path of the recording head 65.
[0033]
The blade 61, the
65 is a recording head that has discharge energy generating means and discharges ink onto a recording material facing the discharge port surface on which the discharge ports are arranged, and 66 is mounted with the recording head 65 to move the recording head. The carriage.
The
[0034]
[0035]
In the above configuration, when the recording head 65 returns to the home position due to the end of recording or the like, the
[0036]
When the recording head 65 moves from the home position to the recording start position, the
[0037]
FIG. 5 is a diagram illustrating an example of an
Here,
The ink container preferably has an ink contact surface made of polyolefin, particularly polyethylene.
[0038]
The ink jet recording apparatus used in the present invention is not limited to the one in which the head and the ink cartridge are separated as described above, but is preferably used in an apparatus in which they are integrated as shown in FIG.
In FIG. 6,
[0039]
As the material of the ink absorber, it is preferable for the present invention to use polyurethane. Alternatively, the ink container may be an ink bag with a spring or the like inside without using an ink absorber.
[0040]
Next, as a second one of the ink jet recording apparatus used in the present invention, a nozzle forming substrate having a plurality of nozzles, a pressure generating element composed of a piezoelectric material and a conductive material arranged facing the nozzles, An apparatus having an on-demand inkjet recording head that includes ink that fills the periphery of the pressure generating element and that discharges a small droplet of ink from a nozzle by displacing the pressure generating element with an applied voltage can be given.
[0041]
FIG. 7 shows a configuration example of a recording head which is a main part of the recording apparatus as described above. The head discharges an
In FIG. 7, an
[0042]
The recording head configured as described above applies a pulsed voltage to the
[0043]
【Example】
Next, the present invention will be described more specifically with reference to examples and comparative examples. The ink composition in the table is% by weight unless otherwise specified.
First, preparation of various water-based inks of the present invention will be described. First, in the case of using a dye as a coloring material, a moisturizing agent and a dissolution aid are sequentially added to an aqueous dye solution having an appropriate concentration, and a surfactant, a pH adjusting agent, and the like are added as necessary. Filter at 45 μm, add an appropriate amount of the appropriate oil film forming component, and shake with a shaker for 4 hours. The water-insoluble resin is previously dissolved in a predetermined amount in the oil film forming component. In addition, when adding a surfactant to the oil film forming component, after dissolving the water-insoluble resin, a predetermined amount of the surfactant is added to prepare an oil film forming component, which is added to the filtrate.
[0044]
In the case of using a pigment as a coloring material, a predetermined pigment is dispersed in an appropriate aqueous dispersant solution in advance, and an appropriate amount of this dispersion and, if necessary, a humectant, a dissolution aid, a surfactant, and A pH adjuster and the like are sequentially added, and finally, an appropriate amount of an oil film forming component is added, followed by shaking with a shaker for 4 hours. As in the case of the dye, the water-insoluble resin is previously dissolved in a predetermined amount in the oil film forming component. When a surfactant is added to the oil film forming component, after dissolving the water-insoluble resin, a predetermined amount of the surfactant is added to prepare an oil film forming component, which is added to the dispersion.
[0045]
Table 1 shows a list of water-insoluble resins that are constituents of the inks of the examples of the present invention.
[0046]
Note 1) Synthesis of polyester resin with resin symbol F
Distilled and purified maleic anhydride (0.1 mol) and ethylene glycol (0.2 mol) were mixed with calcium acetate (3 × 10-Fourmol and antimony oxide 5 × 10-FourAdd mol and place in a polymerization tube fitted with a vacuum stirrer. The polymerization tube is placed in an oil bath and heated to 180 ° C. and nitrogen gas is passed. In this state, the reaction was conducted while stirring for 2 hours, and the temperature was further raised to 280 ° C., heated for 3 hours, and then allowed to cool to obtain a polymer F.
[0047]
Examples 1-8
Table 2 shows the compositions of the black inks of Examples 1 to 8 of the water-based ink of the present invention.
[0048]
*: DBk154 is C.I. I. Direct Black 154 dye.
**: Carbon black is MA-100 manufactured by Mitsubishi Kasei Co., Ltd.
***: Styrene-maleic acid polymer is a pigment dispersant and has an acid value of 70 and a molecular weight of 50,000.
****: Acetylenol EH is a surfactant manufactured by Kawaken Fine Chemical Co., Ltd., and was added to the liquid medium.
*****: Nonipol 20 is a surfactant manufactured by Sanyo Chemical Industries, Ltd., and was added to the oil film forming component.
******: The water-insoluble resins shown in Table 1 are indicated by symbols.
[0049]
Comparative Examples 1 to 5
Next, an ink having the same composition as that of the ink of Example 1 in Table 1 except for the oil film forming component, the surfactant (added to the oil film) and the water-insoluble resin is used as the ink of Comparative Example 1. The ink of Comparative Example 2 was an ink composed of the same components as those obtained by removing the oil film forming component, the surfactant (added to the oil film) and the water-insoluble resin from the ink components of Example 3. Similarly, the ink corresponding to the ink of Example 4 is used as the ink of Comparative Example 3, the ink corresponding to Example 7 is used as the ink of Comparative Example 4, and the ink corresponding to Example 8 is used as the ink of Comparative Example 5. Each was made. In these comparative examples, the ink corresponding to the oil film forming component, the surfactant (added to the oil film), and the water-insoluble resin was replaced with water to produce a comparative ink.
[0050]
Example 9 to Example 11
As examples of the present invention, color inks of Examples 9 to 11 having the compositions shown in Table 3 were produced.
[0051]
*: DY86 is C.I.Direct Yellow 86.
**: DR227 is C.I.Direct Red 227.
***: AB9 is C.I. Acid Blue 9.
****: SURERON S-141 is a fluorosurfactant manufactured by Asahi Glass Co., Ltd., and was added to the oil film forming component.
[0052]
Comparative Example 6 to Comparative Example 8
Comparative Example 6 was prepared by preparing inks composed of components obtained by removing the oil film forming component, the surfactant (added to the oil film) and the water-insoluble resin from the ink compositions of Example 9, Example 10 and Example 11 in Table 3. The inks of Comparative Examples 7 and 8 were used. In these comparative examples, ink was prepared by replacing the oil film forming component, the surfactant (added to the oil film) and the water-insoluble resin with water.
[0053]
[Evaluation]
For each of the inks of Examples 1 to 11 of the present invention and the inks of Comparative Examples 1 to 8 having the compositions shown in Tables 2 and 3, performance evaluation as inks was performed. The ink performance evaluation items were (1) bleeding, (2) optical density (OD value), (3) feathering, and (4) water resistance. In any evaluation, the evaluation test was performed in a constant temperature test chamber having a temperature of 23 ° C. and a humidity of 60%. Further, as a recording apparatus, BJC-600 (resolution 360 dpi) manufactured by Canon Inc. was used. The ink was supplied using a method of filling the target ink in each dedicated ink container.
Hereinafter, each evaluation method and evaluation criteria will be described in detail.
[0054]
▲ 1 ▼ Breeding
An evaluation pattern as shown in FIG. 8 was prepared, and the bleeding level was determined from the two-color boundary portion indicated by the arrow line to which line the mixed color blur occurred, and the bleeding was evaluated in five stages. That is, the case where bleeding stopped within one dot line from the boundary line was set to 5, and the evaluation was made 4, 3, 2, 1 depending on to which line the bleeding occurred. As shown in FIG. 8, the A pattern is a color background, the B part is a black pattern, the boundary between two colors is indicated by an arrow line, and 5 lines are indicated by a broken line at intervals of 1 dot line / 1 dot space. There is a record. At this time, a plain paper NP-SK paper (Lot No. OKK107) for electrophotography was used as the recording paper.
[0055]
(2) Optical density (OD value)
A pattern having five solid portions of a 10 mm square was printed on an A4 size paper, and the optical density of the print sample after 30 minutes or more was measured. The density of the five solid portions in the printed image was measured with a Macbeth reflection densitometer RD914, and the evaluation value was taken as the OD value. The paper used at this time is used for bleeding of evaluation item (1).didIs the same as
[0056]
▲ 3 ▼ Feathering
A Chinese character consisting of 36 characters × 30 lines was recorded on A4 paper (NP-SK paper) with black ink, and the sharpness of the edge of the recorded document was visually evaluated in five stages. The highest rank was set to 5, and as a reference for rank 5, the same typeface as the above-mentioned evaluation text was recorded on the same sheet using a laser beam printer (LBP-A404E manufactured by Canon Inc.). The evaluation was performed by the number of ranks, and the edge of the recorded character was sharp, and the character that could not be discriminated from that recorded by LBP was set to 5, and the evaluation was made 4, 3, 2, 1 as the sharpness was inferior.
[0057]
▲ 4 ▼ Water resistance
Using the inks of Examples 1 to 8 and the inks of Comparative Examples 1 to 5, 1 cm square patterns were recorded on A4 paper (NP-SK paper) at 1 cm intervals, and the initial OD value of the recorded matter was determined. Measure and OD1And Next, after immersing the pattern-recorded paper in pure water for 1 minute, drying and measuring the OD value again, the OD2The water resistance was evaluated by the amount of change in the OD value before and after immersion in water.
[0058]
Evaluation results
Table 3 shows the evaluation results for bleeding of evaluation item (1) and optical density of (2), and Table 4 shows the results of feathering for evaluation item (3). In addition, the evaluation results of the comparative examples for the optical densities of the evaluation items (1) and (2) are shown in Table 5, and the results of the feathering of the evaluation item (3) are shown.
In Table 3, the bleeding evaluation of the evaluation item (1) is the result of the combination of inks in the vertical column. For example, the bleeding of the boundary line in the case of using the Bk ink of Example 1 and the yellow ink of Example 9 was evaluated. Further, the feathering evaluation result of the evaluation item (3) is only for the Bk inks of Examples 1 to 8, and is shown in the bottom row of Table 3.
[0059]
From the results shown in Table 3, the inks of the examples of the present invention exhibited an excellent effect in suppressing bleeding, and the boundary between the two colors was at a level where it was recognized as an extremely sharp image compared to the conventional one. This is a result of the oil film forming component suppressing the mutual diffusion of the color material components at the boundary between the two color inks.
Also in the optical density measurement results shown in Table 3, the ink of the present invention has a relatively slow penetration of the liquid medium containing the coloring material, so that the ink does not penetrate excessively into the paper and tends to have a higher density than the conventional example. It turned out to be.
Furthermore, in the feathering evaluation results (Table 4), the penetration of the oil film forming component at the recording dot edge and the penetration of the color material component from the dot edge are suppressed by suppressing the penetration in the paper surface. In this case, it was several steps higher than the conventional ink.
[0060]
As a result of the water resistance test (4), all of the inks of the examples of the present invention showed almost no change in the OD value before and after immersion in water and showed excellent water resistance. That is, the change in the image density was at a level at which the difference between before and after the test cannot be judged visually.
[0061]
[0062]
[0063]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, bleeding can be prevented to a satisfactory level as compared with the case where a printed matter by ink-jet recording is recorded by a laser beam printer or the like, and color development is also conventional. This is superior to the ink-based ink, and also provides sharpness of the recorded image, giving a recorded image having excellent water resistance despite the use of a conventional water-soluble colorant, and by ink-jet recording. Realization of high quality and high resolution recording is achieved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram illustrating a state in which water-based ink of the present invention permeates paper.
FIG. 2 is a longitudinal sectional view of a head portion of a thermal ink jet recording apparatus.
FIG. 3 is a diagram illustrating an example of a head having a plurality of nozzles of an inkjet recording apparatus.
FIG. 4 is a perspective view illustrating an example of an ink jet recording apparatus.
FIG. 5 is a longitudinal sectional view showing an example of an ink cartridge.
FIG. 6 is a perspective view of a specification in which an ink jet recording head and an ink cartridge are integrated.
FIG. 7 is a longitudinal sectional view of an ink jet recording head using a piezoelectric element.
FIG. 8 is an image pattern for bleeding evaluation.
[Explanation of symbols]
51: Paper feed unit
52: Paper feed roller
53: Paper discharge roller
61: Wiping member
62: Cap
63: Ink absorber
64: Discharge recovery part
65: Inkjet recording head
66: Carriage
67: Carriage guide shaft
68: Carriage drive unit
69: Driving belt
Claims (32)
前記第1のインクの色材を含む水性液媒体と、前記第2のインクの色材を含む水性液媒体との境界部における接触を油膜形成成分によって抑制せしめることを特徴とするブリード緩和方法。 Made from a liquid composition comprising at least a coloring material and an aqueous liquid medium, it viewed including the oil film forming components dissolved water-insoluble resin, as an oil film forming component, a saturated hydrocarbon, glyceride, higher fatty acid having 6 or more carbon Water-insoluble aliphatic alcohol, aliphatic ketone having 6 or more carbon atoms, aliphatic monobasic acid ester having 6 or more carbon atoms, aliphatic dibasic acid ester, fatty acid having 10 or more carbon atoms, tributyl borate, tripentyl borate, It contains at least one substance selected from tributyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate, phthalate ester and aromatic hydrocarbon, the surface tension of the aqueous liquid medium is γ w , the surface tension of the oil film forming component is γ o , and aqueous when the interfacial tension between the liquid medium and the oil film-forming component was gamma wo, a first ink satisfying the relation of γ w> γ o + γ wo , the liquid composition containing at least a coloring material and an aqueous liquid medium Rannahli comprises an oil film forming components dissolved water-insoluble resin, as an oil film forming component, a saturated hydrocarbon, glyceride, higher fatty acids, fatty alcohols, having 6 or more aliphatic carbon number of 6 or more water-insoluble carbon Ketone, aliphatic monobasic acid ester having 6 or more carbon atoms, aliphatic dibasic acid ester, fatty acid having 10 or more carbon atoms, tributyl borate, tripentyl borate, tributyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate, phthalic acid comprises at least one material selected from the esters and aromatic hydrocarbons, and the interfacial tension gamma wo and the surface tension of the aqueous liquid medium gamma w, the surface tension of the oil film forming component gamma o, aqueous liquid medium and the oil film-forming component when, satisfy the relation of γ w> γ o + γ wo , and a second ink having a different color than the inks of the first, comprising the step of applying to be adjacent to each other on a recording medium Was formed by ink-jet recording method, a method of alleviating bleeding at the boundary of the two colors in the region,
A bleed mitigation method characterized in that contact at an interface between an aqueous liquid medium containing the first ink coloring material and an aqueous liquid medium containing the second ink coloring material is suppressed by an oil film forming component.
前記第1及び第2のインクの各々を、色材を含む水性液媒体が水不溶性樹脂を含む油膜形成成分からなる油膜で被覆されたインク滴として被記録材に着弾させることを特徴とするブリード緩和方法。 Made from a liquid composition comprising at least a coloring material and an aqueous liquid medium, it viewed including the oil film forming components dissolved water-insoluble resin, as an oil film forming component, a saturated hydrocarbon, glyceride, higher fatty acid having 6 or more carbon aliphatic alcohols of the water-insoluble, 6 or more aliphatic ketones carbon, aliphatic monobasic acid ester having 6 or more carbon atoms, aliphatic dibasic acid esters, fatty acids having 10 on or more carbon atoms, tributyl borate, tripentyl borate , Tributyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate, phthalate ester and aromatic hydrocarbon, and the surface tension of the aqueous liquid medium is γ w , the surface tension of the oil film forming component is γ o , when the interfacial tension between the aqueous liquid medium and the oil film-forming component was gamma wo, a first ink satisfying the relation of γ w> γ o + γ wo , the liquid composition containing at least a coloring material and an aqueous liquid medium Rannahli comprises an oil film forming components dissolved water-insoluble resin, as an oil film forming component, a saturated hydrocarbon, glyceride, higher fatty acids, fatty alcohols, having 6 or more aliphatic carbon number of 6 or more water-insoluble carbon Ketone, aliphatic monobasic acid ester having 6 or more carbon atoms, aliphatic dibasic acid ester, fatty acid having 10 or more carbon atoms, tributyl borate, tripentyl borate, tributyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate, phthalic acid comprises at least one material selected from the esters and aromatic hydrocarbons, and the interfacial tension gamma wo and the surface tension of the aqueous liquid medium gamma w, the surface tension of the oil film forming component gamma o, aqueous liquid medium and the oil film-forming component when, satisfy the relation of γ w> γ o + γ wo , and a second ink having a different color than the inks of the first, comprising the step of applying to be adjacent to each other on a recording medium Was formed by ink-jet recording method, a method of alleviating bleeding at the boundary of the two colors in the region,
Each of the first and second inks is made to land on a recording material as ink droplets in which an aqueous liquid medium containing a color material is coated with an oil film made of an oil film forming component containing a water-insoluble resin. Mitigation method.
前記色材を含む水性液媒体の被記録材への浸透に先立って、水不溶性樹脂を含む油膜形成成分を境界部に浸透させることを特徴とするブリード緩和方法。 Made from a liquid composition comprising at least a coloring material and an aqueous liquid medium, it viewed including the oil film forming components dissolved water-insoluble resin, as an oil film forming component, a saturated hydrocarbon, glyceride, higher fatty acid having 6 or more carbon Water-insoluble aliphatic alcohol, aliphatic ketone having 6 or more carbon atoms, aliphatic monobasic acid ester having 6 or more carbon atoms, aliphatic dibasic acid ester, fatty acid having 10 or more carbon atoms, tributyl borate, tripentyl borate, It contains at least one substance selected from tributyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate, phthalate ester and aromatic hydrocarbon, the surface tension of the aqueous liquid medium is γ w , the surface tension of the oil film forming component is γ o , and aqueous when the interfacial tension between the liquid medium and the oil film-forming component was gamma wo, a first ink satisfying the relation of γ w> γ o + γ wo , the liquid composition containing at least a coloring material and an aqueous liquid medium Rannahli comprises an oil film forming components dissolved water-insoluble resin, as an oil film forming component, a saturated hydrocarbon, glyceride, higher fatty acids, fatty alcohols, having 6 or more aliphatic carbon number of 6 or more water-insoluble carbon Ketone, aliphatic monobasic acid ester having 6 or more carbon atoms, aliphatic dibasic acid ester, fatty acid having 10 or more carbon atoms, tributyl borate, tripentyl borate, tributyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate, phthalic acid comprises at least one material selected from the esters and aromatic hydrocarbons, and the interfacial tension gamma wo and the surface tension of the aqueous liquid medium gamma w, the surface tension of the oil film forming component gamma o, aqueous liquid medium and the oil film-forming component when, satisfy the relation of γ w> γ o + γ wo , and a second ink having a different color than the inks of the first, comprising the step of applying to be adjacent to each other on a recording medium Was formed by ink-jet recording method, a method of alleviating bleeding at the boundary of the two colors in the region,
Prior to the penetration of the aqueous liquid medium containing the coloring material into the recording material, an oil film forming component containing a water-insoluble resin is allowed to penetrate into the boundary portion.
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