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JP3807143B2 - 内燃機関のカムシャフト構造 - Google Patents

内燃機関のカムシャフト構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関のカムシャフト構造に係り、特にカムシャフトの軸端部位に可変バルブタイミング装置の油圧アクチュエータを設ける内燃機関のカムシャフト構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の内燃機関においては、必要とされる各種機能を向上させるために、吸排気弁のバルブタイミングを可変する可変バルブタイミング装置を設けているものがある。
【0003】
この可変バルブタイミング装置にあっては、シリンダブロック側でクランクシャフトの回転によって駆動されるオイルポンプからのオイルを導く制御用油路としての遅角用油路と進角用油路とにオイルを振り分けるように作動されるオイル制御弁を設けるとともに、遅角用油路と進角用油路とからの油圧状態によってシリンダヘッドに軸支して設けたカムシャフトと、クランクシャフトとの位相をずらして吸排気弁のバルブタイミングを可変する油圧アクチュエータを設けている

【0004】
図12〜17に示す如く、油圧アクチュエータ102は、カムシャフトである吸気カムシャフト104の軸端部位104aにアクチュエータ取付用ボルト106で取り付けられている。この油圧アクチュエータ102には、吸気カムスプロケット108が一体的になったケース取付体110と、アクチュエータ取付用ボルト106によって吸気カムシャフト104の軸端部位104aの軸端面に固定されるロータ112を収容して遅角用室114と進角用室116とを形成し且つケース取付体110の端面にノックピン118で位置決めされてケース取付用ボルト120で取り付けられるケース122とが設けられている。
【0005】
吸気カムシャフトの104の軸端部位104aの外周面には、軸端面側から順次に制御用油路としての遅角用端面側油溝124と進角用油溝126と遅角用ジャーナル側油溝128とが設けられているとともに、遅角用端面側油溝124と進角用油溝126との間でアクチュエータ係止部130が突出して設けられている。吸気カムシャフト104の軸端部位104a内には、遅角用端面側油溝124に連通した遅角用端面側径方向油路124aと遅角用ジャーナル側油溝128に連通した遅角用ジャーナル側径方向油路128aとを連通する遅角用軸方向油路132が軸心方向に形成されているとともに、進角用油溝126に連通した進角用径方向油路126aに連通して軸端面に開口する進角用軸方向油路134が軸心方向に形成されている。この吸気カムシャフト104の軸端面の中央部位には、アクチュエータ取付用ボルト106を螺着するアクチュエータ用ボルトねじ穴136が形成されている。
【0006】
一方、ケース取付体110には、軸心上にシャフト挿着孔138とアクチュエータ係止部130が位置する係止用孔140とが形成され、また、遅角用室114と遅角用端面側油溝124とを連通する遅角用連絡溝142が形成されている。
【0007】
また、ロータ112には、軸心上にアクチュエータ取付用ボルト106を挿通するとともにこのアクチュエータ取付用ボルト106の外周面と共働して進角用軸心油溝144を形成するアクチュエータ側ボルト用孔146が形成され、また、進角用軸方向油路134と進角用軸心油溝144とを連通する進角用連絡油溝148が形成され、更に、進角用軸心油溝144と進角用室116とを連通する進角用ロータ側径方向油路150が形成され、更に、吸気カムシャフト104の軸端部位104aを挿入するようにシャフト挿着孔138に対応した軸端挿入孔152が端面に形成されている。ロータ112は、ケース122に対して摺動するので、ケース122内にある程度のガタを持たして設けられている。また、ケース122には、ケース取付用ボルト120を挿通するケース側ボルト用孔154が形成されている。
【0008】
また、図16に示す如く、吸気カムシャフト104の軸端部位104aにおいては、遅角用端面側油溝124よりも軸端面側の端面側部156の外径D1と遅角用油溝124よりも進角用油溝126側の摺動側部158の外径D2とが同一に形成され、また、ケース取付体110のシャフト挿着孔138の内径D3とロータ112の軸端挿入孔152の内径D4とが同一に形成されている。この場合、吸気カムシャフト104の軸端部位104aの外周面とケース取付体110のシャフト挿着孔138の内周面とが互いに摺動するので、油膜を形成し易いように、吸気カムシャフト104の軸端部位104aの外周面とケース取付体110のシャフト挿着孔138の内周面とのクリアランスをできるだけ小さくし、また、このように吸気カムシャフト104の軸端部位104aの外周面とケース取付体110のシャフト挿着孔138の内周面とのクリアランスをできるだけ小さくすることにより、遅角時の所要の油圧を確保させている。
【0009】
このような可変バルブタイミング装置を備えた内燃機関としては、例えば、特開平10−159517号公報に開示されている。この公報に記載のものは、カムシャフトの回転位相を進角せしめる側の液室に対応したロック手段への液圧供給通路を、第1、第2回転体が係止される所定の回転位相以外で遮断させることにより、位相変更時にロック手段近傍から進角側圧力液が漏れるのを防止するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来、可変バルブタイミング装置においては、図16、17に示す如く、吸気カムシャフトの軸端部位と油圧アクチュエータを組み付ける際に、吸気カムシャフトの軸端部位で遅角用端面側油溝よりも軸端面側の端面側部の外径と遅角用油溝よりも進角用油溝側の摺動側部の外径とが同一に形成されているので、油圧アクチュエータのケース取付体のシャフト挿着孔と吸気カムシャフトの軸端部位との挿入性が悪化するとともに、吸気カムシャフトの軸端部位の端面側部をシャフト挿着孔に挿入しても遅角用端面側油溝よりも後の摺動側部がケース取付体の端面に引っかかってしまい、その組付性が低下するという不都合があるとともに、ケース取付体のシャフト挿着孔の内径とロータの軸端挿入孔の内径とが同一に形成されているとともにロータにガタを持たせているので、ケース取付体の中心とロータの中心とが少しずれてしまい、吸気カムシャフトの軸端部位の軸端面がロータの軸端挿入孔周りの端面に引っかかってしまい、その組付性が低下するという不都合があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明は、上述の不都合を除去するために、内燃機関のシリンダヘッドに吸気カムシャフトを軸支して設け、この吸気カムシャフトの軸端部位の外周面に遅角用油溝及び進角用油溝を形成し、前記吸気カムシャフトの軸端部位には前記遅角用油溝及び前記進角用油溝からの油圧で作動される可変バルブタイミング装置の油圧アクチュエータを配設し、この油圧アクチュエータに吸気カムスプロケットが一体的になったケース取付体と前記吸気カムシャフトの軸端部位の軸端面に固定されるロータを収容するケースとを設け、前記ケース取付体に設けたシャフト挿着孔と前記ロータに設けた軸端挿入孔とに前記吸気カムシャフトの軸端部位を挿入するとともに前記ロータの軸芯上にアクチュエータ取付用ボルトを挿通させて前記油圧アクチュエータを取り付けた内燃機関のカムシャフト構造において、前記吸気カムシャフトの軸端部位の軸端面側から順次に前記遅角用油溝と前記進角用油溝とを設け、前記遅角用油溝に連通する遅角用連絡油溝を前記シャフト挿着孔と連続させて前記ケース取付体に形成するとともに前記遅角用連絡油溝を前記ロータに形成される遅角用室と前記ケース取付体のロータ側端部とで連通させ、前記進角用油溝に連通して前記吸気カムシャフトの軸芯方向端面に開口する進角用軸方向連油路を前記吸気カムシャフトの軸芯方向に形成し、前記ロータには前記アクチュエータ取付用ボルトの外周面に進角用連絡油溝と進角用ロータ側径方向油路とに連通する進角用軸心油溝を形成し、この進角用軸心油溝を前記吸気カムシャフトの軸端面側で進角用軸方向連油路に連通する前記進角用連絡油溝と連通させるとともに中央部分で前記ロータに形成される進角用室に連通する前記進角用ロータ側径方向油路と連通させ、前記吸気カムシャフトの軸端部位において前記遅角用油溝よりも軸端面側の端面側部の外径を前記遅角用油溝よりも前記進角用油溝側の摺動側部の外径よりも小さく形成したことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明は、カムシャフトの軸端部位と油圧アクチュエータとを組付ける際に、カムシャフトの軸端部位をシャフト挿着孔に容易に挿入することができ、カムシャフトの端面側部がケース取付体の端面やロータの端面に引っかかることがなく、その組付性を向上することができる。
【0013】
【実施例】
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細且つ具体的に説明する。図1〜8は、この発明の第1実施例を示すものである。図7、8において、2は車両(図示せず)に搭載される多気筒用の内燃機関、4はシリンダブロック、6はシリンダヘッド、8はシリンダヘッドカバーである。
【0014】
シリンダブロック4には、クランクシャフト10が軸支して設けられている。このクランクシャフト10には、第1、第2クランクプーリ12−1、12−2が取付けられているとともに、クランクタイミングスプロケット14が固定されている。また、シリンダブロック4には、複数の補機として、パワステポンプ16とオルタネータ18とウォータポンプ20とが取付けられている。第1クランクプーリ12−1とパワステポンプ16とには、第1補機駆動用ベルト22−1が巻掛けられている。第2クランクプーリ12−2とオルタネータ18とウォータポンプ20とには、第2補機駆動用ベルト22−2が巻掛けられている。
【0015】
クランクシャフト10には、クランクタイミングスプロケット14付近でトロコイド式のオイルポンプ(図示せず)が取付けられている。
【0016】
シリンダヘッド6の上部位には、カムシャフトとして、吸気、排気カムシャフト24、26が並設されている。吸気カムシャフト24には、各気筒毎に一対の吸気カム28・28が設けられる。また、排気カム軸26には、同様に、各気筒毎に一対の排気カム(図示せず)が設けられている。
【0017】
吸気カムシャフト24には、吸気カムスプロケット30が取付けられている。排気カムシャフト26には、排気カムスプロケット32が取付けられている。クランクタイミングスプロケット14と吸気カムスプロケット30と排気カムスプロケット32とには、タイミングチェーン34が巻掛けて設けられている。
【0018】
図1〜6に示す如く、吸気カムシャフト24の軸端部位24aには、可変バルブタイミング装置36の油圧アクチュエータ38がアクチュエータ取付用ボルト40で取り付けられている。この油圧アクチュエータ38には、吸気カムスプロケット30が一体的になったケース取付体42と、アクチュエータ取付用ボルト40によって吸気カムシャフト24の軸端部位24aの軸端面に固定されるロータ44を収容して遅角用室46と進角用室48とを形成し且つケース取付体42の端面にノックピン50で位置決めされてケース取付用ボルト52で取り付けられるケース54とが設けられている。
【0019】
吸気カムシャフトの24の軸端部位24aの外周面には、軸端面側から順次に制御用油路としての遅角用端面側油溝56と進角用油溝58と遅角用ジャーナル側油溝60とが設けられているとともに、遅角用端面側油溝56と進角用油溝58との間でアクチュエータ係止部62が突出して設けられている。吸気カムシャフト24の軸端部位24a内には、遅角用端面側油溝56に連通した遅角用端面側径方向油路56aと遅角用ジャーナル側油溝60に連通した遅角用ジャーナル側径方向油路60aとを連通する遅角用軸方向油路64が軸心方向に形成されているとともに、進角用油溝58に連通した進角用径方向油路58aに連通して軸端面に開口する進角用軸方向連油路66が軸心方向に形成されている。この吸気カムシャフト24の軸端部位24aの軸端面の中央部位には、アクチュエータ取付用ボルト40を螺着するアクチュエータ用ボルトねじ穴68が形成されている。
【0020】
一方、ケース取付体42には、軸心上にシャフト挿着孔70とアクチュエータ係止部62が位置する係止用孔72とが形成され、また、遅角用室46と遅角用端面側油溝56とを連通する遅角用連絡溝74が形成されている。
【0021】
また、ロータ44には、軸心上にアクチュエータ取付用ボルト40を挿通するとともにこのアクチュエータ取付用ボルト40の外周面と共働して進角用軸心油溝76を形成するアクチュエータ側ボルト用孔78が形成され、また、進角用軸方向油路66と進角用軸心油溝76とを連通する進角用連絡油溝80が形成され、更に、進角用軸心油溝76と進角用室48とを連通する進角用ロータ側径方向油路82が形成され、更に、吸気カムシャフト24の軸端部位24aを挿入するようにシャフト挿着孔70に対応した軸端挿入孔84が形成されている。ロータ44は、ケース54に対して摺動するので、ケース54内にある程度のガタを持たして設けられている。また、ケース54には、ケース取付用ボルト52を挿通するケース側ボルト用孔86が形成されている。
【0022】
吸気カムシャフト24の軸端部位24aにおいて、遅角用端面側油溝56よりも軸端面側で長さL1の端面側部88の外径D1は、遅角用油溝56よりも進角用油溝58側で長さL2の摺動側部90の外径D2よりも小さく形成されている。この場合に、端面側部88の外径D1は、ケース取付体42に形成したシャフト挿着孔70の内径D3及びロータ44の端面に形成した軸端挿入孔84の内径D4よりも小さく形成され、少なくともロータ44のケース56に対するクリアランスと同じ分だけシャフト挿着孔70の内径D3及び軸端挿入孔84の内径D4よりも小さく形成されている。
【0023】
次に、この第1実施例の作用を説明する。
【0024】
油圧アクチュエータ38と吸気カムシャフト24との組付の際には、吸気カムシャフト24の軸端部位24aにおいて遅角用端面側油溝56よりも軸端面側の端面側部88の外径D1が摺動側部90の外径D2よりも小さく形成されているので、油圧アクチュエータ38のケース取付体42のシャフト挿着孔70に吸気カムシャフト24の軸端部位24aを端面側から挿入すると、端面側部88がシャフト挿着孔70よりも小径なので、吸気カムシャフト24の軸端部位24aのシャフト挿着孔70及び軸端挿入孔84への挿入が容易であり、もって、油圧アクチュエータ38と吸気カムシャフト24との組付性を向上することができる。
【0025】
また、吸気カムシャフト24の摺動側部90とケース取付体42のシャフト挿着孔70との関係が従来と同じように担保されるので、吸気カムシャフト24の摺動側部90の外周面とケース取付体42のシャフト挿着孔70の内周面との間で所要の油膜を形成させることができるとともに、遅角時の油圧を確保させることができる。
【0026】
図9、10は、この発明の第2実施例を示すものである。
【0027】
以下の実施例においては、上述の第1実施例と同一機能を果す箇所には同一符号を付して説明する。
【0028】
この第2実施例の特徴とするところは、以下の点にある。即ち、吸気カムシャフト24の軸端部位24aにおいて、遅角用端面側油溝56よりも軸端面側の端面側部88の外径D1と遅角用端面側油溝56よりも進角用油溝58側の摺動側部90の外径D2とを同一に形成し、ロータ44の端面の形成する軸端挿入孔84の内径D4を、少なくともロータ44のケース54に対するクリアランスと同じ分だけ吸気カムシャフト24の端面側部88の外径D1よりも、つまりシャフト挿着孔70の内径D3よりも大きく形成した。
【0029】
この第2実施例の構成によれば、油圧アクチュエータ38と吸気カムシャフト24との組付けの際に、ロータ44にガタがあっても、吸気カムシャフト24の軸端部位24aの軸端面がロータ44の端面に引っかかることがなく、その組付性を向上することができる。
【0030】
図11は、この発明の特別構成であり、第3実施例を示すものである。
【0031】
この第3実施例の特徴とするところは、以下の点にある。即ち、吸気カムシャフト24の軸端部位24aにおいて端面側部88と摺動側部90とに跨る角度θでテーパ外周面Bを形成するとともに、ケース取付体42およびロータ44においてはシャフト挿着孔70と軸端部挿入孔84とに跨る角度θでテーパ内周面Cを形成する。
【0032】
この第3実施例の構成によれば、吸気カムシャフト24の軸端部位24aのテーパ外周面Bとケース取付体42およびロータ44のテーパ内周面Cとより、吸気カムシャフト24の軸端部位24aをシャフト挿着孔70及び軸端挿入孔84に容易に挿入させることができ、その組付性を向上することができ、また、軸端面側に隙間が形成されることがなく、油を滞留させることがない。
【0033】
なお、この実施例においては、他の特別構成として、吸気カムシャフトの端面側部の軸端面側に向かって径を窄めるように曲面部を形成し、また、その曲面部に対応してシャフト挿着孔や軸端部挿入孔にも曲面を形成し、吸気カムシャフトの軸端部位と油圧アクチュエータとの組付性を向上することも可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上詳細な説明から明らかなようにこの発明によれば、カムシャフトの軸端部位と油圧アクチュエータとを組付ける際に、カムシャフトの軸端部位をシャフト挿着孔に容易に挿入することができ、カムシャフトの端面側部がケース取付体の端面に引っかかることがなく、その組付性を向上し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】油圧アクチュエータと吸気カムシャフトとの組み付け状態の断面図である。
【図2】油圧アクチュエータと吸気カムシャフトとを組み付けた状態の断面図である。
【図3】図7の3−3線による油圧アクチュエータの断面図である。
【図4】図3の4−4線による油圧アクチュエータの断面図である。
【図5】進角側の油圧アクチュエータの断面図である。
【図6】図5における進角側の油圧アクチュエータの断面図である。
【図7】内燃機関の平面図である。
【図8】内燃機関の正面図である。
【図9】第2実施例において油圧アクチュエータと吸気カムシャフトとの組み付け状態の断面図である。
【図10】第2実施例において油圧アクチュエータと吸気カムシャフトとを組み付けた状態の断面図である。
【図11】第3実施例において吸気カムシャフトの軸端部位と油圧アクチュエータとの半断面図である。
【図12】従来において図13の12−12線による遅角側の油圧アクチュエータの断面図である。
【図13】図12の13−13線による油圧アクチュエータの断面図である。
【図14】図12の14−14線による油圧アクチュエータの断面図である。
【図15】従来において進角側の油圧アクチュエータの断面図である。
【図16】従来において油圧アクチュエータと吸気カムシャフトとの組み付け状態の断面図である。
【図17】従来において油圧アクチュエータと吸気カムシャフトとを組み付けた状態の断面図である。
【符号の説明】
2 内燃機関
6 シリンダヘッド
24 吸気カムシャフト
36 可変バルブタイミング装置
38 油圧アクチュエータ
44 ロータ
54 ケース
56 遅角用端面側油溝
58 進角用油溝
70 シャフト用挿着孔
84 軸端挿入孔
88 端面側部
90 摺動側部

Claims (1)

  1. 内燃機関のシリンダヘッドに吸気カムシャフトを軸支して設け、この吸気カムシャフトの軸端部位の外周面に遅角用油溝及び進角用油溝を形成し、前記吸気カムシャフトの軸端部位には前記遅角用油溝及び前記進角用油溝からの油圧で作動される可変バルブタイミング装置の油圧アクチュエータを配設し、この油圧アクチュエータに吸気カムスプロケットが一体的になったケース取付体と前記吸気カムシャフトの軸端部位の軸端面に固定されるロータを収容するケースとを設け、前記ケース取付体に設けたシャフト挿着孔と前記ロータに設けた軸端挿入孔とに前記吸気カムシャフトの軸端部位を挿入するとともに前記ロータの軸芯上にアクチュエータ取付用ボルトを挿通させて前記油圧アクチュエータを取り付けた内燃機関のカムシャフト構造において、前記吸気カムシャフトの軸端部位の軸端面側から順次に前記遅角用油溝と前記進角用油溝とを設け、前記遅角用油溝に連通する遅角用連絡油溝を前記シャフト挿着孔と連続させて前記ケース取付体に形成するとともに前記遅角用連絡油溝を前記ロータに形成される遅角用室と前記ケース取付体のロータ側端部とで連通させ、前記進角用油溝に連通して前記吸気カムシャフトの軸芯方向端面に開口する進角用軸方向連油路を前記吸気カムシャフトの軸芯方向に形成し、前記ロータには前記アクチュエータ取付用ボルトの外周面に進角用連絡油溝と進角用ロータ側径方向油路とに連通する進角用軸心油溝を形成し、この進角用軸心油溝を前記吸気カムシャフトの軸端面側で進角用軸方向連油路に連通する前記進角用連絡油溝と連通させるとともに中央部分で前記ロータに形成される進角用室に連通する前記進角用ロータ側径方向油路と連通させ、前記吸気カムシャフトの軸端部位において前記遅角用油溝よりも軸端面側の端面側部の外径を前記遅角用油溝よりも前記進角用油溝側の摺動側部の外径よりも小さく形成したことを特徴とする内燃機関のカムシャフト構造。
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