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JP3806877B2 - グリッパーフィーダ - Google Patents

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Description

本発明は、帯状材料をグリップしてプレスに送り込むためのグリッパーフィーダの改良に関する。
従来のグリッパーフィーダは、プレス側のプレスラムが加工行程に入っていない時には、第1のグリッパーラム機構が帯状材料をつかんで送り方向に前進移動させると共に、上記プレス側のプレスラムが加工行程に入っている時はつかんでいる帯状材料を離して送り方向と反対方向に後退移動して次の送り動作に備えるように構成されている。一方、上記プレス側のプレスラムが加工行程に入っている時は第2のグリッパーラム機構が帯状材料をつかんで固定し、プレス側が非加工行程の時には帯状材料を開放して上記第1のグリッパーラム機構による送り動作を可能にするとともに、プレスラムの加工工程中においても、このプレスラムが加圧工程のときは、つかんでいる帯状材料をいったんリリースするようにした構成のものが知られている(実公昭2−44901号公報参照)。
ところで、上記のグリッパーフィーダは、第1のグリッパーラム機構を設けた移動ベースを前後に移動させる材料送り駆動装置では、移動ベースの送り長さが一定であることから、材料の形状や加工内容が変更になった場合に迅速に対応することができずプレス加工による生産性が阻害されるため、移動ベースの送り長さが調整可能となる材料送り駆動装置が要求されていた。
上記の問題を解決するものとして、材料送り駆動装置に移動ベースの送り長さを調整できる送り長さ調整装置を備えたグリッパーフィーダが提案されている(特許文献1参照)。
この送り長さ調整装置は、モータなどの駆動源によって一定回転角度で回動駆動される回動軸に一端が固定された揺動体に沿って調整ネジ軸が回転可能に取付けられると共に、該調整ネジ軸に螺合して軸方向に移動可能に設けた調整体に移動ベースが連結体を介して回動可能に連結され、外部操作可能な入力軸の回転が一対の傘歯車を介して調整ネジ軸に伝達されて上記調整体が調整ネジ軸に沿って前後に移動し、回動軸中心線と調整体との距離を変化させることで移動ベースの送り長さを変えることができるように構成されている。
実用新案登録第303959号公報(段落0013〜0015,図1,図2)
しかしながら、上記のような従来のグリッパーフィーダにおける材料送り駆動装置は、送り長さ調整装置が上方に配置されて伝達部材が大型化されるため重量が増大するだけでなく、その構成部品の増加により駆動力を伝達する精度向上が困難となる問題を有していた。
また、従来のグリッパーフィーダでは、第1、第2のグリッパーラム機構のグリップ部が、それぞれ帯状材料の中央をつかむように構成されていて帯状材料のグリップ位置が一定で位置調整が出来ない構造であることから、例えば2次加工された帯状材料を搬送する場合や、帯状材料に形成される傷や打痕、変形等を避けるために搬送される帯状材料のグリップ位置が制限され、専用のクランプジョーを帯状材料のグリップ位置に合わせて製作しなければならず加工工数が増加する問題を有していた。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、グリップ位置調整可能なクランプジョーにより帯状材料の特定されたグリップ位置を避けてグリップすることができ、材料送り駆動装置の構成部品を下方に配置することで部品点数を削減して重量を軽減すると共に、帯状材料の繰り返し送り精度を向上することができるグリッパーフィーダを提供することを目的とする。
上記の目的を解決するために、本発明の請求項1に記載のグリッパーフィーダ1は、プレス側のプレスラムが加工行程に入っていない時に、帯状材料をつかんで送り方向に前進移動させるとともに、上記プレスが加工行程に入っている時には上記送り方向の反対側へ後退して次の送り動作に備える移動ベース38上に設けられた第1のグリッパーラム機構2と、上記プレスが加工行程に入っている時には上記帯状材料をつかみ、プレス側が非加工行程の時には帯状材料を開放して上記第1のグリッパーラム機構2による送り動作を許すべく固定ベース58上に設けられた第2のグリッパーラム機構4と、上記移動ベースを材料送り方向に対し予め設定された所定の送り長さで往復移動させる材料送り駆動装置と、該材料送り駆動装置にあって上記移動ベース38の送り長さを調整する送り長さ調整装置とを備えるグリッパーフィーダ1に於いて、上記材料送り駆動装置は、上記材料送り駆動装置は、上記プレスの駆動源によって回転駆動される入力軸8と伝達機構を介して互いに係合する垂直駆動軸16の上端にあって、上記移動ベース38の一部と係合し、上記垂直駆動軸16の中心Hを軸として予め定められた揺動角度θだけ水平面上で回動して上記移動ベース38を往復移動させる調整体90と、上記入力軸8の回転を上記第1、第2のグリッパーラム機構2,4の上下運動としてそれぞれ伝達する第1、第2開閉カム10,12から成る駆動力伝達機構とを備え、上記送り長さ調整装置は、上記調整体90が、上記垂直駆動軸16上端に設けた水平な揺動体74に沿って取付けられた送り量調整ネジ78に螺合すると共に、上記調整体90の上面には連結体94が回動可能に取付けられ、上記送り量調整ネジ78の一端に固設された傘歯車82には、上記垂直駆動軸16の中空孔16a内に回動可能に挿通保持される操作軸76上端の傘歯車80が噛合し、垂直駆動軸16の下端に配設された外部操作可能な回転軸86の回動操作により上記操作軸76を介して上記送り量調整ネジ78を回動させることにより、上記連結体94が揺動体74に沿って移動可能に構成されて成り、上記第1のグリッパーラム機構2は、上記帯状材料の両側をグリップすべく上記移動ベース38前端上面の両側にあって、材料送り方向と直交する幅方向に移動可能に支持される一対の第1下部ジョー41と、該第1下部ジョー41の上部にそれぞれ対向配置される一対の第1上部ジョー43と、上記移動ベース38の上面に対し押圧付勢され上記一対の第1上部ジョー43を材料送り方向と直交する幅方向に移動可能に支持するコ字状の第1支持フレーム40と、該第1支持フレーム40の長手方向両側に固定された一対のステー70にジョー操作部材48を介して回転可能に支持され、上記第1下部ジョー41および第1上部ジョー43の後方側面に設けられたラックギャRにそれぞれ噛合するピニオンギャPとから成るグリップ位置調整装置と、上記移動ベース38の下面にあって上記入力軸8に取着された第1開閉カム10の回動作用により上下移動する水平部材35と、該水平部材35の両端に下端が連結されると共に上記移動ベース38を貫通した上端が上記第1支持フレーム40の両端に連結された一対の支持軸36a,36bとを有し、上記第2のグリッパーラム機構4は、上記固定ベース58上面の両側にあって、材料送り方向と直交する幅方向に移動可能に支持される一対の第2下部ジョー61と、該第2下部ジョー61の上部に対向配置される一対の第2上部ジョー63と、上記固定ベース58上面に対し押圧付勢され上記一対の第2上部ジョー63を材料送り方向と直交する幅方向に移動可能に支持するコ字状の第2支持フレーム60と、該第2支持フレーム60の長手方向両側に固定された一対のステー72にジョー操作部材48を介して回転可能に支持され、上記第2下部ジョー61および第2上部ジョー63の前方側面に設けられたラックギャRにそれぞれ噛合するピニオンギャPとからなるグリップ位置調整装置と、上記固定ベース58の下面にあって上記入力軸8に取着された第2開閉カム12の回動作用で上下移動する水平部材54と、該水平部材54の両端に下端が連結されると共に上記固定ベース58を貫通した上端が上記第2支持フレーム60の両端に連結された一対の支持軸56a,56bとを有し、上記一対の第1下部ジョー41並びに第1上部ジョー43と、一対の第2下部ジョー61並びに第2上部ジョー63のそれぞれが、ジョー操作部材48の回動操作により材料送り方向に対し直交する方向に移動可能に構成されることを特徴とするグリッパーフィーダである。
上記のグリッパーフィーダによれば、プレス側のプレスラムが加工行程に入っていない時に、第1のグリッパーラム機構2によりグリップされた帯状材料が移動ベース38により送り方向に前進移動すると共に、上記プレスが加工行程に入っている時には上記帯状材料のグリップを開放した状態で移動ベース38が上記送り方向の反対側へ後退移動して上記第1のグリッパーラム機構2を次の送り動作に備え、上記プレスが加工行程に入っている時には、第2のグリッパーラム機構が上記帯状材料をグリップし、プレス側が非加工行程の時には上記帯状材料のグリップを開放して上記第1のグリッパーラム機構2による送り動作を許容し、上記垂直駆動軸16の中心Hを軸として予め定められた揺動角度θだけ水平面上で回動する調整体90により往復移動する移動ベース38上の第1のグリッパーラム機構2と、固定ベース58上に設けられた第2のグリッパーラム機構4に、上記プレスの駆動源によって回転駆動される入力軸8の回転が第1、第2開閉カム10,12を介してそれぞれ上下運動として伝達される。上記帯状材料の幅方向グリップ位置を調整する場合は、第1のグリッパーラム機構2を構成する上記移動ベース38前端上面における一対の第1下部ジョー41と該第1下部ジョー41の上部にそれぞれ対向配置された第1上部ジョー43と、第2のグリッパーラム機構4を構成する固定ベース58上面における一対の第2下部ジョー61と該第2下部ジョー61の上部にそれぞれ対向配置された第2上部ジョー63のそれぞれが、ジョー操作部材48の回動操作により材料送り方向に対し直交する方向に移動してそれらの位置が調整される。また、上記移動ベース38の送り長さを調整する際は、垂直駆動軸16下端の送り長さ調整装置により、垂直駆動軸16に形成された中空孔16a内に回動可能に挿通保持された操作軸76を回動操作することで、送り量調整ネジ78が回動され、該送り量調整ネジ78の回動により送り量調整ネジ78に螺合した調整体90を介して連結体94が揺動体に沿って往復移動することで移動ベース38の送り長さLが調整される。
本発明は以下の効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、第1、第2のグリッパーラム機構における移動ベース前端上面の一対の第1下部ジョーと該第1下部ジョーの上部にそれぞれ対向配置された第1上部ジョーと、固定ベース上面の一対の第2下部ジョーと該第2下部ジョーの上部にそれぞれ対向配置された第2上部ジョーのそれぞれを、ジョー操作部材の回動操作により材料送り方向に対し直交する方向に移動することでそれらの位置が調整されるので、特に2次加工された帯状材料や幅寸法の異なる帯状材料等を移送する場合に特定されたグリップ位置を避けて所定の安定した範囲でグリップすることができる。また、材料送り駆動装置に関連する構成部品となる入力軸や伝達機構を移動ベースおよび固定ベースの下方に配設する構成とすることで、構成部品の点数を削減して重量を軽減すると共に帯状材料送りの繰り返し精度を向上することができる。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は本発明の一実施例におけるグリッパーフィーダの平面図、図2の(a)は図1のA−A断面図、図2の(b)は図1のB−B断面図、図3は図1のC−C線に沿った部分拡大断面図、図4は図3のD−D断面図、図5は図1のC−E線に沿った拡大断面図、図6は入力軸に沿った材料送り方向の断面図であり、図8の(a)〜(d)はグリッパーフィーダのタイミング線図である。
先ず、図1には本発明の実施例としてのグリップフィーダ1が示されており、このグリッパーフィーダ1は、図示しないプレスに帯状材料を供給するための装置として設けられるもので、その上部に第1のグリッパーラム機構2と第2のグリッパーラム機構4がそれぞれ設けられている。
第1のグリッパーラム機構2は、プレス側のプレスラムが加工行程に入っていない時に帯状材料をつかんでプレス側(矢印5で示す送り方向)に前進移動させるとともに、プレスが加工行程に入っている時にはつかんでいる帯状材料を離して送り方向5の反対側へ後退移動して次の送り動作に備えるように構成されている。
一方、第2のグリッパーラム機構4は、プレスが加工行程に入っている時には帯状材料をつかんで固定し、プレス側が非加工行程の時には帯状材料を開放して上記第1のグリッパーラム機構による送り動作を可能にすると共に、プレスラムの加工行程中においても、このプレスラムが加圧行程中につかんでいる帯状材料を一端リリースするように構成されている。
これら第1、第2のグリッパーラム機構2,4の各動作は、図示しないプレスまたはモータの駆動源の動力により回転駆動される本体ケーシング6の下方に軸支された入力軸8(図2、図5および図6参照)から伝達系を介して第1のグリッパーラム機構2および第2のグリッパーラム機構4に伝達されるようになっている。
すなわち、図6に示すように、プレスの駆動源等によって回転駆動される入力軸8は、ベアリングによって本体ケーシング6の下方に回転自在に軸支されており、その他端側には後述する駆動力伝達機構を構成する第1、第2開閉カム10,12が固着されており、入力軸8の先端側には所定のリード角を有するリードカム溝を形成した伝達機構の一部を構成するリードカム14が取付けられている。
この入力軸8に取付けられたリードカム14には、図5に示すように本体ケーシング6の内部に一対のベアリング介して回転可能に軸支された中空孔16aを有する垂直駆動軸16中間部18に図示しない伝達機構の一部となるカムフォロアが係合し、この垂直駆動軸16の上端には後述する材料送り駆動装置が設けられている。
図6に示す入力軸8の他端側には第1開閉カム10が固着され、この第1開閉カム10の外周には、図2(a)に示すようにカムフォロア15が当接している。このカムフォロア15は第1のグリッパーラム機構2の下方に配設されたL字型の第1開閉レバー19の先端に回転自在に軸支されており、この第1開閉レバー19は、本体ケーシング6の内壁に設けられたリブ20に支持軸22を介して揺動自在に支持されている。
更に第1開閉レバー19は、上端に所定長さの当接レール32が材料送り方向に向けて設けられており、第1開閉レバー19の水平部上面とブラケット24下面との間には圧縮ばね25が配設されていて、この第1開閉レバー19を、カムフォロア15を介して第1開閉カム10の外周に押圧付勢している。
第1開閉レバー19の下方には、本体ケーシング6内部底面に立設した支柱28上端に設けたストッパ30が、第1開閉レバー19下面に植設された当接部材26に対向して高さ調整可能に設置されており、揺動する第1開閉レバー19の下限位置を制限している。
上記第1のグリッパーラム機構2は、移動ベース38の前端上面に設けられており、この移動ベース38は、下面両側に一対のリニアガイド65a,65bが取付けられており、これらリニアガイド65a,65bは、図1、図2(a)に示すように、本体ケーシング6の開口する上部の両側面に材料送り方向に沿って固定されたブロック体62a,62b上面に設けた一対のガイドレール64a,64b上を走行可能に案内支持されている。
更に詳しくは、図2〜図4に示すように、第1のグリッパーラム機構2は、後述する第2のグリッパーラム機構4と共に帯状材料をクランプするクランプジョーの位置を材料の送り方向に直交する方向に移動できるグリップ位置調整装置を備えている。
この第1のグリッパーラム機構2は、移動ベース38前端上面に材料送り方向に直交して形成されたアリ溝に沿って移動可能に支持される一対の第1下部ジョー41と、これら第1下部ジョー41の上面に対向配置された一対の第1上部ジョー43と、上記一対の第1上部ジョー43を材料送り方向に直交する方向に移動可能に支持すべく下面にアリ溝を形成したコ字状の第1支持フレーム40と、第1支持フレーム40の両側に固定された一対のステー70にジョー操作部材となる円板状の摘み48を介して回転可能に支持され一対の第1下部ジョー41および第1上部ジョー43の材料送り方向に対し後方側面に設けられたラックギャRにそれぞれ噛合するピニオンギャPとから成るグリップ位置調整装置と、移動ベース38の下面にあって第1開閉レバー19上端の当接レール32にカムフォロア34を介して支持された水平部材35と、水平部材35の長手方向両端に立設保持され移動ベース38を貫通して上方に延出し第1支持フレーム40の両側に連結された一対の支持軸36a,36bと、移動ベース38上面に立設保持されて第1支持フレーム40の両端下方に折曲形成されたフランジ40a,40b(図4参照)を貫通し、一対のガイド軸46に螺着したダブルナットと両フランジの間に介装されて第1支持フレーム40を移動ベース38上面に対して押圧付勢する圧縮バネ42とから構成されている。
一方、図6に示す入力軸8他端側の第1開閉カム10の外方に隣接配置された第2開閉カム12は、入力軸8に固着されたカムディスク12aとこのカムディスク12aに3個の円弧長孔13の範囲で角度位置調整可能に取付けられたアジャストカム12bとから構成されている。
そして、図2(b)に示すように、アジャストカム12bの外周にはカムフォロア15が当接しており、このカムフォロア15は、第2のグリッパーラム機構4の下方に配設されたL字型の第2開閉レバー50先端に回転自在に軸支されており、この第2開閉レバー50は、本体ケーシング6の内壁に設けられたリブ20に支持軸22を介して揺動自在に支持されている。
更に第2開閉レバー50は、上端に当接ブロック33が設けられており、第2開閉レバー50の水平部上面とブラケット24下面との間には圧縮ばね25が配設されていて、この第2開閉レバー50を、カムフォロア15を介して第2開閉カム12のアジャストカム12b外周に押圧付勢している。
第2開閉レバー50の下方には、本体ケーシング6内部底面に立設した支柱28上端に設けたストッパ30が第2開閉レバー50下面に植設された当接部材26に対向して高さ調整可能に設置されており、揺動する第2開閉レバー50の下限位置を制限している。
上記第2のグリッパーラム機構4は、プレス側前方の本体ケーシング6上面に固設された固定ベース58上面に設けられている。更に詳しくは、図2、図3に示すように、第2のグリッパーラム機構4は、固定ベース58上面に材料送り方向に直交して形成されたガイド溝に沿って移動可能にその両側に支持される一対の第2下部ジョー61と、これら第2下部ジョー61の上面に対向配置された図3に2点鎖線で示す一対の第2上部ジョー63と、上記一対の第2上部ジョー63を材料送り方向に直交する方向に移動可能に支持すべく下面にガイド溝を形成したコ字状の第2支持フレーム60と、第2支持フレーム60の両側に固定された一対のステー72に円板状の摘み48を介して回転可能に支持され一対の第2下部ジョー61および第2上部ジョー63の材料送り方向に対し前方側面に設けられたラックギャRにそれぞれ噛合するピニオンギャPとからなるグリップ位置調整装置と、図2(b)、図5に示される固定ベース58の下面にあって第2開閉レバー50上端の当接ブロック33にカムフォロア52を介して支持された水平部材54と、水平部材54の長手方向両端に立設保持され固定ベース58を貫通して上方に延出し第2支持フレーム60の両側に連結された一対の支持軸56a,56bと、固定ベース58上面に立設保持されて第2支持フレーム60の両端下方に折曲形成されたフランジを貫通し、一対のガイド軸46に螺着したダブルナットと両フランジの間に介装されて第2支持フレーム60を固定ベース58上面に対して押圧付勢する圧縮バネ42とから構成されている。
次に、材料送り駆動装置に付き図1、図5および図6を参照して詳述する。
これは、移動ベース38を介して第1のグリッパーラム機構2をプレス側に対して前後に往復移動させるもので、図5に示すようにこの材料送り駆動装置は、図6に示す入力軸8によって回転駆動される中空の垂直駆動軸16の上端に設けられている。プレス側から離れた本体ケーシング6内部に垂直に回動可能に軸支された垂直駆動軸16の中空孔16a内部には、操作軸76がベアリングにより回転可能に保持されており、垂直駆動軸16の下端から下方に延出した操作軸76に取付けられたホィールギャ88には外部から手動操作可能な回動軸84に取着したウォームギャ86に噛合している。
一方、垂直駆動軸16の上端には水平な揺動体74が固定されており、この揺動体74の内部には送り長さ調整装置を構成する送り量調整ネジ78の一端が回動自在に軸支され、送り量調整ネジ78の同じ側には傘歯車82が固定され、この傘歯車82は、垂直駆動軸16上部に延出した操作軸76上端の傘歯車80に噛合している。
上記送り量調整ネジ78には角ブロック状の調整体90が螺挿しており、この調整体90の上面には連結体としてのカムフォロア94が回転可能に支持されている。このカムフォロア94は、移動ベース38の後端側に延出した所定幅の連結部38aの下面に材料送り方向に対し直交するように形成された横長のガイド溝92に嵌合している。
従って、プレス機械の駆動力により入力軸8が正逆に回動されると、この入力軸8のリードカム14にカムフォロアを介して係合した垂直駆動軸16により、揺動体74が揺動角度θ°の範囲で前後に揺動する。この揺動体74の揺動によってカムフォロア94は、垂直駆動軸16の中心Hを軸として予め定められた揺動角度θ°だけ水平面上で回動する。
また、カムフォロア94を支持する調整体90には、例えば外部からの手動操作による回転軸84の回動操作によりその回動がウォームギャ86、ホィールギャ88を介して操作軸76から傘歯車80,82を介して送り量調整ネジ78に伝達され、送り量調整ネジ78の正逆回動により垂直駆動軸16の中心Hに対し接近離間できるようになっている。
そこで、図1、図5に示すように垂直駆動軸16の中心Hに対する偏心位置が設定されると、それを半径としてカムフォロア94が揺動角度θ°の範囲で前後に揺動することで移動ベース38は移動距離Lの範囲で前後に往復移動することができる。この移動距離Lは、揺動角度θ°を一定としてカムフォロア94の回動半径を大きくするか、回動半径を一定として揺動角度θ°を大きくすることで伸長することができる。
次に、上記構成に基づき実施例1の動作に付き図8のタイミング線図を中心に関連する図を参照して説明する。
本実施例1のグリップフィーダ1は、上記のように構成されているので、例えば、図示しないプレス機械の駆動源により図6に示す入力軸8が正転駆動されると、垂直駆動軸16も正転駆動が開始され揺動体74の送り量調整ネジ78に螺合保持された調整体90のカムフォロア94を介して移動ベース38がプレス側に向けて前進移動を開始する。
このとき、帯状材料は、図8の(a)に示すように、正転範囲で第1のグリッパーラム機構2によってつかまれて材料送り方向に前進移動する。この場合、入力軸8の初期位置は図8(a)のタイミング線図に示すように240度であり、この位置から入力軸8の回動が開始されて停留範囲終端の270度から前進を始めた移動ベース38は、30度の位置で停止するが、240度から60度までの範囲が入力軸8の正転範囲となっている。
この入力軸の正転範囲では、図2の(a)、図4、図6に示された第1開閉レバー19は、カムフォロア15が当接している第1開閉カム10外周の形状により下方に揺動することで、第1のグリッパーラム機構2の第1支持フレーム40が圧縮バネ42により下方に付勢され、一対の第1上部ジョー43が一対の第1下部ジョー41に向けて下降し、これら上下のジョー41,43により図8の(b)に示す正転範囲で帯状材料の上下両面がグリップされる。
同様に、入力軸の正転範囲では、図2の(b)、図3、図5および図6に示された第2開閉レバー50は、カムフォロア15が当接している第2開閉カム12のアジャストカム12b外周の形状により下方に揺動することで、第2のグリッパーラム機構4における第2支持フレーム60が圧縮バネ42の付勢力に抗して上方に移動し、一対の第2上部ジョー63が一対の第2下部ジョー61に対して上昇し、図8の(c)に示す範囲でアンクランプ状態となっている。
この正転範囲において、上下のジョー41,43により帯状材料両端の上下両面をクランプした状態で、移動ベース38が、固定ベース58側に移動距離Lだけ移動すると、タイミング線図では図8(a)の30度で停止するが入力軸8は60度まで回動し、正転範囲の手前40度で帯状材料先端の所定箇所が固定ベース58上の、第2のグリッパーラム機構4の上下に対向する一対のジョー61,63によりクランプされる。
次に、図8の(a)に示す入力軸の反転範囲では、移動ベース38が停留範囲の終端90度から後退を始めて210度で停止するが、60度から240度までの範囲が入力軸8の反転範囲となっている。
この入力軸の反転範囲では、図2の(a)、図3、図6に示された第1開閉レバー19は、カムフォロア15が当接している第1開閉カム10外周の形状により上方に揺動することで、第1のグリッパーラム機構2の第1支持フレーム40が圧縮バネ42に抗して上方に移動し、一対の第1上部ジョー43が一対の第1下部ジョー41から離間する方向に上昇し、上下のジョー41,43は、図8(b)に示す60度から240度の範囲でアンクランプ状態が維持される。
同様に、入力軸の反転範囲では、図2(b)、図3、図5および図6に示された固定ベース58上の第2開閉レバー50は、カムフォロア15が当接している第2開閉カム12外周の形状により下方に揺動する。
この第2開閉レバー50の下方への揺動は、図8(b)の正転範囲における移動ベース38の材料送り範囲である前進移動終端60度の直前となる図8(c)に示す20度から下方に揺動してクランプ動作を開始し、入力軸8の反転範囲である60度から240度の範囲で帯状材料が上下のジョー61,63によりクランプされた状態となる。
この反転範囲において、移動ベース38は、図8(a)の90度から210度の範囲で後退移動が行なわれており、入力軸8は60度から240度の反転範囲で反転駆動され、図8(b)に示すこの間は、第1のグリッパーラム機構2における一対の第1下部ジョー41に対する一対の第1上部ジョー43が開放状態にあり、次の送り動作に備えられる。
また、この反転範囲における固定ベース58上の第2のグリッパーラム機構4における上下のジョー61,63は、図8(c)に示すように帯状材料をクランプした状態において、図8(d)に示すプレス側のプレスラムが加工行程に入っている時に、帯状材料が僅かな時間としてタイミング線図で示す60度(リリース1)または90度(リリース2)の範囲でリリースするようになっている。
従って、上記のように構成された実施例1によれば、材料送り駆動装置の調整体90を移動するための送り量調整ネジ78に回動力を伝達する操作軸76が垂直駆動軸16の中空孔16aに挿通することで材料送り駆動装置に関連する構成部品となる入力軸や伝達機構下方に配設された構成となるので、構成部品の点数が削減されて重量が軽減されると共に帯状材料送りの繰り返し精度を向上することができる。
次に、第1のグリッパーラム機構における一対の第1下部ジョー41と第1上部ジョー43および第2のグリッパーラム機構における一対の第2下部ジョー61と第2上部ジョー63の位置調整方法を説明する。ここで、第1、第2のグリッパーラム機構2,4は、図1〜図4に示すように同じ構造の位置調整装置が採用されているので、一方の第2のグリッパーラム機構4に付き説明する。
すなわち、第2のグリッパーラム機構4は、図3に示すように左右一対の円板状の摘み48を廻すことでピニオンギャPが回転し、このピニオンギャPに噛合しているラックギャRを側面に取付けた左右の第2下部ジョー61と第2上部ジョー63が材料送り方向に直交する方向に直線移動する。これにより、左右の第2下部ジョー61と第2上部ジョー63が調整されるので、例えば、2次加工された帯状材料等を移送する場合に特定されたグリップ位置を避けて適切な位置でグリップすることができる。
次に、本発明のグリッパーフィーダの実施例2に付き図7の(a),(b)を参照して説明する。図7の(a)は、第2のグリッパーラム機構の一対の第2上部ジョーおよびグリップ位置調整装置の平面断面図、(b)は(a)のF−F断面図である。尚、実施例1に示す構成部材と同一構成部材は同一符号を付し重複する説明を省略する。
本実施例の第1、第2のグリッパーラム機構は、実施例1と同様に帯状材料をグリップするために上下に配置されるジョーを材料送り方向に対し直交する方向に移動するグリップ位置調整装置を備えている。ここで採用されるグリップ位置調整装置は、同一構成を有しているので一方の第2のグリッパーラム機構4’につき説明する。
すなわち、図7の(a),(b)に示される第2のグリッパーラム機構4’は、固定ベース58上に取付けられる一対の第2下部ジョー61とこの第2下部ジョー61に対し上下に移動可能な支持フレーム60の下面に固定された一対の第2上部ジョー63とを有し、上下のジョー61,63の側面にはそれぞれネジブロック83,81が取付けられている。
支持フレーム60の左右上面には一対の第2上部ジョー63のネジブロック83,81に対応するように一対のブラケット85a,85bがネジ固定され、固定べース58上面には一対の第2下部ジョー61のネジブロック83,81に対応するように一対のブラケット87a,87bがネジ固定されている。
上下に配設された一対のブラケット85a,85bないし87a,87bには、両側に逆ネジ77a,77bを螺設した2本のネジ軸77の両端がそれぞれ軸支されており、両ブラケット85a,85bないし87a,87bの外部に突出したネジ軸77の両端にはグリップ79が固定されている。
材料送り方向に対し左右に配置される上下のジョー61,63に取付けられたネジブロック83,81には、それぞれ逆雌ネジとなるネジ孔が形成されており、これらのネジブロック83,81の逆雌ネジとなるネジ孔には、上記2本のネジ軸77左右の同じ向きのネジ同士が螺合している。
そこで、上下のネジ軸77両端の何れかのグリップ79を一定方向に回転操作することでネジ軸77も協働して回転し、左右に配置される上下のジョー61,63はネジブロック83,81を介して材料送り方向の中心軸に対し直交する矢印方向に近接、離間するように移動することができる。
本発明の実施例1におけるグリッパーフィーダの平面図である。 (a)は図1のA−A断面図、(b)は図1のB−B断面図である。 図1のC−C線に沿った部分拡大断面図である。 図3のD−D断面図である。 図1のC−E線に沿った拡大断面図である。 入力軸に沿った材料送り方向の断面図である。 (a)は、第2のグリッパーラム機構の、一対の第2上部ジョーおよびグリップ位置調整装置の平面断面図、(b)は(a)のF−F断面図である。 (a)〜(d)はグリッパーフィーダのタイミング線図である。
符号の説明
1 グリッパーフィーダ
2 第1のグリッパーラム機構
4 第2のグリッパーラム機構
5 送り方向
6 本体ケーシング
8 入力軸
10 第1開閉カム
12 第2開閉カム
12a カムディスク
12b アジャストカム
13 円弧長孔
14 リードカム(伝達機構)
15 カムフォロア
16 垂直駆動軸
16a 中空孔
18 中間部
19 第1開閉レバー
20 リブ
22 支持軸
24 ブラケット
25 圧縮ばね
26 当接部材
28 支柱
30 ストッパ
32 当接レール
33 当接ブロック
34 カムフォロア
35 水平部材
36a,36b 支持軸
38 移動ベース
38a 連結部
40 支持フレーム
41 第1下部ジョー
42 圧縮バネ
43 第1上部ジョー
46 ガイド軸
48 摘み(ジョー操作部材)
50 開閉レバー
52 カムフォロア
54 水平部材
56a,56b 支持軸
58 固定ベース
60 支持フレーム
61 第2下部ジョー
62a,62b ブロック体
63 第2上部ジョー
64a,64b ガイドレール
65a,65b リニアガイド
70,72 ステー
74 揺動体
76 操作軸
77 ネジ軸
77a,77b 逆ネジ
78 送り量調整ネジ
79 グリップ
80,82 傘歯車
83,81 ネジブロック
84 回動軸
85a,85b ブラケット
86 ウォームギャ
87a,87b ブラケット
88 ホィールギャ
90 連結体
92 ガイド溝
94 カムフォロア(連結体)
H 垂直駆動軸の中心
L 移動距離(送り長さ)
P ピニオンギャ
R ラックギャ
θ 揺動角度

Claims (1)

  1. プレス側のプレスラムが加工行程に入っていない時に、帯状材料をつかんで送り方向に前進移動させるとともに、上記プレスが加工行程に入っている時には上記送り方向の反対側へ後退して次の送り動作に備える移動ベース38上に設けられた第1のグリッパーラム機構2と、上記プレスが加工行程に入っている時には上記帯状材料をつかみ、プレス側が非加工行程の時には帯状材料を開放して上記第1のグリッパーラム機構2による送り動作を許すべく固定ベース58上に設けられた第2のグリッパーラム機構4と、上記移動ベースを材料送り方向に対し予め設定された所定の送り長さで往復移動させる材料送り駆動装置と、該材料送り駆動装置にあって上記移動ベース38の送り長さを調整する送り長さ調整装置とを備えるグリッパーフィーダ1に於いて、
    上記材料送り駆動装置は、上記プレスの駆動源によって回転駆動される入力軸8と伝達機構を介して互いに係合する垂直駆動軸16の上端にあって、上記移動ベース38の一部と係合し、上記垂直駆動軸16の中心Hを軸として予め定められた揺動角度θだけ水平面上で回動して上記移動ベース38を往復移動させる調整体90と、上記入力軸8の回転を上記第1、第2のグリッパーラム機構2,4の上下運動としてそれぞれ伝達する第1、第2開閉カム10,12から成る駆動力伝達機構とを備え、
    上記送り長さ調整装置は、上記調整体90が、上記垂直駆動軸16上端に設けた水平な揺動体74に沿って取付けられた送り量調整ネジ78に螺合すると共に、上記調整体90の上面には連結体94が回動可能に取付けられ、上記送り量調整ネジ78の一端に固設された傘歯車82には、上記垂直駆動軸16の中空孔16a内に回動可能に挿通保持される操作軸76上端の傘歯車80が噛合し、垂直駆動軸16の下端に配設された外部操作可能な回転軸86の回動操作により上記操作軸76を介して上記送り量調整ネジ78を回動させることにより、上記連結体94が揺動体74に沿って移動可能に構成されて成り、
    上記第1のグリッパーラム機構2は、上記帯状材料の両側をグリップすべく上記移動ベース38前端上面の両側にあって、材料送り方向と直交する幅方向に移動可能に支持される一対の第1下部ジョー41と、該第1下部ジョー41の上部にそれぞれ対向配置される一対の第1上部ジョー43と、上記移動ベース38の上面に対し押圧付勢され上記一対の第1上部ジョー43を材料送り方向と直交する幅方向に移動可能に支持するコ字状の第1支持フレーム40と、該第1支持フレーム40の長手方向両側に固定された一対のステー70にジョー操作部材48を介して回転可能に支持され、上記第1下部ジョー41および第1上部ジョー43の後方側面に設けられたラックギャRにそれぞれ噛合するピニオンギャPとから成るグリップ位置調整装置と、上記移動ベース38の下面にあって上記入力軸8に取着された第1開閉カム10の回動作用により上下移動する水平部材35と、該水平部材35の両端に下端が連結されると共に上記移動ベース38を貫通した上端が上記第1支持フレーム40の両端に連結された一対の支持軸36a,36bとを有し、
    上記第2のグリッパーラム機構4は、上記固定ベース58上面の両側にあって、材料送り方向と直交する幅方向に移動可能に支持される一対の第2下部ジョー61と、該第2下部ジョー61の上部に対向配置される一対の第2上部ジョー63と、上記固定ベース58上面に対し押圧付勢され上記一対の第2上部ジョー63を材料送り方向と直交する幅方向に移動可能に支持するコ字状の第2支持フレーム60と、該第2支持フレーム60の長手方向両側に固定された一対のステー72にジョー操作部材48を介して回転可能に支持され、上記第2下部ジョー61および第2上部ジョー63の前方側面に設けられたラックギャRにそれぞれ噛合するピニオンギャPとからなるグリップ位置調整装置と、上記固定ベース58の下面にあって上記入力軸8に取着された第2開閉カム12の回動作用で上下移動する水平部材54と、該水平部材54の両端に下端が連結されると共に上記固定ベース58を貫通した上端が上記第2支持フレーム60の両端に連結された一対の支持軸56a,56bとを有し、上記一対の第1下部ジョー41並びに第1上部ジョー43と、一対の第2下部ジョー61並びに第2上部ジョー63のそれぞれが、ジョー操作部材48の回動操作により材料送り方向に対し直交する方向に移動可能に構成されることを特徴とするグリッパーフィーダ。
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