JP3803043B2 - Wheel characteristic calculation method and position detection device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気浮上式鉄道などの地上一次方式の鉄道において、車両が備える車輪の回転あたりの走行距離を示す車輪特性を算出する車輪特性算出方法、及び、その方法により得られる車輪特性を用いて車両位置を検出する位置検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、レール上を車輪走行する在来鉄道では、例えばカーブ走行時に車体を傾斜させて乗り心地向上やカーブ通過速度の高速化を図ったり、或いは走行中に軌道や電車線の保守情報を位置情報と共に取得して、軌道上の位置に対応した保守情報を得ることなどのために、走行中の車両位置を検出している。在来鉄道に限らず、地上一次方式による磁気浮上式鉄道などの他の各種鉄道においても、車両を適切かつ安全に走行させるために、車両位置を検出し、その検出位置を用いて走行制御などの各種制御を行っている。
【0003】
車両位置の検出方法は種々考えられるが、その1つとして、車輪走行時の車輪回転量から走行距離を算出し、その走行距離に基づいて位置を検出する方法が従来より知られている。車両の走行距離は、車輪径によって定まる車輪回転あたりの走行距離(車輪特性)を予め求めておき、その回転あたりの走行距離に車輪の回転量を乗算することにより算出することができる。この方法によれば、在来鉄道はもちろん、磁気浮上式鉄道においても浮上走行が始まる前の車輪走行を行う低速走行時であれば、車両位置を検出することができる。
【0004】
しかし、走行に伴って車輪の走行面(レール等との接触面)が摩耗するなどの要因で車輪径が変化すると、当然ながら車輪特性も変化する。また、現在山梨リニア実験線において開発が進められている磁気浮上式鉄道(以下「超電導リニア」ともいう)のように、ゴムタイヤによる車輪を用いる場合、タイヤ内圧や車両乗員の変化等によって車輪径は随時変動する。そのため、このように車輪径が変化するにも拘わらず予め求めておいた車輪特性を常に使用すると、検出された位置と実際の車両位置とで誤差が生じてしまい、特に超電導リニアでは車両の走行制御に大きな影響を及ぼしてしまうおそれがある。
【0005】
超電導リニアは、車両側に搭載した超電導磁石を界磁とし、回転型モータの電機子に当たる推進コイルを地上側の軌道に沿って配置した、リニア同期モータ(LSM:Linear Synchronous Motor)を動力とした地上一次方式の鉄道であって、推進コイルへの通電を制御することにより車両の走行制御を行うものである。この推進コイルへの通電は、常に車両の位置に応じて適切に制御する必要があり、そのためには、車両位置を高精度で検出する必要がある。そのため、上記のように車輪径が変化することによって位置検出の精度が悪化すると、誤差の程度によってはLSMの同期制御が不可能になってしまうおそれもあるのである。
【0006】
上記のような車輪径変化の問題を解決する方法としては、例えば特開平5−322593号公報で開示されている方法がある。これは、軌道上に例えば2つ地上子を所定距離隔てて設置し、予めわかっている2つの地上子間距離と、その2つの地上子間を走行した際の車輪の回転量とから、そのときの正確な車輪特性を求めることができるというものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に開示されている方法では、距離が既知である2つの地上子間を走行することで、通常は正確な車輪特性を算出することができるものの、例えば周囲で発生する電磁ノイズの影響などによって車輪の回転量を正確に検出できないと、誤った車輪特性を算出してしまう場合も起こりうる。
【0008】
上記のような状況が、ある2つの地上子間を通過したときに起こってしまうと、以降、次に2つの地上子間を通過するまでの間は、その誤って算出された車輪特性に基づいて車両位置の検出が行われてしまい、場合によっては車両の適切な走行制御に支障をきたすおそれもある。
【0009】
一方、たとえ上記のような電磁ノイズ等の影響を受けることなく正確な車輪特性が算出されたとしても、その後の走行で例えば車輪摩耗やタイヤ内圧の変化等により車輪径が変化すると、次にまた2つの地上子間を通過するまでの間は、車輪径が変化したにもかかわらず、その算出された車輪特性と車輪回転量とに基づいて車両位置の検出がなされる。つまり、地上子通過によって一旦は正確な車輪特性が算出されたもののその後に車輪径が変化すると、車両位置が正確に検出されなくなってしまうのである。特に超電導リニアでは、高精度の位置検出が要求されるため、車輪径の変化量によっては走行制御に影響を及ぼすおそれがある。
【0010】
そこで、例えば、地上子を軌道全線に渡って短い間隔で多数設置すれば、その短い間隔毎に正確な車輪特性を算出することができる。このようにすれば、算出した車輪特性が電磁ノイズ等の影響を受けて誤った値であったり、正確な車輪特性を算出したもののその後に何らかの要因で車輪径が変化したりしても、その影響が大きくなる前に次の車輪特性算出を行うことができるため、常に実際の車輪特性(又はそれに近い値)に基づく車両位置の検出ができるようになる。
【0011】
しかしながら、上記のように地上子を軌道全線に渡って多数設置するようにすると、地上子の数が多くなるほどその費用も高くなる。しかも、全線に渡って高精度で地上子を敷設し、それを維持管理する必要があるため、地上子そのもののコストアップに加えて、その施工や保守等に多大な労力・コストが必要になる。そのため、このように車両位置検出のための地上子を全線に渡って多数設けることは現実的方法ではない。
【0012】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、地上一次方式の鉄道において、車輪回転あたりの走行距離を示す車輪特性を、低コストで、走行中の車輪状態に応じた精度の良い状態に維持することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
本発明者らは、上記課題を解決するために、例えば従来技術で説明した超電導リニアにおいて、車両を浮上させるために軌道に沿って所定間隔で配置されている浮上コイルを利用することにより、車両の走行距離(延いては車輪特性)を得ることができることに気付いた。
【0020】
請求項1記載の発明は、車両速度が所定の浮上速度より低いときは車輪走行を行い、浮上速度以上では、軌道に沿って所定間隔で配置された浮上コイルと車両側に搭載された界磁との磁気相互作用によって車両を浮上させることにより浮上走行を行う地上一次方式の磁気浮上式鉄道において、車輪の回転あたりの走行距離を示す車輪特性を算出する方法であり、具体的には、車輪走行時に、車両の走行に伴って通過する浮上コイルの数をカウントして、該カウント値及び浮上コイルの配置間隔に基づいて車両の走行距離を算出し、該算出した走行距離と、該走行距離を走行した際の車輪の回転量とに基づいて、車輪特性を算出するものである。
【0021】
つまり、既述の超電導リニアのような地上一次方式の磁気浮上式鉄道では、車両を浮上させるために必要な浮上コイルが軌道に沿って所定間隔で設置されているため、この浮上コイルを利用して正確な車輪特性を算出するのである。
例えば、ある地点で浮上コイルがカウントアップされた後、車両走行が進んで別のある地点で再びカウントアップされると、その両地点間の距離(この例では浮上コイルの配置間隔そのもの)が得られるため、そのようにして得られた両地点間の距離と、その両地点間を走行した際の車輪の回転量とから、車輪特性を算出することができるのである。そしてこの算出は、浮上コイルが配置されている軌道全線に渡って行うことができる。
そのため、例えばあるカウントアップ時に算出された車輪特性が、電磁ノイズ等の影響を受けた誤ったものであったり、また例えば、正確な車輪特性が算出されたもののその後に車輪摩耗等によって車輪径が変化(つまり車輪特性が変化)したとしても、その誤算出された状態或いは変化した状態が長期間続くことなく、次のカウントアップ時にすぐ新たな(正確な)車輪特性が算出される。
従って、請求項1記載の車輪特性算出方法によれば、既存の浮上コイルを利用することにより、地上子等の地上設備を軌道全線に渡って多数敷設するといった大がかりな設備施工をする必要なく、低コストで、車輪特性を走行中の車輪状態に応じた精度の良い状態に維持することができる。そのため、磁気浮上式鉄道の走行制御(地上一次制御)を良好に行うことができる。但し、車輪走行するのは浮上力を十分に得られず浮上走行できない浮上速度未満の速度域であるため、その速度域のときのみ、正確な車輪特性を算出することができる。
尚、ここでいう車輪特性は、例えば車輪が1回転したときの走行距離や、車輪がある算出基準角度(例えば1 rad )回転したときの走行距離、或いは車輪の外径など、その車輪特性と車輪の回転量とに基づいて車両の走行距離を算出できるものであれば何でもよい。
【0022】
また本発明者らは、超電導リニアのような地上一次方式の鉄道では、車両の走行に伴って地上側の推進コイルに誘起される速度起電力に基づいて車両の走行距離を算出することができ、その走行距離に基づいて車輪特性を算出することができるという考えにも至った。
【0023】
即ち、請求項2記載の発明は、地上側の軌道に沿って配置された推進コイルへ通電することにより、該推進コイルと車両側に搭載された界磁との磁気相互作用によって車両を推進させる地上一次方式の鉄道において、車両に備えられた車輪の回転あたりの走行距離を示す車輪特性を算出する方法である。具体的には、車輪走行時における所定期間中の走行距離を、車両の走行に伴って推進コイルに誘起される速度起電力に基づいて算出する。そして、その算出した走行距離と、その走行距離を走行した所定期間中の車輪回転量とに基づいて、車輪特性を算出する。
【0024】
車両の走行(換言すれば界磁の移動)によって推進コイルに速度起電力が誘起され、その速度起電力に基づいて車両の位置や速度、走行距離を得ることについては既知の技術である。この速度起電力は、車両走行中に常時誘起されるものであるため、上記請求項1のように浮上コイルの数がカウントアップされるタイミングで走行距離が算出されるのとは異なり、任意の期間の走行距離を任意のタイミングで算出することができる。
【0025】
但し、速度起電力の大きさは、通常は車両速度(推進コイルを通過する界磁の通過速度)に比例するため、走行距離を算出するのに最低限必要なレベルの速度起電力が誘起される速度以上の速度域では、走行距離を算出可能である反面、その速度域より低くて速度起電力が小さくなる低速走行時は算出困難となるおそれが大きい。
【0026】
従って、請求項2記載の発明によれば、走行距離を算出可能な程度の速度起電力が誘起される速度域にある限り、請求項1記載の発明と同等の作用・効果が得られる。しかも、車輪特性を算出するタイミングを、使用状況等に応じて自由に設定することができる。
【0032】
次に、請求項3記載の発明は、請求項1に記載の車輪特性算出方法を利用して得られる車輪特性を用いて、車両の位置を検出する装置である。即ち、請求項3記載の位置検知装置は、車両速度が所定の浮上速度より低いときは車輪走行を行い、浮上速度以上では、軌道に沿って所定間隔で配置された浮上コイルと車両側に搭載された界磁との磁気相互作用によって車両を浮上させることにより浮上走行を行う地上一次方式の磁気浮上式鉄道において、車輪走行時に、車輪の回転量、及び車輪の回転あたりの走行距離を示す車輪特性に基づいて、車両の走行距離を算出し、該算出された走行距離に基づいて軌道上における車両の位置を検出する第1車輪回転位置検出手段を備えたものである。
【0033】
そして、コイルカウント距離算出手段が、車両の走行に伴って通過する浮上コイルの数をカウントし、該カウント値及び浮上コイルの配置間隔に基づいて車両の走行距離を算出する。その算出された走行距離と、該走行距離を走行した際の車輪の回転量とに基づいて、第1車輪特性算出手段が車輪特性を算出する。そして、第1更新手段が、第1車輪回転位置検出手段が用いる車輪特性を第1車輪特性算出手段により算出された車輪特性に基づいて更新する。
【0034】
つまり、地上一次方式の磁気浮上式鉄道では浮上コイルが所定間隔で配置されているため、この浮上コイルを利用して走行距離を算出し、正確な車輪特性を算出することができる。車輪特性は、車両の走行に伴う車輪摩耗等によって変化することがあるが、変化したにも拘わらずある一定の車輪特性を使用して車両位置の検出を行うと、検出される位置と実際の位置とが異なってしまう。そのため、走行中にそのときの実際の車輪特性を算出するのである。
そして、算出した車輪特性に基づいて、第1車輪回転位置検出手段が車両位置を検出する際に用いる車輪特性を更新するのである。この更新は、例えば第1車輪特性算出手段が車輪特性を算出する度に更新したり、また例えば、複数回に渡って算出された車輪特性の平均値で更新するなど、その具体的方法は特に限定されない。
【0035】
従って、請求項3記載の位置検知装置によれば、地上子等の地上設備を軌道全線に渡って多数敷設するといった大がかりな設備施工をする必要なく、低コストで、車輪特性を走行中の車輪状態に応じた精度の良い状態に維持することができ、その結果、その車輪特性を用いて得られる車両位置の精度も向上する。そのため、高精度の位置検出が要求される磁気浮上式鉄道の走行制御(地上一次制御)を良好に行うことができる。但し、車輪走行するのは浮上力を十分に得られず浮上走行できない浮上速度未満の速度域であるため、その速度域のときのみ、第1車輪回転位置検出手段による車両位置の検出が可能である。
【0036】
ところで、従来技術で述べた地上子による車輪径補正方法に比べ、請求項3記載の発明では、浮上コイルのカウント毎に繰り返し且つ短い周期で車輪特性を更新することができるため、位置検出の精度を向上させることができた。しかし、例えば第1更新手段によってあるとき更新がなされた後、次に更新がなされるまでの間に車輪径が変化すると、無視しうる程度の僅かなレベルではあっても検出位置と実際の位置との間に誤差が生じてしまう。
【0037】
超電導リニアのように車輪にゴムタイヤを使用する場合は、タイヤ内圧の変化等によって、在来鉄道車両の鉄車輪よりも車輪径が変化しやすい。また、車輪径変化以外にも、例えばディスクブレーキを用いて車両の減速・停止を行う場合、車輪の回転量とは無関係に車両が走行してしまう、いわゆる滑走が生じて、実際の位置と検出位置との間に誤差が生じてしまうおそれもある。
【0038】
そのため、たとえ上記請求項3記載の発明によって従来より位置検出精度を向上できるようになっても、車輪径の変化の程度や滑走距離によっては、無視できない程度のレベルにまで位置検出の誤差が累積してしまうおそれもある。つまり、第1更新手段によって車輪特性の更新はできるのだが、何らかの要因で実際の位置と検出された位置とで誤差が生じると、その誤差を消去することまではできないのである。
【0039】
これに対し、浮上コイルは軌道上に所定間隔で固定設置されているものであるため、コイルカウント距離算出手段によって算出される走行距離も非常に正確なものである。そのため、その正確な走行距離を用いれば、浮上コイルのカウントアップ毎にそのカウントアップ時の車両位置を非常に高精度に得ることができる。
【0040】
そこで、請求項3記載の位置検知装置は、例えば請求項4に記載のように、コイルカウント距離算出手段が、そのコイルカウント距離算出手段自身が算出した走行距離に基づいて軌道上における車両の位置も検出するものであって、更に、第1位置再設定手段が、第1車輪回転位置検出手段により検出される車両の位置を、コイルカウント距離算出手段により検出された車両の位置に基づいて再設定するよう構成されたものであるとよい。
【0041】
このようにすれば、仮に第1車輪回転位置検出手段により検出される車両位置に誤差が生じてしまったとしても、その車両位置は、コイルカウント距離算出手段によって浮上コイルのカウントアップ毎に得られる正確な車両位置に再設定される。言い換えれば、誤差が消去されることになる。尚、この再設定は、浮上コイルのカウントアップ毎に毎回行ってもいいし、また例えばカウントアップが所定の回数なされる毎に行うようにしてもよく、その実行タイミングは適宜決めればよい。
【0042】
従って、請求項4記載の位置検知装置によれば、コイルカウント距離算出手段により検出された位置に基づいて、第1車輪回転位置検出手段による検出位置が再設定され、再設定される毎にその正確な位置を起点として引き続き第1車輪回転位置検出手段による位置の検出を行うことができる。そのため、車輪径の変化や滑走等による誤差の影響が累積して走行制御不能となってしまうおそれがなく、より精度の高い位置検知装置を実現できる。
【0043】
次に、請求項5記載の発明は、請求項2に記載の車輪特性算出方法を利用して得られる車輪特性を用いて、車両の位置を検出する装置である。即ち、請求項5記載の位置検知装置は、地上側の軌道に沿って配置された推進コイルへ通電することにより、該推進コイルと車両側に搭載された界磁との磁気相互作用によって車両を推進させる地上一次方式の鉄道において、車輪走行時に、車輪の回転量、及び車輪の回転あたりの走行距離を示す車輪特性に基づいて車両の走行距離を算出し、該算出された走行距離に基づいて軌道上における車両の位置を検出する第2車輪回転位置検出手段を備えたものである。
【0044】
そして、速度起電力距離算出手段が、車両の走行に伴って推進コイルに誘起される速度起電力に基づいて、車両の走行距離を算出し、第2車輪特性算出手段が、速度起電力距離算出手段によって算出された所定期間中の車両の走行距離と、該所定期間中の車輪の回転量とに基づいて、車輪特性を算出する。そして、第2更新手段が、第2車輪回転位置検出手段が用いる車輪特性を、第2車輪特性算出手段により算出された車輪特性に基づいて更新する。
【0045】
地上一次方式の鉄道において、車両走行に伴って誘起される速度起電力に基づいて車両の走行距離を算出し、その算出した走行距離からそのときの正確な車輪特性を算出することができるということは、請求項2記載の発明の説明で既に述べた通りであるが、本発明(請求項5)では、そのようにして得られた正確な車輪特性に基づいて、第2車輪回転位置検出手段が用いる車輪特性を適宜更新するものである。この更新も、請求項3で記載したのと同様、例えば第2車輪特性算出手段が車輪特性を算出する度に更新したり、また例えば、複数回に渡って算出した車輪特性の平均値で更新するなど、その具体的方法は特に限定されない。
【0046】
従って、請求項5記載の位置検知装置によれば、速度起電力距離算出手段が走行距離を正確に算出できる程度の速度起電力が誘起される速度で走行している限り、請求項4記載の位置検知装置と同様の作用・効果が得られ、高精度の位置検出が要求される地上一次制御を良好に行うことができる。しかも、上記請求項3,4に記載の発明とは異なり、任意のタイミングで車輪特性を更新することができるため、更新周期を短くするほどより高精度の位置検出が可能となる。
【0047】
ここで、請求項5記載の位置検知装置を例えば地上一次方式の磁気浮上式鉄道に適用した場合は、上記請求項4に記載の位置検知装置と同様、浮上コイルをカウントすることによって得られる正確な車両位置によって、第2車輪回転位置検出手段により検出される位置を再設定するようにするとより好ましい。
【0048】
即ち、請求項6に記載の位置検知装置は、請求項5記載の位置検知装置を地上一次方式の磁気浮上式鉄道に適用したものである。この磁気浮上式鉄道では、車両速度が所定の浮上速度より低いときは車輪走行を行い、浮上速度以上では、軌道に沿って所定間隔で配置された浮上コイルと車両側の界磁との磁気相互作用によって浮上走行を行うものである。
【0049】
そして、更に、車両の走行に伴って通過する浮上コイルの数をカウントし、該カウント値及び浮上コイルの配置間隔に基づいて軌道上における車両の位置を検出するコイルカウント位置検出手段を備え、第2位置再設定手段が、第2車輪回転位置検出手段により検出される車両の位置を、コイルカウント位置検出手段により検出された位置に基づいて再設定する。
【0050】
このようにすれば、仮に第2車輪回転位置検出手段により検出される車両位置に誤差が生じてしまったとしても、その車両位置は、コイルカウント位置検出手段による正確な車両位置によって再設定され、再設定される度に誤差が消去されることになる。尚、この再設定も、浮上コイルのカウントアップ毎に毎回行ってもいいし、また例えばカウントアップが所定の回数なされる毎に行うようにしてもよく、その実行タイミングは適宜決めればよい。
【0051】
従って、請求項6記載の位置検知装置によれば、請求項4記載の発明と同様、第2車輪回転位置検出手段は、車両位置が再設定される毎にその正確な位置を起点として引き続き位置の検出を行うことができるため、車輪径の変化や滑走等による誤差の影響が累積して走行制御不能となってしまうおそれがなく、より精度の高い位置検知装置を実現できる。
【0052】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態の位置検知システム全体の概略構成を示す説明図である。本実施形態の位置検知システムは、地上一次方式の磁気浮上式鉄道における車両位置を検出するためのものであり、図1に示す如く、主として、地上側に設置された位置検知装置10,駆動制御部20,電力変換器30,地上コイル装置40,列車無線地上局50,及び地上子55と、車両60に備えられた車輪回転パルスカウント装置61,コイルカウント装置62,列車無線車上局63,及び車上子64とからなるものである。
【0053】
駆動制御部20は、図示しない運行管理システムから与えられたランカーブ(車両60を予め決められたダイヤ通りに走行させるための速度曲線)を基に電力変換器30が出力すべき電流値を計算し、電流指令として電力変換器30へ出力すると共に、位置検知装置10により得られた位置検知位相θoを基に出力電流の位相基準θを演算して電力変換器30へ出力する。
【0054】
より具体的には、ランカーブに基づいて連続データ(速度指令)を生成し、その速度指令と実際の車両速度とを比較して、電力変換器30への電流指令を演算する。また、位置検知装置10からの位置検知位相θoは、それ自体をそのまま位相基準θとして電力変換器30へ出力してもいいが、本実施形態では、二次のPI制御系を通すことにより、加減速時に生じる定常偏差を低減させた値を位相基準θとして出力するようにしている。
【0055】
尚、位置検知位相θo及び位相基準θはいずれも、軌道上における車両60の位置(より詳しくは、地上コイル装置40を構成する推進コイル41(図2参照)に対する、車両60に搭載された超電導磁石66の相対的位置)を電気角で表したものであり、1つの推進コイル41の長さ(本実施形態では2.7m)が電気角の1周期となっている。また、駆動制御部20では、位置検知位相θoから車両速度vも演算され、当該駆動制御部20内で使用されると共に、電力変換器30や図示しない他の各種制御装置等にも出力されている。
【0056】
電力変換器30は、図示しないPWMインバータを内部に備え、外部から取り込んだ商用電源を車両60の走行制御に必要な電力に変換して地上コイル装置40へ出力するためのものであり、駆動制御部20からの電流指令及び位相基準θに基づき、推進コイル41への通電電流が車両位置に応じた適切な値となるように出力電圧を演算して、地上コイル装置40への給電を行う。
【0057】
そして、速度起電力オブザーバ31は、車両60の走行(超電導磁石66の移動)に伴って推進コイル41に誘起される速度起電力を推定し、その推定値から速度起電力位相θeを演算する。この速度起電力位相θeも、推進コイル41に対する超電導磁石66の相対的位置を電気角で表したものである。
【0058】
この速度起電力オブザーバ31は、地上コイル装置40への出力電圧値、それによって推進コイル41に流れる電流値、駆動制御部20からの位相基準θ及び車両速度v等に基づいて、現代制御理論におけるオブザーバ理論を適用して速度起電力を推定し、その推定値から速度起電力位相θeを演算する。推定された速度起電力は、地上コイル装置40への出力電圧の外乱補償にも使用される。
【0059】
速度起電力位相θeは、推進コイル41に誘起される速度起電力に基づいて得られるものであるため、速度起電力が十分に得られない低速度域では速度起電力位相θeを高精度で推定するのは困難である。本実施形態の速度起電力オブザーバ31は、30km/h以上の速度域であれば速度起電力位相θeを確実に得ることができるように構成されている。
【0060】
尚、速度起電力位相θeをオブザーバ理論により推定して車両制御に用いる技術については、例えば、特開平5−56511号公報や、平成13年6月発行の電気学会論文誌(Vol.119-D,No.6)に掲載の「磁気浮上式鉄道における速度起電力位相同期方式を用いた自制制御」等に具体的構成・方法が開示されている。本実施形態の速度起電力オブザーバ31も、上記文献に記載されたものと同様に構成できるため、その詳細な構成についての説明は省略する。
【0061】
地上コイル装置40は、図2に示す通り、既存の山梨リニア実験線と同様、地上側の軌道に沿って推進コイル41及び浮上・案内コイル42がそれぞれ所定の間隔をもって隣接配置された構成となっている。尚、図2では軌道において車両60の左側(進行方向に向かって)にのみ配置されている様子を示しているが、図示は省略したものの、車両60の右側にも同様に配置され、両方併せて地上コイル装置40を構成している。
【0062】
そして、電力変換器30からの電力供給は、推進コイル41に対して行われ、より詳細には、隣接する3つの推進コイル41を一組として三相コイルが構成されており、この三相コイルに三相電流を供給することにより移動磁界を発生させる。尚、本実施形態の浮上・案内コイル42は、全体が樹脂製のカバーで覆われており、僅かな間隙を隔てて相互に隣接配置されている。隣接する浮上・案内コイル42相互間の配置間隔はu[m]である。
【0063】
車両60は、その側面に界磁としての超電導磁石66を備えたものであり、この超電導磁石66と地上側の推進コイル41とにより、リニア同期モータ(LSM)が構成される。また、車両60の走行で超電導磁石66が浮上・案内コイル42の近傍を移動することにより、その浮上・案内コイル42には起電力が生じて磁界が発生する。その磁界と車両側の超電導磁石66との磁気相互作用により、車両60には浮上力が発生する。
【0064】
但し、従来技術でも述べた通り、車両が浮上走行できるのは高速走行時(本実施形態では100km/h以上)であり、100km/h(本発明の浮上速度に相当)より低い速度域では充分な浮上力が得られず浮上走行できない。そのため、ゴムタイヤを備えた車輪67が備えられており、浮上走行できない低速走行時はこの車輪67により車輪走行する。つまり、本実施形態では、地上側の電力変換器30から推進コイル41への通電により生じる移動磁界と超電導磁石66との磁気相互作用によって車両60が推進し、超電導磁石66と浮上・案内コイル42との磁気相互作用によって車両60が浮上するといった、従来の超電導リニアと同様の原理で推進・浮上する、いわゆる地上一次方式の磁気浮上式鉄道が構成されている。
【0065】
尚、車輪67自体には回転駆動力はなく、車輪67による自力走行はできない。つまり、車両60の推進力はあくまでも推進コイル41と超電導磁石66との磁気相互作用により得られるものであって、車輪67は単に車両60が浮上走行に移行するまでの走行を支える役目に過ぎない。そのため、浮上走行に移行したら、車輪67は台車(図示略)内に格納される。また、浮上・案内コイル42によって、車両60の左右側面が地上側の構造物に接触しないようにするための案内も行われるが、本発明とは直接関係ないためここではその説明を省略する。
【0066】
車両60に備えられた車輪回転パルスカウント装置61は、車輪67の回転量に比例したパルス信号を発生させ、そのパルス数をカウントした車輪回転パルスカウント値Kwを外部(列車無線車上局63)へ出力するよう構成されたものであり、図3に示す如く、パルス信号発生部71と、カウンタ部72と、伝送部73とで構成されている。パルス信号発生部71は、レーザ光を発光する発光部71aと、発光部71aからのレーザ光を受光する受光部71bと、発光部71aから受光部71bへのレーザ光を通過・遮断するための回転スリット板71cとを備えており、回転スリット板71cには、その円周に沿って所定間隔で複数(本実施形態ではn個)のスリット71dが形成されている。
【0067】
この回転スリット板71cは、車輪67の回転軸と同軸に固定され、車輪67の回転に伴って回転する。そして、回転スリット板71cの回転によって、発光部71aからのレーザ光がスリット71dを通過すればレーザ光は受光部71bで受光され、それ以外のときはレーザ光は回転スリット板71cに遮断されて受光部71bで受光されない。受光部71bでは、受光される光のレベルを電圧値に変換して、カウンタ部72へ出力するため、受光部71bからは、回転スリット板71cの回転速度(つまり車輪67の回転速度)に比例した周期のパルス信号(以下「車輪回転パルス」ともいう)が出力される。カウンタ部72では、この車輪回転パルス数をカウントし、そのカウント値(車輪回転パルスカウント値Kw)を伝送部73へ出力する。本実施形態では、車輪67が1回転することにより、カウント値がnだけ増加することになる。
【0068】
つまり、車輪回転パルスカウント装置61は、回転電動機や車輪等の回転体の回転数を検出する方法として従来より周知となっている光学式エンコーダと同様の構成となっている。そして、カウンタ部72からの車輪回転パルスカウント値Kwは、インターフェイスとして機能する伝送部73を介して列車無線車上局63へ出力される。
【0069】
コイルカウント装置62は、車両60がその走行に伴って通過する地上側の浮上・案内コイル42の数をカウントするものであり、図4に示す如く、レーザ変位計62aと、カウンタ部62dと、伝送部62eとで構成されている。レーザ変位計62aは、浮上・案内コイル42に向けてレーザ光を発光する発光部62bと、発光部62bからのレーザ光が浮上・案内コイル42等で反射した反射光を受光する受光部62cとを備えており、受光部62cにて受光される光のレベルを電圧値に変換して、カウンタ部62dへ出力する。
【0070】
浮上・案内コイル42は、図2で説明したように所定間隔(u[m])で連続配置され、各浮上・案内コイル42は全体が樹脂製カバーで覆われており、隣接する浮上・案内コイル42相互間には僅かな間隙が存在している。そのため、発光部62bからのレーザ光が浮上・案内コイル42に直接当たっているときの反射光の受光レベルと、レーザ光が浮上・案内コイル42相互間の間隙を通過しているときの反射光の受光レベルは異なり、後者の方が前者よりも受光レベルが小さくなる。
【0071】
即ち、レーザ光が浮上・案内コイル42の表面で反射している間は高レベルの電圧値が、レーザ光が間隙に入ったときは低レベルの電圧値が、カウンタ部62dに出力される。カウンタ部62dでは、この電圧値の変化をみて、電圧レベルが低下する(間隙を通過する)毎にカウントアップし、そのカウント値(コイルカウント値)を伝送部62eへ出力する。つまり、車両走行に伴ってコイルカウント装置62が間隙を通過する(詳細にはコイルカウント装置62からのレーザ光が間隙に入る)毎にカウントアップされていくのであり、結果として浮上・案内コイル42の数をカウントすることになる。カウンタ部62dからのコイルカウント値Kcは、インターフェイスとして機能する伝送部62eを介して列車無線車上局63へ出力される。
【0072】
車輪回転パルスカウント装置61からの車輪回転パルスカウント値Kwと、コイルカウント装置62からのコイルカウント値Kcはいずれも、列車無線車上局63に入力され、無線送信(本実施形態ではミリ波無線)するための変調等の処理がなされて地上側の列車無線地上局50へ送信される。そして、列車無線地上局50では、受信した電波を車輪回転パルスカウント値kw及びコイルカウント値Kcのデータに復調して、位置検知装置10へ出力する。列車無線車上局63及び列車無線地上局50はいずれも、変・復調装置やアンテナ等を備えた周知の無線送受信機として構成されたものである。
【0073】
尚、ミリ波による無線に限らず、例えば新幹線において既に実用化されているLCX(漏洩同軸ケーブル)による無線伝送など、種々の無線方式を採用できるが、伝送の高速化且つ大容量化のためにはLCXによるものよりミリ波による伝送方式が好ましい。
【0074】
また、車両60には車上子64が備えられ、地上側の所定の場所には地上子55が設置されている。車上子64からは、車両60の走行中は常時電波が出力されており、車両60の走行により車上子64が地上子55の上を通過すると、地上子55では車上子64からの電波が受信される。この受信電波は、地上子受信信号Pとして位置検知装置10へ出力される。これにより、地上子55の位置は予めわかっているため、位置検知装置10では、車上子64が地上子55上を通過する度に車両60の位置が正確に検出されることになる。
【0075】
次に、位置検知装置10は、車輪回転パルスカウント値Kwに基づく車両60の実位置(軌道上の絶対位置)及びパルスカウント位相θwの演算、コイルカウント値Kcに基づく車両60の実位置及びコイルカウント位相θcの演算、及び速度起電力位相θeに基づく車両60の実位置の演算を行い、これら3種類の実位置及び位相θe,θw,θcのうちいずれか1種類のみを選択して外部へ出力する(位相についてはθe,θw,θcのいずれか1つが位置検知位相θoとして出力される)もので、CPU1,インターフェイスとして機能する入力部15と出力部16,及び図示しないメモリ等を備えた周知のマイクロコンピュータとして構成されたものである。
【0076】
尚、パルスカウント位相θw及びコイルカウント位相θcはいずれも、速度起電力位相θeと同じく、推進コイル41に対する超電導磁石66の相対的位置を電気角で表したものである。つまり、各実位置及び各位相θe,θw,θcは共に、表現方法は異なるものの結果として車両60の位置を示すものである。
【0077】
CPU1は、予め設定されたプログラムを実行することにより、位置情報制御部11,車輪回転位置速度検出部12,車輪特性演算部12a,コイルカウント位置速度検出部13,及び速度起電力位置速度検出部14としての機能を実現するものである。
【0078】
車輪回転位置速度検出部12は、インターフェイスとして機能する入力部15を介して入力された車輪回転パルスカウント値Kwから車両60の走行距離を演算し、それを基に車両60の位置(実位置及びパルスカウント位相θw)を検出すると共に、車両速度も検出する。そして、検出された車両位置及び車両速度は、位置情報制御部11へ入力される。
【0079】
車輪67の通常時(タイヤの内圧が所定の適正値のとき)における車輪径φo、及びその車輪径φoから求められる車輪67の1/n回転あたりの走行距離Lo(即ち、車輪回転パルスの1パルス分(1周期分)の走行距離)は、予めデフォルト車輪特性としてメモリに記録されている。そのため、車輪67の回転によって車輪回転パルスカウント値KwがΔKwだけ増加したとすると、そのときの車両60の走行距離Lは、次式により得られる。
【0080】
L=ΔKw × Lo
このようにして車輪回転パルスカウント値Kwの変化分ΔKw(つまり車輪67の回転量)から車両60の走行距離が得られれば、その走行距離に基づいて車両位置や車両速度も演算・検出することができる。尚、以下の説明で「車輪特性」とは、車輪67の1/n回転あたりの走行距離をいうものとする。
【0081】
しかし、ゴムタイヤからなる車輪67の車輪特性は、タイヤ内圧の変化やタイヤ摩耗等の影響によって、必ずしも常にデフォルト車輪特性にあるとは限らず、実際の車輪特性とデフォルト車輪特性とが異なっていると、車輪回転位置速度検出部12により検出される車両位置が実際の車両位置とは異なったものになる(誤差がある)おそれがある。
【0082】
そこで、本実施形態の位置検知システムが構成された地上一次方式の磁気浮上式鉄道では、まず、車両60が車両基地(図示略)を出発してから、地上一次方式による車両制御が可能な軌道(推進コイル41及び浮上・案内コイル42が設置され、推進コイル41への通電による車両走行が行われる軌道;以下「ガイドウェイ」ともいう)上へ移動するまでの間に、そのときの正確な車輪特性を求めるようにしている。
【0083】
即ち、車両基地からガイドウェイへ至るまでの間の軌道上には、地上子55が2つ設置されており、車上子64が地上子55上を通過すると、地上子受信信号Pが位置情報制御部11を介して車輪特性演算部12aに入力される。この地上子受信信号Pに基づいて、車上子64が2つの地上子55相互間を通過する間の車輪回転量(車輪回転パルスカウント値Kwの変化分)を計測し、その計測値と地上子55相互間の距離とから車輪特性を逆算する。このようにして得られた車輪特性を、デフォルト車輪特性に代わって使用するようにしているのである。
【0084】
つまり、車輪特性演算部12aにて、車両基地からの出発時に正確な車輪特性を算出し、その車輪特性に基づいて、以後、車輪回転位置速度検出部12による車両位置・速度の検出を行うようにしているのである。尚、車両基地からガイドウェイまでの車両60の移動は、例えば牽引車によって牽引するなどの方法で行われる。また、地上子55は、本実施形態では、車両基地からガイドウェイに至るまでの間に加え、乗客が乗降する駅(図示略)周辺の軌道上にも設置されている。但し、この駅周辺の地上子55は、後述する車両位置リセットのためのものであり、車輪特性を算出するために設置されたものではない。
【0085】
車輪特性演算部12aは更に、上記のような車両基地出発時の車輪特性算出に加え、ガイドウェイに進入した後も車輪特性の算出を行って、走行中の車輪67の車輪特性の変化に対応することにより、より正確な車両位置の検出を実現している。ガイドウェイ進入後の車輪特性算出は、速度起電力位置速度検出部14から車輪特性演算部12aに入力される車両位置に基づいて行われるのだが、その詳細については後で詳述する。
【0086】
コイルカウント位置速度検出部13は、入力部15を介して入力されたコイルカウント値Kcから車両60の進行距離を演算し、それを基に車両60の位置(実位置及びコイルカウント位相θc)を検出すると共に、車両速度も検出する。そして、検出された車両位置及び車両速度は、位置情報制御部11へ入力される。また、コイルカウント値Kc自体も、位置情報制御部11へ出力されており、後述する車輪回転パルス位置情報リセット処理(図6参照)で使用される。
【0087】
尚、コイルカウント位置速度検出部13により検出される車両位置は、コイルカウント値Kcがカウントアップされる毎、つまり、車両60の走行によって、コイルカウント装置62からのレーザ光が、隣接配置された浮上・案内コイル41相互間の間隙部に入る毎、にのみ検出されるものである。このように離散的にしか得られない車両位置では、LSMの同期制御を適切に行うのが困難であるため、本実施形態では、コイルカウント位置速度検出部13により検出される車両位置はLSMの同期制御に使用しない。
【0088】
速度起電力位置速度検出部14は、入力部15を介して入力された速度起電力位相θeに基づいて車両位置及び車両速度を検出するものであるが、速度起電力位相θeはそれ自体がすでに位置検知位相θoとして外部に出力できるものであるため、ここではその速度起電力位相θeに基づいて実位置及び車両速度を演算し、速度起電力位相θeと共に位置情報制御部11へ出力する。また、速度起電力位置速度検出部14にて検出された車両位置は、車輪特性演算部12aへも出力される。
【0089】
そして、本実施形態では、既述の通り、高精度の速度起電力位相θeを確実に得ることができるのは30km/h以上の速度域であるが、30km/h未満であっても、精度は落ちるものの全く速度起電力位相θeが得られないわけではなく、車両位置・速度の検出は実行される。しかし、そのように精度の低下した速度起電力位相θeから得られる車両位置を用いてLSMの同期制御を行うのは、システムの信頼性に欠けるため、本実施形態では、30km/h以上を、速度起電力方式による車両位置検出が可能な速度域としている。そして、この速度起電力方式による位置検出が可能な全速度域で、速度起電力方式を選択するようにしている。
【0090】
上記のように、本実施形態では、車両位置・速度を検出する手段として、車輪回転位置速度検出部12が車輪回転パルスカウント値Kwに基づいて検出する方式(以下「車輪回転パルス方式」ともいう)と、コイルカウント位置速度検出部13がコイルカウント値Kcに基づいて検出する方式(以下「コイルカウント方式」ともいう)と、速度起電力オブザーバ31が速度起電力位相θeを検出し、それに基づいて速度起電力位置速度検出部14が実位置及び車両速度を検出する方式(以下「速度起電力方式」ともいう)と、の3つの方式がある。
【0091】
そして、位置情報制御部11は、後述するように、車両速度に基づいて、上記各位置速度検出部12,14にてそれぞれ検出された車両位置及び車両速度のうちいずれか1つの車両位置・速度のみを選択し、選択した車両位置を外部へ出力する。即ち、選択した位相を位置検知位相θoとして出力部16を介して外部(駆動制御部20等)へ出力すると共に、選択された実位置も出力部16を介して外部へ出力するのである。また、地上子受信信号Pが入力部15を介して入力されており、後述するように、この信号Pをもとに、各位置速度検出部12,13,14において検出されている車両位置のリセット(再設定又は初期設定)も行う。尚、出力部16はインターフェイスとして機能するものである。
【0092】
また、位置情報制御部11は、各位置速度検出部12,13,14により検出されている車両位置・速度が正常か否かを判断したり、現在選択されている車両位置・速度によって他の位置速度検出部による車両位置・速度をリセット(再設定)する処理等も行うが、これらについても後述する。
【0093】
次に、CPU1が位置情報制御部11及び車輪特性演算部12aの機能として実行する位置検出制御処理について、図5に基づいて説明する。図5は、本実施形態の位置検出制御処理を示すフローチャートであり、CPU1にて所定の周期(例えば5msec.毎)で実行される。尚、図5においてS110〜S220までの処理は、CPU1が位置情報制御部11の機能として実行する処理であり、S230の処理は、CPU1が車輪特性演算部12aの機能として実行する処理である。以下の説明では、車両60が牽引車により軌道上を牽引されながら図示しない車両基地を出庫し、ガイドウェイへの進入後は推進コイル41への通電による地上一次制御が行われるものとする。
【0094】
この処理が開始されると、まずステップ(以下「S」と略す)110にて、地上子55上を車上子64が通過したか否かが判断される。地上子55上を通過するとき以外はそのままS150に移行するが、上記の通り、車両基地からガイドウェイに至る軌道上には地上子55が設置されており、ガイドウェイ上でも、駅周辺に地上子55が設置されている。そのため、これらの地上子55を通過したとき、S120に移行して位置情報のリセット処理が行われる。
【0095】
S120では、各方式で検出中の車両位置を、通過した地上子55が設置されている位置(地上子位置情報)に基づいて各々リセット(初期設定)する。即ち、地上子55の設置位置は予め正確にわかっているため、地上子55の通過時に各方式で検出中の車両位置をその地上子55の設置位置に設定するのである。これにより、仮に各方式で検出中の車両位置に誤差が生じていたとしても、このリセットによって、誤差が消去された正確な車両位置に再設定されることになる。
【0096】
S130では、現在選択中の位置情報があるか否かが判断される。既述の通り、本実施形態では、上記3つの方式のうちいずれか1つのみを選択して、その選択した方式による車両位置を外部の駆動制御部20等へ出力するようにしている。そのため、通常は上記3つの方式のいずれかが選択されており、S130では肯定判定されてS150に移行するが、車両基地を出発した直後はまだ何も選択されていない状態にある。
【0097】
このように何も選択されていない場合は、S140に進み、車輪回転位置速度検出部12からの車両位置及び車両速度(以下これらを「車輪回転パルス位置速度情報」ともいう)を選択する。これにより、車輪回転パルス方式により検出される車両位置が外部へ出力されることになる。
【0098】
S150では、車輪回転パルス位置速度情報と、コイルカウント位置速度検出部13からの車両位置及び車両速度(以下これらを「コイルカウント位置速度情報」ともいう)と、速度起電力位置速度検出部14からの車両位置及び車両速度(以下これらを「速度起電力位置速度情報」ともいう)と、の3つの位置速度情報のうち、現在選択されている位置速度情報以外の他の2つの位置速度情報について、各々正常であるか否かを判断すると共に車両位置のリセットを行う。
【0099】
具体的には、選択されていない各方式について、車両位置が正常に検出されているか否かを判断し、正常であればそのままこの処理を終了するが、正常に検出されていない場合は、現在選択中の方式による車両位置に基づいてリセット(初期設定)する。これにより、未選択状態の位置速度情報については、以降、そのリセットされた位置(正確な位置)を基点として、各方式による車両位置の検出が行われていくことになる。
【0100】
未選択状態の各位置速度情報が正常であるか否かの判断は、例えば現在選択中の位置速度情報と比較し、両者の差が所定の許容範囲内にあれば正常、許容範囲を超えていれば異常と判断するなど、少なくとも推進コイル41への通電を適切に行える(延いては車両60の走行を適切に制御できる)程度の精度で検出されているか否かを判断できる限り、種々の方法を採りうる。
【0101】
続くS160では、現在選択中の位置速度情報が速度起電力位置速度情報であるか否かを判断し、S170では、現在選択中の位置速度情報が車輪回転パルス位置速度情報であるか否かを判断する。そして、車両基地出発直後等でまだ何も選択されていないときは、S160,S170のいずれも否定判定されてS220へ移行するが、例えばS140の処理或いは後述するS210の処理によって車輪回転パルス位置速度情報が選択されている場合は、S160で否定判定された後S170で肯定判定され、S180に移行する。
【0102】
S180では、現在選択中の車輪回転パルス位置速度情報による車両速度が30km/h以上であって且つ速度起電力位置速度情報が正常であるか否かが判断され、肯定判定されればS190に移行して速度起電力位置速度情報が選択されることになる。つまり、車輪回転パルス位置速度情報を選択中に、車両速度が30km/h以上(速度起電力方式による位置検出が可能な速度域)となって、しかもそのとき速度起電力位置速度情報が正常に検出されていれば、速度起電力位置速度情報へ選択切り換えし、以降、速度起電力方式による位置情報に基づいて各種車両制御が行われるのである。
【0103】
一方、S190の実行により速度起電力位置速度情報が選択されている場合は、S160で肯定判定され、S200に進む。S200では、現在選択中の速度起電力位置速度情報による車両速度が30km/h未満であって且つ車輪回転パルス位置速度情報が正常であるか否かが判断され、肯定判定されればS210に移行して車輪回転パルス位置速度情報が選択されることになる。このように、本実施形態では、30km/hを境にして車輪回転パルス位置情報から速度起電力位置速度情報への選択切り換え(或いはその逆)が行われることになる。つまり、車輪回転パルス方式による車両位置の検出は、車両60が浮上走行するまでの間(100km/h未満の速度域)は継続して行われるものの、その検出結果が選択されるのは0〜30km/hの速度域のみである。
【0104】
続くS220の車輪回転パルス位置情報リセット処理は、車輪回転パルス方式が選択されているときに、その方式により検出中の車両位置を、コイルカウント方式で検出中の車両位置に基づいてリセット(再設定)する処理であり、その詳細を図6に示す。
【0105】
図6の車輪回転パルス位置情報リセット処理では、まずS610にて車両速度が25km/h以下であるか否かが判断される。この判断処理は、車輪回転パルス位置速度情報が選択されているときに、その選択されている車両速度に基づいて判断される。そしてこのとき、25km/hを超えていればそのままこの車輪回転パルス位置情報リセット処理を終了するが、25km/h以下ならば、S620に移行する。
【0106】
S620では、コイルカウント位置速度検出部13から入力されているコイルカウント値Kcが、前回のこのS620実行時の値から更新され且つコイルカウント方式による位置情報が正常であるか否かが判断される。車両基地を出発した直後でまだ車両60がガイドウェイに進入していないときは、浮上・案内コイル42のカウントも行われないため、S150の処理(図5参照)によってコイルカウント方式が正常と判断されることはないが、車両60がガイドウェイに進入して浮上・案内コイル42のカウントが始まり、そのカウントに基づいて得られる車両位置が正常であれば、S150の処理でコイルカウント方式による位置速度情報が正常と判断される。
【0107】
そのため、このようにS150でコイルカウント位置速度情報が正常と判断されていて、しかもコイルカウント値Kcが前回(前回のS620実行時)から更新されていれば、S630に進む。尚、コイルカウント値Kcが前回から更新されていないか、又はコイルカウント位置速度情報が正常と判断されていないときは、S620で否定判定されてそのままこの車輪回転パルス位置情報リセット処理を終了する。
【0108】
S630では、車輪回転パルス方式により検出中の車両位置が、コイルカウント方式により検出中の車両位置によってリセット(再設定)される。つまり、コイルカウント方式においてコイルカウント値Kcがカウントアップされる毎に得られる高精度の車両位置を、そのカウントアップ時に車輪回転位置速度検出部12へ入力することにより、車輪回転位置速度検出部12では、現在検出中の車両位置が、入力された車両位置によって更新設定されるのである。
【0109】
このようにするのは、既述の通り車輪回転パルス方式による車両位置には車輪径の変化や車輪滑走等による誤差が生じている可能性があって、誤差が生じたまま車両位置の検出を継続すると、誤差が累積して許容範囲を超えてしまうおそれがあるからである。
【0110】
これに対し、コイルカウント値Kcのカウントアップ時には、浮上・案内コイル42相互間の間隙位置に対応した高精度の車両位置が得られるため、コイルカウント値Kcのカウントアップ毎に、車輪回転パルス方式により検出中の車両位置をコイルカウント方式による車両位置に更新すれば、その度に車輪回転パルス方式の車両位置に含まれる誤差も消去されることになり、結果として車輪回転パルス方式による車両位置の検出をより高精度で行うことができることになる。
【0111】
尚、上記のように、コイルカウント方式で検出された車両位置によって、車輪回転パルス方式の車両位置をリセットする場合、車両速度が高速の場合だと、車両側のコイルカウント装置62から地上側の位置検知装置10へコイルカウント値Kcが伝送される際に生じる伝送遅れの影響で、正確なカウントアップタイミングでリセットすることは困難である。しかし、車両速度が低速の場合は上記伝送遅れの影響が小さくなるため、低速になればなるほど、正確なカウントアップタイミングでリセットすることができる。そのため、本実施形態でも、25km/h以下の低速走行時にリセットを行うようにしている。
【0112】
S220の車輪回転パルス位置情報リセット処理の終了後は、S230の車輪特性算出処理が実行される。これは、車輪回転位置速度検出部12が車輪67の回転量に基づいて車輪回転パルス位置速度情報を検出する際に使用する車輪特性(本実施形態では、車輪67の1/n回転あたりの走行距離)を算出・更新する処理であり、その詳細を図7に示す。
【0113】
図7の車輪特性算出処理では、まずS710にて、現在選択中の位置速度情報に基づき、車両速度が30〜50km/hの範囲内にあるか否かを判断する。車両速度がこの範囲内になければ否定判定されてS820に進み、更に車両速度が100km/h以上又は30km/h未満であるか否かが判断される。そして、ここで肯定判定された場合は、S840で、車輪特性を算出中であることを示す「算出中」フラグをクリアする。つまり、車両速度が30km/h以上100km/h未満の範囲内にないときは、車輪特性算出に関する処理が何ら実行されることなく単に「算出中」フラグがクリアされるだけでこのこの車輪特性算出処理を終了する。
【0114】
一方、車両速度が30〜50km/hの範囲内にあるとき(このとき速度起電力位置速度情報が選択中)は、S710で肯定判定されてS720に進み、「算出中」フラグがセットされているか否かが判断される。このとき、例えば車両が出発後初めてこの速度域に入った直後であって「算出中」フラグがセットされていないときは、S790に進んで「算出中」フラグがセットされる。これにより車輪特性の算出が開始されることになり、続くS800では、現在選択中の位置情報a1(速度起電力方式による車両位置)と、車輪回転パルスカウント値Kw1を、データXとして不揮発性メモリ(図示略)に保存する。そして、S810にてカウンタNを0にセットし、一旦この処理を終了する。
【0115】
このように、車両速度が30〜50km/hの範囲内に入ったことで「算出中」フラグがセットされたため、次に再びこのS230の車輪特性算出処理が実行されると、S710,S720で共に肯定判定され、S730でカウンタNがインクリメントされる。そして、S740でカウンタNの値が10以上であるか否かが判断され、10以上になっていない限り否定判定されてそのままこの車輪特性算出処理を一旦終了する。以後、この処理が繰り返される毎にカウンタNが1つずつインクリメントされ(その間はS740では否定判定され続ける)、カウンタNが10以上になったときに初めてS740で肯定判定され、S750に進む。本実施形態では、図5の位置検出制御処理が5msec.毎に繰り返し実行されるため、カウンタNのインクリメントも5msec.毎に行われ、結果として、S800でデータXが保存された後、少なくとも50msec.経過後に初めてS750に移行することになる。
【0116】
S750では、現在選択中の位置情報a2(速度起電力方式による車両位置)と、車輪回転パルスカウント値Kw2を、データYとして取得する。そして、続くS760で、このデータYと、不揮発性メモリに保存中のデータXとに基づいて、車輪特性を算出する。具体的には、下記式にて算出できる。
【0117】
車輪特性=(a2−a1)/(Kw2−Kw1)
つまり、データXを保存してからデータYを取得するまでの期間中に走行した距離と、その期間中の車輪67の回転量(車輪回転パルスカウント値の増加分)とから、そのときの車輪状態に応じた正確な車輪特性を算出するのである。
【0118】
そして、S765にて、車輪回転位置速度検出部12が車両位置・速度を検出する際に使用する車輪特性を、S760で算出した車輪特性に更新する。そのため、以後、車輪回転位置速度検出部12は、このS765の処理により更新された車輪特性に基づいて、車両位置・速度の検出を行うことになる。S765で車輪特性を更新した後は、S770にて、S750で取得したデータYを新たなデータXとして保存(不揮発性メモリの記憶内容を更新)し、続くS780でカウンタNを0にリセットして、この車輪特性算出処理を一旦終了する。
【0119】
以後、車両速度が30〜50km/hの速度域にある間は、この車輪特性算出処理が実行される毎に再びカウンタNがインクリメント(S730)され、10以上になったときにそのときの速度起電力方式による車両位置及び車輪回転パルスカウント値をデータYとして取得し、S760にて、上記同様、データY及びデータXに基づく車輪特性の算出が行われる。
【0120】
一方、「算出中」フラグのセット中に車両速度が例えば30km/hより低速になった場合、S710で否定判定されると共に820でも否定判定され、続くS840で「算出中」フラグがクリアされる。そして、その後再び車両速度が30〜50km/hの範囲内に入ってきたときは、まずS710からS720を経てS790に進み、「算出中」フラグが再びセットされる。これにより、上記同様、S800以降の処理、即ちデータXとデータYとの比較に基づく車輪特性の算出が行われることになる。
【0121】
また、「算出中」フラグのセット中に車両速度が例えば50km/hを超えた場合(但し100km/h未満)、S710で否定判定された後S820で肯定判定され、S830でカウンタNの値をインクリメントして一旦この処理を終了する。この場合に「算出中」フラグをクリアしないのは、車両速度が50km/hを超えても100Km/h未満である間は引き続き速度起電力方式による車両位置及び車輪回転パルス方式による車両位置の検出はいずれも可能であって、再び30〜50km/hの速度域になったときに、カウンタNが10以上であれば、そのときに取得したデータYと、50km/hを超える前に保存されたデータXとに基づいて車輪特性を算出できるからである。
【0122】
つまり、車輪特性の算出・更新が行われるのは、車両速度が30〜50Km/hの速度域にある時のみであるが、それを超えても100km/h未満であれば、その間は「算出中」フラグがクリアされることなく、カウンタNのインクリメントは継続され、データXは保持され続ける。そして、30km/h以上100km/h未満の速度域を外れたときは「算出中」フラグがクリアされ、以後再び30〜50Km/hの速度域に入ってきたときに、S790で「算出中」フラグが再びセットされることになる。
【0123】
以上詳述したように、本実施形態の位置検知システムでは、3つの方式によって各々車両位置の検出を行っており、このうち30km/h未満の速度域では車輪回転パルス方式による車両位置が、30km/h以上の速度域では速度起電力方式による車両位置が、それぞれ選択されて各種車両制御に使用される。そして、コイルカウント方式により検出される車両位置は、車輪回転パルス方式が選択されている25km/h以下の速度域で、その車輪回転パルス方式により検出中の車両位置を再設定して精度をより向上させるために使用される。更に、車両速度が30〜50km/hの速度域にあるときには、そのときに選択されている速度起電力方式によって検出される車両位置と、車輪回転パルスカウント値とに基づいて、車輪特性の算出が行われ、車輪回転位置速度検出部12が使用する車輪特性はその算出された車輪特性に更新される。
【0124】
尚、上述した位置検出制御処理では、車両60の車上子64が、車両基地からガイドウェイまでの間の2つの地上子55を通過したとき、各地上子55の設置位置に基づくリセット処理(S120)を行うのに加え、2つの地上子55相互間の距離とその間を走行した際の車輪67の回転量とに基づく車輪特性の算出も行われるが、これについては既に説明したため、図5では省略した。
【0125】
従って、本実施形態の位置検知システムによれば、速度起電力位置速度情報が選択されているときであってしかも車両速度が30〜50km/hの範囲内にあるときに、そのときの車輪67の状態に応じた正確な車輪特性が算出され、その後30km/h未満に減速して車輪回転パルス方式が選択されたときに、その算出された正確な車輪特性に基づく位置速度検出が行われる。つまり、正確な車輪特性を得るために、地上子等の地上側設備を多数設置する必要は全くなく、地上一次方式の磁気浮上式鉄道において車両推進のための必須設備である推進コイル41を利用することによって(正確には推進コイル41に誘起される速度起電力を利用して)、正確な車輪特性の算出を低コストで実現でき、車輪回転位置速度検出部12では、その正確な車輪特性を用いて、車両位置を高精度で検出することができる。
【0126】
しかも、車輪回転パルス位置速度情報の選択中に、その車両位置が、コイルカウント方式により検出される高精度の位置情報によって定期的(本実施形態ではコイルカウント値Kcがカウントアップする毎)に再設定され、再設定される毎にその正確な位置を起点として引き続き車両位置の検出を行うことができるため、車輪径の変化や滑走等による誤差の影響が累積して走行制御不能となってしまうおそれがなく、車輪回転パルス方式による位置検出精度をより高めることができる。
【0127】
また、本実施形態では、車両基地を出発してガイドウェイに進入するまでの間に、軌道に設置された2つの地上子55によって車輪特性の算出が行われるため、速度起電力位置速度情報による車輪特性の算出がまだできない出発時にも正確な車輪特性を得ることができ、出発から停止までの広い範囲で高精度の位置検出が可能となる。
【0128】
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素の対応関係を明らかにする。本実施形態において、車輪回転位置速度検出部12(但し車輪特性演算部12aを除く)は請求項5及び請求項6の第2車輪回転位置検出手段に相当し、速度起電力位置速度検出部14と車輪特性演算部12aとで請求項5及び請求項6の速度起電力距離算出手段が構成され、車輪特性演算部12aは請求項5及び請求項6の第2車輪特性算出手段及び第2更新手段にも相当し、コイルカウント位置速度検出部13は請求項6のコイルカウント位置検出手段に相当し、位置情報制御部11は請求項6の第2位置再設定手段に相当する。
【0129】
また、図6の車輪回転パルス位置情報リセット処理において、S630の処理は請求項6の第2再設定手段が実行する処理に相当し、図7の車輪特性算出処理において、S760の処理は請求項5及び請求項6の第2車輪特性算出手段が実行する処理に相当し、S765の処理は請求項5及び請求項6の第2更新手段が実行する処理に相当する。
【0130】
尚、本実施形態では、車輪回転位置速度検出部12が、S760にて車輪特性が算出される度にその算出された車輪特性をそのまま直接使用するようにしたが、これに限らず、例えば車両60が減速しながら50km/h以下の速度域に入ってから、更に減速して30km/hより低速になるまでの間に繰り返し算出された全ての車輪特性の平均値を求め、その平均値を、以降の車両速度が30km/h未満になったときにおける車輪回転パルス方式による車両位置検出の際に用いるようにしてもよい。
【0131】
このようにすれば、車輪回転パルス方式に選択切り換えされる直前に算出された車輪特性が仮に電磁ノイズ等の影響で不正確な値になっていたとしても、その不正確な値がそのまま使用されることなく、その不正確な値を含む、30〜50km/hの速度域で算出された全ての車輪特性の平均値が、車輪回転位置速度検出部12における車両位置・速度の検出に使用される。そのため、車輪特性の算出中に電磁ノイズ等によって不正確な車輪特性が単発的に生じても、車輪回転パルス方式への選択切り換え後は、その影響をほとんど受けることなく精度の高い車両位置の検出が可能となる。
【0132】
また、本実施形態では、車両速度が30〜50km/hの範囲内にあるときに車輪特性の算出を行うようにしたが、車輪特性を算出する速度域は上記範囲に限らず、速度起電力方式及び車輪回転パルス方式が共に車両位置を検出可能である速度域(本実施形態では30km/h以上100km/h未満)であれば車輪特性の算出が可能であるため、この速度域内で適宜決めることができる。但し、車輪回転位置速度検出部12が、より正確な車輪特性に基づいて車両位置・速度の検出を行うためには、本実施形態のように、車輪回転パルス方式に選択切り換えされる直前まで算出を行うなど、できる限り低速域で車輪特性の算出を行うようにするのが望ましい。
【0133】
更に、本実施形態では、速度起電力位置速度情報が選択されているときに予め車輪特性の算出を行っておき、30km/h未満になって車輪回転パルス方式が選択されたときに、その算出した車輪特性を用いて車両位置・速度を検出するようにしたが、これに限らず、例えば速度起電力方式による車両位置の検出が20km/h以上の速度域で可能ならば、30km/h未満になって車輪回転パルス方式が選択された後も引き続き車輪特性の算出を行って、算出される毎にその最新の車輪特性を使用するようにしてもよい。
【0134】
尚、この場合も、算出された車輪特性をそのまま直接使用するのではなく、例えば連続して算出された数回分の車輪特性の平均をとるなど、複数回に渡って算出した車輪特性の平均値を使用するようにしてもよい。このようにすれば、上記同様、電磁ノイズ等によって不正確な車輪特性が単発的に生じても、その影響をほとんど受けることなく正確な車両位置の検出が可能となる。
【0135】
更にまた、S220の車輪回転パルス位置情報リセット処理では、コイルカウント値Kcのカウントアップ毎(つまり車両60がu[m]走行する毎)に、車輪回転パルス方式により検出中の車両位置をリセットするようにしたが、例えば、コイルカウント値のカウントアップが所定回数行われる毎にリセットするようにしてもよく、リセットのタイミングは適宜決めることができる。
【0136】
また、本実施形態では、駅周辺に設置される地上子55は、車両位置のリセット(再設定)のためのものであって車輪特性算出には無関係であるものとしたが、例えば、車両が駅を出発して駅から完全に離れた直後に2つの地上子55を通過するようにして、その2つの地上子55に基づいて車輪特性を算出するようにしてもいい。このようにすれば、地上子55の数は若干増えるものの、軌道全線に渡って多数設置することなく最小限の設備増設によって、駅における乗客・乗員の乗降による車輪特性の変化に対応することができ、車両位置検出の精度を更に高めることができる。
【0137】
更に、本実施形態では、コイルカウント方式における浮上・案内コイル42の数をカウントするために、図4に示すようなレーザ光を利用したコイルカウント装置62を用いるようにしたが、これに限らず、浮上・案内コイル42をカウントできる限りあらゆる方法を採りうる。例えば、車両60の走行に伴って浮上・案内コイル42に誘起される起電力によって発生する磁界を、車両60側で例えば検知コイル等を用いて検出し、その検出結果(例えば電圧波形)に基づいてカウントするようにしてもいい。
【0138】
但しこの方法は、その検出原理からわかるように、浮上・案内コイル42に起電力が誘起されることが条件となるため、速度起電力方式の場合と同様、起電力が十分に得られない(換言すれば起電力による磁界が十分に発生しない)低速度域では検出することが困難になる。そのため、上記実施形態のコイルカウント装置62のように、全速度域に渡ってカウントできるものがより好ましい。
[第2実施形態]
本実施形態の位置検知システムは、車輪特性の算出方法が異なる以外は、第1実施形態の位置検知システム(図1参照)とほぼ同様の構成をしている。具体的には、上記第1実施形態では、車輪特性演算部12aが、速度起電力位置速度検出部14にて検出された車両位置と車輪回転パルスカウント値Kwとに基づいて車輪特性を算出したのに対し、本実施形態では、速度起電力位置速度検出部14からの車両位置の代わりに、コイルカウント値Kc及びコイルカウント位置速度検出部13にて検出された車両位置が車輪特性演算部12aに入力され、その入力された車両位置と車輪回転パルスカウント値Kwとに基づいて、車輪特性演算部12aが車輪特性の算出を行う。それ以外は、図1の構成と全く同じである。
【0139】
また、CPU1が実行する位置検出制御処理も、S230の車輪特性算出処理を除き第1実施形態の図5,図6と全く同様である。つまり、本実施形態でも、図5の位置検出制御処理が、S110〜S220までは上記第1実施形態と同様に実行される。S220の車輪回転パルス位置情報リセット処理の詳細についても図6で説明した通りである。
【0140】
そのため、本実施形態においても、上記相違点を除いて、第1実施形態で説明した図1の位置検知システムが構成され、同じく上記相違点を除いて、第1実施形態で説明した図5及び図6の各処理が実行されるものとして説明する。そして、本実施形態のCPU1が実行する処理のうち、第1実施形態と唯一異なる点、即ち図5の位置検出制御処理のうちCPU1が車輪特性演算部12aの機能として実行するS230の車輪特性算出処理について、その詳細を図8に基づいて説明する。図8は、本実施形態の車輪特性算出処理を示すフローチャートである。
【0141】
この処理が開始されると、まずS910にて、コイルカウント方式により検出されている車両位置が正常であるか否かが判断される。正常か否かの具体的判断は、既にS150(図5参照)にて行われているため、S910では、そのS150での判断結果に基づき、正常と判断されていない場合はS995に進んで「算出中」フラグをクリアして一旦この車輪特性算出処理を終了するが、S150で正常と判断されている状態にある場合は、S920に進む。
【0142】
S920では、車両速度が100km/h未満であるか否かが判断され、100km/h以上ならそのままS995の処理に進むが、そうでなければ、肯定判定されてS930に進む。S930では、「算出中」フラグがセットされているか否かが判断され、出発直後或いは高速走行時から減速して100km/h未満になった直後であって、まだ「算出中」フラグがセットされていないときは、S980に移行する。
【0143】
S980では、コイルカウント値Kcが前回(前回のS980実行時)から更新されたか否かが判断される。この判断は、初めてこのS980の処理が実行されるときはもちろん、一度はこのS980の処理が実行されたもののS910又はS920で否定判定されて「算出中」フラグがクリア(S995)され、その後再びS980の処理が実行されるときは、前回のコイルカウント値Kcは存在しないものとして処理される。つまり、出発後最初のS980、或いはS995で「算出中」フラグがクリアされた後の最初のS980では、前回のコイルカウント値Kcが存在しないため、否定判定されてそのままこの車輪特性算出処理を終了する。
【0144】
その後、コイルカウント値Kcが更新されるまではS980にて否定判定され続けるが、コイルカウント値Kcが更新されると、S980にて肯定判定され、S985に進む。S985では、更新されたコイルカウント値Kc1とそのときのコイルカウント方式による位置情報(車両位置)b1、及び車輪回転パルスカウント値Kw3を、データXとして不揮発性メモリ(図示略)に保存する。そして、S990にて「算出中」フラグをセットし、一旦この車輪特性算出処理を終了する。
【0145】
このように「算出中」フラグがセットされたため、次に再びこの車輪特性算出処理が実行され、S710,S720で共に肯定判定されると、S930で肯定判定され、S940に進む。S940では、コイルカウント値が、S985にてデータXとして保存されたコイルカウント値Kc1から更新されているか否かを判断し、更新されない限り否定判定されてそのままこの車輪特性算出処理を一旦終了する。そして、コイルカウント値がデータXの値(Kc1)から更新されたとき、S940で肯定判定され、S950に進む。つまり、コイルカウント値の更新(カウントアップ)によりS985でデータXが保存された時から、車両60が浮上・案内コイル42の配置間隔であるu[m]だけ走行して、再びコイルカウント値がカウントアップされたときに、S950の処理に進むことになる。
【0146】
S950では、更新された新たなコイルカウント値Kc2とそのときのコイルカウント方式による位置情報b2、及び車輪回転パルスカウント値Kw4を、データYとして取得する。そして、続くS960で、このデータYと、不揮発性メモリに保存中のデータXとに基づいて、車輪特性を算出する。具体的には、下記式にて算出できる。
【0147】
車輪特性=(b2−b1)/(Kw4−Kw3)
つまり、データXを保存してからデータYを取得するまでの期間中に走行した距離(上記例ではu[m])と、その期間中の車輪67の回転量(車輪回転パルスカウント値の増加分)とから、そのときの車輪状態に応じた正確な車輪特性を算出するのである。
【0148】
そして、S965にて、車輪回転位置速度検出部12が車両位置・速度を検出する際に使用する車輪特性を、S960で算出した車輪特性に更新する。そのため、以後、車輪回転位置速度検出部12は、このS965の処理により更新された車輪特性に基づいて、車両位置・速度の検出を行うことになる。S965で車輪特性を更新した後は、S970にて、S950で取得したデータYを新たなデータXとして保存(不揮発性メモリの記憶内容を更新)して、この車輪特性算出処理を一旦終了する。
【0149】
以後、車両速度が100km/h未満の速度域であってしかもコイルカウント方式により検出されている車両位置が正常である間は、コイルカウント値Kcがカウントアップされる毎に、そのときのコイルカウント値Kcとコイルカウント方式による車両位置及び車輪回転パルスカウント値を、データYとして取得し、S960にて、上記同様、データY及びデータXに基づく車輪特性の算出が行われる。
【0150】
以上詳述したように、本実施形態の位置検知システムでは、車両速度が100km/h未満のときに、コイルカウント方式により検出される車両位置と、車輪回転パルスカウント値とに基づいて、コイルカウント値Kcのカウントアップ毎に車輪特性の算出が行われる。つまり、車輪回転パルス方式が選択される30km/h未満の速度域においても、車両走行中は常に、コイルカウント値Kcがカウントアップされる毎に車輪特性の算出が行われる。
【0151】
尚、S230の車輪特性算出処理以外については、第1実施形態と同様であり、30km/h未満の速度域では車輪回転パルス方式による車両位置が、30km/h以上の速度域では速度起電力方式による車両位置が、それぞれ選択されて各種車両制御に使用される。そして、コイルカウント方式により検出される車両位置は、車輪回転パルス位置速度情報が選択されている25km/h以下の速度域で、その車両速度を再設定(図6の車輪回転パルス位置情報リセット処理)して精度をより向上させるために使用される。
【0152】
従って、本実施形態の位置検知システムによれば、車輪回転パルス方式が選択される30km/h未満の全速度域において、コイルカウント値Kcのカウントアップ毎に、そのときの車輪状態に応じた正確な車輪特性が算出され、その正確な車輪特性に基づく位置速度検出が行われる。そのため、第1実施形態と同様の作用効果を奏するのはもちろん、速度起電力方式による車両位置検出が正常に行われる速度域でのみ車輪特性の算出が行われる第1実施形態に比べ、車輪回転パルス方式による車両位置検出の精度がより高精度化される。
【0153】
尚、本実施形態において、車輪回転位置速度検出部12(但し車輪特性演算部12aを除く)は請求項3及び請求項4の第1車輪回転位置検出手段に相当し、コイルカウント位置速度検出部13と車輪特性演算部12aとで請求項3のコイルカウント距離算出手段が構成され、コイルカウント位置速度検出部13はまた請求項4のコイルカウント距離算出手段にも相当し、車輪特性演算部12aは請求項3及び請求項4の第1車輪特性算出手段及び第1更新手段にも相当し、位置情報制御部11は請求項4の第1位置再設定手段に相当する。
【0154】
また、図6の車輪回転パルス位置情報リセット処理において、S630の処理は請求項4の第1再設定手段が実行する処理に相当し、図8の車輪特性算出処理において、S960の処理は請求項3及び請求項4の第1車輪特性算出手段が実行する処理に相当し、S965の処理は請求項3及び請求項4の第1更新手段が実行する処理に相当する。
【0155】
尚、本実施形態についても、S960(図8参照)にて車輪特性が算出される毎に、車輪回転位置速度検出部12がその車輪特性を用いて車両位置・速度を検出するのに限らず、例えば複数回に渡って算出した車輪特性の平均値を使用するようにしてもよい。このようにすれば、電磁ノイズ等によって不正確な車輪特性が単発的に算出されても、その影響をほとんど受けることなく、より正確な車両位置の検出が可能となる。
【0156】
また、本実施形態では、車輪回転パルス方式が選択される30km/h未満の全速度域でも継続して車輪特性を算出することにより、出発から30km/h以上となるまで正確な車輪特性を用いて車両位置を検出できるようにしたが、これに限らず、例えば上記第1実施形態と同じように、車輪回転パルス方式が選択される前の30km/h以上の速度域において予め車輪特性を算出しておき、30km/h未満になった後は、その算出された車輪特性を用いて車両位置を検出するようにしてもいい。
【0157】
このようにすれば、少なくとも車両が高速走行から30km/h未満の速度域へ減速する際に、車輪回転パルス方式が選択される直前のより正確な車輪特性を得ることができる。但し、車輪回転パルス方式が選択されてから車両60が停止するまでの間に車輪径が変化すると、検出位置に誤差が生じてしまうため、本実施形態のように車輪回転パルス方式が選択される全速度域(30km/h未満)で車輪特性の算出を継続実行するのがより好ましい。
[参考例]
以下、参考例として、レール上を車輪で走行する在来鉄道において、上記第1又は第2実施形態と類似の手法を用いて車輪特性の算出や車両位置の検出を行うことについて説明する。在来鉄道では、磁気浮上式鉄道における浮上コイルの代わりに、軌道に沿って所定間隔で配置されているまくら木やスラブなどを用いることができる。
図9は、本参考例の位置検知システム全体の概略構成を示す説明図である。本参考例の位置検知システムは、レール上を車輪にて走行する在来鉄道において、車両位置を検出するためのものであり、図9に示す如く、車両90の進行方向に、スラブ91が僅かな間隙を隔てて相互に隣接配置されている。隣接するスラブ91相互間の配置間隔はw[m]である。各スラブ91上にはレール92が敷設されており、いわゆるスラブ軌道が形成されている。そして、車両90は、レール92上を車輪93によって走行するものであり、走行中の自車の位置を検出するために、車輪回転パルスカウント装置99と、スラブカウント装置100と、位置検知装置94と、を備えている。
【0158】
車輪回転パルスカウント装置99は、図1で説明した車輪回転パルスカウント装置61(詳細は図3)と全く同様のものであり、車輪93の回転量に比例したパルス信号を発生させ、そのパルス数をカウントした車輪回転パルスカウント値Kwを位置検知装置94へ出力するものである。そのため、ここではこの車輪回転パルスカウント装置99についての詳細説明を省略する。
【0159】
スラブカウント装置100は、装置構成自体は図1で説明したコイルカウント装置62(詳細は図4)と全く同様であるため、その詳細説明は省略するが、図1のコイルカウント装置62では既述の通り隣接する浮上・案内コイル42相互間に存在する間隙部を利用して浮上・案内コイルの数をカウントしたのに対し、本参考例では、スラブカウント装置100からのレーザ光をスラブ91の上面に対して垂直に照射することにより、隣接するスラブ91相互間に存在する間隙部を利用して、車両90の走行に伴って通過するスラブ91の数をカウントする。そして、得られたカウント値(スラブカウント値Ks)は、位置検知装置94へ出力される。
【0160】
位置検知装置94は、車輪回転パルスカウント値Kwに基づいて車両90の位置(スラブ軌道上の絶対位置)を検出し、車両90内の各部へ出力すると共に、スラブカウント値Ksに基づく車輪特性の算出を行うものであり、CPU95,インターフェイスとして機能する入力部98,及び図示しないメモリ等を備えた周知のマイクロコンピュータとして構成されたものである。そして、CPU1は、予め設定されたプログラムを実行することにより、車輪回転位置検出部96,車輪特性演算部96a,及びスラブカウント位置検出部97としての機能を実現するものである。
【0161】
車輪回転位置検出部96による車両位置の検出は、上記第1及び第2実施形態で説明した車輪回転位置速度検出部12と全く同様、車輪回転パルスの1パルス分の走行距離を示す車輪特性と、車輪回転パルスカウント値Kwの変化分(車輪回転量)とに基づいて行われるため、ここではその詳細説明を省略する。また、本参考例では、車輪回転位置検出部96が車両位置を検出する際に使用する車輪特性を、車輪特性演算部96aが算出する。
【0162】
スラブカウント位置検出部97は、スラブカウント値Ksの変化量及びスラブ91相互間の距離wに基づいて車両90の走行距離を算出し、算出した走行距離に基づいて車両90の位置(但しスラブカウント値Ksのカウントアップ毎に得られる離散的な位置情報)を検出するものである。この位置検出は、図1のコイルカウント位置速度検出部13による位置検出と同じ方法である。そして、検出した車両位置は、スラブカウント値Ksと共に車輪特性演算部96aへ出力される。
【0163】
尚、車輪特性演算部96aによる車輪特性の算出は、後述するように、スラブカウント位置検出部97からの車両位置及びスラブカウント値Ksに基づいて行われる。そのため、車両90の出発直後でまだスラブカウント位置検出部97による位置検出がなされない間は、車輪回転位置検出部96は、予めメモリに記憶されたデフォルト車輪特性に基づいて車両位置の検出を行う。
【0164】
次に、CPU95が車輪特性演算部96aの機能として実行する車輪特性算出処理について、図10に基づいて説明する。図10は、本参考例の車輪特性算出処理を示すフローチャートであり、CPU95にて所定の周期(例えば5msec.毎)で実行される。
【0165】
この処理が開始されると、まずS310にて、不揮発性メモリ(図示略)にデータXが保存されているか否かが判断される。データXは、後述するS380又はS360にて保存・更新されるものであるため、ここでは否定判定されてS370に進む。S370では、スラブカウント値Ksが前回(前回のS370実行時)から更新されたか否かが判断されるが、初めてこのS370の処理が実行されるときは前回のスラブカウント値Ksは存在しないため、否定判定されて一旦この車輪特性算出処理を終了する。
【0166】
その後、スラブカウント値Ksが更新されるまではS370にて否定判定され続けるが、スラブカウント値Ksが更新されると、S370にて肯定判定され、S380に進む。S380では、更新されたスラブカウント値Ks1とそのときのスラブカウント位置検出部97による位置情報(車両位置)c1、及び車輪回転パルスカウント値Kw5を、データXとして不揮発性メモリに保存する。つまり、ここではじめてデータXが保存されたことになる。
【0167】
そのため、以後のS310の処理では、肯定判定されてS320に進むことになる。S320では、スラブカウント値が、S380にてデータXとして保存されたスラブカウント値Ks1から更新されているか否かを判断し、更新されない限り否定判定されてそのままこの車輪特性算出処理を一旦終了する。そして、スラブカウント値がデータXの値(Ks1)から更新されたとき、S320で肯定判定され、S330に進む。つまり、スラブカウント値の更新(カウントアップ)によりS380でデータXが保存された時から、車両60がスラブ91の配置間隔であるw[m]だけ走行して、再びスラブカウント値がカウントアップされたときに、S330の処理に進むことになる。
【0168】
S330では、更新された新たなスラブカウント値Ks2とそのときのスラブカウント位置検出部97による車両位置c2、及び車輪回転パルスカウント値Kw6を、データYとして取得する。そして、続くS340で、このデータYと、不揮発性メモリに保存中のデータXとに基づいて、車輪特性を算出する。具体的には、下記式にて算出できる。
【0169】
車輪特性=(c2−c1)/(Kw6−Kw5)
つまり、データXを保存してからデータYを取得するまでの期間中に走行した距離(上記例ではw[m])と、その期間中の車輪67の回転量(車輪回転パルスカウント値の増加分)とから、そのときの車輪状態に応じた正確な車輪特性を算出するのである。
【0170】
そして、S350にて、車輪回転位置検出部96が車両位置を検出する際に使用する車輪特性を、S340で算出した車輪特性に更新する。そのため、以後、車輪回転位置検出部96は、このS350の処理により更新された車輪特性に基づいて、車両位置の検出を行うことになる。S350で車輪特性を更新した後は、S360にて、S330で取得したデータYを新たなデータXとして保存(不揮発性メモリの記憶内容を更新)して、この車輪特性算出処理を一旦終了する。
【0171】
以後、スラブカウント値Ksがカウントアップされる毎に、そのときのスラブカウント値Ksとスラブカウント位置検出部97による車両位置及び車輪回転パルスカウント値を、データYとして取得し、S340にて、上記同様、データY及びデータXに基づく車輪特性の算出が行われる。
【0172】
以上詳述したように、本参考例の位置検知システムでは、スラブカウント位置検出部97により検出される車両位置と、車輪回転パルスカウント値とに基づいて、スラブカウント値Ksのカウントアップ毎に車輪特性の算出が行われる。つまり、スラブカウント値Ksのカウントアップ毎に、そのときの車輪状態に応じた正確な車輪特性が算出され、その正確な車輪特性に基づく位置速度検出が行われる。そのため、上記第1及び第2実施形態と同様、正確な車輪特性を得るために、地上子等の地上側設備を多数設置する必要は全くなく、既存のスラブ91を利用することによって、正確な車輪特性の算出を低コストで実現でき、車輪回転位置検出部96では、その正確な車輪特性を用いて、車両位置を高精度で検出することができる。
【0173】
尚、図9では省略したものの、本参考例でも、車両基地からの出庫時に、2つの地上子を通過することによって、車両位置の初期設定及びそのときの車輪特性の算出を行うようにしている。
【0174】
尚、本参考例についても、スラブカウント値Ksのカウントアップ毎(つまり車両90がw[m]走行する毎)に車輪特性を更新するのに限らず、複数回に渡って算出した車輪特性の平均値を使用することによって、電磁ノイズ等による不正確な車輪特性の算出の影響を抑制するようにしてもいい。
【0175】
また、上記第1又は第2実施形態と同様、例えばスラブカウント値Ksがカウントアップする毎に、そのときにスラブカウント位置検出部97にて検出された車両位置に基づいて、車輪回転位置検出部96が検出中の車両位置をリセット(再設定)するようにしてもいい。このようにすれば、車輪回転位置検出部96により検出される車両位置の検出精度をより高めることができる。
【0176】
更に、本参考例では、軌道側のスラブ91をカウントすることによって車両90の走行距離を算出するようにしたが、スラブ91に何ら限ることなく、例えば所定間隔でまくら木が敷設されたバラスト道床であれば、そのまくら木をカウントすることによって車両90の走行距離を算出することができる。このように、軌道に沿って所定間隔で設置され、しかもそれを車上からカウントできる限り、あらゆる軌道構成部材を利用して走行距離を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の位置検知システムの概略構成を示す説明図である。
【図2】 地上コイル装置の概略構成、及び、地上コイル装置と車両との位置関係を説明する説明図(平面図)である。
【図3】 車輪回転パルスカウント装置内部の概略構成を示す説明図である。
【図4】 コイルカウント装置内部の概略構成を示す説明図である。
【図5】 第1及び第2実施形態のCPUが実行する位置検出制御処理を示すフローチャートである。
【図6】 図5の位置検出制御処理における、S220の車輪回転パルス位置情報リセット処理の詳細を示すフローチャートである。
【図7】 第1実施形態の車輪特性算出処理を示すフローチャートである。
【図8】 第2実施形態の車輪特性算出処理を示すフローチャートである。
【図9】 参考例の位置検知システムの概略構成を示す説明図である。
【図10】 参考例の車輪特性算出処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10,94…位置検知装置、11…位置情報制御部、12…車輪回転位置速度検出部、12a,96a…車輪特性演算部、13…コイルカウント位置速度検出部、14…速度起電力位置速度検出部、15,98…入力部、16…出力部、20…駆動制御部、30…電力変換器、31…速度起電力オブザーバ、40…地上コイル装置、41…推進コイル、42…浮上・案内コイル、50…列車無線地上局、55…地上子、60,90…車両、61,99…車輪回転パルスカウント装置、62…コイルカウント装置、62a…レーザ変位計、62b,71a…発光部、62c,71b…受光部、62d,72…カウンタ部、62e,73…伝送部、63…列車無線車上局、64…車上子、66…超電導磁石、67,93…車輪、71…パルス信号発生部、71c…回転スリット板、71d…スリット、91…スラブ、92…レール、96…車輪回転位置検出部、97…スラブカウント位置検出部、100…スラブカウント装置[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention,Such as magnetic levitation railwayGround primaryThe present invention relates to a wheel characteristic calculation method for calculating a wheel characteristic indicating a travel distance per rotation of a wheel included in a vehicle, and a position detection device for detecting a vehicle position using the wheel characteristic obtained by the method.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in conventional railways that run on wheels on a rail, for example, the vehicle body is tilted during curve driving to improve ride comfort and speed up the curve passing speed, or to maintain maintenance information on tracks and train lines while driving. The position of the traveling vehicle is detected in order to obtain it together with the information and obtain maintenance information corresponding to the position on the track. In addition to conventional railways, other various railways such as the magnetic levitation railway using the primary ground system also detect the vehicle position in order to make the vehicle travel appropriately and safely, and use the detected position for travel control, etc. Various controls are performed.
[0003]
Various methods for detecting the vehicle position are conceivable. As one of the methods, a method for calculating the travel distance from the amount of wheel rotation during wheel travel and detecting the position based on the travel distance is conventionally known. The travel distance of the vehicle can be calculated by obtaining in advance a travel distance per wheel rotation (wheel characteristics) determined by the wheel diameter, and multiplying the travel distance per rotation by the amount of wheel rotation. According to this method, the vehicle position can be detected during low-speed traveling in which the vehicle travels before starting levitation travel, not only in conventional railways but also in magnetic levitation railways.
[0004]
However, if the wheel diameter changes due to factors such as wear of the running surface of the wheel (contact surface with the rail or the like) as the vehicle travels, naturally the wheel characteristics also change. In addition, when using wheels with rubber tires, such as the magnetically levitated railway (hereinafter also referred to as “superconducting linear”), which is currently being developed on the Yamanashi Linear Experiment Line, It changes from time to time. Therefore, if the wheel characteristics obtained in advance are always used in spite of the change in the wheel diameter in this way, an error occurs between the detected position and the actual vehicle position. There is a risk that control will be greatly affected.
[0005]
The superconducting linear is powered by a linear synchronous motor (LSM) that uses a superconducting magnet mounted on the vehicle side as a field magnet and a propulsion coil that hits the armature of the rotary motor along the track on the ground side. It is a ground-based primary railway that controls the running of a vehicle by controlling energization to a propulsion coil. The energization of the propulsion coil must always be appropriately controlled according to the position of the vehicle. For this purpose, the vehicle position must be detected with high accuracy. Therefore, if the accuracy of position detection deteriorates due to the wheel diameter changing as described above, LSM synchronization control may become impossible depending on the degree of error.
[0006]
As a method for solving the problem of the wheel diameter change as described above, for example, there is a method disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 5-322593. This is because, for example, two ground elements are installed on the track at a predetermined distance, and the distance between the two ground elements known in advance and the amount of rotation of the wheel when traveling between the two ground elements, The exact wheel characteristics of the time can be obtained.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the method disclosed in the above publication, it is possible to usually calculate an accurate wheel characteristic by traveling between two ground elements whose distances are known, but for example, electromagnetic noise generated in the surroundings can be calculated. If the wheel rotation amount cannot be accurately detected due to an influence or the like, an erroneous wheel characteristic may be calculated.
[0008]
If the situation as described above occurs when passing between two ground elements, it will be based on the erroneously calculated wheel characteristics until the next passage between the two ground elements. Thus, the vehicle position is detected, and in some cases, there is a risk of hindering the appropriate traveling control of the vehicle.
[0009]
On the other hand, even if accurate wheel characteristics are calculated without being affected by electromagnetic noise or the like as described above, if the wheel diameter changes due to, for example, wheel wear or changes in tire internal pressure during subsequent driving, The vehicle position is detected based on the calculated wheel characteristics and the amount of wheel rotation in spite of the change in the wheel diameter until it passes between the two ground elements. In other words, once the accurate wheel characteristics have been calculated by passing the ground element, but the wheel diameter subsequently changes, the vehicle position cannot be detected accurately. In particular, since the superconducting linear requires high-precision position detection, there is a possibility that the traveling control may be affected depending on the amount of change in the wheel diameter.
[0010]
Therefore, for example, if a large number of ground elements are installed at short intervals across the entire track, accurate wheel characteristics can be calculated at each short interval. In this way, even if the calculated wheel characteristics are incorrect values due to the influence of electromagnetic noise or the like, even if the wheel diameter changes for some reason after calculating the exact wheel characteristics, Since the next wheel characteristic calculation can be performed before the influence becomes large, the vehicle position can always be detected based on the actual wheel characteristic (or a value close thereto).
[0011]
However, if a large number of ground elements are installed across the entire track as described above, the cost increases as the number of ground elements increases. Moreover, since it is necessary to lay and maintain the ground element with high accuracy over the entire line, in addition to increasing the cost of the ground element itself, a great deal of labor and cost are required for its construction and maintenance. . Therefore, it is not a practical method to provide a large number of ground elements for vehicle position detection over the entire line in this way.
[0012]
The present invention has been made in view of the above problems,Ground primaryAn object of the present invention is to maintain a wheel characteristic indicating a travel distance per wheel rotation in a railway at a low cost and in a state with high accuracy according to a traveling wheel state.
[0013]
[Means for Solving the Problems and Effects of the Invention]
In order to solve the above problems, the inventors haveObedienceIn the superconducting linear explained in the next technology,To raise the vehicleArranged at predetermined intervals along the trajectorySurface carpLeIt has been found that the mileage of the vehicle (and thus the wheel characteristics) can be obtained by using it.
[0020]
Claim 1The described invention performs wheel travel when the vehicle speed is lower than a predetermined ascent speed, and above the ascent speed, the magnetism between the levitating coils arranged at predetermined intervals along the track and the field mounted on the vehicle side. In the magnetic levitation railway of the primary primary system that levitates by causing the vehicle to levitate by interaction, it is a method of calculating wheel characteristics indicating the mileage per rotation of the wheel. The number of levitation coils that pass as the vehicle travels is counted, the mileage of the vehicle is calculated based on the count value and the arrangement interval of the levitation coils, and the calculated mileage and the mileage traveled The wheel characteristics are calculated based on the rotation amount of the wheel at the time.
[0021]
In other words, in the above-described primary magnetic levitation railway such as the superconducting linear, the levitation coils necessary for levitating the vehicle are installed at predetermined intervals along the track. To calculate the exact wheel characteristics.
For example, if the levitation coil is counted up at a certain point and then the vehicle travels and is counted up again at another point, the distance between the two points (in this example, the arrangement interval of the levitation coil itself) is obtained. Therefore, the wheel characteristics can be calculated from the distance between the two points thus obtained and the rotation amount of the wheel when traveling between the two points. This calculation can be performed over the entire track where the levitation coil is disposed.
Therefore, for example, the wheel characteristics calculated at the time of counting up are erroneous due to the influence of electromagnetic noise or the like. Even if there is a change (that is, a change in wheel characteristics), the erroneously calculated state or the changed state does not continue for a long time, and a new (accurate) wheel characteristic is calculated immediately at the next count-up.
Therefore, according to the wheel characteristic calculation method according to
In addition, the wheel characteristic here is, for example, a travel distance when the wheel makes one rotation, or a calculation reference angle with a wheel (for example, 1 rad ) Any distance can be used as long as the travel distance of the vehicle can be calculated on the basis of the wheel characteristics and the rotation amount of the wheel, such as the travel distance when rotating or the outer diameter of the wheel.
[0022]
In addition, the present inventors can calculate the travel distance of a vehicle based on the speed electromotive force induced in the ground-side propulsion coil as the vehicle travels in a primary ground type railway such as a superconducting linear. The inventors have also reached the idea that the wheel characteristics can be calculated based on the travel distance.
[0023]
That is,Claim 2In the described invention, a primary ground type railway in which a vehicle is propelled by a magnetic interaction between the propulsion coil and a field mounted on the vehicle side by energizing a propulsion coil disposed along the track on the ground side. 1 is a method of calculating a wheel characteristic indicating a travel distance per rotation of a wheel provided in the vehicle. Specifically, the travel distance during a predetermined period during wheel travel is calculated based on the speed electromotive force induced in the propulsion coil as the vehicle travels. Then, the wheel characteristics are calculated based on the calculated travel distance and the wheel rotation amount during the predetermined period during which the travel distance traveled.
[0024]
It is a known technique that a speed electromotive force is induced in the propulsion coil by traveling of the vehicle (in other words, movement of the field), and obtaining the position, speed, and travel distance of the vehicle based on the speed electromotive force. Since this speed electromotive force is always induced during vehicle travel,1'slikeLevitation coilUnlike the case where the travel distance is calculated at the timing when the number is counted up, the travel distance during an arbitrary period can be calculated at any timing.
[0025]
However, since the magnitude of the speed electromotive force is usually proportional to the vehicle speed (passing speed of the field passing through the propulsion coil), a speed electromotive force at a level necessary for calculating the travel distance is induced. While the travel distance can be calculated in a speed range equal to or higher than a certain speed, it is likely to be difficult to calculate during low speed travel where the speed electromotive force is lower than that speed range.
[0026]
Therefore,Claim 2According to the described invention, as long as the speed electromotive force that can calculate the travel distance is in the speed range, the same operation and effect as the invention of the first aspect can be obtained. And the timing which calculates a wheel characteristic can be freely set according to a use condition etc.
[0032]
next,Claim 3The described inventionClaim 1It is an apparatus which detects the position of a vehicle using the wheel characteristic obtained using the wheel characteristic calculation method of description. That is,Claim 3The described position detection device performs wheel traveling when the vehicle speed is lower than the predetermined ascent speed, and above the ascent speed, the levitating coil arranged at predetermined intervals along the track and the field mounted on the vehicle side In the ground-floor type magnetic levitation railway that levitates by levitating the vehicle by the magnetic interaction of the wheel, during wheel traveling, based on the wheel characteristics indicating the amount of wheel rotation and the traveling distance per wheel rotation, Calculate the travel distance of the vehicle, and detect the position of the vehicle on the track based on the calculated travel distanceFirstWheel rotation position detection means is provided.
[0033]
Then, the coil count distance calculation means counts the number of levitation coils that pass as the vehicle travels, and calculates the mileage of the vehicle based on the count value and the interval between the levitation coils. Based on the calculated travel distance and the amount of rotation of the wheel when traveling the travel distance,FirstThe wheel characteristic calculation means calculates the wheel characteristic. AndFirstUpdate meansFirstThe wheel characteristics used by the wheel rotation position detection meansFirstUpdating is performed based on the wheel characteristics calculated by the wheel characteristic calculation means.
[0034]
That isThe groundIn the upper primary type magnetic levitation railway, the levitation coils are arranged at a predetermined interval. Therefore, the mileage can be calculated using the levitation coil, and the accurate wheel characteristics can be calculated.Although the wheel characteristics may change due to wheel wear or the like as the vehicle travels, if the vehicle position is detected using a certain wheel characteristic despite the change, the detected position and the actual The position will be different. Therefore, the actual wheel characteristics at that time are calculated during traveling.
SoBased on the calculated wheel characteristics,FirstThe wheel characteristic used when the wheel rotation position detecting means detects the vehicle position is updated. This updateIsFor exampleFirstThe specific method is not particularly limited, such as updating every time the wheel characteristic calculating means calculates the wheel characteristics, or updating with the average value of the wheel characteristics calculated over a plurality of times.
[0035]
Therefore,Claim 3According to the described position detectorIf,It is possible to maintain the wheel characteristics with high accuracy according to the running wheel condition at low cost without the need for extensive equipment construction such as laying a large number of ground equipment such as ground elements across the entire track. As a result, the accuracy of the vehicle position obtained using the wheel characteristics is also improved. for that reason,The traveling control (primary ground control) of a magnetically levitated railway that requires highly accurate position detection can be satisfactorily performed. However, since the wheel travel is in the speed range below the ascent speed where the levitation force cannot be obtained sufficiently and the levitation speed cannot be achieved, only in that speed range,FirstThe vehicle position can be detected by the wheel rotation position detecting means.
[0036]
By the way, compared with the wheel diameter correction method by the ground element described in the prior art,Claim 3In the described invention, it is possible to update the wheel characteristics repeatedly for every count of the levitation coil and in a short cycle, so that the accuracy of position detection can be improved. But for exampleFirstIf the wheel diameter changes between the time when the update is performed and the time until the next update, an error between the detected position and the actual position is negligible. Will occur.
[0037]
When a rubber tire is used for a wheel like a superconducting linear, the wheel diameter is more likely to change than an iron wheel of a conventional railway vehicle due to a change in tire internal pressure or the like. In addition to the wheel diameter change, for example, when the vehicle is decelerated and stopped using a disc brake, the vehicle travels regardless of the amount of wheel rotation, so-called sliding occurs, and the actual position is detected. There is also a possibility that an error occurs between the position and the position.
[0038]
So even if the aboveClaim 3Even if the position detection accuracy can be improved conventionally by the described invention, there is a possibility that position detection errors may accumulate to a level that cannot be ignored depending on the degree of change in the wheel diameter and the running distance. That meansFirstThe wheel characteristics can be updated by the updating means, but if an error occurs between the actual position and the detected position due to some reason, the error cannot be erased.
[0039]
On the other hand, since the levitating coil is fixedly installed on the track at predetermined intervals, the traveling distance calculated by the coil count distance calculating means is also very accurate. Therefore, if the accurate travel distance is used, the vehicle position at the time of counting up can be obtained with high accuracy every time the levitation coil is counted up.
[0040]
Therefore,Claim 3The described position detection device is, for example,Claim 4As described above, the coil count distance calculating means also detects the position of the vehicle on the track based on the travel distance calculated by the coil count distance calculating means itself, and further includes a first position resetting means. But,FirstThe vehicle position detected by the wheel rotation position detecting means may be reset based on the vehicle position detected by the coil count distance calculating means.
[0041]
In this way, temporarilyFirstEven if an error occurs in the vehicle position detected by the wheel rotation position detection means, the vehicle position is reset to an accurate vehicle position obtained every time the floating coil is counted up by the coil count distance calculation means. . In other words, the error is erased. This resetting may be performed every time the levitation coil counts up, or may be performed every time the counting up is performed a predetermined number of times, and the execution timing may be determined as appropriate.
[0042]
Therefore,Claim 4According to the described position detection device, based on the position detected by the coil count distance calculation means,FirstThe detection position by the wheel rotation position detection means is reset, and every time it is reset, the exact position continues as the starting point.FirstThe position can be detected by the wheel rotation position detecting means. Therefore, there is no possibility that the influence of errors due to changes in wheel diameter, sliding, or the like accumulates and the traveling control becomes impossible, and a more accurate position detection device can be realized.
[0043]
next,Claim 5The described inventionClaim 2It is an apparatus which detects the position of a vehicle using the wheel characteristic obtained using the wheel characteristic calculation method of description. That is,Claim 5The described position detection device is a primary ground system that propels a vehicle by magnetic interaction between the propulsion coil and a field mounted on the vehicle side by energizing a propulsion coil disposed along a track on the ground side. In this railway, when the vehicle travels, the vehicle travel distance is calculated based on the wheel characteristics indicating the amount of wheel rotation and the travel distance per wheel rotation, and the vehicle travels on the track based on the calculated travel distance. Detect positionSecondWheel rotation position detection means is provided.
[0044]
Then, the speed electromotive force distance calculating means calculates the travel distance of the vehicle based on the speed electromotive force induced in the propulsion coil as the vehicle travels,SecondThe wheel characteristic calculation unit calculates the wheel characteristic based on the travel distance of the vehicle during the predetermined period calculated by the speed electromotive force distance calculation unit and the rotation amount of the wheel during the predetermined period. AndSecondUpdate meansSecondWheel characteristics used by the wheel rotation position detection meansSecondUpdating is performed based on the wheel characteristics calculated by the wheel characteristic calculation means.
[0045]
In a ground-based primary railway, it is possible to calculate the mileage of a vehicle based on the speed electromotive force induced as the vehicle travels, and to calculate the exact wheel characteristics at that time from the calculated mileage. IsClaim 2As already described in the description of the invention, the present invention (Claim 5) Based on the exact wheel characteristics so obtained,SecondThe wheel characteristics used by the wheel rotation position detecting means are appropriately updated. This update alsoClaim 3As described in e.g.SecondThe specific method is not particularly limited, such as updating every time the wheel characteristic calculating means calculates the wheel characteristics, or updating with the average value of the wheel characteristics calculated over a plurality of times.
[0046]
Therefore,Claim 5According to the position detection device described above, as long as the vehicle is traveling at a speed at which a speed electromotive force that can be accurately calculated by the speed electromotive force distance calculating means is traveling, the same as the position detection device according to
[0047]
here,Claim 5When the described position detection device is applied to, for example, a ground-floor primary magnetic levitation railway,Claim 4As with the position sensing device described in, by the exact vehicle position obtained by counting the levitation coils,SecondMore preferably, the position detected by the wheel rotation position detecting means is reset.
[0048]
That is,Claim 6The position detection device described inClaim 5The described position detection device is applied to a magnetic levitation railway of the primary ground system. In this magnetic levitation railway, the vehicle travels when the vehicle speed is lower than the predetermined levitation speed, and above the levitation speed, the magnetic interaction between the levitation coils arranged at predetermined intervals along the track and the field on the vehicle side. It flies by action.
[0049]
And a coil count position detecting means for counting the number of levitation coils passing as the vehicle travels and detecting the position of the vehicle on the track based on the count value and the arrangement interval of the levitation coils. 2 position resetting meansSecondThe position of the vehicle detected by the wheel rotation position detecting means is reset based on the position detected by the coil count position detecting means.
[0050]
In this way, temporarilySecondEven if an error occurs in the vehicle position detected by the wheel rotation position detection means, the vehicle position is reset by the accurate vehicle position by the coil count position detection means, and the error is erased every time it is reset. Will be. This resetting may be performed every time the levitation coil is counted up, or may be performed every time the counting up is performed a predetermined number of times, and the execution timing may be determined as appropriate.
[0051]
Therefore,Claim 6According to the described position detector,Claim 4Similar to the described inventionSecondThe wheel rotation position detection means can continuously detect the position starting from the accurate position every time the vehicle position is reset, so that the influence of errors due to changes in wheel diameter, gliding, etc. is accumulated. There is no possibility of being out of control, and a more accurate position detection device can be realized.
[0052]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Preferred embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[First Embodiment]
FIG. 1 is an explanatory diagram showing a schematic configuration of the entire position detection system of the present embodiment. The position detection system of this embodiment is for detecting a vehicle position in a magnetic levitation railway of the ground primary type, and as shown in FIG. 1, mainly a
[0053]
The
[0054]
More specifically, continuous data (speed command) is generated based on the run curve, and the current command to the
[0055]
The position detection phase θo and the phase reference θ are both superconductivity mounted on the
[0056]
The
[0057]
The speed electromotive force observer 31 estimates a speed electromotive force induced in the propulsion coil 41 as the
[0058]
The speed electromotive force observer 31 is based on the output voltage value to the
[0059]
Since the speed electromotive force phase θe is obtained based on the speed electromotive force induced in the propulsion coil 41, the speed electromotive force phase θe is estimated with high accuracy in a low speed region where the speed electromotive force cannot be sufficiently obtained. It is difficult to do. The speed electromotive force observer 31 of the present embodiment is configured so that the speed electromotive force phase θe can be reliably obtained in a speed range of 30 km / h or more.
[0060]
As for the technology for estimating the speed electromotive force phase θe by the observer theory and using it for vehicle control, for example, Japanese Patent Laid-Open No. 5-56511 and the IEEJ Transactions (Vol.119-D) published in June 2001 are known. , No. 6), “Self-control using the speed electromotive force phase synchronization method in a magnetically levitated railway” is disclosed in detail. Since the speed electromotive force observer 31 of the present embodiment can be configured in the same manner as that described in the above document, a detailed description of the configuration is omitted.
[0061]
As shown in FIG. 2, the
[0062]
Then, the power supply from the
[0063]
The
[0064]
However, as described in the prior art, the vehicle can fly up at high speed (in this embodiment, 100 km / h or more), and the speed range lower than 100 km / h (corresponding to the flying speed of the present invention) is sufficient. Levitation cannot be obtained and the vehicle cannot fly. Therefore, the
[0065]
Note that the
[0066]
The wheel rotation
[0067]
The
[0068]
That is, the wheel rotation
[0069]
The
[0070]
The levitation / guide coils 42 are continuously arranged at a predetermined interval (u [m]) as described with reference to FIG. 2, and each levitation /
[0071]
That is, a high-level voltage value is output to the counter unit 62d while the laser beam is reflected on the surface of the levitation /
[0072]
Both the wheel rotation pulse count value Kw from the wheel rotation
[0073]
Various wireless systems such as wireless transmission using LCX (leakage coaxial cable) that has already been put into practical use in the Shinkansen can be adopted, not limited to wireless using millimeter waves, but for speeding up transmission and increasing capacity. Is preferably a transmission system using millimeter waves rather than using LCX.
[0074]
Further, the
[0075]
Next, the
[0076]
Note that the pulse count phase θw and the coil count phase θc both represent the relative position of the superconducting magnet 66 with respect to the propulsion coil 41 in electrical angle, like the speed electromotive force phase θe. That is, each actual position and each phase θe, θw, and θc indicate the position of the
[0077]
The
[0078]
The wheel rotation position speed detection unit 12 calculates the travel distance of the
[0079]
The wheel diameter φo at the normal time of the wheel 67 (when the internal pressure of the tire is a predetermined appropriate value) and the travel distance Lo per 1 / n rotation of the
[0080]
L = ΔKw × Lo
If the travel distance of the
[0081]
However, the wheel characteristics of the
[0082]
Thus, in the ground-based primary magnetic levitation railway in which the position detection system of the present embodiment is configured, a track that can be controlled by the ground-first primary vehicle after the
[0083]
That is, two
[0084]
That is, the wheel characteristic calculation unit 12a calculates an accurate wheel characteristic at the time of departure from the vehicle base, and thereafter, based on the wheel characteristic, the wheel rotational position / speed detection unit 12 detects the vehicle position / speed. It is. In addition, the movement of the
[0085]
In addition to calculating the wheel characteristics at the time of departure from the vehicle base as described above, the wheel characteristic calculation unit 12a also calculates the wheel characteristics after entering the guideway, and responds to changes in the wheel characteristics of the traveling
[0086]
The coil count position / velocity detection unit 13 calculates the travel distance of the
[0087]
Note that the vehicle position detected by the coil count position speed detection unit 13 is such that the laser beam from the
[0088]
The speed electromotive force position
[0089]
In the present embodiment, as described above, the highly accurate velocity electromotive force phase θe can be reliably obtained in the velocity region of 30 km / h or more. However, the speed electromotive force phase θe is not obtained at all, and the vehicle position and speed are detected. However, since the LSM synchronous control using the vehicle position obtained from the speed electromotive force phase θe with such reduced accuracy is not reliable in the system, in this embodiment, 30 km / h or more is The speed range allows vehicle position detection by the speed electromotive force method. The speed electromotive force method is selected in the entire speed range where position detection by this speed electromotive force method is possible.
[0090]
As described above, in the present embodiment, as a means for detecting the vehicle position / speed, a method in which the wheel rotation position / speed detection unit 12 detects based on the wheel rotation pulse count value Kw (hereinafter also referred to as “wheel rotation pulse method”). ), A method in which the coil count position speed detection unit 13 detects based on the coil count value Kc (hereinafter also referred to as “coil count method”), and a speed electromotive force observer 31 detects the speed electromotive force phase θe and The speed electromotive force position
[0091]
Then, as will be described later, the position information control unit 11 is based on the vehicle speed, and any one of the vehicle position and the vehicle speed detected by the position
[0092]
Further, the position information control unit 11 determines whether or not the vehicle position / speed detected by the position /
[0093]
Next, the position detection control process which CPU1 performs as a function of the position information control part 11 and the wheel characteristic calculating part 12a is demonstrated based on FIG. FIG. 5 is a flowchart showing the position detection control process of the present embodiment, which is executed by the
[0094]
When this process is started, it is first determined in step (hereinafter abbreviated as “S”) 110 whether or not the vehicle
[0095]
In S120, the position of the vehicle being detected by each method is reset (initially set) based on the position (ground element position information) where the
[0096]
In S130, it is determined whether there is currently selected position information. As described above, in the present embodiment, only one of the three methods is selected, and the vehicle position according to the selected method is output to the external
[0097]
When nothing is selected in this way, the process proceeds to S140, and the vehicle position and vehicle speed (hereinafter also referred to as “wheel rotation pulse position speed information”) from the wheel rotation position speed detection unit 12 are selected. Thereby, the vehicle position detected by the wheel rotation pulse method is output to the outside.
[0098]
In S150, the wheel rotation pulse position speed information, the vehicle position and vehicle speed from the coil count position speed detection unit 13 (hereinafter also referred to as “coil count position speed information”), and the speed electromotive force position
[0099]
Specifically, for each method that has not been selected, it is determined whether or not the vehicle position is normally detected, and if it is normal, the process is terminated as it is, but if it is not normally detected, Reset (initial setting) based on the vehicle position according to the selected method. As a result, regarding the position / velocity information in the unselected state, the vehicle position is detected by each method with the reset position (accurate position) as a base point.
[0100]
Judgment as to whether each position / velocity information in the unselected state is normal is compared with, for example, the currently selected position / velocity information. If the difference between the two is within a predetermined allowable range, it is normal and exceeds the allowable range. As long as it is possible to determine whether or not it has been detected with an accuracy that can at least properly energize the propulsion coil 41 (and thus appropriately control the traveling of the vehicle 60) The method can be taken.
[0101]
In subsequent S160, it is determined whether or not the currently selected position speed information is speed electromotive force position speed information. In S170, it is determined whether or not the currently selected position speed information is wheel rotation pulse position speed information. to decide. If nothing is selected yet, such as immediately after departure from the vehicle base, a negative determination is made in both S160 and S170, and the process proceeds to S220. For example, the wheel rotation pulse position speed is determined by the process of S140 or the process of S210 described later. If information is selected, a negative determination is made in S160, an affirmative determination is made in S170, and the process proceeds to S180.
[0102]
In S180, it is determined whether the vehicle speed based on the currently selected wheel rotation pulse position speed information is 30 km / h or more and the speed electromotive force position speed information is normal. If the determination is affirmative, the process proceeds to S190. Thus, the speed electromotive force position speed information is selected. In other words, while selecting the wheel rotation pulse position speed information, the vehicle speed becomes 30 km / h or more (speed range where position detection by the speed electromotive force method is possible), and the speed electromotive force position speed information is normal at that time. If detected, the selection is switched to the speed electromotive force position speed information, and thereafter, various vehicle controls are performed based on the position information by the speed electromotive force method.
[0103]
On the other hand, when the speed electromotive force position speed information is selected by executing S190, an affirmative determination is made in S160, and the process proceeds to S200. In S200, it is determined whether the vehicle speed based on the currently selected speed electromotive force position speed information is less than 30 km / h and the wheel rotation pulse position speed information is normal. If the determination is affirmative, the process proceeds to S210. Thus, wheel rotation pulse position speed information is selected. Thus, in this embodiment, selection switching from the wheel rotation pulse position information to the speed electromotive force position speed information (or vice versa) is performed at 30 km / h as a boundary. In other words, the detection of the vehicle position by the wheel rotation pulse method is continuously performed until the
[0104]
In the subsequent wheel rotation pulse position information reset processing in S220, when the wheel rotation pulse method is selected, the vehicle position being detected by the method is reset (reset) based on the vehicle position being detected by the coil count method. The details of this process are shown in FIG.
[0105]
In the wheel rotation pulse position information reset process of FIG. 6, it is first determined in S610 whether or not the vehicle speed is 25 km / h or less. This determination process is determined based on the selected vehicle speed when the wheel rotation pulse position speed information is selected. At this time, if it exceeds 25 km / h, the wheel rotation pulse position information reset processing is terminated as it is. If it is 25 km / h or less, the process proceeds to S620.
[0106]
In S620, the coil count value Kc input from the coil count position / velocity detection unit 13 is updated from the value at the previous execution of S620, and it is determined whether the position information by the coil count method is normal. . Immediately after leaving the vehicle base, if the
[0107]
Therefore, if the coil count position speed information is determined to be normal in S150 and the coil count value Kc has been updated from the previous time (when the previous S620 was executed), the process proceeds to S630. If the coil count value Kc has not been updated from the previous time or if the coil count position speed information has not been determined to be normal, a negative determination is made in S620 and the wheel rotation pulse position information reset process is terminated.
[0108]
In S630, the vehicle position being detected by the wheel rotation pulse method is reset (reset) by the vehicle position being detected by the coil count method. That is, in the coil count method, a high-accuracy vehicle position obtained each time the coil count value Kc is counted up is input to the wheel rotation position speed detection unit 12 at the time of counting up, so that the wheel rotation position speed detection unit 12 is input. Then, the currently detected vehicle position is updated and set according to the input vehicle position.
[0109]
As described above, the vehicle position by the wheel rotation pulse method may have an error due to a change in wheel diameter or wheel sliding, as described above. This is because if it continues, errors may accumulate and exceed the allowable range.
[0110]
On the other hand, when the coil count value Kc is counted up, a high-accuracy vehicle position corresponding to the gap position between the levitation and guide
[0111]
As described above, when the vehicle position of the wheel rotation pulse method is reset based on the vehicle position detected by the coil count method, if the vehicle speed is high, the
[0112]
After the wheel rotation pulse position information reset process in S220 is completed, the wheel characteristic calculation process in S230 is executed. This is because the wheel rotation position / speed detector 12 detects the wheel rotation pulse position / speed information based on the rotation amount of the wheel 67 (in this embodiment, the travel per 1 / n rotation of the wheel 67). (Distance) is calculated / updated, and details thereof are shown in FIG.
[0113]
In the wheel characteristic calculation process of FIG. 7, first, in S710, it is determined whether or not the vehicle speed is in the range of 30 to 50 km / h based on the currently selected position speed information. If the vehicle speed is not within this range, a negative determination is made and the process proceeds to S820, where it is further determined whether or not the vehicle speed is 100 km / h or more or less than 30 km / h. If the determination is affirmative, the “calculating” flag indicating that the wheel characteristics are being calculated is cleared in S840. In other words, when the vehicle speed is not in the range of 30 km / h or more and less than 100 km / h, the wheel characteristic calculation is simply performed by clearing the “under calculation” flag without executing any processing related to the wheel characteristic calculation. The process ends.
[0114]
On the other hand, when the vehicle speed is in the range of 30 to 50 km / h (at this time, the speed electromotive force position speed information is being selected), an affirmative determination is made in S710, the process proceeds to S720, and the “calculating” flag is set. It is determined whether or not. At this time, for example, if the “calculating” flag is not set immediately after the vehicle enters the speed range for the first time after departure, the process proceeds to S790 and the “calculating” flag is set. As a result, calculation of the wheel characteristics is started, and in subsequent S800, the currently selected position information a1 (vehicle position by the speed electromotive force method) and the wheel rotation pulse count value Kw1 are stored as data X in a nonvolatile memory. (Not shown). In step S810, the counter N is set to 0, and the process is temporarily terminated.
[0115]
As described above, since the “calculating” flag is set because the vehicle speed is within the range of 30 to 50 km / h, when the wheel characteristic calculation process of S230 is executed again, S710 and S720 are executed. Both are affirmed and the counter N is incremented in S730. Then, in S740, it is determined whether or not the value of the counter N is 10 or more. If it is not 10 or more, a negative determination is made and this wheel characteristic calculation process is temporarily terminated as it is. Thereafter, each time this process is repeated, the counter N is incremented by 1 (while the negative determination is continued in S740), the positive determination is made in S740 for the first time when the counter N becomes 10 or more, and the process proceeds to S750. In the present embodiment, since the position detection control process of FIG. 5 is repeatedly executed every 5 msec., The counter N is also incremented every 5 msec. As a result, after the data X is stored in S800, at least 50 msec. The process proceeds to S750 for the first time after elapse.
[0116]
In S750, the currently selected position information a2 (vehicle position by the speed electromotive force method) and the wheel rotation pulse count value Kw2 are acquired as data Y. In subsequent S760, wheel characteristics are calculated based on the data Y and the data X stored in the nonvolatile memory. Specifically, it can be calculated by the following formula.
[0117]
Wheel characteristics = (a2-a1) / (Kw2-Kw1)
That is, the wheel at that time is calculated from the distance traveled during the period from storing the data X to acquiring the data Y and the rotation amount of the
[0118]
In S765, the wheel characteristics used when the wheel rotation position / speed detector 12 detects the vehicle position / speed are updated to the wheel characteristics calculated in S760. Therefore, thereafter, the wheel rotation position / speed detector 12 detects the vehicle position / speed based on the wheel characteristics updated by the process of S765. After updating the wheel characteristics in S765, in S770, the data Y acquired in S750 is saved as new data X (the content stored in the non-volatile memory is updated), and the counter N is reset to 0 in S780. This wheel characteristic calculation process is once terminated.
[0119]
Thereafter, while the vehicle speed is in the speed range of 30 to 50 km / h, the counter N is incremented again every time this wheel characteristic calculation process is executed (S730). The vehicle position and wheel rotation pulse count value by the electromotive force method are acquired as data Y, and the wheel characteristics based on the data Y and data X are calculated in S760 as described above.
[0120]
On the other hand, if the vehicle speed becomes lower than, for example, 30 km / h while the “calculating” flag is set, a negative determination is made in S710 and a negative determination is also made in 820, and the “calculating” flag is cleared in subsequent S840. . Then, after that, when the vehicle speed again enters the range of 30 to 50 km / h, first, the process proceeds from S710 to S790 to S790, and the “calculating” flag is set again. As a result, the wheel characteristics are calculated based on the processing after S800, that is, the comparison between the data X and the data Y, as described above.
[0121]
Further, when the vehicle speed exceeds 50 km / h (for example, less than 100 km / h) while the “calculating” flag is set, a negative determination is made in S710, an affirmative determination is made in S820, and the value of the counter N is set in S830. Increment and once complete this process. In this case, the “calculating” flag is not cleared because the vehicle position is detected by the speed electromotive force method and the vehicle position by the wheel rotation pulse method while the vehicle speed exceeds 50 km / h and is less than 100 km / h. If the counter N is 10 or more when the speed range again becomes 30-50 km / h, the data Y acquired at that time and the data stored before exceeding 50 km / h are saved. This is because the wheel characteristics can be calculated based on the data X.
[0122]
In other words, the wheel characteristics are calculated / updated only when the vehicle speed is in the speed range of 30 to 50 km / h. The counter N is incremented without clearing the “medium” flag, and the data X continues to be held. When the vehicle is outside the speed range of 30 km / h or more and less than 100 km / h, the “calculating” flag is cleared, and when the vehicle enters the speed range of 30 to 50 km / h again, “calculating” in S790. The flag will be set again.
[0123]
As described above in detail, in the position detection system of the present embodiment, the vehicle position is detected by each of the three methods, and the vehicle position by the wheel rotation pulse method is 30 km in a speed range of less than 30 km / h. In the speed range above / h, the vehicle position based on the speed electromotive force method is selected and used for various vehicle controls. The vehicle position detected by the coil count method is reset within the speed range of 25 km / h or less where the wheel rotation pulse method is selected, and the vehicle position being detected by the wheel rotation pulse method is reset to improve accuracy. Used to improve. Further, when the vehicle speed is in a speed range of 30 to 50 km / h, the wheel characteristics are calculated based on the vehicle position detected by the speed electromotive force method selected at that time and the wheel rotation pulse count value. The wheel characteristics used by the wheel rotational position / speed detector 12 are updated to the calculated wheel characteristics.
[0124]
In the position detection control process described above, when the vehicle
[0125]
Therefore, according to the position detection system of the present embodiment, when the speed electromotive force position speed information is selected and the vehicle speed is in the range of 30 to 50 km / h, the
[0126]
In addition, during the selection of the wheel rotation pulse position speed information, the vehicle position is regenerated periodically (every time the coil count value Kc is counted up in this embodiment) by the highly accurate position information detected by the coil count method. Every time it is set and reset, it can continue to detect the vehicle position starting from its exact position, and the effects of errors due to wheel diameter changes, gliding, etc. will accumulate and the running control will become impossible. There is no fear, and the position detection accuracy by the wheel rotation pulse method can be further increased.
[0127]
Further, in the present embodiment, since the wheel characteristics are calculated by the two
[0128]
Here, the correspondence between the components of the present embodiment and the components of the present invention will be clarified. In the present embodiment, the wheel rotation position speed detection unit 12 (except the wheel characteristic calculation unit 12a)Claims 5 and 6ofSecondIt corresponds to the wheel rotation position detection means, and the speed electromotive force position
[0129]
Further, in the wheel rotation pulse position information reset process of FIG.Claim 6In the wheel characteristic calculation process of FIG. 7, the process of S760 is equivalent to the process executed by the second
[0130]
In the present embodiment, the wheel rotational position speed detection unit 12 directly uses the calculated wheel characteristic as it is every time the wheel characteristic is calculated in S760. Obtain the average value of all the wheel characteristics repeatedly calculated from 60 entering the speed range of 50 km / h or less while decelerating until it slows down to a speed lower than 30 km / h. Then, it may be used when detecting the vehicle position by the wheel rotation pulse method when the subsequent vehicle speed becomes less than 30 km / h.
[0131]
In this way, even if the wheel characteristics calculated immediately before switching to the wheel rotation pulse method become inaccurate due to electromagnetic noise or the like, the inaccurate value is used as it is. The average value of all the wheel characteristics calculated in the speed range of 30 to 50 km / h including the inaccurate value is used for the detection of the vehicle position / speed in the wheel rotational position / speed detector 12. The Therefore, even if inaccurate wheel characteristics occur due to electromagnetic noise etc. during calculation of wheel characteristics, detection of a highly accurate vehicle position is hardly affected after switching to the wheel rotation pulse method. Is possible.
[0132]
In the present embodiment, the wheel characteristics are calculated when the vehicle speed is in the range of 30 to 50 km / h. However, the speed range for calculating the wheel characteristics is not limited to the above range, and the speed electromotive force is calculated. Since the wheel characteristics can be calculated within the speed range where the vehicle position can be detected by both the method and the wheel rotation pulse method (in this embodiment, 30 km / h or more and less than 100 km / h), the wheel characteristics can be calculated as appropriate within this speed range. be able to. However, in order to detect the vehicle position / speed based on the more accurate wheel characteristics, the wheel rotation position / speed detection unit 12 calculates until just before switching to the wheel rotation pulse method as in this embodiment. It is desirable to calculate the wheel characteristics in the low speed range as much as possible.
[0133]
Further, in the present embodiment, the wheel characteristics are calculated in advance when the speed electromotive force position speed information is selected, and the calculation is performed when the wheel rotation pulse method is selected at less than 30 km / h. The vehicle position / speed is detected using the wheel characteristics. However, the present invention is not limited to this. For example, if vehicle position detection by the speed electromotive force method is possible in a speed range of 20 km / h or more, it is less than 30 km / h. Even after the wheel rotation pulse method is selected, the wheel characteristics may be continuously calculated, and the latest wheel characteristics may be used each time the wheel characteristics are calculated.
[0134]
In this case as well, the calculated wheel characteristics are not directly used as they are, but the average value of the wheel characteristics calculated over a plurality of times, for example, taking the average of several consecutively calculated wheel characteristics. May be used. In this way, as described above, even if inaccurate wheel characteristics are generated due to electromagnetic noise or the like, the vehicle position can be accurately detected with almost no influence.
[0135]
Furthermore, in the wheel rotation pulse position information reset process of S220, the vehicle position being detected is reset by the wheel rotation pulse method every time the coil count value Kc is incremented (that is, every time the
[0136]
Further, in the present embodiment, the
[0137]
Furthermore, in this embodiment, in order to count the number of levitation / guide coils 42 in the coil count method, the
[0138]
However, as can be seen from the detection principle, this method requires that an electromotive force is induced in the levitation /
[Second Embodiment]
The position detection system of the present embodiment has substantially the same configuration as the position detection system of the first embodiment (see FIG. 1), except that the wheel characteristic calculation method is different. Specifically, in the first embodiment, the wheel characteristic calculation unit 12a calculates the wheel characteristic based on the vehicle position detected by the speed electromotive force position
[0139]
Further, the position detection control process executed by the
[0140]
Therefore, also in this embodiment, the position detection system of FIG. 1 described in the first embodiment is configured except for the above-described differences, and FIG. 5 and FIG. 5 described in the first embodiment are also excluded except for the above-mentioned differences. A description will be given assuming that each process of FIG. 6 is executed. Of the processes executed by the
[0141]
When this process is started, it is first determined in S910 whether or not the vehicle position detected by the coil count method is normal. Since the specific determination as to whether or not normal has already been made in S150 (see FIG. 5), in S910, based on the determination result in S150, if it is not determined normal, the process proceeds to S995. The “under calculation” flag is cleared, and the wheel characteristic calculation process is temporarily ended. If the wheel characteristic is determined to be normal in S150, the process proceeds to S920.
[0142]
In S920, it is determined whether or not the vehicle speed is less than 100 km / h. If it is 100 km / h or more, the process proceeds to S995 as it is. If not, the determination is affirmative and the process proceeds to S930. In S930, it is determined whether or not the “calculating” flag is set, and the “calculating” flag is still set immediately after departure or immediately after decelerating from high speed traveling to less than 100 km / h. If not, the process proceeds to S980.
[0143]
In S980, it is determined whether or not the coil count value Kc has been updated from the previous time (when the previous S980 was executed). This determination is made not only when the process of S980 is executed for the first time, but once the process of S980 has been executed, a negative determination is made in S910 or S920, and the “calculating” flag is cleared (S995), and then again. When the process of S980 is executed, the previous coil count value Kc is processed as not existing. In other words, in the first S980 after departure or in the first S980 after the “calculating” flag is cleared in S995, since the previous coil count value Kc does not exist, a negative determination is made and the wheel characteristic calculation process is terminated as it is. To do.
[0144]
Thereafter, a negative determination is continued in S980 until the coil count value Kc is updated. However, when the coil count value Kc is updated, an affirmative determination is made in S980, and the process proceeds to S985. In S985, the updated coil count value Kc1, the position information (vehicle position) b1 by the coil count method at that time, and the wheel rotation pulse count value Kw3 are stored as data X in a non-volatile memory (not shown). Then, in S990, the “calculating” flag is set, and the wheel characteristic calculation process is once ended.
[0145]
Since the “calculating” flag is set in this way, this wheel characteristic calculation process is executed again. If both affirmative determination is made in S710 and S720, an affirmative determination is made in S930 and the process proceeds to S940. In S940, it is determined whether or not the coil count value has been updated from the coil count value Kc1 stored as data X in S985. A negative determination is made unless the coil count value is updated, and the wheel characteristic calculation process is immediately terminated. When the coil count value is updated from the value of data X (Kc1), an affirmative determination is made in S940, and the process proceeds to S950. In other words, from the time when the data X is stored in S985 by updating (counting up) the coil count value, the
[0146]
In S950, the updated new coil count value Kc2, the position information b2 by the coil count method at that time, and the wheel rotation pulse count value Kw4 are acquired as data Y. In subsequent S960, the wheel characteristics are calculated based on the data Y and the data X being stored in the nonvolatile memory. Specifically, it can be calculated by the following formula.
[0147]
Wheel characteristics = (b2-b1) / (Kw4-Kw3)
In other words, the distance traveled during the period from when the data X is stored until the data Y is acquired (in the above example, u [m]) and the rotation amount of the
[0148]
In S965, the wheel characteristics used when the wheel rotation position / speed detector 12 detects the vehicle position / speed are updated to the wheel characteristics calculated in S960. Therefore, thereafter, the wheel rotation position / speed detector 12 detects the vehicle position / speed based on the wheel characteristics updated by the process of S965. After updating the wheel characteristics in S965, in S970, the data Y acquired in S950 is saved as new data X (the contents stored in the nonvolatile memory are updated), and this wheel characteristic calculation process is temporarily terminated.
[0149]
Thereafter, while the vehicle speed is within a speed range of less than 100 km / h and the vehicle position detected by the coil count method is normal, the coil count at that time is counted each time the coil count value Kc is counted up. The vehicle position and the wheel rotation pulse count value obtained by the value Kc and the coil count method are acquired as data Y, and the wheel characteristics are calculated based on the data Y and data X in S960 in the same manner as described above.
[0150]
As described above in detail, in the position detection system of this embodiment, when the vehicle speed is less than 100 km / h, the coil count is determined based on the vehicle position detected by the coil count method and the wheel rotation pulse count value. The wheel characteristics are calculated every time the value Kc is counted up. That is, even in the speed range of less than 30 km / h where the wheel rotation pulse method is selected, the wheel characteristics are always calculated every time the coil count value Kc is counted up while the vehicle is traveling.
[0151]
Except for the wheel characteristic calculation processing in S230, the vehicle position is the same as in the first embodiment, and the vehicle position based on the wheel rotation pulse method is used in the speed range below 30 km / h, and the speed electromotive force method is used in the speed range above 30 km / h. The vehicle positions by are respectively selected and used for various vehicle controls. The vehicle position detected by the coil count method is reset in the speed range of 25 km / h or less where the wheel rotation pulse position speed information is selected (the wheel rotation pulse position information reset process in FIG. 6). ) And used to improve accuracy.
[0152]
Therefore, according to the position detection system of the present embodiment, every time the coil count value Kc is counted up in the entire speed range of less than 30 km / h in which the wheel rotation pulse method is selected, the accuracy according to the wheel state at that time A correct wheel characteristic is calculated, and position / speed detection based on the accurate wheel characteristic is performed. Therefore, in addition to the same effects as the first embodiment, the wheel rotation is compared to the first embodiment in which the wheel characteristics are calculated only in the speed range where the vehicle position detection by the speed electromotive force method is normally performed. The accuracy of vehicle position detection by the pulse method is further improved.
[0153]
In the present embodiment, the wheel rotation position speed detection unit 12 (except the wheel characteristic calculation unit 12a)Claims 3 and 4ofFirstCorresponding to the wheel rotation position detection means, the coil count position speed detection unit 13 and the wheel characteristic calculation unit 12aClaim 3Coil count distance calculating means is configured, and the coil count position speed detecting unit 13Claim 4Is equivalent to the coil count distance calculation means, and the wheel characteristic calculation
[0154]
Further, in the wheel rotation pulse position information reset process of FIG.Claim 48 corresponds to the processing executed by the first resetting means, and in the wheel characteristic calculation processing of
[0155]
In the present embodiment as well, every time the wheel characteristics are calculated in S960 (see FIG. 8), the wheel rotational position / speed detector 12 is not limited to detecting the vehicle position / speed using the wheel characteristics. For example, an average value of the wheel characteristics calculated over a plurality of times may be used. In this way, even if an inaccurate wheel characteristic is calculated once due to electromagnetic noise or the like, the vehicle position can be detected more accurately with almost no influence.
[0156]
In the present embodiment, accurate wheel characteristics are used until 30 km / h or more from the start by continuously calculating the wheel characteristics even in the entire speed range of less than 30 km / h where the wheel rotation pulse method is selected. However, the present invention is not limited to this. For example, as in the first embodiment, wheel characteristics are calculated in advance in a speed range of 30 km / h or more before the wheel rotation pulse method is selected. In addition, after the speed becomes less than 30 km / h, the vehicle position may be detected using the calculated wheel characteristics.
[0157]
This makes it possible to obtain more accurate wheel characteristics immediately before the wheel rotation pulse method is selected, at least when the vehicle decelerates from a high speed travel to a speed range of less than 30 km / h. However, if the wheel diameter changes between the time when the wheel rotation pulse method is selected and the time when the
[Reference example]
Hereinafter, as a reference example, calculation of wheel characteristics and detection of a vehicle position using a method similar to the first or second embodiment in a conventional railway traveling on wheels on a rail will be described. In conventional railways, sleepers or slabs arranged at predetermined intervals along the track can be used instead of the levitation coil in the magnetic levitation railway.
Figure 9 shows the bookReference exampleIt is explanatory drawing which shows schematic structure of the whole position detection system. BookReference exampleThis position detection system is for detecting a vehicle position in a conventional railway traveling on wheels on a rail. As shown in FIG.1 isThey are arranged adjacent to each other with a slight gap. The arrangement interval between adjacent slabs 91 is w [m]. A
[0158]
The wheel rotation
[0159]
The
[0160]
The position detection device 94 detects the position of the vehicle 90 (absolute position on the slab track) based on the wheel rotation pulse count value Kw, outputs the detected position to each part in the
[0161]
The detection of the vehicle position by the wheel rotation
[0162]
The slab count
[0163]
The calculation of the wheel characteristics by the wheel characteristic calculation unit 96a is performed based on the vehicle position and the slab count value Ks from the slab count
[0164]
Next, a wheel characteristic calculation process that the
[0165]
When this process is started, first, in S310, it is determined whether or not the data X is stored in a nonvolatile memory (not shown). Since the data X is stored / updated in S380 or S360 described later, a negative determination is made here and the process proceeds to S370. In S370, it is determined whether or not the slab count value Ks has been updated from the previous time (when the previous S370 was executed), but when the process of S370 is executed for the first time, the previous slab count value Ks does not exist. If the determination is negative, the wheel characteristic calculation process is temporarily terminated.
[0166]
Thereafter, a negative determination is continued in S370 until the slab count value Ks is updated. However, when the slab count value Ks is updated, an affirmative determination is made in S370 and the process proceeds to S380. In S380, the updated slab count value Ks1, the position information (vehicle position) c1 by the slab count
[0167]
Therefore, in the subsequent processing of S310, an affirmative determination is made and the processing proceeds to S320. In S320, it is determined whether or not the slab count value has been updated from the slab count value Ks1 stored as data X in S380, a negative determination is made unless the slab count value is updated, and the wheel characteristic calculation process is immediately terminated. When the slab count value is updated from the value of data X (Ks1), an affirmative determination is made in S320, and the process proceeds to S330. That is, since the data X is stored in S380 by updating (counting up) the slab count value, the
[0168]
In S330, the updated new slab count value Ks2, the vehicle position c2 by the slab count
[0169]
Wheel characteristics = (c2-c1) / (Kw6-Kw5)
That is, the distance (w [m] in the above example) traveled during the period from storing the data X to acquiring the data Y, and the rotation amount of the
[0170]
In S350, the wheel characteristic used when the wheel rotation
[0171]
Thereafter, each time the slab count value Ks is counted up, the vehicle position and the wheel rotation pulse count value obtained by the slab count value Ks and the slab count
[0172]
As detailed above, the bookReference exampleIn this position detection system, the wheel characteristics are calculated every time the slab count value Ks is counted up based on the vehicle position detected by the slab
[0173]
Although not shown in FIG.Reference exampleHowever, when leaving the vehicle base, the vehicle position is initially set and the wheel characteristics at that time are calculated by passing through the two ground elements..
[0174]
BookReference exampleIn addition, not only updating the wheel characteristics every time the slab count value Ks is counted up (that is, every time the
[0175]
As in the first or second embodiment, for example, each time the slab count value Ks is counted up, the wheel rotation position detection unit is based on the vehicle position detected by the slab count
[0176]
In addition, bookReference exampleIn this case, the travel distance of the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram showing a schematic configuration of a position detection system according to a first embodiment.
FIG. 2 is an explanatory diagram (plan view) illustrating a schematic configuration of the ground coil device and a positional relationship between the ground coil device and the vehicle.
FIG. 3 is an explanatory diagram showing a schematic configuration inside a wheel rotation pulse counting device.
FIG. 4 is an explanatory diagram showing a schematic configuration inside a coil count device.
FIG. 5 is a flowchart showing position detection control processing executed by the CPUs of the first and second embodiments.
6 is a flowchart showing details of a wheel rotation pulse position information reset process in S220 in the position detection control process of FIG. 5;
FIG. 7 is a flowchart showing a wheel characteristic calculation process of the first embodiment.
FIG. 8 is a flowchart showing wheel characteristic calculation processing according to the second embodiment.
FIG. 9Reference exampleIt is explanatory drawing which shows schematic structure of this position detection system.
FIG. 10Reference exampleIt is a flowchart which shows the wheel characteristic calculation process of.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (6)
前記車輪の回転あたりの走行距離を示す車輪特性を算出する方法であって、
前記車輪走行時に、前記車両の走行に伴って通過する前記浮上コイルの数をカウントして、該カウント値及び前記浮上コイルの配置間隔に基づいて前記車両の走行距離を算出し、
該算出した走行距離と、該走行距離を走行した際の前記車輪の回転量とに基づいて、前記車輪特性を算出する
ことを特徴とする車輪特性算出方法。When the vehicle speed is lower than a predetermined levitation speed, the vehicle travels with the wheels provided in the vehicle. Above the levitation speed, the vehicle is mounted on a levitation coil disposed at a predetermined interval along the track and on the vehicle side. In the magnetic levitation railway of the primary ground system that levitates by levitating the vehicle by magnetic interaction with the field,
A method of calculating wheel characteristics indicating a travel distance per rotation of the wheel,
Counting the number of the levitation coils that pass as the vehicle travels during the wheel travel, and calculating the travel distance of the vehicle based on the count value and the spacing between the levitation coils,
The wheel characteristic calculation method, wherein the wheel characteristic is calculated based on the calculated travel distance and the amount of rotation of the wheel when traveling the travel distance.
前記車両に備えられた車輪の回転あたりの走行距離を示す車輪特性を算出する方法であって、
前記車輪による車輪走行時における、所定期間中の前記車両の走行距離を、前記車両の走行に伴って前記推進コイルに誘起される速度起電力に基づいて算出し、
該算出した走行距離と、前記所定期間中の前記車輪の回転量とに基づいて、前記車輪特性を算出する
ことを特徴とする車輪特性算出方法。In the ground-based primary railway that propels the vehicle by magnetic interaction between the propulsion coil and the field mounted on the vehicle side by energizing the propulsion coil disposed along the track on the ground side,
A method of calculating wheel characteristics indicating a travel distance per rotation of a wheel provided in the vehicle,
The distance traveled by the vehicle during a predetermined period during wheel travel by the wheels is calculated based on the speed electromotive force induced in the propulsion coil as the vehicle travels,
The wheel characteristic calculation method, wherein the wheel characteristic is calculated based on the calculated travel distance and the rotation amount of the wheel during the predetermined period.
前記車輪走行時に、前記車輪の回転量、及び該車輪の回転あたりの走行距離を示す車輪特性に基づいて、前記車両の走行距離を算出し、該算出された走行距離に基づいて前記軌道上における前記車両の位置を検出する第1車輪回転位置検出手段を備えた位置検知装置であって、
前記車両の走行に伴って通過する前記浮上コイルの数をカウントし、該カウント値及び前記浮上コイルの配置間隔に基づいて前記車両の走行距離を算出するコイルカウント距離算出手段と、
該コイルカウント距離算出手段により算出された走行距離と、該走行距離を走行した際の前記車輪の回転量とに基づいて、前記車輪特性を算出する第1車輪特性算出手段と、
前記第1車輪回転位置検出手段が前記車両の位置を検出する際に用いる車輪特性を、前記第1車輪特性算出手段により算出された車輪特性に基づいて更新する第1更新手段と、
を備えたことを特徴とする位置検知装置。When the vehicle speed is lower than a predetermined levitation speed, the vehicle travels with the wheels provided in the vehicle. Above the levitation speed, the vehicle is mounted on a levitation coil disposed at a predetermined interval along the track and on the vehicle side. In the magnetic levitation railway of the primary ground system that levitates by levitating the vehicle by magnetic interaction with the field,
When the wheel travels, the travel distance of the vehicle is calculated based on the amount of rotation of the wheel and the wheel characteristic indicating the travel distance per rotation of the wheel, and on the track based on the calculated travel distance. A position detection device comprising first wheel rotation position detection means for detecting the position of the vehicle,
Coil count distance calculation means for counting the number of the levitation coils that pass as the vehicle travels, and calculating the mileage of the vehicle based on the count value and the interval between the levitation coils;
First wheel characteristic calculation means for calculating the wheel characteristics based on the travel distance calculated by the coil count distance calculation means and the amount of rotation of the wheel when traveling the travel distance;
First updating means for updating the wheel characteristics used when the first wheel rotation position detecting means detects the position of the vehicle based on the wheel characteristics calculated by the first wheel characteristic calculating means;
A position detection device comprising:
更に、前記第1車輪回転位置検出手段により検出される前記車両の位置を、前記コイルカウント距離算出手段により検出された位置に基づいて再設定する第1位置再設定手段を備えた
ことを特徴とする請求項3記載の位置検知装置。The coil count distance calculating means also detects the position of the vehicle on the track based on the travel distance calculated by the coil count distance calculating means itself,
The vehicle further comprises first position resetting means for resetting the position of the vehicle detected by the first wheel rotation position detecting means based on the position detected by the coil count distance calculating means. The position detection device according to claim 3 .
前記車両に備えられた車輪による車輪走行時に、前記車輪の回転量、及び前記車輪の回転あたりの走行距離を示す車輪特性に基づいて前記車両の走行距離を算出し、該算出された走行距離に基づいて前記軌道上における前記車両の位置を検出する第2車輪回転位置検出手段を備えた位置検知装置であって、
前記車両の走行に伴って前記推進コイルに誘起される速度起電力に基づいて、前記車両の走行距離を算出する速度起電力距離算出手段と、
前記車輪走行時に、前記速度起電力距離算出手段により算出された所定期間中の前記車両の走行距離と、該所定期間中の前記車輪の回転量とに基づいて、前記車輪特性を算出する第2車輪特性算出手段と、
前記第2車輪回転位置検出手段が前記車両の位置を検出する際に用いる車輪特性を、前記第2車輪特性算出手段により算出された車輪特性に基づいて更新する第2更新手段と、
を備えたことを特徴とする位置検知装置。In the ground-based primary railway that propels the vehicle by magnetic interaction between the propulsion coil and the field mounted on the vehicle side by energizing the propulsion coil disposed along the track on the ground side,
At the time of wheel traveling by a wheel provided in the vehicle, the traveling distance of the vehicle is calculated based on wheel characteristics indicating a rotation amount of the wheel and a traveling distance per rotation of the wheel, and the calculated traveling distance is calculated. A position detection device comprising second wheel rotation position detection means for detecting the position of the vehicle on the track on the basis of,
Speed electromotive force distance calculating means for calculating a travel distance of the vehicle based on a speed electromotive force induced in the propulsion coil as the vehicle travels;
A second characteristic for calculating the wheel characteristics based on the travel distance of the vehicle during a predetermined period calculated by the speed electromotive force distance calculating means and the amount of rotation of the wheel during the predetermined period during the wheel travel; Wheel characteristic calculation means;
Second update means for updating the wheel characteristics used when the second wheel rotation position detection means detects the position of the vehicle based on the wheel characteristics calculated by the second wheel characteristic calculation means;
A position detection device comprising:
更に、前記車両の走行に伴って通過する前記浮上コイルの数をカウントし、該カウント値及び前記浮上コイルの配置間隔に基づいて前記軌道上における前記車両の位置を検出するコイルカウント位置検出手段と、
前記第2車輪回転位置検出手段により検出される前記車両の位置を、前記コイルカウント位置検出手段により検出された位置に基づいて再設定する第2位置再設定手段と、
を備えたことを特徴とする請求項5記載の位置検知装置。When the vehicle speed is lower than a predetermined levitation speed, the railway performs wheel traveling by the wheel, and above the levitation speed, the magnetic interaction between the levitation coil and the field arranged at predetermined intervals along the track. Is a magnetic levitation railway that levitates by levitating the vehicle by
Coil counting position detecting means for counting the number of the levitation coils that pass as the vehicle travels, and detecting the position of the vehicle on the track based on the count value and the arrangement interval of the levitation coils; ,
Second position resetting means for resetting the position of the vehicle detected by the second wheel rotation position detecting means based on the position detected by the coil count position detecting means;
The position detection device according to claim 5, further comprising:
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