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JP3802989B2 - 作業車両の油圧回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行時に誤操作により作業機を操作することによる変速ショックを防止した作業車両の油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、油圧ショベルなどの作業車両では、作業機用の複数の油圧ポンプの吐出油を合流して、走行油圧モータに供給し走行速度の大幅な増速を図っていた。そのような従来の技術として「特開昭56−16735号公報」がある。この従来の技術の走行部分を図3に抜粋して説明する。第1油圧ポンプ51は旋回弁52を介して旋回油圧モータ53に接続され、旋回弁52のバイパスポートからは走行弁54を介して走行油圧モータ55に接続される。又、第1油圧ポンプ51の吐出管路にはパイロット式リリーフ弁56が接続される。第2油圧ポンプ57はブーム弁58を介してブームシリンダ59に接続され、ブーム弁58のバイパスポートからの油は、旋回弁52のバイパスポートからの油と合流して走行弁54を介して走行油圧モータ55に接続される。又、第2油圧ポンプ57の吐出管路にはパイロット式のアンロード弁60が接続される。走行油圧回路の高圧側の油圧はシャトル弁61を介してリリーフ弁56のパイロット受圧部56aとアンロード弁60のパイロット受圧部60aとに導入される。
【0003】
図3の作動について説明する。第1油圧ポンプ51と第2油圧ポンプ57の吐出油が合流して高速で作業車両が走行中に、走行路面の凹凸などで走行駆動力が増して走行油圧が上昇すると、リリーフ弁56のパイロット受圧部56aとアンロード弁60のパイロット受圧部60aとに導入されるパイロット圧が上昇する。そして、パイロット圧が所定圧以上になると、アンロード弁60がアンロードすると共にリリーフ弁56の設定圧がパイロット圧に応じて上昇する。このため、走行油圧モータ55は第1油圧ポンプ51だけの吐出油により低速で駆動されるため作業車両は低速で走行する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の技術には次のような問題がある。
(1)第1油圧ポンプ51と第2油圧ポンプ57の吐出油により高速で走行中に旋回弁52やブーム弁58を不用意に操作すると、今まで走行油圧モータ55に流れていた圧油は旋回油圧モータ53やブームシリンダ59に流れる。これにより、片方の油圧ポンプ51,57だけで走行油圧モータ55を駆動することになるため、走行油圧モータ55の回転速度が急に低下して作業車両が急減速される。又、第1油圧ポンプ51と第2油圧ポンプ57のいずれか一方で旋回弁52やブーム弁58を操作しながら低速で走行中に旋回弁52やブーム弁58を中立に操作して作業を中止すると、第1油圧ポンプ51と第2油圧ポンプ57の両方の油圧ポンプ51及び57で走行油圧モータ55を駆動することになる。これにより、走行油圧モータ55の回転速度が急に上昇して作業車両が急増速される。このように、オペレータに与える変速ショックが大きいため乗心地性が低下する問題があった。
(2)走行管路の高圧をシャトル弁61を介してリリーフ弁56やアンロード弁60のパイロット受圧部56a,60aに導いているため、シャトル弁61やシャトル弁61からパイロット受圧部56a,60aまでの配管が必要になる。このため、シャトル弁61やシャトル弁61からの配管を省略して構成を簡素化したいという要望があった。
【0005】
本発明は上記従来の問題点に着目して、簡単な油圧回路により、誤操作による変速ショックを防止してオペレータの乗心地性と安全性を向上させた作業車両の油圧回路を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用効果】
上記目的を達成するために、第1の発明に係る作業車両の油圧回路は、複数の油圧ポンプのそれぞれの吐出油を、各油圧ポンプに対応する各アクチュエータの方向切換弁に吐出すると共に、合流管路に合流させて各アクチュエータ以外の一つの所定アクチュエータの方向切換弁に吐出する作業車両の油圧回路において、各油圧ポンプの吐出油を、各アクチュエータの方向切換弁と合流管路とに切り換えるそれぞれの切換弁と、各油圧ポンプとそれぞれの切換弁との間に介設された、それぞれの固定設定圧リリーフ弁と、複数の固定設定圧リリーフ弁の内、最高設定圧の固定設定圧リリーフ弁を上流に有する切換弁以外の切換弁と合流管路との接続管路に介設され、合流管路方向への流れを許容するそれぞれのチェック弁とを備えたことを特徴とする。
【0007】
第1の発明によれば、油圧ポンプの吐出油圧が上昇すると設定圧の低い固定設定圧リリーフ弁から最高設定圧の固定設定圧リリーフ弁まで順次リリーフするため、油圧ポンプの吐出油圧が上昇すると自動的に高速低トルクから低速高トルクに切り換わる。同様にして、油圧ポンプの吐出油圧が低下すると自動的に低速高トルクから高速低トルクに切り換わる。特に、油圧ポンプの吐出油を切換弁によって所定アクチュエータの方向切換弁側に切り換えると、油圧ポンプの吐出油は各アクチュエータには供給されない。このため、所定アクチュエータの作動中に誤操作により各アクチュエータの方向切換弁を不用意に操作することがあっても、所定アクチュエータに供給される油量が変化することはない。従って、各アクチュエータの方向切換弁を誤操作しても所定アクチュエータの作動には関係しないため安全性が向上する。又、油圧ポンプの吐出油圧に応じて速度とトルクとが自動的に切り換わるため操作性が向上すると共に、過負荷によるエンジンストップを防止できる。更に、各油圧ポンプに対応する各アクチュエータを操作するときの固定設定圧リリーフ弁を利用できると共に、可変設定圧リリーフ弁やシャトル弁等が不要となるため構成が簡素化される。
【0008】
第2の発明に係る作業車両の油圧回路は、第1の発明において、少なくとも1つの切換弁と合流管路との間に設置され、かつ、同じ切換弁の上流に設けた固定設定圧リリーフ弁より低い設定圧の低設定圧リリーフ弁を備えることを特徴とする。
【0009】
第2の発明によれば、切換弁を各アクチュエータの方向切換弁側に切り換えている間は固定設定圧リリーフ弁により設定され、切換弁を合流管路側に切り換えている間は低設定圧リリーフ弁により低圧に設定される。一般に、油圧ポンプの駆動馬力は吐出量(ポンプ容量と回転数との積)と油圧との積に比例する。このため、低設定圧リリーフ弁を備えた油圧ポンプのポンプ容量が一定であっても、所定アクチュエータの駆動時における低設定圧リリーフ弁を備えた油圧ポンプの最大駆動馬力は、対応するアクチュエータの単独駆動時における最大駆動馬力に対して設定圧の比に減少する。このように、所定アクチュエータの駆動時にはエンジンに全ポンプの駆動馬力が作用するが、低設定圧リリーフ弁を備えた油圧ポンプに作用する駆動馬力を抑えることによりエンジンが過負荷になることなくエンジンストップが防止される。
【0010】
第3の発明に係る作業車両の油圧回路は、第1あるいは第2の発明において、作業車両はクレーン車両であって、複数の油圧ポンプはクレーン車両のウインチポンプとブームポンプと旋回ポンプとであり、各アクチュエータはクレーン車両のウインチ油圧モータと、ブームシリンダと、旋回油圧モータとであり、所定アクチュエータはクレーン車両の走行油圧モータであることを特徴とする。
【0011】
第3の発明によれば、作業車両がクレーン車両の場合には、油圧ポンプの吐出油を切換弁によって走行油圧モータの方向切換弁側に切り換えると、油圧ポンプの吐出油はウインチ油圧モータやブームシリンダや旋回油圧モータには供給されない。このため、走行油圧モータの作動中に誤操作によりウインチ油圧モータやブームシリンダや旋回油圧モータの各方向切換弁を不用意に操作することがあっても、走行油圧モータに供給される油量が変化することはない。従って、ウインチ油圧モータやブームシリンダや旋回油圧モータの各方向切換弁を誤操作しても走行油圧モータの作動、即ち車速には関係しないため安全性が向上する。又、油圧ポンプの吐出油圧に応じて速度とトルクとが自動的に切り換わるためクレーン車両の操作性が向上すると共に、過負荷によるエンジンストップを防止できる。その他の作用効果については第1の発明と同様である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を図1,2により説明する。図1はクレーン車両の油圧回路を示し、各切換弁を走行状態に切り換えた状態を示す油圧回路図である。ウインチポンプ1は第1切換弁2を介して、一方はチェック弁3aを経て合流管路4から走行方向切換弁5を介して走行油圧モータ6に接続され、他方はウインチ方向切換弁7を介してウインチ油圧モータ8に接続される。又、ウインチポンプ1と第1切換弁2を接続する管路には固定設定圧(210kg/cm2 )に設定された第1固定設定圧リリーフ弁9が介設され、第1切換弁2とチェック弁3aを接続する管路には第1固定設定圧リリーフ弁9より低い設定圧(140kg/cm2 )の低設定圧リリーフ弁10が介設される。ブームポンプ11は第2切換弁12を介して、一方はチェック弁3bを経て合流管路4に接続され、他方はブーム方向切換弁13を介してブームシリンダ14に接続される。又、ブームポンプ11と第2切換弁12を接続する管路には固定設定圧(210kg/cm2 )に設定された第2固定設定圧リリーフ弁15が介設される。旋回ポンプ16は第3切換弁17を介して、一方は合流管路4に接続され、他方は旋回方向切換弁18を介して旋回油圧モータ19に接続される。又、旋回ポンプ16と第3切換弁17とを接続する管路には最高設定圧(230kg/cm2 )の固定設定圧リリーフ弁(以後、最高設定圧リリーフ弁と記す)20が介設される。
【0013】
図1の作動を説明する。第1切換弁2、第2切換弁12、第3切換弁17の各ソレノイド2a,12a,17aを励磁すると、第1切換弁2、第2切換弁12、第3切換弁17はそれぞれa位置に切り換わる。
(1)走行油圧P<140kg/cm2 の時(低トルク・高速度)
低設定圧リリーフ弁10と第2固定設定圧リリーフ弁15と最高設定圧リリーフ弁20はいずれもリリーフしないため、ウインチポンプ1とブームポンプ11と旋回ポンプ16との各吐出油は全て合流管路4に供給される。走行方向切換弁5のソレノイド5aを励磁して走行方向切換弁5をa(前進)位置に操作すると、合流管路4に供給された合計吐出油により走行油圧モータ6を高速で前進させる。走行方向切換弁5のソレノイド5bを励磁して走行方向切換弁5をb(後進)位置に操作すると、合流管路4に供給された合計吐出油により走行油圧モータ6を高速で後進させる。走行方向切換弁5のソレノイド5a,5bを共に励磁しないと走行方向切換弁5はc(中立)位置に操作されて停止する。
【0014】
(2)140kg/cm2 ≦走行油圧P<210kg/cm2 の時(中トルク・中速度)
低設定圧リリーフ弁10は第1固定設定圧リリーフ弁9に先行してリリーフするが、第2固定設定圧リリーフ弁15と最高設定圧リリーフ弁20はいずれもリリーフしないため、ブームポンプ11と旋回ポンプ16との各吐出油が合流管路4に供給される。このときには、合流管路4から固定設定圧リリーフ弁10方向への流れはチェック弁3aにより阻止される。この状態で、走行方向切換弁5のソレノイド5aを励磁して走行方向切換弁5をa(前進)位置に操作すると、合流管路4に供給されたブームポンプ11と旋回ポンプ16との各吐出油により走行油圧モータ6を中速で前進させる。走行方向切換弁5のソレノイド5bを励磁して走行方向切換弁5をb(後進)位置に操作すると、合流管路4に供給されたブームポンプ11と旋回ポンプ16との各吐出油により走行油圧モータ6を中速で後進させる。走行方向切換弁5のソレノイド5a及び5bを共に励磁しないと、走行方向切換弁5はc(中立)位置に操作されて停止する。又、一般に、油圧ポンプの駆動馬力は吐出量(ポンプ容量と回転数との積)と油圧との積に比例する。このため、前記のように、ウインチポンプ1のポンプ容量が一定であっても、走行油圧モータ6の駆動時におけるウインチポンプ1の最大駆動馬力はウインチ油圧モータ8の単独駆動時の(140/210)倍、即ち、設定圧の比に抑えられる。従って、走行油圧モータ6の駆動時にはウインチポンプ1とブームポンプ11と旋回ポンプ16との全駆動馬力がエンジンに作用するが、ウインチポンプ1の最大駆動馬力はウインチ油圧モータ8の単独駆動時の(140/210)倍に抑えられるため、エンジンが過負荷になることなくエンジンストップが防止される。
【0015】
(3)210kg/cm2 ≦走行油圧P<230kg/cm2 の時(高トルク・低速度)
低設定圧リリーフ弁10は第1固定設定圧リリーフ弁9に先行してリリーフすると共に、第2固定設定圧リリーフ弁15もリリーフするが、最高設定圧リリーフ弁20(230kg/cm2 に設定)はリリーフしないため、旋回ポンプ16の吐出油だけが合流管路4に供給される。このときには、合流管路4から固定設定圧リリーフ弁10方向への流れはチェック弁3aにより、又、合流管路4から固定設定圧リリーフ弁12方向への流れはチェック弁3bにより阻止される。この状態で、走行方向切換弁5のソレノイド5aを励磁して走行方向切換弁5をa(前進)位置に操作すると、合流管路4に供給された旋回ポンプ16の吐出油により走行油圧モータ6を低速で前進させる。走行方向切換弁5のソレノイド5bを励磁して走行方向切換弁5をb(後進)位置に操作すると、合流管路4に供給された旋回ポンプ16の吐出油により走行油圧モータ6を低速で後進させる。走行方向切換弁5のソレノイド5a及び5bを共に励磁しないと走行方向切換弁5はc(中立)位置に操作されて停止する。又、一般に、油圧ポンプの駆動馬力は吐出量(ポンプ容量と回転数との積)と油圧との積に比例するため、前記のように、ウインチポンプ1のポンプ容量が一定であっても、走行油圧モータ6の駆動時におけるウインチポンプ1の最大駆動馬力はウインチ油圧モータ8の単独駆動時の(140/210)倍、即ち、設定圧の比に抑えられる。従って、走行油圧モータ6の駆動時にはウインチポンプ1とブームポンプ11と旋回ポンプ16との全駆動馬力がエンジンに作用するが、ウインチポンプ1の最大駆動馬力はウインチ油圧モータ8の単独駆動時の(140/210)倍に抑えられるため、エンジンが過負荷になることなくエンジンストップが防止される。
【0016】
以上のように、クレーン車両の走行油圧が上昇すると設定圧の低い低設定圧リリーフ弁10から最高設定圧リリーフ弁20まで、走行油圧に応じて順次リリーフして行くので、走行油圧モータ6への供給油量は走行油圧の上昇に応じて大流量から小流量へ変化する。その結果、走行油圧モータ6は自動的に高速低トルクから低速高トルクに切り換わる。又、走行油圧が低下すると設定圧の高い固定設定圧リリーフ弁20から設定圧の低い固定設定圧リリーフ弁10まで、走行油圧に応じて順次リリーフしなくなるので、走行油圧モータ6への供給油量は走行油圧の低下に応じて小流量から大流量へ変化する。このように、走行油圧に応じて自動的に高速低トルクから低速高トルク、及び低速高トルクから高速低トルクに切り換わるため、クレーン車両の負荷トルクに応じて車速を制御する必要がないと共に、過負荷によるエンジンストップを防止できる。又、固定設定圧リリーフ弁9,10,15,20を使用でき、可変設定圧リリーフ弁やシャトル弁等が不要となるため構成が簡素化される。特に、各油圧ポンプ1,11,16の吐出油を第1切換弁2,第2切換弁12,第3切換弁17によって、走行油圧モータ6の走行方向切換弁5(合流管路4)側に切り換えると、各油圧ポンプ1,11,16の吐出油はウインチ油圧モータ8やブームシリンダ14や旋回油圧モータ19には供給されない。このため、走行油圧モータ6の作動中に誤操作によりウインチ油圧モータ8やブームシリンダ14や旋回油圧モータ19の各方向切換弁7,13,18を不用意に操作することがあっても、走行油圧モータ6に供給される油量が変化することはない。このため、クレーン車両が走行中に急変速することがなく安全性が向上する。なお、走行油圧モータ6の駆動油圧の立上がりを特に必要としない場合には、固定設定圧リリーフ弁9,10,15をアンロード弁に代えて省資源化を図るとよい。
【0017】
図2に示す作業状態の油圧回路図の作動を説明する。第1切換弁2、第2切換弁12、第3切換弁17の各ソレノイド2a,12a,17aを消磁すると、いずれも第1切換弁2、第2切換弁12、第3切換弁17はそれぞれb位置に切り換わる。すると、ウインチポンプ1の吐出油は、ウインチ方向切換弁7の操作に応じてウインチ油圧モータ8に供給され、図示しないウインチドラムを正転、逆転、又は停止させる。ブームポンプ11の吐出油は、ブーム方向切換弁13の操作に応じてブームシリンダ14に供給され、図示しないブームを上昇、下降、又は停止させる。又、旋回ポンプ16の吐出油は、旋回方向切換弁18の操作に応じて旋回油圧モータ19に供給され、図示しない上部旋回体を右旋回、左旋回、又は停止させる。
【0018】
以上のように、所定アクチュエータの作動中に誤操作により各アクチュエータの方向切換弁を不用意に操作することがあっても、所定アクチュエータに供給される油量が変化することはない。従って、各アクチュエータの方向切換弁を誤操作することがあってもオペレータの意に反して所定アクチュエータが急変速されるということがないため操作性が向上すると共に、安定して所定アクチュエータを作動できる。又、油圧ポンプの吐出油圧に応じて速度とトルクとが自動的に切り換わるため操作性が向上すると共に、過負荷によるエンジンストップを防止できる。更に、各油圧ポンプに対応する各アクチュエータを操作するときに通常用いられる固定設定圧リリーフ弁が利用できると共に、可変設定圧リリーフ弁やシャトル弁等が不要となるため構成が簡素化される。
【0019】
尚、本実施形態では、第1切換弁2、第2切換弁12、及び第3切換弁17を全てa位置に切り換えて走行油圧モータ6を駆動したが、作業車両が余り高い走行速度を必要としない場合には、予め、所定の切換弁をb位置に切り換えて走行油圧モータ6以外のアクチュエータ8,14,19等を作動させることにより、作業車両の変速ショックを防止してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る走行状態の油圧回路図である。
【図2】本発明の実施形態に係る作業状態の油圧回路図である。
【図3】従来の技術の油圧回路図である。
【符号の説明】
1…ウインチポンプ、2…第1切換弁、3a,3b…チェック弁、4…合流管路、5…走行方向切換弁、6…走行油圧モータ、7…ウインチ方向切換弁、8…ウインチ油圧モータ、9…第1固定設定圧リリーフ弁、10…低設定圧リリーフ弁、11…ブームポンプ、12…第2切換弁、13…ブーム方向切換弁、14…ブームシリンダ、15…第2固定設定圧リリーフ弁、16…旋回ポンプ、17…第3切換弁、18…旋回方向切換弁、19…旋回油圧モータ、20…最高設定圧リリーフ弁。

Claims (3)

  1. 複数の油圧ポンプのそれぞれの吐出油を、各油圧ポンプに対応する各アクチュエータの方向切換弁に吐出すると共に、合流管路に合流させて各アクチュエータ以外の一つの所定アクチュエータの方向切換弁に吐出する作業車両の油圧回路において、
    各油圧ポンプ(1,11,16) の吐出油を、各アクチュエータ(8,14,19) の方向切換弁(7,13,18) と合流管路(4) とに切り換えるそれぞれの切換弁(2,12,17) と、各油圧ポンプ(1,11,16) とそれぞれの切換弁(2,12,17) との間に介設された、それぞれの固定設定圧リリーフ弁(9,15,20) と、複数の固定設定圧リリーフ弁(9,15,20) の内、最高設定圧の固定設定圧リリーフ弁(20)を上流に有する切換弁(17)以外の切換弁(2,12)と合流管路(4) との接続管路に介設され、合流管路(4) 方向への流れを許容するそれぞれのチェック弁(3a,3b) とを備えたことを特徴とする作業車両の油圧回路。
  2. 請求項1記載の作業車両の油圧回路において、少なくとも1つの切換弁(2) と合流管路(4) との間に設置され、かつ、同じ切換弁(2) の上流に設けた固定設定圧リリーフ弁(9) より低い設定圧の低設定圧リリーフ弁(10)を備えることを特徴とする作業車両の油圧回路。
  3. 請求項1あるいは請求項2記載の作業車両の油圧回路において、作業車両はクレーン車両であって、複数の油圧ポンプ(1,11,16) はクレーン車両のウインチポンプ(1) とブームポンプ(11)と旋回ポンプ(16)とであり、各アクチュエータ(8,14,19) はクレーン車両のウインチ油圧モータと、ブームシリンダ(11)と、旋回油圧モータとであり、所定アクチュエータ(6) はクレーン車両の走行油圧モータであることを特徴とする作業車両の油圧回路。
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