JP3899871B2 - エッチング方法及びエッチング装置並びに薄膜センサの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウエハ状の被処理物に対するエッチング処理を行うエッチング方法及びエッチング装置、並びに、そのエッチング装置を用いて薄膜センサを製造するための薄膜センサの製造方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
例えば半導体圧力センサ(あるいは半導体加速度センサ)等のセンサチップを製造するにあたっては、図3に示すように、例えばシリコンウエハ等の半導体ウエハ1に、数百〜数千のセンサチップ2を形成し、その後、各センサチップ2を切離すことが行われる。この場合、ウエハ1の片面側(非処理面側)には、蒸着等により薄膜層1aが形成され、この薄膜層1aに、各センサチップ2に対応した信号処理回路を構成する回路素子や電極等が形成され、これと共に、圧力センサの場合、薄膜層1aがダイヤフラムとして機能するようになっている。
【0003】
このとき、図4に示すように、圧力センサのセンサチップ2は、前記薄膜層1aとは反対側の面(処理面)に、周囲部を除く部位に凹部2aを形成することにより、薄膜層1aがダイヤフラムとされるようになっている。前記凹部2aを形成するためには、ウエハ1の処理面を、凹部2a形成部分を除いてマスク3により覆った上で、例えば水酸化カリウムなどのエッチング液に浸すエッチング処理(ウェットエッチング)がなされるようになっている。
【0004】
図5及び図6は、いわゆるポット工法と称されるエッチング処理を行うための、従来のエッチング装置(エッチングポット)11の構成を示している。図5に示すように、このエッチング装置11は、ウエハ1の下面側(非処理面側)を受けるほぼ円板状のベース板12、ウエハ1の上面(処理面)の外周縁部をシールするパッキン13を有し外周部で前記ベース板12とシリンダ14により締結されるほぼ円筒状の筒状枠体15、この筒状枠体15の上面開口部に着脱自在に取付けられる蓋状をなすヘッド部16を備えて構成されている。
【0005】
これにて、ベース板12上にウエハ1を載置し、更に筒状枠体15を被せるように配置した上でシリンダ14内を減圧することにより、ベース板12と筒状枠体15とが相互に吸引締結されてウエハ1を挟んだ状態に保持し、このとき、ウエハ1の上面を内底面とし筒状枠体15の内周部を内壁とした処理室17が形成されるようになっているのである。
【0006】
そして、この処理室17内にエッチング液Eが供給されることにより、ウエハ1の処理面がエッチング液Eに浸漬され、エッチングが行われるようになっている。尚、前記ヘッド部16には、エッチング液供給口16a、洗浄液供給口16b、排液口16cが設けられると共に、エッチング液Eを撹拌する撹拌機18、エッチング液Eを加熱するヒータ19、電気化学ストップエッチング用の電極20等も設けられるようになっている。
【0007】
しかしながら、上記従来のものでは、もしウエハ1の薄膜層1aの一部に欠陥が存在したような場合に、エッチングが進行して薄膜層1aが露出すると、図6に示すように、エッチング液Eがその欠陥から漏れ出し、ウエハ1の非処理面側に浸入して非処理面がエッチング液Eにさらされてしまう不具合が生ずる。また、薄膜層1aを有しないウエハ1をエッチングする場合でも、エッチングの進行により薄肉となった部分に亀裂が生じて、同様にエッチング液Eが漏れてしまう虞がある。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、エッチングポットを用いてエッチングを行うものにあって、エッチングの進行に伴う薄肉部分の欠陥や亀裂に起因してエッチング液が非処理面側に漏れてしまうことを効果的に防止することができるエッチング方法及びエッチング装置並びに薄膜センサの製造方法を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のエッチング方法は、ベース板と被処理物の非処理面との間に気密空間が形成されるようにエッチングポットを構成すると共に、被処理物の非処理面を保護する保護膜を設けた状態でエッチングポットにセットし、気密空間に高圧気体を供給して、被処理物がエッチング液から受ける圧力よりも一定圧力以上大きな圧力となるように該被処理物の非処理面を加圧しながら前記被処理物に薄肉部が形成されるまでエッチング処理を実行するとともに、前記一定圧力以上大きな圧力は、前記薄肉部に亀裂が生じた場合に、前記保護膜が当該被処理物の非処理面に押付けられて、前記エッチング液の漏れが当該保護膜で封止される圧力であることを特徴とする(請求項1の発明)。
【0010】
これによれば、被処理物の非処理面が保護膜により覆われると共に、下方から加圧された状態でエッチング処理が行われるので、エッチング処理中に、もし被処理物の薄膜層に欠陥があったり、被処理物の薄肉部に亀裂が生ずることがあっても、保護膜が所定圧力で被処理物の非処理面に押付けられることになり、エッチング液の漏れがその保護膜で止まって非処理面側に浸入することを防止することができる。
【0011】
このとき、前記高圧気体として窒素ガスを採用すれば(請求項2の発明)、高圧気体が漏れるようなことがあってもエッチング液を汚染してしまうといったことを未然に防止することができる。また、前記保護膜を、被処理物の非処理面に対するレジスト膜の形成あるいは保護シートの貼付により設けることができ(請求項3の発明)、保護膜を簡易に設けることができ、その除去も容易となる。
【0012】
前記気密空間に高圧気体を供給して、前記被処理物が前記エッチング液から受ける圧力よりも一定圧力以上大きな圧力となるようになされる該被処理物の非処理面への加圧は、高圧気体供給源からの気体の圧力をオリフィスにより減圧する圧力室と、液体が貯留される槽と、基端側が前記圧力室の低圧側に接続され先端が前記槽内の液体中に開口する第1のバランス管とを備え、前記第1のバランス管の先端開口部の液体中の深さ位置によって前記気密空間に供給する気体の圧力を調整することによりなされるようにしても良い(請求項4の発明)。
【0013】
本発明のエッチング装置は、エッチングポットを、非処理面に保護膜が設けられたウエハ状の被処理物を保持した状態でベース板と被処理物の非処理面との間に気密空間が形成されるように構成すると共に、高圧気体供給源からの気体の圧力を圧力調整装置により所定圧力に調整してその気密空間に供給する構成とすると共に、前記圧力調整装置を、高圧気体供給源からの気体の圧力をオリフィスにより減圧する圧力室と、液体が貯留される槽と、基端側が圧力室の低圧側に接続され先端が槽内の液体中に開口する第1のバランス管とを設け、第1のバランス管の先端開口部の液体中の深さ位置によって気密空間に供給する気体の圧力を調整する構成としたものである(請求項5の発明)。これによれば、被処理物の非処理面を覆う保護膜を、所定圧力で被処理物の非処理面に押付けることができるので、エッチング処理中に、もし被処理物の薄膜層に欠陥があったり、被処理物の薄肉部に亀裂が生ずることがあっても、エッチング液の漏れがその保護膜で止まって非処理面側に浸入することを防止することができる。しかも、圧力室の低圧側が、第1のバランス管の先端開口部の液体中の深さ(先端開口部から液面までの高さ)に応じた圧力に調整されるので、簡単な構成で、気密空間に供給する高圧気体の圧力調整を高精度に行うことができる。
【0014】
かかる構成の圧力調整装置にあっては、更に、基端側が圧力室の高圧側に接続され先端が槽内の液体中に開口する第2のバランス管を設ける構成とすることができ(請求項6の発明)、これにより、高圧気体供給源から過大な衝撃圧力が作用した場合に、その圧力を第2のバランス管を通して逃がすことができ、気密空間にその過大な圧力が作用することを防止することができる。
【0015】
そして、本発明の薄膜センサの製造方法は、非処理面側に薄膜層を有するウエハの薄膜層上に保護膜を設ける工程と、そのウエハを上記エッチング装置のエッチングポットに保持させ、処理室内にエッチング液を供給すると共に、気密空間内に所定圧力の高圧気体を供給して処理面の所定領域を薄膜層を残すように局所的にエッチング処理する工程と、エッチング処理の終了後ウエハから保護膜を除去する工程と、ウエハを個々の薄膜センサチップに分割する工程とを含むところに特徴を有する(請求項7の発明)。これによれば、もしウエハの薄膜層に欠陥があっても、エッチング液の漏れが保護膜で止まって非処理面側に浸入することを防止することができ、薄膜センサの製造を良好に行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例について、図1ないし図4を参照しながら説明する。この実施例においても、従来例で述べたような、薄膜センサとしての半導体圧力センサのセンサチップ2を製造する場合に本発明を適用したものである。従って、図3及び図4に示すように、被処理物たるウエハ1には、数百〜数千のセンサチップ2が形成され、その後、各センサチップ2が切離される(分割される)ようになっている。この場合、ウエハ1の非処理面側には、例えば蒸着等により薄膜層1aが形成され、この薄膜層1aに、各センサチップ2に対応した信号処理回路を構成する回路素子や電極等が形成され、これと共に、その薄膜層1aがダイヤフラムとして機能するようになっている。
【0017】
このとき、ウエハ1の薄膜層1aとは反対側の面(処理面)に、周囲部を除く部位に凹部2aが形成されることにより、薄膜層1aをダイヤフラムとしたセンサチップ2が形成されるようになっている。前記凹部2aを形成するためには、ウエハ1の処理面を、凹部2a形成部分を除いてマスク3により覆い、例えば水酸化カリウム(KOH)からなるエッチング液により、その処理面に対するエッチング処理が行われるようになっている。
【0018】
そして、本実施例においては、図1及び図2に示すように、エッチング処理を行うにあたり、ウエハ1の非処理面(薄膜層1a)側には、保護膜21が設けられるようになっている。この場合、この保護膜21は、ウエハ1の非処理面全体に保護シートを貼付することにより設けられるようになっている。尚、ウエハ1の薄膜層1aの表面にレジスト膜を形成することにより、保護膜21を設けるようにしても良い。
【0019】
図1は、本実施例に係るエッチング装置22の構成を示している。このエッチング装置22は、大きく分けて、エッチングポット23と圧力調整装置24とを備えて構成される。まず、そのうちエッチングポット23の構成について述べる。このエッチングポット23は、その底部を構成するベース板25、周壁部を構成すると共に前記ベース板25との間でウエハ1を上下から挟み付けて保持する筒状枠体26、この筒状枠体26の上面開口部に着脱可能に取付けられるヘッド部27等から構成される。
【0020】
前記ベース板25は、全体として前記ウエハ1よりも十分大きな外径を有する比較的厚肉な円板状をなし、図2にも示すように、その上面の内周部には、前記ウエハ1の下面側外周部を受けるリング状の載置部25aが上方に凸となるように設けられている。また、ベース板25の外周縁部には、上方に若干立上がる立上り壁部25bが設けられており、その立上り壁部25bと前記載置部25aとの間がリング状の嵌合凹部25cとされている。さらに、前記立上り壁部25bの上面には、ゴム製のシリンダ28が配置されるようになっている。
【0021】
前記筒状枠体26は、全体として前記ウエハ1よりやや大きな径のほぼ円筒状をなすと共に、その下端部側に前記ベース板25と同等の外径となるように外周に延びる鍔状部26aを有すると共に、その下面に前記嵌合凹部25cに嵌り込む嵌合凸部26bを有している。また、図2にも示すように、この筒状枠体26の下部内周部には、パッキン支持部26cが設けられ、このパッキン支持部26cに、前記ウエハ1の上面外周縁部をシールするためのパッキン29が保持されている。
【0022】
この筒状枠体26は、前記ベース板25の載置部25a上にウエハ1がその処理面を上面として載置された状態で、前記嵌合凸部26bが嵌合凹部25cに嵌り込むようにして被せられ、このとき、前記シリンダ28が、前記立上り壁部25bと前記鍔状部26aとの間に配置される。詳しい説明は省略するが、このシリンダ28は、立上り壁部25bの上面の外周側及び内周側、鍔状部26aの下面の外周側及び内周側に夫々密着するシールリップを有し、図示しない真空ポンプにより内部が減圧されることによって、弾性的に変形しながら、ベース板25と筒状枠体26とを相互に吸引して締結するようになるのである。
【0023】
これにより、ウエハ1は、その処理面の外周縁部がパッキン29により液密にシールされた状態で、筒状枠体26とベース板25とにより上下から挟み付けられるように保持され、もって、エッチングポット23内には、前記ウエハ1の処理面を内底面とし、筒状枠体26の内周面を内壁とした処理室30が構成されるのである。
【0024】
また、前記ヘッド部27は、筒状枠体26の上面開口部を塞ぐ蓋状をなし、前記処理室30内にエッチング液E(この場合KOH)を供給するためのエッチング液供給口27a、洗浄液(この場合純水)Wを供給するための洗浄液供給口27b、処理室30内の液を排出するための排液口27cが設けられている。前記エッチング液供給口27aは外部のエッチング液供給源31に接続され、洗浄液供給口27bは外部の純水供給源32に接続されるようになっている。前記排液口27cは、図示しないエゼクタ等の排液装置に接続されている。
【0025】
さらに、このヘッド部27には、処理室30内のエッチング液Eを撹拌する撹拌機33、エッチング液Eを加熱するヒータ34、電気化学ストップエッチング用の電極35等も設けられるようになっている。これにて、前記処理室30内には、後述するようなエッチング処理時にエッチング液Eが供給され、その後の洗浄時には純水Wが供給されるようになっている。尚、エッチング処理時のエッチング液Eの液面の高さ寸法はHEとされ、洗浄時の純水Wの最高深さ寸法はHWとされる。
【0026】
さて、本実施例では、図2にも示すように、前記エッチングポット23には、前記ウエハ1の保持状態で、ベース板25の載置部25aの内周側部分とウエハ1の下面(非処理面)との間に気密空間Sが形成されるようになっている。また、ベース板25には、その気密空間Sに高圧気体(この場合窒素ガス)を供給するための供給路25dが形成されており、ベース板25の外周面部には、その供給路25dに連続する接続口部36が設けられている。そして、この接続口部36(気密空間S)には、高圧気体供給源たる窒素ガス供給源37からの窒素ガスが、前記圧力調整装置24により所定圧力に調整されて供給されるようになっている。
【0027】
ここで、前記圧力調整装置24について述べる。図1に示すように、この圧力調整装置24は、液体この場合純水Wが貯留される槽38の上部に、圧力室39を配して構成されている。前記槽38は、内部に前記純水供給源32から純水Wが供給されるようになっていると共に、内部に設けられた仕切壁38aによりその水位が一定に保たれるようになっている。仕切壁38aを乗越えた純水Wは排水路38bから排出されるようになっている。
【0028】
一方、前記圧力室39は、高圧室39aと低圧室39bとがオリフィス40を介して連通される構成とされている。前記高圧室39aには、窒素ガス供給源37が接続され、低圧室39bに、前記接続口部36ひいては気密空間Sが接続されるようになっている。これにより、窒素ガス供給源37から高圧室39aに供給された十分高圧の窒素ガスが、オリフィス40により絞られ減圧された状態で低圧室39bに導入され、気密空間Sに供給されるようになっている。
【0029】
そして、前記低圧室39bには、第1のバランス管41の基端側(上端)が接続され、その第1のバランス管41の先端(下端)が前記槽38内の純水中に開口するようになっている。これにて、低圧室39b内の圧力が所定圧力を越えるとその分の窒素ガスが第1のバランス管41から槽38内に排出され、低圧室39bが第1のバランス管41の先端開口部の純水中の深さ位置に応じた圧力に調整される。具体的には、第1のバランス管41の先端開口部の液面からの深さ位置が、HW+10mmに設定され、前記気密空間Sに供給される窒素ガスの圧力が(HW+10mm)Aqとされるようになっている。
【0030】
さらに、本実施例では、前記高圧室39aには、第2のバランス管42の基端側(上端)が接続され、その第2のバランス管42の先端(下端)が前記槽38内の底部の純水中に開口するようになっている。これにて、窒素ガス供給源37から過大な衝撃圧力が瞬間的に高圧室39aに作用した場合に、その圧力を第2のバランス管41を通して逃がすことができ、低圧室39b側ひいては気密空間Sにその過大な圧力が作用することが防止されるようになっている。これにより、気密空間Sには、圧力調整装置24によって常に一定の圧力の窒素ガスが安定して供給されるのである。
【0031】
次に、上記したエッチング装置22を用いて、エッチング処理を行う(半導体圧力センサのセンサチップ2を製造する)手順について述べる。まず、準備段階として、エッチング処理を行うべきウエハ1に対して、その非処理面(薄膜層1a)側に、例えば保護シートを貼付することにより保護膜21を設ける工程が実行される。
【0032】
エッチング処理を行うにあたっては、保護膜21が設けられたウエハ1を、処理面が上面となるようにベース板25の載置部25a上に載置し、ベース板25上に筒状枠体26を載置し、シリンダ28内を減圧して締結し、さらにヘッド部27をセットすることにより、ウエハ1を保持したエッチングポット23を構成する。引続き、処理室30内にエッチング液Eを所定液位HEまで供給すると共に、窒素ガス供給源37から圧力調整装置24を介して気密空間S内に所定圧力(HW+10mm)Aqの窒素ガスを供給することにより、エッチング処理の工程を実行する。
【0033】
これにて、ウエハ1の処理面がエッチング液Eにさらされ、マスク3により覆われていない部分のエッチングが進行する。このとき、ウエハ1の上面側はエッチング液Eの重量による圧力を受けることになるが、下面側の気密空間S内に高圧の窒素ガスが供給されることにより、ウエハ1の上面側がエッチング液Eから受ける圧力よりも大きな力で、ウエハ1の下面側が加圧されることになる。このエッチングは、図3に示すように、各センサチップ2に対応した凹部2aが形成されるまで、つまりウエハ1の薄膜層1aが露出するまで実行される。
【0034】
しかして、もし、ウエハ1の薄膜層1aの一部に欠陥があったような場合には、エッチングの進行に伴い、その部分が破損状態となってエッチング液Eがウエハ1の下面側(非処理面側)に漏れることが懸念される。ところが、本実施例では、図2に示すように、ウエハ1の非処理面には保護膜21が設けられていると共に、加圧によりその保護膜21がウエハ1の非処理面に押付けられることになり、エッチング液Eの漏れがその保護膜21で止まって非処理面側に浸入することが防止されるのである。
【0035】
エッチング処理の工程が終了すると、処理室30からエッチング液Eが排出され、処理室30内に洗浄液(純水W)が供給される洗浄の工程が実行される。この洗浄の工程においても、継続して気密空間S内に高圧の窒素ガスが供給されることにより、ウエハ1の上面側が純水Wから受ける圧力よりも大きな力で、ウエハ1の下面側(保護膜21)が加圧されることになり、薄膜層1aの欠陥に起因して純水Wが漏れるといったことが防止されるようになる。
【0036】
洗浄が終了すると、処理室10内の洗浄液が排出されると共に気密空間S内への高圧の窒素ガスの供給が停止され、引続きウエハ1の乾燥の工程が実行される。その乾燥の工程後、エッチングにより凹部2aが形成されたウエハ1がエッチングポット23から取外される。そして、ウエハ1から保護膜21を除去する工程が実行され、さらに、ウエハ1を、図4に示すような個々のセンサチップ2に分割する工程が実行される。
【0037】
このように本実施例によれば、エッチングポット23を用いてウエハ1の処理面に対するエッチングを行うものにあって、ベース板25とウエハ1の非処理面との間に気密空間Sが形成されるように構成すると共に、ウエハ1の非処理面を保護する保護膜21を設け、気密空間Sに高圧の窒素ガスを供給しながらエッチング処理を実行するようにしたので、薄膜層1aの欠陥に起因してエッチング液Eが非処理面側に漏れてしまうことを効果的に防止することができるという優れた効果を得ることができる。
【0038】
そして、特に本実施例では、圧力調整装置24を、槽38、オリフィス40を有する圧力室39、第1のバランス管41、第2のバランス管42等から構成したので、簡単な構成で、気密空間Sに供給する窒素ガスの圧力調整を高精度且つ安定して行うことができる。また、本実施例では、高圧気体として窒素ガスを採用したので、高圧気体が漏れるようなことがあってもエッチング液Eを汚染してしまうといったことを未然に防止することができ、更には、保護膜21を、保護シートの貼付により設けるようにしたので、保護膜21を簡易に設けることができ、その除去も容易となるといった利点も得ることができる。
【0039】
尚、上記実施例では、圧力調整装置24をオリフィス40や第1のバランス管41を有した簡単な構造のものとしたが、一定の圧力の高圧気体を供給することができるものであれば、機械的な装置でも良いなど各種構造のものを採用することができる。また、上記圧力調整装置24においても、第2のバランス管42は必要に応じて設ければ良い。上記実施例では、気密空間Sに供給する高圧ガスとして窒素ガスを採用したが、高圧エアー等を供給する構成としても良い。
【0040】
その他、半導体圧力センサのセンサチップの製造以外にも、広範囲に本発明を適用することができるなど、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で、適宜変更して実施し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、エッチング装置の構成を示す縦断面図
【図2】薄膜層に欠陥があった様子を示す要部の拡大縦断面図
【図3】ウエハの概略的な平面図(a)及び断面図(b)
【図4】圧力センサチップの平面図(a)及び縦断面図(b)
【図5】従来例を示すエッチング装置の縦断面図
【図6】図2相当図
【符号の説明】
図面中、1は半導体ウエハ(被処理物)、1aは薄膜層、2は圧力センサチップ(薄膜センサチップ)、21は保護膜、22はエッチング装置、23はエッチングポット、24は圧力調整装置、25はベース板、26は筒状枠体、30は処理室、37は窒素ガス供給源(高圧気体供給源)、38は槽、39は圧力室、40はオリフィス、41は第1のバランス管、42は第2のバランス管、Eはエッチング液、Sは気密空間、Wは純水(液体)を示す。
Claims (7)
- 非処理面側に薄膜層が形成されたウエハ状の被処理物を、筒状枠体及びベース板により上下から挟んで保持することにより、前記被処理物の処理面を内底面とした処理室を構成するエッチングポットを用い、その処理室内にエッチング液を供給して前記被処理物のエッチングを行うようにしたエッチング方法であって、
前記ベース板は前記被処理物の非処理面との間に気密空間が形成されるように構成されると共に、
前記被処理物をその非処理面を保護する保護膜を設けた状態でエッチングポットにセットし、
前記気密空間に高圧気体を供給して、前記被処理物が前記エッチング液から受ける圧力よりも一定圧力以上大きな圧力となるように該被処理物の非処理面を加圧しながら前記被処理物に薄肉部が形成されるまでエッチング処理を実行するとともに、
前記一定圧力以上大きな圧力は、前記薄肉部に亀裂が生じた場合に、前記保護膜が当該被処理物の非処理面に押付けられて、前記エッチング液の漏れが当該保護膜で封止される圧力であることを特徴とするエッチング方法。 - 前記高圧気体として窒素ガスを用いることを特徴とする請求項1記載のエッチング方法。
- 前記保護膜は、前記被処理物の非処理面に対するレジスト膜の形成あるいは保護シートの貼付により設けられることを特徴とする請求項1又は2記載のエッチング方法。
- 前記気密空間に高圧気体を供給して、前記被処理物が前記エッチング液から受ける圧力よりも一定圧力以上大きな圧力となるようになされる該被処理物の非処理面への加圧は、
高圧気体供給源からの気体の圧力をオリフィスにより減圧する圧力室と、液体が貯留される槽と、基端側が前記圧力室の低圧側に接続され先端が前記槽内の液体中に開口する第1のバランス管とを備え、前記第1のバランス管の先端開口部の液体中の深さ位置によって前記気密空間に供給する気体の圧力を調整することによりなされることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のエッチング方法。 - 非処理面に保護膜が設けられたウエハ状の被処理物の処理面に対し、エッチング液を用いたエッチング処理を行うエッチング装置であって、
前記被処理物を筒状枠体及びベース板により上下から挟んで保持することにより該被処理物の処理面を内底面とした処理室を構成すると共に、その保持状態で前記ベース板と被処理物の非処理面との間に気密空間が形成されるエッチングポットと、
高圧気体供給源と、
この高圧気体供給源からの気体の圧力を所定圧力に調整して前記気密空間に供給する圧力調整装置とを具備し、
前記圧力調整装置は、前記高圧気体供給源からの気体の圧力をオリフィスにより減圧する圧力室と、液体が貯留される槽と、基端側が前記圧力室の低圧側に接続され先端が前記槽内の液体中に開口する第1のバランス管とを備え、前記第1のバランス管の先端開口部の液体中の深さ位置によって前記気密空間に供給する気体の圧力を調整することを特徴とするエッチング装置。 - 前記圧力調整装置には、基端側が前記圧力室の高圧側に接続され先端が前記槽内の液体中に開口する第2のバランス管が設けられていることを特徴とする請求項5記載のエッチング装置。
- 請求項5または6に記載のエッチング装置を用いて、非処理面側に薄膜層を有するウエハに対し、その処理面の所定領域を前記薄膜層を残すように局所的にエッチング処理して薄膜センサを製造するための方法であって、
前記ウエハの薄膜層上に保護膜を設ける工程と、
前記ウエハをエッチングポットに保持させ、処理室内にエッチング液を供給すると共に、気密空間内に所定圧力の高圧気体を供給しながら処理面のエッチング処理を行う工程と、
エッチング処理の終了後、ウエハから前記保護膜を除去する工程と、
ウエハを個々の薄膜センサチップに分割する工程とを含むことを特徴とする薄膜センサの製造方法。
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