JP3897504B2 - 現像装置、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 - Google Patents
現像装置、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、現像装置、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置に関する。
【0002】
ここで電子写真画像形成装置としては、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えば、LEDプリンタ、レーザービームプリンタ等)、電子写真ファクシミリ装置、及び電子写真ワードプロセッサー等が含まれる。
【0003】
又、プロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段の少なくとも一つと、電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするものであるか、又は、少なくとも現像手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするものをいう。
【0004】
【従来の技術】
従来、電子写真画像形成プロセスを用いた画像形成装置において、電子写真感光体及び電子写真感光体に作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されている。このプロセスカートリッジ方式によれば、装置のメンテナンスをサービスマンによらずにユーザー自身で行うことができるので、格段に操作性を向上させることができる。そこでこのプロセスカートリッジ方式は、電子写真画像形成装置において広く用いられている。
【0005】
このようなプロセスカートリッジ方式の電子写真画像形成装置ではユーザー自身がカートリッジを交換するため、現像剤が消費された場合にユーザーに報知する手段、即ち、現像剤量検出装置が設けられている。
【0006】
従来、現像剤量検出装置としては、現像手段の現像剤容器内に2本の電極棒を有し、2本の電極棒間の静電容量の変化を検知して現像剤量を検知するものがある。
【0007】
又、特開平5−100571号公報には、2本の電極棒の代わりに、所定の間隔を持って平行に同一面上に配置された2つの平行電極を凹凸形状に互いに組み合わせた現像剤検知電極部材を備え、この現像剤検知電極部材を現像剤容器の下面に設置した現像剤量検出装置を開示している。この装置は、平面状態に設置された平行電極間の静電容量の変化を検知して現像剤残量を検知するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記いずれの現像剤量検出装置も、現像剤容器内の現像剤の有無を検出するものである。つまり、現像剤容器内の現像剤を使い切る直前に現像剤が少ないことを検出できるものであり、現像剤容器内にどの程度の現像剤が残っているかを逐次に検出することはできなかった。
【0009】
これに対して、現像剤容器内の現像剤残量を逐次検出することができれば、現像剤容器内の現像剤使用状態をユーザーが知ることが可能となる。そして、交換時期に合わせて新しいプロセスカートリッジを前もって用意することができ、ユーザーにとって極めて好便である。
【0010】
本発明の目的は、現像剤の残量を逐次に検出することのできる現像装置、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、現像室内の現像剤の消費に従ってその残量を逐次検知することのできる現像剤量検出手段を備え、ユーザーの装置使用に際しての利便性を向上させることのできる電子写真画像形成装置、更には、プロセスカートリッジ及び現像装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る現像装置、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置にて達成される。
【0015】
要約すれば、本発明の第1の態様によれば、電子写真画像形成装置本体に装着され、電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するために用いられる現像装置において、
前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するために、前記電子写真感光体へ現像剤を搬送するための現像ローラと、
前記現像ローラで用いられる前記現像剤を収容する現像剤収容部と、
前記現像ローラを備えた現像室であって、前記現像剤収容部から前記現像剤が搬送される現像室と、
前記現像室に設けられた第一の導電部と、
前記第一の導電部との間で静電容量を発生するように、前記現像室に設けられた、前記現像ローラの長手方向に沿って延在した細長形状の第二の導電部と、
前記第一の導電部に印加する電圧を前記電子写真画像形成装置本体から受けるための第一の電気接点と、
前記電子写真画像形成装置本体から前記現像ローラに電圧が印加された際に、前記現像ローラとの間で静電容量を発生させるための、前記現像室に設けられた第三の導電部であって、前記第二の導電部から屈曲して前記現像ローラの長手方向に沿って、前記第一の導電部及び前記第二の導電部よりも前記現像ローラの近くに配置された、前記第二の導電部と一体に構成された第三の導電部と、
現像剤の残量を前記電子写真画像形成装置本体で検出するために、前記第一の導電部に電圧を印加した際に発生する前記第一の導電部と第二の導電部間の静電容量に応じた電気信号と、前記現像ローラに電圧を印加した際に発生する前記現像ローラと第三の導電部間の静電容量に応じた電気信号とを合成した電気信号を前記電子写真画像形成装置本体に伝達するための第二の電気接点と、
を有することを特徴とする現像装置が提供される。
【0017】
本発明の第2の態様によれば、電子写真画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
(a)電子写真感光体と、
(b)前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するために、前記電子写真感光体へ現像剤を搬送する現像ローラと、
前記現像ローラで用いられる前記現像剤を収容する現像剤収容部と、
前記現像ローラを備えた現像室であって、前記現像剤収容部から前記現像剤が搬送される現像室と、
前記現像室に設けられた第一の導電部と、
前記第一の導電部との間で静電容量を発生するように前記現像室に設けられた、前記現像ローラの長手方向に沿って延在した細長形状の第二の導電部と、
前記第一の導電部に印加する電圧を前記電子写真画像形成装置本体から受けるための第一の電気接点と、
前記電子写真画像形成装置本体から前記現像ローラに電圧が印加された際に、前記現像ローラとの間で静電容量を発生させるための、前記現像室に設けられた第三の導電部であって、前記第二の導電部から屈曲して前記現像ローラの長手方向に沿って、前記第一の導電部及び前記第二の導電部よりも前記現像ローラの近くに配置された、前記第二の導電部と一体に構成された第三の導電部と、
現像剤の残量を前記電子写真画像形成装置本体で検出するために、前記第一の導電部に電圧を印加した際に発生する前記第一の導電部と第二の導電部間の静電容量に応じた電気信号と、前記現像ローラに電圧を印加した際に発生する前記現像ローラと第三の導電部間の静電容量に応じた電気信号とを合成した電気信号を前記電子写真画像形成装置本体に伝達するための第二の電気接点と、を有する現像装置と、
を有することを特徴とするプロセスカートリッジが提供される。
【0019】
本発明の第3の態様によれば、記録媒体に画像を形成するための電子写真画像形成装置において、
(a)電子写真感光体と、
(b)前記電子写真感光体に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、
(c)前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するために、前記電子写真感光体へ現像剤を搬送するための現像ローラと、
前記現像ローラで用いられる前記現像剤を収容する現像剤収容部と、
前記現像ローラを備えた現像室であって、前記現像剤収容部から前記現像剤が搬送される現像室と、
前記現像室に設けられた第一の導電部と、
前記第一の導電部との間で静電容量を発生するように前記現像室に設けられた、前記現像ローラの長手方向に沿って延在した細長形状の第二の導電部と、
前記第一の導電部に印加する電圧を前記電子写真画像形成装置本体から受けるための第一の電気接点と、
前記電子写真画像形成装置本体から前記現像ローラに電圧が印加された際に、前記現像ローラとの間で静電容量を発生させるための、前記現像室に設けられた第三の導電部であって、前記第二の導電部から屈曲して前記現像ローラの長手方向に沿って、前記第一の導電部及び前記第二の導電部よりも前記現像ローラの近くに配置された、前記第二の導電部と一体に構成された第三の導電部と、
現像剤の残量を前記電子写真画像形成装置本体で検出するために、前記第一の導電部に電圧を印加した際に発生する前記第一の導電部と第二の導電部間の静電容量に応じた電気信号と、前記現像ローラに電圧を印加した際に発生する前記現像ローラと第三の導電部間の静電容量に応じた電気信号とを合成した電気信号を前記電子写真画像形成装置本体に伝達するための第二の電気接点と、を有する現像装置と、
(d)前記第二の電気接点から伝達された電気信号に基づいて、前記現像装置内に存在する前記現像剤量を検出するための現像剤量検出手段と、
を有することを特徴とする電子写真画像形成装置が提供される。
【0021】
本発明の第4の態様によれば、記録媒体に画像を形成するための電子写真画像形成装置において、
(a)(i)電子写真感光体と、
(ii)前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するために、前記電子写真感光体へ現像剤を搬送する現像ローラと、
前記現像ローラで用いられる前記現像剤を収容する現像剤収容部と、
前記現像ローラを備えた現像室であって、前記現像剤収容部から前記現像剤が搬送される現像室と、
前記現像室に設けられた第一の導電部と、
前記第一の導電部との間で静電容量を発生するように前記現像室に設けられた、前記現像ローラの長手方向に沿って延在した細長形状の第二の導電部と、
前記電子写真画像形成装置本体から前記現像ローラに電圧が印加された際に、前記現像ローラとの間で静電容量を発生させるための、前記現像室に設けられた第三の導電部であって、前記第二の導電部から屈曲して前記現像ローラの長手方向に沿って、前記第一の導電部及び前記第二の導電部よりも前記現像ローラの近くに配置された配置された、前記第二の導電部と一体に構成された第三の導電部と、
現像剤の残量を前記電子写真画像形成装置本体で検出するために、前記第一の導電部に電圧を印加した際に発生する前記第一の導電部と第二の導電部間の静電容量に応じた電気信号と、前記現像ローラに電圧を印加した際に発生する前記現像ローラと第三の導電部間の静電容量に応じた電気信号とを合成した電気信号を前記電子写真画像形成装置本体に伝達するための第二の電気接点と、
を有する現像装置と、
を有する、前記電子写真画像形成装置の本体の着脱可能なプロセスカートリッジと、
(b)前記電子写真感光体に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、
(c)前記第二の電気接点から伝達された電気信号に基づいて、前記現像装置内に存在する前記現像剤量を検出するための現像剤量検出手段と、
を有することを特徴とする電子写真画像形成装置が提供される。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る現像装置、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0033】
実施例1
先ず、図1を参照して、本発明に従って構成されるプロセスカートリッジを装着可能な電子写真画像形成装置の一実施例について説明する。本実施例にて、電子写真画像形成装置は、電子写真式のレーザービームプリンタとされ、電子写真画像形成プロセスによって記録媒体、例えば、記録紙、OHPシート、布などに画像を形成するものである。
【0034】
レーザービームプリンタAは、ドラム形状の電子写真感光体、即ち、感光体ドラム7を有する。感光体ドラム7は、帯電手段である帯電ローラ8によって帯電され、次いで、レーザーダイオード1a、ポリゴンミラー1b、レンズ1c、反射ミラー1dを有した光学手段1から画像情報に応じたレーザ光を照射することによって感光体ドラム7に画像情報に応じた潜像が形成される。この潜像は、現像手段9によって現像され、可視像、即ち、トナー像とされる。
【0035】
つまり、図3をも参照するとよりよく理解されるように、現像手段9は、現像剤担持体としての現像ローラ9aを備えた現像室9Aを有しており、現像室9Aに隣接して形成された現像剤収容部としての現像剤容器11A内の現像剤を現像剤送り部材9bの回転によって、現像室9Aの現像ローラ9aへと送り出す。現像室9Aには、現像ローラ9aの近傍に現像剤撹拌部材9eを備えており、現像室内の現像剤を循環させる。又、現像ローラ9aは、固定磁石(マグネット)9cを内蔵しており、現像ローラ9aが回転することによって現像剤は搬送され、現像剤量規制部材としての現像ブレード9dにて摩擦帯電電荷が付与されると共に所定厚の現像剤層とされ、感光体ドラム7の現像領域へと供給される。この現像領域へと供給された現像剤は、前記感光体ドラム7上の潜像へと転移され、トナー像を形成する。現像ローラ9aは、現像バイアス回路に接続されており、通常、交流電圧に直流電圧が重畳された現像バイアス電圧が印加される。
【0036】
一方、トナー像の形成と同期して給紙カセット3aにセットした記録媒体2をピックアップローラ3b、搬送ローラ対3c、3d及びレジストローラ3eで転写位置へと搬送する。転写位置には、転写手段としての転写ローラ4が配置されており、電圧を印加することによって、感光ドラム7上のトナー像を記録媒体2に転写する。
【0037】
トナー像の転写を受けた記録媒体2は、搬送ガイド3fで定着手段5へと搬送する。定着手段5は、駆動ローラ5c及びヒータ5aを内蔵した定着ローラ5bを備え、通過する記録媒体2に熱及び圧力を印加して転写されたトナー像を記録媒体2上に定着する。
【0038】
記録媒体は、排出ローラ対3g、3h、3iで搬送し、反転経路3jを経由して排出トレイ6へと排出される。この排出トレイ6は、レーザービームプリンタAの電子写真画像形成装置本体14の上面に設けられている。なお、揺動可能なフラッパ3kを動作させ、排出ローラ対3mによって判定経路3jを介することなく記録媒体2を排出することもできる。本実施例では、上記ピックアップローラ3b、搬送ローラ対3c、3d、レジストローラ対3e、搬送ガイド3f、排出ローラ対3g、3h、3i及び排出ローラ対3mによって搬送手段を構成している。
【0039】
転写ローラ4によってトナー像を記録媒体2に転写した後の感光体ドラム7は、クリーニング手段10によって感光ドラム7上に残留した現像剤を除去した後、次の画像形成プロセスに供される。クリーニング手段10は、感光体ドラム7に当接して設けられた弾性クリーニングブレード10aによって感光体ドラム7上の残留現像剤を掻き落として除去現像剤溜め10bへと集める。
【0040】
一方、本実施例にては、プロセスカートリッジBは、図3に示すように、現像剤を収納する現像剤容器(現像剤収納部)11A及び現像剤送り部材9bを有する現像剤枠体11と、現像ローラ9a及び現像ブレード9dなどの現像手段9を保持する現像フレーム(現像枠体)12とを溶着して一体として現像ユニット(現像装置構成部)を形成し、更にこの現像ユニットに、感光体ドラム7、クリーニングブレード10aなどのクリーニング手段10及び帯電ローラ8を取り付けたクリーニング枠体13を一体に結合することによってカートリッジ化されている。
【0041】
このプロセスカートリッジBは、ユーザーによって電子写真画像形成装置本体14に設けたカートリッジ装着手段に対して取り外し可能に装着される。本実施例によれば、カートリッジ装着手段は、図4に示す、プロセスカートリッジBの両外側面に形成したガイド手段13R(13L)と、このガイド手段13R(13L)を装入可能に装置本体14に形成したガイド部16R(16L)(図5)にて構成される。
【0042】
本実施例によれば、プロセスカートリッジBは、現像室9A内の現像剤の消費に従ってその残量を逐次検知することのできる検出手段としての現像剤量検出装置を備えている。
【0043】
本実施例によれば、現像剤量検出装置は、図3に示すように、現像剤検出部80を構成する測定電極部材としての第一の導電部(電極)81及び第二の導電部(電極)82が現像ローラ9aに沿って配置される。そして、第一の電極81又は第二の電極82のどちらかに電圧を印加することで、両電極81、82間に静電容量を誘起させ、この静電容量を測定することで現像剤量を検出する。本実施例では、詳しくは後述するように、第一の電極81に電圧が印加される。
【0044】
現像ローラ9aに内包されたマグネットローラ9cの磁力で現像ローラ9a表面に引き寄せられた磁性現像剤は現像ローラ9aの回転時に現像ブレード9dによって掻き取られ、現像ローラ9a表面に均一にならされる。
【0045】
第一及び第二の電極81、82は、現像ローラ9aの表面から掻き取られた現像剤が両電極81、82間に進入する位置に配置されている。
【0046】
現像剤の誘電率は空気より高いため、第一及び第二の電極81、82間に現像剤があるとき、静電容量は増大する。従って、後で詳しくは説明するが、現像室9A内に現像剤が十分にあるときは、前述の掻き取られた現像剤が順次、第一及び第二の電極81、82間に進入するため、常に、大きな静電容量を出力する。又、現像室9A内の現像剤が消費されるにつれて、第一及び第二の電極81、82間に進入する現像剤も減少し、静電容量も減少する。即ち、現像剤量検出装置は、静電容量変化を検出することで、現像剤量を逐次に検知することができる。このことを模式的に示すと、図7のように表せる。
【0047】
また、現像剤量を逐次に検知する際に、検知精度を向上させるためには、静電容量の変化量を増やせばよく、従って、第一及び第二の電極81、82を大きくし、静電容量を大きくするのがよい。特に、第一及び第二の電極81、82の対向側の幅を、間隔よりも広くとるのが好ましい。
【0048】
図11及び図18をも参照するとより良く理解されるように、本実施例にて第一及び第二の電極81、82は、現像ローラ9aの長手方向に沿って延在した細長形状とされ、例えば、ステンレススチール(SUS)、鉄、リン青銅、アルミニウム、導電性樹脂などとされる導電性材料にて作製される。このように、第一及び第二の電極81、82は導電性部材であれば、すべて同等の作用をするが、本実施例では、現像剤の循環に影響を出さないよう、非磁性SUS材等の非磁性金属材料を用いた。
【0049】
更に具体的には、本実施例では、第一の電極81は、幅(W1)14mm、厚さ(t1)0.3mmの非磁性SUS材にて作製し、第二の電極82は、幅(W2)17mm、厚さ(t2)0.5mmの非磁性SUS材にて作製し、現像ローラ9aの長手方向に沿って配置することにより、好結果を得ることができた。又、両電極81、82は、この構成に限定されるものではないが、図3などに図示するように、現像剤の進入口側84が奥側85より広くなるように、八の字状に配置するのが好適である。
【0050】
また、電極81、82の表面積を広げるために、電極81、82表面を図8(a)、(b)に示すように、波うち形状、絞り(エンボス)形状にしてもよい。逆に、設計上の都合により電極のスペースが確保できないとか、或いは、コストダウンを図りたい場合には、第一の電極81或いは第二の電極82のどちらかを、図9及び図10に示すように、丸棒の導体を用いてもよい。図9は、第一の電極81を、又、図10は第二の電極82を丸棒とした実施例を示す。図9及び図10の実施例では、丸棒は1本とされるが、複数本設けても良い。
【0051】
次に、電極81、82の長手方向配置について説明すると、上述のように、第一及び第二の電極81、82は、現像ローラ9aの長手方向に沿ってほぼ画像領域と同じ範囲の長さとし、それによって、上述のように静電容量を大きくすることができ、検知精度の向上を図ることができる。一方、もし、検知精度を比較的必要としない場合には、例えば、画像の中央或いは端部付近等に相当して幅の狭い電極を配置して、コストダウンを図ることも可能である。しかしながら、この場合には、長手方向の現像剤量のバラツキを検知できないので、それを防ぐために、図12に示すように、幅の狭い電極81、82を両端部及び中央の複数箇所に配置することが望ましい。
【0052】
次に、図13〜図16を用いて、現像室9A内の現像剤の循環について説明する。
【0053】
本発明のプロセスカートリッジ、即ち、現像装置構成部を初めて使用する場合には、第一及び第二の電極81、82間には現像剤はなく、現像剤容器11A及び現像室9A内には現像剤Tが十分にある。このようなときは、図13に示すように、現像室9A内の現像剤Tは撹拌部材9eによって現像ローラ9a側に送り込まれ、その後、現像ローラ9a表面に引き寄せられる。そして、現像ローラ9aの回転に伴って、現像ローラ9aの表面の現像剤は現像ブレード9dによって掻き取られ、その現像剤は順次、第一及び第二の電極81、82間に進入していく。
【0054】
現像剤Tが第一及び第二の電極81、82間に進入することにより、図14に示すように、第一及び第二の電極81、82間は、進入した現像剤Tによって満たされる。このとき、現像室9A内は現像剤Tで満たされているため、電極81、82間内の現像剤Tは、その出入り口84が塞がれる形となる。そのため、現像室9A内の現像剤が減ってくるまで、電極81、82内の現像剤は重力等によって自由落下することはない。即ち、現像室9A内に現像剤Tが十分にあるときは、第一及び第二の電極81、82間内は現像剤Tで満たされるため、電極81、82間の静電容量は高くなる。
【0055】
図15に示すように、現像剤が消費され、現像容器11A及び現像室9A内に現像剤が少なくなると、電極81、82間内の現像剤Tの出入り口84を塞いでいた現像剤がなくなり、第一及び第二の電極81、82間内の現像剤Tは、自重で重力方向下方に落下する。落下した現像剤は、落下中に磁力で現像ローラ9aに引き寄せられたり、再び撹拌部材9eで現像ローラ9aに供給されたりする。また、電極間から直接、磁力で現像ローラ9a表面に戻る現像剤もある。
【0056】
ただ、図15に示すような状態では、現像室9A内の現像剤が少なくなり電極81、82間内の現像剤は電極間から出て行くが、現像剤が現像室9A内にある以上、常に、現像ブレード9dにて掻き取られた現像剤は第一及び第二の電極81、82間に供給されるので、電極81、82間の現像剤は現像室9A内の現像剤量に応じて少なくなっていく。
【0057】
最終的には、現像容器11A及び現像室9A内の現像剤が消費され、図16に示すように、現像ローラ9a表面の現像剤を掻き取る現像ブレード9dの先端、即ち、現像ローラ9aと第一の電極80の間の現像剤が消費されることで、画像上白抜けが発生し、現像剤エンド(END)(=現像剤無し)状態になる。
【0058】
このように、本実施例に従えば、現像室9A内の現像剤量は、第一及び第二の電極81、82間の現像剤量を測定することで行われ、それは電極81、82間の静電容量を測定することで逐次に検出することができる。
【0059】
上記実施例によれば、電極81、82周辺の構成は、図3及び図11に示すとおり、第一及び第二の電極81、82間の奥側85は閉じており、電極81、82間の現像剤の出入り口84は、一つである。そのため、上述のように、現像剤が両電極間に出入りし易いように、現像剤の進入口側84に位置する電極81、82間を広くすることが有効である。
【0060】
しかし、現像ローラ9aの回転速度アップ等により、現像ブレード9dによって掻き取られる現像ローラ9a上の単位時間当たりの現像剤が増加すると、第一及び第二の電極81、82間に、詰め込まれる現像剤が増えパッキングしてしまうことがある。このようなパッキングが発生すると、電極81、82間の現像剤は循環できないため、自重或いはマグネットローラ9cの磁力では落ちてこなくなる。この現象は、現像剤が吸湿してしまう高湿度環境下で顕著であり、この状態では、電極81、82間の静電容量が変化しないため、現像剤量が検出されなくなってしまう。
【0061】
そこで、図17に示すように、第一及び第二の電極81、82間の奥側85に、現像剤の入り口84とは異なる出口85aを設け、現像剤が電極81、82間を通過可能とし、電極81、82間の現像剤のパッキングを防止するように構成することができる。
【0062】
次に、第一及び第二の電極81、82の現像装置構成部への取り付け構成を説明する。
【0063】
第一及び第二の電極81、82による現像剤量検出部80は、両電極81、82間の静電容量を検知することによって成り立っているので、電極81、82間の位置精度は極めて重要である。また、本発明では、現像剤がなくなり、画像白抜けが発生する時期を正確に検出することが目的なので、電極81、82は、より現像剤が最後まで残る現像ローラ9a近傍に配置すべきである。
【0064】
そこで、本実施例では、図18に示すように、第一及び第二の電極81、82を現像フレーム、即ち、現像枠体12に取り付ける。第一及び第二の電極81、82の取り付け手段としては、ネジ、接着剤、カシメ、インサート成形等を用いることができる。斯かる構成をとることで、第一及び第二の電極81、82間を精度よく位置決めすることができ、更に、現像ローラ9aの近傍に配置して、現像剤が少なくなる間際を検出することが可能となる。
【0065】
また、本実施例では、上述のように、第一及び第二の電極81、82は、非磁性のSUS材にて作製されたが、現像枠体12に直接、蒸着、印刷等の処理を施したり、或いは、導電性樹脂を二色成形することにより導電部を形成して第一及び第二の電極81、82を構成することも可能である。この場合には、別部材からなる電極にくらべ、取り付け公差、部品公差が減るため、位置精度の向上が図れる。
【0066】
更に、現像枠体12が小さい場合などには、設計の都合によっては、図19に示すように、現像剤容器11Aの前壁11aに第一及び第二の電極81、82を取り付けても良い。この場合は、電極81、82間の位置を精度良く設置することができる。
【0067】
更には、図20に示すように、現像枠体12に第二の電極82を、現像剤容器11Aの前壁11aに、第一の電極81を取り付け、現像枠体12と現像剤容器11Aとを結合することで、第一の電極81と第二の電極82を対向させても良い。この場合には、各々の枠体構成の自由度が増す。
【0068】
上記実施例では、現像剤としては磁性現像剤を用いた場合の現像剤逐次検知の構成について説明したが、本発明は、図21に示すような、非磁性現像剤を用いた現像装置構成を備えたプロセスカートリッジにも適用できる。
【0069】
非磁性現像剤を用いた現像装置構成では、現像ローラ9aに現像剤を供給する手段として、現像剤塗布ローラ86を使用する。ローラ86は、スポンジ材等からなる弾性体で、現像ローラ9aと当接しながらカウンター方向に回転し、そこで生じるクーロン力で現像剤を現像ローラ9aに塗布している。このとき最後に消費される現像剤Tは、現像ローラ9aと現像剤塗布ローラ86との接触部の上部である。そこで、その上部近傍に、第一及び第二の電極81、82を配置すれば磁性現像剤を用いたプロセスカートリッジと同様に現像剤量を逐次に検知することができる。
【0070】
次に、図4〜図6を参照して、第一及び第二の電極81、82の電子写真画像像形成装置本体との電気的接点構成の一実施例を説明する。
【0071】
本実施例にて、第一及び第二の電極81、82は、図6に示すように、突起部81a、82aを有している。この突起部81a、82aは、第一及び第二の電極81、82を現像枠体12に取り付ける際、現像枠体12に設けられた貫通口12a、12bに挿入される。
【0072】
現像枠体12の側部には、現像ローラ9aを軸受けを介して回転可能に支持するホルダ90が固着されるが、このホルダ90には第一及び第二の電気接点91、92が取り付けられている。ホルダ90に設けられた第一及び第二の電気接点91、92の一方の接点部91a、92aは、ホルダー90を現像枠体12の側部に取り付けたとき、第一及び第二の電極81、82の上記突起部81a、82aとそれぞれ接触し、電気的に接続される。
【0073】
ホルダ90の第一及び第二の電気接点91、92の他端接点部91b、92bは、ホルダ90の外側面に露出して固定配置されており、プロセスカートリッジBを装置本体14に装着したとき、装置本体に配置された接点17、18(図5)に電気的に接続される。
【0074】
斯かる構成とすることにより、プロセスカートリッジBを電子写真画像形成装置本体14に装着すると、第一の電気接点91を介して電子写真画像形成装置本体から第一の電極81に電圧が印加され、そして、電極81、82間で生じる静電容量に応じた第二の電極82に誘起した誘起電圧を第二の電気接点92を介して画像形成装置本体14に出力することができる。勿論、第一の電気接点91を介して電子写真画像形成装置本体14から第二の電極82に電圧を印加し、第二の電気接点92を介して第一の電極81に誘起した誘起電圧を画像形成装置本体14に出力することも可能である。
【0075】
斯かる本実施例の原理を具現化する現像剤量検出装置を図22を参照して更に説明する。図22は、画像形成装置における第一及び第二の電極81、82を備えた現像剤量検出部80の接続態様をも示す現像剤量検出回路の一例を示す。
【0076】
現像剤量に応じて変動する静電容量Caを有する検出部80は、インピーダンス素子としてその一方の入力側電極、本実施例では第一の電極81は、第一の電気接点91を介して現像バイアス印加手段としての現像バイアス回路101に接続され、他方の出力側電極、本実施例では第二の電極82は、第二の電気接点92を介して現像剤量検出回路100の制御回路102に接続される。基準容量素子(Cb)も又、現像バイアス回路101に接続されており、バイアス回路101を介して印加されるAC(交流)電流I1を用い、現像剤残量を検出する上での基準電圧V1を設定する。勿論、現像ローラ9aには、プロセスカートリッジBを装置本体14に装着したとき、装置本体14に配置された接点19(図5には図示せず)が、現像ローラ9aの電気接点93の接点部93aに電気的に接続されることにより、バイアス回路101から現像バイアス電圧が印加される。
【0077】
制御回路102は、基準容量素子(Cb)、即ち、基準インピーダンス素子に印加されるAC電流I1をボリュームVR1で分流した値であるAC電流I1’と抵抗R2で生じる電圧降下分V2を、抵抗R3、R4で設定されたV3に加算し、基準電圧V1を決めている。
【0078】
従って、現像剤量検出部80に印加されるAC(交流)電流I2は、増幅器103に入力され、現像剤残量の検出値V4(V1−I2×R5)として出力される。そして、その出力値を現像剤残量の検出値として利用する。
【0079】
本実施例の画像形成装置によれば、上述したように第一及び第二の電極81、82間の現像剤量を逐次に検知して、その情報をもとにして現像剤量の消費量を表示することにより、ユーザーに新しいプロセスカートリッジを、或いは、現像剤補給カートリッジの準備を促し、更に、現像剤エンドの検知情報によりプロセスカートリッジの交換或いは現像剤の補給を促すことができる。
【0080】
現像剤表示方法について説明すると、例えば、上述の現像剤量検出装置による検知情報は、ユーザーのパソコンなどの端末画面上に、図23及び図24に示すように表示される。図23及び図24においては、現像剤量に応じて動く針41がゲージ42のどの部分を指しているかによって現像剤量がユーザーに報知される。
【0081】
また、図25に示すように、電子写真画像形成装置本体に直接、LED等による表示部を設け、現像剤量に応じてLED43を点滅させても良い。
【0082】
実施例2
図26に本発明の他の実施例を示す。本実施例のプロセスカートリッジBは、現像剤量検出部80の測定電極部材として、更に、第三の導電部(電極)83を設けた以外は、実施例1のプロセスカートリッジBと同じ現像装置構成とされ、従って、同じ構成及び作用をなす部材には、同じ参照番号を付し、詳しい説明は省略する。
【0083】
勿論、本発明に従って構成される第一及び第二の導電部(電極)81、82も又、その構成及び配置、更には、電極81、82間における現像剤の循環、電極81、82の周辺構成、電極81、82の取り付け方法など実施例1と重複する構成及び作用についての説明は省略する。
【0084】
本実施例の構成の主たる目的は、画像白抜けが発生する間際を正確に検知することである。そのためには、現像剤が最後に消費される箇所の現像剤量を検知すればよい。従って、本実施例では、実施例1にて現像剤の循環に関して説明したように、第二、第三の電極82、83と現像ローラ9aとの間の現像剤量を検知する。
【0085】
つまり、本実施例の現像剤量検知装置によれば、図26に示すように、実施例1の場合と同様に、第一の電極81及び第二の電極82を設置すると共に、更に、第三の電極83が現像ローラ9aに沿って配置される。第三の電極83は、第二の電極82より、より現像ローラ9aに近接した位置に設置される。
【0086】
上記構成にて、第一の電極81に電圧を印加することで、第一及び第二の電極81、82間に静電容量Caを誘起させ、それと同時に現像ローラ9aに印加される現像バイアス電圧によって現像ローラ9aと第三の電極83間にも静電容量Ccを誘起させる。そして、それらの静電容量Ca、Ccを測定することで、現像剤量を検出する。
【0087】
本実施例における現像剤量検出回路の一例を図27に示す。全体回路構成は、現像ローラ9aに対向して第三の電極83が配置され、現像ローラ9aと第三の電極83間に静電容量Ccが誘起される構成とされる以外は、図22に図示し説明した実施例1の現像剤検出回路と同様であるので詳しい説明は省略する。
【0088】
本実施例では、図27に示すように、第一の電極81に電圧を印加するために電子写真画像形成装置本体14の電極17と電気的に接する接点91と、現像ローラ9aに現像バイアス電圧を印加するために装置本体14の電極19と接する接点93と、が設けられる。これらの接点91、93を別々に有するため、設計の自由度向上が図れる。
【0089】
又、第一の電極81に印加する電圧は、現像バイアス回路101からの電圧を印加することにより、電源を増やすことがなく、コストアップを避けることができる。
【0090】
更に、それらの接点を一部品にすることで接点間で生ずる、浮遊容量を持つことがなく、静電容量を正確に測定することができる。
【0091】
このように、本実施例においても、第一及び第二の電極81、82間では現像室9A内の現像剤の減少に伴って、逐次に現像剤量を検知することができ、現像ローラ9aと第三の電極83間では現像剤のエンド(END)検知を正確に行うことができる。このときの現像剤量とその出力の関係を図28(a)、(b)、(c)に模式的に示す。
【0092】
又、図27に示すように、第一及び第二の電極81、82によって形成される第一の静電容量素子(Ca)と、現像ローラ9aと第三の電極83によって形成される第二の静電容量素子(Cc)とを並列に接続することにより、画像形成装置本体14及びプロセスカートリッジBの接点数を減らすことができ、コストダウンが行える。
【0093】
更に、電線の配回しをすると、電線間で静電容量を持ち、それによって検知精度を落とすことになる。電線の配回しを少なくすることは、検知精度の向上につながる。従って、図27に示すように、第二及び第三の電極82、83を電気的に接続するのが好ましい。更に好ましくは、図29に示すように、第二及び第三の電極82、83を一体的に形成すれば、配線を最小限に抑えることができ、検知精度を正確に維持することができる。このとき、第三の電極83は、第二の電極82に対し屈曲して構成され、上述のように、第三電極83がより現像ローラ9aに近接するようにされる。
【0094】
実施例3
図30には、本発明の他の態様であるカートリッジ化された現像装置Cの一実施例を示す。
【0095】
本実施例の現像装置Cは、現像ローラ9aのような現像剤担持体と、この現像剤担持体に現像剤を供給するために、内部にトナーを収容した現像室9Aと、を有し、プラスチック製の現像枠体11により一体的にカートリッジ化される。即ち、本実施例の現像装置Cは、実施例1、2で説明したプロセスカートリッジBの現像装置構成部をユニット化したものであり、即ち、プロセスカートリッジBから、感光体ドラム7、帯電手段8、クリーニング手段10を除いて一体化したカートリッジと考えることができる。従って、実施例1及び2にて説明した全ての現像装置構成部及び現像剤量検出手段構成が同様に本実施例の現像装置においても適用される。従って、これら構成及び作用についての説明は、実施例1、2において行った上記説明を援用する。
【0096】
勿論、本実施例の現像装置においても、第三の電極83を同様に設け得ることも当然である。
【0097】
上記各実施例に則して説明した本発明によれば、残りの現像剤の量を精度良く逐次に検出することができる。
【0098】
尚、前述した実施例において、当初、容器内に収納されている現像剤の量を100%としたときに、現像剤の残量を約30%〜0%までの全領域にわたって逐次に検出することができる。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、容器内の現像剤の残量が50%〜0%まで、或いは、40%〜0%までの領域にわたって逐次に検出するようにしても良い。ここで、現像剤の残量が0%とは、現像剤が完全になくなったことのみを意味するものではない。例えば、現像剤の残量が0%とは、容器内に現像剤が残っていたとしても、所定の画像品質(現像品質)が得られなくなる程度まで現像剤の残量が減ったことも含まれる。
【0099】
以上説明したように、本実施例の現像装置、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置は、第1の態様によれば、第一の導電部と、第一の導電部との間で静電容量を発生するように設けられた第二の導電部と、第一の導電部に印加する電圧を電子写真画像形成装置本体から受けるための第一の電気接点と、現像剤の残量を電子写真画像形成装置本体で検出するために、第一の導電部に電圧を印加した際に発生する、第一の導電部と第二の導電部間の静電容量に応じた電気信号を電子写真画像形成装置本体に伝達するための第二の電気接点と、を有する構成とされ、又、第2の態様によれば、第一の導電部と、第一の導電部との間で静電容量を発生するように設けられた第二の導電部と、第一の導電部に印加する電圧を電子写真画像形成装置本体から受けるための第一の電気接点と、電子写真画像形成装置本体から現像剤担持体に電圧が印加された際に、現像剤担持体との間で静電容量を発生させるための第三の導電部と、現像剤の残量を前記電子写真画像形成装置本体で検出するために、第一の導電部に電圧を印加した際に発生する第一の導電部と第二の導電部間の静電容量に応じた電気信号と、現像剤担持体に電圧を印加した際に発生する現像剤担持体と第三の導電部間の静電容量に応じた電気信号とを合成した電気信号を電子写真画像形成装置本体に伝達するための第二の電気接点と、を有する構成とされるので、現像室内の現像剤の消費に従ってその残量を逐次検知することができ、更に、電極間の静電容量の変化によって現像剤残量を検出するに際して、環境の変化に起因した測定誤差を無くし、検出誤差が少なく、ユーザーの装置使用に際しての利便性を著しく向上することができる。
【0100】
又、本実施例の現像フレームは、その第1の態様によれば、電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するために、電子写真感光体へ現像剤を搬送するための現像剤担持体装着部と、第一の導電部を装着するための第一の導電部装着部と、第二の導電部を、第一の導電部装着部に装着された第一の導電部との間で静電容量を発生するように装着するための第二の導電部装着部と、を有する構成である。又、第2の態様によると、電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するために、電子写真感光体へ現像剤を搬送するための現像剤担持体を装着するための現像剤担持体装着部と、第一の導電部を装着するための第一の導電部装着部と、第二の導電部を、第一の導電部装着部に装着された第一の導電部との間で静電容量を発生するように装着するための第二の導電部装着部と、第三の導電部を、現像剤担持体装着部に装着された現像剤担持体と対向して装着するための第三の導電部装着部と、を有する構成である。従って、上記プロセスカートリッジ及び現像装置を効率よく実現し、しかも現像室内の現像剤の消費に従ってその残量を逐次検知することのできる現像剤量検出手段などを好適に取り付けることが可能である。
【0101】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、配線を最小限に抑えることができ、検知精度を正確に維持して、現像室内の現像剤の残量を逐次に正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子写真画像形成装置の一実施例の概略構成図である。
【図2】本発明に係る電子写真画像形成装置の外観斜視図である。
【図3】本発明に係るプロセスカートリッジの一実施例の縦断面図である。
【図4】本発明に係るプロセスカートリッジの下方より見た外観斜視図である。
【図5】プロセスカートリッジを装着するための装置本体の装着部を示す外観斜視図である。
【図6】本発明に従った現像剤量検出装置における電極接続構造の一実施例を説明するための現像フレーム側部の分解斜視図である。
【図7】本発明に従った現像剤量検出装置におけるトナー量と静電容量との関係を示すグラフである。
【図8】本発明に従った現像剤量検出装置の第一及び第二の電極の実施例を示す斜視図である。
【図9】本発明に係るプロセスカートリッジの他の実施例の縦断面図である。
【図10】本発明に係るプロセスカートリッジの他の実施例の縦断面図である。
【図11】現像フレームに対する第一及び第二の電極の取付態様を示す斜視図である。
【図12】現像フレームに対する第一及び第二の電極の他の取付態様を示す斜視図である。
【図13】本発明に係るプロセスカートリッジの現像室における現像剤の循環態様を説明するための縦断面図である。
【図14】本発明に係るプロセスカートリッジの現像室における現像剤の循環態様を説明するための縦断面図である。
【図15】本発明に係るプロセスカートリッジの現像室における現像剤の循環態様を説明するための縦断面図である。
【図16】本発明に係るプロセスカートリッジの現像室における現像剤の循環態様を説明するための縦断面図である。
【図17】本発明に係るプロセスカートリッジの他の実施例の縦断面図である。
【図18】現像フレームに対する第一及び第二の電極の取付態様の一実施例を示す斜視図である。
【図19】本発明に係るプロセスカートリッジの他の実施例の縦断面図である。
【図20】本発明に係るプロセスカートリッジの他の実施例の縦断面図である。
【図21】本発明に係るプロセスカートリッジの他の実施例の縦断面図である。
【図22】本発明に従った現像剤量検出装置のための現像剤量検出回路の一実施例を示す図である。
【図23】現像剤量表示の一実施例を示す図である。
【図24】現像剤量表示の他の実施例を示す図である。
【図25】現像剤量表示の他の実施例を示す図である。
【図26】本発明に係るプロセスカートリッジの他の実施例の縦断面図である。
【図27】本発明に従った現像剤量検出装置のための現像剤量検出回路の他の実施例を示す図である。
【図28】本発明に従った現像剤量検出原理を説明するためのグラフである。
【図29】本発明に係るプロセスカートリッジの他の実施例の縦断面図である。
【図30】本発明に従った現像剤量検出装置を備えた一実施例の現像装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1 光学手段
2 記録媒体
3 搬送手段
7 感光体ドラム(電子写真感光体)
8 帯電ローラ(帯電手段)
9 現像手段
9A 現像室
9a 現像ローラ(現像剤担持体)
9d 現像ブレード(現像剤量規制部材)
10 クリーニング手段
11 現像剤枠体
11A 現像剤容器
12 現像枠体(現像フレーム)
13 クリーニング枠体
13R、13L ガイド手段(装着手段)
14 装置本体
16R、16L ガイド部(装着手段)
81 第一の電極(導電部)
82 第二の電極(導電部)
83 第三の電極(導電部)
91 第一の電気接点
92 第二の電気接点
100 現像剤量検出回路
101 現像バイアス回路
102 制御回路
103 増幅回路
Claims (6)
- 電子写真画像形成装置本体に装着され、電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するために用いられる現像装置において、
前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するために、前記電子写真感光体へ現像剤を搬送するための現像ローラと、
前記現像ローラで用いられる前記現像剤を収容する現像剤収容部と、
前記現像ローラを備えた現像室であって、前記現像剤収容部から前記現像剤が搬送される現像室と、
前記現像室に設けられた第一の導電部と、
前記第一の導電部との間で静電容量を発生するように、前記現像室に設けられた、前記現像ローラの長手方向に沿って延在した細長形状の第二の導電部と、
前記第一の導電部に印加する電圧を前記電子写真画像形成装置本体から受けるための第一の電気接点と、
前記電子写真画像形成装置本体から前記現像ローラに電圧が印加された際に、前記現像ローラとの間で静電容量を発生させるための、前記現像室に設けられた第三の導電部であって、前記第二の導電部から屈曲して前記現像ローラの長手方向に沿って、前記第一の導電部及び前記第二の導電部よりも前記現像ローラの近くに配置された、前記第二の導電部と一体に構成された第三の導電部と、
現像剤の残量を前記電子写真画像形成装置本体で検出するために、前記第一の導電部に電圧を印加した際に発生する前記第一の導電部と第二の導電部間の静電容量に応じた電気信号と、前記現像ローラに電圧を印加した際に発生する前記現像ローラと第三の導電部間の静電容量に応じた電気信号とを合成した電気信号を前記電子写真画像形成装置本体に伝達するための第二の電気接点と、
を有することを特徴とする現像装置。 - 前記第三の導電部は、前記現像ローラと対向して配置されていることを特徴とする請求項1の現像装置。
- 電子写真画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
(a)電子写真感光体と、
(b)前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するために、前記電子写真感光体へ現像剤を搬送する現像ローラと、
前記現像ローラで用いられる前記現像剤を収容する現像剤収容部と、
前記現像ローラを備えた現像室であって、前記現像剤収容部から前記現像剤が搬送される現像室と、
前記現像室に設けられた第一の導電部と、
前記第一の導電部との間で静電容量を発生するように前記現像室に設けられた、前記現像ローラの長手方向に沿って延在した細長形状の第二の導電部と、
前記第一の導電部に印加する電圧を前記電子写真画像形成装置本体から受けるための第一の電気接点と、
前記電子写真画像形成装置本体から前記現像ローラに電圧が印加された際に、前記現像ローラとの間で静電容量を発生させるための、前記現像室に設けられた第三の導電部であって、前記第二の導電部から屈曲して前記現像ローラの長手方向に沿って、前記第一の導電部及び前記第二の導電部よりも前記現像ローラの近くに配置された、前記第二の導電部と一体に構成された第三の導電部と、
現像剤の残量を前記電子写真画像形成装置本体で検出するために、前記第一の導電部に電圧を印加した際に発生する前記第一の導電部と第二の導電部間の静電容量に応じた電気信号と、前記現像ローラに電圧を印加した際に発生する前記現像ローラと第三の導電部間の静電容量に応じた電気信号とを合成した電気信号を前記電子写真画像形成装置本体に伝達するための第二の電気接点と、を有する現像装置と、
を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 前記第三の導電部は、前記現像ローラと対向して配置されていることを特徴とする請求項3のプロセスカートリッジ。
- 記録媒体に画像を形成するための電子写真画像形成装置において、
(a)電子写真感光体と、
(b)前記電子写真感光体に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、
(c)前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するために、前記電子写真感光体へ現像剤を搬送するための現像ローラと、
前記現像ローラで用いられる前記現像剤を収容する現像剤収容部と、
前記現像ローラを備えた現像室であって、前記現像剤収容部から前記現像剤が搬送される現像室と、
前記現像室に設けられた第一の導電部と、
前記第一の導電部との間で静電容量を発生するように前記現像室に設けられた、前記現像ローラの長手方向に沿って延在した細長形状の第二の導電部と、
前記第一の導電部に印加する電圧を前記電子写真画像形成装置本体から受けるための第一の電気接点と、
前記電子写真画像形成装置本体から前記現像ローラに電圧が印加された際に、前記現像ローラとの間で静電容量を発生させるための、前記現像室に設けられた第三の導電部であって、前記第二の導電部から屈曲して前記現像ローラの長手方向に沿って、前記第一の導電部及び前記第二の導電部よりも前記現像ローラの近くに配置された、前記第二の導電部と一体に構成された第三の導電部と、
現像剤の残量を前記電子写真画像形成装置本体で検出するために、前記第一の導電部に電圧を印加した際に発生する前記第一の導電部と第二の導電部間の静電容量に応じた電気信号と、前記現像ローラに電圧を印加した際に発生する前記現像ローラと第三の導電部間の静電容量に応じた電気信号とを合成した電気信号を前記電子写真画像形成装置本体に伝達するための第二の電気接点と、を有する現像装置と、
(d)前記第二の電気接点から伝達された電気信号に基づいて、前記現像装置内に存在する前記現像剤量を検出するための現像剤量検出手段と、
を有することを特徴とする電子写真画像形成装置。 - 記録媒体に画像を形成するための電子写真画像形成装置において、
(a)(i)電子写真感光体と、
(ii)前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像するために、前記電子写真感光体へ現像剤を搬送する現像ローラと、
前記現像ローラで用いられる前記現像剤を収容する現像剤収容部と、
前記現像ローラを備えた現像室であって、前記現像剤収容部から前記現像剤が搬送される現像室と、
前記現像室に設けられた第一の導電部と、
前記第一の導電部との間で静電容量を発生するように前記現像室に設けられた、前記現像ローラの長手方向に沿って延在した細長形状の第二の導電部と、
前記電子写真画像形成装置本体から前記現像ローラに電圧が印加された際に、前記現像ローラとの間で静電容量を発生させるための、前記現像室に設けられた第三の導電部であって、前記第二の導電部から屈曲して前記現像ローラの長手方向に沿って、前記第一の導電部及び前記第二の導電部よりも前記現像ローラの近くに配置された配置された、前記第二の導電部と一体に構成された第三の導電部と、
現像剤の残量を前記電子写真画像形成装置本体で検出するために、前記第一の導電部に電圧を印加した際に発生する前記第一の導電部と第二の導電部間の静電容量に応じた電気信号と、前記現像ローラに電圧を印加した際に発生する前記現像ローラと第三の導電部間の静電容量に応じた電気信号とを合成した電気信号を前記電子写真画像形成装置本体に伝達するための第二の電気接点と、
を有する現像装置と、
を有する、前記電子写真画像形成装置の本体の着脱可能なプロセスカートリッジと、
(b)前記電子写真感光体に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、
(c)前記第二の電気接点から伝達された電気信号に基づいて、前記現像装置内に存在する前記現像剤量を検出するための現像剤量検出手段と、
を有することを特徴とする電子写真画像形成装置。
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