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JP3893666B2 - Carbon black for black matrix - Google Patents

Carbon black for black matrix Download PDF

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Publication number
JP3893666B2
JP3893666B2 JP13870597A JP13870597A JP3893666B2 JP 3893666 B2 JP3893666 B2 JP 3893666B2 JP 13870597 A JP13870597 A JP 13870597A JP 13870597 A JP13870597 A JP 13870597A JP 3893666 B2 JP3893666 B2 JP 3893666B2
Authority
JP
Japan
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carbon black
resin
black
black matrix
film
Prior art date
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Application number
JP13870597A
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Japanese (ja)
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Inventor
英之 久
章浩 松木
悟 安良田
泰三 毛利
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Mikuni Color Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Mikuni Color Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Mikuni Color Ltd filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
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  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁性ブラックマトリックス用カーボンブラックに関し、さらに詳しくはたとえばカラーテレビ、液晶カラーテレビ、カメラ等に使用される光学的カラーフィルターに用いる絶縁性ブラックマトリックス用のカーボンブラックに関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、透明電極を設けたガラス等の透明な基板を1ないし10μm程度に間隔を設けてその間に液晶物質を封入し、電極間に印加した電圧によって液晶を一定の方向に配向させて透明部分と不透明部分を形成して画像を表示している。
カラー液晶表示装置は、いずれかの透明電極基板上に光の三原色に対応する赤(R)、緑(G)、青(B)の三色のカラーフィルターを設けており、透明電極への印加電圧の調整によって液晶の光の透過を制御してR、G、Bの3色のフィルターを透過する光量を制御して3原色の加色による発色によってカラー表示を行っている。
【0003】
R、G、Bの着色層は、あらかじめ各色の間を区画するブラックマトリックスの膜を設けた基板上に形成する方式や、R、G、Bを形成後ブラックマトリックス膜を設ける方法等種々あるが、ブラックマトリックスの役割としては、いずれもR、G、B三原色を区画すると共に、カラーフィルターに対向する基板上に設けた液晶の駆動用の電極あるいはTFT(薄膜トランジスタ)等のトランジスタを遮光する作用を果している。
このような目的で使用されるカラーフィルターのブラックマトリックスは二つに大別することができる。
【0004】
(1)フォトリソグラフィー法より加工したCr等の金属膜からなるブラックマトリックス:解像度、および遮光率が高く、光学濃度(OD)3.0以上が膜厚0.1μm近辺で容易に得られるが、金属膜のため可視光の反射率が約40%と高く、外光の反射による表示画像のコントラスト低下や、周囲にある明るい物体がブラックマトリックス面で反射して表示画像に重なる、いわゆる写り込みが生じ画質の低下を来たしやすい。また、Cr膜のスパッタ、フォトリソグラフィー加工と工程が長いので低コスト化が困難であるという難点もある。
【0005】
(2)黒色顔料を分散した有機樹脂膜をフォトリソグラフィー法、印刷法、あるいはフォトエッチング法でパターニングするか、または、感光性樹脂膜をパターニングした後、黒色染料で染色して得られる黒色有機樹脂膜からなるブラックマトリックス、黒色であるため可視光の反射率が数%以下と低く、外光の反射による表示画像のコントラスト低下や、周囲にある明るい物体の写り込みが金属膜ブラックマトリックスに比べ大幅に減少し、画質が向上する。しかし、遮光率が低いという難点がある。すなわち、フォトリソグラフィー法では遮光率を上げると、基板との界面に到達する露光光量が減少するため、高遮光率とすると(例えば光学濃度3.0では基板に到達する透過光量は1/1000)、現像時に有機樹脂膜のパターン剥がれが生じ、ブラックマトリックスが形成できなくなる。これを避けるため露光量を増やすと、パターン寸法の太りが生じ、所定の解像度が実現できなくなりやすい。また、印刷法やフォトエッチング法ではフォトリソグラフィー法に比べ制約はややゆるいが、黒色着色材の含有量に限界があるので、高遮光率とすると印刷時の膜厚が大となり(例えば膜厚1.0μmで光学濃度2.0の場合、光学濃度を3.0に上げると膜厚は3.3μmになる)、本質的にフォトリソグラフィー法に比べて劣る解像度が、さらに大幅に低下し、実質的にブラックマトリックスが形成できなくなるおそれがある。
【0006】
一般に黒色有機樹脂膜からなるブラックマトリックスは、金属膜からなるブラックマトリックスに比べ光学濃度2.0〜2.5において膜厚が1〜2μmと厚いが、膜厚1.5μmを超えると、その上にカラーフィルターや保護膜および透明電極を形成して完成した基板の表面平坦度が0.5μmを超えるようになり、対向電極基板と組み合せて液晶表示パネルとした場合、色むら、白しみ、輝度むら等が発生し、表示画質が低下する。
したがって、ブラックマトリックスの膜厚は1μm以下好ましくは0.5μm以下とすることが極めて重要である。
【0007】
一方、透明保護膜や透明画素電極に関して、例えば、特開平4−130401号公報には、透明基板上に導電性遮光パターン層、透明絶縁層、カラーフィルターパターン層、透明保護膜層、透明導電性パターン層を順次形成した電極付カラーフィルターが記載されている。
ここで、透明保護膜や透明絶縁層は、透明電極の表面平滑性を向上させることと、カラーフィルターの耐溶媒性の向上、更には、導電性遮光層(ブラックマトリックス)と透明導電性層(透明電極)との電気的絶縁を目的とし形成されている。
【0008】
ところが最近、カラーフィルター(液晶表示装置)の低コスト化や更なる薄膜化を目的に透明保護膜や透明絶縁膜を除去し、カラーフィルターやブラックマトリックス自体で使用可能な平滑性と絶縁性を持たせようとの研究が活発である。さらに、ブラックマトリックスやRGBのレジストを塗布した後の乾燥温度を220℃以上好ましくは250℃以上に高めたいとの要望も出てきている。
すなわち、レジスト塗布面を高温で処理した後も絶縁性を保持するブラックマトリックスの要求が強い。
しかしながら、特に絶縁性に関しては、ブラックマトリックスの主成分としてクロムや酸化クロム等の金属膜並びにカーボンブラックやグラファイト等の炭素粉等いずれも導電性素材を用いているため低温熱処理条件下での絶縁性も極めて困難であり、新規の素材が望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような観点に基づいて、従来法では実現できなかった、薄膜で高遮光率を示しかつ表面反射率も低い黒色遮光膜からなるブラックマトリックスを有するカラーフィルターに好適なカーボンブラックを提供するとともに併せて透明保護膜や透明絶縁膜の機能まで有する高温処理条件下でも使用可能な絶縁性ブラックマトリックス用カーボンブラックを低コストで提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、カーボンブラックを樹脂で被覆処理、ついで酸化処理してなる絶縁性ブラックマトリックス用カーボンブラックを要旨とする。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】
まず、本発明において樹脂を被覆処理するカーボンブラックとしては特に限定されないが、好適には次のようなカーボンブラックが用いられる。
灰分が1.0重量%以下、DBP吸収量が140ml/100g以下のカーボンブラックが好ましい。
灰分の組成は、Na、K、Ca等のアルカリ金属やアルカリ土類金属等であり、これらを含有したカーボンブラックを樹脂等に配合すると絶縁性が低下する。これは、NaやK、Ca等のイオン性導電性物質が吸水性大であるため、カーボンブラック−樹脂複合体の吸水性が増大し、その結果絶縁性が低下するものと考えられる。
【0012】
このイオン性導電物質を低減させるためには、カーボンブラック製造時の原料油の吟味、急冷時に使用するスプレー水の吟味、添加物の吟味などにより達成される。また製造炉から製出したカーボンブラックを水洗或いは酸洗いすることによっても達成される。更に上記製造時の原料、スプレー水、添加物等の吟味と、水洗、酸洗い等とを組合わせることによっても達成できる。
カーボンブラック中に存在するイオン性導電物質の含量は、そのカーボンブラックを750℃において空気中で4〜6時間焼成したときに残る灰分量で表わされ、本発明配合物のカーボンブラックの灰分量は1.0重量%以下であることが好ましく、さらに好ましいのは0.5重量%以下である。
【0013】
また、JIS−K6221−A法で測定したDBP吸収量が140ml/100gを超えると、カーボンブラック自体の黒色度が低下しブラックマトリックス用樹脂ワニスに配合し塗布した場合の濃度感が十分でないだけでなくペーストの粘度も高くなり、平滑性の良い塗膜が得られなくなるおそれがある。
DBP吸収量としては、140ml/100g以下であることが好ましく、さらに好ましくは120ml/100g以下である。
また、樹脂で被覆処理するカーボンブラックとして、酸化処理したものを用いるのが好適であり、酸化処理方法としては、後述する方法によることができる。被覆処理する樹脂の種類も特に限定されるものではないが、合成樹脂が一般的であり、さらに構造の中にベンゼン核を有した樹脂の方が両性系活面活性剤的な働きがより強いため分散性及び分散安定性の点から好ましい。
【0014】
具体的な合成樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、グリプタル樹脂、エポキシ樹脂、アルキルベンゼン樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、変性ポリフェニレンオキサイド、ポリスルフォン、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリアミノビスマレイミド、ポリエーテルスルフォポリフェニレンスルフォン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、等の熱可塑性樹脂が使用できる。
【0015】
カーボンブラックに対する樹脂の被覆量は、カーボンブラックと樹脂の合計量に対し1〜30wt%が好ましく、1wt%未満の量では、未処理のカーボンブラックと同様の分散性、分散安定性、絶縁性しか得られないおそれがある。
一方、30wt%を超えると、樹脂同士の粘着性が強く、団子状の固まりとなり、分散が進まなくなるおそれがある。
【0016】
更に本発明のカーボンブラックは、カーボンブラックに樹脂を被覆した後、酸化処理することにより得られる。
酸化処理方法としては、窒素酸化物やオゾン、SO3 ガス、フッ素ガスや高温雰囲気下で空気と接触・反応させる空気酸化等の気相酸化並びに硝酸、過マンガン酸カリ、亜塩素酸、次亜塩素酸ソーダ、臭素水溶液オゾン水溶液、過酸化水素等を用いる液相酸化等があり、これらを単独あるいは、2種類以上組み合わせる事により達成される。
【0017】
酸化処理度合いは、オゾン等の酸化処理を進めるとヨウ素吸着量が低下する現象を利用し設定するのがよい。
具体的には、樹脂で被覆したカーボンブラックのヨウ素吸着量に対する変化率をマイナス5%以上とするのが好ましい。マイナス5%未満であると、塗料等にした際の抵抗が高くなりにくく好ましい絶縁性ブラックマトリックスが得にくくなるからである。
ここで、ヨウ素吸着量は、JIS−K−6221により求められる。
【0018】
樹脂被覆後、酸化処理する事により抵抗が大幅に向上する理由は、明確でないが、一つには、樹脂で被覆したカーボンブラックにも樹脂が覆っていない裸のカーボンブラック表面が存在し、この部分に絶縁性である官能基が付与されるために高抵抗になるためとも考えられる。
更にもう一つの理由としては、酸化処理によるカーボンブラック表面を覆っている樹脂モノマーの高分子化が進み、より絶縁性樹脂膜となるためか或いは、これら両方の理由によるのではないかと考えられる。
【0019】
このようにして樹脂で被覆処理してなるカーボンブラックは、常法に従い絶縁性ブラックマトリックスの遮光材として用いることができ、この絶縁性ブラックマトリックスを構成要素とするカラーフィルターを常法により作成することができる。
たとえば、本発明のブラックマトリックス用レジスト組成物の調液に当っては、まず、塗布溶剤、分散剤及びカーボンブラックを、0.1〜数mm径のガラスビーズ又はジルコニアビーズを用いたビーズミル、ペイントシエカー或いはバルブホモジナイザー、更には3本ロールミル等で0.5時間〜30時間分散することで、カーボンブラック濃度が10〜70重量%の分散液を得る。
次にこの分散液に、光重合開始剤組成物とエチレン性化合物(現像画像の接着性向上剤)、有機高分子物質(基板との接着性向上剤)等を加え混合分散することによりレジスト組成物を調製する。
【0020】
ブラックマトリックス用レジスト組成物を調製する際の最適配合割合は下記の通りである。
▲1▼分散剤は、カーボンブラックに対し、1〜100重量%
▲2▼光重合開始剤組成物は、カーボンブラックを除くブラックマトリックス用レジスト組成物に対し、0.2〜30重量%、好ましくは0.2〜20重量%
▲3▼エチレン性化合物は、カーボンブラックを除くブラックマトリックス用レジスト組成物に対し、50〜95重量%、好ましくは60〜90重量%
▲4▼有機高分子物質は、カーボンブラックを除くブラックマトリックス用レジスト組成物に対し、10〜70重量%、好ましくは20〜60重量%
▲5▼カーボンブラックは、レジスト組成物中の全固形分に対し、35〜80重量%、好ましくは50〜70重量%
▲6▼溶剤は、上記▲1▼、▲2▼、▲3▼、▲4▼、▲5▼の光重合性組成物全体に対し、50〜95重量%、好ましくは70〜90重量%
の範囲となるように調整される。
【0021】
又、ここで用いるカーボンブラック以外の上記物質は、一般に同種目的に使用されている物は全て使用可能であるが、特に好ましい例として次のような物が挙げられる。
「分散剤」
ウレタン系、アクリル系、ポリイミド系等の熱硬化性樹脂、アクリル系、塩化ビニル系、ポリアミド系等の熱可塑性樹脂等の高分子分散剤が好ましい。
「光重合開始剤組成物」
ジシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル−1−イルやジシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル−1−イルのチタノセン化合物と波長400〜500nmに吸収を有する増感色素からなる複合物が好ましい。
【0022】
「エチレン性化合物」
芳香族ポリグリシジルエーテル化合物と不飽和モノカルボン酸との付加反応、或いは、芳香族ポリヒドロキシ化合物とエポキシモノカルボン酸エステルとの付加反応、で得られるエチレン性不飽和二重結合を2個以上有するエチレン性化合物(以下「エチレン性化合物(A)」と称す。)が好適であるが、該エチレン性化合物(A)と共に、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸との付加反応(エステル反応)で得られる、エチレン性不飽和二重結合を2個以上含有するエチレン性化合物(以下「エチレン性化合物(B)」と称す。)を併用することが好ましい。
具体例としては、
(A)としてビスフェノールAとエピクロルヒドリとの共縮合モノマー
(B)としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
等が挙げられる。
【0023】
「有機高分子物質」
スチレン、α−メチルスチレン、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリル酸、メトキシフェニル(メタ)アクリル酸、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルスルホアミド等のフェニル基を有する共重合モノマーを10〜80モル%、好ましくは20〜70モル%、より好ましくは30〜60モル%の割合で含有し、その他(メタ)アクリル酸を2〜50重量%、好ましくは5〜40重量%、より好ましくは5〜30重量%の割合で含有する共重合体、或いは、全共重合モノマーに対して2〜50モル%、好ましくは5〜40モル%、より好ましくは10〜30モル%のエポキシ(メタ)アクリレートが付加された反応物が望ましい。
【0024】
「溶剤」
メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下「PGMEA」と略記する。)、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、クロロホルム、ジクロロメチン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、テトラハイドロフラン等が挙げられる。
【0025】
本発明のカーボンブラックを用いると、高遮光率でかつ表面反射率が低くまた膜厚小の絶縁性ブラックマトリックスが低コストで達成できる。絶縁性ブラックマトリックス液を構成する樹脂や溶媒に対し、カーボンブラックの分散性や分散安定性が格段に向上したためと推測される。
【0026】
V.E.グール等(1970年発行、「導電性ポリマーの研究と応用」)によると、電気が流れる際に必要な電荷の移動は、充填剤の粒子で構成される鎖の表面及び熱輻射熱を利用した粒子内部を中心に行なわれると共に、印加電圧、温度等の条件によっては、電位障壁(ポテンシャルバリヤー)を越えての電子のジャンプいわゆるトンネル効果で行なわれると考えられている。
【0027】
本発明によれば好適には、表面官能基の多いカーボンブラックを用い表面を高絶縁性樹脂で被覆すること、更に樹脂で被覆されていない裸の部分をO2 やH2 官能基でカバーすることにより、CaやNa等のイオン性物質を封じ込める働きと共に、導体同士の接触を絶縁すること、更に、被覆膜により電子のジャンプが不可能になること等により、高絶縁性が達成されるものと推測される。
また、高温下で処理しても抵抗の低下度合が少なく、絶縁性を保てるようになる理由は、酸化処理によりカーボンブラックと被覆樹脂との結合が強固になり、結果として樹脂自体の耐熱性が向上するため考えられる。
【0028】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
〔実施例1〕
カーボンブラックは、通常のオイルファーネス法で製造した。
但し、原料油としては、Na、Ca、S分量の少ないエチレンボトム油を用い燃焼用にはコークス炉ガスを用いた。更に、反応停止水としては、イオン交換樹脂で処理した純水を用い製造した。
【0029】
このカーボンブラック500gを内径30cm、長さ60cmの円筒型キルンを最大200℃まで加熱可能な電熱式高温槽に設置し10rpmで回転させつつ(株)ワコーシステムコントロール社製の型式「OR−4Z」で発生させた1万ppmのオゾンを5L/分の流量で流しカーボンブラックと接触反応させた。オゾンとカーボンブラックの接触部の温度は50℃とし2.3時間処理した。
得られたカーボンブラックの基礎物性は、表1に示した通りである。
【0030】
得られたカーボンブラック540gを純水14500gと共にホモミキサーを用い6,000rpmで30分撹拌しスラリーを得た。このスラリーをスクリュー型撹拌機付容器に移し約1,000rpmで混合しながら油化シェルエポキシ社製 エポキシ樹脂「エピコート828」60gを溶解したトルエン600gを少量づつ添加していった。約15分で、水に分散していたカーボンブラックは全量トルエン側に移行し約1mmの粒となった。
【0031】
次に、60メッシュ金網で水切りを行った後、真空乾燥機に入れ70℃で10時間乾燥しトルエンと水を完全に除去した。
得られたカーボンブラック中の残存トルエン量は50ppm、水は500ppmであった。
また、他の基礎物性は、表1に示した。
次に、このカーボンブラック500gを内径30cm、長さ60cmの円筒型キルンに入れ、18mg・オゾン/L・空気 濃度のオゾンを5L/分の流量で流し111分間処理した。
同一条件で2バッチ処理し全体を均一に混合した物を評価用カーボンブラックとし、次のような方法でブラックマトリックス用レジスト組成物を作成した。
1mm径のジルコニアビーズ300gを入れたサンドミルに、カーボンブラック32gと下記構造の有機高分子物質18gと、溶剤としてプロピレングリコール・モノメチルエーテルアセテート(以下PGMEAと略記する)150gを加え、2000rpmで10時間混合分散させ分散液を得た。
【0032】
【化1】

Figure 0003893666
【0033】
次に、ブラックマトリックス用レジスト組成物は、1mm径のジルコニアビーズ90gを入れた140ccのマヨネーズびんに上記の分散液45gとエチレン性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)1.13gとビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの共縮合モノマー(昭和高分子(株)製「SP−1509」)1.13gと更に光重合開始剤組成物としてP−ジエチルアミノ安息香酸エチル0.37gと、PGMEA39gを加え、ペイントコンデショナーで30分分散し作成した。
高圧水洗浄、紫外線照射及びオゾン処理を施したガラス基板(コーニング社製No.7059,厚さ1.1mm)上に得られた上記ブラックマトリックス用レジスト組成物をスピンコート法により塗布し、250℃と270℃で各々1.0時間の温度条件下で熱処理し膜厚1.0μmのレジスト層を形成した。
ここで用いたカーボンブラックの物性と得られた塗膜の評価結果は、表−2に示した通りである。
【0034】
表中の粉体抵抗は、下部に真鍮製電極を取り付けた内径2cmのポリ四フッ化エチレン製容器に約2gのカーボンブラックを入れ、先端に真鍮製電極の付いたポリ四フッ化エチレン製棒で蓋をした後、テンシロンを用い0.2mm/minの速度で荷重をかけていき、50kg/cm2 時の抵抗を高感度テスターで測定する。
この荷重下における粉体の嵩高さと抵抗値から下式を用い粉体抵抗を算出する。
粉体抵抗(Ω・cm)=カーボンブラック粉体の断面積(cm2
x 抵抗値(Ω)/カーボンブラック粉体の嵩高さ(cm)
また、表面抵抗は、上記塗膜面を油化電子(株)製の高抵抗測定機「ハイレスタMCP−HT210」を用い測定した。
【0035】
〔実施例2と3〕
実施例1の樹脂被覆後のオゾン処理時間を実施例2は32分、また実施例3は233分とした以外実施例1と全て同じである。
〔実施例4〕
実施例1で[化1]の構造の有機高分子物質の代わりに高分子量ポリウレタン系樹脂(平均分子量:13000)とした以外実施例1と全て同じである。
〔比較例1と2〕
比較例1は、樹脂で被覆したカーボンブラックそのものである。
比較例2は、このカーボンブラックを実施例1と同様条件で15分間オゾン処理を施したカーボンブラックであり、その他は実施例1と同様に評価した。
【0036】
【表1】
Figure 0003893666
【0037】
【表2】
Figure 0003893666
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a carbon black for an insulating black matrix, and more particularly to a carbon black for an insulating black matrix used for an optical color filter used in, for example, a color television, a liquid crystal color television, a camera and the like.
[0002]
[Prior art]
In a liquid crystal display device, a transparent substrate such as glass provided with a transparent electrode is provided with an interval of about 1 to 10 μm, a liquid crystal substance is sealed therebetween, and the liquid crystal is oriented in a certain direction by a voltage applied between the electrodes. An image is displayed by forming a transparent part and an opaque part.
The color liquid crystal display device is provided with a color filter of three colors of red (R), green (G), and blue (B) corresponding to the three primary colors of light on any transparent electrode substrate, and applied to the transparent electrode. The liquid crystal light transmission is controlled by adjusting the voltage to control the amount of light transmitted through the three color filters of R, G, and B, and color display is performed by color development by adding the three primary colors.
[0003]
There are various R, G, and B colored layers, such as a method of forming on a substrate provided with a black matrix film that partitions each color in advance, and a method of forming a black matrix film after forming R, G, and B. As the role of the black matrix, each of the three primary colors R, G and B is divided, and the liquid crystal driving electrode provided on the substrate facing the color filter or a transistor such as a TFT (thin film transistor) is shielded from light. It is done.
The black matrix of the color filter used for such a purpose can be roughly divided into two.
[0004]
(1) Black matrix made of a metal film such as Cr processed by a photolithography method: high resolution and light shielding ratio, and an optical density (OD) of 3.0 or more can be easily obtained in the vicinity of a film thickness of 0.1 μm. Because of the metal film, the reflectance of visible light is as high as about 40%. The contrast of the displayed image is reduced due to the reflection of outside light, and so-called reflections occur where bright objects around the surface are reflected by the black matrix surface and overlap the display image. It tends to cause image quality degradation. In addition, since the sputtering process and the photolithography process of the Cr film are long, it is difficult to reduce the cost.
[0005]
(2) A black organic resin obtained by patterning an organic resin film in which a black pigment is dispersed by a photolithography method, a printing method, or a photoetching method, or by patterning a photosensitive resin film and then dyeing it with a black dye. Black matrix made of film, because of the black color, the reflectance of visible light is as low as several percent or less, and the contrast of the displayed image is reduced due to reflection of external light, and the reflection of bright objects in the surrounding area is significantly larger than that of the metal film black matrix. The image quality is improved. However, there is a drawback that the light shielding rate is low. That is, in the photolithography method, when the light shielding rate is increased, the amount of exposure light reaching the interface with the substrate decreases, so when the light shielding rate is high (for example, the transmitted light amount reaching the substrate is 1/1000 at an optical density of 3.0). The pattern of the organic resin film is peeled off during development, and a black matrix cannot be formed. If the amount of exposure is increased to avoid this, the pattern dimension becomes thicker and it becomes difficult to achieve a predetermined resolution. In addition, the printing method and the photo etching method are somewhat less restrictive than the photolithography method, but there is a limit to the content of the black coloring material. When the optical density is 2.0 μm and the optical density is 2.0, when the optical density is increased to 3.0, the film thickness becomes 3.3 μm.) The resolution that is essentially inferior to that of the photolithography method is further greatly reduced. In some cases, the black matrix cannot be formed.
[0006]
In general, a black matrix made of a black organic resin film has a thickness of 1 to 2 μm at an optical density of 2.0 to 2.5 compared with a black matrix made of a metal film. The surface flatness of the substrate completed by forming a color filter, protective film and transparent electrode on the surface exceeds 0.5 μm, and when it is combined with the counter electrode substrate to make a liquid crystal display panel, color unevenness, whiteness, brightness Unevenness or the like occurs, and the display image quality deteriorates.
Therefore, it is very important that the thickness of the black matrix is 1 μm or less, preferably 0.5 μm or less.
[0007]
On the other hand, regarding a transparent protective film and a transparent pixel electrode, for example, in Japanese Patent Laid-Open No. 4-130401, a conductive light-shielding pattern layer, a transparent insulating layer, a color filter pattern layer, a transparent protective film layer, a transparent conductive material are disclosed on JP-A-4-130401. A color filter with electrodes in which a pattern layer is sequentially formed is described.
Here, the transparent protective film and the transparent insulating layer improve the surface smoothness of the transparent electrode, improve the solvent resistance of the color filter, and further, a conductive light shielding layer (black matrix) and a transparent conductive layer ( It is formed for the purpose of electrical insulation from the transparent electrode.
[0008]
However, recently, the transparent protective film and the transparent insulating film have been removed for the purpose of reducing the cost and further reducing the thickness of the color filter (liquid crystal display device), and it has smoothness and insulating properties that can be used with the color filter and the black matrix itself. There is active research into se Further, there is a demand for increasing the drying temperature after applying a black matrix or RGB resist to 220 ° C. or higher, preferably 250 ° C. or higher.
That is, there is a strong demand for a black matrix that maintains insulation even after the resist-coated surface is processed at a high temperature.
However, especially with respect to insulation, metal films such as chromium and chromium oxide and carbon powders such as carbon black and graphite are used as the main component of the black matrix, so that insulation under low temperature heat treatment conditions is used. However, it was extremely difficult, and a new material was desired.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
Based on such a viewpoint, the present invention provides a carbon black suitable for a color filter having a black matrix composed of a black light-shielding film that is a thin film and has a high light-shielding rate and a low surface reflectance, which could not be realized by a conventional method. Another object of the present invention is to provide a carbon black for an insulating black matrix that can be used even under high-temperature processing conditions having functions of a transparent protective film and a transparent insulating film at a low cost.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The gist of the present invention is carbon black for an insulating black matrix obtained by coating carbon black with a resin and then oxidizing it.
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
First, the carbon black for coating the resin in the present invention is not particularly limited, but the following carbon black is preferably used.
Carbon black having an ash content of 1.0% by weight or less and a DBP absorption of 140 ml / 100 g or less is preferable.
The composition of the ash is an alkali metal such as Na, K, or Ca, an alkaline earth metal, or the like. When carbon black containing these is blended into a resin or the like, the insulating property is lowered. This is presumably because ionic conductive substances such as Na, K, and Ca have high water absorption, so that the water absorption of the carbon black-resin composite increases, and as a result, the insulating property decreases.
[0012]
In order to reduce this ionic conductive material, it can be achieved by examining raw material oil at the time of carbon black production, examining spray water used for rapid cooling, examining additives, and the like. It can also be achieved by washing the carbon black produced from the production furnace with water or pickling. Furthermore, it can also be achieved by combining examination of raw materials, spray water, additives, and the like at the time of production with water washing, pickling and the like.
The content of the ionic conductive material present in the carbon black is represented by the amount of ash remaining when the carbon black is baked in air at 750 ° C. for 4 to 6 hours. Is preferably 1.0% by weight or less, and more preferably 0.5% by weight or less.
[0013]
Also, if the DBP absorption measured by the JIS-K6221-A method exceeds 140 ml / 100 g, the blackness of the carbon black itself is lowered, and the density feeling when blended and applied to the black matrix resin varnish is not sufficient. In addition, the viscosity of the paste becomes high, and there is a possibility that a coating film with good smoothness cannot be obtained.
The DBP absorption amount is preferably 140 ml / 100 g or less, and more preferably 120 ml / 100 g or less.
Moreover, it is suitable to use what was oxidized as carbon black coat | covered with resin, and it can be based on the method mentioned later as an oxidation treatment method. The type of resin to be coated is not particularly limited, but a synthetic resin is common, and a resin having a benzene nucleus in the structure has a stronger function as an amphoteric active surfactant. Therefore, it is preferable from the viewpoint of dispersibility and dispersion stability.
[0014]
Specific synthetic resins include thermosetting resins such as phenol resin, melamine resin, xylene resin, diallyl phthalate resin, glyphtal resin, epoxy resin, alkylbenzene resin, polystyrene, polycarbonate, polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, and modified polyphenylene. Thermoplastic resins such as oxide, polysulfone, polyparaphenylene terephthalamide, polyamide imide, polyimide, polyamino bismaleimide, polyether sulfopolyphenylene sulfone, polyarylate, polyether ether ketone, can be used.
[0015]
The coating amount of the resin on the carbon black is preferably 1 to 30 wt% with respect to the total amount of the carbon black and the resin. May not be obtained.
On the other hand, when it exceeds 30 wt%, the adhesiveness between the resins is strong, and it becomes a dumpling-like mass, and there is a possibility that dispersion may not proceed.
[0016]
Furthermore, the carbon black of the present invention can be obtained by coating carbon black with a resin and then oxidizing it.
Oxidation methods include nitrogen oxides, ozone, SO 3 gas, fluorine gas, gas phase oxidation such as air oxidation that contacts and reacts with air in a high temperature atmosphere, nitric acid, potassium permanganate, chlorous acid, hypochlorous acid, hypochlorous acid, and hypochlorous acid. There are liquid phase oxidation using sodium chlorate, aqueous bromine solution, ozone aqueous solution, hydrogen peroxide, etc., and these are achieved by combining these alone or in combination of two or more.
[0017]
The degree of oxidation treatment is preferably set by utilizing the phenomenon that iodine adsorption decreases when oxidation treatment such as ozone is advanced.
Specifically, it is preferable that the rate of change of the carbon black coated with the resin with respect to the iodine adsorption amount is minus 5% or more. This is because when it is less than minus 5%, it is difficult to obtain a preferable insulating black matrix because resistance when formed into a paint or the like is not easily increased.
Here, the iodine adsorption amount is determined according to JIS-K-6221.
[0018]
The reason why the resistance is greatly improved by the oxidation treatment after the resin coating is not clear, but one is that the carbon black coated with the resin has a bare carbon black surface that is not covered by the resin. This is also considered to be because the functional group which is insulative is imparted to the portion, resulting in high resistance.
As another reason, it is considered that the resin monomer covering the surface of carbon black by oxidation treatment has been polymerized, resulting in a more insulating resin film, or both.
[0019]
The carbon black thus coated with the resin can be used as a light shielding material for the insulating black matrix according to a conventional method, and a color filter having this insulating black matrix as a constituent element should be prepared by a conventional method. Can do.
For example, in the preparation of the resist composition for black matrix of the present invention, first, a coating solvent, a dispersant, and carbon black are used in a bead mill or paint using glass beads or zirconia beads having a diameter of 0.1 to several mm. A dispersion having a carbon black concentration of 10 to 70% by weight is obtained by dispersing for 0.5 to 30 hours using a shaker or a valve homogenizer, or a three-roll mill.
Next, a resist composition is prepared by adding a photopolymerization initiator composition, an ethylenic compound (adhesion improver for a developed image), an organic polymer substance (adhesion improver for a substrate), and the like to this dispersion and mixing and dispersing. Prepare the product.
[0020]
The optimum blending ratio when preparing the black matrix resist composition is as follows.
(1) Dispersant is 1 to 100% by weight based on carbon black
(2) The photopolymerization initiator composition is 0.2 to 30% by weight, preferably 0.2 to 20% by weight, based on the black matrix resist composition excluding carbon black.
(3) The ethylenic compound is 50 to 95% by weight, preferably 60 to 90% by weight, based on the black matrix resist composition excluding carbon black.
(4) The organic polymer material is 10 to 70% by weight, preferably 20 to 60% by weight, based on the black matrix resist composition excluding carbon black.
(5) Carbon black is 35 to 80% by weight, preferably 50 to 70% by weight, based on the total solid content in the resist composition.
(6) The solvent is 50 to 95% by weight, preferably 70 to 90% by weight, based on the whole photopolymerizable composition of the above (1), (2), (3), (4) and (5).
It is adjusted to be in the range.
[0021]
In addition, as for the above-mentioned substances other than carbon black used here, all of the substances generally used for the same purpose can be used, but the following are particularly preferable examples.
"Dispersant"
Polymeric dispersants such as thermosetting resins such as urethane, acrylic and polyimide, and thermoplastic resins such as acrylic, vinyl chloride and polyamide are preferred.
"Photopolymerization initiator composition"
Dicyclopentadienyl-Ti-bis-2,3,5,6-tetrafluorophenyl-1-yl and dicyclopentadienyl-Ti-bis-2,3,4,5,6-pentafluorophenyl- A composite comprising a 1-yl titanocene compound and a sensitizing dye having absorption at a wavelength of 400 to 500 nm is preferred.
[0022]
"Ethylene compounds"
It has two or more ethylenically unsaturated double bonds obtained by addition reaction of aromatic polyglycidyl ether compound and unsaturated monocarboxylic acid, or addition reaction of aromatic polyhydroxy compound and epoxy monocarboxylic acid ester. An ethylenic compound (hereinafter referred to as “ethylenic compound (A)”) is preferable, but together with the ethylenic compound (A), an addition reaction (an ester reaction) between an aliphatic polyhydroxy compound and an unsaturated carboxylic acid. It is preferable to use together an ethylenic compound (hereinafter referred to as “ethylenic compound (B)”) containing two or more ethylenically unsaturated double bonds obtained in (1) above.
As a specific example,
Examples of (A) include dipentaerythritol hexaacrylate as a cocondensation monomer (B) of bisphenol A and epichlorohydride.
[0023]
"Organic polymer substances"
Has a phenyl group such as styrene, α-methylstyrene, benzyl (meth) acrylate, hydroxyphenyl (meth) acrylic acid, methoxyphenyl (meth) acrylic acid, hydroxyphenyl (meth) acrylamide, hydroxyphenyl (meth) acrylsulfamide The copolymerization monomer is contained in an amount of 10 to 80 mol%, preferably 20 to 70 mol%, more preferably 30 to 60 mol%, and other (meth) acrylic acid is contained in an amount of 2 to 50 wt%, preferably 5 to 40. 2% to 50% by mole, preferably 5% to 40% by mole, more preferably 10% to 30% by mole, based on the copolymer or the total copolymerization monomer, A reactant to which% epoxy (meth) acrylate is added is desirable.
[0024]
"solvent"
Methyl cellosolve, ethyl cellosolve, butyl cellosolve, ethyl cellosolve acetate, diethylene glycol monomethyl ether, propylene glycol monomethyl ether acetate (hereinafter abbreviated as “PGMEA”), methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, cyclohexanone, toluene, chloroform, dichloromethine, ethyl acetate, Examples include methyl lactate, ethyl lactate, methanol, ethanol, propanol, butanol and tetrahydrofuran.
[0025]
When the carbon black of the present invention is used, an insulating black matrix having a high light shielding rate, a low surface reflectance and a small film thickness can be achieved at a low cost. This is presumably because the dispersibility and dispersion stability of carbon black were significantly improved with respect to the resin and solvent constituting the insulating black matrix liquid.
[0026]
V. E. According to Ghoul et al. (Published in 1970, “Research and Application of Conducting Polymers”), the movement of electric charge required when electricity flows is based on the surface of the chain composed of filler particles and the heat radiant heat. In addition to being performed mainly in the interior, depending on conditions such as applied voltage and temperature, it is considered that the jumping of electrons across a potential barrier (potential barrier) is performed by a so-called tunnel effect.
[0027]
Preferably, according to the present invention, carbon black having a large number of surface functional groups is used to coat the surface with a highly insulating resin, and the bare portion not covered with the resin is covered with O 2 or H 2 functional groups. As a result, high insulating properties are achieved by the function of containing ionic substances such as Ca and Na, insulating the contact between conductors, and making it impossible to jump electrons due to the coating film. Presumed to be.
In addition, the reason why resistance decreases little even when processed at high temperature and the insulating property can be maintained is that the oxidation treatment strengthens the bond between carbon black and the coating resin, resulting in the heat resistance of the resin itself. It is considered to improve.
[0028]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples.
[Example 1]
Carbon black was produced by a normal oil furnace method.
However, as the raw material oil, ethylene bottom oil with a small amount of Na, Ca, and S was used, and coke oven gas was used for combustion. Furthermore, as reaction stop water, it manufactured using the pure water processed with the ion exchange resin.
[0029]
A model “OR-4Z” manufactured by Wako System Control Co., Ltd. is installed in an electric heating high-temperature tank in which 500 g of this carbon black is 30 cm in inner diameter and 60 cm in length can be heated up to 200 ° C. and rotated at 10 rpm. Then, 10,000 ppm of ozone generated in step 1 was flowed at a flow rate of 5 L / min to cause contact reaction with carbon black. The temperature at the contact portion between ozone and carbon black was 50 ° C., and the treatment was performed for 2.3 hours.
The basic physical properties of the obtained carbon black are as shown in Table 1.
[0030]
540 g of the obtained carbon black was stirred at 6,000 rpm for 30 minutes together with 14500 g of pure water using a homomixer to obtain a slurry. The slurry was transferred to a container with a screw type stirrer, and 600 g of toluene in which 60 g of an epoxy resin “Epicoat 828” manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd. was dissolved was added little by little while mixing at about 1,000 rpm. In about 15 minutes, the entire amount of carbon black dispersed in water moved to the toluene side and became particles of about 1 mm.
[0031]
Next, after draining with a 60 mesh wire net, it was put into a vacuum dryer and dried at 70 ° C. for 10 hours to completely remove toluene and water.
The amount of residual toluene in the obtained carbon black was 50 ppm, and water was 500 ppm.
Other basic physical properties are shown in Table 1.
Next, 500 g of this carbon black was placed in a cylindrical kiln having an inner diameter of 30 cm and a length of 60 cm, and treated with ozone of 18 mg / ozone / L / air concentration at a flow rate of 5 L / min for 111 minutes.
A product obtained by treating two batches under the same conditions and uniformly mixing the whole was used as an evaluation carbon black, and a black matrix resist composition was prepared by the following method.
To a sand mill containing 300 g of 1 mm zirconia beads, add 32 g of carbon black, 18 g of an organic polymer substance having the following structure, and 150 g of propylene glycol monomethyl ether acetate (hereinafter abbreviated as PGMEA) as a solvent, and mix at 2000 rpm for 10 hours. Dispersion was obtained.
[0032]
[Chemical 1]
Figure 0003893666
[0033]
Next, a resist composition for a black matrix was prepared by adding 45 g of the above dispersion and dipentaerythritol hexaacrylate (manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.) 1 to a 140 cc mayonnaise bottle containing 90 g of 1 mm zirconia beads. .13 g, 1.13 g of a co-condensation monomer of bisphenol A and epichlorohydrin (“SP-1509” manufactured by Showa Polymer Co., Ltd.), 0.37 g of ethyl P-diethylaminobenzoate as a photopolymerization initiator composition, and 39 g of PGMEA And dispersed for 30 minutes using a paint conditioner.
The above black matrix resist composition obtained on a glass substrate (Corning No. 7059, thickness 1.1 mm) subjected to high-pressure water washing, ultraviolet irradiation and ozone treatment was applied by spin coating, and 250 ° C. And 270 ° C. for 1.0 hour each to form a resist layer having a thickness of 1.0 μm.
The physical properties of the carbon black used here and the evaluation results of the obtained coating film are as shown in Table-2.
[0034]
The powder resistance in the table is a polytetrafluoroethylene rod with about 2 g of carbon black in a 2 cm inner diameter polytetrafluoroethylene container with a brass electrode attached to the bottom and a brass electrode at the tip. After the lid is closed, a load is applied at a speed of 0.2 mm / min using Tensilon, and the resistance at 50 kg / cm 2 is measured with a high sensitivity tester.
The powder resistance is calculated from the bulk of the powder under this load and the resistance value using the following equation.
Powder resistance (Ω · cm) = Cross sectional area of carbon black powder (cm 2 )
x Resistance value (Ω) / Bulkiness of carbon black powder (cm)
The surface resistance was measured using a high resistance measuring device “HIRESTA MCP-HT210” manufactured by Yuka Denshi Co., Ltd.
[0035]
[Examples 2 and 3]
The ozone treatment time after resin coating in Example 1 was the same as Example 1 except that Example 2 was 32 minutes and Example 3 was 233 minutes.
Example 4
Example 1 is the same as Example 1 except that a high molecular weight polyurethane resin (average molecular weight: 13000) is used instead of the organic polymer substance having the structure of [Chemical Formula 1] in Example 1.
[Comparative Examples 1 and 2]
Comparative Example 1 is carbon black itself coated with a resin.
Comparative Example 2 is a carbon black obtained by subjecting this carbon black to ozone treatment for 15 minutes under the same conditions as in Example 1. Others were evaluated in the same manner as in Example 1.
[0036]
[Table 1]
Figure 0003893666
[0037]
[Table 2]
Figure 0003893666

Claims (5)

カーボンブラックを樹脂で被覆処理し、ついで酸化処理してなるブラックマトリックス用カーボンブラック。Carbon black for black matrix, which is obtained by coating carbon black with resin and then oxidizing it. 樹脂が、構造の中にベンゼン核を有している請求項1記載のブラックマトリックス用カーボンブラック。The carbon black for a black matrix according to claim 1, wherein the resin has a benzene nucleus in its structure. 樹脂の被覆量が、カーボンブラックと樹脂の合計量に対し1〜30wt%である請求項1又は2に記載のブラックマトリックス用カーボンブラック。The carbon black for a black matrix according to claim 1 or 2, wherein a coating amount of the resin is 1 to 30 wt% with respect to a total amount of the carbon black and the resin. (樹脂で被覆処理したカーボンブラックのヨウ素吸着量値−樹脂で被覆処理したカーボンブラックの酸化処理後のヨウ素吸着量値)/(樹脂で被覆処理したカーボンブラックのヨウ素吸着値)で算出したヨウ素値変化率が5%以上である請求項1〜3のいずれかに記載のブラックマトリックス用カーボンブラック。(Iodine adsorption amount value of carbon black coated with resin-iodine adsorption amount value after oxidation treatment of carbon black coated with resin) / (Iodine adsorption value of carbon black coated with resin) / iodine value The carbon black for a black matrix according to any one of claims 1 to 3, wherein the rate of change is 5% or more. ブラックマトリックスを有するカラーフィルターにおいて、樹脂で被覆し、ついで、酸化処理したカーボンブラックを遮光材としたブラックマトリックスを用いてなるカラーフィルター。A color filter having a black matrix using a black matrix coated with resin and then oxidized with carbon black as a light shielding material.
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