JP3893214B2 - 機械の制御方法及び機械の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、可変ビンガム流体を利用した機械の制御方法及び機械の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
可変ビンガム流体の一つとして、例えば、ER流体(Electro-Rheological Fluid 、以下、ERFとも言う)が知られている。
ERFは、電界の印加に対して、そのレオロジー特性が可逆的に且つ高速に著しく変化する流体であり、制御デバイスとして、その利用が試みられ、ERFを利用した可変ダンパやエンジンマウントなど、種々の機械制御システムが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の利用例は、ERFを用いることによる高応答・高精度な制御の実現や、ERFを用いることによる装置の小型化等を図ろうとするもので、実際のところ、ERFが有する特異な特性については、未だ十分に活かしきれていないのが実情であった。
【0004】
即ち、例えば、絶縁油中に固体粒子が懸濁した粒子分散系ERF等は、電界の印加により、ニュートン流体から電界の大きさに応じた降伏値を示すビンガム流体へ変化するという特性を有するが、従来においては、このような特性を十分に利用できていなった。
ここで、可変ビンガム流体の特性について説明する。
【0005】
一般に、ビンガム流体の剪断応力τは、流動を開始した後も維持される降伏剪断応力τS と、粘性による剪断応力τv と、の和(次式参照)によって、表すことができる。
τ=τS +τv =τS +ηB ・γ ・・・(1)
ここで、γはずり速度、ηB はビンガム流体のずり速度に対して線形な粘性率である。
【0006】
そして、可変ビンガム流体とは、降伏剪断応力τS を可変に制御することができるもので、例えば、前記ERFはこれに含まれる。
ERFは、前記降伏剪断応力τS を、印加電界によって可変に制御できるという特徴を持ち、その流動特性は次式により表すことができる。
τ=τE (E) +η・γ ・・・(2)
ここで、ηは無電界時の粘性率、Eは印加電界、τE (E) は電界の印加により誘起する降伏剪断応力である。
【0007】
典型的な例として、表面に絶縁処理を施した炭素粒子と、シリコンオイルと、からなるERFの流動曲線を、図11、図12に示す。
図11から、前記ERFの剪断応力は、印加電界(Electric field)に応じてほぼリニアに変化する一方、ずり速度(剪断率Share Rate[s−1])にはあまり影響されない、即ち、粘性率ηの影響は小さいことが分かる。
【0008】
つまり、ERFには、ずり速度が極めて微小であっても、印加電界の大きさに応じて有限な剪断応力(降伏応力)を生じさせることができる、という特性があることが分かり、また、印加電界が一定であれば、ずり速度が変化しても剪断応力は略一定である、という特性があることが分かる。
更に、ずり速度157[s−1]の条件で、電界をステップ的に切り換えたときの応答を示す図12から、高電圧電源の応答遅れを含めても制定値に達するまでの時間は数ミリ秒以下であることが分かる。
【0009】
本発明は、かかる従来の実情に鑑みなされたもので、可変ビンガム流体(可変ビンガム流動特性と同様の特性を有するものを含むこととする)を含んで構成された機械装置に関し、可変ビンガム流体の持つ流動特性を十分に活かし、可変ビンガム流体の実用性、機械装置への採用可能性等を高めること、具体的には、スイッチング制御方式による位置決めにおいて、リミットサイクルの発生を抑え、高い位置決め精度を実現することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
【0014】
このため、請求項1に記載の発明に係る機械の制御方法は、
機械の可動部を目標位置に制御する方法であって、
前記可動部を可変ビンガム流体の剪断応力を介して駆動する第1駆動部と、前記可動部を可変ビンガム流体の剪断応力を介して前記第1駆動部とは逆方向に駆動する第2駆動部と、を構成し、
前記可変ビンガム流体の剪断応力を制御して、前記第1駆動部又は前記第2駆動部により前記可動部を目標位置方向へ移動させ、
前記可動部が目標位置を過った後、前記可変ビンガム流体の剪断応力を制御して、前記可動部の移動方向を逆方向に切り替えるスイッチング制御を行いつつ、前記第1駆動部及び前記第2駆動部を経時と共に0まで減速させることで、前記可動部を目標位置に制御するようにした。
【0015】
請求項2に記載の発明では、前記可動部を、人と直接接触しつつ互いに作用を及ぼし合う協調作業を行う協調作業制御システムの機械の可動部として構成する。
請求項3に記載の発明に係る機械の制御装置は、
機械の可動部を目標位置に制御する装置であって、
前記可動部との間に可変ビンガム流体を保持し、可変ビンガム流体の剪断応力に応じた駆動力を生じさせて、前記可動部を駆動する第1駆動部と、
前記可動部との間に可変ビンガム流体を保持し、可変ビンガム流体の剪断応力に応じた駆動力を生じさせて、前記可動部を前記第1駆動部とは逆方向に駆動する第2駆動部と、
前記可変ビンガム流体の剪断応力を制御して、前記第1駆動部又は前記第2駆動部により前記可動部を目標位置方向へ移動させ、前記可動部が目標位置を過った後、前記可変ビンガム流体の剪断応力を制御して、前記可動部の移動方向を逆方向に切り替えるスイッチング制御を行いつつ、前記第1駆動部及び前記第2駆動部を経時と共に0まで減速させることで、前記可動部を目標位置に制御する位置制御部と、を含んで構成した。
【0016】
請求項1及び請求項3に記載の発明のように構成して、機械の可動部が目標位置を過った後、可変ビンガム流体の剪断応力を制御して、機械の可動部の移動方向を逆方向に切り替えるスイッチング制御を行いつつ、前記第1駆動部及び前記第2駆動部を経時と共に0まで減速させるようにすると、前記第1駆動部及び前記第2駆動部の減速に伴って、機械の回動部の目標位置を中心とする振動が滑らかに減衰し、安定した高精度な位置決めが可能となる。
【0017】
また、機械の可動部が目標位置に停止・保持されているときでも、可変ビンガム流体の剪断応力の作用により、機械の可動部には所定の制動力が作用することになる。従って、外乱等によってリミットサイクルが発生するような事態を確実に回避できるから、極めて安定性の高い高精度な位置決めを達成できることとなる。
【0018】
つまり、本発明によれば、極めて単純なスイッチング制御によって、従来のオンオフ制御や比例微積分制御等では決して達成することができなかった安定性の高い高精度な位置決め制御を、高レベルで実現することができる。
請求項4に記載の発明では、前記可動部を、人と直接接触しつつ互いに作用を及ぼし合う協調作業を行う協調作業制御システムの機械の可動部として構成する。
【0019】
請求項2及び請求項4に記載の発明のようにすれば、人と機械(ロボットなど)が直接接触しつつ互いに作用を及ぼし合う状況(協調作業)において、干渉力が限界値以下の場合には高精度な位置決め制御を実行する一方、人体への反力が過大となる惧れのある状況下では干渉力を限界値以下に抑えることができるから、簡単かつ安価な構成で、利用者の安全を十分確保できる協調作業制御システムを提供できることとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、添付の図面に基づいて説明する。
【0035】
図1は、本発明の一実施形態に係る拮抗式回転型ERアクチュエータ(以下、単にERAAとも言う)システムの構成を示している。本実施形態に係るERAAシステムは、ERFの特性を活かして、より一層高精度に機械可動部の位置決め制御を行い得るものである。
即ち、ロボットを含む機械の可動部の動作を制御する場合の従来の制御理論は、例えば、フィードバック制御により、可動部を駆動するための駆動装置(アクチュエータなどの制御対象)を制御動作信号(即ち、目標値と現在位置との偏差)に応じて比例的に動作させることで、可動部に任意の動作を行わせるものであった。
【0036】
しかし、このような従来の制御理論では、外乱である外力の作用する状況で可動部を目標停止位置で高精度に停止させようとした場合、理論的には、偏差と駆動装置の出力の間の比例関係の間に、無限大と見なし得るような非常に大きな比例係数(サーボゲイン)が必要である。この特性の実現のためには、高性能な位置センサや駆動装置などが要求されるが、現実には、これらの条件を満たす位置制御装置を実現するには至っていない。
【0037】
このため、従来の精密位置決めを目的とした機械では、作用する外乱が無視できるよう装置全体の製品精度や剛性の向上、或いは動作範囲の狭い駆動装置を利用して等価的に位置の分解能を高める工夫などを導入してきた。
しかしながら、これらの改良は、何れも、従来の比例制御方式をそのままに、装置の応答性・制御精度の向上等に力を注いでいるものであり、これらにより幾分の改良を望めるとしても自ずと限界がある。また、この結果として装置全体の複雑化と高コスト化が生じるために、簡単かつ安価に精密位置決めを実現できるロボット等の機械システムの実現は、広く産業界において依然強く切望されているのが実情である。
【0038】
ところで、実行上、無限大のサーボゲインを有すると見なせる制御システムの特性は、僅かな偏差の発生によって駆動装置の出力が敏感に定格出力まで反応する特性である。即ち、この系には、可動部を駆動するための駆動装置の出力が、目標値と現在位置との偏差に対して比例的動作をせず、離散的な数個の動作状態、例えば、オフ状態、正方向全力動作状態、負方向全力動作状態などの間を、瞬間的に切り替える動作(スイッチング動作)によって、可動部に任意の動作を行わせる制御方式が採用されるといえる。
【0039】
このような方式は、前述の比例制御に比べ、複雑で高価な線形増幅器が必要ないこと、駆動装置の定格出力を最大限に利用できることなど、経済性や作業効率の点で優れることから、比例制御方式と区別してスイッチング制御と呼ばれている。
しかし、現実には、制御遅れなどの影響のために、目標値を中心とした持続的な振動動作(所謂リミットサイクル)状態に陥ることから、スイッチング制御方式によって高精度位置決めを達成することは大変困難であった。
【0040】
本願の発明者等は、ERFを含んで構成された駆動装置(アクチュエータ)において、スイッチング制御方式による高精度位置決めの研究を重ねるうちに、前述の持続振動の振幅と駆動装置に供給されるエネルギー量との間に一定の比例関係が成り立つ現象を確認した。
具体的に言えば、ERFを含んで構成された駆動装置への供給エネルギー(例えば可動部の駆動源たるモータに供給する電力)を遮断し、時間の経過と共に駆動装置の運転が徐々に停止する状況下において、偏差が正側のときは負方向に、偏差が負側のときは正方向に、瞬間的に出力の方向を切り替えるスイッチング制御操作を実行したところ、持続振動の振幅は目標値に向かって収束し、最終的に、駆動装置の運転が完全に停止したときには、機械の可動部を大変高い精度で目標値に到達させることができたのである。
【0041】
本願の発明者等は、この現象を解析した結果、機械の可動部の動作を制御する新しい制御方式として、従来の制御方式で無視されていた駆動装置への供給エネルギーの遮断という操作を、陽に取り入れることが重要であるということに想到した。
以下、本実施形態に係る、ERFを用いた駆動装置(アクチュエータ)における高精度位置決め制御について詳細に説明する。
【0042】
図1において、サーボモータ11、各種摩擦車(或いは歯車など)12、巻掛伝導媒体(ベルトやチェーンなど)13、14等を介して、軸Xを回転中心として互いに逆方向に同速度で回転駆動される上側ドラム(駆動円筒)15と下側ドラム(駆動円筒)16の内側には、(例えばベアリング等を介して)これら各回転部材から独立して軸X廻りに回転可能に構成された出力ドラム(出力円筒)17が設けられている。なお、上側ドラム(駆動円筒)15、下側ドラム(駆動円筒)16が、本発明に係る第1駆動部或いは第2駆動部に相当する。
【0043】
そして、この出力ドラム17には、軸Xの直角方向に延伸されたアーム18が固定されており、このアーム18は、出力ドラム17に連動して、軸Xを中心に回転可能となっている。
一方、図2に示すように、上側ドラム15、下側ドラム16の内壁、及び出力ドラム17の外壁には、電極19〜22が固定されると共に、上側ドラム15、下側ドラム16の内壁と出力ドラム17の外壁との間には、ERFが充填されている。
【0044】
そして、各電極間の電界を制御することで、ERFの伝達トルク(剪断応力)を変化させ、出力円筒17延いてはアーム18を任意の方向に、所定のトルク出力で回転させることができるようになっている。
つまり、電極19、21間に所定の電界を生じさせ、電極20、22間に電界を生じさせないようにすれば、出力ドラム17延いてはアーム18は、ERFの伝達トルク(剪断応力)によって上側ドラム15と連れ廻りすることになる。一方、電極20、22間に所定の電界を生じさせ、電極19、21間に電界を生じさせないようにすれば、出力ドラム17延いてはアーム18は、ERFの伝達トルク(剪断応力)によって下側ドラム16と連れ廻りするようになっている。
【0045】
なお、本実施形態に係る位置決め制御を実行するコンピュータ23には、角度検出センサ24の出力が、例えばサンプリングタイム1msで取り込まれると共に、歪ゲージ式トルクセンサ25の出力も入力されている。
また、コンピュータ23からの制御信号により、前記サーボモータ11、前記電極19〜22に接続される高電圧電源26の出力が制御され、前記サーボモータ11の回転速度、出力ドラム17延いてはアーム18の回転方向、出力ドラム17延いてはアーム18のトルク出力が可変に制御されるようになっている。
【0046】
なお、出力ドラム17延いてはアーム18(出力軸)の角度位置検出は、広範囲用のポテンショメータ(センサ24)と、高精度位置決め用のレーザ式変位計27を併用して行う。このとき、レーザ式変位計27は、測定された直線変位から目標角度に対する偏差を換算する方法で用い、出力軸上にある円板に設けた突起部28(図2、図3参照)の位置を検出するようになっている。
【0047】
ここで、前記の各ドラム15〜17を円板に置き換えたERAAの動作モデルを、図3に示す。
ここにおいて、Jは出力軸の慣性モーメント、θは出力軸角度、ωは駆動円筒の角速度、EPは正方向円筒・出力円筒間に印加される電界、ENは負方向円筒・出力円筒間に印加される電界、Tdは外乱トルクである。静的なERAAのトルク出力Tは、次式(3)で表される。
【0048】
【数1】
【0049】
ここで、τE (E) は、電界Eを印加したときに誘起する剪断応力、Aは電極面積、Rは出力円筒の半径、Bはダンパ係数である。τE (E) の応答遅れを無視すると、出力円筒の運動方程式は、次式(4)となる。
【0050】
【数2】
【0051】
態)で、正負電極間のどちらか一方に、一定電圧を印加する方法でトルク出力を測定した結果を、図4に示す。
この図4から、トルク出力は回転円筒の角速度に依存せず、電界の大きさのみにより決定されることが分かる。
また、電界3.0kV/mmのステップ入力に対するトルク変化の応答を、図5に示す。この図からも、ERFの特性が反映され、トルクの応答性が高いことが分かる。但し、トルク出力の波形が振動的であるのは、出力円筒やカップリングなどの動特性が、トルク変化の動特性に重畳したためと考えられる。
【0052】
ところで、本実施形態においては、目標角度θr に対する偏差e(=θr −θ)に対し電界Ep ,EN を次式(5)のように切り替えるスイッチング制御方式を採用している。
即ち、
e≧0:Ep =EC ,EN =0
e<0:Ep =0,EN =EC ・・・(5)
ここで、EC は任意の一定電界である。
【0053】
しかしながら、この単なるスイッチング制御方式では、目標値近傍に達しても加速トルクが減少しない。このため、駆動円筒15(或いは16)の回転が一定の状態で、上式のスイッチング制御を実行すると、目標角度を中心とした振動動作(リミットサイクル)が発生することになる。
なお、上記のようなリミットサイクルを回避するためには、線形制御理論に基づいて、偏差や速度に応じて電界の大きさを調整することが考えられるが、これでは、制御方式が複雑になる。
【0054】
そこで、リミットサイクルの振幅αを支配するパラメータを調べるために、電界ECと回転速度ωの大きさを様々に変えて制御実験を行い、これらと振幅αとの関係を調べた結果を、図6に示す。同図より、次の関係が明らかにされた。
a)電界ECに応じた特定の値よりも速度ωが小さいとき、速度ωの減少に伴って振幅αが一様に減少する。
【0055】
b)前記特定の値よりも速度ωが大きい場合、振幅αは電界EC の値に応じた一定値となる。
これらのことから、本願の発明者等は、以下のような制御方式に想到するに至った。
即ち、
前述のスイッチング制御を実行し、出力円筒17(アーム18)が目標位置に到達したときに(目標位置を過ったときに)、スイッチング制御を継続したまま駆動円筒15(或いは16)を減速・停止させる制御を行う。
【0056】
これによると、図7に示すように、出力円筒17(アーム18)の減速に伴ってリミットサイクルが収束し、更に出力円筒17(アーム18)が停止したときに振幅αは0となり、極めて高精度な位置決めが可能となる。
即ち、本実施形態に係る制御方式によれば、駆動円筒15(或いは16)延いては出力円筒17(アーム18)の減速に伴って振動が滑らかに減衰し、安定した高精度な位置決めが可能となることが確認された。
【0057】
なお、数度の試行の結果、目標位置に対する平均誤差は10μm以下(角度で±0.01deg)であった。これは、使用したレーザ変位計27の有効分解能が2μmであることを考慮すれば、極めて単純なスイッチング制御で著しく高い精度の位置決め制御を達成できると言える。
また、本実施形態の制御方式によれば、駆動円筒15(或いは16)が停止されているときで、ERFに電界が印加されるから、目標位置に出力円筒17(アーム18)を保持している間においても、この出力円筒17(アーム18)には、所定の制動力(印加電界に応じた剪断応力)が作用することになる。
【0058】
従って、外乱等によってリミットサイクルが再発生するような事態は回避できるから、極めて安定性の高い高精度な位置決めを達成できることとなる。
つまり、本実施形態によれば、従来のオンオフ制御や比例積分制御等では達成することができなかった、極めて安定性の高い高精度な位置決め制御を、簡単な構成で行うことができる。
【0059】
なお、目標位置への収束性を優先させたい場合には、目標位置へ到達したときに(目標位置を過ったときに)、印加電界を小さくして振幅αを小さく抑えるように制御しても良い(図6参照)。そして、目標位置に保持しているときの保持力を高めたい場合には、目標位置保持時に印加電界を高めるように制御しても良いものである。
【0060】
ここで、上記の高精度位置決め制御の原理について説明しておく。
上述した本実施形態に係る制御方式は、理論的には、偏差が十分小さくなるまで、以下の4つの操作を繰り返し行うことである。
▲1▼偏差の正負を検出する。
▲2▼目標方向に、出力円筒17を加速させる(ERFに電界を印加する)。
【0061】
▲3▼目標位置に達したときに、トルク方向を切り替える。換言すれば、偏差の正負が反転したら、それまでの進行方向と逆方向に向けて出力円筒17が進むようにERFへ印加する電界を切り替える。
▲4▼出力円筒17を停止させ、▲1▼へ戻る。
この繰り返しを1サイクルと定義する。
【0062】
印加する電界の大きさが偏差や速度によらず一定であるから、操作▲2▼での加速トルクと、操作▲4▼での制動トルクは共に一定である。
さて、各サイクルでの偏差eは、操作▲4▼の実行に要する制動距離である。よって、上記(4)式の外乱トルクTd とダンピング係数Bを無視すると、各サイクルでの偏差eは次式(6)で与えられる。
【0063】
【数3】
【0064】
ところが、駆動円筒15(或いは16)の回転速度を一定に保ったままで、上式(10)のスイッチング操作を実行している場合には、各サイクルでの出力円筒17(アーム18)の運動エネルギは次式(7)で与えられる。
【0065】
【数4】
【0066】
この場合には、制動距離(即ち、サイクル終了時の偏差)が加速距離(即ち、サイクル開始時の偏差)よりも減少することは望めず、何回スイッチング操作を繰り返しても、偏差が持続した状態(リミットサイクル)に陥る。
しかし、上記(4)式から明らかなように、出力円筒17(アーム18)は、駆動円筒15(或いは16)の角速度ωよりも速く回転できない。よって、実際には、上式(6)の関係は次式(8)で表される。
【0067】
【数5】
【0068】
このことは、ERFのビンガム流動特性により実現されている。即ち、出力円筒17(アーム18)の速度が、駆動円筒15(或いは16)の速度を越えようとすると、ERFの伝達トルクは瞬時にこれを減速させるように作用し、過剰な運動エネルギが熱消散される。
駆動円筒15(或いは16)の停止過程において、操作サイクルを繰り返し行う方法を採用した場合、ωが時間の経過と共に減少するので、出力円筒17(アーム18)の運動エネルギ量も次式(9)のように減少する。
【0069】
【数6】
【0070】
ここに、Ki はアームの運動エネルギの減少の程度を示す変数である。全てのKi は、熱力学第2法則より、明らかにl>Ki >0である。
全てのKi が等しく一定である場合、制御開始時の初期偏差をe0 とすると、n回のサイクルを実行した後の偏差eは次式(10)で与えられる。
【0071】
【数7】
【0072】
図8は、偏差ei(即ち、制動距離)が、前回の偏差ei−1(即ち、加速距離)の大きさに依存せず、iの増加に伴って減少する駆動円筒15(或いは16)の速度のみによって逐一決定されることを示している。
駆動円筒15(或いは16)の速度は、制御開始時には有限な大きさであるから、理論的にはωが0に向かう過程で、nは∞に向かうこととなり、偏差enは限りなく0に近づく。
【0073】
慣性の変動ΔJと外乱トルクTd の影響を考慮し、更に、Kが一定でないとしたときの偏差en は、次式(11)で与えられる。
【0074】
【数8】
【0075】
少なくとも、TER(EC ) >|Td |であれば、上式(11)は成立し、n→∞であれば、Td やJの変化に依存せず、偏差en は0となる。
現実には、操作▲3▼の実行に無視できない遅れがあること、上下の駆動円筒15、16の速度の減少度合いが異なること、などの理由から、nは有限回数で打ち切られてしまい、有限のnに対して有限な偏差en を生じる。
【0076】
しかし、ERFの剪断応力がずり速度に依らずほぼ一定であること、剪断応力の変化が高速で応答できること、などから、定常偏差が十分に小さくなることが実験結果より確認される。
なお、本実施形態に係る制御方式の特性を、あくまで線形制御理論の範疇で説明すれば、系の見かけの剛性、即ちサーボゲインがω→0の過程で増大し、ω=0で無限大に達するものとして表現できる。これを見かけの剛性KERで表現すると、次式(12)で表される。
【0077】
【数9】
【0078】
|Td |<TER(EC ) の場合、ω→0でe→0であるから、KERは無限大に向かって増大する。しかし、一般のサーボ系では、系の安定性の問題から、このような無限大のゲインは実現しない。この問題は次のように解決される。
本制御方式では、i回目のサイクルでの操作トルクTER(EC ) の大きさは、このサイクルの期間中一定である。このTER(EC ) は、見かけの剛性KERと見かけの粘性BERを用いると、次のように表現できる。
【0079】
TER(EC 01 i =KERi ・ei =BERi ・ωi ・・・・(13)
ここで注意する点は、BERとKERがERFの見かけの粘性率η(E) で実現されることである。従って、ω→0では、BERとKERとは無限大に増大する。
【0080】
【数10】
【0081】
即ち、見かけの剛性KERが無限大に増大するに連れ、見かけの粘性BERも無限大に増大している。このため、著しい高精度位置決めをロバストに安定して実行することができるものと考えられる。
ところで、本実施形態に係る制御システムによれば、極めて簡単な構成で、高精度で安定した位置決め制御を実行でき、尚且つ、目標位置を所定の制動力で保持することができるから、更に、以下のような制御にまで発展させることが可能となる。
【0082】
即ち、
近年、高齢者介助支援ロボットやパーソナルロボットなど、人と共存できるロボットが盛んに研究されているが、産業用ロボットが周囲の作業者を隔離することで安全を確保してきたのに対し、これら共存ロボットは、人体との接触が前提となるため、利用者の安全確保が大きな課題となっている。
【0083】
つまり、共存ロボットが、人体との接触を伴う作業を行うときに生じる接触力が課題とならないようにしつつ目的の作業を実現する制御方式が必要となる。この柔らかい動作を実現する制御方式は、コンプライアンス制御と呼ばれる。
一般に、コンプライアンス制御では、系のサーボゲインを低くすることで、ロボットの順応性が作り出される。そして、サーボゲインが小さいと大きな偏差に対しても人体の反力を小さくできるため、ゲインが低いだけ、安全性が高い、と考えれてきた。
【0084】
しかし、この方法では、次のような問題がある。
1)人体の反力が許容できるほど小さい場合でも、目標位置に精度良く位置決めできない。
2)微小な外力の変動に対して偏差が変化し、安定に停止できない。
3)偏差が非常に大きくなると、結局、過大な力を人体に及ぼす惧れがある。
【0085】
そこで、本願の発明者等は、上記のような問題を解消するべく種々の研究を重ねるうちに、新たな制御システムを見出した。
そのモデル図を、図9に示す。
ここにおいて、T1,T2はロボットの駆動トルク、x1,x2は作業座標系でのロボットの手先の位置、fは人とロボットとの間で生ずる干渉力、eは目標との偏差、εは人体の変位である。
【0086】
人とロボットが直接接触しつつ互いに作用を及ぼし合う状況(協調作業)においては、ロボットの及ぼす干渉力が人体の接触力に対する許容限界値を越えない範囲内であれば安全であると判断できる。そして、この場合、人の安全を確保するためのロボットの制御特性は、干渉力が限界値以下の場合には、できる限り偏差を減少させ位置決めを実行する一方、人体の反力が過大となる惧れのある状況下では偏差が増大しても干渉力を限界値以下に抑える特性である。
【0087】
偏差eを修正するためのアクチュエータ出力をTとすると、この条件を満足するロボットの理想的特性は、次式(15)で表される。
T=Tdmax・sgn(e) ・・・(15)
ここで、Tdmaxは人体に許容される干渉力の限界値、sgn(e)は符号関数である。
【0088】
このアクチュエータ出力Tのパターンを図10に示す。この制御特性は、人の拘束から解放されれば目標で剛性の高い位置決めが実行されつつも、人体の許容限界値を越える過大な干渉力は決して生じない点に特徴がある。
既述したように、ERFの剪断応力を利用してサーボ系を構成すると、降伏値以下の外力に対しては対象物が変位を生じない保持状態を達成できる一方、対象が変位する際の抵抗力は、ある許容値以内に保つことができる。
【0089】
図1や図2に示した拮抗式回転型ERアクチュエータ(ERAA)を用いて上記1〜4の操作を行った場合を例に説明すると、アーム18を人間が保持している状況で、角度(位置決め)制御を行い、協調作業(アシスト)を行わせた場合、所定の運搬トルク(アーム18のトルク出力)で目標位置へ高精度に人体(手)を運搬でき、その位置に安定して保持させることができる一方で、所定(アーム18のトルク出力)より大きな干渉力(接触力)が生じた場合でも(人間が途中位置でアームを止めようとしたときなど)、アーム18の出力トルクがERFの剪断応力(降伏応力)を越えることはないから、アーム18が人体に、ERFの剪断応力より大きな接触力を及ぼすことがない。従って、確実に人体に対する接触力を許容値(印加電界で調整することができる)以下に保つことができることになる。
【0090】
つまり、本実施形態に係る制御システムによれば、人とロボットが直接接触しつつ互いに作用を及ぼし合う状況(協調作業)において、干渉力が限界値以下の場合には高精度な位置決め制御を実行する一方、人体への反力が過大となる惧れのある状況下では干渉力を限界値以下に抑えて利用者の安全を確保できる制御が可能となる。
【0091】
ところで、上記各実施形態では、印加電界により流動特性を可変に制御可能なERFを用いて説明したが、これに限らず、本発明は、例えば磁界によって流動特性を可変に制御可能な磁性流体を用いることも可能である。
即ち、本発明に係る可変ビンガム流体には、磁性流体等も含んで考えることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る制御システムを説明する全体構成図。
【図2】同上実施形態に係る拮抗式回転型ERアクチュエータの構成図。
【図3】同上実施形態に係る拮抗式回転型ERアクチュエータをモデル化した図。
【図4】駆動円筒の回転速度に対するトルク出力の測定結果を示す図。
【図5】ステップ入力に対するトルク変化の応答特性の測定結果を示す図。
【図6】電界ECと回転速度ωと振幅αとの関係を示す図。
【図7】同上実施形態に係る制御を行った場合の振幅αの変化の様子を示すタイムチャート。
【図8】リミットサイクルにおける減衰パターンを説明する図。
【図9】高齢者介助支援ロボットやパーソナルロボットなどのモデル図。
【図10】理想的なアクチュエータ出力のパターンを説明する図。
【図11】ERFのずり速度と剪断応力との関係を示す図。
【図12】ERFの応答性を示す図。
【符号の説明】
11 サーボモータ
15 上側ドラム(駆動円筒、第1駆動部)
16 下側ドラム(駆動円筒、第2駆動部)
17 出力ドラム(出力円筒、可動部)
18 アーム(可動部)
23 コンピュータ(制御装置)
26 高電圧電源(駆動力の供給源)
ERF 可変ビンガム流体
Claims (4)
- 機械の可動部を目標位置に制御する方法であって、
前記可動部を可変ビンガム流体の剪断応力を介して駆動する第1駆動部と、前記可動部を可変ビンガム流体の剪断応力を介して前記第1駆動部とは逆方向に駆動する第2駆動部と、を構成し、
前記可変ビンガム流体の剪断応力を制御して、前記第1駆動部又は前記第2駆動部により前記可動部を目標位置方向へ移動させ、
前記可動部が目標位置を過った後、前記可変ビンガム流体の剪断応力を制御して、前記可動部の移動方向を逆方向に切り替えるスイッチング制御を行いつつ、前記第1駆動部及び前記第2駆動部を経時と共に0まで減速させることで、前記可動部を目標位置に制御する機械の制御方法。 - 前記可動部が、人と直接接触しつつ互いに作用を及ぼし合う協調作業を行う協調作業制御システムの機械の可動部であることを特徴とする請求項1に記載の機械の制御方法。
- 機械の可動部を目標位置に制御する装置であって、
前記可動部との間に可変ビンガム流体を保持し、可変ビンガム流体の剪断応力に応じた駆動力を生じさせて、前記可動部を駆動する第1駆動部と、
前記可動部との間に可変ビンガム流体を保持し、可変ビンガム流体の剪断応力に応じた駆動力を生じさせて、前記可動部を前記第1駆動部とは逆方向に駆動する第2駆動部と、
前記可変ビンガム流体の剪断応力を制御して、前記第1駆動部又は前記第2駆動部により前記可動部を目標位置方向へ移動させ、前記可動部が目標位置を過った後、前記可変ビンガム流体の剪断応力を制御して、前記可動部の移動方向を逆方向に切り替えるスイッチング制御を行いつつ、前記第1駆動部及び前記第2駆動部を経時と共に0まで減速させることで、前記可動部を目標位置に制御する位置制御部と、を含んで構成した機械の制御装置。 - 前記可動部が、人と直接接触しつつ互いに作用を及ぼし合う協調作業を行う協調作業制御システムの機械の可動部であることを特徴とする請求項3に記載の機械の制御装置。
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