JP3892184B2 - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents
走査型プローブ顕微鏡 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3892184B2 JP3892184B2 JP29908499A JP29908499A JP3892184B2 JP 3892184 B2 JP3892184 B2 JP 3892184B2 JP 29908499 A JP29908499 A JP 29908499A JP 29908499 A JP29908499 A JP 29908499A JP 3892184 B2 JP3892184 B2 JP 3892184B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fine movement
- movement mechanism
- scanning
- cantilever
- sample
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Measurement Of Force In General (AREA)
- Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サンプルの表面の凹凸情報や物理特性を測定するための走査型プローブ顕微鏡に関する。ここで、走査型プローブ顕微鏡とは、サンプル表面上をプローブで走査して、プローブとサンプル相互間に働く物理情報を検出する装置の総称であり、代表的な走査型プローブ顕微鏡としては原子間力顕微鏡、走査型トンネル顕微鏡、走査型磁気力顕微鏡、走査型近接場顕微鏡などがある。
【0002】
【従来の技術】
図6に基づき、走査型プローブ顕微鏡の一種であるコンタクト型の原子間力顕微鏡の従来の構造と動作原理を説明する。尚、以降の説明ではサンプル表面の2 次元平面内の互いに直交する方向にX軸、Y軸を取り、XY平面と直交する方向にZ 軸を取る。
【0003】
先端に微小な探針101aを有するカンチレバー101をカンチレバーホルダ102に設置し、カンチレバーホルダ102を円筒型圧電素子から構成される3軸微動機構103 の先端部に取付け、該3軸微動機構を中心軸方向に駆動させるZ粗動機構104に取 付け、カンチレバー101と対向する側に測定箇所の位置決め用のXY粗動ステージ105を設け、該ステージ上設けられたサンプルホルダ部106にサンプル107を載置し、カンチレバー101をサンプル107に近接させて、XY微動機構103aによりXY平面内で走査しながら、探針101aとサンプル107の表面間に働く原子間力によるカンチ レバー101の撓み量を、光てこなどを用いた変位検出手段108により検出し、撓み量が常に一定になるようにサンプル表面と探針間の距離をZ微動機構103bにより 制御を行い、Z微動機構103bへの電圧の印加量からサンプルの凹凸情報を得て、 サンプル表面の凹凸像の測定を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の走査型プローブ顕微鏡では、カンチレバーの走査速度が遅く測定に時間がかかるという問題点があった。
走査速度を支配する要因は機械的な要因と電気的な制御系に関するものが考えられる。
【0005】
このうち機械的要因を考えると、カンチレバーの走査中にはXY微動機構とZ微 動機構およびカンチレバーの間で相対運動が行われるため、これらの要素の剛性が走査速度に大きく影響を与える。
一般的な走査型プローブ顕微鏡において、カンチレバーの共振周波数は数百kHz程度であり、また最も一般的に用いられている数μmオーダの移動距離を持つ円筒型圧電素子から構成されるZ微動機構の共振周波数は数十kHzと比較的高いが、XY微動機構は円筒型圧電素子を用いた数十μmの変位量のアクチュエータでさえ も、数百Hzからせいぜい数kHzのオーダであり、他の2つの要素に比べて剛性が 低く、走査速度低下の要因となる。
【0006】
現在の走査型プローブ顕微鏡の走査領域は一般には数十μm程度であるが、大 型サンプルの測定などを目的として走査領域を大きくしたいという要求が多い。しかしながら走査領域を増加することにより更にXY微動機構の共振周波数が低下するため、ますます走査速度が遅くなってしまう。
また、走査領域を大きくすると一般にXY微動機構が大型化して、要求されるスペースに収まりきれない場合が多く装置が大型化する傾向にある。
【0007】
したがって、本発明では、走査領域を狭めることなく、XY微動機構の剛性を高め、走査速度の向上と装置の小型化をはかることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の走査型プローブ顕微鏡では、先端に微小な探針を有するカンチレバーと、カンチレバーを保持するカンチレバーホルダと、カンチレバーの変位量を検出するための変位検出手段と、サンプルを載置するためのサンプルホルダ部と、探針とサンプル間の相対的な距離を変化させるZ微 動機構と、サンプルとカンチレバーを相対的に2次元平面内で走査を行うXY微動 機構から装置を構成し、XY微動機構をサンプル側とカンチレバー側の双方に設けた。これら2つのXY微動機構において、双方のXY微動機構を独立に動作させて、探針とサンプルを相対的に走査させた。
【0009】
さらに、カンチレバーとサンプルの相対位置をより高精度に検出するために、サンプル側とカンチレバー側の双方に設けたXY微動機構の少なくとも一方のXY微動機構に2軸以上の変位検出器を設け、変位量をモニタし、微動機構の駆動信号 に対して変位量が線形性を維持するように制御を行う制御装置を設けた。
【0010】
【発明の実施の形態】
上記のように構成された走査型プローブ顕微鏡において、図7に基づき走査の動作を説明する。図7においてサンプル71の表面を含む平面内の互いに直交する方向にX軸、Y軸をとり、XY平面と直交する方向にZ軸をとる。走査領域の中心に 原点0をとり、サンプル表面上のA点から矢印のように一辺の長さがaの領域を走 査する場合を考える。なお、XYZ座標は空間中に設定された絶対座標であり、サ ンプルやカンチレバーを走査させた場合にも座標原点は変わらないものとする。
【0011】
まず、走査開始時にはカンチレバー72側のXY微動機構73により探針72aをX=-a/2、Y=a/2に移動させ、サンプル71側のXY微動機構74によりサンプル71をX=a/2、Y=-a/2に移動させる。
1ライン目の走査は、カンチレバー側のX座標を-a/2〜0まで連続的に移動させ、サンプル側のX座標をa/2〜0までカンチレバー側と反対方向に連続的に移動さ せる。この走査によりサンプル表面上の長さaのラインが走査される。X方向の1 ラインの走査が終了すると、次にカンチレバー72側のXY微動機構73を-Y方向に、サンプル71側のXY微動機構74を+Y方向にそれぞれ移動させ、次のラインのスキャンを行う。このような動作を繰り返し、カンチレバー側のY座標が0、サンプル側のY座標が0まで走査を繰り返すことにより、サンプル表面上のa×aの領域が走査される。
【0012】
図8を用いてY軸方向の動作をさらに詳細に説明する。図8中の番号は走査ライ ンの順番を示し、実線上の黒丸はサンプルのY軸断面における走査済のラインを 、白丸は走査中のラインを示す。従来のXY微動機構を1つしか備えてない場合に は、破線で示した探針まで走査を行わないと所定の走査領域aは走査できなかっ たが、サンプル側とカンチレバー側を図の矢印で示したように反対方向に移動させることで、各々の微動機構をa/2変位させることによりサンプル表面上の領域aが走査されることになる。ただし、Y軸方向のスキャンに関して、従来行われて いたようにXY微動機構をカンチレバー側またはサンプル側どちらか一方のみに取り付けてスキャンさせる場合と同一のピッチ間隔で走査させた場合、解像度すなわち走査ライン数は1/2となるため、従来と同様の解像度を得るためにはピッチ を半分にする必要がある。したがって、Y軸方向の、微動機構に要求される移動 量は従来の半分でよいが、従来と同一の解像度を得るためには倍のライン走査が必要となるためY軸方向の走査時間は従来と同じである。
【0013】
このような走査方式を用いて、カンチレバーの変位をモニターし、変位が一定になるようにZ微動機構をZ方向にサーボ動作させながら、各々のXY微動機構をラスタスキャンすることによりサンプル表面の凹凸像得られる。
本発明では、以上のような方式により以下のような効果が得られる。
▲1▼各々の微動機構に要求される移動量が従来の半分となり、XY微動機構が小型化され、剛性が高くなる。
【0014】
▲2▼剛性が高くなったことにより、X方向の走査速度を速めることが可能となり走 査時間が短縮される。
▲3▼各々の微動機構のX方向の走査距離が1/2となるため、走査時間が1/2になる。
【0015】
【実施例】
以下に、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
(1)第一実施例
図1は、本発明の走査型プローブ顕微鏡の第一の実施例の概略図であり、図2は図1の走査型プローブ顕微鏡の動作方法を示したブロック図である。本実施例は走査型プローブ顕微鏡の一種であるコンタクト型の原子間力顕微鏡に関するものである。
【0016】
図1において、探針1aとサンプル2を近接させる方向にZ軸を、サンプル表面の面内で互いに直交する方向にX軸、Y軸をとる。ボールネジ3とステッピングモー タ4より構成されたZ粗動ステージ5上に円筒型圧電素子によりXY微動機構6とZ微 動機構7が一体成形されたXYZ微動機構8を固定する。XYZ微動機構8の先端に、カ ンチレバーホルダ9を取り付け、カンチレバーホルダ9にカンチレバー1を固定す る。カンチレバー1の変位は、カンチレバーホルダ9に内蔵した小型の光てこ光学系10により検出する。光てこ光学系は半導体レーザ10aからのレーザ光をビーム スプリッター10bにより曲げてカンチレバー1の背面に当て、反射光をミラー10c を経由してディテクタ10dにより変位が検出される方式である。
【0017】
一方、カンチレバー1と対向する側に、サンプル位置の粗動用のXYステージ11 を配置し、XYステージ11上にXY微動機構12を固定し、XY微動機構12上に設けたサンプルホルダ13にサンプル2を載置した。XY微動機構12は、ステンレス板を加工 して弾性ヒンジによる変位拡大機構を構成し、該変位拡大機構を積層型圧電素子により駆動する方式とした。
【0018】
以上のように構成された走査型プローブ顕微鏡において、Z粗動ステージ5によりカンチレバー1を原子間力が作用する領域までサンプル2に近接させる。次に、X軸方向において、2つのX微動機構6a,12aを互いに反対方向にスキャンさせ、1 ラインの測定が終わった後、Y軸方向において、Y微動機構6b,12bを互いに反対方向に移動させ隣のラインに移した後、再びX軸方向に対して、2つのX微動機構6a.12aを互いに反対方向にスキャンさせる動作を繰り返しながら、探針1aをサンプ ル表面上でラスタスキャンさせる。このとき、光てこ光学系10によりカンチレバー1の変位を検出し、変位量が一定となるようにZ微動機構7に電圧を印加して制 御を行う。カンチレバー1の変位量は探針1aとサンプル2間に働く原子間力に依存し、この原子間力は探針とサンプル表面間の距離に依存するため、Z微動機構7に印加する電圧から、サンプル表面の凹凸情報が得られる。
【0019】
一方、XY微動機構6,12は、各々の微動機構に印加される電圧信号より絶対座標に対する変位量が求められる。この変位量をコンピュータに入力しサンプル2と 探針1aとの相対的な座標が求められる。
この相対座標と、Z微動機構7へ印加される電圧信号をコンピュータに記憶させ、3次元の座標上にマッピングすることによりサンプル表面の凹凸情報が得られ る。
【0020】
ここで、XY微動機構6,12の変位量とZ微動機構7の変位量は測定に先立ち、各々のアクチュエータに印加される電圧信号と変位との関係を求め較正を行った。したがって、各々の微動機構の変位量はアクチュエータに印加する電圧信号から求めることができる。
この走査型プローブ顕微鏡において、必要とする走査領域に対して、各々のXY微動機構6,12に要求される走査領域は半分でよいため、XY微動機構6,12が小型化され、剛性が向上した。その結果、走査速度を高めることが可能となった。また、X方向に1ラインスキャンする場合の各々のXY微動機構の変位量が1/2となるた め、走査に要する時間も短縮された。
(2)第二実施例
図3は、本発明の走査型プローブ顕微鏡の第二の実施例の概略図であり、図4は図3の走査型プローブ顕微鏡の動作方法を示したブロック図である。
【0021】
本実施例では第一の実施例において、カンチレバー1側のXY微動機構6の2軸と 、サンプル2側のXY微動機構12の2軸に、静電容量方式による変位センサ14,15 (サンプル側、カンチレバー側ともY軸方向の変位センサは図示せず)を組み込 み、各々のXY微動機構の変位を検出して、コンピュータにより指示された変位量に対してクローズドループで制御を掛けた。そのときの各々の変位量からコンピュータにより探針1とサンプル2の相対的な位置関係を計算し、サンプルの凹凸形状を測定する方式とした。さらにカンチレバー側のZ軸についても静電容量式の 変位センサ16を組み込み実測された変位量をコンピュータに入力した。これらの位置情報からサンプル表面の凹凸像を求めることができる。
【0022】
一般に圧電素子を用いた微動機構はヒステリシスやクリープなどに起因する誤差が生じるが、以上のように構成した走査型プローブ顕微鏡により、第一の実施例の場合よりもXYZのリニアリティが向上した。
(3)第三実施例
図5は、本発明の走査型プローブ顕微鏡の第三の実施例の概略図である。
【0023】
本実施例では、市販の倒立顕微鏡51のステージ52上にサンプル53用のXY微動機構54を配置し、さらにその上にスタンドアロンタイプの走査型プローブ顕微鏡55を載せ、倒立顕微鏡一体型の走査型プローブ顕微鏡を構成した。
サンプル用のXY微動機構54は第一の実施例と同様に弾性ヒンジ機構と積層型圧電素子により構成される。
【0024】
また、スタンドアロンタイプの走査型プローブ顕微鏡は、ベースプレート56 に円筒型圧電素子より構成された3軸微動機構57を設置し、3軸微動機構57の先端部にカンチレバーホルダ58を取付けベースプレート56を3本の支柱59で支え、そのうち1本の支柱59aをステッピングモータ60により伸縮させ、テコ運動により カンチレバー61をサンプル53に近づける。カンチレバー61の変位は第一実施例と同じく、光てこ系を利用した小形の光学ヘッド62を3軸微動機構57の先端に取り 付けた。3軸微動機構は内部が中空で、照明63の光をサンプルに照射することが可能であり、光学顕微鏡像の観察が可能な構成となっている。
【0025】
本実施例の走査型プローブ顕微鏡は主として、細胞などの生体サンプル観察用に用いられ、一般的な蛍光顕微鏡像と、蛍光顕微鏡像よりも更に分解能が高い原子間力顕微鏡像が同一の装置で観察可能な装置である。生体サンプル用の走査型プローブ顕微鏡は、他の用途に比べて広い領域の走査が要求されるため、XY微動機構が大型化し、剛性が低く、走査速度が遅くなりがちであった。また、倒立顕微鏡のステージ上という限られた領域に走査型プローブ顕微鏡を構成するため、XY微動機構の大きさに制限が生じ、できるだけ小型にする必要があった。
【0026】
前記のように倒立顕微鏡上に走査型プローブ顕微鏡を構成することにより、これらの問題が改善された。
(4)その他の実施例
以上述べてきたような実施例のほかにも、カンチレバーを共振周波数近傍で加振しながら、探針をサンプル表面に近づけ、探針とサンプル表面との相互作用による振幅の減衰量をモニターし、常に一定の振幅を保つようにサンプルと探針間の距離の制御を行い、サンプル表面の凹凸像やその他の物理特性を測定する方式の振動モード原子間力顕微鏡や、導電性の探針を利用してサンプルと探針間にバイアス電圧を掛け、探針をサンプルに近接させた際のトンネル電流をモニターしてサンプルと探針間の距離制御を行い、サンプル表面の凹凸像やその他の物理特性を測定する走査型トンネル顕微鏡、あるいは、光ファイバーの先端を探針状に加工し、先端に波長以下の径を持つ開口を形成したプローブを用いた走査型近接場顕微鏡など、一般に走査型プローブ顕微鏡と総称されるすべての顕微鏡に本発明は適用できる。
【0027】
また、微動機構の構造は、前記の実施例で説明した円筒型圧電素子や、弾性ヒンジ機構と積層型圧電素子を組み合わせた方式の他にも、ボイスコイルを用いた微動機構や、電動モータ駆動のメカニカルステージなど、XY平面内での微動という目的に使用される微動機構はすべて含まれ、また、これらの組み合わせも任意である。
【0028】
更に、微動機構に組み込まれる変位センサも歪ゲージやレーザ変位計など任意の変位計が使用可能である。
更に、カンチレバーあるいはプローブの変位検出方式としては、前記実施例で述べた光てこ方式に限定されず、レーザ光をカンチレバーやプローブに照射し入射光とその戻り光との干渉波形から変位の検出を行う光干渉方式や、カンチレバーやプローブに圧電体を張り付け、物理的な特性によりカンチレバーまたはプローブに撓みを生じさせ、圧電体からの電荷量に変換して電気的に変位を検出する圧電方式なども本発明に含まれる。
【0029】
また、本発明のスキャン方法はラスタスキャンに限定されず、カンチレバー側のXY微動機構とサンプル側のXY微動機構を各々任意の速度で任意の軌跡を独立に動作させることも可能である。このような任意動作をさせる場合には、あらかじめ与えられたサンプルと探針の相対的な軌跡から、最適な動作方法をコンピュータに計算させて各々のXY微動機構が制御される。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、先端に微小な探針を有するカンチレバー と、カンチレバーを保持するカンチレバーホルダと、カンチレバーの変位量を検出するための変位検出手段と、サンプルを載置するためのサンプルホルダ部と、探針とサンプル間の相対的な距離を変化させるZ微動機構と、サンプルとカンチ レバーを相対的に2次元平面内で走査を行うXY微動機構から構成される走査型プ ローブ顕微鏡において、XY微動機構をサンプル側とカンチレバー側の双方に設けた。これら2つのXY微動機構において、双方のXY微動機構を独立に動作させて、探針とサンプルを相対的に走査させた。
【0031】
このように走査型プローブ顕微鏡を構成することにより、各々のXY微動機構に要求される移動量が従来の半分となり、XY微動機構が小型化され、剛性を高くすることが可能となった。 この結果、走査速度を速めることが可能となり走査時 間が短縮された。
さらに、各々のXY微動機構の移動量は2つのXY微動機構の走査速度が等しい場 合には必要とする移動量の1/2であり、また速度が異なる場合でも、2つのXY微 動機構を同時に走査するため、1つXY微動機構の場合よりも移動量が小さくなり、その結果、走査時間が短縮された。
【0032】
また、要求される移動量が1つの微動機構の場合よりも少なくなるためXY微動機構が小型化され、限られた空間でも走査型プローブ顕微鏡が設置可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の走査型プローブ顕微鏡の第一実施例の概略図である。
【図2】図1の走査型プローブ顕微鏡の動作方法を示すブロック図である。
【図3】本発明の走査型プローブ顕微鏡の第二実施例の概略図である。
【図4】図3の走査型プローブ顕微鏡の動作方法を示すブロック図である。
【図5】本発明の走査型プローブ顕微鏡の第三実施例の概略図である。
【図6】従来型の走査型プローブ顕微鏡の概略図である。
【図7】本発明の走査型プローブ顕微鏡の走査方法を説明する説明図である。
【図8】 Y軸方向の走査方法を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 カンチレバー
2 サンプル
5 Z粗動ステージ
6 XY微動機構
7 Z微動機構
9 カンチレバーホルダ
10 光てこ光学系
12 XY微動機構
13 サンプルホルダ
14 X軸変位センサ
15 X軸変位センサ
16 Z軸変位センサ
53 サンプル
54 XY微動機構
57 XYZ微動機構
58 カンチレバーホルダ
61 カンチレバー
62 光てこ光学系
64 サンプルホルダ
71 サンプル
72 カンチレバー
73 XY微動機構
74 XY微動機構
75 サンプルホルダ
101 カンチレバー
102 カンチレバーホルダ
103a XY微動機構
103b Z微動機構
104 Z粗動ステージ
106 サンプルホルダ
107 サンプル
108 光てこ光学系
Claims (4)
- 先端に探針を有するカンチレバーと、
サンプルが載置されるサンプルホルダーと、
前記カンチレバーを、サンプル表面が略存在する平面と略並行な平面方向に2次元移動させる第1XY微動機構と、
前記サンプルホルダーを、サンプル表面が略存在する平面と略並行な平面方向に2次元移動させる第2XY微動機構と、を備え、
前記2次元移動させる平面内に互いに直交する方向にX軸、Y軸を設定し、
前記X軸方向に前記第1XY微動機構と前記第2XY微動機構を互いに反対方向に走査させ、前記X軸方向の1ラインの測定が完了後、Y軸方向に前記第1XY微動機構と前記第2XY微動機構を互いに反対方向に隣接する前記X軸方向のラインに移動させた後に、再びX軸方向に対して、前記第1XY微動機構と前記第2XY微動機構を互いに反対方向に走査させる動作を繰り返しながら、サンプル表面上で探針をラスタスキャンさせることを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。 - 前記第1XY微動機構と前記第2XY微動機構の少なくとも1方のXY微動機構に2軸以上の変位検出器を設け、変位量をモニタし、XY微動機構の駆動信号に対して変位量が線形性を維持するように制御を行う制御装置を設けたことを特徴とする請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡。
- 前記カンチレバーの代わりに、金属性探針を用いて走査型トンネル顕微鏡として動作させる請求項1または2に記載の走査型プローブ顕微鏡。
- 前記カンチレバーの代わりに、金属性探針または光ファイバーを用いた導波路付プローブ、及び導波路付カンチレバーのいずれかを用いて、走査型近接場顕微鏡として動作させる請求項1または2に記載の走査型プローブ顕微鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29908499A JP3892184B2 (ja) | 1999-10-21 | 1999-10-21 | 走査型プローブ顕微鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29908499A JP3892184B2 (ja) | 1999-10-21 | 1999-10-21 | 走査型プローブ顕微鏡 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006304678A Division JP4448508B2 (ja) | 2006-11-10 | 2006-11-10 | 走査型プローブ顕微鏡 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001116677A JP2001116677A (ja) | 2001-04-27 |
JP3892184B2 true JP3892184B2 (ja) | 2007-03-14 |
Family
ID=17867979
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29908499A Expired - Fee Related JP3892184B2 (ja) | 1999-10-21 | 1999-10-21 | 走査型プローブ顕微鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3892184B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109406829B (zh) * | 2017-08-17 | 2021-02-19 | 中国科学院物理研究所 | 扫描探针显微镜的扫描头 |
CN108089030A (zh) * | 2017-11-14 | 2018-05-29 | 合肥中科微力科技有限公司 | 双压电管嵌套机械并联高稳定扫描器及扫描探针显微镜 |
CN114594283B (zh) * | 2022-03-08 | 2024-08-27 | 厦门大学 | 一种防串扰式扫描隧道显微镜扫描装置 |
-
1999
- 1999-10-21 JP JP29908499A patent/JP3892184B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001116677A (ja) | 2001-04-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6861649B2 (en) | Balanced momentum probe holder | |
JP5248515B2 (ja) | 走査プローブ顕微鏡用プローブアセンブリ | |
US8732861B2 (en) | Control system for a scanning probe microscope | |
US7631547B2 (en) | Scanning probe apparatus and drive stage therefor | |
JP2004523748A5 (ja) | ||
JP2005069972A (ja) | 走査型プローブ顕微鏡の探針移動制御方法 | |
WO2015140996A1 (ja) | 走査型プローブ顕微鏡 | |
JP3892184B2 (ja) | 走査型プローブ顕微鏡 | |
US20090032705A1 (en) | Fast Tip Scanning For Scanning Probe Microscope | |
JP4448508B2 (ja) | 走査型プローブ顕微鏡 | |
JPH1062158A (ja) | 原子間力顕微鏡型表面粗さ計 | |
EP1436636B1 (en) | Method and apparatus for sub-micron imaging and probing on probe station | |
US8028343B2 (en) | Scanning probe microscope with independent force control and displacement measurements | |
EP3570045B1 (en) | Scanner and scanning probe microscope | |
JPH09264897A (ja) | 走査型プローブ顕微鏡 | |
JP2002350319A (ja) | 走査型プローブ顕微鏡 | |
JP2006220597A (ja) | 表面情報計測装置。 | |
JP3512259B2 (ja) | 走査型プローブ顕微鏡 | |
JP3473937B2 (ja) | 走査型プローブ顕微鏡とその走査方法 | |
JP3597613B2 (ja) | 走査型プローブ顕微鏡 | |
JP2002014025A (ja) | プローブの走査制御装置、該走査制御装置による走査型プローブ顕微鏡、及びプローブの走査制御方法、該走査制御方法による測定方法 | |
JP2001183283A (ja) | 走査型プローブを有する情報検出装置及び情報検出方法 | |
JPH0771913A (ja) | 微動装置及び走査型プローブ顕微鏡 | |
JP2006300592A (ja) | 走査機構およびそれを用いる走査型プローブ顕微鏡 | |
JP2002331500A (ja) | アライメントマーカー及びアライメント方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20040302 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20040526 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040709 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060207 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060324 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060912 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061109 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061205 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061206 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3892184 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101215 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101215 Year of fee payment: 4 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D03 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101215 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111215 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111215 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121215 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131215 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131215 Year of fee payment: 7 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131215 Year of fee payment: 7 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131215 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131215 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |