JP3887572B2 - 移動ノード、移動通信システム及び通信制御プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動ノード、移動通信システム及び通信制御プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
図12は、移動ノードが移動ホストである移動通信システムの一例を示す構成図である。図12において、MHは移動ホスト(Mobile Host)、HAはホームエージェント(Home Agent)、ARはアクセスルータ(Access Router)、CHは通信相手ホスト(Correspondent Host)を示している。移動通信システム101は、図12に示されるように、移動ホスト103、ホームエージェント105、複数のアクセスルータ107,109、通信相手ホスト111、IPネットワーク113を含んでいる。
【0003】
ホームエージェント105は移動ホスト103にホームリンクを提供する。アクセスルータ107,109は、移動ホスト103にホームリンク以外の無線リンク(以下、外部リンク)を提供する。通信相手ホスト111は移動ホスト103と通信を行なう。
【0004】
移動ホスト103は、ホームリンク上でホームアドレスを使用し、外部リンク上ではホームアドレスおよび各外部リンクのリンクプレフィクスを持つ気付アドレスを使用する。移動ホスト103は、ホームエージェント105に、「自ノードのホームアドレス」と、「接続リンクで取得する気付アドレス」のBindingを通知し、ホームエージェント105はこのBindingを保持する。ホームエージェント105は、移動ホスト103のホームアドレス宛パケットを受信した際、Bindingされている気付アドレス宛のIPパケットを作成し、ペイロード部に当該パケットを格納し、移動ホスト103へ転送する。この転送パケットを受信した移動ホスト103はペイロード部からもとのパケットを取り出す。内部のパケットは移動ホスト103宛であるのでこれを受信できる。
【0005】
続いて、上記構成の移動通信システム101における、従来の移動ホストのハンドオフ時の状態遷移を図13に基づいて説明する。ここでは、移動ホスト103は固定ネットワーク内の通信相手ホスト111と通信するものとする。
【0006】
図13に示されるように、移動ホスト103のハンドオフに伴う状態遷移は4つに分けられる。
【0007】
状態I:移動ホスト103のリンク層はアクセスルータ107と接続している。移動ホスト103の気付アドレスはCoA1に設定されており、デフォルトルータ(Default Router)はアクセスルータ107に設定されている。
【0008】
状態II:移動ホスト103のリンク層はアクセスルータ107からアクセスルータ109へ接続点を切り替える。この接続点切り替えの間をリンク層瞬断時間と呼ぶ。このとき、移動ホスト103の気付アドレスはCoA1であり、デフォルトルータはアクセスルータ107である。
【0009】
状態III:移動ホスト103のリンク層はアクセスルータ109と接続している。このとき、移動ホスト103の気付アドレスは依然としてCoA1であり、デフォルトルータも依然としてアクセスルータ107である。この状態は、移動ホスト103がアクセスルータ109のルータ通知(Router Advertisement)を受信して、デフォルトルータをアクセスルータ107からアクセスルータ109へ変更するまで続く。
【0010】
状態IV:アクセスルータ109のルータ通知を受信し、移動ホスト103の気付アドレスはCoA2へ変更し、デフォルトルータをアクセスルータ107からアクセスルータ109へ変更した後の状態である。このとき、リンク層の接続点、デフォルトルータともにアクセスルータ109である。また、移動ホスト103は、ホームアドレスと新気付アドレスCoA2のBindingをBinding Updateパケットによりホームエージェント105に通知する。
【0011】
上述した状態I〜状態IVのリンク層接続点、デフォルトルータ及び気付アドレスをまとめると表1のようになる。
【表1】
【0012】
図13に示されるように、ホームエージェント105のハンドオフに伴う状態遷移は2つに分けられる。
【0013】
状態A:ホームエージェント105には移動ホスト103のホームアドレスと、気付アドレスCoA1のBindingが登録されている。ホームエージェント105は、通信相手ホスト111が送信する移動ホスト103宛のパケットを、気付アドレスCoA1宛に転送する。この状態は、移動ホスト103が送信した、ホームアドレスと新気付アドレスCoA2のBindingを通知するBinding Updateパケットを受信するまで継続する。
【0014】
状態B:ホームエージェント105には移動ホスト103のホームアドレスと、新気付アドレスCoA2のbindingが登録されている。ホームエージェント105は、通信相手ホスト111が送信する移動ホスト103宛のパケットを、新気付アドレスCoA2宛に転送する。
【0015】
上述した状態A及び状態BのBindingされた気付アドレスをまとめると表2のようになる。
【表2】
【0016】
図14は、移動ノードが移動ルータである移動通信システムの一例を示す構成図である。図14において、SHは固定ホスト(Stationary Host)、MRは移動ルータ(Mobile Router)、HAはホームエージェント(Home Agent)、ARはアクセスルータ(Access Router)、CHは通信相手ホスト(Correspondent Host)を示している。移動通信システム201は、図14に示されるように、移動ルータ203、固定ホスト205、ホームエージェント105、複数のアクセスルータ107,109、通信相手ホスト111、IPネットワーク113、移動ネットワーク207を含んでいる。
【0017】
ホームエージェント105は移動ルータ203にホームリンクを提供する。アクセスルータ107,109は、移動ルータ203にホームリンク以外の外部リンクを提供する。移動ネットワーク207は内部のノード(移動ルータ203、固定ホスト205)が互いの接続関係を維持したまま移動する。通信相手ホスト111は移動ネットワーク207中のノードと通信を行なう。
【0018】
移動ネットワーク207のゲートウェイルータである移動ルータ203は、ホームリンク上でホームアドレスを使用し、外部リンク上ではホームアドレスおよび各リンクのリンクプレフィクスを持つ気付アドレスを使用する。移動ルータ203は、ホームエージェント105に「自ノードのホームアドレス、及び、移動ネットワーク207内に存在するネットワークプレフィクス」と、「接続リンクで取得する気付アドレス」のBindingを通知する。ホームエージェント105は、移動ルータ203から通知されたBindingを保持する。ホームエージェント105は、移動ルータ203のホームアドレス宛、もしくは移動ネットワーク207内のネットワークプレフィクスに属するアドレス宛パケットを受信した際、Bindingされている気付アドレス宛のIPパケットを作成し、ペイロード部に当該パケットを格納し、移動ルータ203へ転送する。この転送パケットを受信した移動ルータ203はペイロード部からもとのパケットを取り出し、これが移動ネットワーク207内に存在する別ホスト(固定ホスト205)宛であれば、移動ネットワーク27内ヘルーチングする。
【0019】
続いて、上記構成の移動通信システム201における、従来の移動ルータのハンドオフ時の状態遷移を図15に基づいて説明する。ここでは、移動ネットワーク207内の固定ホスト205が通信相手ホスト111と通信するものとする。
【0020】
図15に示されるように、移動ルータ203のハンドオフに伴う状態遷移は4つに分けられる。
【0021】
状態I:移動ルータ203のリンク層はアクセスルータ107と接続している。移動ルータ203の気付アドレスはCoA1に設定されており、デフォルトルータはアクセスルータ107に設定されている。
【0022】
状態II:移動ルータ203のリンク層はアクセスルータ107からアクセスルータ109へ接続点を切り替える。この接続点切り替えの間をリンク層瞬断時間と呼ぶ。このとき、移動ルータ203の気付アドレスはCoA1であり、デフォルトルータはアクセスルータ107である。
【0023】
状態III:移動ルータ203のリンク層はアクセスルータ109と接続している。このとき、移動ルータ203の気付アドレスは依然としてCoA1であり、デフォルトルータも依然としてアクセスルータ107である。この状態は、移動ルータ203がアクセスルータ109のルータ通知(Router Advertisement)を受信して、デフォルトルータをアクセスルータ107からアクセスルータ109へ変更するまで続く。
【0024】
状態IV:アクセスルータ109のルータ通知を受信し、移動ルータ203の気付アドレスはCoA2へ変更し、デフォルトルータをアクセスルータ107からアクセスルータ109へ変更した後の状態である。このとき、リンク層の接続点、デフォルトルータともにアクセスルータ109である。また、移動ルータ203は、ホームアドレスと新気付アドレスCoA2のBindingをBinding Updateパケットによりホームエージェント105に通知する。
【0025】
上述した状態I〜状態IVのリンク層接続点、デフォルトルータ及び気付アドレスをまとめると表3のようになる。
【表3】
【0026】
図15に示されるように、ホームエージェント105のハンドオフに伴う状態遷移は2つに分けられる。
【0027】
状態A:ホームエージェント105には移動ルータ203のホームアドレス及び移動ネットワーク207内に存在するネットワークプレフィクスと、気付アドレスCoA1のBindingが登録されている。ホームエージェント105は、固定ネットワーク内の通信相手ホスト111が送信する移動ネットワーク207内の固定ホスト205宛のパケットを、気付アドレスCoA1宛に転送する。この状態は、移動ルータ203が送信した、ホームアドレス及び移動ネットワーク207内に存在するネットワークプレフィクスと新気付アドレスCoA2のBindingを通知するBinding Updateパケットを受信するまで継続する。
【0028】
状態B:ホームエージェント105には移動ルータ203のホームアドレス及び移動ネットワーク207内に存在するネットワークプレフィクスと、新気付アドレスCoA2のbindingが登録されている。ホームエージェント105は、固定ネットワーク内の通信相手ホスト111が送信する移動ネットワーク207内の固定ホスト205宛のパケットを、新気付アドレスCoA2宛に転送する。
【0029】
上述した状態A及び状態BのBindingされた気付アドレスをまとめると表4のようになる。
【表4】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の移動ノードのハンドオフ時の状態遷移においては、以下のような問題点を有していることが判明した。
【0030】
まず、移動ノードが移動ホストである場合の問題点について説明する。
【0031】
通常は、図13に示されるように、通信相手ホスト111から移動ホスト103に送信されるパケット▲1▼及び▲3▼は、通信相手ホスト111→ホームエージェント105→アクセスルータ107,109→移動ホスト103と転送され、移動ホスト103に到達する。しかしながら、移動ホスト103のハンドオフ時には、移動ホスト103に到達しないパケットが生じる。例えば、図13中の▲2▼で示されたパケットは、ホームエージェント105に到達した時点でホームエージェント105は状態Aであり、気付アドレスCoA1に転送される。このパケット▲2▼がアクセスルータ107に送信された時点で、移動ホスト103が既に状態II以降であった場合、パケット▲2▼は移動ホスト103に到達せず、すなわちパケットロスとなる。
【0032】
今、移動ホスト103が通信相手ホスト111からTCPを用いたデータ転送を受けている最中に、移動ホスト103がアクセスルータ107からアクセスルータ109ヘハンドオフする場合のシーケンスを図16に示す。図16において、実線矢印はハンドオフのための制御パケットを示し、点線矢印は通信相手ホスト111が移動ホスト103へ送信するTCPデータセグメント(TCP date segment)、及び、移動ホスト103が通信相手ホスト111へ送信する送達確認信号(TCPack)を示す。図16における状態I〜状態IV及び状態A,Bは、図13にて説明した状態I〜状態IV及び状態A,Bに対応する。
【0033】
図16に示されるように、移動ホスト103は状態IIの直前まで送達確認信号の送信を中止しないため、これら送達確認信号を受信した通信相手ホスト111はTCPデータセグメントを送信しつづける。すると、図16に示されるように、TCPデータセグメント▲5▼及び▲6▼は2つ以上連続してロスしてしまうことがある。このように、複数のTCPデータセグメントが連続してパケットロスとなった場合、TCPスループットが著しく低下することとなる。
【0034】
一方、移動ホスト103が通信相手ホスト111へTCPを用いたデータ転送を行っている最中に、移動ホスト103がアクセスルータ107からアクセスルータ109ヘハンドオフする場合のシーケンスを図17に示す。実線矢印はハンドオフのための制御パケットを示し、点線矢印は移動ホスト103が通信相手ホスト111へ送信するTCPデータセグメント、及び、通信相手ホスト111が移動ホスト103へ送信する送達確認信号を示す。図17における状態I〜状態IV及び状態A,Bは、図13にて説明した状態I〜状態IV及び状態A,Bに対応する。
【0035】
図17に示されるように、移動ホスト103は状態IIの直前までTCPデータセグメントの送信を中止しないため、これらTCPデータセグメントを受信した通信相手ホスト111は送達確認信号を送信する。すると、図17に示されるように、送達確認信号▲7▼はロスしてしまい、ハンドオフ後の移動ホスト103には送達確認信号が1つも到達しないことがある。この場合には、送達確認信号は次にTCPデータセグメントを送信する契機を得ることができず、TCPスループットは著しく低下することとなる。
【0036】
続いて、移動ノードが移動ルータである場合の問題点について説明する。
【0037】
通常は、図15に示されるように、通信相手ホスト111から固定ホスト205に送信されるパケット▲1▼及び▲3▼は、通信相手ホスト111→ホームエージェント105→アクセスルータ107,109→移動ルータ203→固定ホスト205と転送され、固定ホスト205に到達する。しかしながら、移動ルータ203のハンドオフ時には、固定ホスト205に到達しないパケットが生じる。例えば、例えば、図15中の▲2▼で示されたパケットは、ホームエージェント105に到達した時点でホームエージェント105は状態Aであり、気付アドレスCoA1に転送される。このパケット▲2▼がAR1にルーチングされた時点で、移動ルータ203が既に状態II以降であった場合、パケット▲2▼は移動ルータ203に到達しない。当然、パケット▲2▼は移動ネットワーク207内の固定ホスト205に到達せず、パケットロスとなる。
【0038】
移動ネットワーク207中の固定ホスト205が通信相手ホスト111からTCPを用いたデータ転送を受けている最中に、移動ルータ203がアクセスルータ107からアクセスルータ109ヘハンドオフする場合のシーケンスを図18に示す。図18において、実線矢印はハンドオフのための制御パケットを示し、点線矢印は通信相手ホスト111が固定ホスト205へ送信するTCPデータセグメント、及び、固定ホスト205が通信相手ホスト111へ送信する送達確認信号を示す。図18における状態I〜状態IV及び状態A,Bは、図15にて説明した状態I〜状態IV及び状態A,Bに対応する。
【0039】
図18に示されるように、移動ルータ203は状態IIの直前まで送達確認信号のルーチングを中止しないため、これら送達確認信号を受信した通信相手ホスト111はTCPデータセグメントを送信しつづける。すると、図18に示されるように、TCPデータセグメント▲5▼及び▲6▼は2つ以上連続してロスしてしまうことがある。このように、複数のTCPデータセグメントが連続してパケットロスとなった場合、TCPスループットが著しく低下することとなる。
【0040】
一方、移動ネットワーク207中の固定ホスト205が通信相手ホスト111へTCPを用いたデータ転送を行っている最中に、移動ルータ203がアクセスルータ107からアクセスルータ109ヘハンドオフする場合のシーケンスを図19に示す。図19において、実線矢印はハンドオフのための制御パケットを示し、点線矢印は固定ホスト205が通信相手ホスト111へ送信するTCPデータセグメント、及び、通信相手ホスト111が固定ホスト205へ送信する送達確認信号を示す。図19における状態I〜状態IV及び状態A,Bは、図15にて説明された状態I〜状態IV及び状態A,Bに対応する。
【0041】
図19に示されるように、移動ルータ203は状態IIの直前までTCPデータセグメントのルーチングを中止しないため、これらTCPデータセグメントを受信した通信相手ホスト111は送達確認信号を送信する。すると、図19に示されるように、送達確認信号▲7▼はロスしてしまい、移動ルータ203のハンドオフ後、固定ホスト205には送達確認信号が1つも到達しないことがある。この場合には、固定ホスト205はTCPデータセグメント送信の契機を得ることができず、TCPスループットは著しく低下することとなる。
【0042】
そこで、本発明は、上記問題点を解決し、移動ノードのハンドオフ時に生じるTCPスループットの著しい低下を防ぐことが可能な移動ノード、移動通信システム及び通信制御プログラムを提供することを課題とする。
【0043】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る移動ノードは、TCPデータセグメントを受信して、当該TCPデータセグメントに対する送達確認信号を送信する移動ノードであって、ハンドオフの期間中に送達確認信号をバッファリングし、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされた送達確認信号を送信する手段を有しており、上記手段により送達確認信号をバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ノードのリンク層がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層瞬断時間の開始の所定時間前から、当該リンク層瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間であることを特徴としている。
【0044】
本発明に係る移動ノードでは、ハンドオフの期間中に送信されるべき送達確認信号が当該ハンドオフの期間中に送信されることなくバッファリングされ、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされた送達確認信号が送信される。このように、ハンドオフの期間中は送達確認信号が送信されないことから、移動ノードに対して新たなTCPデータセグメントが送信されることはなく、パケットロスとなるTCPデータセグメントがない。そして、ハンドオフの期間後に送達確認信号が送信されると、移動ノードに対して新たなTCPデータセグメントが送信されることとなる。送達確認信号をバッファリングした時間分だけTCPを用いたデータ転送が止まることになるが、この時間はハンドオフに伴う時間(たとえば、100ms程度以下)である。一方、TCPデータセグメントの連続ロスの影響によるデータ転送停止期間はTCPのRetransmit Timerが満了する時間(図16〜19にて示される「Tr」に相当し、例えば1秒以上)である。したがって、送達確認信号のバッファリングによるTCPスループットの低下は、TCPデータセグメントの連続ロスの影響によるTCPスループットの低下よりも小さくなる。これにより、移動ノードのハンドオフ時に生じるTCPスループットの著しい低下を防ぐことができる。また、本発明では、上記手段により送達確認信号をバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ノードのリンク層がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層瞬断時間の開始の所定時間前から、当該リンク層瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間であるので、送達確認信号をバッファリングする期間が極めて適切に設定されることとなり、TCPスループットの著しい低下をより一層防ぐことができる。
【0045】
また、上記所定時間は、移動ノードと、当該移動ノードと通信するノードとの間の往復伝送時間以上に設定されていることが好ましい。この場合、バッファリング開始前、最後に送信した送達確認信号が通信相手ホストに届くことにより通信相手ホストが新たに送信するTCPデータセグメントを現在接続中のアクセスルータ経由で受信することができる。
【0046】
また、手段は、リンク層瞬断時間の開始の所定時間前を外部リンクに接続するインターフェースからの信号により検知し、デフォルトルータの変更を移動ノードのIP層からの信号により検知することが好ましい。このように構成した場合、送達確認信号をバッファリングする期間を適切且つ簡易に検知することができる。
【0047】
また、手段は、送達確認信号のバッファリングをTCPコネクション毎に行ない、TCPコネクション毎において、新たにバッファリングされる送達確認信号が既にバッファリングされている送達確認信号よりも大きなシーケンス番号のTCPデータセグメントに対するものである場合は、既にバッファリングされている送達確認信号を新たにバッファリングされる送達確認信号に置き換えることが好ましい。このように構成した場合、送達確認信号をバッファリングするためのスペースを節約することができる。
【0048】
また、本発明に係る移動ノードは、TCPデータセグメントを送信する移動ノードであって、ハンドオフの期間中にTCPデータセグメントをバッファリングし、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされたTCPデータセグメントを送信する手段を有しており、上記手段によりTCPデータセグメントをバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ノードのリンク層がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層瞬断時間の開始の所定時間前から、当該リンク層瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間であり、上記所定時間は、移動ノードと、当該移動ノードと通信するノードとの間の往復伝送時間以上に設定されていることを特徴としている。
【0049】
本発明に係る移動ノードでは、ハンドオフの期間中に送信されるべきTCPデータセグメントが当該ハンドオフの期間中に送信されることなくバッファリングされ、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされたTCPデータセグメントが送信される。このように、ハンドオフの期間中はTCPデータセグメントが送信されないことから、移動ノードに対応する送達確認信号が送信されることはなく、パケットロスとなる送達確認信号がない。そして、ハンドオフの期間後にTCPデータセグメントが送信されると、移動ノードに対して送信したTCPデータセグメントに対応する送達確認信号が送信されることとなる。TCPデータセグメントをバッファリングした時間分だけTCPを用いたデータ転送が止まることになるが、この時間はハンドオフに伴う時間(たとえば、100ms程度以下)である。一方、TCPデータセグメントの送信契機を得られないことの影響によるデータ転送停止期間はTCPのRetransmit Timerが満了する時間(図16〜19にて示される「Tr」に相当し、例えば1秒以上)である。したがって、TCPデータセグメントのバッファリングによるTCPスループットの低下は、TCPデータセグメントの送信契機を得られないことの影響によるTCPスループットの低下よりも小さくなる。これにより、移動ノードのハンドオフ時に生じるTCPスループットの著しい低下を防ぐことができる。
【0050】
また、本発明では、上記手段によりTCPデータセグメントをバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ノードのリンク層がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層瞬断時間の開始の所定時間前から、当該リンク層瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間であるので、TCPデータセグメントをバッファリングする期間が極めて適切に設定されることとなり、TCPスループットの著しい低下をより一層防ぐことができる。更に、本発明では、上記所定時間は、移動ノードと、当該移動ノードと通信するノードとの間の往復伝送時間以上に設定されているので、バッファリング開始前、最後に送信したTCPデータセグメントが通信相手ホストに届くことにより通信相手ホストが新たに送信する送達確認信号を現在接続中のアクセスルータ経由で受信することができる。
【0051】
また、手段は、リンク層瞬断時間の開始の所定時間前を外部リンクに接続するインターフェースからの信号により検知し、デフォルトルータの変更を移動ノードのIP層からの信号により検知することが好ましい。このように構成した場合、TCPデータセグメントをバッファリングする期間を適切且つ簡易に検知することができる。
【0052】
一方、本発明に係る移動通信システムは、移動ノードと、移動ノードに外部リンクを提供する複数のアクセスルータとを備え、移動ノードがアクセスルータから送信されたTCPデータセグメントを受信して当該TCPデータセグメントに対する送達確認信号をアクセスルータに送信する移動通信システムであって、移動ノードは、ハンドオフの期間中に送達確認信号をバッファリングし、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされた送達確認信号を新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータに送信する手段を有しており、上記手段により送達確認信号をバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ノードのリンク層がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層瞬断時間の開始の所定時間前から、当該リンク層瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間であることを特徴としている。
【0053】
本発明に係る移動通信システムでは、ハンドオフの期間中に送信されるべき送達確認信号が当該ハンドオフの期間中に送信されることなくバッファリングされ、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされた送達確認信号が新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータに送信される。このように、ハンドオフの期間中は送達確認信号が送信されないことから、移動ノードに対して新たなTCPデータセグメントが通信相手ノードから送信されることはなく、パケットロスとなるTCPデータセグメントがない。そして、ハンドオフの期間後に送達確認信号がアクセスルータに送信されると、移動ノードに対して新たなTCPデータセグメントが通信相手ノードから送信されることとなる。送達確認信号をバッファリングした時間分だけTCPを用いたデータ転送が止まることになるが、この時間はハンドオフに伴う時間(たとえば、100ms程度以下)である。一方、TCPデータセグメントの連続ロスの影響によるデータ転送停止期間はTCPのRetransmit Timerが満了する時間(図16〜19にて示される「Tr」に相当し、例えば1秒以上)である。したがって、送達確認信号のバッファリングによるTCPスループットの低下は、TCPデータセグメントの連続ロスの影響によるTCPスループットの低下よりも小さくなる。これにより、移動ノードのハンドオフ時に生じるTCPスループットの著しい低下を防ぐことができる。また、本発明では、手段により送達確認信号をバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ノードのリンク層がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層瞬断時間の開始の所定時間前から、当該リンク層瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間であるので、送達確認信号をバッファリングする期間が極めて適切に設定されることとなり、TCPスループットの著しい低下をより一層防ぐことができる。
【0054】
また、上記所定時間は、移動ノードと、当該移動ノードと通信するノードとの間の往復伝送時間以上に設定されていることが好ましい。この場合、バッファリング開始前、最後に送信した送達確認信号が通信相手ホストに届くことにより通信相手ホストが新たに送信するTCPデータセグメントを現在接続中のアクセスルータ経由で受信することができる。
【0055】
また、手段は、リンク層瞬断時間の開始の所定時間前を外部リンクに接続するインターフェースからの信号により検知し、デフォルトルータの変更を移動ノードのIP層からの信号により検知することが好ましい。このように構成した場合、送達確認信号をバッファリングする期間を適切且つ簡易に検知することができる。
【0056】
また、手段は、送達確認信号のバッファリングをTCPコネクション毎に行ない、TCPコネクション毎において、新たにバッファリングされる送達確認信号が既にバッファリングされている送達確認信号よりも大きなシーケンス番号のTCPデータセグメントに対するものである場合は、既にバッファリングされている送達確認信号を新たにバッファリングされる送達確認信号に置き換えることが好ましい。このように構成した場合、送達確認信号をバッファリングするためのスペースを節約することができる。
【0057】
また、本発明に係る移動通信システムは、TCPデータセグメントを送信する移動ノードと、移動ノードに外部リンクを提供する複数のアクセスルータと、を備える移動通信システムであって、移動ノードは、ハンドオフの期間中にTCPデータセグメントをバッファリングし、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされたTCPデータセグメントを新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータに送信する手段を有しており、上記手段によりTCPデータセグメントをバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ノードのリンク層がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層瞬断時間の開始の所定時間前から、当該リンク層瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間であり、上記所定時間は、移動ノードと、当該移動ノードと通信するノードとの間の往復伝送時間以上に設定されていることを特徴としている。
【0058】
本発明に係る移動通信システムでは、ハンドオフの期間中に送信されるべきTCPデータセグメントが当該ハンドオフの期間中に送信されることなくバッファリングされ、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされたTCPデータセグメントが新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータに送信される。このように、ハンドオフの期間中はTCPデータセグメントが送信されないことから、移動ノードに対応する送達確認信号が通信相手ノードから送信されることはなく、パケットロスとなる送達確認信号がない。そして、ハンドオフの期間後にTCPデータセグメントが送信されると、移動ノードに対して送信したTCPデータセグメントに対応する送達確認信号が通信相手ノードから送信されることとなる。TCPデータセグメントをバッファリングした時間分だけTCPを用いたデータ転送が止まることになるが、この時間はハンドオフに伴う時間(たとえば、100ms程度以下)である。一方、TCPデータセグメントの送信契機を得られないことの影響によるデータ転送停止期間はTCPのRetransmit Timerが満了する時間(図16〜19にて示される「Tr」に相当し、例えば1秒以上)である。したがって、TCPデータセグメントのバッファリングによるTCPスループットの低下は、TCPデータセグメントの送信契機を得られないことの影響によるTCPスループットの低下よりも小さくなる。これにより、移動ノードのハンドオフ時に生じるTCPスループットの著しい低下を防ぐことができる。
【0059】
また、本発明では、上記手段によりTCPデータセグメントをバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ノードのリンク層がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層瞬断時間の開始の所定時間前から、当該リンク層瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間であるので、TCPデータセグメントをバッファリングする期間が極めて適切に設定されることとなり、TCPスループットの著しい低下をより一層防ぐことができる。更に、本発明では、上記所定時間は、移動ノードと、当該移動ノードと通信するノードとの間の往復伝送時間以上に設定されているので、バッファリング開始前、最後に送信したTCPデータセグメントが通信相手ホストに届くことにより通信相手ホストが新たに送信する送達確認信号を現在接続中のアクセスルータ経由で受信することができる。
【0060】
また、手段は、リンク層瞬断時間の開始の所定時間前を外部リンクに接続するインターフェースからの信号により検知し、デフォルトルータの変更を移動ノードのIP層からの信号により検知することが好ましい。このように構成した場合、TCPデータセグメントをバッファリングする期間を適切且つ簡易に検知することができる。
【0061】
そして、本発明に係る通信制御プログラムは、TCPデータセグメントを受信して、当該TCPデータセグメントに対する送達確認信号を送信するために、コンピュータを、ハンドオフの期間中に送達確認信号をバッファリングし、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされた送達確認信号を送信する手段として機能させ、上記手段により送達確認信号をバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ノードのリンク層がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層瞬断時間の開始の所定時間前から、当該リンク層瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間であることを特徴としている。
【0062】
本発明に係る通信制御プログラムでは、コンピュータが上記手段として機能することで、ハンドオフの期間中に送信されるべき送達確認信号が当該ハンドオフの期間中に送信されることなくバッファリングされ、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされた送達確認信号が送信される。このように、ハンドオフの期間中は送達確認信号が送信されないことから、移動ノードに対して新たなTCPデータセグメントが送信されることはなく、パケットロスとなるTCPデータセグメントがない。そして、ハンドオフの期間後に送達確認信号が送信されると、移動ノードに対して新たなTCPデータセグメントが送信されることとなる。送達確認信号をバッファリングした時間分だけTCPを用いたデータ転送が止まることになるが、この時間はハンドオフに伴う時間(たとえば、100ms程度以下)である。一方、TCPデータセグメントの連続ロスの影響によるデータ転送停止期間はTCPのRetransmit Timerが満了する時間(図16〜19にて示される「Tr」に相当し、例えば1秒以上)である。したがって、送達確認信号のバッファリングによるTCPスループットの低下は、TCPデータセグメントの連続ロスの影響によるTCPスループットの低下よりも小さくなる。これにより、移動ノードのハンドオフ時に生じるTCPスループットの著しい低下を防ぐことができる。また、本発明では、上記手段により送達確認信号をバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ノードのリンク層がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層瞬断時間の開始の所定時間前から、当該リンク層瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間であるので、送達確認信号をバッファリングする期間が極めて適切に設定されることとなり、TCPスループットの著しい低下をより一層防ぐことができる。
【0063】
また、上記所定時間は、移動ノードと、当該移動ノードと通信するノードとの間の往復伝送時間以上に設定されていることが好ましい。この場合、バッファリング開始前、最後に送信した送達確認信号が通信相手ホストに届くことにより通信相手ホストが新たに送信するTCPデータセグメントを現在接続中のアクセスルータ経由で受信することができる。
【0064】
また、手段にて、リンク層瞬断時間の開始を外部リンクに接続するインターフェースからの信号により検知させ、デフォルトルータの変更を移動ノードのIP層からの信号により検知させることが好ましい。このように構成した場合、送達確認信号をバッファリングする期間を適切且つ簡易に検知することができる。
【0065】
また、手段にて、送達確認信号のバッファリングをTCPコネクション毎に行なわせ、TCPコネクション毎において、新たにバッファリングされる送達確認信号が既にバッファリングされている送達確認信号よりも大きなシーケンス番号のTCPデータセグメントに対するものである場合は、既にバッファリングされている送達確認信号を新たにバッファリングされる送達確認信号に置き換えさせることが好ましい。このように構成した場合、送達確認信号をバッファリングするためのスペースを節約することができる。
【0066】
また、本発明に係る通信制御プログラムは、TCPデータセグメントを送信するために、コンピュータを、ハンドオフの期間中にTCPデータセグメントをバッファリングし、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされたTCPデータセグメントを送信する手段として機能させ、上記手段によりTCPデータセグメントをバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ノードのリンク層がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層瞬断時間の開始の所定時間前から、当該リンク層瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間であり、上記所定時間は、移動ノードと、当該移動ノードと通信するノードとの間の往復伝送時間以上に設定されていることを特徴としている。
【0067】
本発明に係る通信制御プログラムでは、コンピュータが上記手段として機能することで、ハンドオフの期間中に送信されるべきTCPデータセグメントが当該ハンドオフの期間中に送信されることなくバッファリングされ、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされたTCPデータセグメントが送信される。このように、ハンドオフの期間中はTCPデータセグメントが送信されないことから、移動ノードに対応する送達確認信号が送信されることはなく、パケットロスとなる送達確認信号がない。そして、ハンドオフの期間後にTCPデータセグメントが送信されると、移動ノードに対して送信したTCPデータセグメントに対応する送達確認信号が送信されることとなる。TCPデータセグメントをバッファリングした時間分だけTCPを用いたデータ転送が止まることになるが、この時間はハンドオフに伴う時間(たとえば、100ms程度以下)である。一方、TCPデータセグメントの送信契機を得られないことの影響によるデータ転送停止期間はTCPのRetransmit Timerが満了する時間(図16〜19にて示される「Tr」に相当し、例えば1秒以上)である。したがって、TCPデータセグメントのバッファリングによるTCPスループットの低下は、TCPデータセグメントの送信契機を得られないことの影響によるTCPスループットの低下よりも小さくなる。これにより、移動ノードのハンドオフ時に生じるTCPスループットの著しい低下を防ぐことができる。
【0068】
また、本発明では、上記手段によりTCPデータセグメントをバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ノードのリンク層がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層瞬断時間の開始の所定時間前から、当該リンク層瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間であるので、TCPデータセグメントをバッファリングする期間が極めて適切に設定されることとなり、TCPスループットの著しい低下をより一層防ぐことができる。更に、本発明では、上記所定時間は、移動ノードと、当該移動ノードと通信するノードとの間の往復伝送時間以上に設定されているので、バッファリング開始前、最後に送信したTCPデータセグメントが通信相手ホストに届くことにより通信相手ホストが新たに送信する送達確認信号を現在接続中のアクセスルータ経由で受信することができる。
【0069】
また、手段にて、リンク層瞬断時間の開始の所定時間前を外部リンクに接続するインターフェースからの信号により検知させ、デフォルトルータの変更を移動ノードのIP層からの信号により検知させることが好ましい。このように構成した場合、TCPデータセグメントをバッファリングする期間を適切且つ簡易に検知することができる。
【0070】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係る移動ノード、移動通信システム及び通信制御プログラムについて図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0071】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る移動通信システムの構成を示す図である。図1において、MHは移動ホスト(Mobile Host)、HAはホームエージェント(Home Agent)、ARはアクセスルータ(Access Router)、CHは通信相手ホスト(Correspondent Host)を示している。
【0072】
移動通信システム1は、図1に示されるように、移動ホスト3、ホームエージェント5、複数のアクセスルータ7,9、通信相手ホスト11、IPネットワーク13を含んでいる。
【0073】
移動ホスト3は、リンクからリンクへと移動しながら通信相手ホスト11と通信するノードである。アクセスルータ7,9は、移動ホスト3が接続可能な外部リンクを提供するルータである。ホームエージェント5は、IPモビリティ制御方式MobileIPv6(Internet Protocol version 6)を用いて、移動ホスト3宛のパケットを移動ホスト3が所在するリンク(アクセスルータが提供する外部リンク等)に転送することのできるルータである。通信相手ホスト11は、移動ホスト3と通信するノードである。
【0074】
なお、ノードとはIPv6に対応したパケットを送受信(ルーチングを含む)する装置のことであり、リンクとはノードが送信したパケットを有線伝送方式や無線伝送方式によって他のノードに伝送する通信路である。リンクにはホームリンクと外部リンクとが含まれる。ホームリンクは、移動ホスト3が所属しているリンクであり、外部リンクはホームリンク以外のリンクである。移動ホスト3は、ホームリンクからホームアドレスが割り当てられ、外部リンクから気付アドレスが割り当てられる。
【0075】
移動ホスト3は、ホームリンク上でホームアドレスを使用し、外部リンク上ではホームアドレスおよび各外部リンクのリンクプレフィクスを持つ気付アドレスを使用する。移動ホスト3は、ホームエージェント5に、「自ノードのホームアドレス」と、「接続リンクで取得する気付アドレス」のBindingを通知し、ホームエージェント5はこのBindingを保持する。ホームエージェント5は、移動ホスト3のホームアドレス宛パケットを受信した際、Bindingされている気付アドレス宛のIPパケットを作成し、ペイロード部に当該パケットを格納し、移動ホスト3へ転送する。この転送パケットを受信した移動ホスト3はペイロード部からもとのパケットを取り出す。内部のパケットは移動ホスト3宛であるのでこれを受信できる。
【0076】
図2は、移動ホスト3の構成を示す図である。移動ホスト3は、アプリケーション31aを含むアプリケーション層31、TCP(TransmissionControl Protocol)及びUDP(User Datagram Protocol)33a(以下、TCP/UDPと称する)及び送達確認信号バッファスペース33bを含むトランスポート層33、IP(Internet Protocol)35aを含むIP層35、リンク37a及びインターフェース37bを含むリンク層37を備える。
【0077】
移動ホスト3においては、アプリケーション31aが生成するデータは、TCP/UDP33a、IP35a、リンク37aを経て、インターフェース37bから送信される。また、インターフェース37bから受信されたパケットは、リンク37a、IP35a、TCP/UDP33aを経てアプリケーション31aに到達する。
【0078】
送達確認信号バッファスペース33bは、ハンドオフの期間中に送達確認信号をバッファリングするためのものである。TCP/UDP33aは、送達確認信号を送達確認信号バッファスペース33bにバッファリングする。送達確認信号をバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ホスト3のリンク層37がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層37瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前から、当該リンク層37瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間である。ここで、TCP/UDP33aは、リンク層37瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前をインターフェース37bからの信号により検知し、デフォルトルータの変更をIP35aからの信号により検知する。ここで、所定時間(Tn)は、バッファリング開始前、最後に送信した送達確認信号が通信相手ホストに届くことにより通信相手ホストが新たに送信するTCPデータセグメントを現在接続中のアクセスルータ経由で受信できることを考慮し、移動ホストと通信相手ホストとの間の往復伝送時間(Round Trip Time)以上に設定することが好ましい。
【0079】
インターフェース37bは接続点をアクセスルータ7からアクセスルータ9へ切り替える際に、TCP/UDP33aにバッファ命令を出す。これにより、TCP/UDP33aはリンク層37瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前を検知することとなる。バッファ命令を受けたTCP/UDP33aは送達確認信号バッファスペース33bを利用し、本来はIP35aに渡すべき送達確認信号のバッファリングを開始する。
【0080】
IP35aは、アクセスルータ9から受信するルータ通知(Router Advertisement)により、デフォルトルータを変更した時点でTCP/UDP33aにバッファ解除命令を出す。これにより、TCP/UDP33aはデフォルトルータの変更を検知することとなる。バッファ解除命令を受けたTCP/UDP33aはバッファリングを解除し、送達確認信号バッファスペース33bにバッファリングされた送達確認信号をIP35aへ渡す。IP35aに渡された送達確認信号は、上述したように、リンク37aを経て、インターフェース37bから新たに接続された外部リンクを提供する(デフォルトルータとして設定された)アクセスルータ9に送信される。
【0081】
図3は、移動ホスト3が、通信相手ホスト11からTCPを用いたデータ転送を受けている際に、アクセスルータ7からアクセスルータ9ヘハンドオフする場合のシーケンスチャートである。点線矢印は通信相手ホスト11が移動ホスト3へ送信するTCPデータセグメント、及び、移動ホスト3が通信相手ホスト11へ送信する送達確認信号を示す。図3における状態I〜状態IV及び状態A,Bは、図13にて説明された状態I〜状態IV及び状態A,Bに対応するものである。
【0082】
状態Iから状態IIに遷移する所定時間(Tn)前に、移動ホスト3は送信するべき送達確認信号をバッファリングしている。そして、移動ホスト3がアクセスルータ9のルータ通知を受信して、デフォルトルータをアクセスルータ7からアクセスルータ9へ変更すると共に新気付アドレスを取得すると、状態IVに遷移し、移動ホスト3はバッファリングしていた送達確認信号を送信する。
【0083】
なお、移動ホスト3は、外部リンクで使用する新気付アドレスを取得すると、Binding Updateオプションを含むパケットをホームエージェント5に送信する。ホームエージェント5は、Binding Updateパケットを受信するとbinding(移動ホスト3のホームアドレスと気付アドレスとの対応)を記憶し、確認応答としてBinding Acknowledgementオプションを含むパケットを移動ホスト3に送信する。
【0084】
以上のように、本第1実施形態においては、移動ホスト3は、アクセスルータ7,9間のハンドオフ時に、当該ハンドオフの期間に送信すべき送達確認信号をバッファリングしておき、ハンドオフが完了してからバッファリングしておいた送達確認信号を送信する。こうすることで、通信相手ホスト11は送達確認信号のハンドオフ時に送達確認信号からの送達確認信号を受信できなくなる。そして、通信相手ホスト11は次のTCPデータセグメントの送信を控える。通信相手ホスト11がTCPデータセグメントを送信しなければ当然、送達確認信号のハンドオフ時にパケットロスとなるTCPデータセグメントもない。送達確認信号がハンドオフを完了した後に、送達確認信号はバッファリングしていた送達確認信号を改めて送信することにより、通信相手ホスト11はこれらの送達確認信号を受信する。そして、通信相手ホスト11は次のTCPデータセグメント送信を再開する。送達確認信号をバッファリングしていた時間分だけ、通信相手ホスト11によるデータ転送は止まってしまうが、当該時間はハンドオフにかかる時間(100ms程度以下)である。一方、TCPデータセグメントの連続ロスの影響による通信相手ホスト11のデータ転送停止時間は、TCPのRetransmit Timerが満了する時間(1秒以上)である。したがって、送達確認信号のバッファリングによるTCPスループット低下は、TCPデータセグメントの連続ロスの影響によるTCPスループット低下より小さくなる。これにより、移動ホスト3のハンドオフ時に生じるTCPスループットの著しい低下を防ぐことができる。
【0085】
また、本第1実施形態においては、移動ホスト3が送達確認信号をバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ホスト3のリンク層37がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層37瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前から、当該リンク層37瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータ7,9をデフォルトルータに変更するまでの期間とされている。これにより、送達確認信号をバッファリングする期間が極めて適切に設定されることとなり、必要以上に送達確認信号をバッファリングすることなく、TCPスループットの著しい低下をより一層防ぐことができる。
【0086】
また、本第1実施形態では、トランスポート層33(TCP/UDP33a)において、リンク層37瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前を外部リンクに接続するインターフェース37bからの信号により検知し、デフォルトルータの変更を移動ホスト3のIP層35からの信号により検知している。これにより、送達確認信号をバッファリングする期間を適切且つ簡易に検知することができる。
【0087】
なお、送達確認信号をバッファリングする際には、送達確認信号のバッファリングをTCPコネクション毎に行ない、TCPコネクション毎において、新たにバッファリングされる送達確認信号が既にバッファリングされている送達確認信号よりも大きなシーケンス番号のTCPデータセグメントに対するものである場合は、既にバッファリングされている送達確認信号を新たにバッファリングされる送達確認信号に置き換えることとしてもよい。送達確認信号は、受信側ホストがこれまでに受信したTCPデータセグメントの最大シーケンスナンバを送信側ホストに知らせるものであるので、2つの送達確認信号が異なるシーケンスナンバを示す場合、大きい方のシーケンスナンバを知らせるための送達確認信号は、小さいほうのシーケンスナンバまでのTCPデータセグメント受信確認を兼ねる。すなわち、後続の送達確認信号が、現在バッファリングされている送達確認信号より大きなシーケンスナンバを知らせるものである場合は、これを置き換えることで、送達確認信号バッファスペース33bの節約が可能となる。
【0088】
(第2実施形態)
第2実施形態の移動通信システムの構成は、図1に示された第1実施形態の移動通信システム1と同じであり、その説明を省略する。
【0089】
図4は、第2実施形態の移動通信システムに用いられる移動ホスト3の構成を示す図である。移動ホスト3は、アプリケーション31aを含むアプリケーション層31、TCP/UDP33a及びTCPデータセグメントバッファスペース33cを含むトランスポート層33、IP35aを含むIP層35、リンク37a及びインターフェース37bを含むリンク層37を備える。
【0090】
TCPデータセグメントバッファスペース33cは、ハンドオフの期間中にTCPデータセグメントをバッファリングするためのものである。TCP/UDP33aは、TCPデータセグメントをTCPデータセグメントバッファスペース33cにバッファリングする。TCPデータセグメントをバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ホスト3のリンク層37がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層37瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前から、当該リンク層37瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間である。ここで、TCP/UDP33aは、リンク層37瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前をインターフェース37bからの信号により検知し、デフォルトルータの変更をIP35aからの信号により検知する。ここで、所定時間(Tn)は、バッファリング開始前、最後に送信したTCPデータセグメントが通信相手ホストに届くことにより通信相手ホストが新たに送信する送達確認信号を現在接続中のアクセスルータ経由で受信できることを考慮し、移動ホストと通信相手ホストとの間の往復伝送時間(Round Trip Time)以上に設定することが好ましい。
【0091】
インターフェース37bは接続点をアクセスルータ7からアクセスルータ9へ切り替える際に、TCP/UDP33aにバッファ命令を出す。これにより、TCP/UDP33aはリンク層37瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前を検知することとなる。バッファ命令を受けたTCP/UDP33aはTCPデータセグメントバッファスペース33cを利用し、本来はIP35aに渡すべきTCPデータセグメントのバッファリングを開始する。
【0092】
IP35aは、アクセスルータ9から受信するルータ通知により、デフォルトルータを変更した時点でTCP/UDP33aにバッファ解除命令を出す。これにより、TCP/UDP33aはデフォルトルータの変更を検知することとなる。バッファ解除命令を受けたTCP/UDP33aはバッファリングを解除し、TCPデータセグメントバッファスペース33cにバッファリングされたTCPデータセグメントをIP35aへ渡す。IP35aに渡されたTCPデータセグメントは、上述したように、リンク37aを経て、インターフェース37bから新たに接続された外部リンクを提供する(デフォルトルータとして設定された)アクセスルータ9に送信される。
【0093】
図5は、移動ホスト3が、通信相手ホスト11へTCPを用いたデータ転送を行なっている際に、アクセスルータ7からアクセスルータ9ヘハンドオフする場合のシーケンスチャートである。点線矢印は移動ホスト103が通信相手ホスト11へ送信するTCPデータセグメント、及び、通信相手ホスト11が移動ホスト3へ送信する送達確認信号を示す。図5における状態I〜状態IV及び状態A,Bは、図13にて説明された状態I〜状態IV及び状態A,Bに対応するものである。
【0094】
状態Iから状態IIに遷移する所定時間(Tn)前に、移動ホスト3は送信するべきTCPデータセグメントをバッファリングしている。そして、移動ホスト3がアクセスルータ9のルータ通知を受信して、デフォルトルータをアクセスルータ7からアクセスルータ9へ変更すると共に新気付アドレスを取得すると、状態IVに遷移し、移動ホスト3はバッファリングしていたTCPデータセグメントを送信する。
【0095】
以上のように、本第2実施形態においては、移動ホスト3は、アクセスルータ7,9間のハンドオフ時に、当該ハンドオフの期間に送信すべきTCPデータセグメントをバッファリングしておき、ハンドオフが完了してからバッファリングしておいたTCPデータセグメントを送信する。こうすることで、通信相手ホスト11は移動ホスト3のハンドオフ時に移動ホスト3からのTCPデータセグメントを受信できなくなる。そして、当然通信相手ホスト11が送達確認信号を送信することはない。通信相手ホスト11が送達確認信号を送信しなければ当然、移動ホスト3のハンドオフ時にパケットロスとなる送達確認信号もない。移動ホスト3がハンドオフを完了した後に、移動ホスト3はバッファリングしていたTCPデータセグメントを改めて送信することにより、通信相手ホスト11はこれらのTCPデータセグメントを受信する。そして、通信相手ホスト11はこれに対する送達確認信号を送信する。TCPデータセグメントをバッファリングしていた時間分だけ、移動ホスト3によるデータ転送は止まってしまうが、当該時間はハンドオフにかかる時間(100ms程度以下)である。一方、TCPデータセグメントの送信契機を得られないことの影響による移動ホスト3のデータ転送停止時間は、TCPのRetransmit Timerが満了する時間(1秒以上)である。したがって、TCPデータセグメントのバッファリングによるTCPスループット低下は、TCPデータセグメントの送信契機を得られないことの影響によるTCPスループット低下より小さい。これにより、移動ホスト3のハンドオフ時に生じるTCPスループットの著しい低下を防ぐことができる。
【0096】
また、本第2実施形態においては、移動ホスト3がTCPデータセグメントをバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ホスト3のリンク層37がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層37瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前から、当該リンク層37瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータ7,9をデフォルトルータに変更するまでの期間とされている。これにより、TCPデータセグメントをバッファリングする期間が極めて適切に設定されることとなり、必要以上にTCPデータセグメントをバッファリングすることなく、TCPスループットの著しい低下をより一層防ぐことができる。
【0097】
また、本第2実施形態では、トランスポート層33(TCP/UDP33a)において、リンク層37瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前を外部リンクに接続するインターフェース37bからの信号により検知し、デフォルトルータの変更を移動ホスト3のIP層35からの信号により検知している。これにより、TCPデータセグメントをバッファリングする期間を適切且つ簡易に検知することができる。
【0098】
(第3実施形態)
図6は、第3実施形態に係る移動通信システムの構成を示す図である。図6において、SHは固定ホスト(Stationary Host)、MRは移動ルータ(Mobile Router)、HAはホームエージェント(Home Agent)、ARはアクセスルータ(Access Router)、CHは通信相手ホスト(Correspondent Host)を示している。
【0099】
移動通信システム51は、図6に示されるように、移動ルータ53、固定ホスト55、ホームエージェント5、複数のアクセスルータ7,9、通信相手ホスト11、IPネットワーク13を含んでいる。
【0100】
移動ルータ53は、固定ホスト55を含む移動ネットワーク57を伴ってリンクからリンクへ移動し、移動ネットワーク57のゲートウェイルータとして機能する。移動ルータ53は、ホームリンク上でホームアドレスを使用し、外部リンク上ではホームアドレスおよび各リンクのリンクプレフィクスを有する気付アドレスを使用する。固定ホスト55は、移動ルータ53との接続関係が変わらないノードである。なお、移動ネットワーク57は、ルータや移動ホストも含んでいてもよい。ホームエージェント5は移動ルータ53にホームリンクを提供し、アクセスルータは移動ルータ53に外部リンクを提供する。
【0101】
移動ルータ53はホームエージェント5に、「自ノードのホームアドレスおよび移動ネットワーク57内に存在するネットワークプレフィクス」と、「接続リンクで取得する気付アドレス」とのBindingを通知し、ホームエージェント5はこのBindingを保持する。ホームエージェント5は、移動ルータ53のホームアドレス宛、もしくは移動ネットワーク57内のネットワークプレフィクスに属するアドレス宛パケットを受信した際、Bindingされている気付アドレス宛のIPパケットを作成し、ペイロード部に当該パケットを格納し、移動ルータ53へ転送する。転送パケットを受信した移動ルータ53はペイロード部からもとのパケットを取り出し、これが移動ネットワーク57内に存在するホスト宛であれば、移動ネットワーク57内ヘルーチングする。
【0102】
図7は、移動ルータの構成を示す図である。IP71a及び送達確認信号バッファスペース71bを含むIP層71、第1リンク73a、第2リンク73b、移動ネットワーク側インターフェース73c及び固定ネットワーク側インターフェース73dを含むリンク層73を備える。
【0103】
移動ネットワーク側インターフェース73cまたは固定ネットワーク側インターフェース73dから受信されたパケットはそれぞれ第1リンク73a、第2リンク73bを経てIP71aに到達する。IP71aはルーチングテーブルを参照し、パケットを固定ネットワーク側(デフォルトルータ)に送信するか、移動ネットワーク57側(固定ホスト55)に送信するかを判定し、判定結果に従いパケットを第2リンク73bもしくは第1リンク73aへ渡す。
【0104】
送達確認信号バッファスペース71bは、ハンドオフの期間中に送達確認信号をバッファリングするためのものである。IP71aは、送達確認信号を送達確認信号バッファスペース71bにバッファリングする。送達確認信号をバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ルータ53のリンク層73の第2リンク73b及び固定ネットワーク側インターフェース73dがいずれの外部リンクにも接続していないリンク層(第2リンク73b及び固定ネットワーク側インターフェース73d)瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前から、当該リンク層(第2リンク73b及び固定ネットワーク側インターフェース73d)瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータ7,9をデフォルトルータに変更するまでの期間である。ここで、IP71aは、リンク層(第2リンク73b及び固定ネットワーク側インターフェース73d)瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前を固定ネットワーク側インターフェース73dからの信号により検知し、デフォルトルータの変更を自らが検知する。ここで、所定時間(Tn)は、バッファリング開始前、最後に送信した送達確認信号が通信相手ホストに届くことにより通信相手ホストが新たに送信するTCPデータセグメントを現在接続中のアクセスルータ経由で受信できることを考慮し、固定ホストと通信相手ホストとの間の往復伝送時間(Round Trip Time)以上に設定することが好ましい。
【0105】
固定ネットワーク側インターフェース73dは接続点をアクセスルータ7からアクセスルータ9へ切り替える際に、IP71aにバッファ命令を出す。これにより、IP71aはリンク層(第2リンク73b及び固定ネットワーク側インターフェース73d)瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前を検知することとなる。バッファ命令を受けたIP71aは送達確認信号バッファスペース71bを利用し、本来は第2リンク73bに渡すべき送達確認信号のバッファリングを開始する。
【0106】
IP71aは、アクセスルータ9から受信するルータ通知によりデフォルトルータを変更した時点で、自らがデフォルトルータの変更を検知し、バッファリングを解除する。そして、IP71aは、送達確認信号バッファスペース71bにバッファリングされた送達確認信号を第2リンク73bへ渡す。第2リンク73bに渡された送達確認信号は、上述したように、固定ネットワーク側インターフェース73dから新たに接続された外部リンクを提供する(デフォルトルータとして設定された)アクセスルータ9に送信される。
【0107】
図8は、移動ネットワーク57中の固定ホスト55が通信相手ホスト11からTCPを用いたデータ転送を受けている際に、移動ルータ53がアクセスルータ7からアクセスルータ9ヘハンドオフする場合のシーケンスチャートである。
点線矢印は通信相手ホスト11が固定ホスト55へ送信するTCPデータセグメント、及び、固定ホスト55が通信相手ホスト11へ送信する送達確認信号を示す。図8における状態I〜状態IV及び状態A,Bは、図15にて説明された状態I〜状態IV及び状態A,Bに対応するものである。
【0108】
状態Iから状態IIに遷移する所定時間(Tn)前に、移動ルータ53は固定ネットワーク側ヘルーチングするべき送達確認信号をバッファリングしている。そして、移動ルータ53がアクセスルータ9のルータ通知を受信して、デフォルトルータをアクセスルータ7からアクセスルータ9へ変更すると共に新気付アドレスを取得すると、状態IVに遷移し、移動ルータ53はバッファリングしていた送達確認信号をルーチングする。
【0109】
なお、移動ルータ53は、外部リンクで使用する新気付アドレスを取得すると、Binding Updateオプションを含むパケットをホームエージェント5に送信する。ホームエージェント5は、Binding Updateパケットを受信するとBinding(移動ルータ53のホームアドレスと気付アドレスとの対応)を記憶し、確認応答としてBinding Acknowledgementオプションを含むパケットを移動ルータ53に送信する。
【0110】
以上のように、本第3実施形態においては、移動ルータ53は、アクセスルータ7,9間のハンドオフ時に、当該ハンドオフの期間中に固定ネットワーク側にルーチングされるべき送達確認信号をバッファリングしておき、ハンドオフが完了してからバッファリングしておいた送達確認信号をルーチングする。こうすることで、通信相手ホスト11は移動ルータ53のハンドオフ時に固定ホスト55からの送達確認信号を受信できなくなる。そして、通信相手ホスト11は次のTCPデータセグメントの送信を控える。通信相手ホスト11がTCPデータセグメントを送信しなければ当然、移動ルータ53のハンドオフ時にパケットロスとなるTCPデータセグメントもない。移動ルータ53がハンドオフを完了した後に、移動ルータ53はバッファリングしていた送達確認信号を改めてルーチングすることにより、通信相手ホスト11はこれらの送達確認信号を受信する。そして、通信相手ホスト11は次のTCPデータセグメントの送信を再開する。送達確認信号をバッファリングしていた時間分だけ、通信相手ホスト11によるデータ転送は止まってしまうが、当該時間はハンドオフにかかる時間(100ms程度以下)である。一方、TCPデータセグメントの連続ロスの影響による通信相手ホスト11のデータ転送停止時間は、TCPのRetransmit Timerが満了する時間(1秒以上)である。したがって、送達確認信号のバッファリングによるTCPスループット低下は、TCPデータセグメント連続ロスの影響によるTCPスループット低下より小さい。これにより、移動ホスト3のハンドオフ時に生じるTCPスループットの著しい低下を防ぐことができる。
【0111】
また、本第3実施形態においては、移動ルータ53が送達確認信号をバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ルータ53のリンク層73の第2リンク73b及び固定ネットワーク側インターフェース73dがいずれの外部リンクにも接続していないリンク層(第2リンク73b及び固定ネットワーク側インターフェース73d)瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前から、当該リンク層(第2リンク73b及び固定ネットワーク側インターフェース73d)瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータ7,9をデフォルトルータに変更するまでの期間とされている。これにより、送達確認信号をバッファリングする期間が極めて適切に設定されることとなり、必要以上に送達確認信号をバッファリングすることなく、TCPスループットの著しい低下をより一層防ぐことができる。
【0112】
また、本第3実施形態では、IP層71(IP71a)において、リンク層(第2リンク73b及び固定ネットワーク側インターフェース73d)瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前を外部リンクに接続する固定ネットワーク側インターフェース73dからの信号により検知し、デフォルトルータの変更を自らが検知している。これにより、送達確認信号をバッファリングする期間を適切且つ簡易に検知することができる。
【0113】
なお、送達確認信号をバッファリングする際には、送達確認信号のバッファリングをTCPコネクション毎に行ない、TCPコネクション毎において、新たにバッファリングされる送達確認信号が既にバッファリングされている送達確認信号よりも大きなシーケンス番号のTCPデータセグメントに対するものである場合は、既にバッファリングされている送達確認信号を新たにバッファリングされる送達確認信号に置き換えることとしてもよい。送達確認信号は、受信側ホストがこれまでに受信したTCPデータセグメントの最大シーケンスナンバを送信側ホストに知らせるものであるので、2つの送達確認信号が異なるシーケンスナンバを示す場合、大きい方のシーケンスナンバを知らせるための送達確認信号は、小さいほうのシーケンスナンバまでのTCPデータセグメント受信確認を兼ねる。すなわち、後続の送達確認信号が、現在バッファリングされている送達確認信号より大きなシーケンスナンバを知らせるものである場合は、これを置き換えることで、送達確認信号バッファスペース71bの節約が可能となる。
【0114】
(第4実施形態)
第4実施形態の移動通信システムの構成は、図6に示された第3実施形態の移動通信システム51と同じであり、その説明を省略する。
【0115】
図9は、第4実施形態の移動通信システムに用いられる移動ルータ53の構成を示す図である。IP71a及びTCPデータセグメントバッファスペース71cを含むIP層71、第1リンク73a、第2リンク73b、移動ネットワーク側インターフェース73c及び固定ネットワーク側インターフェース73dを含むリンク層73を備える。
【0116】
TCPデータセグメントバッファスペース71cは、ハンドオフの期間中にTCPデータセグメントをバッファリングするためのものである。IP71aは、TCPデータセグメントをTCPデータセグメントバッファスペース71cにバッファリングする。TCPデータセグメントをバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ルータ53のリンク層73の第2リンク73b及び固定ネットワーク側インターフェース73dがいずれの外部リンクにも接続していないリンク層(第2リンク73b及び固定ネットワーク側インターフェース73d)瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前から、当該リンク層(第2リンク73b及び固定ネットワーク側インターフェース73d)瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータ7,9をデフォルトルータに変更するまでの期間である。ここで、IP71aは、リンク層(第2リンク73b及び固定ネットワーク側インターフェース73d)瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前を固定ネットワーク側インターフェース73dからの信号により検知し、デフォルトルータの変更を自らが検知する。ここで、所定時間(Tn)はバッファリング開始前、最後に送信したTCPデータセグメントが通信相手ホストに届くことにより通信相手ホストが新たに送信する送達確認信号を現在接続中のアクセスルータ経由で受信できることを考慮し、固定ホストと通信相手ホストとの間の往復伝送時間(Round Trip Time)以上に設定することが好ましい。
【0117】
固定ネットワーク側インターフェース73dは接続点をアクセスルータ7からアクセスルータ9へ切り替える際に、IP71aにバッファ命令を出す。これにより、IP71aはリンク層(第2リンク73b及び固定ネットワーク側インターフェース73d)瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前を検知することとなる。バッファ命令を受けたIP71aはTCPデータセグメントバッファスペース71cを利用し、本来は第2リンク73bに渡すべきTCPデータセグメントのバッファリングを開始する。
【0118】
IP71aは、アクセスルータ9から受信するルータ通知によりデフォルトルータを変更した時点で、自らがデフォルトルータの変更を検知し、バッファリングを解除する。そして、IP71aは、TCPデータセグメントバッファスペース71cにバッファリングされたTCPデータセグメントを第2リンク73bへ渡す。第2リンク73bに渡されたTCPデータセグメントは、上述したように、固定ネットワーク側インターフェース73dから新たに接続された外部リンクを提供する(デフォルトルータとして設定された)アクセスルータ9に送信される。
【0119】
図10は、移動ネットワーク57中の固定ホスト55が通信相手ホスト11へTCPを用いたデータ転送を行なっている際に、移動ルータ53がアクセスルータ7からアクセスルータ9ヘハンドオフする場合のシーケンスチャートである。点線矢印は固定ホスト55が通信相手ホスト11へ送信するTCPデータセグメント、及び、通信相手ホスト11が固定ホスト55へ送信する送達確認信号を示す。図10における状態I〜状態IV及び状態A,Bは、図15にて説明された状態I〜状態IV及び状態A,Bに対応するものである。
【0120】
状態Iから状態IIに遷移する所定時間(Tn)前に、移動ルータ53は固定ネットワーク側ヘルーチングするべきTCPデータセグメントをバッファリングしている。そして、移動ルータ53がアクセスルータ9のルータ通知を受信して、デフォルトルータをアクセスルータ7からアクセスルータ9へ変更すると共に新気付アドレスを取得すると、状態IVに遷移し、移動ルータ53はバッファリングしていたTCPデータセグメントをルーチングする。
【0121】
以上のように、本第4実施形態においては、移動ルータ53は、アクセスルータ7,9間のハンドオフ時に、当該ハンドオフの期間に固定ネットワーク側にルーチングすべきTCPデータセグメントをバッファリングしておき、ハンドオフが完了してからバッファリングしておいたTCPデータセグメントをルーチングする。こうすることで、通信相手ホスト11は移動ルータ53のハンドオフ時に固定ホスト55からのTCPデータセグメントを受信できなくなる。そして、通信相手ホスト11が送達確認信号を送信することはない。通信相手ホスト11が送達確認信号を送信しなければ、当然、移動ルータ53のハンドオフ時にパケットロスとなる送達確認信号もない。移動ルータ53がハンドオフを完了した後に、移動ルータ53はバッファリングしていたTCPデータセグメントを改めてルーチングすることにより、通信相手ホスト11はこれらのTCPデータセグメントを受信する。そして、通信相手ホスト11はこれに対する送達確認信号を送信する。TCPデータセグメントをバッファリングしていた時間分だけ、固定ホスト55によるデータ転送は止まってしまうが、当該時間はハンドオフにかかる時間(100ms程度以下)である。一方、TCPデータセグメントの送信契機を得られないことの影響による固定ホスト55のデータ転送止時罰は、TCPのRetransmit Timerが満了する時間(1秒以上)である。したがって、移動ルータ53がTCPデータセグメントのバッファリングすることによるTCPスループットの低下は、固定ホスト55がTCPデータセグメントの送信契機を得られないことの影響によるTCPスループットの低下より小さい。これにより、移動ルータ53のハンドオフ時に生じるTCPスループットの著しい低下を防ぐことができる。
【0122】
また、本第4実施形態においては、移動ルータ53がTCPデータセグメントをバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために移動ルータ53のリンク層73の第2リンク73b及び固定ネットワーク側インターフェース73dがいずれの外部リンクにも接続していないリンク層(第2リンク73b及び固定ネットワーク側インターフェース73d)瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前から、当該リンク層(第2リンク73b及び固定ネットワーク側インターフェース73d)瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータ7,9をデフォルトルータに変更するまでの期間とされている。これにより、TCPデータセグメントをバッファリングする期間が極めて適切に設定されることとなり、必要以上にTCPデータセグメントをバッファリングすることなく、TCPスループットの著しい低下をより一層防ぐことができる。
【0123】
また、本第4実施形態では、IP層71(IP71a)において、リンク層(第2リンク73b及び固定ネットワーク側インターフェース73d)瞬断時間の開始の所定時間(Tn)前を外部リンクに接続する固定ネットワーク側インターフェース73dからの信号により検知し、デフォルトルータの変更を自らが検知している。これにより、TCPデータセグメントをバッファリングする期間を適切且つ簡易に検知することができる。
【0124】
最後に、本発明の実施形態に係る通信制御プログラムについて説明する。通信制御プログラムは、TCPデータセグメントを受信して、当該TCPデータセグメントに対する送達確認信号を送信するために、コンピュータを、ハンドオフの期間中に送達確認信号をバッファリングし、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされた送達確認信号を送信する手段として機能させるものである。また、通信制御プログラムは、TCPデータセグメントを送信するために、コンピュータを、ハンドオフの期間中にTCPデータセグメントをバッファリングし、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされたTCPデータセグメントを送信する手段として機能させるものであってもよい。通信制御プログラムは、たとえば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記録される。ここで、記録媒体とは、コンピュータのハードウェア資源に備えられている読み取り装置に対して、プログラムの記述内容に応じて、磁気、光、電気等のエネルギーの変化状態を引き起こして、それに対応する信号の形式で、読み取り装置にプログラムの記述内容を伝達できるものである。かかる記録媒体としては、例えば、磁気ディスク、光ディスク、CD−ROM、コンピュータに内蔵されるメモリなどが該当する。
【0125】
記録媒体81は、図11に示されるように、プログラムを記録するプログラム領域83を備えている。このプログラム領域には、通信制御プログラム85が記録されている。通信制御プログラムは、処理を統括するメインモジュール85aと、移動ノードがハンドオフの期間中に送達確認信号をバッファリングし、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされた送達確認信号を送信するためのバッファリング制御モジュール85bとを含んでいる。バッファリング制御モジュール85bは、移動ノードがTCPデータセグメントを送信するために、コンピュータを、ハンドオフの期間中にTCPデータセグメントをバッファリングし、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされたTCPデータセグメントを送信するものであってもよい。
【0126】
コンピュータは、上述した通信制御プログラムを実行させることにより、上述した第1及び第2実施形態における移動ホスト3あるいは第3及び第4実施形態における移動ルータ53として機能する。これにより、移動ルータ53のハンドオフ時に生じるTCPスループットの著しい低下を防ぐことができる。
【0127】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、移動ノードのハンドオフ時に生じるTCPスループットの著しい低下を防ぐことが可能な移動ノード、移動通信システム及び通信制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る移動通信システムの構成を示す図である。
【図2】移動ホストの構成を示す図である。
【図3】移動ホストが、通信相手ホストからTCPを用いたデータ転送を受けている際に、ハンドオフする場合のシーケンスチャートである。
【図4】第2実施形態に係る移動通信システムにおける移動ホストの構成を示す図である。
【図5】移動ホストが、通信相手ホストへTCPを用いたデータ転送を行なっている際に、ハンドオフする場合のシーケンスチャートである。
【図6】第3実施形態に係る移動通信システムの構成を示す図である。
【図7】移動ルータの構成を示す図である。
【図8】移動ネットワーク中の固定ホストが通信相手ホストからTCPを用いたデータ転送を受けている際に、移動ルータがハンドオフする場合のシーケンスチャートである。
【図9】第4実施形態に係る移動通信システムにおける移動ルータの構成を示す図である。
【図10】移動ネットワーク中の固定ホストが通信相手ホストへTCPを用いたデータ転送を行なっている際に、移動ルータがハンドオフする場合のシーケンスチャートである。
【図11】記憶媒体の構成を示す図である。
【図12】従来の移動通信システムの一例を示す構成図である。
【図13】従来の移動ホストのハンドオフ時の状態遷移を示すシーケンスチャートである。
【図14】従来の移動通信システムの一例を示す構成図である。
【図15】従来の移動ルータのハンドオフ時の状態遷移を示すシーケンスチャートである。
【図16】従来の移動ホストが、通信相手ホストからTCPを用いたデータ転送を受けている際に、ハンドオフする場合のシーケンスチャートである。
【図17】従来の移動ホストが、通信相手ホストへTCPを用いたデータ転送を行なっている際に、ハンドオフする場合のシーケンスチャートである。
【図18】従来の移動ルータが、移動ネットワーク中の固定ホストが通信相手ホストからTCPを用いたデータ転送を受けている際に、ハンドオフする場合のシーケンスチャートである。
【図19】従来の移動ルータが、移動ネットワーク中の固定ホストが通信相手ホストへTCPを用いたデータ転送を行なっている際に、ハンドオフする場合のシーケンスチャートである。
【符号の説明】
1,51,101,201…移動通信システム、3,103…移動ホスト、5,105…ホームエージェント、7,9,107,109…アクセスルータ、11,111…通信相手ホスト、13,113…IPネットワーク、31…アプリケーション層、33…トランスポート層、33b,71b…送達確認信号バッファスペース、33c,71c…TCPデータセグメントバッファスペース、35…IP層、37…リンク層、37b…インターフェース、53,203…移動ルータ、55,205…固定ホスト、71…IP層、73…リンク層、73d…固定ネットワーク側インターフェース、81…記録媒体、85…通信制御プログラム、85b…バッファリング制御モジュール。
Claims (18)
- TCPデータセグメントを受信して、当該TCPデータセグメントに対する送達確認信号を送信する移動ノードであって、
ハンドオフの期間中に前記送達確認信号をバッファリングし、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされた前記送達確認信号を送信する手段を有しており、
前記手段により前記送達確認信号をバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために前記移動ノードのリンク層がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層瞬断時間の開始の所定時間前から、当該リンク層瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間であることを特徴とする移動ノード。 - 前記所定時間は、前記移動ノードと、当該移動ノードと通信するノードとの間の往復伝送時間以上に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の移動ノード。
- 前記手段は、前記リンク層瞬断時間の開始の所定時間前を外部リンクに接続するインターフェースからの信号により検知し、デフォルトルータの変更を前記移動ノードのIP層からの信号により検知することを特徴とする請求項1に記載の移動ノード。
- 前記手段は、前記送達確認信号のバッファリングをTCPコネクション毎に行ない、前記TCPコネクション毎において、新たにバッファリングされる送達確認信号が既にバッファリングされている送達確認信号よりも大きなシーケンス番号のTCPデータセグメントに対するものである場合は、既にバッファリングされている前記送達確認信号を新たにバッファリングされる前記送達確認信号に置き換えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の移動ノード。
- TCPデータセグメントを送信する移動ノードであって、
ハンドオフの期間中に前記TCPデータセグメントをバッファリングし、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされた前記TCPデータセグメントを送信する手段を有しており、
前記手段により前記TCPデータセグメントをバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために前記移動ノードのリンク層がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層瞬断時間の開始の所定時間前から、当該リンク層瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間であり、
前記所定時間は、前記移動ノードと、当該移動ノードと通信するノードとの間の往復伝送時間以上に設定されていることを特徴とする移動ノード。 - 前記手段は、前記リンク層瞬断時間の開始の所定時間前を外部リンクに接続するインターフェースからの信号により検知し、デフォルトルータの変更を前記移動ノードのIP層からの信号により検知することを特徴とする請求項5に記載の移動ノード。
- 移動ノードと、前記移動ノードに外部リンクを提供する複数のアクセスルータとを備え、前記移動ノードが前記アクセスルータから送信されたTCPデータセグメントを受信して当該TCPデータセグメントに対する送達確認信号を前記アクセスルータに送信する移動通信システムであって、
前記移動ノードは、ハンドオフの期間中に前記送達確認信号をバッファリングし、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされた前記送達確認信号を新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータに送信する手段を有しており、
前記手段により前記送達確認信号をバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために前記移動ノードのリンク層がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層瞬断時間の開始の所定時間前から、当該リンク層瞬断時間の終了後に新たに接続された前記外部リンクを提供する前記アクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間であることを特徴とする移動通信システム。 - 前記所定時間は、前記移動ノードと、当該移動ノードと通信するノードとの間の往復伝送時間以上に設定されていることを特徴とする請求項7に記載の移動通信システム。
- 前記手段は、前記リンク層瞬断時間の開始の所定時間前を外部リンクに接続するインターフェースからの信号により検知し、デフォルトルータの変更を前記移動ノードのIP層からの信号により検知することを特徴とする請求項7に記載の移動通信システム。
- 前記手段は、前記送達確認信号のバッファリングをTCPコネクション毎に行ない、前記TCPコネクション毎において、新たにバッファリングされる送達確認信号が既にバッファリングされている送達確認信号よりも大きなシーケンス番号のTCPデータセグメントに対するものである場合は、既にバッファリングされている前記送達確認信号を新たにバッファリングされる前記送達確認信号に置き換えることを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の移動通信システム。
- TCPデータセグメントを送信する移動ノードと、前記移動ノードに外部リンクを提供する複数のアクセスルータと、を備える移動通信システムであって、
前記移動ノードは、ハンドオフの期間中に前記TCPデータセグメントをバッファリングし、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされた前記TCPデータセグメントを新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータに送信する手段を有しており、
前記手段により前記TCPデータセグメントをバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために前記移動ノードのリンク層がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層瞬断時間の開始の所定時間前から、当該リンク層瞬断時間の終了後に新たに接続された前記外部リンクを提供する前記アクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間であり、
前記所定時間は、前記移動ノードと、当該移動ノードと通信するノードとの間の往復伝送時間以上に設定されていることを特徴とする移動通信システム。 - 前記手段は、前記リンク層瞬断時間の開始の所定時間前を外部リンクに接続するインターフェースからの信号により検知し、デフォルトルータの変更を前記移動ノードのIP層からの信号により検知することを特徴とする請求項11に記載の移動通信システム。
- TCPデータセグメントを受信して、当該TCPデータセグメントに対する送達確認信号を送信するために、コンピュータを、
ハンドオフの期間中に前記送達確認信号をバッファリングし、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされた前記送達確認信号を送信する手段として機能させ、
前記手段により前記送達確認信号をバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために前記移動ノードのリンク層がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層瞬断時間の開始の所定時間前から、当該リンク層瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間であることを特徴とする通信制御プログラム。 - 前記所定時間は、前記移動ノードと、当該移動ノードと通信するノードとの間の往復伝送時間以上に設定されていることを特徴とする請求項13に記載の通信制御プログラム。
- 前記手段にて、リンク層瞬断時間の開始を外部リンクに接続するインターフェースからの信号により検知させ、デフォルトルータの変更を前記移動ノードのIP層からの信号により検知させることを特徴とする請求項13に記載の通信制御プログラム。
- 前記手段にて、前記送達確認信号のバッファリングをTCPコネクション毎に行なわせ、前記TCPコネクション毎において、新たにバッファリングされる送達確認信号が既にバッファリングされている送達確認信号よりも大きなシーケンス番号のTCPデータセグメントに対するものである場合は、既にバッファリングされている前記送達確認信号を新たにバッファリングされる前記送達確認信号に置き換えさせることを特徴とする請求項13〜15のいずれか一項に記載の通信制御プログラム。
- TCPデータセグメントを送信するために、コンピュータを、
ハンドオフの期間中に前記TCPデータセグメントをバッファリングし、当該ハンドオフが完了したときにバッファリングされた前記TCPデータセグメントを送信する手段として機能させ、
前記手段により前記TCPデータセグメントをバッファリングする期間は、接続点の切り替えのために前記移動ノードのリンク層がいずれの外部リンクにも接続していないリンク層瞬断時間の開始の所定時間前から、当該リンク層瞬断時間の終了後に新たに接続された外部リンクを提供するアクセスルータをデフォルトルータに変更するまでの期間であり、
前記所定時間は、前記移動ノードと、当該移動ノードと通信するノードとの間の往復伝送時間以上に設定されていることを特徴とする通信制御プログラム。 - 前記手段にて、前記リンク層瞬断時間の開始の所定時間前を外部リンクに接続するインターフェースからの信号により検知させ、デフォルトルータの変更を前記移動ノードのIP層からの信号により検知させることを特徴とする請求項17に記載の通信制御プログラム。
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