JP3887210B2 - Engine valve gear - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,エンジンの動弁装置に関し,特に,吸気弁及び排気弁の一方及び他方に対応する第1弁及び第2弁の両軸線を含む平面の一側方に,軸線が前記平面と略直交するカム軸を配設し,このカム軸と第1弁及び第2弁との各間を,前記平面と略直交して配設されるロッカ軸に揺動自在に支持される第1ロッカアーム及び第2ロッカアームを介して連接して,カム軸の回転により第1及び第2弁を開閉駆動するようにしたものゝ改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
かゝる動弁装置は,特開平8−74524号公報に開示されているように,既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に開示された装置では,第1及び第2ロッカアームをそれぞれ独立した第1及び第2ロッカ軸で支持しており,部品点数が多く,コストの低減が困難である。
【0004】
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,第1及び第2ロッカアームを共通1本のロッカ軸で強固に支持し得るようにして部品点数の削減を図り,しかもコンパクトに構成することができる,前記エンジンの動弁装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,本発明は,吸気弁及び排気弁の一方及び他方に対応する第1弁及び第2弁の両軸線を含む平面の一側方に,軸線が前記平面と略直交するカム軸を配設し,このカム軸と第1弁及び第2弁との各間を,前記平面と略直交して配設されるロッカ軸に揺動自在に支持される第1ロッカアーム及び第2ロッカアームを介して連接して,カム軸の回転により第1及び第2弁を開閉駆動するようにした,エンジンの動弁装置において,前記カム軸には,吸気カムと排気カムとが隣接して形成されると共に吸気カムと排気カムの何れか一方のカムは,その全体が他方のカムのベース円内に収まるように形成され,第1ロッカアームを,断面コ字状の基端部の相対向する両側壁がロッカ軸で支持されると共に先端部が第1弁の頭部に当接する第1アームと,この第1アームの一側壁からカム軸の軸方向へ向けて突出して先端部がカム軸の吸気カムと排気カムの何れか一方のカム面に摺接する第2アームとで構成し,また第2ロッカアームを,第1ロッカアームの第1アーム内側で断面コ字状の基端部の相対向する両側壁が同一の前記ロッカ軸で支持されると共に先端部が第2弁の頭部に当接する第1アームと,この第1アームの一側壁からカム軸の軸方向へ向けて突出して先端部がカム軸の吸気カムと排気カムの他方のカム面に摺接する第2アームとで構成したことを特徴とする。
【0006】
この特徴によれば,第1及び第2ロッカアームに対するロッカ軸の共通化により,部品点数が削減され,組立性の向上及びコストの低減を図ることができる。また第1及び第2ロッカアームの断面コ字状の各基端部の両側壁をロッカ軸に支持させることにより,それら基端部の支持剛性を高めて,各ロッカアームの安定した揺動を保証することができ,しかも,それらの基端部を内外に重ねることにより,両ロッカアームをコンパクトに配置して,動弁装置のコンパクト化を図ることができる。
【0007】
【発明の実施の態様】
本発明の実施の態様を,添付図面に示す本発明の実施例に基づいて以下に説明する。
【0008】
図1は本発明の動弁装置を備えた汎用エンジンの要部縦断側面図,図2は図1の2矢視図,図3は図1の3矢視図,図4は図1の4−4線断面図,図5は図1の5−5線断面図,図6は図2の6−6線断面図,図7は図2の7矢視図,図8は図4の8−8線断面図,図9は図6の9−9線断面図,図10はカム軸を示す縦断面図(A),左側面図(B)及び右側面図(C),図11は本発明エンジンの変形例を示す縦断平面図である。
【0009】
先ず,エンジンの全体構成について説明する。
【0010】
図1,図4及び図5において,バランサ付きエンジンEのエンジン本体1は,クランクケース2と,このクランクケース2の一側面からやゝ上向きに傾斜して突出するシリンダブロック3と,このシリンダブロック3の頭部に接合されるシリンダヘッド4とからなる。クランクケース2は,その下面の据え付け面5において各種作業機器のエンジンベッドに据え付けられるようになっている。
【0011】
クランクケース2は,シリンダブロック3と一体に鋳造されて一端面を開放したケース本体1aと,その開放端に結合されるサイドカバー2bとで構成され,これらケース本体1a及びサイドカバー2bにクランク軸6の両端部がボールベアリング7,7′及びオイルシール8,8′を介して回転自在に支承される。クランク軸6は,一端部を出力軸部6o,他端部を補機取り付け軸部6aとしてそれぞれクランクケース2外に突出させており,補機取り付け軸部6aにフライホイール10がキー結合されると共にボルト11で固着され,このフライホイール10の外端面には,エンジン本体1各部や後述する気化器30に冷却風を供給する冷却ファン12がボルト13で固着される。この冷却ファン12の外側にリコイル式エンジンスタータ14が配設される。
【0012】
クランクケース2の,フライホイール10に対向する外端面には,発電機15のステータ15aが取り付けられ,フライホイール10は,このステータ15aの外周に配置される複数の磁石15bを備えていて,発電機15のローラを兼ねている。
【0013】
クランク軸6は,クランクケース2内で位相差360°の一対のクランクピン6p,6pを備えている。これらクランクピン6p,6pにコンロッド16,16を介して一対のピストン17,17が連接され,これらピストン17,17が摺動可能に嵌合する一対のシリンダ18,18がシリンダブロック3に互いに平行に形成される。
【0014】
シリンダヘッド4には,シリンダ18,18に対応して燃焼室20,20,吸気ポート21,21及び排気ポート22,22が形成されると共に,吸気ポート21,21及び排気ポート22,22を開閉する吸気弁23,23及び排気弁24,24が装着される。その際,吸気ポート21,21及び排気ポート22,22は上下に配置されて,吸気ポート21,21の上流端はシリンダヘッド4の上面に開口し,排気ポート22,22の下流端はシリンダヘッド4の下面に開口する。
【0015】
燃焼室20,20に電極を臨ませる点火プラグ25,25は,シリンダヘッド4に,その左右両側方から螺着される。
【0016】
図1,図2,図6及び図7に示すように,シリンダヘッド4の上面には吸気マニホールド27がボルト28で固着される。この吸気マニホールド27は,吸気ポート21,21に個別に連通して水平に延びる一対の吸気路29,29を備えており,各吸気路29,29の上流端は,シリンダヘッド4の,前記冷却ファン12と同側の一側方に向けて開口し,これらの開口部に2連式の気化器30が接続される。こうして気化器30は,前記冷却ファン12とその半径方向で隣接配置される。
【0017】
気化器30の上流端には,上流端を上方へ向けた吸気ダクト31を介してエアクリーナ32が接続される。このエアクリーナ32は,シリンダブロック3及びシリンダヘッド4の上方に配置される。
【0018】
気化器30及び吸気ダクト31は,複数の通しボルト33により吸気マニホールド27に結合される。またエアクリーナ32は,吸気ダクト31に植設された単一の取り付けボルト34により吸気ダクト31に取り付けられる。
【0019】
またシリンダヘッド4の下面には排気マニホールド35がボルト39で固着される。この排気マニホールド35は,排気ポート22,22に共通に連通して水平に延びる単一の排気路36を備えており,その排気路36のシリンダヘッド4の他側方に向けて開口する。排気マニホールド35の下流端には,気化器30とは反対にシリンダヘッド4の他側方に配置される排気管37が接続され,この排気管37の上端部にはマフラ38が接続される。こうしてエアクリーナ32及びマフラ38は,図2及び図3に示すように,シリンダブロック3及びシリンダヘッド4の上方にクランク軸6の軸線に沿い隣接して配置される。
【0020】
またクランクケース2の上方には,その上面から突出したブラケット40に支持されて,エアクリーナ32及びマフラ38に隣接する燃料タンク41が配置される(図1及び図3参照)。
【0021】
図4及び図8において,クランク軸6の中央部には偏心軸部42が形成されており,この偏心軸部42にリンク43の大端部が回転自在に嵌合され,その小端部には,クランク軸6と平行なピボット44を介してバランスウェイト45が連結され,このバランスウェイト45は,クランクケース2の内壁に固着されてシリンダ18,18の軸線と平行に延びガイド軸46の外周に,該ウェイト45のガイド孔47を摺動自在に嵌合させる。このバランスウェイト45は,エンジンEの運転中,シリンダ18,18内を摺動するピストン17,17と反対方向に往復動するものであり,その際,両ピストン17,17の慣性力と略釣り合う慣性力を発揮するようになっている。
【0022】
尚,クランク軸6は,補機取り付け軸部6a,駆動タイミングプーリ57(後述する)及び偏心軸部42を有するクランク軸半体6Aと,出力軸部6oを有するクランク軸半体6Bとの分割され,偏心軸部42へのリンク43の組み付け後に,両クランク軸半体6A,6Bの対向端部6Aa,6Baが相互に圧入結合される。
【0023】
而して,エンジンEは,クランク軸6の一対のクランクピン6p,6pに360°の位相差を与えることにより,等間隔爆発の並列2気筒エンジンに構成される。したがって,排気量を増加させても,爆発振動の分散により振動の低減を図ることができ,またバランスウェイト45とピストン17,17との慣性力の釣合い作用によりエンジンEの一層の振動低減を図ることができる。しかも,傾斜したシリンダヘッド4の上方及び下方に吸気及び排気マニホールド27,35をそれぞれ水平に配置したこと,並びに気化器30及び排気管をシリンダヘッド4を挟んで互いに反対側に配置したことで,シリンダヘッド4周りをコンパクトに構成しつゝ,シリンダブロック3及びシリンダヘッド4の上方にエアクリーナ32及びマフラ38のための設置スペースを広く確保することができ,エンジンEのコンパクト化に寄与し得る。その上,排気系による吸気系の加熱を特別な遮熱板を用いることなく回避することができ,構造の簡素化にも寄与し得る。
【0024】
また気化器30は,これがクランク軸6の一端に連結される冷却ファン12と半径方向で隣接するように配置されるので,冷却ファン12の外周のスペースを気化器の設置スペースに有効利用することができ,エンジンEのコンパクト化に一層寄与し得る。
【0025】
さらにシリンダブロック3及びシリンダヘッド4の上方に,エアクリーナ32とマフラ38とが,クランク軸6の軸方向に沿って隣接配置され,エアクリーナ32及びマフラ38に隣接する燃料タンク41がクランクケース2の上方に配置されるので,シリンダブロック3,シリンダヘッド4及びクランクケース2の上方のスペースを,エアクリーナ32,マフラ38及び燃料タンク41の設置スペースに有効利用することができ,エンジンEの更なるコンパクト化を図ることができる。
【0026】
次に,エンジンEの潤滑系について説明する。
【0027】
図4及び図8において,ガイド軸46,バランスウェイト45,ピボット44,リンク43及びクランク軸6には,一対のクランクピン6p,6pの外周面に給油するための一連の潤滑油路50が形成されると共に,この潤滑油路50の途中にポンプ油室48が設けられる。このポンプ油室48は,バランスウェイト45のガイド孔47にガイド軸46の先端によって画成され,バランスウェイト45の往復動に応じて体積を膨張,収縮させるようになっている。
【0028】
一方,サイドカバー2bに内壁には,クランク軸6から駆動及び被動ギヤ51,52を介して駆動されるオイルポンプ53が取り付けられ,このオイルポンプ53の吐出ポートと,ガイド軸46に形成された潤滑油路50の入口との間がオイルパイプ54により接続される。
【0029】
而して,エンジンEの運転中,オイルポンプ53は,クランクケース2内の底部に貯留する潤滑オイル56をストレーナ55を通して吸い上げて,上記オイルパイプ54及び潤滑油路50を通してクランクピン6p,6pに供給し,コンロッド16,16との間の回転摺動面を潤滑する。
【0030】
その際,ガイド孔47内のポンプ油室48は,バランスウェイト45の往復動により体積の膨張,収縮を繰り返してポンプ作用を発揮するのであるが,その体積収縮時には,オイルポンプ53の吐出圧が抵抗となってオイルの逆流が阻止されるため,オイルポンプ53から圧送されるオイルを効果的に昇圧してクランクピン6p,6p側に供給することができ,上記潤滑を効果的に行うことができる。したがって小容量のオイルポンプ53の使用が可能となり,またオイルの逆流を防ぐ特別な一方向弁も不要であり,軽量化,低廉化を図ることができる。
【0031】
また潤滑油路50の途中では,それを通過するオイルによって偏心軸部42及びピボット44の回転摺動面や,ガイド軸46及びバランスウェイト45間の摺動面を潤滑することができる。
【0032】
次にエンジンEの動弁系について説明する。
【0033】
図4,図5,図9及び図10において,クランク軸6の中央部には,偏心軸部42に隣接する駆動タイミングプーリ57が形成されている。一方,シリンダヘッド4には,クランク軸6と平行なカム支軸61が取り付けられており,このカム支軸61に回転自在に支承されるカム軸62の中央部の従動タイミングプーリ58と上記駆動タイミングプーリ57との間にタイミングベルト59が掛け渡される。これら駆動及び従動タイミングプーリ57,58及びベルト59によって,クランク軸6からカム軸62を2分の1の減速比で駆動する調時伝動装置60が構成される。
【0034】
カム軸62には,従動タイミングプーリ58を挟んで並ぶ一対の排気カム66,66と,これら排気カム66,66の外側端に隣接する吸気カム65,65が形成され,外側の吸気カム65,65は,内側の排気カム66,66のベース円内に全体が収まるように,内側の排気カム66,66より小径に形成されている。このカム軸62は,吸気弁23及び排気弁24両軸線を含む平面Pの一側方に,軸線が前記平面Pと略直交するように配置され,そしてカム支軸61の両端部を支持すべくシリンダヘッド4に形成された一対の支持壁67,67により軸方向の動きを規制される。上記各支持壁67,67には一対の小支持壁68,68が一体に連設されており,これら小支持壁68,68には,カム支軸61と平行且つ前記平面Pと略直交して配置されるロッカ軸69の両端部が支持される。このロッカ軸69によって吸気ロッカアーム70及び排気ロッカアーム71が個別に揺動自在に支承される。即ち,吸気ロッカアーム70及び排気ロッカアーム71は共通1本のロッカ軸69により支持される。
【0035】
吸気ロッカアーム70は,ロッカ軸69に基端部の相対向する両側壁を支承されて先端部を吸気弁23の頭部に調節ボルト72を介して当接する断面コ字状の第1アーム70aと,この第1アーム70aの一側壁から延出して吸気カム65の外周面に摺接する第2アーム70bとからなっている。
【0036】
また排気ロッカアーム71は,前記第1アーム70aの基端部を覆いながらロッカ軸69に基端部の相対向する両側壁を支承されて先端部を排気弁24の頭部に調節ボルト73を介して当接する断面コ字状の第1アーム71aと,この第1アーム71aの一側壁から延出して排気カム66の外周面に摺接する第2アーム71bとからなっている。
【0037】
吸気及び排気弁23,24には,それらを閉弁方向に付勢する弁ばね74,75が装着される。
【0038】
各ロッカ軸69は,シリンダヘッド4の外側方に向けた外端部に膨大頭部69aを有しており,その頭部69aは,動弁系を覆うべくシリンダヘッド4に結合されるヘッドカバー76の内側面に当接するように配置される。したがって,ヘッドカバー76の取り外し状態では,各ロッカ軸69,69の小支持壁68,68への抜き差しが可能であるが,ヘッドカバー76の取り付け状態では,その内壁により各ロッカ軸69,69の小支持壁68,68からの離脱が阻止される。
【0039】
ロッカ軸69には,小支持壁68,68間で抜け止めピン77が取り付けられ,この抜け止めピン77がカム支軸61の横孔78に挿入されて,カム支軸61の支持壁67からの離脱が阻止される。
【0040】
而して,クランク軸6から調時伝動装置60を介してカム軸62が回転駆動されると,吸気及び排気カム65,66が吸気及び排気ロッカアーム70,71を個別に駆動し,弁ばね73,74との協働により,吸気及び排気弁23,24をそれぞれ固有の開閉タイミングで開閉することができる。
【0041】
しかも,吸気及び排気ロッカアーム70,71においては,小径の吸気カム65と大径の排気カム66との間にできる段差を見込んで,吸気及び排気カム65,66にそれぞれ摺接する各第2アーム70b,71bを,各第1アーム70a,71aから単に軸方向に突出させるだけで,吸気カム65と排気ロッカアーム71,排気カム66と吸気ロッカアーム70のそれぞれの相互干渉を回避することができるから,各ロッカアーム70,71の構造の複雑化を招くこともない。
【0042】
また吸気及び排気ロッカアーム70,71を共通1個のロッカ軸69により支持したことで,部品点数が削減され,組立性の向上及びコストの低減を図ることができる。
【0043】
さらに吸気及び排気ロッカアーム70,71の断面コ字状の各第1アーム70a,71aの基端部の両側壁をロッカ軸69に支持させることにより,それら基端部の支持剛性を高めて,各ロッカアーム70,71の安定した揺動を保証することができ,しかも,それらの基端部を内外に重ねることにより,両ロッカアーム70,71をコンパクトに配置して,動弁装置のコンパクト化を図ることができる。
【0044】
図11は本発明エンジンの変形例を示すもので,調時伝動装置60を,サイドカバー2bの内壁に隣接して配設した点,並びに調時伝動装置60の従動タイミングプーリ58がカム支軸61の固着されると共に,このカム支軸61にカム軸62がキー結合され,従動タイミングプーリ58がカム支軸61を介してカム軸62を駆動するようになっている点を除けば,上記実施例と同様の構成であり,図11中,上記実施例と対応する部分には同一の参照符号を付して,その説明を省略する。
【0045】
本発明は,上記実施例に限定されるものではなく,その要旨の範囲を逸脱することなく種々の設計変更が可能である。例えば,カム軸62において,大径側を吸気カム65,小径側を排気カム66とすると共に,吸気ロッカアーム70の内側に排気ロッカアーム71を配置することもできる。また本発明の動弁装置は単気筒エンジンにも適用可能である。
【0046】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば,第1及び第2ロッカアームに対するロッカ軸の共通化により,部品点数が削減され,組立性の向上及びコストの低減を図ることができ,また第1及び第2ロッカアームの断面コ字状の各基端部の両側壁をロッカ軸に支持させることで,それら基端部の支持剛性を高め,各ロッカアームの安定した揺動を保証することができ,さらにそれらの基端部を内外に重ねることにより,両ロッカアームをコンパクトに配置して,動弁装置のコンパクト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の動弁装置を備えた汎用エンジンの要部縦断側面図。
【図2】 図1の2矢視図。
【図3】 図1の3矢視図。
【図4】 図1の4−4線断面図。
【図5】 図1の5−5線断面図。
【図6】 図2の6−6線断面図。
【図7】 図2の7矢視図。
【図8】 図4の8−8線断面図。
【図9】 図6の9−9線断面図。
【図10】 カム軸を示す縦断面図(A),左側面図(B)及び右側面図(C)。
【図11】 本発明エンジンの変形例を示す縦断平面図。
【符号の説明】
E・・・・・・エンジン
P・・・・・・平面
23・・・・・第2弁(吸気弁)
24・・・・・第1弁(排気弁)
62・・・・・カム軸
65・・・・・吸気カム
66・・・・・排気カム
69・・・・・ロッカ軸
70・・・・・第2ロッカアーム(吸気ロッカアーム)
71・・・・・第1ロッカアーム(排気ロッカアーム)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a valve operating apparatus for an engine, and in particular, an axis is substantially the same as the plane on one side of a plane including both axes of the first valve and the second valve corresponding to one and the other of an intake valve and an exhaust valve. A first rocker arm having an orthogonal camshaft and swingably supported by a rocker shaft disposed between the camshaft and the first valve and the second valve substantially perpendicular to the plane. Further, the present invention relates to an improvement in a structure in which the first and second valves are connected to each other via a second rocker arm and the first and second valves are driven to open and close by rotation of a cam shaft.
[0002]
[Prior art]
Such a valve gear is already known as disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 8-74524.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In the apparatus disclosed in the above publication, the first and second rocker arms are supported by independent first and second rocker shafts, respectively, so that the number of parts is large and it is difficult to reduce the cost.
[0004]
The present invention has been made in view of such circumstances, and the first and second rocker arms can be firmly supported by a common single rocker shaft so that the number of parts can be reduced and the structure can be made compact. An object of the present invention is to provide a valve operating device for the engine.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention provides an axis substantially perpendicular to the plane on one side of a plane including both axes of the first valve and the second valve corresponding to one and the other of the intake valve and the exhaust valve. A first rocker arm that is swingably supported by a rocker shaft that is disposed substantially perpendicular to the plane between the cam shaft and the first valve and the second valve. In the valve operating apparatus of the engine, which is connected via the second rocker arm and is driven to open and close by rotation of the camshaft, an intake cam and an exhaust cam are adjacent to the camshaft. In addition, one of the intake cam and the exhaust cam is formed so that the entire cam is within the base circle of the other cam, and the first rocker arm is connected to the base end of the U-shaped cross section. The opposite side walls are supported by the rocker shaft and the tip is the head of the first valve A first arm abutting, a second arm tip portion protrudes toward the axial direction in sliding contact with the one of the cam surfaces of the intake cam and exhaust cam of a camshaft of the camshaft from the side wall of the first arm Further, the second rocker arm is supported by the same rocker shaft on opposite side walls of the base end portion having a U-shaped cross section inside the first arm of the first rocker arm, and the distal end portion is the second valve. A first arm that abuts the head of the cam shaft, a second arm that protrudes in the axial direction of the cam shaft from one side wall of the first arm, and a tip portion that is in sliding contact with the other cam surface of the intake cam and exhaust cam of the cam shaft It is characterized by comprising an arm.
[0006]
According to this feature, by sharing the rocker shaft with respect to the first and second rocker arms, the number of parts can be reduced, and the assemblability can be improved and the cost can be reduced. In addition, by supporting the both side walls of the base end portions of the first and second rocker arms having a U-shaped cross section on the rocker shaft, the support rigidity of the base end portions is increased, and stable rocking of each rocker arm is guaranteed. In addition, by overlapping the base end portions inside and outside, both the rocker arms can be arranged in a compact manner, and the valve operating device can be made compact.
[0007]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below based on embodiments of the present invention shown in the accompanying drawings.
[0008]
FIG. 1 is a longitudinal side view of a main part of a general-purpose engine equipped with a valve operating device of the present invention, FIG. 2 is a view taken in the direction of
[0009]
First, the overall configuration of the engine will be described.
[0010]
1, 4 and 5, an
[0011]
The
[0012]
A
[0013]
The
[0014]
In the
[0015]
The spark plugs 25, 25 that cause the electrodes to face the
[0016]
As shown in FIGS. 1, 2, 6 and 7, an
[0017]
An
[0018]
The
[0019]
An
[0020]
A
[0021]
4 and 8, an
[0022]
The
[0023]
Thus, the engine E is configured as a parallel two-cylinder engine with an equidistant explosion by giving a phase difference of 360 ° to the pair of crank pins 6p, 6p of the
[0024]
Further, since the
[0025]
Further, an
[0026]
Next, the lubrication system of the engine E will be described.
[0027]
4 and 8, the
[0028]
On the other hand, an
[0029]
Thus, during operation of the engine E, the
[0030]
At that time, the
[0031]
Further, in the middle of the lubricating
[0032]
Next, the valve train of the engine E will be described.
[0033]
4, 5, 9, and 10, a
[0034]
The
[0035]
The
[0036]
The
[0037]
The intake and
[0038]
Each
[0039]
A locking
[0040]
Thus, when the
[0041]
In addition, in the intake and
[0042]
Further, since the intake and
[0043]
Furthermore, by supporting both side walls of the base end of each of the first and
[0044]
FIG. 11 shows a modified example of the engine of the present invention. The
[0045]
The present invention is not limited to the above-described embodiments, and various design changes can be made without departing from the scope of the gist thereof. For example, in the
[0046]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the common use of the rocker shaft with respect to the first and second rocker arms can reduce the number of parts, improve the assemblability and reduce the cost. By supporting both side walls of each base end of the rocker arm with a U-shaped cross section on the rocker shaft, the support rigidity of the base end can be increased, and stable rocking of each rocker arm can be ensured. By stacking the base end part inside and outside, both rocker arms can be arranged compactly and the valve operating device can be made compact.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal side view of a main part of a general-purpose engine provided with a valve gear of the present invention.
FIG. 2 is a view taken in the direction of
3 is a view taken in the direction of
4 is a cross-sectional view taken along line 4-4 of FIG.
5 is a cross-sectional view taken along line 5-5 in FIG.
6 is a cross-sectional view taken along line 6-6 of FIG.
7 is a view taken in the direction of
8 is a cross-sectional view taken along line 8-8 in FIG.
9 is a cross-sectional view taken along line 9-9 in FIG.
FIG. 10 is a longitudinal sectional view (A), a left side view (B), and a right side view (C) showing a camshaft.
FIG. 11 is a longitudinal plan view showing a modification of the engine of the present invention.
[Explanation of symbols]
E ... Engine P ...
24 ...... First valve (exhaust valve)
62 ... Camshaft
65 ... intake cam
66 ...
71 ... 1st rocker arm (exhaust rocker arm)
Claims (1)
前記カム軸(62)には,吸気カム(65)と排気カム(66)とが隣接して形成されると共に吸気カム(65)と排気カム(66)の何れか一方のカムは,その全体が他方のカムのベース円内に収まるように形成され,第1ロッカアーム(71)を,断面コ字状の基端部の相対向する両側壁がロッカ軸(69)で支持されると共に先端部が第1弁(24)の頭部に当接する第1アーム(71a)と,この第1アーム(71a)の一側壁からカム軸(62)の軸方向へ向けて突出して先端部がカム軸(62)の吸気カム(65)と排気カム(66)の何れか一方のカム面に摺接する第2アーム(71b)とで構成し,また第2ロッカアーム(70)を,第1ロッカアーム(71)の第1アーム(71a)内側で断面コ字状の基端部の相対向する両側壁が同一の前記ロッカ軸(69)で支持されると共に先端部が第2弁(23)の頭部に当接する第1アーム(70a)と,この第1アーム(70a)の一側壁からカム軸(62)の軸方向へ向けて突出して先端部がカム軸(62)の吸気カムと排気カムの他方のカム面に摺接する第2アーム(70b)とで構成したことを特徴とする,エンジンの動弁装置。The axis is substantially perpendicular to the plane (P) on one side of the plane (P) including both the axes of the first valve (24) and the second valve (23) corresponding to one and the other of the intake valve and the exhaust valve. The cam shaft (62) is disposed, and the cam shaft (62) and the first valve (24) and the second valve (23) are disposed substantially perpendicular to the plane (P). The first and second valves (23) are connected to each other via a first rocker arm (71) and a second rocker arm (70) that are swingably supported by a rocker shaft (69). 24) In the valve operating device of the engine that is driven to open and close,
An intake cam (65) and an exhaust cam (66) are formed adjacent to the cam shaft (62), and one of the intake cam (65) and the exhaust cam (66) There is formed to fit within the base circle of the other cam, the tip portion of the first rocker arm (71), with U-shaped cross section opposing side walls of the base end is supported by the rocker shaft (69) Projecting from one side wall of the first arm (71a) in the axial direction of the camshaft (62) with the tip portion of the camshaft coming into contact with the head of the first valve (24) (62) and the second arm (71b) slidably contacting one of the cam surfaces of the intake cam (65) and the exhaust cam (66), and the second rocker arm (70) is the first rocker arm (71). ) On the inner side of the first arm (71a) of the base end portion having a U-shaped cross section. A first arm tip portion with the side walls are supported on the same said rocker shaft (69) abuts against the head portion of the second valve (23) (70a), from one side wall of the first arm (70a) The cam shaft (62) protrudes in the axial direction, and the tip end portion is composed of an intake cam of the cam shaft (62) and a second arm (70b) which is in sliding contact with the other cam surface of the exhaust cam. , Engine valve gear.
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