JP3880326B2 - 加熱装置及びこの加熱装置を備える画像形成装置 - Google Patents
加熱装置及びこの加熱装置を備える画像形成装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式を採用する複写機等の画像形成装置に用いられる加熱装置及びこの加熱装置を備える画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境に配慮し、省エネルギーの重要性が増してきており、画像形成装置の画像形成中の消費電力や待機電力の低減への取り組みがなされてきており、従来のように大きな熱源で大電力を消費するような画像形成装置の装置構成の見直しを迫られている。
【0003】
又、ユーザの利便性の向上のため、電源投入から画像形成可能状態(スタンバイ状態)に至るまでのウォームアップ時間の短縮や、待機中の電力を低減させた状態から画像形成可能状態へ復帰するまでの復帰時間の短縮や、画像形成開始の指示が出されてから、画像形成出力が装置から出てくるまでのファーストコピータイム(FCT)やファーストプリントタイム(FPT)の短縮が求められている。
【0004】
更に、装置環境についても、画像形成装置等の事務機器のユーザ層も広がってきており、一般オフィスだけでなく、建設現場等での過酷な使用例が増えてきており、装置使用環境は従来より厳しいものになってきている。
【0005】
又、ユーザの扱う記録材のマテリアルについても、普通紙だけでなく、葉書や表紙用厚紙、OHTシート等多岐にわるようになってきている。
【0006】
更に、ユーザの扱う原稿の画像についても、カラー原稿が増えており、更に、ベタ画像に近い高濃度の画像に白抜き文字を使うようなプレゼンテーション用資料を作成する機会も増え、良好な定着画像を提供する上で、従来以上に厳しい条件が要求されてきている。
【0007】
又、生産性についても、年々、1分あたりの生産性のアップが求められており、画像形成装置の高速動作が求められており、定着プロセス速度のアップ以外にも、消費電力が増大してきている。例えば、用紙搬送部、原稿フィーダ駆動部、原稿読み取り部、画像処理部、作像プロセス部等の電力も増大している。そのような状況において、従来以上に定着プロセスへの電力割り当てが厳しくなってきている。
【0008】
電子写真方式を採用する画像形成装置にあっては、顕画材たるトナーにより記録材上に顕画像たるトナー像が形成され、該トナー像の形成された記録材が加熱装置たる定着装置に搬送されるようになっている。上記定着装置に搬送された上記記録材は、例えば、図12及び図13に示すようなハロゲンヒータ等のヒータH1を熱源として図11に示すように互いに対向圧接する定着ローラ100と加圧ローラ102との間に導入され、加熱部に密着して加圧されて上記トナー像が加熱定着される。
【0009】
上記のようなハロゲンヒータ等を熱源とする定着装置においては、記録材上のトナー像を該記録材上に定着させるため、定着ローラ100と加圧ローラ102との圧接部における定着ローラ100の表面温度が、トナーの融点を超え、且つ、記録材に悪影響を与えない程度の温度範囲となるよう正確に制御される必要がある。そのため、従来では、図13に示すようなON−OFF温度制御回路による温度調節方法が多用されている。
【0010】
ここで、図13に示す温度制御回路とその動作について説明する。
【0011】
図13に示す温度制御回路にあっては、入力端子間に交流電圧が投入されるとヒータH1を通じてSSR(ソリッドステートリレー)に交流電圧が印加され動作可能状態となる。ここで、この温度制御回路がヒータH1の駆動制御を開始すると、この温度制御回路は、定着ローラ100の表面温度を測定しているサーミスタ等の温度検出素子TH1からのその表面温度情報を読み取り温度制御目標値と比較しその差分に応じて比例したヒータ通電時間を決定してSSRをオンすることで熱源であるハロゲンヒータ等のヒータH1に通電を開始する。
【0012】
その後、定着ローラ100の温度が制御目標値に近づいて行くと目標値とその検出温度との差分に応じてヒータ通電時比率を決定してSSRをON−OFFすることで定着ローラ100の温度を安定化させる。このようなハロゲンヒータ等を熱源としてその輻射熱により定着ローラを暖める構成では、ある一定時間間隔を開けてヒータへの電流を通電させる必要があるため、定着ローラの表面温度がある幅で変動する欠点があり、又、一定時間間隔のON−OFFを繰り返すためハロゲンヒータの消灯後の一定時間後の再点燈時に過大な突入電流が流れ、近年社会的問題になっている電源フリッカー障害を引き起こしやすい。
【0013】
又、ハロゲンヒータは定着ローラの芯金の中心位置に大きな空間距離をもって配置され、定着ローラの外周に貼られたゴム層とともに大きな熱抵抗を有する。又、定着ローラの金属ローラである芯金部分の熱容量も大きいので、熱伝達の時定数が大きく、蓄熱量の大きな系での定着ローラの表面温度を検知して温度制御を行う必要がある。
【0014】
更に、スタンバイ状態、画像形成状態、様々な記録材のマテリアルやサイズ、周囲温度、電源電圧変動といった条件を検知しつつ、複雑な熱モデルに対して、ハロゲンヒータのON−OFF制御の制御パラメータを操作することによりリップルの少ない温度制御を低コストで行うことは技術的に難しいものであった。
【0015】
そこで、近年、上記定着ローラの内部にC型若しくはI型やJ型からなるフェライト等の透磁率の高いコアにコイル巻線を施してなる磁界発生手段によって、該コア部の巻線に対して高周波電流を流すことで高周波磁界を発生させ、その発生高周波磁界を上記定着ローラ内面に誘導させることで定着ローラ自身を発熱させる電磁誘導加熱方式を用いたことで連続して定着ローラの発熱量を制御するローラ加熱方法が提案されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
従来のハロゲンヒータ方式の定着装置等の加熱装置では、電源事情により交流電圧が低下したときには、発熱量が減少するため、特に、立ち上がり時間が大きくなり、FCTやFPTが長くなったりして、ユーザが画像形成出力を得るまで待たされる時間が増大したり、画像形成中にローラ温度が低下してくると、定着不良が発生するといった問題があった。
【0017】
又、様々な要因で画像形成中に定着ローラの温度が低下した場合に、定着ローラの温度が所定温度以上に回復するまで定着装置への紙搬送動作を中断するような構成の画像形成装置も提案されているが、生産性の低下をもたらすという問題があった。例えば、定着ローラの温度が低い場合の定着不良としては、出力された画像形成画像上の定着不良のトナーが剥がれて読み取れなくなったり、ユーザの手が触れて汚れたり、他の記録材に付着してしまうといった問題がある。
【0018】
従って、画像形成装置の設置環境の室温が低く、画像形成装置本体や定着装置本体が冷えており、厚紙等の熱容量の大きい記録材を用いるときに、複数色のトナーを順次重ねあわせたようなカラー画像であって、更に、記録材全体に濃度の濃いトナー像が転写されている場合の熱定着プロセスにおいて、特に、定着不良が発生しやすい。
【0019】
そこで、近年では、大きな消費電力の増大がなく、所望の定着温度へ、短時間で立ち上がることが可能で、画像形成中のローラ温度低下が少なく、且つ、待機電力も少ない定着手段が求められており、そのような要求を満足する技術として、電磁誘導加熱方式の定着装置の開発の重要性が増してきている。
【0020】
しかしながら、ハロゲンランプによる加熱方式では、定着ローラ内部でほぼ均一に輻射される輻射熱で定着ローラが加熱されるのに対して、電磁誘導加熱方式による加熱方式では、高周波磁界を発生させる磁界発生手段により、定着ローラの一部分に磁束を集中させるため、高周波誘導磁束に磁気的に結合された定着ローラの一部領域が主に加熱されるので、定着ローラの周方向での温度分布が不均一になりやすい。
【0021】
例えば、定着ローラの回転が停止した状態で装置のスタンバイ状態である時、磁界発生手段のコイルの配置された近傍での定着ローラの温度が最も高く、コイルから離れた位置での定着ローラの温度が低い傾向がある。したがって、画像形成スタートともに、定着ローラへの電力を増大させても、定着ローラの1回転周期での温度リップルをもったままローラ温度が上昇することになる。
【0022】
そのため、定着画像の定着不良等の不具合を発生するという問題があった。例えば、定着ローラの1回転周期の温度ムラがある状態で記録材が熱定着されるため、記録材上のトナー像が定着不良を発生してしまう。特に、画像形成開始キーが押されてから、定着ローラが回転を開始し、所定枚数を画像形成するまでの間、定着不良の画像が発生しやすい。
【0023】
又、記録材のマテリアルが厚紙等の場合では、記録材によって定着ローラから奪われる熱量が大きい場合には、記録材が定着ローラを通過するたびに、急速に定着ローラの温度が低下していく。又、画像形成装置本体や定着装置本体が冷えている時には、コイル近傍の定着ローラの加熱部分から定着装置自身や定着装置外等の周囲に放熱される熱量も無視できないものであり、画像形成開始後の急激な温度低下の要因となり、定着不良を発生させる要因になっている。
【0024】
更に、大きな幅から小さい幅の用紙サイズや、厚紙やOHTシート等の多様な記録材のマテリアルによって、画像形成に必要な電力や温度を最適制御できないことにより、連続画像形成中の温度低下や定着ローラの非通紙域での昇温(以下、端部昇温という)等の問題があった。
【0025】
小サイズ紙の画像形成時においては、定着ローラの長手方向の長さより小さい記録材(A4RやA5R等)を通紙すると、定着ローラの非通紙域で記録材に奪われる熱量が減るため、定着ローラの非通紙域の温度が上昇する。そのため、該非通紙域に対応する定着ローラの軸線方向における定着ローラの端部のゴム層や定着フィルムの端部が劣化したり、破れる等の不具合が発生し、定着不良を生じたり、交換寿命前にもかかわらず定着ローラの交換が必要になってしまう。そのため、不良画像形成出力や装置のダウンタイムが増えたり、サービスコストのアップを招く等の問題があった。
【0026】
そこで、本発明は、発熱部材の温度リップルを低減しつつ、発熱部材の周方向における温度分布の均一化を図ると共に発熱部材の非通紙域の過昇温の防止を図り、オフセット画像等の画像不良を防止して良好な定着性を実現できる加熱装置及びこの加熱装置を備える画像形成装置の提供を目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、電源からの電力を受けて交番磁界を発生する磁界発生手段と、該磁界発生手段からの交番磁界中に配されて電磁誘導発熱する回転可能な中空の発熱部材と、上記発熱部材の温度を検知する温度検知手段と、該温度検知手段によって検知された温度に基づき上記発熱部材の温度を所定温度に維持するよう上記電源から上記磁界発生手段への電力供給を制御する制御手段と、記録材の大きさに応じて磁界発生手段から発熱部材への非通紙領域における磁界を遮蔽又は減少させる磁界遮蔽部材と、を備え、磁界発生手段からの磁界により発熱部材の周方向の一部が発熱し、記録材上の画像を上記発熱部材に接触させて加熱する像加熱装置において、
スタンバイ時には発熱部材が停止した状態で発熱部材の周方向の一部を発熱させて温度制御する期間を有し、スタンバイ時に入力された画像形成信号による画像形成状態では制御手段はスタンバイ期間における発熱部分と発熱していない部分の温度を平均した平均温度に基づいて電源から磁界発生手段への電力供給を制御することにより、上記問題点を解決する。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に関して、添付図面に基づき説明する。
【0035】
(第一の実施形態)
先ず、本発明の第一の実施形態について説明する。
【0036】
図1は、本実施形態の画像形成装置を好適に示す一例たる電子写真レーザビームプリンタ201(以下、プリンタ201と略称する。)の概略構成を示す模式的断面図である。
【0037】
プリンタ201は、プリンタ201の本体の外部に設けられたホストコンピュータ等の画像情報提供装置(図示せず)から提供された画像情報に応じた画像をシート状の記録材Pに形成し記録するという一連の画像形成プロセスを公知の電子写真方式に沿って行う形態の画像形成装置である。
【0038】
プリンタ201は、図1に示すように、潜像担持体たるドラム状の回転自在な感光体202及び現像装置203を保持するプロセスカートリッジ204と、画像情報提供装置からの画像情報に応じた露光処理工程により感光体202の外周面に上記画像情報に応じた静電潜像を形成するためのレーザスキャナユニット205(以下、スキャナ205と略称する。)と、記録材Pに転写処理工程を施すためのロール状の回転自在な転写体206と、転写処理済みの記録材Pに加熱及び加圧により定着処理を施すようになっている加熱装置たる定着装置207とを備えている。
【0039】
プリンタ201に備えられたプロセスカートリッジ204は、感光体202及び現像装置203に加えて、スキャナ205による露光処理前に感光体202の外周面を規定電位分布に帯電せしめる帯電ローラ208を保持していると共にプリンタ201の本体にて取り外し自在に支持されており、感光体202の修理及び現像装置203への現像剤補給等のメンテナンスが必要であるときには、上記本体にて開閉自在に支持されているカバー209を開いたのち、プロセスカートリッジ204ごと交換することによりメンテナンスの迅速化及び簡易化等が図られている。
【0040】
次に、プリンタ201における一連の画像形成プロセスに関して説明する。
【0041】
先ず、プリンタ201への一連の画像形成プロセスの開始指示のためにプリンタ201の本体に設けられたスタートボタン等(図示せず)が押されるなどにより、感光体202が矢印K1方向に規定周速度にて回転駆動を開始されると共に、規定バイアスが印加されている帯電ローラ208と感光体202とが互いに摺接し合うことにより感光体202の外周面が規定電位分布に帯電せしめられる。
【0042】
次に、画像情報提供装置からの画像情報に応じて感光体202の外周面の帯電処理済みの部位がスキャナ205により走査及び露光されることにより上記画像情報に応じた静電潜像が上記部位に形成されたのち、現像装置203の現像剤により上記静電潜像が顕像に可視像化され、所定枚数の記録材Pを収容可能であると共にプリンタ201の本体にて取り外し自在に支持されたカセット211から回転自在な給紙ローラ212等により感光体202と転写体206との間に形成された空間へと所定のタイミング等にて搬送されてきた記録材Pに転写体206により上記顕像が転写される。
【0043】
そして、転写処理済みの記録材Pは、定着装置207により定着処理が施されたのちプリンタ201の本体にて回転自在に支持された排紙ローラ213により機外へと排紙され上記本体の一側面に取り付けられたトレイ214上に積層されることにより、一連の画像形成プロセスが終了することとなる。
【0044】
ここで、本実施形態の加熱装置である定着装置207について詳述する。
【0045】
図2は、定着装置207の概略構成を示す模式的斜視図である。
【0046】
定着装置207は、図2に示すように、記録材上のトナーを溶融させ記録材に定着させるための磁性金属部材である発熱部材たる定着ローラ100と、磁束発生手段たる誘導加熱コイルL1と、磁界遮蔽部材150とを備えている。
【0047】
図3は、本発明による定着装置の定着ローラ部の概略構成を示す断面図である。
【0048】
定着ローラ100は、図3に示すように、その表面に、樹脂コーテング又は金属材料のメッキ等の表面処理による表面コーティング層101が施されている。尚、定着ローラの代わりに、樹脂コーテングされた、筒状の磁性金属フィルムを用いても良い。
【0049】
誘導加熱コイルL1は、図4に示すように、高周波電流が印加されることにより高周波磁界を発生させるようになっており、コア1とコア2及びコア3が誘導加熱コイルL1による高周波磁界を定着ローラ100の内面に有機的に結合させるための高い透磁率をもつフェライト等による磁気回路を構成している。
【0050】
尚、図4は、誘導加熱コイルL1と、コア1とコア2及びコア3とによる磁気回路部品を定着ローラ100から取り出した時の斜視図である。
【0051】
本実施形態では、コア1とコア2及びコア3を別部品としてあり、特にコア1は平板状に形成されているため予め誘導加熱コイルL1をコア1より少し大きめのボビン等に巻くことで整形してからコア1を挿入することが可能であるため特殊な巻線技術を不要にできる。又、コア2及びコア3は、同一形状の物を対向させて配置したものである。尚、コア1とコア2及びコア3を、T型コアを用いるようにしても良く、T型コアの場合、磁界遮蔽部材150を加熱部から退避させた時に、加熱に必要な磁束を効率よく加熱部に集中させることができる。
【0052】
図6は、磁界遮蔽部材150の形状例を示す。
【0053】
図7は、磁界遮蔽部材150を3通りの位置に移動させた例を示す。
【0054】
図7(a)に示すように、磁界遮蔽部材150が位置しているとき、誘導加熱コイルL1の磁束は、定着ローラ100と加圧ローラ102が圧接するニップ部近傍に集中して、定着ローラ100を発熱させている。
【0055】
図5は、本発明による定着装置の誘導加熱コイルL1の駆動電源回路の構成を示すブロック図である。
【0056】
上記駆動電源回路は、MOS−FETである電力スイッチング素子TR1と、回路の電力負荷である誘導加熱コイルL1と、誘導加熱コイルL1に蓄積された電力を回生させるフライホイールダイオードD5とを有して構成されている。温度検知手段たる温度検出素子TH1は、図5に示すような構造により定着ローラ100と熱的に結合しており、その出力が温度検出比較回路IC2に入力されるようになっている。
【0057】
温度検出比較回路IC2は、温度調節入力信号と温度検出素子TH1の出力を比較し、その差分が制御信号としてパルス変調発振回路(以下、PFM発振回路という)IC1に入力されるようになっている。PFM発振回路IC1は、制御信号値に見合ったPFMパルスを発生させ電力スイッチング素子TR1のゲートに出力し、電力スイッチング素子TR1をスイッチング駆動する。本実施形態の上記駆動電源回路は、交流の入力電力整流用ダイオードである整流素子D1〜D4によって、交流電力を整流した脈流が供給される。
【0058】
トランスNF1及びコンデンサC1は、ノイズフィルタを形成しており、電力スイッチング素子TR1のスイッチング周波数に対して十分な減衰量を確保し、且つ電源周波数に対して減衰無く通過するような定数に設定するようになっている。
【0059】
次に、上記駆動電源回路の動作について説明する。
【0060】
図5に示す入力端子に交流入力電圧が印加されると、その交流入力電圧が整流素子D1〜D4により整流された脈流となり、その電圧はトランスNF1を通りコンデンサC1の両端に印加される。このとき、そのコンデンサC1の両端電圧は、交流入力電圧を整流した波形となる。
【0061】
温度調節入力信号Vcが温度検出比較回路IC2に入力されると、温度検出比較回路IC2は、温度検出素子TH1の出力と入力信号Vcの加熱目標温度の設定値とを比較する。その比較された出力が制御信号としてPFM発振回路IC1に印加される。
【0062】
PFM発振回路IC1は、制御信号値に見合ったパルスのPFM信号を発生し、その出力は、電力スイッチング素子TR1のゲート−ソース間に印加され、電力スイッチング素子TR1は、PFM発振回路IC1の出力パルスによりスイッチングしてドレイン電流IDが流れ誘導加熱コイルL1に通電する。
【0063】
又、誘導加熱コイルL1は、電力スイッチング素子TR1がオンすることで流れた電流を蓄えているため、電力スイッチング素子TR1がオフした時に逆起電圧を発生しフライホイールダイオードD5に順電流を流し蓄積電流を高周波共振コンデンサC2に充電する。その後、また電力スイッチング素子TR1がオンすると誘導加熱コイルL1に電流が流れ、誘導加熱コイルL1に電流を蓄積することを繰り返すので、負荷の誘導加熱コイルL1には、高周波共振コンデンサC2との間に共振電流が流れる。
【0064】
電力スイッチング素子TR1及び誘導加熱コイルL1に流れる電流は、高周波共振コンデンサC2が高周波成分を充放電し平滑化される。そのため、トランスNF1には、高周波電流は流れず交流入力電流整流波形のみが流れることとなる。
【0065】
整流ダイオードD1〜D4に流れる電流は、電力スイッチング素子TR1及び誘導加熱コイルL1に流れた電流波形をコンデンサC1及びトランスNF1によるノイズフィルタによりフィルタリングされた電流波形となるため、整流前の交流入力電流波形は、交流入力電圧波形に近い形の入力電流波形となり、入力電流中に含まれる高調波成分が大幅に減少でき、温度調節回路である上記駆動電源回路の入力電流の力率を大幅に改善できる。
【0066】
又、この駆動電源回路中て使用するノイズフィルタであるトランスNF1及びコンデンサC1は、PFM発振回路IC1による高周波の発振周波数に対してフィルター効果が発揮されるものであれば良く、コンデンサC1の容量やトランスNF1のインダクタンス値は小さくできるので小型、軽量化することができる。
【0067】
この誘導加熱コイルL1のための駆動電源回路に温度調節信号が入力されることで、誘導加熱のための電源の出力端子に周波数20KHz〜100KHz程度の高周波交流電力が発生する。
【0068】
この交流電力が誘導加熱コイルL1に印加され誘導加熱コイルL1は交流磁界を発生させる。このとき、誘導加熱コイルL1に印加される交流電力は加熱対象物により変化するが通常200〜300Wから数KW程度である。
【0069】
上記誘導加熱コイルL1に印加された交流電力により発生した交流磁界は、フェライトコアであるコア1及びコア2とコア3を通じて、コア2及びコア3間の空間より定着ローラ100に高周波磁界を印加することで定着ローラ100内に高周波磁束が貫通し定着ローラ100内に渦電流を発生させる。その渦電流の電流値により定着ローラ100内面にジュール熱が発生することで定着ローラ100自らが発熱する。この電磁誘導作用により定着ローラ100が発熱し、定着ローラ100の表面温度も上昇していくこととなる。
【0070】
ここで、定着ローラ100の表面の温度を測定する温度検出素子TH1の出力は随時、温度検出比較回路IC2に入力され加熱目標温度Vcと比較され、その目標値との差分がPFM発振回路IC1にフィードバック信号FBとして入力される。
【0071】
温度検出比較回路IC2は、温度検出素子TH1の検出温度が加熱目標温度以下では印加高周波電力を増大させ、加熱目標温度を超えると印加電力を低下させるようなフィードバック信号FBを発生し、定着ローラ100の表面温度を一定に保つような比例制御をおこなう。
【0072】
PFM発振回路IC1は、温度検出比較回路IC2により検出された温度設定目標値誤差分が入力され、その値に応じて電力スイッチング素子TR1のゲートON信号時間が決定され、電力スイッチング素子TR1の通電電力が調整され誘導加熱コイルL1に入力される電力が制御され、定着ローラ100の発熱量が制御されることによりトナー定着温度が安定化される。
【0073】
スタンバイ状態での加熱目標温度Tstとすると、制御手段たるCPU301から加熱目標温度Tstをデジタル・アナログ変換器(以下、D/A変換器という)303に送り、D/A変換器303からの出力が温度調節入力信号Vc=Tstとして温度検出比較回路IC2に送られ温度検出比較回路IC2により温度検出素子TH1の出力と比較され、その差分がゼロの場合、スタンバイ状態での加熱目標温度Tstに達したこととなり、フィードバック信号FB=0がPFM発振回路IC1に送られ、所定の印加電力Wstが誘導加熱コイルL1に印加される。
【0074】
本実施形態では、温度検出素子TH1で検知された定着ローラ100の1周分の温度に応じて、印加電力を制御するものである。温度検出素子TH1の出力は、アナログ・デジタル変換器(以下、A/D変換器という)302に入力され、現在の定着ローラ100の温度情報がCPU301に送られる。CPU301は、定着ローラ100の温度がスタンバイ状態の加熱目標温度Tstに達したことを検知すると、画像形成可能状態となり、画像形成開始信号を受信すると画像形成装置の画像形成動作を開始する。
【0075】
ここで、定着ローラの温度分布ついて説明する。
【0076】
従来では、記録材によって定着ローラから奪われる熱量が大きい場合には、記録材が定着ローラを通過するたびに、急速に定着ローラの温度が低下していく。更に、画像形成装置本体や定着装置本体が冷えている時には、誘導加熱コイル近傍の定着ローラの加熱部分から定着装置自身や定着装置外等の周囲に放熱される熱量も無視できないものであり、画像形成開始後の急激な温度低下の要因となり、定着不良を発生させる要因になっている。
【0077】
そこで、従来では、スタンバイ状態で定着ローラの回転を停止しておき、定着装置への電力供給も行わない場合、画像形成装置の待機電力を低減させることが可能であり、スタンバイ時に定着電力をOFFする画像形成装置が提案されている。
【0078】
しかしながら、特に、濃いトナー画像のカラー画像形成を行う場合で、画像形成装置や定着装置が冷えた状態から、厚紙等の熱容量の大きいマテリアルの記録材に画像形成する場合、画像形成開始信号を受けてから、定着ローラを加熱しても、連続画像形成を続けるうちに、定着装置自身や定着装置以外の画像形成装置内等への熱の散逸が大きく、徐々に、定着ローラ温度が低下して定着不良を起こしてしまう。
【0079】
そこで、スタンバイ時には、画像形成時より低い温度で加熱するスタンバイ温度制御を行うことが考えられる。
【0080】
又、スタンバイ状態で定着ローラの回転を停止しておき、スタンバイ状態で所定温度になるように加熱を行う方法が考えられる。
【0081】
しかしながら、定着ローラが停止している状態では、定着ローラの周方向での温度分布があり、誘導加熱コイル近傍での温度が最大となっている。特に、画像形成装置が低温環境に設置されていたり、電源投入後、しばらくの間は、画像形成装置内の機内温度や定着装置本体の温度が低いため、誘導加熱コイル近傍で発熱しても、誘導加熱コイルから離れた定着ローラ部分の温度は低くなってしまい。定着ローラの周方向に大きな温度差が生じてしまう。
【0082】
そこで、スタンバイ状態で定着ローラの回転は停止させているものとすると、記録材等により定着ローラの熱が奪われることを考慮し、誘導加熱コイル近傍の温度を十分高めに設定しておき、定着ローラの周方向での熱伝導により、誘導加熱コイルから離れた部分での定着ローラの温度が高めになるようにする方法が考えられる。このとき、画像形成動作時より低い定着温度設定とすることで、画像形成動作時の電力に比べ大幅な電力削減が可能となる。
【0083】
しかしながら、その結果、連続画像形成動作により定着ローラの温度が低下してきても、未定着画像の発生のような定着不良は防止できるが、定着ローラが停止していた時の加熱部分は他の周方向の部分よりかなり高い温度となっているため、1周ごとの高温オフセットが発生してしまう。
【0084】
そこで、高温オフセットが発生しない程度に、スタンバイ状態での定着ローラの温度を設定して、温度制御を行うことで、画像形成開始後に高温オフセットを発生させず、しかも、連続画像形成によっても未定着等の定着不良を防止するのが効果的である。
【0085】
本実施形態では、装置の電源が投入されると、CPU301からD/A303にスタンバイ状態の加熱目標温度Tstをセットし温度調節信号Vc=Tstが温度検出比較回路IC2に送られる(このとき、ウォームアップ状態とスタンバイ状態との加熱目標温度とが等しいとする。)。
【0086】
定着ローラ100の温度を検出するために、温度検出素子TH1からの出力が温度検出比較回路IC2に入力される。
【0087】
温度検出比較回路IC2は、温度調節入力信号と温度検出素子TH1の出力を比較し、その差分を制御信号としてPFM発振回路IC1に入力する。PFM発振回路IC1は、制御信号値に見合ったPFMパルスを発生させ、誘導加熱のための電源の出力に高周波電力が発生され、誘導加熱コイルL1に印加され、電磁誘導作用により定着ローラ100が発熱し、定着ローラ100の表面温度が上昇していく。
【0088】
温度検出素子TH1の検知温度と上記温度調節入力信号とに従って、スタンバイ温度Tstより低い温度では、誘導加熱コイルL1への印加電力がWstより大きくなり、最大W1までの高周波電力が印加される。又、スタンバイ温度Tstより高い温度では、誘導加熱コイルL1への印加電力がWstより小さくなり、最小W2までの電力が印加される。
【0089】
温度検出素子TH1の検知温度がスタンバイ温度Tstと等しいときには、印加電力Wstとなる。
【0090】
ここで、画像形成装置としては、スタンバイ状態の温度Tstに達するまでの間は、ウォームアップ状態であり、画像形成動作を開始できない。定着ローラ100の温度Tがスタンバイ温度Tstに達すると、CPU301はA/D変換器302での検知温度T=Tstを検知し、画像形成装置はスタンバイ状態となる。画像形成装置が画像形成開始信号を受信すると、画像形成動作の開始を許可し、画像形成動作を開始できるようになる。
【0091】
CPU301が、ホストコンピュータ(図示せず)や画像読取装置(図示せず)等から画像形成開始信号を受信すると、画像形成状態の加熱目標温度Tcpを温度調節信号としてA/D変換器303に設定し誘導加熱コイルL1への電力を増大させるとともに、定着駆動(図示せず)をONして定着ローラ100を回転させる。
【0092】
定着ローラ100を回転することにより、温度検出素子TH1から定着ローラ100の周方向の温度が検知できるようになる。温度検出素子TH1の検知温度と上記温度調節信号とに従って、画像形成状態の加熱目標温度Tcpより低い温度では、誘導加熱コイルL1への印加電力がWcpより大きくなり、最大W1までの高周波電力が印加される。又、画像形成状態の加熱目標温度Tcpより高い温度では、印加電力がWcpより小さくなり、最小W2までの電力が印加される。温度検出素子TH1の検知温度が温度Tcpと等しいときには、誘導加熱コイルL1への印加電力Wcpとなる。このようにして、本実施形態では、定着ローラ100の周方向の温度ムラを補正するように誘導加熱コイルL1への印加電力が制御されるため、定着ローラ100の温度ムラが低減される。
【0093】
ところが、定着ローラの温度が目標温度以上でないと画像形成動作を開始しても、定着ローラの温度の温度が低い領域において、定着不良が発生する。従って、定着ローラの温度の周方向の下限値が所望の温度以上であれば、定着不良を防止できるが、定着ローラの温度の周方向の上限値があまりに高い温度であると高温オフセットを発生してしまい不具合を生じてしまう。
【0094】
そこで、定着ローラの温度の上限値、下限値を検知し、所定の目標上限温度から目標下限温度以内に収まっているかによって、良好に定着可能かどうかを判断する方法も考えられる。しかしながら、定着ローラの検知温度の上限、下限値だけでは、定着ローラのもつ平均的な熱量がわからない。画像形成を続けていくうちに、定着ローラの温度は低下していく場合には、何枚かの画像形成を行ううちに、定着ローラの一部分が目標下限温度より低い温度にまで温度低下して、定着不良を発生してしまう。
【0095】
又、スタンバイ状態、画像形成状態、様々な画像形成マテリアルやサイズ、周囲温度といった条件を全て検知しつつ、簡単な熱モデルで予測制御するのは技術的に難しい。
【0096】
そこで、本実施形態では、定着ローラ100の1周分の温度を測定して、1周の平均温度を求めることにより、平均温度が加熱目標温度より低い場合には、高めの温度に加熱するように温度調節信号を補正して、誘導加熱コイルL1への印加電力を増大させる。又、平均温度が加熱目標温度より高い場合には、当初の目標温度より低めに加熱するように温度調節信号を補正して、誘導加熱コイルL1の印加電力を減少させることが有効である。
【0097】
定着ローラ100の径が30mm、定着プロセス速度PS=94.2mm/sとすると、定着ローラ100の回転速度60rpm(回転/分)となる。温度検出素子TH1の出力はA/D変換器302でデジタル情報に変換されCPU301により、定着ローラ100の温度情報Tdとして読み取られる。100mS毎に定着ローラ100の温度を検知するとすれば、定着ローラ100の1回転で100ポイント計測することになる。
【0098】
定着ローラ100の1周分の温度情報Tdは、ランダムアクセスメモリ(以下、RAMという)304内に、アドレス00番地から63H番地まで、順次、格納されていく。
【0099】
CPU301は、定着ローラ100の温度情報Tdを順次加算した加算経過値Ttpをアドレス64Hに格納し、一周分の100ポイント分の加算を行った後、加算経過値(アドレス64H)を1周分温度加算値TsumとしてRAM304のアドレス65Hに格納する。又、RAM304の加算経過値アドレス64の内容をゼロにクリアする。加算経過値Ttpをゼロクリアした後に、2周目の定着ローラ100の温度Tdを順次、加算経過値Ttp(アドレス64H)に加算していく。
【0100】
定着ローラ100の1周分の平均値情報Tavdは、1周100ポイント分の温度情報Tdを加算した、1周分温度加算値Tsumをポイント数100で割り算して得られる。尚、平均値情報Tavdを割り算せずに、1周分温度加算値Tsumのままとしてもよい。その場合、1周分温度加算値Tsumと他の温度情報を比較、演算する際に、1周分温度加算値Tsum以外の温度情報は100倍して扱えばよい。例えば、加熱目標温度Tcp×100と1周分温度加算値Tsumとを比較すればよい。
【0101】
ここで、CPU301により、平均温度情報Tavd=Tsum/100をもとめ、アドレス66Hに格納する。加熱目標温度Tcpから平均温度情報Tavdを差し引いた誤差温度ΔTavをもとめ、アドレス67Hに格納する。加熱目標温度Tcpに誤差温度ΔTavを加算した結果を新たに加熱目標温度Tcp2とし、アドレス68Hに格納する。CPU301からD/A変換器303に加熱目標温度Tcp2がセットされ、アナログ信号に変換されて、温度検出比較回路IC2への温度調節信号Vc=Tcp2が送られる。温度検出比較回路IC2では、現在の温度Tと比較して、温度検出比較回路IC2からのフィードバック信号FBがPFM発振回路IC1におくられ、誘導加熱コイルL1への印加電力を制御するようにする。
【0102】
このように、本実施形態では、画像形成状態で回転する定着ローラ100の温度を検知して温度リップルを低減するように誘導加熱コイルL1への印加電力の増減を行う比例制御を行うとともに、定着ローラ100の1周分の平均値を用いて、加熱目標温度を補正することにより、定着ローラ100から画像形成マテリアルや周囲に伝えられる熱量が不足する場合においても、加熱目標温度から定着ローラ100の平均温度を差し引いた誤差温度を加熱目標温度に加算して温度調節信号を生成するようにしたことにより、定着ローラ100の温度リップルを低減させることができるだけでなく、連続画像形成を行っても、定着ローラ100の温度の大きな低下を防止できる。
【0103】
又、加熱目標温度より平均温度が高い場合、加熱目標温度を減ずるように働くため、不用意に定着温度が高くなるのを防止できる。
【0104】
よって、本実施形態によれば、様々なマテリアル、用紙サイズの記録材、装置環境等の条件下においても、定着不良や高温オフセットのない良好な画像形成出力が得られる。
【0105】
次に、小サイズの記録材の画像形成動作を行う場合について説明する。
【0106】
ユーザが操作パネル(図示せず)を操作して記録材のサイズを指定したり、ホストコンピュータ(図示せず)から送られる記録材のサイズ情報に基づいて、画像形成装置のCPU301が用紙サイズ情報を受け取ると、図7(a)から図7(b)の位置へと、磁界遮蔽部材150を回転駆動するように磁界遮蔽駆動モータ(図示せず)が動作する。最小幅の紙サイズでは、図7(c)の位置に移動させる。このように、用紙サイズにより、定着装置を通過する記録材幅が小さい場合には、適切な位置に磁界遮蔽部材150を回動させてから、所定位置で停止させるようにする。このようにして、誘導加熱コイルL1の磁束の一部が磁界遮蔽部材150で磁界遮蔽されることにより、定着ローラ100の両端部への磁界が遮蔽又は減少し、両端部での発熱が減少する。
【0107】
このように、磁界遮蔽を行いながら、定着ローラ100を回転させて定着ローラ100の温度制御を行う。
【0108】
用紙サイズに応じて、定着ローラ100の発熱領域を中央部に限定できるため、連続画像形成時の端部昇温を防止できるが、定着ローラ100の中央部から端部への熱の流出、定着ローラ100の端部から外部への放熱といった、発熱、放熱の形態が磁界遮蔽を行わない時の標準サイズ用紙での場合と異なる。したがって、標準サイズ紙で定着ローラ100の長手方向のほぼ全面で発熱する場合と、定着ローラ100の長手方向の中央部が発熱する場合とで、温度制御を最適なものに変更することで良好な定着性が実現できるとともに、連続画像形成時の端部昇温も防止できる。
【0109】
ここで、CPU301が紙サイズ情報に応じて、定着ローラ100の端部昇温が起きないように、磁界遮蔽駆動モータ(図示せず)で、磁界遮蔽部材150の位置を図7(a)の位置から図7(b)の位置に移動させる。加熱目標温度Tcpから平均温度情報Tavdを差し引いた誤差温度ΔTavに対し、補正係数αを乗じた値ΔTav×αを加熱目標温度Tcpに加算した結果を新たに加熱目標温度Tcp3とし、アドレス68Hに格納する。CPU301からD/A変換器303に、補正された加熱目標温度Tcp3がセットされ、温度検出比較回路IC2からのフィードバック信号FBがPFM発振回路IC1に送られ、誘導加熱コイルL1への印加電力を制御するようにする。補正係数αは、α>1のとき、定着ローラ100の長手方向の中央部での発熱が定着ローラ100の端部や定着ローラ100の周囲に奪われる時の定着ローラ100の上記中央部の温度の低下を防止するのに効果がある。定着ローラ100の長手方向の用紙サイズがほぼ定着ローラ100の同方向での幅に近いような標準サイズ用紙での画像形成の際には、α=1とすればよい。
【0110】
又、ユーザが操作パネル(図示せず)を操作して記録材の種類や厚さ、サイズを指定したり、ホストコンピュータ(図示せず)から送られる記録材種類情報に基づいて、これら記録材のマテリアルの特徴に応じて、補正係数αの値を変更することも有効である。即ち、OHTシートや薄紙、厚紙、光沢紙等の記録材のマテリアルによって、記録材の厚さや比熱の違い等定着性を決定する要因に差異があるため、より適切な定着を行えるように、補正係数αの値を微調整するようにしても良い。
【0111】
更に、定着プロセス速度を記録材のマテリアルに応じて変更する方式も提案されているが、その場合、定着装置を通過する記録材の速度により、記録材に奪われる熱量が異なる。定着ローラの回転速度が低速の時ほど、定着ニップを通過した後の定着ローラの温度の低下が大きくなる。そこで、定着ローラの一回転での平均温度の低下も大きくなるので、連続画像形成時に平均温度が徐々に低下していく割合が大きくなる。そこで、低速での定着プロセスでは、通常速での補正係数αより大きな値にすることも有効である。但し、使用する記録材のマテリアルや用紙サイズ、磁界遮蔽領域の大きさ、定着プロセス速度、周囲環境温度等により、適切な補正係数αを設定するようにして、誘導加熱コイルへの印加電力を制御するようにすることが望ましい。
【0112】
よって、本実施形態によれば、誘導加熱方式の定着装置及び画像形成装置において、ウォームアップ状態、スタンバイ状態や、記録材のサイズや厚さ、種類、搬送速度等に応じた画像形成状態に応じて、温度検出素子TH1による定着ローラ100の温度や平均温度と、加熱目標温度とに基づいて誘導加熱コイルL1への印加電力制御を行うことで、定着ローラ100の温度ムラや装置環境、画像形成動作に応じた電力制御を行うことにより、適切な定着温度制御が行われ、温度リップルの低減や連続画像形成時の温度低下、異常な高温オフセット等を防止することが可能で、簡単な構成で且つ低コストで見苦しい定着不良等の不具合を防止することができ、良好な定着処理が行える。
【0113】
又、磁界遮蔽部材150を用いて誘導加熱コイルL1から定着ローラ100への磁界の強度を調整することにより、定着ローラ100の端部(非通紙領域)での昇温を防止し、定着ローラ交換等の不具合を防止することができる。特に、小サイズ紙や、画像形成装置の設置環境の室温が低い時や、画像形成装置本体や定着装置本体が冷えているや、厚紙等の記録材を用いる時や、カラー画像等の記録材全体に濃度の濃いトナー像が転写されている時等においても、良好な定着性を実現できる。
【0114】
(第二の実施形態)
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。尚、第一の実施形態と同様の構成に関しては、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0115】
本実施形態では、定着ローラ100の温度を所定のルックアップテーブル(以下、LUTという)でテーブル変換したフィードバック信号FBを用紙サイズや記録材のマテリアル種類等に応じて補正し、印加電力制御を行うことを特徴とする。
【0116】
又、温度検出比較回路IC2の代わりに、CPU301からD/A変換器303にセットした値に応じて発生されるアナログ信号のフィードバック信号FBが共振制御回路IC1に入力されるように構成している。
【0117】
更に、本実施形態では、コア1,2,3が図8に示すような形状をなしており、加熱誘導コイルL1から定着ローラ100への磁界の磁束密度の適正化が図られている。
【0118】
図9に、本実施形態における定着ローラ100の目標温度のための温度補正後信号と誘導加熱コイルL1への印加電力との関係を示す。
【0119】
次に、本実施形態での誘導加熱コイルL1の駆動制御回路における平均値処理について図10に基づき説明する。
【0120】
定着ローラ100の温度TdをA/D変換器302でA/D変換後に、CPU301(中央演算処理装置)に読み取られ、後述するような平均値処理が行われる。又、CPU301から送られる、加熱目標温度情報は、D/A変換器303でD/A変換され、アナログ信号としてフィードバック信号FBが生成され、誘導加熱電源の出力電力が決定される。
【0121】
尚、図9に示す実線(a)からなるLUTは、例えば、ランダムアクセスメモリRAM304のアドレス00Hから1FFHまでの512段階の温度ステップで、温度検出素子TH1の検出温度Tとフィードバック信号FBとの関係を表すLUTを構成するようにしてもよい。
【0122】
この時、温度検出素子の検出温度を1ステップあたり0.5℃とすると、512段階で0℃から255.5℃までの温度範囲において、FB信号を生成可能である。勿論、512段階以上のメモリ領域でLUTを構成してもよい。温度範囲もより広い範囲に対応可能となる。
【0123】
又、CPU301内の演算プログラムによる演算処理によって、温度検出素子TH1の検出温度からFB信号を生成するようにしてもよい。その場合、大きなメモリ領域のLUTを使用せずに済む利点がある。例えば、図9の変化点に基づいて、1次式で近似した演算式で温度検出素子の検出信号とFB信号の関係を演算するようにしても良い。
【0124】
本実施形態にあっては、CPU301は、画像形成開始信号を受け取ると、定着ローラ100を回転させてから、1周の定着ローラ100の温度の平均値Tavdを求める。
【0125】
図9によれば、CPU301により、1周の平均値Tavd、加熱目標温度Tcpとに基づいて、その差分ΔTav=Tcp・Tavdを求め、Tb=Td+ΔTavを平均値補正後の温度補正後信号として、RAM304のアドレス70Hに格納する。アドレス70Hの温度補正後信号Tbの値を読み出して、100Hを加算した値をアドレスとするRAM304のLUTの内容を読み出し、LUTから読み出した値をD/A変換器303にセットし、D/A変換器301の出力FBをフィードバック信号として、誘導加熱コイルL1への印加電力を制御する。
【0126】
定着ローラ100の平均温度Tavdが画像形成時の加熱目標温度Tcpと等しいとき、ΔTav=Tavd・Tcp=0であり、温度補正後信号Tb=Td+ΔTav=Tdとなり、温度検出素子TH1で検知された画像形成中の定着ローラ100の温度Td=Tcpのとき、FB信号=Wcpが出力され、誘導加熱コイルL1への印加電力W=Wcpが印加される。定着ローラ100の温度Td=Tb≦T1では、FB信号値=W1を出力し、最大電力W1が誘導加熱コイルL1に印加される。定着ローラ100の温度T1<Tb=Td<T2では、定着ローラ100の温度の増大に伴い、W1<W<W2の間で単調減少するようなFB信号が出力され、定着ローラ100の温度の増大に伴い、単調減少するような印加電力が誘導加熱コイルL1に印加される。定着ローラ100の温度T2≦Tb=Tdでは、FB信号=W2を出力し、誘導加熱コイルL1への印加電力Wは最小電力W2となる。
【0127】
平均温度Tavd<加熱目標温度Tcpであるとき、ΔTav=Tavd・Tcp<0であり、温度補正後信号Tb=Td+ΔTav<Tdとなり、温度検出素子TH1で検知された画像形成中の定着ローラ100の温度Td=Tcpのときより大きな電力が誘導加熱コイルL1に印加される。
【0128】
平均温度Tavd>加熱目標温度Tcpであるとき、ΔTav=Tavd・Tcp>0であり、温度補正後信号Tb=Td+ΔTav>Tdとなり、温度検出素子TH1で検知された画像形成中の定着ローラ100の温度Td=Tcpのときより小さな電力が誘導加熱コイルL1に印加される。
【0129】
ここで、CPU301が紙サイズ情報に応じて、定着ローラ100の端部昇温が起きないように、磁界遮蔽駆動モータ(図示せず)で、磁界遮蔽部材150の位置を図7(a)の位置から図7(b)の位置に移動させる。
【0130】
補正係数αを加算した値ΔTav+αを加熱目標温度Tcpに加算した結果を新たに温度補正信号Tb2とし、Tb2=Td+α+ΔTavに応じたFB信号を出力し、誘導加熱コイルL1への印加電圧を調整し、誘導加熱コイルL1への印加電力を制御するようにする。補正係数αは、α>1のとき、定着ローラ100の長手方向の中央部での発熱が同方向での端部や定着ローラ100の周囲に奪われる時の定着ローラ100上記中央部での温度の低下を防止するのに効果がある。定着ローラ100の長手方向の用紙サイズがほぼ同方向での幅に近いような標準サイズ用紙での画像形成の際には、α=1とすればよい。
【0131】
又、LUTの内容を書き換えて、小サイズの応じて、電力量を調整できるようにするのも有効である。図9に示す実線(a)が、通常画像形成時のFB信号出力であるとすると、例えば、上記の補正係数αを加算したαに相当するだけ、図9に示す実線(c)又は(d)のように、図9に示す実線(a)をシフトさせた特性のLUTを作成するようにしても良い。LUTのデータは任意に変更可能であるため、より自由度の高い補正が可能となる。
【0132】
更に、ΔTav×βとして、ΔTavの補正ゲインを変更することも容易である。その場合には、図9に示す実線(a)の傾きを変更してやればよい。
【0133】
又、画像形成状態とウォームアップ状態及びスタンバイ状態とで加熱目標温度が同じで、定着ローラ100の回転を停止するならば、画像形成状態とスタンバイ状態とでは同じLUTを用いればよい。電源投入後のウォームアップ状態および所定温度に達したスタンバイ状態では、定着ローラ100の回転が停止されるので、平均処理を行わずに温度補正後信号Tb=Tdとし、定着ローラ100の温度Td=Tbに対応したLUTの内容が、D/A変換器303に設定される。
【0134】
更に、画像形成状態での加熱目標温度Tcpより、ウォームアップ状態及びスタンバイ状態での加熱目標温度Tstが低い場合には、図9に示す実線(b)となるようなLUTに書き換えることも有効である。平均値処理を行わず、補正係数α=0、或いは、補正係数β=1とすることにより、温度補正後信号Tb=Tdとし、加熱目標温度Tstでは印加電力Wstが誘導加熱コイルL1に印加される。ここで、Wst<Wcpであり、画像形成状態での加熱目標温度Tcpより低い温度Tstになるよう誘導加熱コイルの印加電力制御が行われる。図9に示す実線(b)の例のように、定着ローラ100の温度が加熱目標温度Tstより高い場合には印加電力はWstより低くなり、定着ローラ100の温度が加熱目標温度Tstより低い場合には印加電力はWstより高くなる。
【0135】
ここで、定着ローラの周方向の温度ムラを軽減させるために、定着ローラを回転させるながらウォームアップ状態又はスタンバイ状態の温度制御を行う方法も考えられる。ウォームアップ状態又はスタンバイ状態で定着ローラを回転させることで、定着ローラを周方向に加熱することで周方向の温度ムラを低減できる。
【0136】
しかしながら、ウォームアップ状態又はスタンバイ状態の間、常に定着ローラを回転させ続けると、定着ローラの摩耗や傷の発生、モータや駆動伝達機構の寿命、騒音といった問題があるため、短時間だけ定着ローラを回転させることを繰り返す、間欠回転動作させるようにしても良い。即ち、加熱目標温度をTstとして、図9に示す実線(b)のLUTに基づいて、平均値処理を併用した温度制御を行うのである。このような、定着ローラの回転を伴う加熱制御では、画像形成状態での制御と同様に、定着ローラの平均値処理を併用することで、より良好な温度制御が可能になる。
【0137】
【発明の効果】
以上説明したように、発熱部材の非通紙部域の過昇温の防止を図るとともに、発熱部材の温度リップルを低減して、オフセット画像等の画像不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態にかかる画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】図1の画像形成装置に備えられた加熱装置の概略構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の第一の実施形態における加熱装置の発熱部材部分の概略構成を示す断面図である。
【図4】図3の発熱部材内に配設された磁束発生手段の概略構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の第一の実施形態における加熱装置の磁束発生手段の制御系の構成を示すブロック図である。
【図6】図2の加熱装置に備えられた磁界遮蔽部材の形状の一例を示す図である。
【図7】本発明の第一の実施形態における磁界遮蔽部材の位置とその作用を説明するための図である。
【図8】本発明の第二の実施形態における磁束発生手段のためのフェライトコアの形状を示す図である。
【図9】本発明の第二の実施形態における磁束発生手段の駆動制御での補正後の発熱部材の目標温度と磁束発生手段への印加電力との関係を示す図である。
【図10】本発明の第二の実施形態における加熱装置の磁束発生手段の制御系の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第一の実施形態における誘導加熱方式の加熱装置の概略構成を示す断面図である。
【図12】従来のハロゲンヒータによる加熱方式の加熱装置の概略構成を示す断面図である。
【図13】従来の加熱装置の磁束発生手段の制御系の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 コア
2 コア
3 コア
100 定着ローラ(発熱部材,磁性金属部材)
150 磁界遮蔽部材
201 電子写真レーザビームプリンタ(画像形成装置)
207 定着装置
301 CPU(制御手段)
L1 誘導加熱コイル(磁界発生手段,コイル)
P 記録材
TH1 温度検出素子(温度検知手段)
Claims (6)
- 電源からの電力を受けて交番磁界を発生する磁界発生手段と、該磁界発生手段からの交番磁界中に配されて電磁誘導発熱する回転可能な中空の発熱部材と、上記発熱部材の温度を検知する温度検知手段と、該温度検知手段によって検知された温度に基づき上記発熱部材の温度を所定温度に維持するよう上記電源から上記磁界発生手段への電力供給を制御する制御手段と、記録材の大きさに応じて磁界発生手段から発熱部材への非通紙領域における磁界を遮蔽又は減少させる磁界遮蔽部材と、を備え、磁界発生手段からの磁界により発熱部材の周方向の一部が発熱し、記録材上の画像を上記発熱部材に接触
させて加熱する像加熱装置において、
スタンバイ時には発熱部材が停止した状態で発熱部材の周方向の一部を発熱させて温度制御する期間を有し、スタンバイ時に入力された画像形成信号による画像形成状態では制御手段はスタンバイ期間における発熱部分と発熱していない部分の温度を平均した平均温度に基づいて電源から磁界発生手段への電力供給を制御することを特徴とする像加熱装置。 - 制御手段は、温度検知手段によって検知された温度が所定の目標温度になるよう電源から磁界発生手段への電力供給を制御するようになっており、上記目標温度が、前記平均温度との差分と、記録材の大きさ、厚さ、材質、搬送速度のうち少なくとも一つの条件とに対応して設定されていることを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
- 発熱部材は、ローラ状若しくはフィルム状の磁性金属部材であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の像加熱装置。
- 磁界発生手段は、発熱部材の内側の一部に近接して配設されT型、C型、I型、J型のいずれかの形状をなす磁性体からなるコアに巻線されるコイルであり、該コイルに高周波電力を印加して高周波誘導磁界を発生させることにより上記発熱部材を発熱させるよう構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の像加熱装置。
- 温度検知手段によって検知された温度が目標温度になるよう電源から磁界発生手段への電力供給が制御され、前記平均温度に対応して目標温度が設定されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の像加熱装置。
- 前記平均温度から設定される目標温度は磁界発生手段から発熱部材への磁界が磁界遮蔽部材により遮蔽又は減少されている状態のときのほうが磁界遮蔽部材を用いない状態のときよりも高い温度になるように設定されることを特徴とする請求項5に記載の像加熱装置。
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