JP3879515B2 - 排気浄化装置付き内燃機関 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関、特に筒内直接噴射式ガソリンエンジンの排気浄化に係り、ガソリンエンジンで発生するパティキュレート・マターの浄化に関する。
【0002】
【従来の技術】
煤等の微粒子からなる排気ガス内のパティキュレート・マターは通常ディーゼルエンジンで問題とされ、その除去のための技術が種々開発されてきた。例えば、特公平7−106290号などにその例が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、パティキュレート・マターは、ディーゼルエンジンだけでなく、ガソリンエンジンでも発生する。とりわけ、筒内直接噴射式のガソリンエンジンでは、成層リーン燃焼時すなわち、少量の燃料を成層状態として燃焼室内で燃焼させる場合に、点火プラグ近傍の燃料が過濃となってスモークが発生しやすく、スモークに伴うパティキュレート・マターの適切な除去が望まれている。ガソリンエンジンとディーゼルエンジンとでは燃料が異なること及びそれに伴う機関の運転状況が異なることから、ガソリンエンジンでは独自にパティキュレート・マターの除去を考察する必要がある。
【0004】
本発明は、このような筒内直接噴射式のガソリンエンジンにおいて発生するパティキュレート・マターの除去をより効果的に行うことを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために本発明は、次の手段を採用した。
【0006】
本発明のガソリン用内燃機関は、排気通路に内燃機関での燃料の燃焼に伴って発生するパティキュレート・マターを酸化除去可能な排気浄化装置を備える。
【0007】
また、内燃機関は、運転状態によって成層リーン燃焼運転と均質燃焼運転(好ましくは理論空燃比での均質燃焼として定義される均質ストイキ運転)とが可能なガソリンエンジンである。
【0008】
そして、成層リーン燃焼運転を行っている間に、パティキュレート・マターの酸化能力が低いと判断された時、成層リーン運転から均質燃焼運転(好ましくは理論空燃比での均質燃焼として定義される均質ストイキ運転)に切換える運転モード切り換え手段を備える。
【0009】
ここで、パティキュレート・マター酸化能力が低いと判断する判断要素として、排気浄化装置の温度が所定値以下になったとき、排気浄化装置の温度が所定値以下の状態が所定時間続いたとき、排気ガス温度が低いとき、排気ガス温度の低い状態が所定時間続いたとき、成層リーン燃焼での運転が所定時間継続したとき、各エンジン負荷でのパティキュレート・マター排出量をあらかじめマップとして記憶装置に記憶しておき、判断時におけるフィルタの推定温度あるいは実測温度によれば、パティキュレート・マターの排出量が多いと判断されるとき、フィルタの推定あるいは実測温度情報と排気ガスの圧損(推定ロジックによる推定)に基づいてフィルタでのパティキュレート・マターの堆積量が多いと判断されたとき、スモークセンサによりスモークの量を検出し、極端にスモーク量が多いとき、あるいは、スモーク量が温度に比較して多いとき、の少なくともいずれかである。よって、これらの手段を組み合わせてもよい。また、判断は温度等の実測値を用いてもよいが、これらを運転状況から推定するようにしてもよい。
【0010】
前記運転モード切り換え手段は、運転状況に応じて、燃焼モードを切り換えるが、成層リーン燃焼運転から均質燃焼運転(好ましくは理論空燃比での均質燃焼として定義される均質ストイキ運転)に切換えた後、排気浄化装置の温度が所定温度に達したことを条件に成層リーン燃焼運転に運転モードを戻すようにするとよい。ここで、所定温度とは、パティキュレート・マター酸化能力が高くなったと見られる温度であり、この温度に達すれば、運転モードを成層リーン燃焼運転に戻しても問題はない。また、上記の所定温度は、運転モードを成層リーン燃焼運転に戻したとしても排気浄化装置の温度がパティキュレート・マターの酸化に必要な下限値温度である第1所定温度よりも低くならない温度であって且つ該第1所定温度よりも高い温度である第2所定温度としても良い。また、上記の第2所定温度は、推定されるあるいは実測による一定の温度としても良いし、均質ストイキ運転中のトルクを推定し、推定したトルクと等トルクでリーン化した場合の温度をマップ等で推定し、その推定温度が前記第1所定温度に達したときにおける排気浄化装置の温度としても良い。
【0011】
本発明では、成層リーン燃焼運転時に、パティキュレート・マターの酸化温度よりも排気浄化装置(フィルタ)温度が低下したとき、均質燃焼(均質ストイキ運転)に切り換えるので、排気浄化装置へ入るパティキュレート・マターの発生量を少なくでき、かつ、排気温度を上昇させて、連続的なパティキュレート・マターの酸化を行うことができ排気浄化装置の再生を円滑に行うことが可能である。
【0012】
なお、本発明では成層リーン燃焼と均質燃焼とを切り換えるが、ここで均質燃焼には均質リーン(空燃比15〜23)と均質ストイキ(空燃比12〜15)の場合があり、本発明の目的を達成できるのであれば、どちらでもよいが、好ましくは均質ストイキ燃焼である。この場合の方が温度上昇は早い。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下は、本発明をガソリンを燃料とする筒内噴射式火花点火内燃機関に適用した例である。
【0014】
<筒内直接噴射式内燃機関の構成例>
まず、本件発明の適用される内燃機関である筒内直接噴射式ガソリンエンジンを説明する。
【0015】
図1は、本発明による筒内噴射式火花点火内燃機関の第一実施形態を示す概略縦断面図であり、図2は第一実施形態の気筒上部の底面図である。これらの図において、1は吸気ポート、2は排気ポートである。吸気ポート1は吸気弁3を介して、排気ポート2は排気弁4を介して、それぞれ気筒内へ通じている。5はピストンである。気筒上部にはキャビティ8が形成され、キャビティ8の上壁8aには、二つの吸気ポート1が開口すると共に、気筒上部略中心に位置する点火プラグ6が突出している。キャビティ8の側壁8bは、こうして、二つの吸気ポート1の気筒内開口と点火プラグ6とを同時に取り囲むように形成され、特に、点火プラグ6は側壁8b近傍に位置するようになっている。燃料噴射弁7は、キャビティ8の側壁8bにおける点火プラグ6の対向側に配置されている。
【0016】
また、燃料噴射弁7は、スリット状噴孔を有し、燃料を厚さの薄い扇状に噴射するものである。本実施形態の燃料噴射弁7は、特に、二つのスリット状噴孔を有し、図2に斜線で示すように、燃料を燃料の厚さ方向とキャビティ8の側壁8bの高さ方向とをほぼ一致させて、二方向に噴射するようになっている。燃料噴射弁7から二方向に噴射された燃料は、それぞれにおける燃料各部分がキャビティ8の側壁8bの延在方向に対して鋭角度で側壁8bに衝突するように、燃料噴射方向及びキャビティ8の側壁8b形状が設定されている。
【0017】
また、キャビティ8の側壁8bの横断面形状は、特に、燃料噴射弁7の中心軸線と点火プラグ6の中心軸線とを通る垂直平面に対して略対称となっており、燃料噴射弁7から噴射される二方向の扇状燃料噴霧は、この垂直平面に対して互いに略対称とされている。
【0018】
キャビティ8の側壁8bに衝突する燃料は、それぞれ、自身の慣性力によって側壁8bに沿って側壁8b近傍の点火プラグ6方向へ進行する。こうして、側壁8bの一部は、燃料を点火プラグ6近傍へ導く燃料誘導部となる。本実施形態においては、前述の構成によって、側壁8bにおける二つの燃料衝突位置から点火プラグ6近接位置までのそれぞれの距離がほぼ等しくなるために、図2に斜線で示す液状燃料は、側壁8bに衝突した後に、それぞれ、燃料誘導部を進行する際の受熱によって徐々に気化し、点火プラグ6近傍位置に達して互いに衝突することにより、この位置にドットで示す可燃混合気を形成する。燃料誘導部は、以下に説明する実施形態を含めて、燃料噴霧の高さ中心平面に対して直交するようになっているために燃料誘導部上を進行する液状燃料がキャビティ外に流出することはなく、噴射された全燃料によって可燃混合気が形成される。
【0019】
本実施形態において、燃料は気筒上部に形成されたキャビティ8内へ噴射するために、ピストン位置にかかわらずに圧縮行程初期から燃料を噴射することも可能である。それにより、比較的多量の燃料噴射も可能となるが、この場合には、特に燃料噴射後期において、これまでの燃料気化によりキャビティ8の側壁8bにおける燃料誘導部が温度低下し、燃料の燃料誘導部からの受熱が不十分となって、液状の燃料が点火プラグ6近傍に達する可能性がある。しかしながら、この液状燃料は、点火プラグ6近傍で互いに衝突して微粒化するために、容易に気化し、比較的多量の燃料を噴射しても点火プラグ6近傍に可燃混合気を形成することができる。
【0020】
圧縮行程末期となって気筒上部の排気ポート側からスキッシュ流が発生しても、このスキッシュ流は、点火プラグ6近傍に形成された可燃混合気に作用することはない。こうして、この可燃混合気は、点火プラグ6近傍から移動する要因がないために、この位置に留まり、何時でも着火燃焼が可能である。このように、本実施形態によれば、燃料噴射時期及び点火時期の自由な設定が可能であり、機関回転数にかかわらず、比較的多量の燃料を噴射しても、可燃混合気を点火時点において確実に点火プラグ近傍に位置させ、良好な成層リーン燃焼を実現することができる。こうして、燃料消費率の低い成層リーン燃焼の運転領域を、高回転高負荷側へ確実に拡大することが可能となる。
【0021】
また、多量の燃料が必要な機関高負荷時等には、吸気行程で燃料を噴射して均質燃焼を実施する。本実施形態において、キャビティ8の側壁8bにおける燃料誘導部の一部が吸気ポート気筒内開口に隣接しているために、均質燃焼には、燃料噴射弁7から噴射される燃料は、飛行中に吸気ポート気筒内開口を横切り、その際に吸気ポート気筒内開口から流入する吸気流によって攪拌され、また、燃料誘導部に達した燃料も、燃料誘導部を進行中に吸気流によって十分に攪拌される。それにより、本実施形態によれば、点火時点において、気筒内には十分に均質化された均質混合気が形成され、良好な均質燃焼も実現可能である。
【0022】
本実施形態において、燃料噴射弁7の燃料噴射方向を二方向として、それぞれの燃料をキャビティ8の側壁8bの燃料誘導部に沿わせて点火プラグ6近傍で衝突させるようにしたが、これは、本発明を限定するものではなく、燃料噴射方向を一方向とすることも可能である。この場合には、成層リーン燃焼時において、噴射された燃料は、キャビティ8の側壁8bに沿って移動する細長い可燃混合気を形成することとなり、この細長い可燃混合気は、点火プラグ6の点火ギャップと比較的長い時間接触し、この間の着火燃焼が可能であるために、燃料噴射時期及び点火時期の比較的自由な設定が可能となる。それにより、機関回転数にかかわらず、比較的多量の燃料を噴射しても、可燃混合気を点火時点において確実に点火プラグ近傍に位置させ、良好な成層リーン燃焼を実現することができる。また、この場合において、成層リーン燃焼時に比較的多量の燃料が噴射されると、キャビティ8の側壁8bに沿っての環状の可燃混合気が形成され、この可燃混合気は常に点火プラグ6に接触していて何時でも着火燃焼が可能となり、この時にも良好な成層リーン燃焼が実現可能である。
【0023】
もちろん、一方向の燃料噴射でも、キャビティ8の側壁8bにおける燃料誘導部の一部は吸気ポート気筒内開口に隣接しており、前述同様に、良好な均質燃焼も実現可能である。また、この実施形態におけるキャビティ8の側壁8bは、二つの吸気ポートの気筒内開口と点火プラグ6とを取り囲むようにしたが、もちろん、吸気一弁式の場合、また、吸気二弁式でも、キャビティ8の側壁8bが、一つの吸気ポートと点火プラグとだけを取り囲むようにしても良い。
【0024】
以上説明した構成により、燃焼状態を、成層リーン燃焼、弱成層リーン燃焼、均質リーン燃焼、均質燃焼等に制御が可能である。燃焼状態は、燃料噴射制御等に基づき、トルクと機関回転数との関係において、図3に示したマップに基づき選択可能である。
【0025】
例えば、成層リーン燃焼時の空燃比が25〜50、弱成層リーン燃焼時の空燃比が20〜30、均質リーン燃焼時の空燃比が15〜23、均質燃焼時の空燃比が12〜15となるように設定されたマップに従い実行される。
【0026】
低負荷運転時、スパークプラグ近傍にのみ可燃混合気を形成し、シリンダ内全体では超希薄な空燃比(例えば50:1)の成層リーン燃焼を実現する。成層リーン燃焼を実現するため、圧縮行程で燃料噴射弁から直接筒内へと噴射し、スパークプラグ周りに混合気を形成する。
【0027】
一方、加速時や登坂時などのような高負荷運転時には、吸気行程で燃料を噴射し、均質な混合気を生成し、高出力を実現する。成層リーン燃焼と均質燃焼と間には、弱成層リーン燃焼、均質リーン燃焼の領域を実現し、成層リーン燃焼と均質燃焼との間のトルクのつながりをスムーズにする。弱成層リーン燃焼は吸気行程と圧縮行程の2回に分けて燃料を噴射し、空燃比20〜30の弱成層リーン燃焼状態を生成する。均質リーンは、圧縮行程において、均質燃焼時より少ない量の燃料を噴射して空燃比を15から23とする。
【0028】
このようなガソリン直噴エンジンで、成層リーンで運転した場合に排気温度が低くまたパティキュレート・マターの排出量も比較的多いので、成層リーンが続くとパティキュレート・マターが堆積してしまうおそれがある。本例では、以下に説明する空燃比制御により、このようなエンジンでのパティキュレート・マターの酸化処理が円滑に行うことができる。
【0029】
<フィルタの構造>
図4に示したように、前記内燃機関には、その排気管の途中にパティキュレート・フィルタ(PF)が設けられている。このパティキュレート・フィルタはハニカム構造をなしており、互いに平行をなして延びる複数個の排気流通路を具備するいわゆるウォールフロー型である。
【0030】
パティキュレート・フィルタは例えばコージライトのような多孔質材料から形成されており、細孔内壁面上には例えばアルミナからなる担体の層が形成されており、この担体上に貴金属触媒と、周囲に過剰酸素が存在すると酸素を取込んで酸素を保持しかつ周囲の酸素濃度が低下すると保持した酸素を活性酸素の形で放出する活性酸素放出剤が坦持されている。
【0031】
前記貴金属触媒としては白金Ptを用いることができる。また、前記活性酸素放出剤は、カリウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、 セシウムCs、ルビジウムRbのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCa、ストロンチウムSrのようなアルカリ土類金属、ランタンLa、イットリウムYのような希土類、および遷移金属から選ばれた少くとも一つから構成することができる。
【0032】
なお、この場合、活性酸素放出剤としてはカルシウムCaよりもイオン化傾向の高いアルカリ金属又はアルカリ土類金属、即ちカリウムK、リチウムLi、セシウムCs、ルビジウムRb、バリウムBa、ストロンチウムSrを用いることが好ましい。
【0033】
なお、このようなフィルタと併用して三元触媒を備えてもよいし、NOx 吸蔵還元触媒を備えてもよい。
【0034】
<空燃比制御の前提となる燃料噴射制御>
次に、本発明で実行する空燃比制御の前提として燃料噴射制御について説明する。この制御は内燃機関の制御回路により実行される。
【0035】
燃料噴射制御は、制御回路に備えた図示しないCPUが燃料噴射弁7の駆動回路の駆動時間(燃料噴射時間TAU=噴射量)を制御することで実現される。
【0036】
燃料噴射時間TAU=噴射量は機関始動時と暖機後運転時とでは異なる。なお、以下において、燃料噴射時間と燃料噴射量とは同義である。
【0037】
★始動時の燃料噴射量は例えば以下の式で決定される。
メインの燃料噴射弁の他に始動用の燃料噴射弁がある場合、始動時に始動用の燃料噴射弁から所定時間(水温で決まる)連続的にオープンループ制御で燃料噴射を行い、エンジン回転数が所定値以上となった時点で噴射を中止する。
【0038】
一方、メインの燃料噴射弁では以下の式で燃料噴射時間TAU(噴射量)を決定する。
TAU=TAUSTU×FTHA+TAUV
ここで、TAUSTU:始動時基本噴射時間(噴射量):冷却水の水温によって決定され水温が低いほど多くなる。
【0039】
FTHA:吸気温補正値:吸気温によって空気密度が変わるのでそれを補正するために吸気温度が高いほど小さい値とされる。
【0040】
TAUV:無効噴射時間:燃料噴射弁は駆動電圧が印加されてから弁が開弁されるまでに作動遅れがあり、また、開弁するときも遅れがある。その遅れ時間は開弁時の方が長い。よって、実際に筒内に吸入されるべき量に対応する時間だけ燃料噴射弁を開弁しても実際に開弁される時間は短くなる(噴射量は少なくなる)。その燃料噴射弁から燃料噴射が行われない時間を無効噴射時間といい、その時間を補正して実際に噴射される量を要求値に合わせるための補正量がTAUVである。
【0041】
★始動後の燃料噴射量(時間)
次に、始動後には、以下の式によって決定される燃料噴射量により運転される。
TAU=TAUP×FWL×(FAF+FG)×{FASE+FAE+FOTP+FDE(D)}×FFC+TAUV
TAUP:基本噴射量(噴射時間):1回の吸入行程で吸入される空気量(センサ検出値から求められる)に基づいて決定される噴射量の基本値
FWL:暖機増量:暖機中は燃料の霧化が悪いことに起因してリッチ空燃比が要求されるので暖機中は燃料の増量補正をして空燃比をリッチにする。冷却水温に応じた補正値を機関回転数による補正係数で補正して暖機増量とする。
【0042】
FAF:空燃比フィードバック補正係数:三元触媒の浄化率が期待できる領域(理論空燃比近傍)に空燃比を制御するため、酸素センサの出力値をもとに現在の空燃比を検出して、その空燃比が上記領域に入るように空燃比をフィードバック制御する。
【0043】
FG:空燃比学習係数:機関の個体差や経時変化によって同じ運転状態であっても要求噴射量は異なる。空燃比フィードバック中であればフィードバックによって実際の要求値と計算値との間の差異は補正されるのであるが、フィードバックが実行されていないときはその差がそのまま現れ空燃比がずれる。そこでフィードバックによる修正分を記憶しておき常時補正することであらゆる運転状態時に前記差異をなくすようにする。
【0044】
FASE:始動後増量:始動後はポート付近は乾いているので、それを濡らすために始動後所定時間は噴射量を増量しエンストを防止する。この値は、始動時の冷却水温によって初期値を決定し、その後所定噴射毎に減衰させ、FASE=0となった時点で終了する。
【0045】
FAE:加速増量:加速時は吸気管握力(パティキュレート・マター)が上昇(負圧が減少)するため、噴射された燃料の内、吸気弁やその近傍に付着する燃料量が増加する。付着した燃料が燃焼室に入るまでには時間がかかるため、加速時には付着燃料の増加分だけ余分に噴射しないと空燃比がリーンとなる。この付着燃料の増加分を補うのが加速増量FAEである。
【0046】
FOTP:OTP増量:高負荷、高回転時には排気温度が高くなり、排気系部品の熱損傷の危険があるため空燃比をリッチにして排気温度を下げる。
【0047】
FDE(D):減速増量(減量):減速時にエアフローメータの検出値がアンダーシュートして実際の値よりも小さい値を出力するのでそれを補償するために減速時に増量する。また、減速時には吸気管負圧が大きくなり、吸気管に付着していた燃料が蒸発して吸入されるので、その吸入分を補償するために燃料噴射量を減量する。
【0048】
FFC:燃料カット復帰時補正係数:燃費をかせぐため燃料カットを行う場合があるが、その燃料カット復帰時にトルクが急に出ることによるショックを防止するために、燃料噴射量を減量することによって燃料カット復帰時のトルクの立ち上がりを滑らかにする。
【0049】
TAUV:無効噴射時間
この式を用いて燃料噴射量を演算するには、まず、吸入空気量データQ及び回転速度データNe から基本噴射量TAUP(TAUPは理論空燃比を得る噴射時間)を演算する。たとえばTAUP←α・Q/Ne (αは定数)とする。次いで、最終噴射量TAUを、TAU←TAUP・FAF・β+γ(これは上記式を簡略化したものである)により演算する。そして、求めた噴射量TAUに従い燃料噴射を開始させる。噴射量TAUに相当する時間が経過すると、燃料噴射は終了する。
【0050】
以上のように、燃料噴射量が決定され、これに基づき、燃料噴射が行われ、その結果として空燃比が決定される。すなわち空燃比制御がなされるが、この空燃比制御は、フィードバック制御により実行される。
【0051】
空燃比フィードバック制御は、制御回路のCPU上にプログラムによって実現される空燃比制御手段により実行される。この空燃比制御手段は、目標値を理論空燃比に向けてフィードバック制御するストイキフィードバック制御手段である。排気通路に設けたO2 センサの出力値がリッチ(理論空燃比に対し過濃)であるときは、燃料噴射量を減量し、リーン(理論空燃比に対し過薄)であるときは、燃料噴射量を増量する。
【0052】
図5にフィードバック制御で使用するO2 センサの出力波形とFAFの値の関係を示す。図5において、TDR、TDLは、リーンからリッチへの移行時およびリッチからリーンへの移行時のO2 センサの応答遅れを補償するための逆特性の遅れ時間設定である。O2 センサの応答性はリーンからリッチの応答性の方がその逆に比べて良い。リーンからリッチに移行する場合、センサ検出部まわりの酸素量が少ない状態のところに、過剰のO2 が到達する。逆に、リッチからリーンに移行する場合、過剰に存在するO2 と、そこに到達したHC、COとが反応してO2 が減少した状態となる。O2 とHC、COとでは分子の大きさがO2 の方が大きいのでO2 がセンサの検出部に到達するまでの時間の方が、HC、COが到達するまでの時間より長い。よって、O2 センサが空燃比の切り替わりを検出できる状態になるまでの時間が上記のように異なってくる。
【0053】
そして、リーンからリッチに移行するときの検出遅れ時間(リッチ検出遅れ)中には、実際の空燃比はリッチであるにもかかわらず、O2 センサはリーンであると出力しているので、フィードバック制御はリッチ側に補正され、よりリッチとなる。逆に、リッチからリーンに移行するときの検出遅れ時間(リーン検出遅れ)中には、実際の空燃比はリーンであるにもかかわらず、O2 センサはリッチであると出力しているので、フィードバック制御はリーン側に補正され、よりリーンとなる。全体でみると、リーン検出遅れの方が長いので、リーン側に過補正されている時間の方が長く、リーンずれする。それを防止するため、各遅れ時間の逆特性の遅れ時間を意図的に設定したのがTD(ディレー時間)である(TDR>TDL)。
【0054】
また、図5において、RSL、RSRはリッチからリーン、リーンからリッチへの移行時にステップ的に補正される燃料噴射量であり、RSLをリーンスキップ定数、RSRをリッチスキップ定数という。
【0055】
KIL、KIRは、リッチ時(リーン時)にリーン(リッチ)側へと徐々に燃料噴射量を補正していく、その傾き(積分定数)を示す。
【0056】
上記の構成の装置では、O2 センサの出力に基づいて空燃比制御手段により空燃比補正係数FAFを演算し空燃比を目標の空燃比に向けてフィードバック制御を行うことができる。
【0057】
<パティキュレート・マターの堆積防止制御の開始と停止>
ところで、このようなガソリンエンジンにおいて、とりわけ、成層リーンで運転した場合、排気温度が低く、また、パティキュレート・マター(排気ガス中の煤等からなる微粒子)の発生も比較的に多いので、成層リーン運転が続くと、パティキュレート・マターが堆積してしまう。
【0058】
そこで、成層リーン運転時に、パティキュレート・フィルタの温度が所定温度に下がり、パティキュレート・マター酸化能力の低い温度領域で当該成層リーン運転が所定時間継続し、パティキュレート・マターのフィルタへの堆積増加が予想されるときは、均質燃焼(均質ストイキ)運転に切り換える。すなわち、図6に示したように、まず、燃焼状態が成層リーン運転か否かを判定し(ステップ100)、成層リーン運転である場合、パティキュレート・マター酸化能力が不足しているか否かを判定する(ステップ101)。
【0059】
パティキュレート・マター酸化能力が低いか否かの判断要素は、排気浄化装置の温度が所定値以下になったとき、排気浄化装置の温度が所定値以下の状態が所定時間続いたとき、排気ガス温度が低いとき、排気ガス温度の低い状態が所定時間続いたとき、成層リーン燃焼での運転が所定時間継続したとき、各エンジン負荷でのパティキュレート・マター排出量をあらかじめマップとして記憶装置に記憶しておき、判断時におけるフィルタの推定温度あるいは実測温度によれば、パティキュレート・マターの排出量が多いと判断されるとき、フィルタの推定あるいは実測温度情報と排気ガスの圧損(推定ロジックによる推定)に基づいてフィルタでのパティキュレート・マターの堆積量が多いと判断されたとき、スモークセンサによりスモークの量を検出し、極端にスモーク量が多いとき、あるいは、スモーク量が温度に比較して多いとき、の少なくともいずれかである。
【0060】
そして、パティキュレート・マター酸化能力が不足していると判断した場合、燃焼状態を均質ストイキ化する(ステップ102)。
【0061】
これにより、パティキュレート・マターの発生量が減って、フィルタへ導入されるパティキュレート・マターの量が少なくなると同時に、排気温度がパティキュレート・マター酸化温度にまで上昇するので、連続的なパティキュレート・マターの酸化を維持することができる。
【0062】
次に、均質ストイキに切り換えた後は、フィルタが所定温度2、すなわち成層リーンに戻したとしてもパティキュレート・マター酸化に必要な下限値温度(所定温度1)を確保できる運転状況を維持し、当該所定温度2に達した時点で成層リーン運転に切り換える。
【0063】
すなわち、図7に示したように、パティキュレート・マター堆積防止のための均質ストイキ運転中であるか否かを判定し(ステップ200)、均質ストイキ運転中であると判断した場合、成層リーンに戻したとしてもパティキュレート・マター酸化に必要な下限値温度(所定温度1)を確保できる運転状況を維持できるか否か、すなわち、所定温度1より高い所定温度2に達したか否かを判断して(ステップ201)、達した場合に成層リーン運転に切り換える(ステップ202)。これにより燃費損失を最小限にする。
【0064】
パティキュレート・マター酸化に必要な下限値温度(所定温度1)を確保できる運転状況を維持できるか否かの判断は、以下の点をパラメータとする。
【0065】
1)推定されるあるいは実測による一定の温度値に達したとき
2)均質ストイキ運転中のトルクを推定し、推定したトルクと等トルクでリーン化した場合の温度をマップ等で推定し、その推定値が所定温度に達したとき
このような条件のいずれかを満たすとき、成層リーン化する(均質ストイキの停止)。
【0066】
以上説明したパティキュレート・マターの堆積防止制御(開始・停止)を示す状態を図8に示す。ここで、所定温度1<所定温度2である。
【0067】
所定温度1:パティキュレート・マターの酸化に必要な排気浄化装置の下限値温度
所定温度2:運転モードを成層リーン燃焼運転に戻したとしても前記排気浄化装置の温度が第1所定温度よりも低くならない温度であって且つ該第1所定温度よりも高い温度
以上により、パティキュレート・マターの堆積を防止しつつ適切な燃焼制御を行うことができる。
【0068】
筒内直接噴射式ガソリンエンジンにおいては、通常、成層リーン燃焼(成層リーン燃焼)時にパティキュレート・マターが発生し、これをフィルタが捕捉することとなる。パティキュレート・マターの酸化能力の低い運転状態が続くと、フィルタが目詰まりし、圧損が生じるが、上記した構成によりパティキュレート・マターを適宜酸化除去するので、フィルタの再生が適切に行われ、そして、フィルタや他のNOx 浄化装置を健全な状態に保ち、排気浄化を良好に行うことができる。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、ガソリンエンジンにおいて、成層リーン燃焼(成層リーン燃焼)時に発生するパティキュレート・マターをフィルタが捕捉し、そのままであると、フィルタが目詰まりし、圧損が生じるのを、上記した構成によりパティキュレート・マターを適宜酸化除去するので、フィルタの再生が適切に行われ、排気浄化を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による筒内噴射式火花点火内燃機関の実施形態を示す概略気筒縦断面図である。
【図2】気筒上部の底面図である。
【図3】燃焼方式決定用マップを示したグラフ図である。
【図4】内燃機関のシステム構成図である。
【図5】O2 センサの出力波形と空燃比フィードバック補正係数FAFとの関係を示す概念図である。
【図6】パティキュレート・マターの堆積防止制御(開始)を示すフローチャート図
【図7】パティキュレート・マターの堆積防止制御(停止)を示すフローチャート図
【図8】制御イメージ図
【符号の説明】
1…吸気ポート、2…排気ポート、3…吸気弁、4…排気弁、5…ピストン、6…点火プラグ、7…燃料噴射弁、8…キャビティ。
Claims (4)
- 排気通路に内燃機関での燃料の燃焼に伴って発生するパティキュレート・マターを酸化除去可能な排気浄化装置を備えるとともに、運転状態によって成層リーン燃焼運転と均質燃焼運転とが可能なガソリン用内燃機関において、
成層リーン燃焼運転を行っている間に、パティキュレート・マターの酸化能力が低いと判断された時、成層リーン燃焼運転から均質燃焼運転に切換える運転モード切り換え手段を備え、
前記運転モード切り換え手段は、成層リーン燃焼運転から均質燃焼運転に切換えた後、前記運転モードを成層リーン燃焼運転に戻したとしても前記排気浄化装置の温度がパティキュレート・マターの酸化に必要な下限値温度である第1所定温度よりも低くならない温度であって且つ該第1所定温度よりも高い温度である第2所定温度に前記排気浄化装置の温度が達したことを条件に成層リーン燃焼運転に運転モードを戻すことを特徴とする排気浄化装置付き内燃機関。 - パティキュレート・マター酸化能力が低いと判断する判断要素として、排気浄化装置の温度が所定値以下になったとき、排気浄化装置の温度が所定値以下の状態が所定時間続いたとき、排気ガス温度が低いとき、排気ガス温度の低い状態が所定時間続いたとき、成層リーン燃焼での運転が所定時間継続したとき、各エンジン負荷でのパティキュレート・マター排出量をあらかじめマップとして記憶装置に記憶しておき、判断時におけるフィルタの推定温度あるいは実測温度によれば、パティキュレート・マターの排出量が多いと判断されるとき、フィルタの推定あるいは実測温度情報と排気ガスの圧損(推定ロジックによる推定)に基づいてフィルタでのパティキュレート・マターの堆積量が多いと判断されたとき、スモークセンサによりスモークの量を検出し、極端にスモーク量が多いとき、あるいは、スモーク量が温度に比較して多いとき、の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1記載の排気浄化装置付き内燃機関。
- 均質燃焼運転中のトルクを推定し、推定したトルクと等トルクでリーン化した場合の温度をマップ等で推定し、その推定温度が前記第1所定温度に達したときに、前記排気浄化装置の温度が前記第2所定温度に達したものと判断することを特徴とする請求項1または2記載の排気浄化装置付き内燃機関。
- 前記均質燃焼とは、理論空燃比による均質ストイキ燃焼であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の排気浄化装置付き内燃機関。
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