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JP3877577B2 - カメラシステム、デジタルカメラ、及びデジタルカメラの制御方法 - Google Patents

カメラシステム、デジタルカメラ、及びデジタルカメラの制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラの制御方法に係り、特に、デジタルカメラによる撮影によって得られた画像データのバックアップデータを作成する撮影によって得られた画像データを外部に転送することができるデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、CCD(Charge Coupled Device)等の固体撮像素子を用いて被写体の撮像を行い、当該撮像によって得られた被写体像を示すデジタル画像データをスマートメディアやコンパクト・フラッシュ等の可搬型の記録メディアに記録することができるデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等のデジタルカメラが普及している。
【0003】
ところで、この種のデジタルカメラでは、上記記録メディアに記録した画像データを保護(プロテクト)する方法として、主に次の2種類の方法が採られている。
1.プロテクトする画像データをユーザが一つ一つ選択して、選択した画像データ毎にリードオンリー(Read Only)属性を持たせる方法。
2.記録済みの全ての画像データに一括してリードオンリー属性を持たせる方法。
【0004】
以下、上記2種類のプロテクト方法の各々の一例を具体的に説明する。まず、図15を参照して、選択した画像データ毎にリードオンリー属性を持たせる方法について説明する。
【0005】
ユーザは、まず、デジタルカメラに設けられている液晶ディスプレイ等で構成された画像モニタ40にメニューを表示させるために用意された不図示のメニュー/実行スイッチを押圧操作する。これに応じてデジタルカメラの画像モニタ40には、図15(A)に示すメニュー画面が表示される。
【0006】
次にユーザは、当該メニュー画面から鍵型マークで示されるプロテクト・メニューを、画像モニタ40の表示領域における上下左右の4方向の移動方向を示す矢印キーが設けられた不図示の操作スイッチの操作によって選択する。これによってデジタルカメラの画像モニタ40には、図15(B)に示すプロテクト・メニューが表示される。そこでユーザは、当該プロテクト・メニューの「1コマ セット」を上記操作スイッチの操作によって指定する。これに応じてデジタルカメラの画像モニタ40には、撮影によって記録メディアに既に記録されている画像データによって示される画像がサムネール(Thumbnail)として表示される。そこでユーザは、当該サムネールから、プロテクトをかけたい画像を上記操作スイッチの操作によって指定する。これに応じてデジタルカメラの画像モニタ40には、図15(C)に示す再確認を促す画面が表示される。そこでユーザは、指定した画像に対応する画像データにプロテクトをかける場合は上記メニュー/実行スイッチを押圧操作し、キャンセルする場合には不図示のキャンセル/戻るスイッチを押圧操作する。
【0007】
ユーザが上記メニュー/実行スイッチを押圧操作した場合、デジタルカメラでは、ユーザによって指定された画像に対応する画像データについてリードオンリー属性が設定されることにより当該画像データがプロテクトされると共に、画像モニタ40の表示領域の右上部に、図15(D)に示すように鍵型マークが表示される。
【0008】
次に、図16を参照して、記録済みの全ての画像データに一括してリードオンリー属性を持たせる方法について説明する。
【0009】
ユーザは、まず、上記メニュー/実行スイッチを押圧操作する。これに応じてデジタルカメラの画像モニタ40には、図16(A)に示すメニュー画面が表示される。
【0010】
次にユーザは、当該メニュー画面からプロテクト・メニューを、上記と同様に上記操作スイッチの操作によって選択する。これによってデジタルカメラの画像モニタ40には、図16(B)に示すプロテクト・メニューが表示される。そこでユーザは、当該プロテクト・メニューの「全コマ セット」を上記操作スイッチの操作によって指定する。これに応じてデジタルカメラの画像モニタ40には、図16(C)に示す再確認を促す画面が表示される。そこでユーザは、記録済みの全ての画像データに一括してプロテクトをかける場合は上記メニュー/実行スイッチを押圧操作し、キャンセルする場合には上記キャンセル/戻るスイッチを押圧操作する。
【0011】
ユーザが上記メニュー/実行スイッチを押圧操作した場合、デジタルカメラでは、記録済みの全ての画像データについてリードオンリー属性が設定されることにより当該画像データがプロテクトされる。
【0012】
ところで、これらの方法により、記録メディアに記録されている画像データに対してリードオンリー属性を持たせることによってプロテクトをかけた場合であっても、ハードディスク装置等の外部記憶装置や、記憶装置を備えたパーソナル・コンピュータ等の情報端末装置にデジタルカメラを接続して、当該デジタルカメラの記録メディアに記録されている画像データを上記外部記憶装置や、上記情報端末装置に備えられた記憶装置にバックアップとして記憶した場合には、当該画像データを記録メディアから消去したい場合が多い。
【0013】
しかしながら、従来のデジタルカメラでは、一度設定されたリードオンリー属性を解除するのは、図15及び図16を参照して説明したプロテクトをかける手順と同様の煩雑な手順を踏む必要があり、著しく手間がかかるものであった。従って、記録メディアからリードオンリー属性が設定された画像データを消去することも著しく手間がかかるものであった。
【0014】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、消去禁止とされた画像データをバックアップがとられたときに容易に消去可能とすることができるデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載のデジタルカメラは、撮影によって得られた画像データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段からの前記画像データの消去の禁止を指示する指示情報を入力する入力手段と、前記入力手段から入力された指示情報に応じて前記画像データの消去の禁止を設定する設定手段と、前記記憶手段に記憶された画像データを外部記憶装置に記憶させる外部記憶手段と、前記外部記憶手段によって前記外部記憶装置に記憶された画像データが前記消去の禁止が設定され、且つ解除対象とされた画像データであるときに、該解除対象とされた画像データが前記外部記憶装置に記憶される回数を示す回数情報を解除の条件とし、該回数情報によって示される回数だけ前記解除対象とされた画像データが前記外部記憶装置に記憶された場合に、当該解除対象とされた画像データに設定された消去の禁止を解除するように制御する制御手段と、を備えたものである。
また、請求項2記載のデジタルカメラは、撮影によって得られた画像データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段からの前記画像データの消去の禁止を指示する指示情報を入力する入力手段と、前記入力手段から入力された指示情報に応じて前記画像データの消去の禁止を設定する設定手段と、前記記憶手段に記憶された画像データを外部記憶装置に記憶させるために該画像データを該外部記憶装置に送信する送信手段と、前記送信手段によって前記外部記憶装置に送信された画像データが前記消去の禁止が設定され、且つ解除対象とされた画像データであるときに、該解除対象とされた画像データが前記外部記憶装置に記憶される回数を示す回数情報を解除の条件とし、該回数情報によって示される回数だけ前記解除対象とされた画像データが前記外部記憶装置に記憶された場合に、当該解除対象とされた画像データに設定された消去の禁止を解除するように制御する制御手段と、を備えたものである。
【0041】
請求項1又は請求項2に記載のデジタルカメラによれば、撮影によって得られた画像データが記憶手段によって記憶される。
【0042】
また、本発明では、上記記憶手段からの上記画像データの消去の禁止を指示する指示情報が必要に応じ入力手段によって入力され、当該指示情報に応じて上記画像データの消去の禁止が設定手段により設定される。
【0043】
なお、上記入力手段としては、キーボード、スイッチ類、タッチパネル、タブレット等のあらゆる入力装置を適用することができる。
【0044】
一方、本発明では、記憶手段に記憶された画像データが外部記憶手段によって外部記憶装置に記憶され、外部記憶装置に記憶された画像データが設定手段によって消去の禁止が設定された画像データであるときに当該画像データに設定された消去の禁止が解除されるように制御手段により制御される。
【0045】
なお、上記記憶手段には、RAM、EEPROM、フラッシュEEPROM等の記憶素子の他、スマート・メディア、コンパクト・フラッシュ、ATAカード、フロッピィディスク、CD−R、CD−RW、光磁気ディスク等の可搬記録媒体やハードディスク等の固定記録媒体が含まれる。また、上記外部記憶装置としては、RAM、EEPROM、フラッシュEEPROM等の記憶素子が記憶媒体とされた装置や、スマート・メディア、コンパクト・フラッシュ、ATAカード、フロッピィディスク、CD−R、CD−RW、光磁気ディスク等の可搬記録媒体やハードディスク等の固定記録媒体が記録媒体とされた装置等を適用することができる。
【0046】
すなわち、本発明では、記憶手段に記憶された画像データのバックアップが外部記憶装置によってとられた際に、当該画像データに設定された消去の禁止を解除するようにしており、これによって当該画像データを容易に消去可能とすることができるようにしている。
【0047】
このように、請求項1又は請求項2に記載のデジタルカメラによれば、撮影によって得られた画像データを記憶手段によって記憶し、当該記憶手段に記憶された画像データを外部記憶装置に記憶すると共に、当該外部記憶装置に記憶された画像データが消去の禁止が設定された画像データであるときに当該画像データに設定された消去の禁止を解除するように制御しているので、消去禁止とされた画像データをバックアップがとられたときに容易に消去可能とすることができる。
【0048】
また、請求項8記載のデジタルカメラは、請求項7記載の発明において、前記入力手段は、前記制御手段による解除の条件として解除対象とする画像データの前記外部記憶装置に記憶された回数を示す回数情報を更に入力し、前記制御手段は、前記回数情報によって示される回数だけ前記解除対象とする画像データが前記外部記憶装置に記憶された場合に当該画像データに設定された消去の禁止を解除するように制御するものである。
【0049】
また、上記制御手段による解除の条件として解除対象とする画像データの外部記憶装置に記憶された回数を示す回数情報により示される回数だけ上記解除対象とする画像データが外部記憶装置に記憶された場合に当該画像データに設定された消去の禁止が解除されるように制御手段によって制御される。
【0050】
すなわち、本発明では、記憶手段に記憶された画像データが回数情報によって示される回数だけ外部記憶装置に記憶(バックアップ)されたときのみに当該画像データに設定された消去の禁止を解除するようにしており、これによって消去の禁止が解除された画像データのバックアップ数を複数とすることができ、当該画像データのバックアップデータが消去される危険性を低減することができるようにしている。
【0051】
このように、消去禁止の解除の条件として解除対象とする画像データの外部記憶装置に記憶された回数を示す回数情報を入力し、当該回数情報によって示される回数だけ解除対象とする画像データが外部記憶装置に記憶された場合に当該画像データに設定された消去の禁止を解除するように制御しているので、当該画像データのバックアップデータが消去される危険性を低減することができる。
【0052】
一方、請求項3記載のデジタルカメラは、撮影によって得られた画像データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段からの前記画像データの消去の禁止を指示する指示情報を入力する入力手段と、前記入力手段から入力された指示情報に応じて前記画像データの消去の禁止を設定する設定手段と、前記記憶手段に記憶された画像データを外部記憶装置に記憶させる外部記憶手段と、前記外部記憶手段によって前記外部記憶装置に記憶された画像データが前記消去の禁止が設定され、且つ消去対象とされた画像データであるときに、該消去対象とされた画像データが前記外部記憶装置に記憶される回数を示す回数情報を消去の条件とし、該回数情報によって示される回数だけ前記消去対象とされた画像データが前記外部記憶装置に記憶された場合に、当該消去対象とされた画像データに設定された消去の禁止を解除して消去するように制御する制御手段と、を備えたものである。
また、請求項4記載のデジタルカメラは、撮影によって得られた画像データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段からの前記画像データの消去の禁止を指示する指示情報を入力する入力手段と、前記入力手段から入力された指示情報に応じて前記画像データの消去の禁止を設定する設定手段と、前記記憶手段に記憶された画像データを外部記憶装置に記憶させるために該画像データを該外部記憶装置に送信する送信手段と、前記送信手段によって前記外部記憶装置に送信された画像データが前記消去の禁止が設定され、且つ消去対象とされた画像データであるときに、該消去対象とされた画像データが前記外部記憶装置に記憶される回数を示す回数情報を消去の条件とし、該回数情報によって示される回数だけ前記消去対象とされた画像データが前記外部記憶装置に記憶された場合に、当該消去対象とされた画像データに設定された消去の禁止を解除して消去するように制御する制御手段と、を備えたものである。
【0053】
請求項3又は請求項4に記載のデジタルカメラによれば、外部記憶装置に記憶された画像データが記憶手段から消去されるように制御手段によって制御される。
【0054】
すなわち、本発明では、記憶手段に記憶された画像データが外部記憶装置によって記憶(バックアップ)された際に、当該画像データを記憶手段から消去するようにしており、これによってバックアップがとられた後の画像データの記憶手段からの消去を行うためのユーザによる手間を削減するようにしている。
【0055】
このように、請求項3又は請求項4に記載のデジタルカメラによれば、外部記憶装置に記憶された画像データを記憶手段から消去するように制御しているので、バックアップがとられた後の画像データの記憶手段からの消去を行うための手間を削減することができる。
【0056】
また、請求項10記載のデジタルカメラは、請求項9記載の発明において、前記入力手段は、前記制御手段による消去の条件として消去対象とする画像データの前記外部記憶装置に記憶された回数を示す回数情報を更に入力し、前記制御手段は、前記回数情報によって示される回数だけ前記消去対象とする画像データが前記外部記憶装置に記憶された場合に当該画像データを前記記憶手段から消去するように制御するものである。
【0057】
また、上記制御手段による消去の条件として消去対象とする画像データの外部記憶装置に記憶された回数を示す回数情報が入力手段によって更に入力され、当該回数情報によって示される回数だけ上記消去対象とする画像データが外部記憶装置に記憶された場合に当該画像データが記憶手段から消去されるように制御手段によって制御される。
【0058】
すなわち、本発明では、記憶手段によって記憶された画像データが回数情報によって示される回数だけ外部記憶装置に記憶(バックアップ)されたときのみに当該画像データが記憶手段から消去されるようにしており、これによって当該記憶手段から消去される画像データのバックアップ数を複数とすることができ、当該画像データのバックアップデータが消去される危険性を低減することができるようにしている。
【0059】
このように、請求項3又は請求項4に記載のデジタルカメラによれば、記憶手段からの消去の条件として消去対象とする画像データの外部記憶装置に記憶された回数を示す回数情報を入力し、上記回数情報によって示される回数だけ消去対象とする画像データが外部記憶装置に記憶された場合に当該画像データを記憶手段から消去するように制御しているので、当該画像データのバックアップデータが消去される危険性を低減することができる。
【0060】
また、請求項5記載のデジタルカメラのように、回数情報を前記記憶手段に予め記憶してもよいし、請求項6記載のデジタルカメラのように、入力手段から、前記回数情報を更に入力し、前記制御手段は、前記入力手段から入力された回数情報によって示される回数だけ前記解除対象とされた画像データが前記外部記憶装置に記憶された場合に当該解除対象とされた画像データに設定された消去の禁止を解除するように制御してもよい。
さらに、請求項7に記載のデジタルカメラのように、入力手段から、前記画像データに設定されている消去の禁止を解除するか否か示す情報を更に入力し、前記制御手段は、入力された情報に対応する画像データを解除対象としてもよい。
なお、請求項8記載のデジタルカメラのように、本発明における前記指示情報を、それ以降の撮影によって得られた画像データの消去の禁止を指示するものとすることが好ましい。これによって、撮影の度に消去の禁止を設定する場合の手間を削減することができ、撮影終了後に一括して消去の禁止を設定する場合の当該設定のし忘れを防止することができる。
【0061】
更に、請求項9記載のデジタルカメラは、請求項1乃至請求項8の何れか1項の発明において、前記入力手段は、前記外部記憶装置に記憶する画像データの当該外部記憶装置からの消去を禁止するか否かを示す消去禁止情報を更に入力し、前記制御手段は、前記消去禁止情報が消去を禁止することを示す場合に、前記画像データの前記外部記憶装置からの消去の禁止を設定するように制御するものである。
【0062】
請求項9に記載のデジタルカメラによれば、外部記憶装置に記憶される画像データの当該外部記憶装置からの消去を禁止するか否かを示す消去禁止情報が入力手段によって更に入力され、当該消去禁止情報が上記画像データの外部記憶装置からの消去を禁止することを示す場合に、当該画像データの外部記憶装置からの消去の禁止が設定されるように制御される。
【0063】
すなわち、本発明では、外部記憶装置に記憶する画像データの消去の禁止を指示する旨が入力されたときに、当該画像データの外部記憶装置からの消去を禁止するようにしており、これによってバックアップデータを保護することができるようにしている。
【0064】
このように、請求項9に記載のデジタルカメラによれば、請求項1乃至請求項8の何れか1項記載の発明と同様の効果を奏することができると共に、外部記憶装置に記憶する画像データの消去を禁止するか否かを示す消去禁止情報を入力し、当該消去禁止情報が画像データの外部記憶装置からの消去を禁止することを示す場合に、当該画像データの外部記憶装置からの消去の禁止を設定するように制御しているので、バックアップデータを保護することができる。
【0073】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0074】
〔第1実施形態〕
本第1実施形態では、カメラシステムの形態例について説明する。まず、図1を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の外観上の構成を説明する。
【0075】
図1(A)に示すように、デジタルカメラ10の正面には、被写体像を結像させるためのレンズ12と、露光に際して被写体が適正な露光光量が得られない低照度の場合に発光されるストロボ30と、撮影する被写体の構図を決めるために用いられる光学ファインダ46と、が備えられている。
【0076】
また、デジタルカメラ10の上面には、撮影を実行する際にユーザによって押圧操作されるシャッタスイッチ(所謂、レリーズスイッチ)44と、電源スイッチ48と、が備えられており、デジタルカメラ10の側面には、外部の装置と接続されて当該装置との間の所定のインタフェース規格(本実施の形態では、USB(Universal Serial Bus))による通信を制御するデジタル・インタフェース(以下、「デジタルI/F」という。)34と、撮影によって得られた画像データをデジタルデータとして記憶する可搬型の記録メディア(本実施の形態では、メモリカード)をデジタルカメラ10に装着する際に当該記録メディアが挿入される記録メディア挿入部50と、が備えられている。
【0077】
一方、図1(B)に示すように、デジタルカメラ10の背面には、撮影によって得られた被写体像、各種メニュー、メッセージ等を表示する液晶ディスプレイで構成された画像モニタ40と、画像モニタ40の表示領域における上下左右の4方向の移動方向を示す矢印キーが設けられた操作スイッチ42と、メニューを表示させるとき及び設定した処理を実行させるときに押圧操作されるメニュー/実行スイッチ52と、撮影された被写体像を画像モニタ40に表示させるときに押圧操作される表示スイッチ54と、が備えられている。
【0078】
次に、図2を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の構成を説明する。
【0079】
同図に示すように、デジタルカメラ10は、撮影時にレンズ12を通過した被写体を示す入射光の光量を制限するためのメカニカル・シャッタ及び絞り(以下、「シャッタ・絞り」という。)14と、上記入射光に基づき被写体を撮像して被写体像を示すアナログ画像信号を出力するCCDによって構成された撮像デバイス18と、入力された信号に対して所定のアナログ信号処理を施すアナログ信号処理部20と、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器(以下、「A/D変換器」という。)22と、入力されたデジタル信号に対して所定のデジタル信号処理を施すデジタル信号処理部24と、主として入力されたデジタル信号によって示される情報を記憶するSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)により構成されたメモリ26と、入力されたデジタルデータを所定の圧縮形式(本実施の形態では、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式)で圧縮する一方、入力された圧縮済みのデジタルデータを圧縮形式に応じた伸張形式で伸張する圧縮伸張部28と、レンズ12、シャッタ・絞り14、撮像デバイス18、及びストロボ30の各々を駆動するための駆動信号を生成する駆動回路32と、を含んで構成されている。
【0080】
撮像デバイス18の出力端はアナログ信号処理部20の入力端に、アナログ信号処理部20の出力端はA/D変換器22の入力端に、A/D変換器22の出力端はデジタル信号処理部24の入力端に、デジタル信号処理部24の出力端はメモリ26の入力端に、各々接続されており、撮像デバイス18による撮像によって得られたアナログ画像信号は、アナログ信号処理部20により所定のアナログ信号処理が施され、次いでA/D変換器22によりデジタル信号に変換された後、デジタル信号処理部24により所定のデジタル信号処理が施されてデジタル画像データとしてメモリ26に一旦記憶される。
【0081】
なお、本実施の形態に係るアナログ信号処理部20で行われる上記所定のアナログ信号処理には、相関二重サンプリング処理及びγ(ガンマ)補正処理が含まれる。ここで、相関二重サンプリング処理は、処理対象とする信号に対して、特に熱雑音の低減において効果を発揮し、S/N比(Signal to Noise Ratio)を向上できることが知られている。
【0082】
また、本実施の形態に係るデジタル信号処理部24で行われる上記所定のデジタル信号処理には、高域信号処理及び補間処理が含まれる。ここで、高域信号処理は、処理対象とする信号から、例えば、YH・YL法により画素に対応させて垂直方向/水平方向の輝度信号が有する周波数帯域を通常よりも高域に延ばすと共に、垂直方向/水平方向の周波数範囲が重ならないように処理して信号の高品位化を図るものである。また、補間処理は、撮像デバイス18で単板の色分解フィルタが用いられている場合に行われる処理であり、その位置に配した色フィルタの他の2つの色を生成する補間処理を行うものである。この補間処理を行う際には、得られた高域化された輝度信号を用いて3原色R(赤)、G(緑)、B(青)の補間データを算出する。これにより、撮像デバイス18における有効画面領域の各画素に対して3原色R、G、Bのプレーンデータが得られる。
【0083】
駆動回路32の各種駆動信号を出力する出力端は、レンズ12、シャッタ・絞り14、撮像デバイス18、及びストロボ30に接続されており、これら各部は、駆動回路32から入力された駆動信号によって駆動される。なお、図2では、錯綜を回避するために、駆動回路32からレンズ12、シャッタ・絞り14及びストロボ30に対し、1本の線が分岐されて接続された状態が示されているが、実際には、駆動回路32から各部へは各々異なる配線によって接続されており、各部は各々異なる駆動信号で駆動される。
【0084】
一方、デジタルカメラ10は、デジタルカメラ10全体の動作を司るCPU(中央演算処理装置)36を更に備えている。
【0085】
アナログ信号処理部20、A/D変換器22、デジタル信号処理部24、メモリ26、圧縮伸張部28、駆動回路32、デジタルI/F34、CPU36、操作スイッチ42、及びシャッタスイッチ44は各々メインバスMBに接続されており、CPU36は、アナログ信号処理部20、A/D変換器22、デジタル信号処理部24及び圧縮伸張部28の作動の制御、メモリ26及びデジタルI/F34に接続された外部の装置へのアクセス、及び操作スイッチ42、シャッタスイッチ44のユーザによる操作状態の検知を行うことができる。
【0086】
また、メモリ26の出力端は、記録メディア挿入部50に挿入されて装着されたメモリカード38に圧縮伸張部28を介して接続されており、メモリ26に記憶されたデジタル画像データは圧縮伸張部28によって所定の圧縮形式で圧縮された後に画像ファイルとしてメモリカード38に記憶される。また、CPU36は、メモリカード38に記憶されている圧縮処理されたデジタル画像データを、圧縮伸張部28で伸張させ、メモリ26を介して読み取ることができる。更に、メモリ26の他の出力端は画像モニタ40に接続されており、CPU36はメモリ26に記憶されたデジタル画像データによって示される被写体像の画像モニタ40への表示や、メモリ26を介して各種メニューやメッセージ等の画像モニタ40への表示を行うことができる。
【0087】
なお、メインバスMBには、メニュー/実行スイッチ52及び表示スイッチ54も接続されており、CPU36は、これらのスイッチのユーザによる操作状態の検知も行うことができる。
【0088】
一方、駆動回路32は、CPU36から入力された撮影条件に応じた制御信号に基づいて、レンズ12、シャッタ・絞り14、撮像デバイス18、及びストロボ30の各々に供給すべき駆動信号を生成して各部に供給する。すなわち、駆動回路32には、図示しないクロック生成部及びタイミング信号生成部が備えられており、CPU36から入力された制御信号と、上記クロック生成部及びタイミング信号生成部からの各種信号と、に基づいて各部に供給する駆動信号を生成している。
【0089】
なお、本実施の形態に係るメモリカード38には、ユーザによる各種処理の設定内容を変数値として記憶するためのテキスト・ファイル(以下、「設定ファイル」という。)が予め記憶されている。
【0090】
ここで、当該設定ファイルで記憶される変数には、後述するオートセット処理を行うか否かを示す変数(以下、「オートセット変数」という。)、後述する自動消去処理を行うか否かを示す変数(以下、「自動消去変数」という。)、後述するバックアップ回数を示す変数(以下、「バックアップ回数変数」という。)、及び後述するバックアップ保護処理を行うか否かを示す変数(以下、「バックアップ保護変数」という。)が含まれる。また、オートセット変数、自動消去変数、及びバックアップ保護変数の各変数には、対象とする処理を行う場合は‘オン’を示す値(本実施の形態では、‘1’)が、対象とする処理を行わない場合には‘オフ’を示す値(本実施の形態では、‘0’)が、各々設定され、バックアップ回数変数にはバックアップ回数を示す値が設定される。また、オートセット変数、自動消去変数、及びバックアップ保護変数の各変数には‘オフ’を示す値である‘0’が、バックアップ回数変数には‘1’が、各々デフォルトとして設定されている。
【0091】
一方、図3には、デジタルカメラ10をパーソナル・コンピュータ80に簡易に接続するために用いられるクレードル60の構成が示されている。同図に示すようにクレードル60には、当該クレードル60を介してパーソナル・コンピュータ80に接続する際にデジタルカメラ10が挿入されるカメラ挿入部62が設けられており、カメラ挿入部62の内部には、デジタルカメラ10に設けられたデジタルI/F34の接続端子に対応する接続端子64が設けられている。
【0092】
デジタルカメラ10をクレードル60に装着する際には、デジタルカメラ10を、底面を下向きとして同図矢印A方向に挿入した後、同図矢印B方向にスライドさせる。これによって、デジタルカメラ10のデジタルI/F34の接続端子が接続端子64に接続される。そして、クレードル60とパーソナル・コンピュータ80との間は上記所定のインタフェース規格(本実施の形態では、USB)で接続するインタフェース・ケーブル(以下、「I/Fケーブル」という。)70で接続されている。従って、クレードル60に装着されたデジタルカメラ10は、パーソナル・コンピュータ80との間で上記所定のインタフェース規格で相互通信することができる。
【0093】
更に、クレードル60には、装着されたデジタルカメラ10のメモリカード38に記憶されている画像ファイルをパーソナル・コンピュータ80に取り込ませる際に押圧操作される自動取込ボタン66と、装着されたデジタルカメラ10の充電池に対してパーソナル・コンピュータ80から供給された電力で充電が行われている際、及び装着されたデジタルカメラ10とパーソナル・コンピュータ80との間で通信が行われている際に点灯される充電/アクセスランプ68Aと、不図示の電源スイッチがオン状態となっているときに点灯される電源ランプ68Bと、が備えられている。
【0094】
一方、図4には、パーソナル・コンピュータ80の電気系の構成が示されている。同図に示すように、パーソナル・コンピュータ80は、パーソナル・コンピュータ80全体の動作を司るCPU82と、外部の装置と接続されて当該装置との間の所定のインタフェース規格(本実施の形態では、USB)による通信を制御するデジタル・インタフェース(以下、「デジタルI/F」という。)84と、各種プログラムやデータ等の情報を記憶するためのハードディスク86と、がバスBusを介して相互に接続されて構成されている。従って、CPU82は、デジタルI/F84を介して接続された装置との間で各種情報の授受を行うことができると共に、ハードディスク86に対する各種情報の書き込み及びハードディスク86に書き込まれている各種情報の読み出しを行うことができる。
【0095】
ここで、デジタルI/F84には、一端部のコネクタがクレードル60に接続されたI/Fケーブル70の他端部のコネクタが接続されている。従って、パーソナル・コンピュータ80のCPU82は、クレードル60に装着されたデジタルカメラ10との間で各種情報の授受を行うことができる。
【0096】
なお、本実施の形態に係るハードディスク86には、デジタルI/F84に接続された装置に記憶されている画像ファイルを読み出して記憶するためのフォルダ(以下、「バックアップフォルダ」という。)が予め設けられると共に、当該バックアップフォルダに対する画像ファイル毎の記憶回数を示す変数(以下、「実バックアップ回数変数JN」という。)がテキスト形式のファイル(以下、「実バックアップ回数ファイル」という。)として記憶される。
【0098】
次に、本実施の形態に係るカメラシステムの作用を説明する。まず、図5を参照して、デジタルカメラ10において実行されるプロテクト設定処理について説明する。なお、図5は、ユーザによる指示入力に応じてプロテクト設定処理を実行する際にデジタルカメラ10のCPU36によって実行されるプロテクト設定処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0099】
デジタルカメラ10のCPU36は、電源スイッチ48がオン状態になっているとき、ユーザによりメニュー/実行スイッチ52が押圧操作されると画像モニタ40に所定のメニュー画面を表示する。そこでユーザは、当該メニュー画面から鍵型マークで示されるプロテクト・メニューを操作スイッチ42の操作によって選択する。これに応じてCPU36は、画像モニタ40に対して図6に示されるプロテクト・メニューを表示すると共に、上記プロテクト設定処理プログラムの実行を開始する。また、プロテクト・メニューが画像モニタ40に表示されると、ユーザは、当該メニューから所望の処理を操作スイッチ42の操作によって指定するか、又は不図示のキャンセルスイッチの操作によってプロテクト設定処理の強制終了(キャンセル)を指定する。
【0100】
なお、プロテクト・メニューにおける「全コマリセット」は、メモリカード38に記憶されている画像ファイルに対して設定されている全てのリードオンリー属性を解除する処理を行うものであり、「全コマセット」は、メモリカード38に記憶されている全ての画像ファイルに対してリードオンリー属性を設定する処理を行うものであり、「1コマセット」は、メモリカード38に記憶されている画像データの中の選択された1コマ分の画像ファイルに対してリードオンリー属性を設定する処理を行うものであり、「オートセット」は、それ以降の撮影によって得られた全ての画像ファイルに対してリードオンリー属性を設定する処理を行うものである。
【0101】
このように、本実施の形態に係るデジタルカメラ10では、メモリカード38に記憶された画像ファイルの消去の禁止を設定する方法として当該画像データに対してリードオンリー属性を設定する方法を適用しており、リードオンリー属性を設定することが本発明における「消去の禁止」に相当する。なお、リードオンリー属性は、メモリカード38に設けられたFAT(File Allocation Table)に対して設定される。
【0102】
プロテクト設定処理プログラム(図5参照)のステップ100では、ユーザによるプロテクト・メニューからの所望の処理の指定、及びキャンセルスイッチを用いたキャンセルの指定の何れかの指定待ちを行い、次のステップ102では、ユーザによって指定された処理が「全コマリセット」であったか否かを判定し、肯定判定の場合はステップ104に移行して、メモリカード38に記憶されている画像ファイルに対して設定されている全てのリードオンリー属性を解除した後、本プロテクト設定処理プログラムを終了する。
【0103】
一方、上記ステップ102において否定判定された場合にはステップ106へ移行し、ユーザによって指定された処理が「全コマセット」であったか否かを判定し、肯定判定の場合はステップ108に移行して、メモリカード38に記憶されている全ての画像ファイルに対してリードオンリー属性を設定した後、本プロテクト設定処理プログラムを終了する。
【0104】
一方、上記ステップ106において否定判定された場合にはステップ110へ移行し、ユーザによって指定された処理が「1コマセット」であったか否かを判定し、肯定判定の場合はステップ112に移行して、メモリカード38に記憶されている全ての画像ファイルを圧縮伸張部28によって伸張しつつ読み出し、読み出した画像ファイルによって示される画像(被写体像)をサムネールとして画像モニタ40に表示する。画像モニタ40にサムネールが表示されると、ユーザは、当該サムネールから、プロテクトをかけたい画像を操作スイッチ42の操作によって指定する。
【0105】
そこで、次のステップ114では、ユーザによる所望の画像の指定待ちを行い、次のステップ116では、ユーザによって指定された画像に対応する画像ファイルに対してリードオンリー属性を設定した後、本プロテクト設定処理プログラムを終了する。
【0106】
一方、上記ステップ110において否定判定された場合にはステップ118へ移行し、ユーザによって指定された処理が「オートセット」であったか否かを判定し、肯定判定の場合はステップ120に移行して、メモリカード38に予め記憶されている設定ファイルのオートセット変数の値を‘オン’を示す値(本実施の形態では、‘1’)とするように更新した後、本プロテクト設定処理プログラムを終了する。
【0107】
一方、上記ステップ118において否定判定された場合にはステップ122へ移行し、ユーザによる指定が不図示のキャンセルスイッチの操作によるプロテクト設定処理のキャンセルの指定であったか否かを判定し、肯定判定の場合は本プロテクト設定処理プログラムを終了し、否定判定の場合は、ユーザによる指定内容に誤りがあったものと見なして何ら処理を行うことなく上記ステップ100へ戻る。
【0108】
次に、図7を参照して、デジタルカメラ10において実行されるプロテクトオート設定処理について説明する。なお、図7は、ユーザによる指示入力に応じてプロテクトオート設定処理を実行する際にデジタルカメラ10のCPU36によって実行されるプロテクトオート設定処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【0109】
デジタルカメラ10のCPU36は、電源スイッチ48がオン状態になっているとき、ユーザによりメニュー/実行スイッチ52が押圧操作されると画像モニタ40に所定のメニュー画面を表示する。そこでユーザは、当該メニュー画面から「AUTO」の文字が付された鍵型マークで示されるプロテクト・オート・メニューを操作スイッチ42の操作によって選択する。これに応じてCPU36は、画像モニタ40に対して図8に示されるプロテクト・オート・メニューを表示すると共に、上記プロテクトオート設定処理プログラムの実行を開始する。また、プロテクト・オート・メニューが画像モニタ40に表示されると、ユーザは、当該メニューから所望の処理を操作スイッチ42の操作によって指定するか、又は不図示のキャンセルスイッチの操作によってプロテクトオート設定処理の強制終了(キャンセル)を指定する。
【0110】
なお、プロテクト・オート・メニューにおける「自動」は、それ以降の撮影によって得られた全ての画像ファイルに対してリードオンリー属性を設定する処理を行うものであり、前述のプロテクト・メニューにおける「オートセット」と同様の処理を行うものである。
【0111】
また、プロテクト・オート・メニューにおける「自動消去」は、外部の装置によってバックアップがとられた画像ファイルをメモリカード38から自動的に消去する処理を行うものであり、「バックアップ回数」は、上記「自動消去」がユーザによって指定された際の、画像データの消去の条件として消去対象とする画像ファイルのバックアップされた回数を設定する処理を行うものであり、「バックアップ保護」は、外部の装置によってバックアップされた画像ファイルに対する消去の禁止を指示する処理を行うものである。
【0112】
プロテクトオート設定処理プログラム(図7参照)のステップ200では、ユーザによるプロテクト・オート・メニューからの所望の処理の指定、及びキャンセルスイッチを用いたキャンセルの指定の何れかの指定待ちを行い、次のステップ202では、ユーザによって指定された処理が「自動」であったか否かを判定し、肯定判定の場合はステップ204に移行して、上記設定ファイルのオートセット変数の値が‘オフ’を示す値(本実施の形態では、‘0’)となっているか否かを判定し、肯定判定の場合はステップ206に移行してオートセット変数の値を‘オン’を示す値(本実施の形態では、‘1’)に更新した後に本プロテクトオート設定処理プログラムを終了し、否定判定の場合にはステップ208に移行してオートセット変数の値を‘オフ’を示す値に更新した後に本プロテクトオート設定処理プログラムを終了する。なお、オートセット変数の値が‘オン’を示すものである場合には当該メニューの「自動」の表示に対応する位置に‘ON’が表示され、オートセット変数の値が‘オフ’を示すものである場合には当該メニューの「自動」の表示に対応する位置に‘OFF’が表示される。
【0113】
すなわち、上記ステップ204〜ステップ208の処理では、ユーザにより「自動」が指定されたとき、その時点でのオートセット変数に対する設定を逆の設定とする(‘オフ’であった場合は‘オン’とし、‘オン’であった場合は‘オフ’とする。)ようにしている。
【0114】
一方、上記ステップ202において否定判定された場合にはステップ210へ移行し、ユーザによって指定された処理が「自動消去」であったか否かを判定し、肯定判定の場合はステップ212に移行して、上記設定ファイルの自動消去変数の値が‘オフ’を示す値(本実施の形態では、‘0’)となっているか否かを判定し、肯定判定の場合はステップ214に移行して自動消去変数の値を‘オン’を示す値(本実施の形態では、‘1’)に更新した後に本プロテクトオート設定処理プログラムを終了し、否定判定の場合にはステップ216に移行して自動消去変数の値を‘オフ’を示す値に更新した後に本プロテクトオート設定処理プログラムを終了する。なお、自動消去変数の値が‘オン’を示すものである場合には当該メニューの「自動消去」の表示に対応する位置に‘ON’が表示され、自動消去変数の値が‘オフ’を示すものである場合には当該メニューの「自動消去」の表示に対応する位置に‘OFF’が表示される。
【0115】
すなわち、上記ステップ212〜ステップ216の処理では、ユーザにより「自動消去」が指定されたとき、その時点での自動消去変数に対する設定を逆の設定とする(‘オフ’であった場合は‘オン’とし、‘オン’であった場合は‘オフ’とする。)ようにしている。
【0116】
一方、上記ステップ210において否定判定された場合にはステップ218へ移行し、ユーザによって指定された処理が「バックアップ回数」であったか否かを判定し、肯定判定の場合はステップ220に移行して、バックアップ回数変数Nの値をユーザによる操作スイッチ42の操作に応じた値に更新した後に本プロテクトオート設定処理プログラムを終了する。なお、上記バックアップ回数変数Nの値は、操作スイッチ42の右矢印キーを1回押下することによって‘1’だけインクリメントされ、操作スイッチ42の左矢印キーを1回押下することによって‘1’だけデクリメントされる。
【0117】
一方、上記ステップ218において否定判定された場合にはステップ222へ移行し、ユーザによって指定された処理が「バックアップ保護」であったか否かを判定し、肯定判定の場合はステップ224に移行して、上記設定ファイルのバックアップ保護変数の値が‘オフ’を示す値(本実施の形態では、‘0’)となっているか否かを判定し、肯定判定の場合はステップ226に移行してバックアップ保護変数の値を‘オン’を示す値(本実施の形態では、‘1’)に更新した後に本プロテクトオート設定処理プログラムを終了し、否定判定の場合にはステップ228に移行してバックアップ保護変数の値を‘オフ’を示す値に更新した後に本プロテクトオート設定処理プログラムを終了する。なお、バックアップ保護変数の値が‘オン’を示すものである場合には当該メニューの「バックアップ保護」の表示に対応する位置に‘ON’が表示され、バックアップ保護変数の値が‘オフ’を示すものである場合には当該メニューの「バックアップ保護」の表示に対応する位置に‘OFF’が表示される。
【0118】
すなわち、上記ステップ224〜ステップ228の処理では、ユーザにより「バックアップ保護」が指定されたとき、その時点でのバックアップ保護変数に対する設定を逆の設定とする(‘オフ’であった場合は‘オン’とし、‘オン’であった場合は‘オフ’とする。)ようにしている。
【0119】
一方、上記ステップ222において否定判定された場合にはステップ230へ移行し、ユーザによる指定が不図示のキャンセルスイッチの操作によるプロテクトオート設定処理のキャンセルの指定であったか否かを判定し、肯定判定の場合は本プロテクトオート設定処理プログラムを終了し、否定判定の場合は、ユーザによる指定内容に誤りがあったものと見なして何ら処理を行うことなく上記ステップ200へ戻る。
【0120】
なお、デジタルカメラ10は、撮影を行う毎に、設定ファイルのオートセット変数の値がオンを示すものであるか否かを判定し、オンを示すものであったときには、当該撮影によって得られた画像ファイルをメモリカード38に記憶すると共に、メモリカード38のFATの当該画像ファイルに対応する記憶領域にリードオンリー属性を設定する。
【0121】
次に、図9を参照して、パーソナル・コンピュータ80において実行されるバックアップ処理について説明する。なお、図9は、クレードル60(図3も参照)にデジタルカメラ10が装着され、かつデジタルカメラ10の電源スイッチ48がオン状態となっているときに、パーソナル・コンピュータ80のCPU82によって実行されるバックアップ処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムはハードディスク86の所定領域に予め記憶されている。
【0122】
電源スイッチ48がオン状態とされたデジタルカメラ10をクレードル60に装着するか、又は、電源スイッチ48がオフ状態とされたデジタルカメラ10をクレードル60に装着して電源スイッチ48をオン状態に切り換えた後、ユーザは、クレードル60に設けられた自動取込ボタン66を押圧操作する。
【0123】
そこで、同図のステップ300では、ユーザによる自動取込ボタン66の押圧操作待ちを行い、次のステップ302では、クレードル60に装着されたデジタルカメラ10のメモリカード38に記憶されている全ての画像ファイル及び設定ファイルを読み込み、次のステップ304で、読み込んだ画像ファイルのうちの1ファイル分の画像ファイルをハードディスク86のバックアップフォルダに記憶する。なお、ここで、バックアップフォルダに、同一ファイル名の画像ファイルが既に存在する場合は、ファイル名の拡張子を一部変更して記憶する。また、バックアップフォルダに、同一ファイル名の画像ファイルが存在しない場合には、ハードディスク86の実バックアップ回数ファイルに、当該画像ファイルの拡張子を除くファイル名に対応する実バックアップ回数変数JNの値として‘0’を記憶する。
【0124】
次のステップ306では、上記ステップ304においてバックアップフォルダに記憶した画像ファイルに対応する実バックアップ回数変数JNの値を‘1’だけインクリメントするように実バックアップ回数ファイルを更新し、次のステップ308では、上記ステップ302において読み込んだ設定ファイルにおけるバックアップ保護変数の値が‘オン’を示すもの(本実施の形態では、‘1’)であるか否かを判定し、肯定判定の場合はステップ310へ移行して、上記ステップ304においてバックアップフォルダに記憶した画像ファイルのリードオンリー属性を付加した後にステップ312へ移行する。なお、ここで、リードオンリー属性の付加は、ハードディスク86に設けられたFATに対して行われる。
【0125】
一方、上記ステップ308において否定判定された場合には、上記ステップ310の処理を実行することなくステップ312へ移行する。
【0126】
ステップ312では、上記ステップ302において読み込んだ設定ファイルにおける自動消去変数の値が‘オン’を示すもの(本実施の形態では、‘1’)であるか否かを判定し、肯定判定の場合はステップ314へ移行して、上記ステップ304においてバックアップフォルダに記憶した画像ファイルに対応する実バックアップ回数変数JNの値が、上記設定ファイルにおけるバックアップ回数変数Nの値以上となっているか否かを判定し、肯定判定の場合はステップ316へ移行して当該画像ファイルをデジタルカメラ10のメモリカード38から消去した後にステップ318へ移行する。
【0127】
一方、上記ステップ312において否定判定されたとき、及びステップ314において否定判定されたときには上記ステップ316の処理を実行することなくステップ318に移行する。
【0128】
ステップ318では、上記ステップ302においてデジタルカメラ10のメモリカード38から読み込んだ全ての画像ファイルについて上記ステップ304〜ステップ316の処理が終了したか否かを判定し、否定判定の場合は上記ステップ304へ戻り、肯定判定となった時点で本バックアップ処理プログラムを終了する。なお、上記ステップ304〜ステップ318の処理を繰り返して行う際には、それまでに処理対象としなかった画像ファイルを処理対象として行う。
【0129】
以上詳細に説明したように、本実施の形態に係るカメラシステムでは、デジタルカメラ10により、撮影によって得られた画像データをメモリカード38によって記憶し、当該メモリカード38に記憶された画像データを外部に送信し、パーソナル・コンピュータ80により、デジタルカメラ10から送信された画像データを受信し、受信した画像データをハードディスク86に記憶(バックアップ)すると共に、当該ハードディスク86に記憶された画像データをメモリカード38から消去するように制御しているので、バックアップがとられた後の画像データのメモリカード38からの消去を行うための手間を削減することができる。
【0130】
また、本実施の形態に係るカメラシステムでは、デジタルカメラ10により、メモリカード38からの消去の条件として消去対象とする画像データのハードディスク86に記憶された回数を示す回数情報(本実施の形態では、バックアップ回数変数Nの値)を入力し、パーソナル・コンピュータ80により、上記回数情報によって示される回数だけ消去対象とする画像データがハードディスク86に記憶された場合に当該画像データをデジタルカメラ10のメモリカード38から消去するように制御しているので、当該画像データのバックアップデータが消去される危険性を低減することができる。
【0131】
また、本実施の形態に係るカメラシステムでは、指示情報として、それ以降の撮影によって得られた画像データの消去の禁止(本実施の形態では、リードオンリー属性の設定)を指示するもの(本実施の形態では、オートセット変数の値)を適用しているので、撮影の度に消去の禁止を設定する場合の手間を削減することができ、撮影終了後に一括して消去の禁止を設定する場合の当該設定のし忘れを防止することができる。
【0132】
更に、本実施の形態に係るカメラシステムでは、デジタルカメラ10により、送信する画像データの消去を禁止するか否かを示す消去禁止情報(本実施の形態では、バックアップ保護変数の値)を入力し、パーソナル・コンピュータ80により、上記消去禁止情報が消去を禁止することを示す場合に、上記画像データのハードディスク86からの消去の禁止を設定するように制御しているので、バックアップデータを保護することができる。
【0133】
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、バックアップ回数変数に設定された回数だけパーソナル・コンピュータ80によってバックアップがとられた画像ファイルをデジタルカメラ10のメモリカード38から消去する場合の形態例について説明したが、本第2実施形態では、バックアップ回数変数に設定された回数だけパーソナル・コンピュータ80によってバックアップがとられた画像ファイルが、メモリカード38においてリードオンリー属性が設定されたものであるときに当該リードオンリー属性を解除する場合の形態例について説明する。
【0134】
なお、この場合のカメラシステムの構成は、上記第1実施形態に示したカメラシステム(図1〜図4参照)と同様であるので、ここでの説明は省略する。但し、本第2実施形態に係る設定ファイルは、自動消去変数に代えて、後述する自動解除処理を行うか否かを示す変数(以下、「自動解除変数」という。)が含まれる点が異なっている。ここで、自動解除変数には、自動解除処理を行う場合は‘オン’を示す値(本実施の形態では、‘1’)が、自動解除処理を行わない場合には‘オフ’を示す値(本実施の形態では、‘0’)が設定される。
【0135】
次に、本第2実施形態に係るカメラシステムの作用を説明する。なお、本第2実施形態に係るカメラシステムでは、上記第1実施形態と同様のプロテクト設定処理が実行されるが、当該処理のここでの説明は省略する。
【0136】
次に、図10を参照して、本第2実施形態に係るデジタルカメラ10において実行されるプロテクトオート設定処理について説明する。なお、図10は、ユーザによる指示入力に応じてプロテクトオート設定処理を実行する際にデジタルカメラ10のCPU36によって実行されるプロテクトオート設定処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。また、同図における図7と同様の処理を行うステップには、図7と同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。
【0137】
本第2実施形態に係るデジタルカメラ10のCPU36は、電源スイッチ48がオン状態になっているとき、ユーザによりメニュー/実行スイッチ52が押圧操作されると画像モニタ40に所定のメニュー画面を表示する。そこでユーザは、当該メニュー画面から「AUTO」の文字が付された鍵型マークで示されるプロテクト・オート・メニューを操作スイッチ42の操作によって選択する。これに応じてCPU36は、画像モニタ40に対して図11に示されるプロテクト・オート・メニューを表示すると共に、本第2実施形態に係るプロテクトオート設定処理プログラムの実行を開始する。また、プロテクト・オート・メニューが画像モニタ40に表示されると、ユーザは、当該メニューから所望の処理を操作スイッチ42の操作によって指定する。
【0138】
なお、プロテクト・オート・メニューにおける「自動解除」は、外部の装置によってバックアップがとられた画像ファイルについてリードオンリー属性が設定されている場合に当該リードオンリー属性を自動的に解除する処理を行うものであり、「バックアップ回数」は、上記「自動解除」がユーザによって指定された際の、リードオンリー属性の解除の条件として解除対象とする画像ファイルのバックアップされた回数を設定する処理を行うものである。なお、当該メニューにおける「自動」及び「バックアップ保護」は、上記第1実施形態と同様の処理を行うものである。
【0139】
プロテクトオート設定処理プログラム(図10参照)のステップ210’では、ユーザによって指定された処理が「自動解除」であったか否かを判定し、肯定判定の場合はステップ212’に移行して、上記設定ファイルの自動解除変数の値が‘オフ’を示す値(本実施の形態では、‘0’)となっているか否かを判定し、肯定判定の場合はステップ214’に移行して自動解除変数の値を‘オン’を示す値(本実施の形態では、‘1’)に更新した後に本プロテクトオート設定処理プログラムを終了し、否定判定の場合にはステップ216’に移行して自動解除変数の値を‘オフ’を示す値に更新した後に本プロテクトオート設定処理プログラムを終了する。なお、自動解除変数の値が‘オン’を示すものである場合には当該メニューの「自動解除」の表示に対応する位置に‘ON’が表示され、自動解除変数の値が‘オフ’を示すものである場合には当該メニューの「自動解除」の表示に対応する位置に‘OFF’が表示される。
【0140】
すなわち、上記ステップ212’〜ステップ216’の処理では、ユーザにより「自動解除」が指定されたとき、その時点での自動解除変数に対する設定を逆の設定とする(‘オフ’であった場合は‘オン’とし、‘オン’であった場合は‘オフ’とする。)ようにしている。
【0141】
一方、上記ステップ210’において否定判定された場合にはステップ218へ移行する。
【0142】
次に、図12を参照して、本第2実施形態に係るパーソナル・コンピュータ80において実行されるバックアップ処理について説明する。なお、図12は、クレードル60(図3も参照)にデジタルカメラ10が装着され、かつデジタルカメラ10の電源スイッチ48がオン状態となっているときに、パーソナル・コンピュータ80のCPU82によって実行されるバックアップ処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムはハードディスク86の所定領域に予め記憶されている。また、同図における図9と同様の処理を行うステップには、図9と同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。
【0143】
同図のステップ312’では、上記ステップ302において読み込んだ設定ファイルにおける自動解除変数の値が‘オン’を示すもの(本実施の形態では、‘1’)であるか否かを判定し、肯定判定の場合はステップ314へ移行し、否定判定の場合にはステップ318へ移行する。
【0144】
一方、ステップ316’では、上記ステップ304においてバックアップフォルダに記憶した画像ファイルが、デジタルカメラ10のメモリカード38においてリードオンリー属性が設定されたものであった場合に当該リードオンリー属性を解除し、その後にステップ318へ移行する。
【0145】
以上詳細に説明したように、本実施の形態に係るカメラシステムでは、デジタルカメラ10により、撮影によって得られた画像データをメモリカード38によって記憶し、当該メモリカード38に記憶された画像データを外部に送信し、パーソナル・コンピュータ80により、デジタルカメラ10から送信された画像データを受信し、受信した画像データをハードディスク86に記憶(バックアップ)すると共に、当該ハードディスク86に記憶された画像データがデジタルカメラ10においてリードオンリー属性が設定された画像データであるときに当該画像データに設定されたリードオンリー属性を解除するように制御しているので、リードオンリー属性が設定された画像データをバックアップがとられたときに容易に消去可能とすることができる。
【0146】
また、本実施の形態に係るカメラシステムでは、デジタルカメラ10により、リードオンリー属性の解除の条件として解除対象とする画像データのハードディスク86に記憶された回数を示す回数情報(本実施の形態では、バックアップ回数変数Nの値)を入力し、パーソナル・コンピュータ80により、上記回数情報によって示される回数だけ消去対象とする画像データがハードディスク86に記憶された場合に当該画像データのリードオンリー属性を解除するように制御しているので、当該画像データのバックアップデータが消去される危険性を低減することができる。
【0147】
また、本実施の形態に係るカメラシステムでは、指示情報として、それ以降の撮影によって得られた画像データの消去の禁止(本実施の形態では、リードオンリー属性の設定)を指示するもの(本実施の形態では、オートセット変数の値)を適用しているので、撮影の度に消去の禁止を設定する場合の手間を削減することができ、撮影終了後に一括して消去の禁止を設定する場合の当該設定のし忘れを防止することができる。
【0148】
更に、本実施の形態に係るカメラシステムでは、デジタルカメラ10により、送信する画像データの消去を禁止するか否かを示す消去禁止情報(本実施の形態では、バックアップ保護変数の値)を入力し、パーソナル・コンピュータ80により、上記消去禁止情報が消去を禁止することを示す場合に、上記画像データのハードディスク86からの消去の禁止を設定するように制御しているので、バックアップデータを保護することができる。
【0149】
〔第3実施形態〕
本第3実施形態では、請求項1〜請求項9記載の発明、すなわち本発明のデジタルカメラの形態例について説明する。なお、本第3実施形態に係るデジタルカメラ10の構成は、上記第1実施形態に係るデジタルカメラ10(図1、図2参照)と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0150】
図13には、本第3実施形態に係るデジタルカメラ10と、外部記憶装置としてのハードディスク90との接続状態が示されている。同図に示すように、本第3実施形態に係るデジタルカメラ10とハードディスク90とは、デジタルカメラ10のデジタルI/F34とハードディスク90の不図示のデジタル・インタフェースとがI/Fケーブル92を介して接続されることによって接続される。
【0151】
ハードディスク90には、デジタルカメラ10のメモリカード38に記憶されている画像ファイルをバックアップ記憶するためのバックアップフォルダが予め設けられると共に、当該バックアップフォルダに対する画像ファイル毎の記憶回数を示す変数(以下、「実バックアップ回数変数JN」という。)がテキスト形式のファイル(以下、「実バックアップ回数ファイル」という。)として記憶される。
【0152】
メモリカード38が請求項1〜請求項9記載の発明の記憶手段に、操作スイッチ42が請求項1〜請求項9記載の発明の入力手段に、CPU36が請求項1〜請求項9記載の発明の設定手段及び制御手段に、ハードディスク90が請求項1〜請求項9記載の発明の外部記憶装置に、各々相当する。
【0153】
次に、本第3実施形態に係るデジタルカメラ10の作用を説明する。なお、本第3実施形態に係るデジタルカメラ10では、上記第1実施形態と同様に、プロテクト設定処理(図5参照)及びプロテクトオート設定処理(図7参照)が行われるが、これらの処理のここでの説明は省略する。
【0154】
次に、図14を参照して、本第3実施形態に係るデジタルカメラ10において実行されるバックアップ処理について説明する。なお、図14は、デジタルカメラ10に備えられた不図示のバックアップボタンがユーザによって押圧操作されたときに、デジタルカメラ10のCPU36によって割り込み処理として実行されるバックアップ処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。また、本バックアップ処理プログラムは、上記第1実施形態においてパーソナル・コンピュータ80により実行されるバックアップ処理プログラム(図9も参照)と略同様の処理を行うものであり、図14の図9と同様の処理を行うステップについては図9と同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。
【0155】
図14のステップ304’では、上記ステップ302においてメモリカード38から読み込んだ画像ファイルのうちの1ファイル分の画像ファイルをハードディスク90のバックアップフォルダに記憶する。なお、ここで、バックアップフォルダに、同一ファイル名の画像ファイルが既に存在する場合は、ファイル名の拡張子を一部変更して記憶する。また、バックアップフォルダに、同一ファイル名の画像ファイルが存在しない場合には、ハードディスク90の実バックアップ回数ファイルに、当該画像ファイルの拡張子を除くファイル名に対応する実バックアップ回数変数JNの値として‘0’を記憶する。
【0156】
また、ステップ310’では、上記ステップ304’においてバックアップフォルダに記憶した画像ファイルのリードオンリー属性を付加した後にステップ312へ移行する。なお、ここで、リードオンリー属性の付加は、ハードディスク90に設けられたFATに対して行われる。
【0157】
以上詳細に説明したように、本実施の形態に係るデジタルカメラでは、撮影によって得られた画像データをメモリカード38によって記憶し、当該メモリカード38に記憶された画像データをハードディスク90に記憶(バックアップ)すると共に、当該ハードディスク90に記憶された画像データをメモリカード38から消去するように制御しているので、バックアップがとられた後の画像データのメモリカード38からの消去を行うための手間を削減することができる。
【0158】
また、本実施の形態に係るデジタルカメラでは、メモリカード38からの消去の条件として消去対象とする画像データのハードディスク90に記憶された回数を示す回数情報(本実施の形態では、バックアップ回数変数が示す値)を入力し、上記回数情報によって示される回数だけ消去対象とする画像データがハードディスク90に記憶された場合に当該画像データをメモリカード38から消去するように制御しているので、当該画像データのバックアップデータが消去される危険性を低減することができる。
【0159】
また、本実施の形態に係るデジタルカメラでは、本発明の指示情報として、それ以降の撮影によって得られた画像データの消去の禁止(本実施の形態では、リードオンリー属性の設定)を指示するもの(本実施の形態では、オートセット変数の値)を適用しているので、撮影の度に消去の禁止を設定する場合の手間を削減することができ、撮影終了後に一括して消去の禁止を設定する場合の当該設定のし忘れを防止することができる。
【0160】
更に、本実施の形態に係るデジタルカメラでは、ハードディスク90に記憶する画像データの消去を禁止するか否かを示す消去禁止情報(本実施の形態では、バックアップ保護変数の値)を入力し、当該消去禁止情報が画像データのハードディスク90からの消去を禁止することを示す場合に、当該画像データのハードディスク90からの消去の禁止を設定するように制御しているので、バックアップデータを保護することができる
一方、本実施の形態に係るデジタルカメラの制御方法では、ハードディスク90に記憶された画像データをメモリカード38から消去するように制御しているので、バックアップがとられた後の画像データのメモリカード38からの消去を行うための手間を削減することができる。
【0161】
なお、本実施の形態では、バックアップ回数変数に設定された回数だけハードディスク90によってバックアップがとられた画像ファイルをデジタルカメラ10のメモリカード38から消去する場合の形態例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、バックアップ回数変数に設定された回数だけハードディスク90によってバックアップがとられた画像ファイルが、メモリカード38においてリードオンリー属性が設定されたものであるときに当該リードオンリー属性を解除する形態とすることもできる。なお、この場合の処理は、上記第2実施形態で示した処理と略同様なので、ここでの説明は省略する。
【0162】
この場合のデジタルカメラでは、撮影によって得られた画像データをメモリカード38によって記憶し、当該メモリカード38に記憶された画像データをハードディスク90に記憶すると共に、当該ハードディスク90に記憶された画像データが消去の禁止が設定された画像データであるときに当該画像データに設定された消去の禁止を解除するように制御しているので、消去禁止とされた画像データをバックアップがとられたときに容易に消去可能とすることができる。また、この場合のデジタルカメラの制御方法では、撮影によって得られ、かつメモリカード38に記憶された画像データをハードディスク90に記憶すると共に、当該画像データがメモリカード38からの消去の禁止が設定されたものであるときに当該画像データに設定された消去の禁止を解除するように制御しているので、消去禁止とされた画像データをバックアップがとられたときに容易に消去可能とすることができる。
【0163】
また、上記第1、第2実施形態では、本発明の送信手段と受信手段との間のインタフェース規格としてUSBを適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、RS−232C等の、あらゆるインタフェース規格を適用できることは言うまでもない。この場合も、各実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0164】
また、上記各実施形態では、ユーザによる各種処理の設定内容を設定ファイルによって記憶しておく場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、処理対象とする画像ファイルのタグに記憶しておく形態とすることもできる。この場合も、各実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0165】
また、上記各実施形態では、本発明の記憶手段としてメモリカード38を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の記憶手段としてメモリ26を適用する形態とすることもできる。この場合も、上記各実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0166】
更に、上記各実施形態において説明した各種処理の流れ(図5、図7、図9、図10、図12、及び図14参照)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0167】
【発明の効果】
メラシステムによれば、デジタルカメラにより、撮影によって得られた画像データを記憶手段によって記憶し、当該記憶手段に記憶された画像データを外部に送信し、外部装置により、デジタルカメラから送信された画像データを受信し、受信した画像データをバックアップ記憶手段に記憶すると共に、当該バックアップ記憶手段に記憶された画像データがデジタルカメラにおいて消去の禁止が設定された画像データであるときに当該画像データに設定された消去の禁止を解除するように制御しているので、消去禁止とされた画像データをバックアップがとられたときに容易に消去可能とすることができる、という効果が得られる。
【0168】
また、本発明に係るデジタルカメラによれば、撮影によって得られた画像データを記憶手段によって記憶し、当該記憶手段に記憶された画像データを外部記憶装置に記憶すると共に、当該外部記憶装置に記憶された画像データが消去の禁止が設定された画像データであるときに当該画像データに設定された消去の禁止を解除するように制御しているので、消去禁止とされた画像データをバックアップがとられたときに容易に消去可能とすることができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態に係るデジタルカメラ10の外観上の構成を示す正面図及び背面図である。
【図2】 実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の構成を示すブロック図である。
【図3】 実施の形態に係るデジタルカメラ10をパーソナル・コンピュータ80に接続するために用いられるクレードル60の構成を示す斜視図である。
【図4】 実施の形態に係るパーソナル・コンピュータ80の電気系の構成を示すブロック図である。
【図5】 第1実施形態におけるプロテクト設定処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】 実施の形態に係るプロテクト・メニューの表示例を示す概略図である。
【図7】 第1実施形態におけるプロテクトオート設定処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】 実施の形態に係るプロテクト・オート・メニューの表示例を示す概略図である。
【図9】 第1実施形態におけるバックアップ処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】 第2実施形態におけるプロテクトオート設定処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】 第2実施形態に係るプロテクト・オート・メニューの表示例を示す概略図である。
【図12】 第2実施形態におけるバックアップ処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】 第3実施形態に係るデジタルカメラ10とハードディスク90との接続状態を示す概略図である。
【図14】 第3実施形態におけるバックアップ処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】 従来技術の説明に供する概略図である。
【図16】 従来技術の説明に供する概略図である。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ
34 デジタルI/F(送信手段)
36 CPU(設定手段、請求項1〜請求項9記載の発明の制御手段)
38 メモリカード(記憶手段)
42 操作スイッチ(入力手段)
80 パーソナル・コンピュータ(外部装置)
82 CP
84 デジタルI/F(受信手段)
86 ハードディスク(バックアップ記憶手段)
90 ハードディスク(外部記憶装置)

Claims (9)

  1. 撮影によって得られた画像データを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段からの前記画像データの消去の禁止を指示する指示情報を入力する入力手段と、
    記入力手段から入力された指示情報に応じて前記画像データの消去の禁止を設定する設定手段と、
    前記記憶手段に記憶された画像データを外部記憶装置に記憶させる外部記憶手段と、
    前記外部記憶手段によって前記外部記憶装置に記憶された画像データが前記消去の禁止が設定され、且つ解除対象とされた画像データであるときに、該解除対象とされた画像データが前記外部記憶装置に記憶される回数を示す回数情報を解除の条件とし、該回数情報によって示される回数だけ前記解除対象とされた画像データが前記外部記憶装置に記憶された場合に、当該解除対象とされた画像データに設定された消去の禁止を解除するように制御する制御手段と、
    を備えたデジタルカメラ。
  2. 撮影によって得られた画像データを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段からの前記画像データの消去の禁止を指示する指示情報を入力する入力手段と、
    前記入力手段から入力された指示情報に応じて前記画像データの消去の禁止を設定する設定手段と、
    前記記憶手段に記憶された画像データを外部記憶装置に記憶させるために該画像データを該外部記憶装置に送信する送信手段と、
    前記送信手段によって前記外部記憶装置に送信された画像データが前記消去の禁止が設定され、且つ解除対象とされた画像データであるときに、該解除対象とされた画像データが前記外部記憶装置に記憶される回数を示す回数情報を解除の条件とし、該回数情報によって示される回数だけ前記解除対象とされた画像データが前記外部記憶装置に記憶された場合に、当該解除対象とされた画像データに設定された消去の禁止を解除するように制御する制御手段と、
    を備えたデジタルカメラ。
  3. 撮影によって得られた画像データを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段からの前記画像データの消去の禁止を指示する指示情報を入力する入力手段と、
    記入力手段から入力された指示情報に応じて前記画像データの消去の禁止を設定する設定手段と、
    前記記憶手段に記憶された画像データを外部記憶装置に記憶させる外部記憶手段と、
    前記外部記憶手段によって前記外部記憶装置に記憶された画像データが前記消去の禁止が設定され、且つ消去対象とされた画像データであるときに、該消去対象とされた画像データが前記外部記憶装置に記憶される回数を示す回数情報を消去の条件とし、該回数情報によって示される回数だけ前記消去対象とされた画像データが前記外部記憶装置に記憶された場合に、当該消去対象とされた画像データに設定された消去の禁止を解除して消去するように制御する制御手段と、
    を備えたデジタルカメラ。
  4. 撮影によって得られた画像データを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段からの前記画像データの消去の禁止を指示する指示情報を入力する入力手段と、
    前記入力手段から入力された指示情報に応じて前記画像データの消去の禁止を設定する設定手段と、
    前記記憶手段に記憶された画像データを外部記憶装置に記憶させるために該画像データを該外部記憶装置に送信する送信手段と、
    前記送信手段によって前記外部記憶装置に送信された画像データが前記消去の禁止が設定され、且つ消去対象とされた画像データであるときに、該消去対象とされた画像データ が前記外部記憶装置に記憶される回数を示す回数情報を消去の条件とし、該回数情報によって示される回数だけ前記消去対象とされた画像データが前記外部記憶装置に記憶された場合に、当該消去対象とされた画像データに設定された消去の禁止を解除して消去するように制御する制御手段と、
    を備えたデジタルカメラ。
  5. 前記回数情報を前記記憶手段に予め記憶した請求項1乃至請求項4の何れか1項記載のデジタルカメラ。
  6. 前記入力手段から、前記回数情報を更に入力し、前記制御手段は、前記入力手段から入力された回数情報によって示される回数だけ前記解除対象とされた画像データが前記外部記憶装置に記憶された場合に当該解除対象とされた画像データに設定された消去の禁止を解除するように制御する請求項1乃至請求項5の何れか1項記載のデジタルカメラ。
  7. 前記入力手段から、前記画像データに設定されている消去の禁止を解除するか否か示す情報を更に入力し、前記制御手段は、入力された情報に対応する画像データを解除対象とする請求項1乃至請求項6の何れか1項記載のデジタルカメラ。
  8. 前記設定手段は、前記入力手段により前記指示情報が入力された場合に、該指示情報が入力された以降の撮影によって得られた画像データに入力された指示情報に応じて消去の禁止を設定する請項1乃至請求項7の何れか1項記載のデジタルカメラ。
  9. 前記入力手段から、前記外部記憶装置に記憶する画像データの当該外部記憶装置からの消去を禁止するか否かを示す消去禁止情報を更に入力し、
    前記制御手段は、前記消去禁止情報が消去を禁止することを示す場合に、前記画像データの前記外部記憶装置からの消去の禁止を設定するように制御する
    請求項1乃至請求項8の何れか1項記載のデジタルカメラ。
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