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JP3874491B2 - プリペイドicカードシステムおよびプリペイドicカード - Google Patents

プリペイドicカードシステムおよびプリペイドicカード Download PDF

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JP3874491B2 JP16632897A JP16632897A JP3874491B2 JP 3874491 B2 JP3874491 B2 JP 3874491B2 JP 16632897 A JP16632897 A JP 16632897A JP 16632897 A JP16632897 A JP 16632897A JP 3874491 B2 JP3874491 B2 JP 3874491B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はICカードをプリペイドカードとして用いたプリペイドICカードシステムとプリペイドICカードに関する。
本発明のICカードは、たとえば、公衆電話用プリペイド非接触ICカードとして使用される。
【0002】
【従来の技術】
最近、現金に代わるカードとしてプリペイドカードの利用が幅広く行われている。この種のプリペイドカード金券としての価値を有するから、偽造の問題に遭遇する。
現在、幅広く利用されているプリペイドカードとしては、そのほとんどが磁気情報によるいわゆる磁気カードである。もちろん、磁気カードについても、種々の偽造防止対策が施されているが、磁気的なデータの変更は比較的容易なため、磁気的にデータを書き換えるなどの偽造がしばしば行われており、偽造防止にも限界がある。たとえば、磁気的記録を用いた現在のテレフォンカードなどは偽造が比較的に容易に行われやすい。そのため、磁気カードを用いたプリペイドカードは偽造されても影響が少ない、低額のプリペイドカードとして用途が限定されているのが実情である。
【0003】
一方、マイクロコンピュータまたは論理回路(ロジック)とメモリで構成されるICカードを用いたプリペイドIC電話カードが欧州等で使用されている。たとえば、Siemens社のSLE4436に代表される、いわゆる第3世代ICカードと呼ばれているもので、カード固有データ(カードIDデータ)とカード固有の秘密鍵データおよびカード外部装置より入力された乱数データにより、カードはカード正当性確認のための認証データ生成アルゴリズムでもって認証データを出力し、カード外部装置がカードの正当性を確認するものである。これらICカードは、それ自体の識別コード、たとえば、製造番号などをマイクロコンピュータまたは論理回路において信号処理して偽造、データの改ざんなどに対するセキュリティの向上を図っている。これらのICカードとしては、接触式と非接触式との両者が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、その方法はICカードが正しいか否かの認証だけであって、ICカードのメモリに記録されているVALUE値データ、たとえば、かりにテレホンカードとして使用する場合は度数データが正しいか否かを判定していなかった。即ち、本物のカードのValue値データを改ざんされても、例えば、残度数が1度数であったものを50度数に改ざんされても、不正を発見できなかった。これを防止するには、オンラインで、カード固有の番号(カードIDデータ)とその残度数をセンタ(センターコンピュータ)で常に管理しなければならず、電話カードのような大量のカードを全部把握するのは膨大なコストがかかるうえ、通信網に流れる情報量が膨大になり、事実上、実施することは不可能に近い。
【0005】
そこで、上記ICカードの偽造防止のために、本件出願人は平成9年5月6日に出願した「プリペイドICカードシステム」におけるように、ICカードの正当性判断の他、ICカード内のメモリの金額の確認も可能なプリペイドICカードシステムを提案している。このICカードシステムは、例えばカード固有のデータとカード固有の秘密鍵データおよび外部装置(リーダ/ライタ)より入力された乱数データにより、カードは正当性確認のための認証データアルゴリズムにより認証データを出力し、リーダ/ライタなどの外部装置がカードの正当性を判断する。
ICカードのメモリに記憶されていくVALUE値データをもとに、リーダ/ライタはVALUE値認証データ生成アルゴリズムにより認証データを生成し、ICカードのメモリに記録しておくことによって、ICカードが使用される際に、VALUE値データとVALUE値認証データを読み出し、VALUE値データが正しいか否かを判定している。従って、VALUE値データを書き換えた時は(電話カードの場合であれば、度数を減らした時には)必ず、VALUE値認証データも書き換える必要がある。
【0006】
VALUE値認証データ生成アルゴリズムは秘匿されており、VALUE値データを改ざんしようとする不正者がVALUE値データを改ざんできても、VALUE値認証データとの不一致が起こり不正が発覚する。VALUE値データ生成アルゴリズムはDES(Data Encryption Standard)暗号アルゴリズムなどより複雑・高度なアルゴリズムを用いて、より安全性を高めることが考えられる。
また、VALUE値認証データ生成アルゴリズムは外部装置(リーダ/ライタ)が持っているものが、通常、SAM(Security Authentication Module)と呼ばれるモジュール化されたユニットに格納されており、不正者等は一切解析できない。このSAMにはマスター鍵データやカード固有の秘密鍵データ生成アルゴリズムも格納されている。
【0007】
しかしながら、上述したプリペイドICカードシステムは構成が複雑であり、簡便なプリペイドシステムに適用するには価格的に問題になる。
【0008】
本発明は上述した不利益を克服して、簡単な構成で改ざんなどに耐用性のあるプリペイドICカードシステムとプリペイドICカードを提供することを目的とする。
0009
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、少なくとも現在の残額とを含む金銭情報を含むVALUE値データが記憶されるメモリと、演算回路とを有するプリペイドICカードと、演算処理手段を有するリーダ/ライタと を備えたプリペイドICカードシステムであって、
前記リーダ/ライタは乱数を用いて認証キーを生成し、
前記ICカードは前記リーダ/ライタで生成された認証キーを受信し、受信した認証キーと前記メモリに記憶されているVALUE値データに含まれる金銭情報とを演算して第1VALUE値認証データを生成して前記メモリに記憶し、該生成した第1VALUE値認証データと前記VALUE値データとを送出し、
前記リーダ/ライタは前記第1VALUE値認証データと前記VALUE値データとを受信し、前記認証データと、前記第1VALUE値認証データを生成するときに使用した前記受信したVALUE値データ内の金銭情報とを演算して第2VALUE値を生成し、前記受信した第1VALUE値認証データと該生成した第2VALUE値認証データとが一致するか否かを判定し、一致しているとき前記第2VALUE値認証データを送出し、
前記ICカードは、前記第2VALUE値認証データを受信し、該受信した第2VALUE値認証データと前記メモリに記憶されている当該ICカード内で生成した前記第1VALUE値認証データとが一致しているか否かを判定し、一致しているとき、当該非接触ICカードの保持する固有キーと前記VALUE値データに含まれる金銭情報とを演算して第4VALUE値認証データを生成し、
前記ICカードは、前回当該ICカードを使用したことによって更新された金銭情報と前記固有キーとを演算して生成されて前記メモリに記憶されている第3VALUE値認証データと前記第4VALUE値認証データとが一致しているか否かを判定し、一致しているとき前記リーダ/ライタに正常を示す信号を送出し、
前記リーダ/ライタは、前記正常を示す信号の受信に応じて当該ICカードの使用を許可し、該使用に応じた課金処理を行い、課金処理結果を前記ICカードに送出し、
前記ICカードは、前記リーダ/ライタから送出された課金結果を受信し、該課金結果に基づいて前記メモリに記憶されているVALUE値データ内の金銭情報を更新し、該更新したVALUE値データ内の金銭情報をメモリに記憶するとともに、前記第4VALUE値認証データを生成したときと同じ方法で前記金銭情報と前記固有キーとを演算して前記第3VALUE値認証データを生成して前記メモリに記憶する、
プリペイドICカードシステムが提供される。
0010
また本発明によれば、少なくとも現在の残額とを含む金銭情報を含むVALUE値データが記憶されるメモリと、演算回路とを有し、リーダ/ライタと協働して当該プリペイドICカードが使用した金額を更新する、プリペイドICカードであって、
前記リーダ/ライタが乱数を用いて生成した認証キーを受信し、
該受信した認証キーと前記メモリに記憶されているVALUE値データに含まれる金銭情報とを演算して第1VALUE値認証データを生成して前記メモリに記憶し、該生成した第1VALUE値認証データと前記VALUE値データとを前記リーダ/ライタに送出し、
前記リーダ/ライタにおいて、前記受信したVALUE値データに含まれる金銭情報のうち前記第1VALUE値認証データの生成に使用した金銭情報と同じ金銭情報と、前記認証キーとを演算して生成した第2VALUE値認証データと前記受信した第1VALUE値認証データとが一致しているとき送出される前記第2VALUE値認証データを受信し、
前記受信した第2VALUE値認証データと前記メモリに記憶されている前記第1VALUE値認証データとが一致しているか否かを判定し、一致しているとき当該非接触ICカードの保持する固有キーと前記VALUE値データに含まれる金銭情報とを演算して第4VALUE値認証データを生成し、
前回当該ICカードを使用したことによって更新された金銭情報と前記固有キーとを演算して生成されて前記メモリに記憶されている第3VALUE値認証データと前記第4VALUE値認証データとが一致しているか否かを判定し、一致しているとき前記リーダ/ライタに正常を示す信号を送出し、
前記リーダ/ライタにおいて前記正常を示す信号の受信に応じて当該ICカードの使用を許可し、該使用に応じた課金処理を行った結果を受信し、
該受信した課金結果に基づいて前記メモリに記憶されているVALUE値データ内の金銭情報を更新し、該更新したVALUE値データ内の金銭情報をメモリに記憶するとともに、前記第4VALUE値認証データを生成したときと同じ方法で前記金銭情報と前記固有キーとを演算して前記第3VALUE値認証データを生成して前記メモリに記憶する、
処理を行う、プリペイドICカード。
0011
また本発明によれば、少なくとも現在の残額とを含む金銭情報を含むVALUE値データが記憶されるメモリと、演算回路とを有し、リーダ/ライタと協働して当該プリペイドICカードが使用した金額を更新する、プリペイドICカードであって、
前記リーダ/ライタが乱数を用いて生成した認証キーを入力する手段と、
受信した認証キーと前記メモリに記憶されているVALUE値データに含まれる金銭情報とを演算して第1VALUE値認証データを生成して前記メモリに記憶し、該生成した第1VALUE値認証データと前記VALUE値データとを前記リーダ/ライタに送出する手段と、
前記リーダ/ライタにおいて、前記受信したVALUE値データに含まれる金銭情報のうち前記第1VALUE値認証データの生成に使用した金銭情報と同じ金銭情報と、前記認証キーとを演算して生成した第2VALUE値認証データと前記受信した第1VALUE値認証データとが一致しているとき送出される前記第2VALUE値認証データを受信する手段と、
前記受信した第2VALUE値認証データと前記メモリに記憶されている前記第1VALUE値認証データとが一致しているか否かを判定し、一致しているとき当該非接触ICカードの保持する固有キーと前記VALUE値データに含まれる金銭情報とを演算して第4VALUE値認証データを生成する手段と、
前回当該ICカードを使用したことによって更新された金銭情報と前記固有キーとを演算して生成されて前記メモリに記憶されている第3VALUE値認証データと前記第4VALUE値認証データとが一致しているか否かを判定し、一致しているとき前記リーダ/ライタに正常を示す信号を送出する手段と、
前記リーダ/ライタにおいて前記正常を示す信号の受信に応じて当該ICカードの使用を許可し、該使用に応じた課金処理を行った結果を受信する手段と、
該受信した課金結果に基づいて前記メモリに記憶されているVALUE値データ内の金銭情報を更新し、該更新したVALUE値データ内の金銭情報をメモリに記憶するとともに、前記第4VALUE値認証データを生成したときと同じ方法で前記金銭情報と前記固有キーとを演算して前記第3VALUE値認証データを生成して前記メモリに記憶する手段と
を有する、プリペイドICカードが提供される。
0012
好ましくは、前記第1および第2VALUE値認証データを生成するために使用する前記VALUE値データに含まれる金銭情報として、プリペイド金額の初期値(初期金額値)と現在の残額、または、現在の残額を用いる。
0013
また好ましくは、前記第3、第4VALUE値認証データを生成するために使用する前記VALUE値データに含まれる金銭情報として、プリペイド金額の初期値(初期金額値)と現在の残額、または、現在の残額を用いる。
0014
好ましくは、前記リーダ/ライタは、時間とともに変化する乱数を用いて前記認証キーを生成する。
0015
好ましくは、前記リーダ/ライタは所定の高周波で信号を送受信するアンテナを有し、該アンテナから前記ICカードの動作用電力と送信信号を送出し、および受信信号を受信し、
前記プリペイドICカードは所定の高周波で信号を送受信するアンテナを有する非接触式ICカードであり、該ICカードで受信した電力で前記ICカード内の回路の給電を行い、クロック信号を抽出し、抽出したクロック信号を前記ICカード内の回路のクロック信号として用いる。
0016
〔作用〕
プリペイドICカードシステムにおいて、プリペイド機能をもったICカードとリーダ/ライタとが協働して、下記の処理を行う。
(1)リーダ/ライタが乱数を用いた認証キーを生成し、
(1)ICカードとリーダ/ライタにおいてそれぞれ、同じ認証キーと、同じVALUE値データ内の金銭情報とを演算して生成した第1VALUE値認証データと第2VALUE値認証データとの照合により、ICカードとリーダ/ライタとが共に、正当であることを認証し、
(2)ICカードにおいて、ICカードの固有キーと、VALUE値データ内の金銭情報とを演算して第4VALUE値認証データを生成し、生成した第4VALUE値認証データとメモリに保存されている第3VALUE値認証データとの照合により、第3VALUE値認証データが生成されてから第4VALUE値認証データが生成されるまでの間に、ICカード内のVALUE値データが改ざんされていないこと(正常であること)を確認し、
(3)ICカード内のVALUE値データが正常な場合、リーダ/ライタは、ICカードの使用を許可し、使用に応じて課金処理を行い、
(4)ICカードは、課金結果に基づいてVALUE値データの金銭情報を更新し、更新した金銭情報と固有キーを用いて第3VALUE値認証データを生成してメモリに記憶する。
0017
プリペイドICカードは、
(1)リーダ/ライタが乱数を用いたて生成した認証キーと、VALUE値データ内の金銭情報とを演算して第1VALUE値認証データを生成し、生成して第1VALUE値認証データとVALUE値データをリーダ/ライタに送出し、
(2)リーダ/ライタにおいて、認証キーと、VALUE値データ内の金銭情報とを演算して生成した第2VALUE値認証データと、第1VALUE値認証データとの照合により、ICカードとリーダ/ライタとが共に、正当であることを認証された場合、ICカードの固有キーと、VALUE値データ内の金銭情報とを演算して第4VALUE値認証データを生成し、生成した第4VALUE値認証データとメモリに保存されている第3VALUE値認証データとの照合により、第3VALUE値認証データが生成されてから第4VALUE値認証データが生成されるまでの間に、ICカード内のVALUE値データが改ざんされていないこと(正常であること)を確認し、
(3)ICカード内のVALUE値データが正常なばあい、正常であることをリーダ/ライタに通知し、リーダ/ライタによりICカードの使用が許可され、使用に応じて課金処理が行われたとき、課金結果に基づいてVALUE値データの金銭情報を更新し、更新した金銭情報と固有キーを用いて第3VALUE値認証データを生成してメモリに記憶する。
【0018】
【発明の実施の形態】
【第1実施形態】
以下、本発明のプリペイドICカードシステムおよびプリペイドICカードの第1の実施の形態を述べる。
図1は本発明のプリペイドICカードシステムの第1の実施の形態としてのプリペイド用非接触ICカードシステムの構成図である。第1の実施の形態においては、ICカードとして非接触ICカードを用いた例を述べる。
図1に図解したプリペイド用非接触ICカードシステムは、外部装置としてのリーダ/ライタ10と、プリペイドカードとしての非接触ICカード20とを有する。
本発明の第1の実施の形態として、非接触ICカード20として、公衆電話用プリペイドカードとして使用され、メモリに使用可能な残金値や公衆電話機の残度数などの金銭情報を含むVALUE値データ」が記録されている非接触式ICカードを例示する。非接触ICカードに対する外部装置としては、公衆電話機に併設されていて公衆電話機用プリペイドカードとしての非接触ICカードの信号処理を行うリーダ/ライタ10を例示する。
【0019】
リーダ/ライタ10は、演算処理手段としてのコンピュータ11と、メモリ12と、変調回路13と、復調回路14と、送受信用アンテナ15と、クロック信号発生回路16と、電源17とを有する。
非接触ICカード20は、マイクロコンピュータまたは論理回路で実現される処理回路(演算回路)21と、メモリ22と、変調回路23と、復調回路24と、送受信用アンテナ25と、クロック抽出回路26と、電源回路27とを有する。
【0020】
メモリ22には下記のデータが記憶されているとする。
IDデータとしてたとえば非接触ICカード20の製造段階に決定される製造番号、
プリペイドカードの初期値として、たとえば¥10000
現在の残高、たとえば¥5000
メモリ22はまた、後述する処理回路21で動作するプログラムおよびその他のデータを記憶する。
【0021】
リーダ/ライタ10と非接触ICカード20との基本動作を述べる。
リーダ/ライタ10において、送受信用アンテナ15から、変調回路13においてコンピュータ11からの所定の信号とクロック信号発生回路16からのクロックCLKとを所定の周波数の搬送波信号を用いて変調した変調回路13からの高周波信号が発せられている。
送受信用アンテナ15の電磁界領域に非接触ICカード20が近接すると、送受信用アンテナ25が感応して信号を受信する。送受信用アンテナ25の受信信号は電源回路27において整流されてDC電圧が生成され、非接触ICカード20を動作させる電源として使用される。クロック抽出回路26は電源回路27に印加された高周波信号から、クロック信号発生回路16で発したと同等のクロックCLKを抽出する。電源回路27からの電圧が所定値に到達し、クロック抽出回路26から正規のクロックCLKが抽出されるとコンピュータ11、変調回路23、復調回路24が動作する。復調回路24は送受信用アンテナ25で受信した信号を復調して処理回路21に印加する。処理回路21は後述するように、リーダ/ライタ10からの送信信号が適切な場合、ATR(Answer To Reset)信号を出力し、応答信号を変調回路23に送出し、変調回路23は所定の搬送波信号を用いて処理回路21からの信号を変調し、送受信用アンテナ25を介してリーダ/ライタ10の送受信用アンテナ15に送出する。
リーダ/ライタ10の送受信用アンテナ15は非接触ICカード20の送受信用アンテナ25からのATR信号を受信し、復調回路14が受信信号を復調してコンピュータ11に印加する。これにより、コンピュータ11は非接触ICカード20が接近したことを理解する。次いで、コンピュータ11は復調された信号の適否を判断して、非接触ICカード20と以下に詳述する信号授受を行うか否かを判断する。
【0022】
以下、主として、リーダ/ライタ10のコンピュータ11の信号処理と、非接触ICカード20の処理回路21の信号処理とを述べる。なお、リーダ/ライタ10における送信動作は変調回路13および送受信用アンテナ15によって行われ、受信動作は送受信用アンテナ15および復調回路14によって行われるが、以下の記述においてはこれらの動作の説明は割愛する。同様に、非接触ICカード20における送信動作は変調回路23および送受信用アンテナ25によって行われ、受信動作は送受信用アンテナ25および復調回路24によって行われるが、以下の記述においてはこれらの動作の説明は割愛する。また、リーダ/ライタ10と非接触ICカード20とはともに送受信用アンテナ15と送受信用アンテナ25とを介して送受信可能な距離および位置にあるものとする。
【0023】
図2は第1の実施の形態の、コンピュータ11と処理回路21との信号処理を図解したフローチャートである。ステップ1〜9はコンピュータ11の動作を示し、ステップ11〜19は処理回路21の動作を示す。
【0024】
ステップ1:認証キーの生成と送信
公衆電話機に併置されたリーダ/ライタ10のコンピュータ11は任意の認証キーを決定する。本実施の形態においては、上記認証キーは、たとえば、任意の乱数である。
リーダ/ライタ10にはコンピュータ11が設けられているので、多少複雑な乱数を用いることもできるが、非接触ICカード20の処理回路21を論理回路などで構成した場合は簡単な乱数が望ましい。
乱数の例としては、たとえば、(1)そのときの時刻(時刻tt、分mm、秒ss)、
(1)モンテカルロ法による任意の乱数、(2)その時の月(MM)、日(DD)、時刻(時刻tt、、分mm、秒ss)、(3)これら時間データ、すなわち、10桁のMMDDttmmssを2乗して中央の4桁のみ抽出した数字などを用いることができる。
このように、乱数を用いた認証キーは固定ではなくその時に応じて変化するものを用いる。そうすることにより、固定の認証キーを用いるより、機密性、換言すれば、偽造、改ざんなどに対する安全性が一層高まる。したがって、簡単な乱数でもよい。
リーダ/ライタ10内の変調回路13は搬送波信号で認証キーを変調する。送受信用アンテナ15から認証キーを含む変調信号を空間に送出する。
【0025】
ステップ11:認証キーの受信
送受信用アンテナ15の電磁界領域に公衆電話用プリペイドとしての非接触ICカード20が接近すると、非接触ICカード20の送受信用アンテナ25は上記乱数から発生させた認証キーを含む変調信号を受信し、復調回路24で認証キーを含む復調した結果を復調して処理回路21に印加する。
【0026】
ステップ12:第1のVALUE値認証データの生成と送信
非接触ICカード20のメモリ22には、VALUE値として上述したように、IDコードとしての製造番号、プリペイドの初期値=¥10000と、現在の残額=¥5000が記録されている。
処理回路21は、正当な認証キーが受信されたとき、受信した認証キーとメモリ22に記録されているVALUE値からVALUE値認証データ(第1のVALUE値認証データまたはICカード・VALUE値認証データ)を生成する。認証キーとVALUE値から第1のVALUE値認証データを生成する方法としては、たとえば、上述のごとく乱数で生成された認証キーとVALUE値とを加算する、あるいは、両者を乗算する、または、論理和をとるなどの種々の演算をとることができる。処理回路21が簡単な論理回路で実現したときはVALUE値認証データの生成は簡単な演算が好ましい。他方、処理回路21をマイクロコンピュータなどで実現した場合は多少複雑な演算でもよい。第1のVALUE値認証データをこのように信号処理して決定すると、直接、残額などの金額をVALUE値認証データとして使用するときより、機密性が高まる。すなわち、上記のごとく暗号処理された第1のVALUE値認証データはそのままでは残額を意味しないから、秘匿性が高い。
上記のごとく生成した第1のVALUE値認証データと、それに用いた金銭情報、たとえば、現在の残額とは変調回路23で所定の搬送波信号で変調されて送受信用アンテナ25からリーダ/ライタ10に送出される。
【0027】
第1実施例
第1のVALUE値認証データを生成する第1実施例の具体例を示す。この例では、VALUE値データ内の金銭情報として(初期値−現在の残額)を用いる。このVALUE値データ内の金銭情報を用いた第1VALUE値認証データを、たとえば、下記の演算によって生成する。
初期金額値 ¥10000
−)現在の残額 ¥5000
EXOR 認証キー
すなわち、プリペイドカードの初期金額値から現在の残額を減じた結果に、リーダ/ライタ10から受信した認証キーを排他的論理和(Exclusive
OR)演算を行う。
上記差計算、排他的論理和演算は、簡単な論理回路で実現できるから、処理回路21の回路構成は簡単ですむ。
なお、(初期金額値−現在の残高)に認証キーを信号処理して第1VALUE値認証データを生成する方法は上述したように、上記排他的論理和の他、単純な和、差、乗算など、適宜の演算を行うことができる。
【0028】
第2実施例
第1のVALUE値認証データを生成する第2実施例の具体例を示す。この例では、VALUE値データ内の金銭情報として(現在の残高)を用いる。このVALUE値データ内の金銭情報を用いた第1VALUE値認証データを下記の演算によって生成する。
現在の残額 ¥5000
EXOR 認証キー
すなわち、プリペイドカードのメモリ22に記憶されているVALUE値データ内の現在の残高に、リーダ/ライタ10から受信した認証キーを排他的論理和(ExclusiveOR)演算を行う。
上記差計算、排他的論理和演算は、簡単な論理回路で実現できるから、処理回路21の回路構成は簡単ですむ。
なお、(現在の残高)に認証キーを信号処理して第1VALUE値認証データを生成する方法は上述したように、上記排他的論理和の他、単純な和、差、乗算など、適宜の演算を行うことができる。
【0029】
第1実施例と第2実施例との比較
第1実施例はプリペイドの初期金額値も考慮しているから、任意の金額で発行されるプリペイドカードに適用する。たとえば、この場合、初期金額値そのものも改ざんされる可能性がある。そのため初期金額値も信号処理の対象にする。
他方、第2実施例は定額で発行するプリペイドカードに適している。この場合、初期金額値が改ざんされても容易に検出できる。
いずれの実施例においても、第1VALUE値認証データの生成のために、VALUE値データ内の金銭情報をこのように信号処理しており、第1VALUE値認証データの生成のために、直接、VALUE値データ内の金銭情報、たとえば、現在の残額のみを使用しないので、秘匿性(機密性)が高い。
第1実施例および第2実施例において、上記のごとく生成した第1VALUE値認証データと、VALUE値データ内の現在の残額などの金銭情報は変調回路23で所定の搬送波信号で変調されて送受信用アンテナ25からリーダ/ライタ10に送出される。
【0030】
ステップ2:第2のVALUE値認証データの生成
リーダ/ライタ10の送受信用アンテナ15は非接触ICカード20内の送受信用アンテナ25からの上記送信信号を受信する。復調回路14は送受信用アンテナ15の受信信号を復号し、復調結果をコンピュータ11に印加する。コンピュータ11は、メモリ12に記憶してある非接触ICカード20に送出した認証キーと、非接触ICカード20から受信したVALUE値データ内の金銭情報からリーダ/ライタ10におけるVALUE値認証データ(第2VALUE値認証データまたはリーダ/ライタ・VALUE値認証データ)を生成する。第2VALUE値認証データの生成方法は、処理回路21と同じである。なお、この場合も上述した第1実施例または第2実施例と同様の演算処理を行う。
コンピュータ11は、認証キーとして自己が非接触ICカード20に送出しメモリ12に記憶しているものを用いる。
【0031】
ステップ3:リーダ/ライタ10の認証
コンピュータ11は、非接触ICカード20から受信した第1VALUE値認証データと、リーダ/ライタ10内で自己が生成した第2VALUE値認証データとを照合して一致しているか否かを判定する。認証キーが同じであるから、リーダ/ライタ10内のコンピュータ11の認証データ生成アルゴリズムと非接触ICカード20内の処理回路21の認証データアルゴリズムとが一致していれば、第1のVALUE値認証データと第2VALUE値認証データとは一致する。すなわち、リーダ/ライタ10と非接触ICカード20とは同じアルゴリズムで処理する正当な仲間として認識できる。すなわち、リーダ/ライタ10は正しい非接触ICカード20と交信していることが確認できる。したがって、以下の動作に進めることができる。
【0032】
ステップ4:第2VALUE値認証データの送信
リーダ/ライタ10における、リーダ/ライタ10と非接触ICカード20との認証動作が完了したら、コンピュータ11は、第2VALUE値認証データを変調回路23、送受信用アンテナ25を介して非接触ICカード20に送出する。
【0033】
ステップ13:第2VALUE値認証データの受信、照合
非接触ICカード20の処理回路21は、受信した第2VALUE値認証データと、自分がリーダ/ライタ10に送出しメモリ22に記憶している第1VALUE値認証データとを照合する。認証キーが同じであり、コンピュータ11の認証データ生成アルゴリズムと処理回路21の認証データアルゴリズムとが一致していれば、第1VALUE値認証データと第2VALUE値認証データとは一致する。すなわち、リーダ/ライタ10は正しい非接触ICカード20と交信していることが確認できる。したがって、第1VALUE値認証データと第2VALUE値認証データとが一致しているときは、処理回路21はリーダ/ライタ10は交信可能な正当なリーダ/ライタであると判断する。
【0034】
以上の動作により、リーダ/ライタ10と非接触ICカード20とは相互に信頼して交信可能な相手であることを確認できたことになる。本実施の形態においては、リーダ/ライタ10において時間に応じて変化する乱数を用いて認証キーを変化させているので、同じ演算方式の非接触ICカード20とリーダ/ライタ10とが交信可能になるという機密度を高めた方法をとっている。特に、認証キーとして乱数を用いた暗号データを交信しているので、それが盗聴されたとしても、第3者には実際の意味が分かりにくい。また、非接触ICカード20のメモリ22に記憶されているVALUE値データを改ざんしようとする不正使用者がいたとしても、非接触ICカード20とリーダ/ライタ10のそれぞれの認証が終了していないと、以下に述べるVALUE値データの書き換えはできない。
リーダ/ライタ10と非接触ICカード20との認証を行うことにより、たとえば、偽装した非接触ICカード20、または、偽装したリーダ/ライタ10で正規の非接触ICカード20のデータを改ざんするように悪用が未然に防止できる。
次いで、VALUE値データの正当性の確認動作を行う。
【0035】
ステップ14:固有のキーを用いて第4VALUE値認証データの生成
非接触ICカード20のメモリ22には、ステップ17において処理される、前回の正当な手続きにより生成されて記憶されている、第3VALUE値認証キーが存在する
【0036】
第1実施例
第1実施例としての、非接触ICカード20内の処理回路21における第3VALUE値認証データの生成として、VALUE値データ内の金銭情報=初期金額値−現在の残額を用い、このVALUE値データ内の金銭情報と非接触ICカード20の製造番号(固有のキー)との加算を行う。
処理回路21は、メモリ22に記憶されているVALUE値データ内の金銭情報(=前回の残高)と非接触ICカード20の固有のキーデータ、すなわち製造番号との加算を行い、第4VALUE値認証データを生成する。
なお上記加算に代えて、減算、乗算、その他の論理演算などを行うことができる。
【0037】
第2実施例
第2実施例としての、非接触ICカード20内の処理回路21における第3のVALUE値認証データの生成は、VALUE値データ内の金銭情報(現在の残高)を用い、このVALUE値データ内の金銭情報と非接触ICカード20の製造番号との加算を行う。
処理回路21は、メモリ22に記憶されているVALUE値データ内の金銭情報(前回の残高)と非接触ICカード20の固有のキーデータ、すなわち製造番号との加算を行い、第4VALUE値認証データを生成する。
なお上記加算に代えて、減算、乗算、その他の論理演算などを行うことができる。
【0038】
ステップ15:改ざんのチェック
非接触ICカード20内の処理回路21は第3のVALUE値認証データと第4のVALUE値認証データとを比較し、メモリ22の金銭情報が改ざんされていないことの確認を行う。すなわち、第4のVALUE値認証データが第3のVALUE値認証データと同じかを確認する。
第3のVALUE値認証データと第4のVALUE値認証データとが同じであれば、非接触ICカード20のVALUE値データ内の金銭情報は不正に改ざんされていない。この場合は、非接触ICカード20を用いて公衆電話機を正当に使用できる。この時、非接触ICカード20からリーダ/ライタ10に正当な非接触ICカードを示す信号が送信される。なお、前回の残額と今回の残額とを金額そのもので判断するのではなく、固有のキーデータを用いて演算処理した結果で判断しているので、改ざんに対して機密性が高い。
【0039】
ステップ16:金銭情報の正常を送信
処理回路21はメモリ22のVALUE値データ内の金銭情報が正常であると判断したとき、その正常情報をリーダ/ライタ10に送信する。
【0040】
ステップ5:非接触ICカード20のメモリ22の内容(VALUE値データ内の金銭情報)が正しいとき、リーダ/ライタ10は非接触ICカード20を用いた通話を許可し、使用した公衆電話機の料金に相当する課金処理を開始する。
【0041】
ステップ6:リーダ/ライタ10における課金処理
公衆電話機の使用の間、リーダ/ライタ10内のコンピュータ11は通話に相当する金額を課金し、通話が終了すると、コンピュータ11は使用した金額に相当する金額を非接触ICカード20に送信する。
【0042】
ステップ17:残額の更新
理回路21はリーダ/ライタ10からの使用金額を受信し、メモリ22の前回使用金額を更新し、さらにメモリ22のVALUE値認証データを更新する。以上により、正当に非接触ICカード20の残額が更新された。
【0043】
ステップ7:異常処理(図示せず)
ステップ15における処理において、第4VALUE値認証データと第3VALUE値認証データとが不一致の場合は、第3VALUE値認証データを生成したときから第4VALUE値認証データを生成したときとの間に、VALUE値データが改ざんされていることを意味する。この場合、非接触ICカード20からリーダ/ライタ10に正当な非接触ICカードを示す信号が送信されない。リーダ/ライタ10は第2VALUE値認証データを送出後、所定時間経過しても、非接触ICカード20が正当である信号を受信しないから、非接触ICカード20のVALUE値データが正当でないと判断して、警報信号、たとえば、異常音を発して、非接触ICカード20との更新を中断する。
【0044】
第1実施の形態の効果
以上述べたように、VALUE値データ内の金銭情報と、カード外部装置のデータ(認証キー1)をもとに非接触ICカード20第1VALUE値認識データを作成、非接触ICカードのメモリに記録を行い、VALUE値データと第1VALUE値認証データをリーダ/ライタ10(外部装置)へ送信することによりリーダ/ライタ10が再び第2VALUE値認証データを生成し、リーダ/ライタ10と非接触ICカード20との双方のVALUE値認証データが一致することにより非接触ICカード20の正当性を判断している。したがって、たとえば、非接触ICカード20が偽造されているときは正当性が確認できないことになり、そのような非接触ICカード20を利用できないことになり、プリペイドICカードシステムは信頼性が高い。したがって、偽造した非接触ICカード20は使用できないし、偽造したリーダ/ライタ10で非接触ICカード20のメモリ22内のVALUE値データなどのデータの改ざんは困難である。
また、かりに非接触ICカード20のメモリ22に記憶されているVALUE値データを改ざんできたとしても処理回路21におけるVALUE値認証データ生成アルゴリズムが秘匿されているので、第3VALUE値認証データと第4VALUE値認証データとの不一致が起こり不正使用が発覚する。
特に、非接触ICカード20の内部において、第3VALUE値認証データの生成に使用した残額が、第4VALUE値認証データの生成に使用した残額より増えていないことを確認し、VALUE値データ内の金銭情報の改ざんを防止している。
さらに、非接触ICカード20は処理が簡単であり、構成も簡単になる。したがって、安価に製造でき、比較的低価格のプリペイドカードとしても適用できる。しかも機密性が高い。
また、以上の実施の形態においては、非接触ICカード20の認証およびメモリ22のVALUE値データの改ざんのチェックをリーダ/ライタ10と非接触ICカード20のみが行えるから、たとえば、中央の大型コンピュータを用いる必要がない。
【0045】
第2実施形態
第1の実施の形態として、リーダ/ライタ10と非接触ICカード20とを例示した。本発明の第2の実施の形態は、非接触ICカード20ではなく、接触式のICカードを用いた場合を例示する。
ただし、接触式のICカードを用いた場合、送受信用アンテナ15と送受信用アンテナ25とを介して無線通信する他は、上述したプリペイドICカードシステムと同様である。
なお、接触式ICカードも用いた場合、視覚的に接続関係が理解しやすいし、接続し易いから、非接触ICカードに比較して改ざんされやすい傾向にある。逆に言えば、非接触ICカード20は使用する無線周波数などの条件が知らないと改ざん用リーダ/ライタなどとの接続が難しいから、構成的に機密性が高いと言える。
しかしながら、この点を除けば、第2実施の形態も第1実施の形態と同様である。
【0046】
〔その他の適用例〕
以上プリペイドICカードシステムとして、公衆電話機用プリペイドカードについて例示したが、本発明のプリペイドICカードおよびプリペイドICカードシステムは種々のプリペイドカードおよびプリペイドシステムに適用できる。
【0047】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ICプリペイドカードシステムにおいて、プリペイドカードとそれを処理するリーダ/ライタとの両者の認証をしているから、偽造などに耐用性があり、機密性の高い処理ができる。
【0048】
さらに本発明においてはプリペイドカードのデータの改ざんが困難である。
【0049】
本発明のプリペイドICカードシステムはリーダ/ライタのみでプリペイドカードの処理が可能であり、たとえば、中央センタの大型コンピュータなどと接続する必要がない。したがって、簡単な構成で高い機密性を実現できたプリペイドICカードシステムである。
【0050】
本発明のプリペイドカードは低価格で製造できるから、広範囲なプリペイドカードとして活用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明のプリペイドICカードシステムの実施の形態としての構成図である。
【図2】 図2は図1に図解したプリペイドICカードシステムの実施の形態としてのフローチャートである。
【符号の説明】
10・・リーダ/ライタ
11・・コンピュータ、12・・メモリ、13・・変調回路
14・・復調回路、15・・送受信用アンテナ
16・・クロック信号発生回路、17・・電源
20・・非接触ICカード
21・・処理回路、22・・メモリ、23・・変調回路
24・・復調回路、25・・送受信用アンテナ
26・・クロック抽出回路、27・・電源回路

Claims (11)

  1. 少なくとも現在の残額とを含む金銭情報を含むVALUE値データが記憶されるメモリと、演算回路とを有するプリペイドICカードと、
    演算処理手段を有するリーダ/ライタと
    を備えたプリペイドICカードシステムであって、
    前記リーダ/ライタは乱数を用いて認証キーを生成し、
    前記ICカードは前記リーダ/ライタで生成された認証キーを受信し、受信した認証キーと前記メモリに記憶されているVALUE値データに含まれる金銭情報とを演算して第1VALUE値認証データを生成して前記メモリに記憶し、該生成した第1VALUE値認証データと前記VALUE値データとを送出し、
    前記リーダ/ライタは前記第1VALUE値認証データと前記VALUE値データとを受信し、前記認証データと、前記第1VALUE値認証データを生成するときに使用した前記受信したVALUE値データ内の金銭情報とを演算して第2VALUE値を生成し、前記受信した第1VALUE値認証データと該生成した第2VALUE値認証データとが一致するか否かを判定し、一致しているとき前記第2VALUE値認証データを送出し、
    前記ICカードは、前記第2VALUE値認証データを受信し、該受信した第2VALUE値認証データと前記メモリに記憶されている当該ICカード内で生成した前記第1VALUE値認証データとが一致しているか否かを判定し、一致しているとき、当該非接触ICカードの保持する固有キーと前記VALUE値データに含まれる金銭情報とを演算して第4VALUE値認証データを生成し、
    前記ICカードは、前回当該ICカードを使用したことによって更新された金銭情報と前記固有キーとを演算して生成されて前記メモリに記憶されている第3VALUE値認証データと前記第4VALUE値認証データとが一致しているか否かを判定し、一致しているとき前記リーダ/ライタに正常を示す信号を送出し、
    前記リーダ/ライタは、前記正常を示す信号の受信に応じて当該ICカードの使用を許可し、該使用に応じた課金処理を行い、課金処理結果を前記ICカードに送出し、
    前記ICカードは、前記リーダ/ライタから送出された課金結果を受信し、該課金結果に基づいて前記メモリに記憶されているVALUE値データ内の金銭情報を更新し、該更新したVALUE値データ内の金銭情報をメモリに記憶するとともに、前記第4VALUE値認証データを生成したときと同じ方法で前記金銭情報と前記固有キーとを演算して前記第3VALUE値認証データを生成して前記メモリに記憶する、
    プリペイドICカードシステム。
  2. 前記第1および第2VALUE値認証データを生成するために使用する前記VALUE値データに含まれる金銭情報として、プリペイド金額の初期値(初期金額値)と現在の残額、または、現在の残額を用いる、
    請求項1に記載のプリペイドICカードシステム。
  3. 前記第3、第4VALUE値認証データを生成するために使用する前記VALUE値データに含まれる金銭情報として、プリペイド金額の初期値(初期金額値)と現在の残額、または、現在の残額を用いる、
    請求項1に記載のプリペイドICカードシステム。
  4. 前記リーダ/ライタは、時間とともに変化する乱数を用いて前記認証キーを生成する、
    請求項1プリペイドICカードシステム。
  5. 前記リーダ/ライタは所定の高周波で信号を送受信するアンテナを有し、該アンテナから前記ICカードの動作用電力と送信信号を送出し、および受信信号を受信し、
    前記プリペイドICカードは所定の高周波で信号を送受信するアンテナを有する非接触式ICカードであり、該ICカードで受信した電力で前記ICカード内の回路の給電を行い、クロック信号を抽出し、抽出したクロック信号を前記ICカード内の回路のクロック信号として用いる
    請求項1〜4いずれか記載のプリペイドICカードシステム。
  6. 少なくとも現在の残額とを含む金銭情報を含むVALUE値データが記憶されるメモリと、演算回路とを有し、リーダ/ライタと協働して当該プリペイドICカードが使用した金額を更新する、プリペイドICカードであって、
    前記リーダ/ライタが乱数を用いて生成した認証キーを受信し、
    該受信した認証キーと前記メモリに記憶されているVALUE値データに含まれる金銭情報とを演算して第1VALUE値認証データを生成して前記メモリに記憶し、該生成した第1VALUE値認証データと前記VALUE値データとを前記リーダ/ライタに送出し、
    前記リーダ/ライタにおいて、前記受信したVALUE値データに含まれる金銭情報のうち前記第1VALUE値認証データの生成に使用した金銭情報と同じ金銭情報と、前記認証キーとを演算して生成した第2VALUE値認証データと前記受信した第1VALUE値認証データとが一致しているとき送出される前記第2VALUE値認証データを受信し、
    前記受信した第2VALUE値認証データと前記メモリに記憶されている前記第1VALUE値認証データとが一致しているか否かを判定し、一致しているとき当該非接触ICカードの保持する固有キーと前記VALUE値データに含まれる金銭情報とを演算して第4VALUE値認証データを生成し、
    前回当該ICカードを使用したことによって更新された金銭情報と前記固有キーとを演算して生成されて前記メモリに記憶されている第3VALUE値認証データと前記第4VALUE値認証データとが一致しているか否かを判定し、一致しているとき前記リーダ/ライタに正常を示す信号を送出し、
    前記リーダ/ライタにおいて前記正常を示す信号の受信に応じて当該ICカードの使用を許可し、該使用に応じた課金処理を行った結果を受信し、
    該受信した課金結果に基づいて前記メモリに記憶されているVALUE値データ内の金銭情報を更新し、該更新したVALUE値データ内の金銭情報をメモリに記憶するとともに、前記第4VALUE値認証データを生成したときと同じ方法で前記金銭情報と前記固有キーとを演算して前記第3VALUE値認証データを生成して前記メモリに記憶する、
    処理を行う、プリペイドICカード。
  7. 少なくとも現在の残額とを含む金銭情報を含むVALUE値データが記憶されるメモリと、演算回路とを有し、リーダ/ライタと協働して当該プリペイドICカードが使用した金額を更新する、プリペイドICカードであって、
    前記リーダ/ライタが乱数を用いて生成した認証キーを入力する手段と、
    受信した認証キーと前記メモリに記憶されているVALUE値データに含まれる金銭情報とを演算して第1VALUE値認証データを生成して前記メモリに記憶し、該生成した第1VALUE値認証データと前記VALUE値データとを前記リーダ/ライタに送出する手段と、
    前記リーダ/ライタにおいて、前記受信したVALUE値データに含まれる金銭情報のうち前記第1VALUE値認証データの生成に使用した金銭情報と同じ金銭情報と、前記認証キーとを演算して生成した第2VALUE値認証データと前記受信した第1VALUE値認証データとが一致しているとき送出される前記第2VALUE値認証データを受信する手段と、
    前記受信した第2VALUE値認証データと前記メモリに記憶されている前記第1VALUE値認証データとが一致しているか否かを判定し、一致しているとき当該非接触ICカードの保持する固有キーと前記VALUE値データに含まれる金銭情報とを演算して第4VALUE値認証データを生成する手段と、
    前回当該ICカードを使用したことによって更新された金銭情報と前記固有キーとを演算して生成されて前記メモリに記憶されている第3VALUE値認証データと前記第4VALUE値認証データとが一致しているか否かを判定し、一致しているとき前記リーダ/ライタに正常を示す信号を送出する手段と、
    前記リーダ/ライタにおいて前記正常を示す信号の受信に応じて当該ICカードの使用を許可し、該使用に応じた課金処理を行った結果を受信する手段と、
    該受信した課金結果に基づいて前記メモリに記憶されているVALUE値データ内の金銭情報を更新し、該更新したVALUE値データ内の金銭情報をメモリに記憶するとともに、前記第4VALUE値認証データを生成したときと同じ方法で前記金銭情報と前記固有キーとを演算して前記第3VALUE値認証データを生成して前記メモリに記憶する手段と
    を有する、プリペイドICカード。
  8. 前記第1および第2VALUE値認証データを生成するために使用する前記VALUE値データに含まれる金銭情報として、プリペイド金額の初期値(初期金額値)と現在の残額、または、現在の残額を用いる、
    請求項6または7に記載のプリペイドICカード。
  9. 前記第3、第4VALUE値認証データを生成するために使用する前記VALUE値データに含まれる金銭情報として、初期金額値と現在の残額、または、現在の残額を用いる、
    請求項6または7に記載のプリペイドICカード。
  10. 前記リーダ/ライタにおいて生成される前記認証キーは時間の経過とともに変化する乱数を用いて生成される、
    請求項6または7に記載のプリペイドICカード。
  11. 前記プリペイドICカードはアンテナを有する非接触式ICカードである、
    請求項6または7に記載のプリペイドICカード。
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