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JP3865106B2 - Method for forming silicon film pattern - Google Patents

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JP3865106B2
JP3865106B2 JP2000098154A JP2000098154A JP3865106B2 JP 3865106 B2 JP3865106 B2 JP 3865106B2 JP 2000098154 A JP2000098154 A JP 2000098154A JP 2000098154 A JP2000098154 A JP 2000098154A JP 3865106 B2 JP3865106 B2 JP 3865106B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、集積回路、薄膜トランジスタ、光電変換装置、及び感光体用途等に応用されるシリコン膜パターンの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
集積回路や薄膜トランジスタ等に応用されるシリコン薄膜のパターン形成は、熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法などにより基板全面にアモルファスやポリシリコンの膜を形成した後、フォトリソグラフィーにて不要なシリコン膜部分を除去することによって行われるのが一般的である。これらのCVD法には、モノシランガスやジシランガスの熱CVD法やプラズマCVD、光CVD等が利用されている。一般的にはポリシリコンは熱CVDで、またアモルファスシリコンはプラズマCVDが広く用いられており、薄膜トランジスターを有する液晶表示素子、太陽電池などの製造に利用されている。
【0003】
しかしこれらのCVD法とフォトリソグラフィーによるシリコン膜パターンの形成においては、プロセス面では以下の点で更なる改良が待たれていた。▲1▼気相反応を用いるため気相でシリコンの粒子が発生するため装置の汚染や異物の発生による生産歩留まりが低い。▲2▼原料がガス状であるため、表面に凹凸のある基板上には均一膜厚のものが得られにくい。▲3▼膜の形成速度が遅いため生産性が低い。▲4▼プラズマCVD法においては複雑で高価な高周波発生装置や真空装置などが必要である。▲5▼フォトリソグラフィーはプロセスが複雑であり、原料の使用効率も低く、レジストやエッチング液などの大量の廃棄物が発生する。
【0004】
また、材料面では毒性、反応性の高いガス状の水素化ケイ素を用いるため取り扱いに難点があるのみでなく、ガス状であるため密閉状の真空装置が必要である。一般にこれらの装置は大掛かりなもので装置自体が高価であるのみでなく、真空系やプラズマ系に多大のエネルギーを消費するため製品のコスト高に繋がっている。
【0005】
近年、これに対して真空系を使わずに液体状の水素化ケイ素を塗布する方法が提案されている。特開平1―29661号公報にはガス状の原料を冷却した基板上に液体化して吸着させ、化学的に活性な原子状の水素と反応させてシリコン系の薄膜を形成する方法が開示されているがが、原料の水素化ケイ素を気化と冷却を続けて行うため複雑な装置が必要になるのみでなく、膜厚の制御が困難である。
【0006】
また、特開平7―267621号公報には、低分子量の液体状の水素化ケイ素を基板に塗布する方法が開示されているが、この方法は系が不安定なために取り扱いに難点があるとともに、液体状であるため、大面積基板に応用する場合に均一膜厚を得るのが困難である。
【0007】
一方、固体状の水素化ケイ素ポリマーの例が英国特許GB−2077710Aに報告されているが、溶媒に不溶なためコーティングによる膜を形成することができない。
【0008】
更に、太陽電池の製造を目的として特開平9―237927号公報にはポリシランの溶液を基板上に塗布した後、熱分解してシリコン膜を遊離させる方法が開示されている。しかし、炭素を含有するケイ素化合物では、熱分解或いは紫外線照射による光分解では炭素が不純物として多量に残ってしまうため電気特性の優れたアモルファス或いは多結晶シリコン膜を得ることが困難である。
【0009】
シリコン膜は通常、周期律表の第3族元素や第5族元素でドーピングし、p型またはn型の半導体として使用される。これらのドーピングは通常は、シリコン膜を形成した後、熱拡散やイオン注入法により行われるが、上記のように液体から成膜する場合には、特開平9―237927号公報に開示されているようにp型、n型の導電型を与えるアルキル化合物をポリシラン溶液に添加し塗布する方法或いはドーパント源を含有する雰囲気中でポリシラン溶液を塗布した膜を熱分解する方法がある。しかし、前者ではポリシランとドーパント含有アルキル化合物の溶解性の違いから均一にドープされた膜が得られなかったり、炭素を含有しているため上述したように最終的に形成された膜に多量の炭素が不純物として残ってしまう。また、後者ではドープ量の制御が困難である。
【0010】
これに対しては、特願平11−090312のように、環系を有する比較的安定なシラン化合物や変性シラン化合物を含む液体を塗布した後、熱分解によりドープ量の制御されたシリコン膜を成膜する方法がある。
【0011】
通常、このようにして成膜されたシリコン薄膜は、用途に応じた所望の形状にパターニングする必要がある。パターニングの方法としては、通常はフォトリソグラフィーが用いられる。一般的に、フォトリソグラフィーは次のような工程を経てパターニングが行われる。まず、パターニングを行う薄膜を基板全面に形成する。さらに、レジストコート、露光、現像、リンスなどを経てレジストパターンを形成する。その後に、レジストパターンをマスクとしてエッチングを行い不要な部分を除去して所望のパターン形状を得る。フォトリソグラフィーでは高精細のパターニングが可能であるが、一般的に、以上で述べたように、非常に多くの工程を必要とするのに加えて、エッチングの工程で問題が発生しやすい。いろいろな材料の薄膜に対してオールマイティーなエッチング条件というもうのは存在しないため、各薄膜に対して、エッチングガスなど各種のエッチング条件を調整する必要がある。さらに、エッチング時の機能性薄膜へのダメージ、レジストに対する選択比などの問題も、所望のパターンの機能性薄膜を得る上で大きな課題となる。また、レジスト、現像液、洗浄液などの廃棄物を生じ得るという問題もある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、うに、シリコン膜を液体材料から成膜してパターニングを行うにあたって、ミクロンオーダーの精度を有し、尚且つ、簡便な工程で良質な特性のシリコン膜パターンを得る方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明では、従来のシリコン膜パターンの形成方法と本質的に異なる新しい方法を提供するもので、有機ケイ素化合物を含有する溶液を基板上に塗布した後、熱分解および/または光処理によって、基板上に電子材料としての特性を有する所望のシリコン膜を形成する方法において、従来のようにフォトリソグラフィーによってパターニングするのではなく、あらかじめ撥液部と親液部のパターンを形成した基板上に液体材料をスピンコート法やインクジェット法などによって、親液部のみに選択的に液体を塗布し、その後の熱処理などによってシリコン膜パターンに変換することにより、簡単な工程で精度よくシリコン膜パターンを形成する方法を提供することにある。
【0014】
即ち、本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意研究した結果、基板表面に有機分子膜を用いて、親液部と撥液部とを所定のパターンに形成する工程と、有機ケイ素化合物を含有した液体を前記基板上の親液部に選択的に塗布する工程と、熱処理および/または光処理によって前記液体の塗布膜をシリコン膜に変換する工程と、から成るシリコン膜パターンの形成方法によって、簡単な工程で精度よくシリコン膜パターンを形成できることを見出し、本発明を完成した。
【0015】
本発明に用いられる基板としては、Siウエハー、石英ガラス、ガラス、プラスチックフィルム、金属基板など各種のものを用いることができ、また、基板表面に半導体膜、金属膜、誘電体膜、有機膜などが下地層として形成されていても問題はない。
【0016】
本発明の有機分子膜とは、基板上でフォトリソグラフィー等のパターニング技術によって、所定の有機分子膜のパターンを形成できるものである。有機分子膜は基板に結合可能な官能基と、その反対側に親液基あるいは撥液基といった基板の表面性を改質する(表面エネルギーを制御する)官能基と、これらの官能基を結ぶ炭素の直鎖あるいは一部分岐した炭素鎖を備えており、基板に結合して自己組織化して分子膜、例えば単分子膜を形成する。
【0017】
本発明において基板表面に形成される自己組織化膜とは、基板など下地層等構成原子と反応可能な結合性官能基とそれ以外の直鎖分子とからなり、該直鎖分子の相互作用により極めて高い配向性を有する化合物を、配向させて形成された膜である。前記自己組織化膜はフォトレジスト材等の樹脂膜とは異なり、単分子を配向させて形成されているので、極めて膜厚を薄くすることができ、しかも、分子レベルで均一な膜となる。即ち、膜の表面に同じ分子が位置するため、膜の表面に均一でしかも優れた撥液性や親液性を付与することができ、微細なパターニングをする際に特に有用である。
【0018】
例えば、前記の高い配向性を有する化合物として、後述するフルオロアルキルシランを用いた場合には、膜の表面にフルオロアルキル基が位置するように各化合物が配向されて自己組織化膜が形成されるので、膜の表面に均一な撥液性が付与される。
【0019】
自己組織化膜を形成する化合物としては、ヘプタデカフルオロテトラヒドロデシルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロテトラヒドロデシルトリクロロシラン、トリデカフルオロテトラヒドロオクチルトリクロロシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等のフルオロアルキルシラン(以下、「FAS」という)を挙げることができる。使用に際しては、一つの化合物を単独で用いるのも好ましいが、2種以上の化合物を組み合わせて使用しても、本発明の所期の目的を損なわなければ制限されない。また、本発明においては、前記の自己組織化膜を形成する化合物として、前記FASを用いるのが、基板との密着性及び良好な撥液性を付与する上で好ましい。FASをパターニングすることによって親液部と撥液部のパターンを作ることができる。FASが存在する部分が撥液部となる。
【0020】
FASは、RnSiX(4-n)(Xは加水分解基)の構造式を持ち、加水分解によりシラノールを形成して、基板(ガラス、シリコン)等の下地のヒドロキシル基と反応してシロキサン結合で基板と結合する。一方、Rは(CF3)(CF2)等のフルオロアルキル基を有するため、基板等の下地表面を濡れない(表面エネルギーが低い)表面に改質する。
【0021】
次いで、親液部について述べる。後述する紫外線などにより自己組織化膜が除去された領域は、ヒドロキシル基が表面に存在する。このため、FASの領域に比べて非常に濡れ易い性質を示す。従って、基板全面にFASを形成した後に、一部の領域のFASを除去すると、その領域は親液性を示し、親液性と撥液性のパターンが形成されることになる。
【0022】
さらに、FASが除去された領域に第2の自己組織化膜を形成することも可能である。第2の化合物の結合性官能基が、ヒドロキシル基と結合して第2の自己組織化膜を形成する。第2の化合物の表面を改質する官能基として、より親液性を示すもの、あるいは、機能性液体原料と親和性の高いものを選ぶことにより、より安定なパターニングが可能となる。
【0023】
なお、自己組織化膜は、例えば、‘An Introduction to ULTRATHIN ORGANIC FILMS: Ulman, ACADEMIC PRESS’に詳しく開示されている。
【0024】
本発明では、上記のような有機分子膜を用いて、基板上に親液部と撥液部とを所定のパターンに形成した後、有機ケイ素化合物を含有した液体を前記基板上の親液部に選択的に塗布し、その後の熱処理および/または光処理によって塗布膜がシリコン膜に変換される。ここで用いられる有機ケイ素化合物は、一般式Sinm(ここで、Xは水素原子および/またはハロゲン原子を表し、nは3以上の整数を表し、mはnまたは2n−2または2nまはた2n+2の整数を表す)で表される環系を有するシラン化合物であることを特徴とする。ここでnは3以上であるが、熱力学的安定性、溶解性、精製の容易性などの点でnは5〜20程度、特に5あるいは6の環状シラン化合物が好ましい。5より小さい場合にはシラン化合物自体が環による歪みにより不安定になるため取り扱いに難点が生じる。またnが20より大きい場合にはシラン化合物の凝集力に起因する溶解性の低下が認められ使用する溶媒の選択が狭まる。
また、本発明に使用するシラン化合物の一般式Sinm中のXは水素原子および/またはハロゲン原子である。これらのシラン化合物はシリコン膜への前駆体化合物であるため、熱処理および/または光処理で最終的にはアモルファス或いは多結晶状シリコンにする必要があり、ケイ素−水素結合、ケイ素−ハロゲン結合は上記の処理で開裂し新たにケイ素−ケイ素結合が生じ最終的にシリコンへと変化されるものである。ハロゲン原子としては、通常フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子であり、上記結合開裂の点で塩素、臭素が好ましい。Xは水素原子単独またはハロゲン原子単独でもよいし、水素原子とハロゲン原子の総和がmとなるような部分ハロゲン化シラン化合物でもよい。
【0025】
本発明の一般式Sinmで表されるシラン化合物の具体例として、m=2n+2である具体例としては、トリシラン、テトラシラン、ペンタシラン、ヘキサシラン、ヘプタシランなどの水素化シラン、またこれらの水素原子の一部またはすべてをハロゲン原子に置換したものが、m=2nである具体例としてはシクロトリシラン、シクロテトラシラン、シクロペンタシラン、シリルシクロペンタシラン、シクロヘキサシラン、シリルシクロヘキサシラン、シクロヘプタシラン、などの一個の環系を有する水素化シラン化合物およびこれらの水素原子の一部またはすべてをハロゲン原子に置換したヘキサクロルシクロトリシラン、トリクロルシクロトリシラン、オクタクロルシクロテトラシラン、テトラクロルシクロテトラシラン、デカクロルシクロペンタシラン、ペンタクロルシクロペンタシラン、ドデカクロルシクロヘキサシラン、ヘキサクロルシクロヘキサシラン、テトラデカクロルシクロヘプタシラン、ヘプタクロルシクロヘプタシラン、ヘキサブロモシクロトリシラン、トリブロモシクロトリシラン、ペンタブロモシクロトリシラン、テトラブロモシクロトリシラン、オクタブロモシクロテトラシラン、テトラブロモシクロテトラシラン、デカブロモシクロペンタシラン、ペンタブロモシクロペンタシラン、ドデカブロモシクロヘキサシラン、ヘキサブロモシクロヘキサシラン、テトラデカブロモシクロヘプタシラン、ヘプタブロモシクロヘプタシランなどのハロゲン化環状シラン化合物が、m=2n−2である具体例としては、1、1’−ビスシクロブタシラン、1、1’−ビスシクロペンタシラン、1、1’−ビスシクロヘキサシラン、1、1’−ビスシクロヘプタシラン、1、1’−シクロブタシリルシクロペンタシラン、1、1’−シクロブタシリルシクロヘキサシラン、1、1’−シクロブタシリルシクロヘプタシラン、1、1’−シクロペンタシリルシクロヘキサシラン、1、1’−シクロペンタシリルシクロヘプタシラン、1、1’−シクロヘキサシリルシクロヘプタシラン、スピロ[2、2]ペンタシラン、スピロ[3、3]ヘプタタシラン、スピロ[4、4]ノナシラン、スピロ[4、5]デカシラン、スピロ[4、6]ウンデカシラン、スピロ[5、5]ウンデカシラン、スピロ[5、6]ドデカシラン、スピロ[6、6]トリデカシランなどの2個の環系を有する水素化シラン化合物およびこれらの水素原子の一部またはすべてをSiH3基やハロゲン原子に置換したシラン化合物が、m=nである具体例としては下記式の化合物1〜化合物5で表される多環系を有する水素化シラン化合物およびこれらの水素原子の一部またはすべてを部分的にSiH3基やハロゲン原子に置換したシラン化合物を挙げることができ、これらは2種以上を混合して使用することもできる。これらの内、溶媒への溶解性の点で1、1’−ビスシクロペンタシラン、1、1’−ビスシクロヘキサシラン、スピロ[4、4]ノナシラン、スピロ[4、5]デカシラン、スピロ[5、5]ウンデカシラン、スピロ[5、6]ドデカシランおよびこれらの骨格にSiH3基を有するケイ素化合物が特に好ましい。
【0026】
【化1】

Figure 0003865106
【0027】
さらに、これらのシラン化合物は必要に応じてホウ素やリンなどの第三族あるいは第五族の元素で変性した化合物を使用することもできる。変性シラン化合物の具体例としては、炭素原子を含まないものが好ましく、一般式Siabc(ここで、Xは水素原子および/またはハロゲン原子を表し、Yはホウ素原子またはリン原子を表し、aは3以上の整数を表し、bはa以上で2a+c+2以下の整数を表し、cは1以上でa以下の整数を表す)で表される変性シラン化合物が挙げられる。ここで、熱力学的安定性、溶解性、精製の容易性などの点でaとcの和が5〜20程度、特に5あるいは6の変性シラン化合物が好ましい。a+cが5より小さい場合には変性シラン化合物自体が環による歪みにより不安定になるため取り扱いに難点が生じる。またa+cが20より大きい場合には変性シラン化合物の凝集力に起因する溶解性の低下が認められ使用する溶媒の選択が狭まる。
また、上記変性シラン化合物の一般式Siabc中のXは、上記のSinmで表される無変性のシラン化合物の一般式中におけるXと同様に水素原子および/またはハロゲン原子であり、通常フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子であり、上記結合開裂の点で塩素、臭素が好ましい。Xは水素原子単独またはハロゲン原子単独でもよいし、水素原子とハロゲン原子の総和がbとなるような部分ハロゲン化シラン化合物でもよい。
【0028】
これらの変性シラン化合物の具体例としては、下記式で表される化合物6〜27を挙げることができる。
【0029】
【化2】
Figure 0003865106
【0030】
【化3】
Figure 0003865106
【0031】
ここで、化合物8、9、10、18、19、20中のnは0以上の整数を表し、化合物26および化合物27中のmは2以上の整数を表す。なお、これらの式ではホウ素による変性シラン化合物のみを挙げたが、リンによる変性シラン化合物としてもホウ素による変性シラン化合物と同様の骨格を有する変性シラン化合物を挙げることができる。
【0032】
本発明の変性シラン化合物は、変性シラン化合物のみで使用してもよいし、変性されていない前記シラン化合物と混合して使用することができる。変性シラン化合物と変性されていないシラン化合物との混合割合はホウ素あるいはリンの変性元素の含有率により異なるが、ケイ素原子に対して変性元素が1ppb〜25%程度である。
本発明では上記のシラン化合物または上記のシラン化合物と上記の変性シラン化合物の混合物を溶媒に溶解した液体を、基板上の親液部にのみ選択的に塗布する。ここで使用する溶媒は室温での蒸気圧が0.001〜200mmHgであるものが好ましい。蒸気圧が200mmHgより高い場合には、塗布膜を形成する時に溶媒が先に蒸発してしまい良好な塗布膜を形成することが困難となるためである。一方、室温での蒸気圧が0.001mmHgより低い溶媒の場合、乾燥が遅くなり塗布膜中に溶媒が残留しやすくなり、後工程の熱および/または光処理後に良質のシリコン膜が得られ難い。また、上記溶液の塗布を後述のインクジェット装置によって行う場合には、溶媒の蒸気圧は0.001〜50mmHgであることが望ましい。蒸気圧が50mmHgより高い場合には、インクジェット装置で液滴を吐出する際に乾燥によるノズル詰まりが起こりやすく、安定な吐出が困難となるためである。一方、蒸気圧が0.001mmHgより低い場合には吐出したインクの乾燥が遅くなりシラン化合物に溶媒が残留し易くなり、後工程の熱および/または光処理後にも良質のシリコン膜が得られ難い。
本発明で使用する溶媒としては、上記シラン化合物を溶解し溶媒と反応しないものであれば特に限定されないが、n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、トルエン、キシレン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロへキシルベンゼンなどの炭化水素系溶媒の他、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサンなどのエーテル系溶、さらにプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノンなどの極性溶媒を挙げることができる。これらの内、有機ケイ素化合物の溶解性と該溶液の安定性の点で炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒が好ましく、さらに好ましい溶媒としては炭化水素系溶媒を挙げることができる。これらの溶媒は、単独でも、或いは2種以上の混合物としても使用できる。
【0033】
上記シラン化合物を溶媒に溶解する場合の濃度は1〜80重量%程度であり、所望のシリコン膜厚に応じて調整することができる。80重量%を超えると析出しやすく均一な塗布膜が得られない。
【0034】
本発明で用いられる、上記シラン化合物の溶液は、目的の機能を損なわない範囲で必要に応じてフッ素系、シリコーン系、ノニオン系などの表面張力調節材を微量添加することができる。このノニオン系表面張力調節材は、溶液の塗布対象物への濡れ性を良好化し、塗布した膜のレベルリング性を改良し、塗膜のぶつぶつの発生、ゆず肌の発生などを防止しに役立つものである。
【0035】
かくして調製したシラン化合物の溶液の粘度は1〜50mPa・sであることが好ましい。後述のインクジェット装置にて溶液を塗布する場合、粘度が1mPa・sより小さい場合にはノズル周辺部がインクの流出により汚染され易く、また粘度が50mPa・sより大きい場合は、ノズル孔での目詰まり頻度が高くなり円滑な液滴の吐出が困難となるためである。
【0036】
さらに、かくして調製したシラン化合物の溶液の表面張力は20〜70dyn/cmの範囲に入ることが望ましい。後述のインクジェット装置にて溶液を塗布する場合、表面張力が20dyn/cm未満であると、インク組成物のノズル面に対する濡れ性が増大するため飛行曲がりが生じ易くなり、70dyn/cmを超えるとノズル先端でのメニスカスの形状が安定しないためインク組成物の吐出量、吐出タイミングの制御が困難になるためである。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のシリコン膜パターンの製造方法を図1〜6を参照して説明する。シリコン膜のパターン形成工程は次のような▲1▼〜▲3▼の工程で行われる、▲1▼基板11表面に有機分子膜12を形成し、有機分子膜12を利用して親液部11aと撥液部11bとを所定のパターンで形成するパターン形成工程(図1〜3)、▲2▼スピンコート法やインクジェット法などにより、親液部11aに選択的に有機ケイ素化合物の溶液14を塗布する工程(図4、5)、▲3▼塗布膜を熱処理および/または光処理によってシリコン膜16に変換する工程(図5、6)。
【0038】
▲1▼有機分子膜のパターン形成工程
まず、図1に示すように、基板11表面に前述のFASなどからなる有機分子膜12を形成する。有機分子膜12は、既述の原料化合物と基板とを同一の密閉容器中に入れておき、室温の場合は2〜3日程度の間放置すると基板上に形成される。また、密閉容器全体を100℃程度に保持することにより、3時間程度で基板上に形成される。以上に述べたのは、気相からの有機分子膜の形成法であるが、液相からも有機分子膜は形成可能である。例えば、原料化合物を含む溶媒中に基板を浸積し、洗浄、乾燥することで基板上に有機分子膜が得られる。
【0039】
次いで、図2、3に示すように、後で形成するシリコン膜のパターンに合わせて有機分子膜12をパターニングする。基板表面が露出した露出部分が液体材料に対して濡れ性を持った親液部11aとなり、有機分子膜12が残存している部分は液体材料に対して濡れ性を持っていない撥液部11bとなる。
【0040】
有機分子膜のパターニング方法としては、紫外線照射法、電子ビーム照射法、X線照射法、Scanning Probe microscope(SPM)法等が適用可能である。本発明においては、紫外線照射法が好ましく用いられる。紫外線照射法は、図2に示すように、シリコン膜のパターンを形成するための開口が形成されているフォトマスク13を介して所定の波長の紫外光を有機分子膜12に対して照射することにより行われる。このように紫外光を照射することにより、有機分子膜12を形成している分子が分解、除去されてパターニングが行われる。従って、紫外線照射法では、親液部11a及び撥液部11bのパターンは、それぞれのフォトマスクに形成されたパターンに合わせて形成できる。
【0041】
この際採用される紫外光の波長及び照射時間は、有機分子膜の原料化合物に応じて適宜決定されるが、FASの場合は200nm以下の波長の紫外光が好ましく用いられる。
【0042】
また、有機分子膜を最初に基板全面に形成する前に、基板表面に紫外光を照射したり、溶媒により洗浄したりして、前処理を施すことが望ましい。
【0043】
▲2▼有機ケイ素化合物溶液の塗布工程
次に、上記のように有機分子膜がパターニングされた基板の親液部11aのみに有機ケイ素化合物の溶液14を選択的に塗布する(図4)。塗布の方法としては、スピンコート法、ロールコート法、カーテンコート法、ディップコート法、スプレー法、インクジェット法などの方法を用いることができる。塗布は一般には室温以上の温度で行われる。室温以下の温度では有機ケイ素化合物の溶解性が低下し一部析出する場合がある。また塗布する場合の雰囲気は、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガス中で行うことが好ましい。さらに必要に応じて水素などの還元性ガスを混入したものが好ましい。スピンコート法を用いる場合のスピナーの回転数は形成する薄膜の膜厚、塗布溶液の組成により決まるが一般に100rpm〜5000rpm、好ましくは300rmp〜3000rpmが用いられる。
【0044】
また、本発明の有機ケイ素化合物溶液の塗布方法として、インクジェット法を用いることは特に好ましい。親液部11aのみをねらって、必要量だけ塗布できるためである。これにより、スピンコート法などの場合とちがって、膜厚のコントロールが容易となり、基板上の異なった場所には異なった膜厚のシリコン膜を形成することが可能となる。また、必要な場所のみに塗布するため、材料の使用量が少なくてすむというメリットもある。
【0045】
本発明で使用するインクジェット方式の液滴吐出装置は任意の液滴を一定量吐出できるものであれば如何なる機構のものでもよく、特に数十ng程度の液滴を形成、吐出できる圧電素子を用いたインクジェット方式、ヒーターの熱エネルギーを利用して気泡を発生させるバブルジェット方式などいづれの方式のものでも構わない。さらに必要に応じて上記のスピンコート、ディップコート、スプレーコート、ロールコート、カーテンコート等の一般的な塗布方式を組み合わせることもできる。上記インクジェット方式で上記有機ケイ素化合物の溶液を塗布するときの雰囲気は通常アルゴン、ヘリウム、窒素などの不活性ガス中であり、温度は溶液の特性により室温から100℃程度まで適宜選ぶことができる。
【0046】
塗布後、必要に応じて乾燥させて塗布膜15を得る(図5)。
【0047】
▲3▼熱処理および/または光処理によって塗布膜をシリコン膜に変換する工程
本発明の有機ケイ素化合物の塗布膜を形成された基板は、熱処理および/または光処理に供される。これらの処理を行う場合の雰囲気としては、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気中で行うが、必要に応じて水素などの還元性ガスをこれらに少量混合して使用することもできる。熱処理は、溶液を塗布後、溶媒の除去と金属シリコン膜への変換を目的に行うものである。溶媒を除去する場合の熱処理温度は溶媒の沸点(蒸気圧)、圧力および有機ケイ素化合物の熱的挙動により適宜定めれば良く、特に限定されるものではないが300℃以下で行うことが望ましい。金属シリコン膜への変換は通常アルゴン雰囲気中あるいは水素を含有したアルゴン中で100〜800℃程度で、好ましくは200〜600℃程度で、さらに好ましくは300℃〜500℃程度で処理され、一般に到達温度が約550℃以下の温度ではアモルファス状、それ以上の温度では多結晶状のシリコン膜が得られる。到達温度が300℃未満の場合は、有機ケイ素化合物の熱分解が十分に進行せず、十分な厚さのシリコン膜を形成できない場合がある。多結晶状のシリコン膜を得たい場合は、上記で得られたアモルファス状シリコン膜のレーザーアニールによって多結晶シリコン膜に変換することができる。上記レーザーアニールを行う場合の雰囲気も、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガス、もしくはそれらに水素などの還元性ガスを混入したものが好ましい。
【0048】
本発明の有機ケイ素化合物の塗布膜(15)は、塗布膜中の溶媒を除去する前および/または溶媒を除去した後に、不活性ガス雰囲気中で光処理に供される場合もある。溶媒可溶性の有機ケイ素化合物は本光処理による開環反応により溶媒不溶性の強靱な塗膜になるだけでなく、光処理の後におよび/または同時に行われる熱処理によって光学的電気的特性に優れたシリコン膜(16)に変換される。
【0049】
本発明で使用する光の光源としては、低圧あるいは高圧の水銀ランプ、重水素ランプあるいはアルゴン、クリプトン、キセノン等の希ガスの放電光の他、YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、XeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、ArClなどのエキシマレーザーなどを光源として使用することができる。これらの光源は一般には、10〜5000Wの出力のものが用いられるが、通常100〜1000Wで十分である。これらの光源の波長は有機ケイ素化合物および光開環した有機ケイ素化合物塗膜が多少でも吸収するものであれば特に限定されないが通常170nm〜600nmであり、レーザー光の使用が特に好ましい。これらの光処理時の温度は通常室温〜500℃であり、得られるシリコン膜の半導体特性に応じて適宜選ぶことができる。
【0050】
なお、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0051】
【実施例】
以下、実施例を参照して本発明を具体的に説明する。
【0052】
(実施例1)
石英ガラス基板上に、前処理として172nmの波長の紫外光を10mWで10分間照射して、クリーニングを行った。
次いで、有機分子膜のパターン形成工程を以下のように行った。
即ち、前記石英ガラス基板とFAS原料の一つであるヘプタデカフルオロテトラヒドロオクチルトリエトキシシランとを、同一の密閉容器に入れて48時間室温で放置することにより、該石英ガラス基板表面にフルオロアルキル基を有する自己組織化膜を形成した。そして、更に、所定のパターンを有するフォトマスクを介して、172nmの波長の紫外光を照射して、マスクしていない部位の自己組織化膜のみを選択的に除去して、親液部と撥液部とを形成した。
ここで、用いたフォトマスクの詳細は次の通りである。基板は、石英を用い、172nmの波長の紫外光を約60%を透過する。ラインアンドスペースと呼ばれる線状のパターンで、ラインのピッチは20μmとした。ラインの幅を変化させた領域を設け、その幅は、2μmから18μmまで2μm刻みで変化させた。パターンはクロム膜で作成されており、紫外光はクロム膜で遮られる。ライン状のパターンの幅を変えることにより、紫外光が照射される領域の面積の比率は、0.1から0.9の範囲を変化する。また、後述のインクジェット法による液滴塗布の場合の位置合わせ用に、合わせマークがフォトマスクの周辺部に4個所設けられている。
次に、シリコン膜パターンの形成工程を次のように行った。
シクロペンタシラン1gをトルエン20gに溶解した溶液を、アルゴン雰囲気中で上記のFASがパターンされた石英基板にスピンコートした。回転数は1000rpmであった。その結果、溶液は基板の親液部のみに付着した。この基板をアルゴン中で150℃で5分間乾燥し、引き続きアルゴン中で500℃で10分間熱処理を行った。その結果、親液部のみに膜厚60nmのシリコン膜が生じ、この膜をラマン分析すると100%アモルファス状態であった。さらに、上記基板を水素3%含有アルゴン雰囲気中で800℃にて10時間熱処理を行い、再びラマン測定を行ったところ、上記のアモルファス状シリコン膜パターンは100%多結晶シリコン膜に変換されていた。
【0053】
(実施例2)
実施例1と同じ工程にて、基板上にフルオロアルキル基を有する自己組織化膜のパターニングを行った。フォトマスクは実施例1と同じものを用いた。その後、この自己組織化膜がパターニングされた基板上にシリコン膜パターンの形成を以下のように行った。
1−ボラシクロヘキサシラン(化合物7)10mgとシクロヘキサシラン1gをテトラヒドロナフタレン20gに溶解した溶液を、水素3%含有アルゴン雰囲気中で上記のFASがパターンされた石英基板にスピンコートした。回転数は1000rpmであった。その結果、溶液は基板の親液部のみに付着した。基板温度は室温のままこの基板に500Wの高圧水銀灯で30分間紫外線を照射したところ、溶媒不溶のポリヒドロシランの膜が基板上の親液部のみに形成された。さらに引き続いて水素3%含有アルゴン雰囲気中で500℃で10分間熱処理を行った。その結果、上記のポリヒドロシランの膜はシリコン膜に変換された。このシリコン膜の膜厚は70nmで、ラマン分析の結果は100%アモルファス状態であった。また、このシリコン膜の組成分析の結果、ケイ素原子とホウ素原子の比は600:1であった。
【0054】
(実施例3)
実施例1と同じ工程にて、基板上にフルオロアルキル基を有する自己組織化膜のパターニングを行った。フォトマスクは実施例1と同じものを用いた。その後、この自己組織化膜がパターニングされた基板上にシリコン膜パターンの形成を以下のように行った。
1−ホスホシラヘキサプリズマン1mgとシリルシクロペンタシラン1gをテトラヒドロナフタレン20gに溶解した溶液を、アルゴン雰囲気中で上記のFASがパターンされた石英基板に圧電素子からなるインクジェット装置を用いてパターン塗布を行った。この際、前述の合わせマークが所定の位置になるように基板を保持しているステージを調整した後、上記自己組織化膜のパターニングに用いたフォトマスクのパターンを記憶させてあるコントローラーからインクジェット装置のヘッドを制御して、上記基板の親液部のみに液滴を塗布した。その結果、溶液は基板の親液部のみに付着した。この基板をアルゴン中で500Wの高圧水銀灯にて紫外線照射を行いながら、150℃で30分間乾燥した。その後、引き続きアルゴン中で500℃で10分間熱処理を行った。その結果、親液部のみに膜厚80nmのシリコン膜が生じ、この膜をラマン分析すると100%アモルファス状態であった。また、このアモルファス状シリコン膜の組成分析の結果、ケイ素原子とホウ素原子の比は6000:1であった。さらに、上記基板にアルゴン雰囲気中で波長308nmのエキシマレーザーを250mJ/cm2のエネルギー密度で照射し、再びラマン測定を行ったところ、上記のアモルファス状シリコン膜パターンは結晶化率90%多結晶シリコン膜に変換されていた。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、現像、リンス等といったフォトリソグラフィーとエッチングの工程が必要なく、簡便なプロセスでミクロンオーダーの精度を有するシリコン膜のパターニング技術を提供することができる。これにより、液体材料からのシリコン膜パターンの形成にインクジェット法を用いた場合でも高精度にできるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基板上に形成された有機分子膜の断面図。
【図2】有機分子膜のパターニングの工程を示す断面図。
【図3】有機分子膜がパターニングされた状態を示す断面図。
【図4】基板の親液部のみに液体材料が塗布された状態を示す断面図。
【図5】溶液を乾燥後、親液部に形成された有機ケイ素化合物の塗布膜の断面図。
【図6】有機ケイ素化合物の塗布膜を熱処理して形成されたシリコン膜の断面図。
【符号の説明】
11 基板
11a 親液部
11b 撥液部
12 自己組織化膜
13 フォトマスク
14 有機ケイ素化合物の溶液
15 有機ケイ素化合物の塗布膜
16 シリコン膜[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method of manufacturing a silicon film pattern applied to an integrated circuit, a thin film transistor, a photoelectric conversion device, and a photoreceptor use.
[0002]
[Prior art]
Silicon thin film pattern formation applied to integrated circuits, thin film transistors, etc. is performed by forming an amorphous or polysilicon film on the entire surface of the substrate by thermal CVD, plasma CVD, photo CVD, etc., and then unnecessary silicon by photolithography. This is generally done by removing the membrane portion. For these CVD methods, a monosilane gas or disilane gas thermal CVD method, plasma CVD, photo-CVD, or the like is used. In general, thermal CVD is widely used for polysilicon, and plasma CVD is widely used for amorphous silicon, which is used for manufacturing liquid crystal display elements having thin film transistors, solar cells, and the like.
[0003]
However, in the formation of a silicon film pattern by these CVD methods and photolithography, further improvements have been awaited in terms of processes. (1) Since silicon particles are generated in the gas phase due to the use of a gas phase reaction, the production yield due to contamination of the apparatus and generation of foreign substances is low. (2) Since the raw material is gaseous, it is difficult to obtain a film having a uniform thickness on a substrate having an uneven surface. (3) Productivity is low because the film formation rate is slow. (4) The plasma CVD method requires a complicated and expensive high-frequency generator or vacuum device. (5) The process of photolithography is complicated, the use efficiency of raw materials is low, and a large amount of waste such as resist and etching solution is generated.
[0004]
In addition, in terms of materials, gaseous silicon hydride having high toxicity and reactivity is used, so that not only handling is difficult, but since it is gaseous, a sealed vacuum device is required. In general, these devices are large-scale and are not only expensive, but also consume a lot of energy in the vacuum system and plasma system, leading to high product costs.
[0005]
In recent years, a method of applying liquid silicon hydride without using a vacuum system has been proposed. JP-A-1-29661 discloses a method of forming a silicon-based thin film by liquefying and adsorbing a gaseous raw material on a cooled substrate and reacting with chemically active atomic hydrogen. However, since the raw material silicon hydride is continuously vaporized and cooled, not only a complicated apparatus is required, but also the film thickness is difficult to control.
[0006]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-267621 discloses a method of applying a low molecular weight liquid silicon hydride to a substrate, but this method is difficult to handle because the system is unstable. Since it is liquid, it is difficult to obtain a uniform film thickness when applied to a large area substrate.
[0007]
On the other hand, although an example of a solid silicon hydride polymer is reported in British Patent GB-2077710A, since it is insoluble in a solvent, a film by coating cannot be formed.
[0008]
Further, for the purpose of manufacturing a solar cell, Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-237927 discloses a method in which a polysilane solution is applied on a substrate and then thermally decomposed to release a silicon film. However, in the case of silicon compounds containing carbon, it is difficult to obtain an amorphous or polycrystalline silicon film having excellent electrical characteristics because a large amount of carbon remains as an impurity by thermal decomposition or photolysis by ultraviolet irradiation.
[0009]
The silicon film is usually doped with a Group 3 element or a Group 5 element in the periodic table and used as a p-type or n-type semiconductor. These dopings are usually performed by thermal diffusion or ion implantation after forming a silicon film. However, in the case of forming a film from a liquid as described above, it is disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 9-237927. As described above, there are a method in which an alkyl compound giving p-type and n-type conductivity is added to the polysilane solution and coating, or a method in which the film coated with the polysilane solution is pyrolyzed in an atmosphere containing a dopant source. However, in the former, a uniformly doped film cannot be obtained due to the difference in solubility between polysilane and the dopant-containing alkyl compound, or a large amount of carbon is added to the finally formed film as described above because it contains carbon. Will remain as impurities. In the latter case, it is difficult to control the doping amount.
[0010]
For this, as in Japanese Patent Application No. 11-090312, a liquid containing a relatively stable silane compound having a ring system or a modified silane compound is applied, and then a silicon film whose dope amount is controlled by thermal decomposition is applied. There is a method of forming a film.
[0011]
Usually, the silicon thin film formed in this way needs to be patterned into a desired shape according to the application. As a patterning method, photolithography is usually used. Generally, photolithography is patterned through the following steps. First, a thin film to be patterned is formed on the entire surface of the substrate. Further, a resist pattern is formed through resist coating, exposure, development, rinsing and the like. Thereafter, etching is performed using the resist pattern as a mask to remove unnecessary portions to obtain a desired pattern shape. Although high-definition patterning is possible with photolithography, in general, as described above, in addition to requiring a very large number of processes, problems are likely to occur in the etching process. Since there is no other almighty etching condition for thin films of various materials, it is necessary to adjust various etching conditions such as an etching gas for each thin film. Further, problems such as damage to the functional thin film at the time of etching and a selectivity to the resist are also significant problems in obtaining a functional thin film having a desired pattern. There is also a problem that waste such as resist, developer, and cleaning solution may be generated.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above-mentioned problems, and the problem is that the silicon film is formed from a liquid material and patterned to have micron-order accuracy, and The object is to provide a method for obtaining a silicon film pattern having good characteristics in a simple process.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The present invention provides a new method that is essentially different from the conventional method of forming a silicon film pattern. After a solution containing an organosilicon compound is applied on a substrate, the substrate is subjected to thermal decomposition and / or light treatment. In the method of forming a desired silicon film having characteristics as an electronic material on the substrate, the liquid material is formed on a substrate on which a pattern of a liquid repellent part and a lyophilic part is formed in advance, instead of patterning by photolithography as in the past. A method of forming a silicon film pattern with a simple process with high accuracy by selectively applying a liquid only to the lyophilic portion by spin coating or ink jet method, and then converting it to a silicon film pattern by heat treatment or the like. Is to provide.
[0014]
That is, as a result of earnest research to achieve the above object, the present inventors have formed a step of forming a lyophilic part and a liquid repellent part in a predetermined pattern using an organic molecular film on the substrate surface, A silicon film pattern comprising: a step of selectively applying a liquid containing a silicon compound to a lyophilic portion on the substrate; and a step of converting the liquid coating film into a silicon film by heat treatment and / or light treatment. The present inventors have found that a silicon film pattern can be accurately formed by a forming method with a simple process.
[0015]
As the substrate used in the present invention, various substrates such as Si wafer, quartz glass, glass, plastic film, and metal substrate can be used, and a semiconductor film, metal film, dielectric film, organic film, etc. on the substrate surface. Even if it is formed as an underlayer, there is no problem.
[0016]
The organic molecular film of the present invention can form a predetermined organic molecular film pattern on a substrate by a patterning technique such as photolithography. The organic molecular film connects these functional groups with functional groups that can bind to the substrate, and functional groups that modify the surface properties of the substrate (controlling the surface energy) such as lyophilic groups or lyophobic groups on the opposite side. It has a straight carbon chain or a partially branched carbon chain, and binds to the substrate and self-assembles to form a molecular film, for example, a monomolecular film.
[0017]
In the present invention, the self-assembled film formed on the substrate surface is composed of a binding functional group capable of reacting with constituent atoms such as a base layer such as a substrate and other linear molecules, and the interaction of the linear molecules. It is a film formed by orienting a compound having extremely high orientation. Unlike the resin film such as a photoresist material, the self-assembled film is formed by orienting single molecules, so that the film thickness can be extremely reduced and the film is uniform at the molecular level. That is, since the same molecule is located on the surface of the film, it is possible to impart uniform and excellent liquid repellency and lyophilicity to the surface of the film, which is particularly useful for fine patterning.
[0018]
For example, when a fluoroalkylsilane described later is used as the compound having high orientation, each compound is oriented so that a fluoroalkyl group is located on the surface of the film to form a self-assembled film. Therefore, uniform liquid repellency is imparted to the surface of the film.
[0019]
Examples of compounds that form a self-assembled film include fluoroalkylsilanes such as heptadecafluorotetrahydrodecyltriethoxysilane, heptadecafluorotetrahydrodecyltrichlorosilane, tridecafluorotetrahydrooctyltrichlorosilane, and trifluoropropyltrimethoxysilane (hereinafter, ("FAS"). In use, it is also preferable to use one compound alone, but even when two or more compounds are used in combination, there is no limitation as long as the intended purpose of the present invention is not impaired. In the present invention, the FAS is preferably used as the compound that forms the self-assembled film in order to provide adhesion to the substrate and good liquid repellency. By patterning the FAS, a pattern of the lyophilic part and the liquid repellent part can be formed. The part where the FAS is present becomes the liquid repellent part.
[0020]
FAS is R n SiX (4-n) It has a structural formula of (X is a hydrolyzable group), forms silanol by hydrolysis, and reacts with a hydroxyl group of a base such as a substrate (glass, silicon) to bond to the substrate with a siloxane bond. On the other hand, R is (CF Three ) (CF 2 ) And the like, the base surface of the substrate or the like is modified to a surface that does not get wet (surface energy is low).
[0021]
Next, the lyophilic part will be described. In a region where the self-assembled film is removed by ultraviolet rays described later, hydroxyl groups are present on the surface. For this reason, it is very easy to wet compared with the FAS region. Therefore, when the FAS is removed from a part of the area after the FAS is formed on the entire surface of the substrate, the area exhibits lyophilicity, and a lyophilic and lyophobic pattern is formed.
[0022]
Furthermore, it is possible to form a second self-assembled film in the region where the FAS has been removed. The binding functional group of the second compound is bonded to the hydroxyl group to form a second self-assembled film. By selecting a functional group that modifies the surface of the second compound as a functional group that exhibits more lyophilicity or that has a high affinity for the functional liquid material, more stable patterning becomes possible.
[0023]
The self-assembled film is disclosed in detail in, for example, 'An Introduction to ULTRATHIN ORGANIC FILMS: Ulman, ACADEMIC PRESS'.
[0024]
In the present invention, using the organic molecular film as described above, a lyophilic part and a lyophobic part are formed on the substrate in a predetermined pattern, and then the liquid containing the organosilicon compound is added to the lyophilic part on the substrate. The coating film is converted into a silicon film by subsequent heat treatment and / or light treatment. The organosilicon compound used here has the general formula Si n X m (Wherein X represents a hydrogen atom and / or a halogen atom, n represents an integer of 3 or more, and m represents an integer of n, 2n-2, 2n, or 2n + 2). It is characterized by having a silane compound. Here, n is 3 or more, but n is preferably about 5 to 20, particularly 5 or 6 cyclic silane compounds in view of thermodynamic stability, solubility, ease of purification, and the like. When it is less than 5, the silane compound itself becomes unstable due to distortion caused by the ring, which causes a difficulty in handling. On the other hand, when n is larger than 20, a decrease in solubility due to the cohesive force of the silane compound is recognized, and the selection of the solvent to be used is narrowed.
Further, the general formula Si of the silane compound used in the present invention n X m X in the inside is a hydrogen atom and / or a halogen atom. Since these silane compounds are precursor compounds to the silicon film, it is necessary to finally form amorphous or polycrystalline silicon by heat treatment and / or light treatment, and the silicon-hydrogen bond and silicon-halogen bond are as described above. By this treatment, a new silicon-silicon bond is formed and finally converted to silicon. The halogen atom is usually a fluorine atom, a chlorine atom, a bromine atom or an iodine atom, and chlorine and bromine are preferred from the viewpoint of bond cleavage. X may be a hydrogen atom alone or a halogen atom alone, or a partially halogenated silane compound in which the sum of hydrogen atoms and halogen atoms is m.
[0025]
General formula Si of the present invention n X m As specific examples of the silane compound represented by the formula, m = 2n + 2, specific examples include hydrogenated silanes such as trisilane, tetrasilane, pentasilane, hexasilane, heptasilane, and some or all of these hydrogen atoms as halogen atoms. Specific examples in which m = 2n is substituted are one ring system such as cyclotrisilane, cyclotetrasilane, cyclopentasilane, silylcyclopentasilane, cyclohexasilane, silylcyclohexasilane, and cycloheptasilane. And hydrogenated silane compounds in which some or all of these hydrogen atoms are replaced by halogen atoms, hexachlorocyclotrisilane, trichlorocyclotrisilane, octachlorocyclotetrasilane, tetrachlorocyclotetrasilane, decachlorocyclopentasilane , Bae Tachlorocyclopentasilane, dodecachlorocyclohexasilane, hexachlorocyclohexasilane, tetradecachlorocycloheptasilane, heptachlorocycloheptasilane, hexabromocyclotrisilane, tribromocyclotrisilane, pentabromocyclotrisilane, tetrabromo Cyclotrisilane, octabromocyclotetrasilane, tetrabromocyclotetrasilane, decabromocyclopentasilane, pentabromocyclopentasilane, dodecabromocyclohexasilane, hexabromocyclohexasilane, tetradecabromocycloheptasilane, heptabromocyclo Specific examples in which the halogenated cyclic silane compound such as heptasilane is m = 2n-2 include 1,1′-biscyclobutasilane and 1,1′-biscyclopentasilane. 1, 1′-biscyclohexasilane, 1, 1′-biscycloheptasilane, 1, 1′-cyclobutasilylcyclopentasilane, 1, 1′-cyclobutasilylcyclohexasilane, 1, 1′- Cyclobutasilylcycloheptasilane, 1,1′-cyclopentasilylcyclohexasilane, 1,1′-cyclopentasilylcycloheptasilane, 1,1′-cyclohexasilylcycloheptasilane, spiro [2,2] pentasilane , Spiro [3,3] heptatasilane, spiro [4,4] nonasilane, spiro [4,5] decasilane, spiro [4,6] undecasilane, spiro [5,5] undecasilane, spiro [5,6] dodecasilane, spiro [6,6] Hydrogenated silane compounds having two ring systems such as tridecasilane and some or all of these hydrogen atoms SiH Three Specific examples in which the silane compound substituted with a group or a halogen atom is m = n include a hydrogenated silane compound having a polycyclic system represented by the following compounds 1 to 5 and a part of these hydrogen atoms or All partially SiH Three Examples thereof include silane compounds substituted with a group or a halogen atom, and these may be used in a mixture of two or more. Of these, 1,1′-biscyclopentasilane, 1,1′-biscyclohexasilane, spiro [4,4] nonasilane, spiro [4,5] decasilane, spiro [ 5,5] Undecasilane, spiro [5,6] dodecasilane, and SiH Three A silicon compound having a group is particularly preferred.
[0026]
[Chemical 1]
Figure 0003865106
[0027]
Further, as these silane compounds, compounds modified with a Group 3 or Group 5 element such as boron or phosphorus can be used as necessary. As a specific example of the modified silane compound, those containing no carbon atom are preferable, and the general formula Si a X b Y c (Here, X represents a hydrogen atom and / or a halogen atom, Y represents a boron atom or a phosphorus atom, a represents an integer of 3 or more, b represents an integer of a to 2a + c + 2, and c represents 1 In the above, a modified silane compound represented by a) is represented. Here, a modified silane compound in which the sum of a and c is about 5 to 20, particularly 5 or 6, is preferable in terms of thermodynamic stability, solubility, ease of purification, and the like. When a + c is smaller than 5, the modified silane compound itself becomes unstable due to distortion caused by the ring, which makes handling difficult. On the other hand, when a + c is larger than 20, the solubility is lowered due to the cohesive force of the modified silane compound, and the selection of the solvent to be used is narrowed.
In addition, the general formula Si of the modified silane compound a X b Y c X in the above is Si n X m As in X in the general formula of the unmodified silane compound represented by the formula: a hydrogen atom and / or a halogen atom, usually a fluorine atom, a chlorine atom, a bromine atom or an iodine atom, and chlorine in terms of bond cleavage. Bromine is preferred. X may be a hydrogen atom alone or a halogen atom alone, or a partially halogenated silane compound in which the sum of hydrogen atoms and halogen atoms is b.
[0028]
Specific examples of these modified silane compounds include compounds 6 to 27 represented by the following formula.
[0029]
[Chemical 2]
Figure 0003865106
[0030]
[Chemical 3]
Figure 0003865106
[0031]
Here, n in the compounds 8, 9, 10, 18, 19, and 20 represents an integer of 0 or more, and m in the compounds 26 and 27 represents an integer of 2 or more. In these formulas, only boron-modified silane compounds are listed, but phosphorus-modified silane compounds can also be modified silane compounds having the same skeleton as boron-modified silane compounds.
[0032]
The modified silane compound of the present invention may be used only with a modified silane compound, or may be used by mixing with the unmodified silane compound. The mixing ratio of the modified silane compound and the unmodified silane compound varies depending on the content of the modified element of boron or phosphorus, but the modified element is about 1 ppb to 25% with respect to the silicon atom.
In the present invention, a liquid obtained by dissolving the above silane compound or a mixture of the above silane compound and the above modified silane compound in a solvent is selectively applied only to the lyophilic portion on the substrate. The solvent used here is preferably one having a vapor pressure of 0.001 to 200 mmHg at room temperature. This is because when the vapor pressure is higher than 200 mmHg, the solvent evaporates first when forming the coating film, making it difficult to form a good coating film. On the other hand, when the solvent has a vapor pressure lower than 0.001 mmHg at room temperature, drying is slow and the solvent tends to remain in the coating film, and it is difficult to obtain a high-quality silicon film after the heat and / or light treatment in the post-process. . In addition, when the solution is applied by an inkjet apparatus described later, the vapor pressure of the solvent is preferably 0.001 to 50 mmHg. This is because, when the vapor pressure is higher than 50 mmHg, nozzle clogging due to drying is likely to occur when droplets are ejected by the ink jet apparatus, and stable ejection becomes difficult. On the other hand, when the vapor pressure is lower than 0.001 mmHg, drying of the ejected ink is delayed and the solvent is likely to remain in the silane compound, and it is difficult to obtain a high-quality silicon film even after heat and / or light treatment in the post-process. .
The solvent used in the present invention is not particularly limited as long as it dissolves the silane compound and does not react with the solvent, but n-heptane, n-octane, decane, toluene, xylene, cymene, durene, indene, dipentene, In addition to hydrocarbon solvents such as tetrahydronaphthalene, decahydronaphthalene, and cyclohexylbenzene, ethylene glycol dimethyl ether, ethylene glycol diethyl ether, ethylene glycol methyl ethyl ether, diethylene glycol dimethyl ether, diethylene glycol diethyl ether, diethylene glycol methyl ethyl ether, 1,2 -Ether-type solutions such as dimethoxyethane, bis (2-methoxyethyl) ether, p-dioxane, propylene carbonate, γ-butyrolactone N- methyl-2-pyrrolidone, dimethylformamide, dimethyl sulfoxide, can be mentioned polar solvents such as cyclohexanone. Of these, hydrocarbon solvents and ether solvents are preferred in view of the solubility of the organosilicon compound and the stability of the solution, and more preferred solvents include hydrocarbon solvents. These solvents can be used singly or as a mixture of two or more.
[0033]
When the silane compound is dissolved in a solvent, the concentration is about 1 to 80% by weight and can be adjusted according to the desired silicon film thickness. If it exceeds 80% by weight, it tends to precipitate and a uniform coating film cannot be obtained.
[0034]
The solution of the silane compound used in the present invention can be added with a trace amount of a surface tension adjusting material such as a fluorine-based, silicone-based, or nonionic-based material as long as the target function is not impaired. This nonionic surface tension modifier improves the wettability of the solution to the object to be applied, improves the leveling of the applied film, and helps prevent the occurrence of coating crushing and distortion skin. Is.
[0035]
The viscosity of the solution of the silane compound thus prepared is preferably 1 to 50 mPa · s. When a solution is applied by an ink jet apparatus described later, if the viscosity is less than 1 mPa · s, the nozzle peripheral portion is easily contaminated by the outflow of ink, and if the viscosity is greater than 50 mPa · s, the nozzle hole has an eye. This is because the clogging frequency increases and it becomes difficult to smoothly discharge droplets.
[0036]
Furthermore, it is desirable that the surface tension of the solution of the silane compound thus prepared falls within the range of 20 to 70 dyn / cm. When the solution is applied by an ink jet apparatus described later, if the surface tension is less than 20 dyn / cm, the wettability of the ink composition with respect to the nozzle surface increases, and thus flight bending easily occurs, and if the surface tension exceeds 70 dyn / cm, the nozzle This is because the meniscus shape at the tip is not stable, and it becomes difficult to control the discharge amount and discharge timing of the ink composition.
[0037]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The silicon film pattern manufacturing method of the present invention will be described below with reference to FIGS. The pattern formation process of the silicon film is performed in the following processes (1) to (3). (1) The organic molecular film 12 is formed on the surface of the substrate 11, and the lyophilic portion is formed using the organic molecular film 12. 11a and a liquid repellent part 11b are formed in a predetermined pattern (FIGS. 1 to 3), and (2) a solution 14 of an organosilicon compound is selectively applied to the lyophilic part 11a by a spin coating method or an ink jet method. (3) A step of converting the coating film into a silicon film 16 by heat treatment and / or light treatment (FIGS. 5 and 6).
[0038]
(1) Pattern formation process of organic molecular film
First, as shown in FIG. 1, an organic molecular film 12 made of the aforementioned FAS or the like is formed on the surface of the substrate 11. The organic molecular film 12 is formed on the substrate when the raw material compound and the substrate described above are placed in the same sealed container and left at room temperature for about 2 to 3 days. Further, by holding the entire sealed container at about 100 ° C., it is formed on the substrate in about 3 hours. The method described above is a method for forming an organic molecular film from a gas phase, but an organic molecular film can also be formed from a liquid phase. For example, an organic molecular film can be obtained on a substrate by immersing the substrate in a solvent containing a raw material compound, washing and drying.
[0039]
Next, as shown in FIGS. 2 and 3, the organic molecular film 12 is patterned in accordance with the pattern of a silicon film to be formed later. The exposed portion where the substrate surface is exposed becomes the lyophilic portion 11a having wettability with respect to the liquid material, and the portion where the organic molecular film 12 remains is the liquid repellent portion 11b having no wettability with respect to the liquid material. It becomes.
[0040]
As an organic molecular film patterning method, an ultraviolet irradiation method, an electron beam irradiation method, an X-ray irradiation method, a scanning probe microscope (SPM) method, or the like can be applied. In the present invention, an ultraviolet irradiation method is preferably used. In the ultraviolet irradiation method, as shown in FIG. 2, the organic molecular film 12 is irradiated with ultraviolet light having a predetermined wavelength through a photomask 13 in which an opening for forming a silicon film pattern is formed. Is done. By irradiating with ultraviolet light in this way, the molecules forming the organic molecular film 12 are decomposed and removed, and patterning is performed. Therefore, in the ultraviolet irradiation method, the pattern of the lyophilic portion 11a and the liquid repellent portion 11b can be formed in accordance with the pattern formed on each photomask.
[0041]
The wavelength of ultraviolet light and the irradiation time employed at this time are appropriately determined according to the raw material compound of the organic molecular film, but in the case of FAS, ultraviolet light having a wavelength of 200 nm or less is preferably used.
[0042]
Further, before the organic molecular film is first formed on the entire surface of the substrate, it is desirable to perform pretreatment by irradiating the substrate surface with ultraviolet light or washing with a solvent.
[0043]
(2) Application process of organosilicon compound solution
Next, the organosilicon compound solution 14 is selectively applied only to the lyophilic portion 11a of the substrate on which the organic molecular film is patterned as described above (FIG. 4). As a coating method, a spin coating method, a roll coating method, a curtain coating method, a dip coating method, a spray method, an ink jet method, or the like can be used. The application is generally performed at a temperature above room temperature. If the temperature is lower than room temperature, the solubility of the organosilicon compound may decrease and partly precipitate. Moreover, it is preferable to perform the atmosphere in the case of application | coating in inert gas, such as nitrogen, helium, and argon. Furthermore, what mixed reducing gas, such as hydrogen, as needed is preferable. When the spin coat method is used, the rotation speed of the spinner is determined by the thickness of the thin film to be formed and the composition of the coating solution, but is generally 100 rpm to 5000 rpm, preferably 300 rpm to 3000 rpm.
[0044]
In addition, it is particularly preferable to use an inkjet method as a coating method of the organosilicon compound solution of the present invention. This is because only the lyophilic portion 11a can be applied and a necessary amount can be applied. This makes it easy to control the film thickness, unlike the case of spin coating, and enables silicon films having different film thicknesses to be formed at different locations on the substrate. Moreover, since it applies only to a required place, there also exists an advantage that the usage-amount of a material can be reduced.
[0045]
The ink jet type droplet discharge device used in the present invention may be of any mechanism as long as it can discharge a predetermined amount of droplets, and particularly uses a piezoelectric element capable of forming and discharging about several tens of ng of droplets. Any method may be used, such as an ink jet method or a bubble jet method in which bubbles are generated using the heat energy of a heater. Furthermore, if necessary, general coating methods such as spin coating, dip coating, spray coating, roll coating, curtain coating and the like can be combined. The atmosphere when the organosilicon compound solution is applied by the inkjet method is usually in an inert gas such as argon, helium or nitrogen, and the temperature can be appropriately selected from room temperature to about 100 ° C. depending on the properties of the solution.
[0046]
After coating, the coating film 15 is obtained by drying as necessary (FIG. 5).
[0047]
(3) Step of converting the coating film into a silicon film by heat treatment and / or light treatment
The substrate on which the coating film of the organosilicon compound of the present invention is formed is subjected to heat treatment and / or light treatment. The atmosphere for performing these treatments is an inert gas atmosphere such as nitrogen, argon, or helium, but a reducing gas such as hydrogen can be mixed in a small amount if necessary. The heat treatment is performed for the purpose of removing the solvent and converting to a metal silicon film after applying the solution. The heat treatment temperature for removing the solvent may be appropriately determined according to the boiling point (vapor pressure) of the solvent, the pressure, and the thermal behavior of the organosilicon compound, and is not particularly limited, but is preferably 300 ° C. or lower. The conversion into a metal silicon film is usually performed in an argon atmosphere or in argon containing hydrogen at about 100 to 800 ° C., preferably about 200 to 600 ° C., more preferably about 300 to 500 ° C. An amorphous silicon film is obtained when the temperature is about 550 ° C. or lower, and a polycrystalline silicon film is obtained at higher temperatures. When the ultimate temperature is less than 300 ° C., the pyrolysis of the organosilicon compound does not proceed sufficiently, and a silicon film having a sufficient thickness may not be formed. When it is desired to obtain a polycrystalline silicon film, the amorphous silicon film obtained above can be converted into a polycrystalline silicon film by laser annealing. The atmosphere in which the laser annealing is performed is also preferably an inert gas such as helium or argon, or a mixture of them with a reducing gas such as hydrogen.
[0048]
The organic silicon compound coating film (15) of the present invention may be subjected to light treatment in an inert gas atmosphere before and / or after the solvent in the coating film is removed. The solvent-soluble organosilicon compound not only becomes a solvent-insoluble tough coating film due to the ring-opening reaction by this phototreatment, but also has a silicon film having excellent optical and electrical properties by heat treatment performed after and / or simultaneously with the phototreatment. Converted to (16).
[0049]
The light source used in the present invention includes a low-pressure or high-pressure mercury lamp, deuterium lamp, discharge light of rare gas such as argon, krypton, xenon, YAG laser, argon laser, carbon dioxide laser, XeF, XeCl Excimer lasers such as XeBr, KrF, KrCl, ArF and ArCl can be used as the light source. These light sources generally have an output of 10 to 5000 W, but 100 to 1000 W is usually sufficient. The wavelength of these light sources is not particularly limited as long as the organic silicon compound and the photo-opened organosilicon compound coating absorb even a little, but it is usually 170 nm to 600 nm, and the use of laser light is particularly preferred. The temperature during these light treatments is usually room temperature to 500 ° C., and can be appropriately selected according to the semiconductor characteristics of the obtained silicon film.
[0050]
In addition, this invention is not restrict | limited to the above-mentioned embodiment, A various change is possible in the range which does not deviate from the meaning of this invention.
[0051]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to examples.
[0052]
Example 1
Cleaning was performed by irradiating the quartz glass substrate with ultraviolet light having a wavelength of 172 nm at 10 mW for 10 minutes as a pretreatment.
Subsequently, the pattern formation process of the organic molecular film was performed as follows.
That is, the quartz glass substrate and heptadecafluorotetrahydrooctyltriethoxysilane, which is one of the FAS raw materials, are placed in the same sealed container and allowed to stand at room temperature for 48 hours. A self-assembled film having Further, ultraviolet light having a wavelength of 172 nm is irradiated through a photomask having a predetermined pattern to selectively remove only the self-assembled film at a portion not masked, and to repel the lyophilic portion. A liquid part was formed.
Here, the details of the photomask used are as follows. The substrate uses quartz and transmits about 60% of ultraviolet light having a wavelength of 172 nm. In a linear pattern called line and space, the line pitch was 20 μm. A region where the width of the line was changed was provided, and the width was changed from 2 μm to 18 μm in steps of 2 μm. The pattern is made of a chromium film, and ultraviolet light is blocked by the chromium film. By changing the width of the line pattern, the ratio of the area of the region irradiated with ultraviolet light changes from 0.1 to 0.9. Further, four alignment marks are provided on the peripheral portion of the photomask for alignment in the case of applying droplets by the ink jet method described later.
Next, a silicon film pattern forming process was performed as follows.
A solution prepared by dissolving 1 g of cyclopentasilane in 20 g of toluene was spin-coated on a quartz substrate on which the FAS was patterned in an argon atmosphere. The rotation speed was 1000 rpm. As a result, the solution adhered only to the lyophilic part of the substrate. This substrate was dried in argon at 150 ° C. for 5 minutes, and subsequently heat-treated in argon at 500 ° C. for 10 minutes. As a result, a silicon film having a film thickness of 60 nm was formed only in the lyophilic portion. When this film was subjected to Raman analysis, it was 100% amorphous. Furthermore, when the substrate was heat-treated at 800 ° C. for 10 hours in an argon atmosphere containing 3% hydrogen and again subjected to Raman measurement, the amorphous silicon film pattern was converted to a 100% polycrystalline silicon film. .
[0053]
(Example 2)
In the same process as in Example 1, the self-assembled film having a fluoroalkyl group was patterned on the substrate. The same photomask as in Example 1 was used. Thereafter, a silicon film pattern was formed on the substrate on which the self-assembled film was patterned as follows.
A solution prepared by dissolving 10 mg of 1-boracyclohexasilane (Compound 7) and 1 g of cyclohexasilane in 20 g of tetrahydronaphthalene was spin-coated on a quartz substrate on which the FAS was patterned in an argon atmosphere containing 3% hydrogen. The rotation speed was 1000 rpm. As a result, the solution adhered only to the lyophilic part of the substrate. When this substrate was irradiated with ultraviolet rays for 30 minutes with a 500 W high pressure mercury lamp while the substrate temperature was room temperature, a solvent-insoluble polyhydrosilane film was formed only on the lyophilic portion on the substrate. Subsequently, heat treatment was performed at 500 ° C. for 10 minutes in an argon atmosphere containing 3% hydrogen. As a result, the polyhydrosilane film was converted into a silicon film. The thickness of this silicon film was 70 nm, and the result of Raman analysis was 100% amorphous. As a result of the composition analysis of the silicon film, the ratio of silicon atoms to boron atoms was 600: 1.
[0054]
(Example 3)
In the same process as in Example 1, the self-assembled film having a fluoroalkyl group was patterned on the substrate. The same photomask as in Example 1 was used. Thereafter, a silicon film pattern was formed on the substrate on which the self-assembled film was patterned as follows.
A solution prepared by dissolving 1 mg of 1-phosphosilahexaprizman and 1 g of silylcyclopentasilane in 20 g of tetrahydronaphthalene was subjected to pattern coating using an inkjet apparatus comprising a piezoelectric element on a quartz substrate on which the above FAS was patterned in an argon atmosphere. It was. At this time, after adjusting the stage holding the substrate so that the alignment mark described above is in a predetermined position, the controller stores the photomask pattern used for patterning the self-assembled film from the controller. The head was controlled to apply droplets only to the lyophilic portion of the substrate. As a result, the solution adhered only to the lyophilic part of the substrate. This substrate was dried at 150 ° C. for 30 minutes while being irradiated with ultraviolet light in a 500 W high-pressure mercury lamp in argon. Subsequently, heat treatment was performed in argon at 500 ° C. for 10 minutes. As a result, a silicon film having a thickness of 80 nm was formed only in the lyophilic portion, and this film was found to be 100% amorphous by Raman analysis. As a result of composition analysis of this amorphous silicon film, the ratio of silicon atoms to boron atoms was 6000: 1. Further, an excimer laser with a wavelength of 308 nm is applied to the substrate in an argon atmosphere at 250 mJ / cm. 2 As a result of the Raman measurement again, the amorphous silicon film pattern was converted into a polycrystalline silicon film having a crystallization rate of 90%.
[0055]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to provide a silicon film patterning technique having micron-order accuracy with a simple process without requiring photolithography and etching processes such as development and rinsing. As a result, even when the ink jet method is used to form the silicon film pattern from the liquid material, it can be performed with high accuracy.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of an organic molecular film formed on a substrate.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing a process of patterning an organic molecular film.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a state where an organic molecular film is patterned.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing a state where a liquid material is applied only to a lyophilic portion of a substrate.
FIG. 5 is a cross-sectional view of an organosilicon compound coating film formed in a lyophilic part after the solution is dried.
FIG. 6 is a cross-sectional view of a silicon film formed by heat-treating a coating film of an organosilicon compound.
[Explanation of symbols]
11 Substrate
11a lyophilic part
11b Liquid repellent part
12 Self-assembled film
13 Photomask
14 Solution of organosilicon compound
15 Coating film of organosilicon compound
16 Silicon film

Claims (4)

基板表面に有機分子膜を用いて、親液部と撥液部とを所定のパターンに形成する工程と、
有機ケイ素化合物を含有した液体を前記基板上の親液部に選択的に塗布する工程と、
熱処理および/または光処理によって前記液体の塗布膜をシリコン膜に変換する工程と、
を含み、
前記有機ケイ素化合物が、一般式SiaXbYc(ここで、Xは水素原子および/またはハロゲン原子を表し、Yはホウ素原子またはリン原子を表し、aは3以上の整数を表し、bは1以上a以下の整数を表し、cはa以上で2a+b+2以下の整数を表す)で表される変性シラン化合物である、
シリコン膜パターンの形成方法。
Forming a lyophilic part and a liquid repellent part in a predetermined pattern using an organic molecular film on the substrate surface;
Selectively applying a liquid containing an organosilicon compound to the lyophilic portion on the substrate;
Converting the liquid coating film into a silicon film by heat treatment and / or light treatment;
Including
The organosilicon compound has the general formula SiaXbYc (where X represents a hydrogen atom and / or a halogen atom, Y represents a boron atom or a phosphorus atom, a represents an integer of 3 or more, and b represents 1 or more and a or less. Wherein c represents an integer greater than or equal to a and less than or equal to 2a + b + 2.)
A method for forming a silicon film pattern.
前記有機分子膜が自己組織化膜である、請求項1に記載のシリコン膜パターンの形成方法。  The method for forming a silicon film pattern according to claim 1, wherein the organic molecular film is a self-assembled film. 前記有機分子膜の撥液部がフルオロアルキル基を有する自己組織化膜である、請求項1または2に記載のシリコン膜パターンの形成方法。  The method for forming a silicon film pattern according to claim 1 or 2, wherein the liquid repellent portion of the organic molecular film is a self-assembled film having a fluoroalkyl group. 前記液体を親液部に塗布する工程はインクジェット装置にて液滴を所望の位置に滴下する方法である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシリコン膜パターンの形成方法。  4. The method of forming a silicon film pattern according to claim 1, wherein the step of applying the liquid to the lyophilic portion is a method of dropping a droplet at a desired position by an ink jet apparatus. 5.
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