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JP3864653B2 - 用紙処理装置および方法 - Google Patents

用紙処理装置および方法 Download PDF

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JP3864653B2 JP35641599A JP35641599A JP3864653B2 JP 3864653 B2 JP3864653 B2 JP 3864653B2 JP 35641599 A JP35641599 A JP 35641599A JP 35641599 A JP35641599 A JP 35641599A JP 3864653 B2 JP3864653 B2 JP 3864653B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機やプリンタなどの画像形成装置によって印刷された用紙に、折り加工等の処理を施す用紙処理装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機やプリンタなどの画像形成装置から搬送される印刷済みの用紙に、種々の後処理を施す用紙処理装置としてのフィニッシャが種々提案されている。上記後処理は、用紙を各部数に仕分けたり、ステープルを用いて綴じたり、用紙に折り加工を施したり、ファイル用のパンチ孔を明けたり、用紙の周辺を切断したりする種々の処理を含む。
【0003】
フィニッシャは、一般に、用紙に複数の種類の折り加工を施すことができ、これにより用紙は種々の形態に折られる。折り加工の一つとしては、用紙を折り目の延長線方向から見てZ字状に2回折り曲げる、Z折りと呼ばれる折り加工が知られている。
【0004】
例えば、A4サイズの用紙を複数枚束ねて製本するとき、Z折りされたA3サイズの用紙をA4サイズの用紙の中に挿入することができる。Z折りされた用紙を利用すれば、用紙1ページ分の印刷面積がZ折りされない用紙に比べ約2倍に広がる。したがって、用紙上に表や図等を大きく、しかも多様な配置や形態で印刷することができ、印刷された用紙はきわめて見やすくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の用紙処理装置は、用紙を複数枚束ねて製本するとき、製本後の仕上がりを見栄え良くきれいにするために、印刷された複数の用紙を揃えてから用紙束の周辺を切断する場合がある。
【0006】
例えば、用紙束の周辺を切断してA4サイズの本を作る場合、最終的に切除される余剰部分を含みA4サイズより一回り大きいA4ノビサイズの用紙が使用される。そして、A4ノビサイズの用紙は、その中央付近に印刷が行われた後に、複数枚揃えられてから用紙束の周辺が切断される。
【0007】
しかしながら、A4ノビサイズの用紙の中にZ折りされたA3ノビサイズの用紙が挿入されている場合、用紙束の周辺を切断すると、Z折りされたA3ノビサイズの用紙の端縁に位置する折り目の部分が切除されてしまう、という問題がある。つまり、折り目の部分が切除されると、A3ノビサイズの用紙は、2つに分離されてしまい、所望する製本を行うことができなくなる。
【0008】
本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、Z折りされた用紙を含む用紙束の周辺を切断したとき、折り目の部分が切除されることによってZ折りされた用紙が分離してしまう事態を防止することができる用紙処理装置および方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、下記する手段により達成される。
【0010】
(1) 用紙に折り加工等の処理を施す用紙処理装置において、前記用紙のサイズがノビサイズであるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果に基づいて折り目の位置を変更する変更手段と、前記用紙のサイズがノビサイズである場合、前記用紙を折り目の延長線方向から見てZ字状に2回折り曲げると共に、2つの折り目の双方を折り後の用紙の端縁より内側に位置させる折り手段と、を有することを特徴とする用紙処理装置。
【0011】
(2) 前記用紙は最終的に切除される部分を含むノビサイズの用紙であって、前記用紙処理装置は、さらに、前記折り目の外側と折り後の用紙の端縁との間で該用紙を切断する切断手段を有することを特徴とする上記(1)に記載の用紙処理装置。
【0012】
(3) 前記切断装置は、折り加工をしない用紙を含む複数の用紙を同時に切断することを特徴とする上記(2)に記載の用紙処理装置。
【0014】
) 用紙に折り加工等の処理を施す用紙処理方法において、前記用紙のサイズがノビサイズであるか否かを判断する判断工程と、前記判断工程における判断結果に基づいて折り目の位置を変更する変更工程と、前記用紙のサイズがノビサイズである場合、前記用紙を折り目の延長線方向から見てZ字状に2回折り曲げると共に、2つの折り目の双方を折り後の用紙の端縁より内側に位置させる折り工程と、を有することを特徴とする用紙処理方法。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態であるフィニッシャが備えられた複写システムを示す概略構成図、図2は、フィニッシャの折り装置の要部拡大図である。
【0017】
図1に示すように、複写システムは、複写機10とフィニッシャ40とで構成されている。複写機10は、周知の電子写真方法によって用紙上に印刷を行う。印刷済みの用紙は、印刷面を上に向けて排紙部11から1枚ずつ排出される。
【0018】
複写機10の上部には、自動原稿搬送装置(ADF)20が搭載されている。ADF20は、トレイ21上にセットされた原稿群を1枚ずつ複写機10のプラテンガラス(図示せず)上に送り込み、画像読み取り終了後、原稿をトレイ22上に排出する。ADF20によって自動的に、あるいは操作者によって手動でプラテンガラス上にセットされた原稿は、複写機10に内蔵されているイメージリーダ(図示せず)によってその画像が読み取られ、デジタルデータに変換されて制御部(図示せず)のメモリに格納される。
【0019】
印刷動作は、記憶されている画像データを読み出すことにより、必要な編集を加えて実行される。制御部は、原稿のページ順を変えて印刷する処理、原稿画像を180゜回転させて印刷する画像反転処理、あるいは2枚の原稿画像を1枚の用紙上に並べて印刷する処理、用紙の表裏面に印刷する両面印刷等の処理を行わせることができる。
【0020】
フィニッシャ50は、複写機10の排出部11から排出され1枚ずつ搬送される用紙に対し、必要に応じて、用紙の中央で折る2つ折りや折り目の延長線方向から見てZ字状に2回折り曲げるZ折り等の折り加工、用紙束をステープルで綴じるステープル処理、および、用紙束の周辺を切断する切断処理を、選択的にあるいは組み合わせて行うことができる。
【0021】
図1に示すように、フィニッシャ50は、折り装置30と切断装置40とを備えている。
【0022】
折り装置30は、複写機10の排出部11から排出された用紙を折り装置30内に搬入する搬入ローラ対31と、ローラ間に用紙を挟み込んで折り目を付ける紙折り部32と、用紙を折り装置30から排出する排出ローラ対33とを有している。
【0023】
また、折り装置30は、搬入ローラ対31と紙折り部32との間の用紙搬送路の途上に設けられ、用紙の搬送先を切り換える切換爪34と、用紙を紙折り部32に対し搬入あるいは搬出させる搬送ローラ群35と、紙折り部32内へ搬入された用紙の傾き補正を行うレジストローラ対36とを備えている。切換爪34は、用紙を紙折り部32に送り込むか否かを切り換える。
【0024】
図2にも拡大して示すように、紙折り部32は、複数の紙折りローラ321、322、323を備えている。用紙1は、後で詳述するように、紙折りローラ対321、322間に挟み込まれることにより第1の折り目が付けられ、次いで、紙折りローラ対321、323間に挟み込まれることにより第2折り目が付けられる。
【0025】
また、紙折り部32は、レジストローラ対36から受けとった用紙の第1の折り位置の規制を行う第1搬送部324と、第2の折り位置の規制を行う第2搬送部325とを備えている。
【0026】
第1搬送部324は、用紙サイズに合わせて図示矢印F方向に用紙搬送路内に進退移動すると共に、A3サイズ(297mm×420mm)の用紙先端に当接して当該用紙の第1折り位置を規制する折りストッパ326を有している。すなわち、折りストッパ326は、用紙がA3サイズより一回り大きいA3ノビサイズ(329mm×483mm)である場合、図中実線で示される用紙搬送路内から退避した位置に移動させられ、一方、用紙がA3サイズである場合、図中2点鎖線で示される用紙搬送路内に進出した位置に移動させられる。
【0027】
フィニッシャ50は、用紙が最終的に切除される部分を含んでいるか否か、つまりA3ノビサイズかA3サイズかを判断し、該判断結果に基づいて折りストッパ326を進退移動させて折り目の位置を変更する。したがって、最終的に切除される部分を含む用紙および該部分を含まない用紙、つまりA3ノビサイズの用紙およびA3サイズの用紙のいずれについても、折り畳んだ状態で所望のサイズにすることができる。なお、A3ノビサイズの用紙およびA3サイズの用紙のいずれを使用するかの情報は、例えばあらかじめ複写機の図示しない操作パネル等で設定することができる。
【0028】
次に、用紙をZ折りするための紙折り部の動作について説明する。
【0029】
図3は、用紙をZ折りする方法を説明するための図、図4は、Z折りされた用紙の斜視図、図5は、図4のI方向から見た図である。
【0030】
Z折りは、大サイズ(例えばA3サイズ)の用紙を、折り目の延長線方向から見てZ字状に2回折り曲げて、折り後の用紙搬送方向に沿う長さを、折り前の長さの略半分のサイズ(例えばA4サイズ)に仕上げる折り加工である。
【0031】
複写機10の排出部11から排出された用紙は、印刷面を上にして切換爪34まで搬送され、折り加工を行う場合には、切換爪34により図1の下方へ案内される。用紙は、搬送ローラ群35によりさらに搬送され、レジストローラ対36において用紙先端の傾きを補正する動作がなされた後、第1搬送部324に向けて搬送される。なお、用紙に折り加工を施さない場合、用紙は、切換爪34により図1の左方へ案内され、そのまま排出ローラ対33により折り装置30から排出される。
【0032】
用紙1がA3ノビサイズである場合、折りストッパ326は、あらかじめ第1搬送部324内から退避した位置に移動させられる。したがって、図3(A)に示すように、図中矢印G方向に搬送される用紙1の先端は、第1搬送部324の底部に当接する。なお、用紙がA3サイズである場合、搬送される用紙1の先端は、用紙搬送路内に進出している折りストッパ326に当接する。用紙1は、さらに搬送し続けられることにより紙折りローラ対321、322の近傍にループが形成され、ついには紙折りローラ対321、322の間にかみ込まれる。これにより、図3(B)に示すように、第1の折り目1aが形成される。
【0033】
次いで、第1の折り目1aが形成された用紙1は、図3(C)に示すように、紙折りローラ対321、322の回転により第2搬送部に向けて搬送され、用紙1の第1の折り目1aの先端が、第2搬送部325の底部に当接する。用紙1は、さらに搬送し続けられることにより紙折りローラ対322、323の近傍にループが形成され、今度は紙折りローラ対322、323の間にかみ込まれる。これにより、図3(D)に示すように、第2の折り目1bが形成される。紙折りローラ対322、323は、用紙1に形成されたループが接近したときにのみ用紙のループをかみ込んで搬送する。なお、紙折りローラ323を紙折りローラ322に対して接離可能とし、用紙1に形成されたループがローラに接近した所定時に、紙折りローラ323を紙折りローラ322に圧接する構成とすることもできる。
【0034】
第2の折り目1bが形成されると、用紙1は、図4および図5に示すように、Z折りされることになる。Z折りが完了した用紙1は、紙折りローラ対322、323により図中上方に搬送され、搬送ローラ群35を経て、排出ローラ対33により折り装置30から排出される。
【0035】
図4および図5に示すように、Z折りされたA3ノビサイズの用紙は、2つの折り目1a、1bにより、用紙搬送方向の長さがそれぞれP、Q、Rとなる3つの部分に分けられる。
【0036】
上記長さP、Q、Rは、A3ノビサイズの用紙における折り前の用紙搬送方向全長(長辺長さ)をL3(図7参照)、紙折りローラ対321、322の間のかみ込み部から第1搬送部324の底部までの距離をA、紙折りローラ対322、323の間のかみ込み部から第2搬送部325の底部までの距離をBとすると、
P=L3−A …(1)
Q=B …(2)
R=A−B …(3)
にて求めることができる。
【0037】
一方、A3サイズの用紙を使用した場合、2つの折り目1a、1bにより3つに分けられた部分の用紙搬送方向の長さP′、Q′、R′は、A3サイズの用紙における折り前の用紙搬送方向全長(長辺長さ)をL3′、紙折りローラ対321、322の間のかみ込み部から第1搬送部324内に進出している折りストッパ326までの距離をA′とすると、
P′=L3′−A′ …(4)
Q′=B …(5)
R′=A′−B …(6)
にて求めることができる。
【0038】
ここで、A3ノビサイズの用紙における用紙搬送方向全長(長辺長さ)が、A3サイズの用紙における用紙搬送方向全長(長辺長さ)よりも、片側で差Dだけ大きいとすると(図7参照)、
L3=L3′+2×D …(7)
である。また、図2に示すように、上記距離Aが、上記距離A′よりも、差Eだけ大きいとすると、
A=A′+E …(8)
が成立する。
【0039】
上記式(1)〜(8)より以下の式が導かれる。すなわち、
Figure 0003864653
となる。
【0040】
したがって、例えば、上記差Eを、E=Dに設定した場合には、Z折りされた後のA3ノビサイズの用紙の端縁1c、1dは、Z折りされた後のA3サイズの用紙の端縁に対して、用紙搬送方向の両側に均等にEだけ離れた位置に設定される。但し、後述するように、第2の折り目1bとZ折りされた後のA3ノビサイズの用紙の端縁1dとの間で用紙を切断する場合には、両者間の距離を大きく取る方が切断作業が容易となる。この場合、上記差Eは、0<E<Dの範囲内で適宜設定される。また、複写機により印刷される用紙上の印刷位置を、適宜調整することも可能である。
【0041】
上記のように、本実施形態の折り装置30は、Z折りされたA3ノビサイズの用紙に形成された2つの折り目1a、1bのいずれをも、折り後の用紙の端縁1c、1dより内側に位置させる。結果として、Z折り後の用紙の周辺に、折り目にかからずに最終的に切除可能な部分を位置させることができる。したがって、例えば複数の用紙を束ねて製本する場合等には、折り後の用紙の周辺を折り目を含むことなく切断することができる。これにより、例えば表や図を見やすくするために大きく印刷した用紙も、折り畳んだ状態で所望のサイズに切断することができ、製本時に使用することが可能となる。
【0042】
切断装置40は、折り装置30の排出ローラ対33から排出された用紙を切断装置40内に搬入する搬入ローラ対41と、ストッパ43を用紙搬送路内に進出させることにより位置決めされ積層された用紙束をステープルで綴じるステープル装置42と、ストッパ45を用紙搬送路内に進出させることにより位置決めされた用紙束の周辺を切断する切断装置44とを有している。なお、ステープル装置42の代わりに、用紙束の端部を糊付けする装置を設けることもできる。また、ストッパ43で、用紙束の上記とは反対側の端部を位置決めするようにしてもよい。
【0043】
切断装置44は、下部カッター441と上部カッター442とを有している。用紙束は下部カッター441上に載置された状態で、上部カッター442が近接移動させられることにより用紙束の周辺が切断される。上部カッター442は、用紙束の4辺すべての周辺を切断するために、矩形枠状に形成されている。なお上部カッター442は、矩形枠状に限られるものではなく、例えば用紙束の3辺についての周辺を切断するために、コ字形状に形成してもよい。
【0044】
また、切断装置40は、搬入ローラ対41とステープル装置42との間の用紙搬送路の途上に設けられ、用紙の搬送先を切り換える切換爪49を備えている。切換爪49は、用紙をステープル装置42、切断装置44に送り込むか否かを切り換える。ステープル処理あるいは切断処理を行わない用紙は、排出ローラ対46により排出口47から図示しないトレイ等に排出され、ステープル処理あるいは切断処理が施された用紙束は、排出口48から図示しないトレイ等に排出される。
【0045】
次に、フィニッシャが備えられた複写システムの動作について説明する。
【0046】
図6は、複写システムの基本動作を示すフローチャート、図7〜図10は、A3ノビサイズの用紙を用いてA4サイズの本を製作する方法を説明するための図である。なお、図8〜図10において、(A)は用紙面の垂直上方から見た図、(B)は(A)の下から見た図である。
【0047】
まず、図7に示すように、複写機10は、A3ノビサイズの用紙に所定の印刷を行う(図6のS1)。図7に示される用紙上の英文字は、印刷例である。印刷済みの用紙は、排紙部11から1枚ずつ排出され、折り装置30内に送り込まれる。そして、用紙は、切換爪34により、紙折り部32に向けて案内される。
【0048】
紙折り部32は、折りストッパ326を退避させた状態で、図8に示すように、A3ノビサイズの用紙をZ折りする(図6のS2)。紙折り部32は、用紙に形成された2つの折り目1a、1bの双方が折り後の用紙の端縁1c、1dより内側に位置されるように、Z折りを行う。折り後の用紙の用紙搬送方向の長さL4は、A4サイズ(210mm×297mm)の短辺長さL4′より一回り大きいサイズとなる。なお、A3ノビサイズをZ折りして製本する場合には、折り加工の必要のない用紙として、A4サイズより一回り大きいA4ノビサイズ(例えば224mm×355mm)の用紙を、A3ノビサイズの用紙と併せて使用することが可能である。
【0049】
Z折りされた用紙は、排出ローラ対33により折り装置30から排出され、切断装置40内に送り込まれる。また、折り加工されなかった用紙は、搬入ローラ対31から紙折り部32を通過することなく、そのまま排出ローラ対33により排出される。そして、用紙は、切換爪49により、ステープル装置42および切断装置44に向けて案内される。また、製本に必要な他の用紙も、必要に応じて紙折り部32で折り加工された後、折り装置30から切断装置40内に送り込まれ、ステープル装置42および切断装置44に向けて案内される。
【0050】
順次送られる複数の用紙は、搬送路内に進出したストッパ43により位置決めされる。図9に示すように、ステープル装置42は、ストッパ43により位置決めされ積層された用紙束を、ステープルで綴じる(図6のS3)。なお、図9では、ステープルは図示省略されている。実際には、順次送られる複数の用紙は、揃える作業や折り加工のばらつき等のため、ストッパ43や幅方向を規制する図示しない他のストッパによっても、きれいに揃えることは困難である。したがって、図9に示すような若干のズレKが生じることになる。
【0051】
次いで、ストッパ43が搬送路から退避し、綴じられた用紙束が搬送路内に進出したストッパ45により位置決めされる。切断装置40は、折り目1a、1bの外側と折り後の用紙の端縁1c、1dとの間で、例えば図9に示すC1、C2位置にて、該用紙を切断する(図6のS4)。ここで、図5に示したように、切断位置C1、C2間の距離は、A4サイズの搬送方向長さ(短辺長さ)L4′であり、切断位置C1と第2の折り目1bとの間の距離Jは、A4サイズの短辺長さL4′より短い。また、用紙の搬送方向に垂直な方向の端辺も同時に切断され、図中の2点鎖線は切断線を示している。
【0052】
このように本実施形態によれば、図10に示すように、Z折りされた用紙の折り目の部分を誤って切断して用紙がバラバラになる事態を確実に防止することができる。しかも、切断後のZ状に折り折り畳んだ状態での用紙のサイズを、折り加工されない用紙のサイズと完全に揃えることができる。したがって、製本する場合には、束ねた複数の用紙のエッジをきれいに揃えることが可能となる。
【0053】
なお、以上説明した実施形態は、本発明を限定するために記載されたものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。
【0054】
例えば、上記実施形態では、紙折りローラ321、322、323、折り位置の規制を行う第1搬送部324、および第2搬送部325を備えた紙折り部32について説明したが、本発明の紙折り部は、用紙に形成された2つの折り目の双方が折り後の用紙の端縁より内側に位置されるようにZ折りを行う構成であれば、上記構成に限定されるものではない。
【0055】
また、上記実施形態では、A4サイズの本を製作する例について説明したが、A4サイズに限られず、例えばB5サイズ等、種々のサイズの本を製作する場合にも適用することができる。この場合、用紙サイズに応じて折り位置を変化させるためのストッパを、第1および第2搬送部の用紙搬送路内に進退移動可能に、適宜追加して配置することができる。
【0056】
また、上記実施形態では、用紙処理装置としてのフィニッシャを複写機に付設した例について説明したが、例えばフィニッシャをプリンタに付設した場合にも適用することができる。プリンタを使用する場合、プリンタに接続されたコンピュータから、用紙のサイズ、折り加工等に関する情報を伝達することが可能である。
【0057】
また、上記実施形態では、フィニッシャ50は折り装置30と切断装置40とを備えているが、切断装置40を省略することも可能である。この場合、折り装置30から排出されるZ折りされた用紙を含む複数の用紙は、別の切断機ないし製本機を用いて処理される。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、請求項毎に以下の効果を奏する。
【0059】
請求項1,に記載の発明によれば、Z折り後の用紙の周辺に、折り目にかからずに最終的に切除可能な部分を位置させることができる。したがって、例えば複数の用紙を束ねて製本する場合等には、折り後の用紙の周辺を折り目を含むことなく切断することができる。これにより、例えば表や図を見やすくするために大きく印刷した用紙も、折り畳んだ状態で所望のサイズに切断することができ、製本時に使用することが可能となる。
また、最終的に切除される部分を含む用紙および該部分を含まない用紙のいずれについても、折り畳んだ状態で所望のサイズにすることができる。
【0060】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、折り目の部分を誤って切断して用紙がバラバラになる事態を確実に防止することができる。
【0061】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、切断後のZ状に折り折り畳んだ状態での用紙のサイズを、折り加工されない用紙のサイズと完全に揃えることができる。したがって、製本する場合には、束ねた複数の用紙のエッジをきれいに揃えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態であるフィニッシャが備えられた複写システムを示す概略構成図である。
【図2】 フィニッシャの折り装置の要部拡大図である。
【図3】 用紙をZ折りする方法を説明するための図である。
【図4】 Z折りされた用紙の斜視図である。
【図5】 図4のI方向から見た図である。
【図6】 複写システムの基本動作を示すフローチャートである。
【図7】 A3ノビサイズの用紙を用いてA4サイズの本を製作する方法を説明するための図である。
【図8】 図7に続く製本方法を説明するための図である。
【図9】 図8に続く製本方法を説明するための図である。
【図10】 図9に続く製本方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1…用紙、
1a,1b…折り目、
1c,1d…端縁、
10…複写機、
20…自動原稿搬送装置、
30…折り装置(折り手段)、
40…切断装置(切断手段)、
50…フィニッシャ(用紙処理装置)。

Claims (4)

  1. 用紙に折り加工等の処理を施す用紙処理装置において、
    前記用紙のサイズがノビサイズであるか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段の判断結果に基づいて折り目の位置を変更する変更手段と、
    前記用紙のサイズがノビサイズである場合、前記用紙を折り目の延長線方向から見てZ字状に2回折り曲げると共に、2つの折り目の双方を折り後の用紙の端縁より内側に位置させる折り手段と、を有することを特徴とする用紙処理装置。
  2. 前記用紙は最終的に切除される部分を含むノビサイズの用紙であって、
    前記用紙処理装置は、さらに、前記折り目の外側と折り後の用紙の端縁との間で該用紙を切断する切断手段を有することを特徴とする請求項1に記載の用紙処理装置。
  3. 前記切断装置は、折り加工をしない用紙を含む複数の用紙を同時に切断することを特徴とする請求項2に記載の用紙処理装置。
  4. 用紙に折り加工等の処理を施す用紙処理方法において、
    前記用紙のサイズがノビサイズであるか否かを判断する判断工程と、
    前記判断工程における判断結果に基づいて折り目の位置を変更する変更工程と、
    前記用紙のサイズがノビサイズである場合、前記用紙を折り目の延長線方向から見てZ字状に2回折り曲げると共に、2つの折り目の双方を折り後の用紙の端縁より内側に位置させる折り工程と、を有することを特徴とする用紙処理方法。
JP35641599A 1999-12-15 1999-12-15 用紙処理装置および方法 Expired - Fee Related JP3864653B2 (ja)

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