JP3863718B2 - Clear coating composition, coating film forming method and laminated coating film - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、耐汚染性およびゴミ、ブツ等が付着した塗膜を補修してリコートする場合のノンサンディングリコート密着性が良好なクリヤー塗料組成物、塗膜形成方法および積層塗膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の上塗り塗料として用いられるバインダーは、水酸基含有ポリマーとメラミン樹脂硬化剤とを組み合わせて用いることが一般的である。しかしながら、上記メラミン樹脂を硬化剤として用いることにより得られる硬化塗膜は一般に耐酸性に劣る。したがって、このような塗膜は近年問題となっている酸性雨により特に劣化され易く、外観上の不具合を生じる。
上記メラミン樹脂を硬化剤として用いることにより得られる塗膜が耐酸性に劣るのはメラミン樹脂中のトリアジン核に起因すると考えられている。
【0003】
このような欠点を解決するために、特開平2−45577号公報および特開平3−287650号公報には、メラミン樹脂を使用しない新規な塗料組成物が記載されている。しかしながら、上記塗料組成物は、酸基とエポキシ基とを反応させることにより生じるエステル結合を架橋点とするので酸性雨に対しての耐性を有する耐酸性が良好であり、自動車用上塗り塗膜として十分な耐候性を有するが、自動車を駐車させているとき、塗膜に鳥の糞が付着し、こびりついて落とし難い問題や、雨天走行後の塗膜を観察すると泥はねの汚れが付着し、洗車しても擦らないと落ち難い等の耐汚染性が、実用上の点で不十分であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記耐汚染性が良好で、高い架橋密度を有するために耐候性、ノンサンディングリコート密着性に優れた塗膜を提供し得るクリヤー塗料組成物、これらを用いる塗膜形成方法および積層塗膜を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上述の課題に鑑み鋭意研究した結果、本発明に至った。
1.(A)(a−1)酸無水物基含有エチレン性不飽和モノマー15〜40質量%と、(a−2)他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー60〜85質量%とを共重合させることにより得られる酸無水物基含有ポリマー、および(a−3)1〜12個の炭素原子を含有するモノアルコールを、酸無水物基と水酸基とがモル比で1/10〜1/1となる割合の量で反応させることにより得られるカルボキシル基とカルボン酸エステル基とを有するポリマー20〜60質量%、
(B)(b−1)式(1)
【0006】
【化4】
〔式中、Rは水素原子またはメチル基であり、Xは直鎖または分岐のアルキレン基またはヒドロキシアルキレン基であり、mは2〜8の整数であり、nは3〜7の整数であり、qは0〜4の整数である〕で示される構造を有する水酸基含有エチレン性不飽和モノマー5〜60質量%、(b−2) グリシジル基含有エチレン性不飽和モノマー10〜60質量%、および必要に応じて (b−3)他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー0〜85質量%を共重合することにより得られる、水酸基とグリシジル基とを含有するポリマー10〜60質量%、
(C)(c−1)式(1)
【0008】
【化5】
【0009】
〔式中、Rは水素原子またはメチル基であり、Xは直鎖または分岐のアルキレン基またはヒドロキシアルキレン基であり、mは2〜8の整数であり、nは3〜7の整数であり、qは0〜4の整数である〕で示される構造を有する水酸基含有エチレン性不飽和モノマー5〜60質量%、(c−2) グリシジル基含有エチレン性不飽和モノマー10〜60質量%、(c−3)アクリロキシアルキル基を含有するラダーシリコーンオリゴマー1〜30質量%、および必要に応じて (c−4)他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー0〜85質量%を共重合することにより得られる、数平均分子量500〜8000の水酸基とグリシジル基とラダーシリコーンとを含有するポリマー0.1〜25質量%、並びに(D)ポリエチレンオキサイドまたはポリプロピレンオキサイド変性ポリシリコン化合物を(A)、(B)および(C)の合計100固形分質量部あたり0.02〜1固形分質量部含有するクリヤー塗料組成物。
2.上記(A)25〜50質量%、上記(B)20〜50質量%、および、上記(C)10〜20質量%を含有する上記のクリヤー塗料組成物。
3.上記(A)、(B)、(C)および(D)に、さらに(E)(e−1)式(1)
【0010】
【化6】
【0011】
〔式中、Rは水素原子またはメチル基であり、Xは直鎖または分岐のアルキレン基またはヒドロキシアルキレン基であり、mは2〜8の整数であり、nは3〜7の整数であり、qは0〜4の整数である〕で示される構造を有する水酸基含有エチレン性不飽和モノマーと、酸無水物基含有化合物とを、水酸基と酸無水物基とが1/0.9〜1/0.5のモル比となる割合の量で混合して反応させることにより得られるカルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーと(e−2)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート化合物とのモノマー混合物20〜100質量%、および必要に応じて(e−3)共重合可能なエチレン性不飽和モノマー0〜80質量%を共重合させることにより得られる、水酸基とカルボキシル基とを有するポリマー5〜50質量%を含有する上記のクリヤー塗料組成物。
4.上記(A)25〜50質量%、上記(B)20〜50質量%、上記(C)10〜20質量%、および、上記(E)5〜20質量%を含有する上記のクリヤー塗料組成物。
5.さらに、(F)(f−1)トリフルオロモノクロロオレフィンおよび/またはテトラフルオロオレフィン5〜60質量%、(f−2)ヒドロキシアルキルビニルエーテル5〜20質量%、(f−3)シクロヘキシルビニルエーテル5〜40質量%、(f−4)アルキルビニルエーテル5〜20質量%、並びに、(f−5)グリシジル基含有ラジカル重合性モノマーおよび/またはカルボキシル基または酸無水物基含有重合性モノマー0〜40質量%を共重合させることにより得られるフッ素ポリマー2〜50質量%を含有する上記のクリヤー塗料組成物。
6.上記(F)3〜25質量%を含有する上記のクリヤー塗料組成物。
7.基材に直接または下地塗膜を介して、メタリックベース塗膜またはソリッドベース塗膜を形成し、次いで上記メタリックベース塗膜またはソリッドベース塗膜を硬化させずに、その上に上記のクリヤー塗料組成物によりクリヤー塗膜を形成し、上記メタリックベース塗膜またはソリッドベース塗膜とクリヤー塗膜とを同時に焼付乾燥する塗膜形成方法。
8.基材に直接または下地塗膜を介して、メタリックベース塗膜またはソリッドベース塗膜が形成され、その上に上記のクリヤー塗料組成物によりクリヤー塗膜が形成された積層塗膜。
なお、本明細書中ポリマーについての質量%は、樹脂組成物の固形分総質量に対する値である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について詳述する。
クリヤー塗料組成物
本発明のクリヤー塗料組成物は、上記耐汚染性およびノンサンディングリコート密着性が良好なクリヤー塗料である。上記クリヤー塗料組成物の具体的構成およびその作用効果について説明する。
(A)カルボキシル基とカルボン酸エステル基を有するポリマー(ポリマー(A))
本発明のクリヤー塗料組成物に用いるカルボキシル基とカルボン酸エステル基とを有するポリマー(A)は、酸無水物基含有ポリマーとモノアルコール(a−3)とを反応させることにより得られるハーフエステル基含有ポリマーである。
【0013】
上記酸無水物基含有ポリマーは、酸無水物基含有エチレン性不飽和モノマー(a−1)15〜40質量%、好ましくは15〜30質量%と他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(a−2)60〜85質量%、好ましくは70〜85質量%とを共重合させることにより得られる。上記酸無水物基含有エチレン性不飽和モノマー(a−1)の量が15質量%未満では硬化性が不足し、40質量%を超えると得られる塗膜が固くもろくなりすぎて耐候性が不足するので好ましくない。
【0014】
上記酸無水物基含有エチレン性不飽和モノマー(a−1)の例には、無水イタコン酸、無水マレイン酸および無水シトラコン酸等が挙げられる。上記他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(a−2)は酸無水物基に悪影響を与えないものであれば特に限定されず、エチレン性不飽和結合を一つ有する炭素数3〜15、特に2〜12のモノマーであることが好ましい。
【0015】
上記他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(a−2)の例には、エチレン性不飽和モノマーとして、スチレン、α−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等のスチレン誘導体、(メタ)アクリル酸エステル(例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸−n,i、およびt−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルおよび(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等)、(メタ)アクリル酸イソボロニル、シェル社製のVeoVa−9およびVeoVa−10等が挙げられる。アクリル酸およびメタクリル酸のようなカルボキシル基を有するモノマーを用いることもできる。上記他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマーとしてスチレンまたはその誘導体を用いる場合には、5〜40質量%の量で使用するのが特に好ましい。
【0016】
上記酸無水物基含有ポリマーの共重合は、例えばラジカル重合等の溶液重合のような公知の方法により行われ、例えば、重合温度100〜150℃、重合時間3〜8時間で行うことができる。開始剤としてはアゾ系またはパーオキサイド系の開始剤が好適に用いられる。連鎖移動剤のような他の添加剤を用いることもできる。得られる上記酸無水物基含有ポリマーの数平均分子量は1500〜8000、特に2000〜5000であることが好ましい。数平均分子量が8000を超えるとポリマー粘度が高くなるので、高固形分のクリヤー塗料組成物を調製し難くなる。数平均分子量が1500未満になるとクリヤー塗料組成物の硬化性が不充分となる。なお、本発明で用いるポリマーの分子量はGPC法により求めたものである。
【0017】
上記酸無水物基含有ポリマーは1分子中に平均で少なくとも2個、好ましくは2〜15個の酸無水物基を有する。1分子中に含有される酸無水物基が2個未満では、クリヤー塗料組成物の硬化性が不充分となる。15個を超えると固くもろくなりすぎ、耐候性が不足する。
次いで、得られた上記酸無水物基含有ポリマーを、酸無水物基と水酸基とがモル比で1/10〜1/1、好ましくは1/8〜1/1.1、より好ましくは1/1.5〜1/1.3となる割合の量でモノアルコール(a−3) と反応させることにより、カルボキシル基とカルボン酸エステル基とを有するポリマー(A)を調製する。この割合が1/10を超えると過剰のアルコールが多すぎて硬化時にワキの原因となり、1/1未満では未反応の無水物基が残り、貯蔵安定性が悪くなる。
【0018】
上記モノアルコール(a−3) は、1〜12個、好ましくは1〜8個の炭素原子を有する低分子量化合物である。これは加熱時アルコールが揮発し酸無水物基を再生するのに良好だからである。上記モノアルコールには、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、アセトール、アリルアルコールおよびプロパルギルアルコール等が挙げられる。特に好ましいものはアセトール、アリルアルコール、プロパルギルアルコールおよびメタノールである。
【0019】
ポリマー(A)の含有量は、樹脂組成物の固形分総質量に基づいて20〜60質量%である。ポリマー(A)の含有量が、20質量%未満では硬化が不十分となり形成された塗膜の硬度が不足する、また60質量%を超えると耐水性が低下する。好ましくは、25〜50質量%である。
【0020】
(B)水酸基とエポキシ基を含有するポリマー(ポリマー(B))
本発明のクリヤー塗料組成物に用いる水酸基とエポキシ基とを有するポリマー(B)は、1分子中にエポキシ基を平均で好ましくは2〜10個、より好ましくは3〜8個、および水酸基を平均で好ましくは2〜12個、より好ましくは4〜10個有する。また、エポキシ当量は、好ましくは100〜800、より好ましくは200〜600であり、ヒドロキシ当量は、好ましくは200〜1200、より好ましくは400〜1000である。上記エポキシ当量が上記上限より大きいとクリヤー塗料組成物の硬化性が不充分となる。また、上記下限より小さいと硬くなりすぎて塗膜がもろくなるので好ましくない。上記ヒドロキシ当量が200未満の場合には硬化塗膜の耐水性が十分でなく、1200を超えると硬化性が充分でないので好ましくない。
上記ポリマー(B)は、例えば式(I)
【0021】
【化7】
【0022】
〔式中、Rは水素原子またはメチル基であり、Xは直鎖又は分岐のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基であり、mは2〜8の整数であり、nは3〜7の整数であり、qは0〜4の整数である〕で示される構造を有する水酸基含有エチレン性不飽和モノマー(b−1)5〜60質量%、好ましくは15〜30質量%、エポキシ基含有エチレン性不飽和モノマー(b−2)10〜60質量%、好ましくは15〜50質量%、および必要に応じて他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(b−3)0〜85質量%、好ましくは10〜60質量%、を共重合することにより得ることができる。上記水酸基含有エチレン性不飽和モノマー(b−1)が5質量%未満では硬化性が不足し、60質量%を超えると相溶性が不足するので反応が充分に進行しないので好ましくない。上記エポキシ基含有エチレン性不飽和モノマー(b−2)が10質量%未満では硬化性が不足し、60質量%を超えると硬くなりすぎて耐候性不足となるので好ましくない。
【0023】
上記ポリマー(B)を調製するために用いることができる水酸基含有エチレン性不飽和モノマー(b−1)の水酸基含有アルキル鎖は、その鎖長が短すぎると架橋点近傍のフレキシビリティーがなくなるため硬くなりすぎ、長すぎると架橋点間分子量が大きくなりすぎる傾向にある。したがって、上記水酸基含有アルキル鎖は炭素数4〜20であることが好ましく、4〜10であることがさらに好ましい。具体的には、(メタ)アクリル酸−4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸−6−ヒドロキシヘキシルおよびこれらのε−カプロラクトンとの反応物、および(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチルのε−カプロラクトンとの反応物のような化合物が挙げられる。または、このような化合物は市販されており、例えば、ダイセル化学工業社製「プラクセルFM1」、「プラクセルFA1」等が挙げられる。または、このような化合物は、(メタ)アクリル酸と大過剰(例えば1.5倍(モル)以上)のジオール(例えば、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール)をエステル化することにより調製することができる。
【0024】
上記エポキシ基含有エチレン性不飽和モノマー(b−2) としては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジルおよび3,4−エポキシシクロヘキサニルメチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(b−3)としては、上記酸無水物基含有ポリマー(a−1)を調製するために「他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(a−2)」として記載の上記モノマーが挙げられる。
上記ポリマー(B)の共重合は、上記ポリマー(A)と同様の方法で行うことができる。得られるポリマー(B)は、数平均分子量500〜8000、特に1500〜5000とすることが好ましい。
【0025】
上記ポリマー(B)の含有量は、10〜60質量%である。上記ポリマー(B)の含有量が、10質量%未満では塗膜性能が充分に得られないことがあり、60質量%を超えると耐水性が低下する。好ましくは、20〜50質量%である。
【0026】
(C)水酸基とグリシジル基基とラダーシリコーンとを含有するポリマー(ポリマー(C))
本発明のクリヤー塗料組成物に用いる水酸基とエポキシ基とラダーシリコーンを有するポリマー(C)は、上記ポリマー(C)の一部に、(メタ)アクリロキシアルキル基を含有するラダーシリコーンオリゴマーを反応させて得られる。上記(c−1)は上記(b−1)と、また上記(c−2)は上記(b−2)と、上記(c−4)は上記(a−2)と同じものである。
上記(c−3)の(メタ)アクリロキシアルキル基を含有するラダーシリコーンオリゴマーは、側鎖基に(メタ)アクリロキシアルキル基を含有し、(メタ)アクリロキシアルキル基以外の置換基としては炭素数1〜18のアルキル基、置換アルキル基、フェニル基、置換フェニル基が用いられる。また側鎖基に少量のグリシジル基、アミノ基を入れてもさしつかえない。
【0027】
上記ポリマー(C)の上記(c−1)成分と上記(c−2)成分、上記(c−3)成分および必要に応じて用いる上記(c−4)成分との配合量は、(c−1)成分が5〜60質量%、(c−2)成分が10〜60質量%、(c−3) が1〜30質量%および(c−4) 成分が0〜85質量%の比率である。上記(c−1)成分が、5質量%未満では硬化性が不足し、60質量%を超えると相溶性が不足するので反応が充分に進行しないので好ましくない。また上記(c−2)成分が、10質量%未満では硬化性が不足し、60質量%を超えると硬くなりすぎて耐候性不足となるので好ましくない。上記(c−3) 成分が、1質量%未満では耐汚染性が不十分となり、30質量%を超えると反応が不均一となり、形成された塗膜が白濁する。
【0028】
上記ポリマー(C)の共重合は、上記ポリマー(A)と同様の方法で行うことができる。得られるポリマーは、数平均分子量500〜8000、特に1500〜5000とすることが好ましい。
上記ポリマー(C)の含有量は、0.1〜20質量%である。ポリマー(C)の含有量が、0.1質量%未満では耐汚染性が低下し、20質量%を超えると形成された塗膜の表面が不均一となり、塗膜外観が低下する。好ましくは、10〜20質量%である。
【0029】
(D)ポリエチレンオキサイドまたはポリプロピレンオキサイド変性ポリシリコン化合物
本発明のクリヤー塗料組成物に用いる(D)ポリエチレンオキサイドまたはポリプロピレンオキサイド変性ポリシリコン化合物としては、ポリエチレンオキサイドまたはポリプロピレンオキサイドにより変性されたポリジメチルシランが挙げられ、さらに、メチル基をフェニル基またはメチル基よりも炭素鎖が長い、例えば炭素数2〜8のアルキル基に代えたものも挙げられる。
上記(D)ポリエチレンオキサイドまたはポリプロピレンオキサイド変性ポリシリコン化合物は、(A)、(B)および(C)の合計100固形分質量部あたり0.02〜1固形分質量部が好ましく、0.02固形分質量部未満では、ノンサンディングリコート密着性が充分に得られない恐れがあり、1固形分質量部を超えると外観不良の恐れがある。よりこのましくは、(A)、(B)および(C)の合計100固形分質量部あたり0.05〜0.5固形分質量部である。
上記(D)ポリエチレンオキサイドまたはポリプロピレンオキサイド変性ポリシリコン化合物として、「SILWET L−7001」および「SILWET FZ−2120」(いずれも、日本ユニカー社製)、「BYK341」、「BYK344」、「BYK306」、「BYK325」、「BYK320」、「BYK300」、「BYK302」、「BYK330」、「BYK333」、「BYK335」および「BYK370」(いずれも、ビックケミー・ジャパン社製)」の市販品を用いることができる。
【0030】
(E)水酸基とカルボキシル基とを有するポリマー(ポリマー(E))
本発明のクリヤー塗料組成物に、必要に応じて用いることができる水酸基とカルボキシル基とを有するポリマー(E)は、水酸基とカルボキシル基とを有する少なくとも2種類のエチレン性不飽和モノマーの共重合体である。
(e−1)カルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーと水酸基含有エチレン性不飽和モノマーの混合物は、式 (1)
【0031】
【化8】
【0032】
〔式中、Rは水素原子またはメチル基であり、Xは直鎖又は分岐のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基であり、mは2〜8、好ましくは2〜6の整数であり、nは3〜7、好ましくは3〜5の整数であり、qは0〜4、好ましくは0〜2の整数である〕で示される構造を有する水酸基含有エチレン性不飽和モノマーと酸無水物基含有化合物とを、ハーフエステル化反応させることにより得られるカルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーである。上記モノマーは、上記ポリマー(E)においてカルボキシル基を導入するために用いられる。
(e−2)水酸基含有エチレン性不飽和モノマーの水酸基含有アルキル鎖は、その鎖長が短すぎると架橋点近傍のフレキシビリティーがなくなるため硬くなりすぎ、長すぎると架橋点間分子量が大きくなりすぎるので好ましくない。したがって、水酸基含有アルキル鎖は炭素数4〜20であることが好ましく、4〜10であることがさらに好ましい。具体的には上記(b−1)として上述した化合物、調製法を用いることができる。
【0033】
上記酸無水物基含有化合物は、室温〜120℃、常圧のような通常の反応条件において水酸基と反応することによりカルボキシ官能性を有する化合物であれば特に限定されない。ここでは、炭素数8〜12、特に8〜10を有する環状(不飽和もしくは飽和)の基を有する酸無水物基含有化合物を用いるのが、樹脂の相溶性が良好であるので好ましい。好ましい酸無水物の具体例としては、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸および無水トリメリット酸等が挙げられる。
【0034】
上記水酸基含有エチレン性不飽和モノマーと酸無水物基含有化合物とのハーフエステル化の反応は通常の方法に従い、例えば室温〜120℃の温度で行うことができる。この際に、未反応の酸無水物基を残存させないために、上記水酸基含有エチレン性不飽和モノマーを過剰の量で用いるのが好ましい。
上記他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(e−3)は、上記(a−2)と同じものである。好ましいモノマーは、エチレン性不飽和結合を一つ有する炭素数3〜15、特に2〜12のモノマーが挙げられる。さらに、水酸基含有エチレン性不飽和モノマーおよびカルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーを用いてもよい。
【0035】
また水酸基含有エチレン性不飽和モノマーを、ハーフエステル化に必要な量に加えて、共重合時に必要な量を過剰量として加えて酸無水物基含有化合物とハーフエステル化させることにより、カルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーと水酸基含有エチレン性不飽和モノマーとのモノマー混合物を得ることができる。この場合には、一般に、上記水酸基含有エチレン性不飽和モノマーと上記酸無水物基含有化合物とを水酸基と酸無水物基とが1/0.9〜1/0.5のモル比、特に1/0.8〜1/0.5のモル比となる割合の量で混合して反応させることが好ましい。このモル比が1/0.9未満では、ハーフエステル化に時間がかかりモノマーがゲル化する恐れがあり、また、上記モル比が1/0.5を超えるとカルボキシル基の量が少なくなりすぎて硬化性が不足するので好ましくない。
【0036】
上記ポリマー(E)は、モノマー(e−1)と(e−2)との混合物20〜100質量%、好ましくは40〜80質量%と他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(e−3) 0〜80質量%、好ましくは20〜60質量%の比率で用いられる。
上記モノマー混合物の量が、20質量%未満では硬化性が不足するので好ましくない。
【0037】
上記ポリマー(E)の共重合は、上記ポリマー(A)と同様の方法で行うことができる。得られるポリマーは、数平均分子量500〜8000、特に1500〜5000とすることが好ましい。
上記ポリマー(E)の含有量は、5〜50質量%である。ポリマー(E)の含有量が、5質量%未満では形成された塗膜の耐擦傷性が不十分となり、また50質量%を超えると形成された塗膜の硬度が不十分となる。好ましくは、5〜20質量%である。
【0038】
(F)フッ素ポリマー(ポリマー(F))
本発明のクリヤー塗料組成物に、必要に応じて用いることができるポリマー(F)は、トリフルオロモノクロロオレフィン、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、アルキルビニルエーテルを必須構成成分とし、必要に応じてグリシジル基含有重合性モノマーおよび酸無水物基含有重合性モノマーによる共重合体である。
【0039】
上記ポリマー(F)の数平均分子量は3000〜10000である。上記共重合体中のトリフルオロモノクロロオレフィン含有量は、通常40〜60モル%である。上記トリフルオロモノクロロオレフィン含有量が40モル%未満の場合には、耐候性、撥水性の点から好ましくないばかりでなく製造面で不都合を生ずる。また、トリフルオロモノクロロオレフィン含有量が60モル%を超える場合には、製造面で難があるため好ましくない。
次に、上記共重合体中のヒドロキシアルキルビニルエーテル含有量は、通常3〜15モル%である。上記ヒドロキシルアルキルビニルエーテル含有量が15モル%を超える場合には、共重合体の溶解性が変化し、アルコール類など特定のものしか溶解しなくなるとともに、ポットライフを減少させ、塗料の施工性を著しく損なう。また上記共重合体中のヒドロキシアルキルビニルエーテルの含有量が3モル%未満の場合には、硬化性が不充分となり、硬化時間の増加、硬化塗膜の耐溶剤制、耐汚染性等の低下を招く。
【0040】
また、上記共重合体中のシクロヘキシルビニルエーテル含有量は、通常3〜15モル%である。該シクロヘキシルビニルエーテル含有量が3モル%未満の場合には、塗膜としたときの硬度が低下し、また15モル%を超える場合には、耐候性が低下し、クラックが生じやすくなるなど好ましくない。
【0041】
上記アルキルビニルエーテルとしては、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテルなどの炭素数が2〜8、特に好ましくは2〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を有するアルキルビニルエーテルが可撓性付与の面から好ましいものである。
【0042】
上記共重合体中のアルキルビニルエーテル含有量は、通常3〜15モル%である。上記アルキルビニルエーテル含有量が3モル%未満の場合には、可撓性が低下し、また15モル%を超える場合には、塗膜硬度が低下するので好ましくない。上記任意構成成分の中のグリシジル基含有重合性モノマーとしては、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル等、また酸無水物基含有重合性モノマーとしては、上記(a−1)の説明中に示したモノマー等が挙げられる。上記共重合体中のグリシジル基含有重合性モノマーまたは酸無水物基含有重合性モノマーの含有量は、通常5〜40モル%である。上記グリシジル基含有重合性モノマーまたは酸無水物基含有重合性モノマーの含有量が5モル%未満の場合には、硬化性が十分でなく、また該含有量が40モル%を超える場合には、塗膜が硬くなりすぎ、耐候性が悪くなるので好ましくない。
【0043】
上記ポリマー(F)の含有量は、2〜50質量%である。上記ポリマー(F)の含有量が、5質量%未満では形成された塗膜の耐候性が不十分となり、また20質量%を超えても添加に見合う効果が認められない。好ましくは、3〜25質量%である。
【0044】
本発明に用いられるクリヤー塗料組成物の配合は、カルボキシル基とエポキシ基とのモル比が1/1.2〜1/0.6、好ましくは1/1.0〜1/0.8となり、かつカルボキシル基とカルボン酸エステル基に対する水酸基とのモル比が1/1.5〜1/0.5となるような量で行うことが好ましい。
上記カルボキシル基とエポキシ基との割合が1/0.6を超えると得られる樹脂の硬化性が低下する傾向にあり、逆に1/1.2未満では塗膜が黄変する傾向にあるので好ましくない。またカルボキシル基またはカルボン酸エステル基に対する水酸基とのモル比が1/0.5を超えると得られる樹脂の硬化性が低下し、1/1.5未満では水酸基が過剰となって耐水性が低下する傾向にあるので好ましくない。
【0045】
上記クリヤー塗料組成物の樹脂分には、例えば4級アンモニウム塩のような酸とエポキシとのエステル化反応に通常用いられる硬化触媒を配合することができる。上記触媒の具体例としては、例えばベンジルトリエチルアンモニウムクロリドもしくはブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリドもしくはブロミド、サリチレートもしくはグリコレート、パラトルエンスルホネート等が挙げられる。これらの触媒は混合して用いてもよい。上記触媒の配合量には特に制限はないが、一般的にはクリヤー塗料組成物固形分に対し0.1〜2.0質量%であるのが好ましい。またスズ系の化合物をこれらと併用してもよい。上記スズ系触媒としては、例えば、ジメチルスズビス(メチルマレート)、ジメチルスズビス(エチルマレート)、ジメチルスズビス(ブチルマレート)、ジブチルスズビス(ブチルマレート)等が挙げられる。上記硬化触媒と上記スズ化合物との質量比は1/4〜1/0.2であるのが好ましい。
【0046】
本発明においては、架橋密度を上げ、耐水性の向上をはかるために、上記樹脂成分にメラミン・ホルムアルデヒド樹脂および/またはブロックポリイソシアネート化合物を加えてもよい。また、塗膜の耐候性を向上させるために、紫外線吸収剤およびヒンダードアミン光安定剤、酸化防止剤等を加えても良い。さらにレオロジーコントロール剤として架橋樹脂粒子や、外観の調整のため表面調整剤、また発泡防止のため消泡剤を添加しても良い。さらにまた、粘度調整等のために希釈剤としてアルコール系溶剤(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、およびブタノール等)、ヒドロカーボン系、およびエステル系等の溶剤を使用することもできる。
【0047】
また、本発明の塗料組成物に配合される樹脂は酸基を官能基として有するので、アミンで中和することにより、水を媒体とする水性樹脂組成物とすることもできる。
【0048】
塗膜形成方法および積層塗膜
本発明の塗膜形成方法は、基材に直接または下地塗膜を介して、メタリックベース塗膜またはソリッドベース塗膜を形成し、次いで上記ベース塗膜を硬化させずに、その上に、上記のクリヤー塗料組成物によりクリヤー塗膜を形成し、上記メタリックベース塗膜またはソリッドベース塗膜とクリヤー塗膜とを同時に焼付乾燥する方法である。
【0049】
被塗物が、自動車車体および部品の場合は、基材にあらかじめ化成処理後、電着塗装等による下塗り塗装、中塗り塗装等により形成される下地塗膜を形成しておくのが好ましい。上記中塗り塗装は、下地の隠蔽、耐チッピング性の付与および上塗りとの密着性確保のために行われるものである。上記中塗り塗装は、常用の中塗り塗料により形成するが、有機溶剤型、水性または粉体塗料として用いることができる。
【0050】
上記メタリックベース塗膜が透明性を有している場合、上記メタリックベース塗膜と中塗り塗膜との複合色を発現し、意匠性を高めることができる。この場合、中塗り塗膜は、グレー色系の中塗り塗料またはカラー中塗り塗料等を用いて、中塗り塗膜を形成するものである。
【0051】
本発明の積層塗膜は、種々の基材に形成できるが、具体的な基材として例えば、鉄、アルミニウム、銅またはこれらの合金等の金属類、ガラス、セメント、コンクリート等の無機材料、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂類や各種のFRP等のプラスチック材料類、その他木材、繊維材料(紙、布等)等の天然または合成材料等を挙げることができる。なお、本明細書中では、上記基材に化成処理や下塗り、中塗り塗装等により形成された下地塗膜を形成されたものを、基材と表現する場合がある。
【0052】
上記基材に、ベース塗料を塗装してベース塗膜を形成する。このベース塗膜の形成にはベース塗装用として一般に使用されている光輝性顔料を含有するメタリックベース塗料または着色顔料を含有するソリッドベース塗料を使用することができる。ベース塗料用ビヒクルとしての架橋性塗膜形成性樹脂、必要に応じて使用できる架橋剤およびこれらの配合量については、上記クリヤー塗料用と同様である。上記ベース塗料は、常用の上塗りベース塗料により形成するが、有機溶剤型、水性または粉体塗料として用いることができる。
【0053】
また、メタリックベース塗料中には、各種光輝性顔料を含有する。上記光輝性顔料の例としては、アルミニウムフレーク顔料、着色アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔料、干渉マイカ顔料、着色マイカ顔料、金属酸化物被覆ガラスフレーク、金属めっきガラスフレーク、金属酸化物被覆ガラスフレーク、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、金属チタンフレーク、グラファイト、ステンレスフレーク、板状酸化鉄、フタロシアニンフレークおよびホログラム顔料等を挙げることができる。
【0054】
また、メタリックベース塗料であっても、必要に応じて上記ソリッドベース塗料に使用する着色顔料を、光輝性顔料と併用することができる。着色顔料としては、アゾレーキ系顔料、フタロシアニン系顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔料、キノフタロン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属錯体顔料等の有機顔料類、黄鉛、黄色酸化鉄、ベンガラ、二酸化チタン、カーボンブラック等の無機顔料類が挙げられる。上記光輝性顔料および着色顔料の添加量は、所望の色相を発現するのに合わせて任意に設定できる。また各種体質顔料等を併用することができる。
【0055】
なお、上記光輝性顔料および/または着色顔料を併用する場合、顔料全体としての総含有量(PWC)は、50%未満が好ましく、30%未満がより好ましい。50%を超えると塗膜外観が低下する。
上記ベース塗料には、上記成分の他に、上記クリヤー塗料組成物に用いる各種添加剤を配合することが可能である。
【0056】
上記ベース塗料は、上記基材が下塗り、中塗り塗料等により下地塗装をした物である場合には、下地塗膜の上にウェットオンウェット(W/W)法、またはウェットオンドライ(W/D)法により塗装することができる。W/W法とは下地塗装をした後、風乾等により乾燥し、未硬化状態または半硬化状態の下地塗膜に塗装する方法であり、これに対して、W/D法とは焼き付けて硬化後の下地塗膜に塗装する方法である。
【0057】
上記ベース塗膜を基材上に形成する方法は特に限定されないが、スプレー法、ロールコーター法等が好ましく、また、複数回塗装することも可能である。上記ベース塗膜の乾燥膜厚は、1コートにつき5〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
【0058】
このようにして形成されたベース塗膜上に、本発明のクリヤー塗料組成物を使用してクリヤー塗膜を少なくとも1層形成する。上記クリヤー塗膜の形成方法は特に限定されないが、スプレー法、ロールコーター法等が好ましい。また、上記クリヤー塗膜の乾燥膜厚は1コートにつき20〜50μmが好ましく、25〜40μmがより好ましい。
【0059】
上記クリヤー塗膜の形成は、上記ベース塗膜を硬化させた後でも、硬化させる前でもよい。硬化させる前の場合には、W/W法により上記ベース塗膜とクリヤー塗膜を同時に硬化させることとなる。また、上記クリヤー塗膜を複数回塗装する場合には、最終のクリヤー塗膜を塗装した後で同時に焼き付けてもよく、また各層毎に焼き付けてもよい。焼き付け温度は、120〜160℃が好ましい。以上のような形成方法によって、本発明の積層塗膜を得ることができる。
【0060】
【実施例】
次に、本発明を実施例および比較例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
合成例1 カルボキシル基とカルボン酸エステル基とを含有するポリマー(ポリマー(A))
温度計、攪拌機、冷却管、窒素導入管、滴下ロートを備えた3リットルの反応槽に、キシレンを150質量部、ソルベッソ100(芳香族炭化水素系溶剤、シェル化学社製)を400質量部仕込み、130℃に昇温した。上記の容器に、滴下ロートを用い、スチレンモノマーを300質量部、メタクリル酸2−エチルヘキシルを109質量部、アクリル酸イソブチルを325質量部、アクリル酸を25.7質量部、無水マレイン酸を240質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを300質量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートを60質量部、及びキシレンを150質量部からなる溶液を、3時間かけて滴下した。滴下終了後、30分間にわたり130℃に保持した後、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートを10質量部及びキシレンを20質量部からなる溶液を30分間滴下した。この滴下終了後、さらに1時間の間、130℃にて反応を継続させた、不揮発分60%、数平均分子量4500のカルボキシル基とカルボン酸無水物基を含有するポリマー溶液(a−1)を得た。このポリマー溶液(a−1)1590質量部に、メタノール125質量部を加え、70℃で23時間反応させ、酸価157(mgKOH/g)のカルボキシル基とカルボン酸エステル基とを含有する溶液状のポリマー(A)を得た。このポリマー(A)の赤外線吸収スペクトルを測定し、酸無水物基の吸収(1785cm-1)が消失するのを確認した。
【0061】
合成例2 水酸基とグリシジル基とを含有するポリマー(ポリマー(B))
温度計、攪拌機、冷却管、窒素導入管、滴下ロートを備えた3リットルの反応槽に、キシレンを150質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを400質量部仕込み、130℃に昇温した。上記の容器に、滴下ロートを用い、ベオバ−9(シェル化学(株)製、炭素数9個の分岐構造をもつ合成飽和モノカルボン酸のビニルエステル)を200質量部、メタクリル酸グリシジルを229質量部、アクリル酸4−ヒドロシキブチルを231質量部、メタクリル酸シクロヘキシルを340質量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートを60質量部、6およびキシレンを150質量部からなる溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後30分間にわたり130℃に保持した後、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートを10質量部及びキシレンを20質量部からなる溶液を30分間滴下した。この滴下終了後、さらに1時間の間130℃にて反応を継続させ、不揮発分60%、数平均分子量4600、エポキシ基当量625、水酸基当量623の水酸基とエポキシ基とを含有する溶液状のポリマー(B)を得た。
【0062】
合成例3 水酸基とグリシジル基とラダーシリコーンとを含有するポリマー(ポリマー(C))
温度計、攪拌機、冷却管、窒素導入管、滴下ロートを備えた3リットルの反応槽に、キシレンを50質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを400質量部仕込み、130℃に昇温した。上記の容器に、滴下ロートを用い、ベオバ−9を200質量部、メタクリル酸グリシジルを229質量部、アクリル酸4−ヒドロシキブチルを231質量部、メタクリル酸シクロヘキシルを240質量部、アクリロキシアルキル基を含有するラダーシリコーンオリゴマー「サンフルーレLS112」(昭和電工社製)200質量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートを120質量部およびキシレンを150質量部からなる溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後30分間にわたり130℃に保持した後、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートを10質量部及びキシレンを20質量部からなる溶液を30分間滴下した。この滴下終了後、さらに1時間の間130℃にて反応を継続させ、不揮発分60%、数平均分子量4700、エポキシ基当量625、水酸基当量623の水酸基とエポキシ基とラダーシリコーンとを含有する溶液状のポリマー(C)を得た。
【0063】
合成例4 水酸基とカルボキル基とを含有するポリマー(ポリマー(D))
温度計、撹拌機、冷却管、窒素導入管および滴下ロートを備えた2リットルの反応容器にアーコソルブPMA(協和油化(株)社製)溶媒360質量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル777質量部、ヘキサヒドロ無水フタル酸665質量部およびヒドロキノンモノメチルエーテル0.48質量部を仕込み、145℃に昇温し、20分間保持した。その後、冷却し、反応容器から取りだすことによりカルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマー(d−1)を得た。次いで温度計、撹拌機、冷却管、窒素導入管および滴下ロートを備えた別の3リットルの反応容器にキシレン300質量部およびアーコソルブPMA溶媒200質量部を仕込み、130℃に昇温した。次いで、上記のカルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマー(d−1)の1300質量部とt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルヘキサノエート100質量部とを3時間かけて滴下した。30分間130℃に維持した後に、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート10質量部とキシレン100質量部との混合溶液を30分かけて滴下した。30分間130℃に維持した後に冷却し、容器から取りだし、不揮発分54%、数平均分子量2000、固形分換算で酸価168および水酸基価42の、水酸基とカルボキシル基とを有する溶液状のポリマー(D)を得た。
【0064】
合成例5 フッ素ポリマー(ポリマー(F))
内容積200ミリリットルのステンレス製撹拌機付きオートクレープに、t−ブタノール116質量部、シクロヘキシルビニルエーテル11.7質量部、エチルビニルエーテル11.1質量部、ヒドロキシブチルビニルエーテル7.17質量部、グリシジルビニルエーテル5.72質量部、炭酸カルシウム0.69質量部およびアゾビスイソブチロニトリル0.06質量部を仕込み、液体窒素による固化−脱気による溶存空気を除去した。次いでクロロトリフルオロエチレン36質量部をオートクレープに導入し、徐々に昇温し反応させてポリマー(F)を得た。
【0065】
トップクリヤー塗料組成物の調製
表1に示す割合で、各ポリマーと表1に示すシリコン化合物D1〜D3と硬化触媒としてテトラブチルアンモニウムブロミド、紫外線吸収剤としてチヌビン900(チバスペシャリティーケミカルズ社製)、光安定剤としてサノールLS292(三共社製)を溶解し、トップクリヤー塗料組成物1〜5を調製した。ただしトップクリヤー塗料組成物6は、比較例用である。
シリコン化合物D1:SILWET L−7001(日本ユニカー社製)
シリコン化合物D2:BYK341(ビックケミー・ジャパン社製)
シリコン化合物D3:BYK344(ビックケミー・ジャパン社製)
【0066】
【表1】
【0067】
基材の調製
ダル鋼板(長さ300mm、幅100mmおよび厚さ0.8mm)を脱脂後、燐酸亜鉛処理剤(「サーフダインSD2000」、日本ペイント社製)を使用して化成処理した後、カチオン電着塗料(「パワートップU−50」、日本ペイント社製)を乾燥膜厚が25μmとなるように電着塗装した。次いで、160℃で30分間焼き付けた後、ポリエステル樹脂/メラミン樹脂系中塗り塗料を乾燥膜厚が40μmとなるようにエアースプレー塗装し、140℃で30分間焼き付けて中塗り塗膜を形成し基材とした。
【0068】
上塗り塗膜
上記基材に対して、水酸基を含むアクリル樹脂とメラミン樹脂系メタリックベース塗料(「スーパーラック M−180BKLO NO」、日本ペイント社製)により、乾燥膜厚が15μmになるようにスプレー塗装しべース塗膜形成後ウェットオンウェットで、上記で調製し、表2に示したクリヤー塗料組成物1〜7を乾燥膜厚が35μmになるように塗装し、室温で10分間セッティングし、140℃の温度で30分間、二層の塗膜層を同時に焼き付けた。得られた積層塗膜の鉛筆硬度、耐温水性、ノンサンディングリコート密着性および耐汚染性を以下の評価方法、基準で評価し、結果を表2に示した。
鉛筆硬度:JIS K 5400に準拠し、測定した。
耐温水性:40℃の温水中に10日間浸漬した後、積層塗膜表面を目視評価した。変化が認められない場合に「異常なし」とした。
耐汚染性: 卵製のアルブミン3%水溶液を作成し、この溶液の水滴0.2ミリリットルを滴下し、50℃、湿度30%で1時間接触後、水道水で溶液の水滴を拭き取り、24時間後の積層塗膜表面を目視評価した。
◎ 痕跡が観察されない
○ かすかに痕跡が観察される
× 明確に痕跡が観察される
ノンサンディングリコート密着性:上記で形成したクリヤー塗膜に、サンディングせずに、それぞれで用いたベース塗料とクリヤー塗料組成物を塗装し、塗り重ね塗膜を焼き付けて形成させ、塗り重ねた塗膜のゴバン目テープ試験(1mm目を100個:JIS K 5400に準拠)を行い、残った桝目を測定した。結果を表2に示した。
【0069】
【表2】
【0070】
【発明の効果】
本発明のクリヤー塗料組成物の硬化機構は、まず、加熱によりポリマー(A)中のカルボキシル基とカルボン酸エステル基とが反応してポリマー(A)中に酸無水物基が生成し、遊離のモノアルコールが生成する。生成したモノアルコールは蒸発することにより系外へ除去される。ポリマー(A)中に生成した酸無水物基はポリマー(B)およびポリマー(C)、必要に応じて加えるポリマー(E)および/またはポリマー(F)中に含有される水酸基と反応することにより架橋点を形成し、再度酸基を形成する。この酸基および必要に応じて加えるポリマー(E)および/またはポリマー(F)中に含有されるカルボキシル基は、ポリマー(B)およびポリマー(C)、必要に応じて加えるポリマー(E)中に含有されるグリシジル基とポリマー(A)中に含有される酸と反応することにより架橋点を形成する。このように、3〜5種類のポリマーが相互に反応することにより硬化が進行する。
上記機構によってポリマーが相互に反応するため、高い架橋密度を得ることが可能となる。また本発明によれば、ポリマー(C)中のラダーシリコーンオリゴマーに起因する水に対するはじき性が高くなり、耐汚染性が向上する。したがって、塗膜における汚染防止につながるクリヤー塗料組成物、塗膜形成方法および積層塗膜を提供することができるようになった。なお、本発明により得られる塗膜は上記良好な耐汚染性を有するため自動車、二輪車等の乗物外板、容器外面、コイルコーティング、家電業界等の分野において好ましく使用される。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a clear coating composition, a coating film forming method, and a laminated coating film, which have good anti-contamination property and non-sanding recoat adhesion when repairing and recoating a coating film to which dust, blisters and the like are adhered.
[0002]
[Prior art]
A binder used as a top coating for automobiles is generally used in combination of a hydroxyl group-containing polymer and a melamine resin curing agent. However, the cured coating film obtained by using the melamine resin as a curing agent is generally inferior in acid resistance. Therefore, such a coating film is particularly easily deteriorated by acid rain, which has been a problem in recent years, and causes defects in appearance.
It is believed that the coating film obtained by using the melamine resin as a curing agent is inferior in acid resistance due to the triazine nucleus in the melamine resin.
[0003]
In order to solve such drawbacks, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2-45577 and Japanese Patent Application Laid-Open No. 3-287650 describe novel coating compositions that do not use a melamine resin. However, the coating composition has a good acid resistance having resistance to acid rain because the ester bond generated by reacting an acid group and an epoxy group is a cross-linking point. Although it has sufficient weather resistance, when a car is parked, bird droppings adhere to the paint film, and it is difficult to stick and drop. In terms of practical use, the anti-contamination property, such as being hard to fall off even after washing, is insufficient.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a clear coating composition capable of providing a coating film excellent in weather resistance and non-sanding recoat adhesion because of its good stain resistance and high crosslink density, and a coating film forming method using them And providing a laminated coating film.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies in view of the above problems, the present inventors have arrived at the present invention.
1. (A) Copolymerizing (a-1) 15-40% by mass of an acid anhydride group-containing ethylenically unsaturated monomer and (a-2) 60-85% by mass of another copolymerizable ethylenically unsaturated monomer. The acid anhydride group-containing polymer obtained by the above and (a-3) a monoalcohol containing 1 to 12 carbon atoms, in which the acid anhydride group and the hydroxyl group are in a molar ratio of 1/10 to 1/1. 20 to 60% by mass of a polymer having a carboxyl group and a carboxylic ester group obtained by reacting in an amount of
(B) (b-1) Formula (1)
[0006]
[Formula 4]
[0007]
[Wherein, R is a hydrogen atom or a methyl group, X is a linear or branched alkylene group or a hydroxyalkylene group, m is an integer of 2 to 8, and n is an integer of 3 to 7, q is an integer of 0 to 4]. The hydroxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer having a structure represented by 5 to 60% by mass, (b-2) the glycidyl group-containing ethylenically unsaturated monomer 10 to 60% by mass, and necessary (B-3) 10 to 60% by mass of a polymer containing a hydroxyl group and a glycidyl group obtained by copolymerizing 0 to 85% by mass of another copolymerizable ethylenically unsaturated monomer,
(C) (c-1) Formula (1)
[0008]
[Chemical formula 5]
[0009]
[Wherein, R is a hydrogen atom or a methyl group, X is a linear or branched alkylene group or a hydroxyalkylene group, m is an integer of 2 to 8, and n is an integer of 3 to 7, (q is an integer of 0 to 4)] 5 to 60% by mass of a hydroxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer having a structure represented by (c-2) 10 to 60% by mass of a glycidyl group-containing ethylenically unsaturated monomer (c -3) Copolymerizing 1-30% by mass of ladder silicone oligomer containing an acryloxyalkyl group and, if necessary, (c-4) 0-85% by mass of other copolymerizable ethylenically unsaturated monomers. Obtained byNumber average molecular weight of 500-80000.1 to 25% by mass of a polymer containing a hydroxyl group, a glycidyl group and a ladder silicone, and (D) a polyethylene oxide or polypropylene oxide modified polysilicon compound.(A), (B) and (C) 0.02-1 solid part by mass per 100 solid parts by mass in totalContaining clear coating composition.
2.Said clear coating composition containing said (A) 25-50 mass%, said (B) 20-50 mass%, and said (C) 10-20 mass%.
3.In addition to (A), (B), (C) and (D) above, (E) (e-1) Formula (1)
[0010]
[Chemical 6]
[0011]
[Wherein, R is a hydrogen atom or a methyl group, X is a linear or branched alkylene group or a hydroxyalkylene group, m is an integer of 2 to 8, and n is an integer of 3 to 7, q is an integer of 0 to 4.] A hydroxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer having a structure represented by the following formula: an acid anhydride group-containing compound, wherein a hydroxyl group and an acid anhydride group are 1 / 0.9 to 1 / Monomer mixture of carboxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer and (e-2) hydroxyalkyl (meth) acrylate compound obtained by mixing and reacting in an amount of a molar ratio of 0.5 to 100 masses % And, if necessary, (e-3) a polymer having a hydroxyl group and a carboxyl group, obtained by copolymerizing 0 to 80% by mass of a copolymerizable ethylenically unsaturated monomer 5 to 5 The above clear coating composition containing by mass%.
4).The clear coating composition containing (A) 25 to 50% by mass, (B) 20 to 50% by mass, (C) 10 to 20% by mass, and (E) 5 to 20% by mass. .
5).Further, (F) (f-1) trifluoromonochloroolefin and / or tetrafluoroolefin 5 to 60% by mass, (f-2) hydroxyalkyl vinyl ether 5 to 20% by mass, (f-3) cyclohexyl vinyl ether 5 to 40% Mass%, (f-4) alkyl vinyl ether 5-20 mass%, and (f-5) glycidyl group-containing radical polymerizable monomer and / or carboxyl group or acid anhydride group-containing polymerizable monomer 0-40 mass%. The above clear coating composition containing 2 to 50% by mass of a fluoropolymer obtained by copolymerization.
6).The above clear coating composition containing 3 to 25% by mass of the above (F).
7).A metallic base coating or a solid base coating is formed directly on a substrate or through a base coating, and then the above clear coating composition is formed thereon without curing the metallic base coating or the solid base coating. A method for forming a coating film, comprising forming a clear coating film from a product and baking and drying the metallic base coating film or the solid base coating film and the clear coating film simultaneously.
8).A laminated coating film in which a metallic base coating film or a solid base coating film is formed on a substrate directly or via a base coating film, and a clear coating film is formed thereon by the above clear coating composition.
In addition, the mass% about a polymer in this specification is a value with respect to the solid content total mass of a resin composition.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the configuration of the present invention will be described in detail.
Clear paint composition
The clear paint composition of the present invention is a clear paint having good stain resistance and non-sanding recoat adhesion. The specific configuration and operational effects of the clear coating composition will be described.
(A) Polymer having carboxyl group and carboxylic ester group (polymer (A))
The polymer (A) having a carboxyl group and a carboxylic ester group used in the clear coating composition of the present invention is a half ester group obtained by reacting an acid anhydride group-containing polymer with a monoalcohol (a-3). Containing polymer.
[0013]
The acid anhydride group-containing polymer is an acid anhydride group-containing ethylenically unsaturated monomer (a-1) 15 to 40% by mass, preferably 15 to 30% by mass and other copolymerizable ethylenically unsaturated monomers ( a-2) It is obtained by copolymerizing 60 to 85% by mass, preferably 70 to 85% by mass. If the amount of the acid anhydride group-containing ethylenically unsaturated monomer (a-1) is less than 15% by mass, the curability is insufficient, and if it exceeds 40% by mass, the resulting coating film becomes too brittle and the weather resistance is insufficient. This is not preferable.
[0014]
Examples of the acid anhydride group-containing ethylenically unsaturated monomer (a-1) include itaconic anhydride, maleic anhydride and citraconic anhydride. The other copolymerizable ethylenically unsaturated monomer (a-2) is not particularly limited as long as it does not adversely affect the acid anhydride group, and has 3 to 15 carbon atoms having one ethylenically unsaturated bond. In particular, 2 to 12 monomers are preferable.
[0015]
Examples of the other copolymerizable ethylenically unsaturated monomer (a-2) include, as the ethylenically unsaturated monomer, styrene derivatives such as styrene, α-methylstyrene, pt-butylstyrene, (meth) Acrylic esters (eg, methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, propyl (meth) acrylate, (meth) acrylic acid-n, i, and t-butyl, 2-ethylhexyl (meth) acrylate And (meth) acrylic acid lauryl, (meth) acrylic acid cyclohexyl, etc.), (meth) acrylic acid isobornyl, VeoVa-9 and VeoVa-10 manufactured by Shell. Monomers having a carboxyl group such as acrylic acid and methacrylic acid can also be used. When styrene or a derivative thereof is used as the other copolymerizable ethylenically unsaturated monomer, it is particularly preferably used in an amount of 5 to 40% by mass.
[0016]
The copolymerization of the acid anhydride group-containing polymer is performed by a known method such as solution polymerization such as radical polymerization, and can be performed, for example, at a polymerization temperature of 100 to 150 ° C. and a polymerization time of 3 to 8 hours. As the initiator, an azo-based or peroxide-based initiator is preferably used. Other additives such as chain transfer agents can also be used. The resulting acid anhydride group-containing polymer has a number average molecular weight of 1500 to 8000, particularly 2000 to 5000. When the number average molecular weight exceeds 8000, the polymer viscosity becomes high, so that it becomes difficult to prepare a clear coating composition having a high solid content. If the number average molecular weight is less than 1,500, the curability of the clear coating composition becomes insufficient. The molecular weight of the polymer used in the present invention is determined by the GPC method.
[0017]
The acid anhydride group-containing polymer has an average of at least 2, preferably 2 to 15, acid anhydride groups in one molecule. If the number of acid anhydride groups contained in one molecule is less than 2, the clear coating composition will have insufficient curability. When it exceeds 15, it becomes too brittle and the weather resistance is insufficient.
Subsequently, the acid anhydride group-containing polymer thus obtained has an acid anhydride group and hydroxyl group molar ratio of 1/10 to 1/1, preferably 1/8 to 1 / 1.1, more preferably 1 / The polymer (A) having a carboxyl group and a carboxylic acid ester group is prepared by reacting with the monoalcohol (a-3) in an amount of 1.5 to 1 / 1.3. If this ratio exceeds 1/10, there is too much excess alcohol, causing cracking during curing, and if it is less than 1/1, unreacted anhydride groups remain, resulting in poor storage stability.
[0018]
The monoalcohol (a-3) is a low molecular weight compound having 1 to 12, preferably 1 to 8 carbon atoms. This is because the alcohol volatilizes during heating and is good for regenerating acid anhydride groups. Examples of the monoalcohol include methanol, ethanol, n-propanol, i-propanol, n-butanol, i-butanol, t-butanol, methyl cellosolve, ethyl cellosolve, dimethylaminoethanol, diethylaminoethanol, acetol, allyl alcohol, and propargyl alcohol. Etc. Particularly preferred are acetol, allyl alcohol, propargyl alcohol and methanol.
[0019]
Content of a polymer (A) is 20-60 mass% based on solid content total mass of a resin composition. When the content of the polymer (A) is less than 20% by mass, curing is insufficient and the hardness of the formed coating film is insufficient, and when it exceeds 60% by mass, the water resistance decreases. Preferably, it is 25-50 mass%.
[0020]
(B) Polymer containing hydroxyl group and epoxy group (polymer (B))
The polymer (B) having a hydroxyl group and an epoxy group used in the clear coating composition of the present invention preferably has an average of 2 to 10, more preferably 3 to 8, and an average of hydroxyl groups in one molecule. And preferably 2 to 12, more preferably 4 to 10. The epoxy equivalent is preferably 100 to 800, more preferably 200 to 600, and the hydroxy equivalent is preferably 200 to 1200, more preferably 400 to 1000. When the epoxy equivalent is larger than the upper limit, the curability of the clear coating composition becomes insufficient. Moreover, since it will become hard too much and a coating film will become weak if it is smaller than the said minimum, it is not preferable. When the hydroxy equivalent is less than 200, the cured coating film has insufficient water resistance, and when it exceeds 1200, the curability is not sufficient.
The polymer (B) is, for example, of the formula (I)
[0021]
[Chemical 7]
[0022]
[Wherein, R is a hydrogen atom or a methyl group, X is a linear or branched alkylene group or a hydroxyalkylene group, m is an integer of 2 to 8, and n is an integer of 3 to 7, q is an integer of 0 to 4] The hydroxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer (b-1) having a structure represented by 5 to 60% by mass, preferably 15 to 30% by mass, an epoxy group-containing ethylenically unsaturated monomer (B-2) 10 to 60% by mass, preferably 15 to 50% by mass, and optionally other copolymerizable ethylenically unsaturated monomers (b-3) 0 to 85% by mass, preferably 10 to 10% by mass 60% by mass can be obtained by copolymerization. When the hydroxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer (b-1) is less than 5% by mass, the curability is insufficient, and when it exceeds 60% by mass, the compatibility is insufficient and the reaction does not proceed sufficiently. If the epoxy group-containing ethylenically unsaturated monomer (b-2) is less than 10% by mass, the curability is insufficient, and if it exceeds 60% by mass, it becomes too hard and the weather resistance is insufficient.
[0023]
Since the hydroxyl group-containing alkyl chain of the hydroxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer (b-1) that can be used to prepare the polymer (B) is too short, the flexibility near the crosslinking point is lost. If it is too hard and too long, the molecular weight between cross-linking points tends to be too large. Therefore, the hydroxyl group-containing alkyl chain preferably has 4 to 20 carbon atoms, and more preferably 4 to 10 carbon atoms. Specifically, -4-hydroxybutyl (meth) acrylate, 6-hydroxyhexyl (meth) acrylate and their reaction with ε-caprolactone, and ε of 2-hydroxyethyl (meth) acrylate -Compounds such as reactants with caprolactone. Alternatively, such compounds are commercially available, and examples thereof include “Placcel FM1” and “Placcel FA1” manufactured by Daicel Chemical Industries. Alternatively, such a compound esterifies (meth) acrylic acid and a large excess (eg, 1.5 times (mole) or more) of diol (eg, 1,4-butanediol, 1,6-hexanediol). Can be prepared.
[0024]
Examples of the epoxy group-containing ethylenically unsaturated monomer (b-2) include glycidyl (meth) acrylate and 3,4-epoxycyclohexanylmethyl (meth) acrylate.
As said other copolymerizable ethylenically unsaturated monomer (b-3), in order to prepare the said acid anhydride group containing polymer (a-1), "other copolymerizable ethylenically unsaturated monomers ( a-2) ”as mentioned above.
The copolymerization of the polymer (B) can be performed by the same method as the polymer (A). The obtained polymer (B) preferably has a number average molecular weight of 500 to 8000, particularly 1500 to 5000.
[0025]
Content of the said polymer (B) is 10-60 mass%. When the content of the polymer (B) is less than 10% by mass, the coating film performance may not be sufficiently obtained, and when it exceeds 60% by mass, the water resistance decreases. Preferably, it is 20-50 mass%.
[0026]
(C) Polymer containing hydroxyl group, glycidyl group and ladder silicone (polymer (C))
The polymer (C) having a hydroxyl group, an epoxy group, and a ladder silicone used in the clear coating composition of the present invention is obtained by reacting a ladder silicone oligomer containing a (meth) acryloxyalkyl group with a part of the polymer (C). Obtained. (C-1) is the same as (b-1), (c-2) is the same as (b-2), and (c-4) is the same as (a-2).
The ladder silicone oligomer containing the (meth) acryloxyalkyl group of the above (c-3) contains a (meth) acryloxyalkyl group in the side chain group, and as a substituent other than the (meth) acryloxyalkyl group, A C1-C18 alkyl group, a substituted alkyl group, a phenyl group, and a substituted phenyl group are used. A small amount of glycidyl group or amino group may be added to the side chain group.
[0027]
The blending amount of the component (c-1) of the polymer (C), the component (c-2), the component (c-3) and the component (c-4) used as necessary is (c -1) Ratio of 5 to 60% by mass of component, 10 to 60% by mass of component (c-2), 1 to 30% by mass of (c-3) and 0 to 85% by mass of component (c-4) It is. When the component (c-1) is less than 5% by mass, the curability is insufficient, and when it exceeds 60% by mass, the compatibility is insufficient and the reaction does not proceed sufficiently. Further, if the component (c-2) is less than 10% by mass, the curability is insufficient, and if it exceeds 60% by mass, it becomes too hard and the weather resistance is insufficient. When the component (c-3) is less than 1% by mass, the stain resistance is insufficient, and when it exceeds 30% by mass, the reaction becomes non-uniform and the formed coating film becomes cloudy.
[0028]
The copolymerization of the polymer (C) can be performed by the same method as the polymer (A). The resulting polymer preferably has a number average molecular weight of 500 to 8000, particularly 1500 to 5000.
Content of the said polymer (C) is 0.1-20 mass%. When the content of the polymer (C) is less than 0.1% by mass, the stain resistance decreases, and when it exceeds 20% by mass, the surface of the formed coating film becomes uneven and the coating film appearance decreases. Preferably, it is 10-20 mass%.
[0029]
(D) Polyethylene oxide or polypropylene oxide modified polysilicon compound
Examples of the (D) polyethylene oxide or polypropylene oxide modified polysilicon compound used in the clear coating composition of the present invention include polydimethylsilane modified with polyethylene oxide or polypropylene oxide. The carbon chain having a longer carbon chain, for example, an alkyl group having 2 to 8 carbon atoms may also be used.
The (D) polyethylene oxide or polypropylene oxide-modified polysilicon compound is preferably 0.02 to 1 solid part by mass per 100 solid parts by mass of (A), (B) and (C), and 0.02 solids. If the amount is less than 5 parts by mass, the non-sanding recoat adhesion may not be sufficiently obtained, and if it exceeds 1 part by mass, appearance may be poor. More preferably, it is 0.05 to 0.5 solid part by mass per 100 solid parts by mass of (A), (B) and (C).
As the (D) polyethylene oxide or polypropylene oxide modified polysilicon compound, “SILWET L-7001” and “SILWET FZ-2120” (both manufactured by Nihon Unicar), “BYK341”, “BYK344”, “BYK306”, Commercially available products such as “BYK325”, “BYK320”, “BYK300”, “BYK302”, “BYK330”, “BYK333”, “BYK335”, and “BYK370” (all manufactured by Big Chemie Japan) can be used. .
[0030]
(E) Polymer having a hydroxyl group and a carboxyl group (polymer (E))
The polymer (E) having a hydroxyl group and a carboxyl group that can be used as needed in the clear coating composition of the present invention is a copolymer of at least two kinds of ethylenically unsaturated monomers having a hydroxyl group and a carboxyl group. It is.
(E-1) A mixture of a carboxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer and a hydroxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer has the formula (1)
[0031]
[Chemical 8]
[0032]
[Wherein, R is a hydrogen atom or a methyl group, X is a linear or branched alkylene group or a hydroxyalkylene group, m is an integer of 2 to 8, preferably 2 to 6, and n is 3 to 3. 7, preferably an integer of 3 to 5, and q is an integer of 0 to 4, preferably 0 to 2, and a hydroxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer and an acid anhydride group-containing compound. , A carboxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer obtained by a half-esterification reaction. The monomer is used for introducing a carboxyl group in the polymer (E).
(E-2) The hydroxyl group-containing alkyl chain of the hydroxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer becomes too hard if the chain length is too short, and the molecular weight between the crosslinking points becomes large if the chain length is too long. It is not preferable because it is too much. Therefore, the hydroxyl group-containing alkyl chain preferably has 4 to 20 carbon atoms, and more preferably 4 to 10 carbon atoms. Specifically, the compounds and preparation methods described above as (b-1) can be used.
[0033]
The acid anhydride group-containing compound is not particularly limited as long as it is a compound having carboxy functionality by reacting with a hydroxyl group under normal reaction conditions such as room temperature to 120 ° C. and normal pressure. Here, it is preferable to use an acid anhydride group-containing compound having a cyclic (unsaturated or saturated) group having 8 to 12 carbon atoms, particularly 8 to 10 carbon atoms, because the compatibility of the resin is good. Specific examples of preferred acid anhydrides include hexahydrophthalic anhydride, phthalic anhydride, 4-methylhexahydrophthalic anhydride, tetrahydrophthalic anhydride, and trimellitic anhydride.
[0034]
The half esterification reaction of the hydroxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer and the acid anhydride group-containing compound can be carried out according to a usual method, for example, at a temperature of room temperature to 120 ° C. At this time, it is preferable to use an excess amount of the hydroxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer in order not to leave unreacted acid anhydride groups.
The other copolymerizable ethylenically unsaturated monomer (e-3) is the same as the above (a-2). Preferable monomers include those having 3 to 15 carbon atoms, particularly 2 to 12 carbon atoms, having one ethylenically unsaturated bond. Furthermore, a hydroxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer and a carboxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer may be used.
[0035]
In addition, the hydroxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer is added to the amount required for half-esterification, and the amount necessary for copolymerization is added as an excess amount to allow half-esterification with an acid anhydride group-containing compound, thereby containing a carboxyl group A monomer mixture of an ethylenically unsaturated monomer and a hydroxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer can be obtained. In this case, generally, the hydroxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer and the acid anhydride group-containing compound have a molar ratio of hydroxyl group to acid anhydride group of 1 / 0.9 to 1 / 0.5, particularly 1 It is preferable to mix and react in an amount of a ratio of /0.8 to 1 / 0.5. If this molar ratio is less than 1 / 0.9, half esterification may take a long time and the monomer may gel, and if the molar ratio exceeds 1 / 0.5, the amount of carboxyl groups becomes too small. This is not preferable because the curability is insufficient.
[0036]
The polymer (E) is a mixture of monomers (e-1) and (e-2) 20 to 100% by mass, preferably 40 to 80% by mass, and other copolymerizable ethylenically unsaturated monomers (e- 3) It is used in a ratio of 0 to 80% by mass, preferably 20 to 60% by mass.
If the amount of the monomer mixture is less than 20% by mass, curability is insufficient, which is not preferable.
[0037]
The copolymerization of the polymer (E) can be performed by the same method as the polymer (A). The resulting polymer preferably has a number average molecular weight of 500 to 8000, particularly 1500 to 5000.
Content of the said polymer (E) is 5-50 mass%. When the content of the polymer (E) is less than 5% by mass, the scratch resistance of the formed coating film becomes insufficient, and when it exceeds 50% by mass, the hardness of the formed coating film becomes insufficient. Preferably, it is 5-20 mass%.
[0038]
(F) Fluoropolymer (Polymer (F))
The polymer (F) that can be used as needed in the clear coating composition of the present invention contains trifluoromonochloroolefin, hydroxyalkyl vinyl ether, cyclohexyl vinyl ether, and alkyl vinyl ether as essential constituents, and if necessary, contains a glycidyl group. It is a copolymer of a polymerizable monomer and an acid anhydride group-containing polymerizable monomer.
[0039]
The number average molecular weight of the polymer (F) is 3000 to 10,000. The trifluoromonochloroolefin content in the copolymer is usually 40 to 60 mol%. When the content of trifluoromonochloroolefin is less than 40 mol%, it is not preferable from the viewpoint of weather resistance and water repellency, but also causes problems in production. Moreover, when content of trifluoromonochloroolefin exceeds 60 mol%, it is not preferable because of difficulty in production.
Next, the hydroxyalkyl vinyl ether content in the copolymer is usually from 3 to 15 mol%. When the hydroxylalkyl vinyl ether content exceeds 15 mol%, the solubility of the copolymer changes, and only specific substances such as alcohols are dissolved, and the pot life is reduced, and the workability of the paint is remarkably improved. To lose. Further, when the content of hydroxyalkyl vinyl ether in the copolymer is less than 3 mol%, the curability becomes insufficient, resulting in an increase in curing time, a decrease in solvent resistance of the cured coating film, and contamination resistance. Invite.
[0040]
The content of cyclohexyl vinyl ether in the copolymer is usually 3 to 15 mol%. If the cyclohexyl vinyl ether content is less than 3 mol%, the hardness of the coating film is lowered, and if it exceeds 15 mol%, the weather resistance is lowered and cracks are liable to occur. .
[0041]
As the alkyl vinyl ether, an alkyl vinyl ether having a linear or branched alkyl group having 2 to 8 carbon atoms, particularly preferably 2 to 4 carbon atoms, such as ethyl vinyl ether, isobutyl vinyl ether, and n-butyl vinyl ether is flexible. It is preferable from the aspect of provision.
[0042]
The alkyl vinyl ether content in the copolymer is usually 3 to 15 mol%. When the alkyl vinyl ether content is less than 3 mol%, the flexibility is lowered, and when it exceeds 15 mol%, the coating film hardness is lowered, which is not preferable. As the glycidyl group-containing polymerizable monomer in the above optional components, glycidyl methacrylate, glycidyl acrylate, allyl glycidyl ether, etc., and as the acid anhydride group-containing polymerizable monomer, the description in (a-1) above And the like. The content of the glycidyl group-containing polymerizable monomer or the acid anhydride group-containing polymerizable monomer in the copolymer is usually 5 to 40 mol%. When the content of the glycidyl group-containing polymerizable monomer or the acid anhydride group-containing polymerizable monomer is less than 5 mol%, the curability is not sufficient, and when the content exceeds 40 mol%, It is not preferable because the coating film becomes too hard and the weather resistance deteriorates.
[0043]
Content of the said polymer (F) is 2-50 mass%. When the content of the polymer (F) is less than 5% by mass, the weather resistance of the formed coating film is insufficient, and even when it exceeds 20% by mass, an effect commensurate with the addition is not recognized. Preferably, it is 3 to 25% by mass.
[0044]
The clear coating composition used in the present invention has a molar ratio of carboxyl group to epoxy group of 1 / 1.2 to 1 / 0.6, preferably 1 / 1.0 to 1 / 0.8. And it is preferable to carry out in such an amount that the molar ratio of the carboxyl group to the hydroxyl group with respect to the carboxylic acid ester group is from 1 / 1.5 to 1 / 0.5.
When the ratio of the carboxyl group and the epoxy group exceeds 1 / 0.6, the curability of the obtained resin tends to be lowered. Conversely, when the ratio is less than 1 / 1.2, the coating film tends to yellow. It is not preferable. Also, if the molar ratio of the hydroxyl group to the carboxyl group or carboxylic acid ester group exceeds 1 / 0.5, the curability of the resulting resin is lowered, and if it is less than 1 / 1.5, the hydroxyl group becomes excessive and the water resistance is lowered. This is not preferable.
[0045]
The resin component of the clear coating composition can be blended with a curing catalyst usually used in an esterification reaction between an acid such as a quaternary ammonium salt and an epoxy. Specific examples of the catalyst include benzyltriethylammonium chloride or bromide, tetrabutylammonium chloride or bromide, salicylate or glycolate, paratoluenesulfonate, and the like. These catalysts may be used as a mixture. Although there is no restriction | limiting in particular in the compounding quantity of the said catalyst, Generally it is preferable that it is 0.1-2.0 mass% with respect to clear coating composition solid content. A tin-based compound may be used in combination with these. Examples of the tin-based catalyst include dimethyltin bis (methyl maleate), dimethyltin bis (ethyl maleate), dimethyltin bis (butyl maleate), dibutyltin bis (butyl maleate), and the like. The mass ratio of the curing catalyst and the tin compound is preferably 1/4 to 1 / 0.2.
[0046]
In the present invention, a melamine / formaldehyde resin and / or a block polyisocyanate compound may be added to the resin component in order to increase the crosslinking density and improve the water resistance. Moreover, in order to improve the weather resistance of a coating film, you may add a ultraviolet absorber, a hindered amine light stabilizer, antioxidant, etc. Further, a crosslinked resin particle as a rheology control agent, a surface conditioner for adjusting the appearance, and an antifoaming agent for preventing foaming may be added. Furthermore, alcohol solvents (for example, methanol, ethanol, propanol, butanol, etc.), hydrocarbon solvents, and ester solvents can be used as diluents for viscosity adjustment and the like.
[0047]
Further, since the resin blended in the coating composition of the present invention has an acid group as a functional group, it can be made into an aqueous resin composition using water as a medium by neutralizing with an amine.
[0048]
Coating film forming method and laminated coating film
The method for forming a coating film according to the present invention forms a metallic base coating film or a solid base coating film directly on a substrate or via a base coating film, and then cures the base coating film on the base film without curing the base coating film. The clear coating composition is used to form a clear coating film, and the metallic base coating film or the solid base coating film and the clear coating film are simultaneously baked and dried.
[0049]
In the case where the object to be coated is an automobile body or a part, it is preferable that a base coating film formed by undercoating by electrodeposition coating, intermediate coating, or the like is formed on the base material in advance after chemical conversion treatment. The intermediate coating is performed for concealing the base, imparting chipping resistance, and ensuring adhesion with the top coat. The intermediate coating is formed by a conventional intermediate coating, but can be used as an organic solvent type, water-based or powder coating.
[0050]
When the said metallic base coating film has transparency, the composite color of the said metallic base coating film and an intermediate coating film can be expressed, and design property can be improved. In this case, the intermediate coating film is an intermediate coating film formed using a gray intermediate coating or a color intermediate coating.
[0051]
The laminated coating film of the present invention can be formed on various base materials. Specific examples of base materials include metals such as iron, aluminum, copper or alloys thereof, inorganic materials such as glass, cement, and concrete, polyethylene. Resin, polypropylene resin, ethylene-vinyl acetate copolymer resin, polyamide resin, acrylic resin, vinylidene chloride resin, polycarbonate resin, polyurethane resin, epoxy resin, and various plastic materials such as FRP, other wood, fiber Examples thereof include natural or synthetic materials such as materials (paper, cloth, etc.). In addition, in this specification, what formed the base coating film formed by chemical conversion treatment, undercoat, intermediate coating, etc. on the said base material may be expressed as a base material.
[0052]
A base coating is applied to the base material to form a base coating film. For the formation of the base coating film, a metallic base paint containing a bright pigment generally used for base coating or a solid base paint containing a color pigment can be used. The crosslinkable film-forming resin as the vehicle for the base paint, the crosslinker that can be used as necessary, and the blending amount thereof are the same as those for the clear paint. The base paint is formed by a conventional top coat base paint, and can be used as an organic solvent type, water-based or powder paint.
[0053]
Further, the metallic base paint contains various glitter pigments. Examples of the bright pigments include aluminum flake pigments, colored aluminum flake pigments, metal oxide coated alumina flake pigments, interference mica pigments, colored mica pigments, metal oxide coated glass flakes, metal plated glass flakes, metal oxide coated Examples thereof include glass flakes, metal oxide-coated silica flake pigments, metal titanium flakes, graphite, stainless steel flakes, plate-like iron oxide, phthalocyanine flakes and hologram pigments.
[0054]
Moreover, even if it is a metallic base coating material, the coloring pigment used for the said solid base coating material can be used together with a luster pigment as needed. Color pigments include azo lake pigments, phthalocyanine pigments, indigo pigments, perylene pigments, quinophthalone pigments, dioxazine pigments, quinacridone pigments, isoindolinone pigments, metal complex pigments and other organic pigments, yellow lead Inorganic pigments such as yellow iron oxide, red iron oxide, titanium dioxide, and carbon black. The addition amount of the said luster pigment and a coloring pigment can be arbitrarily set according to expressing a desired hue. Various extender pigments can be used in combination.
[0055]
In addition, when using the said luster pigment and / or a coloring pigment together, less than 50% is preferable and, as for the total content (PWC) as the whole pigment, less than 30% is more preferable. When it exceeds 50%, the appearance of the coating film is deteriorated.
In addition to the above-described components, various additives used for the clear coating composition can be blended with the base paint.
[0056]
In the case where the base material is a base coating with a base coat, an intermediate coating or the like, the base paint is a wet on wet (W / W) method or a wet on dry (W / W) method. D) It can be painted by the method. The W / W method is a method in which a base coat is applied and then dried by air drying or the like, and applied to an uncured or semi-cured base coat. On the other hand, the W / D method is baked and cured. It is a method of painting on the subsequent undercoat.
[0057]
A method for forming the base coating film on the substrate is not particularly limited, but a spray method, a roll coater method, or the like is preferable, and the coating can be performed a plurality of times. The dry film thickness of the base coating film is preferably 5 to 50 μm, more preferably 10 to 30 μm per coat.
[0058]
On the base coating film thus formed, at least one clear coating film is formed using the clear coating composition of the present invention. The method for forming the clear coating film is not particularly limited, but a spray method, a roll coater method and the like are preferable. Further, the dry film thickness of the clear coating film is preferably 20 to 50 μm per coat, and more preferably 25 to 40 μm.
[0059]
The clear coating film may be formed after the base coating film is cured or before it is cured. Before being cured, the base coating and the clear coating are simultaneously cured by the W / W method. When the clear coating is applied a plurality of times, it may be baked simultaneously after the final clear coating is applied, or may be baked for each layer. The baking temperature is preferably 120 to 160 ° C. The laminated coating film of the present invention can be obtained by the forming method as described above.
[0060]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example and a comparative example are given and this invention is demonstrated more concretely, this invention is not limited only to these Examples.
Synthesis example 1 Polymer containing carboxyl group and carboxylate group (polymer (A))
A 3 liter reaction vessel equipped with a thermometer, a stirrer, a cooling tube, a nitrogen introduction tube, and a dropping funnel is charged with 150 parts by mass of xylene and 400 parts by mass of Solvesso 100 (aromatic hydrocarbon solvent, manufactured by Shell Chemical Co., Ltd.). The temperature was raised to 130 ° C. In the above container, using a dropping funnel, 300 parts by mass of styrene monomer, 109 parts by mass of 2-ethylhexyl methacrylate, 325 parts by mass of isobutyl acrylate, 25.7 parts by mass of acrylic acid, and 240 parts by mass of maleic anhydride A solution comprising 300 parts by mass of propylene glycol monomethyl ether acetate, 60 parts by mass of t-butylperoxy-2-ethylhexanoate, and 150 parts by mass of xylene was added dropwise over 3 hours. After completion of the dropping, the temperature was maintained at 130 ° C. for 30 minutes, and then a solution consisting of 10 parts by mass of t-butylperoxy-2-ethylhexanoate and 20 parts by mass of xylene was added dropwise for 30 minutes. After completion of the dropping, a polymer solution (a-1) containing a carboxyl group having a nonvolatile content of 60% and a number average molecular weight of 4500 and a carboxylic acid anhydride group was allowed to continue at 130 ° C. for 1 hour. Obtained. 125 mass parts of methanol is added to 1590 mass parts of this polymer solution (a-1) and reacted at 70 ° C. for 23 hours, and a solution containing a carboxyl group having an acid value of 157 (mg KOH / g) and a carboxylic acid ester group Polymer (A) was obtained. The infrared absorption spectrum of this polymer (A) was measured, and the acid anhydride group absorption (1785 cm).-1) Disappeared.
[0061]
Synthesis example 2 Polymer containing hydroxyl group and glycidyl group (polymer (B))
150 parts by mass of xylene and 400 parts by mass of propylene glycol monomethyl ether acetate were charged into a 3 liter reaction vessel equipped with a thermometer, a stirrer, a cooling tube, a nitrogen introduction tube, and a dropping funnel, and the temperature was raised to 130 ° C. Using the dropping funnel, 200 parts by mass of Veova-9 (manufactured by Shell Chemical Co., Ltd., a synthetic saturated monocarboxylic acid vinyl ester having a branched structure of 9 carbon atoms) and 229 masses of glycidyl methacrylate A solution comprising 231 parts by weight of 4-hydroxybutyl acrylate, 340 parts by weight of cyclohexyl methacrylate, 60 parts by weight of t-butylperoxy-2-ethylhexanoate, 6 and 150 parts by weight of xylene. The solution was added dropwise over 3 hours. After maintaining at 130 ° C. for 30 minutes after the completion of dropping, a solution consisting of 10 parts by mass of t-butylperoxy-2-ethylhexanoate and 20 parts by mass of xylene was added dropwise for 30 minutes. After completion of the dropping, the reaction is continued at 130 ° C. for another hour, and a solution polymer containing a hydroxyl group and an epoxy group having a nonvolatile content of 60%, a number average molecular weight of 4600, an epoxy group equivalent of 625, and a hydroxyl group equivalent of 623 (B) was obtained.
[0062]
Synthesis example 3 Polymer containing hydroxyl group, glycidyl group and ladder silicone (polymer (C))
50 parts by mass of xylene and 400 parts by mass of propylene glycol monomethyl ether acetate were charged into a 3 liter reaction vessel equipped with a thermometer, a stirrer, a cooling tube, a nitrogen introduction tube, and a dropping funnel, and the temperature was raised to 130 ° C. In the container, using a dropping funnel, 200 parts by weight of Veova-9, 229 parts by weight of glycidyl methacrylate, 231 parts by weight of 4-hydroxybutyl acrylate, 240 parts by weight of cyclohexyl methacrylate, acryloxyalkyl group A solution comprising 200 parts by mass of a ladder silicone oligomer “Sanflure LS112” (produced by Showa Denko KK), 120 parts by mass of t-butylperoxy-2-ethylhexanoate and 150 parts by mass of xylene over 3 hours And dripped. After maintaining at 130 ° C. for 30 minutes after the completion of dropping, a solution consisting of 10 parts by mass of t-butylperoxy-2-ethylhexanoate and 20 parts by mass of xylene was added dropwise for 30 minutes. After completion of the dropwise addition, the reaction is continued at 130 ° C. for another hour, and a solution containing a hydroxyl group, an epoxy group and ladder silicone having a nonvolatile content of 60%, a number average molecular weight of 4700, an epoxy group equivalent of 625, and a hydroxyl group equivalent of 623 A polymer (C) was obtained.
[0063]
Synthesis example 4 Polymer containing hydroxyl group and carboxy group (polymer (D))
In a 2 liter reaction vessel equipped with a thermometer, a stirrer, a cooling tube, a nitrogen introduction tube and a dropping funnel, 360 parts by mass of Arcosolve PMA (manufactured by Kyowa Oil Chemical Co., Ltd.) solvent, 777 parts by mass of 4-hydroxybutyl acrylate Then, 665 parts by mass of hexahydrophthalic anhydride and 0.48 parts by mass of hydroquinone monomethyl ether were added, and the temperature was raised to 145 ° C. and held for 20 minutes. Then, it cooled and took out from the reaction container, and obtained the carboxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer (d-1). Then, another 3 liter reaction vessel equipped with a thermometer, a stirrer, a cooling tube, a nitrogen introducing tube, and a dropping funnel was charged with 300 parts by mass of xylene and 200 parts by mass of an arcosolve PMA solvent and heated to 130 ° C. Next, 1300 parts by mass of the above carboxyl group-containing ethylenically unsaturated monomer (d-1) and 100 parts by mass of t-butylperoxy-2-ethylhexyl hexanoate were added dropwise over 3 hours. After maintaining at 130 ° C. for 30 minutes, a mixed solution of 10 parts by mass of t-butylperoxy-2-ethylhexanoate and 100 parts by mass of xylene was added dropwise over 30 minutes. The solution is cooled after being maintained at 130 ° C. for 30 minutes, taken out from the container, and is a solution polymer having a hydroxyl group and a carboxyl group having a nonvolatile content of 54%, a number average molecular weight of 2000, an acid value of 168 and a hydroxyl value of 42 in terms of solid content ( D) was obtained.
[0064]
Synthesis example 5 Fluoropolymer (Polymer (F))
In an autoclave equipped with a stainless steel stirrer with an internal volume of 200 ml, 116 parts by mass of t-butanol, 11.7 parts by mass of cyclohexyl vinyl ether, 11.1 parts by mass of ethyl vinyl ether, 7.17 parts by mass of hydroxybutyl vinyl ether, 5.17 parts by weight of glycidyl vinyl ether 72 parts by mass, 0.69 parts by mass of calcium carbonate and 0.06 parts by mass of azobisisobutyronitrile were charged, and dissolved air was removed by solidification-deaeration with liquid nitrogen. Next, 36 parts by mass of chlorotrifluoroethylene was introduced into an autoclave, and the temperature was gradually raised and reacted to obtain a polymer (F).
[0065]
Preparation of top clear coating composition
In the proportions shown in Table 1, each polymer, silicon compounds D1 to D3 shown in Table 1, tetrabutylammonium bromide as a curing catalyst, Tinuvin 900 (manufactured by Ciba Specialty Chemicals) as an ultraviolet absorber, and Sanol LS292 as a light stabilizer ( Sankyo Co., Ltd.) was dissolved to prepare top clear coating compositions 1-5. However, the top clear coating composition 6 is for a comparative example.
Silicon compound D1: SILWET L-7001 (Nihon Unicar Co., Ltd.)
Silicon compound D2: BYK341 (by Big Chemie Japan)
Silicon compound D3: BYK344 (by Big Chemie Japan)
[0066]
[Table 1]
[0067]
Preparation of substrate
After degreasing a dull steel plate (length 300 mm, width 100 mm and thickness 0.8 mm), after chemical conversion treatment using a zinc phosphate treating agent ("Surfdyne SD2000", manufactured by Nippon Paint Co., Ltd.), a cationic electrodeposition paint ( “Power Top U-50” (manufactured by Nippon Paint Co., Ltd.) was electrodeposited so that the dry film thickness was 25 μm. Next, after baking at 160 ° C. for 30 minutes, a polyester resin / melamine resin-based intermediate coating was applied by air spray so that the dry film thickness was 40 μm, and baked at 140 ° C. for 30 minutes to form an intermediate coating film. A material was used.
[0068]
Top coat
Spray coating should be performed on the base material with an acrylic resin containing a hydroxyl group and a melamine resin-based metallic base paint ("Super Lac M-180BKLO NO", manufactured by Nippon Paint Co., Ltd.) so that the dry film thickness is 15 μm. After the coating film was formed, wet-on-wet was prepared as described above, and the clear coating compositions 1 to 7 shown in Table 2 were applied so that the dry film thickness was 35 μm, and set at room temperature for 10 minutes. The two coating layers were baked at the same time for 30 minutes. The pencil hardness, warm water resistance, non-sanding recoat adhesion and stain resistance of the obtained multilayer coating film were evaluated by the following evaluation methods and standards, and the results are shown in Table 2.
Pencil hardness: Measured according to JIS K 5400.
Hot water resistance: After immersing in warm water of 40 ° C. for 10 days, the surface of the laminated coating film was visually evaluated. When no change was observed, “no abnormality” was set.
Contamination resistance: A 3% aqueous solution of egg albumin was prepared, 0.2 ml of water droplet of this solution was dropped, contacted at 50 ° C. and 30% humidity for 1 hour, and then wiped off with tap water for 24 hours. The later laminated coating film surface was visually evaluated.
◎ No trace is observed
○ Traces are faintly observed
× Traces are clearly observed
Non-sanding recoat adhesion: The clear coating film formed above was coated with the base paint and clear coating composition used in each case without being sanded, and then baked to form a repeated coating film. The Gobang eye tape test (100 pieces of 1 mm: conforming to JIS K 5400) was performed, and the remaining squares were measured. The results are shown in Table 2.
[0069]
[Table 2]
[0070]
【The invention's effect】
The curing mechanism of the clear coating composition of the present invention is as follows. First, the carboxyl group in the polymer (A) reacts with the carboxylic acid ester group by heating to produce an acid anhydride group in the polymer (A). Monoalcohol is produced. The produced monoalcohol is removed out of the system by evaporation. The acid anhydride groups formed in the polymer (A) react with the hydroxyl groups contained in the polymer (B) and the polymer (C), the polymer (E) and / or the polymer (F) added as necessary. Crosslink points are formed and acid groups are formed again. The acid group and the carboxyl group contained in the polymer (E) and / or the polymer (F) added as necessary are contained in the polymer (B) and the polymer (C), and the polymer (E) added as necessary. A crosslinking point is formed by reacting the glycidyl group contained with the acid contained in the polymer (A). Thus, hardening progresses when 3-5 types of polymers react with each other.
Since the polymers react with each other by the above mechanism, a high crosslinking density can be obtained. Moreover, according to this invention, the repellent property with respect to the water resulting from the ladder silicone oligomer in a polymer (C) becomes high, and stain resistance improves. Therefore, it has become possible to provide a clear coating composition, a coating film forming method, and a laminated coating film that can prevent contamination of the coating film. In addition, since the coating film obtained by this invention has the said favorable stain | pollution resistance, it is preferably used in field | areas, such as vehicle outer plates, such as a motor vehicle and a two-wheeled vehicle, a container outer surface, coil coating, and household appliance industry.
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