JP3861575B2 - Mixed defoaming apparatus and mixed defoaming method - Google Patents
Mixed defoaming apparatus and mixed defoaming method Download PDFInfo
- Publication number
- JP3861575B2 JP3861575B2 JP2000244163A JP2000244163A JP3861575B2 JP 3861575 B2 JP3861575 B2 JP 3861575B2 JP 2000244163 A JP2000244163 A JP 2000244163A JP 2000244163 A JP2000244163 A JP 2000244163A JP 3861575 B2 JP3861575 B2 JP 3861575B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- container
- mixing
- defoaming
- mixing container
- rotation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01F—MIXING, e.g. DISSOLVING, EMULSIFYING OR DISPERSING
- B01F35/00—Accessories for mixers; Auxiliary operations or auxiliary devices; Parts or details of general application
- B01F35/40—Mounting or supporting mixing devices or receptacles; Clamping or holding arrangements therefor
- B01F35/42—Clamping or holding arrangements for mounting receptacles on mixing devices
- B01F35/421—Clamping or holding arrangements for mounting receptacles on mixing devices having a cup-shaped or cage-type form
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)
- Mixers With Rotating Receptacles And Mixers With Vibration Mechanisms (AREA)
- Accessories For Mixers (AREA)
- Inert Electrodes (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器の自転と公転とを行うことによって、容器内の材料の混合および脱泡を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種の製造工程においては、複数種類の流動物あるいは粉体を均一に混合脱泡しなければならない場合がある。例えば、複数の染料あるいは顔料を混合して所望の色のペンキを製造する場合や、粘度などの特性の異なる油脂を混合して所望の特性の油脂を製造する場合などには、気泡の混入を避けながら複数の染料や油脂を均一に混合しなければならない。
【0003】
触媒を製造(調整)する場合にも、通常、このような混合脱泡が必要となる。例えば、燃料電池用の電解質膜上の触媒は、次のようにして調整される。先ず、活性金属(白金など)を担持したカーボン粉を適当な有機溶媒中に分散させ、次いで電解質溶液を適量添加して、有機溶媒中にカーボン粉と電解質溶液とが均一に分散したペースト状の触媒溶液(スラリ)を製造する。こうして製造したスラリを電解質膜にスクリーン印刷することにより、電解質膜上に触媒層を形成する。
【0004】
所定性能の触媒を得るためには、カーボン粉や電解質溶液が有機溶媒中に均一に分散したスラリを製造することが重要である。また、気泡が混入したスラリを用いてスクリーン印刷すると、電解質膜上に形成される触媒層に穴ができてしまうので、所定の触媒性能を得ることができない。これらの理由から、スラリを製造する場合には、カーボン粉と有機溶媒や電解質溶液とを、じゅうぶん均一に混合脱泡しておく必要がある。
【0005】
通常、複数の液体や粉体等を混合脱泡する場合、いわゆる自転・公転式の混合脱泡装置が使用される。かかる混合脱泡装置は、次のようにして混合脱泡を行う。先ず、混合脱泡しようとする材料を容器に入れ、この容器を公転させながら同時に自転させる。容器を公転させると、遠心力の作用によって材料は容器の内壁に押しつけられる。気泡は材料に比べて軽く、遠心力の作用を受けにくいので材料の移動に取り残される傾向があり、このため、材料中に混入した気泡が次第に分離される。
【0006】
また、かかる混合脱泡装置では、容器の自転軸は公転面に対して傾けて設けられている。このため効率よく材料を混合することが可能となっている。すなわち、自転軸を傾けるのにともなって容器の内壁も公転面(遠心力の働く方向)に対して傾斜することになるので、遠心力の作用で容器内壁に押しつけられた材料は壁に沿って流動する。この流動が容器内での材料の対流を発生させ、この対流の効果と容器の自転の効果とが相まって、非常に効率よく材料を混合することが可能となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、自転・公転式の混合脱泡装置には、容器に材料を供給する場合に、容器を混合脱泡装置から一旦脱着し、材料供給後に再び装着する必要があり、作業性が良くないという問題がある。特に、混合脱泡を行いながら複数の材料を順次供給していかなければならない場合に、材料を供給する度に容器の装脱着を行うのでは、作業性が大きく低下してしまう。更には、容器を脱着して材料を供給し、再び容器を装着して混合脱泡を開始するまでの経過時間にばらつきが生じて、製造毎の品質が不安定となる場合も生じうる。
【0008】
もとより、容器の脱着および装着を自動機を用いて実施したり、あるいは材料の供給を自動機を用いて実施すれば、作業性を向上させたり製造品質を安定させることは可能である。しかし、材料を入れる容器の自転軸が傾いているために複雑な機構が必要となり、装置の大型化あるいは信頼性低下などといった新たな問題を生じさせる。
【0009】
この発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、簡便な方法を用いて自転・公転式の混合脱泡装置に材料を供給することにより、混合脱泡作業の作業性を向上させるとともに、製造品質の安定化させることを可能とする技術を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の混合脱泡装置は、次の構成を採用した。すなわち、
容器内に材料を供給して、該材料の混合と脱泡とを行う混合脱泡装置であって、
所定の公転軸のまわりに前記容器を公転させる容器公転手段と、
前記公転軸に対して傾斜させた自転軸のまわりに、前記容器を自転させる容器自転手段と、
前記容器に材料を供給する材料供給口を、該容器が公転する軌道上に有する材料供給手段と、
前記容器に材料を供給する際には、該容器を前記材料供給口のある位置に、前記容器公転手段を用いて位置決めする位置決め手段と、
前記材料の供給後、前記容器の公転および自転を開始して、該容器内の材料の混合および脱泡を行う混合脱泡手段と
を備えることを要旨とする。
【0011】
また、上記の混合脱泡装置に対応した本発明の混合脱泡方法は、
容器内に材料を供給して、該材料の混合と脱泡とを行う混合脱泡方法であって、
前記容器を公転させる所定の公転軸と、該公転軸に対して傾斜させた自転軸とを設けるとともに、
該容器に材料を供給する材料供給口を該容器が公転する軌道上に配置しておき、
前記容器に材料を供給する場合には、該容器を公転させて前記材料供給口がある位置に該容器を位置決めしてから前記材料を供給し、
前記材料の供給完了後、前記公転軸と自転軸とのまわりに前記容器を公転および自転させることによって、該容器内の材料の混合および脱泡を行うことを要旨とする。
【0012】
かかる混合脱泡装置および混合脱泡方法においては、容器が公転する軌道上に材料の供給口を配置しておき、該容器に材料を供給しようとする場合には、先ず、容器の公転手段を利用して、材料供給口のある位置に該容器を位置決めする。容器の位置決め後、材料供給口から材料を供給し、材料の供給を完了したら該容器の自転および公転を開始して、供給した材料の混合脱泡を行う。
【0013】
このようにすれば、容器を混合脱泡装置の装着したまま材料を供給することができるので、材料を容易に供給することができる。その結果、混合脱泡作業の効率を向上させることができるので好適である。
【0014】
また、容器を装着したまま材料を供給しているので、次のような効果も生じる。すなわち、材料を供給するために容器を脱着して更に装着していたのでは、脱着あるいは装着に手間取って、材料供給に要する時間がばらつく可能性がある。例えば触媒用スラリを製造する場合などでは、材料供給に要する時間がばらつくと製造品質がばらついてしまうことがある。これに対して、本発明によれば、容器を装着したまま材料を供給することができるので、材料の供給に要する時間のばらつきを抑制することができる。その結果、例えば触媒用スラリなどを製造する場合にも、製造品質を安定化させることができるので好適である。
【0015】
また、混合脱泡する材料が毎回同じであれば、実際に混合脱泡している時間は毎回同じであると考えることができるから、材料供給に要する時間のばらつきが小さくなれば、混合脱泡を開始してから最終的に完了するまでの時間をほぼ同じにすることができる。このため、例えば、触媒用スラリの製造を開始してからスラリが完成するまでに要する時間を正確に知ることができ、製造したスラリを下流工程に搬送できる時刻を正確に予測することができるようになる。その結果、全体としての製造工程を効率化することが可能であるという効果も生じる。更に、スラリの完成時刻を正確に知ることができれば、製造したスラリが長時間放置されることをなくすことができるので、この点からも触媒用スラリの製造品質を安定化させることが可能となるので好ましい。
【0016】
もちろん、自動機を使用して容器の脱着および装着を行えば、毎回の材料供給に要する時間のばらつきを抑制することも可能である。しかし、本発明によれば、複雑な自動機を用いることなく、材料供給に要する時間のばらつきを抑制することができるので好適である。
【0017】
かかる混合脱泡装置においては、材料供給手段を複数備え、それぞれの材料供給口を容器の公転軌道上に複数設けるようにしても良い。そして、材料を供給する場合には、供給しようとする材料供給口のある位置に容器を位置決めして、材料を供給する。
【0018】
こうすれば、容器を装着したまま、複数種類の材料を供給して、混合脱泡することができる。すなわち、複数種類の材料を効率的に混合脱泡することが可能となるので好ましい。
【0019】
また、材料供給手段を複数備えている場合には、少なくとも2つの材料供給手段については、同じ位置に位置決めされた容器に同時に材料を供給可能な位置に、それぞれの材料供給口を設けるようにしても良い。
【0020】
このように、複数の材料供給口に対して、容器の位置決め位置を共用すれば、複数種類の材料を同時に供給することができるので、材料の供給時間を短縮化することができるので好適である。また、容器の位置決め位置を共有することにより、それだけ容器の位置決め位置が少なくなるので、位置決めを簡単にすることができて好ましい。
【0021】
かかる混合脱泡装置においては、容器の位置決め完了を検出して、材料の供給を開始するようにしても良い。材料を供給する前には、必ず材料供給口の下に容器を位置決めするので、位置決め完了を検出して材料供給を開始することで、作業を容易にするとともに、作業の効率を向上させることができて好適である。
【0022】
また、材料の供給完了を検出して、容器の公転および自転を開始するようにしても良い。容器の公転および自転を開始する前には、必ず材料を供給しているので、材料の供給完了を検出して容器の公転および自転を開始すれば、作業を容易にすることができるとともに、作業の効率を向上させることができるので好適である。
【0023】
かかる混合脱泡装置においては、容器の開口部を上方に向ける容器直立手段を備え、容器を直立させた状態で上方から材料を供給するようにしても良い。
【0024】
容器を直立させて上方から材料を供給すれば、材料の供給口に対して容器の開口部が大きく開いた状態となる。その結果、材料供給が容易となるので好適である。
【0025】
かかる混合脱泡装置においては、前記容器を公転させると、これによって該容器が同時に自転するように、容器の公転手段と自転手段とを機械的に接続しておいても良い。
【0026】
こうすれば、容器を公転させるだけで同時に自転もすることになる。あるいは容器を自転させるだけで同時に公転もすることになる。このように、公転あるいは自転のいずれか一方のみ行うことで、容器の公転と自転とを同時に行わせることができれば、公転手段あるいは自転手段のいずれか一方を簡略化することができるので好適である。
【0027】
かかる混合脱泡装置においては、容器を公転させたときに容器が自転しないように、容器の公転手段と自転手段との機械的な接続を切り離せるようにして、容器の位置決めを行う場合には、容器の自転手段を切り離した状態で容器を公転させて、容器の位置決めを行っても良い。
【0028】
こうすれば、容器を公転させて位置決めを行う際に、容器が自転することなく位置決めすることができる。このため、位置決めの際の摩擦が、容器の自転に伴う摩擦分だけ少なくなるので、小さな駆動力で容器の位置決めを行うことができる。その結果、少ない駆動力で位置決めすることができることになるので、駆動機構の小型化や駆動に要するエネルギの節約が可能となり好適である。
【0029】
かかる混合脱泡装置においては、容器の公転手段と自転手段とを切り離し、かつ容器を直立させた状態で容器の位置決めを行い、容器の上方から材料を供給するようにしても良い。
【0030】
このように、容器を直立させて位置決めすれば、容器が傾いたまま位置決めする場合に比べて、容器を公転させたときに容器内の材料がこぼれにくくなるので好適である。更に、容器の位置決め完了後、直ちに材料を供給することができるので、作業効率を向上させることができて好ましい。
【0031】
前述の混合脱泡装置においては、容器に供給された材料中の粉体をより細かい粉体に粉砕して粉体の粒度をそろえる分散処理を行う手段を、該容器の公転軌道上に備えておき、該容器内材料の分散処理を行う際には、該容器を前記分散手段が設置された位置に、前記位置決め手段を用いて位置決めして分散処理を行うようにしても良い。
【0032】
このように、材料の供給された容器の位置決めを、位置決め手段を用いて行えば、分散作業を効率的に行うことが可能となるので好ましい。
【0033】
かかる混合脱泡装置においては、攪拌翼を用いて容器内の材料を攪拌しながら分散処理を行ってもよい。容器内の材料を攪拌しながら分散処理を行えば、材料をより均一に分散させることができるので好適である。
【0034】
かかる混合脱泡装置においては、材料の供給された前記容器を、前記分散手段が設置された位置で自転させながら分散処理を行っても良い。容器内材料の分散処理中に該容器を自転させれば、前記分散手段と該容器とが相対変位するので容器内材料を均一に分散させることが可能となって好ましい。特に、容器が自転する中心に対して偏心した位置に分散手段を設けておけば、分散手段と容器とが大きく相対変位するので、それだけ容器内の材料を均一に分散することが可能となって好ましい。
【0035】
かかる混合脱泡装置においては、前記容器の材料中で超音波振動することにより該材料を分散させる分散手段を備え、該分散手段あるいは前記容器の内面の少なくとも一方には、前記分散処理中に該容器を自転させることで該容器内の材料を撹拌する撹拌翼を設けておいてもよい。
【0036】
こうすれば、容器を自転させることにより容器内の材料を撹拌しながら分散処理を行うことができるので、効果的に分散処理を行うことが可能となって好適である。
【0037】
かかる混合脱泡装置においては、少なくとも分散処理中に材料を冷却する分散時冷却手段を備えることとしても良い。
【0038】
かかる分散時冷却手段をもちいて材料を冷却しながら分散処理を行えば、容器内材料の分散処理中に摩擦熱によって材料が加熱され、分散させた材料が二次凝集するといった弊害が生じることを回避することができる。その結果、容器内の材料を適切に分散させることができるので好適である。
【0039】
前述の混合脱泡装置においては、容器とともに公転して、該容器内の材料の冷却を行う容器冷却手段を備えることとしても良い。
【0040】
容器内の材料を混合する際には、摩擦熱によって材料が加熱される場合があるが、かかる容器冷却手段を用いて容器内の材料を冷却しながら混合すれば、材料が加熱されることなく適切に混合させることができるので好適である。
【0041】
前述した混合脱泡装置においては、前記容器内の材料を該容器内から直接に取り出し可能な材料取出手段を、該容器の公転軌道上に設置することとしても良い。
【0042】
かかる混合脱泡装置においては、容器内の材料の混合および脱泡を行った後、該容器を該材料取出手段が設置された位置に位置決めすることで、該容器内から材料を直接取り出して、次の工程に供給することができる。容器内の材料を取り出す方法としては、例えば、予め容器下部に取り出し口を設けておき、かかる取り出し口を開いて材料を取り出したり、あるいは吸引ポンプ等を用いて容器内材料を汲み出してもよい。このように、容器内から材料を直接供給すれば、混合および脱泡済みの材料を他の容器に移し替える必要がなくなるので、それだけ、不純物や異物などが混入することがなくなって好適である。また、材料を他の容器に移し替える手間が省けるので、それだけ作業効率を向上させることも可能となる。更には、次の工程への材料の供給を考慮して、材料取出手段を適切な位置に設置することにより、全体の作業を合理的にすることもできる。例えば、材料取出手段と、次の工程で使用する装置との距離を短縮した位置に設置することにより、材料の供給を容易にすることが可能となる。
【0043】
かかる混合脱泡装置においては、前記容器内の材料に圧力を加え、容器内から材料を外部に圧送してすることによって、該容器から材料を直接取り出すこととしても良い。例えば、前記容器内に窒素ガスなどの不活性ガスを圧送したり、あるいは圧縮空気を供給して該容器内の材料に圧力を加え、この圧力で容器内の材料を外部に圧送する。
【0044】
こうすれば、単純な機構を用いて容器内の材料を直接かつ確実に取り出すことができるので好適である。また、単純な機構を用いれば、それだけ不純物や異物などが混入するおそれがなくなるので好ましい。例えば、吸引ポンプなどの機構を用いる場合のように、ポンプ内に残留する異物が混入するおそれがなくなるので好適である。
【0045】
更に、容器内の材料が粉体を含む場合、単純な機構を用いて容器内材料を取り出すことができれば、粉体が目詰まりするおそれが無いという利点もある。
【0046】
かかる混合脱泡装置においては、前記容器を前記材料取出手段の位置に位置決めしたまま、該容器内の材料を撹拌可能な材料撹拌手段を設けることとしても良い。
【0047】
こうすれば、容器内材料を撹拌しながら材料を取り出したり、あるいは材料を取り出す直前等に随時、容器内材料を撹拌することができる。その結果、容器内で材料が沈殿したり、凝集することを防いで、均一な状態に保つことができるので好適である。
【0048】
かかる材料撹拌手段は、前記材料取り出し手段に一体に構成することとしても良い。材料取出手段と材料撹拌手段とを一体に構成すれば、該材料撹拌手段が該容器中に形成する撹拌流を、前記材料取出手段が妨げることを最小限に抑制することができる。その結果、容器内材料に粉体が含まれている場合でも、撹拌流が妨げられて流れがよどんだ部分で粉体が凝集したり、堆積したりすることが無くなるので好適である。
【0049】
かかる混合脱泡装置においては、前記材料撹拌装置を用いて、前記容器内の材料の分散処理を行うこととしても良い。もちろん、前述した混合脱泡装置の前記分散手段が、前記材料撹拌手段を兼ねているものとしても良い。
【0050】
前記容器内の材料を撹拌する条件を適切に変更することで、該材料の分散処理を行ったり、あるいは前記分散処理の条件を適切に変更することで、該材料の撹拌を行うことができる。こうすれば、混合脱泡装置を全体として簡素な構成にすることができるので好ましい。
【0051】
上述のいずれの混合脱泡装置においても、容器の公転速度と自転速度とをそれぞれに制御可能としても良い。
【0052】
容器の公転速度と自転速度とをそれぞれに制御することができれば、混合脱泡使用とする材料に合わせて、適した公転速度と自転速度とで混合脱泡することができるので好適である。
【0053】
上述のいずれかの混合脱泡装置を用いて、燃料電池用の触媒を含む溶液の混合と脱泡とを行ってもよい。
【0054】
燃料電池用の触媒を製造するためには、触媒を含む溶液の混合と脱泡とを行う必要があるので、かかる混合脱泡装置を用いれば触媒の製造作業を効率化することができて好適である。また、かかる混合脱泡装置を用いて触媒の製造を行えば、毎回まったく同じ条件で触媒を製造することが可能となり、その結果、触媒の製造品質を安定化させることができるので好適である。
【0055】
また、容器を直立させて材料を供給する混合脱泡装置においては、次のようにしても良い。すなわち、容器を直立させた状態で該容器の蓋を装着あるいは脱着する手段を設けておき、容器に材料を供給する場合には、蓋が取り外されて直立している容器に上方から材料を供給する。供給した材料を混合脱泡する場合には、容器の蓋を装着してから該容器の公転および自転を開始する。
【0056】
こうすれば、容器に蓋をして材料の混合脱泡を行うことができるので、容器内の材料がこぼれるおそれがない。そのため、一度に多くの材料を混合脱泡することが可能となるので好適である。また、容器を直立させて蓋の装着あるいは脱着を容器の上方から行えば、重力の働く方向に沿って蓋を移動させることになる。このように、重力の働く方向に蓋を移動させれば、装着あるいは脱着の途中で蓋が何かに引っかかりにくくなるので、蓋の装着および脱着が容易となって好ましい。
【0057】
【発明の実施の形態】
以上に説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下、本発明の実施を次のような順序で説明する。
A.第1実施例:
A−1.装置構成:
(1)混合脱泡装置10:
(2)混合脱泡機100:
(3)材料供給機200:
(4)位置決め機構:
A−2.混合脱泡作業の概要:
B.第2実施例:
B−1.装置構成:
(1)第2実施例の混合脱泡機100:
(2)容器チルト:
B−2.第2実施例の混合脱泡作業の概要:
(1)混合容器の位置決め:
(2)触媒用スラリの製造作業:
C.第3実施例:
C−1.装置構成:
(1)混合容器の蓋の自動脱着機構:
(2)混合脱泡作業の自動制御機構:
C−2.第3実施例の混合脱泡作業の概要:
(1)混合容器の位置決め:
(2)触媒用スラリの製造作業:
D.第4実施例:
D−1.装置構成:
(1)第4実施例の自転機構:
(2)第4実施例のホモジナイザ(超音波式分散装置):
D−2.第4実施例の分散処理:
D−3.変形例:
E.第5実施例:
E−1.装置構成:
E−2.混合容器の冷却作用:
E−3.変形例:
F.第6実施例:
【0058】
A.第1実施例:
A−1.装置構成:
(1)混合脱泡装置10:
図1は、第1実施例としての混合脱泡装置10の全体構成を示した説明図である。図示するように、第1実施例の混合脱泡装置10は、自転・公転式の混合脱泡機100と、混合脱泡機100に材料を供給する材料供給機200と、制御盤300とから構成されている。材料の混合脱泡作業を行う作業者が、制御盤300を操作して混合脱泡機100や材料供給機200の動作を制御すると、混合脱泡機100と材料供給機20の全体は1つのシステムとしての混合脱泡装置として機能する。尚、本明細書中で混合脱泡装置10とは、混合脱泡機100と材料供給機200と制御盤300等から構成される混合脱泡システムを指すものとして、自転・公転式の混合脱泡機100とは区別して使用する。
【0059】
(2)混合脱泡機100:
自転・公転式の混合脱泡機100は、混合容器内に混合脱泡しようとする材料を入れて、容器を自転させながら、同時に公転軸の回りに円運動(公転運動)させることによって混合容器内の材料の混合脱泡を行う。混合脱泡機100についての詳細は後述する。材料供給機200は混合容器が公転運動する軌道に沿って設置されている。尚、図1では、材料供給機200は混合脱泡機100の周囲に3つのみ設置されている様子を示しているが、図1は材料供給機200が混合脱泡機100の周囲に設置されている様子を単に例示するものであって、材料供給機200の数を3つに限定するものではない。第1実施例において、混合脱泡機100に対して材料供給機200が設置されている位置関係については後述する。
【0060】
図1に示すように、本実施例の自転・公転式の混合脱泡機100は、混合脱泡機の支台100aと、混合容器を保持する機構100bと、混合容器を公転させる機構100cと、混合容器を自転させる機構100dと、混合容器を直立させる機構100eの、大きく5つの部分から構成されている。このうち、混合容器を直立させる機構100eについては、第2の実施例以降で使用する機構であるのでここでは説明を省略し、他の機構から構成される第1実施例の混合脱泡機100について、以下に説明する。
【0061】
図2は、自転・公転式混合脱泡機100の正面図を示したものである。以下、図2を用いて、本実施例の混合脱泡機100の構造を説明する。
【0062】
支台100aは、形状がほぼ四角形のベース102と、ベースの上方に設けられたロアプレート104と、ベース102の四隅でロアプレート104を支える4本の支柱106とから構成されている。支台100aには、混合容器の公転機構100cや自転機構100d等の、他の機構が取り付けられる。
【0063】
混合容器の公転機構100cは次のような構成となっている。ロアプレート104の上面中央にはセンターシャフト110が立設されている。このセンターシャフト110の中心軸が、混合容器の公転運動の回転軸(公転軸)となる。センターシャフト110の外周には、円筒状のアウタースリーブ112がセンターシャフト110をすっぽりと囲い込むように設けられていて、このアウタースリーブ112の下端には公転用プーリ114が取り付けられていている。またロアプレート104には、センターシャフト110の他に公転用モータ116が取り付けられている。公転用モータ116に取り付けられたプーリ118と、アウタースリーブ112の公転用プーリ114とは駆動ベルト120を介して接続されている。公転用モータ116が回転すると、この回転がモータのプーリ118および駆動ベルト120を介して公転用プーリ114に伝達され、アウタースリーブ112がセンターシャフト110を中心として回転する。アウタースリーブ112の上端近くにはアーム122が設けられていて、アーム122の先端部分には混合容器130を収納する保持器132が取り付けられている。従って、公転用モータ116が回転するとアウタースリーブ112が回転するので、混合容器130はセンターシャフト110を公転軸として公転運動を行うことになる。また、アウタースリーブ112には、混合容器130とは反対側に、混合容器130と重さのバランスを取るためバランサ124が設けられている。尚、本実施例では、混合容器130は1つのみ設けられているものとして説明しているが、混合容器を複数設けても構わない。混合容器を複数設ける場合には、センターシャフト110を中心としてバランスが取れるように各混合容器を配置する。こうすれば、バランサ124の設置は不要となる。
【0064】
混合容器の保持機構100bは、混合容器130を保持する容器ホルダ134と、容器ホルダ134をベアリングで回転自在に保持する保持器132と、摩擦プーリ136等から構成されている。容器ホルダ134と摩擦プーリ136とは一体に構成されている。保持器132は、アウタースリーブ112のアーム122に揺動可能に取り付けられている。また、保持器132とアーム122とはスプリングアーム138によっても接合されていて、スプリングアーム138は内蔵されたスプリングの作用で、混合容器130の開口部が上向きになるように保持器132を一方に押し付けている。その結果、摩擦プーリ136は、摩擦プーリ136を駆動している自転用プーリ140に絶えず押しつけられることになる。
【0065】
混合容器の自転機構100dは、自転用プーリ140と、自転用モータ142と、自転用モータ142のプーリ144と、プーリ144と自転用プーリ140とをつなぐ駆動ベルト146等から構成されている。自転用プーリ140と自転用モータ142とはアッパープレート148に取り付けられている。アッパープレート148と自転用プーリ140とには、アウタースリーブ112が貫通する大きな穴が開いており、自転用プーリ140はアウタースリーブ112を中心として回転可能となっている。自転用モータ142が回転すると、その回転はプーリ144および駆動ベルト146を介して自転用プーリ140に伝達され、自転用プーリ140がアウタースリーブ112を中心として回転する。摩擦プーリ136は自転用プーリ140の端部にスプリングアーム138の力で押しつけられているので、自転用プーリ140が回転すると摩擦プーリ136を介して混合容器130が自転することになる。
【0066】
以上のような構成を有する混合脱泡機100は、次のように動作する。先ず、公転用モータ116を回転させると、プーリ118,駆動ベルト120を介してアウタースリーブ112が回転し、混合容器130はアウタースリーブ112と共にセンターシャフト110を公転軸として公転運動を行う。混合容器130の公転速度は、公転用モータ116の回転速度と、プーリ118と公転用プーリ114とのプーリ比によって決定される。
【0067】
摩擦プーリ136は自転用プーリ140にスプリングアーム138で絶えず押しつけられているから、混合容器130がセンターシャフト110を中心に公転すると、自転用プーリ140上を転がるようにして摩擦プーリ136が回転し、摩擦プーリの回転にともなって混合容器130が自転する。混合容器130の自転速度は、混合容器130の公転速度と自転用プーリ140との回転速度との速度差、および自転用プーリ140と摩擦プーリ136とのプーリ比によって決定される。例えば、混合容器130の公転速度と自転用プーリ140の回転速度とが等しければ、混合容器130は自転しない。しかし、自転用プーリ140の回転速度と公転速度とが等しくない場合には、回転速度差とプーリ比とで決まる回転速度で混合容器130は自転することになる。
【0068】
また、アーム122が保持器132を揺動可能に保持している支点123は、保持器132と一体に揺動する部分(すなわち、混合容器130と容器ホルダ134と保持器132と摩擦プーリ136)の重心位置よりも下側に設定されている。このため、混合容器130が公転すると、遠心力の作用によって混合容器130は開口部が上向きとなる方向に回転しようとし、その結果、摩擦プーリ136は自転用プーリ140に押しつけられる。混合容器130の公転速度が大きくなるほど遠心力の作用も強くなるので、摩擦プーリ136は自転用プーリ140に一層強く押しつけられる。従って、混合容器130の公転速度が大きくなっても、混合容器130は空回りすることなく、公転速度と自転用プーリとの間の回転速度差と、摩擦プーリ136と自転用プーリ140との間のプーリ比とで決まる回転速度で自転する。
【0069】
このように、本実施例の混合脱泡機100は、公転用モータ116の回転速度を制御することによって混合容器130の公転速度を自由に制御することができ、自転用モータの回転速度を制御することによって混合容器130の自転速度を自由に制御することが可能となっている。
【0070】
(3)材料供給機200:
第1実施例の混合脱泡装置10で使用されている材料供給機200としては、粉体材料用の材料供給装置、あるいは液体材料用の通常の供給装置を使用することができる。
【0071】
図3(a)は、本実施例で使用した粉体用の材料供給機200の概要を示した説明図である。粉体用の材料供給機200は、粉体材料を入れるホッパ202と、円筒状のスリーブ204と、スリーブの中で回転するスクリュー206と、スクリュー206を回転させるモータ208とから構成されている。ホッパ202の中に粉体材料を入れてスクリュー206を回転させると、スクリュー206の回転等に伴う振動によって、ホッパ202内の粉体が少しずつスリーブ204に落下し、落下した粉体は回転するスクリュー206に押し出されるようにしてスリーブ204内を運ばれて、スリーブ204の先端に設けた材料供給口210から混合脱泡機100に供給される。
【0072】
粉体材料の供給量は、スクリュー206の回転回数(あるいは運転時間)によって管理することができる。すなわち、スクリュー206の回転速度を、粉体材料がスリーブ204内をスムーズに搬送されるような条件に予め設定しておけば、混合脱泡機100に供給される粉体の供給量をスクリュー206の回転回数によって管理することができる。
【0073】
粉体材料の供給量を更に正確に管理するためには、重量による管理も併せて行う。すなわち、図3(a)に示した粉体の材料供給機200の全体を電子天秤に載せておき、スクリュー206を所定回数あるいは所定時間運転することによって大まかな分量の粉体材料を供給する。その後、電子天秤で計測している重量を見ながら、をスクリュー206をゆっくりと回転させて少しずつ粉体を供給し、所定量の重量減少量となったら材料の供給を停止する。こうすれば、粉体材料の供給精度を更に向上させることができる。本実施例では、重量による管理も合わせて行っている。
【0074】
液体材料については、本実施例では、図3(b)に示すような定量ピストンポンプを使用している。図示するように、本実施例で使用した液体用の材料供給機200は、シリンダ213と、シリンダ213内を摺動するピストン214と、ピストン214を駆動するアクチュエータ215と、材料溜まり212等から構成されている。材料溜まり212には2本の材料供給配管216,217が伸びていて、材料供給配管216は逆止弁218を介してピストン214の圧送室側に、また材料供給配管217はピストン214の背面室側に接続されている。シリンダ213の先端には、ノズル219が設けられている。アクチュエータ215を駆動してピストン214を後退させると、材料供給配管216から液体材料が圧送室内に吸い込まれる。次いで、ピストン214を前進させると、圧送室内の液体材料がシリンダ先端のノズル219から吐出される。逆止弁218は液体材料が液体材料配管216から逆流することを防いでいる。
【0075】
一般に定量ピストンポンプは、圧送室内に気泡が混入することがなければ、ノズルから吐出される液体体積はピストンのストローク回数に正確に比例する。本実施例の定量ピストンポンプは、次のような構成となっているので圧送室内に気泡が混入することがなく、従って、ピストン214のストローク回数に応じて正確に液体材料を供給することが可能である。
【0076】
図3(b)に示すように、本実施例の定量ピストンポンプでは、材料供給配管217を通じて背面室側にも液体材料が供給されている。このため、ピストン214の圧送室側に気泡が入り込むことがない。なぜなら、ピストン214の両側は常に液体材料で満たされた状態で動作するので、ピストン214の摺動部が空気と接し、ここから気泡が混入することはあり得ないからである。本実施例で使用している液体用の材料供給機200は、このように、圧送室内に気泡が入らない構造となっているので、ピストンのストローク回数に応じて、液体材料を正確な分量だけ供給することが可能である。
【0077】
(4)位置決め機構:
図1に示したように、第1実施例の混合脱泡装置10は、自転・公転式の混合脱泡機100の周囲に各種の材料供給機200が配置されており、更に、各材料供給機200の材料供給口は混合容器130が公転運動する軌道上に配置されている。そのため、混合容器130の開口部が材料供給口の下で停止するように混合脱泡機100の公転運動を制御することで、各種材料を混合容器130に極めて容易に供給することが可能となっている。以下では、本実施例の混合脱泡機100が、公転運動を制御して混合容器130が停止する位置の位置決めを行う方法について簡単に説明する。
【0078】
混合脱泡機100の公転用モータ116には、いわゆる交流サーボモータが使用されており、サーボモータの回転位置を制御することによって、混合容器130の停止位置を位置決めしている。
【0079】
図4は、本実施例の公転用モータ116で行っている制御内容を概念的に示した説明図であり、これら制御は混合脱泡装置10の制御盤300が行っている。公転用モータ116には、各相コイルを流れている電流値を検出する電流検出器314,316が装着されている。混合脱泡機100のアウタースリーブ112にはエンコーダ312が取り付けられていて、エンコーダ312の出力からアウタースリーブ112の回転角度を検出することができる。
【0080】
制御盤300の中のモータコントロール部は、電源部302と、インバータ304と、電流制御部306と、速度制御部308と、位置制御部310等から構成されている。周知のように、交流モータは各相コイルに交流電流を流すことによって動作する同期モータである。交流同期モータの回転速度は交流電流の周波数によって決定され、発生トルクは各相コイルを流れる電流値によって決定される。本実施例のサーボモータでは、商用の交流電源を電源部302で直流電源に一旦変換し、変換した直流電源をインバータ304で所定の周波数の交流電源に変換してから公転用モータ116の各相コイルに印加している。こうすることで、商用電源の周波数とは無関係に、必要な周波数の交流電源をコイルに印加することが可能となる。インバータ304はパワートランジスタ等の半導体素子で構成されており、これら半導体素子を細かくスイッチング動作させることによって、直流電源を所定周波数の交流電源に変換する。
【0081】
電流制御部306は、各相コイルに流れている電流値を電流検出器314、316を用いて検出し、各相コイルに所定の電流値が流れるようにPWM制御を行う。こうして、各相コイルに流れる電流値を制御することによって、公転用モータの発生トルクを制御することができる。
【0082】
速度制御部308は、公転用モータ116の回転速度を検出し、検出した回転速度と速度指令値との偏差が小さくなるように、各相コイルに流すべき交流電流の周波数と電流値とを電流制御部306に設定する。公転用モータ116の回転速度と混合容器130の公転速度とは、プーリ118と公転用プーリ114とのプーリー比で決まる所定の対応関係が成り立っているので、公転用モータ116の回転速度を制御することで混合容器130の公転速度を制御することができる。尚、本実施例では、公転用モータ116の回転速度は電流検出器314,316から算出しているが、タコジェネレータやエンコーダなどの出力から求めても構わない。また、速度指令値は、制御盤300の調整つまみを操作者が手動で合わせることで設定する。
【0083】
位置制御部310は、位置指令値を受け取って速度制御部308を制御することによって、混合容器130が公転軌道上で停止する位置を制御する。位置指令値は、混合脱泡装置10の操作者が制御盤300上の位置決め用ボタンを押すことによって位置制御部310に設定される。制御盤300上には位置決め用ボタンが複数設けられていて、各ボタンのそれぞれが、アウタースリーブ112の停止位置の1つ1つに対応している。
【0084】
位置制御部310は位置指令値を受け取ると、速度制御部308を制御して公転用モータ116の回転速度を一定割合で減速させる。前述したように、速度制御部308は同時に制御盤300からの速度指令値も受け取っているが、位置制御部310による制御は速度指令値による制御に優先して行われる。
【0085】
公転用モータ116の回転速度が所定値以下になったら、位置制御部310はアウタースリーブ112の回転角度に基づいた制御を開始する。回転角度に基づいた制御開始の判断基準となる回転速度の所定値は、充分に小さな値に設定されている。位置制御部310は、エンコーダ312の出力からアウタースリーブ112の回転角度を検出し、検出した回転角度と位置指令値との偏差を算出して、アウタースリーブ112の角速度が偏差に比例した値となるように制御する。すなわち、アウタースリーブ112の回転角度が停止位置に近づくほど、ゆっくりと回転するように制御するのである。このような制御を行うことにより、アウタースリーブ112を指定された位置になめらかに停止させることができる。
【0086】
図5は、上述の制御を行うことによって、混合容器130を公転軌道上に位置決めしている様子を示す説明図である。図5は、混合脱泡装置10をセンターシャフト110の真上から見た状態を示している。図示されているように、第1実施例の混合脱泡装置10は、混合容器130をP0〜P5の5つの位置に位置決めすることができる。図5は、混合容器130が位置P0に位置決めされている状態を表示している。また、図5中には、P1ないしP5の位置に位置決めされた混合容器130の位置を破線で示している。
【0087】
位置P0は、混合容器130を混合脱泡装置10に装着あるいは脱着するために位置決めする位置である。位置P1ないしP5は、混合脱泡しようとする材料を混合容器130に供給するために位置決めする位置である。位置P1ないしP5の近傍には、それぞれに材料供給機220,222,224,226,228が設置されている。各材料供給機の材料供給口は、混合容器130が位置P1ないしP5に位置決めされたときに、混合容器130の開口部が来るであろう位置の上方に設けられている。尚、上述の説明では便宜上、初めに混合容器130を位置決めする位置を決めて、その近傍の位置に各種材料供給機を設置するものとして説明しているが、逆にしても構わないのはもちろんである。すなわち、初めに材料供給機の配置を決め、材料供給機に合わせて混合容器130を位置決めしても構わない。いずれにしても、最終的には、混合容器130の開口部が材料供給機の材料供給口の下方に来るように、混合容器130を位置決めすることができればよい。
【0088】
A−2.混合脱泡作業の概要:
上述した第1実施例の混合脱泡装置10を使用して混合脱泡作業を行う場合の、作業の概要について説明する。図6は、第1実施例の混合脱泡装置10による混合脱泡作業の一例として、燃料電池の電極に使用される触媒用スラリを製造する作業の流れを示すフローチャートである。以下、図6に従って説明する。
【0089】
混合脱泡作業を開始すると、初めに、混合脱泡機100の保持器132に混合容器130を装着する(ステップS100)。具体的には、作業者が制御盤300上に設けられた所定の位置決め用ボタンを押すと、公転用モータ116が、前述した位置サーボ機能によって保持器132を位置P0の位置決めするので(図5参照)、位置P0に位置決めされた保持器132に作業者が手作業で空の混合容器130を装着する。
【0090】
混合容器130を装着すると、各種の材料を順番に供給しながら混合脱泡していく。初めに純水を供給する(ステップS102)。具体的には次のようにして混合容器130に純水を供給する。先ず、制御盤300上の所定の位置決めボタンを押すことによって、混合容器130を位置P1に位置決めする。混合容器130を位置P1に位置決めすると、容器の開口部が材料供給機220の材料供給口の下方に位置づけられる(図5参照)。この状態で、材料供給機220から純水を所定量だけ供給する。本実施例では、材料供給機220には定量ピストンポンプを使用している。作業者が制御盤300上に設けられた所定のスイッチを押すと、定量ピストンポンプのピストンが所定回数だけストロークして、一定量の純水が混合容器130に供給される。もちろん、ギアポンプ等の他の方式の定量ポンプを適用することもできる。
【0091】
尚、上述の例では、作業者が位置決めボタンを押して混合容器130を位置P1に位置決めし、位置決め完了を確認してから所定のスイッチを押して純水の供給を開始している。もっとも、位置P1に位置決めされれば純水を供給することは明らかなので、位置決めボタンを押して所定時間経過後に、純水用の材料供給機220のスイッチが自動的に入るようにしても構わない。あるいは、センサを設けて混合容器130が位置P1に位置決めされたことを検出し、検出信号を受けたら直ちに、あるいは一定時間経過後に材料供給機220のスイッチが入るようにしても構わない。
【0092】
混合容器130に純水を供給し終わると、次は、活性金属を担持したカーボン粉を供給する(ステップS104)。具体的には、制御盤300を操作して混合容器130を位置P2に位置決めし、材料供給機222から所定量のカーボン粉を供給する。カーボン粉を供給するための材料供給機222としては図3に示した材料供給機を使用し、材料供給量の精度を向上させるために材料供給機222全体を電子天秤に載せて、カーボン粉の供給重量を管理している。
【0093】
混合容器130に純水とカーボン粉とを供給すると、これら材料の撹拌を開始する(ステップS106)。すなわち、作業者が制御盤300のつまみを操作して混合容器130の公転速度,自転速度,および撹拌時間を設定した後、所定のスイッチを押すと、混合容器130が設定速度で所定時間だけ自転と公転とを行い、容器内の純水とカーボン粉とを撹拌する。
【0094】
尚、本実施例ではカーボン粉を供給すると、必ず混合容器130を撹拌するので、カーボン粉の供給完了を検出して自動的に撹拌を開始するようにしても構わない。カーボン粉の供給完了の検出には、例えば、電子天秤の出力に連動するセンサを設けても良いし、簡易的には、材料供給開始から所定時間経過した後は材料供給が完了しているものとして、経過時間によって検出しても良い。
【0095】
純水とカーボン粉とを所定時間撹拌すると、混合容器130に所定量の有機溶媒を供給する(ステップS108)。具体的には、ステップS106の撹拌が終了した後、制御盤300を操作して混合容器130を位置P3に位置決めし、材料供給機224から所定量の有機溶媒を供給する。本実施例では、有機溶媒としてエタノールを使用している。
【0096】
有機溶媒を供給すると、次に電解質溶液を供給する(ステップS110)。すなわち、制御盤300を操作して混合容器130を位置P4に位置決めし、材料供給機226から電解質溶液を所定量だけ供給する。本実施例では、電解質溶液としてAldrich社製のナフィオン溶液を使用している。
【0097】
有機溶媒および電解質溶液を供給すると、再び混合容器130を撹拌する(ステップS112)。こうして所定時間撹拌すると、純水と、活性金属を担持したカーボン粉と、有機溶媒と、電解質溶液とがほぼ均一に混ざり合った混合溶液が得られる。尚、ステップS112における自転・公転速度は、ステップS106における自転・公転速度と同一である。もちろん、制御盤300の設定を変更すれば、撹拌する条件を変更することも可能である。
【0098】
各種の材料がほぼ均一に混ざり合ったら、混合容器130を位置P5に位置決めして、分散用のビーズを所定量だけ供給する(ステップS114)。本実施例では、分散用のビーズとして直径が数ミリ前後のセラミックス製の小球を使用している。
【0099】
ここで分散とは次のような処理をいう。例えば、ステップS112では電解質等の溶液中にカーボン粉がほぼ均一に混ざり合った混合物が得られるが、触媒用のスラリとするためにはカーボン粉の粒度を更に細かくするとともに、粒度をできるだけ均一にそろえて、十分均一に混合させる必要がある。このように、混合物中の粉体を粉砕しつつ粒度をできるだけそろえて、細かい粉体の均一な混合物を得る処理が分散処理である。
【0100】
分散処理を行う方法の1つとして、混合物を分散用ビーズと共に十分撹拌させる方法がある。粉体の混合物をビーズとともに撹拌すると、粉体がビーズと衝突したり、あるいはビーズに押し潰されるようにして次第に粉砕され、最終的には粒度のそろった細かい粉体が得られる。分散用のビーズは、摩耗しにくいセラミックス製の小球あるいは鋼球が使用される。他の方法としては、粉体の混合物中にホモジナイザと呼ばれる超音波式分散装置を挿入して分散させる方法もある。混合物中で超音波振動を生じさせると、粉体同士が衝突しあって次第に粉砕されていくので、最終的に粒度の細かい粉体の均一な混合物が得られる。ホモジナイザを用いて分散する方法については、第4実施例として後述する。
【0101】
ステップS114で、混合容器130に分散用のビーズを所定量だけ供給すると、混合脱泡機100の自転速度、公転速度を設定して、所定時間だけ混合脱泡を行う(ステップS116)。この処理では、分散用ビーズとともに撹拌しているので、混合容器130内のカーボン粉の粒度が次第に小さくなり、ペースト状の混合物となる。このような混合物には特に気泡が入りやすい。そこで、ステップS116の混合脱泡処理では、材料の分散と混合と脱泡とが両立するように、混合容器130の自転速度、公転速度、混合脱泡時間といった運転条件が設定される。尚、本実施例では、分散用ビーズを用いて分散処理を行っているが、ホモジナイザを用いて分散処理を行うものであっても構わない。
【0102】
以上のようにして所定時間の混合脱泡が終了すると、混合容器130内には、燃料電池の電極に使用される触媒用スラリが完成する。そこで、混合容器130を位置P0に位置決めして、混合容器130を取り外す。完成した触媒用スラリは分散用ビーズごと網にあけてビーズを分離し、触媒用スラリは下流工程に搬送して電解質膜上にスクリーン印刷する。分散用ビーズは洗浄および乾燥させた後、再び材料供給機228に供給して再利用する。
【0103】
以上、説明したように、本実施例の混合脱泡装置10を使用すれば、混合容器130を混合脱泡機100に一旦装着した後は、混合容器を装着したまま、材料の供給と撹拌とを次々と行うことによって、触媒用スラリを完成させることができる。従って、追加の材料を供給する度に混合容器130を混合脱泡機100から取り外す必要がないので、作業性を大きく改善することができる。
【0104】
また本実施例では、混合容器130の位置決めも材料の供給も、制御盤300を操作することによって行っている。このため、材料供給にかかる時間を正確に管理することが可能となる。すなわち、材料を追加する度に、作業者が混合容器130を取り外して材料を供給するのでは、容器の脱着あるいは装着等に手間取る場合があるので、材料供給に要する時間にある程度のばらつきが生じてしまう。これに対して、本実施例では制御盤300を操作するだけで材料供給を行うことができるので、材料供給に要する時間のばらつきを抑制することができる。
【0105】
材料供給に要する時間のばらつきを抑制することができれば、次のような種々の利点が生じる。例えば、触媒用スラリの製造品質を安定させるためには、各種材料の供給量や、材料の撹拌あるいは混合脱泡時間を正確に管理することはもちろんのこと、材料の供給に要する時間も正確に管理しなければならない場合がある。また、数種類のスラリを試作して、材料の最適な供給量や製造条件等を調査する場合には、調査項目以外の影響を避けるため、材料の供給に要する時間をできるだけ一定時間に管理しておくことが望ましい。これらの場合に、本実施例の混合脱泡装置10を使用すれば、材料供給に要する時間のばらつきを抑制することができるので好適である。
【0106】
また、材料の撹拌時間や混合脱泡時間は予め設定されているから、材料の供給に要する時間が一定となれば、混合容器130を装着してからスラリが完成するまでに要する時間を正確に算出することが可能となる。スラリが完成する時刻が正確に予測することができれば、完成したスラリを下流工程に搬送し、直ちに電解質膜上にスクリーン印刷して触媒層を形成することができる。従って、電解質膜上の触媒層を製造する製造工程の全体として、工程中の仕掛かり量を減少させることができる。更に、スラリが工程中で長い時間放置されることがなくなれば、製造中にスラリが変質することも起こり得ないので、それだけ製造品質を安定させることができる。
【0107】
もちろん、混合容器130を混合脱泡機100から脱着して材料を供給する自動機を使用すれば、材料供給に要する時間のばらつきを抑制することは可能である。しかし前述したように、混合脱泡機に混合容器は傾けて装着されているので、混合容器を脱着し再び装着する自動機は複雑なものとなってしまう。これに対して、本実施例の混合脱泡装置10では、単純な構成によって簡便に材料を供給することができるので好適である。
【0108】
尚、以上の説明では、初めに空の混合容器130を装着するものとしている。装着する混合容器130が空であれば、容器の装着が容易となるので好ましい。もちろん、予め純水を入れておいた混合容器130を装着しても構わない。
【0109】
上述した触媒用スラリの製造においては、純水と、カーボン粉、有機溶媒、電解質溶液、分散用ビーズの5つの材料を供給する必要があり、材料を供給する場合には、供給する材料毎に別々の位置に混合容器130を位置決めしている。もっとも、必ずしも供給する材料毎に混合容器130を位置決めしなければならないわけではない。混合容器130の開口部が、材料供給口の大きさに対して必要なだけ大きければ、混合容器130を1ヶ所に位置決めしたままで、複数の材料を供給することも可能である。図7は、このような変形例として、1つの位置決め位置で複数の材料を供給する様子を例示した説明図である。
【0110】
図7に示した変形例では、混合容器130は位置P0、P1a 、P3a 、P5の4ヶ所に位置決めされる。純水用の材料供給機220の材料供給口とカーボン粉用の材料供給機222の材料供給口とは、位置P1a に位置決めされた混合容器130の開口部の上方に設けられている。有機溶媒用の材料供給機224の材料供給口と電解質溶液用の材料供給機226の材料供給口とは、位置P3a に位置決めされた混合容器130の開口部の上方に設けられている。
【0111】
図7に示した変形例の混合脱泡装置10を使用すると、図6に示した触媒用スラリの製造工程は次のように簡素化される。以下、図6を準用しながら簡単に説明する。先ず、空の混合容器130を装着した後(ステップS100に相当)、混合容器130を位置P1a に位置決めして、純水とカーボン粉とを供給する(ステップS102およびS104に相当)。次いで、純水とカーボン粉とを撹拌した後(ステップS106)、混合容器130を位置P3a に位置決めして、有機溶媒と電解質溶液とを供給する(ステップS108およびS110相当)。その後、所定時間撹拌してから(ステップS112相当)混合容器130を位置P5に位置決めし、分散用ビーズを供給して(ステップS114相当)、所定時間だけ混合脱泡を行えば触媒用スラリが完成する(ステップS116)。スラリが完成したら、混合容器130を位置P0に位置決めして混合脱泡機100から脱着する(ステップS118)。
【0112】
このように、1つの位置決め位置から複数の材料を供給することにすれば、混合脱泡機100の位置決め箇所を少なくすることができる。その結果、位置決め制御を簡単にすることができるので好適である。更に、上述の例における純水とカーボン粉、あるいは有機溶媒と電解質溶液のように、連続して供給することができる材料を、同じ位置決め位置から供給することとすれば、位置決めし直す手間を省くことができるので、触媒用スラリの製造効率を向上させることが可能となる。
【0113】
B.第2実施例:
以上説明した第1実施例では、混合脱泡機100に装着された混合容器130は、鉛直方向(公転軸の方向)に対して常に傾斜している。これに対し、以下に説明する第2実施例では、混合容器の装脱着あるいは材料供給の際に、混合容器130を直立させることが可能となっている。以下、このような第2実施例の混合脱泡装置10について、第1実施例と異なる部分を中心として説明する。
【0114】
B−1.装置構成:
(1)第2実施例の混合脱泡機100:
第2実施例の混合脱泡機は、第1実施例の混合脱泡機に対して、混合容器130を直立させる機構を備えている部分のみ異なっている。以下では、図8を用いて、混合容器130を直立させる機構100eの構成について説明する。
【0115】
混合容器の直立機構100eは、4本のガイド156と、4つのガイドブッシュ158と、ガイド連結バー154と、油圧シリンダ150と、ピストン152とから構成されている。油圧シリンダ150は、ベース102の中央に設けられていて、ピストン152は油圧シリンダ150内を上下方向に摺動する。ピストン152の上端にはガイド連結バー154が水平に取り付けられている。ガイド連結バー154には4本のガイド156が立設されている。4本のガイドはロアプレート104に取り付けられたガイドブッシュ158を貫通して、アッパープレート148を四隅で支えている。前述したように、アッパープレート148には混合容器130を自転させるための機構が取り付けられている。従って、ピストン152が油圧シリンダ150内を上下動することによって、混合容器を自転させる機構をアッパープレート148ごと上下動させることができるようになっている。
【0116】
図8は、第2実施例の混合脱泡機100が混合容器130を直立させた状態を示した説明図である。図2と比較すれば明らかなとおり、混合容器130を直立させた状態では、油圧シリンダ150内のピストン152を動かすことによってアッパープレート148の位置が下げられている。アッパープレート148の位置を下げると、アッパープレート148に取り付けられている自転用プーリ140も同時に下がる。前述したように、保持器132は揺動可能に取り付けられていて、保持器132の下側にある摩擦プーリ136はスプリングアーム138の力で自転用プーリ140に押しつけられた状態になっている。このような状態で、自転用プーリ140を摩擦プーリ136と緩衝しなくなる位置まで下げれば、スプリングアーム138の力で保持器132が回転し、その結果、混合容器130が直立する。混合容器130が回転しすぎないように、すなわち、混合容器130がちょうど直立するように、スプリングアーム138が伸びきったときの長さは適切な長さに設定されている。もちろん、混合容器130が回転しすぎないように、保持器132にまわり止めを設けても構わない。
【0117】
図8に示されているように、混合容器130が直立している状態では、摩擦プーリ136と自転用プーリ140とは接触していない。従って、混合容器130を公転させても混合容器130が自転することはない。更には、混合容器130は自転用モータ142の駆動力とも切り離されているので、自転用モータ142を回転させても混合容器130が自転することはない。
【0118】
(2)容器チルト:
混合容器130が傾いた状態(図2に示す状態)では、摩擦プーリ136は自転用プーリ140に押しつけられている。この状態で自転用プーリ140の位置を下げていくと、摩擦プーリ136と自転用プーリ140との接触面が摩耗するおそれがある。このようなおそれのないように、第2実施例の混合脱泡機100では、自転用プーリ140の位置を下げる前に、外部から保持器132を支えて摩擦プーリ136を自転用プーリ140から一旦浮かし、その状態で自転用プーリ140を動かしている。第2実施例の混合脱泡装置では、外部から保持器132を支えるために、以下に説明する容器チルト400と呼ばれる装置を使用する。
【0119】
図9は、容器チルト400を用いて保持器132を支え、摩擦プーリ136を自転用プーリ140から浮かしている様子を示す説明図である。図9(a)は、容器チルト400で保持器132を支えている状態を示し、図9(b)は、通常の状態、すなわち、保持器132を支えていない状態を示す。
【0120】
容器チルト400は、エアシリンダ402と、エアシリンダ402内を摺動するピストン404と、ピストン404の先端に取り付けられたプレート406とから構成されている。保持器132を支える場合は、ピストン404を伸ばし、スプリングアーム138が保持器132に取り付けられている箇所を、先端のプレート406で少し押し上げるようにする。すると、保持器132はアーム122の取り付け位置を中心に僅かに回転するので、摩擦プーリ136が自転用プーリ140から浮き上がる。このような状態で、油圧シリンダ150を動作させて自転用プーリ140の位置を下げていけば、摩擦プーリ136と自転用プーリ140との接触面が摩耗することはない。
【0121】
自転用プーリ140を下方へ移動し終わったら、ピストン404をゆっくりと後退させる。ピストン404を後退させるに連れて、保持器132はゆっくりと回転する。混合容器130が直立する角度まで回転すると、スプリングアーム138が伸びきるので、更にピストン404を後退させても混合容器130は直立した状態に保たれる。図9(b)に示しているのは、ピストン404が完全に後退した状態である。図示されているように、ピストン404を完全に後退させれば、混合容器130を公転させても、容器チルト400が混合脱泡機100と干渉することはない。
【0122】
混合容器130が直立している状態から、傾いた状態に変更する場合は、上述した手順を逆に行えばよい。以下、混合容器130を傾いた状態に変更するために手順を簡単に説明する。
【0123】
混合容器130が直立している場合は、図9(b)に示すように、自転用プーリ140は一番下まで下がった状態にある。混合容器130を傾いた状態とするには、先ず、容器チルト400のピストン404を前進させて、スプリングアーム138が保持器132に取り付けられている部分を押し上げる。ピストン404を前進させるに連れて、保持器132は回転し、図9(b)に破線で示す状態まで回転する。図9(b)の破線で示した状態となったときに、ピストン404が最大ストロークとなるよう、エアシリンダ402のストローク量は予め調整されている。次いで、保持器132を図9(b)の破線で示す状態に保ったまま、油圧シリンダ150を動かして自転用プーリ140を上昇させる。油圧シリンダ150を最大ストロークとなるまで上昇させたら、今度は、エアシリンダ402を動かしてピストン404をゆっくりと後退させる。ピストン404を僅かに後退させると、保持器132はスプリングアーム138の力で押し戻され、摩擦プーリ136が自転用プーリ140に接触した状態、すなわち混合容器130が傾斜した通常の状態となる。
【0124】
B−2.第2実施例の混合脱泡作業の概要:
第2実施例の混合脱泡装置10では、混合容器130の装脱着および材料の供給を行う場合には混合容器130を直立させ、材料の撹拌あるいは混合脱泡を行う場合には混合容器130を傾ける。混合容器130を直立させたり、傾けたりするためには、容器チルト400を使用する必要がある。以下では、第2実施例の混合脱泡装置を用いて混合脱泡作業を行う一例として、燃料電池に使用されている電解質膜の触媒用スラリを製造する方法について説明する。
【0125】
(1)混合容器の位置決め:
第2実施例の混合脱泡装置10を使用する場合にも、第1実施例において説明したと同様に、材料を供給する場合には混合容器130を材料供給口の下方に位置決めする必要がある。加えて、第2実施例の混合脱泡装置10では、混合容器130を直立させたり傾けたりする際に、容器チルト400のある位置に混合容器130を位置決めする必要がある。このため第2実施例では、各種の材料供給機の他に容器チルトを混合脱泡機100の周囲に配置しておく必要がある。
【0126】
図10は、第2実施例の混合脱泡機100と、その周囲に配置された各種の材料供給機および容器チルト400との位置関係を示す説明図である。図示されているように、第2実施例の混合脱泡機100の周囲には、純水用の材料供給機220、カーボン粉用の材料供給機222、有機溶媒用の材料供給機224、電解質溶液用の材料供給機226、ビーズ用の材料供給機228、および容器チルト400が設置されている。第2実施例の混合脱泡機100は、それぞれの材料供給機および容器チルト400の位置に合わせて、位置P0ないしP6の7ヶ所に混合容器130を位置決めすることができる。
【0127】
第1実施例における混合脱泡装置10と各種材料供給機との位置関係を示した図5と、第2実施例における場合を示した図10とを比較すると、第2実施例の混合脱泡装置10では混合容器130を直立させている関係で、容器の開口部が材料供給口に正対することとなって大きく開き、材料の供給が容易になっていることが分かる。
【0128】
(2)触媒用スラリの製造作業:
第2実施例の混合脱泡装置10を使用した混合脱泡作業は、第1実施例として前述した混合脱泡作業に対し、混合容器130を直立させて材料を供給する部分のみが異なっている。以下、第2実施例の混合脱泡装置10を使用した触媒用スラリの製造について、図6のフローチャートを流用しながら説明する。
【0129】
第2実施例の触媒用スラリ製造を開始した時点では、混合脱泡機100には混合容器130がまだ装着されていないが、混合容器130が直立するような状態となっている。すなわち、自転用プーリ140が下げられていて、混合容器130を納める容器ホルダ134および容器ホルダ134を保持する保持器132は直立した状態となっている。
【0130】
第2実施例において触媒用スラリの製造を開始すると、先ず初めに、容器ホルダ134を位置P0に位置決めして、直立している容器ホルダ134に混合容器130を装着する(ステップS100相当)。第2実施例においては容器ホルダ134は直立しているので、傾斜した容器ホルダに装着する場合に比べて混合容器130を容易に装着することができる。
【0131】
混合容器130を装着すると、混合容器130を位置P1に位置決めして純水を供給し(ステップS102相当)、次いで位置P2に位置決めしてカーボン粉を供給する(ステップS104相当)。第2実施例では、混合容器130が直立した状態で材料を供給するので、混合容器130の開口部が材料供給口に向かって大きく開く形となり、材料の供給が容易となっている。
【0132】
純水とカーボン粉とを混合容器130に供給すると、これらを撹拌する(ステップS106相当)。ここで、混合容器130が直立している状態では、摩擦プーリ136が自転用プーリ140と接触しておらず、そのままでは混合容器130を自転させることができない。そこで、図11に示すような手順を踏むことによって、混合容器130内の材料を撹拌する。
【0133】
混合容器130内の材料を撹拌するには、先ず、混合容器130を位置P6(図10参照)に位置決めし(ステップS200)、容器チルト400のピストン404を前進させて混合容器130を傾けていく(ステップS202)。混合容器130が傾いたまま自転用プーリ140を所定位置まで上昇させ(ステップS204)、ついで、ピストン404をゆっくりと後退させる。ピストン404を後退させると混合容器130はスプリングアーム138の力で再び直立する方向に回転し始めるが、自転用プーリ140が上昇しているので、ほどなく摩擦プーリ136が自転用プーリ140に押しつけられて、混合容器130は傾斜した状態で保持される。ピストン404を完全に後退されば、混合容器130を傾ける処理が完了する(ステップS206)。こうして混合容器130を傾けたら、撹拌条件、すなわち混合容器130の自転速度および公転速度と撹拌時間を設定して、撹拌を開始する(ステップS208)。撹拌条件の設定は、作業者が制御盤300の調整つまみを操作することで行う。
【0134】
混合容器130内の材料の撹拌が終了したら、後で材料を供給するときのために混合容器130を直立させておく。そのために、混合容器130を位置P6に再び位置決めし(ステップS210)、容器チルト400のピストン404を前進させて混合容器130を支え(ステップS212)、そのまま自転用プーリ140を下降させる(ステップS214)。自転用プーリ140を下降させた後、容器チルト400のピストン404を後退させると、混合容器130が直立した状態となる(ステップS216)。
【0135】
混合容器130を直立させたら、混合容器130の位置決めと、有機溶媒および電解質溶液の供給とを行う(図6のステップS108およびステップS110相当)。すなわち、混合容器130を位置P3に位置決めし材料供給機224から有機溶媒を供給し、続いて、混合容器130を位置P4に位置決めして材料供給機226から電解質溶液を供給する。材料供給後は混合容器130は直立した状態となっているので、図11のフローチャートに従って混合容器130を傾けてから、所定の撹拌条件で混合容器130内の材料を撹拌する(ステップS112相当)。材料の撹拌後は、分散用のビーズを供給するために、混合容器130を再び直立させる(図11参照)。
【0136】
混合容器130を直立させた後、今度は混合容器130を位置P5に位置決めして分散用のビーズを供給する(ステップS114相当)。分散用のビーズを供給したら、図11に示した手順に従って、再び混合容器130を傾け、容器内の混合材料の混合脱泡を開始する(ステップS116)。所定時間、所定条件で混合脱泡を行うと、混合容器130内に触媒用スラリが完成する。そこで、混合容器130を位置P0に位置決めして直立させた後、混合容器130を脱着し(ステップS118相当)、混合容器ごと網にあけて、スラリと分散用ビーズとを分離し、スラリは下流工程に搬送する。
【0137】
以上説明したように、第2実施例の混合脱泡作業においては、混合容器130が直立した状態で材料を供給しているので、混合容器130の開口部が材料供給口に向かって大きく開いた位置関係となる。このため、材料の供給が容易となる。
【0138】
更に、材料供給口の大きさに対して開口部が相対的に大きければ、図7に示したように混合容器130を位置決めしたまま複数の材料を供給することもできる。1つの位置決め位置で複数の材料を供給することができれば、記憶しておくべき位置決め箇所が少なくなるので、混合脱泡装置10の位置決めを簡素化することができる。また、1つの位置決め位置で複数の材料を供給することができれば、材料供給の度に位置決めし直す手間を省ける場合が増えるので、混合脱泡作業を効率化することが可能となる。特に、第2実施例の混合脱泡装置10のように、混合容器130を直立させて、容器の開口部を材料供給口に対して大きく開いた位置関係とすれば、1つの位置決め位置で複数の材料を供給することが、一層容易となる。
【0139】
また第2実施例では、混合容器130が直立している状態で混合容器130の装着および脱着を行っているので、傾いているよりも混合容器130の装脱着が容易となり、混合脱泡作業の作業性が向上する。更には、混合容器130の装着および脱着を自動機により行う場合にも、混合容器130が直立していれば、傾いている場合に比べて自動機を単純なものとすることも可能となる。
【0140】
C.第3実施例:
第3実施例の混合脱泡装置10では、蓋付きの混合容器130を使用する。蓋付きの混合容器130を使用すれば、撹拌中あるいは混合脱泡中に容器内の材料が飛び散るおそれがないので、蓋のない混合容器を使用する場合に比べて多めの材料を供給して混合脱泡することができる。
【0141】
また、第3実施例の混合脱泡装置10では、蓋の取り付けおよび取り外しを含めて、混合脱泡作業が自動化されている。このため、毎回まったく同じ条件で混合脱泡作業を行うことができる。以下、第2実施例の混合脱泡装置と異なる点を中心に、第3実施例の混合脱泡装置について説明する。
【0142】
C−1.装置構成:
(1)混合容器の蓋の自動脱着機構:
第3実施例において、混合容器の蓋を自動で装着および脱着する機構について以下に説明する。先ず初めに、蓋付きの混合容器の形状について説明し、次いで自動で蓋を装脱着する蓋脱着機について説明する。
【0143】
図12は、第3実施例の混合脱泡装置10で使用する蓋付き混合容器500の形状を示す説明図である。図12(a)は上面図であり、図12(b)は縦断面図である。図示するように、蓋付き混合容器500は、深鍋状の混合容器本体502と、蓋504と、3個の蓋押さえ506とから構成されている。蓋押さえ506は、混合容器本体502側面上部の三方に取り付けられていて、三方から蓋504を押さえるようになっている。混合容器本体502の上部には、3つのフランジ503がそれぞれの蓋押さえ506の間からから上方に向かって設けられている。
【0144】
混合容器の蓋504は、ほぼ円盤状の形をしており、中央にはノブ505が設けられている。蓋押さえ506は、蓋押さえ本体506aと、ローラ506bと、シャフト506cと、シャフト506cのまわりに装着されたバネ506dとから構成されている。蓋504は、バネ506dの力で混合容器本体502に押さえつけられて、混合容器500の内部が気密に保たれるようになっている。
【0145】
次に、混合容器500の蓋504を自動で装脱着する蓋脱着機600について説明する。図13は、蓋脱着機600の構成を示す説明図である。蓋脱着機600は、蓋脱着治具610と、蓋脱着治具610のアクチュエータユニット620と、蓋脱着治具610およびアクチュエータユニット620を支えるスタンド630とから構成されている。また、スタンド630の上部には、混合脱泡作業が終了したときに点灯する終了表示ランプ640が設けられている。蓋脱着治具610は、円筒状のスリーブ612と、円環状のフランジ押さえ614と、スプリング615と、ノブつかみ616とから構成されている。フランジ押さえ614とノブつかみ616とは、円筒形状のスリーブ612の内側に設けられていてる。また、フランジ押さえ614はスプリング615を介してスリーブ612に接続されている。アクチュエータユニット620には、蓋脱着治具610を上下に移動するためのアクチュエータと、ノブつかみ616を駆動するためのアクチュエータとが設けられている。
【0146】
このような蓋脱着機600が混合容器500の蓋を自動で脱着する方法について説明する。図14は、自動で蓋504を脱着する手順を示す説明図である。先ず、蓋付きの混合容器500を位置決めして、図14(a)に示すように、上方から混合容器に被せるようにして蓋脱着治具610を降ろしていく。蓋脱着治具610を降ろしていくと、スリーブ612が蓋押さえ506のローラ506bに干渉して、図14(b)に示すように、蓋押さえ506が起こされる。蓋押さえ506が起こされた状態で、ノブつかみ616の2つの爪を閉じて、ノブ505をつかむ。こうしてノブ505をつかんで、蓋脱着治具610をゆっくりと上昇させると、図14(c)に示したように、蓋504が混合容器本体502から離脱する。
【0147】
フランジ押さえ614の役割について説明する。混合容器500を位置決めして蓋脱着治具610を下げていくと、フランジ押さえ614が混合容器500のフランジ503に接触し、更に下げていくとフランジ押さえ614はスプリング615の力で混合容器500のフランジ503に強く押しつけられるようになる。蓋脱着治具610を上昇させると、それにともなってスリーブ612あるいはノブつかみ616は上昇していくが、フランジ押さえ614はスプリング615が完全に伸びきってから上昇を開始する。このため、蓋504が混合容器本体502に固着していて蓋504と一緒に混合容器本体502が持ち上がってしまうような場合でも、混合容器本体502のフランジ503が、ノブつかみ616に遅れて上昇するフランジ押さえ614に押さえられて、蓋504が混合容器本体502から分離される。このように、フランジ押さえ614は、蓋504と混合容器本体502とが固着している場合に、これらを分離して蓋504だけを脱着する役割を果たしている。
【0148】
蓋504を装着する場合は、以上に説明した脱着する手順の逆を辿ればよい。すなわち、先ず、混合容器本体502を位置決めして、蓋504をつかんだ蓋脱着治具610を混合容器本体502の上方から降ろしていく(図14(c))。すると、スリーブ612と蓋押さえ506のローラ506bとが干渉して、蓋押さえ506が起こされ、そのまま蓋脱着治具610を下げて、蓋504を混合容器本体502の上に置く(図14(b))。次いで、ノブつかみ616を開いてノブ505を離し、蓋脱着治具610を上昇させる。すると、スリーブ612に押しつけられていた蓋押さえ506が自由になって、バネ506dの力で、蓋504を混合容器本体502にしっかりと押さえつける。
【0149】
以上に説明したように、第3実施例では混合容器500を直立させて、蓋504の装着あるいは脱着を混合容器500の上方から行う。このため、以下の理由から、蓋の装着および脱着が容易となっている。一般に、蓋に限らず、部品を自動で装着あるいは脱着する場合、部品の位置決め誤差を考えて、装脱着を行うアクチュエータに、いわゆる「遊び」を設けて位置決め誤差を吸収することが行われている。すなわち、アクチュエータを完全な剛体として構成し、全く「遊び」を設けなければ、相手部品の位置決めが僅かにずれただけで、組付け位置が異なって部品を組み付けられない場合が生じ得る。あるいは部品を取り外す場合にも、相手部品の位置が僅かにずれたため、部品を真っ直ぐに引っ張ることができず、部品をはずせない場合が生じ得る。このようなことを避けるため、アクチュエータの若干の「遊び」を設けて、相手部品あるいはアクチュエータ自身の位置決め誤差を吸収している。ところが、装着あるいは脱着しようとする部品の動きが重力の方向と異なっていると、アクチュエータに設けられている「遊び」の分だけ部品がずれて、装着あるいは脱着の途中で部品が引っかかってしまう場合が発生し得る。これに対して、第3実施例のように、混合容器500の上方から蓋504を装着あるいは脱着していれば、重力の作用する方向に動かすことになるので、装着あるいは脱着の途中で蓋504が何かに引っかかり難くなる。このため、第3実施例では、蓋504の装着および脱着が容易となっている。
【0150】
(2)混合脱泡作業の自動制御機構:
第3実施例の混合脱泡装置10では、蓋の取り付けおよび取り外しを含めて、混合脱泡作業が自動化されている。このため、毎回まったく同じ条件で混合脱泡作業を行うことができる。以下、混合脱泡作業を自動で制御する機構について簡単に説明する。
【0151】
図15は、第3実施例の混合脱泡装置10において、各動作を自動で制御するための制御システムの構成を示す説明図である。図示するように、制御システムは、電子制御ユニット(ECU)700と、各種コントローラと、操作盤とから構成されている。ECU700は、CPU702と、混合脱泡装置10を制御する各種プログラムやデータを記憶するROM704と、一時的にデータを蓄えるRAM706と、周辺機器とのデータのやり取りをつかさどるPIO708等で構成されている。操作盤710には各種スイッチが設けられていて、混合容器の自転速度や公転速度あるいは混合時間などといった各種運転条件を、ECU700に設定するために使用する。各種のコントローラとしては、次のようなものが設けられている。すなわち、公転用モータ116の動作を制御する公転用モータコントローラ720、自転用モータ142の動作を制御する自転用モータコントローラ722、油圧シリンダ150の動作を制御する油圧シリンダコントローラ724、各種材料を供給する材料供給機220,222,224,226,228の動作を制御する材料供給機コントローラ726,728,730,732,734と、容器チルト400の動作を制御する容器チルトコントローラ736と、蓋脱着機600の蓋脱着機コントローラ738とが設けられている。
【0152】
作業者が操作盤710上で各種の運転条件を設定すると、設定した運転条件はPIO708を経由してRAM706に記憶される。CPU702はROM704に記憶されている制御プログラムに従って、各種コントローラに動作命令を発する。同時に、CPU702は各種コントローラからデータを受け取り、動作状況を監視する。
【0153】
以上のような蓋の自動脱着機構および制御システムを有する第3実施例の混合脱泡装置10は、後述するようにして混合脱泡作業を自動で行うことができる。
【0154】
C−2.第3実施例の混合脱泡作業の概要:
(1)混合容器の位置決め:
第3実施例の混合脱泡装置10では、蓋付きの混合容器500を使用して、混合容器の蓋の装脱着を含めて、混合脱泡作業を自動で行う。混合容器の蓋を自動で装脱着する場合は、前述の蓋脱着機600を使用する。このため、第3実施例では、各種の材料供給機200や容器チルト400の他に蓋脱着機600を混合脱泡機100の周囲に配置しておく必要がある。
【0155】
図16は、第3実施例の混合脱泡機100と、その周囲に配置された各種の材料供給機200と、容器チルト400と、蓋脱着機600との位置関係を示す説明図である。図示されているように、第3実施例の混合脱泡機100の場合は、前述の第2実施例の混合脱泡機100の場合に対して、蓋脱着機600が追加されているところが異なっている。図16に示した位置P0ないしP6の7ヶ所は、第2実施例の場合と同様、各種の材料供給機と容器チルト400とに対応して混合容器500を位置決めする位置を示している。位置P7は、蓋脱着機600に対応して混合容器500を位置決めする位置である。
【0156】
(2)触媒用スラリの製造作業:
第3実施例の混合脱泡装置を用いて混合脱泡作業を行う一例として、燃料電池に使用されている電解質膜の触媒用スラリを製造する方法について説明する。図17は、第3実施例の混合脱泡装置10を用いて行う触媒用スラリ製造の流れを示すフローチャートである。
【0157】
第3実施例では、触媒用スラリの製造を開始すると、先ず初めに、容器ホルダ134を位置P0に位置決めして、直立している容器ホルダ134に混合容器500を装着する(ステップS300)。混合容器500を装着後、直ちに材料を供給できるようにするために、容器ホルダ134に装着する時点では蓋を取り外した混合容器500を装着する。尚、第3実施例では、混合容器500の装着は作業者が手動で行っているが、自動機を用いて混合容器を装着しても構わないのはもちろんである。
【0158】
蓋を取り外した混合容器500を装着後、作業者がECU700の制御開始スイッチを押すと、ECU700はROM704に記憶されている混合脱泡プログラムに従って、各種コントローラと信号のやり取りをしながら一連の混合脱泡作業を開始する(ステップS302)。図18は、ECU700が各種のコントローラと信号のやり取りをしながら、混合脱泡処理を行う流れを示したフローチャートである。
【0159】
混合脱泡プログラムが起動すると、初めに混合容器500に純水を供給する(ステップS350)。この処理は、ECU700が、公転用モータコントローラ720および純水用材料供給機コントローラ726と信号をやり取りしながら行う。ECU700が信号をやり取りしながら純水を供給する様子を以下に説明する。
【0160】
混合脱泡プログラムが起動すると、ECU700は初めに、混合容器500を位置P1に位置決めするよう、公転用モータコントローラ720に位置決め命令を発する。具体的には、公転用モータコントローラ720に対して、位置P1に対応する位置指令値(図4参照)を出力して、位置決めを指示する。ECU700は、公転用モータコントローラ720から位置決め完了の信号を受け取ると、今度は純水用材料供給機コントローラ726に対して、所定量の純水を供給するよう指示をする。第3実施例では、純水用材料供給機コントローラ726に対して供給量のデータを出力すれば、所定量の純水を供給すべき旨の命令が発せられたことになる。その後、純水用材料供給機コントローラ726から供給完了の信号を受け取れば、純水供給処理(図18のステップS350)が終了する。
【0161】
純水を供給すると、次にカーボン粉を供給する(ステップS352)。カーボン粉を供給する処理も、純水の供給と同様に、ECU700が各種コントローラと信号のやり取りを行いながら実施する。概要のみ説明すると、先ず、ECU700が公転用モータコントローラ720に対して、混合容器500を位置P2に位置決めするよう指示する。混合容器500を位置P2に位置決め後、今度はカーボン粉用材料材料供給機コントローラ728に対して所定量のカーボン粉を供給するよう指示する。こうして、所定量のカーボン粉を供給すると、カーボン粉供給処理(ステップS352)を終了する。
【0162】
第3実施例では、上述の純水の供給およびカーボン粉の供給の際に、第2実施例と同様に混合容器500が直立した状態で材料を供給する。従って、混合容器500の開口部が材料供給口に向かって大きく開く形となり、材料の供給が容易となっている。
【0163】
ECU700はカーボン粉用の材料供給機コントローラ728から供給完了信号を受け取ると、混合容器500内の材料を撹拌する処理を開始する(ステップS354)。ここで、第3実施例では、混合容器500に蓋を装着してから撹拌する。混合容器500に蓋をしてから撹拌すれば、容器内の材料が飛び散るおそれがないので、蓋のない場合より多めの材料を混合容器に供給して、一度に多量の材料を混合脱泡することができる。第3実施例では、蓋の装着および材料の撹拌も、ROM704に記憶されている制御プログラムに従いECU700の管理の下で、全て自動的に行われる。図19は、第3実施例において、蓋の装着から材料の撹拌などの一連の処理を自動的に行う処理の流れを示すフローチャートである。尚、後述する混合脱泡処理(図18のステップS364)は、撹拌処理(図18のステップS354)に対して撹拌条件が異なるのみであり、撹拌処理と同様の手順で行われる。そこで、撹拌処理と混合脱泡処理をまとめて撹拌・混合脱泡処理として、図19のフローチャートに基づき説明する。
【0164】
撹拌・混合脱泡処理が始まると、初めに位置P7に混合容器500を位置決めする(ステップS400)。位置P7は、前述した蓋脱着機600に対応する位置である(図16参照)。
【0165】
位置P7に混合容器500を位置決めした後、蓋脱着機600を用いて混合容器500に蓋504を自動で装着する(ステップS402)。蓋504は、作業者が蓋無しの混合容器500を混合脱泡機100に装着するときに、蓋脱着機600に予め装着されている。蓋504の装着は、図14を用いて前述した手順に従って行う。概要のみ説明すると、蓋504を掴んだ蓋脱着治具610を混合容器500の上から降ろしていくと、蓋脱着治具610のスリーブ612に押さえられて蓋押さえ506が開き、混合容器500に蓋504を置く。次いで、ノブつかみ616を開き、蓋504を混合容器500上に残して蓋脱着治具610を上昇させる。蓋脱着治具610が上昇してスリーブ612が蓋押さえ506から離れると、スリーブ612に押さえられていた蓋押さえ506がバネ506dの力で混合容器500上の蓋504を押さえつけて、蓋の装着を完了する。
【0166】
以上のようにして蓋の装着を完了すると、前述の第2実施例と同様の手順に従って、容器内の材料を撹拌あるいは混合脱泡する。以下、簡単に説明すると、先ず混合容器500を位置P6に位置決めし、容器チルト400のピストン404を前進させて混合容器500を傾けていく(ステップS404)。ここで、混合容器500には蓋504が装着されているので、混合容器500を傾けても内部の材料がこぼれることがない。従って、混合容器500に多くの材料を供給して、一度に多量の混合脱泡処理を行うことが可能である。
【0167】
次いで、混合容器500を傾けたまま自転用プーリ140を所定位置まで上昇させ(ステップS406)、その後ピストン404をゆっくりと後退させる(ステップS408)。ピストン404を後退させると、所定位置まで上昇した自転用プーリ140に摩擦プーリ136がスプリングアーム138の力で押しつけられる。こうして混合容器500を傾けたら、撹拌条件、すなわち混合容器500の自転速度および公転速度と撹拌時間を設定して、撹拌を開始する(ステップS410)。撹拌条件は、作業者が操作盤710のスイッチを用いて予め設定しておいたデータを、ECU700が公転用モータコントローラ720および自転用モータコントローラ722に出力することによって設定する。
【0168】
材料の撹拌が終了したら、次の材料供給に備えて混合容器500を直立させるための処理を行う。すなわち、混合容器500を位置P6に位置決めし(ステップS412)、容器チルト400のピストン404を前進させて混合容器500を支え(ステップS414)、そのまま自転用プーリ140を下降させて混合容器500を直立させる(ステップS416)。また、容器チルト400のピストン404は完全に後退させておく(ステップS418)。
【0169】
混合容器500が直立したら、未供給の材料があるか否かを判断する(ステップS420)。全ての材料を供給済みであれば、先程の自転・公転によって混合容器500内の材料は混合脱泡が完了し、あとは混合容器500を回収すればよいと考えられる。蓋が装着された状態で混合容器500を回収すれば、搬送の際に容器内の材料がこぼれるおそれがない。そこで、全ての材料を供給している場合には、蓋を脱着せずに撹拌・混合脱泡処理を終了する。
【0170】
未供給の材料があれば、その材料の供給に備えて蓋を脱着する(ステップS422)。蓋504の脱着は、図14を用いて前述した手順に従って行う。概要のみ説明すると、蓋付きの混合容器500を位置P7に位置決めし、蓋脱着治具610を混合容器500の上から降ろしていくと、蓋脱着治具610のスリーブ612に押さえられて蓋押さえ506が開く。蓋脱着治具610を完全に降ろした後、ノブつかみ616を閉じて蓋504のノブ505をノブつかみ、そのまま蓋脱着治具616を上昇させれば、蓋504の脱着が完了する。こうして蓋の脱着が終了したら図19の撹拌・混合脱泡処理を抜けて、図18に示した混合脱泡プログラムの処理に復帰する。
【0171】
図18の混合脱泡プログラム中の処理では、撹拌処理(ステップS354)が終了すると、次は有機溶媒を供給し(ステップS356)、続けて電解質膜を供給する(ステップS358)。すなわち、混合容器500を位置P3に位置決めし材料供給機224から有機溶媒を供給し、続いて、混合容器500を位置P4に位置決めして材料供給機226から電解質溶液を供給する。こうして、有機溶媒と電解質溶液とを供給したら、再び混合容器500に蓋504を装着して容器内の材料を撹拌する(ステップS360)。具体的には、電解質溶液用の材料供給機コントローラ732から材料供給完了の信号を検出すると、ECU700はステップS360の撹拌処理を開始する。ステップS360において蓋を取り付けて容器内の材料を撹拌する処理は、ステップS354における処理と全く同様の処理である。もちろん、撹拌条件に関しては、ステップS354とステップS360とで異なる条件としても構わない。各処理に応じて撹拌条件を設定すれば、最適な条件で撹拌することができる。
【0172】
ステップS360の撹拌を終了すると、次は、分散用のビーズを供給する(ステップS362)。すなわち、蓋504が取り外されている混合容器500を位置P5に位置決めし、材料供給機228から分散用のビーズを供給する。ビーズの供給が完了した旨の信号を受け取ると、ECU700は混合容器500内の材料の混合脱泡処理を開始する(ステップS364)。ステップS364の混合脱泡処理も、ステップS354の撹拌処理と同様の手順で行われる。但し、ステップ354の撹拌処理は材料を概ね撹拌すれば足りたのに対し、ステップS364の混合脱泡処理は触媒用スラリを完成させる処理であることから充分に混合脱泡する必要がある。このことに対応して、ステップS364では、実験的に求めた最適と思われる条件で混合脱泡処理を行っている。こうして、混合脱泡処理(図18のステップS364)を終了すると、混合脱泡プログラムによる処理を抜けて、図17に示した処理に復帰する。
【0173】
図17の処理に復帰すると、終了表示ランプ640を点灯する(ステップS304)。すなわち、ステップS304の処理で混合脱泡プログラムが完了したと判断されていれば、混合容器500内には触媒用スラリが完成していると考えられる。そこで、作業者に混合容器500の回収を促すべく、終了表示ランプ640を点灯するのである。終了表示ランプ640は、よく目立つ箇所に設けることが望ましく、本実施例では蓋脱着機600のスタンド630の上部に設けられている。また、終了表示ランプ640の点灯は、ECU700が蓋脱着機コントローラ738に点灯信号を出力することで行っている。
【0174】
第3実施例の触媒用スラリ製造においては、ECU700は、終了表示ランプ640の点灯後も次のような処理を行う。終了表示ランプ640の点灯と同時に、タイマをセットして触媒用スラリ完成からの経過時間を計測する(ステップS308)。第3実施例では、CPU702に内蔵のクロックとRAM706とを利用し、ソフトウェアによってタイマ機能を実現している。もちろん、専用の素子等を使用してハードウェアによりタイマ機能を実現しても構わない。
【0175】
所定時間経過したら、混合容器500が回収されたか否かを判断する(ステップS310)。混合容器500の回収は、混合容器500を回収する際に作業者が押す操作盤710上の回収ボタンが押されているか否かを検出することで判断する。もちろん、混合脱泡機100の例えば保持器132等に、混合容器500が装着されているか否かを検出するセンサを設けておき、混合容器500が回収されたか否かを、該センサの出力に基づいて判断しても構わない。
【0176】
混合容器500がまだ回収されていないと判断された場合は、混合容器500を所定時間だけ撹拌する(ステップS312)。混合容器500の撹拌は、図19の撹拌・混合脱泡処理に従って行う。但し、混合容器500には蓋504が装着されているので、蓋の装着に関する処理(ステップS400およびS402)はスキップする。また、混合容器500は撹拌後、直ちに回収して搬送可能であることから、搬送に便利なように蓋の脱着に関する処理(ステップS422)もスキップする。こうして所定時間だけ撹拌した後、再びステップS308の処理に戻り、混合容器500が回収されるまで、続く一連の処理を繰り返す。ステップS310において、混合容器500が回収されていると判断されば、触媒用スラリの製造を終了する。混合容器500は回収された後、下流工程に搬送される。
【0177】
上述したように、第3実施例においては、触媒用スラリが完成しても所定時間経過する度に混合容器500を撹拌するので、以下の理由で触媒用スラリの製造品質を安定化させることができる。すなわち、終了表示ランプ640が点灯されても、直ちに混合容器500が回収されるとは限らない。特に第3実施例では、混合容器500を装着後、触媒用スラリ完成までの処理が全て自動で行われることから、スラリ完成時に付近に作業者がいない場合も多いと考えられる。完成した触媒用スラリを混合容器500内で長時間放置すると、混合している材料が比重差によって次第に分離するといった理由で、スラリが変質するおそれがある。このような可能性を考慮して、第3実施例では触媒用スラリ完成後も、所定時間経過する度に混合容器500を撹拌している。その結果、触媒用スラリの製造品質を安定化させることができる。
【0178】
以上説明したように、第3実施例の混合脱泡作業においては、蓋付きの混合容器500を用い、各種材料を供給する場合は混合容器500を直立した状態で供給し、撹拌あるいは混合脱泡する場合は混合容器500に蓋504を装着してから撹拌または混合脱泡している。このため、一度の作業で多くの材料の混合脱泡を行うことが可能である。
【0179】
また、混合容器500の装着後は、触媒用スラリ完成までの全ての処理を自動で行う。このため、材料の供給に要する時間まで含めて、毎回まったく同じ条件で混合脱泡作業を行うことができるので、触媒用スラリの製造品質を安定化させることが可能になる。
【0180】
更に、触媒用スラリの完成後も、所定時間経過する度に混合容器500を撹拌している。このため、触媒用スラリが完成してから長時間放置されて変質することがなく、触媒用スラリの製造品質を、より一層安定化させることができる。
【0181】
D.第4実施例:
第4実施例の混合脱泡装置10では、ホモジナイザと呼ばれる超音波式分散装置を用いて、混合容器130内の材料を分散させる。特に、第4実施例の混合脱泡装置10では、混合容器130を直立させた状態で容器を自転させながら、ホモジナイザで容器内の材料を分散させることで、効率的に分散することが可能となっている。以下、このような第4実施例の混合脱泡装置について説明する。
【0182】
D−1.装置構成:
(1)第4実施例の自転機構:
先ず、混合容器130を直立させた状態で容器を自転させる機構(以下、直立自転機構100fと呼ぶ)について説明する。図20は、直立自転機構100fを備える第4実施例の混合脱泡機100の構造を示す説明図である。
【0183】
図示するように、直立自転機構100fは、混合容器130の下部に設けられた直立プーリ137と、直立プーリ137を回転させる直立自転用プーリ141とから構成されている。直立プーリ137は、混合容器130の傾斜中に容器を自転させる摩擦プーリ136の直ぐ下に、摩擦プーリ136と一体に設けられている。直立自転用プーリ141は、混合容器130の傾斜中に摩擦プーリ136を駆動する自転用プーリ140の上方に、自転用プーリ140と一体に設けられている。また、混合容器130の直立時は、スプリングアーム138によって、容器下部の直立プーリ137は直立自転用プーリ141に押しつけられている。すなわち、混合容器130は、スプリングアーム138に内蔵されたスプリングの力に押されて、容器を支える支点123を中心に回転し、その結果、直立プーリ137が直立自転用プーリ141に押しつけられるようになっている。
【0184】
以上の構成を有する第4実施例の混合脱泡機100においては、混合容器130が直立している状態で自転用モータ142を駆動させると、自転用プーリ140と一体に構成された直立自転用プーリ141が回転し、直立自転用プーリ141に駆動されて混合容器側の直立プーリ137が回転する。混合容器130は、摩擦プーリ136を介して直立プーリ137と接合されているので、直立プーリ137の回転により、混合容器130が自転する。
【0185】
(2)第4実施例のホモジナイザ(超音波式分散装置):
図21は、第4実施例の混合脱泡装置10で用いられるホモジナイザ(超音波式分散装置)800の構成を示す説明図である。図示するように、第4実施例ので用いるホモジナイザ800は、大きくは、超音波振動部802と、超音波振動部802を上下方向に移動させるためのエアシリンダ806と、エアシリンダ806を支える支台808とから構成されている。超音波振動部802の先端には、超音波振動部802によって駆動される振動子804が設けられており、振動子804の外周には、振動子804を取り囲むように円筒形のスリーブ814が設けられ、スリーブ814の更に外周には円筒形の容器ガイド816が設けられている。また、振動子804の外周のスリーブ814には、外側に向けて複数の撹拌翼818が設けられている。撹拌翼818の機能については後述する。
【0186】
支台808には、エアシリンダ806とガイドスリーブ812が取り付けられている。ガイドスリーブ812にはガイドポール810が摺動自在に貫通しており、ガイドポール810の先端は、超音波振動部802が取り付けられたプレート820に結合されている。エアシリンダ806を駆動して、プレート820を上下方向に移動させると、プレート820に取り付けられた超音波振動部802の全体が上下動する構造となっている。
【0187】
D−2.第4実施例の分散処理の概要:
以下、第2実施例についての説明を準用しながら、第4実施例の混合脱泡装置10が行う分散処理について説明する。第4実施例の混合脱泡装置10は、第2実施例の混合脱泡装置10に対して、前述した直立自転機構100fを追加するとともに、混合容器内に分散用のビーズを投入する材料供給機228の替わりにホモジナイザ700を設置したものと考えることができる。
【0188】
第2実施例における場合と同様に、第4実施例の分散処理を開始する前にも、混合容器内の材料を予めほぼ均一に混合しておく。この処理について、図6を流用して簡単に説明する。先ず、混合脱泡機100に混合容器130をセットして、容器に純水とカーボン粉とを供給して軽く撹拌し(図6のステップS100ないしS106)、次いで有機溶媒と電解質溶液とを加えて再び撹拌し、所定時間撹拌した後、混合容器130を直立させる(図6ステップS108ないしS112)。こうすることで、混合容器130内には、これら材料がほぼ均一に混合された混合物が生成される。
【0189】
次いで、直立させた混合容器130をホモジナイザ800の下に位置決めする。第4実施例においてはホモジナイザ800は、第2実施例において、分散用のビーズを供給するための材料供給機228が設置されている位置(図10の位置P5)に設置されている。ホモジナイザ800の下に混合容器130を位置決め後、前述したエアシリンダ806を駆動して、振動子804および撹拌翼818が混合容器130内の材料中に浸るまで、ホモジナイザ800をゆっくりと降下させる。
【0190】
図22は、ホモジナイザ800を所定位置まで降下させた様子を示す説明図である。ホモジナイザ800を降下させていくと、容器ガイド816の外周が混合容器130の内周面に導かれるようにして、振動子804と混合容器130とが正確に位置決めされる。また、ホモジナイザ800を所定位置まで降下させると、混合容器130の開口部が容器ガイド816で覆われるので、分散処理中に、容器内の材料が飛散することを防ぐことができるという効果もある。
【0191】
こうして、ホモジナイザ800を所定量だけ降下させたら、超音波振動部802で振動子804を超音波振動させるとともに、混合容器130を自転させる。混合容器130は、前述したように、所定回転数で自転用モータ142を駆動することによって所望の速度で自転させることができる。混合容器130の自転中は、公転用モータ116をロック状態にしているので、混合容器130の位置が移動することはない。
【0192】
ここで、ホモジナイザ800の先端部に設けられた撹拌翼818の機能について説明する。図22に示すように、撹拌翼818は、混合容器130の自転方向に対して、若干角度(迎え角)を持たせて取り付けられている。従って、撹拌翼818が材料中に浸った状態で混合容器130を自転させると、撹拌翼818がプロペラのように作用して、混合容器130内の材料が、図22中に矢印で示すように対流し、振動子804に向かう材料の流れが生じる。こうして、振動子804の近傍を通過して分散された材料は、振動子804とスリーブ814との隙間に流れ込む。スリーブ814の側面には、図示するように、撹拌翼818と撹拌翼818との間に複数の流動孔822が設けられており、分散された材料は流動孔822を抜けて、再び撹拌翼818によって混合容器内を対流する。このように、スリーブ814に設けられた撹拌翼818で混合容器130内の材料に対流を生じさせながら、ホモジナイザ800を用いて材料を分散させることにより、混合容器130内の材料を効率的に分散させることができる。
【0193】
以上のようにして分散処理が終了したら、ホモジナイザ800を引き上げた後、混合容器130を初期位置P0、すなわち初めに混合容器130をセットした位置に戻して、容器を取り外して、容器内の触媒スラリを下流工程に供給する。
【0194】
こうして触媒スラリを完成したら、ホモジナイザ800に付着した触媒スラリを次のようにして洗浄する。先ず、空の混合容器130を混合脱泡装置100にセットし、容器を材料供給機224の位置(図10の位置P3)に位置決めして、有機溶媒を所定量だけ供給する。ついで、有機溶媒が入った混合容器130をホモジナイザ800の下に位置決めした後、ホモジナイザ800を降下させて、容器を自転させながら振動子804を振動させる。その結果、混合容器130内の有機溶媒には前述したものと同様の流れが生じるので、振動子804やスリーブ814,撹拌翼818などに付着した触媒スラリを洗浄することができる。こうしてホモジナイザ800の洗浄が終了したら、混合容器130を空のものと取り替えれば、再び触媒スラリの製造作業を開始することが可能となる。
【0195】
このように、本実施例の分散処理では、ホモジナイザ800に付着したスラリを、簡便にかつ完全に洗浄することができる。その結果、前回に作成した触媒スラリの残余物が混入するおそれがなく、毎回、安定した品質の触媒スラリを製造することができる。
【0196】
以上に説明した第4実施例の分散処理では、超音波式の分散装置の利点を活かして、混合容器内の材料を効率よく分散することが可能である。すなわち、一般的に超音波式の分散装置には、振動子によって粉体を激しく振動させて短時間で分散させることができるという利点があるが、これに加えて、上述した第4実施例のように、撹拌翼818を用いて混合容器130内の材料に対流を生じさせながら分散処理を行うことで、短時間で均一に分散させることが可能となる。
【0197】
また、図22に示したように、スリーブ814の外周面に外側に向けて撹拌翼818を設けているので、混合容器130内に生じる流れは次のようになる。すなわち、混合容器内周面を下降して、容器底面にぶつかると中心方向に向きを変え、底面の中心部で周囲からの流れが合流し、振動子804に向かって混合容器中心部を上昇する。こうして、振動子804の近傍で分散された後、振動子804の脇を通って、スリーブ814に設けられた流動孔822を通過し、再び撹拌翼818によって混合容器内周面を下降する。このように、混合容器130内に材料が滞る領域が生じないので、容器内の材料をきわめて均一に分散させることが可能となる。
【0198】
更に、かかる分散処理においては、非常に簡素な構成によって、混合容器内の材料を撹拌することができる。すなわち、撹拌翼818はホモジナイザ800のスリーブ814に固定されており、撹拌翼818を回転させるための機構は不要である。第4実施例の分散処理では、撹拌翼818を回転させる代わりに混合容器130を自転させているが、そのための機構は、混合容器130が傾斜した状態で容器を自転させるための機構に、直立プーリ137と直立自転用プーリ141とを追加するだけでよい。
【0199】
また、直立自転用プーリ141の回転速度を制御すれば、混合容器130の自転速度を制御することができるので、その結果、容器内で材料が対流する速度を調整することも可能である。従って、混合容器130を適切な速度で自転させることで、容器内の材料をより効果的に分散させることが可能となる。
【0200】
尚、上述の説明では、混合容器130内の材料は、撹拌翼818によって容器の内周面を下降するように流れるものとして説明したが、撹拌翼の取付角度を混合容器の自転方向に対して逆向きにすれば、混合容器内周面を上昇するような対流を生じさせることもできる。このような場合でも、上述と同様の効果を得ることができる。
【0201】
D−3.変形例:
第4実施例の分散処理には種々の変形例が存在する。以下、これら変形例について簡単に説明する。上述した第4実施例においては、回転しない側(ホモジナイザ800側)に撹拌翼818を設け、撹拌翼818のない側(混合容器130側)を自転させたが、回転する側に撹拌翼を設けるものとしても良い。すなわち、図23に示すように、混合容器の内周面に内向きに複数の撹拌翼818aを設けても良い。このような混合容器に材料を入れ、略中央部にホモジナイザの振動子804を挿入して、混合容器130を自転させる。すると、静止している振動子804と自転する混合容器130との間にある材料には、材料の粘性に起因して対流が生じるので、上述した第4実施例とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0202】
また、図24に示すように、ホモジナイザ800側からブラケット815を出して、振動子804の下方に撹拌翼818bを設けても良い。こうすれば、振動子804やスリーブ814の外径の制約を受けずに、撹拌翼818bの大きさを自由に設定することができる。その結果、混合容器130内の流れを最適化して、容器内の材料をより効率的に分散させることが可能となるので好適である。
【0203】
あるいは、撹拌翼を用いずに分散処理を行うことも可能である。すなわち、図25に示すように、ホモジナイザの振動子804を混合容器130に対して偏心させて挿入しておき、振動子804を超音波振動させながら混合容器130を自転させる。こうすれば、混合容器130内の材料を万遍なく分散させることができる。比較的、底の深いの混合容器130を用いる場合には、ホモジナイザの振動子804を上下動させながら分散してもよい。振動子804の上下動は、ホモジナイザ800のエアシリンダ806を制御すれば、容易に行うことができる。
【0204】
このような攪拌翼を用いない変形例では、触媒スラリの完成後にホモジナイザに付着して回収できないスラリ量が、攪拌翼が無い分だけ少なくなるので、触媒スラリの収量が増加することになり好適である。
【0205】
尚、攪拌翼を備えた構成においても、攪拌翼を用いない構成と同様に、ホモジナイザ800の上下動を行いながら混合容器130の材料を分散させてもよいのはもちろんである。攪拌翼による材料の対流に加えて、ホモジナイザ800を上下動させながら分散すれば、更に効率よく分散処理を行うことができる。また、混合容器の底が深くなれば、底の方の材料を対流させるために、混合容器の自転速度を上げなければならない場合があるが、ホモジナイザ800を上下動させれば、ホモジナイザ800を降下させることで、底の方の材料も確実に分散させることができて好適である。
【0206】
以上、説明してきた第4実施例においては、いずれも混合容器130が直立した状態で、上方からホモジナイザ800の振動子804を容器内に挿入するものとして説明した。こうすれば、ホモジナイザ800を重力の作用する方向に動かすことになるので、上下動させるための機構の各所に遊びを設けておくことができる。そのため、ホモジナイザ800と混合容器130との間に若干の位置ズレが生じても、各所に設けた遊びで位置ズレを吸収することにより、容易に分散処理を行うことができる。もっとも、混合容器130が傾斜した状態で、斜め上方からホモジナイザ800を挿入した場合でも、上述した実施例と同様に、効果的に分散処理を行うことができるのはもちろんである。
【0207】
E.第5実施例:
上述してきた各種の実施例においては混合容器は特に冷却していないが、混合容器を冷却すれば、混合容器内の材料同士、あるいは材料と容器内面との摩擦熱による材料の二次凝集を回避して、効果的に分散処理を行うことができる。以下、このような冷却機構を有する第5実施例について説明する。
【0208】
E−1.装置構成:
図26は、混合容器の冷却機構100gを備える第5実施例の混合脱泡機100の構造を示す説明図である。詳細な構造は後述するが、第5実施例の混合脱泡機100では、容器ホルダ134と保持器132との間に冷却ジャケットが設けられており、このジャケットに冷却ハウジング902から供給側ホース904で冷却水を供給することによって混合容器130を冷却する。冷却ジャケットから排出された冷却水は、排出側ホース906を経由して再び冷却ハウジング902に戻される。冷却ハウジング902は、センターシャフト110頂部に設けた冷却シャフト900に摺動自在に取り付けられている。このため、混合容器130の公転時にも、冷却ハウジング902から冷却ジャケットの冷却水を供給して、容器内の材料を冷却することが可能となっている。以下、断面図を用いて第5実施例の冷却機構について説明する。
【0209】
図27は、容器ホルダ134と保持器132との間に形成された冷却ジャケットの構造を説明するための、保持器132の縦断面図である。断面位置は、図26のA−A断面の位置である。図示するように、混合容器130は容器ホルダ134内に収納され、容器ホルダ134は保持器132にベアリング912を介して回転自在に収納されている。容器ホルダ134の底面には摩擦プーリ136がボルト916で取り付けられており、直立プーリ137は摩擦プーリ136と一体に構成されている。自転用プーリ140によって摩擦プーリ136が、あるいは直立自転用プーリ141によって直立プーリ137が駆動されると、保持器132内で容器ホルダ134が回転し、その結果、混合容器130が自転するようになっている。
【0210】
第5実施例の容器ホルダ134には、図示するように、大きな開口部914が設けられており、保持器132の内周面と混合容器130の外周面とが、容器ホルダ134の開口部914をはさんで互いに向かい合うような構造になっている。冷却ジャケット918は、保持器132の内周面と、容器ホルダ134と、混合容器130の外周面とに囲まれた空間に形成されている。尚、保持器132と容器ホルダ134との摺動部、および容器ホルダ134と混合容器130との間には、それぞれ図示しないシール部材が設けられ、冷却ジャケット918内の冷却水が外部に漏れ出さないようにシールされている。また、保持器132の側壁には供給側ホース904が接続される流体用継手908と、排出側ホース906が接続される流体用継手910とが設けられている。
【0211】
図28は、冷却ジャケット918に冷却水を供給している冷却シャフト900および冷却フランジ902の構造を示す断面図である。断面位置は、図26のB−B断面の位置である。図示するように、センターシャフト110の頂部に略円柱形の冷却シャフト900が取り付けられており、冷却シャフト900の外周には、略円筒形の冷却フランジ902が取り付けられている。冷却シャフト900と冷却フランジ902とはベアリング922を介して接合され、冷却フランジ902は冷却シャフト900のまわりを回転自在となっている。図28に示されているように、冷却フランジ902の内径は冷却シャフト900の外径に対して大きく作られており、冷却シャフト900の外周面と冷却フランジ902の内周面との間の空間はリング状のシール部材920で上下2つの部屋に分けられている。下側の部屋は、図27に示した冷却ジャケット918に冷却水を供給するための供給室924であり、上側の部屋は冷却ジャケットから冷却水を排出するための排出室926である。
【0212】
供給室924の位置に対応する冷却フランジ902の側面には、流体継手928が設けられていて、流体継手928には供給側ホース904が接続されている(図26参照)。また、冷却シャフト900の内部には2本の冷却水通路が設けられていて、一方の冷却水通路が供給室924につながっている。同様に、排出室926の位置に対応する冷却フランジ902の側面には、流体継手930が設けられ、流体継手930には排出側ホース906が接続されている(図26参照)。また、排出室926には、冷却シャフト900内部に設けられた他方の冷却水通路がつながっている。更に、冷却シャフト900の底面部には、それぞれの冷却水通路にホースニップル932,934が設けられ、それぞれのホースニップルは、図示しない冷却ホースを介して冷却水ポンプに接続されている。
【0213】
冷却フランジ902は、ブラケット932でアウタースリーブ112と接続されているので、アウタースリーブ932を回転させると、それにともなって冷却フランジ902も冷却シャフト900を中心に回転する。その結果、冷却フランジ902に設けられた流体継手928,930は、混合容器130に対して常に同じ位置に保たれている。
【0214】
E−2.混合容器の冷却作用:
以上のような構成を有する第5実施例の混合脱泡機100において、混合容器内の材料を冷却する方法について説明する。先ず、図28に示すように、冷却シャフト900底面のホースニップル932に冷却ホースをつなぎ、ポンプを用いて冷却水を供給する。すると、冷却水は冷却シャフト900内部の冷却水通路を通って供給室924に供給され、流体継手928から供給側ホース904を経由して、保持器132に設けられた流体継手908から冷却ジャケット918内に供給される(図27参照)。
【0215】
冷却ジャケット918内で混合容器130側面を冷却した冷却水は、保持器132に設けられた流体継手910から排出され、排出側ホース906を経由して流体継手930から冷却フランジ902内部の排出室926に流入する(図28参照)。次いで、排出室926から、冷却シャフト900内部の冷却水通路を通って、冷却シャフト900底面のホースニップル934につながれた冷却ホースから排出される。
【0216】
上述した第5実施例の冷却構造においては、冷却フランジ902の流体継手928,930と混合容器130との位置関係は常に一定に保たれているので、混合容器130の公転中あるいは自転中のいずれにおいても、冷却ジャケット918に冷却水を循環させて、効率よく冷却することができる。
【0217】
また、図27に示したように、容器ホルダ134の側面には大きな開口部914が設けられており、混合容器130の側面が冷却ジャケット918内の冷却水に直に接触する構造となっている。このため、混合容器130を自転させれば、容器外周面と冷却ジャケット内の冷却水との間に大きな相対速度差が生じるので、混合容器130の外周面を効率的に冷却することができ、延いては混合容器内の材料を効率よく冷却することができる。
【0218】
例えば、第5実施例の冷却機構と、ホモジナイザを用いた前述の第4実施例の分散機構とを組み合わせた場合、撹拌翼によって混合容器内部の材料には容器側面に沿った流動が生じ、一方、容器側面は本実施例の冷却機構によって効果的に冷却されている。すなわち、混合容器内部での材料の流動と、混合容器側面の効果的な冷却とが相まって、混合容器内の材料をたいへん効率よく冷却することができる。従って、混合容器内の材料の分散処理中に、摩擦熱で材料が二次凝集してしまうことがない。
【0219】
また、混合容器内に分散用のビーズを投入して分散処理をおこなう場合においても、第5実施例の冷却機構を適用すれば、混合容器の自転中あるいは公転中のいずれの場合でも、絶えず冷却水を供給して容器側面を効率よく冷却することが可能である。従って、分散処理中に生じる摩擦熱によって、分散させた材料が二次凝集してしまうことを回避することができる。
【0220】
E−3.変形例:
上述した第5実施例の冷却機構にも種々の変形例が存在する。以下、これら変形例について簡単に説明する。上述した第5実施例では、冷却水はポンプを用いて循環させるものとして説明したが、図29に示すように、冷却ジャケット内部に対流翼940を設ければ、ポンプを用いない構成とすることができる。すなわち、混合容器130を自転させると、対流翼940が回転式のポンプのように作用するので、冷却水を循環させるためのポンプを別途設ける必要がなくなる。
【0221】
それほど大きな冷却能力が必要でない場合は、図30に示すように、冷却ジャケットに冷却水を循環させるための流体継手を省略した構造とすることもできる。すなわち、図30(a)に示すように、冷却ジャケット918内に所定量の冷却水を予め供給しておき、そこに、混合容器130をセットすると、図30(b)に示すように、混合容器130に押しのけられた冷却水が冷却ジャケット918を満たすようになる。この状態で、混合容器130を自転させれば、冷却ジャケット918内の冷却水によって混合容器側面を冷却しながら、混合脱泡作業を行うことができる。混合脱泡作業が終了したら、保持器312側面に向けた冷却水ドレン942から、冷却水を排出する。このようにすれば、複雑な機構を用いずに、混合容器側面を冷却しながら混合脱泡作業を行うことができる。それほど大きな冷却能力が必要でない場合は、かかる方法によっても、摩擦熱による材料の二次凝集を避けながら、効率的に分散作業を行うことができる。
【0222】
また、大きな冷却能力が必要でない場合は、容器ホルダ134の開口部914を設けない構造としても構わない。こうすれば、冷却ジャケット918は、保持器132と容器ホルダ134との間に形成されるので、保持器132と容器ホルダ134との間でのみ冷却水をシールすれば良く、シール構造を簡素化することができるので好ましい。
【0223】
F.第6実施例:
上述してきた各種の実施例においては、触媒スラリが完成したら触媒スラリを混合容器ごと、混合脱泡装置から取り外して下流工程に搬送するものとして説明したが、完成した触媒スラリを、混合容器から直接、下流工程に供給しても良い。こうすれば、触媒スラリに異物や不純物が混入するおそれが無くなり、安定した品質のスラリを下流工程に供給することができる。以下、このような第6実施例について説明する。
【0224】
図31は、混合容器130から完成した触媒スラリを直接取り出す材料取出機構100hの構造を示す説明図である。以下、図31を参照しながら、材料取出機構100hの構造を簡単に説明する。
【0225】
図31に示すように、材料取出機構100hは、大きくは、材料取出治具1000と、材料取出治具1000を上下方向に移動させるたのエアシリンダ1100と、エアシリンダ1100を支える支台1102とから構成されている。材料取出治具1000は、密閉プレート1020にスラリ取出軸1010が突出され、軸の先端に撹拌翼1012が設けられた形状となっている。材料取出治具1000の構造については別図を用いて詳述する。支台1102には、エアシリンダ1100とガイドスリーブ1104が取り付けられている。ガイドスリーブ1104にはガイドポール1106が摺動自在に貫通しており、ガイドポール1106の先端はプレート1108に結合されている。プレート1108に設けられたシャフト1110の先端に材料取出治具1000が取り付けられている。また、プレート1108にはモータ1112が設けられており、シャフト1110を回転駆動させることで、スラリ取出軸1010の先端に設けられた撹拌翼1012を回転させることが可能となっている。
【0226】
このような材料取出機構100hは、前述した混合脱泡機100の近傍に設置されている。完成した触媒スラリを取り出す際には、混合脱泡機100の公転機構100cを用いて混合容器130を材料取出機構100hの下に位置決めした後、材料取出治具1000を下降させ、後述するようにして混合容器130内からスラリを取り出すことができる。次工程へ触媒スラリを供給する便宜を考慮して、材料取出機構100hは、混合脱泡機100から見て、次工程が行われる方向に設けておくことが好ましい。
【0227】
図32は、材料取出治具1000を用いて、混合容器130から完成した触媒スラリを取り出す様子を示す説明図である。先ず、図32を用いて、材料取出治具1000の構造について説明する。材料取出治具1000は、大きくは、密閉プレート1020と、密閉プレート1020を貫通するスラリ取出軸1010とから構成されている。混合容器130を位置決めした後、材料取出治具1000全体を降下させると、密閉プレート1020のインロー部が混合容器130の内面にはまり込むようにして材料取出治具1000が混合容器130に装着される。密閉プレート1020のインロー部にはO−リング1022が設けられており、密閉プレート1020を装着すると混合容器130内部は密封状態となる。
【0228】
スラリ取出軸1010は、ベアリング1024を介して密閉プレート1020に回転自在に取り付けられており、スラリ取出軸1010の上端はシャフト1110に結合されている。スラリ取出軸1010とシャフト1110とは、ローレットで結合されていて、モータ1112でシャフト1110を回転させるとスラリ取出軸1010も回転可能となっている。もちろん、スラリ取出軸1010とシャフト1110とを一体に形成しても構わない。また、スラリ取出軸1010と密閉プレート1020との間にはシール1026が設けられており、混合容器130内が気密構造に保たれている。尚、シャフト1110の途中には、カップリング1111が設けられている。カップリング1111は回転トルクを伝達して、シャフト1110とスラリ取出軸1010との回転軸の位置ズレを吸収することができる。このため、シャフト1110とスラリ取出軸1010との間で、回転軸が多少ずれていてもスラリ取出軸1010を安定して回転駆動することが可能となっている。
【0229】
スラリ取出軸1010は内部に通路1014が設けられていて、通路1014は密閉プレート1020内部に設けられた材料溜まり1030を介して配管継ぎ手1032に接続されている。また、密閉プレート1020の上面にはニップル1028が設けられていて、ニップル1028から混合容器130内に空気を供給することができる。
【0230】
以下に、材料取出治具1000を用いて混合容器130から触媒スラリを取り出す方法について説明する。先ず、図32に示すように材料取出治具1000を混合容器130に装着し、密閉プレート1020上部のニップル1028から、混合容器130内に圧縮空気を導入する。前述したように、密閉プレート1020を装着すると混合容器130は気密構造となっているので、容器内の触媒スラリは、圧縮空気の圧力によって、スラリ取出軸1010先端の取出口1016から内部の通路1014を上昇して、密閉プレート1020内部に設けられた材料溜まり1030に流入する。材料溜まり1030の両端にはシール1026が設けられていて、流入した触媒スラリがスラリ取出軸1010と密閉プレート1020との摺動部から洩れ出さないようになっている。材料溜まり1030には、配管継ぎ手1032が接続されている。このように、密閉プレート1020で気密構造にした混合容器130内に圧縮空気を導入することで、容器内の触媒スラリを、配管継ぎ手1032から次工程に圧送する。
【0231】
かかる方法によれば、混合容器130から完成した触媒スラリを直接、次工程に供給することができる。このため、次工程に供給するために完成した触媒スラリを他の容器などに移し替える際に、スラリ内に異物や不純物が混入するおそれを回避することができるので、製造品質を安定化することが可能となる。
【0232】
また、混合容器130内に圧縮空気を導入して、圧縮空気で容器内の触媒スラリを押し出しているので、異物や不純物を混入させることなく触媒スラリを圧送することができ、その分だけ品質を安定化することが可能となる。
【0233】
上述したように圧縮空気を用いて触媒スラリを圧送することとすれば、混合容器130から次工程に至るスラリの流路が単純な構成になるという利点もある。特に、触媒スラリは、液体中に粉体が懸濁した状態となっているので、複雑な流路にスラリを流すと、流路の途中の流れが僅かによどむ部分などで粉体が堆積してしまう場合があるが、流路を単純な構成とすれば、このようなおそれを容易に回避することが可能となる。
【0234】
もちろん、圧縮空気で押し出すのではなく、配管継ぎ手1032側に吸引ポンプを設けておき、混合容器130から触媒スラリを吸い出すといった方法を用いても良い。このような方法を使用すれば、圧縮空気の供給施設が無い場合にも、混合容器130から完成した触媒スラリを直接次工程に供給することができる。
【0235】
また、図31および図32に示したように、本実施例の材料取出治具1000にはスラリ取出軸1010の先端に撹拌翼1012が設けられており、モータ1112で撹拌翼1012を回転させることが可能となっている。触媒スラリを長時間放置しておくと、懸濁している粉体が凝集して粉体が大きくなったり、あるいは粉体が沈殿したりする場合があるが、本実施例の材料取出治具1000を用いれば、混合容器130内の触媒スラリを適宜、撹拌することができるので、粉体が凝集したり沈殿したりすることを回避することができる。もちろん、触媒スラリを撹拌しながら次工程に圧送することも可能である。材料取出治具1000には、スラリ取出軸1010と撹拌翼1012とが一体に構成されているので、触媒スラリを取り出す場合にも、スラリを撹拌する場合にも、治具を付け替える必要がない。その分、触媒スラリに異物や不純物が混入することを回避することが可能となる。
【0236】
更に、図32に示すように、本実施例の材料取出治具1000は、スラリ取出軸1010が撹拌翼1012の回転軸を兼ねていて、スラリ取出軸1010の先端に取出口1016が設けられている。取出口1016をこのような位置に設けておけば、撹拌翼1012を回転させたときに混合容器130内に生じる撹拌流を取出口1016が阻害することがないので、容器内の触媒スラリを均一に撹拌することができる。もっとも、取出口1016は撹拌流を阻害しない位置に設けておけば、必ずしもスラリ取出軸1010の先端以外の箇所、例えばスラリ取出軸1010の側面に設けても構わない。
【0237】
もちろん、モータ1112を適切な仕様に変更して、撹拌翼1012で混合容器130内の材料を撹拌することによって、粉体材料の分散処理を行っても良い。あるいは逆に、前述した分散装置と材料取出治具とを一体に構成し、分散装置を適切な条件で駆動することで、混合容器内の触媒スラリを撹拌しても良い。こうすれば、混合脱朝装置10全体を簡素な構成とすることができる。
【0238】
以上に説明した材料取出治具1000には撹拌翼1012が設けられているものとしたが、もちろん、撹拌翼1012が設けられていなくてもよい。撹拌翼1012が無ければ、混合容器130中の触媒スラリを撹拌することはできないが、完成した触媒スラリを混合容器130から直接次工程に供給することで、スラリに異物や不純物が混入することを回避して、触媒スラリの品質を安定させることができる。
【0239】
また、以上の説明では、混合容器130に圧縮空気を導入して触媒スラリを加圧するものとしたが、圧縮空気に限らず、圧縮した気体を用いても良いのはもちろんである。尚、窒素ガスなどの不活性な気体であれば、圧縮空気と同様に好適に使用することができる。
【0240】
上述の説明では、材料取出治具1000を降下させて混合容器130に装着するものとして説明したが、もちろん、混合容器130を上昇させて材料取出治具1000に装着しても構わない。
【0241】
更には、材料取出治具1000の一部、例えばスラリ取出軸の一部を混合容器に組み込んでおいて、密閉プレートを装着したときに混合容器に組み込まれているスラリ取出軸と密閉プレートとが結合して、一体の材料取出治具を構成するようにしても構わない。
【0242】
以上、各種の実施例について説明してきたが、本発明は上記すべての実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することができる。
【0243】
例えば、上述した実施例では、いずれも空の混合容器を混合脱泡機100に装着するものとしたが、一部の材料が入った混合容器を装着するものとしても構わない。
【0244】
また、上述のいずれの実施例においても、一種類の材料は一度に全量を供給するものとして説明した。しかし、同じ種類の材料を少しずつ撹拌しながら、複数回に分けて材料を供給しても構わない。こうすれば、例えば凝集しやすい粉体等も容易に撹拌することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の混合脱泡装置の概要を示す説明図である。
【図2】第1実施例の混合脱泡機の構造を示す説明図である。
【図3】本実施例で使用した材料供給機の構造を示す説明図である。
【図4】本実施例において混合容器を位置決めするための制御概要を説明するための説明図である。
【図5】第1実施例の混合脱泡装置において、混合容器を位置決めする位置を示す説明図である。
【図6】第1実施例の混合脱泡装置を用いて行われる混合脱泡作業の一例として、触媒用スラリを製造する作業の流れを示すフローチャートである。
【図7】第1実施例の混合脱泡装置における変形例として、混合容器を位置決めする位置を示す説明図である。
【図8】第2実施例の混合脱泡装置において、混合容器が直立している様子を示す説明図である。
【図9】第2実施例の混合脱泡装置において、容器チルトの動作を示す説明時である。
【図10】第2実施例の混合脱泡装置において、混合容器を位置決めする位置を示す説明図である。
【図11】第2実施例の混合脱泡装置において、直立している混合容器を傾斜させて、撹拌あるいは混合脱泡を行う手順を示すフローチャートである。
【図12】第3実施例の混合脱泡装置において使用される蓋付き混合容器の形状を示す説明図である。
【図13】第3実施例の混合脱泡装置において混合容器の蓋を自動で脱着する蓋脱着機の形状を示す説明図である。
【図14】第3実施例の混合脱泡装置において混合容器の蓋を自動で脱着する様子を示す説明図である。
【図15】第3実施例の混合脱泡装置において、混合脱泡作業を制御する制御システムの概要を示す説明図である。
【図16】第3実施例の混合脱泡装置において、混合容器を位置決めする位置を示す説明図である。
【図17】第3実施例の混合脱泡装置を用いて行われる混合脱泡作業の一例として、触媒用スラリを製造する作業の流れを示すフローチャートである。
【図18】第3実施例の混合脱泡装置を用いて触媒用スラリを製造する際に、記憶されている混合脱泡プログラムを起動することによって行われる手順を示したフローチャートである。
【図19】第3実施例の混合脱泡装置において、直立している混合容器を傾斜させ、蓋を脱着した後、撹拌あるいは混合脱泡を行う手順を示すフローチャートである。
【図20】第4実施例の混合脱泡機の構造を示す説明図である。
【図21】第4実施例の混合脱泡装置で使用する超音波式分散装置の構造を示す説明図である。
【図22】第4実施例の混合脱泡装置において混合容器を自転させながら容器内の材料を分散させている様子を示す説明図である。
【図23】第4実施例の混合脱泡装置の第1の変形例を示す説明図である。
【図24】第4実施例の混合脱泡装置の第2の変形例を示す説明図である。
【図25】第4実施例の混合脱泡装置の第3の変形例を示す説明図である。
【図26】第5実施例の混合脱泡機の構造を示す説明図である。
【図27】第5実施例の混合脱泡装置の冷却ジャケットの構造を示す断面図である。
【図28】第5実施例の混合脱泡装置の冷却ハウジングの構造を示す断面図である。
【図29】第5実施例の混合脱泡措置の変形例を示す説明図である。
【図30】第5実施例の混合脱泡装置の他の変形例を示す説明図である。
【図31】第6実施例の材料取出機構を示す説明図である。
【図32】材料取出治具の構造を示す説明図である。
【符号の説明】
10…混合脱泡装置
20…材料供給機
100…混合脱泡機
100a…支台
100b…保持機構
100c…公転機構
100d…自転機構
100e…直立機構
102…ベース
104…ロアプレート
106…支柱
110…センターシャフト
112…アウタースリーブ
114…公転用プーリ
116…公転用モータ
118…プーリ
120…駆動ベルト
122…アーム
123…支点
124…バランサ
130…混合容器
132…保持器
134…容器ホルダ
136…摩擦プーリ
137…直立プーリ
138…スプリングアーム
140…自転用プーリ
141…直立自転用プーリ
142…自転用モータ
144…プーリ
146…駆動ベルト
148…アッパープレート
150…油圧シリンダ
152…ピストン
154…ガイド連結バー
156…ガイド
158…ガイドブッシュ
200…材料供給機
202…ホッパ
204…スリーブ
206…スクリュー
208…モータ
210…材料供給口
220,222,224,226,228…材料供給機
300…制御盤
302…電源部
304…インバータ
306…電流制御部
308…速度制御部
310…位置制御部
312…エンコーダ
314,316…電流検出器
400…容器チルト
402…エアシリンダ
404…ピストン
406…プレート
500…混合容器
502…混合容器本体
503…フランジ
504…蓋
505…ノブ
506…蓋押さえ
506a…蓋押さえ本体
506b…ローラ
506c…シャフト
506d…バネ
600…蓋脱着機
610…蓋脱着治具
612…スリーブ
614…フランジ押さえ
615…スプリング
616…蓋脱着治具
620…アクチュエータユニット
630…スタンド
640…終了表示ランプ
700…ECU
702…CPU
704…ROM
706…RAM
708…PIO
710…操作盤
720…公転用モータコントローラ
722…自転用モータコントローラ
724…油圧シリンダコントローラ
726,728,730,732,734…材料供給機コントローラ
736…容器チルトコントローラ
738…蓋脱着機コントローラ
800…ホモジナイザ
802…超音波振動部
804…振動子
806…エアシリンダ
808…支台
810…ガイドポール
812…ガイドスリーブ
814…スリーブ
816…容器ガイド
818…撹拌翼
820…プレート
822…流動孔
900…冷却シャフト
902…冷却ハウジング
904…供給側ホース
906…排出側ホース
908…流体継手
910…流体継手
912…ベアリング
914…開口部
916…ボルト
918…冷却ジャケット
920…シール部材
922…ベアリング
924…供給室
926…排出室
928…流体継手
930…流体継手
932…ホースニップル
934…ホースニップル
940…対流翼
942…冷却水ドレン
1000…材料取出治具
1010…スラリ取出軸
1012…撹拌翼
1014…通路
1020…密閉プレート
1022…O−リング
1024…ベアリング
1026…シール
1028…ニップル
1030…材料溜まり
1032…配管継ぎ手
1100…エアシリンダ
1102…支台
1104…ガイドスリーブ
1106…ガイドポール
1108…プレート
1110…シャフト
1111…カップリング
1112…モータ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a technique for mixing and defoaming materials in a container by performing rotation and revolution of the container.
[0002]
[Prior art]
In various manufacturing processes, it is sometimes necessary to uniformly mix and degas a plurality of types of fluids or powders. For example, when mixing a plurality of dyes or pigments to produce paint of a desired color, or when mixing fats and oils having different characteristics such as viscosity to produce oils and fats having desired characteristics, air bubbles are mixed in. It is necessary to mix several dyes and oils uniformly while avoiding them.
[0003]
Even when a catalyst is produced (adjusted), such mixed defoaming is usually required. For example, the catalyst on the electrolyte membrane for a fuel cell is prepared as follows. First, a carbon powder carrying an active metal (such as platinum) is dispersed in a suitable organic solvent, then an appropriate amount of electrolyte solution is added, and the carbon powder and the electrolyte solution are uniformly dispersed in the organic solvent. A catalyst solution (slurry) is produced. The slurry thus produced is screen-printed on the electrolyte membrane to form a catalyst layer on the electrolyte membrane.
[0004]
In order to obtain a catalyst having a predetermined performance, it is important to produce a slurry in which carbon powder and an electrolyte solution are uniformly dispersed in an organic solvent. Further, when screen printing is performed using a slurry in which bubbles are mixed, a hole is formed in the catalyst layer formed on the electrolyte membrane, so that a predetermined catalyst performance cannot be obtained. For these reasons, when manufacturing a slurry, it is necessary to uniformly and defoam the carbon powder and the organic solvent or electrolyte solution.
[0005]
Usually, when a plurality of liquids and powders are mixed and defoamed, a so-called rotation / revolution type mixed defoaming apparatus is used. Such a mixed defoaming apparatus performs mixed defoaming as follows. First, the material to be mixed and defoamed is put in a container, and simultaneously rotated while revolving the container. When the container is revolved, the material is pressed against the inner wall of the container by the action of centrifugal force. The bubbles are lighter than the material and are less susceptible to the action of centrifugal force, and therefore tend to be left behind in the movement of the material. For this reason, the bubbles mixed in the material are gradually separated.
[0006]
In such a mixing and defoaming apparatus, the rotation axis of the container is inclined with respect to the revolution surface. For this reason, it is possible to mix materials efficiently. That is, as the rotation axis is tilted, the inner wall of the container also tilts with respect to the revolution surface (the direction in which the centrifugal force works), so the material pressed against the inner wall of the container by the action of the centrifugal force is along the wall. To flow. This flow generates convection of the material in the container, and the effect of this convection and the effect of rotation of the container are combined to enable the material to be mixed very efficiently.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the case of supplying materials to the container, it is necessary to detach the container from the mixing and defoaming device once and supply it again after supplying the material, and the workability is not good. There's a problem. In particular, when a plurality of materials have to be sequentially supplied while performing mixed defoaming, the workability is greatly reduced if the container is attached and detached each time the material is supplied. Further, there may be a case where the quality of each production becomes unstable due to variations in the elapsed time from when the container is detached and the material is supplied, when the container is mounted again and mixing and defoaming is started.
[0008]
Needless to say, it is possible to improve workability and to stabilize the manufacturing quality if the container is attached / detached and mounted using an automatic machine, or the material is supplied using an automatic machine. However, since the rotation axis of the container in which the material is put is inclined, a complicated mechanism is required, which causes new problems such as an increase in the size of the apparatus or a decrease in reliability.
[0009]
The present invention has been made to solve the above-mentioned problems, and improves the workability of the mixed defoaming work by supplying the material to the rotating / revolving mixed defoaming apparatus using a simple method. It is another object of the present invention to provide a technique capable of stabilizing manufacturing quality.
[0010]
[Means for solving the problems and their functions and effects]
In order to solve at least a part of the problems described above, the mixing and defoaming apparatus of the present invention employs the following configuration. That is,
A mixing and defoaming apparatus for supplying a material into a container and mixing and defoaming the material,
Container revolving means for revolving the container around a predetermined revolving axis;
A container rotation means for rotating the container around a rotation axis inclined with respect to the revolution axis;
A material supply means having a material supply port for supplying a material to the container on a track on which the container revolves;
When supplying the material to the container, positioning means for positioning the container at a position where the material supply port is located using the container revolving means;
A mixing and defoaming means for starting the revolution and rotation of the container after the supply of the material to mix and degas the material in the container;
It is a summary to provide.
[0011]
Moreover, the mixed defoaming method of the present invention corresponding to the above mixed defoaming apparatus is
A mixed defoaming method for supplying a material into a container and mixing and defoaming the material,
A predetermined revolution axis for revolving the container and a rotation axis inclined with respect to the revolution axis;
The material supply port for supplying the material to the container is disposed on the track on which the container revolves,
When supplying the material to the container, revolve the container, position the container at a position where the material supply port is located, and then supply the material.
The gist is to mix and degas the material in the container by revolving and revolving the container around the revolving shaft and the revolving shaft after the supply of the material is completed.
[0012]
In the mixed defoaming apparatus and the mixed defoaming method, when a material supply port is arranged on a track on which the container revolves and the material is to be supplied to the container, first, the container revolving means is used. Utilizing this, the container is positioned at a position where the material supply port is located. After positioning the container, the material is supplied from the material supply port. When the supply of the material is completed, the container starts rotating and revolving, and the supplied material is mixed and defoamed.
[0013]
In this way, since the material can be supplied while the container is mounted with the mixing and defoaming device, the material can be easily supplied. As a result, the efficiency of the mixing and defoaming operation can be improved, which is preferable.
[0014]
Further, since the material is supplied with the container mounted, the following effects are also produced. That is, if the container is attached and detached to supply the material, it takes time for the attachment or removal, and the time required for supplying the material may vary. For example, in the case of manufacturing a slurry for catalyst, manufacturing quality may vary if the time required for material supply varies. On the other hand, according to the present invention, since the material can be supplied while the container is mounted, variation in time required for supplying the material can be suppressed. As a result, for example, when manufacturing a slurry for a catalyst or the like, it is preferable because the manufacturing quality can be stabilized.
[0015]
Also, if the material to be mixed and defoamed is the same every time, it can be considered that the mixing and defoaming time is the same every time. The time from the start to the final completion can be made substantially the same. For this reason, for example, it is possible to accurately know the time required from the start of the production of the slurry for the catalyst to the completion of the slurry, and to accurately predict the time when the produced slurry can be conveyed to the downstream process. become. As a result, there is also an effect that the manufacturing process as a whole can be made more efficient. Furthermore, if the completion time of the slurry can be accurately known, the manufactured slurry can be prevented from being left for a long time, so that the manufacturing quality of the slurry for the catalyst can be stabilized also in this respect. Therefore, it is preferable.
[0016]
Of course, if the container is attached and detached and mounted using an automatic machine, it is possible to suppress variations in time required for material supply each time. However, according to the present invention, it is possible to suppress variations in time required for material supply without using a complicated automatic machine, which is preferable.
[0017]
In such a mixing and defoaming apparatus, a plurality of material supply means may be provided, and a plurality of material supply ports may be provided on the revolution track of the container. And when supplying a material, a container is positioned in the position with the material supply port which is going to supply, and material is supplied.
[0018]
If it carries out like this, a multiple types of material can be supplied and mixing deaeration can be carried out with the container mounted. That is, it is preferable because a plurality of types of materials can be efficiently mixed and defoamed.
[0019]
In the case where a plurality of material supply means are provided, the at least two material supply means are provided with respective material supply ports at positions where the material can be simultaneously supplied to the containers positioned at the same position. Also good.
[0020]
Thus, if the container positioning positions are shared with respect to a plurality of material supply ports, a plurality of types of materials can be supplied simultaneously, which is preferable because the material supply time can be shortened. . In addition, by sharing the positioning position of the container, the positioning position of the container is reduced accordingly, which is preferable because the positioning can be simplified.
[0021]
In such a mixing and defoaming device, the completion of the positioning of the container may be detected, and the material supply may be started. Before supplying the material, the container is always positioned under the material supply port. By detecting the completion of positioning and starting the material supply, the work can be facilitated and the work efficiency can be improved. This is preferable.
[0022]
Further, the completion of the material supply may be detected, and the revolution and rotation of the container may be started. Since the material is always supplied before the revolution and rotation of the container is started, if the supply of the material is detected and the revolution and rotation of the container are started, the work can be facilitated and This is preferable because it can improve the efficiency.
[0023]
In such a mixing and defoaming apparatus, a container upright means for directing the opening of the container upward may be provided, and the material may be supplied from above in a state where the container is upright.
[0024]
When the material is supplied from above with the container standing upright, the opening of the container is greatly opened with respect to the material supply port. As a result, material supply is facilitated, which is preferable.
[0025]
In such a mixing and defoaming device, the revolution means and the rotation means of the container may be mechanically connected so that when the container is revolved, the container is simultaneously rotated.
[0026]
In this way, it will rotate at the same time just by revolving the container. Or it will also revolve at the same time just by rotating the container. As described above, if only one of the revolution and the rotation is performed, it is preferable that either the revolution means or the rotation means can be simplified if the container can perform the revolution and the rotation at the same time. .
[0027]
In such a mixing and defoaming device, when positioning the container so that the mechanical connection between the revolution means and the rotation means of the container can be disconnected so that the container does not rotate when the container is revolved. Alternatively, the container may be positioned by revolving the container with the container rotation means disconnected.
[0028]
If it carries out like this, when revolving a container and positioning, it can position, without a container rotating. For this reason, since the friction at the time of positioning is reduced by the friction associated with the rotation of the container, the container can be positioned with a small driving force. As a result, positioning can be performed with a small driving force, which is preferable because the driving mechanism can be downsized and energy required for driving can be saved.
[0029]
In such a mixing and defoaming device, the revolving means and the rotating means of the container may be separated from each other, and the container may be positioned with the container upright, and the material may be supplied from above the container.
[0030]
Thus, if the container is positioned upright, it is preferable because the material in the container is less likely to spill when the container is revolved, compared to the case where the container is positioned with the container tilted. Furthermore, since the material can be supplied immediately after the positioning of the container is completed, the working efficiency can be improved, which is preferable.
[0031]
In the above-described mixing and defoaming apparatus, a means for performing a dispersion treatment for pulverizing the powder in the material supplied to the container into a finer powder to make the particle size uniform is provided on the revolution trajectory of the container. In addition, when the dispersion processing of the material in the container is performed, the dispersion processing may be performed by positioning the container at the position where the dispersion means is installed using the positioning means.
[0032]
As described above, it is preferable to position the container supplied with the material by using the positioning means, because the dispersion work can be efficiently performed.
[0033]
In such a mixing and defoaming apparatus, the dispersion treatment may be performed while stirring the material in the container using a stirring blade. It is preferable to perform the dispersion treatment while stirring the material in the container because the material can be more uniformly dispersed.
[0034]
In such a mixing and defoaming apparatus, the container to which the material has been supplied may be subjected to dispersion treatment while rotating at the position where the dispersion means is installed. If the container is rotated during the dispersion treatment of the material in the container, the dispersion means and the container are relatively displaced, which makes it possible to uniformly disperse the material in the container. In particular, if the dispersion means is provided at a position that is eccentric with respect to the center at which the container rotates, the dispersion means and the container are largely displaced relative to each other, so that it is possible to uniformly disperse the material in the container. preferable.
[0035]
In this mixing and defoaming apparatus, a dispersion means for dispersing the material by ultrasonic vibration in the material of the container is provided, and at least one of the dispersion means or the inner surface of the container is subjected to the treatment during the dispersion treatment. You may provide the stirring blade which stirs the material in this container by rotating a container.
[0036]
In this case, the dispersion process can be performed while stirring the material in the container by rotating the container, so that the dispersion process can be effectively performed, which is preferable.
[0037]
Such a mixing and defoaming apparatus may be provided with a dispersion cooling means for cooling the material at least during the dispersion treatment.
[0038]
If the dispersion process is performed while cooling the material by using such cooling means during dispersion, the material is heated by frictional heat during the dispersion process of the material in the container, and there is a problem that the dispersed material is secondarily aggregated. It can be avoided. As a result, the material in the container can be appropriately dispersed, which is preferable.
[0039]
The above-described mixing and defoaming apparatus may include a container cooling unit that revolves with the container and cools the material in the container.
[0040]
When mixing the material in the container, the material may be heated by frictional heat, but if the material in the container is mixed while cooling using such container cooling means, the material is not heated. It is preferable because it can be mixed appropriately.
[0041]
In the mixing and defoaming apparatus described above, a material take-out means that can take out the material in the container directly from the container may be installed on the revolution track of the container.
[0042]
In such a mixing and defoaming apparatus, after mixing and defoaming the material in the container, the material is directly taken out from the container by positioning the container at a position where the material take-out means is installed, It can be supplied to the next step. As a method for taking out the material in the container, for example, a take-out port may be provided in the lower part of the container in advance and the take-out port may be opened to take out the material, or the material in the container may be pumped out using a suction pump or the like. Thus, if the material is directly supplied from the inside of the container, it is not necessary to transfer the mixed and defoamed material to another container. In addition, since the labor of transferring the material to another container can be saved, the work efficiency can be improved accordingly. Furthermore, considering the supply of the material to the next process, the entire operation can be made rational by installing the material take-out means at an appropriate position. For example, it is possible to facilitate the supply of the material by installing it at a position where the distance between the material take-out means and the device used in the next step is shortened.
[0043]
In such a mixing and defoaming apparatus, pressure may be applied to the material in the container, and the material may be directly taken out from the container by pumping the material from the container to the outside. For example, an inert gas such as nitrogen gas is pumped into the container, or compressed air is supplied to apply pressure to the material in the container, and the material in the container is pumped to the outside at this pressure.
[0044]
This is preferable because the material in the container can be taken out directly and reliably using a simple mechanism. In addition, it is preferable to use a simple mechanism because there is no possibility that impurities or foreign matters are mixed. For example, as in the case where a mechanism such as a suction pump is used, there is no possibility that foreign matter remaining in the pump is mixed, which is preferable.
[0045]
Further, when the material in the container contains powder, there is an advantage that the powder is not clogged if the material in the container can be taken out using a simple mechanism.
[0046]
In such a mixing and defoaming apparatus, it is good also as providing the material stirring means which can stir the material in this container, positioning the said container in the position of the said material extraction means.
[0047]
If it carries out like this, a material in a container can be stirred at any time just before taking out a material, stirring a material in a container, or just before taking out a material. As a result, it is preferable because the material can be kept in a uniform state by preventing the material from precipitating or aggregating in the container.
[0048]
Such material agitation means may be integrated with the material take-out means. If the material take-out means and the material agitation means are integrally formed, it is possible to minimize the material take-out means from hindering the stirring flow formed in the container by the material agitation means. As a result, even when powder is contained in the material in the container, it is preferable that the stirring flow is hindered and the powder does not aggregate or accumulate in a portion where the flow is stagnant.
[0049]
In such a mixing and defoaming apparatus, the material in the container may be dispersed using the material stirring apparatus. Of course, the dispersion means of the mixing and defoaming apparatus described above may also serve as the material stirring means.
[0050]
By appropriately changing the conditions for stirring the material in the container, the material can be dispersed, or by appropriately changing the conditions for the dispersion process, the material can be stirred. This is preferable because the mixing and defoaming apparatus can be simply configured as a whole.
[0051]
In any of the above-described mixing and defoaming apparatuses, the revolution speed and the rotation speed of the container may be controlled respectively.
[0052]
If the revolution speed and rotation speed of the container can be controlled respectively, it is preferable because mixed defoaming can be performed at a suitable revolution speed and rotation speed according to the material to be used for mixed defoaming.
[0053]
You may perform mixing and defoaming of the solution containing the catalyst for fuel cells using any of the above-mentioned mixing defoaming apparatuses.
[0054]
In order to produce a catalyst for a fuel cell, it is necessary to mix and degas a solution containing the catalyst. Therefore, the use of such a mixed degassing apparatus can improve the efficiency of catalyst production and is suitable. It is. Further, if the catalyst is produced using such a mixed degassing apparatus, it is possible to produce the catalyst under exactly the same conditions every time, and as a result, it is preferable because the production quality of the catalyst can be stabilized.
[0055]
Further, in a mixing and defoaming apparatus that supplies a material by standing a container upright, the following may be performed. That is, a means for attaching or removing the lid of the container is provided in a state where the container is upright, and when the material is supplied to the container, the material is supplied from above to the upright container with the lid removed. To do. When the supplied material is mixed and defoamed, the revolution and rotation of the container are started after the container lid is attached.
[0056]
By doing so, the container can be covered and the material can be mixed and defoamed, so there is no possibility that the material in the container will spill. Therefore, it is preferable because many materials can be mixed and defoamed at one time. Further, when the container is erected and the lid is attached or detached from above the container, the lid is moved along the direction in which gravity acts. In this way, if the lid is moved in the direction in which the gravity acts, it is difficult for the lid to be caught by something in the middle of attachment or detachment.
[0057]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In order to further clarify the configuration and operation of the present invention described above, the implementation of the present invention will be described in the following order.
A. First embodiment:
A-1. Device configuration:
(1) Mixing deaerator 10:
(2) Mixing and defoaming machine 100:
(3) Material feeder 200:
(4) Positioning mechanism:
A-2. Overview of mixed defoaming work:
B. Second embodiment:
B-1. Device configuration:
(1)
(2) Container tilt:
B-2. Overview of the mixed defoaming operation of the second embodiment:
(1) Positioning of mixing container:
(2) Catalyst slurry manufacturing work:
C. Third embodiment:
C-1. Device configuration:
(1) Automatic desorption mechanism for the lid of the mixing container:
(2) Automatic control mechanism for mixed defoaming work:
C-2. Overview of the mixed defoaming operation of the third embodiment:
(1) Positioning of mixing container:
(2) Catalyst slurry manufacturing work:
D. Fourth embodiment:
D-1. Device configuration:
(1) The rotation mechanism of the fourth embodiment:
(2) Homogenizer (ultrasonic dispersion device) of the fourth embodiment:
D-2. Distributed processing of the fourth embodiment:
D-3. Variations:
E. Example 5:
E-1. Device configuration:
E-2. Cooling action of the mixing vessel:
E-3. Variations:
F. Example 6:
[0058]
A. First embodiment:
A-1. Device configuration:
(1) Mixing deaerator 10:
FIG. 1 is an explanatory view showing an overall configuration of a mixing and
[0059]
(2) Mixing and defoaming machine 100:
Rotating / revolving
[0060]
As shown in FIG. 1, a rotating / revolving mixing and
[0061]
FIG. 2 is a front view of the rotating / revolving
[0062]
The
[0063]
The mixing
[0064]
The mixing
[0065]
The
[0066]
The mixing and
[0067]
Since the
[0068]
Further, the
[0069]
As described above, the mixing and
[0070]
(3) Material feeder 200:
As the
[0071]
FIG. 3A is an explanatory diagram showing an outline of the powder
[0072]
The supply amount of the powder material can be managed by the number of rotations (or operation time) of the
[0073]
In order to more accurately manage the supply amount of the powder material, management by weight is also performed. 3A is placed on an electronic balance, and a rough amount of powder material is supplied by operating the screw 206 a predetermined number of times or a predetermined time. Thereafter, while watching the weight measured by the electronic balance, the
[0074]
As for the liquid material, in this embodiment, a metering piston pump as shown in FIG. 3B is used. As shown in the figure, the liquid
[0075]
Generally, in the metering piston pump, the volume of the liquid discharged from the nozzle is exactly proportional to the number of strokes of the piston unless bubbles are mixed into the pressure feeding chamber. Since the metering piston pump of the present embodiment has the following configuration, air bubbles are not mixed in the pressure feeding chamber, and therefore it is possible to accurately supply the liquid material according to the number of strokes of the
[0076]
As shown in FIG. 3B, in the metering piston pump of this embodiment, the liquid material is also supplied to the back chamber side through the
[0077]
(4) Positioning mechanism:
As shown in FIG. 1, in the mixing and
[0078]
A so-called AC servo motor is used for the
[0079]
FIG. 4 is an explanatory diagram conceptually showing the contents of control performed by the
[0080]
The motor control unit in the
[0081]
The
[0082]
The
[0083]
The
[0084]
When the
[0085]
When the rotational speed of the
[0086]
FIG. 5 is an explanatory diagram showing a state in which the mixing
[0087]
The position P <b> 0 is a position for positioning the mixing
[0088]
A-2. Overview of mixed defoaming work:
The outline | summary of an operation | work when performing the mixing defoaming operation | work using the mixing
[0089]
When the mixing defoaming operation is started, first, the mixing
[0090]
When the mixing
[0091]
In the above example, the operator presses the positioning button to position the mixing
[0092]
After supplying pure water to the mixing
[0093]
When pure water and carbon powder are supplied to the mixing
[0094]
In this embodiment, when the carbon powder is supplied, the mixing
[0095]
When pure water and carbon powder are stirred for a predetermined time, a predetermined amount of organic solvent is supplied to the mixing container 130 (step S108). Specifically, after the stirring in step S106 is completed, the
[0096]
Once the organic solvent is supplied, the electrolyte solution is then supplied (step S110). That is, the
[0097]
When the organic solvent and the electrolyte solution are supplied, the mixing
[0098]
When the various materials are mixed almost uniformly, the mixing
[0099]
Here, dispersion means the following processing. For example, in step S112, a mixture in which carbon powder is almost uniformly mixed in a solution such as an electrolyte is obtained. In order to obtain a catalyst slurry, the particle size of the carbon powder is further reduced and the particle size is made as uniform as possible. It is necessary to arrange them uniformly enough. In this way, the process of obtaining a uniform mixture of fine powders by pulverizing the powders in the mixture and making the particle sizes as uniform as possible is the dispersion process.
[0100]
One method for performing the dispersion treatment is to sufficiently stir the mixture together with the dispersing beads. When the powder mixture is stirred together with the beads, the powder collides with the beads or is gradually crushed so as to be crushed by the beads, and finally a fine powder having a uniform particle size is obtained. As the beads for dispersion, small balls or steel balls made of ceramics that are not easily worn are used. As another method, there is also a method in which an ultrasonic dispersion device called a homogenizer is inserted into a powder mixture and dispersed. When ultrasonic vibration is generated in the mixture, the powders collide with each other and are gradually pulverized, so that a uniform mixture of finely pulverized powder is finally obtained. A method of dispersing using a homogenizer will be described later as a fourth embodiment.
[0101]
When a predetermined amount of dispersing beads is supplied to the mixing
[0102]
When the mixing and defoaming for a predetermined time is completed as described above, the catalyst slurry used for the electrode of the fuel cell is completed in the mixing
[0103]
As described above, when the mixing and
[0104]
In this embodiment, the mixing
[0105]
If variation in time required for material supply can be suppressed, the following various advantages are obtained. For example, in order to stabilize the production quality of the slurry for the catalyst, not only the supply amount of various materials and the stirring or mixing defoaming time of the materials are accurately controlled, but also the time required for the material supply is accurately controlled. You may have to manage it. Also, when several types of slurries are prototyped and the optimal supply amount and manufacturing conditions of the material are investigated, the time required to supply the material should be managed as constant as possible in order to avoid effects other than the survey items. It is desirable to keep it. In these cases, it is preferable to use the mixing and
[0106]
In addition, since the material agitation time and mixing defoaming time are set in advance, if the time required to supply the material is constant, the time required from the installation of the mixing
[0107]
Of course, if an automatic machine that removes the mixing
[0108]
In the above description, it is assumed that the
[0109]
In the production of the catalyst slurry described above, it is necessary to supply five materials of pure water, carbon powder, an organic solvent, an electrolyte solution, and a dispersion bead. The mixing
[0110]
In the modification shown in FIG. 7, the mixing
[0111]
If the
[0112]
In this way, if a plurality of materials are supplied from one positioning position, the number of positioning locations of the mixing
[0113]
B. Second embodiment:
In the first embodiment described above, the mixing
[0114]
B-1. Device configuration:
(1)
The mixing and defoaming machine of the second embodiment is different from the mixing and defoaming machine of the first embodiment only in a portion provided with a mechanism for erecting the mixing
[0115]
The mixing container
[0116]
FIG. 8 is an explanatory view showing a state in which the mixing and
[0117]
As shown in FIG. 8, when the mixing
[0118]
(2) Container tilt:
In a state where the mixing
[0119]
FIG. 9 is an explanatory diagram showing a state in which the
[0120]
The
[0121]
When the
[0122]
When the mixing
[0123]
When the mixing
[0124]
B-2. Overview of the mixed defoaming operation of the second embodiment:
In the mixing and
[0125]
(1) Positioning of mixing container:
Even when the mixing and
[0126]
FIG. 10 is an explanatory diagram showing the positional relationship between the mixing and
[0127]
FIG. 5 showing the positional relationship between the
[0128]
(2) Catalyst slurry manufacturing work:
The mixing and defoaming operation using the mixing and
[0129]
At the time when the slurry production for the catalyst of the second embodiment is started, the mixing
[0130]
When the production of the catalyst slurry is started in the second embodiment, first, the
[0131]
When the mixing
[0132]
When pure water and carbon powder are supplied to the mixing
[0133]
In order to stir the material in the mixing
[0134]
When the stirring of the material in the mixing
[0135]
When the mixing
[0136]
After the mixing
[0137]
As described above, in the mixing and defoaming operation of the second embodiment, since the material is supplied in the state where the mixing
[0138]
Furthermore, if the opening is relatively large with respect to the size of the material supply port, a plurality of materials can be supplied while the mixing
[0139]
In the second embodiment, since the mixing
[0140]
C. Third embodiment:
In the mixing and
[0141]
Moreover, in the mixing and
[0142]
C-1. Device configuration:
(1) Automatic desorption mechanism for the lid of the mixing container:
A mechanism for automatically attaching and detaching the lid of the mixing container in the third embodiment will be described below. First, the shape of the mixing container with a lid will be described, and then a lid detaching machine that automatically attaches and detaches the lid will be described.
[0143]
FIG. 12 is an explanatory view showing the shape of a
[0144]
The
[0145]
Next, a
[0146]
A method for automatically detaching the lid of the mixing
[0147]
The role of the
[0148]
When attaching the
[0149]
As described above, in the third embodiment, the mixing
[0150]
(2) Automatic control mechanism for mixed defoaming work:
In the mixing and
[0151]
FIG. 15 is an explanatory diagram showing a configuration of a control system for automatically controlling each operation in the mixing and
[0152]
When the operator sets various operating conditions on the
[0153]
The mixing and
[0154]
C-2. Overview of the mixed defoaming operation of the third embodiment:
(1) Positioning of mixing container:
In the mixing and
[0155]
FIG. 16 is an explanatory diagram showing a positional relationship among the mixing and
[0156]
(2) Catalyst slurry manufacturing work:
As an example of performing the mixed defoaming operation using the mixed defoaming apparatus of the third embodiment, a method for producing a slurry for an electrolyte membrane catalyst used in a fuel cell will be described. FIG. 17 is a flowchart showing the flow of catalyst slurry production using the mixing and
[0157]
In the third embodiment, when the production of the slurry for the catalyst is started, first, the
[0158]
When the operator presses the control start switch of the
[0159]
When the mixing defoaming program is activated, pure water is first supplied to the mixing container 500 (step S350). This process is performed by the
[0160]
When the mixing defoaming program is activated, the
[0161]
If pure water is supplied, then carbon powder is supplied (step S352). The process of supplying the carbon powder is also performed while the
[0162]
In the third embodiment, when the pure water and the carbon powder are supplied as described above, the material is supplied in a state where the mixing
[0163]
When the
[0164]
When the stirring / mixing defoaming process starts, the mixing
[0165]
After positioning the mixing
[0166]
When the mounting of the lid is completed as described above, the material in the container is agitated or mixed and degassed according to the same procedure as in the second embodiment. Briefly described below, first, the mixing
[0167]
Next, the
[0168]
When the stirring of the material is completed, a process for standing the mixing
[0169]
If the mixing
[0170]
If there is an unsupplied material, the lid is removed in preparation for the supply of the material (step S422). The
[0171]
In the process in the mixed defoaming program of FIG. 18, when the stirring process (step S354) is completed, the organic solvent is next supplied (step S356), and then the electrolyte membrane is supplied (step S358). That is, the mixing
[0172]
When the stirring in step S360 is completed, next, beads for dispersion are supplied (step S362). That is, the mixing
[0173]
When returning to the processing of FIG. 17, the
[0174]
In the catalyst slurry production of the third embodiment, the
[0175]
When the predetermined time has elapsed, it is determined whether or not the mixing
[0176]
If it is determined that the mixing
[0177]
As described above, in the third embodiment, the mixing
[0178]
As described above, in the mixing and defoaming operation of the third embodiment, the mixing
[0179]
In addition, after the mixing
[0180]
Further, the mixing
[0181]
D. Fourth embodiment:
In the mixing and
[0182]
D-1. Device configuration:
(1) The rotation mechanism of the fourth embodiment:
First, a mechanism for rotating the container with the mixing
[0183]
As shown in the figure, the
[0184]
In the mixing and
[0185]
(2) Homogenizer (ultrasonic dispersion device) of the fourth embodiment:
FIG. 21 is an explanatory diagram showing the configuration of a homogenizer (ultrasonic dispersion device) 800 used in the mixing and
[0186]
An
[0187]
D-2. Overview of distributed processing of the fourth embodiment:
Hereinafter, the dispersion process performed by the mixing and
[0188]
Similarly to the case of the second embodiment, the material in the mixing container is mixed almost uniformly in advance before starting the dispersion process of the fourth embodiment. This process will be briefly described with reference to FIG. First, the mixing
[0189]
Next, the
[0190]
FIG. 22 is an explanatory diagram showing a state where the
[0191]
When the
[0192]
Here, the function of the
[0193]
When the dispersion process is completed as described above, the
[0194]
When the catalyst slurry is thus completed, the catalyst slurry adhering to the
[0195]
Thus, in the dispersion process of the present embodiment, the slurry adhering to the
[0196]
In the dispersion processing of the fourth embodiment described above, it is possible to efficiently disperse the material in the mixing container by taking advantage of the ultrasonic dispersion device. That is, in general, the ultrasonic dispersion apparatus has an advantage that the powder can be vigorously vibrated by the vibrator and can be dispersed in a short time. In addition to this, in addition to the above-described fourth embodiment, As described above, by performing the dispersion treatment while causing convection in the material in the mixing
[0197]
Further, as shown in FIG. 22, since the
[0198]
Furthermore, in such dispersion processing, the material in the mixing container can be stirred with a very simple configuration. That is, the
[0199]
Further, if the rotation speed of the
[0200]
In the above description, the material in the mixing
[0201]
D-3. Variations:
There are various modifications to the distributed processing of the fourth embodiment. Hereinafter, these modifications will be briefly described. In the fourth embodiment described above, the
[0202]
Further, as shown in FIG. 24, the
[0203]
Or it is also possible to perform a dispersion process without using a stirring blade. That is, as shown in FIG. 25, the
[0204]
In such a modified example that does not use the stirring blade, the amount of slurry that adheres to the homogenizer and cannot be recovered after the catalyst slurry is completed is reduced by the absence of the stirring blade, which is preferable because the yield of the catalyst slurry increases. is there.
[0205]
Of course, in the configuration including the stirring blades, the material of the mixing
[0206]
In the fourth embodiment described above, it has been described that the
[0207]
E. Example 5:
In the various embodiments described above, the mixing container is not particularly cooled, but if the mixing container is cooled, secondary aggregation of the materials due to frictional heat between the materials in the mixing container or between the material and the container inner surface is avoided. Thus, distributed processing can be performed effectively. A fifth embodiment having such a cooling mechanism will be described below.
[0208]
E-1. Device configuration:
FIG. 26 is an explanatory view showing the structure of the mixing and
[0209]
FIG. 27 is a longitudinal sectional view of the
[0210]
As shown in the figure, the
[0211]
FIG. 28 is a cross-sectional view showing the structure of the cooling
[0212]
A
[0213]
Since the cooling
[0214]
E-2. Cooling action of the mixing vessel:
A method for cooling the material in the mixing container in the mixing
[0215]
Cooling water that has cooled the side surface of the mixing
[0216]
In the cooling structure of the fifth embodiment described above, the positional relationship between the
[0217]
As shown in FIG. 27, a
[0218]
For example, when the cooling mechanism of the fifth embodiment and the dispersion mechanism of the above-described fourth embodiment using a homogenizer are combined, the material inside the mixing vessel is caused to flow along the side of the vessel by the stirring blade, The container side surface is effectively cooled by the cooling mechanism of the present embodiment. That is, the flow of the material inside the mixing container and the effective cooling of the side surface of the mixing container can be combined to cool the material in the mixing container very efficiently. Therefore, the material does not agglomerate due to frictional heat during the dispersion treatment of the material in the mixing container.
[0219]
In addition, even when dispersing beads are put into the mixing container and the dispersion process is performed, the cooling mechanism of the fifth embodiment is applied to continuously cool the mixing container during rotation or revolution. It is possible to efficiently cool the side of the container by supplying water. Therefore, it is possible to avoid secondary dispersion of the dispersed material due to frictional heat generated during the dispersion process.
[0220]
E-3. Variations:
Various modifications also exist in the cooling mechanism of the fifth embodiment described above. Hereinafter, these modifications will be briefly described. In the fifth embodiment described above, the cooling water is described as being circulated using a pump. However, as shown in FIG. 29, if a
[0221]
When such a large cooling capacity is not required, as shown in FIG. 30, a structure in which a fluid coupling for circulating cooling water through the cooling jacket can be omitted. That is, as shown in FIG. 30 (a), when a predetermined amount of cooling water is previously supplied into the cooling
[0222]
Further, when a large cooling capacity is not required, a structure in which the
[0223]
F. Example 6:
In the various embodiments described above, it has been described that when the catalyst slurry is completed, the catalyst slurry is removed from the mixing vessel, the mixing defoaming device, and conveyed to the downstream process. However, the completed catalyst slurry is directly transferred from the mixing vessel. Alternatively, it may be supplied to a downstream process. By doing so, there is no possibility that foreign matters and impurities are mixed into the catalyst slurry, and a slurry having a stable quality can be supplied to the downstream process. The sixth embodiment will be described below.
[0224]
FIG. 31 is an explanatory view showing the structure of the material take-out
[0225]
As shown in FIG. 31, the material take-out
[0226]
Such a material take-out
[0227]
FIG. 32 is an explanatory view showing a state in which the completed catalyst slurry is taken out from the mixing
[0228]
The slurry take-out
[0229]
The slurry take-out
[0230]
Below, the method to take out catalyst slurry from the mixing
[0231]
According to this method, the completed catalyst slurry can be supplied directly from the mixing
[0232]
Moreover, since the compressed air is introduced into the mixing
[0233]
If the catalyst slurry is pumped using compressed air as described above, there is an advantage that the slurry flow path from the mixing
[0234]
Of course, instead of pushing out with compressed air, a method may be used in which a suction pump is provided on the pipe joint 1032 side and the catalyst slurry is sucked out of the mixing
[0235]
As shown in FIGS. 31 and 32, the material take-out
[0236]
Further, as shown in FIG. 32, the material take-out
[0237]
Of course, the powder 11 may be dispersed by changing the
[0238]
The
[0239]
In the above description, compressed air is introduced into the mixing
[0240]
In the above description, the material take-out
[0241]
Furthermore, when a part of the material take-out
[0242]
Although various embodiments have been described above, the present invention is not limited to all the embodiments described above, and can be implemented in various modes without departing from the scope of the invention.
[0243]
For example, in the above-described embodiments, an empty mixing container is attached to the mixing and
[0244]
In any of the above-described embodiments, one type of material has been described as supplying the entire amount at once. However, the material may be supplied in several batches while stirring the same type of material little by little. In this way, for example, powder that tends to aggregate can be easily stirred.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram showing an outline of a mixing and defoaming apparatus according to the present embodiment.
FIG. 2 is an explanatory view showing the structure of the mixing and defoaming machine of the first embodiment.
FIG. 3 is an explanatory diagram showing the structure of a material supply machine used in this example.
FIG. 4 is an explanatory diagram for explaining an outline of control for positioning the mixing container in the present embodiment.
FIG. 5 is an explanatory view showing a position for positioning the mixing container in the mixing and defoaming apparatus of the first embodiment.
FIG. 6 is a flowchart showing a flow of an operation for manufacturing a catalyst slurry as an example of a mixed defoaming operation performed using the mixed defoaming device of the first embodiment.
FIG. 7 is an explanatory view showing a position for positioning the mixing container as a modified example of the mixing and defoaming device of the first embodiment.
FIG. 8 is an explanatory view showing a state where a mixing container is standing upright in the mixing and defoaming device of the second embodiment.
FIG. 9 is an explanatory view showing the operation of the container tilt in the mixing and defoaming device of the second embodiment.
FIG. 10 is an explanatory view showing a position for positioning the mixing container in the mixing and defoaming device of the second embodiment.
FIG. 11 is a flowchart showing a procedure for stirring or mixing and defoaming by tilting an upright mixing container in the mixing and defoaming apparatus of the second embodiment.
FIG. 12 is an explanatory view showing the shape of a mixing container with a lid used in the mixing and defoaming device of the third embodiment.
FIG. 13 is an explanatory view showing the shape of a lid detaching machine that automatically detaches the lid of the mixing container in the mixing and defoaming apparatus of the third embodiment.
FIG. 14 is an explanatory view showing a state in which the lid of the mixing container is automatically detached in the mixing and defoaming device of the third embodiment.
FIG. 15 is an explanatory diagram showing an outline of a control system for controlling a mixed defoaming operation in the mixed defoaming apparatus according to the third embodiment.
FIG. 16 is an explanatory view showing a position for positioning the mixing container in the mixing and defoaming device of the third embodiment.
FIG. 17 is a flowchart showing a flow of an operation for producing a slurry for catalyst as an example of a mixed defoaming operation performed using the mixed defoaming device of the third embodiment.
FIG. 18 is a flowchart showing a procedure performed by starting a stored mixed defoaming program when manufacturing a slurry for catalyst using the mixed defoaming apparatus according to the third embodiment.
FIG. 19 is a flowchart showing a procedure for stirring or mixing defoaming after tilting an upright mixing container and removing a lid in the mixing defoaming apparatus of the third embodiment.
FIG. 20 is an explanatory view showing the structure of a mixing and defoaming machine according to a fourth embodiment.
FIG. 21 is an explanatory view showing the structure of an ultrasonic dispersion device used in the mixing and defoaming device of the fourth embodiment.
FIG. 22 is an explanatory view showing a state in which the material in the container is dispersed while rotating the mixing container in the mixing and defoaming device of the fourth embodiment.
FIG. 23 is an explanatory view showing a first modification of the mixing and defoaming device of the fourth embodiment.
FIG. 24 is an explanatory view showing a second modification of the mixing and defoaming device of the fourth embodiment.
FIG. 25 is an explanatory view showing a third modification of the mixing and defoaming device of the fourth embodiment.
FIG. 26 is an explanatory view showing the structure of a mixing and defoaming machine according to a fifth embodiment.
FIG. 27 is a cross-sectional view showing the structure of a cooling jacket of the mixing and defoaming device of the fifth embodiment.
FIG. 28 is a cross-sectional view showing the structure of the cooling housing of the mixing and defoaming device of the fifth embodiment.
FIG. 29 is an explanatory view showing a modification of the mixed defoaming measure of the fifth embodiment.
FIG. 30 is an explanatory view showing another modification of the mixing and defoaming device of the fifth embodiment.
FIG. 31 is an explanatory view showing a material take-out mechanism of a sixth embodiment.
FIG. 32 is an explanatory view showing a structure of a material take-out jig.
[Explanation of symbols]
10 ... Mixing defoaming device
20 ... Material feeder
100 ... mixing defoaming machine
100a ... Abutment
100b ... Holding mechanism
100c ... Revolution mechanism
100d ... rotation mechanism
100e ... Upright mechanism
102 ... Base
104 ... Lower plate
106 ... post
110 ... Center shaft
112 ... Outer sleeve
114 ... Revolution pulley
116 ... Revolution motor
118 ... pulley
120 ... Driving belt
122 ... arm
123 ... fulcrum
124 ... Balancer
130 ... mixing container
132 ... Retainer
134 ... Container holder
136 ... friction pulley
137 ... Upright pulley
138 ... Spring arm
140 ... pulley for rotation
141 ... Upright pulley
142 ... Motor for rotation
144 ... Pulley
146 ... Driving belt
148 ... Upper plate
150 ... Hydraulic cylinder
152 ... Piston
154 ... Guide connecting bar
156 ... Guide
158 ... Guide bush
200 ... Material feeder
202 ... Hopper
204 ... Sleeve
206 ... screw
208: Motor
210 ... Material supply port
220, 222, 224, 226, 228 ... Material feeder
300 ... Control panel
302: Power supply unit
304 ... Inverter
306 ... Current control unit
308 ... Speed control unit
310: Position control unit
312 ... Encoder
314, 316 ... Current detector
400: container tilt
402 ... Air cylinder
404 ... Piston
406 ... Plate
500 ... mixing container
502 ... Mixing container body
503 ... Flange
504 ... Lid
505 ... Knob
506 ... Lid holder
506a ... Lid holder body
506b ... Roller
506c ... shaft
506d ... Spring
600 ... Lid removal machine
610: Lid removal jig
612 ... Sleeve
614 ... Flange presser
615 ... Spring
616: Lid removal jig
620 ... Actuator unit
630 ... Stand
640 ... End indication lamp
700 ... ECU
702 ... CPU
704 ... ROM
706 ... RAM
708 ... PIO
710 ... Control panel
720 ... Motor controller for revolution
722 ... Motor controller for rotation
724 ... Hydraulic cylinder controller
726, 728, 730, 732, 734 ... Material feeder controller
736 ... Container tilt controller
738 ... Lid controller
800 ... homogenizer
802 ... Ultrasonic vibration part
804 ... Vibrator
806 ... Air cylinder
808 ... Abutment
810 ... Guide pole
812 ... Guide sleeve
814 ... Sleeve
816 ... Container guide
818 ... stirring blade
820 ... Plate
822 ... flow hole
900 ... Cooling shaft
902 ... Cooling housing
904 ... Supply side hose
906 ... discharge hose
908 ... Fluid coupling
910 ... Fluid coupling
912 ... Bearing
914 ... opening
916 ... Bolt
918 ... Cooling jacket
920 ... Seal member
922 ... Bearing
924 ... Supply room
926 ... discharge chamber
928 ... Fluid coupling
930 ... Fluid coupling
932 ... Hose nipple
934 ... hose nipple
940 ... Convection wing
942 ... Cooling water drain
1000 ... Material extraction jig
1010 ... Slurry take-out shaft
1012 ... stirring blade
1014 ... passage
1020 ... Sealing plate
1022 ... O-ring
1024 ... Bearing
1026 ... Seal
1028 ... Nipple
1030: Material reservoir
1032: Piping joint
1100 ... Air cylinder
1102 ... Abutment
1104 ... Guide sleeve
1106: Guide pole
1108 ... Plate
1110 ... Shaft
1111 ... Coupling
1112: Motor
Claims (23)
所定の公転軸のまわりに前記容器を公転させる容器公転手段と、
前記公転軸に対して傾斜させた自転軸のまわりに、前記容器を自転させる容器自転手段と、
前記容器に材料を供給する材料供給口を、該容器が公転する軌道上に有する材料供給手段と、
前記容器に材料を供給する際には、該容器を前記材料供給口のある位置に、前記容器公転手段を用いて位置決めする位置決め手段と、
前記材料の供給後、前記容器の公転および自転を開始して、該容器内の材料の混合および脱泡を行う混合脱泡手段と
を備える混合脱泡装置。A mixing and defoaming apparatus for supplying a material into a container and mixing and defoaming the material,
Container revolving means for revolving the container around a predetermined revolving axis;
A container rotation means for rotating the container around a rotation axis inclined with respect to the revolution axis;
A material supply means having a material supply port for supplying a material to the container on a track on which the container revolves;
When supplying the material to the container, positioning means for positioning the container at a position where the material supply port is located using the container revolving means;
A mixing and defoaming device comprising: mixing and defoaming means for starting the revolution and rotation of the container after supplying the material and mixing and defoaming the material in the container.
前記材料供給手段を複数備えるとともに、
前記位置決め手段は、前記材料供給手段のそれぞれの材料供給口のある位置に前記容器を位置決めする手段である混合脱泡装置。The mixing and defoaming device according to claim 1,
A plurality of the material supply means,
The mixing defoaming device, wherein the positioning means is means for positioning the container at a position where each material supply port of the material supply means is located.
前記複数の材料供給手段の中の少なくとも2つの材料供給手段は、各材料供給口の各々からそれぞれの材料を、同じ位置に位置決めされた前記容器に同時に供給可能な位置に、それぞれの材料供給口を有する混合脱泡装置。The mixing and defoaming device according to claim 2,
At least two material supply means among the plurality of material supply means are arranged so that each material supply port can be supplied from each material supply port to the container positioned at the same position at the same time. A defoaming device having
前記材料供給手段は、前記容器の位置決め完了を検出して前記材料の供給を開始する手段である混合脱泡装置。The mixing and defoaming device according to claim 1,
The material supply means is a mixing and defoaming device which is means for detecting completion of positioning of the container and starting supply of the material.
前記混合脱泡手段は、前記材料の供給完了を検出して前記容器の公転および自転を開始する手段である混合脱泡装置。The mixing and defoaming device according to claim 1,
The mixing and defoaming means is a mixing and defoaming device that detects completion of supply of the material and starts revolution and rotation of the container.
前記容器を直立させて該容器の開口部を上方に向ける容器直立手段を備えるとともに、
前記材料供給手段は、前記直立した容器に上方から前記材料を供給する手段である混合脱泡装置。The mixing and defoaming device according to claim 1,
While comprising a container upright means for raising the container and directing the opening of the container upward,
The mixing and defoaming apparatus, wherein the material supplying means is means for supplying the material from above to the upright container.
前記自転手段は、前記容器が公転することによって同時に自転も行うように、前記容器公転手段と機械的に接続された手段である混合脱泡装置。The mixing and defoaming device according to claim 1,
The mixing and defoaming device, wherein the rotation means is a means mechanically connected to the container revolution means so as to simultaneously rotate when the container revolves.
前記位置決め手段は、前記容器を公転させたときに該容器が自転しないように、前記容器公転手段と該容器自転手段との機械的な接続を切り離した状態で、前記容器の位置決めを行う手段である混合脱泡装置。The mixing and defoaming device according to claim 7,
The positioning means is means for positioning the container with the mechanical connection between the container revolution means and the container rotation means disconnected so that the container does not rotate when the container is revolved. Some mixing deaerator.
前記容器を直立させて該容器の開口部を上方に向ける容器直立手段を備えるとともに、
前記材料供給手段は、前記容器公転手段と前記容器自転手段との接続が切り離され、かつ前記容器が直立した状態で、該容器に上方から前記材料を供給する手段である混合脱泡装置。A mixing and defoaming device according to claim 8,
While comprising a container upright means for raising the container and directing the opening of the container upward,
The mixing and defoaming device, wherein the material supply means is means for supplying the material from above to the container in a state where the connection between the container revolving means and the container rotation means is disconnected and the container is upright.
前記容器が公転する軌道上に設けられて、該容器に供給された前記材料中の粉体をより細かい粉体に粉砕して該粉体の粒度をそろえる分散処理を行う分散手段を備え、
前記位置決め手段は、前記容器内の材料の前記分散処理を行う際には、前記分散手段が設置された位置に該容器を位置決めする手段である混合脱泡装置。The mixing and defoaming device according to claim 1,
Dispersing means provided on a trajectory on which the container revolves, and performing a dispersion process for pulverizing the powder in the material supplied to the container into a finer powder to uniform the particle size of the powder,
The positioning device is a mixing and defoaming device which is a means for positioning the container at a position where the dispersing means is installed when the dispersion processing of the material in the container is performed.
前記分散手段は、前記容器の材料中で超音波振動することにより該材料を分散させる手段であり、
前記分散手段あるいは前記容器の内面の少なくとも一方には、前記分散処理中に該容器を自転させることで該容器内の材料を撹拌する撹拌翼が設けられている混合脱泡装置。The mixing and defoaming device according to claim 12,
The dispersing means is means for dispersing the material by ultrasonic vibration in the material of the container,
A mixing and defoaming apparatus, wherein at least one of the dispersing means or the inner surface of the container is provided with a stirring blade that stirs the material in the container by rotating the container during the dispersion treatment.
少なくとも前記容器内の材料の分散処理時に、該材料の冷却を行う分散時冷却手段を備えた混合脱泡装置。The mixing and defoaming device according to claim 10,
A mixing and defoaming apparatus comprising a dispersion cooling means for cooling the material at least during the dispersion treatment of the material in the container.
前記容器とともに公転して該容器の材料の冷却を行う材料冷却手段を備えた混合脱泡装置。The mixing and defoaming device according to claim 1,
A mixing and defoaming device provided with a material cooling means that revolves together with the container to cool the material of the container.
前記容器内の材料を該容器から直接取り出し可能な材料取出手段を備え、
前記位置決め手段は、前記容器内の材料を取り出す際には、前記材料取出手段が設置された位置に該容器を位置決めする手段である混合脱泡装置。The mixing and defoaming device according to claim 1,
A material takeout means capable of taking out the material in the container directly from the container;
When the material in the container is taken out, the positioning means is a means for positioning the container at a position where the material take-out means is installed.
前記材料取出手段は、前記容器内の材料に圧力を加えて該容器外部に圧送することにより、該材料を該容器内から直接取り出す手段である混合脱泡装置。The mixing and defoaming device according to claim 16,
The mixing and defoaming apparatus, wherein the material take-out means is means for directly taking out the material from the container by applying pressure to the material in the container and feeding the material outside the container.
前記容器内の材料を取り出すために位置決めされた状態で、該容器の材料を撹拌可能な材料撹拌手段を備える混合脱泡装置。The mixing and defoaming device according to claim 16,
A mixing and defoaming device comprising a material agitating means capable of agitating the material of the container in a state of being positioned for taking out the material in the container.
前記材料撹拌手段は、前記容器に供給された前記材料中の粉体をより細かい粉体に粉砕して該粉体の粒度をそろえる分散処理が可能な手段である混合脱泡装置。The mixing and defoaming device according to claim 18,
The mixing and defoaming apparatus, wherein the material agitation means is a means capable of performing a dispersion process in which the powder in the material supplied to the container is pulverized into a finer powder to make the particle size of the powder uniform.
前記容器の公転速度と自転速度とをそれぞれ制御可能な回転速度制御手段を備える混合脱泡装置。A mixing and defoaming apparatus according to any one of claims 1 to 20,
A mixing and defoaming device comprising a rotation speed control means capable of controlling the revolution speed and rotation speed of the container.
前記容器が直立した状態で、該容器の蓋を、該容器の上方から装脱着する蓋装脱着手段を備えるとともに、
前記材料供給手段は、前記蓋が取り外されて直立した状態の前記容器に前記材料を供給する手段であり、
前記混合脱泡手段は、前記材料の供給が完了し前記蓋が装着された後、前記容器の公転および自転を開始する手段である混合脱泡装置。A mixing and defoaming device according to claim 8,
In a state where the container is upright, the lid of the container is provided with a lid attachment / detachment means for attaching / detaching the lid from above the container,
The material supply means is means for supplying the material to the container in an upright state with the lid removed.
The mixed defoaming device is a device for starting the revolution and rotation of the container after the supply of the material is completed and the lid is attached.
前記容器を公転させる所定の公転軸と、該公転軸に対して傾斜させた自転軸とを設けるとともに、
該容器に材料を供給する材料供給口を該容器が公転する軌道上に配置しておき、
前記容器に材料を供給する場合には、該容器を公転させて前記材料供給口がある位置に該容器を位置決めしてから前記材料を供給し、
前記材料の供給完了後、前記公転軸と自転軸とのまわりに前記容器を公転および自転させることによって、該容器内の材料の混合および脱泡を行う混合脱泡方法。A mixed defoaming method for supplying a material into a container and mixing and defoaming the material,
A predetermined revolution axis for revolving the container and a rotation axis inclined with respect to the revolution axis;
The material supply port for supplying the material to the container is disposed on the track on which the container revolves,
When supplying the material to the container, revolve the container, position the container at a position where the material supply port is located, and then supply the material.
A mixing and defoaming method of performing mixing and defoaming of the material in the container by revolving and rotating the container around the revolution axis and the rotation axis after completion of the supply of the material.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000244163A JP3861575B2 (en) | 1999-10-07 | 2000-08-11 | Mixed defoaming apparatus and mixed defoaming method |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28635299 | 1999-10-07 | ||
JP11-286352 | 2000-04-04 | ||
JP2000-102098 | 2000-04-04 | ||
JP2000102098 | 2000-04-04 | ||
JP2000244163A JP3861575B2 (en) | 1999-10-07 | 2000-08-11 | Mixed defoaming apparatus and mixed defoaming method |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001347152A JP2001347152A (en) | 2001-12-18 |
JP3861575B2 true JP3861575B2 (en) | 2006-12-20 |
Family
ID=27337256
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000244163A Expired - Fee Related JP3861575B2 (en) | 1999-10-07 | 2000-08-11 | Mixed defoaming apparatus and mixed defoaming method |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3861575B2 (en) |
Families Citing this family (32)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100640994B1 (en) * | 2002-03-25 | 2006-11-02 | 엘지.필립스 엘시디 주식회사 | Container used in removing bubble of sealant, and Device for removing bubble of sealant using the same |
JP4293879B2 (en) * | 2003-10-22 | 2009-07-08 | シスメックス株式会社 | Stirrer and particle analyzer using the same |
JP2005263608A (en) * | 2004-03-22 | 2005-09-29 | Kao Corp | Aqueous dispersant for carbon nanotube |
JP2006140061A (en) * | 2004-11-12 | 2006-06-01 | Equos Research Co Ltd | Electrode and membrane-electrode assembly of fuel cell, and fuel cell system |
JP4896393B2 (en) * | 2004-11-12 | 2012-03-14 | 株式会社エクォス・リサーチ | Method for producing fuel cell electrode paste, method for producing fuel cell electrode, method for producing membrane electrode assembly of fuel cell, and method for producing fuel cell system |
JP4665536B2 (en) * | 2005-01-28 | 2011-04-06 | 富士電機ホールディングス株式会社 | Method for producing electrode catalyst layer for fuel cell and fuel cell having the electrode catalyst layer |
JP5157041B2 (en) * | 2005-03-31 | 2013-03-06 | 株式会社エクォス・リサーチ | Micro / nanocapsule, catalyst layer for fuel cell, fuel cell, and method for producing micro / nanocapsule |
JP2006286330A (en) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Equos Research Co Ltd | Fuel cell and catalyst layer therefor |
JP4740749B2 (en) * | 2006-01-17 | 2011-08-03 | 株式会社ジャパンユニックス | mixer |
JPWO2007126048A1 (en) * | 2006-04-28 | 2009-09-10 | 第一三共株式会社 | Method for producing uniform and stable suspension and apparatus therefor |
JP5141104B2 (en) * | 2006-11-06 | 2013-02-13 | トヨタ自動車株式会社 | Manufacturing method of fuel cell |
EP2210655A1 (en) * | 2007-11-05 | 2010-07-28 | Thinky Corporation | Churning deaerator |
JP5293149B2 (en) * | 2008-12-18 | 2013-09-18 | 株式会社エクォス・リサーチ | Fuel cell electrode paste, membrane electrode assembly, and method for producing electrode paste |
JP5245838B2 (en) * | 2009-01-09 | 2013-07-24 | 株式会社エクォス・リサーチ | Fuel cell electrode paste, membrane electrode assembly, and method for producing electrode paste |
JP5297218B2 (en) * | 2009-02-06 | 2013-09-25 | 株式会社ファイブプラネット | Processing equipment |
JP2011023300A (en) * | 2009-07-17 | 2011-02-03 | Hosokawa Micron Corp | Electrode catalyst for fuel cell, and manufacturing method thereof |
JP2010165684A (en) * | 2010-03-01 | 2010-07-29 | Equos Research Co Ltd | Electrode of fuel cell, and method for manufacturing paste for electrode of fuel cell |
JP5561200B2 (en) | 2010-03-31 | 2014-07-30 | 株式会社エクォス・リサーチ | Method for producing catalyst and method for controlling characteristics of reaction layer for fuel cell using catalyst |
JP5775714B2 (en) * | 2011-03-17 | 2015-09-09 | 株式会社写真化学 | Stirring deaerator |
JP5711425B2 (en) * | 2012-06-04 | 2015-04-30 | 三星工業株式会社 | Stirring / defoaming apparatus and method for operating the same |
EP2893973B1 (en) | 2012-09-10 | 2019-01-09 | Thinky Corporation | Centrifugal machine |
JP6262087B2 (en) * | 2014-07-10 | 2018-01-17 | 株式会社スギノマシン | Stirring deaerator |
CN105107451B (en) * | 2015-09-15 | 2024-04-02 | 重庆康乐制药有限公司 | Reaction stirred tank with bottom feeding |
BR112019009594A2 (en) * | 2016-11-10 | 2019-10-22 | Medisca Pharmaceutique Inc | pharmaceutical composition processes and systems |
TR201706011A2 (en) * | 2017-04-24 | 2018-11-21 | Ydr Teknoloji Gelistirme Ltd Sirketi | Planetary centrifugal mixing system for soft packages. |
JP7262710B2 (en) * | 2019-02-04 | 2023-04-24 | 株式会社シンキー | Centrifuge and processing vessel |
WO2020187813A1 (en) * | 2019-03-21 | 2020-09-24 | Sanofi | Reconstitution device and method of reconstitution |
WO2021055948A1 (en) | 2019-09-19 | 2021-03-25 | Flacktek, Inc. | Servo-robotic asymmetric rotational mixer and system |
CN110898752A (en) * | 2019-12-05 | 2020-03-24 | 天能电池(芜湖)有限公司 | Auxiliary material adding device of lead plaster and plaster machine |
CN112896674B (en) * | 2021-01-21 | 2022-06-21 | 恩施州伍家台富硒贡茶有限责任公司 | Packing plant suitable for various shape tealeaves |
CN114506080B (en) * | 2021-12-08 | 2024-05-31 | 惠州市三慈科技有限公司 | Multicolor consumable production device and 3D printing wire production equipment |
CN118698411B (en) * | 2024-08-29 | 2024-10-29 | 水分子(常州)新材料科技有限公司 | Liquid level sensor for stirring kettle, stirring kettle and detection method |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2711964B2 (en) * | 1992-08-27 | 1998-02-10 | 株式会社アイ・ケイ・エス | Method and apparatus for stirring and defoaming liquid |
DE4239284A1 (en) * | 1992-11-23 | 1994-05-26 | Hilti Ag | Mixing device for flowable masses |
FR2718058B1 (en) * | 1994-03-29 | 1996-07-05 | Jouvin Jean Luc | Planetary centrifugal mixer, mixing process for the preparation of dental mixtures and bowls for centrifugal mixer. |
JPH08309173A (en) * | 1995-05-22 | 1996-11-26 | Suzuka Fuji Xerox Kk | Paste stirring device equipped with temperature control function |
JPH10182138A (en) * | 1996-12-26 | 1998-07-07 | Kawasaki Steel Corp | Stirring of molten silicon |
JP3974685B2 (en) * | 1997-05-26 | 2007-09-12 | モリマシナリー株式会社 | Powder and particle mixer |
JP3977917B2 (en) * | 1998-02-12 | 2007-09-19 | 株式会社シンキー | Oscillation mechanism in mixing defoaming device |
-
2000
- 2000-08-11 JP JP2000244163A patent/JP3861575B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001347152A (en) | 2001-12-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3861575B2 (en) | Mixed defoaming apparatus and mixed defoaming method | |
JP2011147936A (en) | Shearing type dispersing device, circulation type dispersing system and circulation type dispersing method | |
JP5748992B2 (en) | Homogeneous kneading machine | |
CN110975723A (en) | Portable device and method for quickly preparing standard oil sample | |
CN1836792A (en) | Liner material supply apparatus | |
JPH08309172A (en) | Liquid treatment device | |
CN102233245B (en) | Gas, solid and liquid stirring machine with high-efficiency flexible structure | |
CN209053963U (en) | A kind of multiaxis high-speed mixer having bearing cooler | |
CN216778669U (en) | Automatic liquid glue production equipment | |
CN211537552U (en) | Portable standard oil sample rapid preparation device | |
CN109046069A (en) | A kind of Lubricating oil mixing device in being machined | |
CN206935166U (en) | Online environmentally friendly powder liquid pretreatment system | |
CN215196489U (en) | Raw material quantitative blending device of electric furnace zinc smelting system | |
JP3123556B2 (en) | Stirrer | |
CN211659878U (en) | Blendor is used in fertilizer production | |
CN211636217U (en) | Vertical powder mixing mixer | |
JP2916473B1 (en) | Continuous underground wall shield mud stable liquid mixing equipment | |
CN210021243U (en) | Supercritical extraction kettle for plant ceramide | |
CN208878320U (en) | A kind of Lubricating oil mixing device in being machined | |
CN210332307U (en) | Circulating coating emulsion machine | |
CN220696741U (en) | Mixing equipment for production and processing of nitrile latex | |
CN220803592U (en) | Vertical sand mill | |
CN214809968U (en) | High-efficient multiaxis agitating unit | |
CN219404782U (en) | Stirring bin structure of mortar stirrer | |
CN220990363U (en) | Vertical emulsifying machine with circulation shearing function |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050920 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060307 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060425 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060905 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060918 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091006 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101006 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111006 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111006 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121006 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121006 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131006 Year of fee payment: 7 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |