[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP3857909B2 - Polyolefin resin composition and use thereof - Google Patents

Polyolefin resin composition and use thereof Download PDF

Info

Publication number
JP3857909B2
JP3857909B2 JP2001366476A JP2001366476A JP3857909B2 JP 3857909 B2 JP3857909 B2 JP 3857909B2 JP 2001366476 A JP2001366476 A JP 2001366476A JP 2001366476 A JP2001366476 A JP 2001366476A JP 3857909 B2 JP3857909 B2 JP 3857909B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyolefin resin
weight
solvent
acid
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001366476A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JP2003165879A (en
Inventor
淳司 牟田島
敬文 増田
昭二 前川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Kasei Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Toyo Kasei Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Kasei Kogyo Co Ltd filed Critical Toyo Kasei Kogyo Co Ltd
Priority to JP2001366476A priority Critical patent/JP3857909B2/en
Publication of JP2003165879A publication Critical patent/JP2003165879A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3857909B2 publication Critical patent/JP3857909B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明はポリオレフィン樹脂組成物に関し、より詳しくは、ポリオレフィン系基材(特にポリプロピレン系基材)用に好適な、接着剤、プライマー、塗料用やインキ用バインダーとして使用できるポリオレフィン樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオレフィン系樹脂は、比較的安価でかつ優れた性能、例えば、耐薬品性、耐水性、耐熱性等を有するため、従来から、自動車部品等の工業用成形品の材料として広い分野で使用されてきた。しかし、ポリオレフィン系樹脂は、結晶性でかつ反応性に富んだ官能基を有しないため、ポリオレフィン系基材に対して、接着や塗装等を施すのが困難であった。これを改善するため、接着や塗装等を行なう前に、ポリオレフィン系基材に、酸処理や、コロナ放電、プラズマ処理等の物理的処理を施して、その表面を改質し、塗膜の密着力を向上させる試みが行なわれてきた。また一方では、ポリオレフィン系基材に対して比較的良好な密着性を有する変性(塩素化も含む)ポリオレフィン系樹脂が、塗料、下塗り剤(プライマー)、接着剤、インク等の用途で使用されてきた。ここで、特に塩素化ポリオレフィン系樹脂については、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤に溶解した形態にしたものが一般的であった。このトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤は、極性が比較的低い塩素化ポリオレフィン系樹脂の溶解性が高く、また蒸発速度も速いことから、揮発溶剤として優れた性能を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤は、人体や環境への影響が懸念されているため、現在では代替溶剤の使用が求められている。また、米国では、大気有害物質の排出規制を目的とした「大気有害物質リスト」(HAPs)の制定が予定されており、そのリストにトルエン、キシレン等が含まれているため、HAPsに対処した溶剤の使用が望まれている。勿論、米国以外の国でもこういった動きがある。
【0004】
上記の点を考慮して、上記の芳香族炭化水素系溶剤の代替溶剤についての研究を重ねた結果、脂環式炭化水素系溶剤を含む混合溶剤が、芳香族炭化水素系溶剤と同等の溶解性を有し溶液状態が良好であるため、ポリオレフィン系樹脂の溶剤として好適であるという知見を得た。
【0005】
しかし、脂環式炭化水素系溶剤を含む混合溶剤を使用した場合、ポリオレフィン系樹脂の濃度を一般的な15〜30重量%とすると、樹脂溶液の粘度が高くなって取り扱いが困難となり、作業効率が悪くなるいう問題があった。ここで、作業効率を上げるためにポリオレフィン系樹脂の濃度を低くすると、経済効率が悪くなる。
【0006】
本発明は上記の問題点を解決しようとするもので、その目的は、ポリオレフィン系樹脂の溶剤として、芳香族炭化水素系溶剤を用いずに脂環式炭化水素系溶剤を含む混合溶剤を用い、塗膜性能を損なうことなく、作業効率と経済効率が両立したポリオレフィン樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記目的を達成するために、鋭意研究した結果、ポリオレフィン系樹脂の脂環式炭化水素系溶剤を含む混合溶剤の溶液に、ジアセトンアルコールを含有させることにより、予想外にも、ポリオレフィン系樹脂の濃度を下げることなく、粘度を低下できることを見出し、発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は、ポリオレフィン系樹脂と、当該ポリオレフィン系樹脂を溶解する脂環式炭化水素系溶剤を含む混合溶剤と、ジアセトンアルコールとを含有することを特徴とするポリオレフィン樹脂組成物である。
【0009】
好適な態様としては、ポリオレフィン系樹脂は、塩素含有率5〜50重量%、α,β−不飽和カルボン酸および/またはその酸無水物による変性量0.1〜60重量%、重平均分子量5000〜200000、かつ結晶化度10〜50%の塩素化酸変性ポリオレフィン系樹脂、あるいは、塩素含有率5〜50重量%、重平均分子量5000〜300000、かつ結晶化度10〜50%の塩素化ポリオレフィン系樹脂である。
【0010】
別の好適な実施態様としては、ジアセトンアルコールの含有量は、混合溶剤とジアセトンアルコールの合計量に対して1〜20重量%である。
【0011】
また別の好適な実施態様としては、混合溶剤中の脂環式炭化水素系溶剤の含有量は40〜95重量%である。
【0012】
さらに別の好適な実施態様としては、混合溶剤はエステル系溶剤またはケトン系溶剤を含むものであり、混合溶剤中のそれらの含有量は5〜60重量%である。
【0013】
また、本発明は、上記のポリオレフィン樹脂組成物を含有する接着剤、プライマー、または塗料用もしくはインク用バインダーである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂と、それを溶解する脂環式炭化水素系溶剤を含む混合溶剤と、ジアセトンアルコールとを含有する。
【0015】
本発明で使用されるポリオレフィン系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩素化酸変性ポリオレフィン系樹脂(以下、これらをまとめて塩素化(酸変性)ポリオレフィン系樹脂ともいう)が挙げられる。
【0016】
上記の塩素化(酸変性)ポリオレフィン系樹脂は、公知の方法で製造することができる。その製造法の一例としては、まず、原料となるポリオレフィン系樹脂(必要であれば熱分解により減成したポリオレフィン系樹脂)を有機溶剤に溶解する。次いで、酸変性する場合には、ラジカル発生剤の存在下にα,β−不飽和カルボン酸および/またはその酸無水物で変性する。最後に、酸変性していないポリオレフィン系樹脂または酸変性ポリオレフィン系樹脂を、塩素化溶媒中に溶解し、紫外線の照射下または触媒の存在下において、常圧または加圧下で50〜150℃の温度で塩素ガスを吹込み、反応させることにより、塩素化(酸変性)ポリオレフィン系樹脂が得られる。
【0017】
上記の原料となるポリオレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン(即ちプロピレン単独)、あるいは、プロピレン成分を主体とし、さらにエチレン成分やブテン成分を含むものが挙げられるが、後者が好適に使用される。この場合、プロピレン成分の含有量は40〜99モル%が好ましく、エチレン成分やブテン成分の含有量は1〜60モル%が好ましい。プロピレン成分の含有量が99モル%を超える(エチレン成分やブテン成分の含有量が1モル%未満)と、最終的に得られる塩素化(酸変性)ポリオレフィン系樹脂の脂環式炭化水素系溶剤を含む混合溶剤に対する溶解性が劣ったり、あるいは、溶解した際に樹脂溶液が濁ったりまたは分散したりして溶液状態が劣る。逆に、プロピレン成分の含有量が40モル%未満(エチレン成分やブテン成分の含有量が60モル%を超える)であると、ポリオレフィン系基材に対する塗膜の密着性が劣ったり、塗膜の耐溶剤性が劣る。好適なポリオレフィン系樹脂としては、例えば、プロピレン−エチレン2元共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン3元共重合体が挙げられ、これらの中でも、プロピレン成分70〜99モル%およびエチレン成分1〜30モル%のプロピレン−エチレン2元共重合体;プロピレン成分40〜98モル%、エチレン成分1〜30モル%およびブテン成分1〜30モル%のプロピレン−エチレン−ブテン3元共重合体が特に好適である。
【0018】
ポリオレフィン系樹脂の酸変性に使用されるα,β−不飽和カルボン酸および/またはその酸無水物としては、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、アコニット酸、無水アコニット酸、無水ハイミック酸等が挙げられる。α,β−不飽和カルボン酸および/またはその酸無水物による変性量(即ち、酸変性ポリオレフィン系樹脂中のα,β−不飽和カルボン酸および/またはその酸無水物の含有量)は、0.1〜60重量%、特に0.5〜30重量%が好ましい。塩素化酸変性ポリオレフィン系樹脂を含む組成物は、ベースコートを施したポリオレフィン系基材に塗布し、その上にさらに塗料等のトップコートを施すというように使用されることがあるが、変性量が0.1重量%未満であると、比較的高い極性を有するベースコートおよび/またはトップコートに対する塗膜の層間密着性が劣る。逆に、60重量%を超えると、ポリオレフィン系基材に対する塗膜の密着性が悪くなる。
【0019】
塩素化(酸変性)ポリオレフィン系樹脂においては、その塩素含有率は、5〜50重量%、特に10〜40重量%が好ましい。塩素含有率が5重量%未満であると、脂環式炭化水素系溶剤を含む混合溶剤に溶解した際、樹脂溶液が濁ったりまたは分散したりして溶液状態が劣る。逆に、50重量%を超えると、ポリオレフィン系基材に対する塗膜の密着性が劣ったり、塗膜の耐溶剤性が劣る。
【0020】
また、塩素化酸変性ポリオレフィン系樹脂においては、その重量平均分子量(Mw)は、5000〜200000、特に10000〜150000が好ましく、塩素化ポリオレフィン系樹脂においては、その重量平均分子量は、5000〜300000、特に10000〜250000が好ましい。重量平均分子量が低すぎると、凝集力不足によりポリオレフィン系基材に対する塗膜の密着性が劣ったり、塗膜の耐溶剤性が劣る。逆に、重量平均分子量が高すぎると、脂環式炭化水素系溶剤を含む混合溶剤に対する溶解性が劣る。なお、重平均分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)等により測定することができる。
【0021】
さらに、塩素化(酸変性)ポリオレフィン系樹脂においては、その結晶化度は、10〜50%、特に20〜45%が好ましい。この結晶化度が10%未満であると、塗膜の強度が劣ったり、塗膜の耐ガソリン性や耐水性等が劣る。逆に、50%を超えると、塩素化(酸変性)ポリオレフィン系樹脂中に結晶が多く存在するため、脂環式炭化水素系溶剤を含む混合溶剤に対する溶解性が劣ったり、溶解した際に樹脂溶液が濁ったりまたは分散したりして溶液状態が劣る。結晶化度を上記の範囲とするには、例えば、原料のポリオレフィン系樹脂中のポリプロピレン成分とエチレン成分やブテン成分とのモル比を選択すること、塩素含有率や酸変性量等を選択すること等の方法が採用される。なお、結晶化度は、X線光電子分析法(XPS)により測定することができる。
【0022】
上記の塩素化(酸変性)ポリオレフィン系樹脂は、脂環式炭化水素系溶剤を含む混合溶剤に、好ましくは10〜50重量%、特に好ましくは15〜30重量%の濃度で溶解される。
【0023】
本発明のポリオレフィン樹脂組成物で使用される脂環式炭化水素系溶剤としては、有機溶剤として使用できる沸点を有するものであれば特に制限されず、例えば、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、エチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン(1,1−ジメチルシクロヘキサン、1,2−ジメチルシクロヘキサン、1,3−ジメチルシクロヘキサン、1,4−ジメチルシクロヘキサンを含む)、イソプロピルシクロヘキサン、シクロペンタン、シクロオクタン、メチルシクロオクタン等の炭素数5−8の脂環を有する脂環式炭化水素系溶剤が挙げられる。上記の中でも、乾燥速度の点から、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンが好適に使用される。
【0024】
上記脂環式炭化水素系溶剤は、混合溶剤中、40〜95重量%、特に50〜90重量%含有されることが好ましい。この含有量が40重量%未満であると、塩素化(酸変性)ポリオレフィン系樹脂を溶解した際、樹脂溶液が濁ったりまたは分散したりして溶液状態が劣る。逆に、95重量%を超えると、樹脂溶液の粘度が上昇して取り扱いが困難となり、作業効率が劣る。
【0025】
本発明においては、上記の混合溶剤には、脂環式炭化水素系溶剤と共に、ケトン系溶剤またはエステル系溶剤が使用されることが好ましい。これらの使用は、塩素化(酸変性)ポリオレフィン系樹脂の溶解性、その樹脂溶液の粘度低下の点から好適である。
【0026】
本発明で使用されるケトン系溶剤としては、例えば、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、エチルシクロヘキサノン、アセトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルプロピルケトン、エチルブチルケトン、ジイソブチルケトン、2−オクタノン、3−オクタノン等の炭素数3〜8のケトン系溶剤が挙げられる。
【0027】
本発明で使用されるエステル系溶剤としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソアミル等の酢酸C1〜C5エステル類;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等の乳酸C1〜C4エステル類;フタル酸ジオクチル、フタル酸ジアリル等のフタル酸エステル類が挙げられる。
【0028】
使用する脂環式炭化水素系溶剤の種類にもよるが、上記のケトン系溶剤およびエステル系溶剤の中でも、塩素化(酸変性)ポリオレフィン系樹脂の溶液状態および乾燥速度の点から、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、メチルイソブチルケトンが特に好適に使用される。
【0029】
上記のケトン系溶剤またはエステル系溶剤の含有量は、混合溶剤中、5〜60重量%、特に10〜50重量%であることが好ましい。この含有量が5重量%未満であると、塩素化(酸変性)ポリオレフィン系樹脂溶液の粘度が上昇して取り扱いが困難となり、作業効率が劣る。逆に、60重量%を超えると、塩素化(酸変性)ポリオレフィン系樹脂を溶解した際、樹脂溶液が濁ったりまたは分散したりして溶液状態が劣る。
【0030】
塩素化(酸変性)ポリオレフィン系樹脂を、脂環式炭化水素系溶剤を含む混合溶剤に溶解した溶液は粘度が高く、このままでは取り扱いが困難となるので、本発明においては、混合溶剤の一部をジアセトンアルコールを置き換える。これにより、塩素化(酸変性)ポリオレフィン系樹脂の濃度を維持したままで、樹脂溶液の粘度低下を達成できるのである。
【0031】
ジアセトンアルコールの含有量は、混合溶剤とジアセトンアルコールの合計量に対して、1〜20重量%、特に1〜10重量%が好ましい。この含有量が1重量%未満であると、ジアセトンアルコールによる効果が不十分となる。逆に、20重量%を超えると、塩素化(酸変性)ポリオレフィン系樹脂の溶解性が低下して、樹脂溶液が濁ったりまたは分散したりして溶液状態が劣る。
【0032】
ジアセトンアルコールは、塩素化(酸変性)ポリオレフィン系樹脂を脂環式炭化水素系溶剤を含む混合溶剤に溶解した後に配合しても、あるいは、塩素化(酸変性)ポリオレフィン系樹脂の溶解前に、脂環式炭化水素系溶剤を含む混合溶剤に予め配合してもよい。
【0033】
このような本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、ポリオレフィン系基材(特にポリプロピレン系基材)用に好適な、接着剤、プライマー、並びに塗料用やインキ用バインダーとして有用である。
【0034】
【実施例】
以下、本発明を実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明は、それらに限定されるものではない。
【0035】
実施例1〜4および比較例1〜4
塩素化酸変性ポリプロピレン「HM−21P」(東洋化成工業(株)製、プロピレン/エチレン(モル比)=98/2、無水マレイン酸変性量=1.6重量%、塩素含有量=21.0重量%、Mw=40000)を樹脂分20重量%となるように、表1に示す種類および量の溶剤と表1示す量のジアセトンアルコールを使用して、樹脂溶液を調製した。この樹脂溶液について、以下の方法により、溶液状態、粘度、層間密着性、耐水性、耐ガソリン性、溶液安定性の評価を行なった。その結果を表2に示す。
【0036】
評価方法
(1)溶液の状態
試料20mlを30mlのスクリュー管に入れ、25℃恒温槽に12時間放置した後、肉眼により観察し、以下の基準により評価を行なった。
○:透明な溶液
△:溶液に少し濁りが見られる
×:溶液にかなり濁りが見られる。
【0037】
(2)粘度
25℃下で、BROOKFIELD製「RVDVI+CP」微量粘度計を用いて測定した。
【0038】
(3)層間密着性
ポリプロピレン板(三井ノーブレンSB−E3を定法によりプレス成形したもの 100mm×50mm 厚さ2mm)の表面をイソプロピルアルコールで洗浄し、試料を乾燥時の膜厚が0.1μmとなるようにエアー式スプレーガン(明治機械製作所株式会社製 F−88型)を用いて塗装し、80℃で10分間乾燥し、室温で放冷して、プライマー層を形成した。このプライマー層上に、2液硬化型ウレタン塗料の主剤(関西ペイント株式会社製「レタンPG80」)と硬化剤(関西ペイント株式会社製「プラスチック用マルチ硬化剤」)を100対25(重量比)で混合してシンナーで希釈したものを、乾燥時の塗布量が50〜60g/m2となるようにエアー式スプレーガンを用いて塗装し、80℃で45分間乾燥してウレタン塗装試験片を得た。室温で24時間養生した後、ウレタン塗装表面に、カッターでポリプロピレン板に達するまで1mm間隔で切り込みを入れて、100個の碁盤目を作った。そして、JIS K 5400に準拠して、その上にセロハンテープ(ニチバン株式会社製)を密着させてこのセロハンテープを90°方向に剥離した。同様の剥離を10回繰り返し、[塗膜(プライマー層および/またはウレタン塗装膜)が初めて剥離した時の剥離回数−1回]により評価した。塗膜の剥離が全くなかった時は10点とした。
【0039】
(4)耐水性
(3)の層間密着性の試験で作成したウレタン塗装試験片を室温で24時間養生し、次いで40℃の温水に240時間した後、上記の層間密着性の試験を行なった。
【0040】
(5)耐ガソリン性
(3)の層間密着性の試験で作成したウレタン塗装試験片を室温で24時間養生した後、レギュラーガソリン中に浸漬し、塗膜(プライマー層および/またはウレタン塗装膜)が剥離するまでの時間を測定した。120分を上限とした。
【0041】
(6)溶液安定性
試料20mlを30mlのスクリュー管に入れて、5℃の恒温冷蔵庫に保存した。肉眼により流動性を観察し、以下の基準により評価を行なった。
○:10日後においても流動性が良好。
△:10日後において、流動性があるが一部ゲルが発生
×:10日後において、流動性がない。
【0042】
【表1】

Figure 0003857909
【0043】
【表2】
Figure 0003857909
【0044】
実施例5〜8および比較例5〜8
塩素化酸変性ポリプロピレン「WS−20P」(東洋化成工業(株)製、プロピレン/エチレン(モル比)=95/5、無水マレイン酸変性量=1.5重量%、塩素含有量:20.0重量%、Mw=80000)を樹脂分20重量%となるように、表3に示す種類および量の溶剤と表3示す量のジアセトンアルコールを使用して、樹脂溶液を調製した。この樹脂溶液について、溶液状態、粘度、層間密着性、耐水性、耐ガソリン性、溶液安定性の評価を行なった。その結果を表4に示す。
【0045】
【表3】
Figure 0003857909
【0046】
【表4】
Figure 0003857909
【0047】
表1〜4から明らかなように、実施例1〜8の樹脂溶液においては、溶剤の一部をジアセトンアルコールに置き換えることにより、樹脂分20重量%を維持したままで、粘度低下効果を達成できることがわかる。また、溶液状態、溶液安定性がトルエン単一溶剤の場合と同等に良好であり、かつ層間密着性、耐水性、耐ガソリン性も良好であることもわかる。さらに、粘度低下の点から、脂環式炭化水素系溶剤を含む混合溶剤としては、メチルシクロヘキサンまたはエチルシクロヘキサンと酢酸エチルの組み合わせが良好であることもわかる。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のポリオレフィン樹脂組成物によれば、有機溶剤として、芳香族炭化水素系溶剤の代替溶剤として、環式炭化水素系溶剤を含む混合溶剤を使用しているので、人体や環境への影響がなく、またHAPsに対処した組成物となっている。また、ジアセトンアルコールを含有することにより、ポリオレフィン系樹脂の濃度を下げることなく粘度を低下できるので、作業効率と経済効率が両立した組成物となっている。このようなポリオレフィン樹脂組成物は、ポリオレフィン系基材(特にポリプロピレン系基材)用に好適な接着剤、プライマー、並びに塗料用やインキ用バインダーとして、特に有用である。[0001]
[Technical field to which the invention belongs]
The present invention relates to a polyolefin resin composition, and more particularly, to a polyolefin resin composition that can be used as an adhesive, a primer, a coating material, or a binder for ink, which is suitable for a polyolefin-based substrate (particularly, a polypropylene-based substrate).
[0002]
[Prior art]
Polyolefin-based resins are relatively inexpensive and have excellent performance, such as chemical resistance, water resistance, heat resistance, etc., and thus have been conventionally used in a wide range of fields as materials for industrial molded products such as automobile parts. It was. However, since the polyolefin-based resin does not have a functional group that is crystalline and highly reactive, it is difficult to bond or paint the polyolefin-based substrate. In order to improve this, before bonding or painting, the polyolefin base material is subjected to physical treatment such as acid treatment, corona discharge, plasma treatment, etc., to modify its surface and adhere the coating. Attempts have been made to improve power. On the other hand, modified (including chlorinated) polyolefin resins having relatively good adhesion to polyolefin substrates have been used in applications such as paints, undercoats (primers), adhesives, and inks. It was. Here, especially about the chlorinated polyolefin resin, what was made into the form melt | dissolved in aromatic hydrocarbon solvents, such as toluene and xylene, was common. The aromatic hydrocarbon solvent such as toluene and xylene has excellent performance as a volatile solvent because the chlorinated polyolefin resin having a relatively low polarity has high solubility and has a high evaporation rate.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, since aromatic hydrocarbon solvents such as toluene and xylene are concerned about the effects on human bodies and the environment, the use of alternative solvents is now required. In the United States, the establishment of “Air Hazardous Substance List” (HAPs) for the purpose of restricting the emission of air harmful substances is scheduled, and since the list includes toluene, xylene, etc., HAPs were dealt with. The use of a solvent is desired. Of course, there is such a movement in countries other than the United States.
[0004]
In consideration of the above points, as a result of repeated research on alternative solvents for the above aromatic hydrocarbon solvents, mixed solvents containing alicyclic hydrocarbon solvents are equivalent to aromatic hydrocarbon solvents. Therefore, it has been found that the solution state is good and is suitable as a solvent for polyolefin resins.
[0005]
However, when a mixed solvent containing an alicyclic hydrocarbon solvent is used, if the concentration of the polyolefin resin is 15 to 30% by weight, the viscosity of the resin solution becomes high and handling becomes difficult, and work efficiency There was a problem of getting worse. Here, if the concentration of the polyolefin resin is lowered in order to increase the working efficiency, the economic efficiency deteriorates.
[0006]
The present invention is intended to solve the above problems, the purpose of which is to use a mixed solvent containing an alicyclic hydrocarbon solvent without using an aromatic hydrocarbon solvent as a solvent for the polyolefin resin, An object of the present invention is to provide a polyolefin resin composition having both work efficiency and economic efficiency without impairing the performance of the coating film.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of diligent research to achieve the above object, the present inventors unexpectedly incorporated diacetone alcohol into a solution of a mixed solvent containing an alicyclic hydrocarbon solvent of a polyolefin resin. However, the present inventors have found that the viscosity can be reduced without lowering the concentration of the polyolefin-based resin, and have completed the invention.
[0008]
That is, the present invention is a polyolefin resin composition comprising a polyolefin resin, a mixed solvent containing an alicyclic hydrocarbon solvent that dissolves the polyolefin resin, and diacetone alcohol.
[0009]
As a preferred embodiment, polyolefin resins, chlorine content of 5-50 wt%, alpha, modification amount of β- unsaturated carboxylic acid and / or its acid anhydride 0.1 to 60 wt%, Weight average molecular weight 5,000 to 200,000, and crystallinity of 10% to 50% of chlorine, acid-modified polyolefin resin or a chlorine content of 5 to 50 wt%, weight average molecular weight 5,000 to 300,000, and crystallinity of 10-50% of the chlorine Polyolefin resin.
[0010]
In another preferred embodiment, the content of diacetone alcohol is 1 to 20% by weight based on the total amount of the mixed solvent and diacetone alcohol.
[0011]
In another preferred embodiment, the content of the alicyclic hydrocarbon solvent in the mixed solvent is 40 to 95% by weight.
[0012]
In still another preferred embodiment, the mixed solvent contains an ester solvent or a ketone solvent, and the content thereof in the mixed solvent is 5 to 60% by weight.
[0013]
The present invention also provides an adhesive, a primer, or a binder for paint or ink containing the polyolefin resin composition.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail. The polyolefin resin composition of the present invention contains a polyolefin resin, a mixed solvent containing an alicyclic hydrocarbon solvent that dissolves the polyolefin resin, and diacetone alcohol.
[0015]
The polyolefin resin used in the present invention is not particularly limited. For example, the polyolefin resin may be a chlorinated polyolefin resin or a chlorinated acid-modified polyolefin resin (hereinafter collectively referred to as a chlorinated (acid-modified) polyolefin resin. ).
[0016]
The chlorinated (acid-modified) polyolefin resin can be produced by a known method. As an example of the manufacturing method, first, a polyolefin resin as a raw material (a polyolefin resin degraded by thermal decomposition if necessary) is dissolved in an organic solvent. Next, when acid-modifying, it is modified with an α, β-unsaturated carboxylic acid and / or an acid anhydride thereof in the presence of a radical generator. Finally, a non-acid-modified polyolefin resin or an acid-modified polyolefin resin is dissolved in a chlorinated solvent, and the temperature is 50 to 150 ° C. under normal pressure or under pressure in the presence of an ultraviolet ray or in the presence of a catalyst. A chlorinated (acid-modified) polyolefin resin can be obtained by blowing and reacting with chlorine gas.
[0017]
Examples of the polyolefin-based resin used as the raw material include polypropylene (that is, propylene alone) or those mainly composed of a propylene component and further containing an ethylene component and a butene component, and the latter is preferably used. In this case, the content of the propylene component is preferably 40 to 99 mol%, and the content of the ethylene component and butene component is preferably 1 to 60 mol%. When the content of the propylene component exceeds 99 mol% (the content of the ethylene component or butene component is less than 1 mol%), the alicyclic hydrocarbon solvent of the chlorinated (acid-modified) polyolefin resin finally obtained Solubility in a mixed solvent containing is poor, or when dissolved, the resin solution becomes turbid or dispersed, resulting in a poor solution state. On the contrary, when the content of the propylene component is less than 40 mol% (the content of the ethylene component or butene component exceeds 60 mol%), the adhesion of the coating film to the polyolefin-based substrate is inferior, Insufficient solvent resistance. Suitable polyolefin-based resins include, for example, propylene-ethylene binary copolymer and propylene-ethylene-butene terpolymer, and among these, propylene component 70-99 mol% and ethylene component 1-30. Particularly preferred is a propylene-ethylene-butene terpolymer having a mol% of propylene-ethylene binary copolymer; propylene component of 40 to 98 mol%, ethylene component of 1 to 30 mol% and butene component of 1 to 30 mol%. is there.
[0018]
Examples of the α, β-unsaturated carboxylic acid and / or acid anhydride thereof used for acid modification of polyolefin resin include maleic acid, maleic anhydride, fumaric acid, citraconic acid, citraconic anhydride, mesaconic acid, Itaconic acid, itaconic anhydride, aconitic acid, aconitic anhydride, hymic anhydride and the like can be mentioned. The amount of modification with α, β-unsaturated carboxylic acid and / or acid anhydride thereof (that is, the content of α, β-unsaturated carboxylic acid and / or acid anhydride thereof in the acid-modified polyolefin resin) is 0. .1 to 60% by weight, particularly 0.5 to 30% by weight is preferable. A composition containing a chlorinated acid-modified polyolefin resin may be used in such a manner that it is applied to a polyolefin-based substrate with a base coat and a top coat such as a paint is further applied thereon. If it is less than 0.1% by weight, the interlayer adhesion of the coating film to the base coat and / or top coat having a relatively high polarity is inferior. On the other hand, when it exceeds 60% by weight, the adhesion of the coating film to the polyolefin-based substrate is deteriorated.
[0019]
In the chlorinated (acid-modified) polyolefin resin, the chlorine content is preferably 5 to 50% by weight, particularly preferably 10 to 40% by weight. When the chlorine content is less than 5% by weight, when dissolved in a mixed solvent containing an alicyclic hydrocarbon solvent, the resin solution becomes turbid or dispersed, resulting in poor solution state. On the contrary, when it exceeds 50 weight%, the adhesiveness of the coating film with respect to a polyolefin-type base material is inferior, or the solvent resistance of the coating film is inferior.
[0020]
In the chlorinated acid-modified polyolefin resin, the weight average molecular weight (Mw) is preferably 5000 to 200000, and particularly preferably 10,000 to 150,000. In the chlorinated polyolefin resin, the weight average molecular weight is 5000 to 300000, 10000 to 250,000 is particularly preferable. When the weight average molecular weight is too low, the adhesion of the coating film to the polyolefin-based substrate is inferior due to insufficient cohesive force, or the solvent resistance of the coating film is inferior. Conversely, if the weight average molecular weight is too high, the solubility in a mixed solvent containing an alicyclic hydrocarbon solvent is poor. Incidentally, Weight average molecular weight can be measured by gel permeation chromatography (GPC) and the like.
[0021]
Further, in the chlorinated (acid-modified) polyolefin-based resin, the crystallinity is preferably 10 to 50%, particularly preferably 20 to 45%. If the crystallinity is less than 10%, the strength of the coating film is inferior, and the gasoline resistance and water resistance of the coating film are inferior. On the other hand, if it exceeds 50%, there are many crystals in the chlorinated (acid-modified) polyolefin resin, so that the solubility in the mixed solvent including the alicyclic hydrocarbon solvent is inferior or the resin when dissolved. Solution state becomes inferior due to cloudiness or dispersion of solution. In order to make the crystallinity within the above range, for example, selecting the molar ratio of the polypropylene component to the ethylene component or butene component in the raw polyolefin resin, selecting the chlorine content, acid modification amount, etc. Etc. are employed. The crystallinity can be measured by X-ray photoelectron analysis (XPS).
[0022]
The chlorinated (acid-modified) polyolefin resin is dissolved in a mixed solvent containing an alicyclic hydrocarbon solvent at a concentration of preferably 10 to 50% by weight, particularly preferably 15 to 30% by weight.
[0023]
The alicyclic hydrocarbon solvent used in the polyolefin resin composition of the present invention is not particularly limited as long as it has a boiling point that can be used as an organic solvent. For example, cyclopentane, methylcyclopentane, ethylcyclopentane. , Cyclohexane, methylcyclohexane, ethylcyclohexane, dimethylcyclohexane (including 1,1-dimethylcyclohexane, 1,2-dimethylcyclohexane, 1,3-dimethylcyclohexane, 1,4-dimethylcyclohexane), isopropylcyclohexane, cyclopentane, cyclo Examples thereof include alicyclic hydrocarbon solvents having an alicyclic group having 5 to 8 carbon atoms such as octane and methylcyclooctane. Among these, cyclohexane, methylcyclohexane, and ethylcyclohexane are preferably used from the viewpoint of drying speed.
[0024]
The alicyclic hydrocarbon-based solvent is preferably contained in the mixed solvent in an amount of 40 to 95% by weight, particularly 50 to 90% by weight. When this content is less than 40% by weight, when the chlorinated (acid-modified) polyolefin-based resin is dissolved, the resin solution becomes turbid or dispersed, resulting in a poor solution state. On the other hand, if it exceeds 95% by weight, the viscosity of the resin solution increases and handling becomes difficult, resulting in poor working efficiency.
[0025]
In the present invention, it is preferable to use a ketone solvent or an ester solvent together with the alicyclic hydrocarbon solvent as the mixed solvent. These uses are suitable from the viewpoint of the solubility of the chlorinated (acid-modified) polyolefin resin and the decrease in the viscosity of the resin solution.
[0026]
Examples of the ketone solvent used in the present invention include cyclohexanone, methylcyclohexanone, ethylcyclohexanone, acetone, methyl propyl ketone, methyl isopropyl ketone, methyl butyl ketone, methyl isobutyl ketone, ethyl propyl ketone, ethyl butyl ketone, and diisobutyl ketone. C3-C8 ketone solvents such as 2-octanone and 3-octanone.
[0027]
Examples of the ester solvent used in the present invention include acetic acid C1-C5 esters such as methyl acetate, ethyl acetate, propyl acetate, isopropyl acetate, butyl acetate, isobutyl acetate, and isoamyl acetate; methyl lactate, ethyl lactate, lactic acid Examples thereof include lactic acid C1-C4 esters such as butyl; phthalic acid esters such as dioctyl phthalate and diallyl phthalate.
[0028]
Depending on the type of alicyclic hydrocarbon solvent to be used, among the above ketone solvents and ester solvents, ethyl acetate, from the viewpoint of the solution state and drying speed of the chlorinated (acid-modified) polyolefin resin Butyl acetate, propyl acetate, and methyl isobutyl ketone are particularly preferably used.
[0029]
The content of the ketone solvent or ester solvent is preferably 5 to 60% by weight, particularly 10 to 50% by weight in the mixed solvent. When the content is less than 5% by weight, the viscosity of the chlorinated (acid-modified) polyolefin resin solution increases, making it difficult to handle, resulting in poor working efficiency. On the contrary, when it exceeds 60% by weight, when the chlorinated (acid-modified) polyolefin-based resin is dissolved, the resin solution becomes turbid or dispersed and the solution state is inferior.
[0030]
A solution in which a chlorinated (acid-modified) polyolefin resin is dissolved in a mixed solvent containing an alicyclic hydrocarbon solvent has a high viscosity and is difficult to handle as it is. Replace the diacetone alcohol. Thereby, the viscosity reduction of the resin solution can be achieved while maintaining the concentration of the chlorinated (acid-modified) polyolefin resin.
[0031]
The content of diacetone alcohol is preferably 1 to 20% by weight, particularly 1 to 10% by weight, based on the total amount of the mixed solvent and diacetone alcohol. When this content is less than 1% by weight, the effect of diacetone alcohol becomes insufficient. On the other hand, if it exceeds 20% by weight, the solubility of the chlorinated (acid-modified) polyolefin-based resin is lowered, and the resin solution becomes turbid or dispersed, resulting in a poor solution state.
[0032]
Diacetone alcohol may be blended after the chlorinated (acid-modified) polyolefin resin is dissolved in a mixed solvent containing an alicyclic hydrocarbon solvent, or before the chlorinated (acid-modified) polyolefin resin is dissolved. Alternatively, it may be previously blended in a mixed solvent containing an alicyclic hydrocarbon solvent.
[0033]
Such a polyolefin resin composition of the present invention is useful as an adhesive, a primer, and a binder for paints and inks suitable for polyolefin base materials (particularly polypropylene base materials).
[0034]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example is given and this invention is demonstrated in detail, this invention is not limited to them.
[0035]
Examples 1-4 and Comparative Examples 1-4
Chlorinated acid-modified polypropylene “HM-21P” (manufactured by Toyo Kasei Kogyo Co., Ltd., propylene / ethylene (molar ratio) = 98/2, maleic anhydride modified amount = 1.6 wt%, chlorine content = 21.0 The resin solution was prepared using the types and amounts of solvents shown in Table 1 and the amount of diacetone alcohol shown in Table 1 so that the resin content was 20% by weight. This resin solution was evaluated for the solution state, viscosity, interlayer adhesion, water resistance, gasoline resistance, and solution stability by the following methods. The results are shown in Table 2.
[0036]
Evaluation Method (1) Solution State 20 ml of a sample was placed in a 30 ml screw tube, left in a thermostatic bath at 25 ° C. for 12 hours, then observed with the naked eye, and evaluated according to the following criteria.
○: Transparent solution Δ: Some turbidity is observed in the solution ×: Quite turbidity is observed in the solution
[0037]
(2) Viscosity was measured at 25 ° C. using a “RVDVI + CP” micro viscometer manufactured by BROOKFIELD.
[0038]
(3) Interlayer adhesive polypropylene plate (Mitsui Noblen SB-E3, press-molded by a conventional method, 100 mm × 50 mm, thickness 2 mm) was cleaned with isopropyl alcohol, and the sample had a thickness of 0.1 μm when dried. Thus, it applied using the air-type spray gun (Meiji Machinery Co., Ltd. F-88 type | mold), it dried at 80 degreeC for 10 minute (s), and it stood to cool at room temperature, and formed the primer layer. 100: 25 (weight ratio) of two-component curable urethane paint (“Retan PG80” manufactured by Kansai Paint Co., Ltd.) and a curing agent (“multi-curing agent for plastics” manufactured by Kansai Paint Co., Ltd.) on this primer layer The mixture is diluted with thinner and coated with an air spray gun so that the coating amount when dried is 50-60 g / m 2, and dried at 80 ° C. for 45 minutes to obtain a urethane coating test piece. Obtained. After curing at room temperature for 24 hours, the urethane coating surface was cut with 1 mm intervals until reaching the polypropylene plate with a cutter to make 100 grids. And based on JISK5400, the cellophane tape (made by Nichiban Co., Ltd.) was stuck on it, and this cellophane tape was peeled in the 90 degree direction. The same peeling was repeated 10 times and evaluated by [number of peeling when the coating film (primer layer and / or urethane coating film) peeled for the first time minus 1 time]. When there was no peeling of the coating film, the score was 10.
[0039]
(4) Water resistance (3) The urethane coating test piece prepared in the interlaminar adhesion test was cured at room temperature for 24 hours, and then in warm water at 40 ° C. for 240 hours, and then the above interlaminar adhesion test was performed. .
[0040]
(5) Gasoline resistance (3) Urethane coating test specimens prepared in the interlaminar adhesion test were cured at room temperature for 24 hours, then immersed in regular gasoline and coated (primer layer and / or urethane coating film) The time until the peeling occurred was measured. The upper limit was 120 minutes.
[0041]
(6) Solution stability 20 ml of the sample was placed in a 30 ml screw tube and stored in a constant temperature refrigerator at 5 ° C. The fluidity was observed with the naked eye and evaluated according to the following criteria.
○: Good fluidity even after 10 days.
Δ: After 10 days, fluidity is present but some gel is generated. X: After 10 days, fluidity is not present.
[0042]
[Table 1]
Figure 0003857909
[0043]
[Table 2]
Figure 0003857909
[0044]
Examples 5-8 and Comparative Examples 5-8
Chlorinated acid-modified polypropylene “WS-20P” (manufactured by Toyo Kasei Kogyo Co., Ltd., propylene / ethylene (molar ratio) = 95/5, maleic anhydride modified amount = 1.5 wt%, chlorine content: 20.0 The resin solution was prepared using the types and amounts of solvents shown in Table 3 and the amount of diacetone alcohol shown in Table 3 so that the resin content was 20% by weight. This resin solution was evaluated for solution state, viscosity, interlayer adhesion, water resistance, gasoline resistance, and solution stability. The results are shown in Table 4.
[0045]
[Table 3]
Figure 0003857909
[0046]
[Table 4]
Figure 0003857909
[0047]
As is apparent from Tables 1 to 4, in the resin solutions of Examples 1 to 8, a viscosity reduction effect was achieved while maintaining 20% by weight of the resin by replacing part of the solvent with diacetone alcohol. I understand that I can do it. It can also be seen that the solution state and solution stability are as good as in the case of the toluene single solvent, and that the interlayer adhesion, water resistance and gasoline resistance are also good. Furthermore, from the point of viscosity reduction, it can also be seen that as a mixed solvent containing an alicyclic hydrocarbon solvent, methylcyclohexane or a combination of ethylcyclohexane and ethyl acetate is good.
[0048]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, according to the polyolefin resin composition of the present invention, a mixed solvent containing a cyclic hydrocarbon solvent is used as an organic solvent as an alternative solvent for an aromatic hydrocarbon solvent. Therefore, there is no influence on the human body and the environment, and the composition copes with HAPs. Further, by containing diacetone alcohol, the viscosity can be lowered without lowering the concentration of the polyolefin-based resin, so that the composition achieves both work efficiency and economic efficiency. Such a polyolefin resin composition is particularly useful as an adhesive, primer, and paint or ink binder suitable for polyolefin base materials (particularly polypropylene base materials).

Claims (7)

塩素含有率5〜50重量%、α,β−不飽和カルボン酸および/またはその酸無水物による変性量0.1〜60重量%、重量平均分子量5000〜200000、かつ結晶化度10〜50%の塩素化酸変性ポリオレフィン系樹脂と、当該ポリオレフィン系樹脂を溶解するエステル系溶剤又はケトン系溶剤を含み、混合溶剤中の脂環式炭化水素系溶剤の含有量が40〜95重量%である混合溶剤と、ジアセトンアルコールとを含有することを特徴とするポリオレフィン樹脂組成物。 Chlorine content 5 to 50% by weight, α, β-unsaturated carboxylic acid and / or acid anhydride modified amount 0.1 to 60% by weight, weight average molecular weight 5000 to 200000, and crystallinity 10 to 50% A chlorinated acid-modified polyolefin resin and an ester solvent or ketone solvent that dissolves the polyolefin resin, and the content of the alicyclic hydrocarbon solvent in the mixed solvent is 40 to 95% by weight A polyolefin resin composition comprising a solvent and diacetone alcohol. ジアセトンアルコールの含有量が、混合溶剤とジアセトンアルコールの合計量に対して1〜20重量%である、請求項1記載のポリオレフィン樹脂組成物。 The polyolefin resin composition of Claim 1 whose content of diacetone alcohol is 1-20 weight% with respect to the total amount of a mixed solvent and diacetone alcohol . 混合溶剤中のエステル系溶剤またはケトン系溶剤の含有量が5〜60重量%である、請求項1または2記載のポリオレフィン樹脂組成物。The polyolefin resin composition according to claim 1 or 2, wherein the content of the ester solvent or the ketone solvent in the mixed solvent is 5 to 60% by weight . 請求項1〜3のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物を含有する接着剤。The adhesive agent containing the polyolefin resin composition in any one of Claims 1-3. 請求項1〜3のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物を含有するプライマー。The primer containing the polyolefin resin composition in any one of Claims 1-3. 請求項1〜3のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物を含有する塗料用バインダー。The binder for coating materials containing the polyolefin resin composition in any one of Claims 1-3. 請求項1〜3のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物を含有するインキ用バインダー。The binder for inks containing the polyolefin resin composition in any one of Claims 1-3.
JP2001366476A 2001-11-30 2001-11-30 Polyolefin resin composition and use thereof Expired - Fee Related JP3857909B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001366476A JP3857909B2 (en) 2001-11-30 2001-11-30 Polyolefin resin composition and use thereof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001366476A JP3857909B2 (en) 2001-11-30 2001-11-30 Polyolefin resin composition and use thereof

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003165879A JP2003165879A (en) 2003-06-10
JP3857909B2 true JP3857909B2 (en) 2006-12-13

Family

ID=19176367

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001366476A Expired - Fee Related JP3857909B2 (en) 2001-11-30 2001-11-30 Polyolefin resin composition and use thereof

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3857909B2 (en)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005213466A (en) * 2004-02-02 2005-08-11 Mitsui Chemicals Inc Primer for road sign-displaying material
JP2005239981A (en) * 2004-02-27 2005-09-08 Mitsuboshi Belting Ltd Rubber adhesive composition
KR100601866B1 (en) * 2004-11-10 2006-07-19 (주)디피아이 홀딩스 veneer coating paint and method of forming the paint layer for using the same
JP5285282B2 (en) * 2008-01-11 2013-09-11 セメダイン株式会社 Primer composition
JP6166564B2 (en) * 2013-03-22 2017-07-19 日本製紙株式会社 Chlorinated polyolefin resin composition
US20170088753A1 (en) * 2014-09-17 2017-03-30 Dic Corporation Laminating adhesive, laminate using the same, and secondary battery
JP6914145B2 (en) * 2017-08-23 2021-08-04 藤森工業株式会社 Adhesive resin composition and laminate
US20220411676A1 (en) * 2019-11-29 2022-12-29 Toyobo Co., Ltd. Polyolefin-based adhesive composition and laminate

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003165879A (en) 2003-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4441151B2 (en) Modified polyolefin resin, modified polyolefin resin composition and use thereof
US6303685B1 (en) Water dispersed primers
JP7322207B2 (en) Chlorinated polyolefin resin composition
JP3857909B2 (en) Polyolefin resin composition and use thereof
JP6446776B2 (en) Modified polyolefin resin
WO2019181336A1 (en) Aqueous dispersion composition
WO2015080269A1 (en) Modified polyolefin resin
CN108699412B (en) Adhesive composition for low energy surface substrates
JP2004277617A (en) Binder resin solution composition having high fluidity at low temperature
WO2002002689A1 (en) Binder resin solution composition having satisfactory solution property
JP3727744B2 (en) Method for producing chlorinated polyolefin composition
JP7412159B2 (en) Dispersion composition of modified polyolefin resin and method for producing the same
JP4904627B2 (en) Resin solution composition with good solution properties
EP3390565A1 (en) Primer composition and articles made therefrom
US20060235160A1 (en) Water-borne resin composition for polyolefin and method of preparing the same
JP3290764B2 (en) Coating method of olefin resin molding
JP2013010854A (en) Primer composition for polycarbonate and polycarbonate
JP2022115493A (en) dispersion composition
WO2021039729A1 (en) Modified polyolefin resin, and dispersion composition
JPS61111375A (en) Primer composition for polypropylene resin
JP2008184523A (en) Primer and coating method using the same
JP6780314B2 (en) Resin composition with good low temperature impact resistance
JP3733612B2 (en) Resin composition for paint
JP7107313B2 (en) Emulsion and adhesive compositions containing copolymerized polyolefins
JPH11286669A (en) Pressure-sensitive adhesive and surface protective material

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040708

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060613

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060811

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060915

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090922

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120922

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120922

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120922

Year of fee payment: 6

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120922

Year of fee payment: 6

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120922

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120922

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130922

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees