JP3857466B2 - 化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、肌上でのつき、伸びが良く、自然な仕上がりで、肌の凹凸を見えにくくすることができ、しかもその効果が長時間持続し、使用感の良好な化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、しわ、小じわ、毛穴等による肌の凹凸を見えにくくする化粧料として、体質顔料の光学特性を利用する試みがなされている(特開平4-364105号、特開平3-5412号、特開平3-181411号、特開平4-364105号、特開平6-279235号、特開平7-277925号、特開平7-316014号、特開平8-73316号、特開平8-73317号、特開平8-267135号、特開平8-217636号等)。その多くは酸化チタンやアルミナ等の屈折率の高い粉体や球状の粉体を配合して光を散乱することにより凹凸を見えにくくするものである。
【0003】
しかし、これらの化粧料では、塗布した部分が白浮きしたり、体質顔料がしわの中に溜まってしわが目立つ、仕上がりが不自然になる、効果が長時間持続しない等の問題があった。また、その上にファンデーションを塗布すると、凹凸を目立たなくする効果が消えたり、仕上がりが汚くなることもあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、肌上でのつき、伸びが良く、自然な仕上りで、肌の凹凸を見えにくくすることができ、しかもその効果が長時間持続し、使用感が良好な化粧料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、球状粉体を被膜形成剤とともに肌上に配列させ、適度な凹凸が付与された被膜で肌を被覆することで、塗布膜表面においても光散乱が起こり、光を効率良く散乱して肌の凹凸が見えにくくなることを見出した。また、肌上でのつき、伸びが良く、自然な仕上がりで、効果の持続性に優れ、使用感が良好な化粧料が得られることを見出した。
【0006】
本発明は、(a)平均粒径3μm以上の球状粉体30〜55重量%、(b)後記被膜形成剤0.1〜20重量%、及び(c)油剤を含有し、油剤の含有量が該球状粉体100重量部に対し65〜85重量部であることを特徴とする液状化粧料を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる球状粉体は、平均粒径3μm以上、好ましくは3〜30μm、特に好ましくは3〜15μmのものである。平均粒径3μm未満のものでは、塗膜表面に所望の凹凸が形成されず、肌の凹凸を見えにくくする効果が十分でない。
ここで、粉体の平均粒径は、体積平均粒径、すなわち測定粒子の体積相当球の直径の平均値を示す。1μm以上の粉体についてはレーザー回折法、1μm未満の粉体についてはレーザー散乱法により、エタノールを分散媒として使用して求めた値を用いる。
また、本発明において、球状とは、棒状、板状のものを除き、略球状のものを含む。更に、一次粒子が球状のものだけでなく、凝集体あるいは複合体として球状のものも包含される。
【0008】
球状粉体の具体例としては、通常の化粧料に使用されるものであれば良い。例えばシリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、窒化ホウ素、アルミナ、酸化チタン等の無機粉体;シリコーン樹脂、ポリエチレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、シルクパウダー、セルロース、モノアルキルリン酸亜鉛等の有機粉体;酸化鉄、酸化亜鉛、酸化クロム等の着色顔料;これらの粉体に化粧油、紫外線吸収剤等を内包させたもの、また、これらの粉体を複合させたもの等が挙げられる。
【0009】
また、球状粉体は疎水化処理等の表面処理を施したものでも良い。疎水化処理としては、例えば、通常の方法により、前記球状粉体をシリコーン、高級脂肪酸、高級アルコール、脂肪酸エステル、ポリエチレン、金属石鹸、アミノ酸、アルキルフォスフェート、フッ素化合物等で表面処理したものが挙げられる。
特に好ましい処理としては、シリコーン処理及びフッ素化合物処理が挙げられる。
【0010】
球状粉体は1種以上を用いることができ、全組成中に30〜55重量%配合するのが、凹凸を目立たなくする効果が十分に得られるとともに、使用感の点でも好ましい。
尚、これら球状粉体以外の通常化粧料に用いられる粉体も、本発明の効果を損わない範囲で適宜使用することができる。
【0011】
本発明で用いる被膜形成剤としては、特開平7−133352号公報、特開平10−95705号公報に記載されている、オルガノポリシロキサンセグメントの末端又は側鎖に、連結基を介して、オキサゾリン化合物又はオキサジン化合物が開環重合してなる、下記一般式(1)、
【0012】
【化1】
【0013】
(式中、R1 は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、nは2又は3の数を示す)
で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサンが挙げられる。これらは、高い弾性を示すだけでなく、皮膚への密着性が高いため良好な使用感を示し、好ましい。
【0015】
被膜形成剤は、1種以上を用いることができ、全組成中に0.1〜20重量%配合するのが、十分な効果が得られるとともに、使用感の点で好ましい。
【0016】
本発明で用いる油剤としては、例えばスクワラン、流動パラフィン等の炭化水素油;ミリスチン酸イソステアリル、ノナン酸イソトリデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ヘキサオキシステアリン酸ジペンタエリトット、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、イソステアリン酸イソステアリル、リンゴ酸ジイソステアリル、メタクリル酸ステアリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル、オクチルドデシル)、パラメトキシ桂皮酸オクチル等のエステル油;ひまし油、ホホバ油、マカデミアンナッツ油、月見草油、オリーブ油、ハッカ油、液状ラノリン等の動植物油;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油;パーフルオロポリエーテル、フッ素変性シリコーン等のフッ素化油剤;アルコール、ポリオール、ジグリセライド、トリグリセライド等が挙げられる。
【0017】
これらの油剤は、1種以上を用いることができ、粉体成分100重量部に対して50〜100重量部、特に60〜90重量部、更に65〜85重量部配合するのが、良好な仕上りと十分な効果が得られるので好ましい。
【0018】
本発明の化粧料には、前記必須成分のほか、通常の化粧料に使用される成分、例えば界面活性剤、エタノール、保湿剤、冷感剤、制汗剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、球状粉体以外の粉体、前記以外の高分子化合物、増粘剤、酸化防止剤、防腐殺菌剤、pH調整剤、ビタミン類、血行促進剤、美白剤、皮膚賦活剤、薬効剤、動植物からの抽出物、色素、香料、水等を、適宜配合できる。
【0019】
本発明の化粧料は、使用時に肌の上で適度な凹凸を与えるものであり、その指標として、平滑な板に塗布したときの塗膜の表面粗さRa値が0.7〜2μmであるのが好ましく、より好ましくは1.0〜1.5μm、特に好ましくは1.2〜1.5μmである。この範囲内であれば、塗膜表面に適度な凹凸が与えられ、肌の凹凸がみえにくくなるとともに、自然な仕上りが得られる。
【0020】
なお、本発明において平滑な板に塗布したときの塗膜の表面粗さRaは以下の方法で測定した。平滑な板として表面粗さRa値が0.4μm以下のガラス板を用い、約2gの試料をコーター(YOSHIMITU社製、25μm)を用いて幅4cmに塗布し、25℃で一昼夜乾燥させた。この塗布膜表面を走査型レーザー顕微鏡1LM21(レーザーテック社製)を用いて観察し、画像解析ソフトウエアSALTを用いて数値化した。すなわち、走査型レーザー顕微鏡で観測した塗布膜表面画像をコンピュータに取り込み、ノイズ除去操作を施した後、150×150μmの範囲を測定対象とした。本発明において表面粗さRa値は、式(1)で求められる算術平均粗さを示し、粗さ曲面から上記の測定範囲だけを抜き取り、この抜き取り部分の平均面から高さ方向に測定した高低差の平均をいう。
【0021】
【数1】
Ra=(1/N)Σ|Zi−Z| (1)
N:測定範囲内の全画素数
Zi:粗さ曲面の高さ
Z:粗さ曲面の平均
【0022】
本発明の化粧料は、通常の方法に従って製造することができ、例えばファンデーション、コンシーラー、ほほ紅、アイシャドウ等のメイクアップ化粧品などとすることができる。また、使用する部位は顔に制限されず、首、手、足等に使用するボディ用化粧料としても適用できる。特に、液状化粧料として好適である。
【0023】
【発明の効果】
本発明の化粧料は、肌上でのつき、伸びが良く、自然な仕上りで、しわ、小じわ、毛穴等による肌の凹凸を見えにくくすることができ、しかもその効果が長時間持続し、使用感に優れたものである。
【0024】
【実施例】
実施例1
表1に示す組成の液状ファンデーションを製造し、これを使用したときの仕上がり、化粧効果の持続性、及び使用感について評価した。結果を表1に示す。
【0025】
(製法)
まず、粉体成分と油剤成分(及び架橋型シリコーンエラストマー5)を粗混合した後、水(及びN−プロピオニルポリエチレンイミン・メチルポリシロキサン重合体6)を攪拌下で添加し、ROBO MICS高速攪拌機を用いて3000r/minで5分間混合し、ファンデーションを得た。
【0026】
(評価方法)
(1)仕上がり:
10名の専門パネラーにより、各ファンデーションを顔に塗布したときの仕上がり、すなわち、しわ、小じわ、毛穴による肌の凹凸を以下の5段階で評価した。その平均点を求め、平均点が4以上を「◎」、3〜4未満を「○」、2〜3未満を「△」、2未満を「×」と判定した。
5:ほとんど目立たない。
4:あまり目立たない。
3:どちらともいえない。
2:目立つ。
1:非常に目立つ。
【0027】
(2)化粧効果の持続性:
ファンデーションを顔に塗布したときの化粧効果の持続性を、10名の専門パネラーにより、「塗布した2時間後も効果が持続する」、「塗布した2時間後には効果が消えている」の2段階で評価した。その結果を、「塗布した2時間後も効果が持続する」と評価したパネラーの数が、8〜10人を「◎」、6〜7人を「○」、4〜5人を「△」、0〜3人を「×」として判定した。
【0028】
(3)使用感:
10名の専門パネラーにより、各ファンデーションを顔に塗布したときの使用感(伸び、つき)を以下の5段階で評価した。その平均点を求め、平均点が4以上を「◎」、3〜4未満を「○」、2〜3未満を「△」、2未満を「×」と判定した。
5:非常に良い。
4:良い。
3:どちらともいえない。
2:やや悪い。
1:悪い。
【0029】
【表1】
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