JP3848343B2 - 段ボール紙及び段ボール紙の製造方法 - Google Patents
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Description
図6に示すように、この段ボール紙は、波形に形成された一対の波形シートWa,Wbを備え、一方の波形シートWaの頂部tが他方の波形シートWbの谷底sに入り込んで接合され、他方の波形シートWbの頂部tが一方の波形シートWaの谷底sに入り込んで接合され、接合された一対の波形シートWa,Wbの各谷底sの両外側に平板状の平板シートFa,Fbが接着されて構成されている。波形シートWa,Wb同士は、全面に亘って重ねられ、全面同士が密着している。
この場合、寸法b=寸法c>寸法aにした場合と比較して、頂部から谷底までの辺部が斜面になり、波形シートに使用されるロール紙の長さを節約することができるので、それだけ、製造コストを低減できる。また、クッション性も向上する。
また、段ボール紙は、一方の波形シートと他方の波形シートに伸縮が発生し、張力差が生じて、一方の波形シートの頂部と他方の波形シートの谷底の接着位置及び他方の波形シートの頂部と一方の波形シートの谷底の接着位置が多少前後に動いてしまっても、寸法b≧寸法c>寸法aなので、確実に一方の波形シートの頂部を他方の波形シートの谷底に、他方の波形シートの頂部を一方の波形シートの谷底に夫々入り込ませられるようになる。
貼付ローラ24,34は、第2波形付ローラ22,32の歯26,36との間に波形シートWa,Wbと平板シートFa,Fbが通過可能な隙間ができるように位置させられるとともに、平板シートFa,Fbを第2波形付ローラ22,32上を移動する波形シートWa,Wb側に押圧することで平板シートFa,Fbを波形シートWa,Wbに接着し、一方側半製品27及び他方側半製品37を作成している。
接着機40は、一方側半製品27の波形シートWa及び他方側半製品37の波形シートWbの頂部tに糊付けする接着剤塗布機41と、糊が塗布された一方側半製品27の波形シートWa及び他方側半製品37の波形シートWbの互いの頂部tの位相をずらす位相整合機構42と、位相整合機構42により位相がずらされた一方側半製品27及び他方側半製品37を上下から押さえて接合させて接着させる接合機構47とを備えて構成されている。
接着剤塗布機41は、上記の接着剤塗布ローラ23,33と同様の接着剤塗布ローラで構成されている。
接合機構47は、位相がずらされた一方側半製品27及び他方側半製品37を下から支持して搬送するベルトコンベア48と、ベルトコンベア48に対して上から一方側半製品27及び他方側半製品37を押さえる複数の押さえローラ49とから構成されている。50は、円形の刃51を備え、接着機40で接着されてできた段ボール紙を所要形状に切断する切断機である。また、符号55は、搬送ローラである。
また、ロール紙を繰り出して他方側半製品作成機30の第1波形付ローラ31及び第2波形付ローラ32の間に通し、このロール紙に、頂部t及び谷底sが平坦であって、波形の頂部tの幅寸法a,波形の頂部t間寸法b及び波形の谷底sの幅寸法cの関係が寸法b>寸法c>寸法aになる波形を付けて、他方の波形シートWbを成形する。そして、この波形シートWbの谷底sの外側に、接着剤塗布ローラ33で接着剤を塗布する。次に、ロール紙を繰り出して他方の平板シートFbとして送出し、貼付ローラ34により、他方の波形シートWbの谷底sの外側と一方の平板シートFbとを接着して他方側半製品37を作成して送出する。
この際、平板シートFa,Fbは、波形シートWa,Wbの平坦に形成させられた谷底sの外側に面接触により接合させられる。
また、図4に示すように、製造時に、一方の波形シートWaと他方の波形シートWbに伸縮が発生し、張力差が生じ、一方の波形シートWaの頂部tと他方の波形シートWbの谷底sの接着位置及び他方の波形シートWbの頂部tと一方の波形シートWaの谷底sの接着位置が多少前後に動いてしまっても、寸法b>寸法c>寸法aなので、確実に一方の波形シートWaの頂部tを他方の波形シートWbの谷底sに、他方の波形シートWbの頂部tを一方の波形シートWaの谷底sに夫々接着することができるようになる。
詳しくは、一対の波形シートWa,Wbは、その頂部tのピッチP1,P2がいずれも同じにして形成され、波形シートWa,Wbの頂部tが平坦に形成され、波形シートWa,Wbの谷底sが平坦に形成され、波形シートWa,Wbの頂部tの幅寸法を寸法aとし、波形シートWa,Wbの頂部t間寸法を寸法bとし、波形シートWa,Wbの谷底sの幅寸法を寸法cとし、寸法a,寸法b及び寸法cの関係が、寸法b>寸法c>寸法aになっている。
具体的には、寸法a=2±1mm,寸法b=10±1mm,寸法c=6±1mmの範囲になるように、実施の形態においては、ロール紙を、寸法a=2mm,寸法b=10mm,寸法c=6mmになるように波形を付けて波形シートWa,Wbを形成している。また、段ボール紙全体の厚さは5±1mmに形成されている。
そのため、1位相当たりの平板シートFa,Fb間に架け渡される辺部10の数は、従来の段ボール紙と同じなので、強度が維持され、また、辺部10が夫々独立して互いに離間して列設されるので、平板シートFa,Fbの外側からの力を分散して受けられるようになり、波形シートWa,Wbの平板シートFa,Fbに対する支持が全面に亘って均一になる。そのため、クッション性が向上し、また、平板シートFa,Fbの表面に凸凹が生じ難くなり、平板シートFa,Fbの表面に印刷する場合、印刷にむらが生じることが無く、印刷品質を向上させることができる。更に、平板シートFa,Fbは、平坦に形成された谷底sの外側に面接触により接合されるので、それだけ平板シートFa,Fbの支持が安定し、この点でも平板シートFa,Fbの表面に凸凹が生じ難くなる。
この段ボール紙は、上記の実施の形態の段ボール紙と同様の作用,効果を有する。
尚また、上記の別の実施の形態に係る段ボール紙において、頂部tの幅寸法aを2mm,頂部t間寸法bを6mm,谷底sの幅寸法cを6mmに夫々形成したが、これに限定されるものでなく適宜設計変更して差し支えない。
Fa,Fb 平板シート
s 谷底
t 頂部
a 頂部の幅寸法
b 頂部間の幅寸法
c 谷底の幅寸法
10 辺部
20 一方側半製品作成機
30 他方側半製品作成機
21,31 第1波形付ローラ
22,32 第2波形付ローラ
23,33 接着剤塗布ローラ
24,34 貼付ローラ
25,35 第1波形付ローラの歯
26,36 第2波形付ローラの歯
27 一方側半製品
37 他方側半製品
40 接着機
41 接着剤塗布機
42 位相整合機構
43 一方側歯車
44 他方側歯車
45,46 押圧ローラ
47 接合機構
48 ベルトコンベア
49 押さえローラ
50 切断機
Claims (3)
- 波形に形成された一対の波形シートを備え、一方の波形シートの頂部が他方の波形シートの谷底に入り込んで接合され、他方の波形シートの頂部が一方の波形シートの谷底に入り込んで接合され、該接合された一対の波形シートの各谷底の両外側に平板状の平板シートが接着されて構成される段ボール紙において、
上記一対の波形シートをその頂部のピッチをいずれも同じにして形成し、
上記波形シートの頂部を平坦に形成し、
上記波形シートの谷底を平坦に形成し、
上記波形シートの頂部の幅寸法を寸法aとし、上記波形シートの頂部間寸法を寸法bとし、上記波形シートの谷底の幅寸法を寸法cとし、
上記寸法a,寸法b及び寸法cの関係を、寸法b≧寸法c>寸法aにしたことを特徴とする段ボール紙。 - 寸法b及び寸法cの関係を、寸法b>寸法cにしたことを特徴とする請求項1記載の段ボール紙。
- 波形に形成された一対の波形シートを備え、一方の波形シートの頂部が他方の波形シートの谷底に入り込んで接合され、他方の波形シートの頂部が一方の波形シートの谷底に入り込んで接合され、該接合された一対の波形シートの各谷底の両外側に平板状の平板シートが接着されて構成される段ボール紙の製造方法であって、
上記一対の波形シートをその頂部のピッチをいずれも同じにして形成し、上記波形シートの頂部を平坦に形成し、上記波形シートの谷底を平坦に形成し、上記波形シートの頂部の幅寸法を寸法aとし、上記波形シートの頂部間寸法を寸法bとし、上記波形シートの谷底の幅寸法を寸法cとし、上記寸法a,寸法b及び寸法cの関係を、寸法b≧寸法c>寸法aにした段ボール紙の製造方法において、
ロール紙を繰り出して一方の波形シートを成形して送出し、ロール紙を繰り出して一方の平板シートとして送出し、上記一方の波形シートの谷底の外側と上記一方の平板シートとを接着して一方側半製品を作成し、ロール紙を繰り出して他方の波形シートを成形して送出し、ロール紙を繰り出して他方の平板シートとして送出し、上記他方の波形シートの谷底の外側と上記他方の平板シートとを接着して他方側半製品を作成し、上記一方側半製品及び他方側半製品の波形シート同士を、これらの波形シートの一方の頂部が他方の谷底に入り込むように位相をずらして対面させ、該一方の頂部を該他方の谷底に接合して接着することを特徴とする段ボール紙の製造方法。
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