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JP3846701B2 - 取付部品の回り止め構造 - Google Patents

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JP3846701B2
JP3846701B2 JP2001321337A JP2001321337A JP3846701B2 JP 3846701 B2 JP3846701 B2 JP 3846701B2 JP 2001321337 A JP2001321337 A JP 2001321337A JP 2001321337 A JP2001321337 A JP 2001321337A JP 3846701 B2 JP3846701 B2 JP 3846701B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば四輪車におけるシートブラケットとシートベルトアンカープレートとの二部品をフロアに一つの取付穴で共締めするための取付部品の回り止め構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5に示すように、シートブラケット81とシートベルトアンカープレート82をボルト83で共締めしてフロア84に取付けるときに締付けトルクでこれらの部品が回ってしまうのを防止するために、シートブラケット81には、シートベルトアンカープレート82の回り止め用の爪86と、フロア84に穿設した係合穴87に差し込む爪85とを設けていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、シートブラケット81にこれら2つの爪85、86を設けているので、歩留りの悪化、加工工数の増大および部品の大型化をもたらし、コストダウンや省スペース化を実現するのは難しかった。
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、コストダウンや省スペース化を実現できる取付部品の回り止め構造を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1プレートの取付穴に挿入した回転締結手段を第2プレートの取付穴に挿入してからパネルの取付部に締結するときに上記第1プレートと上記第2プレートが回らないようにするための取付部品の回り止め構造において、上記第2プレートに、第1プレートと当接可能な凸部と該凸部から上記パネルの方向に延びる端部とを有する爪を設け、該爪を差し込む係合穴を上記パネルに設けた。
上記爪の端部は、先端を折曲げて形成してある。
上記第1プレートがシートベルトのアンカープレートであり、上記第2プレートが車体に固定するシートブラケットであり、上記パネルがフロアであり、上記回転締結手段がボルトである。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る取付部品の回り止め構造の実施の形態について図面に基づいて説明する。一実施形態を図1ないし図2に、その変形例を図3ないし図4にそれぞれ示す。
図1に示すように、四輪車の室内において、シートブラケット(第2プレート)1とシートベルトアンカープレート(第1プレート)2をボルト(回転締結手段)3でフロア(パネル)4に共締めしている。共締めのボルト3のほかにボルト71でもシートブラケット1を固定しているが、本発明は共締めする箇所に適用するものであるので、共締めするボルト3の締結に関して以下説明し、共締めしないボルト71についてはその説明を省略する。
図1ないし図2に示すように、シートブラケット1は、ボルト3の呼び径に対応した大きさの取付穴11と、この取付穴11近傍の縁部の上面12に設けた爪5とを有する。この爪5は、回り止めするためのもので、上面12で上方に突出する凸部51と、この凸部51に一体結合した端部52とからなる。端部52は、凸部51から下方に延びていて、上面12と反対側の下面13を超えて延在している。この凸部51は、シートベルトアンカープレート2の端面22と当接可能な位置に設けている。すなわち、凸部51の位置は、シートベルトアンカープレート2の外形形状に応じて決める。なお、フロア4への組付け時には、シートブラケット1は上面12でシートベルトアンカープレート2と当接し、下面13でフロア4と当接することになる。
シートベルトアンカープレート2は、ボルト3の呼び径に対応した大きさの取付穴21を有するとともに、取付穴21の中心点から端面22までの寸法が次第に大きくなっていくように形成している。フロア4は、ボルト3を螺入できる取付ナット(取付部)41と、爪5の端部52を挿入できる係合穴42とを有する。
【0006】
次に、組付けについて説明する。シートブラケット1の爪5をフロア4の係合穴42に挿入した状態でシートブラケット1をフロア4に載置しておく。シートブラケット1の爪5をフロア4の係合穴42に挿入することで、シートブラケット1がフロア4に対して位置決めされる。
シートベルトアンカープレート2の取付穴21に挿入したボルト3をシートブラケット1の取付穴11に挿入するとともにフロア4の取付ナット41に螺入する。ボルト3を共締めしているときに、シートブラケット1がフロア4に対して回ろうとすると、爪5の端部52がフロア4の係合穴42と係合し、これによりシートブラケット1の回り止め(回転規制)をすることができる。また、シートベルトアンカープレート2がシートブラケット1に対して回ろうとすると、爪5の凸部51がシートベルトアンカープレート2の端面22と当接し、これによりシートベルトアンカープレート2の回り止め(回転規制)をすることができる。
【0007】
本実施形態では、シートベルトアンカープレート2の回り止めをするための凸部51と、シートブラケット1の回り止めをするための端部52とを一体で形成しており、一つの爪で2つの部品にわたって接触するように設定しているので、爪の数を削減することができ、歩留りの向上、加工工数の削減および部品の小型化によるコストダウンや省スペース化を実現できる。
【0008】
次に、変形例について図3ないし図4を用いて説明する。図3に示すように、シートブラケット1には、上記一実施形態における爪5(図1ないし図2参照)の代わりに、爪6を設けている。その他は上記一実施形態と同じものゆえ、共通する符号を用いるとともに、その説明を省略する。
この爪6は、上面12で上方に突出する凸部61と、この凸部61に一体結合した端部62と、この端部62の先端にL字状に形成した折曲げ部63とからなる。すなわち、爪6は折曲げ部63を有する点で爪5と異なる。
変形例では折曲げ部63を設けているため、図4に示すように、シートブラケット1の爪6をフロア4の係合穴42に挿入しただけの組付け途中の状態において、背が高く重量のあるシート72が倒れそうになっても、爪6の折曲げ部63がフロア4の下面と係合し、爪6の端部62が係合穴42から外れないので、シート72が倒れるのを防止できる。したがって、作業者はボルト3により締結する前でもシートブラケット1から手を離してボルト止めでき、作業性を向上させることができる。
なお、折曲げ部63の折曲げ方向は特に限定されず、上記効果を得ることができる形状に折り曲げればよい。
【0009】
【発明の効果】
本発明は、第1プレートの取付穴に挿入した回転締結手段を第2プレートの取付穴に挿入してからパネルの取付部に締結するときに上記第1プレートと上記第2プレートが回らないようにするための取付部品の回り止め構造において、上記第2プレートに、第1プレートと当接可能な凸部と該凸部から上記パネルの方向に延びる端部とを有する爪を設け、該爪を差し込む係合穴を上記パネルに設けたので、回り止めのための爪の数を減らすことができ、コストダウンや省スペース化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る取付部品の回り止め構造を適用した四輪車のシートブラケット付近を示した斜視図である。
【図2】図1の線II−IIによる断面図である。
【図3】図1に示す一実施形態の変形例における図1の線II−IIに対応した断面図である。
【図4】図3の組付け途中の状態を示す、図1の線II−IIに対応した断面図である。
【図5】従来の取付部品の回り止め構造を適用した四輪車のシートブラケット付近を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 シートブラケット(第2プレート)
11、21 取付穴
12 上面
13 下面
2 シートベルトアンカープレート(第1プレート)
22 端面
3 ボルト(回転締結手段)
4 フロア(パネル)
41 取付ナット(取付部)
42 係合穴
5、6 爪
51、61 凸部
52、62 端部
63 折曲げ部
71 ボルト
72 シート

Claims (3)

  1. 第1プレートの取付穴に挿入した回転締結手段を第2プレートの取付穴に挿入してからパネルの取付部に締結するときに上記第1プレートと上記第2プレートが回らないようにするための取付部品の回り止め構造において、上記第2プレートに、第1プレートと当接可能な凸部と該凸部から上記パネルの方向に延びる端部とを有する爪を設け、該爪を差し込む係合穴を上記パネルに設けたことを特徴とする取付部品の回り止め構造。
  2. 上記爪の端部は、先端を折曲げて形成してあることを特徴とする請求項1に記載の取付部品の回り止め構造。
  3. 上記第1プレートがシートベルトのアンカープレートであり、上記第2プレートが車体に固定するシートブラケットであり、上記パネルがフロアであり、上記回転締結手段がボルトであることを特徴とする請求項1または2に記載の取付部品の回り止め構造。
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