JP3845698B2 - 写真処理機の感光材料搬送装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真処理機において感光材料を搬送経路に沿って第1処理部から第2処理部、例えば露光部から現像処理部へと搬送させるための感光材料搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に写真処理機では、図10に概略的に示すように、露光部1においてマガジン11にロール状に巻かれた感光材料10が送りローラで送り出され、カッター12で各コマ長さにカットされた感光材料10として露光台13へ送られる。露光台13上には、ローラにより回動する無瑞ベルト14が設けられ、この無端ベルト14が移動することによって、感光材料10を所定位置まで送る。そして露光台13の所定位置に送られた感光材料10は、光源15からの光でミラートンネル16、ネガマスク17、レンズユニット18等を介してネガマスク17に保持されているフィルムFの画像が焼付露光された後、感光材料搬送装置Bによって次の現像処理部2へ送られる。
【0003】
ところで以上の写真処理機は、図11に示す写真処理機の平面図からも明らかなように、露光部1における搬送経路は、現像処理部2における搬送経路に対して左右方向にずれており、また図10からも明らかなように、露光部1から感光材料10が排出される高さと現像処理部2へ感光材料10の搬入する高さも異なっている。
【0004】
尚、左右方向にずれている理由は、図11の符号Sで示されるスペースに現像処理部2に必要な補充タンクや廃液タンクが配置されるため、このスペースSに露光部1を配置することができないためである。
以上の事情から、露光部1から現像処理部2へ感光材料10を搬送するには、感光材料10の左右方向の搬送と上下方向の搬送とが必要となり、この搬送を行うために感光材料搬送装置を設ける必要がある。
【0005】
そこで本願出願人は、感光材料を露光部から左右方向及び上下方向にずれている現像処理部にスムーズに搬送することの出来る感光材料搬送装置を開発して、既に出願(特願平9−93708号)した。
この感光材料搬送装置は、基本的には、感光材料を保持する保持部と、搬送経路内において保持部を第1処理部の出口から主として左右方向に案内する左右方向ガイド部及びこの左右方向ガイド部により左右方向に案内された位置から保持手段を主として上下方向に案内する上下方向ガイド部を有するガイド機構と、保持部をガイド機構に沿って搬送経路を移動させる駆動機構とを備えて成り、第1処理部から搬出される感光材料を保持部で保持した上で、この保持部を搬送経路内においてガイド機構の左右方向ガイド部に沿ってまず左右方向に移動させると共に該保持部を回転させて、感光材料の向きを変更した後、上下方向ガイド部に沿って更に上方に移動させて、その移動終端位置で、感光材料の一端部を現像処理部側に受け渡すことで、露光部から現像処理部に感光材料を搬送するようにしている。
【0006】
そして感光材料の搬送を終えた保持部を上下方向ガイド部に沿って降下させた後、左右方向ガイド部に沿って左右方向に移動させて、該保持部を露光部側に戻し、該露光部から排出される次の感光材料を続いて搬送するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで以上の搬送装置においては、該保持部により露光部から現像処理部に搬送して、その長さ方向一端部を現像処理部の入口に受け渡した後、直ちに保持部を露光部側に戻してしまうと、該保持部が上下方向ガイド部から左右方向ガイド部に移行する時に、まだ感光材料の長さ方向他端部が保持部から抜けていない場合には、感光材料が保持部に引っ掛かるなどして、感光材料の搬送が不能となる。
【0008】
そこで以上の搬送装置では、保持部により感光材料を露光部から現像処理部に搬送して、該感光材料の長さ方向一端部を現像処理部の入口に受け渡した後、かかる感光材料の長さ方向他端が保持部から抜けて現像処理部内に搬入されるまで、該保持部を現像処理部側で停止させ、感光材料の長さ方向他端が保持部から抜け出た後に、該保持部をガイド機構を介して露光部側に戻して、該露光部から排出される次の感光材料を搬送するようにしている。
【0009】
そのため以上の搬送装置では、保持部が現像処理部側から露光部側に戻るまでの時間が長くなって、露光部から排出される次の感光材料を現像処理部に搬入するのに時間を要し、全体として写真処理機の処理能力が低下する。
本発明は、以上の実情に鑑みて開発したものであり、目的とするところは、例えば現像処理部側から露光部側への復帰が円滑にしかも短時間に行える感光材料搬送装置を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、第1処理部における感光材料の出口が第2処理部における感光材料の入口に対して上下及び左右方向にずれている写真処理機において、第1処理部で処理された感光材料を搬送経路に沿って第2処理部に搬送するための感光材料搬送装置が、感光材料を保持する保持手段と、この保持手段を第1処理部の出口から左右方向に案内する左右方向ガイド部、及びこの左右方向ガイド部により左右方向に案内された位置から更に保持手段を上下方向に案内する上下方向ガイド部とを有するガイド機構と、保持手段をガイド機構に沿って搬送経路を移動させる駆動手段と、この駆動手段の駆動を制御する制御手段を備え、制御手段は、感光材料の長さ方向一端部が第2処理部に受け渡された後に保持手段を第1処理部側に向けて移動させる途中において、該保持手段が特定位置を通過する時に前記感光材料の後端が該特定位置を前記第2処理部に向かって通過し終えているか否かを判断する判断部を有し、前記保持手段が前記特定位置まで移動したときに、前記判断部により感光材料の後端が特定位置を通過し終えているとの判断がある場合には、前記保持手段をそのまま第1処理部に向けて移動させ、前記判断部により感光材料の後端が特定位置を通過し終えていないとの判断がある場合には、感光材料が前記特定位置を通過するのを待って、前記保持手段を第1処理部に向けて移動させるよう前記駆動手段を制御するようにしたのである。
【0011】
請求項1記載の特定位置の具体例としては、上下方向ガイド部における左右方向ガイド部との境界とするものがあげられる。
また第1処理部と第2処理部の具体例として、前記第1処理部は写真フィルムの画像を前記感光材料に焼付ける露光部であり、前記第2処理部は焼き付けられた前記感光材料を現像処理する現像処理部であるものがあげられる。
【0012】
さらに保持手段としては、感光材料を挟持する一対の挟持ローラと、この挟持ローラを取り付けるホルダとを備え、感光材料は前記挟持ローラに挟持された状態で前記第1処理部から前記第2処理部へと搬送されるようにしたものがあげられる。
また以上の感光材料搬送装置では、感光材料の長さを検出する検出手段を設けるのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を説明する。
図1では、写真処理機のうちの露光部1と本発明にかかる搬送装置3を概略的に示している。
露光部1の基本構成は前述した図10に示すものと同じであって、露光台13に沿って移動する無端ベルト14は、ローラ対14a・14b・14cを介して回動するようになっており、感光材料10は図1の左から右側へと搬送される(図1の矢印B方向)。露光部1の下流側のローラ対14cは、押えローラ141と駆動ローラ142とからなり、その下流側に、本発明にかかる感光材料搬送装置3が設けられている。
【0014】
また図1において15は光源、16はミラートンネル、17はネガマスク、18はレンズユニット、19は露光台13に送りだされる感光材料10を所定の長さに裁断するためのカッターであって、このカッター19により裁断された感光材料10は、その長さを検出器19aにより検出するようにしている。
またこのカッター19の上流側には、ペーパマガジン10a及びこのペーパーマガジン10a内の感光材料10を前記露光第13側に送りだすための搬送ローラ対10bを設けて、この搬送ローラ対10をモータにより駆動させるようにしている。
【0015】
次に感光材料搬送装置3の構成について詳説する。
この搬送装置3は、感光材料10を挟持する下部保持ローラ40及び上部保持ローラ41と、これらローラ40,41間に感光材料10を案内するガイド部材42と、保持ローラ40,41を回動自在に保持し、ガイド部材42が固定取り付けされる第1ローラ保持台43と、第1ローラ保持台43を下部保持ローラ40の軸芯周りに回動可能に保持する第2ローラ保持台44と、第1ローラ保持台43を図1の時計方向に回動付勢するねじりコイルばね45と、第1ローラ保持台43の時計方向の回動を阻止する回動規制板46と、下部保持ローラ40と同軸に取り付けられるギヤ47とを備えている。
【0016】
回動規制板46は、台板61に対して取り付けられており、この回動規制板46の上部には、円弧面を有する案内部46aを備え、また保持ローラ40・41は、保持台43・44を介してホルダ30に取り付けられている。ここで、保持ローラ40・41は、感光材料10を挟持により保持する保持手段として機能する。
【0017】
前述の駆動ローラ142はモータ29により駆動され、またモータ29の駆動力は更に駆動ローラ142と同軸に設けられた第1ギヤ38から、第2ギヤ39、ギヤ47を介して下部保持ローラ40に伝達される。
尚、ギヤ47と下部保持ローラ40とは、ワンウェイクラッチを介して連結される。
【0018】
ホルダ30は、上下2本のガイド軸31・32により図2において矢印X方向にガイドされる。ガイド軸31・32は、ガイド軸支持体33に取り付けられている。更に、ホルダ30を左右方向及び上下方向に案内するためのガイドレール26とガイドローラ27・28とが設けられており、これらは感光材料10を左右方向及び上下方向に搬送させるガイド機構として機能する。
【0019】
ガイドレール26は上下2箇所の取り付け部26a・26bと、第1直線部26cと、第2直線部26eと、傾斜部26dとを備えており、前記傾斜部26dが、特許請求範囲の左右方向ガイド部として機能し、また第1直線部26cが特許請求範囲の上下方向ガイド部として機能する。
ガイドローラ27・28はホルダ30に回転自在に取り付けられており、傾斜部26dの形状に合わせて斜め方向に配置されている。
【0020】
ガイド軸支持体33は、ホルダ50に取り付けられており、このホルダ50は左右2本のガイド軸51・52により図2においてY方向にガイドされる。
ホルダ50の側面部50aには無端ベルト53が取り付けられており、モータ54によりホルダ50は上下方向に駆動されるようになっている。ここで、モータ54が、前記した保持手段をガイド機構に沿って駆動させるための駆動手段として機能する。
【0021】
無端ベルト53は、上下一対のスプロケット55・56に巻回されている。またガイド軸51・52はガイド軸支持体57に取り付けられている。またホルダ30の上下方向の位置を検出するための第1センサー58と第2センサー59が設けられている。
また図4に示すように、感光材料搬送装置13内に搬送されてきた感光材料10の一端を検出するために、発光器60aと受光器60bとからなる第3センサー60が設けられている。感光材料搬送装置13の上部には、搬送されてきた感光材料10を受け取るローラ対62と、感光材料10を現像処理部2へと案内するローラ対63とが設けられている。
【0022】
尚、図4において34はペーパガイドを示す。
図5は制御ブロック図であって、写真処理機の各構成部はマイクロコンピュータを中核とする制御部80により作動制御される。搬送制御手段81は、各センサー58・59・60並びに前述した写真感光材料の長さを検出する検出器19aの出力信号に基づき、各モータ29・54の駆動を制御する。尚制御部80は、露光部30と現像処理部12の作動をも制御している。
【0023】
さらに図に示す実施形態では、搬送制御手段81に、前記検出器19aにより検出した感光材料10の長さに基づいて、感光材料10の長さ方向一端部(先端部)が受け取りローラ対62に受け渡された後に、保持ローラ40,41を露光部1に向けて移動させる途中において、該保持ローラ40,41が、第1直線部26cにおける傾斜部26dとの境界の特定位置(図8において2点鎖線で示す位置)を通過する時、前記感光材料10の後端が前記特定位置を現像処理部2に向かって通過し終えている否かを判断する判断部82を設けている。
【0024】
そして保持ローラ40、41が前記特定位置まで移動したときに、前記判断部82により感光材料10の後端が特定位置を通過し終えているとの判断がされた場合には、搬送制御手段81により、感光材料10の長さ方向一端部を受け取りローラ対62に受け渡した時点で直ちにモータ54を駆動して、保持ローラ40,41を露光部1に向けて移動させ、また前記判断部82により感光材料10の後端が前記特定位置を通過し終えていないとの判断がされた場合には、感光材料10が前記特定位置を通過した直後、この特定位置を保持ローラ40,41が露光部1に向けて通過するように、搬送制御手段81により、保持ローラ40,41を図7で示す位置で所定時間だけ停止させた後、モータ54を駆動して、保持ローラ40,41を露光部1に向けて移動させるようにしている。
【0025】
次に、以上の構成からなる搬送装置の作動を図9に示すフローチャートに従ってについて説明する。
図1に示すように、カッター19により各コマ毎に切断された感光材料10が露光台13に搬送されて、ネガフィルムFの画像が露光された後、図4(a)に示すように、この露光済みの感光材料10が露光部1の出口から保持ローラ40・41に搬送されてくると、この感光材料10は、ガイド部材42に案内されて、保持ローラ40・41で挟持されながら搬送される。(ステップ100)
そしてセンサー60により感光材料10の一端が検出されると、保持ローラ40の駆動を停止する。引き続いて、モータ54を起動し、感光材料10を保持ローラ40、41で挟持した状態のホルダ30を現像処理部2に向けて移動させる。(ステップ101)
この時、図4(a)の状態では、第1ローラ保持台43はねじりコイルバネ45の作用により時計方向に回動しようとするが、回動規制板46が存在するためにその回動を阻止されており、図4(b)の状態までホルダ30が上昇した時点で回動規制板46による阻止から開放され、ねじりコイルバネ45により第1ローラ保持台43が時計方向に約90度回動し、これにより感光材料10も水平状態から鉛直状態へと姿勢変更される。この姿勢変更により、感光材料10の乳剤面が搬送経路の外側から内側へと入れ替わる。
【0026】
一方、モータ54の起動によりホルダ30を上方に移動させるに伴い、ガイドローラ27・28が第2直線部26eでガイドされているときは、感光材料10は上方向に搬送され、図6のように、ガイドローラ27・28がガイドレール26の傾斜部26dのところにまで移動してくると、感光材料10は左右方向への搬送が開始される。そしてガイドローラ27・28が第1直線部26cのところにくると再び感光材料10は上方向に搬送される。
【0027】
そして第1センサ−58によりガイドローラ27・28の上昇完了が検出される(ステップ102)と、モータ54が停止し、この状態で感光材料10の長さ方向一端部、即ち先端部がローラ対62に受渡される(ステップ103)。
一方、制御手段81の判断部82が、検出器19で検出した感光材料の長さに基づいて、感光材料10の長さ方向一端部(先端部)が受け取りローラ対62に受け渡された後に、保持ローラ40,41を露光部1に向けて移動させる途中において、該保持ローラ40,41が、第1直線部26cにおける傾斜部26dとの境界の特定位置を通過する時、前記感光材料10の後端が前記特定位置を現像処理部2に向かって通過し終えている否かを判断するのであって、
この判断は、前記制御手段81の判断部82により下記の待ち時間(T)を演算して判断する。(ステップ104)
即ち、この待ち時間Tは、次の計算式から算出される。
【0028】
T=(L−Lh−D)/Vp−D/Ve
尚、VPはローラ対62による感光材料の送り速度、Veは保持ローラ40・41の移動速度、Lは感光材料の全長、Lhは保持ローラ40・41に挟持された感光材料10の先端からこの保持ローラ40・41までの距離、Dは第1直線部26cにおける上昇完了の保持ローラ40・41の位置と、第1直線部26cから傾斜部26dへの移行直前の保持ローラ40・41の位置との間の距離である。
【0029】
そして以上の計算式により算出された待ち時間が正の値である時は、その値に相当する待ち時間だけ待機(ステップ105)した後に、モータ54を逆方向に駆動させて、保持ローラ40、41を降下(ステップ106)させるのであって、これに伴い、感光材料10の長さ方向他端(後端)が第1直線部26cにおける傾斜部26dとの境界位置(図8において2点鎖線で示す位置)を通過した直後、この位置を保持ローラ40,41が通過して、露光部1に戻るのである。
【0030】
一方、算出された待ち時間が負の値であれば、直ちにモータ54を逆方向に駆動させて、保持ローラ40、41を降下させるのである。
尚、保持ローラ40、41の初期位置への復帰は第2センサー59により検出される。(ステップ107)
斯くして以上の感光材料搬送装置によれば、感光材料10の前端を現像処理部の入口に受け渡した後、保持ローラ40、41を露光部1側に向けて移動させて、保持ローラ40、41が露光部1側に戻るまでの時間を短くすることが出来、露光部1で処理された次の感光材料10の搬送を早く行える。
【0031】
以上の実施形態では、搬送制御手段81の判断部82により、前記検出器19aにより検出した感光材料10の長さに基づいて、
感光材料10の長さ方向一端部が受け取りローラ対62に受け渡された後に、保持ローラ40,41を露光部1に向けて移動させる途中において、該保持ローラ40,41が、第1直線部26cにおける傾斜部26dとの境界の特定位置を通過する時、前記感光材料10の後端が前記特定位置を現像処理部2に向かって通過し終えている否かを判断して、通過し終えていないと判断した時には、感光材料10が前記特定位置を通過した直後に、この特定位置を保持ローラ40,41が通過するように、該保持ローラ40,41を図7で示す位置で所定時間だけ停止させた後、モータ54を駆動して、保持ローラ40,41を露光部1に向けて移動させるようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、感光材料10の長さ方向一端部を受け取りローラ対62に受け渡した時点で、保持ローラ40,41をまず前記特定位置直前まで移動させて、かかる位置で所定時間を停止して、感光材料10の後端が前記特定位置を通過した直後、再度保持ローラ40,41を露光部1に向けて移動させるようにしてもよい。
【0032】
また以上の実施形態では、カッター19により裁断された感光材料10の長さを検出器19aにより検出するようにしたが、これに限定されるものではなく、カッター19によるカットに際して、前記した搬送ローラ対10bを駆動するモータのパルス信号よりその回転数を検出して、該モータの回転数に基づいて感光材料10の長さを検出するようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】
請求項1記載の感光材料搬送装置によれば、感光材料を第2処理部に受け渡してから、保持部を第1処理部側に戻すまでの時間を短くすることが出来、該第1処理部で処理された次の感光材料の搬送を早く行えるので、搬送装置の搬送速度を高めなくとも、写真処理機の処理能力を高めることが出来る。
【0034】
また前記第1処理部が、写真フィルムの画像を前記感光材料に焼付ける露光部であり、前記第2処理部は焼き付けられた前記感光材料を現像処理する現像処理部である場合には、露光部から現像処理部への感光材料の搬送を早く行うことが出来る。
また保持手段が、感光材料を挟持する一対の挟持ローラと、この挟持ローラを取り付けるホルダとを備え、感光材料は前記挟持ローラに挟持された状態で前記第1処理部から前記第2処理部へと搬送されるようにすることで、前記した効果に加え、感光材料の搬送がスムーズ且つ安定よく行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 写真処理機の露光部と感光材料搬送装置を示す概略説明図。
【図2】 感光材料搬送装置の概略正面図。
【図3】 感光材料搬送装置の要部の斜視図。
【図4】 感光材料搬送装置の要部の断面図。
【図5】 写真処理機の構成を示すブロック図。
【図6】 感光材料搬送装置の作動状態を示す概略正面図。
【図7】 感光材料搬送装置の作動状態を示す概略正面図。
【図8】 感光材料搬送装置の要部の説明図。
【図9】 感光材料搬送装置の作動を示すフローチャート。
【図10】従来の写真処理機の要部の概略説明図。
【図11】写真処理機の概略平面図。
【符号の説明】
1 第1処理部(露光部)
2 第2処理部(現像処理部)
40・41 保持ローラ(保持手段)
26 ガイドレール(ガイド機構)
54 モータ(駆動手段)
81 制御手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真処理機において感光材料を搬送経路に沿って第1処理部から第2処理部、例えば露光部から現像処理部へと搬送させるための感光材料搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に写真処理機では、図10に概略的に示すように、露光部1においてマガジン11にロール状に巻かれた感光材料10が送りローラで送り出され、カッター12で各コマ長さにカットされた感光材料10として露光台13へ送られる。露光台13上には、ローラにより回動する無瑞ベルト14が設けられ、この無端ベルト14が移動することによって、感光材料10を所定位置まで送る。そして露光台13の所定位置に送られた感光材料10は、光源15からの光でミラートンネル16、ネガマスク17、レンズユニット18等を介してネガマスク17に保持されているフィルムFの画像が焼付露光された後、感光材料搬送装置Bによって次の現像処理部2へ送られる。
【0003】
ところで以上の写真処理機は、図11に示す写真処理機の平面図からも明らかなように、露光部1における搬送経路は、現像処理部2における搬送経路に対して左右方向にずれており、また図10からも明らかなように、露光部1から感光材料10が排出される高さと現像処理部2へ感光材料10の搬入する高さも異なっている。
【0004】
尚、左右方向にずれている理由は、図11の符号Sで示されるスペースに現像処理部2に必要な補充タンクや廃液タンクが配置されるため、このスペースSに露光部1を配置することができないためである。
以上の事情から、露光部1から現像処理部2へ感光材料10を搬送するには、感光材料10の左右方向の搬送と上下方向の搬送とが必要となり、この搬送を行うために感光材料搬送装置を設ける必要がある。
【0005】
そこで本願出願人は、感光材料を露光部から左右方向及び上下方向にずれている現像処理部にスムーズに搬送することの出来る感光材料搬送装置を開発して、既に出願(特願平9−93708号)した。
この感光材料搬送装置は、基本的には、感光材料を保持する保持部と、搬送経路内において保持部を第1処理部の出口から主として左右方向に案内する左右方向ガイド部及びこの左右方向ガイド部により左右方向に案内された位置から保持手段を主として上下方向に案内する上下方向ガイド部を有するガイド機構と、保持部をガイド機構に沿って搬送経路を移動させる駆動機構とを備えて成り、第1処理部から搬出される感光材料を保持部で保持した上で、この保持部を搬送経路内においてガイド機構の左右方向ガイド部に沿ってまず左右方向に移動させると共に該保持部を回転させて、感光材料の向きを変更した後、上下方向ガイド部に沿って更に上方に移動させて、その移動終端位置で、感光材料の一端部を現像処理部側に受け渡すことで、露光部から現像処理部に感光材料を搬送するようにしている。
【0006】
そして感光材料の搬送を終えた保持部を上下方向ガイド部に沿って降下させた後、左右方向ガイド部に沿って左右方向に移動させて、該保持部を露光部側に戻し、該露光部から排出される次の感光材料を続いて搬送するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで以上の搬送装置においては、該保持部により露光部から現像処理部に搬送して、その長さ方向一端部を現像処理部の入口に受け渡した後、直ちに保持部を露光部側に戻してしまうと、該保持部が上下方向ガイド部から左右方向ガイド部に移行する時に、まだ感光材料の長さ方向他端部が保持部から抜けていない場合には、感光材料が保持部に引っ掛かるなどして、感光材料の搬送が不能となる。
【0008】
そこで以上の搬送装置では、保持部により感光材料を露光部から現像処理部に搬送して、該感光材料の長さ方向一端部を現像処理部の入口に受け渡した後、かかる感光材料の長さ方向他端が保持部から抜けて現像処理部内に搬入されるまで、該保持部を現像処理部側で停止させ、感光材料の長さ方向他端が保持部から抜け出た後に、該保持部をガイド機構を介して露光部側に戻して、該露光部から排出される次の感光材料を搬送するようにしている。
【0009】
そのため以上の搬送装置では、保持部が現像処理部側から露光部側に戻るまでの時間が長くなって、露光部から排出される次の感光材料を現像処理部に搬入するのに時間を要し、全体として写真処理機の処理能力が低下する。
本発明は、以上の実情に鑑みて開発したものであり、目的とするところは、例えば現像処理部側から露光部側への復帰が円滑にしかも短時間に行える感光材料搬送装置を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、第1処理部における感光材料の出口が第2処理部における感光材料の入口に対して上下及び左右方向にずれている写真処理機において、第1処理部で処理された感光材料を搬送経路に沿って第2処理部に搬送するための感光材料搬送装置が、感光材料を保持する保持手段と、この保持手段を第1処理部の出口から左右方向に案内する左右方向ガイド部、及びこの左右方向ガイド部により左右方向に案内された位置から更に保持手段を上下方向に案内する上下方向ガイド部とを有するガイド機構と、保持手段をガイド機構に沿って搬送経路を移動させる駆動手段と、この駆動手段の駆動を制御する制御手段を備え、制御手段は、感光材料の長さ方向一端部が第2処理部に受け渡された後に保持手段を第1処理部側に向けて移動させる途中において、該保持手段が特定位置を通過する時に前記感光材料の後端が該特定位置を前記第2処理部に向かって通過し終えているか否かを判断する判断部を有し、前記保持手段が前記特定位置まで移動したときに、前記判断部により感光材料の後端が特定位置を通過し終えているとの判断がある場合には、前記保持手段をそのまま第1処理部に向けて移動させ、前記判断部により感光材料の後端が特定位置を通過し終えていないとの判断がある場合には、感光材料が前記特定位置を通過するのを待って、前記保持手段を第1処理部に向けて移動させるよう前記駆動手段を制御するようにしたのである。
【0011】
請求項1記載の特定位置の具体例としては、上下方向ガイド部における左右方向ガイド部との境界とするものがあげられる。
また第1処理部と第2処理部の具体例として、前記第1処理部は写真フィルムの画像を前記感光材料に焼付ける露光部であり、前記第2処理部は焼き付けられた前記感光材料を現像処理する現像処理部であるものがあげられる。
【0012】
さらに保持手段としては、感光材料を挟持する一対の挟持ローラと、この挟持ローラを取り付けるホルダとを備え、感光材料は前記挟持ローラに挟持された状態で前記第1処理部から前記第2処理部へと搬送されるようにしたものがあげられる。
また以上の感光材料搬送装置では、感光材料の長さを検出する検出手段を設けるのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を説明する。
図1では、写真処理機のうちの露光部1と本発明にかかる搬送装置3を概略的に示している。
露光部1の基本構成は前述した図10に示すものと同じであって、露光台13に沿って移動する無端ベルト14は、ローラ対14a・14b・14cを介して回動するようになっており、感光材料10は図1の左から右側へと搬送される(図1の矢印B方向)。露光部1の下流側のローラ対14cは、押えローラ141と駆動ローラ142とからなり、その下流側に、本発明にかかる感光材料搬送装置3が設けられている。
【0014】
また図1において15は光源、16はミラートンネル、17はネガマスク、18はレンズユニット、19は露光台13に送りだされる感光材料10を所定の長さに裁断するためのカッターであって、このカッター19により裁断された感光材料10は、その長さを検出器19aにより検出するようにしている。
またこのカッター19の上流側には、ペーパマガジン10a及びこのペーパーマガジン10a内の感光材料10を前記露光第13側に送りだすための搬送ローラ対10bを設けて、この搬送ローラ対10をモータにより駆動させるようにしている。
【0015】
次に感光材料搬送装置3の構成について詳説する。
この搬送装置3は、感光材料10を挟持する下部保持ローラ40及び上部保持ローラ41と、これらローラ40,41間に感光材料10を案内するガイド部材42と、保持ローラ40,41を回動自在に保持し、ガイド部材42が固定取り付けされる第1ローラ保持台43と、第1ローラ保持台43を下部保持ローラ40の軸芯周りに回動可能に保持する第2ローラ保持台44と、第1ローラ保持台43を図1の時計方向に回動付勢するねじりコイルばね45と、第1ローラ保持台43の時計方向の回動を阻止する回動規制板46と、下部保持ローラ40と同軸に取り付けられるギヤ47とを備えている。
【0016】
回動規制板46は、台板61に対して取り付けられており、この回動規制板46の上部には、円弧面を有する案内部46aを備え、また保持ローラ40・41は、保持台43・44を介してホルダ30に取り付けられている。ここで、保持ローラ40・41は、感光材料10を挟持により保持する保持手段として機能する。
【0017】
前述の駆動ローラ142はモータ29により駆動され、またモータ29の駆動力は更に駆動ローラ142と同軸に設けられた第1ギヤ38から、第2ギヤ39、ギヤ47を介して下部保持ローラ40に伝達される。
尚、ギヤ47と下部保持ローラ40とは、ワンウェイクラッチを介して連結される。
【0018】
ホルダ30は、上下2本のガイド軸31・32により図2において矢印X方向にガイドされる。ガイド軸31・32は、ガイド軸支持体33に取り付けられている。更に、ホルダ30を左右方向及び上下方向に案内するためのガイドレール26とガイドローラ27・28とが設けられており、これらは感光材料10を左右方向及び上下方向に搬送させるガイド機構として機能する。
【0019】
ガイドレール26は上下2箇所の取り付け部26a・26bと、第1直線部26cと、第2直線部26eと、傾斜部26dとを備えており、前記傾斜部26dが、特許請求範囲の左右方向ガイド部として機能し、また第1直線部26cが特許請求範囲の上下方向ガイド部として機能する。
ガイドローラ27・28はホルダ30に回転自在に取り付けられており、傾斜部26dの形状に合わせて斜め方向に配置されている。
【0020】
ガイド軸支持体33は、ホルダ50に取り付けられており、このホルダ50は左右2本のガイド軸51・52により図2においてY方向にガイドされる。
ホルダ50の側面部50aには無端ベルト53が取り付けられており、モータ54によりホルダ50は上下方向に駆動されるようになっている。ここで、モータ54が、前記した保持手段をガイド機構に沿って駆動させるための駆動手段として機能する。
【0021】
無端ベルト53は、上下一対のスプロケット55・56に巻回されている。またガイド軸51・52はガイド軸支持体57に取り付けられている。またホルダ30の上下方向の位置を検出するための第1センサー58と第2センサー59が設けられている。
また図4に示すように、感光材料搬送装置13内に搬送されてきた感光材料10の一端を検出するために、発光器60aと受光器60bとからなる第3センサー60が設けられている。感光材料搬送装置13の上部には、搬送されてきた感光材料10を受け取るローラ対62と、感光材料10を現像処理部2へと案内するローラ対63とが設けられている。
【0022】
尚、図4において34はペーパガイドを示す。
図5は制御ブロック図であって、写真処理機の各構成部はマイクロコンピュータを中核とする制御部80により作動制御される。搬送制御手段81は、各センサー58・59・60並びに前述した写真感光材料の長さを検出する検出器19aの出力信号に基づき、各モータ29・54の駆動を制御する。尚制御部80は、露光部30と現像処理部12の作動をも制御している。
【0023】
さらに図に示す実施形態では、搬送制御手段81に、前記検出器19aにより検出した感光材料10の長さに基づいて、感光材料10の長さ方向一端部(先端部)が受け取りローラ対62に受け渡された後に、保持ローラ40,41を露光部1に向けて移動させる途中において、該保持ローラ40,41が、第1直線部26cにおける傾斜部26dとの境界の特定位置(図8において2点鎖線で示す位置)を通過する時、前記感光材料10の後端が前記特定位置を現像処理部2に向かって通過し終えている否かを判断する判断部82を設けている。
【0024】
そして保持ローラ40、41が前記特定位置まで移動したときに、前記判断部82により感光材料10の後端が特定位置を通過し終えているとの判断がされた場合には、搬送制御手段81により、感光材料10の長さ方向一端部を受け取りローラ対62に受け渡した時点で直ちにモータ54を駆動して、保持ローラ40,41を露光部1に向けて移動させ、また前記判断部82により感光材料10の後端が前記特定位置を通過し終えていないとの判断がされた場合には、感光材料10が前記特定位置を通過した直後、この特定位置を保持ローラ40,41が露光部1に向けて通過するように、搬送制御手段81により、保持ローラ40,41を図7で示す位置で所定時間だけ停止させた後、モータ54を駆動して、保持ローラ40,41を露光部1に向けて移動させるようにしている。
【0025】
次に、以上の構成からなる搬送装置の作動を図9に示すフローチャートに従ってについて説明する。
図1に示すように、カッター19により各コマ毎に切断された感光材料10が露光台13に搬送されて、ネガフィルムFの画像が露光された後、図4(a)に示すように、この露光済みの感光材料10が露光部1の出口から保持ローラ40・41に搬送されてくると、この感光材料10は、ガイド部材42に案内されて、保持ローラ40・41で挟持されながら搬送される。(ステップ100)
そしてセンサー60により感光材料10の一端が検出されると、保持ローラ40の駆動を停止する。引き続いて、モータ54を起動し、感光材料10を保持ローラ40、41で挟持した状態のホルダ30を現像処理部2に向けて移動させる。(ステップ101)
この時、図4(a)の状態では、第1ローラ保持台43はねじりコイルバネ45の作用により時計方向に回動しようとするが、回動規制板46が存在するためにその回動を阻止されており、図4(b)の状態までホルダ30が上昇した時点で回動規制板46による阻止から開放され、ねじりコイルバネ45により第1ローラ保持台43が時計方向に約90度回動し、これにより感光材料10も水平状態から鉛直状態へと姿勢変更される。この姿勢変更により、感光材料10の乳剤面が搬送経路の外側から内側へと入れ替わる。
【0026】
一方、モータ54の起動によりホルダ30を上方に移動させるに伴い、ガイドローラ27・28が第2直線部26eでガイドされているときは、感光材料10は上方向に搬送され、図6のように、ガイドローラ27・28がガイドレール26の傾斜部26dのところにまで移動してくると、感光材料10は左右方向への搬送が開始される。そしてガイドローラ27・28が第1直線部26cのところにくると再び感光材料10は上方向に搬送される。
【0027】
そして第1センサ−58によりガイドローラ27・28の上昇完了が検出される(ステップ102)と、モータ54が停止し、この状態で感光材料10の長さ方向一端部、即ち先端部がローラ対62に受渡される(ステップ103)。
一方、制御手段81の判断部82が、検出器19で検出した感光材料の長さに基づいて、感光材料10の長さ方向一端部(先端部)が受け取りローラ対62に受け渡された後に、保持ローラ40,41を露光部1に向けて移動させる途中において、該保持ローラ40,41が、第1直線部26cにおける傾斜部26dとの境界の特定位置を通過する時、前記感光材料10の後端が前記特定位置を現像処理部2に向かって通過し終えている否かを判断するのであって、
この判断は、前記制御手段81の判断部82により下記の待ち時間(T)を演算して判断する。(ステップ104)
即ち、この待ち時間Tは、次の計算式から算出される。
【0028】
T=(L−Lh−D)/Vp−D/Ve
尚、VPはローラ対62による感光材料の送り速度、Veは保持ローラ40・41の移動速度、Lは感光材料の全長、Lhは保持ローラ40・41に挟持された感光材料10の先端からこの保持ローラ40・41までの距離、Dは第1直線部26cにおける上昇完了の保持ローラ40・41の位置と、第1直線部26cから傾斜部26dへの移行直前の保持ローラ40・41の位置との間の距離である。
【0029】
そして以上の計算式により算出された待ち時間が正の値である時は、その値に相当する待ち時間だけ待機(ステップ105)した後に、モータ54を逆方向に駆動させて、保持ローラ40、41を降下(ステップ106)させるのであって、これに伴い、感光材料10の長さ方向他端(後端)が第1直線部26cにおける傾斜部26dとの境界位置(図8において2点鎖線で示す位置)を通過した直後、この位置を保持ローラ40,41が通過して、露光部1に戻るのである。
【0030】
一方、算出された待ち時間が負の値であれば、直ちにモータ54を逆方向に駆動させて、保持ローラ40、41を降下させるのである。
尚、保持ローラ40、41の初期位置への復帰は第2センサー59により検出される。(ステップ107)
斯くして以上の感光材料搬送装置によれば、感光材料10の前端を現像処理部の入口に受け渡した後、保持ローラ40、41を露光部1側に向けて移動させて、保持ローラ40、41が露光部1側に戻るまでの時間を短くすることが出来、露光部1で処理された次の感光材料10の搬送を早く行える。
【0031】
以上の実施形態では、搬送制御手段81の判断部82により、前記検出器19aにより検出した感光材料10の長さに基づいて、
感光材料10の長さ方向一端部が受け取りローラ対62に受け渡された後に、保持ローラ40,41を露光部1に向けて移動させる途中において、該保持ローラ40,41が、第1直線部26cにおける傾斜部26dとの境界の特定位置を通過する時、前記感光材料10の後端が前記特定位置を現像処理部2に向かって通過し終えている否かを判断して、通過し終えていないと判断した時には、感光材料10が前記特定位置を通過した直後に、この特定位置を保持ローラ40,41が通過するように、該保持ローラ40,41を図7で示す位置で所定時間だけ停止させた後、モータ54を駆動して、保持ローラ40,41を露光部1に向けて移動させるようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、感光材料10の長さ方向一端部を受け取りローラ対62に受け渡した時点で、保持ローラ40,41をまず前記特定位置直前まで移動させて、かかる位置で所定時間を停止して、感光材料10の後端が前記特定位置を通過した直後、再度保持ローラ40,41を露光部1に向けて移動させるようにしてもよい。
【0032】
また以上の実施形態では、カッター19により裁断された感光材料10の長さを検出器19aにより検出するようにしたが、これに限定されるものではなく、カッター19によるカットに際して、前記した搬送ローラ対10bを駆動するモータのパルス信号よりその回転数を検出して、該モータの回転数に基づいて感光材料10の長さを検出するようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】
請求項1記載の感光材料搬送装置によれば、感光材料を第2処理部に受け渡してから、保持部を第1処理部側に戻すまでの時間を短くすることが出来、該第1処理部で処理された次の感光材料の搬送を早く行えるので、搬送装置の搬送速度を高めなくとも、写真処理機の処理能力を高めることが出来る。
【0034】
また前記第1処理部が、写真フィルムの画像を前記感光材料に焼付ける露光部であり、前記第2処理部は焼き付けられた前記感光材料を現像処理する現像処理部である場合には、露光部から現像処理部への感光材料の搬送を早く行うことが出来る。
また保持手段が、感光材料を挟持する一対の挟持ローラと、この挟持ローラを取り付けるホルダとを備え、感光材料は前記挟持ローラに挟持された状態で前記第1処理部から前記第2処理部へと搬送されるようにすることで、前記した効果に加え、感光材料の搬送がスムーズ且つ安定よく行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 写真処理機の露光部と感光材料搬送装置を示す概略説明図。
【図2】 感光材料搬送装置の概略正面図。
【図3】 感光材料搬送装置の要部の斜視図。
【図4】 感光材料搬送装置の要部の断面図。
【図5】 写真処理機の構成を示すブロック図。
【図6】 感光材料搬送装置の作動状態を示す概略正面図。
【図7】 感光材料搬送装置の作動状態を示す概略正面図。
【図8】 感光材料搬送装置の要部の説明図。
【図9】 感光材料搬送装置の作動を示すフローチャート。
【図10】従来の写真処理機の要部の概略説明図。
【図11】写真処理機の概略平面図。
【符号の説明】
1 第1処理部(露光部)
2 第2処理部(現像処理部)
40・41 保持ローラ(保持手段)
26 ガイドレール(ガイド機構)
54 モータ(駆動手段)
81 制御手段
Claims (5)
- 第1処理部における感光材料の出口が第2処理部における感光材料の入口に対して上下及び左右方向にずれている写真処理機において、第1処理部で処理された感光材料を搬送経路に沿って第2処理部に搬送するための感光材料搬送装置であって、
感光材料を保持する保持手段と、
この保持手段を第1処理部の出口から左右方向に案内する左右方向ガイド部、及びこの左右方向ガイド部により左右方向に案内された位置から更に保持手段を第2処理部の入口に向けて上下方向に案内する上下方向ガイド部とを有するガイド機構と、
保持手段をガイド機構に沿って搬送経路を移動させる駆動手段と、
この駆動手段の駆動を制御する制御手段とを備え、
制御手段は、感光材料の長さ方向一端部が第2処理部に受け渡された後に保持手段を第1処理部側に向けて移動させる途中において、該保持手段が特定位置を通過する時に前記感光材料の後端が該特定位置を前記第2処理部に向かって通過し終えているか否かを判断する判断部を有し、前記保持手段が前記特定位置まで移動したときに、前記判断部により感光材料の後端が特定位置を通過し終えているとの判断がある場合には、前記保持手段をそのまま第1処理部に向けて移動させ、前記判断部により感光材料の後端が特定位置を通過し終えていないとの判断がある場合には、感光材料が前記特定位置を通過するのを待って、前記保持手段を第1処理部に向けて移動させるよう前記駆動手段を制御するようにしていることを特徴とする写真処理機の感光材料搬送装置。 - 特定位置が、上下方向ガイド部における左右方向ガイド部との境界である請求項1記載の写真処理機の感光材料搬送装置。
- 第1処理部がフィルムの画像を感光材料に焼き付けるための露光部であり、第2処理部が焼き付けられた感光材料を現像処理するための現像処理部である請求項1又は2記載の写真処理機の感光材料搬送装置。
- 保持手段が、感光材料を挟持する一対の挟持ローラと、この挟持ローラを取り付けるホルダとを備え、感光材料は前記挟持ローラに挟持された状態で前記第1処理部から前記第2処理部へと搬送されるようにした請求項1、2又は3記載の写真処理機の感光材料搬送装置。
- 感光材料の長さを検出する検出手段を備えた請求項1、2、3又は4記載の写真処理機の感光材料搬送装置。
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