JP3842650B2 - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ページ記述言語(PDL)等で作成された画像データを解釈してラスタイメージに展開し、プリンタ等に出力する出力手段を持つ画像処理装置及び画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ページ記述言語(PDL)等で作成されたカラー画像イメージを含む画像データを解釈してラスタイメージに展開し、カラープリンタ等のプリンタに出力する画像処理装置等においては、イメージメモリの節約等を目的として、ランレングス符号化及び復号化処理が知られている。例えば、ランレングス符号化による画像の符号化は、データ識別情報とその画像データの継続情報を対として符号化することによりそのデータの継続する長さを表すようにするものである。なお、画像がカラー画像の場合には、データ識別情報はカラー識別情報となり、画像データの継続情報は、カラー画像の継続情報となる。
【0003】
PDL等で記述された同一データの連続性の高い図形データ等を符号化するに際しては、このランレングス符号化方法を用いることにより高い符号化効率が得られ、その結果として画像データの転送時間及びそれらを一時的に記憶するために用いられるイメージメモリの量を削減することができるとともに、後に原画像データを再生することが可能であるが、この符号化方法は目的の画像データによっては無駄な情報が多くなり、圧縮率の向上が図れないという問題点がある。
【0004】
この問題点を解決するものとして、例えば、特開昭55−21603号公報があり、1スキャンラインのイメージが同一カラーである等の同一データであることを示すファンクションを用いるものである。
【0005】
また、画像信号を処理して記録する場合、そのための画像処理装置は、一般に記録装置に必要な大きさのページメモリを持ち、PDLを一度だけ解釈して1ページ分の内容をメモリに書き込み、そのメモリの内容を読み出すことによって行なっている。したがって、この画像処理装置においては、特に高解像度で高階調性を持った記録装置に出力する場合には、大容量のページメモリを必要としている。
【0006】
この問題点を解決して、メモリ容量を減少させるするものとして、例えば特開平1−265779号公報があり、この画像処理装置においては、外部機器から入力されたPDLをいったん蓄え、記録装置が1回の動作で印字可能な画像分のメモリに対してこのPDLを解釈して展開し、そのメモリの内容を記録装置に出力して印字を行なうという画像処理を繰り返している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記の従来の画像符号化方法及び画像復号化方法においては、以下の問題点を有している。
(1)従来の画像符号化方法及び画像復号化方法は、目的の画像データによっては無駄な情報が多くなり、圧縮率の向上が図れない。
(2)また、1スキャンラインのイメージが同一カラーである等の同一データであることを示すファンクションを用いるものは、1スキャンラインのイメージが同一カラー等の同一データである場合にのみ適応できる方法であり、1スキャンライン中にその他の線画や図形イメージが存在する場合には適応できない。
(3)また、一般にグラデーションとよばれるような画像データにおいて、前記従来のランレングス符号化方法を行うと、非常に符号化効率が低下し、符号化前のデータ量よりもランレングス符号化後のデータ量の方が増加してしまう場合がある。
【0008】
また、前記の従来の画像処理装置においては、以下の問題点を有している。
(4)間欠動作が可能な記録装置にしか対応することができない。これは、1ページ分の画像情報を記録装置に出力するためには、1回の動作で印字可能な画像情報を記録装置に出力してから次回の記録装置への出力までの間に、PDLをメモリに対して解釈して展開するに要する時間が必要であり、そのために記録装置は駆動と停止を繰り返す必要があるからである。
【0009】
本発明は、前記従来の問題点を解決しようとするもので、メモリの節約を行なうとともに、連続して記録装置に出力が可能な画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明は、ページ記述言語で記述された画像データを展開して出力する画像処理装置及び画像処理方法において、画像データから、そのうちの部分的な領域の展開データを生成して第1の記憶手段に記憶させ、第1の記憶手段に記憶された展開データを符号化して、その符号化データを第2の記憶手段に記憶させ、第2の記憶手段に記憶された符号化データを復号化し、前記符号化工程は、グラデーションイメージデータに対して、一次関数的なデータの変化であることを示すファンクションを追加したフォーマットで符合化することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を参照しながら詳細に説明する。
(実施例1)
はじめに、本発明の符号化方法及び復号化方法を、カラー画像に適用した実施例について説明する。
【0012】
図2は、カラー画像イメージを示す概略図であり、PDLで作成された線画や図形のカラー画像イメージを示している。図2に示すような、PDLで作成された線画や図形のカラー画像イメージにおいては、1スキャンラインが同一カラーであるスキャンラインが連続して存在する場合や、1スキャンライン中に線画や図形イメージが存在し、かつ1スキャンラインのイメージが同一であるスキャンラインが連続して存在する場合が非常に多い。このような場合において、従来のように同一イメージを繰り返しランレングス符号化すると、符号化効率が低下する。そこで、本発明の符号化方法において、ランレングス符号化を行う1スキャンラインのイメージが前の1スキャンラインと同一イメージである場合、前の1スキャンラインと同一イメージであることを示すファンクションに符号化し、また、復号化方法において、同一イメージの最初のイメージのみをランレングス復号化し、同一イメージであることを示すファンクションを復号化する際には、その最初にランレングス復号化されたスキャンラインイメージを使用するものである。
(実施例1の符号化方法のフォーマット)
図1の本発明の実施例1の符号化及び復号化のフォーマットを説明する図を用いて、符号化及び復号化フォーマットについて説明する。なお、図中のCLはカラーデータ、RLはランレングスデータ、REPはリピートファンクションデータ、ENDはエンドファンクションデータを示している。
【0013】
図1の(a)は、従来のランレングス符号化における符号化フォーマットを示している。従来のランレングス符号化においては、CLで表されるカラー識別情報と、RLで表されるカラー画像の継続情報と、ENDで表される1ラインのイメージの終了を示すファンクション等によりなるフォーマットによって符号化される。これに対して、本発明の実施例1においては、この通常の符号化フォーマットに図1の(b)に示すように、REPで表される前ラインイメージと同一イメージであるというファンクションを追加する。
(実施例1の符号化方法の作用)
実施例1の符号化方法によるフォーマットを使用すると、連続するイメージの最初の部分は通常のランレングス符号化を行なうことによって、カラー識別情報とカラー画像の継続情報が得られ、連続するイメージのそれ以降の部分は、通常のランレングス符号化を行なうことなく、REPファンクションを用いることで最初に行なったランレングス符号化をそのまま利用して符号化する。
(実施例1の符号化方法の効果)
実施例1の符号化方法によるフォーマットを使用することによって、最初の画像データのランレングス符号化の他は、同一カラーイメージのランレングス符号化を省略することができる。
【0014】
次に、本発明の実施例1の復号化方法について説明する。
(実施例1の復号化方法の構成)
はじめに、実施例1の復号化方法の構成について図3、図4及び図5によって説明する。図3は実施例1の符号化方法を用いた画像データを復号化する復号化回路の全体のブロック図であり、図5は実施例1の符号化方法を用いた画像データを復号化する復号化回路の回路図である。また、図4は実施例1のカラー画像符号方法及び復号化方法に使用する符号化フォーマットである。なお、図3中の1は復号化回路、2はFIFO、CLDはカラーデータ、RLDはランレングスデータ、ODはアウトデータ、IDはインデータ、WEはライトイネーブル、WRはライトリセット、LEはラインイネーブル、REはリードイネーブル、RRはリードリセットであり、図4中のCLはカラーデータ、RLはランレングスデータ、REPはリピートファンクションデータ、ENDはエンドファンクションデータであり、図5中の3はCLDラッチ、4はCLD出力ラッチ、5はRLDデコーダ回路、6はRLカウンタ/FIFOコントロールである。
【0015】
符号化手段から入力されたCLD及びRLDは復号化回路1において復号化され、その復号化された画像データはFIFO2にいったん蓄積された後に出力される。
【0016】
図4に示す全ての符号化フォーマットは、8または32ビットのデータ長を持ち、RLの最上位ビットは0、REPの最上位ビットは1、ENDは全て0のデータで示され、(a)に示されるCLはCLDフォーマットを構成し、(b)〜(d)に示されるRL,REP,ENDの3つはRLDフォーマットを構成している。そして、このCLDの符号化フォーマットデータは復号化回路1のCLDより読み込まれ、RLDの符号化フォーマットデータは復号化回路1のRLDより読み込まれ復号化される。
【0017】
図5に示す復号化回路1の回路図において、復号化回路1はCLDラッチ3、CLD出力ラッチ4、RLDデコーダ回路5及びRLカウンタ/FIFOコントロール6によって構成される。この構成において、CLDはCLDラッチ3に入力され、またRLDはRLDデコーダ回路5に入力される。CLDラッチ3は、CLDのデータの他にRLDデコーダ回路5からの画像データのレングスデータLDが入力される。このCLDラッチ3の出力は、CLD出力ラッチ4を通してODとしてなり復号化された信号が得られる。
【0018】
また、RLDデコーダ回路5はRLカウンタ/FIFOコントロール6に接続され、RLDの符号化フォーマットデータを構成するRL,REP,END及びRLDDを出力する。RL,REP,ENDは、入力されたデータがランレングスデータ、リピートファンクションデータ、エンドファンクションデータのいずれであるかを示す信号であり、RLDDはランレングスデータのレングス長に関するデータを表している。RLカウンタ/FIFOコントロール6は、ランレングスをカウントするとともに図5には図示していないFIFOを制御する装置であり、前記LDをCLDラッチ3及びRLDデコーダ回路5に出力し、またOE(アウトプットイネーブル)、及びRES(リセット)をCLD出力ラッチ4に出力する。また、RLカウンタ/FIFOコントロール6は、FIFOを制御するためのWR,WE,LEをFIFOに出力する。
(実施例1の復号化方法の作用)
図3に示される復号化回路のブロック図において、CLは符号化手段からCLDの符号化フォーマットに変換され、復号化回路1のCLD端子から読み込まれる。また、その他のRL、REP、ENDはRLDの符号化フォーマットに変換され、復号化回路1のRLD端子から読み込まれる。復号化回路1は、LEはラインイネーブルの入力に対応して1ラインごとに処理が行なわれ、復号化したODをFIFO2の入力端子IDに入力する。また、復号化回路1は、このFIFO2の入力端子WE及びWRに対して、ODの書込み及びリセットを制御する信号WE及びWRを出力する。
【0019】
FIFO2は復号化回路1から入力されたODを、その読出し及びリセットを制御するRE及びRRの信号に基づいて出力する。
【0020】
また、図5に示される復号化回路の回路図において、RLDデコーダ回路5は、最初にRLDよりランレングスデータを読み込み、そのデータがランレングスデータRL、リピートファンクションデータREP、エンドファンクションデータENDであるかをデコードする。
【0021】
RLDのデータがランレングスデータRLである場合は、ランレングスの値をRLカウンタにセットしてCLDよりカラーデータを読み込み、カウント値だけ読み込んだカラーデータをOD(アウトデータ)に出力する。
【0022】
また、RLDのデータがリピートファンクションデータである場合は、カラーデータは読み込まれず、新しいラインになりLE(ラインイネーブル)がアクティブになってもFIFOのWR(ライトイネーブル)、WR(ライトリセット)はイネーブルにならないため、FIFOからは前ラインのイメージが読みだされる。
【0023】
また、エンドファンクションデータである場合には、CLD出力ラッチ4がリセットされ、次のラインまでの間0が出力される。
(実施例1の効果)
同一のデータに対しては、符号化及び復号化の処理を減少させることができ、ランレングス符号化の符号化効率が高くなり、ランレングス符号化されたカラー画像イメージを一時的に記憶し、カラープリンタ等に出力するような画像処理装置において、1ページ分に必要なイメージメモリの量を大幅に削減することができる。
(実施例2)
次に、本発明の符号化方法及び復号化方法を、グラデーションデータを有した画像に適用した実施例について説明する。
【0024】
図6は、グラデーションデータを有した画像イメージを示す概略図であり、PDLで作成された線画や図形の画像イメージを示している。図2に示すような、PDLで作成された線画や図形でグラデーションデータを有した画像イメージにおいては、1スキャンライン中に線画や図形イメージが存在し、かつ1スキャンラインにおいてデータがある連続した長さl(l=1以上の整数)の間、ある等間隔m(m=1以上の整数)である決められた値n(n=1以上の整数)づつデータが増加または減少するような一般的にグラデーションと呼ばれるようなイメージデータが作成される場合がある。
【0025】
図6に示されるグラデーションは、図7に示すデータ図によってデータを表すことができる。図7において、グラデーションデータはある連続した長さ1(1=1以上の整数)の間、ある等間隔m(m=1以上の整数)である決められた値n(n=1以上の整数)づつデータが増加または減少するようなデータの変化であり、不連続ではあるが一次関数的なデータの変化で表される。
【0026】
このようなグラデーションイメージデータに対して従来のランレングス符号化を行うと、符号化効率が低下し、符号化前のデータ量よりもランレングス符号化後のデータ量の方が増加してしまう場合がある。本発明の符号化方法及び復号化方法では、このようなグラデーションイメージデータに対しては一次関数的なデータの変化であることを示すファンクションを用いて符号化するものであり、復号化する際には、そのファンクションを解釈して復号化を行なう。
(実施例2の符号化方法のフォーマット)
次に、実施例2の符号化及び復号化フォーマットについて図8を用いて説明する。なお、図中のCLはカラーデータ、RLはランレングスデータ、REPはリピートファンクションデータ、ENDはエンドファンクションデータを示している。
【0027】
図8の(a)は、従来のランレングス符号化における符号化及び復号化フォーマットを示している。従来のランレングス符号化においては、CLで表される画像データ識別情報と、RLで表される画像データの継続情報と、ENDで表される1ラインのイメージの終了を示すファンクション等によりなるフォーマットによって符号化される。これに対して、本発明の実施例2においては、この通常の符号化フォーマットに図8の(b)に示すように、GRAで表されるグラデーション等の一次関数的データの変化であることを示すファンクションを追加する。(実施例2の符号化方法の作用)
実施例2の符号化方法によるフォーマットを使用すると、グラデーションイメージデータに対して、一次関数的なデータの変化であることを示すファンクションによって符号化する。
(実施例2の符号化方法の効果)
実施例2の符号化方法によるフォーマットを使用することによって、グラデーションイメージデータに対して一次関数的なデータの変化であることを示すファンクションに符号化することにより、ランレングス符号化における符号化効率を大幅に高めることができ、ランレングス符号化された画像イメージデータを一時的に記憶し、プリンタ等に出力するような画像処理装置において、1ページ分に必要なイメージメモリの量を大幅に削減することができる。
【0028】
次に、本発明の実施例2の復号化方法について説明する。
(実施例2の復号化方法の構成)
実施例2の復号化方法の構成について図9、図10及び図11によって説明する。図9は実施例2の符号化方法を用いた画像データを復号化する復号化回路のブロック図であり、図10は実施例1のカラー画像符号方法及び復号化方法に使用する符号化フォーマットであり、また図11は実施例2の符号化方法及び復号化方法におけるグラデーション生成回路のブロック図である。
【0029】
なお、図9中の11はRLDデコーダ及びMUXであり、12はRLカウンタ、グラデーション生成回路及び出力MUXである。また、13はランレングスカウンタ、14はmカウンタ、15はnレジスタ、16はCLDセレクタ及びラッチ、17はALUである。
【0030】
符号化手段から入力されたCLD及びRLDはRLDデコーダ及びMUX1において復号化され、その復号化された画像データはグラデーション生成回路及び出力MUX12においてグラデーションを生成した後に出力される。
【0031】
図10に示す符号化フォーマットにおいて、CLはカラーデータ、RLはランレングスデータ、GRAはグラデーションファンクションデータ、ENDはエンドファンクションデータであり、すべての符号化フォーマットは、8または32ビットのデータ長を持ち、RLの最上位ビットは0、GRAの最上位ビットは1、ENDはオール0のデータで示される。
【0032】
図9において、RLDデコーダ及びMUX1からは、RL及びGRAの出力、RLDD及びGRAのl(1スキャンラインにおけるデータの連続長さ)の出力、GRAのm(グラデーシッンの変化間隔)、及びGRAのn(グラデーシッンの変化量間隔)がグラデーション生成回路及び出力MUX12に出力される。また、このグラデーション生成回路及び出力MUX12には、CLDのデータも入力される。
【0033】
図11に示すグラデーション生成回路は、ランレングスカウンタ13、mカウンタ14、nレジスタ15、CLDセレクタ及びラッチ16、及びALU17により構成される。
(実施例2の符号化方法の作用)
図9に示す復号化回路において、カラーデータは前記符号化回路のCLD(カラーデータ)よりグラデーション生成回路及び出力MUX12に読み込まれ、その他のRL、GRA、ENDは前記符号化回路のRLD(ランレングスデータ)よりRLDデコーダ及びMUX11に読み込まれランレングス復号化される。
【0034】
また、図11に示される本発明の復号化方法におけるグラデーション生成回路を示す。ランレングス復号化回路11において最初にRLDよりランレングスデータを読み込み、RLDデコード回路によりそのデータがランレングスデータ、グラデーションファンクションデータ、エンドファンクションデータであるかをデコードする。
【0035】
ランレングスデータである場合は、ランレングスの値をランレングスカウンタにセットしてCLDよりカラーデータを読み込み、カウント値だけ読み込んだカラーデータをOD(アウトデータ)に出力する。この場合はALU(演算論理装置)17によるADD/SUB処理は行われず、そのままスルーな状態でCLDより読み込まれたカラーデータがOD出力される。
【0036】
また、グラデーションファンクションデータであった場合は、カラーデータはグラデーションファンクションの始まりに初期値として一回読み込まれる。カラーデータを読み込むと同時にRLDデコード及びMUX11から出力された1(グラデーションブロック長)、m(同一データの繰り返し回数)、n(データ変化時の増加/減少分)を読み込む。このnデータは符号拡張されており、最上位ビットが0の時はADD(増加)、1の時にはSUB(減少)であることを示す。グラデーション生成回路12に読み込まれた1、m、nのデータはそれぞれランレングスカウンタ13、mカウンタ14、nレジスタ15に格納される。初期値として読み込まれたカラーデータがODへm画素分出力されると、CAL信号がアクティブになり、ALU17により初期値カラーデータとnの加算/減算処理が行われ、ODにはその出力結果が出力される。この場合、ランレングスカウンタ13はmカウンタのCRR(キャリー)出力により、カウントダウン処理が行われ、前記一連の処理をランレングスカウンタの値が0になるまで繰り返し行い、ランレングスカウンタの値が0になると一連のグラデーションファンクション処理は終了し、LD(ロード)信号がアクティブになることにより次の新しいCLD、RLDが読み込まれ継続処理が行われる。
(実施例2の効果)
グラデーションイメージデータに対して、一次関数的なデータの変化であることを示すファンクションを用いて符号化及び復号化することにより、同一データの連続性が低くランレングス符号化効率の悪いグラデーションデータ等を効率よく符号化することができ、ランレングス符号化における符号化効率を大幅に高めることができる。
(実施例3)
次に、本発明の符号化方法及び復号化方法を用いた画像処理装置について説明する。
(実施例3の構成)
図12は、本発明の符号化方法及び復号化方法を用いた画像処理装置のブロック構成図であり、図13はバンドバッファを説明する図である。
【0037】
図12において、画像処理装置20は、PDL用メモリ21と、PDL処理装置22と、バンドバッファ23と、符号化装置24と、符号化ページメモリ25と、復号化装置26とから構成される。そして、この画像処理装置20には通信装置42を通して外部機器41から画像信号が入力され、画像処理された信号は復号化装置26を通して記録装置29に出力される。
【0038】
PDL用メモリ21は、コンピュータ等の外部機器41から通信装置42を通して入力されたページ記述言語(PDL)を記憶しておくためのメモリであり、1ペー分のPDLを記憶しておくことができる容量を有している。
【0039】
PDL処理装置22は、前記PDL用メモリ21に記憶されているPDLの一部を読み出して解釈し、バンドバッファ23に展開するものである。
【0040】
バンドバッファ23は、前記PDL処理装置22により解釈され展開された画像情報をそのままの状態で記憶するメモリであり、1ページ分に要する容量よりも小さい容量を有している。図13は、バンドバッファの1ページ上での関係を示している。バンドバッファ23のメモリに対応する1ページの領域30上でのバンドバッファの領域31は、主走査方向及び副走査方向に配列された画素により構成され、その副走査方向の長さは1ページの領域30の長さを任意の個数に分割するものである。そして、隣接するバンドバッファの領域31は、重複や抜けがないように形成される。図13においては、ある時点のバンドバッファの領域31の位置を実線により示し、破線により次の時点のバンドバッファの領域の位置を示している。
【0041】
そして、このバンドバッファの領域31の位置を矢印32の方向に順に移動させることによって、1ページの領域30全部をカバーすることができる。
【0042】
符号化装置24は、前記バンドバッファ23に記憶されている画像情報を本発明の符号化方法に従って符号化するものである。この符号化において、n×nの画素をまとめて符号化を行なう場合には、バンドバッファ23の幅と高さをnの整数倍の画素分とする。
【0043】
符号化ページメモリ25は、前記符号化装置24によって符号化された画像情報を記憶するメモリであり、1ページ分の画像情報を記憶するに充分な容量を有している。この記憶容量は、符号化情報を記憶するため、画像情報をそのままの状態で記憶する場合と比較して、小さな容量で1ページ分の画像情報を記憶することが可能である。この符号化ページメモリ25は、単独のメモリにより構成することも、また、前記PDL用メモリ21の一部の領域を使用して構成することも可能である。
【0044】
復号化装置26は、前記符号化ページメモリ25に符号化されて記憶された1ページ分の画像情報を復号化して、記録装置43が処理できる画像情報に変換するものである。
【0045】
記録装置43は、復号化装置26から出力される画像情報により印字を行なうものであり、間欠動作可能な記録装置に限らず連続動作のみ可能な記録装置であってもよい。
(実施例3の作用)
次に、本発明の実施例3の作用について、図14のフローチャートを用いて説明する。なお、以下の説明においては、ステップSの符号を用いて説明する。
ステップS1:
外部機器41から画像処理装置20に対してPDLの処理要求がなされると、このPDLは通信装置42を通して、いったんPDL用メモリ21に全て記憶される。このPDL用メモリ21内における信号形態は、PDLのままであり、例えば1ページ分の情報が記憶される。
ステップS2:
前記PDL用メモリ21内からバンドバッファ領域31に対応するPDLをPDL処理装置22に読み出し、読み出したPDLをバンドバッファ23において解釈し展開する。
ステップS3:
バンドバッファ23の内容を符号化装置24において、本発明の符号化方法により符号化し、符号化ページメモリ27に格納する。この符号化ページメモリ27の記憶容量は、1ページ分の情報を記憶できる容量を要するが、この符号化ページメモリ27には符号化した情報を記憶するため、画像情報を符号化処理を施さないそのままの状態で記憶するために要する記憶容量と比較して少ない容量で1ページ分の情報の記憶が可能となる。
ステップS4:
1ページ分の画像情報について、前記ステップS2及びステップS3の処理の終了を監視する。
ステップS5:
前記ステップS4の工程において、1ページ分の画像情報について終了していない場合には、ステップS2に戻り、ステップS2及びステップS3の工程を繰り返す。
【0046】
このステップS2及びステップS3の工程を繰り返えしにより、1ページ分の画像情報の全ての符号化が完了し、その情報は符号化ページメモリ27に符号化された状態で記憶される。
ステップS6:
次に、符号化ページメモリ27に記憶された情報を、復号化装置26により復号化し、記録装置43に出力する。記録装置43は、画像情報を印字等により記録を行なう。
【0047】
この記録においては、符号化ページメモリ27に記憶された1ページ分の画像情報を一度の処理により印字するため、この1ページ分については連続した処理が可能である。
(実施例3の効果)
実施例3によれば、少ないメモリで、PDLの処理が可能であり、連続動作が必要な記録装置による記録が可能となり、画像出力を行なうことができる。
【0048】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、少ないメモリでPDLの処理が可能であり、連続動作が必要な記録装置による記録が可能となり、画像出力を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の符号化及び復号化のフォーマットを説明する図である。
【図2】 カラー画像イメージを示す概略図である。
【図3】 本発明の実施例1の復号化回路のブロック図である。
【図4】 本発明の実施例1のカラー画像符号方法及び復号化方法に使用する符号化フォーマットの構成を説明する図である。
【図5】 本発明の実施例1の復号化回路の回路図である。
【図6】 グラデーションを説明する画像イメージの概略図である。
【図7】 グラデーションのデータ図である。
【図8】 本発明の実施例2の符号化及び復号化のフォーマットを説明する図である。
【図9】 本発明の実施例2の復号化回路の回路図である。
【図10】 本発明の実施例2のカラー画像符号方法及び復号化方法に使用する符号化フォーマットの構成を説明する図である。
【図11】 本発明の復号化方法におけるグラデーション生成回路図である。
【図12】 本発明の符号化方法及び復号化方法を用いた画像処理装置のブロック構成図である。
【図13】 本発明のバンドバッファを説明する図である。
【図14】 本発明の画像処理装置のフローチャートである。
【符号の説明】
1…復号化回路、2…FIFO、3…CLDラッチ、4…CLD出力ラッチ、5,11…RLDデコード回路、6…RLカウンタ/FIFOコントロール回路、12…RLカウンタ/グラデーション生成回路/出力MUX、13…ランレングスカウンタ、14…mカウンタ、15…nレジスタ、16…CLDセレクタ/ラッチ、17…ALU、20…画像処理装置、21…PDL用メモリ、22…PDL処理装置、23…バンドバッファ、24…符号化装置、25…符号化ページメモリ、26…復号化装置、31…外部機器、32…通信装置、33…記録装置。
Claims (2)
- ページ記述言語で記述された画像データを展開して出力する画像処理装置において、
前記画像データから、該画像データの領域のうちの部分的な領域の展開データを生成する記述言語処理手段と、
前記記述言語処理手段で生成された前記展開データを記憶する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段に記憶された展開データを符号化する符号化手段と、
前記符号化手段によって符号化された前記符号化データを記憶する第2の記憶手段と、
前記第2の記憶手段に記憶された符号化データを復号化する復号化手段と、
を備え、
前記符号化手段は、グラデーションイメージデータに対して、一次関数的なデータの変化であることを示すファンクションを追加したフォーマットで符合化することを特徴とする画像処理装置。 - ページ記述言語で記述された画像データを展開して出力する画像処理方法において、
前記画像データから、該画像データの領域のうちの部分的な領域の展開データを生成する記述言語処理工程と、
前記記述言語処理工程で生成された前記展開データを記憶する第1の記憶手段に記憶する第1の記憶工程と、
前記第1の記憶手段に記憶された展開データを符号化する符号化工程と、
前記符号化工程によって符号化された前記符号化データを第2の記憶手段に記憶する第2の記憶工程と、
前記第2の記憶手段に記憶された符号化データを復号化する復号化工程と、
を備え、
前記符号化工程は、グラデーションイメージデータに対して、一次関数的なデータの変化であることを示すファンクションを追加したフォーマットで符合化することを特徴とする画像処理方法。
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