JP3840079B2 - Anti-slip device for toroidal type continuously variable transmission - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トロイダル型無段変速機のパワーローラ接触楕円におけるスリップを防止するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トロイダル型無段変速機は通常、同軸対向配置した入出力コーンディスク間にパワーローラを狭圧して備え、入出力コーンディスクの回転をパワーローラを介して出力コーンディスクに伝達するよう構成するのが普通である。そしてかかる伝動は、入出力ディスクコーンディスクとパワーローラとの間における接触楕円部に挟まれた油膜の剪断により行われる。
【0003】
ところで、当該接触楕円における油膜の厚さはこの接触楕円部の温度に依存し、低温時は作動油の粘度が高いことから油膜の厚さが厚くなる。かように接触楕円の油膜厚さが厚くなると、接触楕円の面積が増えてここでの面圧が低下するために、入出力コーンディスク及びパワーローラ間のトラクション力が低下する。このトラクション力の低下により発生するスリップを防止する従来技術として、例えば特開2001−98965号公報に記載の技術が知られている。
【0004】
この公報には、エンジン始動時、エンジン始動時の油温(オイルパン内油温)によって決定された所定時間、トルクなまし制御及びNレンジ上限エンジン回転制御を行うことで、パワーローラのスリップ防止を実現している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術にあっては、下記の問題点があった。すなわち、エンジン始動時で、かつ、オイルパンの油温が低いときには転動面の温度が低いものと一義的に推定しており、エンジン始動時であっても油温が低く転動面の温度が高くなる状態、特にこの転動面の温度が外気温の影響で変化するということについては何ら考慮されていない。
【0006】
図8はエンジン水温とオイルパン温度と転動面温度の関係を表す特性線図である。図に示すように、制御開始温度T以下の時に上記トルクなまし制御及びNレンジ上限エンジン回転制御を行う場合、オイルパン油温に基づき制御を行うと、実際の転動面温度は制御開始温度よりも十分高いにも関わらず、オイルパン温度がTとなるA点において上記制御を行ってしまう。
【0007】
すなわち、油温が低い場合であっても転動面温度がある程度高く、パワーローラがスリップする虞がないエンジン始動時にも関わらず、従来技術にあってはスリップを防止するためのトルクなまし制御を行ってしまい、走行性の悪化を招くという問題があった。
【0008】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、トロイダル型無段変速機のパワーローラ接触楕円における温度を正確に検出することで、走行性が悪化することなくパワーローラのスリップを防止することができるトロイダル型無段変速機のスリップ防止装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、アクセルペダル踏み込み量に対するスロットル開度の関係を変更可能な電子制御式スロットルバルブを備えたエンジンと、トロイダル型無段変速機との組み合わせになる車両用パワートレーンから構成され、前記トロイダル型無段変速機のパワーローラ接触楕円の表面温度が所定値以下のとき、トロイダル型無段変速機のパワーローラがスリップすることのないようエンジン出力を制限するトロイダル型無段変速機のスリップ防止装置において、トロイダル変速部と隣接するとともに、変速機ハウジングに固定され、軸受を介して変速機出力軸を回転可能に支持する軸受支持部材を設け、前記軸受支持部材の軸受支持部外周側であって、トロイダル変速部と隣接する側に前記表面温度を検出するための温度検出手段を設けたことを特徴とする。
【0012】
【発明の作用および効果】
請求項1に記載のトロイダル型無段変速機のスリップ防止装置にあっては、トロイダル変速部と隣接するとともに、変速機ハウジングに固定され、軸受を介して変速機出力軸を回転可能に支持する軸受支持部材を設け、前記軸受支持部材の軸受支持部外周側であって、トロイダル変速部と隣接する側に前記表面温度を検出するための温度検出手段を設けたことで、従来技術のようにオイルパン内温度を検出するよりも外気温に影響されにくいため、降温特性がパワーローラの接触楕円と同等となる。よって、パワーローラ接触楕円の表面温度を正確に推定することができる。これにより、パワーローラがスリップすることのない表面温度が確保されているにも関わらず、スリップ防止制御を行うといったことを回避することで、走行性の悪化を防止することができる。
【0015】
エンジン1は、運転者が操作するアクセルペダル3にリンク連結せず、これから切り離されて、スロットルアクチュエータ4により開度を電子制御されるようにした電子制御式スロットルバルブ5を備え、スロットルアクチュエータ4を目標スロットル開度yに対応した回転位置にすることでスロットルバルブ5を目標スロットル開度yにして、エンジン1の出力を、アクセルペダル操作以外の因子によっても制御しうるようなものとする。
【0016】
目標スロットル開度yは、エンジンコントローラ(ECU)6により演算して求めることとし、エンジンコントローラ6は更に、トルクなまし制御及びNレンジ上限エンジン回転制御プログラムを実行してエンジン1のスロットル開度制御及びフューエルカット制御を介しトロイダル型無段変速機2の前記スリップ防止を遂行するものとする。このためエンジンコントローラ6には、アクセルペダル3の踏み込み量xを検出するアクセルセンサ7からの信号と、スロットルバルブ5のスロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ8からの信号と、トロイダル型無段変速機2が動力伝達を行わない中立(N)レンジにされている間にONになるNレンジスイッチ9からの信号と、アクセルペダル3を釈放している間にONになるアイドルスイッチ10からの信号と、車速VSPを検出する車速センサ11からの信号と、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転センサ12からの信号と、エンジン1の吸入空気量Qを検出する吸気量センサ13からの信号と、トロイダル型無段変速機2内の温度を検出する温度センサ14からの信号とを入力する。
【0017】
エンジンコントローラ6はこれら入力情報に基づく演算結果として目標スロットル開度yをスロットルアクチュエータ4に指令するとともに、エンジン1のフューエルカット装置1aにフューエルカット作動を適宜指令し、これらにより、トロイダル型無段変速機2のスリップ防止を遂行するものである。
【0018】
図2は本発明の実施の形態において実行されるトルクなまし制御及びNレンジ上限エンジン回転制御を表すフローチャートである。尚、トルクなまし制御については、特開2001−98965号公報に記載の制御と同様であるため説明を省略する。
【0019】
ステップ31では、Nレンジスイッチがオンかどうかを判断し、オンであればステップ32へ進み、それ以外はこのステップを繰り返す。
【0020】
ステップ32では、図3に示す制御時間決定フローにより決定された始動後トルクなまし制御時間中かどうかを判断し、始動後トルクなまし制御時間中であればステップ33へ進み、それ以外はステップ35へ進む。ここで、図3の制御時間決定マップを説明すると、変速機内に設けられた温度センサ14により始動時変速機内温度と、現在の変速機内温度が検出され、この検出された温度に基づいてマップから、セレクト時フューエルカット・スロットル全閉制御時間及びエンジン始動後トルクなまし制御時間を決定するものである。
【0021】
ステップ33では、決定された制御時間に基づいてNレンジ上限エンジン回転制御とトルクなまし制御を行う。
【0022】
ステップ34では、Nレンジスイッチがオンかどうかを再度確認し、Nレンジであればステップ32へ進み、Nレンジ以外すなわち走行レンジであればステップ37へ進む。
【0023】
ステップ35では、アイドルスイッチがオンかどうかを判断し、オンであればステップ36へ進み、それ以外はステップ33へ進む。ここで、アイドルスイッチがオンかどうかを判断するのは、ステップ31においてNレンジスイッチがオンであるにも関わらず、アクセルが踏み込まれているような場合は、Nレンジスイッチが固着している可能性があるため、Nレンジ上限エンジン回転制御を行う必要があるからである。
【0024】
ステップ36では、トルクなまし制御を行う。
【0025】
ステップ37では、車速が予め設定された設定車速VSPS(=10km/h)未満かどうかを判断し、VSPS未満のときはステップ38へ進み、それ以外はステップ40へ進む。すなわち、ステップ34で走行レンジと判断されているため、パワーローラがスリップする低車速域か否かを判断する。
【0026】
ステップ38では、セレクト後フューエルカット・スロットル全閉制御時間が終了したか、若しくは、NレンジスイッチOFF後の最低エンジン回転数からYrpm上昇した後Z秒経過したかどうかを判断し、経過していればステップ40へ進み、経過していなければ、ステップ39に進む。ここで、「Nレンジスイッチ回転数Neが設定量Yrpm上昇し、所定の時間Z秒が経過したとき」とは、中立レンジから走行レンジへのセレクト操作により動力伝達可能状態になってエンジン回転数が低下したのを運転者が感じ、その後発進を希望して所定の時間中アクセルペダルを踏み込んでエンジン回転数を上昇させたときのことを意味する。
【0027】
ステップ39では、セレクト時フューエルカット・スロットル全閉制御を行いステップ34へ進む。
【0028】
尚、トルクなまし制御については、特開2001−98965号公報に記載の制御と同様であるため説明を省略する。ここで、スリップ防止を遂行するには、いかに転動面の温度を精度良く推定するかが課題となっているため、以下、温度センサについて詳述する。
【0029】
(参考例1)
図4は参考例1におけるトロイダル型無段変速機の断面図である。第1トロイダル変速部51及び第2トロイダル変速部52は、入力ディスク20と出力ディスク21との間に狭持される一対のパワーローラ1L,1Rから構成されている。これらのパワーローラ1L,1Rは、図示しないトラニオンによって傾転可能かつ回転自在にそれぞれ支持されている。なお、パワーローラ1L,1Rの傾転運動は入出力ディスクとの接触半径を変更する回転運動となる。そして、各トラニオンは図示しないアクチュエータによってトラニオンの軸方向へ変位し、パワーローラ1L,1Rはこの変位に応じて傾転することで、変速比を変更する。
【0030】
出力ディスク21,21A双方の背面にはアンギュラボール軸受59が設けられている。このアンギュラボール軸受59は、ケーシング19に固定支持された、ギアハウジングASSY28の内周に固定され、筒部26Aにより一体とされた出力ディスク21,21Aと出力ギア26を回転可能に支持している。また、ギアハウジングASSY28は、トロイダル変速部の出力歯車26及びカウンタシャフト30に回転を伝達する歯車27aを収装している。
【0031】
図外の動力源から入力された回転は、変速機入力軸25と一体に回転する入力ディスク20,20Aから各パワーローラ1L,1Rを介して出力ディスク21,21Aに伝達され、第1及び第2トロイダル変速部51,52により変速された回転は歯車27aとともに回転するカウンタシャフト30及びカウンタシャフト30に設けられた歯車32から図外のアイドラギアを介して歯車46aと一体に回転する変速機出力軸46に伝達される。
【0032】
変速機入力軸25の変速機出力軸46側端部近傍には、入力ディスク20Aを図中左側に押圧する皿ばね40,41及びローディングナット43が設けられ、更に変速機入力軸端部は変速機出力軸46の軸心部に支持されている。また、変速機出力軸46は、ケーシング19に圧入されたリテーナ45の軸心部であって軸方向の図中右側に略直角に延在された軸受支持部45aに設けられたテーパーローラ軸受44を介して回転可能に支持されている。
【0033】
(温度センサ取り付け位置)
ギアハウジングASSY28の第1トロイダル変速部51側の側面であって、図中ケーシング19の下部に設けられたオイルパン取り付け側と対向する上方側には、温度センサ14が設けられている。この温度センサ14は図5の第1トロイダル変速部51側から見た側面図に示すように、出力ディスク21の径方向外周側であって、ギアハウジングASSY28を取り付けるためのケーシング凹部19aに収装されている。このようにデッドスペースに温度センサを設けることで、軸方向や径方向の寸法の増加を防止することが可能となり、コストアップを招くことなく従来のトロイダル型無段変速機に適用することができる。また、この温度センサ14は外気温の影響を受けにくいギアハウジング28の上方側温度を直接検出するもので、本発明のスリップ防止装置に使用される転動面を推定する温度として使用する際、より精度の高い温度情報を提供することができるものである。
【0034】
(第1実施例)図6は本発明を適用した第1実施例におけるトロイダル型無段変速機の断面図である。参考例1と同一の構成については説明を省略し、異なる点についてのみ詳述する。
【0035】
(温度センサ取り付け位置)
ケーシング19に圧入されたリテーナ45との、軸受支持部45aの外周側であってトロイダル変速機構部側には温度センサ15が設けられている。この温度センサ15は、図中ケーシング19の下部に設けられたオイルパン取り付け側と対向する上方側であって、リテーナ45の側壁、皿ばね41及びローディングナット43に囲まれた空間に収装されている。このようにデッドスペースに温度センサを設けることで、軸方向や径方向の寸法の増加を防止することが可能となり、コストアップを招くことなく従来のトロイダル型無段変速機に適用することができる。また、この温度センサ15は外気温の影響を受けにくいリテーナ45の温度を直接検出するもので、本発明のスリップ防止装置に使用される転動面を推定する温度として使用する際、より精度の高い温度情報を提供することができるものである。
【0036】
(第3実施例)
図7は参考例2における変速比無限大無段変速機の構成を表す断面図である。参考例1及び第1実施例においては後輪駆動車両に適用されるトロイダル型無段変速機について説明したが、参考例2では前輪駆動車両に適用される変速比無限大無段変速機について説明する。
【0037】
まず構成を説明すると、60はトロイダル変速部、64はロークラッチ、65は遊星歯車機構、67はハイクラッチ、69はディファレンシャルである。変速機入力軸61から入力された回転は、トロイダル変速部60の出力ディスク73の外周に設けられた出力ギア75から遊星歯車機構65のサンギヤと連結した歯車66に出力される。また、変速機入力軸61と一体に回転する歯車61aは、中間ギア62及びロークラッチ64を介して遊星歯車機構のピニオンキャリアに出力される。また、サンギヤに連結した歯車66と変速機出力軸68は、ハイクラッチ67により断接可能とされている。
【0038】
上記ロークラッチ64及びハイクラッチ67の断接及びトロイダル変速部の変速によって前輪駆動車両の変速比無限大無段変速機を構成している。
【0039】
図外の動力源とトロイダル変速部との隔壁70には、温度センサ16が設けられている。この温度センサ16は変速機入力軸61を回転可能に支持するために軸方向略直角に突出した入力軸支持部70a外周側であって、オイルパン取り付け部と対向する上方側に設けられている。このようにデッドスペースに温度センサを設けることで、軸方向や径方向の寸法の増加を防止することが可能となり、コストアップを招くことなく従来のトロイダル型無段変速機に適用することができる。また、この温度センサ16は外気温の影響を受けにくい隔壁70の温度を直接検出するもので、本発明のスリップ防止装置に使用される転動面を推定する温度として使用する際、より精度の高い温度情報を提供することができるものである。
【0040】
以上説明したように、本発明の第1実施例及び参考例1,2におけるトロイダル型無段変速機のスリップ制御装置においては、温度センサ14,15,16を上述の位置に設けたことで、パワーローラ転動面の温度を精度よく推定することが可能となり、走行性を損なうことなくパワーローラのスリップ防止制御を行うことができる。尚、第1実施例及び参考例1,2において温度センサ取り付け位置を説明したが、第1実施例及び参考例1,2の構成に限られるものではなく、他のトロイダル型無段変速機の構成においても同様に適用することができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態になるトロイダル型無段変速機のスリップ防止装置を示す車両用パワートレーン及び制御システムの概略説明図である。
【図2】同実施の形態においてエンジンコントローラが、トロイダル型無段変速機のスリップ防止のために実行するエンジン出力制限制御及びトルクなまし制御のフローチャートである。
【図3】同エンジン出力制限のためのエンジン始動後トルクなまし制御の時間及びセレクト時フューエルカット・スロットル全閉制御の時間を例示するマップ図である。
【図4】参考例1におけるトロイダル型無段変速機の断面図である。
【図5】参考例1におけるトロイダル型無段変速機の第1トロイダル変速部側から見た側面図である。
【図6】第1実施例におけるトロイダル型無段変速機の断面図である。
【図7】参考例2における変速比無限大無段変速機の断面図である。
【図8】エンジン水温と、オイルパン内油温と、転動面温度と、温度センサの関係を比較して示す特性線図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a device for preventing slipping in a power roller contact ellipse of a toroidal-type continuously variable transmission.
[0002]
[Prior art]
A toroidal-type continuously variable transmission usually has a power roller that is constricted between input and output cone disks arranged coaxially and is configured to transmit the rotation of the input and output cone disk to the output cone disk via the power roller. It is normal. Such transmission is performed by shearing an oil film sandwiched between contact ellipses between the input / output disk cone disk and the power roller.
[0003]
By the way, the thickness of the oil film in the contact ellipse depends on the temperature of the contact ellipse, and the thickness of the oil film increases because the viscosity of the hydraulic oil is high at low temperatures. As the oil film thickness of the contact ellipse increases, the area of the contact ellipse increases and the surface pressure here decreases, so that the traction force between the input / output cone disk and the power roller decreases. As a conventional technique for preventing slip generated due to the reduction in the traction force, for example, a technique described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-98965 is known.
[0004]
In this publication, the slippage of the power roller is prevented by performing torque smoothing control and N range upper limit engine rotation control for a predetermined time determined by the oil temperature (oil temperature in the oil pan) at the time of starting the engine. Is realized.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, the above-described prior art has the following problems. That is, when the engine is started and the oil temperature of the oil pan is low, it is uniquely estimated that the temperature of the rolling surface is low. Even when the engine is started, the oil temperature is low and the temperature of the rolling surface is low. In particular, no consideration is given to the situation where the temperature of the rolling surface changes, in particular, the temperature of the rolling surface changes under the influence of the outside air temperature.
[0006]
FIG. 8 is a characteristic diagram showing the relationship between engine water temperature, oil pan temperature, and rolling surface temperature. As shown in the figure, when the torque smoothing control and the N range upper limit engine rotation control are performed when the temperature is equal to or lower than the control start temperature T, the actual rolling contact surface temperature becomes the control start temperature when control is performed based on the oil pan oil temperature. In spite of being sufficiently higher than the above, the above control is performed at the point A where the oil pan temperature becomes T.
[0007]
That is, even when the oil temperature is low, the rolling surface temperature is high to some extent, and the torque smoothing control to prevent slipping is used in the prior art, even when the engine is started, which does not cause the power roller to slip. There was a problem that the running performance was deteriorated.
[0008]
The present invention has been made paying attention to the above-mentioned problems, and the purpose thereof is to accurately detect the temperature in the power roller contact ellipse of the toroidal-type continuously variable transmission, thereby deteriorating traveling performance. An object of the present invention is to provide a slip prevention device for a toroidal continuously variable transmission that can prevent slippage of a power roller.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the first aspect of the present invention, there is provided a combination of an engine having an electronically controlled throttle valve capable of changing the relationship of the throttle opening with respect to the accelerator pedal depression amount, and a toroidal continuously variable transmission. When the surface temperature of the power roller contact ellipse of the toroidal continuously variable transmission is below a predetermined value, the engine output is prevented so that the power roller of the toroidal continuously variable transmission does not slip. In the anti-slip device for a toroidal-type continuously variable transmission that restricts, a bearing support member that is adjacent to the toroidal transmission unit and is fixed to the transmission housing and rotatably supports the transmission output shaft via a bearing is provided. The surface temperature of the bearing support member on the outer peripheral side of the bearing support portion adjacent to the toroidal transmission portion. Characterized in that a temperature detecting means for output.
[0012]
Operation and effect of the invention
The anti-slip device for a toroidal continuously variable transmission according to
[0015]
The
[0016]
The target throttle opening y is calculated by an engine controller (ECU) 6, and the
[0017]
The
[0018]
FIG. 2 is a flowchart showing torque smoothing control and N-range upper limit engine rotation control executed in the embodiment of the present invention. The torque smoothing control is the same as the control described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-98965, and a description thereof will be omitted.
[0019]
In
[0020]
In
[0021]
In
[0022]
In
[0023]
In
[0024]
In
[0025]
In
[0026]
In
[0027]
In
[0028]
The torque smoothing control is the same as the control described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-98965, and a description thereof will be omitted. Here, in order to perform slip prevention, how to accurately estimate the temperature of the rolling surface is an issue, so the temperature sensor will be described in detail below.
[0029]
( Reference Example 1 )
FIG. 4 is a cross-sectional view of the toroidal continuously variable transmission in Reference Example 1 . The first
[0030]
[0031]
Rotation input from a power source (not shown) is transmitted from the
[0032]
In the vicinity of the
[0033]
(Temperature sensor mounting position)
A
[0034]
(First embodiment) FIG 6 is a sectional view of a toroidal type continuously variable transmission in the first embodiment according to the present invention. The description of the same configuration as that of Reference Example 1 is omitted, and only different points will be described in detail.
[0035]
(Temperature sensor mounting position)
A
[0036]
(Third embodiment)
FIG. 7 is a cross-sectional view illustrating a configuration of an infinitely variable transmission continuously variable transmission according to Reference Example 2 . In the reference example 1 and the first embodiment, the toroidal type continuously variable transmission applied to the rear wheel drive vehicle has been described, but in the reference example 2 , the infinite gear ratio continuously variable transmission applied to the front wheel drive vehicle is described. To do.
[0037]
First, the structure will be described. 60 is a toroidal transmission, 64 is a low clutch, 65 is a planetary gear mechanism, 67 is a high clutch, and 69 is a differential. The rotation input from the
[0038]
The infinitely variable transmission of the front wheel drive vehicle is configured by connecting / disconnecting the low clutch 64 and the
[0039]
A
[0040]
As described above, in the slip control device for the toroidal type continuously variable transmission in the first embodiment of the present invention and the reference examples 1 and 2 , the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic explanatory diagram of a vehicle power train and a control system showing a slip prevention device for a toroidal-type continuously variable transmission according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a flowchart of engine output restriction control and torque smoothing control executed by the engine controller for preventing slipping of the toroidal-type continuously variable transmission in the embodiment.
FIG. 3 is a map diagram illustrating a time for torque smoothing control after engine start for limiting engine output and a time for fuel cut / throttle fully closed control during selection;
4 is a cross-sectional view of a toroidal continuously variable transmission in Reference Example 1. FIG.
FIG. 5 is a side view of the toroidal-type continuously variable transmission according to Reference Example 1 as viewed from the first toroidal transmission unit side.
FIG. 6 is a cross-sectional view of the toroidal continuously variable transmission in the first embodiment.
7 is a cross-sectional view of a continuously variable transmission with an infinite gear ratio in Reference Example 2. FIG.
FIG. 8 is a characteristic diagram showing a comparison between the relationship between the engine water temperature, the oil temperature in the oil pan, the rolling surface temperature, and the temperature sensor.
Claims (1)
トロイダル型無段変速機との組み合わせになる車両用パワートレーンから構成され、前記トロイダル型無段変速機のパワーローラ接触楕円の表面温度が所定温度以下のとき、トロイダル型無段変速機のパワーローラがスリップすることのないようエンジン出力を制限するトロイダル型無段変速機のスリップ防止装置において、
トロイダル変速部と隣接するとともに、変速機ハウジングに固定され、軸受を介して変速機出力軸を回転可能に支持する軸受支持部材を設け、
前記軸受支持部材の軸受支持部外周側であって、トロイダル変速部と隣接する側に前記表面温度を検出するための温度検出手段を設けたことを特徴とするトロイダル型無段変速機のスリップ防止装置。An engine with an electronically controlled throttle valve capable of changing the relationship of the throttle opening to the accelerator pedal depression amount;
A power roller for a toroidal-type continuously variable transmission, comprising a power train for a vehicle that is combined with a toroidal-type continuously variable transmission, and when the surface temperature of the power roller contact ellipse of the toroidal-type continuously variable transmission is below a predetermined temperature In the anti-slip device of the toroidal type continuously variable transmission that limits the engine output so that the engine does not slip,
A bearing support member that is adjacent to the toroidal transmission unit and is fixed to the transmission housing and rotatably supports the transmission output shaft via the bearing,
A slip prevention for a toroidal continuously variable transmission, characterized in that a temperature detecting means for detecting the surface temperature is provided on the outer peripheral side of the bearing support part of the bearing support member and adjacent to the toroidal transmission part. apparatus.
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