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JP3736587B2 - 洗浄殺菌ユニット - Google Patents

洗浄殺菌ユニット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は病院等の医療機関で用いる医療用機材の洗浄殺菌装置に関し、単一の機器で洗浄殺菌に必要な殆ど全ての工程を自動的にまかなえるユニットを提供する技術に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種洗浄殺菌装置は、予洗浄,洗浄,殺菌,薬品による表面処理,水切り乾燥等の必要工程を工程別にそれぞれ単独の機械で処理するものが多く、例えば洗浄機能についても、食器洗い機と類似の方法でノズルから洗浄水を噴射する構造のものや水槽に被洗浄物を浸漬し超音波を用いて洗浄するもの及び一部の複合機能をもった機器が存在していた。これらの機器は例えば外科用機材の洗浄殺菌の際、工程別に人手による搬送の手間がかかるばかりか、雑菌の付着や作業員の感染等多くの問題があり、さらに設置スペースを多く必要とする等の不便が顕著であった。
【0003】
また近年、浸漬式予洗浄,超音波洗浄,すすぎ,熱水殺菌,乾燥の工程をコンベア等の搬送具で結んで処理する装置も出現したが、このものでは、洗浄能力に不十分な点があり、さらに多種多様の被洗浄殺菌物を画一的に処理するため、工程内容の選択余地が少なくて使用上不便であるばかりか設置スペースの面積とくに長さが大きく、且つ価額的にも高価となるため、ごく一部の大病院しか設置できないものであった。
【0004】
さらに、最近の衛生基準の強化に伴い、前記した従来の技術による洗浄殺菌水準での低さが問題となり、従来機器で処理しても例えば注射器や試験管やハサミ等で衛生上再使用が困難なため、1回の使用で捨てられていた機材も多く経費に無駄を発生させていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術による装置では、それぞれ単独に幾多の種類があり実際に使用されているが、上記したような問題点が多く、また最近の衛生思想の向上や院内感染防止策の強化に対しては甚だ不十分な技術内容であった。
【0006】
そのため洗浄殺菌の水準の向上と併せて全工程の一括自動化を図り、省人化,省スペース化,二次感染の防止,工程の選択性の向上,設備費用や使用経費の削減を意図して、その目的にかなう洗浄殺菌ユニットを提供すべく、比較的設置面積の少ない本体の中に従来必要とされていた全ての工程が継続的自動的作動する機構と、従来技術で実用化されていなかった強力洗浄機能を付加すると共に殺菌能力の向上を策し、且つ対象物に応じた幾多の選択機能をもった装置にすることを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために請求項1の発明は、被洗浄殺菌物を収納する籠を載置するラックを具備し、このラックは洗浄殺菌ユニット本体の一部に設けた扉を有する開口部より出し入れ自在にすると共に、洗浄殺菌ユニット本体には、被洗浄殺菌物を処理するための、上部および側面からのジェット水流供給装置と、この水流への洗剤や薬品の供給装置を設け、ラックを選択可能な所定の時間水没させるための1基の水槽を洗浄殺菌ユニット本体内に設け、この水槽は選択可能な所定の自動的作業工程に従い給排水ができる構成とし、ラックの水没時には、水槽内に超音波を発生させる機能と、水没水に洗剤や薬品を供給できる機能と、水没水の温度を摂氏90度以上に加熱制御できる機能を有し、選択可能な一連の洗浄殺菌工程、すなわち、被洗浄殺菌物の水による予洗浄,ジェット水流による洗浄,超音波による洗浄,加熱殺菌,すすぎ洗いと、別に備えた供給装置からの純水等の清浄水による仕上げすすぎを行い、さらに必要があれば防錆潤滑目的の薬品処理等の工程を終了した後、この洗浄殺菌ユニット本体に設置の熱風乾燥機からの熱風により被洗浄殺菌物が乾燥できるようにし、これらの全工程を自動的に行うためのセンサーと電子的制御装置及び前記の各機能を具備した本体を単一体にまとめたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1記載のものにおいて、被洗浄殺菌物を収納する籠またはこの籠を載置するラックが、ラックまたは籠を載せたカート等の移動運搬具から洗浄殺菌ユニットの処理室内に移入出できるよう、コンベア等の搬入出装置をユニット本体に付加できる構成としたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1あるいは請求項2記載のものにおいて、ラックの水没洗浄工程中に超音波洗浄等の洗浄作用と併行あるいは単独に、水槽に一定時間洗浄水を送り込み水槽に設けた溢水管より排水させる流し洗い機能を付加したことを特徴とするものである。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のものにおいて、紫外線照射やオゾンまたはオゾン水利用装置等の殺菌機能強化装置を付加したことを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のものにおいて、超音波発生器は被洗浄殺菌物を水没させる水槽の2カ所にそれぞれ超音波が対向して伝波するように設置し、一方の超音波発生器が作動中は他方の超音波発生器が作動を停止するように動作し、この動作を一定時間交互に繰り返すようにしたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載のものにおいて、前記のラックを選択可能な所定の時間水没させるための1基の水槽には、側面に扉を設けラックの出し入れを可能としたことを特徴とするものである。
また請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載のものにおいて、前記水槽に供給する気泡や水流を発生させる装置を付加したことを特徴とするものである。
【0012】
請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載のものにおいて、前記ラックに回転式ないし固定式の放射状ジェット水流噴射管を設け、請求項1に示すジェット水流供給装置の出水管とこの噴射管入り口が必要な期間のみ連絡されて、ラックの必要とする各段にジェット水流が放出されるようにしたことを特徴とするものである。
また請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載のものにおいて、被洗浄殺菌物を収納する籠を載置するラックは、制御のプログラムに従って昇降または揺動する機構を備えたことを特徴とするものである。
【0013】
【発明の作用および効果】
請求項1の発明によれば、医療機関で使用する手術用機材,麻酔用機材,内臓検査用機材,スリッパ等多種多様の被洗浄殺菌物に対して、1台のユニットで効率よく処理するため、比較的大きな付着物に対して洗浄効果の高いジェット水流による洗浄作用と、微細な汚れに対して効果的な被洗浄物を浸漬しての超音波洗浄による洗浄作用の両方を洗浄工程に組入れ、洗浄効果をより確実なものにしたことに第1の特徴がある。
【0014】
次に第2の特徴としては、ジェット水流用の水と浸漬槽用の水の両方に洗剤,リンス剤,その他薬品を供給でき、また両方とも使用する水が市水と純水等の清浄水に工程に応じて自動的に切り替え供給できるようにし、さらに水の加熱装置を備え、とくに浸漬槽の水は摂氏90度以上に加熱できるので、高温ジェット水流による殺菌よりも確実であり、予洗浄から洗浄,殺菌,すすぎ,薬品処理までの各工程に適切に対応できるようにした点にある。
【0015】
第3の特徴としては、機器本体と電子的制御装置を一体化して、各工程のプログラムや工程内容の選択ができ、最終の乾燥工程まで人手に触れることなく自動的に処理できるようにしたので、多種多様な被洗浄殺菌物の処理が便利で且つ衛生的なことがあげられる。なお、選択した内容および工程の進行状況は一体化した機器の一部に設けたディスプレイで表示できる。また、リモートコントロールと遠隔表示の設置も可能である。
【0016】
第4の特徴としては、水槽はプログラムに従って給排水をできるので1基のみで各種の洗浄,殺菌,すすぎ,薬品処理に使用でき、装置が小型で簡単となり、設置スペースも少なくてすむという点にある。
【0017】
請求項2の発明によれば、この洗浄殺菌ユニットへの被洗浄殺菌物の出し入れを、的確且つ省人的衛生的に行うための手段として、例えばローラーコンベア等の運搬具を洗浄殺菌ユニット内の処理室への出入口に接続できるような本体構成にすることを特徴としている。
【0018】
請求項3の発明によれば、被洗浄殺菌物の種類によってはいわゆる流水洗浄方式が適当と思われる場合があるため、水槽に溢水処理管を設けて一定時間流水洗浄ができるようにしたもので、特殊な感染症病原菌の付着物等の処理に対して他の被処理物への汚染を防ぐにも有効な手段である。
【0019】
請求項4の発明によれば、特殊なヴィールスの付着対応等殺菌能力を強化する必要性のある場合、熱湯浸漬および熱風による殺菌処理の補完機能として紫外線照射装置を付加したり、オゾンまたはオゾン水処理機構や薬品による殺菌機能を付加するものである。
【0020】
請求項5の発明によれば、超音波による浸漬洗浄の際、被洗浄物の形状や洗浄籠の状態によっては、超音波の届きにくい箇所が存在するため、部分的に洗浄効果が弱くなる場合を想定して洗浄用の水槽に多数の超音波発生器を取付け、その各々の作動を個別に選択できるようにして、より効果的な洗浄作用を得ることを目的とした発明である。
【0021】
請求項6の発明によれば、水槽に扉を設けて被洗浄殺菌物の入った籠やこの籠を載置したラックを直接水槽内に出し入れできる構成とし、この水槽の上部および水槽内側面2方向からのジェット水流により、水槽内に水を張ることなく予洗浄や、ジェット水流洗浄や、最後乾燥工程等を行うが、一連の洗浄殺菌工程の中の主要工程では、水槽に水を入れ、超音波洗浄を含む洗浄殺菌等の工程を行わしめるものである。
【0022】
従って、ラックの工程に応じた移動が殆ど必要なくなり、ユニットの大きさも小さくできる効果がある。また、水槽自体の位置をユニット本体の上部に設けることが可能となるので、水槽に対する給排水管や自動弁等の要素部材を水槽下部に設置でき、省スペースとなるばかりか保守点検作業も便利となるという効果を伴うものである。
【0023】
請求項7の発明によれば、水槽内での洗浄効果をより大きくし、とくに超音波で除去しにくいやや大きい汚物を除去するため気泡や、供給水の圧力を利用しあるいは水槽内に設けたパルセータ等の水流発生器により洗浄すべき機材に水流を衝突させるものである。
【0024】
請求項8の発明によれば、前記のラックに回転式ないし固定式の放射状に噴流を発生させ得る多数のノズルを設けたジェット噴流噴射管を設け、前記ユニットの内面に設けたジェット噴流供給管の出口とこの噴射管の入り口が、ラックの移動装置によって必要な期間のみ連絡する構成とし、そのためラックの必要な各段にジェット水流が噴出されるようになるので、複雑な形状や多量の被洗浄物に対しても水槽での洗浄効果とあいまってより大きな洗浄効果が期待できるものである。
【0025】
請求項9の発明によれば、前記ラックは前記水槽の位置および被洗浄殺菌物の形状によって、制御のプログラムに従って昇降または揺動する機構を備えることで、水槽への浸漬を確実ならしめ、また揺動することにより洗浄効果の向上が期待できるものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
次にこの発明の実施の形態を図1〜図2を参照しつつ説明する。
図1はこの発明の洗浄殺菌ユニットの1つの実施形態の断面を示す正面図である。図2は同じく側面図で、水槽に水が入っていない状態を示す。また図3は同じく側面図で水槽に水が入っている状態を示している。
被洗浄殺菌物を収納する籠1を載置するラック2は、洗浄殺菌ユニット本体3の一部に設けた扉23を有する開口部4から挿入出用のレール5によって洗浄殺菌ユニット本体内に挿入され、作動スイッチを押すことによって扉が閉じ洗浄殺菌処理工程が開始される。 洗浄殺菌工程やプログラムは制御部6に設けた選択ボタンにて所定の範囲内で選択できるが、典型的な方法としては先ず給水弁7が電子的信号を受けて開き、弁7および温度調節機能を備えるヒータ8を経て上部のジェット水流供給装置10と側面からのジェット水流供給装置11より、噴出ノズル12,12’によって被洗浄殺菌物が予洗浄される。この際の水温は血液の付着を考慮して摂氏40〜50度が適当である。
【0027】
次にジェット水流による洗浄が行われるが、その際洗剤供給装置13から洗剤を制御のプログラムにより供給し、ポンプ38によって三方切替弁43を経て洗浄液の循環洗浄ができる構成となっている。予洗浄および洗浄工程は1回に限らないしその都度排水弁9を開いて下水への排水を行うが、この工程の後再度弁7を開いて水槽15に水をセンサー14が作動する高さまで図3に示すように供給する。この水位は少なくとも被洗浄殺菌物を収納する籠1が水没する高さにすべきである。続いて水槽内の水を蒸気管16から弁17を経て水槽加熱器18による蒸気加熱あるいは電気ヒータ(図示せず)等の加熱体により加熱しつつ、個別に作動を選択できる超音波発生器19,19’からの超音波にて洗浄を行う。この超音波は通常28,45,100HZ等の周波数選択機能を有する。その際洗剤供給装置13からの洗剤を必要に応じて自動的に水槽の水に供給することが可能である。なお超音波発生器は1個でもよい場合がある。
【0028】
また上記の水槽洗浄を水温の上昇なく実施することもプログラムの設定により可能となっている。
水槽での洗浄が終了した後、排水弁9を開いて一旦排水し再び水を水槽に供給する動作と洗浄工程の一部または全ての動作の併用にて2〜3回のすすぎを行うがすすぎの最終工程では弁20を開いて純水等の清浄水を供給してのすすぎを行うのが望ましい。その際殺菌力向上や潤滑防錆目的等の薬品を薬品供給装置21から導入することもできる。その後水槽の水温が摂氏90度以上、通常は摂氏97度になるよう制御して加熱3〜5分間殺菌工程を行うが、この工程終了後は弁9を開いて排水を行い、続いて熱風発生器22から熱風を送り乾燥工程に移る。水槽でのすすぎが不十分の場合は予めプログラムを設定しておき、図2に示す状態において高温のジェット水流にてすすぎを行い熱風乾燥することが可能であり、その際のすすぎ用純水等の清浄水に前記の薬品を混入して供給することも可能である。全工程が終了すると扉が開き籠を取り出すこととなる。
【0029】
図2において扉23は図のように水槽がユニット本体の上部にある請求項6に記載の構成の場合は、水槽15に対して、扉を閉じた際水封構造となるよう構成するが、洗浄等の動作時に若干の水が扉から漏れても下方の水受けパン(図示せず)から排水管と連絡する下水に放出できる構造となっている。
また、図示しないが水槽をユニット本体の下部に設け、ジェット水流による処理後請求項9の構成のようにラックを下方に移動して水槽に水没し得る構成とした場合は、扉23はジェット水流の外部への漏水抑えとしての機能を有し、扉内面に付着した水はジェット水流からの水とともに水槽に滴下する構成となる。水没洗浄殺菌動作終了後はラックが上方に移動し、さらにすすぎと薬品処理および乾燥動作を行うことも可能である。なお、ラックは揺動装置24によって洗浄動作中揺動することが可能な構成も考えられる。
【0030】
前記ラックの処理室への出し入れには当然扉23の開閉動作を伴うが、ラックのレール5と位置的に適合するよう請求項2に示したコンベア25を前記ユニット本体に付加できる構成も可能である。また、扉23およびコンベア25は図2に示すような前方1カ所にとどまらず、例えば処理室内をラックが通過できるよう扉を後方にも設ける構成も考えられる。
【0031】
図1において水槽での洗浄方法としては、用途によっては請求項3に示した流し洗いをプログラムにて選択し、この動作中は常時給水と水槽上部の溢水管26からの排水を行うことができる構成としてある。
また、請求項4に示した紫外線照射管27、オゾン発生器28、オゾン水供給装置29も必要に応じて設置できる構成である。
【0032】
請求項5および請求項6に示した発明は、前述の説明の構成によって既に明かとなっている。
また請求項7の発明の実施形態は、図1および図2に示す水流発生部30および気泡発生部31によって効果的に実施できる。
【0033】
請求項8の発明の実施形態は図1のジェット水流噴出管32をジェット水流供給管33と連絡する構成によって可能である。
なお図1において34は排気筒、35は空気フィルタ、36は熱風の循環を可能にするための切替弁、37は送風機である。39は純水等の清浄水供給管、40は気泡発生用の空気供給管、41はフィルタ、42は気泡開閉弁、44は中間弁、45はオゾン水供給用の開閉弁、46は水槽への給水口、47は排水管、48は給水管である。
【0034】
この発明の実施の形態は上記した実施例に限定されるものではなく、特許請求範囲に示した概念の範囲において、各種の実施の形態が考えられる。
例えばラックは2段に限定されてなく1〜多段に構成することが可能であり、被洗浄殺菌物を収納する籠の形態も図示のものから変更しても差し支えない。また洗浄や殺菌およびすすぎに使用する水の種類や工程の内容および工程のプログラムも必要に応じて適宜選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】洗浄殺菌ユニットの断面を示す正面図
【図2】洗浄殺菌ユニットの断面を示す側面図
【図3】洗浄殺菌ユニットの主に水槽部の断面を示す側面図
【符号の説明】
1…被洗浄殺菌物を入れる籠
2…ラック
3…洗浄殺菌ユニット本体
6…制御部
8…ヒータ
14…水位センサー
15…水槽
19,19’…超音波発生器
22…熱風発生器
23…扉
24…ラック搖動装置
25…コンベア
26…溢水管
28…オゾン発生器
30…水流発生部
31…気泡発生部
32…ジェット水流噴出管
33…ジェット水流供給管

Claims (9)

  1. 被洗浄殺菌物を収納する籠を載置する ラックを具備し、このラックは洗浄殺菌ユニット本体の一部に設けた扉を有する開口部より出し入れ自在にすると共に、洗浄殺菌ユニット本体には、被洗浄殺菌物を処理するための、上部及び側面からのジェット水流供給装置と、この水流への洗剤や薬品の供給装置を設け、ラックを選択可能な所定の時間水没させるための1基の水槽を洗浄殺菌ユニット本体内に設け、この水槽は選択可能な所定の自動的作業工程に従い給排水ができる構成とし、ラックの水没時には、水槽内に超音波を発生させる機能と、水没水に洗剤や薬品を供給できる機能と、水没水の温度を摂氏90度以上に加熱制御できる機能を有し、選択可能な一連の洗浄殺菌乾燥工程、すなわち、被洗浄物の水による予洗浄、ジェット水流による洗浄、超音波による洗浄、加熱殺菌、すすぎ洗いと、清浄水供給装置から供給される純水または蒸留水による仕上げすすぎを行い、その後洗浄殺菌ユニット本体に設置の熱風乾燥機からの熱風により被洗浄殺菌物が乾燥できるようにし、これらの全工程を自動的に行うためのセンサーと電子的制御装置及び前記の各機能を具備した本体を単一体にまとめたことを特徴とする洗浄殺菌ユニット。
  2. 請求項1に記載のものにおいて、被洗浄殺菌物を収納する籠またはこの籠を載置するラックが、ラックまたは籠を載せたカート等の移動運搬具から洗浄殺菌ユニットの処理室内に移入出できるよう搬入出コンベア装置をユニット本体に付加する構成としたことを特徴とする洗浄殺菌ユニット。
  3. 請求項1あるいは請求項2に記載のものにおいて、ラックの水没洗浄工程中に超音波洗浄等の洗浄作用と併行あるいは単独に、水槽に一定時間洗浄水を送り込み水槽に設けた溢水管より排出させる流し洗い機能を付加したことを特徴とする洗浄殺菌ユニット。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のものにおいて、紫外線照射やオゾンまたはオゾン水利用装置等の殺菌機能強化装置を付加したことを特徴とする洗浄殺菌ユニット。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のものにおいて、超音発生器は被洗浄殺菌物を水没させる水槽の少なくとも2カ所にこの水槽内の水に超音波が伝わるよう設置し、各々の超音波発生器の作動状態を個別に選択できるようにしたことを特徴とする洗浄殺菌ユニット。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のものにおいて、前記のラックを選択可能な所定の時間水没させるための1基の水槽には、側面に扉を設けラックの出し入れを可能としたことを特徴とする洗浄殺菌ユニト。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のものにおいて、前記水槽に供給する気泡や水流を発生させる装置を付加したことを特徴とする洗浄殺菌ユニット。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のものにおいて、前記ラックに回転式ないし固定式の放射状ジェット水流噴射管を設け、請求項1に示すジェット水流供給装置の出水管とこの噴射管入り口が必要な期間のみ連絡され、ラックの必要とする各段にッジェット水流が放出されるようにしたことを特徴とする洗浄殺菌ユニット。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のものにおいて、被洗浄殺菌物を収納する籠を載置するラックは、制御のプログラムに従って昇降または揺動する機構を備えたことを特徴とする洗浄殺菌ユニット。
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