JP3728322B2 - キャップ付きランプ - Google Patents
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Description
このランプ容器を取囲み且つこのランプ容器の前記第1ネック状部分に固定されたガラスの外囲容器と、
この外囲容器のまわりをクランプするクランプ区域が設けられた金属のクランプ部材と、
前記電流導体に夫々接続された電気接点と、前記クランプ部材に溶接された金属の固定部材とが設けられたランプキャップと
を有するキャップ付きランプであって、前記クランプ部材が、前記外囲容器に触れない溶接区域を有し、この溶接区域に前記固定部材が溶接により固定されているキャップ付きランプに関するものである。
このようなキャップ付きランプは、米国特許明細書第5,320,562号より既知である。このランプは、特に電気素子がイオン化可能な封入物内の一対の電極である場合に車輛用のヘッドランプとして用いることができるが、代りに、その他の光学用途に用いることもできる。前記のランプは、比較的寿命が長く、略35Wの比較的小さな消費電力で大きな光束を有するという利点をもつ。光は、数ミリメートル以下例えば4.5mmだけ離間された電極の間に発生されるので、ランプは非常に大きな輝度を有し、発生された光は、リフレクタ及び場合によってはレンズにより極めて良好に1つのビームに集中させることができる。ランプ容器は、電極間の中心で例えば1〜3mmの直径とした比較的小さな内径と略4.5〜9mmの長さとを有する。
ランプ容器のまわりの外囲容器は、該外囲容器がランプ容器の第1ネック状部分に結合例えば融着される狭窄部を有する。外囲容器は、第2ネック状部分にも結合することができ、或は例えば、第2ネック状部分から外部に出る電流導体のまわりを把持する狭窄部を有することができる。
固定部材は、ランプ容器の移動又は回転又は傾斜又はこれらの任意の組合せを行うことにより、電気素子をランプキャップの基準点に対して所定の位置にもたらした後に、クランプ部材に溶接される。
前記の米国特許明細書における外囲容器のまわりの金属のクランプ部材は、該クランプ部材が関連のネック状部分に直接接するようにした構造に代る手段を形成している。この構造は、例えば欧州特許出願公開第0570068号明細書、欧州特許出願公開第0581354号明細書及び欧州特許出願公開第0579326号明細書からも知られているような外囲容器を有するランプ並びに外囲容器のないランプに使用することができる。後者のタイプのランプは、例えば米国特許第5,216,319号明細書、米国特許第5,378,958号明細書及び欧州特許出願公開第0579313号明細書からも知られている。
先に出願された欧州特許出願第94201416.8号(米国特許第5,646,471号に対応)によれば、冒頭に記載した種類のランプにおいて、外囲容器の狭窄部に隣接して該外囲容器につまみ封止部が設けられ、このつまみ封止部にクランプ部材が当接し、これによりランプ容器がランプキャップにより保持されるようになる。
先に出願された欧州特許出願第94201318.6号(米国特許第5,646,471号に対応)には、コーティングが外囲容器に施され、このコーティングによって、リフレクタで形成されたビーム中での寄生光の発生が防止されるようにした冒頭記載の種類のランプが記載されている。耐久性及び高い光吸収性に関して好ましい特性を有する上述した目的のコーティングは、先に出願された欧州特許出願第94203276.4号(米国特許第5,619,102号)に記載されている。
先に出願された欧州特許出願第94203750.8号(米国特許第5,654,608号に対応)には、クランプ部材が、関連のネック状部分迄細く狭められているがそれとは触れないままで外囲容器上に設けられた冒頭記載の種類のランプが記載されている。ランプキャップの固定部材は、その細い部分でクランプ部材を把持している。この特許出願による構造では、電気素子からランプキャップ迄或る距離がある場合、クランプ部材の細く狭められた部分を固定部材と溶接接合しうるようにするために、外囲容器を比較的短かくする必要があるという制限がある。
先に出願された欧州特許出願第94203554.4号(米国特許第5,541,471号に対応)には、外囲容器が、セリウム、チタン、ユーロピウム及びアルミニウムでドープされた紫外線吸収石英ガラスで形成された冒頭記載の種類のランプが記載されている。
先に出願された欧州特許出願第95201107.0号には、外囲容器のつまみ封止部が外部の電流導体の領域でランプ容器の封止部に隣接するようにした冒頭記載の種類のランプが記載されている。外部の電流導体は、ランプ容器の封止部に埋込まれた金属箔に溶接されている。
欧州特許出願公開第0618609号(米国特許第5,479,066号に対応)には、円筒状のフランジ付きクランププレートがランプ容器上に存すると共に、溶接ラグを有する円筒状の固定部材がランプキャップ内に存在し、前記のラグがクランププレートに溶接されたキャップ付きランプが記載されている。前記の固定部材は、ランプキャップとの摩擦連結部を有する。
冒頭に記載した種類のランプのクランプ部材は、クランプされた外囲容器の周囲ガラスと接触しない領域すなわち溶接区域を有する。これによって、前記の領域において固定部材との溶接接合が行われた際の強い、極めて局所的な加熱によってガラスのひずみが生じてクラックや破損をきたすことが防止される。このようなクランプ部材は、例えば数ミリメートルの幅と厚さの小さな横方向寸法のガラス構成要素或は管のような中空のガラス構成要素を確実に固定して保持するのに極めて適している。
クランプ部材の一実施例では、冒頭に記載したランプのクランプ部材の、クランプされた外囲容器に触れない領域は、ランプ容器の長手方向でクランプ区域に隣接するクランプ部材の区域か、ランプ容器の長手方向で2つのクランプ区域の間にあるクランプ部材の区域である。
この既知のクランプ部材には、比較的細いネック状部分自体を取囲むように設計されたクランプ部材にくらべて、比較的太い外囲容器においてクランプするのに必要な比較的大きな寸法でクランプ部材を形成することが困難となるという制限がある。
本発明の目的は、信頼性があり、簡単で、実現するのが容易な構造を有する冒頭記載の種類のキャップ付きランプを提供することにある。
本発明は、前記クランプ部材が、その周囲にわたって前記クランプ区域内に分布された複数の溶接領域を有し、これらの溶接領域は、クランプされた外囲容器に触れず、またこれらの溶接領域には前記固定部材が溶接によって固定されているようにすることによって前記の目的を達成したものである。
本発明のランプは、簡単で、効率的で信頼性のある構造を有する。又、クランプ部材は例えば金属細条から容易に得ることができる。クランプ部材のクランプ区域は、ネック状部分の長手方向で見て、固定部材との溶接接合が行われる溶接区域と少なくとも実質的に一致している。したがって、クランプ部材は、円筒体であってその長手方向に延在するひだを有する円筒体とみなすことができる。ひだの凹部が相俟ってクランプ区域を形成し、ひだの隆起部が相俟って溶接区域を形成する。この場合、ひだの隆起部をもって、外囲容器と事実上同心的な円弧を形成するのが有利である。更に、ランプ容器は、ランプの組立中に固定部材に対する距離を変えることなしに、アライメントのためにクランプ部材と一緒に回転させることができる。この目的で、ひだの隆起部が全体で、例えば100°〜160°の円周角をなすようにするのが好ましい。ひだの凹部も、外囲容器との比較的大きな接触面を形成して外囲容器への局部的な高圧力を避けるために、円弧上にあるのが好ましい。
クランプ部材は、互いに対向し側方に突出する一対の溶接タグを有する屈曲金属細条とし、この金属細条を閉じて円筒状リングにするようにこれら溶接タグを互いに溶接するようにするのが有利である。特別な実施態様では、クランプ部材が、第1ネック状部分の延在方向で前記の溶接タグの対から分離した、このような溶接タグの他の(第2の)対を有するようにする。特にこの特別な実施態様では、更に、前記の溶接タグの2つの対の間に、互いに連結されない一対(第3の対)のタグを有するようにする。この第3の対は、これらのタグを工具で互いに引寄せることによって、円筒状リングを閉じている間、溶接さるべきタグを互いに対向させるのに用いることができる。この場合、関連の溶接タグへの溶接電極の力は溶接に最適な値に設定することができる。
クランプ部材は、例えば、溶接タグが存在する断面において、1つ或は数個のヘアピン状の開放ループを有することができる。このようなループは、溶接タグの対と直径上対向する位置に配置することができる。好ましくは、溶接タグの各対に対して1つのループを設ける。あるいは又、クランプ部材が、溶接タグの各対に対して、互いに対向する2つのループを有し、これらループが例えば溶接タグに対して対称的に配設されるようにすることもできる。これ等のループは、温度が上って熱膨脹した場合にクランプ力を永続させるのに寄与する。
固定部材は、ランプキャップ内に固定され且つ、クランプ部材に溶接される溶接ラグを有する円筒体とすることができる。これらの溶接ラグの各々は、該溶接ラグをクランプ部材の比較的大きな直径に適合させるために外向きの屈曲部を有することができる。しかし、これに代えて、溶接ラグを比較的大きな直径の円筒体から相互の方向に真直ぐに近づくようにすることもできる。
固定部材は、ランプキャップ内に固定、例えばクランプされた部材を保持する、相互の方向に向かう固定舌片を有することができる。あるいは又、固定部材は、ランプキャップの夫々の突起の後方に把持される歯付き凹所を有することができる。更に、固定部材は、相互の方向に向かうこのような固定舌片と、歯付き凹所との双方を有することも可能である。
電気素子は白熱体でもよく、この場合にはランプ封入物はハロゲンを有することができる。しかし、その代りに、電気素子を一対の電極とすることもでき、この場合にはランプは、非点灯状態において数バール例えば7バール(7×105パスカル)の圧力の例えばキセノンのような希ガスと、場合によっては水銀と一緒にした1種または数種のハロゲン化金属との封入物を有する。
外囲容器は、例えば、紫外線吸収性とすることができ、例えば紫外線吸収石英ガラスから形成することができる。
ランプキャップの接点は、コネクタ或はランプホルダーと接続するように、ランプキャップの外側にあるようにすることができる。しかし、これら接点をランプキャップの内側に位置させ、ランプキャップから外部に出るケーブルと接続するようにすることもできる。
図1において、キャップ付きランプは、気密に密閉され且つ夫々の封止部4,5を有する第1ネック状部分2とこれに対向した第2ネック状部分3とを有する石英ガラスのランプ容器1を有する。各電流導体6,7が、前記の封止部を通って、ランプ容器内に配設された電気素子8に、図ではイオン化可能な媒体内の一対の電極に導かれている。イオン化可能な媒体は、例えば水銀、キセノン及びハロゲン化金属を含むことができる。ガラスの外囲容器9が前記のランプ容器のまわりにあり、その第1ネック状部分に固着されている(図2)。この外囲容器は、図示のランプにおいては同様に第2ネック状部分に固着されている。電流導体7は、絶縁のために外囲容器9の横方向でランプキャップ30に連続するセラミックパイプ10で取囲まれている。
クランプ区域21を有する金属のクランプ部材20(図3,4参照)は、そのクランプ区域で外囲容器のまわりをクランプする。電気接点31と金属の固定部材32とをそなえた、例えば合成樹脂、例としてポリエーテルイミドのような熱可塑性合成樹脂より成るランプキャップ30が、クランプ部材20に溶接されている。その電気接点31は、夫々の電流導体6,7に接続されている。前記のクランプ部材20は外囲容器9と接触しない溶接区域22を有し、この溶接区域に固定部材32が、そのラグ35’上につくられた溶接継手によって溶接されている。図では、前記のラグ35’は、これ等ラグに所望のすき間を与えるように外向きに曲げられている。
クランプ部材20(図3,4参照)は、その周囲にわたりクランプ区域21内に分布配置された複数の溶接領域22を有し、これらの溶接領域は、クランプされた外囲容器9に触れず、これらの溶接領域には溶接によって固定部材が固定されている。
このランプの構造によれば、外囲容器をランプキャップ連結しうる限り、この外囲容器の直径を大きくしうる。
クランプ部材20は、第1ネック状部分2の延在方向に延びるひだを有する金属の細条で、このひだの隆起部が溶接領域22を形成する。前記の細条は、相互に対向し且つ側方に延在する溶接タグの対23を有し、これら溶接タグが互いに溶接される。
クランプ部材20は、第1ネック状部分の延在方向に見て、溶接タグの対23から離間した溶接タグの他の対24を有する。このようにすることによって、クランプ部材の外囲容器への結合が非常に安定になる。
溶接タグの対23及び24間には、結合されないタグの対25があり、この対25には、溶接タグが2つづつ互に溶接される前に金属の細条をリング状に閉じるために工具を当てることができる。
クランプ部材は、溶接タグを通るクランプ部材20の断面において、開いたヘアピン状となっているループ26を有する。図示の実施例では、クランプ部材は、前記の溶接タグに関して対称的に配されると共に溶接タグの各対に対して互に向き合った2つのこのようなループを有する。
溶接区域22は、夫々が略30°の円周角で、したがって全部で略120°すなわち100°と160°の間の円周角を有する。これらの円周角は事実上外囲容器と同心である。クランプ部材20が閉じられると、クランプ区域21はクランプ力で外囲容器を取囲み、内側円の円弧を形成する。この場合、これと同心的な外側円内に溶接領域22がある。
図5の固定部材32は、相互の方向に且つランプ容器1の方向に向いた固定舌片33を有する円筒体であり、これら固定舌片がこの固定部材をランプキャップ30内に固定保持する。前記の固定舌片33は、中央が空胴の壁部36に対接して固定されており、電流導体6がこの空胴を通って、開放空洞内に配置された中央ピン接点31迄延在している。完成したランプでは、溶接ラグ35は、相互の方向に且つクランプ部材の方向に向って真直ぐに延在する。
図6のランプキャップ40は突起44を有し、これらの突起に図7,8の固定部材42の歯付き凹所43を合わせることによりこれらをランプキャップ内に保持することができる。図6は、中央の空洞を囲む壁部46と、セラミックパイプ10で取囲まれた電流導体7(図1)が中央の空胴とは別にランプキャップ40の外側で環状接点31まで延在させるための空洞の壁部47とを示す。突起44は壁部47によって分けられている。
図7,8の固定部材42は歯付き凹所43を有し、これらを図6のランプキャップの突起44に取り付けることができる。この固定部材は、図1のセラミックパイプ10を収容する折り曲げ部48を有する。溶接ラグ45は、組立てられたランプにおいて、相互の方向に且つクランプ部材の方向に向って真直ぐに延在する。
図7は、固定部材が、相互の方向に且つ保持さるべきランプの方向に向けられた固定舌片43′をも有するようにした固定部材の変形を破線で示す。この変形は、この図示の例では固定舌片が図8で溶接舌片45と殆んど重なるので、この図8に示されていない。
【図面の簡単な説明】
図1はランプの側面図を示し、
図2は、ランプキャップに取付けられるべき第1図のランプ容器の側面図を示し、
図3は図1及び2のクランプ部材の拡大側面図を示し、
図4は、図3の矢印IVの方向より見たクランプ部材を示し、
図5は図1のランプキャップをその固定部材と共に一部断面図で示し、
図6は図5のランプキャップの別の実施例を示し、
図7は図6のランプキャップに対する固定部材を側面図で示し、
図8は、図7の矢印VIIIの方向から見た固定部材を示す。
Claims (11)
- 気密に密閉された石英ガラスのランプ容器であって、このランプ容器中に配設された電気素子に夫々導かれた電流導体が通る封止部を夫々有する互いに対向する第1ネック状部分及び第2ネック状部分を具える当該ランプ容器と、
このランプ容器を取囲み且つこのランプ容器の前記第1ネック状部分に固定されたガラスの外囲容器と、
この外囲容器のまわりをクランプするクランプ区域が設けられた金属のクランプ部材と、
前記電流導体に夫々接続された電気接点と、前記クランプ部材に溶接された金属の固定部材とが設けられたランプキャップと
を有するキャップ付きランプであって、前記クランプ部材が、前記外囲容器に触れない溶接区域を有し、この溶接区域に前記固定部材が溶接により固定されているキャップ付きランプにおいて、
前記クランプ部材は、その周囲にわたって前記クランプ区域内に分布された複数の溶接領域を有し、これらの溶接領域は、クランプされた外囲容器に触れず、またこれらの溶接領域には前記固定部材が溶接によって固定されていることを特徴とするキャップ付きランプ。 - 前記クランプ部材は、前記第1ネック状部分の延在方向に延在するひだを有する金属細条であり、前記ひだの隆起部が前記溶接領域を形成すると共に、前記クランプ部材は、互いに対向し且つ側方に延在し、互いに溶接された溶接タグの対を有する請求項1記載のキャップ付きランプ。
- 前記クランプ部材は、前記第1ネック状部分の延在方向で溶接タグの前記対から分離した溶接タグの他の対を有する請求の範囲2記載のキャップ付きランプ。
- 前記溶接タグの2つの前記対の間に、連結されないタグの対が存在する請求の範囲3記載のキャップ付きランプ。
- 前記溶接タグを通る前記クランプ部材の断面で見て開放したヘアピン状ループが存在する請求の範囲2〜4の何れか一項記載のキャップ付きランプ。
- 前記溶接領域は、前記外囲容器と事実上同心的な円弧上にある請求の範囲1または2記載のキャップ付きランプ。
- 前記複数の溶接領域が全体で100°〜160°の円周角を覆う請求の範囲6記載のキャップ付きランプ。
- 前記固定部材は、相互方向に且つ前記ランプ容器の方向に向けられた固定舌片を有する円筒体であり、これら固定舌片がこの固定部材を、前記ランプキャップ内に固定した状態に保つ請求の範囲1または2記載のキャップ付きランプ。
- 前記固定部材は、歯付き凹所を有する円筒体であり、これら歯付き凹所が前記ランプキャップの各突起に固定された状態に保たれている請求の範囲1または2記載のキャップ付きランプ。
- 前記固定部材は、該固定部材を前記ランプキャップ内に固定された状態に保つ固定舌片をも有する請求の範囲9記載のキャップ付きランプ。
- 前記固定部材は、前記クランプ部材に向って真直ぐに延在する溶接ラグを有する請求の範囲8又は9記載のキャップ付きランプ。
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