JP3728151B2 - 曲面形状測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明の曲面形状測定装置は、レンズや鏡などの曲面形状を例えば1マイクロメートル以下の高精度で測定する曲面形状測定装置に関するもので、特に比較的曲率の小さい形状、例えば平面ミラーなどの測定を対象としたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の曲面形状測定装置としては特許公開平05-240624に公開されている装置が知られている。図16、17は従来の装置および動作を示す図である。
【0003】
従来の装置は2つの光源111a、111bを有し、2本の光ビームを被測定物122の2カ所にあて、反射した光ビームの方向をレンズ116とポジションセンサ117で測定する。被測定物122は回転テーブル123の上に載せられている。回転テーブル123は一方向に移動可能なスライドテーブル124に載せられており、制御手段が被測定物の接線角が常に測定可能角度範囲に入るよう、スライドテーブルと回転テーブルを制御している。
【0004】
上記測定配置で測定されるのは反射した光ビーム方向、即ち被測定物の形状の接線角の変化量に相当するので、各傾き状態でのデータを全測定区間において2回積分すると、被測定物の表面形状を算出することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記装置には以下の問題があり、精密な測定を行うことが困難であった。
【0006】
一番目は光源に関する問題で、測定が光源の発生する光ビームの方向のふらつきや、経時的光量変化等の誤差要因に敏感なことである。従来装置では光源が2つあるので、測定誤差を更に大きくする要因となっている。
【0007】
二番目は構成の複雑さの問題で、光源が2つあるため光学的な構成が複雑であると同時に、ポジションセンサが1つのため、2つの光ビームを検出するために、光源を交互に明滅させて測定するといった複雑な制御が必要である。
【0008】
三番目は電気信号検出上の問題で、ポジションセンサは1つでも、信号がそれぞれの光源について出力されるため2つ存在する」ことである。ポジションセンサの検出信号は必ず電気的なノイズを含んでいるため、信号を2つ使用すると測定誤差が大きくなってしまう。
【0009】
四番目は演算処理上の問題で、ポジションセンサーの出力する信号が2つあるため、両者の信号の差をとる演算装置が必要で、演算誤差が含まれる上に構成が複雑となる。
【0010】
五番目は装置環境上の問題で、被測定物の姿勢の変化により被測定物の重力変形の状態が変化することがあげられる。測定中に被測定物の形状が変化すると、測定誤差は更に大きくなる。
【0011】
本発明は上記の問題点を鑑みてなされたもので、本発明の第1の目的は、光源を1つとする構成を取って、光源の与える光量変動等の誤差の影響を小さくすることである。
【0012】
本発明の第2の目的は、光源の発生する光ビームの進行方向を安定させ、光源に起因するポインティングスタビリティの測定誤差に対する影響を少なくすることである。
【0013】
本発明の第3の目的は、ポジションセンサの出力信号を1つとして構成を簡単にし、ポジションセンサの電気ノイズに起因する測定誤差への影響を少なくすることである。
【0014】
本発明の第4の目的は、ポジションセンサの検出する信号から差をとる演算を廃止して構成を簡単にし、演算に伴う誤差を排除することである。
【0015】
本発明の第5の目的は、測定中の被測定物の形状を安定させることである。
【0016】
以上第1から第5までの目的を達成することにより、曲面形状の高精度な測定を行うことが可能となる。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の曲面形状をした被測定物の形状を測定する曲面形状測定装置は、被測定物をセットするベースと、被測定物の被測定面に沿って一方向に移動可能な移動部材で構成されるとともに、測定系として一本の光ビームを発生する光源と被測定物と測定系の間で光を往復させるコーナーキューブ、及び光ビームの進む方向を検出する光検出手段を備え、光源からの光ビームを被測定物の異なる2つの位置に照射して得られる光検出手段の信号と移動部材の位置を記憶する記憶装置のデータから、被測定物の形状を計算することを特徴としている。
【0018】
また、本発明では偏光ビームスプリッタや1/4波長板等の偏光素子を利用すると光の利用効率が高まり、高精度化を図ることができる。偏光を利用する場合の基本的な光路の配置は光源、偏光ビームスプリッタ、1/4波長板、被測定物、1/4波長板、偏光ビームスプリッタ、コーナーキューブ、偏光ビームスプリッタ、1/4波長板、被測定物、1/4波長板、光検出手段という順となり、コーナーキューブを介して被測定物の異なる2箇所を照射して情報を得ることを特徴としている。得られる情報は被測定物の形状の2次微分で、該情報を2回積分することにより、被測定物の形状を求めることができる。
【0019】
本発明の曲面形状測定装置における手段および作用を具体的に示したのが図8、図9である。図8は被測定面が理想的な平面の場合の光路の説明図である。同図では、図示しない光源から出た1本の平行光ビーム(平行光線)(a)をA点で被測定面にあて、反射した光ビーム(b)をコーナーキューブで反射させて光ビーム(c)を発生させる。コーナーキューブは3面の互いに直交する反射面からなる光学素子で、入射した光ビームを入射方向と同じ方向に反射する性質がある。従って光ビーム(a)と光ビーム(c)は平行である。光ビーム(c)はA点と異なるB点において、被測定面で反射し、光ビーム(d)を発生させる。
【0020】
実際の被測定面を想定したのが図9である。光の進みかたは同じであるが、被測定面は一般にA点とB点で傾斜角θa、θbが異なる値を取る。先ず、A点で被測定面から反射する光ビーム(b)は2θa傾斜する。光ビーム(b)と(c)はコーナーキューブの作用により、平行なので、2回目にB点で被測定面から反射した光ビーム(d)の方向はθ=2θa−2θb傾斜し、A点とB点の傾斜角の差が光学的に作り出される。光ビーム(d)の傾斜角を測定するためコリメータレンズを設け、レンズの持つ焦点距離Fだけ離れた場所に光点位置を測定する位置センサーを設ける。位置センサーで測定される距離SはθFなので、既知量Fより光ビーム(d)の傾斜角度が測定できる。
【0021】
ここで座標の方向を図のように横方向をx軸、縦方向をz方向とし、2点の傾斜の差θを、x軸方向の色々な場所で測定する。傾斜は形状の1次微分を示すことから2点の傾斜の差θは、形状の2次微分を示すことに対応する。すなわち、本配置では被測定物の形状のx方向に関する2次微分の値を測定していることになり、続いて数学的な公式、すなわち公知な積分公式を用いれば被測定物の形状を計算することができる。
【0022】
本方式は2点の傾斜の差θ=2θa−2θbを測定しているので2点が同じように傾斜しても検知されない。よって、被測定物全体が傾斜しても測定結果に影響せず、同じように、光源やコーナーキューブなど光学系全体が傾斜しても測定結果に影響しないという利点がある。
【0023】
本発明は、一本の光ビームを用いて測定系を構成できるので、光量変化の影響が自動的に補正されるとともに、構造が簡単である。また、ポジションセンサーの信号はコーナーキューブの効果で、直接2点の傾斜の差を出力するので、従来装置のように2点の傾斜の差を計算する演算装置は必要ない。
【0024】
実際の光学素子には製造誤差があり、光ビームの品質を劣化させ測定誤差を生じさせるため、構造が簡単で素子の数が少ないことの効果は大きい。本発明によれば、少ない光学素子で2点の傾斜の差を検出できるので、光ビームの品質劣化を抑えることができ、高精度な測定が可能となる。
【0025】
本発明の別の構成による手段および作用を示したのが図10、図11である。図10は被測定面が理想的な平面の場合の光路を説明図である。
【0026】
図中、(a)は図示しないレーザーなどの光源からでた光ビームである。光ビーム(a)は電界の振動方向によって2つの偏光成分を持っており、紙面に垂直なものをP波、紙面に水平なものをS波とする。光ビーム(a)を偏光ビームスプリッタ(PBS)に入射させると、P波はそのまま通過し、S波は反射して光ビーム(b)となる。なお、同図では使用しないP波側の光は省略してある。
【0027】
S方向の直線偏光ビーム(b)は4分の1波長板を通って円偏光になり、被測定物である反射面のA点で反射して光ビーム(c)となる。光ビーム(c)は再び4分の1波長板を通って円偏光から振動方向がP方向の直線偏光に変換される。変換された光ビームは偏光ビームスプリッタを通過し、コーナーキューブに入射する。コーナーキューブは入射する光ビームを同じ方向に反射する性質があるため、コーナーキューブを出た光ビーム(d)は再び偏光ビームスプリッタに入射する。光ビーム(d)はP偏光なので、偏光ビームスプリッタを通過し、4分の1波長板を通った後に円偏光となり、被測定物の反射面のB点で反射して光ビーム(e)となる。光ビーム(e)は再び4分の1波長板を通ってS方向の振動方向を持つ直線偏光になって、偏光ビームスプリッタで反射し光ビーム(f)となる。
【0028】
次に同光路において、被測定面が完全な平面ではない場合を考える。被測定面の2点、A点、B点は、図11に示したように、偏光ビームスプリッタに対しθa、θbの傾斜角を持っている。傾斜面での反射光は入射光の方向を傾斜角の2倍変化させる性質があるので、被測定面のA点で反射した光ビーム(c)は垂直方向に対して2θa傾斜している。光ビーム(c)はコーナーキューブで反射し、光ビーム(d)となる。コーナーキューブは入射ビームと同じ方向に反射する性質を持っているので、光ビーム(d)も垂直方向に対して2θa傾斜している。
【0029】
光ビーム(d)は次に被測定面のA点と異なるB点で反射するが、反射光は入射光に対して傾斜角の2倍変化する性質があるため、反射する光ビーム(e)は垂直軸に対してθ=2θa−2θb傾斜する。よって光ビーム(f)の方向を測定すれば2点の傾斜の差θを測定できる。光ビーム(f)は図のように光軸に対する傾斜角θと位置ずれδを持っているが、θだけを測定するにはコリメータ系を構成すればよい。具体的には図のようにコリメータレンズを設け、レンズの持つ焦点距離Fだけ離れた場所に光点位置を測定する位置センサーを設けると、測定される距離SはθFとなり、位置ずれδに影響されない。
【0030】
また、位置センサーまでの距離が長い場合にはδの影響より、傾斜角度θの影響の方が大きくなるのでコリメータレンズを省略できる。
【0031】
座標軸を図のように横方向をx軸、縦方向をz方向に取り、x軸方向のいろいろな場所で2点の傾斜の差θを測定する。2点の傾斜の差θは形状の2次微分を示すので、本配置は被測定物の形状のx方向に関する2次微分の値を測定していることになり、2回積分すれば被測定物の形状を計算することができる。
【0032】
本構成も2点の傾斜の差θ=2θa−2θbを測定しているので、2点が同じように傾斜したり、被測定物全体、あるいは光源やコーナーキューブなど光学系全体が傾斜してもθの値は不変で、測定結果は影響を受けない。また、測定系が一本の光ビームとポジションセンサーで構成される簡単な構造で、出力信号もそのまま2点の傾斜の差を表わすので、傾斜の差を計算する演算装置も必要ない。簡単な構成は実際の光学素子で起こる製造誤差による測定誤差を抑え、高精度な測定を可能とする。
【0033】
さらに、本構成を取れば光ビームが被測定物にほぼ垂直に入射するので、被測定物との間の距離が変化しても、光ビームの位置が動かず、被測定物との間の距離に関して制約がない。
【0034】
本発明の別の配置における作用を示したのが図12で、被測定面は理想的な平面とする。
【0035】
同図では光源であるレーザー発振器、コリメータレンズ、位置センサが光学定盤に固定されているのが特徴で、偏光ビームスプリッタ(PBS)、コーナーキューブ(CC)、4分の1波長板はx方向に移動可能な一つの移動部材に固定されている。光学定盤がφ傾斜すると、光ビーム(f)は図のように、光源の方向に傾斜し、水平面に対してφ傾く性質がある。その結果、光ビーム(f)はコリメータレンズの光軸と平行となり、位置センサーの中央に光点を結ぶ。これは光学定盤が傾斜していない場合と同じ結果であることが特徴である。
【0036】
同配置では、光ビームの傾斜角を測定する手段が光源と同じ部材、即ちこの場合には光学定盤に固定されていることが肝要である。同一部材に配置してあれば、光学定盤が傾斜しても測定誤差にならず、同様に移動部材が傾斜しても測定誤差は発生しない。
【0037】
本配置は移動部材に固定する光学系が少ないため、移動部材の小型化に有利である。
【0038】
本発明の別の構成での作用を説明したのが図13で、同図は被測定面が理想的な平面の場合を示している。
【0039】
本構成は図10と偏光ビームスプリッタの使用法が異なる配置である。不図示のレーザー光源からでた光ビーム(a)を偏光ビームスプリッタ(PBS)に入射させると、S波は反射し(不図示)、P波は透過して光ビーム(b)となる。4分の1波長板を通るとP方向の直線偏光ビーム(b)は円偏光になり、被測定物である反射面のA点で反射し、光ビーム(c)となる。光ビーム(c)は再び4分の1波長板を通って振動方向がS方向の直線偏光に変換される。変換された光は偏光ビームスプリッタで反射し、コーナーキューブに入射する。コーナーキューブは入射する光ビームを入射時と同じ方向に反射して光ビーム(d)とし、偏光ビームスプリッタに入射する。光ビーム(d)はS偏光なので偏光ビームスプリッタで反射し、4分の1波長板から被測定物である反射面でA点と異なるB点で反射して光ビーム(e)となる。光ビーム(e)は再び4分の1波長板を通りP方向の直線偏光となって、偏光ビームスプリッタを透過し光ビーム(f)となる。以降の光路は図10と同様である。
【0040】
さらに本発明の別の構成での作用を図14を用いて説明する。同図は被測定面が理想的な平面の場合を示している。
【0041】
本構成は図13と偏光ビームスプリッタ後の光学系の配置が異なり、装置全体としてコンパクト化の図れる構成である。
【0042】
不図示のレーザー光源から出た光ビーム(a)は偏光ビームスプリッタ(PBS)に入射すると、S波は反射し(不図示)、P波は透過して光ビーム(b)となる。ミラーで反射した後、4分の1波長板を通るとP方向の直線偏光ビーム(b)は円偏光になり、被測定物である反射面のA点で反射して光ビーム(c)となる。光ビーム(c)は再び4分の1波長板からミラーで反射して振動方向がS方向の直線偏光に変換される。変換された光は偏光ビームスプリッタで反射し、コーナーキューブに入射する。コーナーキューブは入射する光ビームを入射時と同じ方向に反射して光ビーム(d)とし、偏光ビームスプリッタに入射する。光ビーム(d)はS偏光なので偏光ビームスプリッタで反射し、ミラーで反射して4分の1波長板から被測定物である反射面のA点と異なるB点で反射し、光ビーム(e)となる。光ビーム(e)は再び4分の1波長板からミラーを介してP方向の直線偏光となり、偏光ビームスプリッタを透過し光ビーム(f)となる。以降の光路は図10と同様である。
【0043】
本発明の更に別の構成では移動部材を回転可能とし、前構成で用いたミラーをハーフミラーとしてその後に第2の位置センサーを設けて被測定物からの光ビームを検出している。第2の位置センサーからの出力値が一定になるように移動部材を回転する機構を付加して光ビームが常に被測定物に対して一定の方向、例えば法線方向を向くように制御することが特徴となっている。該構成を取れば、光ビームが測定可能な領域から外にでるような大きな誤差をもつ被測定物に対しても傾斜変化に追従できるので、検出する光ビームを測定可能な領域内に納めることができ、被測定物の形状測定範囲を広げられる。しかも本構成は被測定物の姿勢を変化させないので、重力ベクトルの方向が変わらず、被測定物の重力による変形状態が一定に保たれる。従って、測定中に被測定物の形状が変化することがなく、測定精度を向上させることができる。
【0044】
本装置においては光源の光ビームの方向の変化が測定結果に影響するため、光源からの光の進む方向の安定性、即ちポインティングスタビリティが重要である。しかしながら、光源、例えばレーザー発振器は熱的な安定性等の要因でポインティングスタビリティ誤差を持っている。このため、光源の光を直接使用するのではなく、一旦シングルモード光ファイバに通してから出射すると、ポインティングスタビリティを安定にできる。理由は光ファイバの出射端は出射領域の大きさが数ミクロンしかなく、ほとんど点光源として扱えるからである。さらに、半導体レーザーからの出射光には、回折などの影響により出射方向により光強度にむらがある。これも、出射領域が十分小さくないことにより生じる現象なので、シングルモード光ファイバを用いれば改善され、測定精度が向上する。
【0045】
シングルモード光ファイバを用いる代わりに、光源の光を一旦小さな開口を有するピンホールマスクに集光してから出射させても、光の進む方向を安定にできる。理由はピンホールマスクの出射端では出射領域の大きさが小さいため、ほとんど点光源として扱えるからである。さらに、半導体レーザーからの出射光の方向による光強度むらも、出射領域が十分小さいピンホールマスクを用いると改善でき、測定精度を向上させることができる。
【0046】
本発明では光ビームの進む方向の検出手段として光ビームの入射位置を検出する光センサとしてポジションセンサを用いる。単なる位置検出では、光ビームの進む角度と、光ビームの平行移動とが区別できないが、被測定物の形状誤差が小さい場合には光ビームの平行移動成分は小さく無視できるため、ポジションセンサだけという簡単な構成でも光ビームの進む方向を検出できる。
【0047】
より精密な光ビームの進む角度の検出には、検出手段としてレンズとその焦点位置に配置したポジションセンサを用いる。幾何光学的にも明らかなように、レンズの焦点距離をF、光ビームの進む角度をθとすると、レンズに入射する角度θの平行光ビームは平行移動成分にかかわらず光軸中心からFθの距離に焦点を結ぶ。この作用により、より精密な形状測定が可能となる
また、本発明で用いる光学素子としては、コーナーキューブ(a)の代わりに図15に示すルーフミラー(b)を用いることも可能である。ルーフミラーは2つの互いに直交する反射面からなり、稜線に沿った方向から観察すると、入射光と反射光が平行になる性質があるので、本発明に適用できる。一般に稜線付近は加工が難しくこの部分に光があたると性能劣化を生じて形状測定精度を悪化させる。コーナーキューブは稜線が3本あるが、ルーフミラーは2本で、稜線を使用しないレイアウトも簡単であるため、測定精度を向上させることができる。
【0048】
また、ルーフミラーはコーナーキューブに比べて安価に入手できるので、装置コストを下げることも可能である。
【0049】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態1の曲面形状測定装置を示すものである。
【0050】
同図において、1は被測定物でベース2に固定されている。被測定物1は、平面に近い形状で、測定する断面の方向をx軸方向、x軸に垂直で測定する面の法線方向をz軸とする。ベース2にはスペーサ3を介してガイド4が固定してある。ガイド4はx軸方向に平行で、ガイド4によってx軸方向に移動可能なx軸移動部材5が設けられている。x軸移動部材5には測定ヘッドのハウジング6を固定する。ハウジング6には半導体レーザー7を固定して設ける。
【0051】
半導体レーザー7からの光はシングルモード光ファイバ8に導かれ、ハウジング6に固定された出射端9から光ビームを出射する。出射した光ビームは回折により次第に広がりながらハウジング6に固定したレンズ10に導かれ、ほぼ平行な光ビーム(a)となる。光ビームのポインティングスタビリティの変化は測定結果に影響するためると、重要項目であるが、半導体レーザーの光を直接使用するのではなく、一旦シングルモード光ファイバに通してから出射すると、光の進む方向を安定化できる。理由は光ファイバの出射端9で出射する領域の大きさが数ミクロンしかなく、ほとんど点光源として扱えるからで、レーザーの持つ誤差の一つであるポインティングスタビリティの影響を除去することができる。
【0052】
さらに、半導体レーザーからの出射光は、回折などの影響により、出射する方向によって光強度にむらがある。該むらの影響も、シングルモード光ファイバを用いれば、出射領域を十分小さくできるので改善することができる。
【0053】
光ビーム(a)は被測定面に導かれ、反射して光ビーム(b)となる。被測定面で反射した光ビーム(b)はハウジング6に固定して設けたコーナーキューブ13に導かれ、コーナーキューブで反射して光ビーム(c)となる。光ビーム(c)はを被測定面の異なる位置に再入射し、反射した光ビーム(d)がコリメータレンズ15で集光されて、レンズ15の焦点距離Fだけ離れた位置で、ハウジング6に固定して設けたポジションセンサ(光点位置検出手段)14の上に焦点を結ぶ。ポジションセンサーは半導体素子の一種で、光の入射位置に応じた電気信号を出力する。ポジションセンサ14の出力する信号は、被測定面の形状誤差がゼロの場合に対する光ビーム(f) の位置、すなわち光軸16からのずれである。また、ポジションセンサ14、および、移動部材5は制御装置20に接続されている。
【0054】
図2は図1の構成を用いて被測定物の傾斜偏差の測定を行うフローチャートを示したものである。まず、被測定物1をベース2に取り付け(101)、移動部材5を初期位置、例えばx=0の位置に移動する(102)。次に、ポジションセンサー14の出力する電気信号と、移動部材5の位置を記録しながら移動部材5をx軸に沿って走査する。「課題を解決するための手段および作用」で説明したように電気信号は被測定物に対する2つの入射点の傾斜角の差が光学的に作り出されたものなので、この装置で測定するのはx軸の各位置における被測定物の形状の2次微分の値である。2次微分がわかれば、該測定値を積分して被測定物の形状を計算することができる(103)。スキャンが終了したら被測定物を取り外し(104)、積分して形状を計算する (105)。
【0055】
本実施形態は従来の曲面測定装置に比べ次の効果がある。
1)部品、及び組み立て精度に対する余裕度が高い。即ち光源と光検出器が同一の部材上に構成されているため、移動部材の姿勢誤差、即ち測定ヘッドのハウジング6が傾斜しても被測定物の2点の傾斜の差は変化せず、測定結果が同じとなる。従って、ガイド4の精度が悪くてハウジング6を移動させる誤差が大きくても、それらに影響されず、高精度な形状測定が可能である。
2)光源、ポジションセンサ(光点位置検出手段)が一つであるため、構成部品の数が少なくてすみ、コストダウンが可能である。
3)シングルモード光ファイバを用いているため、端面からの出射光はほとんど点光源とみなすことができ、光源に起因する光強度のむらやポインティングスタビリティが改善された均質な光ビームを得ることができる。
4)測定中に被測定物はベースに固定されているので、被測定物にかかる重力ベクトルの方向が一定で、変形状態が保たれ高精度な形状測定が可能である。
5)2点の傾斜の差を光学的に作り出しているため、従来のような演算装置が不要で、高精度な形状測定が可能となる。
6)少ない光学部品で構成されているので、光学部品の製作誤差の影響を小さくすることができ、高精度な形状測定が可能となる。
【0056】
図1では、光源である半導体レーザー7を移動するハウジング6に固定しているが、光ファイバ8はフレキシブルなので、半導体レーザー7を移動しない部材に取り付け、光ファイバで移動部材の出射端9まで配線する構成も可能である。ただし該構成を取ると、移動部材の移動にともなって光ファイバの形状が大きく変化し、出射端での光量が変化する。
【0057】
図3は本発明の曲面形状測定装置の実施形態2で、偏光を利用して系の構成を高性能化したものである。
【0058】
同図において、1は被測定物でベース2に固定されている。被測定物1は、平面に近い形状で、測定する断面の方向をx軸方向、x軸に垂直で測定する面の法線方向をz軸とする。ベース2にはスペーサ3を介してガイド4が固定してある。ガイド4はx軸方向に平行で、ガイド4によってx軸方向に移動可能なx軸移動部材5が設けられている。x軸移動部材5には測定ヘッドのハウジング6を固定し、ハウジング6には半導体レーザー7を固定して設ける。
【0059】
半導体レーザー7からの光はシングルモード光ファイバ8に導かれ、ハウジング6に固定された出射端9から光ビームを出射する。出射した光ビームは回折により次第に広がりながらハウジング6に固定したレンズ10に導かれ、ほぼ平行な光ビーム(a)となる。半導体レーザーの光を直接使用するのではなく、一旦シングルモード光ファイバに通してから出射することにより、光の進む方向を安定化できる。シングルモード光ファイバを用いるポインティングスタビリティ等の効用は前実施形態と同一である。
【0060】
本実施形態では偏光ビームスプリッタ11をハウジング6に固定して設け、先ほどの光ビーム(a)を偏光ビームスプリッタ11に導く。偏光ビームスプリッタ11はP波を通過して、S波を反射し、光ビーム(b)を形成する。図3では通過したP波は使用しないので図示されていない。
【0061】
光ビーム(b)はハウジング6に固定して設けた4分の1波長板12を通過して円偏光に変換され、被測定面1にほぼ垂直に入射して反射を受け光ビーム(c)となる。光ビーム(c)は再び4分の1波長板12を通ってP波の直線偏光になり、偏光ビームスプリッタ11を通過してハウジング6に固定されたコーナーキューブ13で折り曲げられ、光ビーム(d)となる。光ビーム(d)は次いで偏光ビームスプリッタ11を通過し、4分の1波長板12を通って円偏光となり、被測定面1の異なる位置に再びほぼ垂直に入・反射して光ビーム(e)となる。光ビーム(e)は再び4分の1波長板12を通ってS波の直線偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ11で反射されて光ビーム (f)となる。光ビーム(f) はハウジング6に固定されたポジションセンサ14に入射する。ポジションセンサ14の出力信号は、被測定面の形状誤差がゼロの場合に対する光ビーム(f)の位置、即ち光軸16からのずれである。
【0062】
ポジションセンサーの出力は光ビーム(f)の傾斜角を反映し、被測定面上2つの点での傾斜角度の差を表わすため、被測定物の形状の2次微分に対応する。また、ポジションセンサーまでの距離を長くとれば光ビーム(f)の位置ずれの影響は小さくなる。
【0063】
また、移動部材5、および、ポジションセンサ14の信号は制御装置20に接続されている。
【0064】
本構成でも実施形態1と同じように、図2に示すフローチャートに従って被測定物の傾斜偏差の測定を行う。
【0065】
まず、被測定物1をベース2に取り付け(101)、移動部材5を初期位置、例えばx=0の位置に移動する(102)。次に、ポジションセンサー14の出力する電気信号と、移動部材5の位置を記録しながら移動部材5をx軸に沿って走査する。電気信号は被測定物の形状の2次微分に相当するため、測定値はx軸の各位置における被測定物の形状の2次微分の値を示す。2次微分がわかれば、該測定値を2回積分し被測定物の形状を計算することができる(103)。スキャンが終了したら被測定物を取り外し(104)、積分して形状を計算する (105)。
【0066】
本実施形態は実施形態1の効果に加え、次の効果がある。実施形態1では光ビームが被測定物に対して傾斜して入射するため、被測定物との間の距離が変化すると光ビームの位置が変化し、被測定物との距離が大きく変化すると、測定可能領域から光ビームが外れるという問題がある。本実施形態では、光ビームが被測定物面にほぼ垂直に入射するので、被測定物との間の距離が変化しても、光ビームの位置が動かず、被測定物との間の距離に関し制約がない。
【0067】
図3ではレンズ10により、光ビーム(a)を平行な光ビームにすると説明したが、ポジションセンサーの位置で焦点を結ぶようにレンズの位置と曲率を調整すれば、ポジションセンサーの位置測定精度が向上し、さらに高精度な傾斜誤差の測定が可能となる。
【0068】
図4は本発明の曲面形状測定装置の実施形態3で、実施形態2に加えさらに光ビームの検出を高精度化したものである。
【0069】
同図の構成は図3と似ており、平面に近い形状の被測定物1はベース2に固定され、測定する断面の方向をx軸方向、x軸に垂直で測定する面の法線方向をz軸とする。ベース2にはスペーサ3を介してx軸方向に平行なガイド4が設けられ、ガイド4によってx軸方向に移動可能なx軸移動部材5が設けられている。x軸移動部材5には測定ヘッドのハウジング6が固定され、ハウジング6には半導体レーザー7を固定して設ける。
【0070】
半導体レーザー7からの光はシングルモード光ファイバ8に導かれ、ハウジング6に固定された出射端9から出射してハウジング6に固定したレンズ10によりほぼ平行な光ビーム(a)となる。シングルモード光ファイバに通してから出射する理由、及び効果は前2つの実施形態と同じである。
【0071】
光ビーム(a)はハウジング6に固定された偏光ビームスプリッタ11に入射する。偏光ビームスプリッタ11はP波(以降使用しないため不図示)を通過し、S波を反射して光ビーム(b)を形成する。光ビーム(b)はハウジング6に固定して設けた4分の1波長板12を通過して円偏光となり、被測定面1にほぼ垂直に入・反射して光ビーム(c)となる。光ビーム(c)は再び4分の1波長板12でP波の直線偏光に変換されて偏光ビームスプリッタ11を通過し、ハウジング6に固定されたコーナーキューブ13で折り返され、光ビーム(d)となる。光ビーム(d)は偏光ビームスプリッタ11、4分の1波長板12を通過して、被測定面1にほぼ垂直に入・反射し、光ビーム(e)となる。光ビーム(e)は再び4分の1波長板12を通ってS波の直線偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ11で反射して光ビーム(f)となる。光ビーム(f)がハウジング6に固定されたレンズ15に入射するのが本実施形態の特徴である。
【0072】
レンズ15の焦点位置にはハウジング6に固定されたポジションセンサ14が設けられており、集光された光ビームの位置を測定する。ポジションセンサ14は焦点距離Fを持つレンズ15の焦点位置に配置されているため、出力信号は光ビーム(f)の進行方向の傾きをθとするとFθとなる。即ち図4の配置では光ビーム(f)の傾き成分のみを抽出して検出することができるため、高精度化に繋がる。
【0073】
ポジションセンサ14の出力信号は、また、被測定面の形状誤差がゼロの場合に対する光ビーム(f)の位置で、光軸16からのずれに当たる。ポジションセンサの出力信号は被測定面の2つの点の傾斜角度の差を表わすため、被測定物の形状の2次微分に対応する。なお、ポジションセンサ14、および、移動部材5を制御装置20に接続されている。
【0074】
本構成においても実施形態1、2と同じように、装置はポジションセンサー14の出力する電気信号と、移動部材5の位置を記録しながら移動部材5をx軸に沿って走査する。出力される電気信号が形状の2次微分に相当するため、測定値はx軸の各位置における被測定物の形状の2次微分の値となり、該測定値を積分して被測定物の形状を計算することができる。
【0075】
本実施形態は実施形態2で説明した効果に加え、光ビーム(f)の傾斜角度を位置ずれと分離して測定できるため、被測定面の形状誤差が大きい場合や、移動部材の移動精度が悪くて光ビーム(f)の位置ずれが大きくなっても、該ずれに影響されず、高精度な測定が可能となる。
【0076】
図5は本発明の曲面形状測定装置の実施形態4で測定系の光学素子の配置を工夫し、装置をよりコンパクトに構成したものである。
【0077】
同図において、1は被測定物でベース2に固定されている。被測定物1は平面に近い形状で、測定する断面の方向をx軸方向、x軸に垂直で測定する面の法線方向をz軸とする。ベース2にはスペーサ3を介してガイド4が固定してある。ガイド4はx軸方向に平行に設けられ、ガイド4によってx軸方向に移動可能なx軸移動部材5が設けられている。
【0078】
x軸移動部材5には測定ヘッドのハウジング6を固定する。また、図5で移動しない部材にはスペーサ3に固定して光学定盤17を設け、該定盤17側に半導体レーザー7を固定する。半導体レーザー7からの光はシングルモード光ファイバ8に導かれ、光学定盤17に固定された出射端9から光ビームを出射する。出射した光ビームは回折により次第に広がりながら光学定盤17に固定したレンズ10に導かれ、ほぼ平行な光ビーム(a)となる。シングルモード光ファイバを用いた理由は前実施形態と同じである。
【0079】
本実施形態では偏光ビームスプリッタ11を移動部材側のハウジング6に固定して設け、光ビーム(a)を偏光ビームスプリッタ11に導く。偏光ビームスプリッタ11はP波を通過し、S波を反射して光ビーム(b)を形成する。図5では使用しないP波側は図示していない。光ビーム(b)はハウジング6に固定して設けられた4分の1波長板12を通過して円偏光となり、被測定面1にほぼ垂直に入・反射して光ビーム(c)となる。光ビーム(c)は再び4分の1波長板12を通って今度はP波の直線偏光に変換されて偏光ビームスプリッタ11を通過し、ハウジング6に固定されたコーナーキューブ13で折り曲げられ、光ビーム(d)となる。光ビーム(d)は偏光ビームスプリッタ11、4分の1波長板12を通過して、被測定面1の異なる点にほぼ垂直に入・反射して光ビーム(e)となる。光ビーム(e)は再び4分の1波長板12を通ってS波の直線偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ11で反射して光ビーム(f)になり、光学定盤17に固定されたレンズ15に入射する。
【0080】
レンズ15の焦点位置には光学定盤17に固定されたポジションセンサ14が設けられ、集光された光ビームの位置を測定する。ポジションセンサ14の出力信号は、被測定面の形状誤差がゼロの場合に対する光ビーム(f)の位置、すなわち光軸16からのずれである。ポジションセンサの出力信号は被測定面上での2つの点の傾斜角度の差で、形状の2次微分に対応する。また、ポジションセンサ14、および、移動部材5は制御装置20に接続されている。
【0081】
本構成においても実施形態1と同じように、ポジションセンサー14の出力する電気信号と、移動部材5の位置を記録しながら移動部材5をx軸に沿って走査して測定を行う。電気信号は形状の2次微分に相当するため、この装置はx軸の各位置における被測定物の形状の2次微分の値を測定している。2次微分がわかれば、該測定値を積分して、被測定物の形状を計算する。
【0082】
本実施形態では実施形態3で説明した効果に加え、次の効果がある。
1)移動部材に半導体レーザーやレンズなどがないため、移動部材を小型に構成できる。
2)半導体レーザーなどの光学系を移動部材でなく動かない部材に取り付けるので、移動部材の移動時に生ずる振動の影響を受けない、高精度測定ができる。
【0083】
特に光ファイバは構造的に弱いので外乱振動により変形しやすく、変形すると中を通る光路が変わるので出射端から出射する光ビームも影響を受けて、品質が悪化する。本実施形態では移動しない部材に主な光学素子を固定するので、
品質悪化の心配がなく、高精度な形状測定が可能となる。
【0084】
図6は本発明の曲面形状測定装置の実施形態5で、さらに装置がコンパクト化可能な構成を示す図である。
【0085】
同図において、被測定物1は平面に近い形状でベース2に固定され、測定断面の方向をx軸方向、x軸に垂直で測定する面の法線方向をz軸とする。ベース2にはスペーサ3を介してx軸方向に平行に設けられたガイド4が固定してある。また、ガイド4によりx軸方向に移動可能なx軸移動部材5を設ける。
【0086】
x軸移動部材5には測定ヘッドのハウジング6を固定する。また、移動しない部材、図6の場合にはスペーサ3に固定して光学定盤17を設け、該定盤17に半導体レーザー7を固定する。半導体レーザー7からの光は前実施形態と同じくシングルモード光ファイバ8に導かれ、光学定盤17に固定された出射端9から光ビームを出射する。出射した光ビームは回折により次第に広がりながら光学定盤17に固定したレンズ10に導かれ、ほぼ平行な光ビーム(a)となる。
【0087】
本実施形態では、光ビーム(a)を光学定盤17に固定した偏光ビームスプリッタ11に導く。偏光ビームスプリッタ11はS波を反射し、P波を通過させる。図6では反射したS波側の光ビームは使用しないので図示されていない。偏光ビームスプリッタ11を通過したP波は、移動部材5上のハウジング6に固定したミラー18で反射し光ビーム(b)となる。光ビーム(b)はハウジング6に固定して設けた4分の1波長板12を通過して円偏光となり、被測定面1にほぼ垂直に入・反射して光ビーム(c)となる。光ビーム(c)は再び4分の1波長板12を通ってS波の直線偏光になり、ミラー18で反射した後、偏光ビームスプリッタ11で反射し、光学定盤17に固定したコーナーキューブ13で折り曲げられて光ビーム(d)となる。光ビーム(d)はさらに偏光ビームスプリッタ11で反射し、ミラー18で反射、4分の1波長板12を通って、被測定面1にほぼ垂直に入・反射して光ビーム(e)となる。光ビーム(e)は再び4分の1波長板12を通ってP波の直線偏光に変換された後、ミラー18で反射して光ビーム(f)となり、偏光ビームスプリッタ11を通過、光学定盤17に固定されたレンズ15に入射する。
【0088】
レンズ15の焦点位置には光学定盤17に固定されたポジションセンサ14が設けられ、集光された光ビームの位置を測定する。ポジションセンサ14の出力信号は被測定面の形状誤差ゼロの場合に対する光ビーム(f)の位置、すなわち光軸16からのずれである。ポジションセンサの出力信号は光ビーム(f)の傾斜成分で、被測定面上での2つの点の傾斜の差を表わし、形状の2次微分に対応する。なお、ポジションセンサ14、および、移動部材5は制御装置20に接続されている。
【0089】
本構成においても、測定はポジションセンサー14の出力信号と、移動部材5の位置を記録しながら移動部材5をx軸にそって走査して行う。この装置はx軸の各位置における被測定物の形状の2次微分の値を測定したことになるため、該測定値を積分して被測定物の形状を計算することができる。
【0090】
本実施例では実施形態4で説明した効果に加え、移動部材側に半導体レーザーやレンズ、さらに偏光ビームスプリッタやコーナーキューブがないため、移動部材をさらに小型に構成できる効果がある。
【0091】
本実施形態の変形として、4分の1波長板12の位置を偏光ビームスプリッタとミラーの間に変更する構成も考えられる。該構成の場合には、ミラー18が45度入射の円偏光状態で使用されるため、S波P波両者に対し同じ反射率を持つことが非常に重要である。反射率が違うと円偏光が楕円偏光となり、被測定物から反射して再び4分の1波長板に入射したとき、元の状態と直交する直線偏光にならず、偏光ビームスプリッタ11での光の分離が不完全で測定誤差を生ずるからである。その他の光学系の作用は前実施形態と同じである。
【0092】
図7は本発明の曲面形状測定装置の実施形態6を示したものである。
【0093】
同図で、被測定物1は平面に近い形状を持ちベース2に固定されている。測定する断面の方向はx軸方向、x軸に垂直で測定する面の法線方向をz軸とする。ベース2にはスペーサ3を介してx軸方向に平行なガイド4が固定され、ガイド4によりx軸方向に移動可能なx軸移動部材5を設ける。
【0094】
x軸移動部材5には、回転テーブル21が設けられ、回転テーブル21に測定ヘッドのハウジング6を固定する。また、移動しない部材、図7で言うとスペーサ3に固定して光学定盤17を設け、該定盤17に半導体レーザー7を固定する。半導体レーザー7からの光はシングルモード光ファイバ8に導かれ、光学定盤17に固定された出射端9から光ビームを出射する。出射した光ビームは回折により次第に広がりながら光学定盤17に固定したレンズ10に導かれ、ほぼ平行な光ビーム(a)となる。
【0095】
光ビーム(a)は光学定盤17に固定して設けた偏光ビームスプリッタ11に導かれる。偏光ビームスプリッタ11はS波を反射し、P波を通過させる。なお、図7では反射したS波側の光ビームは使用しないので図示されていない。
【0096】
偏光ビームスプリッタ11を通過したP波は、ハウジング6に固定して設けたハーフミラー22で反射し光ビーム(b)となる。ハーフミラー22は、反射率が100%より小さいミラーで、入射光の一部を透過する。同図中でも使用しない透過側の光は省略した。光ビーム(b)はハウジング6に固定して設けた4分の1波長板12を通過して円偏光となり、被測定面1でほぼ垂直に入・反射して光ビーム(c)となる。光ビーム(c)は再び4分の1波長板12を通ると今度はS波の直線偏光になって、ハーフミラー22で反射する。このとき、ハーフミラー22を透過した光はハウジング6に固定した第2のポジションセンサ19に入射する。
【0097】
一方、ハーフミラー22で反射した光は、偏光ビームスプリッタ11で反射し、光学定盤17に固定したコーナーキューブ13で折り曲げられて光ビーム(d)となる。光ビーム(d)は偏光ビームスプリッタ11で反射し、ハーフミラー22で反射後、4分の1波長板12を通って円偏光となり、被測定面1の異なる点にほぼ垂直に入・反射して光ビーム(e) となる。光ビーム(e)は再び4分の1波長板12を通ってP波の直線偏光に変換された後、ハーフミラー22で反射して光ビーム(f)となり、偏光ビームスプリッタ11を通過、光学定盤17に固定されたレンズ15に入射する。
【0098】
レンズ15の焦点位置には光学定盤17に固定されたポジションセンサ14が設けられ、集光された光ビームの位置を測定する。ポジションセンサ14の出力信号は、被測定面の形状誤差がゼロの場合に対する光ビーム(f)の位置、すなわち光軸16からのずれで、光ビーム(f)の傾斜成分を反映したもので、被測定面上での2つの点の傾斜角度の差、即ち形状の2次微分に対応している。なお、ポジションセンサ14、第2のポジションセンサ19,回転テーブル21、および移動部材5は制御装置20に接続されている。
【0099】
本実施形態は、第2のポジションセンサの信号が一定になるように回転テーブル21を制御して測定を行うことを特徴としている。第2のポジションセンサの信号を一定にさせることにより、被測定物から反射してくる光ビームの方向を一定にできる。
【0100】
被測定物の測定はポジションセンサー14の出力する電気信号と、移動部材5の位置を記録しながら移動部材5をx軸に沿って走査して行われる。この装置の出力はx軸の各位置における被測定物の形状の2次微分の測定であるため、該測定値を積分して被測定物の形状を計算することができる。
【0101】
本実施形態では実施形態5で説明した効果に加え、被測定物にあてる光ビームの方向をいつも一定にできる効果がある。従って、被測定物の形状誤差が大きいときでも、反射光が大きくずれて、測定可能範囲が狭まることがない。
【0102】
以上説明した実施形態では、半導体レーザをシングルモード光ファイバに導き、点光源を得ている。同じ効果は集光レンズとピンホールを用いても得ることができる。ただし、フレキシブルに配線可能なファイバーに比べアライメントに手間のかかる光学系であるためコスト及び調整時間は余分にかかる。
【0103】
また、移動部材5の具体的な駆動手段としては、ガイドの誤差が測定結果に影響しないので、転動式の直動ガイドとボールネジの組み合わせがコスト面からは適当であるが、エアーベアリングやリニアモータなど高精度な位置決めが可能な構成部材を用いてもよい。
【0104】
測定シーケンスについても被測定物は着脱可能としたが、常に同じ測定物を測定する場合には、図2のフローチャートの被測定物の着脱を行う(102)と(104)が不用となる。
【0105】
また、各実施形態では光学素子としてコーナーキューブを用いたが、コーナーキューブの代わりにルーフミラー、すなわち互いに直交する2つの面からなる3角柱プリズムをこともできる。ルーフミラーは2つの互いに直交する反射面の効果で、稜線に沿った方向から観察すると、入射光と反射光が平行になる性質があるからである。稜線付近は一般に加工が難しく、形状測定精度を悪化させる要因となる。コーナーキューブには稜線が3本あるが、ルーフミラーでは2本で、稜線を使用しないレイアウトも簡単であるため、測定精度を向上させる効果を持たせることができる。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の曲面形状測定装置は、被測定物をセットするベースと、被測定物の被測定面に沿って一方向に移動可能な移動部材で構成されるとともに、測定系として一本の光ビームを発生する光源とコーナーキューブ、及び該光ビームの進む方向を検出する光検出手段を備え、該光源からの光ビームを該被測定物の異なる2つの位置に照射して得られる該光検出手段の信号と該移動部材の位置を記憶する記憶装置のデータから、該被測定物の形状を計算する計算制御装置を有する基本構成を持っていることを特徴とし、従来の曲面形状測定装置に対し以下の効果を有している。 、
1)該基本構成で光源と光検出器が同一の部材上に構成されているため、測定結果が移動部材の姿勢誤差に影響されず、高精度な形状測定が可能である。
2)測定中に被測定物はベースに固定されているので、被測定物にかかる重力ベクトルの方向がいつも一定で変形状態が保たれるため、高精度な形状測定が可能である。
3)光源が一つで構成されているため、光源の発生する光ビームの方向のふらつきや、光量変化誤差の影響を最小にできる。
4)ポジションセンサ(光点位置検出手段)が1つで構成されているため、ポジションセンサの位置検出誤差の影響を最小にできる。
5)2点の傾斜の差を光学的に作り出しているため、従来のような演算装置が必要なく、高精度な形状測定が可能となる。
6)少ない光学部品で構成されているので、光学部品の製作誤差の影響を小さくすることができ、高精度な形状測定が可能となる。
7)光源、ポジションセンサの数がともに1つしかなく、光学系の構成要素も少ないので、装置構成を簡略化できるとともにコストダウンもできる。
【0107】
更に基本構成に対し偏光を利用した構成にすると検出の光ビームが被測定物にほぼ垂直に入射するので、被測定物との間の距離が変化しても、光ビームの位置は動かず、被測定物との間の距離に関する制約をなくして、配置上の自由度を高めることができる。
【0108】
測定光学系の光学部材を定盤側と移動部材側に配布する構成には種々の形態があるが、移動部材に固定する光学系を少なくした構成ほど、移動部材の小型化が可能である。このとき、移動部材の移動に伴う振動のためファイバが変形し、光ビームの品質が劣化することに注意が必要な場合があるが、光ファイバを固定部材に配置すれば光ビームの品質を向上でき、高精度測定が可能になる。
【0109】
また、移動部材側に回転機能を加えた場合には
1)被測定物にあてる光ビームの方向をいつも一定にできるため、被測定物の形状誤差が大きいときでも、反射光が大きくずれて、測定可能範囲が狭まることを防ぎ、被測定物の形状に関する応用範囲が広げられる。
2)被測定物の姿勢が変化しないので、重力ベクトルの方向が一定となるため、被測定物の重力による変形状態が保たれ、測定中に形状が変化せず、測定精度が向上できる。
という効果がある。
【0110】
また個々の光学素子についてはシングルモード光ファイバを用いると、端面からの出射光をほとんど点光源とみなすことができるため、光源に起因する光強度のむらやポインティングスタビリティが改善された均質な光ビームが得られ、高精度な形状測定が可能となる。
【0111】
シングルモードファイバの代わりにピンホールマスクを用いた構成にしても、ピンホールマスクからの出射光をほとんど点光源とみなすことができるため、光源に起因する光強度のむらやポインティングスタビリティが改善された、均質な光ビームが得られ、高精度な形状測定が可能となる。
【0112】
検出系については光ビームの進行方向の検出手段をポジションセンサだけで構成するで簡便な構成で一定の精度が得られるが、更にレンズ系を用いて該レンズの焦点位置にポジションセンサを配置すれば、光ビームの進行方向を、ビームの平行移動成分と分離して検出できるので、測定精度が向上する。該構成は特に、移動部材の移動誤差や、被測定物の形状誤差が大きく、光ビームの平行移動成分が大きい場合に有効である。
【0113】
またコーナーキューブに関しては安価なルーフミラーを代替品として使用することができる。ルーフミラーは特性の劣化する稜線に光ビームがあたる可能性を下げることができるので、測定を高精度化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の曲面形状測定装置を示す図、
【図2】 本発明の実施形態1のフローチャートを示す図、
【図3】 本発明の実施形態2の曲面形状測定装置を示す図、
【図4】 本発明の実施形態3の曲面形状測定装置を示す図、
【図5】 本発明の実施形態4の曲面形状測定装置を示す図、
【図6】 本発明の実施形態5の曲面形状測定装置を示す図、
【図7】 本発明の実施形態6の曲面形状測定装置を示す図、
【図8】 本発明における光路を説明する第1図、
【図9】 本発明における作用を説明する第1図、
【図10】 本発明における光路を説明する第2図、
【図11】 本発明における作用を説明する第2図、
【図12】 本発明における作用を説明する第3図、
【図13】 本発明における作用を説明する第4図、
【図14】 本発明における作用を説明する第5図、
【図15】 本発明で用いるミラーの形状の説明図、
【図16】 従来の曲面形状測定装置の説明図、
【図17】 従来の曲面形状測定装置の動作説明図、
【符号の説明】
1 被測定物、
2 ベース、
3 スペーサ、
4 ガイド、
5 x軸移動部材、
6 測定ヘッドのハウジング、
7 半導体レーザ素子、
8 シングルモード光ファイバ、
9 光ファイバ出射端、
10 レンズ、
11 偏光ビームスプリッタ、
12 4分の1波長板
13 コーナーキューブ、
14 ポジションセンサ、
15 レンズ、
16 光軸、
17 光学定盤、
18 ミラー、
19 第2のポジションセンサ、
20 制御装置、
21 回転テーブル、
22 ハーフミラー、
51 Yスライド、
52 Xスライド、
53 Zスライド
Claims (12)
- 曲面形状をした被測定物の形状を測定する曲面形状測定装置において、該装置は、該被測定物をセットするベースと、該被測定物の被測定面に沿って一方向に移動可能な移動部材とから構成され、該移動部材には測定系として一本の光ビームを発生する光源とコーナーキューブと該光ビームの進む方向を検出する光検出手段とが、該測定系の光路が光源、被測定物、コーナーキューブ、被測定物、光検出手段という順になるように配置されており、該光検出手段により検出された該コーナーキューブを介して該被測定物の異なる2箇所を照射して得られる信号と、該移動部材の位置を記憶する記憶装置のデータとから、該被測定物の形状を計算する計算制御装置を有することを特徴とする曲面形状測定装置。
- 曲面形状をした被測定物の形状を測定する曲面形状測定装置において、該装置は該被測定物をセットするベースと、該被測定物の被測定面に沿って一方向に移動可能な移動部材とから構成され、該移動部材には測定系として一本の光ビームを発生する光源、偏光ビームスプリッタ、1/4波長板、コーナーキューブ、及び該光ビームの進む方向を検出する光検出手段とが、該測定系の光路が光源、偏光ビームスプリッタ、 1/4 波長板、被測定物、 1/4 波長板、偏光ビームスプリッタ、コーナーキューブ、偏光ビームスプリッタ、 1/4 波長板、被測定物、 1/4 波長板、光検出手段という順になるように配置されており、該光検出手段により検出された該コーナーキューブを介して該被測定物の異なる2箇所を照射して得られる信号と、該移動部材の位置を記憶する記憶装置のデータから、該被測定物の形状を計算する計算制御装置を有することを特徴とする曲面形状測定装置。
- 曲面形状をした被測定物の形状を測定する曲面形状測定装置において、該装置は該被測定物をセットするベースと、該被測定物の被測定面に沿って一方向に移動可能な移動部材とから構成され、該移動部材には測定系として一本の光ビームを発生する光源、偏光ビームスプリッタ、ミラー、1/4波長板、コーナーキューブ、及び該光ビームの進む方向を検出する光検出手段とが、該測定系の光路が光源、偏光ビームスプリッタ、ミラー、 1/4 波長板、被測定物、 1/4 波長板、ミラー、偏光ビームスプリッタ、コーナーキューブ、偏光ビームスプリッタ、ミラー、 1/4 波長板、被測定物、 1/4 波長板、ミラー、光検出手段という順になるように配置されており、該光検出手段により検出された該コーナーキューブを介して該被測定物の異なる2箇所を照射して得られる信号と、該移動部材の位置を記憶する記憶装置のデータから、該被測定物の形状を計算する計算制御装置を有することを特徴とする曲面形状測定装置。
- 該被測定物を照射する光束が該被測定物にほぼ垂直に入射することを特徴とする請求項3記載の曲面形状測定装置。
- 曲面形状をした被測定物の形状を測定する曲面形状測定装置において、該装置は該被測定物をセットするベースと、該ベースに固定された光学定盤と該被測定物の被測定面に沿って一方向、及び回転移動可能な移動部材とから構成され、該移動部材には測定系として一本の光ビームを発生する光源、偏光ビームスプリッタ、1/4波長板、コーナーキューブ、ハーフミラー及び光検出手段とが、該測定系の光路が光源、偏光ビームスプリッタ、ハーフミラー、 1/4 波長板、被測定物、 1/4 波長板、ハーフミラー、偏光ビームスプリッタ、コーナーキューブ、偏光ビームスプリッタ、ハーフミラー、 1/4 波長板、被測定物、 1/4 波長板、ハーフミラー、光検出手段という順になるように配置されており、該光検出手段により検出された該コーナーキューブを介して該被測定物の異なる2箇所を照射して得られる信号と、該移動部材の位置を記憶する記憶装置のデータから、該被測定物の形状を計算する計算制御装置を有することを特徴とする曲面形状測定装置。
- 該被測定物を照射する光束が該被測定物にほぼ垂直に入射することを特徴とする請求項5記載の曲面形状測定装置。
- 光源からの光をシングルモード光ファイバに導光した後、該測定系の以降の光学系に入射することを特徴とする請求項1〜6記載の曲面形状測定装置。
- 光源からの光を集光するレンズを有し、該レンズの焦点位置に配置したピンホールマスクを通して、光ビームを該測定系の以降の光学系に入射することを特徴とする請求項1〜6記載の曲面形状測定装置。
- 光ビームの進む方向を検出する検出手段を、ポジションセンサとすることを特徴とする請求項1〜8記載の曲面形状測定装置。
- 光ビームの進む方向を検出する検出手段を、レンズと該レンズの焦点位置に配置した光点位置を検出するポジションセンサで構成することを特徴とする請求項1〜8記載の曲面形状測定装置。
- コーナーキューブのかわりにルーフミラーを用いた事を特徴とする請求項1〜10記載の曲面形状測定装置。
- 該光検出手段の信号と該移動部材の位置を記憶する記憶装置のデータから、該被測定物の形状を該データを2回積分して求めることを特徴とする請求項1〜11記載の曲面形状測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25335699A JP3728151B2 (ja) | 1999-09-07 | 1999-09-07 | 曲面形状測定装置 |
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