JP3727862B2 - 符号化データ復号化装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データを符号化データから復号化する復号化装置に関し、さらに詳しくは、画像データのエラーを補正して復号化する復号化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【0003】
デジタル画像通信において、送信側の情報源符号化では、伝送帯域圧縮のため、JPEG(Joint Photographic Expertment Group )方式の伝送規格により、原画像を8×8ドットの画像ブロック(以下、単に画素ブロックという)に分割し、2次元DCT変換(Discrete Cosine Transform )した後、エントロピー符号化を行っている。その符号化の際、効率的な帯域圧縮を行うために、予測符号化の手法をとり入れている。すなわち、符号化器内のメモリに既に符号化された過去の画素値を記憶しておき、これから新たに入力される画素の予測値を求め、その差(予測誤差)を量子化し、その出力レベルを適当な2進符号に変換して送出する。受信側では、まず伝送符号から予測誤差信号を再生し、これを既に復号された直前の画像信号に加えて新たな画像信号とし復号して再生画像を得ている。
【0004】
受信側で画像データの符号化データを復号する際に、伝送路またはその他の要因でデータに誤りが発生した場合、誤りがその部分だけではなく、それ以降の画素にまで伝播して影響を与え、画像の判別が困難になる問題がある。この問題を解決するために、様々な方法が提案されている。
【0005】
たとえば、特開平7−222153号公報では、圧縮情報を抽出して誤り補正回路により検査し、誤りがあれば最小化単位毎に補正したものを復号化回路に送ることにより、圧縮率を下げ、伝送手順を複雑にすることなしに原画像に近い画像を再生することができるように工夫している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平7−222153号公報で開示された伝送エラーが発生した際の最小化単位毎に補正したものと置き換える方法では、最小化単位のデータ数にエラーが発生した場合は対応できず画像の判別が困難になる。
【0007】
一方、JPEG方式においては、JPEG勧告にもある通り、符号化データにRST(Restart)マーカーを挿入しておいて、圧縮データに対して伝送エラーが発生した場合、定期的に復号器をリセットしてRST(Restart)マーカー以降のデータが正常となるようになっている。
【0008】
しかし、JPEG方式において、RST(Restart)マーカーを挿入しておいて、リセットすると、伝送エラーが発生した際にRST(Restart)マーカー以降のデータは正常であるが、RST(Restart)マーカー以前のデータは回復できず、データ数が欠けたり、また、データ数が多い場合には復号された画像が大きく崩れるという問題がある。
【0009】
本発明は、上述したような問題点を解決するためになされたもので、伝送エラーが発生してもそのエラーを補正して容易に原画像に近い画像を再生することができる復号化装置の提供をその目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、復号に必要なマーカー情報部と複数の可変長符号からなり、再同期マーカー、終了マーカー、再同期マーカーの間隔情報及び符号化データのサイズ情報を含んだ符号化データを復号化する際に、エラーを補正して復号化する符号化データ復号化装置であって、
前記符号化データを順次読み出して解析し、前記再同期マーカー及び終了マーカーの検出信号、再同期マーカーの間隔情報及び符号化データのサイズ情報、読み出した符号化データ、並びに読み出して処理したデータ数に係る情報を出力するデータ読み出し部と、
前記データ読み出し部から出力された処理データ数に係る情報を受信して、前記データ読み出し部で処理されたデータ数をカウントするとともに、前記データ読み出し部から出力された再同期マーカーの間隔情報及び符号化データのサイズ情報を受信して、前記データ数のカウント情報を基に、前記データ読み出し部から前記再同期マーカー検出信号と終了マーカー検出信号とがそれぞれ出力されるべきタイミングを算出し、再同期マーカー検出信号が出力されるべきタイミングとなったときに再同期予定信号を出力し、終了マーカー検出信号が出力されるべきタイミングとなったときに終了予定信号を出力するカウンタ部と、
前記データ読み出し部から出力された前記再同期マーカー及び終了マーカーの検出信号と、前記カウンタ部から出力された再同期予定信号及び終了予定信号とをそれぞれ受信し、再同期マーカ検出信号と再同期予定信号が入力される位相を比較して、再同期マーカ検出信号が再同期予定信号よりも早く入力された場合には、以後再同期予定信号が入力されるまでの間、データ補間信号を生成して出力する一方、再同期予定信号が早く入力された場合には、以後再同期マーカ検出信号が入力されるまでの間、データ削除信号を生成して出力するとともに、終了マーカ検出信号と終了予定信号が入力される位相を比較して、終了マーカ検出信号が終了予定信号よりも早く入力された場合には、以後終了予定信号が入力されるまでの間、データ補間信号を生成して出力する一方、終了予定信号が早く入力された場合には、以後終了マーカ検出信号が入力されるまでの間、データ削除信号を生成して出力する信号比較部と、
前記読み出し部から出力された符号化データを受信して、これを復号化するとともに、前記信号比較部から出力されたデータ補間信号とデータ削除信号とを受信して、データ補間信号を受信している間は、復号化データを補間する処理を行い、前記データ削除信号を受信している間は、前記復号化処理を停止又は復号化したデータを削除する処理を行う処理部とを備えた符号化データ復号化装置に係る。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
【0012】
<全体ブロック図の概要>
図1は、本発明の実施の形態に係る可変長符号の画像データ復号化装置の全体構成を示すブロック図である。
まず、符号化データを読み出すデータ読み出し部(1)と、データ読み出し部に接続されたカウンタ部(2)と、データ読み出し部(1)とカウンタ部(2)に接続された信号比較部(3)と、データ読み出し部(1)と信号比較部(3)に接続された処理部(4)から構成される。
【0013】
<データ構造の説明>
次に、本発明に用いる入力された画像データについて説明する。
本発明に用いる符号化された画像データは、復号に必要なマーカー情報部と複数の可変長符号からなる順次符号化された画像データであり、たとえば、図2に示すように先頭マーカー情報に続いて複数の可変長符号化データが続き、各々の可変長符号化データは画像自身の符号化データおよび一定長毎の再同期マーカーを有している。そして複数の可変長符号化データが続いた後、画像データの終端を示す終了マーカーを有する。また、マーカー情報部には、再同期マーカーの間隔情報、符号化データのサイズ情報を有する。
【0014】
<符号化データの説明>
かかる画像データの例として、JPEG方式の例を挙げる。
JPEG方式の場合、符号化データはフレーム/スキャン/画像という3段階の構造から構成されるものである。図3に標準的な画像データを示す。図3に示すように、画像データの開始を示すSOI(Start of Image)マーカーと画像データの終了を示すEOI(End of Image)マーカーで挟まれた、1つあるいは複数のフレームで構成されている。フレームの先頭には、そのフレームに関連する諸パラメータを指定したフレーム・ヘッダがつき、そのあとに1つ以上のスキャンが続き、スキャンの先頭には、そのスキャンに関連する諸パラメータを指定したスキャン・ヘッダがつき、そのあとに符号化データが続くものである。
【0015】
1つのフレームは、SOF(Start of Frame)マーカーではじまり、そのあとにフレーム・ヘッダが続き、フレーム・ヘッダにはフレーム情報に関連する種々のパラメータ(ビット精度、ライン数、1ラインの画素数、色成分間のサンプリング比、量子化テーブル番号、データのサイズ情報等)が含まれる。同様に1つのスキャンは、SOS(Start of Scan)マーカーではじまり、これにスキャン・ヘッダとしてのスキャン・データに関連する種々のパラメータ(ハフマン符号テーブル番号、プログレッシブにおける複数スキャンへの分割方法等)が続くものである。
【0016】
スキャン・ヘッダのあとには画像を圧縮したデータが続くこととなる。RST(Restart)マーカーはこの圧縮データの中に挿入する。これは圧縮データに対して伝送エラーが発生した場合の再同期などに用いることができる。尚、このRST(Restart)マーカーは本発明における再同期マーカーに相当する。そして、前記EOIマーカーが本発明における終了マーカーに相当する。
【0017】
<本発明の全体ブロック図の説明>
以下、図1を参照して、本発明の実施の形態に係る可変長符号の画像データ復号化装置の全体構成を詳しく説明する。尚、図1は本発明の実施の形態に係る可変長符号の画像データ復号化装置の全体構成を示すブロック図の一例である。
【0018】
データ読み出し部(1)は、画像データに符号化処理が施された符号化データを順次読み出す。データの読み出しはバイト単位で行う。
【0019】
データ読み出し部(1)では、符号化データの先頭にあるマーカー情報部からデータの数合せに必要な再同期マーカーの間隔情報およびデータサイズ情報を検出し、カウンタ部(2)へ送る。また、データを読み出す毎に読み出して処理したデータ数の情報をカウンタ部(2)へ送る。
また、読み出し部(1)では再同期マーカーを検出すると、再同期マーカー検出信号を信号比較部(3)へ出力し、終了マーカーを検出すると終了マーカー検出信号を信号比較部(3)へ出力する。
また、読み出し部(1)では通常に復号する符号化データを処理部(4)へ出力する。
【0020】
カウンタ部(2)は、データ読み出し部(1)または、信号比較部(3)から入力された信号により、カウンタを用いてカウントする。また、データ読み出し部(1)から、データの数合せに必要な情報、すなわち、再同期マーカーの間隔情報と符号化データのサイズ情報を受け取り、レジスタに記憶しておく。
そして、カウンタの情報と、再同期マーカーの間隔情報から、再同期マーカー検出信号が出力されるべきタイミングを算出し、そのタイミングで再同期予定信号を信号比較部(3)へ出力する。
また、カウンタの情報と、符号化データのサイズ情報から、終了マーカー検出信号が出力されるべきタイミングを算出し、そのタイミングで終了予定信号を信号比較部(3)へ出力する。
【0021】
尚、再同期予定信号は、JPEG方式においては、SOFマーカーの前あるいはSOSマーカーの前に挿入されるDRI(Define Restart Interval)マーカーから算出する。DRI(Define Restart Interval)マーカーは、RSTマーカーを挿入する間隔をMCUの数で指定するものであり、DRIマーカーから得られた再同期マーカーの間隔情報とカウンタの情報により再同期マーカーが出力するべきタイミングを計算して、そのタイミングで信号比較部(3)へ再同期予定信号を出力することとなる。
また、終了予定信号は、JPEG方式において、SOFマーカーに続くフレームヘッダ内のサイズ情報から算出する。フレームヘッダ内のサイズ情報とカウンタの情報により、終了マーカーが出力するべきタイミングを計算して、そのタイミングで信号比較部へ終了予定信号を出力する。
【0022】
信号比較部(3)では、データ読み出し部(1)から入力された再同期マーカー検出信号、終了マーカー検出信号と、カウンタ部(2)から入力された再同期予定信号、終了予定信号の位相を比較し位相差を利用して、データ数を確認し、必要に応じてデータ補間信号、データ削除信号を生成し処理部(4)へ出力する。
すなわち、先頭のマーカー情報部から得られたデータ数をもとに、データ数が不足する場合はデータ補間信号を処理部へ出力し、データ数が多い場合はデータ削除信号を生成し処理部へ出力する。
【0023】
図4は、補正に関するタイミング信号の生成についての説明図である。
【0024】
たとえば、図4に示すように、再同期マーカー検出信号と再同期予定信号が同時に入力された場合は、正常ストリームと判断され、符号化データはそのまま処理部(4)で処理され、復号化される。
【0025】
そして、再同期マーカー検出信号が再同期予定信号より早く入力された場合は、異常ストリームと判断され、データ補間信号を生成し処理部(4)へ送られ、処理部(4)ではデータを補間して処理され復号化される。
【0026】
また、再同期予定信号が再同期マーカー検出信号よりはやく入力された場合は、異常ストリームと判断され、データ削除信号を生成し処理部(4)へ送られ、処理部(4)ではデータを削除して復号化される。
【0027】
次に、終了マーカー検出信号と終了予定信号の場合も上記の再同期マーカー検出信号と再同期予定信号と同様である。
【0028】
すなわち、図4に示すように、終了マーカー検出信号と終了予定信号が同時に入力された場合は、正常ストリームと判断され、符号化データはそのまま処理部(4)で処理され、復号化される。
【0029】
そして、終了マーカー検出信号が終了予定信号よりはやく入力された場合は、異常ストリームと判断され、データ補間信号を生成し処理部(4)へ送られ、処理部(3)ではデータを補間して処理され復号化される。
【0030】
また、終了予定信号が終了マーカー検出信号よりはやく入力された場合は、異常ストリームと判断され、データ削除信号を生成し処理部(4)へ送られ、処理部(4)ではデータを削除して復号化される。
【0031】
処理部(4)では、データ読み出し部(1)から符号化データ、信号比較部(3)からデータ補間信号またはデータ削除信号が入力される。
そして、データ補間信号、データ削除信号が発生していない際には、データ読み出し部(1)から入力された符号化データを用いてそのまま通常通りの復号化処理を実施し、データ補間信号発生時にはデータを補間して復号化し、データ削除信号発生時にはデータを削除してデータの数合せをする。
【0032】
ここで、本発明の実施の形態に関わる補正回路の例を、さらに具体的に説明する。
図6は従来のハフマン部のブロック図、図5は本発明のブロック図の例である。
【0033】
<従来ブロック図の説明>
図6は従来のハフマン符号化データからDCT係数を生成する方法であり、ハフマン符号頭出し回路(B11)とカウンタブロック(B12)とゼロラン/グループ番号生成回路(B13)とDCT係数生成回路(B14)を備え、符号化データは、ハフマン符号頭出し回路(B11)に入力され、前記回路でハフマン符号が生成された後、前記ハフマン符号からゼロラン/グループ番号生成回路(B13)を通してゼロラン/グループ番号が生成され、前記ゼロラン/グループ番号は、DCT係数生成回路(B14)を通してDCT係数を出力する。尚、カウンタブロックでは、処理データをカウントする。
【0034】
<本発明の詳細ブロック図の説明>
一方、図5はハフマン符号化データからDCT係数を生成するまでに本発明の方法を用いる例であり、データ読み出し部(1)としてハフマン符号頭出し回路(B1)、カウンタ部(2)としてカウンタブロック(B2)、信号比較部(3)として補正信号生成回路(B4),処理部(4)にはゼロラン/グループ番号生成回路(B3)、セレクタ(B5)、DCT係数生成回路(B6)を備えている。
【0035】
まず、ハフマン符号頭出し回路(B1)では、符号化データの先頭にあるマーカー情報部からデータの数合せに必要な再同期マーカーの間隔情報およびデータサイズ情報を検出し、カウンタブロック(B2)へ送る。
次に、ハフマン符号頭出し回路(B1)において、データを1バイト読み出す。ハフマン符号が検出された場合、ハフマン符号はゼロラン/グループ番号生成回路(B3)に入り、ゼロラン/グループ番号が生成される。生成されたゼロラン/グループ番号がセレクタ(B5)を通してDCT係数生成回路(B6)に入力され、DCT係数が出力される。そして、カウンタブロック(B2)に動作中信号を出力し、カウンタブロック(B2)では処理データ数のカウンタをカウントアップする。
また、ハフマン符号頭出し回路(B1)で読み出したした際に、終了マーカーが検出された場合、補正信号生成回路(B4)へ終了マーカー検出信号が出力される。また、再同期マーカーが検出された場合、補正信号生成回路(B4)へ再同期マーカー検出信号が出力される。
【0036】
カウンタブロック(B2)には、ハフマン頭出し回路(B1)からデータの数合せに必要な再同期マーカーの間隔情報(JPEGではDRIマーカー情報)および符号化データのサイズ情報および符号化データの処理データ数の情報が入力され、補正信号生成回路(B4)からはデータ数の調整情報が入力される。また、これらの情報を元に、終了予定信号および再同期予定信号を生成し補正信号生成回路(B4)へ出力する。
まず、カウンタブロック(B2)は、ハフマン頭出し回路(B1)から、データの数合せに必要な情報が入力されるので、再同期マーカーの間隔情報をレジスタR、符号化データのサイズ情報をレジスタEに記憶しておく。
カウンタブロック(B2)は、符号化データの処理データ数をカウントするカウンタe、直前の再同期マーカーからの処理データ数をカウントするカウンタrを有している。
ハフマン頭出し回路(B1)から動作中信号を受信すると、前記カウンタe、前記カウンタrを各々カウントアップする。また、データが補間される場合には、補正信号生成回路(B4)からその情報が入力され、カウンタe、カウンタrをカウントアップする。
そして、再同期を取るタイミングをカウントするカウンタrと、再同期マーカーの間隔情報レジスタRの情報を比較して、カウンタrとレジスタRが等しくなった際、再同期予定信号が生成され、再同期予定信号を補正信号生成回路(B4)へ出力する。
また、符号化データの処理データ数をカウントするカウンタeと、符号化データのサイズ情報Eを比較して、カウンタeとレジスタEが等しくなった際、終了予定信号が生成され、終了予定信号を補正信号生成回路(B4)へ出力する。
【0037】
補正信号生成回路(B4)では、ハフマン符号頭出し回路(B1)から終了マーカー検出信号と再同期マーカー検出信号、カウンタブロック(B2)からは終了予定信号と再同期予定信号が各々入力され、これらの信号の位相差により、データ数が正しいかどうかを確認し、適宜データ補間信号、データ削除信号を生成する。
たとえば、終了マーカー検出信号と終了予定信号が同時に入力された場合は、データ処理が終了する。また、終了マーカー検出信号が検出され、終了予定信号が検知されていない場合は、データ補間信号を処理部(4)のセレクタ(B5)に出力し、カウンタブロック(B2)へカウンタのカウントアップを行うよう指示を送る。また、終了予定信号が検知され、終了マーカー検出信号が検出されない場合は、データ削除信号を処理部(4)のDCT係数生成回路(B6)へ出力する。
一方、再同期マーカー検出信号と再同期予定信号が同時に検知された場合は再同期を取るタイミングをカウントするカウンタrを初期化するようカウンタブロック(B2)に指示を送る。再同期マーカー検出信号が検知され、再同期予定信号が検知されない場合は、データ補間信号を処理部(4)のセレクタ(B5)に出力し、カウンタブロック(B2)へカウントアップするよう指示を送る。再同期予定信号が検知され、再同期マーカー検出信号が検出されない場合は、データ削除信号を処理部(4)のDCT係数生成回路(B6)へ出力する。図7に補正信号生成回路(B4)の回路図の一例を示す。
【0038】
処理部(4)は、ゼロラン/グループ番号生成回路(B3)およびセレクタ(B5)およびDCT係数生成回路(B6)から構成される。
【0039】
ゼロラン/グループ番号生成回路(B3)は、ハフマン符号頭出し回路(B1)からハフマン符号が入力され、対応するゼロラン/グループ番号を生成してセレクタ(B5)に送る。
【0040】
セレクタ(B5)には、ゼロラン/グループ番号生成回路(B3)にて生成されたゼロラン/グループ番号が入力され、また、補正信号生成回路(B4)にて生成されたデータ補間信号が入力される。
また、前記補間信号が入力された際に選択される補間データ(たとえば、00H)がセレクタ(B5)に入力される。
セレクタ(B5)では、前記ゼロラン/グループ番号または、補間データが選択され、その選択信号をDCT係数生成回路(B6)に送る。
【0041】
DCT係数生成回路(B6)は、前記選択信号が入力されると対応したDCT係数を生成してDCT係数を出力することとなる。
尚、DCT係数生成回路(B6)へ補正信号生成回路(B4)にて生成されたデータ削除信号が入力された際には、DCT係数の生成を停止する。
【0042】
次に、フローチャートに基づいて本発明の画像補正を説明する。
図8は従来のデコードのフローチャートである。各マーカーの検出および初期化を行った後、SOFマーカーが検出されると、フレームヘッダを解釈し、その後、SOSマーカーが検出されると、スキャンヘッダーを解釈し、復号器を初期化する。ハフマン符号の頭出し後、再同期マーカーが検出される毎に復号器をリセットし、終了マーカーが検出されるまで処理を繰り返す。(S310〜S390)
【0043】
図9は本発明の画像補正のフローチャートである。各マーカーの検出・初期化を行った後、SOFマーカーが検出すると、フレームヘッダを解釈する。その後、SOSマーカーを検出すると、スキャンヘッダーを解釈し、復号器を初期化する。(S010〜S050)
【0044】
S060では、スキャンヘッダの解釈により得られた符号化データのサイズ情報をカウンタ部(2)のレジスタEにセットする。
【0045】
S070では、スキャンヘッダの解釈により得られた再同期マーカーの間隔情報は、カウンタ部(2)のレジスタRにセットする。
【0046】
S080では、符号化データの処理データ数をカウントするカウンタeを初期化する。
【0047】
S090では、復号器をリセットし、直前の再同期マーカーからの処理データ数をカウントするカウンタrを初期化する。
【0048】
S100では、ハフマン頭出し回路(B1)においてハフマン符号の頭出しを行う。
【0049】
S110では、S100にて読み出したデータが終了マーカーか否か判断する。終了マーカーの場合(S110でYES)、終了マーカー検出信号を補正信号生成回路(B4)へ出力し、S111へ移る。
【0050】
S111では、補正信号生成回路(B4)において、同時に終了予定信号が検知されたか否か判断する。終了予定信号が検知されていれば(S111でYES)、処理を終了する。終了予定信号が検知されていなければ(S111でNO)、終了予定信号が検知されるまで、S112を繰り返す。
【0051】
S112では、復号データの補間とカウントアップを行う。すなわち、補正信号生成回路(B4)よりセレクタ(B5)にデータ補間信号を出力し、セレクタ(B5)を介して、補間データがDCT係数生成回路(B6)に送られ、DCT係数生成回路(B6)にてDCT係数が生成される。そして、カウンタブロック(B2)の符号化データの処理データ数のカウンタeをカウントアップする。
【0052】
S120では、補正信号生成回路(B4)において、終了予定信号が検知されたか否か判断する。終了予定信号が検知されていれば(S120でYES)、S125に移る。終了予定信号が検知されていなければ(S120でNO)S130に進む。
【0053】
S125では、復号データを破棄する。すなわち、DCT係数生成回路(B6)へデータ削除信号を出力し、DCT係数生成回路(B6)を停止する。そして、カウンタブロック(B2)のカウントアップを停止する。次に、S100へ戻る。
【0054】
S130では、S100にて読み出したデータが再同期マーカーか否かを判断する。再同期マーカーの場合(S130でYES)、再同期マーカー検出信号を補正信号生成回路(B4)に出力し、S131へ移る。再同期マーカーが検出されなかった場合、S140へ進む。
【0055】
S131では、再同期予定信号が検出されたか否か判断する。補正信号生成回路(B4)にて再同期予定信号が同時に検出された場合(S131でYES)、S090へ移る。再同期予定信号が同時に検出されなかった場合(S131でNO)、S132へ移る。
【0056】
S132では、復号データの補間とカウントアップを行う。すなわち、補正信号生成回路(B4)よりセレクタ(B5)にデータ補間信号を出力し、セレクタ(B5)を介して、補間データがDCT係数生成回路(B6)に送られ、DCT係数生成回路(B6)にてDCT係数が生成される。そして、カウンタブロック(B2)のカウンタe、カウンタrをカウントアップし、S131へ移る。
【0057】
S140では、補正信号生成回路(B4)において再同期予定信号が検出されたか否かを判断する。再同期予定信号が検出された場合(S140でYES)は、S125へ移る。再同期予定信号が検出されなかった場合(S140でNO)は、カウンタe、カウンタrをカウントアップする。そして、通常の処理、すなわち、ハフマン符号頭出し回路(B1)からハフマン符号がゼロラン/グループ番号生成回路(B3)へ送られ、ゼロラン/グループ番号が生成され、生成されたゼロラン/グループ番号がセレクタ(B5)を介してDCT係数生成回路(B6)にて処理がなされる。その後、S100のハフマン符号の頭出し処理へ戻る。
【0058】
【発明の効果】
本願発明によれば、復号化されたデータのデータ数が正常な状態で復号されるため、従来のJPEGデコーダとは異なり、伝送エラー等で符号化データ数にエラーがあり、画像データがこわれている場合でも見た目にはくずれず、容易に見た目に元の画像と近いものが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明にかかる復号化装置の全体ブロック図である。
【図2】本願発明にかかるデータ構造図の一例の説明図である。
【図3】標準的なJPEGストリームのデータ構造図である。
【図4】本願発明にかかるタイミング信号の生成の一例を示す模式図である。
【図5】本願発明にかかる復号化装置の一例を示すブロック図である。
【図6】従来のハフマン部のブロック図である。
【図7】本願発明にかかる補正信号生成回路の回路図の一例である。
【図8】従来の復号化装置のデコード処理のフロー図である。
【図9】本願発明にかかる復号化装置の画像補正処理のフロー図である。
Claims (1)
- 復号に必要なマーカー情報部と複数の可変長符号からなり、再同期マーカー、終了マーカー、再同期マーカーの間隔情報及び符号化データのサイズ情報を含んだ符号化データを復号化する際に、エラーを補正して復号化する符号化データ復号化装置であって、
前記符号化データを順次読み出して解析し、前記再同期マーカー及び終了マーカーの検出信号、再同期マーカーの間隔情報及び符号化データのサイズ情報、読み出した符号化データ、並びに読み出して処理したデータ数に係る情報を出力するデータ読み出し部と、
前記データ読み出し部から出力された処理データ数に係る情報を受信して、前記データ読み出し部で処理されたデータ数をカウントするとともに、前記データ読み出し部から出力された再同期マーカーの間隔情報及び符号化データのサイズ情報を受信して、前記データ数のカウント情報を基に、前記データ読み出し部から前記再同期マーカー検出信号と終了マーカー検出信号とがそれぞれ出力されるべきタイミングを算出し、再同期マーカー検出信号が出力されるべきタイミングとなったときに再同期予定信号を出力し、終了マーカー検出信号が出力されるべきタイミングとなったときに終了予定信号を出力するカウンタ部と、
前記データ読み出し部から出力された前記再同期マーカー及び終了マーカーの検出信号と、前記カウンタ部から出力された再同期予定信号及び終了予定信号とをそれぞれ受信し、再同期マーカ検出信号と再同期予定信号が入力される位相を比較して、再同期マーカ検出信号が再同期予定信号よりも早く入力された場合には、以後再同期予定信号が入力されるまでの間、データ補間信号を生成して出力する一方、再同期予定信号が早く入力された場合には、以後再同期マーカ検出信号が入力されるまでの間、データ削除信号を生成して出力するとともに、終了マーカ検出信号と終了予定信号が入力される位相を比較して、終了マーカ検出信号が終了予定信号よりも早く入力された場合には、以後終了予定信号が入力されるまでの間、データ補間信号を生成して出力する一方、終了予定信号が早く入力された場合には、以後終了マーカ検出信号が入力されるまでの間、データ削除信号を生成して出力する信号比較部と、
前記読み出し部から出力された符号化データを受信して、これを復号化するとともに、前記信号比較部から出力されたデータ補間信号とデータ削除信号とを受信して、データ補間信号を受信している間は、復号化データを補間する処理を行い、前記データ削除信号を受信している間は、前記復号化処理を停止又は復号化したデータを削除する処理を行う処理部とを備えてなることを特徴とする符号化データ復号化装置。
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