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JP3722617B2 - Propeller shaft - Google Patents

Propeller shaft Download PDF

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JP3722617B2
JP3722617B2 JP11205898A JP11205898A JP3722617B2 JP 3722617 B2 JP3722617 B2 JP 3722617B2 JP 11205898 A JP11205898 A JP 11205898A JP 11205898 A JP11205898 A JP 11205898A JP 3722617 B2 JP3722617 B2 JP 3722617B2
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JP
Japan
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propeller shaft
yoke
sleeve
impact load
slide
Prior art date
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JP11205898A
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Japanese (ja)
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史典 小林
浩之 小野田
悦男 古橋
正樹 後藤
賢太郎 木下
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Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Publication date
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、衝撃吸収機能を備えたプロペラシャフトに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の分野では、キャビンに強度を持たせ、その前後に位置するエンジンルームやトランクルーム等をキャビンよりも強度を抑えて所謂クラッシャブルゾーンとし、このクラッシャブルゾーンを潰すことで衝突時の乗員への衝撃を低減して乗員保護を図るクラッシャブルボディを採用したものが種々提案されている。このようなクラッシャブルボディは、クラッシャブルゾーンが設計どおりに潰れることでその機能を果たすのであるが、近年、このクラッシャブルゾーンの潰れを妨げるものとしてプロペラシャフトの存在が挙げられている。
【0003】
プロペラシャフトには、自動車の種類に応じて1本ものや、あるいは複数本のシャフトをユニバーサルジョイント等の各種連結部材で連結した分割式のものがある。これらは、トランスミッションとデファレンシャルギア等の被駆動部材とを連結し、エンジン等の駆動源で発生する回転トルクをデファレンシャルギアから車輪に伝達している。特にFR車や4WD車に採用されるものは、プロペラシャフトが車体の前後方向に向かって延出配置されているため、車体の前後方向からの衝突時にプロペラシャフトが突っ張てしまう。このため衝突時に、エンジンやデファレンシャルギア等の移動が規制されてしまい、車体の前後方向から衝撃荷重を受けてもクラッシャブルゾーンの潰れが妨げられたり、あるいはクラッシャブルゾーンが潰れてもプロペラシャフトが突っ張ることで減少した衝撃荷重が一時的に上昇して、乗員への衝撃を吸収できないおそれがある。また、プロペラシャフトが複数のシャフトを連結した分割式のものの場合、プロペラシャフトにかかる衝撃荷重により同シャフトが折れ曲がりや、その折れ曲がり位置や方向によっては燃料タンクに干渉したり、キャビン内に突出するおそれが懸念される。
【0004】
このような不具合を解決するものとして、特開平7−119728号公報には、ユニバーサルジョイントを構成するヨーク部材を2本の軸のそれぞれの一端に設け、各軸のそれぞれの他端側で両者をスライド収縮可能とし、これら軸の何れか一方の外周に所定の軸方向への荷重以下では軸の相互の移動量を規制するCリングを装着し、車両の前後方向からの衝突により所定以上の衝撃荷重が加わると、Cリングによる規制を喪失(破損)させてプロペラシャフトを軸方向に移動する構造が提案がされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
とろこが、特開平7−119728号公報に記載のプロペラシャフトの構造であると、Cリングは、軸の先端と離れて各軸の縮み方向への位置を規制する部位に設けられているので、プロペラシャフトに衝撃荷重が加わって各軸が縮み方向に移動すると、各軸の位置によって、すなわち軸が移動してCリングに当接するまでの移動距離によってCリングにかかる荷重にバラツキが発生する。このためプロペラシャフトにかかる衝撃荷重を、Cリングの破損よって低減させようとした場合、衝撃荷重特性の調整が難しいという問題点がある。また、一般にCリングは剪断力が大きくて壊れにくく、これもCリングによる衝撃吸収特性の調整が難し原因となっている。
【0006】
本発明は、衝突時の車体の変形量を阻害することなく、低コストで安定した衝撃吸収特性を得られて衝突時の安全性を高められるプロペラシャフトを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、一端側に駆動源又は被駆動部材が連結されたヨーク部材と、一方がヨーク部材の他端側にスプライン嵌合するとともに、他方にヨーク部材挿入方向と同方向に延びた延長部を有し、この延長部でヨーク部材の他端側の先端をカシメることでヨーク部材の他端側を保持するスリーブ部と、カシメ部が内部に位置するようにスリーブ部に装着された中空軸部とを有するので、ヨーク部材の位置が安定する。この安定したヨークの一端側に衝突時に衝撃荷重が入力されると、ヨーク部材のカシメ部を介して衝撃荷重が伝達され、衝撃荷重が延長部のカシメ部による保持力を上回ると、ヨーク部材がカシメ部を塑性変形させながら荷重方向にスライドしてプロペラシャフトの突っ張りがなくなる。
【0008】
発明では、スリーブ部を中空軸部の入出力方向に位置する両端に設けるので、プロペラシャフトにかかる衝撃荷重が中空軸の入出力方向の何方から入力されても、衝撃荷重を効果的に吸収緩和できる。延長部でカシメるヨーク部材の他端側の先端としては、ヨーク部材の他端の先端や、ヨーク部材の他端の先端に当接させた中間部材が挙げられる。中間部材を介装させると、衝撃荷重が延長部のカシメ部による保持力を上回ったとき、ヨーク部材が中間部材でカシメ部を塑性変形させながら荷重方向にスライドして、プロペラシャフトの突っ張りがなくなるとともに、ヨーク部材の材質と中間部材に個別の材質を選択できたり、ヨーク部材の長さを短くでき、ヨーク部材の製造や加工性を高められる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図2に示すプロペラシャフトは、トランスミッション12と被駆動部材となるデファレンシャルギア13を連結し、図示しない駆動源となるエンジンで発生する回転トルクをデファレンシャルギア13から図示しない駆動輪に伝達している。プロペラシャフトは、矢印Aで示した入出力方向となる車体の前後方向(以下「前後方向A」と記す)にクラッシャブルゾーンをそれぞれ構成され、各クラッシャブルゾーンの間に高強度のキャビンを備えた周知のクラッシャブルボディを持つ車両に適用されている。
【0010】
プロペラシャフトは、その中心に中空軸部となる鋼管4を配置され、前後方向Aに位置するその両端4a,4bにヨーク部材となるスライドヨーク1,1と、スリーブ部となるスリーブ2,2とをそれぞれ備えている。一端4a側のスライドヨーク1の一端1aは、トランスミッション12にスプライン結合で前後方向Aに摺動可能に支持された出力軸14と、自在継手16と連結ヨーク15を介して連結されている。他端4b側のスライドヨーク1の一端1aは、自在継手18、連結ヨーク17を介してデファレンシャルギア13と連結されている。各スライドヨーク1,1は、自在継手16,18と連結ヨーク15,17とによりそれぞれユニバーサルジョイントを構成している。スリーブ2,2の構成は、基本的には同一であり、鋼管4を中心にそれぞれ対称に配置されている。このため、以下一端4a側のスリーブ2の構成を代表して詳細に説明する。
【0011】
図1に示すように、スライドヨーク1は、自在継手16の取付け部となる一端1aを備え、他端1bを中抜き軸部として金属で形成されており、他端1bの外周面に軸線方向に延びるスプライン歯部1eを形成されている。スライドヨーク1の端面1cの近傍に位置する他端1bの外周面には、周溝9が形成されており、後述するスナップリング8が嵌挿される。
【0012】
スリーブ2は、全体が筒形状を成し金属で冷鍛鍛造により成形されており、スライドヨーク1の他端1bを挿通可能としている。スリーブ2の内周面2dの端面2a寄りには、スプライン歯部1eと係合するスプライン歯部2eが形成されており、スプライン歯部1e,2e同士を圧入して嵌合させてスライドヨーク1を内装保持している。このため、スリーブ2は、スプライン嵌合部10によってスライドヨーク1と一体回転、かつ軸方向に相対的に移動可能に支持されている。スプライン歯部1e,2eは、互いに大径合わせされていて、これらを圧入して嵌合させることでスプライン嵌合部10のガタを低減し、プロペラシャフトの回転バランスを安定させている。
【0013】
スリーブ2の内周面2dには、スプライン歯部2eとの境に段部2fが形成されている。周溝9に挿嵌されるスナップリング8は、この段部2fと当接する大きさに形成されており、段部2fと当接することで、スリーブ2の端面2aからのスライドヨーク1の突出位置を定めている。一端1aの背後に形成された当接面1dから端面2aまでが、スライドヨーク1の移動量Sとなる。このようにスナップリング8を設けてスライドヨーク1の位置決めと移動量Sとを一定にすることで、プロペラシャフトの回転バランスの安定を図っている。また、スナップリング8は、図示しないサスペンションのストローク変位によりトランスミッション12と出力軸14とが移動するときの、スライドヨーク1のスリーブ2からの抜け止め機能や、スリーブ2をシート3にカシメる時の抜け止め機能を備えている。
【0014】
スリーブ2の略中央の外周面には、鋼管4の一端4aが挿嵌される段周部2bが形成されている。スリーブ2は、この段周部2bを先端4aに挿嵌した状態で段周部2bの近傍を周方向に溶接されることで鋼管4に固定されている。符号11は、溶接部を示す。
【0015】
図3に示すように、段周部2bには、延長部2cがスライドヨーク1の挿入方向となる他端1bの延出方向に延びて形成されている。この延長部2cは、本形態では段周部2bよりも肉薄の円周形状に形成されている。なお、延長部2cの円周上に適当な間隔でスリットを形成して分割するようにしてもよい。延長部2cは、図1に示すように、鋼管4の内部4cに配置され、それぞれをスリーブ2の内側に折り曲げたときに、互いに重合しない長さに設けられている。スリーブ2の端面2aから延長部2cの先端までの全長は、スライドヨーク1の当接面1dから端面1cまでの長さよりも短く形成されている。スリーブ2の端面2aには、埃や水等のスリーブ2内への進入を防止するためにシーラントが塗布されていて適切なシール性と防錆性が確保されている。
【0016】
スリーブ2内には、中間部材としてシート3がスライドヨーク1の内端面1cにその一端面3aを当接するように配置される。シート3は、冷鍛鍛造によりリング状に形成されており、その外径を略スリーブ2の内周面と同径に形成されており、内周面2dにその外周面3aを摺接させている。シート3は、スリーブ2に挿嵌したスライドヨーク1を図1に示すように、スリーブ2から最大に突出させた状態の時に、延長部2cの近傍にその他端面3bが位置するような厚さを有している。このシート3は、延長部2cを内側に折り曲げて同折り曲げ部をカシメることで、スライドヨーク1の端面1cと延長部2cとに挟まれ、かつ端面1cと延長部2cとに両端面3a,3bがそれぞれ当接した状態でスリーブ2内に保持されて略前面被覆されている。図中符号Gは、カシメ部を示す。すなわち、鋼管4は、カシメ部Gを内部に位置するようにスリーブ4に装着される。シート3には炭素鋼が用いられている。シート3の加工方法としては、冷鍛鍛造ではなく切削加工を用いても低コストで所望の形状に加工できる。
【0017】
プロペラシャフトの組み付け手順を図4を用いて説明する。
図4(a)に示すように、予めスプライン歯部1e及び周溝9を形成したスライドヨーク1の端面1cを、予めスプライン歯部2eを形成されたスリーブ2の端面2aに互いの歯部を噛み合うように当接して両者を軽圧入してスライドヨーク1にスリーブ2を装着する。スライドヨーク1とスリーブ2とを、周溝9が延長部2cより外側に突出するまで軸方向に相対的にスライドさせ、スナップリング8を装着する。
【0018】
次に図4(b)に示すように、スナップリング8がスリーブ2の段部2fに当接するまでスリーブ2とスライドヨーク1とを両者の間隔が広がる向きに相対的に移動させ、さらにシート3を延長部2cから内周面2dに沿ってスリーブ2内に挿入して、その一端面3aが端面1cに当接するまで押し込む。
【0019】
図4(c)に示すように、シート3と端面1cとの当接状態を確保した後、スリーブ2の各延長部2cをそれぞれ内側に略直角に折り曲げてシート3の他端面3bに当接し、各折り曲げ部を周方向にカシメ、シート3を端面1cと折れ曲がった延長部2cとで挟持した保持する。そして、このようにして組み付けられたスリーブ2を鋼管4に装着するには、段周部2bを鋼管4の一端4aに挿嵌し、矢印Dで示す両者の挿嵌部を外側から周方向に溶接して固定することでカシメ部Gやシート3が鋼管4の内部4cに配置される。
【0020】
スリーブ2と鋼管4との溶接時の熱により、スリーブ2とスライドヨーク1のスプライン嵌合部10に熱変形のおそれがある。しかし、本形態では、シート3が端面1cと延長部2cに接触した状態にあるので、溶接時の熱がシート3にも伝達されてスプライン嵌合部10にかかる熱が緩和され、スプライン嵌合部10の熱変形が防止される。このため、スライドヨーク1に衝撃荷重Fが加わったときの、スプライン嵌合部10の熱変形による抵抗がなくなり、スライドヨーク1の移動に熱変形による過負荷が発生しなくなる。このことは、スライドヨーク1を移動させる負荷変動を抑えて、スライドヨーク1の移動を安定して行えることになる。
【0021】
このように構成したプロペラシャフトの作用について説明する。
図1において、矢印Bで示す前方向から衝撃荷重Fが加わると、図示しない車体の前方側に形成されたエンジンルーム等のクラッシャブルゾーンが衝突初期段階において変形し衝撃荷重Fが吸収される。そして変形した部位がエンジンに衝突すると、衝撃荷重Fがトランスミッション12からスライドヨーク1に伝達される。スライドヨーク1にかかる衝撃荷重Fが、スプライン嵌合部10による第1の抵抗と、カシメ部Gによる第2の抵抗を超えると、スライドヨーク1が収縮方向に移動する。スライドヨーク1が移動すると、スプライン嵌合部10による第1の抵抗がスライドヨーク1の移動に伴い増大するとともに、折り曲げられた延長部2cがシート3に押されて延長部2cがカシメ部Gから開く方向に塑性変形して第2の抵抗が増大する。すなわち、プロペラシャフトにかかった衝撃荷重Fは、スプライン嵌合部10の抵抗とカシメ部Gを塑性変形させるエネルギーで吸収されることになる。スライドヨーク1の移動は、当接面1dがスリーブ2の端面2aに当接することで停止する。
【0022】
衝撃荷重Fに対するカシメ部Gの強度は、衝撃荷重Fの入力時に図示しないキャビンの乗員に対して致命的な衝撃となる基準衝撃を発生させない程度に設定する。このようにカシメ部Gの衝撃荷重Fに対する強度を、基準衝撃を超えない程度に設定しておけば、スライドヨーク1に衝撃荷重Fが加わっても、カシメ部Gの踏ん張りによる過度な衝撃荷重の上昇を抑えられる。同時に、カシメ部Gを塑性変形させる力とスプライン嵌合部10による抵抗とで衝撃荷重Fを充分に低減することができる。よって、衝撃荷重Fの吸収率に占めるスライドヨーク1のストローク量Sによる割合を少なくでき、スライドヨーク1のストローク量Sを低減できる。このため、スプライン嵌合部10を短かくでき、プロペラシャフトの重量や製造コストを低減できる。これによりプロペラシャフトは、図5(a)に示すように、スリーブ2によって確実に収縮される。仮に、スリーブ2で衝撃荷重Fが吸収しきれない場合には、当接面1dが端面2aに当接することで鋼管4を介して他端4b側に装着したスリーブ2が作用して衝撃荷重Fがさらに吸収緩和されることになる。
【0023】
車体に対して図5(b)に矢印Cで示す後方向から衝突荷重Fが加わると、デファレンシャルギア13を介してその衝突荷重Fがスリーブ2に伝達され、図5(c)に示すように車体に前方向B及び後方向Cから衝突荷重Fが加わると、各衝突荷重がそれぞれスリーブ2,2に伝達されて、上述した形態と同様に各スリーブ2,2の作用によって衝撃荷重が吸収緩和される効果を得られる。
【0024】
このようにプロペラシャフトが突っ張らなることで、車体に設定されたクラッシャブルゾーンを充分に変形させることができ、衝突初期において衝撃荷重Fを確実に低減することができる。また、クラッシャブルゾーンで吸収しきれずに各スライドヨーク1に加えられた衝突荷重Fは、スライドヨーク1の収縮方向への移動が進むほどに各スプライン嵌合部10やカシメ部Gの塑性変形により吸収緩和されることになる。つまり、車体が本来持っている衝撃吸収性能を確実に発揮させながら、同時にプロペラシャフトによる衝撃吸収率が向上し、キャビンの乗員へ及ぶ衝撃を最小限に抑えて安全性が向上する。
【0025】
カシメ部Gは、鋼管4の内部4cに配置され、スライドヨーク1もスリーブ2を介して同じく内部4cに配置されているので、衝突荷重Fの加えられたスライドヨーク1は、鋼管4の内部4cでスライド移動することになり、プロペラシャフトの折れ曲がりがなくなる。このため、プロペラシャフトの折れ曲がりによる図示しないキャビン内への突出や燃料タンクとの干渉を防止でき、より車両の安全性を高めることができる。
【0026】
本実施の形態におけるスプライン嵌合部10は、スライドヨーク1及びスリーブ2に、軸方向に延びる直線状の歯部を周方向に形成して構成したが、スライドヨーク1またはスリーブ2の一方にスライドヨーク1の回転方向に傾斜角(リード)を付けた歯部を形成して構成してもよい。このようにスプライン嵌合部を構成すると、回転方向へのガタをより低減できるとともに、スライドヨーク1に衝撃荷重Fが加わって同スライドヨーク1が移動するときのスプライン嵌合部による抵抗が増え、同嵌合部による衝撃吸収率を高められる。この場合においても、スプライン嵌合部の抵抗は、図示しないキャビンの乗員に対する衝撃が基準衝撃よりも低くなる範囲に設定することは上記の場合と同様である。
【0027】
本実施の形態では、溶接時の熱によるスプライン嵌合部10の熱変形を考慮して、スライドヨーク1の端面1cにシート3を当接させて配置し、このシート3をスリーブ2の延長部2cでかしめて保持したが、溶接部11の位置をスプライン嵌合部10から離れた部位としたり、あるいは熱変形がスライドヨーク1の移動にほとんど影響を与えるおそれがなければ、スライドヨーク1を本形態よりも延出形成し、その先端となる端面1c近傍の縁部1f(図1参照)を直接延長部2cでかしめても無論構わない。
【0028】
スリーブ2,2をそれぞれ鋼管4の両端4a,4bに設けた形態としているが、これに限定されるものではなく、少なくとも何れか一方に装着されていれば良く、FR車や4WD車においては少なくともフロント側に配置するのが好ましいと云える。すなわち、クラッシャブルゾーンを少なくとも適切に変形させることができるスライドヨーク1の移動量を鋼管4の前端4aまたは後端4bの何れか一方で確保できるのであれば、本発明の構成は、鋼管4の前端4aまたは後端4bの何方に設けても良い。図中、プロペラシャフトは分割されていない1本もので説明したが、上述したスリーブ2,2を分割式のプロペラシャフトに採用しても無論構わない。この場合においても、車体での適切な変形量を確保するための衝撃吸収特性を1箇所で確保できるのであれば、スリーブ2は1つで良い。
【0029】
実施の形態では、スリーブ2の延長部2cのカシメ部Gの疎性変形で衝撃荷重Fを吸収緩和している。このため、延長部2cをカシメる時の強さや延長部2cの厚さを変更することで、プロペラシャフトに要求される衝撃吸収特性を容易に調整できる。あるいは、カシメ力が一定であってもスプライン嵌合部10の圧入状態を調整することでもプロペラシャフトによる衝撃吸収特性を容易に調整することができる。
【0030】
上述した実施の形態は、クラッシャブルボディを有する車両に適用した形態で説明したが、これに限定されるものではなく、車両が物体に衝突して衝撃荷重が発生した時に、プロペラシャフトにその衝撃荷重が伝達されるものであればどのようなタイプの車両に適用しても構わない。
【0031】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、プロペラシャフトが収縮することで衝突時の車体の変形量が阻害されなくなるので、衝突時の衝撃荷重を充分に車体変形で吸収できる。またヨーク部材が、中空軸内で移動するので、プロペラシャフトの折れ曲がりがなくなり、燃料タンクの破損やキャビンへの突出などの2次的な不具合の発生を防止できて安全性が向上する。さらにスリーブの延長部のカシメによって被覆されることでヨーク部材の他端側の先端が保持されることでヨーク部材の位置が安定するので、ヨーク部材の移動に伴うかしめ部の塑性変形のバラツキがなくなり、プロペラシャフトの衝撃吸収特性が安定し、乗員にかかる衝撃を確実に抑えられて安全性が向上する。加えて、プロペラシャフトへの衝撃荷重は、ヨーク部材の移動に伴いスプライン嵌合部でも吸収されるので、プロペラシャフトによる衝撃吸収率が向上し、プロペラシャフトの収縮量を低減でき、コスト低減を図りながら安全性を高められる。
【0032】
請求項2記載の発明によれば、プロペラシャフトにかかる衝撃荷重が中空軸部の入出力方向の何方から入力されても、その衝撃荷重が延長部のカシメ部による保持力を上回ると、安定した位置に保持されたヨーク部材がカシメ部を塑性変形しながら荷重方向にそれぞれ移動するので、よりプロペラシャフトの衝撃吸収特性が向上し、より一層安全性が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態を示すプロペラシャフトの衝撃吸収手段の構成を示す断面図である。
【図2】衝撃吸収手段を備えたプロペラシャフトの一形態を示す全体図である。
【図3】本発明で用いるスリーブと中間部材の一形態を示す拡大斜視図である。
【図4】プロペラシャフトの組み付け工程を示す図である。
【図5】衝撃荷重を受けたときのプロペラシャフトの収縮状態を示す全体図である。
【符号の説明】
1 ヨーク部材
1a 一端
1b 他端
1f,3 他端側の先端
2 スリーブ部
2c 延長部
4 中空軸部
4a,4b 両端
13 被駆動部材
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a propeller shaft having an impact absorbing function.
[0002]
[Prior art]
In the field of automobiles, the cabin is strengthened, and the engine room and trunk room located in the front and rear of the cabin are made so-called crushable zones with less strength than the cabin. Various proposals have been made that employ a crushable body that reduces impact and protects the passengers. Such a crushable body performs its function by crushing the crushable zone as designed. Recently, the presence of a propeller shaft has been cited as an obstacle to crushing the crushable zone.
[0003]
There are one type of propeller shaft depending on the type of automobile, or a divided type in which a plurality of shafts are connected by various connecting members such as a universal joint. These connect a transmission and a driven member such as a differential gear, and transmit rotational torque generated by a driving source such as an engine from the differential gear to the wheels. In particular, those employed in FR vehicles and 4WD vehicles have the propeller shaft extending in the front-rear direction of the vehicle body, so that the propeller shaft is stretched when the vehicle body collides from the front-rear direction. For this reason, at the time of a collision, the movement of the engine, the differential gear, etc. is restricted, and even if the impact load is applied from the front-rear direction of the vehicle body, the crushing of the crushable zone is prevented, or even if the crushable zone is crushed, the propeller shaft There is a possibility that the impact load that has been reduced by stretching will rise temporarily and the impact on the occupant cannot be absorbed. In addition, when the propeller shaft is a split type connecting multiple shafts, the shaft may be bent by the impact load applied to the propeller shaft, and depending on the position and direction of the bend, there is a risk of interfering with the fuel tank or protruding into the cabin Is concerned.
[0004]
In order to solve such a problem, Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-119728 discloses that a yoke member constituting a universal joint is provided at one end of each of two shafts, and both are connected to each other end of each shaft. A C-ring that regulates the amount of movement of the shafts below the load in the predetermined axial direction is mounted on the outer periphery of either one of these shafts. A structure has been proposed in which when a load is applied, the restriction by the C-ring is lost (broken) and the propeller shaft is moved in the axial direction.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the case of the structure of the propeller shaft described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-119728, the C-ring is provided at a portion that regulates the position of each shaft in the direction of contraction away from the tip of the shaft. When an impact load is applied to the propeller shaft and each axis moves in the contracting direction, the load applied to the C ring varies depending on the position of each axis, that is, the movement distance until the axis moves and contacts the C ring. . For this reason, there is a problem that it is difficult to adjust the impact load characteristics when it is attempted to reduce the impact load applied to the propeller shaft by breaking the C-ring. In general, the C-ring has a large shearing force and is not easily broken. This is also caused by the difficulty of adjusting the shock absorption characteristics by the C-ring.
[0006]
An object of the present invention is to provide a propeller shaft that can obtain stable impact absorption characteristics at low cost and can improve safety at the time of collision without hindering the deformation amount of the vehicle body at the time of collision.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
To achieve the above object, the present onset bright, a yoke member driving source or the driven member is connected to one end, with one of splined to the other end of the yoke member, the yoke member inserted into the other A sleeve portion that holds the other end side of the yoke member by caulking the tip of the other end side of the yoke member with the extension portion , and a caulking portion is located inside Thus, the position of the yoke member is stabilized because the hollow shaft portion attached to the sleeve portion is provided. When an impact load is input to one end of the stable yoke at the time of a collision, the impact load is transmitted through the crimping portion of the yoke member, and when the impact load exceeds the holding force by the crimping portion of the extension portion, the yoke member The propeller shaft is not stretched by sliding in the load direction while plastically deforming the caulking portion.
[0008]
In the present invention, since the sleeve portions are provided at both ends positioned in the input / output direction of the hollow shaft portion, even if the impact load applied to the propeller shaft is input from any direction in the input / output direction of the hollow shaft, the impact load is effectively absorbed. Can be relaxed. Examples of the tip on the other end side of the yoke member that is crimped by the extension include the tip of the other end of the yoke member and an intermediate member that is in contact with the tip of the other end of the yoke member. When the intermediate member is interposed, when the impact load exceeds the holding force by the caulking portion of the extension portion, the yoke member slides in the load direction while plastically deforming the caulking portion with the intermediate member, and the propeller shaft is not stretched. At the same time, it is possible to select individual materials for the yoke member and the intermediate member, or to shorten the length of the yoke member, thereby improving the manufacture and workability of the yoke member.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
The propeller shaft shown in FIG. 2 connects the transmission 12 and a differential gear 13 serving as a driven member, and transmits rotational torque generated by an engine serving as a driving source (not shown) from the differential gear 13 to driving wheels (not shown). The propeller shaft is configured with crushable zones in the front-rear direction of the vehicle body (hereinafter referred to as “front-rear direction A”), which is the input / output direction indicated by arrow A, and includes a high-strength cabin between each crushable zone. It is applied to a vehicle having a known crushable body.
[0010]
The propeller shaft has a steel pipe 4 serving as a hollow shaft portion disposed at the center thereof, slide yokes 1 and 1 serving as yoke members at both ends 4a and 4b positioned in the front-rear direction A, and sleeves 2 and 2 serving as sleeve portions. Each is equipped. One end 1 a of the slide yoke 1 on the side of the one end 4 a is connected to the transmission 12 via a spline joint and supported by an output shaft 14 slidable in the front-rear direction A, a universal joint 16 and a connecting yoke 15. One end 1 a of the slide yoke 1 on the other end 4 b side is connected to the differential gear 13 via a universal joint 18 and a connecting yoke 17. Each slide yoke 1, 1 constitutes a universal joint by universal joints 16, 18 and connecting yokes 15, 17. The configurations of the sleeves 2 and 2 are basically the same, and are arranged symmetrically around the steel pipe 4. For this reason, the configuration of the sleeve 2 on the one end 4a side will be described in detail below as a representative.
[0011]
As shown in FIG. 1, the slide yoke 1 is provided with one end 1a to be a mounting portion of the universal joint 16, and is formed of metal with the other end 1b as a hollow shaft portion, and axially extends on the outer peripheral surface of the other end 1b. A spline tooth portion 1e extending in the direction is formed. A circumferential groove 9 is formed on the outer peripheral surface of the other end 1b located in the vicinity of the end surface 1c of the slide yoke 1, and a snap ring 8 described later is fitted therein.
[0012]
The sleeve 2 has a cylindrical shape as a whole and is formed of metal by cold forging, so that the other end 1b of the slide yoke 1 can be inserted. Near the end surface 2a of the inner peripheral surface 2d of the sleeve 2, a spline tooth portion 2e that engages with the spline tooth portion 1e is formed, and the spline tooth portions 1e, 2e are press-fitted and fitted to each other to form the slide yoke 1. The interior is retained. For this reason, the sleeve 2 is supported by the spline fitting portion 10 so as to rotate integrally with the slide yoke 1 and be relatively movable in the axial direction. The spline tooth portions 1e and 2e have a large diameter, and press fit to reduce the backlash of the spline fitting portion 10 and stabilize the rotation balance of the propeller shaft.
[0013]
On the inner peripheral surface 2d of the sleeve 2, a step portion 2f is formed at the boundary with the spline tooth portion 2e. The snap ring 8 inserted and fitted into the circumferential groove 9 is formed to have a size that comes into contact with the step portion 2f, and the protruding position of the slide yoke 1 from the end surface 2a of the sleeve 2 by coming into contact with the step portion 2f. Is stipulated. The amount of movement S of the slide yoke 1 is from the contact surface 1d formed behind the one end 1a to the end surface 2a. Thus, by providing the snap ring 8 and making the positioning and the movement amount S of the slide yoke 1 constant, the rotation balance of the propeller shaft is stabilized. Further, the snap ring 8 functions to prevent the slide yoke 1 from coming off from the sleeve 2 when the transmission 12 and the output shaft 14 move due to a stroke displacement of a suspension (not shown), and when the sleeve 2 is crimped to the seat 3. Has a retaining function.
[0014]
A step peripheral portion 2 b into which one end 4 a of the steel pipe 4 is inserted is formed on the outer peripheral surface of the substantially center of the sleeve 2. The sleeve 2 is fixed to the steel pipe 4 by welding the vicinity of the stepped peripheral portion 2b in the circumferential direction with the stepped peripheral portion 2b inserted into the tip 4a. The code | symbol 11 shows a welding part.
[0015]
As shown in FIG. 3, an extension 2 c is formed on the stepped peripheral portion 2 b so as to extend in the extending direction of the other end 1 b that is the insertion direction of the slide yoke 1. In this embodiment, the extended portion 2c is formed in a thinner circumferential shape than the stepped peripheral portion 2b. It should be noted that slits may be formed at appropriate intervals on the circumference of the extension portion 2c and divided. As shown in FIG. 1, the extension portion 2 c is disposed in the inside 4 c of the steel pipe 4, and is provided with a length that does not overlap each other when each of the extension portions 2 c is bent inside the sleeve 2. The total length from the end surface 2a of the sleeve 2 to the tip of the extension portion 2c is shorter than the length from the contact surface 1d of the slide yoke 1 to the end surface 1c. A sealant is applied to the end surface 2a of the sleeve 2 to prevent entry of dust, water, or the like into the sleeve 2 to ensure proper sealing and rust prevention.
[0016]
In the sleeve 2, a sheet 3 is arranged as an intermediate member so that the end surface 3 a abuts against the inner end surface 1 c of the slide yoke 1. The sheet 3 is formed in a ring shape by cold forging, and has an outer diameter substantially the same as the inner peripheral surface of the sleeve 2, and the outer peripheral surface 3a is slidably contacted with the inner peripheral surface 2d. Yes. The seat 3 has such a thickness that the other end face 3b is positioned in the vicinity of the extension 2c when the slide yoke 1 inserted into the sleeve 2 is protruded from the sleeve 2 as shown in FIG. Have. The sheet 3 is sandwiched between the end surface 1c and the extension portion 2c of the slide yoke 1 by bending the extension portion 2c inwardly and crimping the bent portion, and both end surfaces 3a, 3a, 3b is held in the sleeve 2 in a contact state and is substantially covered with the front surface. Reference symbol G in the figure indicates a caulking portion. That is, the steel pipe 4 is attached to the sleeve 4 so that the crimped portion G is located inside. Carbon steel is used for the sheet 3. The sheet 3 can be processed into a desired shape at a low cost by using cutting instead of cold forging.
[0017]
The procedure for assembling the propeller shaft will be described with reference to FIG.
As shown in FIG. 4 (a), the end surface 1c of the slide yoke 1 in which the spline tooth portion 1e and the circumferential groove 9 are formed in advance is connected to the end surface 2a of the sleeve 2 in which the spline tooth portion 2e is formed in advance. The sleeve 2 is attached to the slide yoke 1 by lightly press-fitting both in contact with each other. The slide yoke 1 and the sleeve 2 are slid relative to each other in the axial direction until the circumferential groove 9 projects outward from the extension 2c, and the snap ring 8 is attached.
[0018]
Next, as shown in FIG. 4B, the sleeve 2 and the slide yoke 1 are moved relative to each other in the direction in which the distance between the sleeve 2 and the slide yoke 1 increases until the snap ring 8 comes into contact with the step portion 2f of the sleeve 2. Is inserted into the sleeve 2 along the inner peripheral surface 2d from the extension portion 2c and pushed in until the one end surface 3a contacts the end surface 1c.
[0019]
As shown in FIG. 4C, after securing the contact state between the sheet 3 and the end surface 1c, the respective extensions 2c of the sleeve 2 are bent inward at substantially right angles to contact the other end surface 3b of the sheet 3. Each folded portion is caulked in the circumferential direction, and the sheet 3 is held between the end surface 1c and the bent extension portion 2c. In order to attach the sleeve 2 assembled in this way to the steel pipe 4, the stepped peripheral portion 2b is inserted into one end 4a of the steel pipe 4, and the both insertion portions indicated by the arrow D are arranged in the circumferential direction from the outside. The crimped portion G and the sheet 3 are arranged in the inside 4 c of the steel pipe 4 by welding and fixing.
[0020]
There is a risk of thermal deformation of the sleeve 2 and the spline fitting portion 10 of the slide yoke 1 due to heat during welding of the sleeve 2 and the steel pipe 4. However, in this embodiment, since the sheet 3 is in contact with the end face 1c and the extension 2c, heat during welding is also transmitted to the sheet 3 and heat applied to the spline fitting portion 10 is reduced, and the spline fitting is performed. The thermal deformation of the part 10 is prevented. For this reason, when the impact load F is applied to the slide yoke 1, there is no resistance due to thermal deformation of the spline fitting portion 10, and overload due to thermal deformation does not occur in the movement of the slide yoke 1. This suppresses fluctuations in the load that moves the slide yoke 1, and allows the slide yoke 1 to move stably.
[0021]
The operation of the propeller shaft configured as described above will be described.
In FIG. 1, when an impact load F is applied from the front direction indicated by an arrow B, a crushable zone such as an engine room formed on the front side of the vehicle body (not shown) is deformed at the initial stage of the collision and the impact load F is absorbed. When the deformed portion collides with the engine, the impact load F is transmitted from the transmission 12 to the slide yoke 1. When the impact load F applied to the slide yoke 1 exceeds the first resistance due to the spline fitting portion 10 and the second resistance due to the caulking portion G, the slide yoke 1 moves in the contracting direction. When the slide yoke 1 moves, the first resistance due to the spline fitting portion 10 increases as the slide yoke 1 moves, and the bent extension portion 2c is pushed by the sheet 3 so that the extension portion 2c is moved away from the caulking portion G. The second resistance increases by plastic deformation in the opening direction. That is, the impact load F applied to the propeller shaft is absorbed by the resistance of the spline fitting portion 10 and the energy that plastically deforms the caulking portion G. The movement of the slide yoke 1 is stopped when the contact surface 1 d contacts the end surface 2 a of the sleeve 2.
[0022]
The strength of the caulking portion G with respect to the impact load F is set so as not to generate a reference impact that is a fatal impact on a cabin occupant (not shown) when the impact load F is input. Thus, if the strength against the impact load F of the crimping portion G is set so as not to exceed the reference impact, even if the impact load F is applied to the slide yoke 1, an excessive impact load due to the struts of the crimping portion G The rise can be suppressed. At the same time, the impact load F can be sufficiently reduced by the force of plastic deformation of the caulking portion G and the resistance by the spline fitting portion 10. Therefore, the ratio of the stroke amount S of the slide yoke 1 to the absorption rate of the impact load F can be reduced, and the stroke amount S of the slide yoke 1 can be reduced. For this reason, the spline fitting part 10 can be shortened and the weight and manufacturing cost of a propeller shaft can be reduced. As a result, the propeller shaft is reliably contracted by the sleeve 2 as shown in FIG. If the impact load F cannot be completely absorbed by the sleeve 2, the sleeve 2 attached to the other end 4b side via the steel pipe 4 acts by the contact surface 1d contacting the end surface 2a, and the impact load F Will be further absorbed.
[0023]
When a collision load F is applied to the vehicle body from the rear direction indicated by arrow C in FIG. 5B, the collision load F is transmitted to the sleeve 2 via the differential gear 13, and as shown in FIG. 5C. When a collision load F is applied to the vehicle body from the front direction B and the rear direction C, each collision load is transmitted to the sleeves 2 and 2, respectively, and the impact load is absorbed and relaxed by the action of the sleeves 2 and 2 in the same manner as described above. To obtain the effect.
[0024]
As the propeller shaft is stretched in this manner, the crushable zone set in the vehicle body can be sufficiently deformed, and the impact load F can be reliably reduced in the initial stage of the collision. Further, the collision load F applied to each slide yoke 1 without being completely absorbed in the crushable zone is caused by the plastic deformation of each spline fitting portion 10 or caulking portion G as the slide yoke 1 moves in the contraction direction. Absorption is eased. In other words, the shock absorption performance by the propeller shaft is improved at the same time while the shock absorption performance inherent to the vehicle body is reliably exhibited, and the safety impact is improved by minimizing the impact on the cabin occupant.
[0025]
The caulking portion G is arranged in the inside 4c of the steel pipe 4, and the slide yoke 1 is also arranged in the inside 4c through the sleeve 2, so that the slide yoke 1 to which the collision load F is applied is arranged in the inside 4c of the steel pipe 4. The propeller shaft will not be bent. For this reason, the protrusion to the cabin which is not illustrated by the bending of the propeller shaft and the interference with the fuel tank can be prevented, and the safety of the vehicle can be further improved.
[0026]
The spline fitting portion 10 in the present embodiment is configured by forming linear tooth portions extending in the axial direction in the slide yoke 1 and the sleeve 2 in the circumferential direction, but slides on one of the slide yoke 1 and the sleeve 2. You may form and comprise the tooth | gear part which attached the inclination angle (lead) to the rotation direction of the yoke 1. FIG. If the spline fitting portion is configured in this way, the play in the rotation direction can be further reduced, and the resistance by the spline fitting portion when the slide yoke 1 moves due to the impact load F applied to the slide yoke 1 increases. The shock absorption rate by the fitting part can be increased. Also in this case, the resistance of the spline fitting portion is set in a range in which the impact on the cabin occupant (not shown) is lower than the reference impact as in the above case.
[0027]
In the present embodiment, in consideration of thermal deformation of the spline fitting portion 10 due to heat during welding, the seat 3 is disposed in contact with the end surface 1c of the slide yoke 1, and the seat 3 is an extension portion of the sleeve 2. If the position of the welded portion 11 is away from the spline fitting portion 10 or there is no possibility that the thermal deformation will affect the movement of the slide yoke 1, the slide yoke 1 is fixed. Of course, it is possible to extend beyond the form and caulk the edge 1f (see FIG. 1) in the vicinity of the end face 1c as the tip directly with the extension 2c.
[0028]
The sleeves 2 and 2 are provided at both ends 4a and 4b of the steel pipe 4, respectively. However, the present invention is not limited to this, and it is sufficient that the sleeves 2 and 2 are attached to at least one of them. It can be said that it is preferable to arrange it on the front side. That is, if the movement amount of the slide yoke 1 capable of at least appropriately deforming the crushable zone can be secured at either the front end 4a or the rear end 4b of the steel pipe 4, the configuration of the present invention Any of the front end 4a and the rear end 4b may be provided. In the figure, the propeller shaft has been described as being not divided. However, it is of course possible to employ the above-described sleeves 2 and 2 for a split-type propeller shaft. Even in this case, the number of the sleeves 2 may be one as long as the shock absorbing characteristic for securing an appropriate amount of deformation in the vehicle body can be secured at one place.
[0029]
In the embodiment, the impact load F is absorbed and relaxed by the loose deformation of the caulking portion G of the extension portion 2 c of the sleeve 2. For this reason, by changing the strength when caulking the extension 2c and the thickness of the extension 2c, it is possible to easily adjust the impact absorption characteristics required for the propeller shaft. Alternatively, even if the caulking force is constant, the shock absorption characteristics of the propeller shaft can be easily adjusted by adjusting the press-fitted state of the spline fitting portion 10.
[0030]
The above-described embodiment has been described in the form applied to a vehicle having a crushable body. However, the present invention is not limited to this. When the vehicle collides with an object and an impact load is generated, the impact is applied to the propeller shaft. It may be applied to any type of vehicle as long as the load is transmitted.
[0031]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, since the propeller shaft contracts, the deformation amount of the vehicle body at the time of the collision is not hindered, so that the impact load at the time of the collision can be sufficiently absorbed by the vehicle body deformation. Further, since the yoke member moves within the hollow shaft, the propeller shaft is not bent, and secondary problems such as damage to the fuel tank and protrusion to the cabin can be prevented, thereby improving safety. Furthermore, since the position of the yoke member is stabilized by being covered with the caulking of the extension portion of the sleeve and the tip of the other end side of the yoke member is held, there is a variation in the plastic deformation of the caulking portion accompanying the movement of the yoke member. As a result, the shock absorption characteristics of the propeller shaft are stabilized, and the impact on the occupant is reliably suppressed, improving safety. In addition, since the impact load on the propeller shaft is absorbed by the spline fitting part as the yoke member moves, the impact absorption rate by the propeller shaft is improved, the amount of contraction of the propeller shaft can be reduced, and the cost can be reduced. While improving safety.
[0032]
According to the second aspect of the invention, even if the impact load applied to the propeller shaft is input from any direction in the input / output direction of the hollow shaft portion, if the impact load exceeds the holding force by the caulking portion of the extension portion, it is stable. Since the yoke member held in position moves in the load direction while plastically deforming the caulking portion, the shock absorbing characteristics of the propeller shaft are further improved, and the safety is further enhanced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a configuration of a shock absorbing means of a propeller shaft according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an overall view showing an embodiment of a propeller shaft provided with impact absorbing means.
FIG. 3 is an enlarged perspective view showing one embodiment of a sleeve and an intermediate member used in the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing a process of assembling a propeller shaft.
FIG. 5 is an overall view showing a contracted state of the propeller shaft when subjected to an impact load.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Yoke member 1a One end 1b The other end 1f, 3 The front-end | tip 2 of the other end 2 Sleeve part 2c Extension part 4 Hollow shaft part 4a, 4b Both ends 13 Driven member

Claims (2)

駆動源と被駆動部材とを連結するプロペラシャフトにおいて、
一端側に上記駆動源又は上記被駆動部材が連結されたヨーク部材と、
一方が上記ヨーク部材の他端側にスプライン嵌合し、他方が上記ヨーク部材の挿入方向と同方向に延びた延長部と、
上記ヨーク部材の他端の先端に当接させた中間部材と、
この延長部で上記中間部材をカシメることで同ヨーク部材の他端側を保持するスリーブ部と、
上記カシメ部が内部に位置するように上記スリーブ部に装着された中空軸部とを有することを特徴とするプロペラシャフト。
In the propeller shaft that connects the driving source and the driven member,
A yoke member in which the driving source or the driven member is connected to one end side;
One is spline fitted to the other end of the yoke member and the other is an extension extending in the same direction as the insertion direction of the yoke member ;
An intermediate member in contact with the tip of the other end of the yoke member;
A sleeve portion that holds the other end of the yoke member by caulking the intermediate member with the extended portion ;
A propeller shaft, comprising: a hollow shaft portion mounted on the sleeve portion so that the caulking portion is located inside.
請求項1記載のプロペラシャフトにおいて、
上記スリーブ部は、上記中空軸部の入出力方向に位置する両端に設けられていることを特徴とするプロペラシャフト。
The propeller shaft according to claim 1,
The propeller shaft according to claim 1, wherein the sleeve portion is provided at both ends of the hollow shaft portion positioned in the input / output direction.
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