JP3718308B2 - Manufacturing method of vacuum valve - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空バルブの製造方法に関し、特に金属部に施す表面処理及び熱処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に真空バルブは、図3に示すように構成されている。同図において、1はセラミックスの絶縁材質からなる円筒形の絶縁筒であり、その両端開口部が固定側金属端板2及び可動側金属端板3でそれぞれ閉塞されて真空容器4が形成されている。固定側金属端板2には固定接点通電軸7が貫通固着され、これと対向するように、可動側金属端板3には軸受け11を介して可動接点通電軸8が移動可能に貫通されている。そして、対向部における固定接点通電軸7に固定接点(固定電極)5が取り付けられ、可動接点通電軸8に可動接点(可動電極)6が取り付けられている。また可動側金属端板3に対し可動接点通電軸8の軸方向の移動を許容し得るように金属製のベローズ9が設けられている。ベローズ9の上端は、可動接点通電軸8に上端が接合された逆U字状のベローズカバー13の上部下面に接合されている。10はシールドであり、固定接点5及び可動接点6を包囲するように設けられている。12はシールド10を固定するためのシールド固定金具である。上記のような各部材の取り付け構造において、各通電軸7,8とそれに対応した固定接点5及び可動接点6、固定側金属端板2と固定接点通電軸7、可動接点通電軸8とベローズ9の一端、可動側金属端板3とベローズ9の他端及び各金属端板2,3と絶縁筒1の各接合部分はろう付け或いは溶接等により接合されている。
【0003】
そして、可動接点通電軸8を図示しない操作機構で軸方向に駆動することにより、固定接点5に対して可動接点6が接離されるようになっている。
【0004】
このような、真空バルブの使用環境としては、柱上開閉器等に用いられた場合、汚染大気中のみならず極度の腐食性雰囲気で使用されることもある。このため、外部に露出する金属外装部分である固定側金属端板2及び可動側金属端板3等に鉄−ニッケル合金等の合金を使用する場合には、外表面は耐食性有機材料のエポキシ樹脂塗料により塗膜が形成されて防食策が講じられ、また耐食性が良いステンレス材等を使用している。さらに、固定側金属端板2、可動側金属端板3、ベローズ9、シールド10及びシールド固定金具12は、オーステナイト系ステンレス鋼、鉄−ニッケル合金、インコネル等の金属母材に対し、ニッケルめっきを施したものを使用している。オーステナイト系ステンレス鋼は、必要な形状を得るための加工後、還元雰囲気ガス中で高温熱処理を施し、組織の再結晶化を図っている。この熱処理を施したオーステナイト系ステンレス鋼、鉄−ニッケル合金、インコネル材に対し、ろう付けのぬれ性の向上、防食、酸化防止等の機能を得るために、ニッケルめっきを行い、水切り乾燥後、母材とニッケルめっきの密着をより確実にすることを目的に高温熱処理を還元性雰囲気中で実施している。このような処理を施した金属部品を用い、ろう付け等の接合を真空中あるいは還元性雰囲気中で行い、特に気密保持力を有さなければならない場合には、高真空中高温下で処理を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、オーステナイト系ステンレス鋼に対しては、ニッケルめっきを実施する前に、組織の再結晶化を図るため、還元性雰囲気(水素ガス等)中で1000℃を超える高温で熱処理を行っている。この熱処理を還元性雰囲気中で実施するのは、酸化や窒化等を防止し、さらに処理前に形成されている酸化被膜や不純物(油分等)を母材から除去する機能を持つが、母材金属中に大量の水素分子を拡散させ、特にシールド等の溶接がなされている箇所に脆化を生ずる可能性があり、さらに次工程のニッケルめっき工程で酸浴中での処理があるため、脆化を助長する可能性がある。また、めっき前に熱処理を実施して他母材の処理工程よりも工程が増えるオーステナイト系ステンレス鋼、鉄−ニッケル合金(封着用合金)、インコネル材に対してニッケルめっきを施すが、母材金属の性質から強固な酸化被膜を形成しているため、この被膜を除去後、活性化を図り、エッチングと薄膜形成を同時に行う処理後、ニッケルめっきを行う。特殊材料に対するめっき処理のため、工程が複雑で処理に影響する要因が多くあり、一般に適用されている電気めっき処理よりもふくれ等のめっき欠陥を生じやすい傾向にある。この後に、水洗(純水洗も含む)を行い(めっきの引張応力を緩和する作用もある)、水切り(水分除去)乾燥を大気中で実施(ベーキングによる水素脆化防止作用もある)する。次に、ニッケルめっきと母材との密着をより確実にすること及びめっき欠陥の判定をしやすくすることを目的に高温熱処理を水素ガス等の還元性雰囲気中で実施している。このため、ニッケルめっき更には母材金属に水素分子が拡散し、脆化する可能性がある。また先に説明した還元性雰囲気中での熱処理とは処理温度が異なるため、炉を併用した場合コントロールが必要となる。そして上記の部材は、ろう付け等の接合を高真空中あるいは中性ガス雰囲気の真空中で行うことになる。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、第1にオーステナイト系ステンレス鋼のめっき前における還元性雰囲気での高温熱処理を実施しなくても真空バルブの金属構成部材として必要な機能を持たせることができ、第2にニッケルめっきの欠陥で機能上特に問題となる密着力の不十分な箇所をなくし、さらに性能が確実であるか否かを確認するめっき密着試験を製造工程中に実施することができ、第3にニッケルめっき後、還元性雰囲気での高温熱処理を実施しなくても確実にろう付け等の接合ができる真空バルブの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、絶縁筒の両端開口部をオーステナイト系ステンレス鋼、鉄−ニッケル合金又はインコネルよりなる金属端板で閉塞して気密保持された真空容器を備えた真空バルブの前記絶縁筒の両端開口部と前記金属端板とのろう付けによる接合処理工程を有する真空バルブの製造方法であって、前記ろう付けに用いる前記金属端板をニッケルめっき処理後、270〜400℃の温度で加熱処理することを要旨とする。この構成により、オーステナイト系ステンレス鋼は、高真空中で使用されるか、あるいは大気中で使用される場合はニッケルめっき、さらにきびしい腐食環境で使用される場合はニッケルめっき+防錆塗装を行うことで、組織の再結晶化を図るための高温の固溶化熱処理を実施しなくても真空バルブの金属構成部材として適用することが可能である。しかし、熱影響を受けやすい材質であるため、固溶化熱処理を行わない場合でも加工時に生じた加工歪みを除去する必要があり、270〜400℃の温度で加熱処理することにより、湿式によるニッケルめっきを施した場合の乾燥及び水素除去のベーキングとともに加工歪みの除去が行われる。500℃以上でニッケルの酸化が進行し、真空中で処理した場合でも、ろう付け時のぬれ性が悪くなるが、加熱処理温度の上限値は、十分な余裕をとって400℃とする。270℃以下では加工歪みの除去が不十分となる。また、この構成により、オーステナイト系ステンレス鋼については、上記作用が得られる他に、オーステナイト系ステンレス鋼、鉄−ニッケル合金又はインコネルよりなるいずれの金属構成部材についても、ふくれがある場合には確実に確認できることから非破壊でめっき密着試験を行うことが可能であり、これと同時に、水素脆性防止のための水素除去のベーキング作用及び母材金属とニッケルめっき間の密着力をより確実なものにする作用が得られる。
【0008】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の真空バルブの製造方法において、真空バルブを構成するオーステナイト系ステンレス鋼、鉄−ニッケル合金及びインコネルよりなる金属端板のニッケルめっき処理用のワット浴のpH値を3.0〜4.2にすることを要旨とする。この構成により、ワット浴のpH値が4.5以上では凹凸、R部等を有する複雑な形状物における電流密度分布の不均一性の影響を受け、ふくれが生じやすくなる。pH値が3.0以下ではめっきのつきまわり性が悪くピットを生じやすくなる。このため、上限値は、処理中にpH値が上昇するため、安全サイドをみて4.2とし、ワット浴のpH値を3.0〜4.2とすることで、良好なつきまわり性を保持しながら、ふくれを生じないようにすることが可能となる。
【0010】
請求項3記載の発明は、上記請求項1又は2記載の真空バルブの製造方法において、ニッケルめっきした前記オーステナイト系ステンレス鋼、鉄−ニッケル合金及びインコネルのろう付けによる接合処理時に、ろう付け温度に達する前の昇温過程において400〜750℃の温度に少なくとも10分保持することを要旨とする。この構成により、保持温度と、さらにろう付け温度に達するまでの温度上昇とにより、ろう材の溶融反応前に母材金属−ニッケルめっき間に相互拡散が生じて強固な結合が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の真空バルブの製造方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
まず、本実施の形態の構成を説明する。前記図3に示した真空バルブにおいて、絶縁筒はセラミック(アルミナ主体)であり、固定側金属端板及び可動側金属端板と接合する部分はセラミック上にメタライズ(Mo−Mn+ニッケルめっき)がされている。固定側金属端板及び可動側金属端板は鉄−ニッケル合金(40〜42wt%Ni)又はオーステナイト系ステンレス鋼(SUS304,SUS304L)、ベローズはオーステナイト系ステンレス鋼又はインコネル材、ベローズカバーはオーステナイト系ステンレス鋼、シールド及びシールド固定金具はオーステナイト系ステンレス鋼であり、ニッケルめっきを施している。
【0013】
めっき処理方法:脱脂−水洗−酸洗(Hcl、常温)−水洗−ニッケルストライク(NiCl2 HCl、常温)−水洗−ニッケルめっき(NiCl2 40〜50g/l NiSO4 280〜380g/l H3 BO3 30〜40g/l、加湿55±3℃ pH3.0〜4.2)−水洗(純水洗含む)−乾燥(270〜400℃、0.5h以上)、めっき厚15μm以上。
【0014】
ろう付け:ろう材は、共晶銀ろう(BAg−8 Ag72−Cu28)、銀ろう(Ag60−Cu40)、パラジウムろう(Ag58−Cu32−Pd10)等を使用し、温度上昇方法は、図1に示すように、ろう付け温度に達する前の400〜750℃において10分以上温度キープを行う。
【0015】
次に、本実施の形態の製造方法及び作用を説明する。
【0016】
▲1▼オーステナイト系ステンレス鋼は、使用環境によっては、クロム炭化物である(Cr,Fe)23C6 が結晶粒界に析出することにより応力腐食割れや粒界腐食割れを生じることがある。このため、SUS304に対しては、低炭素化材料を適用したり、溶体化処理(1050℃程度、急冷)を実施して金属組織の回復→再結晶化を図ることが推奨されているが、真空容器内は特に優れた環境であるため、上記のような腐食は生じず、また大気にさらされる箇所にはニッケルめっきが施されており溶体化処理が不要となる。オーステナイト系ステンレス鋼は周知のように熱影響を受けやすい材質であるため、溶体化処理を行わない場合でも、加工時に生じた加工歪みを除去する必要があり、また湿式によるニッケルめっきを施した場合には、必ず水分を除去する必要がある。この目的のため、ニッケルめっき後の乾燥を乾燥炉を使用し、270〜400℃で0.5h以上加熱することにより、加工歪みの除去及び水素除去のベーキングを同時に行う。
【0017】
▲2▼オーステナイト系ステンレス鋼、鉄−ニッケル合金、インコネル部材に対してろう付け部のぬれ性の向上、即ち接合強度を得ることを主体に保護膜(耐酸化性等)形成のためにニッケルめっきを施している。一般的に、これらの部材は、通常、めっき等の保護膜を形成しなくても、これらの部材に生成される緻密な酸化膜により保護機能を有するものであり、作為的に表面処理を実施すると生成されている保護膜除去後、めっき被膜を形成する必要があり、なお且つ同一ラインでランダムに処理することは、通常実施されている処理よりも困難である(特殊めっきに相当し、部品形状はベローズ等複雑である)。複雑で困難な工程を経てニッケルめっきが形成された場合、真空バルブの特性上(特に気密部)めっき欠陥、特にふくれを生じた部材のふくれ箇所をろう付けで接合した場合、接合部の欠陥となる。特に高真空状態を保持するための気密部にこの現象が生ずると、ろう材のぬれ性への悪影響のみならず、異物混入と同現象を生じて(ボイド等になる)気密保持機能を失う可能性がある。ニッケルめっきのふくれを生じにくくするためには、ワット浴(ニッケルめっきに使用する液組成の一般名称)の液管理が重要である。前処理(アルカリ脱脂−水洗−酸洗(塩酸使用、母材表面の活性化及び中和)−水洗−ニッケルストライク(ウッド浴に準ずる)−水洗)工程で適性な処理がなされていてもワット浴(塩化ニッケル 40〜50g/l、硫酸ニッケル 280〜380g/l、ほう酸 30〜40g/l)のpHが5.0以上となると、ふくれ、はがれを生じやすくなる(内部応力の増大)。従来の浴は、pH4.2〜4.8の中間(高低)であったが、pH4.5以上になると複雑な形状物(凹凸、R部)における電流密度分布の不均一性の影響を受け、ふくれを生じやすくなる。pH3以下になるとつきまわり性が悪くピットを生じやすくなる。このため、pH3〜4.2(pHは処理中に上昇するため安全サイドをみて4.2とする)で管理する(加湿は55±3℃でニッケルめっきは15μm以上にする)。このように、低pHワット浴で加熱することにより、表1に示すように、良好なめっきつきまわり性を保持しながら、ふくれを生じないようにすることができる。なお、一般の定義では、低pH浴はpH1.5〜4.5、高pH浴はpH4.5〜6.0である。
【0018】
▲3▼オーステナイト系ステンレス鋼、鉄−ニッケル合金、インコネル部材に対して上記▲2▼で述べためっき処理−水洗(純水洗含む)後、水分除去乾燥を実施する。大気炉中で270〜400℃×0.5h以上で(500℃以上になるとニッケルの酸化が進行し、真空中で処理した場合でもぬれ性が悪くなる)乾燥を行うことにより前記▲1▼で説明した機能を得る他、いずれの部材のニッケルめっき密着力試験(非破壊)も実施することができる。先に述べたように、ニッケルめっきの欠陥であるふくれを生じた部材を製品に適用すると問題が生じる。めっき処理工程においても、ふくれレス化を図るようにし、さらに本乾燥工程においても密着力試験(ふくれがある場合は確実に確認できる)を非破壊で実施することにより検査を兼ねることができる。また、水素除去のベーキング作用(特にアークシールドの溶接箇所の水素脆性を防止)、さらに母材金属とニッケルめっきの密着力をより確実なものにする作用がある。この場合の母材金属とニッケルめっきの密着力を向上させる相互拡散は1μm以下程度のものである。従来は、めっき処理後の水切り乾燥を200℃程度で実施後、還元性雰囲気(水素)中で、高温800〜900℃で熱処理を実施していたが、この工程は不要となる。前記図1に示したように、ろう付け温度に達する前の400〜750℃において10分以上の温度キープさらにろう付け温度に達するまでの温度上昇により、ろう材の溶融反応前に母材金属−ニッケルめっき間に相互拡散が生じ、強固に結合する。
【0019】
上述したように、本実施の形態によれば、以下のような効果が生じる。まず、第1に、高真空中で使用される、あるいは大気中で使用する場合には、ニッケルめっき、さらにきびしい腐食環境で使用される場合はニッケルめっき+防錆塗装を実施していれば、オーステナイト系ステンレス鋼は組織の再結晶化を図るための固溶化熱処理を実施しなくても部材として適用することができる。オーステナイト系ステンレス鋼は、熱影響(熱膨張、収縮)を受けやすい材料なので、ろう付けを実施する前の部材段階で加工歪みを除去する必要があり、この作用をニッケルめっき−水洗(純水洗含む)後の乾燥時に実施する(寸法精度は従来品と同等)。
【0020】
第2に、オーステナイト系ステンレス鋼、鉄−ニッケル合金、インコネル部材にニッケルめっきを施す場合、めっき欠陥であるふくれを生じにくい方法でめっき膜を形成させ、水洗後の乾燥でさらに非破壊の密着力試験を兼ねることができる。
【0021】
第3に、上記の乾燥により、水素除去ベーキング及び母材金属とニッケルめっきの密着力を向上させることができる。従来実施していたニッケルめっき−水洗−水切り乾燥後の還元性雰囲気中での高温熱処理を実施する必要がなくなる。ろう付け時の温度上昇時に、ろう材が溶融する前に母材金属とニッケルめっきの相互拡散が生じ強固な密着力を有し、ろう材が溶融−凝固(冷却)して接合完了状態においても、従来工程との機械的特性の差異は見られない。図2には、本実施の形態の工程と従来の工程とを比較して示す。また、表2、表3及び表4には、本実施の形態の工程と従来処理工程との特性を比較して示す。表2、表3及び表4から本実施の形態の製品は従来品と同等の性能を有している。
【0022】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、絶縁筒の両端開口部をオーステナイト系ステンレス鋼、鉄−ニッケル合金又はインコネルよりなる金属端板で閉塞して気密保持された真空容器を備えた真空バルブの前記絶縁筒の両端開口部と前記金属端板とのろう付けによる接合処理工程を有する真空バルブの製造方法であって、前記ろう付けに用いる前記金属端板をニッケルめっき処理後、270〜400℃の温度で加熱処理するようにしたため、オーステナイト系ステンレス鋼のめっき前における還元性雰囲気での高温の固溶化熱処理を実施しなくても、湿式によるニッケルめっきを施した場合の乾燥及び水素脆性防止のための水素除去のベーキングとともに加工歪みの除去が行われて真空バルブの金属構成部材として必要な機能を持たせることができる。したがって水素炉使用工程が削減でき、省エネルギー化及び安全性の向上を図ることができる。また、オーステナイト系ステンレス鋼については、上記効果が得られる他に、オーステナイト系ステンレス鋼、鉄−ニッケル合金又はインコネルよりなるいずれの金属構成部材についても、ふくれがある場合には確実に確認できることから非破壊でめっき密着試験を行うことができ、これと同時に、水素脆性防止のための水素除去のベーキング及び母材金属とニッケルめっき間の密着力をより確実なものにすることができる。
【0024】
請求項2記載の発明によれば、前記真空バルブを構成するオーステナイト系ステンレス鋼、鉄−ニッケル合金及びインコネルよりなる金属端板のニッケルめっき処理用のワット浴のpH値を3.0〜4.2としたため、これらの金属構成部材に対するニッケルめっきを同一工程で処理しても、良好なめっきのつきまわり性を保持しながら、ふくれを生じないようにすることができて、ろう付け等による構成部材接合部の欠陥発生を防止することができる。
【0026】
請求項3記載の発明によれば、ニッケルめっきした前記オーステナイト系ステンレス鋼、鉄−ニッケル合金及びインコネルのろう付けによる接合処理時に、ろう付け温度に達する前の昇温過程において400〜750℃の温度に少なくとも10分保持するようにしたため、ニッケルめっき後の還元性雰囲気中での高温熱処理を実施しなくても、ろう材の溶融反応前に母材金属−ニッケルめっき間に相互拡散が生じて強固な結合を得ることができ、確実にろう付け等の接合を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る真空バルブの製造方法の実施の形態におけるろう付け工程時の温度上昇方法を説明するための図である。
【図2】上記実施の形態の処理工程を従来技術と比較して示す図である。
【図3】従来の真空バルブの構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
2 オーステナイト系ステンレス鋼又は鉄−ニッケル合金が用いられる固定側金属端板
3 オーステナイト系ステンレス鋼又は鉄−ニッケル合金が用いられる可動側金属端板
9 オーステナイト系ステンレス鋼又はインコネルが用いられるベローズ
10 オーステナイト系ステンレス鋼が用いられるシールド
12 オーステナイト系ステンレス鋼が用いられるシールド固定金具
13 オーステナイト系ステンレス鋼が用いられるベローズカバー[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for manufacturing a vacuum valve, and more particularly to a surface treatment and heat treatment method applied to a metal part.
[0002]
[Prior art]
In general, the vacuum valve is configured as shown in FIG. In the figure, reference numeral 1 denotes a cylindrical insulating cylinder made of a ceramic insulating material, and both ends of the opening are closed by a fixed metal end plate 2 and a movable
[0003]
The
[0004]
As a usage environment of such a vacuum valve, when used in a pole switch or the like, it may be used not only in a contaminated atmosphere but also in an extremely corrosive atmosphere. For this reason, when an alloy such as an iron-nickel alloy is used for the fixed side metal end plate 2 and the movable side
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, austenitic stainless steel is heat treated at a high temperature exceeding 1000 ° C. in a reducing atmosphere (hydrogen gas, etc.) in order to recrystallize the structure before nickel plating. ing. This heat treatment is performed in a reducing atmosphere to prevent oxidation and nitridation and to remove the oxide film and impurities (oil etc.) formed before the treatment from the base material. A large amount of hydrogen molecules are diffused in the metal, and there is a possibility that embrittlement will occur especially in places where welding such as shielding is performed. Furthermore, since there is a treatment in an acid bath in the next nickel plating step, it is brittle. There is a possibility of promoting Also, nickel plating is applied to austenitic stainless steel, iron-nickel alloy (sealing alloy), and Inconel material, where heat treatment is performed before plating and the number of processes increases compared to other base metal processing steps. Since a strong oxide film is formed because of this property, activation is performed after removing this film, and nickel plating is performed after a process of simultaneously performing etching and thin film formation. Due to the plating process for special materials, the process is complicated and there are many factors that affect the process, and plating defects such as blistering tend to occur more easily than the electroplating process generally applied. Thereafter, washing with water (including pure water washing) is performed (also has an effect of relieving the tensile stress of plating), and draining (moisture removal) drying is performed in the atmosphere (also has an effect of preventing hydrogen embrittlement by baking). Next, high-temperature heat treatment is performed in a reducing atmosphere such as hydrogen gas for the purpose of ensuring the close adhesion between the nickel plating and the base material and facilitating the determination of plating defects. For this reason, hydrogen molecules may diffuse into the nickel plating and further the base metal, which may cause embrittlement. Further, since the treatment temperature is different from the heat treatment in the reducing atmosphere described above, control is required when a furnace is used in combination. The above-mentioned members are joined in brazing or the like in a high vacuum or in a neutral gas atmosphere.
[0006]
The present invention has been made in view of the above. First, even if high temperature heat treatment is not performed in a reducing atmosphere before plating of austenitic stainless steel, it has a necessary function as a metal component of a vacuum valve. Second, a plating adhesion test is carried out during the manufacturing process to check whether or not the performance is reliable by eliminating a part having insufficient adhesion, which is a functional problem due to a defect of nickel plating. Thirdly, an object of the present invention is to provide a method of manufacturing a vacuum valve that can reliably perform bonding such as brazing without performing high-temperature heat treatment in a reducing atmosphere after nickel plating.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the invention according to claim 1 is a vacuum vessel that is hermetically maintained by closing both end openings of an insulating cylinder with a metal end plate made of austenitic stainless steel , iron-nickel alloy, or Inconel. A vacuum valve manufacturing method comprising a joining process step by brazing between both end openings of the insulating tube of the vacuum valve and the metal end plate , the nickel end plate being used for the brazing after the nickel plating process The heat treatment is performed at a temperature of 270 to 400 ° C. With this configuration, austenitic stainless steel should be nickel-plated when used in a high vacuum or in the atmosphere, and nickel-plated and rust-proofed when used in harsh corrosive environments. Thus, it can be applied as a metal component of a vacuum valve without performing high temperature solution heat treatment for recrystallization of the structure. However, since it is a material that is easily affected by heat, it is necessary to remove the processing strain generated during the processing even when the solution heat treatment is not performed. By performing heat treatment at a temperature of 270 to 400 ° C., wet-type nickel plating The processing distortion is removed together with the drying and hydrogen removal baking in the case of applying. Even when nickel oxidation proceeds at 500 ° C. or higher and the treatment is performed in a vacuum, the wettability during brazing deteriorates, but the upper limit of the heat treatment temperature is set to 400 ° C. with a sufficient margin. When the temperature is 270 ° C. or less, removal of the processing strain becomes insufficient. In addition, with this configuration, in addition to obtaining the above-described effect for austenitic stainless steel, any metal component made of austenitic stainless steel, iron-nickel alloy, or Inconel is surely in the presence of swelling. Because it can be confirmed, non-destructive plating adhesion tests can be performed, and at the same time, the hydrogen removal baking action to prevent hydrogen embrittlement and the adhesion between the base metal and nickel plating are made more reliable. The effect is obtained.
[0008]
The invention according to claim 2 is the Watt bath for nickel plating treatment of a metal end plate made of austenitic stainless steel, iron-nickel alloy and inconel constituting the vacuum valve in the vacuum valve manufacturing method according to claim 1. The gist is to make the pH value of 3.0 to 4.2. With this configuration, when the pH value of the Watt bath is 4.5 or more, it is easily affected by the nonuniformity of the current density distribution in a complicated shape having irregularities, R portions, etc., and blistering is likely to occur. If the pH value is 3.0 or less, the throwing power of the plating is poor and pits are likely to occur. For this reason, since the pH value rises during processing, the upper limit value is set to 4.2 in view of the safety side, and the watt bath pH value is set to 3.0 to 4.2, thereby maintaining good throwing power. However, it is possible to prevent blistering.
[0010]
According to a third aspect of the present invention, in the vacuum valve manufacturing method according to the first or second aspect , the brazing temperature is set during the joining process by brazing of the nickel-plated austenitic stainless steel, iron-nickel alloy, and Inconel. The gist is to maintain the temperature at 400 to 750 ° C. for at least 10 minutes in the temperature raising process before reaching. With this configuration, due to the holding temperature and the temperature rise until reaching the brazing temperature, mutual diffusion occurs between the base metal and the nickel plating before the melting reaction of the brazing material, thereby obtaining a strong bond.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of a method for manufacturing a vacuum valve according to the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0012]
First, the configuration of the present embodiment will be described. In the vacuum valve shown in FIG. 3, the insulating cylinder is made of ceramic (mainly alumina), and the portion to be joined to the fixed side metal end plate and the movable side metal end plate is metallized (Mo-Mn + nickel plating) on the ceramic. ing. Fixed side metal end plate and movable side metal end plate are iron-nickel alloy (40-42 wt% Ni) or austenitic stainless steel (SUS304, SUS304L), bellows is austenitic stainless steel or inconel material, bellows cover is austenitic stainless steel The steel, shield, and shield fixture are austenitic stainless steel and are plated with nickel.
[0013]
Plating method: degreasing - washing - pickling (H c l, room temperature) - washing - nickel strike (Ni C l 2 H C l , room temperature) - washing - nickel plating (Ni C l 2 40~50g / l NiSO 4 280-380 g / l H 3 BO 3 30-40 g / l, humidification 55 ± 3 ° C., pH 3.0-4.2) —washing (including pure water washing) —drying (270-400 ° C., 0.5 h or more), plating Thickness 15 μm or more.
[0014]
Brazing: Eutectic silver brazing (BAg-8 Ag72-Cu28), silver brazing (Ag60-Cu40), palladium brazing (Ag58-Cu32-Pd10) or the like is used as the brazing material. As shown, the temperature is kept for 10 minutes or more at 400 to 750 ° C. before reaching the brazing temperature.
[0015]
Next, the manufacturing method and operation of the present embodiment will be described.
[0016]
(1) Austenitic stainless steel may cause stress corrosion cracking or intergranular corrosion cracking due to precipitation of chromium carbide (Cr, Fe) 23 C 6 at grain boundaries depending on the use environment. For this reason, for SUS304, it is recommended to apply a low carbonization material or perform solution treatment (about 1050 ° C., rapid cooling) to recover the metal structure → recrystallization. Since the inside of the vacuum vessel is a particularly excellent environment, the above-described corrosion does not occur, and nickel plating is applied to the portion exposed to the atmosphere, so that no solution treatment is required. As is well known, austenitic stainless steel is a material that is easily affected by heat, so even when solution treatment is not performed, it is necessary to remove the processing strain that has occurred during processing, and when nickel plating is applied by wet processing. It is always necessary to remove moisture. For this purpose, drying after nickel plating is performed by using a drying furnace and heating at 270 to 400 ° C. for 0.5 h or longer, thereby simultaneously removing processing strain and baking for hydrogen removal.
[0017]
(2) Nickel plating for the formation of protective films (oxidation resistance, etc.) mainly for improving the wettability of brazed parts to austenitic stainless steel, iron-nickel alloy, and Inconel members, that is, to obtain joint strength Has been given. In general, these members usually have a protective function due to the dense oxide film generated on these members without forming a protective film such as plating. Then, after removing the formed protective film, it is necessary to form a plating film, and it is more difficult to carry out random treatment on the same line than the treatment normally performed (corresponding to special plating, parts The shape is complicated such as bellows). When nickel plating is formed through complicated and difficult processes, due to the characteristics of the vacuum valve (especially the airtight part), plating defects, especially when the parts where the blisters are bulged are joined by brazing, Become. In particular, if this phenomenon occurs in an airtight part for maintaining a high vacuum state, not only will it adversely affect the wettability of the brazing material, but it will also cause the same phenomenon as foreign matter mixing (becomes a void etc.) and lose the airtight holding function. There is sex. In order to make it difficult to cause blistering of nickel plating, liquid management of a watt bath (a general name for a liquid composition used for nickel plating) is important. Pre-treatment (alkaline degreasing-water washing-pickling (use of hydrochloric acid, activation and neutralization of base metal surface)-water washing-nickel strike (similar to wood bath)-water washing) When the pH of nickel chloride (40-50 g / l, nickel sulfate 280-380 g / l, boric acid 30-40 g / l) is 5.0 or more, blistering and peeling are likely to occur (increase in internal stress). The conventional bath was intermediate (high and low) between pH 4.2 and 4.8, but when the pH was 4.5 or more, it was affected by the non-uniformity of the current density distribution in complex shapes (irregularities, R part). , Prone to blisters. When the pH is 3 or less, the throwing power is poor and pits are likely to occur. For this reason, it is managed at
[0018]
(3) The austenitic stainless steel, iron-nickel alloy, and Inconel member are subjected to the water removal drying after the plating treatment-water washing (including pure water washing) described in (2) above. By performing drying in an atmospheric furnace at 270 to 400 ° C. × 0.5 h or more (when the temperature exceeds 500 ° C., nickel oxidation proceeds, and wettability deteriorates even when processed in a vacuum). In addition to obtaining the functions described, a nickel plating adhesion test (non-destructive) of any member can be performed. As described above, problems arise when a member having blisters, which is a defect of nickel plating, is applied to a product. In the plating process, it is possible to reduce blistering, and also in the main drying process, a non-destructive implementation of an adhesion test (which can be surely confirmed if there is blistering) can also serve as an inspection. In addition, it has a baking action for removing hydrogen (particularly preventing hydrogen embrittlement at the arc shield welding location) and an action for further ensuring the adhesion between the base metal and nickel plating. In this case, the interdiffusion for improving the adhesion between the base metal and nickel plating is about 1 μm or less. Conventionally, draining and drying after plating is performed at about 200 ° C., and then heat treatment is performed at a high temperature of 800 to 900 ° C. in a reducing atmosphere (hydrogen). However, this step is unnecessary. As shown in FIG. 1, the temperature of the base metal prior to the melting reaction of the brazing material is increased by maintaining the temperature for 10 minutes or more at 400 to 750 ° C. before reaching the brazing temperature and further by increasing the temperature until the brazing temperature is reached. Interdiffusion occurs between nickel platings and bonds firmly.
[0019]
As described above, according to the present embodiment, the following effects are produced. First of all, if it is used in high vacuum or in the atmosphere, nickel plating, and if it is used in a severe corrosive environment, if nickel plating + rust preventive coating is performed, Austenitic stainless steel can be applied as a member without performing a solution heat treatment for recrystallization of the structure. Since austenitic stainless steel is a material that is susceptible to thermal effects (thermal expansion and contraction), it is necessary to remove processing strain at the member stage before brazing, and this action is nickel-plated and washed with water (including pure water washing). ) Performed at the time of subsequent drying (dimensional accuracy is equivalent to the conventional product).
[0020]
Second, when nickel plating is applied to austenitic stainless steel, iron-nickel alloy, and Inconel members, a plating film is formed by a method that does not easily cause blistering, which is a plating defect, and further non-destructive adhesion is achieved by drying after washing with water. Can also serve as a test.
[0021]
Thirdly, the above-described drying can improve hydrogen removal baking and adhesion between the base metal and nickel plating. The conventional high temperature heat treatment in a reducing atmosphere after nickel plating, water washing, draining and drying is eliminated. When the temperature rises during brazing, the base metal and nickel plating are inter-diffusioned before the brazing material melts and has a strong adhesive force. Even when the brazing material is melted-solidified (cooled) and joined. There is no difference in mechanical properties from the conventional process. FIG. 2 shows a comparison between the process of the present embodiment and the conventional process. Tables 2, 3 and 4 show the comparison between the characteristics of the process of the present embodiment and the conventional processing process. From Table 2, Table 3, and Table 4, the product of the present embodiment has the same performance as the conventional product.
[0022]
[Table 1]
[Table 2]
[Table 3]
[Table 4]
[0023]
【The invention's effect】
As described above, according to the first aspect of the present invention, there is provided a vacuum container that is hermetically maintained by closing both end openings of an insulating cylinder with a metal end plate made of austenitic stainless steel , iron-nickel alloy, or Inconel. A vacuum valve manufacturing method comprising a joining process step by brazing between both end openings of the insulating tube of the vacuum valve and the metal end plate , the nickel end plate being used for the brazing after the nickel plating process Since the heat treatment is performed at a temperature of 270 to 400 ° C., the drying in the case where the nickel plating is performed by the wet method without performing the high temperature solution heat treatment in the reducing atmosphere before the plating of the austenitic stainless steel. In addition to hydrogen removal baking to prevent hydrogen embrittlement, the processing strain is removed and functions necessary for metal components of vacuum valves are achieved. Taseru can. Therefore, the process for using the hydrogen furnace can be reduced, and energy saving and safety can be improved. For austenitic stainless steel, in addition to obtaining the above effects, any metal component made of austenitic stainless steel, iron-nickel alloy, or Inconel can be reliably confirmed if there is blistering. A plating adhesion test can be performed by fracture, and at the same time, hydrogen removal baking for preventing hydrogen embrittlement and adhesion between the base metal and nickel plating can be made more reliable.
[0024]
According to the second aspect of the invention, the austenitic stainless steel constituting the vacuum valve, the iron - the pH value of the Watts bath for nickel plating of a metal end plate made of a nickel alloy and Inconel 3.0 to 4. Therefore, even if nickel plating for these metal components is processed in the same process, it can be prevented from causing blistering while maintaining good throwing power of plating. It is possible to prevent the occurrence of defects at the member joint.
[0026]
According to invention of
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view for explaining a temperature raising method during a brazing process in an embodiment of a method for manufacturing a vacuum valve according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing the processing steps of the above embodiment in comparison with the prior art.
FIG. 3 is a longitudinal sectional view showing a configuration of a conventional vacuum valve.
[Explanation of symbols]
2 Fixed metal end plate using austenitic stainless steel or iron-
Claims (3)
前記ろう付けに用いる前記金属端板をニッケルめっき処理後、270〜400℃の温度で加熱処理することを特徴とする真空バルブの製造方法。 Both ends of the insulating tube and the metal end of a vacuum valve provided with a vacuum vessel that is hermetically maintained by closing both ends of the insulating tube with a metal end plate made of austenitic stainless steel , iron-nickel alloy, or Inconel. A manufacturing method of a vacuum valve having a joining process step by brazing with a plate,
A method for producing a vacuum valve, wherein the metal end plate used for brazing is heat-treated at a temperature of 270 to 400 ° C. after nickel plating.
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