JP3717699B2 - 寝具類乾燥機 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乾燥室内に収容される例えば布団やマットレスなどの寝具類に対して乾燥風を通過させて乾燥させる寝具類乾燥機に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の寝具類乾燥機として、例えば特開平７−８００５１号公報に開示される寝具処理装置が知られている。
【０００３】
この公報に記載されている寝具処理装置では、布団吊り具に布団やマットレスなどの寝具類を二つ折り状態で吊り下げ、密閉状態にされた乾燥室内に収容し、この乾燥室内にバーナで加熱された乾燥風を送り込み、乾燥室内を所定時間乾燥雰囲気に保持して寝具類を乾燥させるように構成されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例のように、乾燥室に乾燥風を供給して乾燥室内の雰囲気温度を上昇させて寝具類を乾燥させるような形態では、布団やマットレスの表面に乾燥風が触れるものの、内部を通過しないので、布団やマットレスの内部まで乾燥させるには多大な時間をかける必要があるなど、効率的な乾燥が行えないという不具合がある。
【０００５】
これに対し、本願出願人は、特願平１０−３３７８３５号を提案している。この提案では、要するに、乾燥室内に収容する寝具類の内部へ乾燥風を通過させやすくすることにより、寝具類の内部温度を速やかに上昇させやすくして、乾燥効率を高めるようにしたものである。
【０００６】
ところで、上記提案では、寝具類を支持する支持手段が、寝具類の外形サイズの大きいものや小さいもののいずれにもジャストフィットするようになっていない。通常、寝具類の外形サイズとしては、横幅の大きいダブルサイズと横幅の小さいシングルサイズとがあるが、前述の支持手段の横幅について、ダブルサイズの寝具類に合わせるようにしている。そのため、支持手段に対してシングルサイズの寝具類を載せた場合には、支持手段の側方領域が寝具類で覆われずに露呈する形態になり、この露呈する領域に設けられてある乾燥風の通風孔が寝具類で閉塞されなくなる。このような形態になると、乾燥風が寝具類を通過せずに、前記露呈している通風孔を通過するようになり、寝具類の乾燥効率が低下することが懸念される。ここに改良の余地がある。
【０００７】
このような事情に鑑み、本発明は、寝具類乾燥機において、乾燥対象となる寝具類の外形サイズの大小に関係なく、常に良好な乾燥性能を維持できるようにすることを目的としている。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
請求項１の発明にかかる寝具類乾燥機は、乾燥室内に収容される寝具類に対して乾燥風を通過させて乾燥させる寝具類乾燥機であって、乾燥室内に、寝具類が載せられる寝具類支持部材が配設され、この寝具類支持部材は、基体部と、その上部に上向きに膨出されて寝具類が長手方向で２つ折りにされた形態で載せられる寝具類載置部とを有する形状でかつ内部が中空構造とされており、この寝具類支持部材の内部に、その内部空間を大小２つの部屋に仕切る仕切り板が設けられ、この仕切り板に、前記２つの部屋を寝具類の横幅サイズに応じて分離する状態と連通する状態とに切り替える切替要素が付設され、前記寝具類載置部に、前記２つの部屋と乾燥室内部とを連通させる複数の通風孔が、また、前記基体部に、前記大部屋と乾燥室外部とを連通させる通気口がそれぞれ設けられ、前記寝具類載置部の横幅寸法が、横幅サイズの大きな寝具類の横幅寸法とほぼ同じに設定され、
前記大部屋の横幅寸法が、寝具類載置部に対してその横幅方向片側に寄せた状態で載せられる横幅サイズの小さな寝具類の横幅寸法とほぼ同じに設定される。
【００１３】
以上、要するに、本発明では、寝具類が載せられる寝具類支持部材を乾燥室の乾燥風流通経路に配設するとともに、寝具類支持部材に通気性を持たせることにより、乾燥風が寝具類と寝具類支持部材とを通過しやすくなる構成としたうえで、寝具類支持部材について、乾燥風流通領域を寝具類の外形サイズの大小に応じて可変させることにより、寝具類の外形サイズの大小に関係なくそのほぼ全域に対して乾燥風を通過させやすくしている。
【００１４】
これにより、寝具類の外形サイズが大きくても小さくても、寝具類の内部を効率よく乾燥させることが可能になる。
【００１５】
また、寝具類支持部材を中空構造とし、その内部空間を通風孔や通気口を通じて乾燥室の内部や外部に連通させるようにしていれば、寝具類支持部材の内部空間に乾燥風を必ず流通させることができるので、寝具類に対して乾燥風を確実に通過させることが可能になる。
【００１６】
また、寝具類支持部材の通気性を可変する領域について、寝具類の外形サイズのうちの横幅サイズに関連して設定している。
【００１７】
【発明の実施の形態】
本発明の詳細を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【００１８】
図１ないし図５に本発明の一実施形態を示している。図１は、寝具類乾燥機の正面図、図２は、寝具類乾燥機の側面断面図、図３は、寝具類乾燥機の内部構成を示す正面断面図、図４は、寝具類乾燥機に装備する寝具類支持台の斜視図、図５は、寝具類支持台のシャッタを開いた状態を示す要部の斜視図である。
【００１９】
図例の寝具類乾燥機において、箱形の筺体１の内部に乾燥室２が設けられ、この乾燥室２の上方には、ガスバーナなどからなるヒータ３と、ファンモータ（図示省略）により回転駆動されるファン４とが配設されている。
【００２０】
乾燥室２の上部には、吸気ダクト５および排気ダクト６が、乾燥室２の下部には、通気口７が、さらに、乾燥室２両側壁と筺体１の両側壁面との間には通気路８が設けられている。
【００２１】
また、乾燥室２の前面には、扉９により開閉される開口が設けられており、この開口から乾燥室２に対して、布団やマットレスなどの寝具類１０を載置する寝具類支持部材としての寝具類支持台２０が出し入れされる。
【００２２】
この寝具類支持台２０は、図４に示すように、矩形状の基体部２１の上面に、ほぼ逆さＶ字形の寝具類載置部２２，２２を２つ隣り合わせに一体形成した構造であり、その内部は中空とされている。
【００２３】
なお、基体部２１の対向する２つの端面には、乾燥室２内に寝具類支持台２０を収容した状態において通気口７と連通される通気口２３，２３，・・・が設置されている。また、寝具類載置部２２，２２の全面には、円形の通風孔２４がドットマトリクス状に穿設されている。さらに、基体部２１の下面四隅には、乾燥室２の内外に寝具類支持台２０を出し入れしやすくするために、車輪２５，２５，・・・が設置されており、この車輪２５は、乾燥室２内の床面に設置される２つ一対のガイドレール１１上に載せられている。さらに、基体部２１と寝具類載置部２２，２２との間には、隔壁２６が設けられているが、この隔壁２６には開口２６ａが設けられているので、この開口２６ａを介して前述の通風孔２４と通気口２３とが連通するようになっている。
【００２４】
このような寝具類乾燥機の使用手順および動作について説明する。
【００２５】
前準備として、乾燥室２から寝具類支持台２０を取り出した状態で、この寝具類支持台２０の寝具類載置部２２，２２に対して寝具類１０を長手方向で２つ折りにして載せてから、この寝具類支持台２０を乾燥室２内に入れる。
【００２６】
このような状態にセットしてから、例えば使用者により運転開始スイッチを操作して、ヒータ３およびファン４を駆動させればよい。このファン４により、外気が吸気ダクト５から取り込まれ、ヒータ３により加熱された後、乾燥室２内へ乾燥風が供給されることになる。
【００２７】
この乾燥室２に供給される乾燥風は、乾燥室２内に収容されてある寝具類支持台２０の寝具類載置部２２，２２それぞれに載せてある寝具類１０に対して直接的に吹き付けられる。このとき、乾燥風が寝具類１０の表面を乾燥させつつ、寝具類１０の内部を通過して寝具類載置部２２，２２の通風孔２４を通じて寝具類支持台２０の内部へと流入し、寝具類支持台２０の基体部２１の通気口２３，２３および乾燥室２の通気口７から通気路８へと導かれて、排気ダクト６を通じて外部に排出される。
【００２８】
このような形態で乾燥風が乾燥室２の内外を流通することになり、この乾燥風の流通に伴い、寝具類１０が内部から加熱されることになり、寝具類１０の表面および内部に含有する水分を蒸発させて奪い取っていくので、寝具類１０の乾燥が効率よく行われるようになる。
【００２９】
次に、この実施形態の特徴について説明する。すなわち、上述した寝具類支持台２０について、乾燥対象となる寝具類１０の外形サイズの特に横幅サイズに応じて乾燥風流通領域を可変できるような構造にしている。
【００３０】
一般的に、寝具類１０には、シングルサイズとダブルサイズとがあり、このダブルサイズとシングルサイズと言っても、敷布団と掛け布団とで、サイズが相違する。具体的に、寝具類１０には、シングルサイズ敷布団（幅９００ｍｍ×長さ２０００ｍｍ）と、ダブルサイズ敷布団（幅１４００ｍｍ×長さ２０００ｍｍ）と、シングルサイズ掛け布団（幅１４００ｍｍ×長さ２０００ｍｍ）と、ダブルサイズ掛け布団（幅１８００ｍｍ×長さ２０００ｍｍ）との４種類がある。
【００３１】
但し、ダブルサイズ敷布団とシングルサイズ掛け布団とは同一サイズであり、また、ダブルサイズ掛け布団を幅方向で折り重ねれば、シングルサイズ敷布団と同一サイズになる。そのため、寝具類１０の外形サイズとしては、小型サイズ（シングルサイズ敷布団およびダブルサイズ掛け布団）と、大型サイズ（ダブルサイズ敷布団およびシングルサイズ掛け布団）との２種類に分別できる。
【００３２】
このようなことから、寝具類支持台２０については、大小２種類の横幅サイズに対応できるように構成するようにしている。
【００３３】
そこで、寝具類支持台２０の寝具類載置部２２，２２の幅寸法について、寝具類１０のうち、大型サイズの寝具類１０の幅寸法よりも若干大きい程度に設定する。
【００３４】
そして、寝具類載置部２２，２２の内部空間を仕切り板２７，２７により大小２つの部屋Ｘ，Ｙに仕切るようにしている。なお、大部屋Ｘの幅寸法は、小型サイズの寝具類１０よりも若干大きい程度に設定する。
【００３５】
さらに、前述の仕切り板２７，２７の上下方向中間位置に、大部屋Ｘと小部屋Ｙとを連通する通気窓２８，２８を設け、仕切り板２７，２７の片面に、通気窓２８，２８を開閉するシャッタ３０，３０を付設する。
【００３６】
このシャッタ３０，３０は、通気窓２８，２８の開口寸法よりも若干大きな外形寸法を有する蓋３１，３１と、この蓋３１，３１に下端が固定されかつ上下方向に昇降可能に取り付けられる操作バー３２，３２と、通気窓２８，２８を開放する状態とするために操作バー３２，３２および蓋３１，３１を上向きに弾発付勢するコイルバネ３３，３３とを備えている。
【００３７】
なお、操作バー３２，３２の上端は、寝具類載置部２２，２２の頂点部分から上方に貫通して突出させており、この上端が下向きに押圧されたときに、操作バー３２，３２全体がコイルバネ３３，３３を圧縮させて押し下げられるようになる。つまり、この操作バー３２，３２の上端の位置は、寝具類載置部２２，２２の幅方向一端側に小型サイズの寝具類１０を寄せた状態で載せたときに、小型サイズの寝具類１０に触れない位置に設定されている。
【００３８】
このような寝具類支持台２０では、その寝具類載置部２２，２２に対する寝具類１０の載せ方について、次のような形態とする必要がある。
【００３９】
まず、大型サイズの寝具類１０の場合には、その幅寸法が寝具類載置部２２，２２の幅寸法とほぼ同一であるので、載せ方を規制しないでよいが、小型サイズの寝具類１０の場合には、寝具類載置部２２，２２の大部屋Ｘ側に寄せた状態で載せて、操作バー３２，３２の上端に触れさせないようにする必要がある。
【００４０】
このような載せ方にすれば、大型サイズの寝具類１０の場合だと、それが操作バー３２，３２の上端に被さるので、その重みで操作バー３２，３２およびシャッタ３０，３０が押し下げられることになり、その結果、寝具類載置部２２，２２内部の仕切り板２７，２７の通気窓２８，２８が開放されることになって、大部屋Ｘと小部屋Ｙとが連通されることになる。
【００４１】
しかし、小型サイズの寝具類１０の場合だと、それが操作バー３２，３２の上端に被さらないので、操作バー３２，３２およびシャッタ３０，３０がコイルバネ３３，３３の弾発付勢力により上向きに押し上げられたままになり、その結果、寝具類載置部２２，２２内部の仕切り板２７，２７の通気窓２８，２８が閉塞されることになって、大部屋Ｘと小部屋Ｙとが非連通状態になる。
【００４２】
したがって、寝具類支持台２０の寝具類載置部２２，２２に対して大型サイズの寝具類１０を載せると、寝具類載置部２２，２２の大部屋Ｘおよび小部屋Ｙの両方が乾燥室２と連通する状態になるために、乾燥室２の乾燥風が大型サイズの寝具類１０の全域を通過して寝具類載置部２２，２２の全領域の通風孔２４から大部屋Ｘと小部屋Ｙの両方へ流入するようになる。
【００４３】
一方、寝具類支持台２０の寝具類載置部２２，２２に対して小型サイズの寝具類１０を載せると、寝具類載置部２２，２２の小部屋Ｙと乾燥室２とが非連通状態になって、寝具類載置部２２，２２の大部屋Ｘのみが乾燥室２と連通する状態になるために、乾燥室２の乾燥風が小型サイズの寝具類１０でもそれの全域を通過して小部屋Ｙに流入せずに大部屋Ｘへのみ流入するようになる。
【００４４】
以上説明したように、この実施形態の寝具類支持台２０では、大型サイズの寝具類１０はもちろんのこと、小型サイズの寝具類１０でも、それらの内部に対して乾燥風を効率よく通過させることができる。そのため、この実施形態の寝具類乾燥機では、寝具類１０の横幅サイズが大きくても小さくても、効率のよい乾燥が可能になる。
【００４５】
なお、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。
【００４６】
（１） 図６および図７に寝具類支持台の他の実施形態を示している。この実施形態での寝具類支持台２０では、図４に示す実施形態において大部屋Ｘと小部屋Ｙとを仕切る仕切り板２７にシャッタ３０を設けずに、基体部２１と寝具類載置部２２，２２との間の隔壁２６のうち大部屋Ｘ側の領域に大窓４１および小窓４２を、また、小部屋Ｙ側の領域に小窓４３をそれぞれ設け、これらの各窓４１〜４３を開閉するシャッタ４５，５０を設けている。なお、第１シャッタ４５は、大窓４１のみを開閉するものであり、また、第２シャッタ５０は、２つの小窓４２，４３を開閉するものである。いずれのシャッタ４５，５０も、回転バー４６，５１に蓋４７，５２，５３を固定し、回転バー４６，５１の一端に連接される操作アーム４８，５４を揺動させることにより、回転バー４６，５１および蓋４７，５２，５３を回動させて、大窓４１および小窓４２，４３を開閉するような構造になっている。このような構造の寝具類支持台２０では、搭載する寝具類１０の横幅サイズに応じて、人が操作アーム４８，５４を操作して、大窓４１および小窓４２，４３を開放させたり閉塞させたりすることにより、乾燥室２から大部屋Ｘや小部屋Ｙへの乾燥風の流入を制御するようになっている。この実施形態では、寝具類１０の種類別の厚みを考慮し、ダブルサイズ敷布団の寝具類１０の場合、図７（ａ）に示すように、大窓４１および小窓４２，４３のすべてを開放し、シングルサイズ敷布団やダブルサイズ掛け布団（横幅方向２つ折り）の寝具類１０の場合、図７（ｂ）に示すように、大窓４１のみを開放し、２つの小窓４２，４３を閉塞させ、さらに、シングルサイズ掛け布団の寝具類１０の場合、図７（ｃ）に示すように、大窓４１を閉塞し、２つの小窓４２，４３を開放させる状態とすればよい。
【００４７】
（２） 図８に寝具類支持台の他の実施形態を示している。この実施形態での寝具類支持台２０では、図４に示す実施形態において寝具類載置部２２，２２の仕切り板２７，２７を排除し、寝具類載置部２２，２２の外面に対してスライドカーテン式のシャッタ６０，６０を取り付けるようにしている。このシャッタ６０は、寝具類載置部２２，２２の頂点部分に対して所要間隙離れて平行に配設されるレール６１と、このレール６１に対してスライド可能に吊り下げられかつ寝具類載置部２２，２２の外面に被せられるカーテン６２とからなる。前述のカーテン６２は、風を通しにくい布などからなり、スライド方向の所要間隔おきに補強および重り用の針金６３が取り付けられている。このシャッタ６０はレール６１内のスプリング（図示省略）によってカーテン６２が開く方向（本体手前方向）に常時付勢されている。そして、寝具類１０を寝具類載置部２２に載せ、所定位置にセットすると、最も手前にある針金６３の支持部６３aが寝具類の縁に当接すると共に前記スプリングの付勢力に抗して後方へスライドし、カーテン６２が通風孔を遮蔽する面積を変化させる。これによって、寝具類を所定位置にセットするだけで、寝具類１０の横幅サイズに応じて、寝具類載置部２２，２２の外面の側方領域がカーテン６２によって自動的に覆われる状態になる。例えば、カーテン６２で寝具類載置部２２，２２の外面の側方領域を覆わせた場合だと、カーテン６２で覆われた領域については乾燥室２の乾燥風がカーテン６２により遮られて寝具類載置部２２，２２の内部に流入されなくなり、乾燥風は寝具類だけに流入するようになる。
【００４８】
（３） 図９および図１０に寝具類支持台の他の実施形態を示している。この実施形態での寝具類支持台２０では、寝具類１０の長さサイズについて標準サイズ（１９００ｍｍ）と、ロングサイズ（２１００ｍｍ）とがあることを考慮し、それらに対応できるように工夫している。ここでは、寝具類支持台２０の寝具類載置部２２，２２の谷から谷までの長さ寸法をロングサイズの寝具類１０に合わせた寸法に設定し、寝具類載置部２２，２２のそれぞれ外側下端に、寝具類１０の長さサイズの大小に応じて寝具類載置部２２，２２の外側下端領域の通風孔２４を開閉するためのシャッタ７０，７０が設けられている。このシャッタ７０は、寝具類１０の長手方向片側を受けかつ寝具類載置部２２，２２の外面の長手方向両側に設けられた長孔２２ａ，２２ａに対して上下昇降可能に支持された寝具類受け板７１と、寝具類受け板７１の下端に設けられて寝具類載置部２２，２２の外面の一方下端側に沿わされる垂れ幕７２と、寝具類受け板７１を常時において上向きに弾発付勢するコイルバネ７３とを備えている。このようなシャッタ７０では、図１０に示すように、寝具類載置部２２，２２の外面に、例えば標準サイズの寝具類１０を長手方向で２つ折りにした状態で載せるときに、この寝具類１０の長手方向片側を寝具類受け板７１に載せれば、コイルバネ７３で弾発付勢されている寝具類受け板７１が上側位置に保持されることになり、図示するように垂れ幕７２が寝具類載置部２２，２２それぞれの外側下端領域の通風孔２４を塞いだ状態になる。しかし、例えばロングサイズの寝具類１０を長手方向で２つ折りにした状態で載せるときに、この寝具類１０の長手方向片側を寝具類受け板７１に載せれば、この寝具類１０の重みによって寝具類受け板７１が下がることになり、垂れ幕７２が寝具類載置部２２，２２それぞれの外側下端領域の通風孔２４を開放する状態になる。このように、寝具類１０の長さサイズに関係なく、寝具類１０の全域に対して乾燥風を必ず通過させて寝具類載置部２２，２２の内部に流入させることが可能になる。
【００４９】
（４） 上記実施形態では、乾燥風を乾燥室２から寝具類支持台２０の内部を経て通気路８へと流すようにしたものを例示したが、図１１に示すように、前述とは逆の形態で、乾燥風を通気路８から寝具類支持台２０の内部を経て乾燥室２へと流すようにしてもよい。この場合、上記（２）のカーテン６２および上記（３）の垂れ幕７２については、寝具類載置部２２，２２の内面側に配設する必要がある。
【００５０】
【発明の効果】
本件発明では、寝具類が載せられる寝具類支持部材を工夫しているから、寝具類の外形サイズが大きくても小さくても、そのぼぼ全域に対して乾燥風を通過させやすくできるようになって、寝具類の内部を効率よく乾燥させることが可能になる。
【００５１】
また、寝具類支持部材を中空構造とし、その内部空間を通風孔や通気口を通じて乾燥室の内部や外部に連通させるようにしていれば、寝具類支持部材の内部空間に乾燥風を必ず流通させることができるので、寝具類に対して乾燥風を確実に通過させることが可能になるなど、乾燥効率の一層の向上に貢献できる。
【００５２】
なお、寝具類支持部材の通気性を可変する領域については、寝具類の外形サイズのうちの横幅サイズに関連して設定することができるから、本発明の寝具類乾燥機では、寝具類全般に広く活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態の寝具類乾燥機の正面図
【図２】図１の寝具類乾燥機の側面断面図
【図３】図１の寝具類乾燥機の内部構成を示す正面断面図
【図４】図１の寝具類乾燥機に備える寝具類支持台の斜視図
【図５】図４の寝具類支持台のシャッタを開いた状態を示す要部の斜視図
【図６】本発明の寝具類乾燥機に備える寝具類支持台の他の実施形態の斜視図
【図７】図６の寝具類支持台の動作説明図
【図８】本発明の寝具類乾燥機に備える寝具類支持台のさらに他の実施形態の斜視図
【図９】本発明の寝具類乾燥機に備える寝具類支持台のさらに他の実施形態の斜視図
【図１０】図９の寝具類支持台の側面断面図
【図１１】本発明の寝具類乾燥機の他の実施形態にかかり、図４に対応する図
【符号の説明】
２ 乾燥室
３ ヒータ
４ ファン
５ 吸気ダクト
６ 排気ダクト
７ 通気口
８ 通気路
１０ 寝具類
２０ 寝具類支持台
２１ 寝具類支持台２０の基体部
２２ 寝具類支持台２０の寝具類載置部
２３ 基体部２１の通気口
２４ 寝具類載置部２２の通風孔
２６ 隔壁
２７ 寝具類載置部２２の仕切り板
２８ 仕切り板２７の窓
３０ シャッタ
３１ シャッタ３０の蓋
３２ シャッタ３０の操作バー
３３ シャッタ３０のコイルバネ

Claims (1)

1. 乾燥室内に収容される寝具類に対して乾燥風を通過させて乾燥させる寝具類乾燥機であって、
   乾燥室内に、寝具類が載せられる寝具類支持部材が配設され、
   この寝具類支持部材は、基体部と、その上部に上向きに膨出されて寝具類が長手方向で２つ折りにされた形態で載せられる寝具類載置部とを有する形状でかつ内部が中空構造とされており、
   この寝具類支持部材の内部に、その内部空間を大小２つの部屋に仕切る仕切り板が設けられ、この仕切り板に、前記２つの部屋を寝具類の横幅サイズに応じて分離する状態と連通する状態とに切り替える切替要素が付設され、
   前記寝具類載置部に、前記２つの部屋と乾燥室内部とを連通させる複数の通風孔が、また、前記基体部に、前記大部屋と乾燥室外部とを連通させる通気口がそれぞれ設けられ、
   前記寝具類載置部の横幅寸法が、横幅サイズの大きな寝具類の横幅寸法とほぼ同じに設定され、
   前記大部屋の横幅寸法が、寝具類載置部に対してその横幅方向片側に寄せた状態で載せられる横幅サイズの小さな寝具類の横幅寸法とほぼ同じに設定される、ことを特徴とする寝具類乾燥機。

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