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JP3715731B2 - 自動車内装用嵩高起毛不織布及びその製造法 - Google Patents

自動車内装用嵩高起毛不織布及びその製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、天井、壁、床(カーペット)等、居住空間の仕切り面、特に自動車の内装に用いられる嵩高起毛不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、天井、壁、床(カーペット)等、居住空間の仕切り面、或いは自動車の内装材としては、図1〜3に示すような垂直断面形状を有する不織布が知られている。図1に示すものは、特開平4−3033637号公報に開示されたように、形状安定感を得るために比較的硬めの基材2に不織布表皮2を張り付けた例である。この場合、基材2としては、鋼板、コンクリート、木質ボード、樹脂ボード、段ボール、レジンフェルト等が用いられる。これらの基材上に不織布表皮1を接着または積層することにより内装材としての美観を確保することができる。
【0003】
図2に示すものは、基材と表皮3との間に柔らかくクッション性を有するポリウレタンやポリエチレン等の発泡体シートやフェルトを基材(支持体)4として用いることにより触感や吸遮音性を改善した例である。例えば、特開昭61−237630号、特開平2−162171号、同3−176241号、同4−176742号等の各公報に開示されている。
【0004】
また、図3は基材として成形可能な不織布6に不織布表皮5を張り付けて、触感、吸遮音性を改善した例であり、特願平5−30681号、同5−118217号として提案されている。
【0005】
しかしながら、図1の場合、硬い基材2に不織布表皮1を張り付けても、なお触感は硬く、高級感を損なうという問題点がある。また、内装材に吸遮音性が要求される場合、基材2が硬いと、通気性が全くないかまたは極めて小さい状態となり、十分な吸遮音性が得られないという問題点もある。
【0006】
図2の場合は、触感や吸遮音性は改善されるが、構成が複雑となり材料コストや製造コストの上昇を招くことになり好ましくない。
【0007】
図3の場合は、触感、吸遮音性は改善されるが、表皮5、基材6に同じ不織布を用いながら、それぞれ別個に製造したものを再び張り付ける工程を必要とする等、工数の増加によるコスト上昇の問題点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、少なくとも一方の表面に例えばニードルパンチ等によって表面意匠を施し、基材層の支持機能及び緩衝機能と表皮の審美的機能とを一体化して併有するとともに、更に、柔軟な触感と優れた吸遮音性とを兼備した単一構造の不織布よりなる内装材を提供し、上記問題点を解決することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の内装材用嵩高起毛不織布は、少なくとも一方の表面を含む構成繊維が着色されて不織布意匠層を構成するとともに、該意匠層と一体的に積層された保形性増強機能及び緩衝機能を持つ不織布基材層を含んでなり、更に表面全面に亙って着色された該不織布の構成繊維の一部が突出したパイルを形成し、意匠模様を顕出してなる。また、本発明の内装材用嵩高起毛不織布は、全体として熱可塑性合成繊維の短繊維からなり、最も好ましくは高融点ポリエステル繊維のマトリックス繊維及び熱融着性バインダー繊維を特定の配合比率でブレンドしてなり、構成繊維の交点がバインダー繊維によって接着され、接着点が不織布全体に実質的に均一に分布してなる形態の安定した吸遮音性不織布で構成される。
【0010】
本発明の内装用嵩高起毛不織布の製造法は、高融点合成繊維ステープルからなるマトリックス繊維及び熱融着性バインダー繊維ステープルをそれぞれ特定の配合比率でブレンド及びカーディングして、意匠層と基材層用ウェブとを別体に作製し、両者を積層してニードルパンチ及び/又は加熱接着にて成型一体化し、次いで、フォークニードル等を用い、表面にパイルを形成し、パイル部分の先端部分をシャーリング加工により切り揃え、好ましくは、適宜所定の高低差を以て切り揃えコード調やディロア調の柄を出し、必要に応じてヒートセットをすることよりなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
上記不織布意匠層の構成繊維配合は、マトリックス繊維として2〜30デニールの高融点ポリエステル系ステープル繊維76〜98重量%と、熱融着性バインダー繊維として、低融点コポリエステルが繊維表面の少なくとも一部を占めるコンジュゲート構造を有する1〜20デニールのポリエステル系熱融着性ステープル繊維2〜24重量%とをブレンドしてなる。
【0012】
上記熱融着性バインダー繊維は、不織布構成繊維との交点の少なくとも一部を熱融着により接合し、所定形状に成形された不織布意匠層を安定化する。該バインダー繊維は不織布意匠層重量基準で2〜24重量%、好ましくは5〜20重量%配合されるが、2重量%未満では、繊維間接着点が少なくなるため、使用中にパイル部からの毛抜けが頻繁に発生する他、加熱成形による十分な形状保持性を得難いため好ましくなく、一方24重量%を超えるとコストアップを招く他に、繊維間接着点が増えるため、不織布意匠層の一方の面に形成されたコード調、ディロア調等の柄が加熱成形後に変化し、また、成形加熱後、毛倒れ等が生じる虞れがあり、見栄え上問題が生じる可能性がある。更に意匠層のバインダー繊維を5〜20重量%の範囲に限定すれば、上記の懸念はすべて解消し、パイルの毛抜けが完全に防止され、成形加熱後の毛倒れ発生の恐れもなく良好な形態安定性が得られる。
【0013】
又、該意匠層に用いる熱融着性ポリエステル系コンジュゲート繊維の繊度は1〜20デニールの範囲にあるが、更に好ましくは、2〜15デニールである。1デニール未満では、原糸製造コストが上昇する上に、不織布化工程におけるカード通過性に問題が生じ、品質の良好な不織布が得難くなり、又、20デニールを超えると繊維本数の減少に伴って繊維間接着点も減少し、加熱成形により十分な形状保持性性得られ難くなるため好ましくない。更に、上記繊度を2〜15デニールの範囲に限定すれば、高価なコンジュゲート繊維のコストダウンに寄与する他、品質並びに形態安定性の一層改良された意匠層が得られる。又、上記意匠層を構成する高融点ポリエステルマトリックス繊維の繊度が2デニール未満になると、上記同様に不織布化工程におけるカード通過性に問題が生じ、品質の良好な不織布原反が得難くなり、一方30デニールを超えるとパイルの肌理が粗くなり、粗硬感が増大するなど、風合いの面で好ましくない。
【0014】
原反に所定の色を着色するために上記ポリエステルの双方又はいずれか一方を、紡糸段階で紡糸原料に顔料を添加して着色する所謂、原着繊維とすることが好ましく、また、耐光剤等を添加することも可能である。
【0015】
更に、該意匠層と一体的に積層され保形性増強機能および緩衝機能を有する不織布基材層は、マトリックス繊維としての高融点ポリエステル繊維とバインダー繊維としての熱融着性ポリエステル繊維をブレンドして用いるが、不織布基材層の構成繊維配合は、マトリックス繊維として、平均繊度1.5〜40デニールの高融点ポリエステル系ステープル繊維を不織布基材の重量基準で30〜95重量%と、熱融着性バインダー繊維として低融点コポリエステルが繊維表面の少なくとも一部を占めるポリエステル系コンジュゲート構造を有する平均繊度1〜20デニールの熱融着性ステープル繊維を不織布基材の重量基準で5〜70重量%とをブレンドしてなる。
【0016】
上記不織布基材層を構成する高融点ポリエステル系ステープル繊維の平均繊度が1.5デニール未満の場合には、繊維自体の剛性が小さいため、芯材としての保形性増強並びに緩衝機能が不足し、更に紡糸速度の低下により製造コストが上昇し、又は不織布化する際のカード機の通過性が低下して、品質の良い不織布基材を安価に得ることができない。一方、40デニールを超えると繊維集合体中の単位体積当たりの繊維総本数が少なくなり、バインダー繊維との接着点が減少して、十分な剛性を得ることが困難となる。また、繊維径が太くなることにより、表面積/横断面積の値が小さくなるため、効率よく音のエネルギーを吸収し難くなる。
【0017】
上記不織布基材層を構成する熱融着性ポリエステル系バインダー繊維は、当該不織布層の重量基準で5〜70重量%、好ましくは10〜60重量%配合する。5重量%未満では、繊維間接着点が少なくなるため、加熱成形をした際、十分な形状保持性が得られ難いため好ましくなく、一方、70重量%を超えると、コストアップを招く他、繊維間接着点が増えるために圧縮反発力が過大となり、適度な緩衝機能を発揮し難くなる可能性がある。更に、上記配合量を10〜60重量%の範囲に限定することにより、最も適度な数の接着点が得られ、優れた形態安定性と緩衝機能とを備えた基材層が合理的コストで提供される。
【0018】
本発明に用いる高融点ポリエステル繊維とは、繊維形成性熱可塑性芳香族ポリエステルを主たる構成成分とする繊維であり、特にポリエチレンテレフタレート系繊維、ポリブチレンテレフタレート系繊維、ポリエチレンナフタレート系繊維、ポリ(p−オキシベンゾエート)系繊維、ポリ[p−(2−ヒドロキシエチル)オキシベンゾエート]系繊維等を例示することができる。そのうち、特に入手容易なポリエチレンテレフタレート繊維は、融点や引張強度、モジュラスが比較的高くマトリックス繊維として用いた場合、保形性増強および緩衝機能を有効に果たすので好ましい。更に、ホモポリエステルと共重合ポリエステル或いは変性ポリエステルとを繊維軸に沿って偏心的、例えば、偏心芯鞘型或いはサイド・バイ・サイド型、に複合したコンジュゲート繊維は熱処理により捲縮を発現し不織布の交絡度を高め成形性が増す特色がある。更に、上記高融点ポリエステル繊維の横断面形状としては、円形の他、偏平型、Y型、中空型等、特に制限はない。
【0019】
又、バインダー繊維に用いられる低融点コポリエステルとしては、通常、コポリマー或いはブレンドポリマー、典型的には、ポリエチレンテレフタレートにイソフタル酸等の共単量体を共重合或いはブレンドすることによって融点を低下させたポリエステル系熱融着性ポリマーが好適に使用される。一般的には、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸等の二塩基酸成分と、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のジオール成分、またはラクトンを開環して共重合したコポリエステル等を用いることが可能である。支持機能を有するホモポリエステルとしては、特に限定はないが、ポリエチレンテレフタレートまたはそれに準ずる成分を有するポリエスエルが安価で最も好ましい。
【0020】
更に又、バインダー繊維は上記の熱融着性ポリマーよりなる単一成分繊維でもよいが、かかる熱融着性ポリマーが繊維表面の少なくとも一部を占めるコンジュゲート繊維、特に、ホモポリマーを芯成分とし熱融着性共重合ポリマーを鞘成分とする芯鞘型コンジュゲート繊維を用いれば、芯成分の支持機能を維持したまま熱融着機能を果たすことができるので最も好適である。また、サイド・バイ・サイド型コンジュゲート繊維とすれば、過度に減少した融着点の形成により不織布の硬化を防ぐこともできる。
【0021】
バインダー繊維は熱処理、例えば高融点ポリエステルよりなるマトリックス繊維の軟化点以下の温度による熱処理で軟化或いは溶融して融着性を発現することができる。熱処理はマトリックス繊維の軟化点温度未満、バインダー繊維の融着性発現温度以上で行われるが、単独の工程としても或いは加熱成形工程に伴って行うこともできる。かかる熱処理により、バインダー繊維と交わる構成繊維は交点において接着し不織布に形態安定性を付与する他、バインダー繊維はマトリックス繊維の支持機能と協働して不織布に適度な剛性を与える。更にまた、バインダー繊維の使用により、不織布の面に添設される凹凸形状を吸収したり、意図的に凹凸を不織布表面に安定に付与することも可能となる。
【0022】
低融点コポリエステルの融点は100〜230℃の範囲であることが好ましく、更に好ましくは105〜210℃の範囲である。融点が100℃未満では、紡糸の際に単糸間融着によりタッキングが起こる問題があるほか、マルチフィラメント間の融着によって解繊が困難になるという問題点がある。融点が230℃を越えると、加熱時に低融点成分だけでなく高融点成分も軟化または溶融する可能性があり、塊状となって繊維としての形状を失い、見栄え上問題となる場合があるほか、加熱温度が上昇し成形が困難になる。上記融点が105〜210℃の範囲にある低融点コポリエステルを用いることにより、上記の問題点を完全に解消することが可能である。
【0023】
本発明の内装用嵩高起毛不織布を成形した後の平均厚みは1〜50mmであることが好ましい。1mm未満の場合には、厚み不足による曲げ剛性低下傾向が否めず強度的にも弱くなり、また剛性を確保できた場合においても所望の適度な通気量が得られず、内装材に吸音もしくは遮音等の性能を付与することが困難になってしまう。更に成型時に作用する圧力等により、表面の風合い、見栄えを損なう虞れもある。一方、50mmを越えると、低密度の場合、芯材自体の単位断面積当りの曲げ弾性率が小さくなるため、また高密度の場合、芯材の自重が大きくなるため、自重による変形、垂れ下り、へたり等がみられ保形性能が低下する。
【0024】
また、本発明の内装用嵩高起毛不織布は積層された状態において、成型前における厚みが5〜70mmであり、300〜2000g/m2 の面密度(目付)を有することが好ましい。厚みが5mm未満の場合、所望の面密度を確保することが困難であり、一方、70mmを越えると、原反の厚みが大きすぎるため、成型時のハンドリング等の作業性が低下する。また、面密度が300g/m2 未満の場合、圧縮反発力の不足により、緩衝層としての機能を十分に発揮することができず、また、2000g/m2 を超えると、繊維集合体が硬過ぎて、成型後、表面が所望の風合いを備えなくなる。
【0025】
本発明の内装用嵩高起毛不織布の製造法は、意匠層として、原着、染色、捺染等、好ましくは原着によって着色された熱可塑性合成繊維よりなる短繊維ウェブと、それとは別体に作製された上記と同種の着色または非着色熱可塑性合成繊維よりなる保形性増強及び緩衝層用の短繊維ウェブとを積層し、両者をニードルパンチ及び/又は加熱接着にて成型一体化し、次いで、フォークニードル等を用い、表面にパイルを形成し、パイル部分の先端部分をシャーリング加工により切り揃え、好ましくは、適宜所定の高低差を以て切り揃えコード調やディロア調に柄出しする。
【0026】
また、上記製造法の好適な具体例は、マトリックス繊維として2〜30デニールの高融点ポリエステル系ステープル繊維76〜98重量%と、熱融着性バインダー繊維として、低融点コポリエステルが繊維表面の少なくとも一部を占めるコンジュゲート構造を有する1〜20デニールのポリエステル系熱融着性ステープル繊維2〜24重量%とをブレンドし、定法によりカーディングして不織布意匠層用の短繊維ウェブを作製し、別途マトリックス繊維として平均繊度1.5〜40デニールの高融点ポリエステル系ステープル繊維30〜95重量%と、熱融着性バインダー繊維として低融点コポリエステルが繊維表面の少なくとも一部を占めるポリエステル系コンジュゲート構造を有する平均繊度1〜20デニールの熱融着性ステープル繊維5〜70重量%とをブレンドし、定法によりカーディングして不織布基材層用の短繊維ウェブを作製する。意匠層用の短繊維ウェブは、例えば、原着繊維を以て構成する等して着色されていることが良い。次いで、これらの短繊維ウェブを連続した複数のクロスレイヤーに仕掛け、最外層ウェブ供給用を含む少なくとも1台のクロスレイヤーから着色された意匠層用短繊維ウェブを供給してウェブ積層体となし、その後全体をニードルパンチングにより一体化し、更に、フォークニードル等を用い、表面にパイルを形成し、パイル部分の先端部分をシャーリング加工して切り揃え、必要に応じてヒートセットをする。この方法は連続工程による量産を可能とする。
【0027】
このように積層一体化された嵩高起毛不織布は、前記高融点ポリエステルの融点と低融点コポリエステルの融点の間の温度で加熱することにより一工程で成形が可能である。かかる内装材用嵩高起毛不織布は、改善されたクッション性と、高級感を伴う柔軟な触感とを備え、更に優れた吸遮音性能を有する。
【0028】
【実施例】
以下、本発明の実施例をその効果と共に示す。実施例、比較例及び従来例における各特性値の測定法は下記の方法によった。
【0029】
測定方法1
(吸音性測定)
実施例、比較例及び従来例の方法によって得られた自動車用内装材をJIS A1405「管内法による建築材料の垂直入射吸音率測定法」に基づいて吸音率を測定し、吸音性を評価した。サンプルサイズφ100mm、測定範囲125〜1600Hz。
【0030】
(摩耗試験)
実施例、比較例及び従来例の方法によって得られた自動車用内装材をJIS K7204「摩耗輪によるプラスチックの摩耗試験方法」に基づいて摩耗性能を測定し、摩耗性を評価した。荷重250gf、試験回数100回転。
【0031】
(実施例1)
不織布の配合としては、意匠層は、グレーに原着した10デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:90重量%、同様にグレーに原着した4デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(110℃溶融タイプ):10重量%、目付400g/m2 とした。更に、基材層の繊維配合は13デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:95重量%、2デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(170℃溶融タイプ):5重量%、目付600g/m2 とした。次にこれらの繊維をそれぞれブレンド、カーディング、クロスレイヤー、ニードルパンチング工程を経て、意匠層と基材層を連続的に積層し、不織布原反を得た。更に得られた原反の意匠層にフォークニードルを貫通させパイル部を形成した後、シャーリング処理してディロア調の柄出しを行い厚み40mmの嵩高起毛不織布を得た。得られた起毛積層不織布原反を180℃に加熱し、成形型の装着されたプレス機に投入し成形体を得た。成形後の形状保持性は良好で、テーパー摩耗試験結果も良好であり、ディロア調の風合いも保たれ、色調も所望のものが得られた。
【0032】
(実施例2)
不織布の配合としては、意匠層は、グレーに原着した2デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:95重量%、同様にグレーに原着した2デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(110℃溶融タイプ):5重量%、目付200g/m2 とした。更に、基材層の繊維配合は6デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:85重量%、1.5デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(110℃溶融タイプ):15重量%、目付100g/m2 とした。次にこれらの繊維をそれぞれブレンド、カーディング、クロスレイヤー、ニードルパンチング工程を経て、意匠層と基材層を連続的に積層し、不織布原反を得た。更に得られた原反の意匠層にフォークニードルを貫通させパイル部を形成した後、シャーリング処理してディロア調の柄出しを行い厚み7mmの嵩高起毛不織布を得た。得られた起毛積層不織布原反を150℃に加熱し、成形型の装着されたプレス機に投入し成形体を得た。成形後の形状保持性は良好で、テーパー摩耗試験結果も良好であり、ディロア調の風合いも保たれ、色調も所望のものが得られた。
【0033】
(実施例3)
不織布の配合としては、意匠層は、グレーに原着した20デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:80重量%、同様にグレーに原着した15デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(110℃溶融タイプ):20重量%、目付500g/m2 とした。更に、基材層の繊維配合は2デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:80重量%、6デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(200℃溶融タイプ):20重量%、目付1500g/m2 とした。次にこれらの繊維をそれぞれブレンド、カーディング、クロスレイヤー、ニードルパンチング工程を経て、意匠層と基材層を連続的に積層し、不織布原反を得た。更に得られた原反の意匠層にフォークニードルを貫通させパイル部を形成した後、シャーリング処理してディロア調の柄出しを行い厚み70mmの嵩高起毛不織布を得た。得られた起毛積層不織布原反を210℃に加熱し、成形型の装着されたプレス機に投入し成形体を得た。成形後の形状保持性は良好で、テーパー摩耗試験結果も良好であり、ディロア調の風合いも保たれ、色調も所望のものが得られた。
【0034】
(実施例4)
不織布の配合としては、意匠層は、グレーに原着した13デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:76重量%、同様にグレーに原着した10デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(110℃溶融タイプ):24重量%、目付400g/m2 とした。更に、基材層の繊維配合は40デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:30重量%、20デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(170℃溶融タイプ):70重量%、目付600g/m2 とした。次にこれらの繊維をそれぞれブレンド、カーディング、クロスレイヤー、ニードルパンチング工程を経て、意匠層と基材層を連続的に積層し、不織布原反を得た。更に得られた原反の意匠層にフォークニードルを貫通させパイル部を形成した後、シャーリング処理してディロア調の柄出しを行い厚み50mmの嵩高起毛不織布を得た。得られた起毛積層不織布原反を180℃に加熱し、成形型の装着されたプレス機に投入し成形体を得た。成形後の形状保持性は良好で、テーパー摩耗試験結果も良好であり、ディロア調の風合いも保たれ、色調も所望のものが得られた。
【0035】
(実施例5)
不織布の配合としては、意匠層は、グレーに原着した10デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:85重量%、同様にグレーに原着した4デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(110℃溶融タイプ):15重量%、目付320/m2 とした。更に、基材層の繊維配合は13デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:90重量%、2デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(170℃溶融タイプ):10重量%、目付1050g/m2 とした。次にこれらの繊維をそれぞれブレンド、カーディング、クロスレイヤー、ニードルパンチング工程を経て、意匠層と基材層を連続的に積層し、不織布原反を得た。更に得られた原反の意匠層にフォークニードルを貫通させパイル部を形成した後、シャーリング処理してディロア調の柄出しを行い厚み40mmの嵩高起毛不織布を得た。得られた起毛積層不織布原反を180℃に加熱し、成形型の装着されたプレス機に投入し成形体を得た。成形後の形状保持性は良好で、テーパー摩耗試験結果も良好であり、ディロア調の風合いも保たれ、色調も所望のものが得られた。
【0036】
(実施例6)
不織布の配合としては、意匠層は、グレーに原着した10デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:85重量%、同様にグレーに原着した4デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(110℃溶融タイプ):15重量%、目付320g/m2 とした。更に、基材層の繊維配合は13デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:90重量%、2デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(170℃溶融タイプ):10重量%、目付1050g/m2 とした。次に意匠層のみ繊維をブレンド、カーディング、クロスレイヤー、ニードルパンチング工程を経て、基材層とは別体で作製し、次に基材層の繊維をブレンド、カーディング、クロスレイヤーを連続的に行い、更にその上に、別体で作製しておいた上記意匠層を積層し、全体をニードルパンチングにより一体化した厚み40mmの不織布原反を得た。得られた起毛積層不織布原反を180℃に加熱し、成形型の装着されたプレス機に投入し成形体を得た。成形後の形状保持性は良好で、テーパー摩耗試験結果も良好であり、ディロア調の風合いも保たれ、色調も所望のものが得られた。
【0037】
(比較例1)
不織布の配合としては、意匠層は、グレーに原着した40デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:75重量%、同様にグレーに原着した30デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(110℃溶融タイプ):25重量%、目付300g/m2 とした。更に、基材層の繊維配合は13デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:90重量%、2デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(170℃溶融タイプ):10重量%、目付1000g/m2 とした。次にこれらの繊維をそれぞれブレンド、カーディング、クロスレイヤー、ニードルパンチング工程を経て、意匠層と基材層を連続的に積層し、不織布原反を得た。更に得られた原反の意匠層にフォークニードルを貫通させパイル部を形成した後、シャーリング処理してディロア調の柄出しを行い厚み50mmの嵩高起毛不織布を得た。得られた起毛積層不織布原反を180℃に加熱し、成形型の装着されたプレス機に投入し成形体を得た。成形後の形状保持性は良好であるが、意匠層の繊維径が大きいため、所望の見栄え、触感が得られなかった。
【0038】
(比較例2)
不織布の配合としては、意匠層は、グレーに原着した10デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:90重量%、同様にグレーに原着した4デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(110℃溶融タイプ):10重量%、目付300g/m2 とした。更に、基材層の繊維配合は13デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:97重量%、2デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(230℃溶融タイプ):3重量%、目付500g/m2 とした。次にこれらの繊維をそれぞれブレンド、カーディング、クロスレイヤー、ニードルパンチング工程を経て、意匠層と基材層を連続的に積層し、不織布原反を得た。更に得られた原反の意匠層にフォークニードルを貫通させパイル部を形成した後、シャーリング処理してディロア調の柄出しを行い嵩高の起毛不織布を得た。得られた起毛積層不織布原反を250℃に加熱したが、不織布全体が溶融してしまい、所望の成形体が得られなかった。
【0039】
(比較例3)
不織布の配合としては、意匠層は、グレーに原着した10デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:90重量%、同様にグレーに原着した4デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(110℃溶融タイプ):10重量%、目付300g/m2 とした。更に、基材層の繊維配合は60デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:80重量%、25デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(110℃溶融タイプ):20重量%、目付700g/m2 とした。次にこれらの繊維をそれぞれブレンド、カーディング、クロスレイヤー、ニードルパンチング工程を経て、意匠層と基材層を連続的に積層し、不織布原反を得た。更に得られた原反の意匠層にフォークニードルを貫通させパイル部を形成した後、シャーリング処理してディロア調の柄出しを行い厚み50mmの嵩高起毛不織布を得た。得られた起毛積層不織布原反を180℃に加熱し、成形型の装着されたプレス機に投入し成形体を得た。成形後の形状保持性は良好で、テーパー摩耗試験結果も良好であり、ディロア調の風合いも保たれたが、基材層の繊維径が大きいため、所望の吸音性能が得られなかった。
【0040】
(比較例4)
不織布の配合としては、意匠層は、グレーに原着した10デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:90重量%、同様にグレーに原着した4デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(110℃溶融タイプ):10重量%、目付150g/m2 とした。更に、基材層の繊維配合は13デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:90重量%、2デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(170℃溶融タイプ):10重量%、目付50g/m2 とした。次にこれらの繊維をそれぞれブレンド、カーディング、クロスレイヤー、ニードルパンチング工程を経て、意匠層と基材層を連続的に積層し、不織布原反を得た。更に得られた原反の意匠層にフォークニードルを貫通させパイル部を形成した後、シャーリング処理してディロア調の柄出しを行い厚み5mmの嵩高起毛不織布を得た。得られた起毛積層不織布原反を180℃に加熱し、成形型の装着されたプレス機に投入し成形体を得た。成形後の形状保持性は基材層の面密度不足により良好とはいえず、又、表面層の見栄えも面密度不足により良好なものが得られなかった。
良好で、テーパー摩耗試験結果も良好であり、ディロア調の風合いも保たれたが、基材層の繊維径が大きいため、所望の吸音性能が得られなかった。
【0041】
(従来例1)
原着されたポリエステル繊維を用い、カーディング、クロスレイヤー、ニードルパンチング工程を経て、不織布原反を得た。更に得られた原反にフォークニードルを貫通させパイル部を形成した後、シャーリング処理してディロア調の柄出しを行い、裏面にラテックスをコーティングし、従来用いられているディロアカーペットを得た。フェルト(25mm厚、面密度1.2kg/m2 )を緩衝層とし、ディロアカーペットをプリントされたニードル不織布(厚み3mm)を表皮とし、180℃に加熱し、成形型の装着されたプレス機に投入し成形体を得た。
【0042】
(従来例2)
原着されたポリエステル繊維を用い、カーディング、クロスレイヤー、ニードルパンチング工程を経て、不織布原反を得た。更に得られた原反にフォークニードルを貫通させパイル部を形成した後、シャーリング処理してディロア調の柄出しを行い、裏面にラテックスをコーティングし、従来用いられているディロアカーペットを得た。更に緩衝層としてポリエステル不織布を用い、その繊維配合は13デニール51mm長の円形断面の通常ポリエチレンテレフタレートステープル繊維:90重量%、2デニール51mm長の芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル系ステープル繊維(170℃溶融タイプ):10重量%、目付500g/m2 とした。次にこれらの繊維をそれぞれブレンド、カーディング、クロスレイヤー工程を経て、不織布原反を得た。ディロアカーペットをプリントされたニードル不織布(厚み3mm)を表皮とし、180℃に加熱し、成形型の装着されたプレス機に投入し成形体を得た。
【0043】
上記各実施例、比較例および従来例の嵩高起毛不織布の構造を対比して表1に示す。
【0044】
【表1】
Figure 0003715731
【0045】
また、各実施例、比較例および従来例2で得られた不織布と、従来例1の内装材とについて、それぞれ、見栄え、触感、吸音性、構成の簡便さ、及び耐摩耗性について比較した結果を表2に示す。
【0046】
【表2】
Figure 0003715731
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明は、前記のような従来の問題点に着目したなされたもので、不織布原反を構成する繊維として、高融点のポリエステルステープル繊維と熱融着性ポリエステル系バインダー繊維を含み、また、構成繊維配合が異なる意匠層と基材層とを積層してなる構成の不織布からなり、少なくとも一方の表面に例えばニードルパンチング等によって表面意匠を施してなるものであるから、基材層の支持機能及び緩衝機能と表皮の審美的機能とを一体化して併有すると共に、更に、上記実施例で例証されたように、柔軟な触感と優れた吸遮音性とを兼備した単一構造の不織布よりなる内装材を提供する。また、コポリエステル等の低融点とホモポリエステル等の高融点との融点差を利用して、それら融点間の温度で加熱した後、プレス機に投入して冷却することにより成形可能である嵩高不織布であり、加熱・成形を1工程で行い得るため、製造工程の簡略化に伴うコスト低減と、更に製品の軽量化も達成し得るという格段の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来公知の自動車用内装材の1例の構造を示す垂直断面図である。
【図2】従来公知の自動車用内装材の別の例の構造を示す垂直断面図である。
【図3】従来公知の自動車用内装材の更に別の例の構造を示す垂直断面図である。
【符号の説明】
1 ニードル不織布層
2 基材層
3 ニードル不織布層
4 ポリウレタン、フェルト等の緩衝層
5 ニードル不織布層
6 ポリエステル不織布緩衝層

Claims (17)

  1. 少なくとも一方の表面を含む構成繊維が着色され且つその表面全面に亙って構成繊維の一部が突出したパイルを形成してなる不織布意匠層と、該意匠層と一体的に積層され保形性増強及び緩衝機能を有する不織布基材層とを含み、全体として熱可塑性合成繊維の短繊維からなり、更に該短繊維がマトリックス繊維及び熱融着性バインダー繊維を含んでなる不織布であって、上記意匠層は2〜30デニールの高融点マトリックス繊維98〜76重量%と、少なくとも繊維表面を低融点合成重合体が占める1〜20デニールの熱融着性バインダー繊維2〜24重量%とをブレンドしてなり、該意匠層と一体的に積層された上記基材層は1.5〜40デニールの高融点マトリックス繊維95〜30重量%と、少なくとも繊維表面を低融点合成重合体が占める1〜20デニールの熱融着性バインダー繊維5〜70重量%をブレンドして構成されることにより、前記マトリックス繊維の融点と前記バインダー繊維の融点の間の温度で加熱されることにより構成繊維の交点に形成された融着点が実質的に均一に分布してなり優れた吸遮音性を有することを特徴とする自動車内装用嵩高起毛不織布
  2. 意匠層に配合される熱融着性バインダー繊維が2〜15デニールの繊度を有する請求項1記載の自動車内装用嵩高起毛不織布。
  3. 意匠層が高融点マトリックス繊維95〜80重量%と熱融着性バインダー繊維5〜20重量%とをブレンドしてなる請求項1または2記載の自動車内装用嵩高起毛不織布。
  4. 基材層が高融点マトリックス繊維90〜40重量%と熱融着性バインダー繊維10〜60重量%とをブレンドしてなる請求項1〜3の何れか1項に記載の自動車内装用嵩高起毛不織布。
  5. 前記熱可塑性合成繊維がポリエステル系繊維である請求項1〜4の何れか1項に記載の自動車内装用嵩高起毛不織布。
  6. 前記高融点マトリックス繊維が実質的にホモポリエステル繊維である請求項1〜5の何れか1項に記載の自動車内装用嵩高起毛不織布。
  7. 前記熱融着性バインダー繊維の少なくとも繊維表面を占める低融点合成重合体が低融点のコポリエステルまたはブレンドポリエステルである請求項1〜6の何れか1項に記載の自動車内装用嵩高起毛不織布。
  8. 前記熱融着性バインダー繊維が低融点のコポリエステルまたはブレンドポリエステルを鞘成分とし、ホモポリエステルを芯成分とする芯鞘型コンジュゲート繊維である請求項7に記載の自動車内装用嵩高起毛不織布。
  9. 前記低融点コポリエステルが100〜230℃の範囲の融点を有する請求項8の自動車内装用嵩高起毛不織布。
  10. 前記低融点コポリエステルが105〜210℃の範囲の融点を有する請求項9の積層された自動車内装用嵩高起毛不織布。
  11. 前記不織布が積層された状態において、成形後1〜50mmの平均厚みを有し、平均見かけ密度0.01〜1.0g/cm3 に成形した繊維集合体からなることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の自動車内装用嵩高起毛不織布。
  12. 前記不織布が積層された状態において、5〜70mmの厚みと300〜2000g/m2 の目付を有する請求項1〜11の何れか1項に記載の自動車内装用嵩高起毛不織布。
  13. 着色された熱可塑性合成繊維よりなる意匠層用短繊維のパイルがニードルパンチにより表面に形成され、更にシャーリング加工にてその先端部分を切り揃えたものである請求項1〜12の何れか1項に記載の自動車内装用嵩高起毛不織布。
  14. 前記パイル先端部がシャーリング加工によって所定の高低差を以て切り揃えられ、コード調またはディロア調等に柄出しされてなる請求項13の自動車内装用嵩高起毛不織布。
  15. 一部突出したパイルを有する着色された熱可塑性合成繊維よりなる意匠層用不織布と、それとは別体に作成された保形性増強及び緩衝機能を有する不織布基材層とを積層し、両者をニードルパンチ及び/又は加熱接着することにより接合一体化することを特徴とする請求項1〜14の何れか1項に記載の自動車内装用嵩高起毛不織布の製造方法。
  16. 複数のクロスレイヤーを連続的に用い、最外層ウエブ供給用を含む少なくとも1台のクロスレイヤーから着色された意匠層用短繊維ウェブを供給し、それぞれが積層化した後に意匠層用短繊維ウェブのパイルをニードルパンチにより表面に形成し、更にシャーリング加工にてその先端部分を切り揃え、意匠層部分と基材層部分を一体化したものを供給することを特徴とする請求項1〜14の何れか1項に記載の自動車内装用嵩高起毛不織布の製造方法。
  17. マトリックス繊維として2〜30デニールの高融点ポリエステル系着色ステープル繊維98〜76重量%と、熱融着性バインダー繊維として、低融点コポリエステルが繊維表面の少なくとも一部を占めるコンジュゲート構造を有する1〜20デニールのポリエステル系熱融着性着色ステープル繊維2〜24重量%とをブレンド後カーディングして意匠層用の着色短繊維ウェブとなし、別途マトリックス繊維として平均繊度1.5〜40デニールの高融点ポリエステル系ステープル繊維95〜30重量%と、熱融着性バインダー繊維として低融点コポリエステルが繊維表面の少なくとも一部を占めるポリエステル系コンジュゲート構造を有する平均繊度1〜20デニールの熱融着性ステープル繊維5〜70重量%とをブレンド後カーディングして基材層用短繊維ウェブとなし、次いで上記意匠層用短繊維ウェブと基材層用短繊維ウェブとを連続した複数のクロスレイヤーに仕掛け、最外層ウェブ供給用を含む少なくとも1台のクロスレイヤーから着色された意匠層用短繊維ウェブを供給してウェブ積層体を形成し、その後全体をニードルパンチングにより一体化し、更に、フォークニードル等を用い、表面にパイルを形成し、パイル部分の先端部分をシャーリング加工して切り揃え、必要に応じてヒートセットをすることを特徴とする自動車内装用嵩高起毛不織布の製造方法。
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