JP3715351B2 - Reciprocating pump - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、シリンダ内でピストンを往復動させることによってシリンダ内に吸入した流体を圧縮して吐出する往復動ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、往復動ポンプについて、ピストンポンプを例にあげて説明する。図3は従来のピストンポンプを示す正面断面図である。
【0003】
図においてピストンポンプ1は、シリンダ2内でピストン3を往復動させることによって、大気に連通した吸入室4内から吸入弁5にて開閉する吸入孔6を介してシリンダ2内に空気を吸入し、シリンダ2内において圧縮された空気を吐出弁7にて開閉する吐出孔8を介して吐出室9に吐出し、不図示の吐出管を介して空気タンク等へ圧縮した空気を供給する構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のピストンポンプ1によれば、ピストンポンプ1を停止させた時に、シリンダ2内、吐出室9内、および不図示の吐出管内には圧縮空気が残留する。そのため、ピストンポンプ1を再起動させるときには、シリンダ2内の圧縮空気がピストン3の往復動を妨げるとともに、吐出室9および吐出管内の残留空気が吐出弁8の開弁を妨げる。その結果、ピストン3を往復動させるための駆動源であるモータの駆動力が不足して、ピストンポンプ1を再起動させることができないことがあった。このような場合、モータに過大な負荷が加わり、モータを破損する恐れを生じる。
【0005】
そこで、このような問題を解決する手段として、例えば、実公平5−7513号公報に記載されている技術が提案されている。この技術によれば、シリンダヘッド、または吸入弁にオリフィス路を設けることによって、シリンダ内に残留した圧縮空気を大気に放出させるようにしている。
【0006】
しかしながら、上記技術によると、次のような新たな問題を生じる。すなわち、シリンダヘッド、または吸入弁に設けられるオリフィス路は、ポンプ機能に支障を来さない程度の微小径に形成されている。このため、ピストンポンプの駆動中に吸入室内に塵等の異物が吸入された場合、この異物がオリフィス路内に詰まり、オリフィス路が塞がれる恐れがある。オリフィス路が塞がれてしまった場合には、シリンダ内に圧縮空気が残留してしまい、その機能を充分に果たすことができない。
【0007】
本発明は、再起動を容易に行なうことができる往復動ポンプを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シリンダと、このシリンダ内において往復動自在に設けられたピストンと、前記シリンダにおけるピストンの上死点側端部に設けられ吸入室と吐出室とが形成されたシリンダヘッドと、このシリンダヘッドに設けられ前記シリンダと前記吸入室とを連通する吸入孔と、この吸入孔の前記シリンダ側の開口部に設けられ前記吸入孔を開閉する吸入弁と、前記シリンダヘッドに設けられ前記シリンダと前記吐出室とを連通する吐出孔と、この吐出孔の前記吐出室側の開口部に設けられ前記吐出孔を開閉する吐出弁とを有する往復動ポンプにおいて、前記シリンダヘッドに、前記吸入孔におけるシリンダ側開口部に隣接して凹部を形成するとともに、この凹部と前記吸入孔とを連通する連通溝を形成し、前記シリンダ内と吸入室内とを常時連通させたことを特徴とする。
【0009】
【作用】
本発明によれば、シリンダヘッドに、吸入孔におけるシリンダ側開口部に隣接して凹部を形成するとともに、この凹部と吸入孔とを連通する連通溝を形成し、シリンダ内と吸入室内とを常時連通させたので、シンリンダ内の残留圧力を連通溝を介してシリンダ外部に放出させることができる。
【0010】
【実施例】
本発明の実施例を図面を用いて説明する。図1は本発明に係わるピストンポンプの構成を示す正面断面図、図2は吸入孔周辺を示す拡大図である。
【0011】
ピストンポンプ10は、シリンダ11と、このシリンダ11内において往復動自在に設けられたピストン12と、シリンダ11におけるピストン12の上死点側端部に設けられ吸入室13と吐出室14とが形成されたシリンダヘッド15と、このシリンダヘッド15に設けられた、シリンダ11と吸入室13とを連通する吸入孔16、この吸入孔16のシリンダ11側の開口部16aに位置し吸入孔16を開閉する吸入弁17、吐出室14に連通される吐出孔18と、この吐出孔18の吐出室14側の開口部18aに位置し吐出孔18を開閉する吐出弁19とを有する。
【0012】
また、ピストン12には、連接棒20が一体に設けられており、この連接棒20の端部は不図示のモータの回転軸21に固定されたバランスウェイト22の偏心軸に回転自在に連結されている。
【0013】
吸入室13は、不図示の吸入管を介して大気に連通されており、吐出室14は、吐出管23を介して不図示の空気タンク等に接続されている。
【0014】
吸入弁17と吐出弁19とは、その形状が実質的に同一あるので、図2を用いて吸入弁17についてのみ説明する。吸入弁17は、板ばねにて形成され、固定部17aと弁部17bから構成される。そして吸入弁17は、固定部17aがねじ24によりシリンダヘッド15に固定される。また、弁部17bは吸入孔16の孔径よりも大径の円形状に形成され、吸入孔16に対向してピストンポンプ10の停止時、吸入孔16を閉鎖する。
【0015】
さて、図2に示すようにシリンダヘッド15には、吸入孔16の開口部16aに隣接し、吸入弁17によって塞がれることがない位置に、所定深さの凹部25が形成される。さらに、この凹部25と吸入孔16とを連通する連通溝26が形成される。この連通溝26は、吸入弁17によって吸入孔16の開口部16aが閉鎖されているときにも、常にシリンダ11内と吸入孔16とが連通する。
【0016】
次に作動について説明する。
【0017】
ピストンポンプ10は不図示の電源スイッチを「ON」、「OFF」することによって駆動・停止を行なう。すなわち、電源スイッチが「ON」されるとモータが駆動し、ピストン12がシリンダ11内で往復動を開始する。そして、このピストン12の往動(吸入工程)時、シリンダ11内は負圧となり、その結果、吸入弁17が開かれて吸入孔16を介して吸入室13内からシリンダ11内に大気が吸入される。また、ピストン12の復動(吐出工程)時、シリンダ11内の大気は圧縮され、その結果、吐出弁19が開かれ、吐出孔18を介してシリンダ11内の圧縮空気が吐出室14内に吐出される。吐出室14内に吐出された圧縮空気は、吐出管23を介して空気タンクへと供給される。そして、駆動状態のピストンポンプ10は、電源スイッチを「OFF」することによって停止する。
【0018】
このようにピストンポンプ10が停止した場合、シリンダ11内、吐出室14内、および吐出管23内には、圧縮空気が残留する。しかしながら、シリンダ11内の圧縮空気は、凹部25、連通溝26、吸入孔16を介して吸入室13内へと流出し、不図示の吸入管を介して大気へ放出される。このため、ピストンポンプ10が停止した後、シリンダ11内の圧力は低圧に戻される。
【0019】
上記実施例によれば、シリンダヘッド15における吸入孔16の開口部16aに隣接する位置には所定深さの凹部25が、そしてこの凹部25と吸入孔16とを連通する連通溝26がそれぞれ形成されたので、ピストンポンプ10が停止したとき、シリンダ11内に残留する圧縮空気は、この凹部25、連通溝26、吸入孔16を介して吸入室13へ流出し、不図示の吸入管を介して大気に放出される。このため、ピストンポンプ10を停止させた時、シリンダ11内の圧力を低下させることができる。従って、ピストンポンプ10を再起動させる際、モータが過大な負荷を受けることがなく、容易に再起動させることができる。
【0020】
また、上記実施例によれば、凹部25と連通溝26とを設けることで、ピストンポンプ10の停止時、連通溝26は吸入弁17に覆われてオリフィス状通路を形成することとなるが、シリンダ11内と吸入室13とを常時連通させる連通溝26は、ピストンポンプ10の駆動中における吸入工程時は、吸入弁17が吸入孔16を解放しており、溝状となる。従って、たとえピストンポンプ10の駆動中に吸入室13内に塵等の異物が吸入されたとしても、この異物が連通溝26内に詰まって連通溝26が塞がれる、という現象も防止できる。よって、ピストンポンプ10の停止時、シリンダ11内の圧縮空気の放出を常に良好な状態で得ることができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、往復動ポンプの再起動を容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるピストンポンプの構成を示す正面断面図である。
【図2】吸入孔周辺を示す拡大図である。
【図3】従来のピストンポンプを示す正面断面図である。
【符号の説明】
10 ピストンポンプ
11 シリンダ
12 ピストン
13 吸入室
14 吐出室
15 シリンダヘッド
16 吸入孔
16a 開口部
17 吸入弁
18 吐出孔
18a 開口部
19 吐出弁
25 凹部
26 連通溝[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a reciprocating pump that compresses and discharges fluid sucked into a cylinder by reciprocating a piston in the cylinder.
[0002]
[Prior art]
First, a reciprocating pump will be described by taking a piston pump as an example. FIG. 3 is a front sectional view showing a conventional piston pump.
[0003]
In the figure, a piston pump 1 reciprocates a
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, according to the above-described piston pump 1, when the piston pump 1 is stopped, the compressed air remains in the
[0005]
Therefore, as a means for solving such a problem, for example, a technique described in Japanese Utility Model Publication No. 5-7513 has been proposed. According to this technique, an orifice path is provided in a cylinder head or a suction valve so that compressed air remaining in the cylinder is released to the atmosphere.
[0006]
However, the above technique causes the following new problem. That is, the orifice path provided in the cylinder head or the suction valve is formed with a minute diameter that does not hinder the pump function. For this reason, when foreign matter such as dust is sucked into the suction chamber while the piston pump is being driven, the foreign matter may be clogged in the orifice path and the orifice path may be blocked. If the orifice path is blocked, compressed air remains in the cylinder and cannot perform its function sufficiently.
[0007]
An object of this invention is to provide the reciprocating pump which can perform a restart easily.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention includes a cylinder, a piston that is reciprocally movable in the cylinder, a cylinder head that is provided at a top dead center side end portion of the piston in the cylinder, and includes a suction chamber and a discharge chamber. A suction hole provided in a cylinder head for communicating the cylinder and the suction chamber; a suction valve provided in an opening of the suction hole on the cylinder side; and opening and closing the suction hole; and a cylinder provided in the cylinder head. In the reciprocating pump having a discharge hole that communicates with the discharge chamber, and a discharge valve that opens and closes the discharge hole and is provided at an opening of the discharge hole on the discharge chamber side, the suction hole is formed in the cylinder head. A recess is formed adjacent to the cylinder side opening in the cylinder, and a communication groove is formed to connect the recess to the suction hole. Characterized in that communicated.
[0009]
[Action]
According to the present invention, a concave portion is formed in the cylinder head adjacent to the cylinder side opening in the suction hole, and a communication groove that communicates the concave portion and the suction hole is formed. Since the communication is made, the residual pressure in the cylinder can be discharged to the outside of the cylinder through the communication groove.
[0010]
【Example】
Embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a front sectional view showing a configuration of a piston pump according to the present invention, and FIG. 2 is an enlarged view showing the vicinity of a suction hole.
[0011]
The
[0012]
The
[0013]
The
[0014]
Since the shape of the
[0015]
As shown in FIG. 2, the
[0016]
Next, the operation will be described.
[0017]
The
[0018]
When the
[0019]
According to the above embodiment, the
[0020]
Further, according to the above embodiment, by providing the
[0021]
【The invention's effect】
According to the present invention, the reciprocating pump can be easily restarted.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front sectional view showing a configuration of a piston pump according to the present invention.
FIG. 2 is an enlarged view showing the periphery of a suction hole.
FIG. 3 is a front sectional view showing a conventional piston pump.
[Explanation of symbols]
10
Claims (1)
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JP19799095A JP3715351B2 (en) | 1995-07-11 | 1995-07-11 | Reciprocating pump |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP19799095A JP3715351B2 (en) | 1995-07-11 | 1995-07-11 | Reciprocating pump |
Publications (2)
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JPH0925877A JPH0925877A (en) | 1997-01-28 |
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JP19799095A Expired - Fee Related JP3715351B2 (en) | 1995-07-11 | 1995-07-11 | Reciprocating pump |
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1995
- 1995-07-11 JP JP19799095A patent/JP3715351B2/en not_active Expired - Fee Related
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JPH0925877A (en) | 1997-01-28 |
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