JP3714625B2 - 泥土のリサイクルによるソイルセメント柱又はソイルセメント壁の造成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤を掘削軸により掘削してソイルセメント柱又はソイルセメント壁を造成するに当たって、掘削軸による地盤の掘進時に発生する泥土をリサイクルして有効利用する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、掘削軸からセメントミルクを噴出しながら地盤を掘削することで、掘削孔内において掘削土とセメントミルクとを攪拌混合して地盤中にソイルセメント柱又はソイルセメント壁を造成することが一般的に行われている。
【0003】
ところが、上記のような従来例にあっては、地中で原地盤の掘削土とセメントミルクとを攪拌混合してソイルセメントを形成するので、地盤中に造成されるソイルセメント柱又はソイルセメント壁の品質が不安定であり、目的とする強度の高品質のソイルセメント柱又はソイルセメント壁を造成できないという問題がある。しかも、この従来例にあっては、掘削軸の挿入による体積増加、セメントミルクの注入による体積増加、掘削土の膨れによる体積増加等により地上に掘削土とセメントミルクが混じった状態の泥土が排出されるものであり、この掘削土にセメントミルクが混じった状態の泥土は産業廃棄物として廃棄されており、環境上大きな問題となっており、また、再利用をすることなく産業廃棄物として廃棄しているので、資源の再利用という観点でも好ましくなかった。
【0004】
そこで、上記環境問題を解決し、資源の再利用を図るものとして、水又はベントナイト液を噴出しながら掘削軸で地盤を掘進すると共に水又はベントナイト液と掘削土とが混合した泥土を地上に排出し、掘削軸による水又はベントナイト液を噴出しながら地盤を所定深さまで掘進して掘削孔を形成した後、地上で製造したソイルセメントを水又はベントナイト液に代えて掘削軸の先端から噴出しながら掘削軸を引き上げて掘削孔内に充填されている泥土を地上に排出しつつ掘削孔内にソイルセメントを充填して地盤中にソイルセメント柱又はソイルセメント壁を造成するに当たり、同一現場で地上に排出された泥土とセメントとを当該現場に設置したソイルセメント製造プラントにおいて混合してソイルセメントを製造し、このようにして同一現場に設置したソイルセメント製造プラントで製造したソイルセメントを掘削軸の引き上げ時に水又はベントナイト液に代えて噴出しながら掘削軸を引き上げて掘削軸内に充填されている泥土を地上に排出しつつ掘削孔内にソイルセメントを充填することが提案されている。(例えば、特許文献1参照)
この特許文献1に示される従来例にあっては、泥土を再利用して地上でソイルセメントを製造し、この地上で製造したソイルセメントを掘削孔内に充填するので、資源の再利用ができ、また、環境破壊も防止できるものである。
【0005】
しかしながら、この従来例にあっては、単一現場において掘削により発生して地上に排出された泥土を利用して地上に設置したソイルセメント製造プラントで上記泥土とセメントを混合してソイルセメントを製造し、これを掘削孔内に充填するものであるから、地盤が砂系の現場においては、地上に排出される泥土は砂分が多い泥土であり、したがって、この砂分の多い泥土にセメントを混合して製造したソイルセメントは、材料分離が発生しやすく、これを掘削孔内に充填した場合、形成されるソイルセメント柱又はソイルセメント壁の上部の出来が悪くなり、また、形成されるソイルセメント柱又はソイルセメント壁の頭下がりが発生するという問題があり、更に、ソイルセメント製造プラント内部でも材料分離が発生し、均質な品質のソイルセメントを掘削孔内に供給できないという問題が生じると共に、配管等を通してのソイルセメントの供給にも支障が生じるという問題がある。
【0006】
一方、地盤が粘性土系の現場においては、地上に排出される泥土は粘性土分が多い泥土であり、したがって、地上に設置したソイルセメント製造プラントにおいて上記粘性土分の多い泥土とセメントをソイルセメント製造プラントで製造する際、粘性土分が高いと流動性が悪くて混合し難くて作業性が悪くなり、また、製造したソイルセメントを配管を通して掘削孔内に充填して置換する場合、流動性が悪いため配管が詰まりやすく、配管内の搬送がし難しくなって、配管等を通してのソイルセメントの供給にも支障が生じるという問題がある。このため、ソイルセメント製造プラントにおける粘性土系の泥土とセメントとの混合作業を容易にし、また、製造したソイルセメントを配管を通して搬送して掘削孔内にスムーズに充填して置換するには、多量の水を使用して粘性土を流動化する必要がある。ところが、多量の水を使用して粘性土とセメントとを混合したソイルセメントは原位置土よりも比重が軽くなることがあり、置換の際に原位置土がソイルセメントに混入してしまい、目的とする品質のソイルセメント柱又はソイルセメント壁を造成することができないという問題がある。
【0007】
また、従来例にあっては、発生する順番に泥土を再利用するため、対象土が砂系層と粘性土系層とが上下に交互に存在する場合には造成されるソイルセメント柱又はソイルセメント壁が不均一になるという問題がある。
【0008】
また、従来例にあっては、各個別の現場毎にソイルセメント製造プラントをそれぞれ設置する必要があり、その分、現場が狭くなって現場作業性が悪くなるという問題があり、現場の環境も悪くなるという問題がある。更に、各現場毎にソイルセメント製造プラントを設置するので、各現場毎にソイルセメント製造プラントを運転するための専用のオペレータが必要となり、また、ソイルセメントの製造管理も各現場毎に別々に行っているので、現場毎に品質のばらつきが大きいという問題がある。
【0009】
【特許文献1】
特公平7−103550号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、複数の現場においてソイルセメント柱又はソイルセメント壁を製造するに当たって、複数の現場において発生した異なる種類の泥土を有効に組み合わせ再利用して高品質のソイルセメント柱又はソイルセメント壁を各現場で造成することができ、しかも、複数の現場において造成するソイルセメント柱又はソイルセメント壁の品質管理が1箇所のソイルセメント製造プラントで管理できて管理が容易となり、更に、各現場毎にソイルセメント製造プラントを設置する必要がなくてソイルセメント製造プラントを設置するスペースがないような狭い現場であっても対応でき、また、現場を広く使えて、現場作業がしやすくなる泥土のリサイクルによるソイルセメント柱又はソイルセメント壁の造成方法を提供することを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る泥土のリサイクルによるソイルセメント柱又はソイルセメント壁の造成方法は、水又はベントナイト液を噴出しながら掘削軸1で地盤2を掘進すると共に水又はベントナイト液と掘削土とが混合した泥土6を地上に排出し、掘削軸1により水又はベントナイト液を噴出しながら地盤2を所定深さまで掘進して掘削孔3を形成した後、地上で製造したソイルセメント4を水又はベントナイト液に代えて噴出しながら掘削軸1を引き上げて掘削孔3内に充填されている泥土6を地上に排出しつつ掘削孔3内にソイルセメント4を充填して地盤2中にソイルセメント柱又はソイルセメント壁5を造成するに当たって、複数の異なる現場において地上に排出された水又はベントナイト液と掘削土とが混合した泥土6をそれぞれソイルセメント製造プラント7に搬送し、該ソイルセメント製造プラント7において異なる現場から搬送されてきた異なる種類の泥土6とセメントを混合してソイルセメント4を製造し、このようにして製造したソイルセメント4を複数の異なる現場に搬送して各現場において掘削軸1の引き上げ時にソイルセメント4を水又はベントナイト液に代えて噴出しながら掘削軸1を引き上げて掘削孔3内に充填されている泥土6を地上に排出しつつ掘削孔3内にソイルセメント4を充填して地盤2中にソイルセメント柱又はソイルセメント壁5を造成することを特徴とするものである。
【0012】
このような方法を採用することで、ソイルセメント柱又はソイルセメント壁5を各現場で造成する過程で発生する泥土6を1箇所のソイルセメント製造プラント7に集め、異なる現場の異なる土質の泥土6を混ぜて好ましい土質となるようにブレンドすると共にセメントを混合して、目的とする高品質のソイルセメント4を製造し、このようにして製造した複数の異なる現場で発生した泥土6を有効に再利用して製造した高品質のソイルセメント4を再び各現場に送って掘削軸1の引き上げ時に掘削孔3内に充填して目的とする高品質のソイルセメント柱又はソイルセメント壁5を造成することができるものである。
【0013】
また、ソイルセメント製造プラント7において、異なる現場から搬送されてきた異なる種類の泥土6とセメントとを混合するに当たり、異なる現場から搬送されてきた砂系の泥土6と粘性土系の泥土6とセメントとを混合することが好ましい。
【0014】
このような方法を採用することで、ソイルセメント製造プラント7において異なる現場で発生した砂系の泥土6と粘性土系の泥土6とを混合して砂系土と粘性土とが適度に混合した材料分離が発生せず且つ適度の流動性を備えたソイルセメント4を製造することができて、複数の現場で発生した排出汚泥を有効に再利用して高品質のソイルセメント4を製造することが可能となるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0016】
図1には本発明の泥土のリサイクルによるソイルセメント柱又はソイルセメント壁の造成方法の概略システム構成図が示してある。すなわち、場所が異なる複数の現場Aにおいてそれぞれ地盤2を掘削軸1で掘削してソイルセメント柱又はソイルセメント壁5を造成するようになっており、異なる現場Aにおいて下記に詳述するようにして工事中にそれぞれ発生した泥土6をバキューム車のような搬送車によりソイルセメント製造センターBに設置したソイルセメント製造プラント7に搬送し、ソイルセメント製造プラント7において異なる現場から搬送されてきた異なる種類の泥土6とセメントを混合してソイルセメント4を製造し、このようにして製造したソイルセメント4をミキサー車などの搬送車により複数の異なる現場に搬送して各現場において掘削軸1の引き上げ時に上記ソイルセメント製造センターBで製造したソイルセメント4を水又はベントナイト液に代えて噴出しながら掘削軸1を引き上げて掘削孔3内に充填されている泥土6を地上に排出しつつ掘削孔3内にソイルセメント4を充填して地盤2中にソイルセメント柱又はソイルセメント壁5を造成するようになっている。
【0017】
各現場Aにおいて、ソイルセメント柱又はソイルセメント壁5を造成するには以下のようにして行うものである。
【0018】
図2には各現場Aにおいてソイルセメント柱又はソイルセメント壁5を造成するための掘削機8を示している。この掘削機8は添付図面に示す実施形態においては多軸掘削機の例が示してある。この掘削機8を構成する多軸掘削機には複数の掘削軸1が設けてある。複数の掘削軸1にはそれぞれ外周にスクリュー部9が設けてある。複数の掘削軸1のうち全部又は一部の掘削軸1の先端には噴出口10が設けてあり、該掘削軸1の上端部に設けたスイベル11を介して掘削軸1に供給ホース12が接続してあり、供給ホース12、掘削軸1内部、掘削軸1の先端の噴出口10が連通している。供給ホース12にはポンプを備えた圧送供給部13に接続してある。
【0019】
各現場Aにおいて上記の構成の掘削機8を用いてそれぞれ各現場Aの地盤2を掘削してソイルセメント柱又はソイルセメント壁5を製造するのである。
【0020】
すなわち、図3に示すように圧送供給部13から水又はベントナイト液を圧送供給して掘削軸1の先端の噴出口10から水又はベントナイト液を噴出しながら地盤2を掘進していく。このように掘削軸1の先端の噴出口10から水又はベントナイト液を噴出しながら地盤2を掘進することで、地盤2を容易に掘進することができる。掘削軸1による地盤2の掘進の過程で水又はベントナイト液と掘削土とが混合した泥土6が形成されつつ掘削孔3内に充填されるが、同時に水又はベントナイト液と掘削土とが混合した泥土6が地上に排出してくる。この地上に排出した泥土6は地上に泥土溜まり部14を形成していったんここに溜める。泥土溜まり部14は掘削中の掘削孔3の上部開口に隣接して地表面をバックホウと称される掘削バケット機により溝を掘って形成してもよく、あるいは地上に泥土タンクを設置してこれを泥土溜まり部14としてもよい。
【0021】
このようにして掘削軸1による地盤2の掘進を続け、図4のように目的とする深度までの掘進が完了して掘削軸1の数に応じた複数の孔が側端部同士が一部重複するように一列に並んだ掘削孔3を形成すると、後述のようにしてソイルセメント製造プラント7で製造したソイルセメント4を現場Aに運んで、このソイルセメント4を水又はベントナイト液に代えて圧送供給部13から圧送供給して噴出口10から噴出しながら図5に示すように掘削軸1を引き上げて掘削孔3内に充填されている泥土6を地上に排出しつつ掘削孔3内にソイルセメント4を充填して地盤2中にソイルセメント柱又はソイルセメント壁5を造成する。この場合に地上に排出される泥土6も泥土溜まり部14に溜められる。このようにして泥土溜まり部14内に溜められた泥土6は前述のようにバキューム車のような搬送車によりソイルセメント製造センターBに設置したソイルセメント製造プラント7に搬送する。
【0022】
ここで、連続するソイルセメント壁5を造成するには、例えば、図6(a)→(b)の順序で上記と同様にして先行のソイルセメント壁5aを一定間隔で形成し、次に、一定間隔を隔てて形成した先行のソイルセメント壁5a間に図6(c)のように上記と同様にして後行のソイルセメント壁5bを形成すると共に先行のソイルセメント壁5aの端部と後行のソイルセメント壁5bの端部同士を重複させて連続するソイルセメント壁5を造成するのである。
【0023】
このようにして各現場においてはそれぞれソイルセメント壁5を造成するのであるが、本発明においては、各現場で上記工程中に地上に排出されて泥土溜まり部14に溜められた泥土6をバキューム車のような搬送車によりソイルセメント製造センターBに設置したソイルセメント製造プラント7に搬送する。このようにして複数の異なる現場から地上に排出された水又はベントナイト液と掘削土とが混合された泥土6がソイルセメント製造センターBに集められ、ソイルセメント製造プラント7において、異なる現場Aで発生した異なる種類の泥土6を複数混合すると共にセメントを混ぜ(必要に応じて水を更に加え)、目的とする品質のソイルセメント4を製造する。
【0024】
この場合、場所が異なる複数の各現場の地層はそれぞれ異なり、地上に排出される泥土6の種類も種々異なるものである。ここで、泥土6の種類は砂系の泥土と、粘性土系の泥土とに大別でき、主として砂系の泥土を排出する現場と、主として粘性土系の泥土を排出する現場とがあり、単独の単一現場Aで発生する泥土6を従来のように再利用してソイルセメント4を製造する場合、砂分が必要以上に多いソイルセメント、あるいは粘性土分が必要以上に多いソイルセメントとなるが、本発明においては、ソイルセメント製造プラント7において、異なる現場で発生した異なる種類の泥土(砂系の泥土と粘性土系の泥土)を目的となる品質となるように配合割合を適宜調整してセメントと混合することで、単独の一現場Aの泥土6の再利用のみでは得られない高品質のソイルセメント4を製造することができるものである。
【0025】
このようにして複数の現場Aで発生した泥土6を集めてソイルセメント製造プラント7において異なる現場Aで発生した異なる種類の泥土6を複数混合すると共にセメントを混ぜ(必要に応じて水を更に加え)て製造された高品質のソイルセメント4は、ミキサー車などの搬送車により再び上記泥土6が発生した複数の現場Aにそれぞれ搬送される。各現場に搬送されたソイルセメント4はすでに述べたように、掘削軸1が所定深度に到達した時点で水又はベントナイト液に代えて圧送供給部13から圧送供給して噴出口10から噴出しながら掘削軸1を引き上げて掘削孔3内に充填されている泥土6を地上に排出しつつ掘削孔3内にソイルセメント4を充填して地盤2中にソイルセメント柱又はソイルセメント壁5を造成するのである。
【0026】
なお、上記実施形態においては複数の掘削軸を備えた多軸掘削機によりソイルセメント壁5を造成する例を示したが、1本の掘削軸を備えた掘削機によりソイルセメント柱を造成する場合も同様である。
【0027】
このようにして複数の各現場において造成されるソイルセメント柱又はソイルセメント壁5は、異なる現場で発生した異なる種類の泥土をソイルセメント製造プラント7において目的となる品質となるように配合割合を適宜調整してセメントと混合して製造したものを掘削孔3に充填するので、複数の現場で発生した泥土を有効に再利用しながら単一の現場内における泥土の再利用では期待できない均質且つ高品質のソイルセメント柱又はソイルセメント壁5を造成できるものであり、また、ソイルセメント4の製造管理が1箇所で集中的に行えるものである。
【0028】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、複数の異なる現場において地上に排出された水又はベントナイト液と掘削土とが混合した泥土をそれぞれソイルセメント製造プラントに搬送し、該ソイルセメント製造プラントにおいて異なる現場から搬送されてきた異なる種類の泥土とセメントを混合してソイルセメントを製造し、このようにして製造したソイルセメントを複数の異なる現場に搬送して各現場において掘削軸の引き上げ時にソイルセメントを水又はベントナイト液に代えて噴出しながら掘削軸を引き上げて掘削孔内に充填されている泥土を地上に排出しつつ掘削孔内にソイルセメントを充填して地盤中にソイルセメント柱又はソイルセメント壁を造成するので、複数の異なる現場で発生した異なる種類の泥土を有効に組み合わせ再利用して製造した高品質のソイルセメントを再び現場に送って掘削軸の引き上げ時に掘削孔内に充填して目的とする高品質のソイルセメント柱又はソイルセメント壁を造成でき、単一の現場で発生した泥土を該当現場で再利用してソイルセメントを製造して掘削孔に充填する従来例に比べて、高品質のソイルセメント柱又はソイルセメント壁を簡単な方法で造成できるものであり、しかも、複数の現場において造成するソイルセメント柱又はソイルセメント壁の品質管理が1箇所のソイルセメント製造プラントで管理できて管理が容易となり、更に、各現場毎にソイルセメント製造プラントを設置する必要がなくてソイルセメント製造プラントを設置するスペースがないような狭い現場であっても対応でき、また、現場を広く使えて、現場作業がしやすくなるものである。
【0029】
また、請求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、ソイルセメント製造プラントにおいて、異なる現場から搬送されてきた異なる種類の泥土とセメントとを混合するに当たり、異なる現場から搬送されてきた砂系の泥土と粘性土系の泥土とセメントとを混合するので、ソイルセメント製造プラントにおいて異なる現場で発生した砂系の泥土と粘性土系の泥土とを混合して砂系土と粘性土とが適度に混合した材料分離が発生せず且つ適度の流動性を備えたソイルセメントを製造することができて、複数の現場で発生した排出汚泥を有効に再利用して高品質のソイルセメント柱又はソイルセメント壁を製造できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の泥土のリサイクルによるソイルセメント柱又はソイルセメント壁の造成方法の概略システム図である。
【図2】同上に用いる掘削機による掘削を示す説明図である。
【図3】同上の各現場におけるソイルセメント壁の造成順序を示し、(a)は水やベントナイト液を噴出しながら掘削軸を掘進して掘削孔を形成している状態の説明図であり、(b)は同上の掘削孔の断面図である。
【図4】同上の各現場におけるソイルセメント壁の造成順序を示し、(a)は所定深度まで掘進して水やベントナイト液に代えてソイルセメントを噴出するように切り換えた状態の説明図であり、(b)は同上の掘削孔の断面図である。
【図5】同上の各現場におけるソイルセメント壁の造成順序を示し、(a)はソイルセメントを噴出しながら掘削軸を引き上げている状態の説明図であり、(b)は同上の掘削孔の断面図である。
【図6】(a)(b)(c)は同上の連続するソイルセメント壁の製造順序を示す説明図である。
【符号の説明】
1 掘削軸
2 地盤
3 掘削孔
4 ソイルセメント
5 ソイルセメント壁
6 泥土
7 ソイルセメント製造プラント
Claims (2)
- 水又はベントナイト液を噴出しながら掘削軸で地盤を掘進すると共に水又はベントナイト液と掘削土とが混合した泥土を地上に排出し、掘削軸により水又はベントナイト液を噴出しながら地盤を所定深さまで掘進して掘削孔を形成した後、地上で製造したソイルセメントを水又はベントナイト液に代えて噴出しながら掘削軸を引き上げて掘削孔内に充填されている泥土を地上に排出しつつ掘削孔内にソイルセメントを充填して地盤中にソイルセメント柱又はソイルセメント壁を造成するに当たって、
複数の異なる現場において地上に排出された水又はベントナイト液と掘削土とが混合した泥土をそれぞれソイルセメント製造プラントに搬送し、該ソイルセメント製造プラントにおいて異なる現場から搬送されてきた異なる種類の泥土とセメントを混合してソイルセメントを製造し、このようにして製造したソイルセメントを複数の異なる現場に搬送して各現場において掘削軸の引き上げ時にソイルセメントを水又はベントナイト液に代えて噴出しながら掘削軸を引き上げて掘削孔内に充填されている泥土を地上に排出しつつ掘削孔内にソイルセメントを充填して地盤中にソイルセメント柱又はソイルセメント壁を造成することを特徴とする泥土のリサイクルによるソイルセメント柱又はソイルセメント壁の造成方法。 - ソイルセメント製造プラントにおいて、異なる現場から搬送されてきた異なる種類の泥土とセメントとを混合するに当たり、異なる現場から搬送されてきた砂系の泥土と粘性土系の泥土とセメントとを混合することを特徴とする泥土のリサイクルによるソイルセメント柱又はソイルセメント壁の造成方法。
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