JP3709088B2 - Optical waveguide - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光通信モジュール等に用いられる光導波路に関し、より詳細には、高い光透過性を有するとともに高温環境下での軟化や延びが小さく、光導波路およびそれを用いた光回路の形状が良好に保たれ、変形や割れによる光の伝搬損失の増加や特性の劣化がない、有機系材料を用いた光導波路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光導波路としては、例えば石英ガラス基板やシリコン基板上に火炎堆積法により成膜したシリカ膜を利用して三次元形状のクラッドおよびコア部を形成したシリカ系光導波路や、ニオブ酸リチウム単結晶基板をクラッド部とし、この基板上にTiを熱拡散して三次元導波路形状にコア部を形成した光導波路等がある。
【0003】
しかしながら、これらの光導波路では作製時に1000℃以上の高温の熱処理が必要であるため、光導波路の作製の容易さの観点から、作製時に高温処理が必要なこれら従来のシリカ系光導波路等に代えて、低温形成が可能な有機系材料を用いた光導波路を利用することが検討されている。
【0004】
この有機系光導波路に利用される有機系材料としては、例えばPMMA(ポリメチルメタアクリレート)樹脂やポリカーボネート樹脂・ポリイミド樹脂・シロキサン樹脂・BCB(ベンゾシクロブテン)樹脂・フッ素樹脂等が検討されている。
【0005】
これら有機系樹脂材料を用いた光導波路のうち、PMMA・ポリカーボネート・ポリイミド・シロキサン・BCB等のCH基を有する有機系材料を用いたものは、光通信システムで用いられる近赤外光域の一つである波長1.55μm帯がCH基の振動吸収帯に位置することから、波長1.55μm帯での伝搬損失が大きいものとなるという問題点がある。
【0006】
これに対し、フッ素樹脂はそのような光吸収の原因となるCH基を有していないため、フッ素樹脂を用いれば低損失な光導波路を作製することができる。
【0007】
なお、これら有機系光導波路の作製方法としては、シリコン基板やガラス基板上に下部クラッド層を形成し、次に下部クラッド層よりも大きい屈折率を持つコア層を形成し、このコア層をRIE(Reactive Ion Etching:反応性イオンエッチング)等の薄膜微細加工技術により加工してコア部を形成した後、コア部よりも小さい屈折率を有する上部クラッド層を被覆して三次元形状の光導波路を形成することが行なわれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のフッ素樹脂は、樹脂のTg(ガラス転移温度)ならびに軟化温度が100 〜120 ℃と低いものであった。また、そのような温度範囲における軟化による樹脂の延び量・膨張率が大きいものであった。
【0009】
そのような従来のフッ素樹脂の具体例として、環化フッ化エチレン樹脂についての温度に対する延び量の評価結果の例を図4に線図で示す。図4において、横軸は測定温度(単位:℃)を、縦軸はTMA(Thermo-Mechanical Analysis:熱機械分析)延び量(単位:%)を表す。そして、同図中の特性曲線Bが従来のフッ素樹脂のTMA延び量の測定結果を示している。
【0010】
この結果より、このフッ素樹脂ではガラス転移温度Tgが約108 ℃であり、それ以上の温度ではTMA延び量が急激に大きくなって樹脂に大きな延びが発生していることが分かる。
【0011】
このため、有機系光導波路の作製工程においては、コア部のRIE加工工程やRIE加工の際のレジストマスクとする金属膜の形成工程・コア部に上部クラッド層を被覆する工程で樹脂材料が100 ℃〜250 ℃程度に加熱されることから、そのような高温時に、フッ素樹脂に凹凸・ひずみ・割れ等が発生してしまうという問題点があった。
【0012】
そのため、フッ素樹脂はCH基を有していないため光通信システムで用いられる近赤外光に対して優れた透過性を有していても、光導波路作製時で生じた凹凸・ひずみ・割れ等により光が散乱されることとなり、光導波路において大きな伝搬損失を生じてしまうという問題点があった。
【0013】
また、光方向性結合器のように2つのコア部が数μm程度に近接した構造を持つような光回路を作製しようとした場合にはサブミクロン以下の作製精度が要求されるが、フッ素樹脂では作製時の加熱によるコア部の軟化や延びにより必要な精度で光導波路を作製できず、所望の特性を実現することが困難であるという問題点があった。
【0014】
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、光透過性に優れ、しかも作製時の加熱による軟化や延びが小さく光導波路の形状が良好に保たれ、変形や割れによる光の伝搬損失の増加や特性の劣化がない有機系の光導波路を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の光導波路は、フッ素樹脂とシロキサン樹脂とを混合した均一な有機系材料である混合樹脂から成るクラッド部の中に、フッ素樹脂とシロキサン樹脂とを混合した均一な有機系材料である混合樹脂から成り、前記クラッド部より屈折率が大きいコア部が形成されていることを特徴とするものである。
【0016】
本発明の光導波路によれば、フッ素樹脂とシロキサン樹脂とを混合した有機系材料である混合樹脂を用いることから、フッ素樹脂はCH基を有していないため光通信システムで用いられる近赤外光域の一つである波長1.55μm帯に対しても優れた透過性を得ることができ、しかも、シロキサン樹脂はシロキサン結合(−Si−O−)を主骨格に持ち優れた熱的安定性を有するため、光透過性に優れるとともに、光導波路の作製時に樹脂材料が加熱されることがあっても光導波路に凹凸・ひずみ・割れ等が発生することがなく、コア部の形状を良好に維持でき、変形や割れによる光の伝搬損失の増加や特性の劣化がない有機系の光導波路を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光導波路について図面を参照しつつ説明する。
【0018】
図1は本発明の光導波路の実施の形態の一例を示す断面図である。図1において、1は光導波路を形成するための基板、2は光導波路の下部クラッド層、3は光導波路のコア部、4は下部クラッド層2およびコア部3を被覆した光導波路の上部クラッド層であり、コア部3は下部クラッド層2と上部クラッド層4とから成るクラッド部の中に形成されている。
【0019】
基板1は光導波路の支持基板として機能するものであり、光集積回路基板や光電子混在基板等の光信号を扱う基板として使用される種々の基板、例えばシリコン基板やアルミナセラミックス基板・ガラスセラミックス基板・多層セラミック配線基板・プラスチック電気配線基板等が使用できる。
【0020】
下部クラッド層2はフッ素樹脂とシロキサン樹脂との混合樹脂から成り、フッ素樹脂とシロキサン樹脂とを所定の割合で混合した後、基板1にスピンコート法等により所定厚みに塗布してキュアすることにより形成する。
【0021】
コア部3はフッ素樹脂とシロキサン樹脂との混合樹脂から成り、光導波路のコア部分として機能するために下部クラッド層2および上部クラッド層4より屈折率が大きいものである。このコア部3は、フッ素樹脂とシロキサン樹脂とを所定の割合で混合した後、基板1にスピンコート法等により所定厚みに塗布してキュアすることにより所定厚みの樹脂層を形成した後、フォトリソグラフィやRIEなどの周知の薄膜微細加工技術を用いて所定の形状・寸法で形成する。
【0022】
上部クラッド層4は、コア部3を形成した後に、フッ素樹脂とシロキサン樹脂とを所定の割合で混合した後、スピンコート法等により所定厚みに塗布してキュアすることにより形成する。
【0023】
本発明の光導波路を形成する樹脂材料としてフッ素樹脂を用いるのは、CH基を有していないため光通信システムで用いられる近赤外光域の一つである波長1.55μm帯の光に対しても優れた透過性を有しており、伝送距離が長く複雑な光回路を形成することに有利であることによる。また、光導波路材料として最も認知されている石英ガラスに比べてドライエッチング加工が容易であり、サブミクロン以下という高い精度が要求されるコア部3の微細加工が容易であることによる。また、光電子混在回路においては電子部品と光部品との高密度集積実装が望まれるために電気配線と光回路との積層が必要となるが、フッ素樹脂層の形成は100 ℃〜300 ℃程度の処理温度で行なえるため、下地となる基板1に与えるダメージが小さく、電気配線基板上にも積層形成することができることによる。
【0024】
一方、フッ素樹脂と混合する樹脂としてシロキサン樹脂を用いるのは、シロキサン結合を骨格としていることから優れた熱的安定性を有しており、フッ素樹脂と混合することにより混合樹脂のガラス転移点Tgを高め、軟化温度を高めるとともに、加熱時の軟化による樹脂の延び量を小さく抑えることができることによる。また、シロキサン樹脂は主成分がシロキサン結合であり官能基のCHが少量であるため、CH基を有していないフッ素樹脂に比べれば光通信システムで用いられる近赤外光域の一つである波長1.55μm帯の光の透過性は劣るものの、良好に使用できる程度の光透過性を有している。さらに、シロキサン樹脂層の形成は150 〜300 ℃程度の処理温度で行なえるため、下地となる基板1に与えるダメージが小さく、種々の電気配線基板上にも積層形成することができる。しかも、これらのシロキサン樹脂の特性により、フッ素樹脂と混合した場合にもフッ素樹脂の光透過性や低温成膜性を大きく損なわないことによる。
【0025】
本発明の光導波路の下部クラッド層2・コア部3・上部クラッド層4として使用し得るフッ素樹脂としては、例えば、環化ポリフッ化エチレン樹脂・ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)・ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)・テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)・ポリビリニデンフルオロライド(PVDF)・ポリビニルフルオライド(PVF)・テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体・クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体・テトラフルオロエチレン−パーフルオロビニルエーテル共重合体(PFA)等を挙げることができる。中でも、環化ポリフッ化エチレン・ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)およびテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)は、シロキサン樹脂との調合が容易である点で望ましいものとなる。なお、これらフッ素樹脂は1種のみに限って使用すべきものではなく、数種の樹脂を併用してよいことは言うまでもない。
【0026】
一方、本発明の光導波路の下部クラッド層2・コア部3・上部クラッド層4として使用し得るシロキサン樹脂としては、ポリマーの骨格にシロキサンが含まれている樹脂であればよく、例えばポリフェニルシルセスキオキサン・ポリジフェニルシルセスキオキサン・ポリメチルフェニルシルセスキオキサン・ラダー型シリコーン樹脂等を使用することができる。
【0027】
なお、シロキサン樹脂とともにポリシランを併用することもできる。このようなポリシランとしては、例えば、ポリビニルトリメチルシラン・ポリジハロシラン・ポリトリハロシラン・ポリテトラハロシラン等がある。これらのポリシランは−Si−Si−を骨格としており、優れた耐熱性を有している。
【0028】
なお、これらシロキサン樹脂やポリシランも1種のみに限って使用すべきものではなく、数種の樹脂を併用してよいことは言うまでもない。
【0029】
また、これらシロキサン樹脂やポリシランのシリコン原子の一部を他の3価あるいは4価の金属原子で置換したものも使用できる。この場合には、置換金属原子の量により樹脂の屈折率を所望の値にすることができるので有用である。
【0030】
そして、フッ素樹脂とシロキサン樹脂とを混合する重量比は、8:2〜4:6すなわちフッ素樹脂80重量%:シロキサン樹脂20重量%〜フッ素樹脂40重量%:シロキサン樹脂60重量%の範囲が望ましい。フッ素樹脂が80重量%を超えシロキサン樹脂が20重量%未満となると、下部クラッド層2・コア部3・上部クラッド層4を形成する混合樹脂のガラス転移温度Tgおよび軟化温度の有効な上昇が見られず、軟化による樹脂の延び量も小さく抑えることができなくなる傾向がある。これに対し、フッ素樹脂が60重量%未満となりシロキサン樹脂が40重量%を超えると、下部クラッド層2・コア部3・上部クラッド層4を形成する混合樹脂のガラス転移温度Tgおよび軟化温度のより効果的な上昇が見られ、軟化による樹脂の延び量もより小さく抑えることができるので好適である。
【0031】
他方、フッ素樹脂が40重量%未満となりシロキサン樹脂が60重量%を超えると、混合樹脂の調合時に固形分が析出しやすくなって、混合樹脂による均一な層が得られなくなる傾向がある。このような層で光導波路を作製した場合には、析出した固形分により光が散乱されて伝搬損失となったり、散乱光が迷光となって隣接する光導波路間でクロストークが発生したりするので望ましくない。
【0032】
また、光通信システムで用いられる近赤外光域の一つである波長1.55μm帯におけるフッ素樹脂の光吸収損失は0.01dB/cm以下であり、シロキサン樹脂の光吸収損失は2dB/cm程度であるが、フッ素樹脂が50重量%を超えシロキサン樹脂が50重量%未満程度の場合には、混合樹脂における光吸収損失を1dB/cm以下に抑えることができ、低損失な光導波路を作製できるという点で好適である。
【0033】
さらに、フッ素樹脂とシロキサン樹脂との混合樹脂によれば、フッ素樹脂とシロキサン樹脂との混合比率を上記範囲内で変えることによって混合樹脂の屈折率を変化させることができるので、コア部3とクラッド部(下部クラッド層2・上部クラッド層4)との屈折率の制御が必要な光導波路を作製する上でも有効に利用できるものである。
【0034】
なお、このような混合樹脂に対して、従来の樹脂材料と同様に種々の金属原子、例えばTi・Ge・Al・Zr・P・Er・Pr等を添加量を制御して、例えば混合樹脂の全重量に対して0〜10重量%程度添加することによって、その混合樹脂の屈折率をさらに変化させて精度よく制御することができる。
【0035】
【実施例】
次に、本発明の光導波路について具体例を説明する。
【0036】
フッ素樹脂として屈折率が1.31の環化ポリフッ化エチレンを用い、シロキサン樹脂として屈折率が1.49のポリフェニルシルセスキオサンを用いて、ポリフェニルシルセスキオサンの重量比が0重量%・15重量%・20重量%・40重量%・60重量%・65重量%および100 重量%となるように両者を混合し、それぞれシリコン基板上にスピンコーティングし、300 ℃で熱処理することにより、各組成の混合樹脂からなる膜を得た。
【0037】
これらの膜について、近赤外線光を膜に入射し透過光強度を光パワーメータで測定することにより透過光の透過損失を評価したところ、図2に示すような結果を得た。
【0038】
図2は上記フッ素樹脂とシロキサン樹脂との混合樹脂におけるシロキサン樹脂の重量比率(重量%)に対する透過損失の変化を示す線図であり、横軸はシロキサン樹脂比率(重量%)を、縦軸は波長1.55μmの光に対する透過損失(dB/cm)を表し、黒い四角で示した点は各組成での透過損失の測定値を、特性曲線はその変化の様子を示している。
【0039】
図2の結果より分かるように、シロキサン樹脂の重量比率が60重量%以下の場合には透過損失が1.2 dB/cm程度以下と低く、特に50重量%程度以下の場合には透過損失が1dB/cm以下と低いものであり、良好な光透過性を示す結果が得られた。
【0040】
このうち、シロキサン樹脂の重量比率が20重量%のものでは、透過損失は0.4 dB/cm以下となって非常に低く良好であった。一方、TMA評価においてはガラス転移点Tgにはほとんど変化が見られなかったが、図4の特性曲線Bで示した従来の樹脂に比べて軟化の変化は穏やかになるという効果が見られた。この材料を用いて実際に光導波路を作製した場合、若干のしわが発生したものの従来の材料を用いた場合に比べてその程度は小さく、短伝搬長や単純な光回路形成に使用できる程度のものであった。
【0041】
なお、シロキサン樹脂の重量比率が0重量%のものでは、透過損失はほぼ0dB/cmとなって極めて低く良好であったが、ガラス転移点Tgおよび延び量の点で不十分なものであり、下部クラッド層の形成・コア部となるコア層の形成およびコア層の加工によるコア部の形成・上部クラッド層の形成など光導波路を作製する工程において、変形や割れ等が発生した。
【0042】
また、シロキサン樹脂の重量比率が15重量%のものでは、透過損失は0.3 dB/cm程度以下となって非常に低く良好であったが、TMA評価においてガラス転移点Tgおよび延び量の点で有効な改善が見られず不十分なものであった。
【0043】
他方、シロキサン樹脂の重量比率が65重量%のものでは、樹脂の混合時に固形分が析出するために、その混合樹脂を用いて膜を形成した場合には組成が不均一で表面粗さが大きな膜となり、光導波路形成に望ましい膜とはいえないものであった。
【0044】
また、これらの膜について、プリズムカップラを用いた屈折率測定装置を用いて屈折率を測定したところ、図3に示すような結果を得た。図3は上記フッ素樹脂とシロキサン樹脂との混合樹脂におけるシロキサン樹脂の重量比率(重量%)に対する屈折率の変化を示す線図であり、横軸はシロキサン樹脂比率(重量%)を、縦軸は波長1.55μmの光に対する屈折率を表し、黒い四角で示した点は各組成での屈折率の測定値を、特性曲線はその変化の様子示している。
【0045】
図3より分かるように、フッ素樹脂とシロキサン樹脂との混合樹脂においてシロキサン樹脂の重量比率を変えることにより混合樹脂の屈折率をほぼ一定の変化率で変化させることができ、光導波路の作製に必要なコア部とクラッド部の屈折率の制御が容易に精度よくできることが示される結果であった。
【0046】
次に、シリコン基板上にシロキサン樹脂比率が40重量%の混合樹脂膜をスピンコート法により形成した試料について、TMA評価を行なった。その結果を図4に特性曲線Aで示す。
【0047】
図4に示すように、この混合樹脂膜は、ガラス転移温度Tgについては約120 ℃であり、特性曲線Bで示した従来のフッ素樹脂膜に比べて約10℃の向上を示した。また、軟化温度については300 ℃までの評価では急激な軟化を示す温度は見られず、110 ℃で急激な軟化を示す従来のフッ素樹脂膜から改善されている結果であった。さらに図4の結果より、TMA延び量については300 ℃においても14%程度であり、十分に減少できていることが分かる。
【0048】
また、シロキサン樹脂比率が40重量%の混合樹脂を下部クラッド層および上部クラッド層に用い、シロキサン樹脂比率が45重量%の混合樹脂をコア部に用いて、5〜50μmの種々の幅および高さのコア部を有する光導波路を作製したところ、いずれも良好な形状を示し、良好な結果であった。この内、コア部の幅および高さが8μmの光導波路について波長1.55μmの光に対する伝搬損失を測定したところ約0.8 dB/cmであり、シロキサン樹脂だけを用いた光導波路では2dB/cmを超える損失であったのに対して、低損失で良好な結果であった。
【0049】
以上のように、本発明によれば、光透過性に優れ、しかも作製時の加熱による軟化や延びが小さく形状が良好に保たれ、変形や割れにより光の伝搬損失の増加や特性の劣化がない有機系の光導波路を作製できることが確認できた。
【0050】
なお、本発明は以上の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更・改良を加えることは何ら差し支えない。
【0051】
例えば、下部クラッド層とコア部とにフッ素樹脂とシロキサン樹脂との混合樹脂を用い、下部クラッド層に設けた溝の中にコア部を形成した構成として、これらの熱特性を改善すれば、それらを覆う上部クラッド層にはシロキサン樹脂が混合されていない従来のフッ素樹脂を用いてもよい。
【0052】
また、シロキサン樹脂として部分的に水素原子がフッ素原子で置換されたフッ素化シロキサン樹脂や、水素原子が重水素原子で置換された重水素化シロキサン樹脂を用いてもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、本発明の光導波路によれば、フッ素樹脂とシロキサン樹脂とを混合した均一な有機系材料である混合樹脂から成るクラッド部の中に、フッ素樹脂とシロキサン樹脂とを混合した均一な有機系材料である混合樹脂から成り、クラッド部より屈折率が大きいコア部を形成した有機系材料による有機系の光導波路であることから、フッ素樹脂はCH基を有していないため光通信システムで用いられる近赤外光域の一つである波長1.55μm帯の光に対しても優れた透過性を得ることができ、しかも、シロキサン樹脂はシロキサン結合(−Si−O−)を主骨格に持ち優れた熱的安定性を有するため、光導波路の作製時に加熱されることがあっても凹凸・ひずみ・割れ等が発生することがなく、コア部の形状を良好に維持でき、変形や割れによる光の伝搬損失の増加や特性の劣化がない有機系の光導波路を作製することができる。
【0054】
以上により、本発明によれば、光透過性に優れ、しかも作製時の加熱による軟化や延びが小さく光導波路の形状が良好に保たれ、変形や割れによる光の伝搬損失の増加や特性の劣化がない有機系の光導波路を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光導波路の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の光導波路に用いる混合樹脂におけるシロキサン樹脂比率に対する透過損失の変化を示す線図である。
【図3】本発明の光導波路に用いる混合樹脂におけるシロキサン樹脂比率に対する屈折率の変化を示す線図である。
【図4】本発明の光導波路に用いる混合樹脂および従来のフッ素樹脂の温度に対するTMA延び量の変化を示す線図である。
【符号の説明】
1・・・基板
2・・・下部クラッド層(クラッド部)
3・・・コア部
4・・・上部クラッド層(クラッド部)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an optical waveguide used in an optical communication module and the like. More specifically, the optical waveguide has high optical transparency and is less likely to be softened or stretched under a high temperature environment. The shape of the optical waveguide and an optical circuit using the optical waveguide is good. The present invention relates to an optical waveguide using an organic material, which is kept at the above and does not increase in light propagation loss or deteriorate characteristics due to deformation or cracking.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as an optical waveguide, for example, a silica-based optical waveguide in which a three-dimensional clad and a core are formed using a silica film formed on a quartz glass substrate or a silicon substrate by a flame deposition method, or a lithium niobate single unit is used. There is an optical waveguide in which a crystal substrate is used as a cladding portion and Ti is thermally diffused on the substrate to form a core portion in a three-dimensional waveguide shape.
[0003]
However, since these optical waveguides require heat treatment at a high temperature of 1000 ° C. or higher at the time of production, they are replaced with these conventional silica-based optical waveguides that require high-temperature treatment at the time of production from the viewpoint of ease of production of the optical waveguide. Therefore, it has been studied to use an optical waveguide using an organic material that can be formed at a low temperature.
[0004]
For example, PMMA (polymethyl methacrylate) resin, polycarbonate resin, polyimide resin, siloxane resin, BCB (benzocyclobutene) resin, fluorine resin, and the like have been studied as organic materials used for the organic optical waveguide. .
[0005]
Among these optical waveguides using organic resin materials, those using organic materials having a CH group such as PMMA, polycarbonate, polyimide, siloxane, BCB, etc. are one of the near infrared light regions used in optical communication systems. Since the 1.55 μm wavelength band is located in the vibration absorption band of the CH group, there is a problem that the propagation loss in the 1.55 μm wavelength band becomes large.
[0006]
On the other hand, since the fluororesin does not have a CH group that causes such light absorption, a low-loss optical waveguide can be manufactured by using the fluororesin.
[0007]
As a method for producing these organic optical waveguides, a lower clad layer is formed on a silicon substrate or a glass substrate, and then a core layer having a refractive index larger than that of the lower clad layer is formed. After forming the core part by thin film microfabrication technology such as (Reactive Ion Etching), the upper cladding layer having a refractive index smaller than that of the core part is coated to form a three-dimensional optical waveguide. Forming is done.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, the fluororesin described above has a low Tg (glass transition temperature) and softening temperature of 100 to 120 ° C. Further, the amount of expansion and expansion of the resin due to softening in such a temperature range was large.
[0009]
As a specific example of such a conventional fluororesin, an example of an evaluation result of the amount of elongation with respect to temperature for a cyclized fluoroethylene resin is shown by a diagram in FIG. In FIG. 4, the horizontal axis represents measurement temperature (unit: ° C.), and the vertical axis represents TMA (Thermo-Mechanical Analysis) elongation (unit:%). And the characteristic curve B in the figure has shown the measurement result of the TMA elongation amount of the conventional fluororesin.
[0010]
From this result, it can be seen that the glass transition temperature Tg of this fluororesin is about 108 ° C., and that the TMA elongation amount suddenly increases at a temperature higher than this, and a large elongation occurs in the resin.
[0011]
For this reason, in the organic optical waveguide manufacturing process, the resin material is 100 in the RIE process of the core part, the process of forming a metal film used as a resist mask in the RIE process, and the process of covering the core part with the upper cladding layer. Since it is heated to about 250 ° C. to about 250 ° C., there is a problem that unevenness, strain, cracking, etc. occur in the fluororesin at such a high temperature.
[0012]
Therefore, the fluororesin does not have a CH group, so even if it has excellent transparency to near infrared light used in an optical communication system, unevenness, distortion, cracks, etc. that occurred during the production of the optical waveguide As a result, the light is scattered, which causes a problem that a large propagation loss occurs in the optical waveguide.
[0013]
In addition, when an optical circuit having a structure in which two core portions are close to about several μm, such as an optical directional coupler, is to be manufactured, submicron manufacturing accuracy is required. However, there has been a problem that it is difficult to realize the desired characteristics because the optical waveguide cannot be manufactured with the required accuracy due to the softening and extension of the core part due to heating during the manufacturing.
[0014]
The present invention has been devised in view of the above-mentioned problems of the prior art, and its purpose is excellent in light transmittance, and softening and elongation due to heating during production are small, and the shape of the optical waveguide is kept good. Another object of the present invention is to provide an organic optical waveguide that does not increase the propagation loss of light or deteriorate characteristics due to deformation or cracking.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
The optical waveguide of the present invention is a mixture of a uniform organic material in which a fluororesin and a siloxane resin are mixed in a clad portion made of a mixed resin that is a uniform organic material in which a fluororesin and a siloxane resin are mixed. A core portion made of a resin and having a refractive index larger than that of the cladding portion is formed.
[0016]
According to the optical waveguide of the present invention, since a mixed resin that is an organic material in which a fluororesin and a siloxane resin are mixed is used, the fluororesin does not have a CH group, so that it is used in an optical communication system. Excellent transparency can be obtained even in the 1.55μm wavelength band, which is one of the light regions, and the siloxane resin has a siloxane bond (-Si-O-) as the main skeleton and excellent thermal stability. As a result, it has excellent light transmission, and even if the resin material is heated during the production of the optical waveguide, the optical waveguide will not be uneven, distorted, cracked, etc. It is possible to obtain an organic optical waveguide that can be maintained and has no increase in light propagation loss or deterioration of characteristics due to deformation or cracking.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The optical waveguide of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0018]
FIG. 1 is a sectional view showing an example of an embodiment of an optical waveguide according to the present invention. In FIG. 1, 1 is a substrate for forming an optical waveguide, 2 is a lower cladding layer of the optical waveguide, 3 is a core portion of the optical waveguide, 4 is an upper cladding of the optical waveguide covering the
[0019]
The substrate 1 functions as a support substrate of the optical waveguide, and various substrates used as optical signal processing substrates such as an optical integrated circuit substrate and an optoelectronic mixed substrate, such as silicon substrates, alumina ceramic substrates, glass ceramic substrates, A multilayer ceramic wiring board, a plastic electric wiring board, etc. can be used.
[0020]
The
[0021]
The core portion 3 is made of a mixed resin of a fluororesin and a siloxane resin, and has a higher refractive index than the
[0022]
The upper clad
[0023]
The fluororesin is used as the resin material for forming the optical waveguide of the present invention because it does not have a CH group, so that it has a wavelength of 1.55 μm, which is one of near infrared light regions used in an optical communication system. However, it has excellent transparency and is advantageous in forming a complicated optical circuit with a long transmission distance. Further, dry etching is easier than quartz glass, which is most recognized as an optical waveguide material, and fine processing of the core portion 3 requiring high accuracy of submicron or less is easy. In addition, in optoelectronic mixed circuits, high-density integrated mounting of electronic components and optical components is desired, so stacking of electrical wiring and optical circuits is required, but the formation of the fluororesin layer is about 100 ° C to 300 ° C. Since the process can be performed at the processing temperature, the damage to the substrate 1 as a base is small, and it can be laminated on the electric wiring board.
[0024]
On the other hand, the use of a siloxane resin as a resin to be mixed with a fluororesin has excellent thermal stability because it has a siloxane bond as a skeleton, and the glass transition point Tg of the mixed resin by mixing with a fluororesin. And the softening temperature can be increased, and the amount of extension of the resin due to softening during heating can be kept small. In addition, siloxane resins are one of the near infrared light regions used in optical communication systems compared to fluororesins that do not have a CH group because the main component is a siloxane bond and the functional group has a small amount of CH. Although the transmittance of light in the 1.55 μm wavelength band is inferior, it has light transmittance that can be used satisfactorily. Furthermore, since the siloxane resin layer can be formed at a processing temperature of about 150 to 300 ° C., damage to the base substrate 1 is small, and it can be laminated on various electric wiring substrates. Moreover, due to the characteristics of these siloxane resins, even when mixed with a fluororesin, the optical transparency and low-temperature film-forming properties of the fluororesin are not significantly impaired.
[0025]
Examples of the fluororesin that can be used as the lower
[0026]
On the other hand, the siloxane resin that can be used as the lower
[0027]
Polysilane can be used in combination with the siloxane resin. Examples of such polysilane include polyvinyltrimethylsilane, polydihalosilane, polytrihalosilane, and polytetrahalosilane. These polysilanes have —Si—Si— as a skeleton, and have excellent heat resistance.
[0028]
Needless to say, these siloxane resins and polysilanes are not limited to one kind, and several kinds of resins may be used in combination.
[0029]
Further, those obtained by substituting a part of silicon atoms of these siloxane resins or polysilanes with other trivalent or tetravalent metal atoms can also be used. In this case, it is useful because the refractive index of the resin can be set to a desired value depending on the amount of the substituted metal atom.
[0030]
The weight ratio of mixing the fluororesin and the siloxane resin is preferably in the range of 8: 2 to 4: 6, that is, 80% by weight of fluororesin: 20% by weight of siloxane resin to 40% by weight of fluororesin: 60% by weight of siloxane resin. . When the fluororesin exceeds 80% by weight and the siloxane resin is less than 20% by weight, the glass transition temperature Tg and softening temperature of the mixed resin forming the
[0031]
On the other hand, when the fluororesin is less than 40% by weight and the siloxane resin is more than 60% by weight, the solid content tends to precipitate during the preparation of the mixed resin, and there is a tendency that a uniform layer of the mixed resin cannot be obtained. When an optical waveguide is manufactured with such a layer, light is scattered by the deposited solid content to cause a propagation loss, or the scattered light becomes stray light and crosstalk occurs between adjacent optical waveguides. So undesirable.
[0032]
In addition, the light absorption loss of the fluororesin is 0.01 dB / cm or less and the light absorption loss of the siloxane resin is about 2 dB / cm in the wavelength 1.55 μm band which is one of the near infrared light regions used in the optical communication system. However, when the fluororesin exceeds 50% by weight and the siloxane resin is less than about 50% by weight, the light absorption loss in the mixed resin can be suppressed to 1 dB / cm or less, and a low-loss optical waveguide can be manufactured. This is preferable in terms of points.
[0033]
Furthermore, according to the mixed resin of the fluororesin and the siloxane resin, the refractive index of the mixed resin can be changed by changing the mixing ratio of the fluororesin and the siloxane resin within the above range. It can also be used effectively in the production of an optical waveguide that needs to be controlled in refractive index with the portion (
[0034]
It should be noted that the amount of various metal atoms, such as Ti, Ge, Al, Zr, P, Er, and Pr, is controlled with respect to such a mixed resin as in the case of conventional resin materials, for example, By adding about 0 to 10% by weight with respect to the total weight, the refractive index of the mixed resin can be further changed and accurately controlled.
[0035]
【Example】
Next, specific examples of the optical waveguide of the present invention will be described.
[0036]
Cyclic polyfluorinated ethylene having a refractive index of 1.31 is used as the fluororesin, and polyphenylsilsesquiosan having a refractive index of 1.49 is used as the siloxane resin, and the weight ratio of polyphenylsilsesquiosan is 0%, 15%, Both are mixed to 20 wt%, 40 wt%, 60 wt%, 65 wt% and 100 wt%, spin-coated on a silicon substrate, and heat-treated at 300 ° C. A membrane consisting of
[0037]
For these films, near-infrared light was incident on the film and the transmitted light intensity was measured with an optical power meter to evaluate the transmission loss of the transmitted light. The results shown in FIG. 2 were obtained.
[0038]
FIG. 2 is a diagram showing a change in transmission loss with respect to the weight ratio (wt%) of the siloxane resin in the mixed resin of the fluororesin and the siloxane resin, the horizontal axis represents the siloxane resin ratio (wt%), and the vertical axis represents The transmission loss (dB / cm) with respect to light having a wavelength of 1.55 μm is represented. The black squares indicate the measurement values of the transmission loss in each composition, and the characteristic curve indicates the change.
[0039]
As can be seen from the results of FIG. 2, when the weight ratio of the siloxane resin is 60% by weight or less, the transmission loss is as low as about 1.2 dB / cm or less, and particularly when the weight ratio is about 50% by weight or less, the transmission loss is 1 dB / cm. The result was as low as cm or less, and good light transmittance was obtained.
[0040]
Among these, when the weight ratio of the siloxane resin was 20% by weight, the transmission loss was 0.4 dB / cm or less, which was very low and good. On the other hand, in the TMA evaluation, there was almost no change in the glass transition point Tg, but an effect that the change in softening was moderate as compared with the conventional resin shown by the characteristic curve B in FIG. When optical waveguides were actually made using this material, some wrinkles occurred, but the level was small compared to the case of using conventional materials, so that it could be used for short propagation lengths and simple optical circuit formation. It was a thing.
[0041]
Incidentally, when the weight ratio of the siloxane resin was 0% by weight, the transmission loss was approximately 0 dB / cm, which was very low and good. However, the glass transition point Tg and the amount of elongation were insufficient, Deformation, cracking, and the like occurred in the process of manufacturing the optical waveguide, such as the formation of the lower cladding layer, the formation of the core layer to be the core portion, and the formation of the core portion by forming the core layer and the formation of the upper cladding layer.
[0042]
Further, when the weight ratio of the siloxane resin was 15% by weight, the transmission loss was about 0.3 dB / cm or less, which was very low and good, but effective in terms of the glass transition point Tg and the amount of elongation in TMA evaluation. The improvement was not seen and it was insufficient.
[0043]
On the other hand, when the weight ratio of the siloxane resin is 65% by weight, the solid content is precipitated when the resin is mixed. Therefore, when a film is formed using the mixed resin, the composition is non-uniform and the surface roughness is large. It became a film and was not a desirable film for forming an optical waveguide.
[0044]
Moreover, when the refractive index was measured about these films | membranes using the refractive index measuring apparatus using a prism coupler, the result as shown in FIG. 3 was obtained. FIG. 3 is a diagram showing a change in refractive index with respect to the weight ratio (wt%) of the siloxane resin in the mixed resin of the fluororesin and the siloxane resin, the horizontal axis represents the siloxane resin ratio (wt%), and the vertical axis represents The refractive index with respect to light having a wavelength of 1.55 μm is shown. The black squares indicate the measured refractive index values of the respective compositions, and the characteristic curve shows the change.
[0045]
As can be seen from FIG. 3, by changing the weight ratio of the siloxane resin in the mixed resin of fluororesin and siloxane resin, the refractive index of the mixed resin can be changed at a substantially constant change rate, which is necessary for the production of the optical waveguide. The results show that the refractive indexes of the core and clad can be controlled easily and accurately.
[0046]
Next, TMA evaluation was performed on a sample in which a mixed resin film having a siloxane resin ratio of 40% by weight was formed on a silicon substrate by spin coating. The result is shown by a characteristic curve A in FIG.
[0047]
As shown in FIG. 4, this mixed resin film has a glass transition temperature Tg of about 120 ° C., which is an improvement of about 10 ° C. compared to the conventional fluororesin film shown by the characteristic curve B. As for the softening temperature, the temperature up to 300 ° C. showed no rapid softening, and the result was improved from the conventional fluororesin film showing the rapid softening at 110 ° C. Furthermore, from the result of FIG. 4, it can be seen that the TMA elongation amount is about 14% even at 300 ° C., and can be sufficiently reduced.
[0048]
Also, various widths and heights of 5 to 50 μm are obtained using a mixed resin with a siloxane resin ratio of 40% by weight for the lower clad layer and upper clad layer and a mixed resin with a siloxane resin ratio of 45% by weight for the core part. When the optical waveguide having the core part was produced, all showed a good shape and good results. Among these, when the propagation loss for light having a wavelength of 1.55 μm is measured for an optical waveguide having a core width and height of 8 μm, it is about 0.8 dB / cm, and exceeds 2 dB / cm for an optical waveguide using only a siloxane resin. Although it was a loss, it was a good result with a low loss.
[0049]
As described above, according to the present invention, the light transmission is excellent, the softening and elongation due to heating at the time of manufacture are small and the shape is kept good, and the increase in light propagation loss and the deterioration of characteristics due to deformation and cracking are caused. It was confirmed that a non-organic optical waveguide could be produced.
[0050]
It should be noted that the present invention is not limited to the above examples, and various modifications and improvements can be made without departing from the scope of the present invention.
[0051]
For example, if a mixed resin of fluororesin and siloxane resin is used for the lower clad layer and the core part, and the core part is formed in the groove provided in the lower clad layer, these thermal characteristics can be improved. A conventional fluororesin that is not mixed with a siloxane resin may be used for the upper clad layer that covers the surface.
[0052]
Further, as the siloxane resin, a fluorinated siloxane resin in which hydrogen atoms are partially substituted with fluorine atoms, or a deuterated siloxane resin in which hydrogen atoms are substituted with deuterium atoms may be used.
[0053]
【The invention's effect】
As described above, according to the optical waveguide of the present invention, a uniform mixture in which a fluororesin and a siloxane resin are mixed in a clad portion made of a mixed resin that is a uniform organic material in which a fluororesin and a siloxane resin are mixed. Because it is an organic optical waveguide made of an organic material made of a mixed resin, which is an organic material and having a core portion with a refractive index larger than that of the cladding portion, the fluororesin does not have a CH group, so optical communication Excellent transparency can be obtained even for light in the 1.55 μm wavelength band, which is one of the near-infrared light regions used in the system, and the siloxane resin mainly contains siloxane bonds (—Si—O—). Because it has excellent thermal stability in the skeleton, it does not generate irregularities, strains, cracks, etc. even if it is heated during the production of the optical waveguide, and it can maintain the core shape well and deform Crack The growth and characteristics organic optical waveguide is not deterioration of the propagation loss of light can be manufactured by.
[0054]
As described above, according to the present invention, the optical waveguide is excellent in light transmittance, softened and stretched by heating at the time of fabrication, and the shape of the optical waveguide is kept good, and an increase in light propagation loss and deterioration of characteristics due to deformation and cracking. It was possible to provide an organic optical waveguide that does not have any.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an example of an embodiment of an optical waveguide according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a change in transmission loss with respect to a siloxane resin ratio in a mixed resin used in the optical waveguide of the present invention.
FIG. 3 is a diagram showing a change in refractive index with respect to a siloxane resin ratio in a mixed resin used in the optical waveguide of the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing changes in the amount of TMA elongation with respect to the temperature of the mixed resin and the conventional fluororesin used in the optical waveguide of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ...
3 ...
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