JP3706735B2 - Automatic engine stop / start control device for vehicle - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アイドル運転時に所定の条件が成立するとエンジンを停止させて燃料消費量を節減する車両のエンジン自動停止・始動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンを走行用駆動源とする従来の車両は、一旦始動したエンジンはドライバーがイグニッションスイッチをOFFしない限り停止しないので、例えば信号待ちの間エンジンが無駄なアイドル運転を続行して燃料を無駄に消費する問題があった。これを回避するには、車両が停止する度にドライバーがイグニッションスイッチをOFFしてエンジンを停止させれば良いが、このようにするとドライバーはエンジンの始動および停止を繰り返し行わなければならないために、その操作が極めて面倒である。
【0003】
そこで、マニュアルトランスミッションを搭載した市販車両において、車両が停止してから1〜2秒後に自動的にエンジンを停止させ、この状態からクラッチペダルの踏み込みが検出されると自動的にエンジンを再始動することにより、燃料消費量の節減を図るものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、エンジン始動用電源はスタータモータに対する給電だけでなく補機類に対する給電にも使用されるため、エンジンの停止中に補機類に対する給電によりエンジン始動用電源の容量が低下すると、車両の発進時にスタータモータが作動不能になってエンジンの再始動ができなくなる可能性がある。
【0005】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、車両のエンジンの停止時間を可能な限り延長して燃料消費量の節減を図りながら、エンジンの再始動を確実に行えるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、エンジンと、エンジンを始動するエンジン始動手段と、エンジン始動手段および該エンジン始動手段以外の補機類に対し電力を供給し、且つエンジンで駆動される発電機により充電されるエンジン始動用電源と、エンジン始動用電源の残容量を検出する始動用電源残容量検出手段と、エンジン始動用電源から持ち出される消費電力を検出する消費電力検出手段と、エンジンへの燃料供給を制御する燃料供給制御手段と、車両の減速状態を検出する減速状態検出手段と、減速状態検出手段により車両の減速状態を検出したときに燃料供給制御手段によるエンジンへの燃料供給を遮断する手段を含むエンジン出力制御手段とを備えてなり、前記エンジン出力制御手段は、前記減速時の燃料供給制御手段による燃料供給の遮断後に、始動用電源残容量検出手段によりエンジン始動用電源の残容量を検出し、該残容量がエンジン始動手段を作動させてエンジンを始動し得る所定容量未満である場合にはエンジンの駆動を継続する一方、前記残容量が前記所定容量以上の場合にエンジンを自動停止させ、そのエンジンの自動停止後において、エンジンが自動停止したときのエンジン始動用電源の残容量から前記所定容量を減算した偏差と、エンジンが自動停止してからの前記消費電力の積算値とを比較し、その結果前記偏差が前記積算値よりも大きければエンジンを停止状態に維持するとともに、前記偏差が前記積算値以下であればエンジン始動手段によりエンジンを始動することを特徴とする。
【0007】
上記構成によれば、車両減速時のエンジンへの燃料供給の遮断後において、エンジン始動用電源の残容量がエンジン始動手段を作動させてエンジンを始動し得る所定容量以上であれば、エンジンを停止させても再始動が可能であると判断し、エンジンを自動停止させて燃料消費量を節減することができ、一方、エンジン始動用電源の残容量が前記所定容量未満であれば、エンジンを停止させると再始動ができなくなる可能性があると判断し、エンジンの駆動を継続することができる。
【0008】
一方、エンジンの自動停止後において、エンジンが自動停止したときのエンジン始動用電源の残容量から前記所定容量を減算して偏差を算出するとともに、エンジンが自動停止してからの消費電力の積算値を算出し、その結果前記偏差が前記積算値よりも大きければ未だエンジンの再始動が可能であると判断し、エンジンを停止状態に維持して燃料消費量を節減することができる。また前記偏差が前記積算値以下であれば、早めにエンジンを始動しないと再始動ができなくなる可能性があると判断し、エンジン始動手段を作動させてエンジンを始動することができる。
【0009】
このように、エンジン始動用電源がエンジンを始動する余力を残しているか否かを監視しながらエンジンの停止および始動を行うことにより、エンジンの停止時間を可及的に延長して燃料消費量を削減しながら、エンジンが始動不能に陥るのを確実に回避することができる。
【0010】
ここでエンジン始動用電源は実施例のキャパシタ3に対応し、エンジン始動手段は実施例のスタータモータ7に対応し、発電機は実施例のモータMに対応し、始動用電源残容量検出手段は実施例のキャパシタ残容量センサS7 に対応し、消費電力検出手段は実施例の12ボルト系消費電力センサS8 に対応し、消費電力は実施例の12ボルト系電力消費量瞬時値DVPに対応し、エンジン始動用電源の残容量は実施例のキャパシタの残容量QCAPに対応し、所定容量はエンジンの始動に必要なキャパシタの容量QCAPIDLに対応し、偏差は実施例のキャパシタの残容量の余裕分QCAPABLに対応する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0012】
図1〜図10は本発明の第1実施例を示すもので、図1はオートマチックトランスミッションを備えたハイブリッド車両の全体構成図、図2はクルーズ/アイドルモードの説明図、図3は加速モードの説明図、図4は減速モードの説明図、図5はモータのアシスト力によるエンジンの負荷軽減を説明するグラフ、図6はクレーム対応図、図7はメインルーチンのフローチャートの第1分図、図8はメインルーチンのフローチャートの第2分図、図9はメインルーチンのステップS17のサブルーチンのフローチャート、図10はアイドルエンジン停止制御の一例を示すタイムチャートである。
【0013】
図1に示すように、ハイブリッド車両はエンジンEおよびモータMを備えており、エンジンEの駆動力および/またはモータMの駆動力はオートマチックトランスミッションTaを介して駆動輪たる前輪Wf,Wfに伝達される。またハイブリッド車両の減速時に前輪Wf,Wf側からモータM側に駆動力が伝達されると、モータMは発電機として機能して所謂回生制動力を発生し、車体の運動エネルギーを電気エネルギーとして回収する。
【0014】
モータMの駆動および回生の制御は、マイクロコンピュータよりなる電子制御ユニット1に接続されたパワードライブユニット2により行われる。パワードライブユニット2には電気二重層コンデンサよりなる蓄電手段としてのキャパシタ3が接続される。キャパシタ3は、最大電圧が2.5ボルトのセルを12個直列に接続したモジュールを、更に6個直列に接続したもので、その最大電圧は180ボルトである。ハイブリッド車両には各種補機類を駆動するための12ボルトの補助バッテリ4が搭載されており、この補助バッテリ4はキャパシタ3にダウンバータ5を介して接続される。電子制御ユニット1により制御されるダウンバータ5は、キャパシタ3の電圧を12ボルトに降圧して補助バッテリ4を充電する。
【0015】
キャパシタ3の最大電圧は180ボルトであるが、過充電による劣化防止のために実際に使用される最大電圧は170ボルトに抑えられ、またダウンバータ5の作動確保のために実際に使用される最小電圧は80ボルトに抑えられる。
【0016】
電子制御ユニット1は、前記パワードライブユニット2および前記ダウンバータ5に加えて、エンジンEへの燃料供給を制御する燃料供給制御手段6の作動と、キャパシタ3に蓄電された電力により駆動されるスタータモータ7の作動とを制御する。そのために、電子制御ユニット1には、従動輪たる後輪Wr,Wrの回転数に基づいて車速Vを検出する車速センサS1 からの信号と、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転数センサS2 からの信号と、オートマチックトランスミッションTaのシフトポジション(ニュートラルポジション、パーキングポジション、前進走行ポジションおよび後進走行ポジション)を検出するシフトポジションセンサS3 からの信号と、ブレーキペダル8の操作を検出するブレーキスイッチS4 からの信号と、キャパシタ3の残容量を検出するキャパシタ残容量センサS7 からの信号と、補助バッテリ4から持ち出される消費電力を検出する12ボルト系消費電力センサS8 からの信号とが入力される。
【0017】
電子制御ユニット1は減速状態検出手段M1およびエンジン出力制御手段M2(図6参照)を備えており、減速状態検出手段M1は車速センサS1 で検出した車速Vの変化、スロットル開度センサで検出したスロットルバルブの閉動作、吸気負圧センサで検出した吸気負圧等に基づいて車両が減速燃料カット状態にあることを検出し、またエンジン出力制御手段M2は燃料供給制御手段6によりエンジンEへの燃料供給を遮断してエンジンEを停止させる。
【0018】
次に、各走行モードにおけるエンジンEおよびモータMの制御の概略を説明する。
▲1▼クルーズ/アイドルモード
図2に示すように、車両のクルーズ走行時あるいはエンジンEのアイドル運転時には、モータMはエンジンEにより駆動される発電機として機能する。12ボルトの補助バッテリ4から持ち出される消費電力をダウンバータ5の上流の電力から推定し、前記12ボルト系消費電力を補充し得る電力をモータMで発電して補助バッテリ4側に供給する。
▲2▼加速モード
図3に示すように、車両の加速走行時には、キャパシタ3から持ち出される電力でモータMを駆動してエンジンEの出力をアシストするとともに、補助バッテリ4から持ち出される12ボルト系消費電力を補充する。モータMが発生するアシスト量は、キャパシタ3の残容量、シフトポジション、エンジン回転数、スロットル開度、吸気負圧等に基づいてマップ検索により決定される。
▲3▼減速モード
図4に示すように、車両の減速走行時には、駆動輪である前輪Wf,WfからモータMに逆伝達される駆動力で回生制動を行うとともに、モータMが発電した回生電力でキャパシタ3を充電し、かつ補助バッテリ4から持ち出される12ボルト系消費電力を補充する。モータMが発生する回生制動量はシフトポジション、エンジン回転数および吸気負圧に基づいてマップ検索により決定される。
【0019】
図5(A)は車両が10・15モードで走行する際の車速V(細線参照)およびモータMの駆動/回生量(太線参照)を示すものである。車両の加速走行時にはモータMが駆動力を発生してエンジンEの負荷を軽減することにより燃料消費量を節減することができ、また車両の減速走行時にはモータMが回生制動力を発生し、本来は機械的制動により失われる運動エネルギーを電気エネルギーとして効果的に回収することができる。
【0020】
図5(B)はエンジンEの負荷に対応する吸気負圧を示すもので、太線はモータMによるアシストを行った場合のものであり、細線はモータMによるアシストを行わない場合のものである。全般的に太線は細線よりも下方に位置しており、モータMのアシスト力がエンジンEの負荷軽減に寄与していることが分かる。
【0021】
ところで、一般の車両は減速時に燃料カットを行い、エンジン回転数がアイドル回転数まで低下すると、エンジンEが停止しないように燃料カットを中止してアイドル運転を維持し得る量の燃料の供給を再開するようになっている。しかしながら本実施例では、所定の運転条件が成立したときに燃料カットに続く燃料供給の復帰を行わずにエンジンEを停止させ、前記所定の運転条件が成立しなくなったときに燃料供給の復帰を行ってエンジンEを再始動することにより、アイドル運転時にエンジンEを極力停止させて更なる燃料消費量の節減を図るようになっている。
【0022】
次に、クレーム対応図である図6に基づいて、本実施例のアイドルエンジン停止制御装置の構成を説明する。
【0023】
キャパシタ3はスタータモータ7を含む各種補機類よりなる電気負荷に給電するとともに、エンジンEにより駆動されて発電機として機能するモータMにより充電される。キャパシタ3の残容量はキャパシタ残容量センサS7 により検出され、キャパシタ3から電気負荷に持ち出される消費電力は12ボルト系消費電力センサS8 により検出される。
【0024】
電子制御ユニット1は、キャパシタ残容量センサS7 で検出したキャパシタ3の残容量と、12ボルト系消費電力センサS8 で検出した消費電力とに基づいて、エンジンEを停止させてもキャパシタ3の電力でスタータモータ7を作動させてエンジンEを再始動できるか否かを判断する。キャパシタ3の電力に余裕がある場合には、燃料供給制御手段6が燃料カットからの燃料供給の再開を禁止してエンジンを停止させることにより燃料消費量を節減する。またキャパシタ3の電力に余裕がない場合には、燃料供給制御手段6が燃料カットからの燃料供給を再開し、エンジンEを停止させずにアイドル運転を維持する。このとき既にエンジンEが停止していれば、スタータモータ7を作動させてエンジンEを始動することにより、キャパシタ3の電力不足でエンジンEが始動不能になるのを回避する。
【0025】
次に、図7および図8のフローチャートに基づいて、図1に示す車両のアイドルエンジン停止制御の具体的内容を説明する。
【0026】
先ず、ステップS1でスタータスイッチがOFFしているとき、即ちドライバーによるエンジン始動操作が行われていないとき、ステップS2でスタータスイッチOFF→ON判定フラグF FCMGSTの状態を判別する。イグニッションスイッチをONしたときのスタータスイッチOFF→ON判定フラグF FCMGSTの初期値は「0」であり、その後にステップS1でドライバーによるエンジン始動操作が行われてスタータスイッチがONしたときに、ステップS15でスタータスイッチOFF→ON判定フラグF FCMGSTは「1」にセットされ、イグニッションスイッチをOFFするまで「1」にセットした状態に維持される。
【0027】
従って、ドライバーがイグニッションスイッチをONしてからスタータスイッチをONするまでの間、ステップS2の答えは「0」になってステップS13に移行するため、後述するステップS12でのエンジン始動は実行されることはない。つまり、この車両は後述するようにアイドル運転時のエンジン停止と、それに続くエンジン始動とがドライバーによるスタータスイッチの操作に関わらず行われるが、最初にドライバーがスタータスイッチをONして車両を走行させる意思を示さない限り、エンジンEが自動的に始動されることはなく、これにより無駄なエンジン始動を回避して燃料消費量を節減することができる。
【0028】
而して、ステップS1でドライバーがスタータスイッチをONすると、ステップS15でスタータスイッチOFF→ON判定フラグF FCMGSTが「1」にセットされ、ステップS16で後述する後進走行ポジション判定ディレータイマーtmSFTRがセットされた後に、ステップS11に移行する。ステップS11では、エンジン回転数センサS2 で検出したエンジン回転数Neがエンジンストール判定回転数NCRと比較され、Ne<NCRであってエンジンEが停止状態にあれば、ステップS12でスタータモータ7が自動的に作動してエンジンEを始動する。その結果、エンジンEが始動してNe≧NCRになると、前記ステップS12におけるエンジン始動をパスしてステップS13に移行する。
【0029】
続いて、ステップS13でアイドルエンジン停止制御実行フラグF FCMGを「0」にセットする。アイドルエンジン停止制御実行フラグF FCMGは、アイドル運転時にエンジンEを停止させるか否かを識別するためのもので、それが「0」にセットされた状態では、燃料カットに続く燃料供給の再開が実行されてエンジンEがアイドル運転状態に維持されるが、それが「1」にセットされた状態では、エンジン出力制御手段M2の指令により燃料カットに続く燃料供給の再開が禁止されて(あるいはアイドル運転が維持不能な量の燃料だけが供給されて)アイドル運転を行わずにエンジンEが停止させられる。尚、アイドルエンジン停止制御実行フラグF FCMGは、後から詳述する所定の条件が成立したときに、ステップS18で「1」にセットされる。続くステップS14で、後述する車速判定フラグF FCMGVが「0」にセットされる。
【0030】
さて、ステップS1でドライバーがスタータスイッチをONしてエンジンEを始動した後にスタータスイッチをOFFすると、ステップS2では既にスタータスイッチOFF→ON判定フラグF FCMGSTが「1」にセットされているために、ステップS3に移行する。ステップS3で、シフトポジションセンサS3 により検出したシフトポジションが後進走行ポジションでなければ、ステップS4で前記後進走行ポジション判定ディレータイマーtmSFTRをセットし、またステップS3でシフトポジションが後進走行ポジションであれば、ステップS5で所定時間(例えば、0.5秒)が経過して後進走行ポジション判定ディレータイマーtmSFTRがタイムアップしているか否かを判定する。その結果、ステップS5で後進走行ポジション判定ディレータイマーtmSFTRがタイムアップしていなければステップS1に復帰し、タイムアップしていればステップS11に移行する。
【0031】
その意味するところは以下の通りである。本実施例の車両は、ブレーキペダル8が踏まれてアイドルエンジン停止制御が実行されているときに、ブレーキペダル8から足を離すと前記アイドルエンジン停止制御が中止されてエンジンEが自動的に再始動されるが、オートマチックトランスミッションTaを搭載した本車両が、車庫入れ等を行うべくブレーキペダル8のON/OFF操作を繰り返してクリープ走行しながら後進する場合、仮にブレーキペダル8をON/OFFする度にエンジンEが停止および再始動を繰り返すとすると、スムーズな後進クリープ走行が難しくなる問題がある。また車庫入れ等を行う際に前進走行から後進走行に切り換えるべくブレーキペダル8を踏むとアイドルエンジン停止制御によりエンジンEが停止するが、仮に後進走行ポジションにシフトチェンジしてもブレーキペダル8から足を離さない限りエンジンEが再始動されないとすると、微妙な後進クリープ走行がスムーズに行われなくなる問題がある。
【0032】
しかしながら、本実施例ではステップS3でシフトポジションが後進走行ポジションにあるときにステップS11,S12に移行し、そのときエンジンEが停止していれば速やかに再始動を行い、かつステップS13でアイドルエンジン停止制御実行フラグF FCMGを「0」にセットしてアイドルエンジン停止制御を中止するので、エンジンEをアイドル運転状態に維持して上記各問題を解決することができる。しかもシフトポジションが後進走行ポジションにある時間が、後進走行ポジション判定ディレータイマーtmSFTRにより計時される0.5秒以上にならないと上記制御が実行されないので、セレクトレバーを操作する過程で瞬間的に後進走行ポジションが確立された場合に不必要な制御が行われるのを回避することができる。
【0033】
続いて、ステップS6で前記車速判定フラグF FCMGVの状態を判別する。車速判定フラグF FCMGVは、車両が発進した直後には「0」にセットされており、次のステップS7において、車速センサS1 で検出した車速Vが所定車速(例えば、15km/h)以上になると、ステップS8で車速判定フラグF FCMGVが「1」にセットされる。従って、ステップS7で車速Vが15km/h以上にならない限り、必ずステップS13に移行してアイドルエンジン停止制御実行フラグF FCMGが「0」にセットされ、アイドルエンジン停止制御が中止されるので、アイドルエンジン停止制御が実行されることはない。
【0034】
その意味するところは以下の通りである。車庫入れ時や渋滞時に車両がブレーキペダル8をON/OFFさせながら極低速でクリープ走行するような場合にアイドルエンジン停止制御の実行を許容すると、ブレーキペダル8のON/OFFに伴ってエンジンEの停止および再始動が繰り返し行われてしまい、その結果スムーズな走行ができなくなる可能性がある。しかしながら、車速Vが15km/h未満のときにアイドルエンジン停止制御の実行を禁止することにより、上記問題を解決することができる。
【0035】
続くステップS19で、減速状態検出手段M1により車両が減速状態にあることが検出されるとステップS9に移行し、ステップS9でシフトポジションがニュートラルポジションまたはパーキングポジションにある場合、あるいは前記ステップS9でシフトポジションが前進走行ポジションにあっても、ステップS10でブレーキペダル8が踏まれてブレーキスイッチS4 がONしている場合には、ステップS17に移行してキャパシタ残容量判定フラグF FCMGCAPの状態を判定する。
【0036】
キャパシタ残容量判定フラグF FCMGCAPは、キャパシタ3に蓄電された電力の残容量が停止したエンジンEを再始動するのに充分であるか否かを識別するもので、ステップS17でキャパシタ残容量判定フラグF FCMGCAPが「1」にセットされていれば、キャパシタ3の残容量がエンジンEを再始動するのに充分であると判定し、ステップS18に移行してアイドルエンジン停止制御実行フラグF FCMGが「1」にセットされる。その結果、エンジン出力制御手段M2からの指令に基づいて燃料供給制御手段6が燃料カットに続く燃料供給の再開を禁止することにより、エンジン回転数Neがアイドル回転数まで低下したときにエンジンEが停止させられる。一方、ステップS17でキャパシタ残容量判定フラグF FCMGCAPが「0」にセットされていれば、キャパシタ3の残容量がエンジンEを再始動するのに充分な余裕がないと判定し、ステップS13においてアイドルエンジン停止制御実行フラグF FCMGが「0」にセットされる。その結果、燃料供給制御手段6が燃料カットに続く燃料供給を通常通り再開することにより、エンジン回転数Neがアイドル回転数まで低下したときにアイドル運転が許容される。
【0037】
以上のように、シフトポジションがニュートラルポジションまたはパーキングポジションにあるとき、あるいはシフトポジションが前進走行ポジションにあってもブレーキペダル8が踏まれている制動中に、エンジンEをアイドル運転させずに停止させるので、エンジンEの不要なアイドル運転を最小限に抑えて燃料消費量を最大限に節減することができる。但し、前述したように、シフトポジションが後進走行ポジションにある場合と、車速Vが15km/h未満の場合と、キャパシタ3の残容量がエンジンEを再始動するのに充分な余裕がない場合とには、アイドルエンジン停止制御の実行が禁止される。
【0038】
図10はアイドルエンジン停止制御の一例を示すタイムチャートである。
【0039】
車両のクルーズ走行中の時刻t1 にドライバーがブレーキペダル8を踏んでブレーキスイッチS4 がONすると、アイドルエンジン停止制御実行フラグF FCMGが「1」にセットされると同時に、燃料供給制御手段6による燃料カットが実行され、車速Vが次第に減少する。時刻t2 おいてエンジン回転数Neがアイドル回転数まで低下しても、アイドルエンジン停止制御実行フラグF FCMGが「1」にセットされているために燃料供給制御手段6は燃料供給を再開せず、その結果エンジンEはアイドル運転を行うことなく停止する。時刻t3 にドライバーがブレーキペダル8から足を離してブレーキスイッチS4 がOFFすると、アイドルエンジン停止制御実行フラグF FCMGが「0」にセットされると同時に、燃料供給制御手段6による燃料カットが終了して燃料供給が再開され、エンジンEが始動して車両は再び走行可能になる。
【0040】
次に、図9のフローチャートを参照しながら、キャパシタ残容量判定フラグF FCMGCAPのセット(図7のフローチャートのステップS17参照)について説明する。
【0041】
先ずステップS61で、エンジン回転数センサS2 で検出したエンジン回転数Neをエンジンストール判定回転数NCRと比較し、Ne≧NCRであってエンジンEが運転状態にあれば、ステップS62で、キャパシタ残容量センサS7 で検出したキャパシタ3の残容量QCAPからエンジンEの始動に必要なキャパシタ3の容量QCAPIDLを減算することにより、キャパシタ3の残容量の余裕分QCAPABLを算出する。そしてステップS63で12ボルト系消費電力積算値DVPSUMをゼロにセットする。
【0042】
一方、前記テップS61でエンジンEが停止状態にあれば、ステップS64で、12ボルト系消費電力センサS8 で検出した12ボルト系電力消費量瞬時値DVP(つまり補助バッテリ4から持ち出される電力の瞬時値)を、12ボルト系消費電力積算値DVPSUMの前回値DVPSUM(n−1)に加算することにより、12ボルト系消費電力積算値DVPSUMの今回値DVPSUM(n)を算出する。そしてステップS65で、前記ステップS64で算出した12ボルト系消費電力積算値DVPSUM(n)に単位変換係数KDVPを乗算することにより、12ボルト系消費電力積算値換算結果QDVPを算出する。
【0043】
続くステップS66で、前記ステップS62で算出したキャパシタ3の残容量の余裕分QCAPABLと、前記ステップS65で算出した12ボルト系消費電力積算値換算結果QDVPとを比較する。エンジンEが停止するとキャパシタ3に対する充電は行われなくなり、かつ12ボルト系の消費電力(つまり12ボルト系消費電力積算値換算結果QDVP)はキャパシタ3から持ち出されるため、キャパシタ3の残容量QCAPは次第に減少する。
【0044】
而して、ステップS66で12ボルト系消費電力積算値換算結果QDVPがキャパシタ3の残容量の余裕分QCAPABL未満であれば、即ち、キャパシタ3の残容量QCAPがエンジンEの始動に必要なキャパシタ3の容量QCAPIDLを越えていれば、キャパシタ3の電力でエンジンEが始動可能であると判断し、ステップS67でキャパシタ残容量判定フラグF FCMGCAPを「1」にセットしてアイドルエンジン停止制御の実行を許可する。一方、ステップS66で12ボルト系消費電力積算値換算結果QDVPがキャパシタ3の残容量の余裕分QCAPABL以上であれば、即ち、キャパシタ3の残容量QCAPがエンジンEの始動に必要なキャパシタ3の容量QCAPIDL以下になれば、キャパシタ3の電力でエンジンEが始動不能になる可能性があると判断し、ステップS68でキャパシタ残容量判定フラグF FCMGCAPを「0」にセットしてアイドルエンジン停止制御の実行を禁止する。
【0045】
このように、スタータモータ7を駆動するキャパシタ3の残容量QCAPを監視しながらアイドルエンジン停止制御の実行の許可および禁止を判定するので、キャパシタ3の残容量QCAPが不足してエンジンEが始動不能になるのを確実に回避しつつ、アイドルエンジン停止制御を最大限に実行させて燃料消費量を節減することができる。
【0046】
図11〜図14は本発明の第2実施例を示すもので、図11はマニュアルトランスミッションを備えたハイブリッド車両の全体構成図、図12はメインルーチンのフローチャートの第1分図、図13はメインルーチンのフローチャートの第2分図、図14はアイドルエンジン停止制御の一例を示すタイムチャートである。
【0047】
図1に示す第1実施例のハイブリッド車両はオートマチックトランスミッションTaを備えているのに対し、図11に示す第2実施例のハイブリッド車両はマニュアルトランスミッションTmを備えている。また第2実施例のハイブリッド車両の電子制御ユニット1には、クラッチペダル9の操作を検出するクラッチスイッチS5 からの信号と、スロットルバルブ10の開度を検出するスロットル開度センサS6 からの信号とが入力される。上記した以外の構成は第1実施例と同様である。
【0048】
次に、図12および図13のフローチャートに基づいて、第2実施例のアイドルエンジン停止制御の具体的内容を説明する。
【0049】
先ず、ステップS21でスタータスイッチがOFFしているとき、即ちドライバーによるエンジン始動操作が行われていないとき、ステップS22でスタータスイッチOFF→ON判定フラグF FCMGSTの状態を判別する。イグニッションスイッチをONしたときのスタータスイッチOFF→ON判定フラグF FCMGSTの初期値は「0」であり、その後にステップS21でドライバーによるエンジン始動操作が行われてスタータスイッチがONしたときに、ステップS34でスタータスイッチOFF→ON判定フラグF FCMGSTは「1」にセットされ、イグニッションスイッチをOFFするまで「1」にセットした状態に維持される。
【0050】
従って、ドライバーがイグニッションスイッチをONしてからスタータスイッチをONするまでの間、ステップS22の答えは「0」になってステップS23を経てステップS33に移行するため、後述するステップS31でのエンジン始動は実行されることはない。つまり、この車両は後述するようにアイドル運転時のエンジン停止と、それに続くエンジン始動とがドライバーによるスタータスイッチの操作に関わらず行われるが、最初にドライバーがスタータスイッチをONして車両を走行させる意思を示さない限り、エンジンEが自動的に始動されることはなく、これにより無駄なエンジン始動を回避して燃料消費量を節減することができる。
【0051】
而して、ステップS21でドライバーがスタータスイッチをONすると、ステップS34でスタータスイッチOFF→ON判定フラグF FCMGSTが「1」にセットされ、ステップS35で後述する車速判定フラグF FCMGVが「0」にセットされた後に、ステップS30に移行する。ステップS30では、エンジン回転数センサS2 で検出したエンジン回転数Neがエンジンストール判定回転数NCRと比較され、Ne<NCRであってエンジンEが停止状態にあれば、ステップS31でスタータモータ7が自動的に作動してエンジンEを始動する。その結果、エンジンEが始動してNe≧NCRになると、前記ステップS31におけるエンジン始動をパスしてステップS33に移行する。
【0052】
続いて、ステップS33でアイドルエンジン停止制御実行フラグF FCMGを「0」にセットする。アイドルエンジン停止制御実行フラグF FCMGは、アイドル運転時にエンジンEを停止させるか否かを識別するためのもので、それが「0」にセットされた状態では、燃料カットに続く燃料供給の再開が実行されてエンジンEがアイドル運転状態に維持されるが、それが「1」にセットされた状態では、燃料カットに続く燃料供給の再開が禁止されてアイドル運転を行わずにエンジンEが停止させられる。尚、アイドルエンジン停止制御実行フラグF FCMGは、後から詳述する所定の条件が成立したときに、ステップS42で「1」にセットされる。
【0053】
さて、ステップS21でドライバーがスタータスイッチをONしてエンジンEを始動した後にスタータスイッチをOFFすると、ステップS22では既にスタータスイッチOFF→ON判定フラグF FCMGSTが「1」にセットされているために、ステップS24に移行して前記車速判定フラグF FCMGVの状態を判別する。車速判定フラグF FCMGVは、車両が発進した直後には「0」にセットされており、次のステップS25において、車速センサS1 で検出した車速Vが所定車速(例えば、15km/h)以上になると、ステップS26で車速判定フラグF FCMGVが「1」にセットされる。従って、ステップS25で車速Vが15km/h以上にならない限り、必ずステップS33に移行してアイドルエンジン停止制御実行フラグF FCMGが「0」にセットされ、アイドルエンジン停止制御が中止されるので、アイドルエンジン停止制御が実行されることはない。
【0054】
その意味するところは以下の通りである。渋滞時等に車両が低速走行および停止を短い時間間隔で繰り返すとき、クラッチペダル9を踏んだ状態でシフトレバーをニュートラルポジションおよび前進走行ポジション間で操作する度に、エンジンEの停止および再始動が繰り返し行われてしまうと仮定すると、スムーズな走行ができなくなる可能性がある。しかしながら、車速Vが15km/h未満のときにアイドルエンジン停止制御の実行を禁止することにより、上記問題を解決することができる。
【0055】
続くステップS43で、減速状態検出手段M1により車両が減速状態にあることが検出されるとステップS27に移行し、ステップS27でクラッチペダル9が踏まれておらずクラッチスイッチS5 がOFFしている場合、即ちクラッチが接続状態にある場合には、アイドルエンジン停止制御を実行すべくステップS37に移行する。また前記ステップS27でクラッチペダル9が踏まれてクラッチスイッチS5 がONしており(クラッチ断状態)、且つステップS28でシフトポジションセンサS3 により検出したシフトポジションがニュートラルポジションにある場合にはステップS36に移行し、そこでスロットル開度センサS6 で検出したスロットル開度THがスロットル全閉開度THIDLE未満であれば、アイドルエンジン停止制御を実行すべくステップS37に移行する。
【0056】
一方、前記ステップS27でクラッチスイッチS5 がONしていてクラッチ断状態にあっても、ステップS28でシフトポジションがインギア状態(前進走行ポジションあるいは後進走行ポジション)であれば、アイドルエンジン停止制御を実行することなくステップS29に移行し、後述するエンジン再始動ディレータイマーtmFCMGをセットする。また前記ステップS27でクラッチスイッチS5 がONしていてクラッチ断状態にあり、且つステップS28でシフトポジションがニュートラルポジションにあり、更にステップS36でスロットル開度THがスロットル全閉開度THIDLE以上であれば、やはりアイドルエンジン停止制御を実行することなくステップS29に移行する。
【0057】
その意味するところは以下の通りである。クラッチスイッチS5 がOFFしているクラッチ接状態は、車両が停止中であれば信号待ち等の状態であるため、アイドル運転を行わずにエンジンEを停止させることにより、エンジンEの停止頻度を最大限に増加させて燃料消費量の節減を図ることができる。またクラッチスイッチS5 がONしているクラッチ断状態でもシフトポジションがニュートラルであれば、やはりドライバーは車両を走行させる意思を持たないと判断し、前述と同様にしてエンジンEを停止させて燃料消費量の節減を図ることができる。
【0058】
但し、前記ステップS36でスロットル開度THがスロットル全閉開度THIDLE以上であれば、即ちドライバーがアクセルペダルを踏み込んでいれば、上述したアイドルエンジン停止制御は実行されない。なぜならば、マニュアルトランスミッションTmを備えた車両でシフトダウンを行うとき、シフトダウン後のクラッチの締結をスムーズに行うために、クラッチペダル9を踏み込んだ状態でアクセルペダルを一時的に踏み込んでエンジン回転数Neを増加させることがある。このような場合、アイドルエンジン停止制御が実行されているためにアクセルペダルを踏み込んでもエンジン回転数Neが増加しないと、シフトダウン操作をスムーズに行えなくなる可能性がある。しかしながら、本実施例ではアクセルペダルを踏み込むとアイドルエンジン停止制御が中止されるため、アクセルペダルを踏み込むことによりエンジン回転数Neを増加させてシフトダウン操作をスムーズに行うことができる。
【0059】
また、アイドルエンジン停止制御が実行されている状態で停止している車両を発進させるとき、クラッチペダル9を踏んでシフトレバーをインギアするとエンジンEが自動的に始動するが、その操作に先立ってアクセルペダルを踏むことによりエンジンEを始動することができるので、インギアの前にエンジンEを始動して車両の発進をスムーズに行うことができる。
【0060】
前記ステップS27でクラッチスイッチ9がOFFした場合、あるいは前記ステップS36でスロットル開度THがスロットル全閉開度THIDLE未満である場合、アイドルエンジン停止制御を実行する前に、ステップS37でキャパシタ残容量判定フラグF FCMGCAPの状態を判定する。
【0061】
キャパシタ残容量判定フラグF FCMGCAPは、キャパシタ3に蓄電された電力の残容量が停止したエンジンEを再始動するのに充分であるか否かを識別するもので、ステップS37でキャパシタ残容量判定フラグF FCMGCAPが「1」にセットされていれば、キャパシタ3の残容量がエンジンEを再始動するのに充分であると判定し、ステップS41で後述するエンジン再始動ディレータイマーtmFCMGをセットした後に、ステップS42でアイドルエンジン停止制御実行フラグF FCMGを「1」にセットする。尚、キャパシタ残容量判定フラグF FCMGCAPのセットは、第1実施例の図9で説明したものと同じであるため、その重複する説明は省略する。
【0062】
その結果、燃料供給制御手段6が燃料カットに続く燃料供給の再開を禁止することにより、エンジン回転数Neがアイドル回転数まで低下したときにエンジンEが停止させられる。一方、ステップS37でキャパシタ残容量判定フラグF FCMGCAPが「0」にセットされていれば、キャパシタ3の残容量がエンジンEを再始動するのに充分な余裕がないと判定し、ステップS33においてアイドルエンジン停止制御実行フラグF FCMGが「0」にセットされる。その結果、燃料供給制御手段6が燃料カットに続く燃料供給を通常通り再開することにより、エンジン回転数Neがアイドル回転数まで低下したときにアイドル運転が許容される。
【0063】
以上のように、クラッチスイッチS5 がOFF状態(クラッチ接状態)にあるときと、クラッチスイッチS5 がON状態(クラッチ断状態)にあり、且つシフトポジションがニュートラル状態にあるときとに、エンジンEをアイドル運転させずに停止させるので、エンジンEの不要なアイドル運転を最小限に抑えて燃料消費量を最大限に節減することができる。但し、前述したように、車速Vが15km/h未満の場合と、アクセルペダルが踏み込まれた場合と、キャパシタ3の残容量がエンジンEを再始動するのに充分な余裕がない場合とには、アイドルエンジン停止制御の実行が禁止される。
【0064】
ところで、前記ステップS37でキャパシタ3の残容量がエンジンEを再始動するのに充分な余裕がなく、且つそのときにステップS30でエンジンEが停止状態にあれば、ステップS31でスタータモータ7が駆動されて、エンジンEが実際に再始動不能になる前に再始動される。しかしながら、エンジンEを再始動する際にクラッチが接続状態にあり、且つシフトポジションがインギアの状態にあると、スタータモータ7に大きな負荷が加わる問題がある。
【0065】
そこで、ステップS38でシフトポジションがニュートラルであるかインギア状態あるかを判別し、インギア状態にあればステップS40でエンジン再始動ディレータイマーtmFCMGをセットした後にステップS33に移行する。これにより、ステップS31におけるインギア状態でのエンジンEの再始動を回避し、スタータモータ7に大きな負荷が加わるのを防止することができる。また前記ステップS38でシフトポジションがニュートラルであっても、ステップS39で、前記エンジン再始動ディレータイマーtmFCMGで計時される所定時間(例えば、2秒)が経過するまで前記ニュートラル状態が継続した場合にのみ、ステップS31におけるエンジンEの再始動が許容される。これにより、シフトポジションが確実にニュートラルである場合だけにエンジンEの再始動を行い、スタータモータ7に過負荷が作用するのを防止することができる。
【0066】
図14はアイドルエンジン停止制御の一例を示すタイムチャートである。
【0067】
車両のクルーズ走行中の時刻t1 にドライバーがアクセルペダルを離してブレーキペダルを踏むと、燃料供給制御手段6による燃料カットが実行され、車速Vが次第に減少する。時刻t2 おいてエンジン回転数Neがアイドル回転数に近付いたとき、ドライバーがクラッチペダル9を踏んでシフトポジションをニュートラルにすると、アイドルエンジン停止制御実行フラグF FCMGが既に「1」にセットされていて燃料カットからの燃料供給が再開されないために、エンジンEはアイドル運転を行うことなく停止する。その後、時刻t3 においてドライバーが車両を発進させるべくクラッチペダル9を踏んでシフトポジションをインギヤ状態にすると、アイドルエンジン停止制御実行フラグF FCMGが「0」にセットされると同時に、燃料供給制御手段6による燃料カットが終了して燃料供給が再開され、エンジンEが始動する。而して、時刻t4 においてクラッチを接続すると車両は発進することができる。
【0068】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0069】
例えば、実施例ではエンジンEおよびモータMを走行用駆動源とするバイブリッド車両を例示したが、本発明はエンジンEだけを走行用駆動源とする車両に対しても適用することができる。
【0070】
また第1実施例のオートマチックトランスミッションTaは有段式のものに限定されず、無段式のもの(CVT)であっても良い。
【0071】
また実施例では燃料カットに続く燃料供給の復帰を行わずにエンジンEを停止させているが、目標エンジン回転数をアイドル回転数よりも低い回転数に設定してエンジンEを停止させることもでき、これら燃料供給量の制御に加えて点火制御を併用することもできる。
【0072】
またエンジンEを始動するための特別のスタータモータ7を設けることなく、走行用のモータMをスタータモータとして利用することが可能である。更に、本発明のエンジン始動手段はスタータモータ7やモータMに限定されず、走行中の車両の運動エネルギーを用いてエンジンEを始動する、所謂「押し掛け」のような場合を含むものとする。例えば、図7のフローチャートのステップS7で車速Vが15km/h未満のときに、図8のフローチャートのステップS12でエンジンEを始動する場合がこれに相当する。
【0073】
またエンジン始動用電源はキャパシタ3に限定されず、充電可能なバッテリであっても良い。
【0074】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載された発明によれば、車両減速時のエンジンへの燃料供給の遮断後において、エンジン始動用電源の残容量がエンジン始動手段を作動させてエンジンを始動し得る所定容量以上であれば、エンジンを停止させても再始動が可能であると判断し、エンジンを自動停止させて燃料消費量を節減することができ、一方、エンジンの運転時にエンジン始動用電源の残容量が前記所定容量未満であれば、エンジンを停止させると再始動ができなくなる可能性があると判断し、エンジンの駆動を継続することができる。
【0075】
一方、エンジンの自動停止後において、エンジンが自動停止したときのエンジン始動用電源の残容量から前記所定容量を減算して偏差を算出するとともに、エンジンが自動停止してからの消費電力の積算値を算出し、その結果前記偏差が前記積算値よりも大きければ未だエンジンの再始動が可能であると判断し、エンジンを停止状態に維持して燃料消費量を節減することができる。また前記偏差が前記積算値以下であれば、早めにエンジンを始動しないと再始動ができなくなる可能性があると判断し、エンジン始動手段を作動させてエンジンを始動することができる。
【0076】
このように、エンジン始動用電源がエンジンを始動する余力を残しているか否かを監視しながらエンジンの停止および始動を行うことにより、エンジンの停止時間を可及的に延長して燃料消費量を削減しながら、エンジンが始動不能に陥るのを確実に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オートマチックトランスミッションを備えたハイブリッド車両の全体構成図
【図2】クルーズ/アイドルモードの説明図
【図3】加速モードの説明図
【図4】減速モードの説明図
【図5】モータのアシスト力によるエンジンの負荷軽減を説明するグラフ
【図6】クレーム対応図
【図7】メインルーチンのフローチャートの第1分図
【図8】メインルーチンのフローチャートの第2分図
【図9】メインルーチンのステップS17のサブルーチンのフローチャート
【図10】アイドルエンジン停止制御の一例を示すタイムチャート
【図11】マニュアルトランスミッションを備えたハイブリッド車両の全体構成図
【図12】メインルーチンのフローチャートの第1分図
【図13】メインルーチンのフローチャートの第2分図
【図14】アイドルエンジン停止制御の一例を示すタイムチャート
【符号の説明】
DVP 12ボルト系電力消費量瞬時値(消費電力)
E エンジン
M モータ(発電機)
QCAP キャパシタの残容量(エンジン始動用電源の残容量)
QCAPIDL エンジンの始動に必要なキャパシタの容量(所定容量)
QCAPABL キャパシタの残容量の余裕分(偏差)
QDVP 消費電力の積算値
S7 キャパシタ残容量センサ(始動用電源残容量検出手段)
S8 12ボルト系消費電力センサ(消費電力検出手段)
M1 減速状態検出手段
M2 エンジン出力制御手段
3 キャパシタ(エンジン始動用電源)
6 燃料供給制御手段
7 スタータモータ(エンジン始動手段)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an automatic engine stop / start control device for a vehicle, which saves fuel consumption by stopping an engine when a predetermined condition is satisfied during idle operation.
[0002]
[Prior art]
In a conventional vehicle using an engine as a driving source for driving, once the engine is started, it does not stop unless the driver turns off the ignition switch. For example, the engine continues wasteful idle operation while waiting for a signal and wastes fuel. There was a problem to do. To avoid this, every time the vehicle stops, the driver should turn off the ignition switch to stop the engine, but this way the driver has to repeatedly start and stop the engine, The operation is extremely troublesome.
[0003]
Therefore, in a commercial vehicle equipped with a manual transmission, the engine is automatically stopped 1 to 2 seconds after the vehicle stops, and when the depression of the clutch pedal is detected from this state, the engine is automatically restarted. Thus, it is known to reduce fuel consumption.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, since the engine starting power supply is used not only for supplying power to the starter motor but also for supplying auxiliary equipment, if the capacity of the engine starting power supply decreases due to power supply to the auxiliary equipment while the engine is stopped, the vehicle starts. Sometimes the starter motor becomes inoperable and the engine cannot be restarted.
[0005]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object thereof is to ensure that the engine can be restarted while extending the engine engine stop time as much as possible to reduce fuel consumption. And
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the invention described in
[0007]
According to the above configuration, after the fuel supply to the engine at the time of deceleration of the vehicle is cut off , the engine is stopped if the remaining capacity of the engine starting power source is greater than a predetermined capacity that can start the engine by operating the engine starting means. It can be determined that the engine can be restarted, and the engine can be automatically stopped to reduce fuel consumption . On the other hand, if the remaining capacity of the engine starting power source is less than the predetermined capacity, the engine is stopped. If this is done, it may be determined that the engine cannot be restarted, and the engine can continue to be driven.
[0008]
On the other hand, after the engine is automatically stopped, the deviation is calculated by subtracting the predetermined capacity from the remaining capacity of the engine starting power source when the engine is automatically stopped, and the integrated value of power consumption after the engine is automatically stopped As a result, if the deviation is larger than the integrated value, it is determined that the engine can still be restarted, and the engine can be kept stopped to save fuel consumption. If the deviation is less than or equal to the integrated value, it can be determined that the engine cannot be restarted unless the engine is started early, and the engine can be started by operating the engine starting means.
[0009]
In this way, by stopping and starting the engine while monitoring whether or not the engine starting power source has sufficient power to start the engine, the engine stop time is extended as much as possible to reduce the fuel consumption. While reducing, it is possible to reliably avoid the engine from being unable to start.
[0010]
Here, the engine starting power source corresponds to the
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described based on examples of the present invention shown in the accompanying drawings.
[0012]
1 to 10 show a first embodiment of the present invention. FIG. 1 is an overall configuration diagram of a hybrid vehicle having an automatic transmission, FIG. 2 is an explanatory diagram of a cruise / idle mode, and FIG. 3 is an acceleration mode. FIG. 4 is an explanatory diagram of the deceleration mode, FIG. 5 is a graph for explaining engine load reduction by the assist force of the motor, FIG. 6 is a claim correspondence diagram, and FIG. 7 is a first part of a flowchart of the main routine, FIG. 8 is a second part of the flowchart of the main routine, FIG. 9 is a flowchart of the subroutine of step S17 of the main routine, and FIG. 10 is a time chart showing an example of idle engine stop control.
[0013]
As shown in FIG. 1, the hybrid vehicle includes an engine E and a motor M, and the driving force of the engine E and / or the driving force of the motor M is transmitted to the front wheels Wf and Wf as driving wheels via an automatic transmission Ta. The When the driving force is transmitted from the front wheels Wf, Wf side to the motor M side during deceleration of the hybrid vehicle, the motor M functions as a generator to generate a so-called regenerative braking force, and recovers the kinetic energy of the vehicle body as electric energy. To do.
[0014]
The drive and regeneration of the motor M are controlled by a
[0015]
Although the maximum voltage of the
[0016]
In addition to the
[0017]
The
[0018]
Next, an outline of control of the engine E and the motor M in each travel mode will be described.
(1) Cruise / idle mode As shown in FIG. 2, the motor M functions as a generator driven by the engine E during cruise driving of the vehicle or during idling of the engine E. The power consumption taken out from the 12-volt
(2) Acceleration mode As shown in FIG. 3, the motor M is driven by the electric power taken out from the
(3) Deceleration mode As shown in FIG. 4, when the vehicle is traveling at a reduced speed, regenerative braking is performed with the driving force transmitted back to the motor M from the front wheels Wf, Wf, which are drive wheels, and the regenerative power generated by the motor M To charge the
[0019]
FIG. 5A shows the vehicle speed V (see the thin line) and the driving / regeneration amount of the motor M (see the thick line) when the vehicle travels in the 10.15 mode. During acceleration of the vehicle, the motor M generates driving force to reduce the load of the engine E, thereby reducing fuel consumption. When the vehicle is decelerating, the motor M generates regenerative braking force. Can effectively recover kinetic energy lost by mechanical braking as electrical energy.
[0020]
FIG. 5B shows the intake negative pressure corresponding to the load of the engine E. The thick line is the case where the assist by the motor M is performed, and the thin line is the case where the assist by the motor M is not performed. . In general, the thick line is located below the thin line, and it can be seen that the assist force of the motor M contributes to the load reduction of the engine E.
[0021]
By the way, a general vehicle cuts the fuel when decelerating, and when the engine speed drops to the idle speed, the fuel cut is stopped so that the engine E does not stop and the supply of fuel that can maintain the idling operation is resumed. It is supposed to be. However, in this embodiment, the engine E is stopped without returning the fuel supply following the fuel cut when a predetermined operating condition is satisfied, and the fuel supply is returned when the predetermined operating condition is not satisfied. By going and restarting the engine E, the engine E is stopped as much as possible during idle operation to further reduce fuel consumption.
[0022]
Next, the configuration of the idle engine stop control device of the present embodiment will be described based on FIG.
[0023]
The
[0024]
Even if the engine E is stopped based on the remaining capacity of the
[0025]
Next, specific contents of the idle engine stop control of the vehicle shown in FIG. 1 will be described based on the flowcharts of FIGS. 7 and 8.
[0026]
First, when the starter switch is OFF in step S1, that is, when the engine is not started by the driver, the starter switch OFF → ON determination flag F in step S2. The state of FCMGST is determined. Starter switch OFF → ON judgment flag F when the ignition switch is turned ON The initial value of FCMGST is “0”. After that, when the engine is started by the driver in step S1 and the starter switch is turned on, the starter switch OFF → ON determination flag F in step S15. FCMGST is set to “1” and remains set to “1” until the ignition switch is turned off.
[0027]
Accordingly, since the driver turns on the ignition switch and turns on the starter switch, the answer to step S2 is “0” and the process proceeds to step S13. Therefore, the engine start in step S12 described later is executed. There is nothing. That is, in this vehicle, as described later, the engine stop during idle operation and the subsequent engine start are performed regardless of the operation of the starter switch by the driver, but the driver first turns on the starter switch to run the vehicle. Unless indicated by intention, the engine E is not automatically started, thereby avoiding useless engine start and saving fuel consumption.
[0028]
Thus, when the driver turns on the starter switch in step S1, the starter switch OFF → ON determination flag F in step S15. After FCMGST is set to “1” and a reverse travel position determination delay timer tmSFTR described later is set in step S16, the process proceeds to step S11. In step S11, the comparison engine speed Ne detected by the engine speed sensor S 2 is the engine stall judgment rotation speed NCR, if a Ne <NCR in the engine E is stopped, the
[0029]
Subsequently, in step S13, an idle engine stop control execution flag F Set FCMG to "0". Idle engine stop control execution flag F The FCMG is used to identify whether or not the engine E is to be stopped during idle operation. When it is set to “0”, the fuel supply is resumed following the fuel cut and the engine E is idle. Although it is maintained in the operating state, when it is set to “1”, the restart of the fuel supply following the fuel cut is prohibited by the command of the engine output control means M2 (or the amount of the idle operation cannot be maintained). The engine E is stopped without performing idle operation (only fuel is supplied). The idle engine stop control execution flag F The FCMG is set to “1” in step S18 when a predetermined condition to be described in detail later is satisfied. In subsequent step S14, a vehicle speed determination flag F, which will be described later, is provided. FCMGV is set to “0”.
[0030]
When the starter switch is turned off after the driver turns on the starter switch and starts the engine E in step S1, the starter switch OFF → ON determination flag F is already set in step S2. Since FCMGST is set to “1”, the process proceeds to step S3. In step S3, if the shift position detected by the shift position sensor S 3 is not in the reverse drive position, sets the reverse drive position determination delay timer tmSFTR in step S4, also if the shift position is the reverse drive position in step S3 In step S5, it is determined whether or not the reverse travel position determination delay timer tmSFTR has expired after a predetermined time (for example, 0.5 seconds) has elapsed. As a result, if the reverse travel position determination delay timer tmSFTR is not up in step S5, the process returns to step S1, and if the time is up, the process proceeds to step S11.
[0031]
The meaning is as follows. In the vehicle of this embodiment, when the
[0032]
However, in this embodiment, when the shift position is in the reverse drive position in step S3, the process proceeds to steps S11 and S12. If engine E is stopped at that time, the engine is quickly restarted, and in step S13, the idle engine is started. Stop control execution flag F Since FCMG is set to “0” and the idling engine stop control is stopped, the above-described problems can be solved by maintaining the engine E in the idling operation state. In addition, the above control is not executed unless the time for which the shift position is in the reverse drive position becomes 0.5 seconds or more counted by the reverse drive position determination delay timer tmSFTR. Therefore, the reverse drive is instantaneously executed in the process of operating the select lever. It is possible to avoid unnecessary control when the position is established.
[0033]
Subsequently, in step S6, the vehicle speed determination flag F The state of the FCMGV is determined. Vehicle speed judgment flag F FCMGV, immediately after the vehicle has started moving are set to "0", at the next step S7, the vehicle speed V detected by the vehicle speed sensor S 1 is predetermined vehicle speed (e.g., 15km / h) becomes equal to or larger than, the step S8 With vehicle speed judgment flag F FCMGV is set to “1”. Therefore, unless the vehicle speed V exceeds 15 km / h in step S7, the process always proceeds to step S13 and the idle engine stop control execution flag F Since FCMG is set to “0” and the idle engine stop control is stopped, the idle engine stop control is not executed.
[0034]
The meaning is as follows. If the execution of the idle engine stop control is allowed when the vehicle creeps at extremely low speed while turning on / off the
[0035]
In subsequent step S19, when the deceleration state detecting means M1 detects that the vehicle is in a decelerating state, the process proceeds to step S9. If the shift position is in the neutral position or the parking position in step S9, or the shift is performed in step S9. position even in the forward drive position, when the brake switch S 4 and the
[0036]
Capacitor remaining capacity determination flag F The FCMGCAP identifies whether or not the remaining capacity of the electric power stored in the
[0037]
As described above, when the shift position is in the neutral position or the parking position or during braking in which the
[0038]
FIG. 10 is a time chart showing an example of idle engine stop control.
[0039]
The brake switch S 4 is turned ON, the driver stepped on the
[0040]
Next, referring to the flowchart of FIG. The setting of FCMGCAP (see step S17 in the flowchart of FIG. 7) will be described.
[0041]
First, in step S61, the engine rotational speed Ne detected by the engine speed sensor S 2 as compared to the engine stall judgment rotation speed NCR, a Ne ≧ NCR if the operating state the engine E, in step S62, the capacitor remaining by subtracting the
[0042]
On the other hand, if the engine E is stopped in the step S61, in step S64, 12-volt power sensor S 12-volt power consumption instantaneous value detected in 8 DVP (i.e. instantaneous power taken out of the
[0043]
In subsequent step S66, the remaining capacity QCAPABL of the
[0044]
Thus, if the 12 volt system power consumption integrated value conversion result QDVP is less than the remaining capacity QCAPABL of the
[0045]
As described above, the permission and prohibition of the execution of the idle engine stop control are determined while monitoring the remaining capacity QCAP of the
[0046]
FIGS. 11 to 14 show a second embodiment of the present invention, FIG. 11 is an overall configuration diagram of a hybrid vehicle equipped with a manual transmission, FIG. 12 is a first part of a flowchart of a main routine, and FIG. FIG. 14 is a time chart showing an example of idle engine stop control.
[0047]
The hybrid vehicle of the first embodiment shown in FIG. 1 is provided with an automatic transmission Ta, whereas the hybrid vehicle of the second embodiment shown in FIG. 11 is provided with a manual transmission Tm. Further, the
[0048]
Next, specific contents of the idle engine stop control of the second embodiment will be described based on the flowcharts of FIGS. 12 and 13.
[0049]
First, when the starter switch is OFF in step S21, that is, when the engine is not started by the driver, the starter switch OFF → ON determination flag F in step S22. The state of FCMGST is determined. Starter switch OFF → ON judgment flag F when the ignition switch is turned ON The initial value of FCMGST is “0”. After that, when the engine is started by the driver in step S21 and the starter switch is turned on, the starter switch OFF → ON determination flag F in step S34. FCMGST is set to “1” and remains set to “1” until the ignition switch is turned off.
[0050]
Accordingly, since the driver turns on the ignition switch and turns on the starter switch, the answer to step S22 is “0”, and the process proceeds to step S33 through step S23. Therefore, the engine start in step S31 described later is performed. Is never executed. That is, in this vehicle, as described later, the engine stop during idle operation and the subsequent engine start are performed regardless of the operation of the starter switch by the driver, but the driver first turns on the starter switch to run the vehicle. Unless indicated by intention, the engine E is not automatically started, thereby avoiding useless engine start and saving fuel consumption.
[0051]
Thus, when the driver turns on the starter switch in step S21, the starter switch OFF → ON determination flag F in step S34. FCMGST is set to “1”, and a vehicle speed determination flag F described later in step S35. After the FCMGV is set to “0”, the process proceeds to step S30. In step S30, the comparison engine speed Ne detected by the engine speed sensor S 2 is the engine stall judgment rotation speed NCR, if a Ne <NCR in the engine E is stopped, the
[0052]
Subsequently, in step S33, an idle engine stop control execution flag F Set FCMG to "0". Idle engine stop control execution flag F The FCMG is used to identify whether or not the engine E is to be stopped during idle operation. When it is set to “0”, the fuel supply is resumed following the fuel cut and the engine E is idle. Although the operation state is maintained, when it is set to “1”, the restart of the fuel supply following the fuel cut is prohibited, and the engine E is stopped without performing the idle operation. The idle engine stop control execution flag F The FCMG is set to “1” in step S42 when a predetermined condition to be described in detail later is satisfied.
[0053]
When the starter switch is turned off after the driver turns on the starter switch and starts the engine E in step S21, the starter switch OFF → ON determination flag F is already set in step S22. Since FCMGST is set to "1", the process proceeds to step S24 and the vehicle speed determination flag F The state of the FCMGV is determined. Vehicle speed judgment flag F FCMGV, immediately after the vehicle has started moving are set to "0", at the next step S25, the vehicle speed V detected by the vehicle speed sensor S 1 is predetermined vehicle speed (e.g., 15km / h) becomes equal to or larger than, the step S26 With vehicle speed judgment flag F FCMGV is set to “1”. Therefore, unless the vehicle speed V exceeds 15 km / h in step S25, the process always proceeds to step S33 and the idle engine stop control execution flag F Since FCMG is set to “0” and the idle engine stop control is stopped, the idle engine stop control is not executed.
[0054]
The meaning is as follows. When the vehicle repeats low speed running and stopping at short time intervals during traffic jams, etc., the engine E stops and restarts every time the shift lever is operated between the neutral position and the forward running position with the
[0055]
In subsequent step S43, the vehicle is detected to be in the deceleration state by the reduction state detecting means M1 proceeds to step S27, the clutch switch S 5 not
[0056]
On the other hand, even in the clutch disengaged state the clutch switch S 5 is not ON at step S27, if the shift position is in-gear state (forward drive position or reverse drive position) in step S28, executes the idling engine stop control Without proceeding to step S29, an engine restart delay timer tmFCMG, which will be described later, is set. There also is in a clutch disengaged state the clutch switch S 5 in the step S27 is not turned ON, and there the shift position is in the neutral position at step S28, further throttle opening TH is in the throttle full-closed THIDLE more in step S36 In this case, the process proceeds to step S29 without executing the idle engine stop control.
[0057]
The meaning is as follows. Clutch contact state where the clutch switch S 5 is turned OFF, since the vehicle is in a state of waiting for a signal, such as if stopped, by stopping the engine E without idling, the stop frequency of the engine E It can be maximized to save fuel consumption. Also if the shift position is neutral in the clutch disengaged state where the clutch switch S 5 is turned ON, also the driver determines that no intention to drive the vehicle, fuel consumption by stopping the engine E in the same manner as described above The amount can be saved.
[0058]
However, if the throttle opening TH is equal to or greater than the throttle fully closed opening THIDLE in step S36, that is, if the driver is stepping on the accelerator pedal, the above-described idle engine stop control is not executed. This is because when the vehicle is downshifted with a manual transmission Tm, in order to smoothly engage the clutch after the downshift, the engine speed is reduced by temporarily depressing the accelerator pedal with the
[0059]
In addition, when starting a vehicle that is stopped while the idle engine stop control is being executed, the engine E automatically starts when the shift lever is in-geared by stepping on the
[0060]
If the
[0061]
Capacitor remaining capacity determination flag F The FCMGCAP is used to identify whether or not the remaining capacity of the electric power stored in the
[0062]
As a result, the fuel supply control means 6 prohibits the resumption of fuel supply following the fuel cut, so that the engine E is stopped when the engine speed Ne decreases to the idle speed. On the other hand, in step S37, the capacitor remaining capacity determination flag F If FCMGCAP is set to “0”, it is determined that the remaining capacity of the
[0063]
As described above, as when the clutch switch S 5 is in the OFF state (the clutch contact state), to the time the clutch switch S 5 is in the ON state (a clutch disengaged state), where and the shift position is in the neutral state, the engine Since E is stopped without idling, it is possible to minimize unnecessary idling of the engine E and minimize fuel consumption. However, as described above, when the vehicle speed V is less than 15 km / h, when the accelerator pedal is depressed, and when the remaining capacity of the
[0064]
By the way, if the remaining capacity of the
[0065]
In step S38, it is determined whether the shift position is neutral or in-gear. If in-gear, the engine restart delay timer tmFCMG is set in step S40, and the process proceeds to step S33. Thereby, restart of the engine E in the in-gear state in step S31 can be avoided, and a large load can be prevented from being applied to the
[0066]
FIG. 14 is a time chart showing an example of idle engine stop control.
[0067]
Pressing the brake pedal driver at the time t 1 during cruising of the vehicle releases the accelerator pedal, the fuel cut is executed by the fuel supply control means 6, the vehicle speed V gradually decreases. When the time t 2 Oite engine speed Ne is close to idle speed, the driver is a shift position to the neutral stepping on the
[0068]
As mentioned above, although the Example of this invention was explained in full detail, this invention can perform a various design change in the range which does not deviate from the summary.
[0069]
For example, in the embodiment, a hybrid vehicle using the engine E and the motor M as a driving source for traveling is illustrated, but the present invention can also be applied to a vehicle using only the engine E as a driving source for traveling.
[0070]
Further, the automatic transmission Ta of the first embodiment is not limited to the stepped type, and may be a stepless type (CVT).
[0071]
In the embodiment, the engine E is stopped without returning the fuel supply following the fuel cut. However, the engine E can be stopped by setting the target engine speed to a lower speed than the idle speed. In addition to the control of the fuel supply amount, ignition control can be used in combination.
[0072]
Further, the travel motor M can be used as a starter motor without providing a
[0073]
The engine starting power source is not limited to the
[0074]
【The invention's effect】
As described above, according to the first aspect of the present invention, after the fuel supply to the engine is interrupted when the vehicle is decelerated , the remaining capacity of the engine starting power source can operate the engine starting means to start the engine. if the predetermined volume or more, and determines that it is possible restarted even to stop the engine, the engine is automatically stopped to be able to save fuel consumption, while the power for starting the engine during operation of the engine If the remaining capacity is less than the predetermined capacity, it is determined that there is a possibility that the engine cannot be restarted when the engine is stopped, and the engine can be continuously driven.
[0075]
On the other hand, after the engine is automatically stopped, the deviation is calculated by subtracting the predetermined capacity from the remaining capacity of the engine starting power source when the engine is automatically stopped, and the integrated value of power consumption after the engine is automatically stopped As a result, if the deviation is larger than the integrated value, it is determined that the engine can still be restarted, and the engine can be kept stopped to save fuel consumption. If the deviation is less than or equal to the integrated value, it can be determined that the engine cannot be restarted unless the engine is started early, and the engine can be started by operating the engine starting means.
[0076]
In this way, by stopping and starting the engine while monitoring whether or not the engine starting power source has sufficient power to start the engine, the engine stop time is extended as much as possible to reduce the fuel consumption. While reducing, it is possible to reliably avoid the engine from being unable to start.
[Brief description of the drawings]
1 is an overall configuration diagram of a hybrid vehicle equipped with an automatic transmission. FIG. 2 is an explanatory diagram of a cruise / idle mode. FIG. 3 is an explanatory diagram of an acceleration mode. FIG. 4 is an explanatory diagram of a deceleration mode. FIG. 6 is a graph corresponding to a claim. FIG. 7 is a first part of a flowchart of the main routine. FIG. 8 is a second part of a flowchart of the main routine. FIG. 10 is a time chart showing an example of idle engine stop control. FIG. 11 is an overall configuration diagram of a hybrid vehicle equipped with a manual transmission. FIG. 12 is a first part of a flowchart of the main routine. FIG. 13 is a second part of the flowchart of the main routine. Description of the sign is a time chart showing an example of a dollar engine stop control
DVP 12-volt power consumption instantaneous value (power consumption)
E Engine M Motor (generator)
Remaining capacity of QCAP capacitor (Remaining capacity of power supply for starting engine)
Capacitor capacity required to start the QCAPIDL engine (predetermined capacity)
QCAPABL Capacitance remaining capacity (deviation)
QDVP Power consumption integrated value S 7 Capacitor remaining capacity sensor (starting power remaining capacity detection means)
S 8 12-volt power consumption sensor (power consumption detection means)
M1 Deceleration state detection means M2 Engine output control means 3 Capacitor (engine starting power supply)
6 Fuel supply control means 7 Starter motor (engine starting means)
Claims (1)
エンジン(E)を始動するエンジン始動手段(7)と、
エンジン始動手段(7)および該エンジン始動手段(7)以外の補機類に対し電力を供給し、且つエンジン(E)で駆動される発電機(M)により充電されるエンジン始動用電源(3)と、
エンジン始動用電源(3)の残容量(QCAP)を検出する始動用電源残容量検出手段(S7 )と、
エンジン始動用電源(3)から持ち出される消費電力(DVP)を検出する消費電力検出手段(S8 )と、
エンジン(E)への燃料供給を制御する燃料供給制御手段(6)と、
車両の減速状態を検出する減速状態検出手段(M1)と、
減速状態検出手段(M1)により車両の減速状態を検出したときに燃料供給制御手段(6)によるエンジン(E)への燃料供給を遮断する手段を含むエンジン出力制御手段(M2)とを備えてなり、
前記エンジン出力制御手段(M2)は、車両減速時の燃料供給制御手段(6)による燃料供給の遮断後に、始動用電源残容量検出手段(S7 )によりエンジン始動用電源(3)の残容量(QCAP)を検出し、該残容量(QCAP)がエンジン始動手段(7)を作動させてエンジン(E)を始動し得る所定容量(QCAPIDL)未満である場合にはエンジン(E)の駆動を継続する一方、前記残容量(QCAP)が前記所定容量(QCAPIDL)以上の場合にエンジン(E)を自動停止させ、
そのエンジン(E)の自動停止後において、
エンジン(E)が自動停止したときのエンジン始動用電源(3)の残容量(QCAP)から前記所定容量(QCAPIDL)を減算した偏差(QCAPABL)と、エンジン(E)が自動停止してからの前記消費電力(DVP)の積算値(QDVP)とを比較し、その結果前記偏差(QCAPABL)が前記積算値(QDVP)よりも大きければエンジン(E)を停止状態に維持するとともに、前記偏差(QCAPABL)が前記積算値(QDVP)以下であればエンジン始動手段(7)によりエンジン(E)を始動することを特徴とする、車両のエンジン自動停止・始動制御装置。Engine (E),
Engine starting means (7) for starting the engine (E);
An engine starting power source (3) that supplies electric power to the engine starting means (7) and auxiliary equipment other than the engine starting means (7) and is charged by a generator (M) driven by the engine (E) )When,
Starting power remaining capacity detecting means (S 7 ) for detecting the remaining capacity (QCAP) of the engine starting power supply (3);
Power consumption detection means (S 8 ) for detecting power consumption (DVP) taken from the engine starting power supply (3);
Fuel supply control means (6) for controlling fuel supply to the engine (E);
Deceleration state detection means (M1) for detecting the deceleration state of the vehicle;
Engine output control means (M2) including means for shutting off the fuel supply to the engine (E) by the fuel supply control means (6) when the deceleration state detection means (M1) detects the deceleration state of the vehicle. Become
The engine output control means (M2), after interruption of the fuel supply by the fuel supply control means when the vehicle deceleration (6), the remaining capacity of the starting power remaining capacity detection means engine starting power supply (3) by (S 7) (QCAP) is detected, and when the remaining capacity (QCAP) is less than a predetermined capacity (QCAPIDL) that can start the engine (E) by operating the engine starting means (7) , the engine (E) is driven. On the other hand, when the remaining capacity (QCAP) is equal to or greater than the predetermined capacity (QCAPIDL), the engine (E) is automatically stopped ,
After the automatic stop of the engine (E),
An engine (E) is obtained by subtracting the predetermined volume (QCAPIDL) from the remaining capacity of the engine starting power supply (3) when the automatic stop (QCAP) Deviation (QCAPABL), the engine (E) is from automatically stopped The integrated value (QDVP) of the power consumption (DVP) is compared. If the deviation (QCAPABL) is larger than the integrated value (QDVP) as a result, the engine (E) is maintained in a stopped state and the deviation ( An engine automatic stop / start control device for a vehicle, wherein if QCAPABL) is equal to or less than the integrated value (QDVP), the engine (E) is started by the engine starting means (7).
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