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JP3700019B2 - 電気車の制御装置 - Google Patents

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JP3700019B2 JP2002241765A JP2002241765A JP3700019B2 JP 3700019 B2 JP3700019 B2 JP 3700019B2 JP 2002241765 A JP2002241765 A JP 2002241765A JP 2002241765 A JP2002241765 A JP 2002241765A JP 3700019 B2 JP3700019 B2 JP 3700019B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気車の制御装置、特に、電気車を駆動する電動機に交流出力を供給するPWM(パルス幅変調)インバータの制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気車研究会刊「電気車の科学」1993年4月号記事,「最近のインバータ制御技術を評価する」の14ページ,図−1において、インバータの変調方式の例が述べられている。
電気鉄道用車輌のインバータでは、図2に示すように、出力電圧基本波周波数が低いときは出力電圧の大きさと基本波周波数の比を一定に保つ制御を行い(この制御を行う領域を可変電圧可変周波数領域と呼ぶことにする)、出力電圧基本波周波数が上昇して出力電圧の大きさが最大になると、その最大値電圧を保ちつつ周波数制御を行う(この制御を行う領域を定電圧可変周波数領域と呼ぶことにする)。可変電圧可変周波数領域ではパルス幅変調制御により出力電圧を調整するため、出力電圧の半周期を複数の電圧パルスで構成する多パルスモードを用いる。一方、定電圧可変周波数領域では、電圧利用率を最大限まで高め、装置を小型化するため、出力電圧の半周期を単一のパルスで構成する1パルスモードを用いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
スイッチング素子としてGTOサイリスタを用いた従来のインバータ(以下、GTOインバータと呼ぶ)では、図3に示すように、出力電圧基本波周波数の上昇に伴い、その一周期に含まれるパルス数を切換えて徐々に減少させるパルス数切換え方式の多パルスモードを用いていた。これはGTOサイリスタのスイッチング周波数の上限が数百Hzであるためである。この方式ではパルス数切換えの際にスイッチング周波数が不連続となるため、パルス数切換えに伴い、磁気騒音の音色変化が発生し、耳障りであるという問題があった。
また、GTOインバータにおいては、出力電圧の半周期に三個の電圧パルスを含む3パルスモードと1パルスモードの出力電圧の間には、GTOサイリスタの最小オフ時間の制限に依存した10%程度の跳躍が存在し、3パルスモードと1パルスモードの切換え時に電動機の発生トルクに変動が生ずる問題があった。
【0004】
本発明の課題は、多パルスモードと1パルスモードの組合せにより出力電圧の大きさを零から最大電圧まで制御する2レベルインバータの交流出力を用いて電気車を駆動する電動機を制御するに際し、2レベルインバータのスイッチング周波数の大幅な不連続をなくして耳障りな磁気騒音の音色変化をなくすと共に、多パルスモードと1パルスモードの出力電圧のギャップを小さくし、出力電圧の全域をほぼ連続に制御することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、電気車を低速域から高速域まで運転するとき、複数の制御モードとしてのパルス幅変調制御モードと、非同期過変調制御モードと、同期1パルス制御モードとを、この順に順次移行させる手段を有し、パレス幅変調制御モードは、出力電圧基本波の周期とは非同期で当該出力電圧基本波の半周期に一定の周期で複数の電圧パルスを出力させ、当該モードにおける電力変換器のスイッチング素子のスイッチング周波数は予め定めた一定の周波数とし、1パルス制御モードは、出力電圧基本波の周期と同期して当該出力電圧基本波の半周期に単一の電圧パルスを出力させ、当該モードにおける電力変換器のスイッチング素子のスイッチング周波数は出力電圧基本波の周波数となるようにし、パレス幅変調制御モードと1パルス制御モードとの間に介在する非同期過変調制御モードは、出力電圧の半周期の波形として、該出力電圧の基本波の零クロス近傍のパルス間隔が均一となる等間隔パルスと該出力電圧の基本波のピークを中心とする広幅パルスを有し、1パルス制御モードの開始まで広幅パルスの幅を徐々に広げるようにする。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図1から図17を用いて説明する。
本発明のインバータのPWMモードの構成は図4のようになる。低出力電圧域ではバイポーラモード(パルス幅変調制御モード),高出力電圧領域では過変調モード(過変調制御モード),最大出力電圧域では1パルスモード(1パルス制御モード)で動作する。ここで、多パルスモードは、バイポーラモードと過変調モードを有する。
図1は、本発明の一実施形態を示す構成図であり、電気車駆動用誘導電動機の制御用変換器として電圧型2レベルインバータを用いた例である。同図において、6は誘導電動機、5はそれを駆動する2レベル三相PWMインバータ、9はインバータの電源となる直流架線、7,8はインバータ直流入力側のフィルタリアクトル及びコンデンサである。
図1の多パルス発生手段2,1パルス発生手段3,PWMモード選択手段4は、インバータの出力電圧指令E*と、その周波数指令Fi*を積分器1で積分することにより求めた各相の出力電圧基本波の位相θx(添字xは相を表す添字を総称するものとする。即ち、u,v,wのいずれかの相を表す。)に基づきインバータの制御信号を発生する。インバータの制御信号のうち、S1x,S2x,Sxをスイッチング関数と呼び、インバータの正側アームがオンのとき1,負側アームがオンのとき0と定義する。
【0007】
まず、インバータの制御信号の発生方法について述べる。図1の多パルス発生手段2の一例(一相分)を図5に示す。ここではバイポーラモードと過変調モードのスイッチング関数を同一の手段で発生している。出力電圧指令→変調率変換手段21では出力電圧指令E*から変調率A、つまり変調波の振幅を求める。搬送波振幅を1とすると、バイポーラモードでは0≦A≦1、過変調モードではA>1である。出力電圧基本波の大きさを電圧指令に一致させるため、E*とAをバイポーラモードでは(数1)、過変調モードでは(数2)で対応させる。
【数1】
Figure 0003700019
【数2】
Figure 0003700019
関数y=sin(x)22では出力電圧基本波の位相(変調波の位相と等価)θxのsinを求める。これに変調率Aを乗じたものが変調波axである。変調波axと搬送波周波数(バイポーラモードのスイッチング周波数と等価)Fcをスイッチング関数演算手段24に与え、スイッチング関数S1xを求める。スイッチング関数演算手段24では、振幅1,周波数Fcの三角波である搬送波を発生し、それと変調波の値を比較してスイッチング関数を発生する。また、三角波を用いずに変調波axとパルス間隔から演算によりスイッチング関数を求めてもよい。
【0008】
三角波比較により求めたバイポーラモードと過変調モードによるスイッチング関数の波形の一例を図6,図7にそれぞれ示す。
本発明のインバータ装置においては、IGBT,大容量パワートランジスタ等の数kHzのスイッチングが可能なデバイスをスイッチング素子として用い(ここでは総称して以下、IGBTインバータと呼ぶ)、多パルスモードにおいては変調波と搬送波を非同期とする。
図6に示すバイポーラモードおいては、0≦A≦1であるため、搬送波242とスイッチング関数243が対応し、また、搬送波242と変調波241とが同期していない。さらに、図7に示す過変調モードではA>1であるため、Aが1を越える部分では広幅パルスのスイッチング関数246が得られ、その他の部分では搬送波245と変調波244との比較に従ったスイッチング関数246が得られる。また、この過変調モードにおいても搬送波245と変調波244とは非同期で発生している。前記したように、図においては理解のため搬送波と変調波との比較によりスイッチング関数を得る方式を示したが、変調波axとパルス間隔から演算によりスイッチング関数を求めることもできる。
【0009】
これにより、スイッチング周波数はバイポーラモードでは一定となり、また、過変調モードでは次に述べる1パルスモードでのスイッチング周波数に徐々に近づけることができる。この多パルスモードでは、変調波と搬送波が非同期であるため、搬送波周波数は変調波周波数に比べ充分高くする必要があり、経験的には10倍程度より高いことが望ましい。
【0010】
図1の1パルス発生手段により発生するスイッチング関数の波形の例を図8に示す。出力電圧の基本波31(振幅はいくらでもよい)の符号が正のときはスイッチング関数S2xの値は1、符号が負のときはS2xの値は0とする。
【0011】
次に、高出力電圧域の制御のために、多パルスモードと1パルスモードを組合わせることについて説明する。過変調方式について書かれた文献として、平成3年電気学会産業応用部門全国大会講演論文集No.106「電圧型3相PWMインバータの過変調制御方式」がある。これによると、過変調モードの変調率を極めて大きくしたものが6ステップインバータの動作、即ち1パルスモードの動作であると述べられている。しかしながら、1パルスモードを過変調モードの延長という形で実現(変調率を極めて大きくすることにより1パルスモードを実現)すると、以下のような不都合が生ずる。
第一に、過変調モードと1パルスモードが切換わる点がスイッチング周波数に依存し、任意に設定することができなくなる。第二に、過変調モードの変調波と搬送波が非同期である場合(以下、非同期PWMと呼ぶ)には、素子のターンオン,ターンオフ時間の影響により過変調モードと1パルスモードの境界付近で変調波零クロス近傍のパルスが出たり出なかったりする。結果として出力電圧の正負間にアンバランスが生じ、インバータの負荷電流に低周波の脈動が重畳されるビート現象が発生する。第三に、過変調モードは、図7に示すように、出力電圧波形(後述するスイッチング関数の波形と等価)は変調波(出力電圧基本波と等価)零クロス近傍のパルス間隔が均一となる、つまりパルス発生周期が均一である部分(等間隔パルス)と、変調波ピークを中心とする広幅パルスの部分に分けられ、過変調モードの等間隔パルスの部分において過変調モードと1パルスモードの切換えが起こり得る。この場合、インバータの負荷電流が乱れ、過電流によるスイッチング素子の破壊や電動機の発生トルクの著しい変動が発生することがある。
【0012】
これらの問題を解決するには、過変調モードと1パルスモードを切換える電圧(以下、移行電圧と呼ぶ)と、出力電圧基本波のどの位相で切換えるか(以下、移行位相と呼ぶ)を管理する。
まず、移行電圧の管理について説明する。移行電圧を設定し、それを境界に過変調モードと1パルスモードを切換える場合、移行電圧の設定値はできるだけ1パルスモードの出力電圧、即ち100%に近い値であることが望ましい。過変調モードの出力電圧の最大値との差が小さいほど、切換時の電動機の発生トルクの変動が小さくなるからである。
しかしながら、非同期PWMでは、出力電圧の基本波一周期に含まれる個々の電圧パルスの幅は各周期毎に異なるものとなり、過変調モードで出力電圧が100%に近づくにつれて出力電圧基本波の零クロス近傍のパルス数が減少すると、この影響が顕在化して出力電圧の正負間にアンバランスが生じ、インバータの負荷電流にビート現象が発生する。この様子の一例を図9に示す。
【0013】
図10は、出力電圧基本波零クロス近傍の平均パルス数と、ビート現象による電流脈動の関係の一例である。図7に示すように、変調波の絶対値が1.0以下の部分が等間隔パルスに相当するので、平均パルス数は(数3)に示す式で与えられる。また、電流脈動率は(数4)で定義した。
【数3】
Figure 0003700019
【数4】
Figure 0003700019
図10より、出力電圧基本波零クロス近傍に少なくとも一個のパルスを確保しなければ、ビート現象によるインバータの負荷電流の低周波脈動が極めて大きくなる。
そこで、移行電圧の設定値は、少なくとも一個以上の電圧パルスを出力電圧基本波零クロス近傍に確保するような値とする。この値は出力電圧基本波周波数Fi*と多パルスモードの搬送波周波数Fcに依存するので、これらの値から演算により求める手段を設けてもよいし、また、出力電圧基本波周波数Fi*の上限から予め計算により求めて設定するのでもよい。
【0014】
続いて、移行位相の管理について説明する。過変調モードと1パルスモードを切換える際の出力電圧基本波の位相によって、切換え直後のインバータの負荷電流や電動機の発生トルクの過渡的な変動の様子が異なる。電流変動の一例を図11に示す。同図(a)は、図12に示すように、U相の出力電圧基本波の位相で0゜で三相一括して切換えた場合で、切換直後に電流に過渡的な変動が見られる。これに対し、同図(b)は、図13に示すように、U相の出力電圧基本波の位相で90゜で三相一括して切換えた場合であり、電流の過渡的な変動は殆どない。
【0015】
図14は、過変調モードから1パルスモードへ三相一括して切換える際の出力電圧基本波の位相(U相基準)と過渡的な電流の変動の関係の例である。ここで、電流変動率は(数5)で定義する。
【数5】
Figure 0003700019
図14では、出力電圧基本波の位相で60゜毎に電流変動率が大きくなっている。これは三相のうちいずれかが過変調モードにおいて等間隔パルスのときに過変調モードと1パルスモードが切換わる場合であり、このときは両モードの混在による一時的な三相の出力電圧の不平衡が大きくなるために過渡的な電流の変動も大きくなる。従って、図15に示すように、全ての相が過変調モードにおいて広幅パルスとなる部分に移行位相を設定することで、過渡的な電流やトルクの変動を抑制できる。
【0016】
ここで、三相一括して過変調モードと1パルスモードを切換えるには、三相全てが過変調モードの出力電圧が広幅パルスになる区間ができなければならない。このためには、三相のうち二相の変調波の交点(U相変調波の位相を基準にして、30゜,90゜,150゜,210゜,270゜,330゜)において、変調波の絶対値が1.0より大きくなければならない。30゜の場合で考えるとして、au=Asin30゜>1.0よりA>2、過変調モードでは変調率Aと出力電圧E*の対応は(数2)で与えられるので、E*>95.6%でなければならない。従って、三相一括で過変調モードと1パルスモードを切換えるためには移行電圧は95.6%より大きく、かつ、過変調で出力電圧基本波零クロス近傍に少なくとも一個の電圧パルスを確保する値となる。
【0017】
図16は、上記移行電圧,移行位相の管理を実現するPWMモード選択手段の構成例である。モード選択指令発生手段42では、移行電圧手段41に設定した移行電圧Ecと電圧指令E*を比較し、多パルスモードか1パルスモードのいずれを選択すべきかを表すモード選択指令Mcを発生する。
ここでは、出力電圧指令E*に基づきモード選択指令Mcを求めることとしたが、出力電圧指令E*は変調率Aと一義的に対応しているため、移行電圧に対応する変調率Acを予め設定しておき、これと変調率Aを比較してモード選択指令Mcを発生するとしてもよい。
また、可変電圧可変周波数領域では、出力電圧指令と出力電圧基本波周波数も一義的に対応するので、移行電圧に対応する出力電圧基本波周波数Ficを予め設定しておき、これと周波数指令Fi*を比較してモード選択指令Mcを発生してもよい。
移行位相管理手段44では、Mcを参照し、モードの切換えが必要な場合は出力電圧基本波の位相θxと移行位相設定手段43に設定した移行位相θcを比較し、θxがθcに達していれば、モード選択信号Mを切換える。モード選択スイッチ45,46,47では、モード選択信号Mに従って多パルス発生手段の出力S1xと1パルス発生手段の出力S2xのいずれかを選択し、スイッチング関数Sxを決定する。
【0018】
移行位相の管理については、次のような方法によるものでもよい。各相の変調波の絶対値をとり、三相全て1.0より大きくなっていれば、その時点で全ての相が過変調の広幅パルスの部分にあることになる。従って、そのような時点で多パルス発生手段と1パルス発生手段の出力を切換える。
【0019】
以上により、多パルスモードと1パルスモードの出力電圧のギャップを従来のGTOインバータでの10%程度から1〜2%程度にまで小さくして、出力電圧の大きさを零から最大電圧までほぼ連続に制御し、また、多パルスモードと1パルスモードの切換時において電流や電動機の発生トルクの変動なく、スムーズに切換えを行うことのできる2レベルインバータを構成することができる。
また、本発明での出力電圧基本波周波数とスイッチング周波数の関係は、図17のようになり、図3の従来のインバータの変調方式のような大きな不連続は存在せず、磁気騒音の不連続な音色変化をなくすことができる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、多パルスモードと1パルスモードの組合せにより出力電圧の大きさを零から最大電圧まで制御するインバータの交流出力を用いて電気車を駆動する電動機を制御するに際し、2レベルインバータの磁気騒音の不連続な変化をなくすことができると共に、全出力電圧域をほぼ連続に制御することが可能となる。
また、制御モードに過変調モードを採用することにより、多パルスモードと1パルスモードの切換時において電流や電気車を駆動する電動機の発生トルクの変動がなく、スムーズに切換えを行うことのできる2レベルインバータを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す構成図。
【図2】車輌用インバータの運転特性を示す図。
【図3】従来のインバータの変調方式の例を示す図。
【図4】本発明によるインバ−タの運転特性を示す図。
【図5】多パルス発生手段の構成の一例を示す図。
【図6】バイポーラモードの変調波,搬送波,スイッチング関数を示す図。
【図7】過変調モードの変調波,搬送波,スイッチング関数を示す図。
【図8】出力電圧の基本波と1パルスモードのスイッチング関数を示す図。
【図9】ビート現象発生の様子を示す図。
【図10】出力電圧基本波零クロス近傍の平均パルス数と電流脈動の関係を示す図。
【図11】モード切換え直後の過渡的な電流変動の様子が移行位相により異なることを示す図。
【図12】図11(a)の切換えタイミングを示す図。
【図13】図11(b)の切換えタイミングを示す図。
【図14】移行位相とモード切換え直後の過渡的な電流変動の関係を示す図。
【図15】移行位相設定可能区間を示す図。
【図16】PWMモード選択手段の構成の一例を示す図。
【図17】本発明におけるインバータの出力電圧基本波周波数とスイッチング周波数の関係を示す図。
【符号の説明】
1…積分器、2…多パルス発生手段、3…1パルス発生手段、4…PWMモード選択手段、5…2レベル三相PWMインバータ、6…誘導電動機、7…フィルタリアクトル、8…平滑コンデンサ、9…直流架線、21…周波数指令→変調波振幅基準変換手段、22…関数y=sin(x)、23…スイッチング周波数、24…スイッチング関数演算手段、241,244…変調波ax、242,245…搬送波c、243,246…スイッチング関数S1x、31…出力電圧基本波、41…移行電圧設定手段、42…モード選択指令発生手段、43…移行位相設定手段、44…移行位相管理手段、45,46,47…モード選択スイッチ

Claims (1)

  1. 複数の制御モードに応じて複数のスイッチング素子を制御し、直流電圧を可変電圧可変周波数の三相交流相電圧に変換し、その相電圧として正負2値のパルスを出力する2レベルの電力変換器からの交流出力を電動機に供給して電気車を駆動制御する電気車の制御装置において、
    前記電気車を低速域から高速域まで運転するとき、前記複数の制御モードとしてのパルス幅変調制御モードと、非同期過変調制御モードと、同期1パルス制御モードとを、この順に順次移行させる手段を有し、
    前記パレス幅変調制御モードは、出力電圧基本波の周期とは非同期で当該出力電圧基本波の半周期に一定の周期で複数の電圧パルスを出力させ、当該モードにおける前記電力変換器の前記スイッチング素子のスイッチング周波数は予め定めた一定の周波数とし、
    前記1パルス制御モードは、前記出力電圧基本波の周期と同期して当該出力電圧基本波の半周期に単一の電圧パルスを出力させ、当該モードにおける前記電力変換器の前記スイッチング素子のスイッチング周波数は前記出力電圧基本波の周波数となるようにし、
    前記パレス幅変調制御モードと前記1パルス制御モードとの間に介在する前記非同期過変調制御モードは、出力電圧の半周期の波形として、該出力電圧の基本波の零クロス近傍のパルス間隔が均一となる等間隔パルスと該出力電圧の基本波のピークを中心とする広幅パルスを有し、前記1パルス制御モードの開始まで前記広幅パルスの幅を徐々に広げるようにしたことを特徴とする電気車の制御装置。
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