JP3796830B2 - 燃料タンクの圧力制御バルブ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両や船舶等に用いられる燃料タンクの圧力制御バルブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からこの種のものとしては、例えば図9に示したようなものがある(類似例として米国特許第4,714,172号明細書参照)。この図で符号1は車両の燃料タンクで、タンク本体2にフィラチューブ3が接続されている。タンク本体2の上面部2aにエバポ側フロート弁4とベント側フロート弁5が配設されている。
【0003】
前記エバポ側フロート弁4はエバポチューブ6を介してキャニスタ7に接続され、またベント側フロート弁5はベントチューブ8を介してキャニスタ7に接続されている。ベントチューブ8の途中には、圧力制御バルブ9が設けられている。
【0004】
前記圧力制御バルブ9は、図10に示したように、軟質樹脂製のダイヤフラム10によって上室11と下室12とに画成され、下室12にはベントチューブ8の流入側部8aと流出側部8bとを仕切る環状壁13が立設されている。環状壁13の上部はシール面14になっており、ダイヤフラム10が圧接シールすることで流入側部8aと流出側部8bとを遮断している。上室11には前記ダイヤフラム10の上面側を弾性的に押圧するリテーナ15が配設されている。なお、符号16はリテーナ15のスプリング、17はフィラチューブ3に接続されるシグナルチューブである。
【0005】
かかる構造にあっては、給油を行う場合にはフィラチューブ3のキャップ3aを開け、フィラチューブ3の給油口に給油ガンを差し込んでタンク本体2内に燃料を供給する。その際、燃料成分を含んだガスがベントチューブ8及び圧力制御バルブ9を通ってキュニスタ7に導かれる。燃料給油中は、圧力制御バルブ9の上室11がシグナルチューブ17を介して大気圧になっているのに対し、下室12はタンク本体2内に給油された燃料や蒸発ガスの圧力などで大気圧より高くなっているために、ダイヤフラム10がリテーナ15を押し上げて開成し、蒸発ガスがベントチューブ8の流入側部8aから流出側部8bに流れ出し、キャニスタ7に導かれる。このように、上記圧力制御バルブ9の作用によってタンク本体2内のガス抜きが行われるため、燃料の供給を円滑に行うことができる。
【0006】
なお、フィラチューブ3のキャップ3aが閉じられた状態では、圧力制御バルブ9の上室11側と下室12側とが同じ圧力となるため、ダイヤフラム11の閉成状態が保持される一方、タンク本体2内のガス圧力が上昇した場合にはチェックバルブ6’を介在させたエバポチューブ6を介してそのガスがキャニスタ7に導かれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来構造の圧力制御バルブ9にあっては、リテーナ15によって押圧されたダイヤフラム10が環状壁13のシール面14に粘着したり、凍り付いてしまった場合に、ダイヤフラム10にガス圧が加わってもダイヤフラム10が開きにくいといった問題があった。そこで、従来にあっては、リテーナ15の押圧面に開孔部を設け、ダイヤフラム10にガス圧力が加わった時に、ダイヤフラム10の一部を開孔部内で微小変形させて、開き易くするなどしていた。
【0008】
しかしながら、上述のようにリテーナ15の押圧面に開孔部を設けた場合、変形したダイヤフラム10の一部が開孔部から飛び出して傷ついてしまったり、極端な場合にはダイヤフラム10が破れてしまうなどの問題が考えられる。
【0009】
そこで、本発明はリテーナによって押圧されたダイヤフラムが環状壁のシール面に粘着したり、凍り付いてしまった場合でも、ダイヤフラムを傷つけることなく、シール面から容易に離れるようにした圧力制御バルブを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、タンク本体とキャニスタとの間に配置される圧力制御バルブであって、軟質樹脂製のダイヤフラムと、円板状の押圧部および当該押圧部の上面側の中心に立設されるスプリングガイド部で構成され当該押圧部の下面側で前記ダイヤフラムの上面側を弾性的に押圧するリテーナと、前記ダイヤフラムが圧接シールする環状壁上部のシール面とを備えた燃料タンクの圧力制御バルブにおいて、前記押圧部に、その上面側に突出して前記スプリングガイド部の根本から押圧部の外周に向けて伸びるビードを設け、前記ビードの下面側を、前記シール面と交差する凹部として形成し、前記ビードに、前記凹部と前記押圧部の上面側とを連通する空気孔を設けたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に基づいて本発明に係る燃料タンクの圧力制御バルブの実施例を詳細に説明する。図1及び図2は第1実施例に係る圧力制御バルブ20の主要部分を示したものであり、環状壁13の上部のシール面14に圧接シールする軟質樹脂製のダイヤフラム21と、このダイヤフラム21の上面側を押圧するリテーナ22とが記載されている。リテーナ22は、ダイヤフラム21よりやや小形の円板状の押圧部23と、押圧部23の中心に立設されたスプリングガイド部24とで構成されている。また、押圧部23にはスプリングガイド部24の根本から外周に向かって延びるビード25が等間隔に4ヶ所設けられている。これらのビード25はエンボス加工によっていずれも上面側に突出した形状に成形され、ビード25の下面側に凹部26を有する他、各ビード25の先端には凹部26から上面側に連通する空気孔27を備えている。なお、圧力制御バルブ20の他の部位は上記図10で説明した従来例のものと同様な構成であるため、この実施例での詳細な説明は省略する。
【0014】
図3及び図4は、上記実施例の作用を示したものである。図3は通常時における状態を示しており、ダイヤフラム21はリテーナ22の押圧部23によって弾性的に押圧され、環状壁13の上部のシール面14を後述する凹部26を形成するビード部25が交差するようにして圧接シールしている。このシールによって、ベントチューブの流入側部8aと流出側8bとが完全に仕切られる。図4はダイヤフラム21がシール面14に凍り付く等して貼り付いた場合に、ガス圧によってダイヤフラム21が開いた時の状態を示したものである。ベントチューブの流入側部8aのガス圧が高くなって、ダイヤフラム21を押し上げると、凹部26内でダイヤフラム21が微小変形を起こし、僅かに上方へ膨らむことでシール面14との間が離れ易くなり、流出側8bとの間にガスの通る隙間28が形成される。この隙間28がきっかけとなってシール面14全体に隙間が広がることになる。ダイヤフラム21が膨らむ際に、凹部26内にある空気が空気孔27から外部に抜け出るので、ダイヤフラム21の膨出が妨げられることがない一方、その膨出量は凹部26によって抑制される。
【0015】
また、この実施例では押圧部23にビード25を設けたことで、押圧部23の剛性が高くなり、押圧部23全体の平面性を確保することができる。その結果、ダイヤフラム21を均一に押圧することができ、シール力がアップするといった効果がある。また、この実施例ではビード25をスプリングガイド部24の根本から延ばしたことで、スプリングガイド部24も同時に補強することができ、ガイド部24の変形や倒れなども防止される。
【0016】
図5は、本発明の第2実施例を示したものである。この実施例に係るリテーナ32は、押圧部33の上面側に突出させたビード35をスプリングガイド部34の根本から外周縁まで連続して延ばし、外周縁の端部に空気孔37を設けたものである。
【0017】
従って、この実施例では、上述した第1実施例と同様、ビード35の下面側に形成される凹部36によってダイヤフラム21の膨出変形を抑制することができる他、ビード35が外周縁まで延びている分、前述の実施例より更に押圧部33の平面性を確保することができ、ダイヤフラム21のシール力をアップできることになる。
【0018】
図6及び図7は、参考例を示したものである。この参考例ではリテーナ42の押圧部43を上述の実施例より厚く形成し、その下面側に半円断面形状の凹部46を形成すると共に、その頂部にスリット状の空気孔47を設けたものである。スプリングガイド部44は前記押圧部43の外周を取り囲む円筒体として形成されている。
【0019】
図8は、別の参考例を示したものであり、リテーナ52の押圧部53に形成されるビード55をスプリングガイド部54の根本から少し離して設け、環状壁13のシール面14に圧接するようにしたものである。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載された発明によれば、ダイヤフラムの上面側を弾性的に押圧するリテーナに環状壁のシール面と交差する凹部を形成したので、ダイヤフラムにガス圧が加わって変形する際に、その膨出変形を凹部によって抑制することができ、ダイヤフラムが環状壁のシール面に粘着したり、凍り付いてしまった場合でも、ダイヤフラムを傷つけることなく、シール面から容易に離すことができる。
【0021】
また、リテーナの押圧部に上面側に突出するビードを設け、このビードの下面側に上記凹部を形成したので、押圧部の剛性が高くなり、押圧部全体の平面性を確保することができる。その結果、ダイヤフラムへの押圧力が均一となってシール力がアップするといった効果がある。
【0022】
さらに、上記ビードをリテーナのスプリングガイド部の根本から外周に向けて延ばしてあるので、スプリングガイド部も同時に補強することができ、スプリングガイド部の変形や倒れなども同時に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧力制御バルブの第1実施例を示す要部の斜視図である。
【図2】上記図1のA−A線断面図である。
【図3】上記図1のB−B線断面図である。
【図4】ダイヤフラム作動時における上記図1のB−B線断面図である。
【図5】本発明に係る圧力制御バルブの第2実施例を示す要部の斜視図である。
【図6】 圧力制御バルブの参考例を示す要部の斜視図である。
【図7】上記図6のC−C線断面図である。
【図8】 圧力制御バルブの別の参考例を示す要部の斜視図である。
【図9】車両用燃料タンクの概略図である。
【図10】車両用燃料タンクの圧力制御バルブの構造を示す概略図である。
【符号の説明】
13 環状壁
14 シール面
20 圧力制御バルブ
21 ダイヤフラム
22 リテーナ
23 押圧部
24 スプリングガイド部
25 ビード
26 凹部
27 空気孔
Claims (1)
- タンク本体とキャニスタとの間に配置される圧力制御バルブであって、軟質樹脂製のダイヤフラムと、円板状の押圧部および当該押圧部の上面側の中心に立設されるスプリングガイド部で構成され当該押圧部の下面側で前記ダイヤフラムの上面側を弾性的に押圧するリテーナと、前記ダイヤフラムが圧接シールする環状壁上部のシール面とを備えた燃料タンクの圧力制御バルブにおいて、
前記押圧部に、その上面側に突出して前記スプリングガイド部の根本から押圧部の外周に向けて伸びるビードを設け、
前記ビードの下面側を、前記シール面と交差する凹部として形成し、
前記ビードに、前記凹部と前記押圧部の上面側とを連通する空気孔を設けたことを特徴とする燃料タンクの圧力制御バルブ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP21934196A JP3796830B2 (ja) | 1996-07-31 | 1996-07-31 | 燃料タンクの圧力制御バルブ |
Applications Claiming Priority (1)
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JPH1047187A JPH1047187A (ja) | 1998-02-17 |
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ID=16733943
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21934196A Expired - Fee Related JP3796830B2 (ja) | 1996-07-31 | 1996-07-31 | 燃料タンクの圧力制御バルブ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3796830B2 (ja) |
-
1996
- 1996-07-31 JP JP21934196A patent/JP3796830B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH1047187A (ja) | 1998-02-17 |
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