JP3794132B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車室内の座席を加熱する車両用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、上記した車両用空調装置は、車室内前方にエンジン冷却水を熱源とする加熱用熱交換器(ヒータコア)を収容する空調ダクトを備えており、この空調ダクト内にて形成される温風を、乗員頭部やフロントガラス等(座席以外の所定部位)へ向けて吹き出すとともに、この温風を座席まで導いて直接座席から吹き出させて、座席を加熱している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、冬季のような外気温が低いときに、乗員の暖房フィーリングを良好とするためには、座席以外の所定部位よりも、座席を急速に加熱することが必要である、と本発明者らは考えている。
ところが、冬季のように外気温が低いときで、しかも、車両の運転開始直後においては、エンジン冷却水の温度が例えば−20℃〜0℃と低いため、空調ダクト内に温風が形成できず、座席を加熱できない、といった問題があった。
【0004】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、エンジン冷却水の温度が低いときも、座席を良好に加熱することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1ないし3に記載の発明では、エンジン冷却水の水温が低いときは、電気ヒータ(85)を熱源として車室内の座席(6)の加熱を行ない、エンジン冷却水の水温が高いときは、エンジン冷却水を熱源として座席(6)の加熱を行なう車両用空調装置であって、
一端に空気吸込部(1a、1b)を備え、他端に、座席(6)以外の所定部位に向けて空気を吹き出す空気吹出部(11、12、13)を備える空調ダクト(10)と、
前記空調ダクト(10)の一端から他端にかけて送風する空調用送風手段(2)と、
エンジン冷却水を熱源として前記空調ダクト(10)内の送風空気を加熱する暖房用熱交換器(4)と、
前記空調ダクト(10)に接続され、前記暖房用熱交換器(4)にて加熱された温風を前記座席(6)に導く座席加熱用ダクト(8)と、
前記座席加熱用ダクト(8)に内気を導入する内気導入部(9、8a)と、
前記座席加熱用ダクト(8)において、前記内気導入部(9、8a)側から前記座席(6)側にかけて送風する座席加熱用送風手段(90)と、
前記座席加熱用ダクト(8)のうち前記内気導入部(9、8a)の接続位置よりも上流側部位および前記内気導入部(9、8a)を開閉する切替手段(8b)とを備え、
前記電気ヒータ(85)は、前記座席加熱用ダクト(8)のうち前記内気導入部(9、8a)の接続位置よりも下流側部位に設けられており、
前記エンジン冷却水の水温が所定温度以下のときは、前記電気ヒータ(85)にて加熱された温風を前記座席加熱用ダクト(8)に導入させ、前記エンジン冷却水の水温が所定温度よりも高いときは、前記暖房用熱交換器(4)にて加熱された温風を前記座席加熱用ダクト(8)に導入させることを特徴としている。
【0006】
ここで、電気ヒータ(85)は、通電されることによりエンジン冷却水に比べて急速に温度が上昇するため、通電した直後から熱源として利用可能である。よって、エンジン冷却水の水温が低いときに、電気ヒータ(85)を熱源として車室内の座席(6)を良好に加熱できる。
【0007】
また、エンジン冷却水の水温が所定温度以下であるとき(ウォームアップ時)に、車両用空調装置では、空調ダクト(10)内の送風を停止しておくような制御が通常なされるが、このときに、本発明によると、空調ダクト(10)とは別の内気導入部(9、8a)から内気を導入でき、この内気を電気ヒータ(85)にて加熱することにより、温風を座席(6)に送風できる。
【0008】
また、請求項2に記載の発明では、座席加熱用ダクト(8)からの温風を、前方座席(6)および後方座席(60)の足元に導入するので、前方座席(6)および後方座席(60)の暖房を行なうことができる。
また、請求項3に記載の発明では、座席加熱用ダクト(8)に連結される、自在に変形可能な袋部材(71)の内部に、座席(6)に沿った形状の緩衝部材(72)を収容してなる空気吹出部材(7)を、座席(6)の内部に設け、袋部材(71)の吹出孔(71b)から座席(6)に向けて、温風を吹き出すことを特徴としている。
【0009】
このような構成によれば、座席(6)の内部に空気吹出部材(7)が設けてあるので、座席(6)の位置が変更しても、常に確実に座席(6)に温風を送風可能となる。なお、空気吹出部材(7)は、自在に変形可能な袋部材(71)の内部に、座席(6)に沿った形状の緩衝部材(72)を収容してなるので、座席(6)に乗員が座ったときに、座席(6)の座り心地を良好に保ちつつ、空気吹出部材(7)の形態を保つことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1において、本実施形態の空調装置1は車室内前方に設けられ、通風経路を形成する樹脂製(例えばポリプロピレン)の空調ダクト10を備え、この一端側には、室内空気を吸い込む内気吸込口1a、および、室外空気を吸い込む外気吸込口1bが形成され、さらに、室内空気および室外空気を所定の割合で切り替え導入する、板ドアからなる内外気切替ドア1cが設けてある。このドア1cは、回転軸11cを中心にして、図1中実線位置と図1中一点鎖線位置との間を回動可能となっている。
【0011】
空調ダクト10の他端側には、車室内のうち、座席6以外の所定部位へ空調風(温風、冷風)を吹き出す空気吹出口(図示せず)に、ダクト(図示せず)を介して連通する空気吹出部11、12、13が形成されている。この空気吹出部11、12、13は、車室内乗員の上半身側に空調風を吹き出すセンタフェイス吹出口(図示せず)に、ダクト(図示せず)を介して連通するセンタフェイス吹出部11、車室内のサイドガラス側に空調風を吹き出すサイドフェイス吹出口(図示せず)に、ダクト(図示せず)を介して連通するサイドフェイス吹出部(図示せず)、車室内のフロントガラス側に空調風を吹き出すデフロスタ吹出口(図示せず)に、ダクト(図示せず)を介して連通するデフロスタ吹出部12、および、車室内乗員の足元に空調風を吹き出すフット吹出口(図示せず)に連通するフット吹出部13を有する。
【0012】
さらに、空調ダクト10の他端には、上記各吹出部11、12、13を開閉する、板ドアからなる開閉ドア110、120、130が設けられている。このドア110、120、130は、回転軸110a、120a、130aを中心にして、図1中実線位置と図1中一点鎖線位置との間を回動可能となっている。
そして、空調ダクト10内の一端から他端にかけての空気流を発生させる送風ファン2、送風空気を冷却するエバポレータ(冷房用熱交換器)3、送風空気を加熱するヒータコア(暖房用熱交換器)4を、ダクト1内の一端側から他端側にかけて順に配置してある。また、ヒータコア4の上流には、このヒータコア4を通過する空気量と、バイパスする空気量との比を調節する、板ドアからなるエアミックスドア5が配置されている。このドア5は、回転軸5aを中心にして、図1中実線位置と図1中一点鎖線位置との間を回動可能となっている。
【0013】
上記エバポレータ3は図示しない圧縮機、凝縮器、受液器、減圧器とともに周知の冷凍サイクルを構成する冷却用熱交換器であり、空調ダクト10内の空気を冷却、除湿する。上記圧縮機は車両用水冷式エンジンにより電磁クラッチ(図示せず)を介して駆動される。また、上記ヒータコア4はエンジン冷却水を熱源とする加熱用熱交換器であり、上記エバポレータ3にて冷却された冷風を再加熱する。
【0014】
車室内には、座席6が複数設けられており、この座席6は背部61および座部62を有する。背部61および座部62は、針金からなる骨組みに沿って、発泡性ウレタン等の緩衝材を配置し、この緩衝材および骨組みの外周部を被覆部材(例えば革等)にて覆ったものである。そして、運転者用の座席(前方の座席)6の背部61の骨組みの内部には、図2に示すような空気吹出部材7が収容されている。空気吹出部材7は、自在に変形可能な材料(例えば硬化ビニル樹脂等)からなる袋部材71の内部に、緩衝材(例えば発泡性ウレタン等)からなる、背部61に沿った形状の形態保持部材72を収容してなる。なお、形態保持部材72(図2中斜線で示す)に袋部材71が接着されている。
【0015】
袋部材71の下方部には、後述する座席冷却用ダクト8との連結部71aが一体に形成されており、座席6の移動に伴って伸縮可能な長さに形成されている。この連結部71aには、逆止弁73が設けられている。具体的には、接着固定されている。この逆止弁73により、袋部材71の内部から外部へ空気が逆流することを防止できる。また、形態保持部材72には、連結部71aに連通するとともに、背部61全体に空気をゆきわたらせるような形状の空気通路72aが形成されている。
【0016】
また、袋部材71のうち、乗員の背中が当たる部位には、空気通路72aに対応して、袋部材71の内外を連通する空気吹出孔71bが多数形成されている。この空気吹出孔71bは、直径が例えば10mm〜15mm程度である。また、背部61の被覆部材にも、同様にして空気吹出孔(図示せず)が多数形成されている。
【0017】
そして、空調装置1の空調風を空気吹出部材7へ供給するために、空調装置1の空調ダクト10の他端側には、座席用吹出部14が形成されており、この座席用吹出部14から吹き出す空調風を、袋部材71の連結部71aまで導くための樹脂製の座席加熱用ダクト8が、座席用吹出部14および袋部材71の連結部71aにそれぞれ連結されている。
この座席加熱用ダクト8は、座席6の下方に配置されている。なお、座席加熱用ダクト8の一端と座席用吹出部14とが、図示しない締結手段(例えばネジ)にて締めつけ固定されており、座席加熱用ダクト8の他端と袋部材71の連結部71aとが、接着にて固定されている。
【0018】
また、座席加熱用ダクト8には、この座席加熱用ダクト8内に内気を吸い込むための内気吸込部8aが開口形成されており、この内気吸込部8aに、樹脂製の内気導入ダクト9が連結されている。この内気導入ダクト9も、座席6の下方に配置されている。内気導入ダクト9の一端は、車室内のうち、前方の座席6の下方において、その開口部が床面に対向しないように(換言すれば、上方、または略水平な方向を向くように)配置されている。このようにして、乗員の使用スペースを妨げることなく、かつ、車室内の埃等を吸い込むことを抑制しつつ、内気を吸い込むことができる。
【0019】
また、内気導入ダクト9の他端は、内気吸込部8aに、上記締結手段にて締めつけ固定されている。また、座席用ダクト8には、この座席加熱用ダクト8内の開閉および内気吸込部8aの開閉を同時に行なう、板ドアからなる開閉ドア(切替ドア)8bが設けられている。
このドア8bは、回転軸81bを中心にして、図1中実線位置と図1中一点鎖線位置との間を回動可能となっている。また、内気導入ダクト9には、室内空気を座席加熱用ダクト8側へ送風する送風ファン90が設けられている。なお、送風ファン2、90は、共に、遠心式多翼ファン(シロッコファン)からなる。
【0020】
また、座席加熱用ダクト8内において、前記内気吸込部8aおよびドア8bの下流側には、PTCヒータ85が設けてある。PTCヒータ85は、正の温度抵抗特性を有し、所定温度(例えば150℃)以上で急激に抵抗が増加して電流が流れない(つまり、所定温度以上に発熱しない)ものであり、車両のバッテリを電源としている。PTCヒータ85には、このヒータ85への通電のオン、オフを切り替えるスイッチ85a(図3参照)が設けられている。
【0021】
このPTCヒータ85は、長さ:65mm×幅:40mm×厚さ:10mm程度の板形状であり、座席加熱用ダクト8の空気流れに対して垂直に配置してある。これにより、座席冷却用ダクト8の断面積の1割〜2割程度を、PTCヒータ85が占めるようになる。このPTCヒータ85は、座席加熱用ダクト8の壁面に固定されている。また、PTCヒータ85には、このヒータ85と、座席加熱用ダクト8内の空気との熱交換性を向上するための熱交換フィンが設けてある。
【0022】
ここで、車室内の前面に設けられた図示しないインストルメントパネルには、車室内の希望温度を乗員が手動設定するための温度設定器101(図3参照)が設けられている。そして、車室内気の温度を検出する内気温センサ102、車室外気の温度を検出する外気温センサ103、車室内に照射される日射量を検出する日射センサ104、エバポレータ3を通過した直後の空気温度を検出するエバ後センサ105、および、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ106がそれぞれ設けられている。
【0023】
そして、温度設定器101およびセンサ102〜106からの信号が、電気制御装置100に入力される。この電気制御装置100は、入力された各種信号に基づいて、上記各ドア1c、5、110、120、130(回転軸11c、5a、110a、120a、130a)の回動位置や、送風ファン2の作動停止、上記圧縮機の作動停止、冷却水の断続を行なうウォータバルブの開閉、開閉ドア8bの回動位置(回転軸81bの回動位置)、送風ファン90の作動停止、PTCヒータ85の作動停止(スイッチ85aのオンオフ)等の制御を行なう。
【0024】
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。
なお、冬季において、温度設定器101により車室内の希望温度が最高温度(例えば ℃)に設定された場合について説明する。このときは、制御装置100により、各ドア1c、5、110、120、130(回転軸11c、5a、110a、120a、130a)の回動位置が所定位置(例えば図1中実線で示す位置)とされ、上記圧縮機を停止状態とされ、ウォータバルブが開かれる。
【0025】
そして、エンジンの作動を開始させた直後のように、エンジン冷却水の温度が低いとき(ウォームアップ時)、具体的には、水温センサ106にて、エンジン冷却水の温度が所定温度(例えば65℃)より低いことが検出されるとき、制御装置100により、送風ファン2が停止状態とされ、ドア8bが図1中実線で示す位置とされ、送風ファン90を作動させ、PTCヒータ85を作動させる。
【0026】
これにより、各吹出部11、12、13、および、座席用吹出部14からは空気が吹き出されず、内気導入ダクト9から導入される内気が、座席加熱用ダクト8内のPTCヒータ85により加熱され、この温風が、連結部71aおよび空気通路72aを経て、連通孔71bから座席6の背部61へ吹き出される。
このように、PTCヒータ85により加熱された内気(温風)を、背部61の内部から外部へ吹き出させることにより、背部61の加熱を良好に実行可能となる。
【0027】
従って、車両の運転開始直後のような、エンジン冷却水の温度が低いときに、昇温性に優れるPTCヒータ85を熱源とすることにより、座席6の加熱を良好に行なうことができる。
また、内気導入ダクト9が座席6の近傍にあるので、PTCヒータ85にて加熱するときの通風抵抗は、空調ダクト10からの温風の通風抵抗より小さく、確実に温風を送風できる。
【0028】
また、エンジンの作動を開始させてから十分時間が経過して、エンジン冷却水の温度が上昇したとき(定常暖房時)、具体的には、水温センサ106にて、エンジン冷却水の温度が所定温度(例えば70℃)以上であることが検出されるとき、制御装置100により、送風ファン2を作動させ、ドア8bを図1中一点鎖線で示す位置とし、送風ファン90を停止状態とする。
【0029】
これにより、内気吸込口1aや外気吸込口1bから吸い込まれた空気が、ヒータコア4において加熱され、この温風が、各吹出部11、12、13、および、座席用吹出部14から吹き出される。
さらに、座席用吹出部14から座席加熱用ダクト8に導入された温風は、空気吹出部材7の連結部71aおよび空気通路72aを経て、連通孔71bから座席6の背部61へ吹き出される。
このように、空調ダクト10内のヒータコア4にて加熱された温風(換言すれば、エンジン冷却水を熱源として加熱された温風)を、背部61の内部から外部へ吹き出させることにより、背部61の加熱を良好に実行可能となる。
【0030】
なお、座席6の内部に空気吹出部材7が設けてあるので、座席6の位置が変更しても、常に確実に座席6に温風を送風可能となる。なお、空気吹出部材7は、自在に変形可能な袋部材71の内部に、座席6に沿った形状の緩衝部材72を収容してなるので、座席6に乗員が座ったときに、座席6の座り心地を良好に保ちつつ、空気吹出部材7の形態を保つことができる。
【0031】
また、PTCヒータ85を用いているので、座席6への温風の温度を所定温度に保つことができ、温風の温度が上がりすぎることを抑制できる。
また、袋部材71の空気吹出孔71bの配置場所や形状、大きさ等は自由にレイアウト可能であるので、座席6の所定部位に温風を吹き出させることが容易に実現可能となる。
【0032】
(第2の実施形態)
本実施形態は、図4に示すように、送風ファン90を、座席加熱用ダクト8内において、開閉ドア8bの下流側で、かつ、PTCヒータ85の上流側に配置したものである。なお、送風ファン90は、このファン90の上流側(図4中左側)から下流側(図4中右側)にかけてファン90の軸方向に送風するものであり、軸流ファンからなる。
【0033】
このように、送風ファン90を開閉ドア8bの下流側に配置し、空調ダクト10内の送風ファン2からの送風量が減ったときに、送風ファン90を補助的に作動させることにより、所定量の空気を空気吹出部材7に送風可能となる。
(第3の実施形態)
本実施形態は、上記第2の実施形態を変形したもので、図5に示すように、座席加熱用ダクト8に、後方の座席60の足元に温風を導く温風導入ダクト86を一体に設けてある。そして、前方の座席6内の空気吹出部材7、および、座席60の足元に対する、座席加熱用ダクト8内の温風の吹出風量を切り替える切替ドア86aが、温風導入ダクト86近傍に設けてある。
【0034】
切替ドア86aは、回転軸86bを中心にして、図5中実線位置と図5中一点鎖線位置との間を回動可能となっている。また、インストルメントパネルには、切替ドア86aの回動位置を乗員が手動設定するための温風切替スイッチ(図示せず)が設けられている。
これによれば、乗員の好みに応じて、前方の座席6の加熱と、後方の座席60の足元の加熱とを切り替えることができる。
【0035】
(他の実施形態)
上記第1の実施形態において、ヒータコア4直後を流れる空気の温度を、エンジン冷却水の温度とみなして、この空気の温度に応じて、上記した制御を行なってもよい。具体的には、ヒータコア4直後を流れる空気の温度を検出する温度センサを設け、この検出信号を制御装置100に入力する。
【0036】
また、上記第1の実施形態において、定常暖房時に、開閉ドア8bの回動位置を、図1中実線で示す位置と、図1中一点鎖線で示す位置との間の所定位置(例えば、空調ダクト10側からの送風量:内気導入ダクト9からの送風量=1:1となるような位置)に設定し、送風ファン90およびPTCヒータ85を作動させてもよい。これにより、座席6へ送風される温風の温度を向上できる。なお、上記作動は、例えば、座席の加熱を強化するよう乗員の判断により手動切替される座席加熱強化スイッチのオンオフに連動して実行させる。
【0037】
また、上記第1の実施形態において、冷房時には、ドア8bを図1中一点鎖線で示す位置とし、送風ファン90およびPTCヒータ85を停止状態とすることにより、エバポレータ3にて冷却、除湿された冷風を座席6に吹き出させてもよい。これにより、座席6の冷却を良好に行なうことができる。
なお、室内温度が低いとき、つまり、内気が十分に冷却、除湿されたときは、ドア8bを図1中実線で示す位置とし、送風ファン90を作動させることにより、冷却、除湿された内気(冷風)を座席6に吹き出させてもよい。これにより、座席6の冷却を良好に行なうことができる。
【0038】
また、水温センサ106の検出信号に応じて、ドア8bの回動位置、および、ファン90の作動停止を制御していたが、これらの制御を、乗員の判断により手動切替可能としてもよい。
また、制御装置100により空調装置1をオート制御していたが、乗員の手動操作によるマニュアル制御としてもよい。このとき、内気吸込部8a、内気導入ダクト9、ドア8b、および、送風ファン90を廃止してもよい。
【0039】
また、電気ヒータとしてPTCヒータ85を用いていたが、他の種々の電気ヒータ(例えばシースヒータ等)を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わる車両用空調装置の概略的な全体構成図である。
【図2】第1の実施形態に係わる空気吹出部材の正面図である。
【図3】第1の実施形態に係わる電気制御ブロック図である。
【図4】第2の実施形態に係わる車両用空調装置の概略的な部分構成図である。
【図5】第3の実施形態に係わる車両用空調装置の概略的な部分構成図である。
【符号の説明】
6…座席、85…PTCヒータ(電気ヒータ)。
Claims (3)
- 水冷式エンジンのエンジン冷却水の水温が低いときは、電気ヒータ(85)を熱源として車室内の座席(6)の加熱を行ない、エンジン冷却水の水温が高いときは、エンジン冷却水を熱源として前記座席(6)の加熱を行なう車両用空調装置であって、
一端に空気吸込部(1a、1b)を備え、他端に、座席(6)以外の所定部位に向けて空気を吹き出す空気吹出部(11、12、13)を備える空調ダクト(10)と、
前記空調ダクト(10)の一端から他端にかけて送風する空調用送風手段(2)と、
エンジン冷却水を熱源として前記空調ダクト(10)内の送風空気を加熱する暖房用熱交換器(4)と、
前記空調ダクト(10)に接続され、前記暖房用熱交換器(4)にて加熱された温風を前記座席(6)に導く座席加熱用ダクト(8)と、
前記座席加熱用ダクト(8)に内気を導入する内気導入部(9、8a)と、
前記座席加熱用ダクト(8)において、前記内気導入部(9、8a)側から前記座席(6)側にかけて送風する座席加熱用送風手段(90)と、
前記座席加熱用ダクト(8)のうち前記内気導入部(9、8a)の接続位置よりも上流側部位および前記内気導入部(9、8a)を開閉する切替手段(8b)とを備え、
前記電気ヒータ(85)は、前記座席加熱用ダクト(8)のうち前記内気導入部(9、8a)の接続位置よりも下流側部位に設けられており、
前記エンジン冷却水の水温が所定温度以下のときは、前記電気ヒータ(85)にて加熱された温風を前記座席加熱用ダクト(8)に導入させ、前記エンジン冷却水の水温が所定温度よりも高いときは、前記暖房用熱交換器(4)にて加熱された温風を前記座席加熱用ダクト(8)に導入させることを特徴とする車両用空調装置。 - 車室内には、前方座席(6)と、後方座席(60)とが備えられており、前記座席加熱用ダクト(8)からの温風を、前記前方座席(6)および前記後方座席(60)の足元に導入することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
- 前記座席加熱用ダクト(8)に連結される、自在に変形可能な袋部材(71)と、前記袋部材(71)の内部に収容され、前記座席(6)に沿った形状の緩衝部材(72)と、前記前記袋部材(71)に設けられる吹出孔(71b)とにより空気吹出部材(7)を構成し、
この空気吹出部材(7)が、前記座席(6)の内部に設けられており、
前記袋部材(71)の前記吹出孔(71b)から前記座席(6)に向けて、前記温風を吹き出すことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
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