JP3794074B2 - 加圧流動床ボイラにおける蒸気温度制御方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、流動床の層温が上下限値の中間の値の場合には、燃料流量により蒸気温度を制御し、流動床の層温が上下限値に達した場合は、流動床の層高により蒸気温度を制御し得るようにした加圧流動床ボイラにおける蒸気温度制御方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、エネルギの有効利用のため加圧流動床ボイラが開発されている。
【0003】
而して、従来の加圧流動床ボイラの一例は図7に示されており、図中、1は加圧流動床ボイラである。
【0004】
斯かる加圧流動床ボイラ1は、圧力容器2を備え、圧力容器2内には、ボイラ本体3、サイクロン4、ベッド材貯蔵容器5等が格納されている。
【0005】
ボイラ本体3は、周囲を伝熱管及びフィンを接続して形成した炉壁に囲まれて内部に火炉6が形成されると共に火炉6内には、蒸発器及び過熱器等の伝熱部7が収納されており、火炉6の下部には、ボイラ本体3の炉壁を貫通して火炉6内に燃料8を噴射する燃料噴射ノズル9が配設されている。
【0006】
燃料噴射ノズル9には燃料送給管10が接続され、燃料送給管10の圧力容器2外へ延在した部分には、燃料送給方向上流側から下流側へ向けて燃料ポンプ11、燃料流量制御弁12が接続されている。
【0007】
火炉6の下部の灰出しホッパ13の上端部近傍には、多数の噴出孔を有する複数組の散気管14が、図7の紙面に対して直交する方向へ所定のピッチで配設されており、圧力容器2内へ送給された圧縮空気15は、灰出しホッパ13部の隙間16から散気管14内へ導入され、散気管14の上部から火炉6内へ吹込まれることにより、火炉6内に収納されている、脱硫剤や砂等が混合したベッド材17を流動化し得るようになっている。
【0008】
ボイラ本体3の上端部には、ベッド材17の熱により火炉6内で燃料8が燃焼することにより生じ且つ伝熱部7や炉壁管内の水や蒸気を加熱した後の燃焼ガス18を排ガス19として導入するマニホールド20が、上方へ向けて延在するよう接続されている。
【0009】
マニホールド20の上端部近傍には、水平方向へ延在する排ガス管21が接続され、排ガス管21の先端は、サイクロン4の外周部にサイクロン4外周の接線方向へ向けて接続されている。
【0010】
サイクロン4の頂部には、排ガス管22が接続され、該排ガス管22は圧力容器2を貫通して外部へ延在し、その先端は、ガスタービン23に接続されている。而して、ガスタービン23は、マニホールド20から排ガス管21、サイクロン4、排ガス管22を通って供給された排ガス19により駆動し得るようになっている。
【0011】
又、ガスタービン23により、ガスタービン23に対して接続された発電機24及び圧縮機25を駆動し得るようになっており、圧縮機25で生成された圧縮空気15は、圧縮空気送給管27を介し圧力容器2内へ導入し得るようになっている。
【0012】
ベッド材貯蔵容器5の下部には、ベッド材抜出し管28を介してLバルブ29が接続されており、Lバルブ29の後端には、後端が圧力容器2に接続されると共に中途部に注入弁30を備えた圧縮空気注入管31が接続されている。
【0013】
Lバルブ29の先端には、ベッド材貯蔵容器5から抜出したベッド材17をボイラ本体3へ導入するためのベッド材注入管32が接続されており、ベッド材注入管32の先端はボイラ本体3の下部に接続されている。
【0014】
ボイラ本体3の高さ方向中途部側部には、ベッド材戻し管33の下端が接続され、ベッド材戻し管33の先端は、ベッド材貯蔵容器5の頂部近傍に接続されている。又、ベッド材貯蔵容器5の頂部近傍には、中途部にベッド材貯蔵容器5の内圧を排出するための内圧排出弁34を備えて圧力容器2外へ延在する内圧排出管93が接続されている。
【0015】
なお、図7中、35は蒸気タービン入側で蒸気の温度を検出するよう伝熱部7から蒸気タービンへ至るラインに接続された温度検出器、36はボイラ本体3内の流動床よりも上方と流動床下部との差圧を検出するようボイラ本体3の側部に接続された差圧検出器、37,38はボイラ本体3内のベッド材17により形成される流動床の温度を検出するようボイラ本体3の上下側部に接続された温度検出器である。
【0016】
上記加圧流動床ボイラ1を運転する場合には、ボイラ本体3内には、所定量のベッド材17が収納されていると共に圧縮空気送給管27から圧力容器2内に供給された圧縮空気15は隙間16から散気管14を通ってボイラ本体3内に導入され、ボイラ本体3内では、ベッド材17が流動化している。
【0017】
又、燃料ポンプ11からの石炭スラリ等の燃料8は、燃料送給管10を通って燃料噴射ノズル9からボイラ本体3内に噴射され、噴射された燃料8はベッド材17等の熱により燃焼して燃焼ガス18が生成され、燃焼ガス18は火炉6内を上昇しつつ、伝熱部7や火炉6炉壁の伝熱管内の流体を加熱して蒸気を生成させ、火炉6を通ってボイラ本体3からの排ガス19としてマニホールド20へ排出される。
【0018】
マニホールド20へ排出された排ガス19は、マニホールド20から排ガス管21を経てサイクロン4内へ導入され、サイクロン4で石炭燃焼灰や未燃の石炭粒子を分離され、排ガス管22を通ってガスタービン23へ導入され、排ガス19によりガスタービン23が駆動される。
【0019】
又、ガスタービン23が駆動されると、発電機24が駆動されて発電が行われると共に圧縮機25が駆動され、圧縮機25で生成した圧縮空気15は、圧縮空気送給管27を経て圧力容器2内へ導入される。
【0020】
ボイラ本体3で生成した蒸気は図示してない蒸気タービンの駆動に供せられる。
【0021】
上述の加圧流動床ボイラ1において生成される蒸気の温度を制御する場合には、ボイラ本体3内のベッド材17により形成される流動床の層高を制御するか、或いは燃料噴射ノズル9から火炉6内へ噴射される燃料8の流量を制御する。
【0022】
而して、流動床の層高を制御することにより蒸気の温度を制御する際に蒸気の温度が所定の温度よりも低い場合には、注入弁30を開く。そうすると、圧力容器2内の圧縮空気15は、圧縮空気注入管31を通ってLバルブ29へ供給され、Lバルブ29からベッド材注入管32を経てボイラ本体3内へ導入される。このため、ベッド材貯蔵容器5内のベッド材17は、ベッド材抜出し管28を下降し、Lバルブ29、ベッド材注入管32を経てボイラ本体3内へ導入され、その結果、ボイラ本体3内のベッド材17による流動床の層高が所定高さまで上昇する。
【0023】
流動床の層高を制御することにより蒸気の温度を制御する際に蒸気の温度が所定の温度よりも高い場合には、内圧排出弁34を開いてベッド材貯蔵容器5内を減圧する。そうすると、ボイラ本体3内とベッド材貯蔵容器5内との間の圧力差により、ボイラ本体3内のベッド材17は、ベッド材戻し管33からベッド材貯蔵容器5内へ戻され、その結果、ボイラ本体3内のベッド材17による流動床の層高が所定高さまで下降する。
【0024】
上述の加圧流動床ボイラ1において、蒸気温度をベッド材17により形成される流動床の層高により制御する場合の蒸気温度制御装置は図8に示されている。
【0025】
図8中、39は予め設定された設定蒸気温度40と温度検出器35で検出した検出蒸気温度41を減算して蒸気温度偏差42を求める減算器、43は減算器39からの蒸気温度偏差42を比例積分して流動床の補正層高指令44を出力する比例積分調節器、45はボイラマスタ指令46に対応して流動床の層高指令47を出力する関数発生器、48は関数発生器45からの層高指令47と比例積分調節器43からの補正層高指令44を加算し、設定層高指令49を求める加算器である。
【0026】
50は差圧検出器36により検出したベッド材17(図7参照)により形成される流動床の差圧51からh=Δp/γ(ここでhは流動床の層高、Δpは差圧、γは流動床の比重)により流動床の層高検出値52を求める演算器、53は演算器50からの層高検出値52と加算器48からの設定層高指令49を減算して層高偏差54を求める減算器、55は減算器53からの層高偏差54を比例積分処理して弁開閉指令56を求める比例積分調節器、57は比例積分調節器55からの弁開閉指令56に基づき注入弁30及び内圧排出弁34に弁開閉指令58,59を与えるハイローモニタスイッチである。
【0027】
関数発生器45に入力されるボイラマスタ指令46と層高指令47との関係は図9に示されている。而して、ボイラマスタ指令46とベッド材17により形成される流動床の層高指令47とは比例するため、関数F1(x)は右上がりの直線となる。
【0028】
斯かる蒸気温度制御装置においては、差圧検出器36によりベッド材17(図7参照)により形成される流動床の差圧51が検出され、検出された差圧51は演算器50に与えられて層高検出値52が求められ、求められた層高検出値52は減算器53へ与えられる。
【0029】
温度検出器35で検出された蒸気の温度は、検出蒸気温度41として減算器39へ与えられ、減算器39では予め設定された設定蒸気温度40と検出蒸気温度41が減算されて蒸気温度偏差42が求められ、求められた蒸気温度偏差42は比例積分調節器43で比例積分処理されたうえ補正層高指令44として加算器48へ与えられる。
【0030】
加算器48では、ボイラマスタ指令46に対応して関数発生器45から与えられた層高指令47と前記比例積分調節器43からの補正層高指令44が加算されて設定層高指令49が求められ、該設定層高指令49は減算器53へ与えられ、減算器53では加算器48からの設定層高指令49と演算器50からの層高検出値52が減算されて層高偏差54が求められ、該層高偏差54は比例積分調節器55で比例積分調節されたうえ弁開閉指令56としてハイローモニタスイッチ57に与えられる。
【0031】
而して、設定層高指令49が層高検出値52よりも大きい場合には、ハイローモニタスイッチ57から注入弁30へ弁開閉指令58が与えられ、注入弁30が開く。このため、図7で説明したように、圧力容器2内の圧縮空気15は圧縮空気注入管31から注入弁30を通ってLバルブ29へ送給される。
【0032】
その結果、ベッド材貯蔵容器5内のベッド材17はベッド材抜出し管28からLバルブ29内へ導入され、圧縮空気15に同伴されてベッド材注入管32から火炉6内へ供給される(図7参照)。而して、層高偏差54が零になれば、ハイローモニタスイッチ57からの弁開閉指令58により注入弁30は閉止し、火炉6内における流動床の層高は、ボイラマスタ指令46及び検出蒸気温度41に対応した所定の高さに制御される。
【0033】
層高検出値52が設定層高指令49よりも大きい場合には、ハイローモニタスイッチ57から内圧排出弁34へ弁開閉指令59が与えられ、内圧排出弁34が開く。このため、ベッド材貯蔵容器5の内圧は大気圧に減圧され、火炉6内との圧力差により火炉6内のベッド材17はベッド材戻し管33を通ってベッド材貯蔵容器5へ戻される。而して、層高偏差54が零になれば、ハイローモニタスイッチ57からの弁開閉指令59により内圧排出弁34は閉止し、火炉6内における流動床の層高は、所定の高さに制御される。
【0034】
上述の加圧流動床ボイラ1において、蒸気を火炉6へ供給される燃料の流量により制御する場合の蒸気温度制御装置は図10に示されている。
【0035】
図10中、60は予め設定された設定蒸気温度40と温度検出器35で検出した検出蒸気温度41を減算して蒸気温度偏差61を求める減算器、62は減算器60からの蒸気温度偏差61を比例積分して流動床の補正層温度指令63を求める比例積分調節器、64は流動床の層温度指令65(通常は850℃)を出力する設定器、66は設定器64からの層温度指令65と比例積分調節器62からの補正層温度指令63を加算して設定層温度指令67を求める加算器である。
【0036】
68は温度検出器37,38により検出した流動床の層温度69,70を処理して平均検出層温度71を求める演算器、72は演算器68からの平均検出層温度71と加算器66からの設定層温度指令67を減算して層温度偏差73を求める減算器、74は減算器72からの層温度偏差73を比例積分して補正燃料流量指令75を求める比例積分調節器、76はボイラマスタ指令46に対応して火炉6内へ噴射される燃料8の燃料流量指令77を出力する関数発生器、78は関数発生器76からの燃料流量指令77と比例積分調節器74からの補正燃料流量指令75を加算して合計燃料流量指令79を求める加算器、80は加算器78からの合計燃料流量指令79を比例積分処理して弁開度指令81を求め、燃料流量制御弁12へ与えるようにした比例積分調節器である。
【0037】
関数発生器76に入力されるボイラマスタ指令46と燃料流量指令77の関係は、図11に示されている。而して、ボイラマスタ指令46と燃料流量指令77は比例するため関数F2(x)は右上りの直線となる。
【0038】
斯かる蒸気温度制御装置においては、温度検出器37,38により、ベッド材17(図7参照)により形成される流動床の温度が検出され、検出された層温度69,70は演算器68に与えられて平均検出層温度71が求められ、求められた平均検出層温度71は減算器72へ与えられる。
【0039】
温度検出器35で検出された蒸気の温度は検出蒸気温度41として減算器60へ与えられ、減算器60では予め設定された設定蒸気温度40と検出蒸気温度41が減算されて蒸気温度偏差61が求められ、該蒸気温度偏差61は比例積分調節器62で比例積分処理されたうえ補正層温度指令63として加算器66へ与えられる。
【0040】
加算器66では、設定器64から与えられた層温度指令65と比例積分調節器62からの補正層温度指令63が加算されて設定層温度指令67が求められ、該設定層温度指令67は減算器72に与えられる。
【0041】
減算器72では、平均検出層温度71と設定層温度指令67が減算されて層温度偏差73が求められ、該層温度偏差73は比例積分調節器74で比例積分処理されて補正燃料流量指令75が求められ、補正燃料流量指令75は、加算器78へ与えられる。
【0042】
加算器78では、ボイラマスタ指令46に対応して関数発生器76から与えられた燃料流量指令77と比例積分調節器74からの補正燃料流量指令75が加算されて合計燃料流量指令79が求められ、該合計燃料流量指令79は比例積分調節器80で比例積分処理されて弁開度指令81が求められ、該弁開度指令81は燃料流量制御弁12に与えられ、而して燃料流量制御弁12開度は、ボイラマスタ指令46及び設定蒸気温度40に対応した所定の開度に制御される。
【0043】
【発明が解決しようとする課題】
図8に示すごとく、流動床の層高により蒸気温度を制御する場合、例えば流動床の層高を上昇させる際には間歇的に注入弁30を開閉し、流動床の層高を下降させる際には間歇的に内圧排出弁34を開閉する。
【0044】
このため、火炉6内のベッド材17の増減もパルス的に間歇的に行われ、連続的に行われないため、蒸気温度偏差42が1℃のように極く僅かの場合には、ベッド材17の増減により蒸気温度偏差42を零にすることは困難である。
【0045】
又、図10に示すごとく、燃料8の流量により蒸気温度を制御する場合には、燃料流量は連続的に制御することができるため蒸気温度偏差42が極く僅かな場合でも正確に蒸気温度の制御を行うことができる。しかし、流動床の層温度が高過ぎると火炉を損傷させてしまい、流動床の層温度が低過ぎると燃料8の燃焼が不可能になってしまうため、流動床の層温度には上下限の制約があり、燃料8の流量を無制限に動かすことはできない。
【0046】
本発明は上述の実情に鑑み、流動床の層温度を所定の範囲内になるように制御すると共に蒸気温度偏差が極く僅かな場合でも正確に蒸気温度偏差が零となるよう蒸気温度のきめの細かい制御を行い得るようにすることを目的としてなしたものである。
【0047】
【課題を解決するための手段】
本方法発明は、加圧流動床ボイラの火炉内に形成された流動床の層温度が上限設定値と下限設定値との間にある場合には、火炉内へ供給される燃料の流量を調整することにより加圧流動床ボイラで生成される蒸気の温度を制御し、流動床の層温度が上限設定値以上の場合には前記流動床の層高を上昇させることにより前記蒸気の温度を制御し、流動床の層温度が下限設定値以下の場合には前記流動床の層高を下降させることにより前記蒸気の温度を制御するものである。
【0048】
本方法発明においては、流動床の層高の上昇に伴い火炉内へ供給する燃料を増加させると良い。
【0049】
本装置発明では、加圧流動床ボイラの火炉内に形成された流動床の層温度が上限設定値と下限設定値との間にある場合に、前記火炉内へ燃料を供給するためのラインに設けた燃料流量制御弁の開度若しくは燃料ポンプの回転数を調整するようにした手段と、
前記流動床の層温度が上限設定値以上になった場合に、ベッド材をベッド材貯蔵容器から火炉内へ送給するためのラインに設けた注入弁を開閉するようにした手段と、
前記流動床の層温度が下限設定値以下になった場合に、ベッド材が火炉からベッド材戻しラインを介して戻されるベッド材貯蔵容器の内圧を排出する内圧排出弁を開閉するようにした手段を設けたものである。
【0050】
本装置発明においては、流動床の層高を上昇させる際に検出された蒸気温度と設定された蒸気温度の偏差を処理して得られた補正層高指令に対応して燃料流量制御弁を開くか或いは燃料ポンプの回転数を上昇させる手段を設けると良い。
【0051】
又、本装置発明は、加圧流動床ボイラで生成した蒸気の検出温度と設定した蒸気温度の偏差を処理して流動床の補正層温度指令を求め出力する第1の調節器と、
前記補正層温度指令と設定された層温度指令を加算して設定層温度指令を求め出力する第1の加算器と、
前記設定層温度指令が上限設定値と下限設定値との間にある場合には設定層温度指令を出力し、設定層温度指令が上限設定値以上或いは下限設定値以下の場合は上限設定値或いは下限設定値を設定層温度指令として出力する上下限信号制限器と、
前記設定層温度指令と上下限信号制限器からの出力の偏差を求め、該偏差が零でない場合には調節器作動指令を出力する偏差信号ハイローモニタスイッチと、
流動床の検出層温度と前記設定層温度指令の偏差を処理して補正燃料流量指令を求め出力する第2の調節器と、
ボイラマスタ指令により定まる流動床の層高指令に対応した燃料流量指令と前記補正燃料流量指令を加算して合計燃料流量指令を求め出力する第2の加算器と、
前記合計燃料流量指令を処理して指令を求め、該指令により燃料を火炉へ送給するラインに設けた燃料流量制御弁の開度若しくは燃料ポンプの回転数を制御する第3の調節器と、
前記蒸気の検出温度と設定蒸気温度の偏差を処理して補正層高指令を求め出力する第4の調節器と、
前記補正層高指令とボイラマスタ指令に対応した層高指令を加算して設定層高指令を求め出力する第3の加算器と、
検出された流動床の層高と前記設定層高指令の偏差を処理すると共に前記調節器作動指令が与えられたら弁開閉指令を出力する第5の調節器と、
前記弁開閉指令を基に、ベッド材貯蔵容器内のベッド材をベッド材注入ラインから火炉内へ送給する際に圧縮空気注入ラインに設けた注入弁を開く指令を出力し、又ベッド材を火炉からベッド材戻しラインを介しベッド材貯蔵容器へ戻す際にベッド材貯蔵容器の内圧排出弁を開く指令を出力するハイローモニタスイッチを設けたものである。
【0052】
本装置発明では、流動床の層高指令に対応した燃料流量指令を出力する関数発生器から第2の加算器へ至る送給ラインに、前記燃料流量指令と第4の調節器からの補正層高指令に対応した補正燃料流量指令を加算して別の燃料流量指令を求め該燃料流量指令を前記第2の加算器へ与える第4の加算器を設けると良い。
【0053】
本発明においては、流動床の層温度が上限設定値と下限設定値の間にある場合は、火炉内に供給される燃料の流量が制御され、流動床の温度が上限設定値以上或いは下限設定値以下の場合は流動床の層高が調整されるため、流動床の層温度を常に所定の範囲に入るようにすることができると共に蒸気温度偏差が零となるよう、きめの細かい制御を行うことができる。
【0054】
本発明では、流動床の層高の上昇に伴い火炉内へ供給する燃料を増加させるようにしたり、或いは流動床の層高を上昇させる際に検出された蒸気温度と設定された蒸気温度の偏差を処理して得られた補正層高指令に対応して燃料流量制御弁を開くか或いは燃料ポンプの回転数を上昇させる手段を設けたり、若しくは流動床の層高指令に対応した燃料流量指令を出力する関数発生器から第2の加算器へ至る送給ラインに、前記燃料流量指令と第4の調節器からの補正層高指令に対応した補正燃料流量指令を加算して別の燃料流量指令を求め該燃料流量指令を前記第2の加算器へ与える第4の加算器を設けた場合には、流動床の層高を上昇させる際に流動床の層温度低下が大きくならず、蒸気温度の制御性が向上する。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
【0056】
図1〜図3は、本発明の実施の形態の一例である。
【0057】
而して、本実施の形態例は基本的には図8、10に示す蒸気温度制御装置を組み合せたものであるので、図8、10と同一部分には同一の符号を付して説明を省略するものとし、以下の説明では本実施の形態例において特に付加した部分を主体として、図7をも参照しつつ説明する。
【0058】
すなわち、82は関数発生器45からの層高指令47に対応した燃料流量指令77を加算器78へ与えるようにした関数発生器である。而して、関数発生器82に入力される流動床の層高指令47と燃料流量指令77とは比例関係にあるため関数F3(x)は右上りの直線となる。
【0059】
83は加算器66から減算器72へ設定層温度指令67を送給するラインの中途部に設けた上下限信号制限器、84は上下限信号制限器83へ流動床の層温度上限設定値85(通常は870℃)を設定する設定器、86は上下限信号制限器83へ流動床の層温度下限設定値87(通常は800℃)を設定する設定器、88は上下限信号制限器83に対し並列に接続された偏差信号ハイローモニタスイッチ88であり、偏差信号ハイローモニタスイッチ88では、加算器66からの設定層温度指令67と上下限信号制限器83からの設定層温度指令67’を減算して設定層温度指令偏差を求め、該設定層温度指令偏差の絶対値が零よりも大きい場合には偏差信号ハイローモニタスイッチ88から比例積分調節器55へ比例積分調節器作動指令89を与え得るようになっている。
【0060】
次に本実施の形態の作動について説明する。
【0061】
加圧流動床ボイラ1の運転時には、温度検出器35で検出された検出蒸気温度41は、減算器39,60へ与えられ、減算器39,60では、夫々設定蒸気温度40と検出蒸気温度41が減算されて蒸気温度偏差42,61が求められ、該蒸気温度偏差42,61は比例積分調節器43,62へ与えられ、比例積分調節器43では蒸気温度偏差42が比例積分処理されて補正層高指令44が求められ、該補正層高指令44は加算器48へ与えられ、比例積分調節器62では蒸気温度偏差61が比例積分処理されて補正層温度指令63が求められ、該補正層温度指令63は加算器66へ与えられる。
【0062】
ボイラマスタ指令46に対応して関数発生器45から出力された層高指令47は加算器48及び関数発生器82へ与えられ、加算器48では層高指令47と補正層高指令44が加算されて設定層高指令49が求められ、該設定層高指令49は減算器53に与えられ、関数発生器82からは層高指令47に対応した燃料流量指令77が出力されて加算器78に与えられる。
【0063】
加算器66では、比例積分調節器62からの補正層温度指令63と設定器64からの層温度指令65が加算されて設定層温度指令67が求められ、該設定層温度指令67は上下限信号制限器83及び偏差信号ハイローモニタスイッチ88へ与えられる。
【0064】
加算器66から上下限信号制限器83へ与えられた設定層温度指令67が設定器84により上下限信号制限器83へ設定された層温度上限設定値85よりも低く、設定器86により上下限信号制限器83へ設定された層温度下限設定値87よりも高い場合には、設定層温度指令67が上下限信号制限器83から減算器72及び偏差信号ハイローモニタスイッチ88へ与えられ、設定層温度指令67が層温度上限設定値85よりも高い場合には、層温度上限設定値85が設定層温度指令67’として上下限信号制限器83から減算器72及び偏差信号ハイローモニタスイッチ88へ与えられ、設定層温度指令67が層温度下限設定値87よりも低い場合には、層温度下限設定値87が設定層温度指令67’として上下限信号制限器83から減算器72及び偏差信号ハイローモニタスイッチ88へ与えられる。
【0065】
偏差信号ハイローモニタスイッチ88では、加算器66からの設定層温度指令67と上下限信号制限器83からの設定層温度指令67’が減算されて設定層温度指令偏差が求められ、該設定層温度指令偏差が零の場合は、偏差信号ハイローモニタスイッチ88から比例積分調節器作動指令89は出力されないが、設定層温度指令偏差の絶対値が零より大きい場合すなわち、設定層温度指令67が層温度上限設定値85よりも高いか或いは設定層温度指令67’が層温度下限設定値87よりも低い場合には、偏差信号ハイローモニタスイッチ88から比例積分調節器55へ比例積分調節器作動指令89が与えられる。
【0066】
温度検出器37,38により検出された流動床の層温度69,70は、演算器68で処理されて平均検出層温度71が求められ、該平均検出層温度71は減算器72へ与えられ、減算器72では設定層温度指令67,67’と平均検出層温度71が減算されて層温度偏差73が求められ、該層温度偏差73は比例積分調節器74で比例積分処理されて補正燃料流量指令75が求められ、該補正燃料流量指令75は加算器78に与えられ、加算器78では燃料流量指令77と補正燃料流量指令75が加算されて合計燃料流量指令79が求められる。
【0067】
加算器78から出力された合計燃料流量指令79は比例積分調節器80で比例積分処理されて弁開度指令81が求められ、該弁開度指令81は燃料流量制御弁12へ与えられる。
【0068】
而して、流動床の層温度すなわち平均検出層温度71が上限値(870℃)よりも低く、下限値(800℃)よりも高い場合には、偏差信号ハイローモニタスイッチ88からは比例積分調節器作動指令89が出力されないため、比例積分調節器55は作動せず、従って比例積分調節器55の出力は零である。
【0069】
このため、注入弁30、内圧排出弁34は閉止した状態を持続し、燃料流量制御弁12は比例積分調節器80からの弁開度指令81によって所定の開度に制御され、従ってボイラから流出した蒸気温度は、燃料8の流量によってのみ所定の温度に制御される。
【0070】
流動床の層温度すなわち平均検出層温度71が上限値(870℃)以上か或いは下限値(800℃)以下の場合は、偏差信号ハイローモニタスイッチ88で求められる設定層温度偏差指令の絶対値は零よりも大きくなるため、偏差信号ハイローモニタスイッチ88からは比例積分調節器作動指令89が出力されて比例積分調節器55に与えられ、比例積分調節器55からは弁開閉指令56が出力されるようになっている。
【0071】
このため差圧検出器36で検出された流動床よりも上方と流動床下部の差圧51は演算器50で処理されて流動床の層高検出値52が求められ、該層高検出値52は減算器53へ与えられ、減算器53では、設定層高指令49と層高検出値52が減算されて層高偏差54が求められ、該層高偏差54は比例積分調節器55で比例積分処理され、弁開閉指令56としてハイローモニタスイッチ57へ与えられる。
【0072】
而して、平均検出層温度71が上限値(870℃)以上の場合は、ハイローモニタスイッチ57から注入弁30へ弁開閉指令58が与えられ、注入弁30が開く。このため、図7に示すベッド材貯蔵容器5内のベッド材17は、注入弁30を通ってLバルブ29へ送給された圧縮空気15に同伴され、ベッド材注入管32から火炉6内へ送給され、その結果、流動床の層高は所定の高さに制御される。
【0073】
平均検出層温度71が下限値(800℃)以下の場合は、ハイローモニタスイッチ57から内圧排出弁34へ弁開閉指令59が与えられて内圧排出弁34が開き図7に示すベッド材貯蔵容器5内の圧力は大気圧となる。このため、図7に示す火炉6内のベッド材17は火炉6とベッド材貯蔵容器5の差圧により、ベッド材戻し管33を経てベッド材貯蔵容器5内へ戻され、流動床の層高は所定の高さに制御される。
【0074】
流動床の層高を制御する際には、上下限信号制限器83から出力される設定層温度指令67’は、層温度上限設定値85又は層温度下限設定値87であるため、設定層温度指令67’は一定の固定値となり、従って燃料流量制御弁12は一定の固定値である設定層温度指令67’により開度制御される。
【0075】
上述の実施の形態例における流動床の層高H1,H2,H3(H1<H2<H3)ごとの燃料流量と流動床の層温度との関係は図3に示されている。
【0076】
而して、図3は例えば層高H2で運転を行っている場合に流動床の層温度が層温度上限設定値と層温度下限設定値との間にある間は、燃料流量を増加させることにより蒸気温度の制御を行い、流動床の層温度が層温度上限設定値に達したら層高をH3に上昇させ、更に燃料流量を増加させることにより蒸気温度の制御を行うことを示している。
【0077】
又、図3の場合、層高H2をH3に上昇させる場合、流動床の層温度が一時的に低下し、しかる後上昇しているが、これは、層高を上昇させるために供給されたベッド材17の温度が低く、該ベッド材17が加熱されるまでに時間遅れがあるためである。
【0078】
図1に示す本発明の実施の形態例によれば、流動床の層温度を常に所定の範囲に入るようにすることができると共に蒸気温度偏差が零となるようきめの細かい制御を行うことができる。
【0079】
図4〜図6は本発明の実施の形態の他の例であり、図4中、図1に示すものと同一のものには同一の符号が付してある。
【0080】
而して、図4中、90は関数発生器82と加算器78との間に設置した加算器、91は比例積分調節器43から与えられた補正層高指令44に対応して補正燃料流量指令92を加算器90へ与えるようにした関数発生器であり、加算器90では関数発生器82からの燃料流量指令77と関数発生器91からの補正燃料流量指令92を加算して燃料流量指令77’を求め、該燃料流量指令77’を加算器78へ与え得るようになっている。
【0081】
関数発生器91に入力される補正層高指令44と補正燃料流量指令92は比例関係にあるため図5に示すごとく関数F4(x)は右上りの直線となる。
【0082】
本実施の形態例では、加算器90において、流動床の層高指令47に対応して関数発生器82から出力された燃料流量指令77に補正層高指令44に対応して関数発生器91から出力された補正燃料流量指令92が加算されて燃料流量指令77’が求められ、該燃料流量指令77’は加算器78に与えられ、加算器78で燃料流量指令77’と補正燃料流量指令75を加算して得られた合計燃料流量指令79を基に燃料流量制御弁12の開度が制御される。
【0083】
すなわち、本実施の形態例においては、加算器78では、補正燃料流量指令92の分だけ合計燃料流量指令79が増加する結果、例えば図6に示すごとく層高がH2からH3へ上昇するような場合にも、燃料流量制御弁12の開度は徐々に大きくなり、従って火炉6へ供給される燃料8の流量は徐々に増すため図1の場合に比較して流動床の層温度の落ち込みが少く、従って層高をあげた場合にも安定した蒸気温度の制御へ迅速に移行することができる。
【0084】
蒸気温度を流動床の層高で制御する場合は、例えば蒸気温度の低下に伴い流動床の層高が上昇し、ボイラ収熱が増加して蒸気温度が設定値に向け上昇するが、同時に燃料流量を増やさないと、図3のイに示すごとく流動床の層温度は一時的に低下してしまう。
【0085】
而して、この場合実際には流動床の層高が上昇し、これに伴い流動床の層温が低下し、しかる後層温度上限設定値に向け層温が上昇するよう燃料流量が増加するが、この動作は迅速には行われず、蒸気温度が設定値に達するまでに時間遅れがある。
【0086】
しかるに本実施の形態例においては、補正層高指令44に基づく補正燃料流量指令92を関数発生器82からの燃料流量指令77に加算して得られた燃料流量指令77’により燃料流量制御弁12の開度を調整するようにしているため、層高をH2からH3へ上昇させる中途の段階においても、燃料流量は増加し、従って層高を上昇させる場合の層温度の低下は図6のロに示すごとく、あまり大きくなく、このため、蒸気温度が設定値に達するまでの時間遅れが少く、蒸気温度の制御性が向上する。
【0087】
又、本実施の形態例においても前述の実施の形態例の場合と同様、流動床の層温度を常に所定の範囲に入るようにすることができると共に蒸気温度偏差が零となるようきめの細かい制御を行うことができる。
【0088】
なお、本発明の実施の形態においては燃料流量の制御を燃料流量制御弁により行う場合について説明したが、燃料ポンプの回転数を制御することにより行うこともできること、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ること、等は勿論である。
【0089】
【発明の効果】
本発明の加圧流動床ボイラにおける蒸気温度制御方法及び装置によれば、請求項1〜6の何れにおいても火炉に形成される流動床の層温度を常に所定の範囲に入るようにすることができると共に蒸気温度偏差が零となるよう、きめの細かい制御を行うことができ、加えて請求項2、4、6の場合は流動床の層高を上昇させる際に生じる層温の低下を防止することができ、より一層良好な制御性を得ることができる、等種々の優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す制御ブロック図である。
【図2】図1及び後述の図4の制御ブロック図に使用する第3の関数発生器に入力される層高指令と燃料流量指令との関係を示すグラフである。
【図3】図1の制御ブロック図に従い制御を行う場合の燃料流量と流動床の層温度との関係を示すグラフである。
【図4】本発明の実施の形態の他の例を示す制御ブロック図である。
【図5】図4の制御ブロック図に使用する第4の関数発生器に入力される補正層高指令と補正燃料流量指令の関係を示すグラフである。
【図6】図4の制御ブロック図に従い制御を行う場合の燃料流量と流動床の層温度との関係を示すグラフである。
【図7】加圧流動床ボイラの概要を示す系統図である。
【図8】従来の一例を示す制御ブロック図である。
【図9】図1、4、8の制御ブロック図に使用する第1の関数発生器に入力されるボイラマスタ指令と層高指令との関係を示すグラフである。
【図10】従来の他の例を示す制御ブロック図である。
【図11】図10の制御ブロック図に使用する第2の関数発生器に入力されるボイラマスタ指令と燃料流量指令の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 加圧流動床ボイラ
5 ベッド材貯蔵容器
6 火炉
8 燃料
10 燃料送給管(ライン)
11 燃料ポンプ
12 燃料流量制御弁
17 ベッド材
30 注入弁
31 圧縮空気注入管(圧縮空気注入ライン)(ライン)
32 ベッド材注入管(ベッド材注入ライン)(ライン)
33 ベッド材戻し管(ベッド材戻しライン)
34 内圧排出弁
40 設定蒸気温度(蒸気温度)
41 検出蒸気温度(検出温度)(蒸気温度)
42 蒸気温度偏差(偏差)
43 比例積分調節器(第4の調節器)
44 補正層高指令
46 ボイラマスタ指令
47 層高指令
48 加算器(第3の加算器)(手段)
49 設定層高指令
52 層高検出値(層高)
54 層高偏差(偏差)
55 比例積分調節器(第5の調節器)
56 弁開閉指令
57 ハイローモニタスイッチ(手段)
58,59 弁開閉指令(指令)
61 蒸気温度偏差(偏差)
62 比例積分調節器(第1の調節器)
63 補正層温度指令
65 層温度指令
66 加算器(第1の加算器)
67,67’ 設定層温度指令(出力)
71 平均検出層温度(検出層温度)
73 層温度偏差(偏差)
74 比例積分調節器(第2の調節器)(手段)
75 補正燃料流量指令
77,77’ 燃料流量指令
78 加算器(第2の加算器)(手段)
79 合計燃料流量指令
80 比例積分調節器(第3の調節器)(手段)
81 弁開度指令(指令)
82 関数発生器
83 上下限信号制限器
85 層温度上限設定値(上限設定値)
87 層温度下限設定値(下限設定値)
88 偏差信号ハイローモニタスイッチ
89 比例積分調節器作動指令(調節器作動指令)
90 加算器(第4の加算器)(手段)
92 補正燃料流量指令
Claims (6)
- 加圧流動床ボイラの火炉内に形成された流動床の層温度が上限設定値と下限設定値との間にある場合には、火炉内へ供給される燃料の流量を調整することにより加圧流動床ボイラで生成される蒸気の温度を制御し、流動床の層温度が上限設定値以上の場合には前記流動床の層高を上昇させることにより前記蒸気の温度を制御し、流動床の層温度が下限設定値以下の場合には前記流動床の層高を下降させることにより前記蒸気の温度を制御することを特徴とする加圧流動床ボイラにおける蒸気温度制御方法。
- 流動床の層高の上昇に伴い火炉内へ供給する燃料を増加させる請求項1に記載の加圧流動床ボイラにおける蒸気温度制御方法。
- 加圧流動床ボイラの火炉内に形成された流動床の層温度が上限設定値と下限設定値との間にある場合に、前記火炉内へ燃料を供給するためのラインに設けた燃料流量制御弁の開度若しくは燃料ポンプの回転数を調整するようにした手段と、
前記流動床の層温度が上限設定値以上になった場合に、ベッド材をベッド材貯蔵容器から火炉内へ送給するためのラインに設けた注入弁を開閉するようにした手段と、
前記流動床の層温度が下限設定値以下になった場合に、ベッド材が火炉からベッド材戻しラインを介して戻されるベッド材貯蔵容器の内圧を排出する内圧排出弁を開閉するようにした手段を
設けたことを特徴とする加圧流動床ボイラにおける蒸気温度制御装置。 - 流動床の層高を上昇させる際に検出された蒸気温度と設定された蒸気温度の偏差を処理して得られた補正層高指令に対応して燃料流量制御弁を開くか或いは燃料ポンプの回転数を上昇させる手段を設けた請求項3に記載の加圧流動床ボイラにおける蒸気温度制御装置。
- 加圧流動床ボイラで生成した蒸気の検出温度と設定した蒸気温度の偏差を処理して流動床の補正層温度指令を求め出力する第1の調節器と、
前記補正層温度指令と設定された層温度指令を加算して設定層温度指令を求め出力する第1の加算器と、
前記設定層温度指令が上限設定値と下限設定値との間にある場合には設定層温度指令を出力し、設定層温度指令が上限設定値以上或いは下限設定値以下の場合は上限設定値或いは下限設定値を設定層温度指令として出力する上下限信号制限器と、
前記設定層温度指令と上下限信号制限器からの出力の偏差を求め、該偏差が零でない場合には調節器作動指令を出力する偏差信号ハイローモニタスイッチと、
流動床の検出層温度と前記設定層温度指令の偏差を処理して補正燃料流量指令を求め出力する第2の調節器と、
ボイラマスタ指令により定まる流動床の層高指令に対応した燃料流量指令と前記補正燃料流量指令を加算して合計燃料流量指令を求め出力する第2の加算器と、
前記合計燃料流量指令を処理して指令を求め、該指令により燃料を火炉へ送給するラインに設けた燃料流量制御弁の開度若しくは燃料ポンプの回転数を制御する第3の調節器と、
前記蒸気の検出温度と設定蒸気温度の偏差を処理して補正層高指令を求め出力する第4の調節器と、
前記補正層高指令とボイラマスタ指令に対応した層高指令を加算して設定層高指令を求め出力する第3の加算器と、
検出された流動床の層高と前記設定層高指令の偏差を処理すると共に前記調節器作動指令が与えられたら弁開閉指令を出力する第5の調節器と、
前記弁開閉指令を基に、ベッド材貯蔵容器内のベッド材をベッド材注入ラインから火炉内へ送給する際に圧縮空気注入ラインに設けた注入弁を開く指令を出力し、又ベッド材を火炉からベッド材戻しラインを介しベッド材貯蔵容器へ戻す際にベッド材貯蔵容器の内圧排出弁を開く指令を出力するハイローモニタスイッチを設けた
ことを特徴とする加圧流動床ボイラにおける蒸気温度制御装置。 - 流動床の層高指令に対応した燃料流量指令を出力する関数発生器から第2の加算器へ至る送給ラインに、前記燃料流量指令と第4の調節器からの補正層高指令に対応した補正燃料流量指令を加算して別の燃料流量指令を求め該燃料流量指令を前記第2の加算器へ与える第4の加算器を設けた請求項3に記載の加圧流動床ボイラにおける蒸気温度制御装置。
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