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JP3793198B2 - Ofdm信号通信システム及びofdm信号送信機 - Google Patents

Ofdm信号通信システム及びofdm信号送信機 Download PDF

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JP3793198B2 JP2003430210A JP2003430210A JP3793198B2 JP 3793198 B2 JP3793198 B2 JP 3793198B2 JP 2003430210 A JP2003430210 A JP 2003430210A JP 2003430210 A JP2003430210 A JP 2003430210A JP 3793198 B2 JP3793198 B2 JP 3793198B2
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本発明は、直交配置された複数の搬送波(キャリア)信号で構成されるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を用いてデータの送受信を行うOFDM信号通信システム及びOFDM信号送信機に関する。
近年、音声や映像もしくはデータ等のディジタル情報を伝送するOFDM信号通信システムの開発が進められており、携帯電話等の移動体においてもディジタル通信が主流になりつつある。
移動体通信では、ビル等の建築物やその他の反射物による複数の反射波(マルチパス)の影響を考慮する必要がある。つまり、受信点には、複数の送信局からの電波が到達する。このようなマルチパスの現象は、信号に歪みを生じさせ、受信品質を劣化させる大きな原因となる。
また、マルチメディア情報等を扱うOFDM信号通信システムでは、多様な要求品質への対応が求められる。たとえば、小型な携帯情報端末を用いたマルチメディア・ディジタル通信では、任意の地点から網等に接続する移動通信の利便性を有しつつ、信頼性の高い信号伝送が必要となる。
移動体通信に限らず、ディジタル通信では、送信機から伝送される情報を復元するために、周波数同期やタイミング同期を確立する必要がある。特に、移動体通信では、受信状態が変動するため、同期処理が不可欠であるが、同期を取るには、ある程度の時間を要する。同期がはずれた状態では、情報の復元は、不可能となるため、同期がはずれた場合の回復のためにも、高速な周波数同期およびタイミング同期が必要となる。
マルチメディア情報等を扱うOFDM信号通信システムでは、伝送される信号がバースト的に発生するため、パケット通信に適している。パケット通信では、時分割多元接続(TDMA)のように一定の周期ではなくランダムにパケットが送信される。このため、パケット毎に同期を確立する必要があり、短い時間で同期を確立しなければならない。さらに、マルチメディア情報を取り扱う携帯情報端末では、小型化の観点から高精度発振器の使用が困難であるため、高性能のキャリア周波数同期法を適用する必要がある。
ところで、マルチパス伝搬路における遅延波の影響を低減する有効な方法として、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)がある。OFDMは、伝送情報を分割して複数の低速なディジタル信号を生成し、その複数信号で直交関係にあるサブキャリアを独立に変調する方式である。マルチキャリアを用いた並列伝送によって、信号伝送速度を低くでき、さらに、OFDM特有のガード区間を設けることによって、単一キャリア変調方式と比べて遅延波の影響を低減することができる。
以下にOFDM方式の概要について説明する。
図21は送信側に用いられるOFDM変調装置の構成を示すブロック図である。OFDM変調装置には、送信データが入力される。この送信データは、シリアル/パラレル変換部201に供給されて、低速な複数の伝送シンボルからなるデータに変換される。つまり、伝送情報を分割して、複数の低速なディジタル信号を生成する。このパラレルデータは、逆高速フーリエ変換(IFFT)部202に供給される。
パラレルデータは、OFDMを構成する各サブキャリアに割り当てられ、周波数領域においてマッピングされる。ここで、各サブキャリアに対してBPSK、QPSK、16QAM、64QAM等の変調が施される。マッピングデータは、IFFT演算を施すことによって、周波数領域の送信データから時間領域の送信データに変換される。これにより、互いに直交する関係にある複数のサブキャリアがそれぞれ独立に変調されたマルチキャリア変調信号が生成される。IFFT部202の出力は、ガードインターバル付加部203に供給される。
ガードインターバル付加部203は、図22に示すように、伝送データの有効シンボルの後部をガードインターバルとして、伝送シンボル毎に有効シンボル期間の前部にコピーを付加する。このガードインターバル付加部で得られたベースバンド信号は、直交変調部204に供給される。
直交変調部204は、ガードインターバル付加部203から供給されるベースバンドOFDM信号に対して、OFDM変調装置の局部発振器205から供給されるキャリア信号を用いて、直交変調を施し、中間周波数(IF)信号もしくは無線周波数(RF)信号に周波数変換する。すなわち、直交変調部は、ベースバンド信号を所望の伝送周波数帯域に周波数変換した後に伝送路に出力する。
図23は、受信側に用いられるOFDM復調装置の構成を示すブロック図である。OFDM復調装置には、図21のOFDM変調装置によって生成されたOFDM信号が所定の伝送路を介して入力される。
このOFDM復調装置に入力されたOFDM受信信号は、直交復調部211に供給される。直交復調部211は、OFDM受信信号に対して、OFDM復調装置の局部発振器212から供給されるキャリア信号を用いて直交復調を施し、RF信号もしくはIF信号からベースバンド信号に周波数変換し、ベースバンドOFDM信号を得る。このOFDM信号は、ガードインターバル除去部213に供給される。
ガードインターバル除去部213は、OFDM変調装置のガードインターバル付加部203で付加された信号を、図示しないシンボルタイミング同期部から供給されるタイミング信号に従って除去する。このガードインターバル除去部203で得られた信号は、高速フーリエ変換(FFT)部214に供給される。
FFT部214は、入力される時間領域の受信データをFFTすることによって周波数領域の受信データに変換する。さらに周波数領域においてデマッピングされ、各サブキャリア毎にパラレルデータが生成される。ここで、各サブキャリアに施されたBPSK、QPSK、16QAM、64QAM等の変調に対する復調がなされたことになる。FFT部214で得られたパラレルデータは、パラレル/シリアル変換部215に供給されて、受信データとして出力される。
以上説明したように、OFDM復調装置は、OFDM変調装置から伝送される情報を復元するために、キャリア周波数同期やタイミング周波数同期を確立する必要がある。
OFDMでは、サブキャリア間隔が狭く、各サブキャリアが直交配置されているため、OFDM復調装置の局部発振器212から供給されるキャリア周波数とOFDM変調装置のキャリア周波数がずれている場合、すなわち、周波数オフセットが存在する場合には、サブキャリア間の直交性が崩れて受信特性が著しく劣化する。従って、OFDMでは、キャリア周波数同期の確立が極めて重要である。
OFDMの周波数同期法に関しては、従来から知られている手法がある(非特許文献1)。
電子情報通信学会技術研究報告書RCS97−210(1998−01)の「高速無線LAN用OFDM変調方式の同期系に関する検討」
OFDMの同期法は、周波数領域での処理によるものと、時間領域での処理によるものに分類される。上記報告書に記載されている同期法は、時間領域での処理によるものである。この方式では、2つのOFDMシンボルを用い、その2つのパイロットシンボルに同一の信号を配置し、両者の相関演算によってキャリア周波数のずれおよびタイミングのずれを推定する。
また、データシンボルを伝送する前に、初期位相を決定するスタートシンボルを別途送信して周波数誤差を推定する手法も知られている。ところが、この種の周波数誤差推定方法では、2シンボル以上のパイロットシンボルを伝送する必要があるため、伝送効率が低下してしまうという問題がある。
伝送効率の向上のために、このスタートシンボルとパイロットシンボルとを兼ねることが可能であるが、この場合にも同期のために2シンボル以上のパイロットシンボルが必要となるという点は変わらないため、伝送効率が低下してしまうという問題点がある。
一方、電子情報通信学会論文誌B-II Vol. J75-B-II,No.12,p884-895(1992年12月)には、複数の複素相関器を用いたキャリア周波数のオフセット推定法が開示 されている。この文献には、図24に示す周波数オフセット検出・除去方式が提案されている。この文献は、TDMAスロットに付加されるトレーニング信号を用いたシングルキャリア変調方式を対象としており、複数設けられた相関器には、同一の参照系列が設定されて、相関器に入力される受信信号の周波数を変化させている。
初期同期を高速化するには、ある程度の回路規模の増大は避けられないが、回路規模の増加は、製造コストの増加につながるため、回路規模は、極力低く抑えることが望ましい。しかしながら、上記文献の場合、複素相関器が複数必要となるため、回路規模が大きくなるという問題がある。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、回路規模を増大することなく、信頼性の高いデータ伝送を行うことができるOFDM信号通信システム及びOFDM信号送信機を提供することにある。
本発明の一態様によれば、所定の既知信号系列からなるパイロット信号が挿入されたOFDM(直交周波数分割多重)信号をアンテナにより受信する受信手段と、前記OFDM信号を復調するための基準信号である再生キャリア信号を生成する局部発振器と、前記再生キャリア信号に基づいて前記OFDM信号をベースバンド信号に変換する周波数変換器と、前記ベースバンド信号に基づいてFFT演算を行って周波数領域の受信データを生成するFFT演算手段と、を備えたOFDM信号通信システムであって、周波数軸上で繰り返し波形となり時間軸上で離散的となる巡回系列の前記パイロット信号が挿入されたOFDM信号をアンテナを介して前記受信手段に向けて送信する送信手段を備えることを特徴とするOFDM信号通信システムが提供される。
また、本発明の一態様によれば、ベースバンド信号に対して逆FFT演算を行って時間領域の送信データを生成するIFFT演算手段と、OFDM信号を生成するための基準信号であるキャリア信号を生成する局部発振器と、前記送信データと前記キャリア信号とに基づいて、周波数軸上で繰り返し波形となり時間軸上で離散的となる巡回系列のパイロット信号が挿入された前記OFDM信号を生成してアンテナを介して送信する送信手段と、を備えることを特徴とするOFDM信号送信機が提供される。
本発明によれば、受信したパイロット信号と、パイロット信号に対してそれぞれ異なる周波数オフセットが設定された参照信号との間で複素相関演算を行った結果に基づいて、再生キャリア信号の周波数を制御するため、受信フレームの同期確立を迅速に行うことができ、安定した信頼性の高い信号伝送およびその受信が可能となる。また、複素相関演算手段の内部の構成を簡略化できるため、回路規模の増大を抑制でき、それに伴って製造コストを削減できる。
以下、本発明に係るOFDM信号通信システムについて、図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は、本発明に係るOFDM信号受信装置を備えたOFDM信号通信システムの一実施形態のブロック図である。図示のOFDM信号通信システムは、前述したOFDM信号を送受信するものであり、OFDM送信機10と、OFDM受信機11とで構成される。図1には、OFDM信号通信システムの構成要素の一部のみが示されている。
OFDM送信機(送信手段)10は、周波数領域でマッピングされた伝送信号を時間領域の信号に変換する逆高速フーリエ変換器(IFFT)12と、時間領域の信号をRF信号に周波数変換する周波数変換器13と、周波数変換器13に正弦波のキャリア信号(局部発振信号)を供給する局部発振器14と、RF信号を電波として伝搬路に放射するアンテナ15とを有する。
OFDM受信機11は、送信機10から送信されて無線伝搬路を経て到達したOFDM信号を受信するアンテナ(受信手段)16と、アンテナ16で受信したRF信号をベースバンド信号に周波数変換する周波数変換器17と、周波数変換器17に正弦波の局部発振信号を供給する局部発振器18と、受信したベースバンド信号を標本化する標本化器(標本化手段)19と、標本化器19の出力信号を用いて、周波数オフセットおよびタイミングオフセットを検出する周波数誤差&タイミング誤差推定器(誤差推定手段)20と、標本化器19が出力する時間領域信号を周波数領域信号に変換する高速フーリエ変換器(FFT、FFT演算手段)21とを有する。
なお、図1では、簡略化のため、図22で説明したガードインターバル付加部やガードインターバル除去部を省略している。
図2はOFDM送信機10から送信されるOFDM信号のバーストフレームのデータ構成を示す図である。バーストフレームには、既知信号系列が伝送されるパイロットシンボル(パイロット信号)が含まれている。マルチメディア情報を扱うOFDM信号通信システムでは、伝送される信号がバースト的に発生する。このため、バーストフレーム毎に同期を確立する必要がある。図2では、1シンボルのパイロットシンボルが図示されているが、1シンボル以上のパイロットシンボル(パイロット信号)が付加されていても構わない。
OFDM信号に対して同期検波を行うためには、受信機が絶対位相を把握できるように、既知信号を送信する必要がある。また、差動検波を行うためには、スタートシンボルを伝送しなければならない。本実施形態では、OFDM信号のバーストフレーム構成として、1シンボル以上のパイロットシンボルを付加する。このため、周波数同期用のパイロットシンボルと、同期検波のための既知信号や差動検波のためのスタートシンボルとを兼ねることが可能となり、伝送効率の劣化を防ぐことができる。
図1に示す周波数誤差&タイミング誤差推定器20は、標本化器19が出力する信号を用いて、パイロットシンボルにおいて伝送される信号と受信信号とのスライディング相関演算で得られる信号によって周波数誤差とタイミング誤差を検出する。
周波数誤差&タイミング誤差推定器20から出力されるキャリア周波数誤差情報は、局部発振器18に供給される。局部発振器18は、入力されたキャリア周波数誤差情報を元に再生キャリア信号(局部発振信号)の発振周波数を変更する。周波数誤差&タイミング誤差推定器20から出力されるタイミング誤差情報は、FFT21に供給される。FFT21は、タイミング誤差情報を元にFFTウインドウを決定する。
このように、本実施形態では、OFDM受信信号中のパイロットシンボルにおける時間領域の信号を利用して、キャリア周波数のずれの推定とサンプリングのタイミングのずれの推定とを行ない、キャリア周波数の同期捕捉とサンプリングタイミングの同期捕捉とを行う。なお、本実施形態の動作の詳細については、後述する。
図3は図1に示した周波数誤差&タイミング誤差推定器20の内部構成を示すブロック図である。図3に示すように、周波数誤差&タイミング誤差推定器20は、標本化器19が出力した信号を、標本化器19に入力される標本化クロックでシフトするシフトレジスタ(第1の信号シフト手段)30と、複数の複素相関器(複素相関演算手段)31〜33と、複素相関器31〜33が出力した信号の最大値(周波数誤差の最大値信号と相関出力の最大値信号)を検出する最大値検出部(第1の最大値検索手段)34と、最大値検出部34が出力した信号を、標本化器19に入力される標本化クロックでシフトするシフトレジスタ35と、シフトレジスタ35の出力(最大値検出部34の出力をシフトした信号)の最大値を検出する最大値検出部(第2の最大値検索手段)36とを有する。
周波数誤差&タイミング誤差推定器20は、複数の複素相関器31〜33を有し、各複素相関器31〜33には、それぞれ異なる参照系列が37〜39が設定される。各複素相関器31〜33は、シフトレジスタ30の各段の出力信号と参照系列とを乗算する複素乗算器(複素乗算手段)40と、複素乗算器40の出力を加算する加算器41とを有する。複素相関器31〜33に設定される参照系列37〜39は、パイロットシンボルにおいて伝送される信号に対して異なる周波数オフセットを与えた信号である。参照系列の詳細については後述する。
次に、サンプリングタイミングのずれとキャリア周波数のずれの検出方法について説明する。説明を簡略化するため、キャリア信号成分を除去した等価低減におけるOFDM信号を取り扱う。等価低減におけるOFDM送信信号s(t)は、(1)式で表すことができる。
Figure 0003793198
(1)式において、NsはOFDM信号を構成するサブキャリアの数、NはFFT のポイント数、uはシンボル番号、vはサブキャリア数である。また、xuvは送信する符号であり、QPSKの場合には、(2)式で表される。
Figure 0003793198
(2)式において、Auvは振幅であり、ヌルサブキャリアの場合には、Auv=0である。また、(1)式において、guv(t)は、第uシンボルおよび第vシンボルにおけるOFDMの孤立パルス応答であり、(3)式で表される。
Figure 0003793198
(3)式において、fvは第vサブキャリア周波数、Tgはガードインターバル長、Tsは有効シンボル長、T=Tg+Tsであり、II(t)は(4)式で表さ れる。
Figure 0003793198
(3)式中の受信信号r(t)は、無線伝搬路が無ひずみであるとすると、(5)式で表される。
Figure 0003793198
(5)式において、Δfは周波数オフセット、Δθ0は位相オフセット、n( t)は複素の白色ガウス雑音である。
受信信号r(t)を、シンボル当たりNサンプルで標本化した場合には、標本化出力系列は、rk=r(tk)となる。ただし、tk=(k/Ts)+Tg+Δτ 、k=0,1,…,N−1であり、Δτはタイミングオフセットである。
パイロットシンボルにおいて伝送される信号は既知信号系列であるため、OFDM受信機11で受信されるパイロットシンボルの時間波形は既知である。したがって、OFDM受信機11は、予め用意しておいた時間波形と受信信号との相関演算を行うことによって、相関値列を得ることができる。例えば図3において、複素相関器31〜33から出力される信号列がこの相関値列に当る。
図4は、複素相関器31から出力される相関値列の例を示したものである。この相関値列は、無線伝搬路のインパルス応答に相当する。つまり、遅延プロファイルを表している。伝搬路が2パスでモデル化できる場合には、2つの相関ピークを観測することができる。
パイロットシンボルにおいて伝送される信号を受信した信号と、受信機で予め用意しておいた信号との相関演算は、自己相関演算に相当する。図5に、この自己相関演算によって得られる系列を示す。自己相関演算によって得られる系列には、図5に示すような相関ピークが出現する。相関ピーク以外の部分は、相関サイドローブとなる。相関サイドローブの特性は、OFDM信号の時間波形の自己相関特性に依存する。
図5の相関ピークは、受信信号に含まれる自己相関特性の良好な既知信号の位置を示しており、この位置を検出することで、バーストフレームの同期を確立することができる。
なお、受信信号に含まれる自己相関特性の良好な既知信号を利用したピークサーチでは、周波数誤差があると、複素相関器31〜33の出力する信号レベルが低下し、同期特性が劣化してしまう。しかしながら、本実施形態におけるOFDM信号通信システムでは、図3に示すように、パイロットシンボルにおいて伝送される信号に対して、それぞれ異なる周波数オフセットを与えた信号を参照系列として複数の複素相関器31〜33に設定しているため、複数の周波数オフセットに対応した相関をとることで、周波数誤差の影響による相関出力レベルの低下を防止し、かつ同期特性の劣化を抑えることが出来る。
パイロットシンボルにおいて伝送される信号に対して周波数オフセットfkを 与えた参照系列dkは、(6)式で表される。
Figure 0003793198
(6)式において、ukは送信信号の離散値であり、uk=s(k/N)である。た だし、NはFFTのポイント数である。
パイロットシンボルにおいて伝送される信号に対して周波数オフセットfkを 与えた参照系列と受信信号の相関出力との周波数応答a(Δf)は、(7)式で表される。
Figure 0003793198
(7)式において、di*はdiの複素共役である。ここで、雑音、サンプリン グのタイミングずれ、および位相オフセットの影響が無視できると仮定すると、(7)式は(8)式のように変形される。
Figure 0003793198
(8)式より、相関出力の周波数応答は、パイロットシンボルにおいて伝送される信号系列に依存することがわかる。
(8)式において、|u(i)|2は送信信号系列の大きさを表し、exp(j2π(Δf−fk)・i/N)は参照系列dkとの周波数のずれを表している。周波数のずれを表すベクトルは、系列番号に応じて回転し、回転量は周波数のずれに依存する。すなわち、exp(j2π(Δf−fk)・i/N)が表現する系列は、向きが系列番号に応じて回転し、長さが送信信号系列の大きさであるベクトルである。
図6は、(8)式に示す周波数応答、すなわち、パイロットシンボルにおいて伝送される信号に対して周波数オフセットΔfを与えた参照系列と受信信号の相関出力の大きさ|a(Δf)|2の周波数応答の例を示す図である。ただし、図6に おいて、fkは0である。図6より、周波数オフセットが0の場合に、相関値は 最大になることがわかる。
すなわち、図3に示す複数の複素相関器31〜33に、それぞれ異なる周波数オフセットを有する参照系列を設定したときに、各複素相関器31〜33から出力される、参照系列と受信信号との相関出力絶対値の最大値を検索し、最大値を出力した複素相関器に対応する周波数オフセットにより、OFDM送信信号のキャリア周波数とOFDM受信信号のキャリア周波数とのずれを検出することができる。
図3における最大値検出部34は、前述したサーチ手順を実行し、キャリア周波数の誤差信号と相関出力の最大値信号とを出力する。
なお、図6では、パイロットシンボルにおいて伝送される既知信号系列が異なる2つの参照系列A,Bと受信信号との相関出力の大きさ|a(Δf)|2の周波数 応答の例を示している。図6より、参照系列と受信信号の相関出力の大きさ|a(Δf)|2の周波数応答は、既知信号系列に依存することがわかる。
図3において、最大値検出部34に接続されたシフトレジスタ35は、最大値検出部34が出力した相関出力の最大値信号を順にシフトし、最大値検出部36は、シフトレジスタ35の各段の出力の中から最大値を検出する。この最大値は、前述した自己相関演算によって得られる系列の自己相関ピークを示しており、このピーク位置は、無線伝搬路を経て受信される信号のバーストフレームの基準タイミングを示している。
最大値検出部36は、検出されたバーストフレームの基準タイミングと、OFDM受信機11のタイミングとの誤差であるタイミング誤差信号を出力する。また、最大値検出部36は、最大値検出部34で検出された相関出力の最大値を出力した複素相関器が出力した相関出力の最大値を検出し、相関出力の最大値が出力されるタイミングに対応する周波数オフセットを、周波数誤差信号として出力する。
なお、ここで得られる周波数オフセット量は、複素相関器の個数に依存した離散値である。したがって、補間演算を行うことにより、周波数誤差信号の精度を向上させることができる。
以上のような構成により、サンプリングタイミング誤差とキャリア周波数の誤差の検出が可能となり、信頼性の高い信号伝送が可能なOFDM信号通信システムを実現できる。
前述したように、マルチメディア情報等を扱うOFDM信号通信システムでは、伝送される信号がバースト的に発生するため、バーストフレーム毎に短時間で同期を確立する必要がある。高速な初期同期のためには、ある程度の回路規模の増大は避けられないが、回路規模の増大は、製造コストの上昇につながるため、回路規模は、できるだけ小さくするのが望ましい。つまり、全体の回路負担に占める割合が比較的大きい複素のスライディング相関器を、如何にして簡易な構成とするかが重要な技術課題となる。
そこで、以下に、図3に示す複素相関器の回路規模を低減する手法について説明する。以下に説明する手法は、パイロットシンボルにおいて伝送される信号に対して異なる周波数オフセットを与えた参照系列との相関演算に着目したものである。
前述したように、パイロットシンボルにおいて伝送される信号に対して周波数オフセットΔfを与えた参照系列と受信信号との相関出力a(Δf)は、前述した(8)式により表現できる。なお、説明を簡略化するため、(8)式では、雑音、サンプリングタイミングのずれ、および位相オフセットの影響が無視できると仮定している。
周波数のずれを表すベクトルは、図7に示すように、パイロット信号の信号系列の系列番号に応じて回転し、回転量は周波数のずれに依存する。Δf=1のとき、このベクトルは一回転する。すなわち、exp(j2π(Δf−fk)i/N)が表 現する系列は、向きが系列番号に応じて回転し、長さが送信信号系列の大きさであるベクトルである。
ここで、|u(i)|2・exp(−j2π(Δf−fk)i/N)の特徴について考察す る。ベクトル軌跡の変化を理解しやすいように、送信信号系列の大きさ|u(i)|2の変化が小さい例を用いて説明する。
図8および図9にベクトル軌跡の一例を示す。FFTのポイント数N=64、OFDM信号を構成するサブキャリアの数Ns=4であり、図8はΔf=0.25、図9 はΔf=0.5である。
ベクトル軌跡が図8および図9のようになることは、送信信号系列の大きさ| u(i)|2を観測すると理解できる。
図10は図8および図9に対応する送信信号系列の大きさ|u(i)|2を示す図 である。図10の横軸はサンプル番号iであり、縦軸は|u(i)|2である。
図8〜図10より、|u(i)|2・exp(−j2π(Δf−fk)i/N)が表現する系列は、向きが系列番号に応じて回転し、長さが送信信号系列の大きさであるベクトルであることが確認できる。また、(8)式で示される相関出力a(Δf)は、これらの軌跡のベクトル和から算出される。
ここで、図8および図9に示したベクトル軌跡の分布に着目する。図8および図9より、原点付近に多数の分布が存在することがわかる。このことは、送信信号系列の大きさ|u(i)|2の分布は、0付近が高く、|u(i)|2が大きい値をとる分布はわずかであることを示している。(8)式で示される相関出力a(Δf)は、これらの軌跡のベクトル和であるため、送信信号系列の大きさ|u(i)|2が大 きな値をとるときの影響が支配的となる。
このため、本実施形態では、参照系列をいくつかの代表的なベクトルのみで表現する。
図8および図9では、ベクトル軌跡の変化を理解しやすいように、送信信号系列の大きさ|u(i)|2の変化が小さい場合の例を示した。しかしながら、OFDMの 時間波形は、比較的変動が大きいという特徴を有している。逆に言うと、変化の小さいケースはまれである。
図11はQPSKマッピングされたデータを伝送した場合のベクトル軌跡の例を示す図である。図11では、FFTのポイント数N=32、OFDM信号を構成するサブキャリアの数Ns=32である。図11(a)はパイロットシンボルにおいて 伝送される信号に対して与えられる周波数オフセットΔf=0.4の場合、図11(b)はΔf=0.9の場合である。
図11より、送信信号系列の大きさ|u(i)|2の分布は、0付近が高く、|u( i)|2が大きい値をとる分布はわずかであることがわかる。
本実施形態では、参照系列をいくつかの代表的なベクトルのみで表現する。以下、代表ベクトルの例を図12および図13を用いて説明する。
図12はランダムデータを伝送した場合のベクトル軌跡を示す図である。図12は、FFTのポイント数N=64、OFDM信号を構成するサブキャリアの数Ns =64、周波数オフセットΔf=1.0の例を示している。図12からも、送信信 号系列の大きさ|u(i)|2が大きな値となるベクトルはわずかであることがわか る。
このため、本実施形態では、図12のベクトルを図13に示すような代表的なベクトルで表現する。すなわち、参照系列を図13に示すような代表ベクトル以外を0としたベクトルで表現する。
(複素相関器の第1の構成例)
次に、図3に示す複素相関器31〜33の具体例について説明する。図14は複素相関器の第1の構成例を示すブロック図である。図14の複素相関器50は、段数がLのシフトレジスタ51と、参照系列52と、M個の複素乗算器53と、各複素乗算器53の出力を加算する加算器54とを有する。
参照系列52は、パイロットシンボルにおいて伝送される信号の時間領域における大きさが大きな値をとる系列番号に対応した代表ベクトルである。乗算器53は、前述した代表ベクトルの番号に対応する位置に配置する。図14は、L=6、代表ベクトルの番号が1、4、6である場合の例を示している。
(複素相関器の第2の構成例)
図15は複素相関器の第2の構成例を示すブロック図である。図15の複素相関器60は、段数がともにLであるシフトレジスタ(第2および第3の信号シフト手段)61,62と、M個の複素乗算器63と、各複素乗算器63の出力を加算する加算器64とを有する。乗算器63は、前述した代表ベクトルの番号に対応する位置に配置される。図15は、L=6、代表ベクトルの番号が1、4、6の場合の例を示している。
図15の複素相関器60においても、乗算器63の数を減らすことができるため、回路規模の増大を抑制でき、製造コストの削減が図れる。
図16は図15の複素相関器60を有するOFDM受信機11の構成の一部を示すブロック図である。図16のOFDM受信機11は、OFDM受信信号を標本化する標本化器19と、1シンボル遅延器(遅延手段)65と、図15の複素相関器60とを有する。
図16のOFDM受信機11では、複素相関器60により、2つの連続するパイロットシンボルが配置されたバーストフレームデータの相関ピークを得ることができ、複素相関器60から出力される信号の最大値をサーチすることで、バーストフレームを検出することができる。
(複素相関器の第3の構成例)
上述した図14および図15では、パイロットシンボルにおいて伝送される信号の時間領域における大きさが大きな値をとる代表ベクトルに対応して複素乗算器を配置する例を説明したが、パイロットシンボルにおいて伝送される信号として、巡回系列の信号を伝送すれば、複素乗算器を等間隔に配置することができる。
以下、複素乗算器を等間隔に配置できるような既知信号系列について説明する。この既知信号系列は、パイロット信号が伝送されるタイミングで伝送されるものである。
参照系列dkをいくつかの代表ベクトルで表現するために、既知信号系列とし て、周波数領域における位相配置がサブキャリアに対して巡回するように設定した系列を採用する。ここでは、このような系列を巡回系列と呼ぶ。
巡回系列では、繰り返し周期をIgとすると、既知信号系列{Xk}をIFFTした時間応答の系列{xk}は、N/Igごとに値をもつようになる。
すなわち、パイロットシンボルに巡回系列を用いることにより、複素乗算器の数を減らすことができ、回路規模の増加を極力抑えることができる。
巡回系列は(9)式で表される。
k+1・Xk *=exp(jφk modulo Ig) …(9)
ただし、k(k=0,1,…,N−1)はサブキャリア番号、φiはサブキャリア間の位相変化である。
(9)式を満足する系列は複数存在する。しかしながら、巡回系列では、特定サンプルに対して電力が集中するため、PAPR(Peak to Average Power Ratio)の 点からは不利である。PAPRが大きいということは、OFDM変調方式の欠点の一つである。PAPRは、電力効率の観点からはできる限り小さい方が望ましい。
このため、各代表ベクトルに電力が等分配される巡回系列、すなわち、|xi|2=N/Igとなるような巡回系列を選ぶ必要がある。ここで、iは代表ベクトル の番号を、NはFFTのポイント数を示す。巡回周期Igは、代表ベクトルの数 に一致する。
|xi|2=N/Igとなる系列の一例として、(10)式がある。
(φ0,φ1,φ2,…,φ15)
=(0,π/2,-π/2,π,π/2,-π/2,π,0,π,π/2,π/2,π,-π/2,-π/2,0,0)
…(10)
ここで、Ig=16、XkはQPSKマッピングとしている。
この系列では、代表ベクトルの間隔は、等間隔(i=0,N/Ig,2・N/Ig,…,(Ig-1)・N/Ig)となる。
図17は巡回系列のパイロット信号を用いた場合の複素相関器の第3の構成例を示すブロック図である。既知信号系列に巡回系列を用いると、その時間応答は、等間隔ごとに値を有するため、乗算器102は等間隔に配置される。図17は、乗算器の数が4の場合の例を示している。なお、乗算器102の数は巡回周期Igに一致する。すなわち、パイロットシンボルに巡回系列を用いることにより 、スライディング相関器における複素乗算器の数を減らすことができ、回路規模の増加を抑制できる。
次に、巡回系列のパイロット信号を送信する場合の複素相関器の構成について説明する。
(複素相関器の第4の構成例)
図18は複素相関器の第4の構成例を示すブロック図である。図18の複素相関器70は、段数がともにLのシフトレジスタ71,72と、M個の複素乗算器73と、各複素乗算器73の出力を加算する加算器74とを有する。乗算器73は、代表ベクトルの番号に対応する位置に配置される。
パイロット信号は巡回系列であるため、図18に示すように乗算器73を等間隔に配置することができる。
図18の複素相関器は乗算器73,85を等間隔に配置する以外は、図15と同様に構成される。したがって、図15と同様の作用・効果が得られる。
(複素相関器の第5の構成例)
図19は複素相関器の第5の構成例を示すブロック図である。図19の複素相関器90は、巡回系列のパイロット信号を伝送する場合の構成であり、入力系列を1:Kの率でパラレルに変換するシリアル/パラレル変換器91と、段数がMのシフトレジスタ92と、M個の複素乗算器93と、各複素乗算器93の出力を加算する加算器94と、参照系列95とを有する。参照系列95は、パイロットシンボルにおいて伝送される信号の時間領域における大きさが大きな値をとる系列番号に対応した代表ベクトルである。
図19の複素相関器20は、受信されたパイロット信号と参照系列との間で複素演算を行う点で、図18の複素相関器20と異なる。図19の複素相関器90の場合も、乗算器の数が少なくて済むため、回路規模の増大を抑制できるとともに、製造コストを削減できる。
(周波数誤差&タイミング誤差推定器の他の構成例)
図20は周波数誤差&タイミング誤差推定器の他の構成例を示すブロック図である。図20の周波数誤差&タイミング誤差推定器20aには、図1に示した標本化器19から出力された信号が入力される。周波数誤差&タイミング誤差推定器20aからは、局部発振器18に供給される周波数誤差信号と、FFT21に供給されるタイミング誤差信号とが出力される。
図20の周波数誤差&タイミング誤差推定器20aは、シフトレジスタ30と、複数の複素相関器31〜33と、最大値検出部34と、比較器111と、平均受信電力測定部112とを有する。各複素相関器31〜33には、それぞれ異なる参照系列37〜39が設定される。各複素相関器31〜33は、シフトレジスタ30から入力される信号と参照系列とを掛け合わせる複素乗算器41と、複素乗算器41の出力を加算する加算器42とを有する。複素相関器31〜33に設定される参照系列37〜39は、パイロットシンボルにおいて伝送される信号に対して異なる周波数オフセットを与えた信号である。
最大値検出部34は、各複素相関器31〜33から出力される相関値の最大値を検出し、相関値の最大値と、そのときの周波数オフセット量とを出力する。キャリア周波数の誤差は、最大値を出力した複素相関器に対応する周波数から検出できる。ここで得られる周波数オフセット量は、複素相関器の個数に依存した離散値である。このため、最大値を出力した複素相関器と、その複素相関器に隣接する複素相関器からの出力を用いた補間により、周波数誤差を得る。
複数の複素相関器の各出力信号の最大値を検出することにより、受信信号に含まれる自己相関特性の良好な既知信号の位置を検出でき、これにより、バーストフレームの同期を確立することができる。
最大値検出部34から出力された相関値および周波数オフセット量は、比較器111に入力される。比較器111には、平均受信電力測定部112の出力信号が入力される。平均受信電力測定部112には、図1に示した標本化器19が出力する信号が入力され、平均受信電力値が出力される。平均受信電力測定部112は、受信信号の平均電力を測定する。比較器111は、受信信号の平均電力の情報に基づいて比較値を設定し、この比較値と、最大値検出部34から出力された相関値の最大値との比較演算を行う。
この比較演算により、比較器111は、受信信号に含まれる自己相関特性の良好な既知信号の位置と内部クロックとの誤差を求め、その誤差値をタイミングオフセットとして出力する。複素相関器31〜33から出力される相関出力の絶対値が大きいほど、平均電力は大きくなるため、図示の比較器111は、平均電力測定部112で測定された電力が予め設定された比較値以上になったときを基準として周波数誤差信号と相関出力最大値信号を出力する。
図20のような構成により、サンプリングタイミング誤差とキャリア周波数誤差の検出が可能になり、信頼性の高い信号伝送が可能なOFDM信号受信装置を実現することができる。
上述した実施形態では、最大値検出部36から周波数誤差信号とタイミング誤差信号を出力する例を説明したが、周波数誤差信号のみを出力してキャリア周波数の誤差調整のみを行ってもよい。
本発明に係るOFDM信号受信装置を備えたOFDM信号通信システムの一実施形態のブロック図。 OFDM送信機から送信されるOFDM信号のバーストフレームのデータ構成を示す図。 図1に示した周波数誤差&タイミング誤差推定器の内部構成を示すブロック図。 複素相関器から出力される相関値列の例を示す図。 自己相関演算によって得られる系列を示す図。 パイロットシンボルにおいて伝送される信号に対して周波数オフセットΔfを与えた参照系列と受信信号の相関出力の大きさ|a(Δf)|2の周波数応答の例を 示す図。 周波数のずれを表すベクトルを示す図。 Δf=0.25の場合のベクトル軌跡の一例を示す図。 Δf=0.5の場合のベクトル軌跡の一例を示す図。 図8および図9に対応する送信信号系列の大きさ|u(i)|2を示す図。 QPSKマッピングされたデータを伝送した場合のベクトル軌跡の例を示す図。 ランダムデータを伝送した場合のベクトル軌跡を示す図。 代表ベクトル以外を0としたベクトル軌跡を示す図。 複素相関器の第1の構成例を示すブロック図。 複素相関器の第2の構成例を示すブロック図。 図15の複素相関器を有するOFDM受信機の構成の一部を示すブロック図。 パイロット信号に巡回系列を用いた場合の複素相関器の第3の構成例を示すブロック図。 複素相関器の第4の構成例を示すブロック図。 複素相関器の第5の構成例を示すブロック図。 周波数誤差&タイミング誤差推定器の他の構成例を示すブロック図。 送信側に用いられるOFDM変調装置の構成を示すブロック図。 ガードインターバルを説明する図。 受信側に用いられるOFDM復調装置の構成を示すブロック図。 文献に記載された周波数オフセット検出・除去方式を示す図。
符号の説明
10 OFDM送信機
11 OFDM受信機
12 逆高速フーリエ変換器(IFFT)
13,17 周波数変換器
14,18 局部発振器
15,16 アンテナ
19 標本化器
20 タイミング誤差推定器
21 高速フーリエ変換器(FFT)
30,35 シフトレジスタ
31〜33 複素相関器
34,36 最大値検出部
37〜39 参照系列
40 複素乗算器
41 加算器

Claims (3)

  1. 所定の既知信号系列からなるパイロット信号が挿入されたOFDM(直交周波数分割多重)信号をアンテナにより受信する受信手段と、
    前記OFDM信号を復調するための基準信号である再生キャリア信号を生成する局部発振器と、
    前記再生キャリア信号に基づいて前記OFDM信号をベースバンド信号に変換する周波数変換器と、
    前記ベースバンド信号に基づいてFFT演算を行って周波数領域の受信データを生成するFFT演算手段と、を備えたOFDM信号通信システムであって、
    周波数軸上で繰り返し波形となり時間軸上で離散的となる巡回系列の前記パイロット信号が挿入されたOFDM信号をアンテナを介して前記受信手段に向けて送信する送信手段を備えることを特徴とするOFDM信号通信システム。
  2. 前記送信手段は、前記パイロット信号を構成する時間領域での代表ベクトルに電力が等分配される前記巡回系列を用いて前記パイロット信号を構成することを特徴とする請求項1に記載のOFDM信号通信システム。
  3. ベースバンド信号に対して逆FFT演算を行って時間領域の送信データを生成するIFFT演算手段と、
    OFDM信号を生成するための基準信号であるキャリア信号を生成する局部発振器と、
    前記送信データと前記キャリア信号とに基づいて、周波数軸上で繰り返し波形となり時間軸上で離散的となる巡回系列のパイロット信号が挿入された前記OFDM信号を生成してアンテナを介して送信する送信手段と、を備えることを特徴とするOFDM信号送信機。
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