JP3792020B2 - ポリエステル系樹脂の成形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はポリエステル系樹脂及びその成形方法に関するものであり、詳しくは連続成形性及び透明性を損なうことなく、生産性よくポリエステル系樹脂を成形する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、果汁や茶及びミネラルウォーター等の飲料、日本酒及び焼酎等の酒類、調味料、油、洗剤、化粧品などの容器としてガラスが広く使用されていたが、ガラス容器は製造コストが高い、重量が大きい、割れ易いという面での欠点を有している。
これらの欠点を解消するためにガラス容器からプラスチック容器への転換が進行している。特に透明性が要求される果汁や茶及び炭酸飲料等の飲料、調味料、洗剤、化粧品等の分野でポリエステルテレフタレート(以下、PETと略記する)を主体とした樹脂からなる2軸配向した容器が広く採用されており、その生産性の向上が要求されている。
特に近年、小容量の容器が使用されるようになり、その生産性向上の要請は強くなっている。
【0003】
従来、ポリエステル系樹脂を用いたブロー成形による容器の生産は、予めポリエステル系樹脂を用いてプリフォームを射出成形し、このプリフォームをブロー成形する方法が採用されており、耐熱性を付与し生産性を高くするため、ブロー成形の際、金型温度を120〜180℃の高温に設定してポリエステルの結晶化を促進する手法が用いられている。
【0004】
しかし、金型温度を高温にしてブロー成形をすると、金型内面に樹脂由来のオリゴマー等が付着し、そのオリゴマー等が後から成形されるボトルに転写されるため、製品ボトルの表面に荒れを生じさせると共に透明性を低下させる問題が生じる。
このため、ブロー成形金型内面に付着したオリゴマー等を除去するために度々金型を磨く必要があり、そのため生産が一時停止する問題があった。
金型内面へのオリゴマー等の付着を防止するためには、ブロー成形金型の温度を低く設定する必要があるが、この場合、ポリエステル系樹脂の結晶化(配向結晶化)が不足し、耐熱性が低下する問題が生じる。
【0005】
一方、ポリエステル系樹脂としては、テレフタル酸とグリコール類のスラリーを調製し、エステル化槽に供給してエステル化反応を進行させた後、重縮合槽に移しリン酸、二酸化ゲルマニウム等の触媒となる物質を仕込み、反応条件下でポリマーを重縮合させており、こうして得られたポリエステル系樹脂を重縮合槽の底部に設けた抜き出し出口より大気中でストランド状に抜き出して水槽に導いて冷却し、冷却固化したストランドを水槽内で冷却した後、カッターを用いて長径1〜5mm、短径1〜5mm、長さ2〜5mmの円柱状のチップを得る工程を経て、固相重合工程処理を行う工程になっている。このため、溶融したストランドは引取りロール等で変形して得られた樹脂粒子の断面は楕円形状となっていた。
【0006】
また、ポリエステル系樹脂形状の設計としては、慣習的にストランドを形成し、これを冷却しながらカットする方法を採用してきた。さらにポリエステル樹脂本体の設計としては重合時に極限粘度や含有されるジエチレングリコール成分の量を調整したり、共重合成分を含有させることで実生産に対応してきた。
しかし、従来の方法では、樹脂粒子が楕円柱状をしているため、押出機あるいは射出成形機シリンダー内で粒子同志による剪断発熱が生じ、必要以上に樹脂温度を上昇させてしまうため、容器の製造工程において環状三量体等のオリゴマーがブロー成形金型に付着して外観不良を生じ、また金型内面付着物の除去のために生産性が低下する問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高温の金型を用いて成形するときも金型への付着物が少なく、物性の優れた容器を生産性よく成形可能なポリエステル系樹脂の成形方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる目的を達成するために鋭意検討した結果なされたもので、シリンダー内のスクリューで粒状樹脂の剪断溶融混練を行うポリエステル系樹脂の成形方法において、平均粒子径が1〜6mm、最大粒子径が平均粒子径の1.2倍以下、かつ、最小粒子径が平均粒子径の0.8倍以上である球状のポリエステル系樹脂粒子であって、ジエチレングリコール単位の含有量が1.0〜3.0モル%で、環状三量体の含有量が0.5重量%以下である、ポリエチレンテレフタレートのホモポリマーよりなるポリエステル系樹脂粒子を使用することを特徴とするポリエステル系樹脂の成形方法を提供するものである。
本発明はまた、シリンダー内のスクリューで粒状樹脂の剪断溶融混練を行う成形方法に用いられるポリエステル系樹脂粒子であって、平均粒子径が1〜6mm、最大粒子径が平均粒子径の1.2倍以下、かつ、最小粒子径が平均粒子径の0.8倍以上で球状であって、ジエチレングリコール単位の含有量が1.0〜3.0モル%で、環状三量体の含有量が0.5重量%以下である、ポリエチレンテレフタレートのホモポリマーよりなることを特徴とするポリエステル系樹脂粒子を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、ポリエステル系樹脂の成形方法である。
成形方法としては、粒状樹脂を押出機あるいは射出成形機のようにスクリューで溶融混練が行なわれる成形に適用される。特にその効果はブロー成形を行なう工程で顕著であり、特にプリフォームを予め射出成形し、該プリフォームを用いてブロー成形する方法に適する。
【0010】
本発明に使用されるポリエステル系樹脂は、平均粒子径が1〜6mmで、最大粒子径が平均粒子径の1.2倍以下で、かつ、最小粒子径が平均粒子径の0.8倍以上の球状の樹脂である。
本発明は、最小粒子径、最大粒子径が平均粒子径の0.8〜1.2倍以内の真球状の樹脂粒子が用いられる。
【0011】
このように真球状の樹脂粒子を用いることにより、射出成形機、押出し成形機のシリンダー内での剪断発熱による過度な昇温を防止することができる。
本発明において、平均粒子径が1mm未満のものを用いた場合、成形機シリンダー内での可塑化が不安定になり、また平均粒子径が6mmを越えると成形機ホッパーからの供給時にブリッジングを起しペレットの食い込み不良が生じる。
【0012】
このような球状の樹脂粒子は、ホットカットあるいは水中カット方式によってカットすることによって得ることができる。
水中カット方式は、重合釜あるいは押出機から溶融樹脂をストランド状に押し出すと共に、重合釜あるいは押出機の直後に水槽を設置し、該水槽のストランド入口部に水中カッターを設けて水中カッターでストランドをカットした後、冷却固化させることによって得ることができる。
ここに示す重合釜としては、ポリマーの縮重合反応のたびに抜き出すバッチ式重合釜、また連続的にポリマーの縮重合反応させ装置の運転を止めることなく抜き出す連続重合釜が挙げられる。
【0013】
本発明に使用されるポリエステル樹脂は、ポリエチレンテレフタレートのホモポリマーを主たる対象とする。
【0014】
一般的なポリエステルの重合方法としては、上記のようなテレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体とエチレングリコールとを含む原料を用いて、エステル化触媒またはエステル交換触媒の存在下のエステル化反応またはエステル交換反応により、ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート及び/またはそのオリゴマーを形成させ、その後、重縮合触媒及び安定剤の存在下で高温減圧下に溶融重縮合を行ってポリマーとされる。
【0015】
エステル化触媒は、テレフタル酸がエステル化反応の自己触媒となるため、特に使用する必要はない。また、エステル化反応は、エステル化触媒と後述する重合触媒の共存下に実施することも可能であり、また少量の無機酸などの存在下に実施することができる。エステル交換触媒としては、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属塩、亜鉛、マンガン等の金属化合物が好ましく使用されるが、透明性の観点からマンガン化合物が特に好ましい。
【0016】
重縮合触媒としては、ゲルマニウム化合物、アンチモン化合物、チタン化合物、コバルト化合物、錫化合物などの反応系に可溶な化合物が単独または組み合わせて使用される。重合触媒としては、色調および透明性などの観点から二酸化ゲルマニウムが特に好ましい。
安定剤としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類、トリフェニルホスファイト、トリスドデシルホスファイト等の亜リン酸エステル類、メチルアシッドホスフェート、ジブチルホスフェート、モノブチルホスフェート酸性リン酸エステル、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ポリリン酸などのリン化合物が好ましい。
【0017】
上記の触媒の使用割合は、全重合原料中、触媒の金属の重量として、通常5〜2000ppm、好ましくは10〜500ppmの範囲とされ、安定剤の使用割合は、全重合原料中、安定剤中のリン原子の重量として、通常10〜1000ppm、好ましくは20〜200ppmの範囲とされる。
触媒および安定剤の供給は、原料スラリー調製時の他、エステル化反応またはエステル交換反応の任意の段階において行うことができる。
【0018】
更に、重縮合反応工程の初期に供給することもできる。エステル化反応またはエステル化交換反応時の反応温度は、通常240〜280℃であり、反応圧力は通常1〜3kg/cm2 Gである。また重縮合反応時の反応温度は、通常250〜300℃であり、反応圧力は通常500〜0.1mmHgである。
このようなエステル化またはエステル化交換反応および重縮合反応は1段階で行っても、複数段階に分けて行っても良い。
こうして得られた溶融樹脂を重合釜からストランド状に抜き取りこれをカットすることによってペレット化する。あるいは、また、重合釜から抜き取り冷却固化の前または後に適度の大きさに裁断し、これを押出機を用いてストランドを形成してカットしてもよい。
【0019】
上記のように溶融重合により得られたポリマーは、粒状とした後通常固相重合に供される。固相重合に供されるポリマーペレットは、予め固相重合を行う温度より低い温度に加熱して予備結晶化を行った後、固相重合に供してもよい。このような予備結晶化は(a)乾燥状態のポリマーペレットを通常120〜200℃、好ましくは130〜180℃の温度で1分間〜4時間加熱する方法、(b)乾燥状態のポリマー粒子を水蒸気または水蒸気含有不活性ガス雰囲気下、通常120〜200℃の温度で1分間以上加熱する方法、(c)水、水蒸気または水蒸気含有不活性ガス雰囲気下で吸湿させ調湿したポリマー粒子を通常120〜200℃の温度で1分間以上加熱する方法などによって行うことができる。
【0020】
ポリマー粒子の調湿は、その含水率が通常100〜10000ppm、好ましくは1000〜5000ppmの範囲となるように実施される。
調湿したポリマー粒子を結晶化や固相重合に供することにより、PETに含まれるアセトアルデヒドや微量含まれる不純物の量を一層低減化することが可能である。
【0021】
固相重合工程は少なくとも1段から構成され、通常190〜230℃、好ましくは195〜225℃の重合温度、通常1kg/cm2 G〜10mmHg、好ましくは0.5kg/cm2 G〜100mmHgの重合圧力の条件下、窒素、アルゴン、二酸化炭素などの不活性ガス流通下で実施される。固相重合時間は、温度が高いほど短時間でよいが、通常1〜50時間、好ましくは5〜30時間、更に好ましくは10〜25時間である。
かかるポリエステル樹脂の極限粘度(IV)は、通常0.50〜1.20、好ましくは0.60〜1.00の範囲から選択される。
【0022】
また、ポリエステル系樹脂の環状三量体(CT)の含有量が0.5重量%以下であると金型汚れが少なく成形品の透明性不良が少ないので好ましい。ポリエステル樹脂に含有されているジエチレングリコールの量は、通常1.0〜3.0mol%の範囲から選択される。このときのジエチレングリコールの測定方法としては、ポリエステル樹脂試料5.0gに4N−KOHメタノール溶液50ml加え、撹拌しながら加熱還流し加水分解した。該操作により生成したジオール体成分をガスクロマトグラフで定量測定を実施した。
【0023】
また、最終的に得られるポリエステル樹脂に含有されているCT量は、0.5重量%以下、好ましくは0.45重量%以下、更に好ましくは0.4重量%以下、最も好ましくは0.35重量%以下である。このときのCT測定方法としては、ポリエステル樹脂試料200mgをクロロホルム/ヘキサフルオロイソプロパノール(容量比3/2)混液2mlに溶解し、更にクロロホルム20mlを加えて希釈した。これにメタノール10mlを加えて試料を再析出させ、続いて濾過して濾液を得た。当該濾液を乾固後、残留物をジメチルホルムアミド25mlに溶解した液について液体クロマトグラフで分析定量した。
【0024】
極限粘度測定方法としては、フェノール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の混合溶媒中30℃で測定を実施した。
ポリエステル系樹脂粒子の平均粒子径は、一粒あたりの形状において各々垂直に交わる3方向の軸をx、y、zとした時、xy平面に上記のペレットを置き、z方向から垂直に測定したときのxy平面における最大幅a、ペレット位置を変えずにyz平面に対してx方向から垂直に測定したときのyz平面における最大幅b、同様にペレット位置を変えずにxz平面に対してy方向から測定したときのxz平面における最大幅cを、任意のチップ100粒を取り出し測定した値の平均値を出し、a、b、cの平均値とした。測定はノギスで行なうことができる。
【0025】
尚、本発明において射出成形する場合の条件は、通常採用されている範囲であって、例えば、一般的にポリエステル樹脂の場合、シリンダー温度270〜300℃、金型温度5〜40℃、スクリュー回転数40〜300rpm、射出圧力40〜140kg/cm2 程度の範囲で成形することができる。
こうして得られた射出成形品、例えばプリフォームは直接ブロー成形に供され、また、再加熱後にコールドパリソン法等のブロー成形法によって中空容器を製造することができる。
【0026】
本発明は、インジェクションブロー法によって延伸ブロー成形する場合に適し、一般的なポリエチレンテレフタレート樹脂の場合、シリンダー温度270〜300℃、金型温度5〜40℃、スクリュー回転数40〜300rpm、射出圧力40〜140kg/cm2 でプリフォームを成形し、得られたプリフォームの口栓部を加熱して結晶化処理した後、180〜250度の加熱炉を用いて胴部を90〜120℃に均一加熱し、80〜200℃のブロー金型で成形と同時にヒートセットを行なうことによって実施することができる。
こうして得られた中空容器は、例えば、炭酸飲料、果汁飲料、アルコール飲料、茶やミネラルウォーター等の飲料、醤油、ソース、味醂、ドレッシング等の液体洗剤、化粧品等の容器として好適に用いられる。
【0027】
【実施例】
〔実施例1〕
テレフタル酸13.0kg及びエチレングリコール5.82kgのスラリーを調整し、予め、0.30kgのビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレートを添加して250℃の温度に保持したエステル化槽に4時間かけて順次供給した。供給終了後、1時間エステル化反応を進行させた後、半量を重縮合槽に移し、リン酸0.91g(対ポリマー120ppm)、二酸化ゲルマニウム0.92g(対ポリマー120ppm)を仕込み、250℃から278℃まで漸次昇温するとともに、常圧から漸次減圧し、0.5mmHgに保持した。反応を3時間行った後、生成したポリマーを重縮合槽の底部に冷却用水槽に直結し設けた抜き出し口より抜き出すと同時に水中カッターを用いて球状のチップを得た。次に、撹拌結晶化機(Bepex社式)により、上記のポリマーチップ表面を150℃で結晶化させた後、静置固相重合塔に移し、20リットル/kg・hrの窒素流通下、約140℃で3時間乾燥後、210℃で20時間固相重合し、固相重合粒子を得た。
【0028】
この粒子を任意に100粒取り出し、一粒あたりの形状において各々垂直に交わる3方向の軸をz、y、zとした時、xy平面に上記の粒子を置きz方向から垂直にノギスで測定したときのxy平面における最大幅をa、粒子位置を変えずにyz平面に対してx方向から垂直にノギスで測定したときのyz平面における最大幅をb、同様に粒子位置を変えずにxz平面に対してy方向から垂直にノギスで測定したときのxz平面における最大幅をcとしたときの平均値はそれぞれ、a=3.2(mm)、b=3.4(mm)、c=3.3(mm)となり、平均粒子径が3.3mmの真球状であった。
上記の固相重合粒子の各々の物性値は、極限粘度=0.76dl/g、ジエチレングリコール(DEG)=2.1mol%、CT=3800ppm、粒重24.0mg/個、であった。このポリエステル樹脂を真空乾燥器で140℃12時間乾燥させた。
【0029】
その熱可塑性ポリエステル樹脂(日精ASB機械(株)製 ASB−50TH、スクリュー径38mm、スクリュー長さ760mm)を用いて、シリンダー設定温度を285℃均一、プリフォーム金型設定温度を20℃、射出保圧時間を14秒間、冷却時間10秒間、1次射出圧力を140kg/cm2 、2次射出圧力を40kg/cm2 、計量回転数を100rpm、背圧を5kg/cm2 、ブロー金型設定温度を160℃、ブロー圧力を15〜30kg/cm2 、ブロー時間を15秒間の条件で、外径100mmφ、長さ300mm、肉厚0.35mm、内容量1560ml、目付け60gのボトルを成形した。このときの成形サイクルは30秒で実施した。ここで、連続1000本ボトルを成形し胴部のヘーズ測定を100本間隔で実施した。
尚、ヘーズ測定としてはボトル接地面より100mmの高さを基準に上下50mm正方角の胴部を切り取り、ヘーズメーター(日本電色(株)製「NDH−300A」)で測定した。また、500本目のボトルのIV、及び含有されているCT量測定も併せて実施した。
【0030】
〔実施例2〕
実施例1と同様な方法で固相重合粒子を得た。
この粒子を任意に100粒取り出し、実施例1と同様な方法で粒子径を測定したそれぞれの平均値は、a=3.0(mm)、b=3.2(mm)、c=2.9(mm)となり、平均粒子径が3.0mmの真球状であった。
上記の固相重合粒子の各々の物性値は、極限粘度=0.76dl/g、DEG=2.1mol%、CT=3800ppm、粒重23.0mg/個、であった。このポリエステル樹脂を真空乾燥器で140℃12時間乾燥させた後、実施例1と同様な方法でボトルを成形し同様な評価を実施した。
【0031】
〔比較例1〕
実施例1において、反応を3時間行った後、生成したポリマーを重縮合槽の底部に設けた抜き出し出口よりストランド状に抜き出して水槽内で冷却した後、カッターを用いて楕円柱状の粒子を得た以外は、実施例1と同様な方法で固相重合粒子を得た。
上記で得られた粒子の各々の物性値は、極限粘度=0.76dl/g、DEG=2.1mol%、CT=3600ppm、長径3.2mm、短径2.7mm、長さ3mmの楕円柱状、粒重24.0mg/個、であった。このポリエステル樹脂を真空乾燥器で140℃12時間乾燥させた後、実施例1と同様な方法でボトルを成形し同様な評価を実施した。
これらの結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】
本発明のポリエステル系樹脂組成物の成形方法によると、金型汚れが少なく得られた成形品は真空ボイド等の外観不良の発生が少なく、生産効率を向上させることが提供可能となる成形方法である。
Claims (6)
- シリンダー内のスクリューで粒状樹脂の剪断溶融混練を行うポリエステル系樹脂の成形方法において、平均粒子径が1〜6mm、最大粒子径が平均粒子径の1.2倍以下、かつ、最小粒子径が平均粒子径の0.8倍以上である球状のポリエステル系樹脂粒子であって、ジエチレングリコール単位の含有量が1.0〜3.0モル%で、環状三量体の含有量が0.5重量%以下である、ポリエチレンテレフタレートのホモポリマーよりなるポリエステル系樹脂粒子を使用することを特徴とするポリエステル系樹脂の成形方法。
- ポリエステル系樹脂粒子の極限粘度が0.50〜1.20dl/gである請求項1に記載のポリエステル系樹脂の成形方法。
- ポリエステル系樹脂の成形がブロー成形である請求項1又は2いずれかに記載のポリエステル系樹脂の成形方法。
- ポリエステル系樹脂の成形が、プリフォームを射出成形した後該プリフォームをブロー成形する請求項1ないし3のいずれかに記載のポリエステル系樹脂の成形方法。
- シリンダー内のスクリューで粒状樹脂の剪断溶融混練を行う成形方法に用いられるポリエステル系樹脂粒子であって、平均粒子径が1〜6mm、最大粒子径が平均粒子径の1.2倍以下、かつ、最小粒子径が平均粒子径の0.8倍以上で球状であって、ジエチレングリコール単位の含有量が1.0〜3.0モル%で、環状三量体の含有量が0.5重量%以下である、ポリエチレンテレフタレートのホモポリマーよりなることを特徴とするポリエステル系樹脂粒子。
- 極限粘度が0.50〜1.20dl/gである請求項5記載のポリエステル系樹脂粒子。
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