JP3784260B2 - Polyolefin resin composition - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、難燃性に優れる、ポリオレフィン系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオレフィン系材料は、近年、廃プラスチックの処理や環境ホルモンの問題から、環境に優しい材料として注目されている。具体的には、ポリ塩化ビニルの代替物として、ポリエチレン系、ポリプロピレン系樹脂が検討されている。
【0003】
しかしながら、ポリオレフィン系樹脂は、非極性であるため、印刷性、接着性、難燃性等の機能を発現させることは非常に困難である。特にポリオレフィン系樹脂は最も燃焼性の高い樹脂の一つであり、難燃性等の機能を実現させることは最も困難な課題となっている。
現状では、難燃剤をポリオレフィン系樹脂に練り込んで使用している例が多い。
【0004】
難燃剤の中でも、含ハロゲン難燃剤は、難燃化の効果も高く、成形性の低下や成形品の機械的強度の低下も比較的少ないが、これを使用した場合、成形加工時や燃焼時に多量のハロゲン系ガスを発生するおそれがあり、発生したガスにより機器が腐食したり、人体への影響があるために、安全性の面からハロゲン含有化合物を使用しない、いわゆるノンハロゲン難燃化処理方法が強く望まれている。
【0005】
ポリオレフィン系樹脂のノンハロゲン難燃化技術の一つとして、燃焼時に有毒なガスを発生しない、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム等の金属化合物を添加する方法が、特開昭57−165437号公報、特開昭61−36343号公報等に開示されている。
しかしながら、易燃性のポリオレフィン系樹脂に充分な難燃性を付与するためには、多量の金属化合物を添加する必要があり、その結果、得られる成形体の機械的強度が著しく低下し実用に供することが難しいという問題点があった。
【0006】
また、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物のみをポリオレフィン系樹脂に配合した場合は、燃焼時において被膜層を形成することができず、脆い灰分が露出し、残渣が脱落していくために、断熱層としての機能を早期に失い、更に、材料が変形するために延焼をくい止めることができなかった。
【0007】
リン系難燃剤をポリオレフィン系樹脂に配合し、燃焼時に表面に被膜を形成して、これによる酸素遮断効果を利用することにより、難燃性を発現させる方法が提案されている。しかしながら、易燃性のポリオレフィン系樹脂に充分な難燃性を付与するためには、多量のリン系難燃剤を添加する必要があり、その結果、得られる成形体の機械的強度が著しく低下し、実用に供することが難しいという問題点があった。
【0008】
リン系難燃剤をポリオレフィン系樹脂に配合した場合は、また、局所的に被膜を形成するものの、強固な被膜層を連続層として形成することは困難であった。
また、局所的な被膜の機械的強度は非常に弱く、燃焼時において脆い灰分が露出し、残渣が脱落していくために、断熱層としての機能を早期に失い、更に、材料が変形するために延焼をくい止めることができなかった。
【0009】
特開平6−15476号公報には、ポリオレフィン系樹脂に、赤リン又はリン化合物と膨張性黒鉛とが添加された樹脂組成物が開示されている。
この樹脂組成物を酸素指数から見た場合には、充分な難燃性を有するものの、実際には局所的にしか被膜を形成できず、強固な被膜層を連続層として形成することができないものであった。また、局所的な被膜の機械的強度は非常に弱く、燃焼時において脆い灰分が露出し、残渣が脱落していくために、断熱層としての機能を早期に失い、更に、材料が変形するために延焼をくい止めることができなかった。
【0010】
近年、ハロゲンやリンを含有しておらず、広範囲なプラスチックに配合することができ、安全性が高い難燃剤としてシリコーン系難燃剤が注目されてきている。シリコーンは燃焼時に樹脂表面に移行し、不燃被膜形成による酸素遮断効果を利用して難燃性を発現することが知られている。しかしながら、ポリオレフィン系樹脂にシリコーン系難燃剤を配合した場合においても、酸素指数は大幅に向上するが、実際の燃焼時には強固な被膜層を形成することができず、不燃被膜の裂け目から可燃性ガスが流出するため、延焼をくい止めることができなかった。
【0011】
このため、ポリオレフィン系樹脂は、例えば、シート状にして壁の裏打ち材に使用した場合には、表面を1000℃に加熱した場合に裏面の温度を260℃以下に抑えるという耐火試験や防火試験の基準を満たすことができず、耐火性が不充分であるだけでなく、耐火試験や防火試験において脆い灰分だけが残り、残渣が脱落するため、断熱層としての機能を早期に失うという問題点があった。
【0012】
ポリオレフィン系樹脂組成物に難燃性を付与する新規な手法として、樹脂中に二酸化ケイ素等のアエロジルを混練、分散させ無機フィラーの焼結効果で被膜層を形成し、断熱層としての機能を付加することが考案されてる(Jeffrey W.Gilmanら 41st Int.SAMPE Symposium March 24−28.No1、1996)。しかしながら、アエロジルのみによる焼結被膜では形状保持できるほど充分な機械的強度が得られるには至らなかった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑み、難燃性に優れ、特に燃焼時の形状保持効果によって難燃効果を示し、更に機械的強度及び熱的特性に優れたポリオレフィン系樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、酸素指数が24以上であり、かつ、ASTM E 1354に準拠して、50kW/m2 の輻射加熱条件下で30分間加熱し燃焼したときの最大発熱速度が400kW/m2 以下であるものである。酸素指数及び最大発熱速度がこの範囲外であると、充分な難燃性を示すことができない。好ましくは、酸素指数が26以上であり、かつ、最大発熱速度が300kW/m2 以下である。
【0015】
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、50kW/m2 の輻射加熱条件下で30分間加熱し燃焼することにより得られた燃焼残渣を0.1cm/秒で圧縮した際の降伏点応力が4.9×103 Pa以上であることが好ましい。4.9×103 Pa未満であると、燃焼残渣が崩壊することがある。
【0016】
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、(A)ポリオレフィン系樹脂、層状珪酸塩、及び、難燃助剤からなるか、又は、(B)ポリオレフィン系樹脂、層状珪酸塩、及び、二酸化ケイ素粒子からなることが好ましい。更に、上記(A)の場合は、非ハロゲン系難燃剤を含有することがより好ましく、上記(B)の場合は、非ハロゲン系難燃剤及び/又は難燃助剤を含有することがより好ましい。
【0017】
上記ポリオレフィン系樹脂とは、分子内に重合性二重結合を有するオレフィン系単量体を重合してなるものである。
上記オレフィン系単量体としては、特に限定されず、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、酢酸ビニル等のα−オレフィン、ブタジエン等のジエン等が挙げられる。これらのオレフィン系単量体は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
【0018】
上記ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン又はプロピレンの単独重合体、エチレンとプロピレンとのランダム又はブロック共重合体、エチレン又はプロピレンとα−オレフィンとの共重合体、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体、エチレンと(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体、エチレンとスチレンとの共重合体、ブテンの単独重合体、イソプレンの単独重合体、ブタジエン等のジエン類の単独重合体又は共重合体等が挙げられる。
なお、上記(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
【0019】
なかでも、エチレンの単独重合体、プロピレンの単独重合体、エチレン又はプロピレンとこれらと共重合可能なα−オレフィンとの共重合体、エチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体、及び、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体が好適に用いられる。
これらのポリオレフィン系樹脂は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
【0020】
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂の分子量及び分子量分布は特に制限されないが、重量平均分子量は5000〜500万であることが好ましく、より好ましくは2万〜30万であり、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)は1.1〜80であることが好ましく、より好ましくは1.5〜40である。
【0021】
本明細書において、層状珪酸塩とは、層間に交換性陽イオンを有する珪酸塩鉱物を意味する。
本発明で用いられる層状珪酸塩としては特に限定されず、例えば、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バイデライト、スティブンサイト、ノントロナイト等のスメクタイト系粘土鉱物、バーミキュライト、ハロイサイト、膨潤性マイカ等が挙げられる。なかでも、モンモリロナイト、膨潤性マイカが好ましい。上記層状珪酸塩は天然物又は合成物のいずれであってもよい。これらの層状珪酸塩は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
【0022】
上記層状珪酸塩としては、下記式により定義される形状異方性効果が大きいスメクタイト類、膨潤性マイカを用いることが、樹脂組成物の機械強度向上やガスバリヤ性向上の点からより好ましい。
形状異方性効果=結晶表面(A)の面積/結晶表面(B)の面積
【0023】
上記層状珪酸塩の層間に存在する交換性陽イオンとは、結晶表面上のナトリウム、カルシウム等のイオンであり、これらのイオンは、カチオン性物質とイオン交換性を有するので、カチオン性を有する種々の物質を上記層状珪酸塩の層間に捕捉することができる。
【0024】
上記層状珪酸塩の陽イオン交換容量としては特に限定されないが、50〜200ミリ等量/100gであることが好ましい。50ミリ等量/100g未満であると、イオン交換により結晶層間に捕捉できるカチオン性界面活性剤の量が少なくなるので、層間が充分に非極性化されない場合がある。一方、200ミリ等量/100gを超えると、層状珪酸塩の層間の結合力が強固となり、結晶薄片が剥離し難くなる場合がある。
【0025】
本発明において、層状珪酸塩の層間を予め、カチオン性界面活性剤で陽イオン交換し疎水化しておくことによって、層状珪酸塩とポリオレフィン系樹脂との親和性を高め、ポリオレフィン系樹脂中に均一に微分散させることができる。
【0026】
上記カチオン性界面活性剤としては特に限定されず、例えば、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩等が挙げられる。なかでも、炭素数6以上のアルキル鎖を有する4級アンモニウム塩(アルキルアンモニウムイオン)は、層状珪酸塩の層間を充分に非極性化し得るので好適に用いられる。
【0027】
上記4級アンモニウム塩としては、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、トリオクチルアンモニウム塩、ジステアリルジメチルアンモニウム塩、ジ硬化牛脂ジメチルアンモニウム塩、ジステアリルジベンジルアンモニウム塩等が挙げられる。
【0028】
上記炭素数6以上のアルキル鎖を有する4級アンモニウム塩としては、例えば、分子内に4級アンモニウム塩構造を有する(共)重合体が挙げられる。
上記分子内に4級アンモニウム塩構造を有する(共)重合体としては特に限定されず、例えば、分子内にアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基等を有する(メタ)アクリル系モノマーの重合体、上記(メタ)アクリル系モノマーとスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系モノマーとの共重合体等を塩酸等で4級アンモニウム塩化することにより得られる(共)重合体が挙げられる。これらの分子内に4級アンモニウム塩構造を有する(共)重合体は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
【0029】
酸素含有割合の高い(共)重合体や分子内にスチレン等の芳香族環を有する(共)重合体を用いることにより、有機不燃被膜の形成が促進され、難燃性が向上する。また、層状珪酸塩の層間に交換性陽イオンとして含有される金属イオンが長鎖(共)重合体で交換されていると、層状珪酸塩が剥離分散し易くなり、燃焼時に均一な無機焼結被膜が形成され、難燃性が向上する。
【0030】
上記4級ホスホニウム塩としては、例えば、ドデシルトリフェニルホスホニウム塩(DTPB)、メチルトリフェニルホスホニウム塩、ラウリルトリメチルホスホニウム塩、ステアリルトリメチルホスホニウム塩、トリオクチルホスホニウム塩、ジステアリルジメチルホスホニウム塩、ジステアリルジベンジルホスホニウム塩等が挙げられる。
【0031】
上記4級ホスホニウム塩を用いることにより、燃焼時に層状珪酸塩の層間にインターカラントが固定化しやすくなり、難燃性向上効果が大きくなる。これは、4級ホスホニウム塩のホスホニウムイオンが燃焼時に酸素トラップ効果を発揮するために、他のインターカラントに比べ、それ自身の難燃性が高いことによる。
【0032】
更に、4級ホスホニウム塩はリンを含むので、一般的なリン系化合物が有する機能と同様に、燃焼時に表面被膜を形成し、酸素遮断効果を発揮する。この場合、難燃剤としてリン系化合物を単独でポリオレフィン系樹脂に配合した場合と比較して、層状珪酸塩の結晶薄片近傍にリン成分が存在することになるので、結晶薄片とリン成分との相互作用により、より効果的な被膜形成が行われる。
【0033】
上記層状珪酸塩は、上述のように化学処理によってポリオレフィン系樹脂への分散性を改善することができる。
上記化学処理は、(1)カチオン性界面活性剤による陽イオン交換法(以下、化学修飾(1)法という)に限定されるものではなく、例えば、以下に示す各種方法によっても実施することができる。上記カチオン性界面活性剤による陽イオン交換法を含め、以下の各化学処理によって分散性の改善された層状珪酸塩を有機化層状珪酸塩という。
【0034】
(2)上記陽イオン交換法で陽イオン交換された層状珪酸塩の結晶表面に存在する水酸基を、これと化学結合し得る官能基、又は、化学結合はしなくとも化学的親和性が大きい官能基を1個以上分子の末端に有する化合物により化学修飾する方法(以下、化学修飾(2)法という)。
【0035】
(3)上記陽イオン交換法で陽イオン交換された層状珪酸塩の結晶表面に存在する水酸基を、これと化学結合し得る官能基、又は、化学結合はしなくとも化学的親和性が大きい官能基及び反応性官能基を1個以上分子の末端に有する化合物により化学修飾する方法(以下、化学修飾(3)法という)。
【0036】
(4)上記陽イオン交換法で陽イオン交換された層状珪酸塩の結晶表面を、アニオン性界面活性を有する化合物により化学修飾する方法(以下、化学修飾(4)法という)。
【0037】
(5)化学修飾(4)法において、アニオン性界面活性を有する化合物の分子鎖中のアニオン部位以外に、反応性官能基を1個以上有する化合物により化学修飾する方法(以下、化学修飾(5)法という)。
【0038】
(6)上記化学修飾(1)〜(5)法の各法において、有機化層状珪酸塩に、更に、例えば、無水マレイン酸変性ポリオレフィン等の、層状珪酸塩と反応可能な官能基を有する重合体を配合した組成物を用いる方法(以下、化学修飾(6)法という)等が挙げられる。
上記の各方法は、単独で用いられてもよく、2種類以上の方法が併用されてもよい。
【0039】
上記化学修飾(2)法において、水酸基と化学結合し得る官能基、又は、化学結合はしなくとも化学親和性が大きい官能基としては特に限定されず、例えば、アルコキシ基、エポキシ基、カルボキシル基(二塩基性酸無水物を含む)、水酸基、イソシアネート基、アルデヒド基、その他水酸基と化学親和性が高い官能基等が挙げられる。
【0040】
上記水酸基と化学結合し得る官能基、又は、化学結合はしなくとも化学的親和性が大きい官能基を有する化合物としては、例えば、上に例示した官能基を有するシラン化合物、チタネート化合物、グリシジル化合物、カルボン酸類、アルコール類等が挙げられる。
【0041】
上記シラン化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
【0042】
また、化学修飾(4)及び(5)法において、アニオン性界面活性を有する化合物及び/又はアニオン性界面活性を有し、分子鎖中のアニオン部位以外に反応性官能基を1個以上含有する化合物としては、イオン相互作用により、層状珪酸塩を化学修飾できるものであれば特に限定されないが、例えば、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、高級アルコール硫酸エステル塩、第2級高級アルコール硫酸エステル塩、不飽和アルコール硫酸エステル塩等が挙げられる。
【0043】
本発明で用いられる層状珪酸塩は、広角X線回折測定法により測定した(001)面の平均層間距離が3nm以上であり、5層以下に分散しているものが好ましい。平均層間距離が3nm以上であり、5層以下に分散していることは、難燃性、機械物性、耐熱性、ガスバリア性等の性能発現に有利となる。
【0044】
なお、本明細書において、層状珪酸塩の平均層間距離とは、微細薄片状結晶を層とした場合の平均の層間距離であり、X線回折ピーク及び透過型電子顕微鏡撮影により、即ち、広角X線回折測定法により算出できるものである。
【0045】
3nm以上に層間が開裂し、5層以下に分散している状態は、層状珪酸塩の積層体の一部又は全てが分散していることを意味しており、層間の相互作用が弱まっていることによる。平均層間距離が3nm以上であり、単層に分散していることがより好ましい。
【0046】
更に、層状珪酸塩の平均層間距離が6nm以上であると、難燃性、機械物性、耐熱性等の機能発現に特に有利である。平均層間距離が6nm以上であると、層状珪酸塩の結晶薄片層が層毎に分離し、層状珪酸塩の相互作用がほとんど無視できるほどに弱まるので、層状珪酸塩を構成する結晶薄片の樹脂中での分散状態が離砕安定化の方向に進行する。
【0047】
層状珪酸塩の分散状態としては、層状珪酸塩の10%以上が5層以下に分散していることが好ましく、層状珪酸塩の20%以上が5層以下に分散していることがより好ましい。
積層数は、5層以下に分散していれば上記の効果が得られるが、3層以下であればより好ましく、更に単層状に薄片していることが好ましい。
【0048】
本発明で用いられる層状珪酸塩が、平均層間距離が3nm以上であり、少なくとも一部が5層以下に分散していることによって、結晶薄片間の平均距離が小さくなり、燃焼時においては層状珪酸塩の結晶薄片の移動による焼結体を形成し易くなると考えられる。即ち、層状珪酸塩の結晶薄片が平均層間距離3nm以上で分散した樹脂組成物は難燃被膜となり得る焼結体を形成しやすくなる。
しかも、この焼結体は燃焼時の早い段階で形成されるので、外界からの酸素の供給のみならず、燃焼により発生する可燃ガスも遮断することができ、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は難燃性を発現することが可能となる。
【0049】
上記層状珪酸塩の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して0.1〜100重量部であることが好ましい。0.1重量部未満であると、焼結体を形成しにくくなって、難燃効果が小さいものとなり、100重量部を超えると、得られるポリオレフィン系樹脂組成物の密度が高くなり実用性が失われることがある。より好ましくは1〜20重量部である。
【0050】
上記樹脂中に層状珪酸塩を分散させる手段としては特に限定されず、例えば、上記有機化層状珪酸塩を用いる方法;ポリオレフィン系樹脂と層状珪酸塩とを常法によって混合した後発泡させる方法;ブロック共重合体を分散剤として用いる方法等が挙げられる。これらの分散方法を用いることにより、より均一かつ微細に分散することができる。
【0051】
(2)層状珪酸塩存在下で発泡させることにより分散させる方法としては、例えば、(2−1)ポリオレフィン系樹脂100重量部及び層状珪酸塩0.1〜100重量部からなる組成物に対し、常温常圧でガス状の化合物を高圧下で含浸し、次いで、このガス状化合物を組成物内で気化させて発泡体を形成せしめることにより分散させる方法、(2−2)層状珪酸塩の層間に予め熱分解型発泡剤を含有させ、その熱分解型発泡剤を加熱により分解させて発泡構造を形成せしめることにより分散させる方法等が挙げられる。これらの方法は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
【0052】
層状珪酸塩の層間が剥離し結晶薄片がポリオレフィン系樹脂中に分散すればするほど、結晶薄片間平均距離が大きくなり、燃焼時において層状珪酸塩の結晶薄片の移動による焼結体の形成が行い易くなる。同時に、ポリオレフィン系樹脂−層状珪酸塩複合材料の弾性率やガスバリア性も著しく向上する。
【0053】
上記いずれの現象も、層状珪酸塩とポリオレフィン系樹脂との界面面積が結晶薄片の分散度の向上に伴い増大することによる。即ち、ポリオレフィン系樹脂と層状珪酸塩との接着面においてポリオレフィン系樹脂の分子運動が拘束されることにより、ポリオレフィン系樹脂の弾性率等の機械的強度が増大するため、結晶薄片の分散度が向上すればするほど、より効率的にポリオレフィン系樹脂の機械的強度を増大させることができる。又、ポリマー中では無機物に比較してガス分子の方がはるかに拡散しやすいため、複合材料中をガス分子が拡散する際には、無機物を迂回しながら拡散する。従ってこの場合も、層状珪酸塩の結晶薄片の分散度が向上すればするほど、より効率的にポリオレフィン系樹脂のガスバリア性を増大させることができる。
【0054】
本発明で用いられる難燃助剤は、カーボンブラック、シリコーンオイル、シリコーン−アクリル複合ゴムである。これらの難燃助剤は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。これらの難燃助剤がポリオレフィン系樹脂組成物に添加されることにより、酸素指数の向上や最大発熱速度の大幅な低下をもたらすことができる。
【0055】
本発明に、これらの難燃助剤を添加することにより、樹脂の分解を防ぎ、最大発熱量を抑制することができる。本発明で用いられるシリコーンオイル又はシリコーン−アクリル複合ゴムは、活性基を有する高分子と燃焼時に反応してチャー化を促進したり、又は、ガラス状の無機化合物の被膜が形成されるときには、保護材として強固なものとなり、樹脂の熱分解を更に抑制する。また、カーボンブラックは、作用機構は解明されていないが、チャー形成を促進し、火勢を著しく抑制する。
【0056】
上記難燃助剤の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、上記(A)の場合は、0.1〜20重量部であることが好ましく、上記(B)の場合は、0.1〜50重量部であることが好ましい。少なすぎると、良好な難燃性を発現することが難しくなり、多すぎると、表面の印刷性が悪くなり、また、密度の増大、引張強さ等の機械的強度低下、屈曲に対する柔軟性が欠如する等のデメリットを生じる。上記(A)の場合、より好ましくは0.5〜15重量部である。
【0057】
本発明で用いられる二酸化ケイ素粒子は、平均粒径が50nm以下であることが好ましい。50nmを超えると、粒子体積あたりの表面積が減少するため、上述の無機粒子同士の衝突機会が減少し、層状珪酸塩の剥離効果が得られにくくなる。より好ましくは、25nm以下であり、更に好ましくは、10nm以下である。
【0058】
上記二酸化ケイ素粒子は、層状珪酸塩とポリオレフィン系樹脂中とに同時に混練されることにより、無機粒子(薄片)同士が衝突して、層状珪酸塩が容易に剥離安定化の方向に進行する。
【0059】
上記二酸化ケイ素粒子としては、表面にシラノール基を有するものも好適に用いられる。上記シラノール基は、少なくとも一部が疎水性官能基で置換されていてもよい。
【0060】
上記疎水性官能基としては特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基、(イソ)プロピル基、nーブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
上記疎水性官能基で置換されることにより非極性のポリオレフィン系樹脂との相溶性が向上し、二酸化ケイ素粒子としての分散性が向上する。
【0061】
上記二酸化ケイ素粒子は、水酸基と化学結合し得るか又は化学親和性を有する官能基を有する化合物により処理されていてもよい。
上記水酸基と化学結合し得るか又は化学親和性を有する官能基としては特に限定されず、例えば、アルコキシ基、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基、無水マレイン酸基、イソシアネート基、アルデヒド基等の水酸基との化学親和性が高い官能基が挙げられる。
【0062】
上記水酸基と化学結合し得るか又は化学親和性を有する官能基を有する化合物としては特に限定されず、例えば、上記の各種官能基を含有するシラン化合物、チタネート化合物、グリシジル化合物、カルボン酸類、アルコール類等が挙げられるが、なかでも、シラン化合物が好適に用いられる。これらの化合物は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
【0063】
上記シラン化合物としては特に限定されず、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらのシラン化合物は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
【0064】
上記の表面処理を行うことにより、二酸化ケイ素粒子と層状珪酸塩端面の極性基との親和性が向上し、層状珪酸塩近傍に二酸化ケイ素粒子が存在し、共混練時に衝突する確率が飛躍的に向上する。
層状珪酸塩の剥離分散を助長する働きと、自らも焼結し被膜形成能を有する二酸化ケイ素粒子とを共混練することは、難燃性の向上に、極めて効果的である。
【0065】
本発明で用いられる非ハロゲン系難燃剤としては、難燃性を付与することができるものであれば特に限定されず、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ドーソナイト、アルミン酸化カルシウム、2水和石こう、水酸化カルシウム等の金属水酸化物が挙げられる。なかでも、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムが好ましい。
上記金属水酸化物としては、各種の表面処理剤により表面処理が施されているものであってもよい。上記表面処理剤としては特に限定されず、例えば、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、PVA系表面処理剤、エポキシ系表面処理剤等が挙げられる。
これらの金属水酸化物は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。2種類以上の金属水酸化物を併用する場合、各々が異なる温度で分解脱水反応を開始することから、より高い難燃効果が得られる。
【0066】
上記金属水酸化物は、燃焼時の高熱下で吸熱脱水反応を起こすことにより、吸熱し、かつ、水分子を放出することで燃焼場の温度を低下させ、消火する効果がある。本発明のポリオレフィン系樹脂組成物においては、層状珪酸塩が配合されていることにより、金属水酸化物による難燃効果が増大される。これは、層状珪酸塩の燃焼時の被膜形成による難燃効果と、金属水酸化物の脱水反応による難 燃効果とが競争的に起こり、それぞれの効果が助長されることによると考えられる。
【0067】
本発明で用いられる非ハロゲン系難燃剤の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、上記(A)の場合は、5〜100重量部であることが好ましく、上記(B)の場合は、0.1〜100重量部であることが好ましい。少なすぎると充分に難燃効果を発揮することが難しく、多すぎると、難燃効果は発現するものの、密度の増大、柔軟性の欠如等のデメリットがおこりやすくなる。上記(A)の場合、より好ましくは20〜60重量部であり、上記(B)の場合、より好ましくは20〜50重量部である。
【0068】
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、更に、難燃性を向上させるために、分子内に芳香族系水酸基を有する化合物を含有することが好ましい。
上記分子内に芳香族系水酸基を有する化合物としては、ラジカルを捕捉し得るものであれば特に限定されず、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,2−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロキシンナマミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウム、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−O−クレゾール、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル}2,4,8,10−テトラオキシサスピロ[5,5]ウデカン、p−フェニルフェノール、没食子酸等が挙げられる。これらの分子内に芳香族系水酸基を有する化合物は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
【0069】
上記分子内に芳香族系水酸基を有する化合物は、燃焼時の高熱下でポリオレフィン系樹脂が熱分解して燃焼性のガスになる過程において、分解生成物であるラジカルを捕捉することにより、燃焼反応を遅延させる機能を発揮する。
【0070】
上記分子内に芳香族系水酸基を有する化合物の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、0.01〜30重量部であることが好ましい。0.01重量部未満であると、充分な難燃性向上効果を得られないことがあり、30重量部を超えると、ポリオレフィン系樹脂組成物の物性を低下させたり、層状珪酸塩が焼結被膜を形成するのを阻害することがある。より好ましくは、0.05〜10重量部である。
【0071】
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、更に、必要に応じて適宜添加剤を含有してもよい。
上記添加剤としては特に限定されず、例えば、酸化防止剤、耐光剤、紫外線吸収剤、滑剤、難燃剤、帯電防止剤等が挙げられる。
また、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、物性を均一化する補助として結晶核剤となりうるものを少量含有して、結晶を微細化してもよい。
【0072】
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を調製する方法としては特に限定されず、例えば、ポリオレフィン系樹脂、層状珪酸塩、非ハロゲン系難燃剤、難燃助剤の所定量を直接配合して混合する方法;ポリオレフィン系樹脂に所定配合量以上の層状珪酸塩及び難燃助剤を配合、混合してマスターバッチを調製した後、調製されたマスターバッチに、所定の配合量となるようにポリオレフィン系樹脂と非ハロゲン系難燃剤とを加えて希釈するいわゆるマスターバッチ法等が挙げられる。
【0073】
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を製造する方法としては特に限定されず、種々の方法を用いることができる。例えば、ポリオレフィン系樹脂と層状珪酸塩とを、押出機、二本ロール、バンバリーミキサー等で溶融混練する方法;ポリオレフィン系樹脂と層状珪酸塩との両者が溶解する有機溶媒中で混合する方法;遷移金属錯体を含有する層状珪酸塩を用いてオレフィン系単量体を重合して混合する方法等が挙げられる。
【0074】
上記遷移金属錯体としては、オレフィン系単量体の重合能を有するものであれば特に限定されず、例えば、4、5、10、11族の金属錯体が挙げられる。
【0075】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0076】
(実施例1)
日本製鋼所社製の小型押出機「TEX30」中に、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(日本ポリオレフィン社製「A4200」)84.6重量部、無水マレイン酸変性エチレンオリゴマー(日本ポリオレフィン社製「ER403A」)7.7重量部、水酸化マグネシウム(協和化学工業社製「キスマ5J」)30重量部、ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機処理した膨潤性フッ素雲母(コープケミカル社製「ソマシフMAE−100」)7.7重量部、シリコーン−アクリル複合ゴム(三菱レイヨン社製「メタブレンSX005」)2重量部を充填し、設定温度180℃にて溶融混練し、押し出されたストランドをペレタイザーにてペレット化した。得られたペレットを180℃に温調した熱プレスにより厚さ3mm又は厚さ100μmの板状物に成形し評価用サンプルとした。
【0077】
(実施例2)
エチレン−アクリル酸エチル共重合体(日本ポリオレフィン社製「A4200」)84.6重量部の代わりにポリエチレン樹脂(日本ポリケム社製「HB530」)84.6重量部を配合したこと以外は、実施例1の場合と同様にして評価用サンプルを作製した。
【0078】
(実施例3)
日本製鋼所社製の小型押出機「TEX30」中に、ポリプロピレン樹脂(日本ポリケム社製「EA9」)84.6重量部、無水マレイン酸変性プロピレンオリゴマー(三洋化成工業社製「ユーメックス1001」)7.7重量部、水酸化マグネシウム(協和化学工業社製「キスマ5J」)50重量部、ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機化処理した膨潤性フッ素雲母(コープケミカル社製「ソマシフMAE−100」)7.7重量部、シリコーン−アクリル複合ゴム(三菱レイヨン社製「メタブレンSX005」)5重量部を充填し、設定温度200℃にて溶融混練し、押し出されたストランドをペレタイザーにてペレット化した。得られたペレットを200℃に温調した熱プレスにより厚さ3mm又は厚さ100μmの板状物に成形し評価用サンプルとした。
【0079】
(実施例4)
ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機処理した膨潤性フッ素雲母(コープケミカル社製「ソマシフMAE−100」)7.7重量部の代わりに、ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩処理モンモリロナイト(豊順鉱業社製「ニューエスベンD」)7.7重量部を配合した以外は、実施例1と同様にして評価用サンプルを作製した。
【0080】
(実施例5)
水酸化マグネシウム(協和化学工業社製「キスマ5J」)の配合量を20重量部、シリコーン−アクリル複合ゴム(三菱レイヨン社製「メタブレンSX005」)の配合量を15重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして評価用サンプルを作製した。
【0081】
(実施例6)
水酸化マグネシウム(協和化学工業社製「キスマ5J」)の配合量を100重量部、シリコーン−アクリル複合ゴム(三菱レイヨン社製「メタブレンSX005」)の配合量を1重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして評価用サンプルを作製した。
【0082】
(実施例7)
エチレン−アクリル酸エチル共重合体(日本ポリオレフィン社製「A4200」)の配合量を72.3重量部、水酸化マグネシウム(協和化学工業社製「キスマ5J」)の配合量を20重量部、ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機処理した膨潤性フッ素雲母(コープケミカル社製「ソマシフMAE−100」)の配合量を20重量部、シリコーン−アクリル複合ゴム(三菱レイヨン社製「メタブレンSX005」)の配合量を5重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして評価用サンプルを作製した。
【0083】
(比較例1)
日本製鋼所社製の小型押出機「TEX30」中に、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(日本ポリオレフィン社製「A4200」)100重量部、水酸化マグネシウム(協和化学工業社製「キスマ5J」)30重量部、シリコーン−アクリル複合ゴム(三菱レイヨン社製「メタブレンSX005」)5重量部を充填したこと以外は、実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製した。
【0084】
(比較例2)
ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機処理した膨潤性フッ素雲母(コープケミカル社製「ソマシフMAE−100」)7.7重量部の代わりに、有機化していない膨潤性フッ素雲母(コープケミカル社製「ソマシフME−100」)7.7重量部を配合した以外は、実施例2と同様にして評価用サンプルを作製した。
【0085】
(比較例3)
水酸化マグネシウム(協和化学工業社製「キスマ5J」)を配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にして評価用サンプルを作製した。
【0086】
(比較例4)
シリコーン−アクリル複合ゴム(三菱レイヨン社製「メタブレンSX005」)を配合しなかったこと以外は、実施例3と同様にして評価用サンプルを作製した。
【0087】
(実施例8)
小型押出機(池貝工機社製、二軸押出機「PCM30」)中に、ポリプロピレン樹脂(日本ポリケム社製「EA9」)100重量部、ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩処理モンモリロナイト(豊順鉱業社製「ニューエスベンD」)10重量部、二酸化ケイ素粒子(日本アエロジル社製、疎水性アエロジル「アエロジル R972」)10重量部となるように充填し、設定温度150℃にて溶融混練し、押し出されたストランドをペレタイザーにてペレット化した。得られたペレットを160℃に温調した熱プレスにより厚さ3mmの板状物に成形し評価用サンプルを作製した。
【0088】
(実施例9)
更に、高級脂肪酸処理水酸化マグネシウム(協和化学工業社製「キスマ5J」)30重量部を配合したこと以外は、実施例8の場合と同様にして、評価用サンプルを作製した。
【0089】
(比較例5)
実施例8において、ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩処理モンモリロナイト(豊順鉱業社製「ニューエスベンD」)を配合しなかったこと以外は、実施例8と同様に、評価用サンプルを作製した。
【0090】
(実施例10)
日本製鋼所社製の小型押出機「TEX30」中に、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(日本ポリオレフィン社製「A4200」)84.6重量部、無水マレイン酸変性エチレンオリゴマー(日本ポリオレフィン社製「ER403A」)7.7重量部、水酸化マグネシウム(協和化学工業社製「キスマ5J」)30重量部、ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機処理した膨潤性フッ素雲母(コープケミカル社製「ソマシフMAE−100」)7.7重量部、カーボンブラック(旭カーボン社製「旭#70」)2重量部を充填し、設定温度180℃にて溶融混練し、押し出されたストランドをペレタイザーにてペレット化した。得られたペレットを180℃に温調した熱プレスにより厚さ3mm又は厚さ100μmの板状物に成形し評価用サンプルとした。
【0091】
(実施例11)
日本製鋼所社製の小型押出機「TEX30」中に、ポリプロピレン樹脂(日本ポリケム社製「EA9」)84.6重量部、無水マレイン酸変性プロピレンオリゴマー(三洋化成製;ユーメックス1001)7.7重量部、水酸化マグネシウム(協和化学工業社製;商品名キスマ5J)50重量部、ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機化処理した膨潤性フッ素雲母(コープケミカル社製「ソマシフMAE−100」)7.7重量部、カーボンブラック(旭カーボン社製「旭#70」)5重量部を充填し、設定温度200℃にて溶融混練し、押し出されたストランドをペレタイザーにてペレット化した。得られたペレットを200℃に温調した熱プレスにより厚さ3mm又は厚さ100μmの板状物に成形し評価用サンプルとした。
【0092】
(実施例12)
ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機処理した膨潤性フッ素雲母(コープケミカル社製「ソマシフMAE−100」)7.7重量部の代わりに、ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩処理モンモリロナイト(豊順鉱業社製「ニューエスベンD」)7.7重量部を配合したこと以外は、実施例10と同様にして評価用サンプルを作製した。
【0093】
(実施例13)
更に、シリコーン−アクリル複合ゴム(三菱レイヨン社製「メタブレンSX005」)5重量部を配合した以外は、実施例10と同様にして評価用サンプルを作製した。
【0094】
(比較例6)
日本製鋼所社製の小型押出機「TEX30」中に、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(日本ポリオレフィン社製「A4200」)100重量部、水酸化マグネシウム(協和化学工業社製「キスマ5J」)30重量部、カーボンブラック(旭カーボン社製「旭#70」)5重量部を充填したこと以外は、実施例10と同様にして、評価用サンプルを作製した。
【0095】
(比較例7)
水酸化マグネシウム(協和化学工業社製「キスマ5J」)を配合しなかったこと以外は、実施例10と同様にして評価用サンプルを作製した。
【0096】
(実施例14)
日本製鋼所社製の小型押出機「TEX30」中に、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(日本ポリオレフィン社製「A4200」)84.6重量部、無水マレイン酸変性エチレンオリゴマー(日本ポリオレフィン社製「ER403A」)7.7重量部、水酸化マグネシウム(協和化学工業社製「キスマ5J」)30重量部、ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機処理した膨潤性フッ素雲母(コープケミカル社製「ソマシフMAE−100」)7.7重量部、シリコーンオイル(信越化学工業社製「KF96H−100000」)2重量部を充填し、設定温度180℃にて溶融混練し、押し出されたストランドをペレタイザーにてペレット化した。得られたペレットを180℃に温調した熱プレスにより厚さ3mm又は厚さ100μmの板状物に成形し評価用サンプルとした。
【0097】
(実施例15)
エチレン−アクリル酸エチル共重合体(日本ポリオレフィン社製「A4200」)84.6重量部の代わりに、ポリエチレン樹脂(日本ポリケム社製「HB530」)84.6重量部を配合したこと以外は、実施例14の場合と同様にして評価用サンプルを作製した。
【0098】
(実施例16)
日本製鋼所社製の小型押出機「TEX30」中に、ポリプロピレン樹脂(日本ポリケム社製「EA9」)84.6重量部、無水マレイン酸変性プロピレンオリゴマー(三洋化成工業社製「ユーメックス1001」)7.7重量部、水酸化マグネシウム(協和化学工業社製「キスマ5J」)50重量部、ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機化処理した膨潤性フッ素雲母(コープケミカル社製「MAE−100」)7.7重量部、シリコーンオイル(信越化学工業社製「KF96H−100000」)5重量部を充填し、設定温度200℃にて溶融混練し、押し出されたストランドをペレタイザーにてペレット化した。得られたペレットを200℃に温調した熱プレスにより厚さ3mm又は厚さ100μmの板状物に成形し評価用サンプルとした。
【0099】
(実施例17)
ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機処理した膨潤性フッ素雲母(コープケミカル社製「ソマシフMAE−100」)7.7重量部の代わりに、ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩処理モンモリロナイト(豊順鉱業社製「ニューエスベンD」)7.7重量部を配合したこと以外は、実施例14の場合と同様にして評価用サンプルを作製した。
【0100】
(実施例18)
水酸化マグネシウム(協和化学工業社製「キスマ5J」)の配合量を20重量部、シリコーンオイル(信越化学工業社製「KF96H−100000」)の配合量を15重量部に変更したこと以外は、実施例14と同様にして評価用サンプルを作製した。
【0101】
(実施例19)
水酸化マグネシウム(協和化学工業社製「キスマ5J」)の配合量を100重量部、シリコーンオイル(信越化学工業社製「KF96H−100000」)の配合量を1重量部に変更したこと以外は、実施例14と同様にして評価用サンプルを作製した。
【0102】
(実施例20)
エチレン−アクリル酸エチル共重合体(日本ポリオレフィン社製「A4200」)の配合量を72.3重量部、水酸化マグネシウム(協和化学工業社製「キスマ5J」)の配合量を20重量部、ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機処理した膨潤性フッ素雲母(コープケミカル社製「ソマシフMAE−100」)の配合量を20重量部、シリコーン−アクリル複合ゴム(三菱レイヨン社製「メタブレンSX005」)の配合量を5重量部に変更したこと以外は、実施例14と同様にして評価用サンプルを作製した。
【0103】
(比較例8)
日本製鋼所社製の小型押出機「TEX30」中に、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(日本ポリオレフィン社製「A4200」)100重量部、水酸化マグネシウム(協和化学工業社製「キスマ5J」)30重量部、シリコーンオイル(信越化学工業社製「KF96H−100000」)5重量部を充填したこと以外は、実施例1と同様にして、評価用サンプルを作製した。
【0104】
(比較例9)
ジステアリルジメチル4級アンモニウム塩で有機処理した膨潤性フッ素雲母(コープケミカル社製「ソマシフMAE−100」)7.7重量部の代わりに、有機化していない膨潤性フッ素雲母(コープケミカル社製「ソマシフME−100」)7.7重量部を配合した以外は、実施例15と同様にして評価用サンプルを作製した。
【0105】
(比較例10)
水酸化マグネシウム(協和化学工業社製「キスマ5J」)を配合しなかったこと以外は、実施例14と同様にして評価用サンプルを作製した。
【0106】
(比較例11)
シリコーンオイル(信越化学工業社製「KF96H−100000」)を配合しなかったこと以外は、実施例16と同様にして評価用サンプルを作製した。
【0107】
得られた評価用サンプルは以下の方法により評価した。
(平均層間距離測定)
X線回折測定装置(リガク社製「RINT1100」)により複合物中の層状珪酸塩の積層面の回折より得られる回折ピークの2θを測定し、下記のブラッグの回折式を用いて層状珪酸塩の(001)面間隔を算出した。
λ=2dsinθ(λ=1.54d:層状珪酸塩の面間隔、θ:回折角)
この式により得られたdを平均層間距離とした。
【0108】
(層の剥離状態)
透過型電子顕微鏡(TEM 日本電子社製 JEM−1200EX II)写真により複合物中の層状珪酸塩の剥離状態を観察して、少なくとも一部が5層以下に分散しているものを○と評価し、全てが5層を超えるものを×と評価した。
【0109】
(最大発熱速度及び燃焼残渣強度測定)
燃焼試験ASTM E 1354(建築材料の燃焼性試験方法)に準拠して、試験片(100mm×100mm×3mm厚)にコーンカロリーメーターによって50kW/m2 の熱線を照射し燃焼させた。加熱開始後から試験片に着火するまでの時間を測定し、燃焼後、生成した残渣について、強度測定装置で0.1cm/秒での圧縮で降伏点応力を測定した。
実施例8、9及び比較例5は、以下の基準により評価した。
〔判定基準〕
○‥‥降伏点応力4.9X103 Pa以上
◎‥‥降伏点応力1.5X104 Pa以上
【0110】
(酸素指数測定)
燃焼試験ASTM D 2863(酸素指数によるプラスチックの燃焼性標準試験方法)に準拠して、試験片(70mm×6mm×3mm厚)を自立させて燃焼試験を行った。試験片が燃焼を維持するのに必要な酸素と窒素との混合気体の容量パーセントで表される最低酸素濃度の数値を酸素指数とよび、所定の酸素濃度で燃焼を行うとき3分以上燃焼し続けるか、又は、3分以内に50mm燃焼する場合に、燃焼を維持できると判断し、そのときの酸素濃度を試験片の酸素指数とした。すなわち酸素指数以下の酸素濃度では自己消火することを意味する。
以上の結果を表1〜4に示した。
【0111】
【表1】
【0112】
【表2】
【0113】
【表3】
【0114】
【表4】
【0115】
【発明の効果】
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、上記の構成を有することにより、比較的簡便な手法で得られ、高い燃焼性を有し、また燃焼時に層状珪酸塩による焼結体が形成され、燃焼残渣の形状が保持される。これにより燃焼後も形状崩壊が起こらず、延燃を防ぐことができる。また、ガスバリア性にも優れる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polyolefin resin composition having excellent flame retardancy.
[0002]
[Prior art]
In recent years, polyolefin-based materials have attracted attention as environmentally friendly materials due to the problem of waste plastic treatment and environmental hormones. Specifically, polyethylene-based and polypropylene-based resins have been studied as substitutes for polyvinyl chloride.
[0003]
However, since polyolefin resin is nonpolar, it is very difficult to develop functions such as printability, adhesiveness, and flame retardancy. In particular, polyolefin resins are one of the most flammable resins, and it is the most difficult task to realize functions such as flame retardancy.
At present, there are many examples in which a flame retardant is kneaded into a polyolefin resin.
[0004]
Among flame retardants, halogen-containing flame retardants have a high flame retardant effect and relatively little deterioration in moldability and mechanical strength of molded products. A so-called non-halogen flame retardant treatment method that does not use halogen-containing compounds from the viewpoint of safety because it may generate a large amount of halogen-based gas, and the generated gas may corrode equipment and affect the human body. Is strongly desired.
[0005]
As one of the non-halogen flame retardant techniques for polyolefin resins, a method of adding a metal compound such as aluminum hydroxide, magnesium hydroxide, basic magnesium carbonate and the like that does not generate toxic gas during combustion is disclosed in No. 165437 and JP-A 61-36343.
However, in order to impart sufficient flame retardancy to the flammable polyolefin resin, it is necessary to add a large amount of a metal compound. As a result, the mechanical strength of the resulting molded product is significantly reduced and is practically used. There was a problem that it was difficult to provide.
[0006]
In addition, when only a metal hydroxide such as aluminum hydroxide or magnesium hydroxide is blended with a polyolefin resin, a coating layer cannot be formed during combustion, brittle ash is exposed, and the residue falls off. Therefore, the function as a heat insulating layer was lost at an early stage, and further, the material was deformed, and the fire spread could not be stopped.
[0007]
There has been proposed a method for expressing flame retardancy by blending a phosphorus-based flame retardant into a polyolefin-based resin, forming a film on the surface at the time of combustion, and utilizing the resulting oxygen-blocking effect. However, in order to impart sufficient flame retardancy to the flammable polyolefin resin, it is necessary to add a large amount of a phosphorus flame retardant, and as a result, the mechanical strength of the resulting molded product is significantly reduced. There was a problem that it was difficult to put to practical use.
[0008]
When a phosphorus-based flame retardant is blended with a polyolefin-based resin, it is difficult to form a strong coating layer as a continuous layer, although a coating is locally formed.
In addition, the mechanical strength of the local coating is very weak, brittle ash is exposed at the time of combustion, and the residue falls off, so the function as a heat insulating layer is lost early, and the material is deformed. I couldn't stop the fire.
[0009]
JP-A-6-15476 discloses a resin composition in which red phosphorus or a phosphorus compound and expandable graphite are added to a polyolefin resin.
When this resin composition is viewed from the oxygen index, it has sufficient flame retardancy, but it can actually form a film only locally and cannot form a strong film layer as a continuous layer. Met. In addition, the mechanical strength of the local coating is very weak, brittle ash is exposed at the time of combustion, and the residue falls off, so the function as a heat insulating layer is lost early, and the material is deformed. I couldn't stop the fire.
[0010]
In recent years, silicone flame retardants have attracted attention as flame retardants that do not contain halogen or phosphorus, can be blended into a wide range of plastics, and have high safety. It is known that silicone shifts to the resin surface during combustion and exhibits flame retardancy by utilizing the oxygen barrier effect due to the formation of a non-combustible film. However, even when a silicone-based flame retardant is blended with a polyolefin resin, the oxygen index is greatly improved. Could not stop the fire spread.
[0011]
For this reason, for example, when a polyolefin-based resin is used in the form of a sheet and used as a wall lining material, when the surface is heated to 1000 ° C., the temperature of the back surface is suppressed to 260 ° C. or less. Not only can the standard not be met and fire resistance is insufficient, but also only fragile ash remains in the fire resistance test and fire protection test, and the residue falls off, so the function as a heat insulating layer is lost early. there were.
[0012]
As a new method to impart flame retardancy to polyolefin resin composition, aerosol such as silicon dioxide is kneaded and dispersed in the resin to form a coating layer by the sintering effect of inorganic filler, and to add a function as a heat insulating layer (Jeffrey W. Gilman et al. 41st Int. SAMPE Symposium March 24-28. No. 1, 1996). However, a sintered film made of only aerosil alone did not provide sufficient mechanical strength to maintain the shape.
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
In view of the above situation, the present invention provides a polyolefin-based resin composition that is excellent in flame retardancy, exhibits a flame retardance effect particularly by a shape retention effect during combustion, and is further excellent in mechanical strength and thermal characteristics. Objective.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The polyolefin resin composition of the present invention has an oxygen index of 24 or more and 50 kW / m in accordance with ASTM E 1354. 2 The maximum heat generation rate when heated and burned for 30 minutes under the radiant heating condition of 400 kW / m 2 It is the following. When the oxygen index and the maximum heat generation rate are outside these ranges, sufficient flame retardancy cannot be exhibited. Preferably, the oxygen index is 26 or more and the maximum heat generation rate is 300 kW / m. 2 It is as follows.
[0015]
The polyolefin resin composition of the present invention is 50 kW / m 2 Yield point stress is 4.9 × 10 when the combustion residue obtained by heating and burning for 30 minutes under the radiant heating condition is compressed at 0.1 cm / sec. Three It is preferable that it is Pa or more. 4.9 × 10 Three If it is less than Pa, the combustion residue may collapse.
[0016]
The polyolefin resin composition of the present invention comprises (A) a polyolefin resin, a layered silicate, and a flame retardant aid, or (B) from a polyolefin resin, a layered silicate, and silicon dioxide particles. It is preferable to become. Furthermore, in the case of (A), it is more preferable to contain a non-halogen flame retardant, and in the case of (B), it is more preferable to contain a non-halogen flame retardant and / or a flame retardant aid. .
[0017]
The polyolefin resin is obtained by polymerizing an olefin monomer having a polymerizable double bond in the molecule.
The olefin monomer is not particularly limited, and examples thereof include α- such as 1-butene, 1-pentene, 1-hexene, 1-heptene, 1-octene, 4-methyl-1-pentene, vinyl acetate, and the like. Examples include dienes such as olefin and butadiene. These olefinic monomers may be used alone or in combination of two or more.
[0018]
Examples of the polyolefin resin include a homopolymer of ethylene or propylene, a random or block copolymer of ethylene and propylene, a copolymer of ethylene or propylene and an α-olefin, and a copolymer of ethylene and vinyl acetate. Copolymers, copolymers of ethylene and (meth) acrylic acid or (meth) acrylic acid esters, copolymers of ethylene and styrene, homopolymers of butene, homopolymers of isoprene, homopolymers of dienes such as butadiene Examples thereof include a polymer or a copolymer.
The (meth) acrylic acid means acrylic acid or methacrylic acid.
[0019]
Among these, a homopolymer of ethylene, a homopolymer of propylene, a copolymer of ethylene or propylene and an α-olefin copolymerizable therewith, a copolymer of ethylene and (meth) acrylate, and A copolymer of ethylene and vinyl acetate is preferably used.
These polyolefin resin may be used independently and 2 or more types may be used together.
[0020]
The molecular weight and molecular weight distribution of the polyolefin resin used in the present invention are not particularly limited, but the weight average molecular weight is preferably 5,000 to 5,000,000, more preferably 20,000 to 300,000, and the molecular weight distribution (weight average molecular weight). / Number average molecular weight) is preferably from 1.1 to 80, more preferably from 1.5 to 40.
[0021]
In the present specification, the layered silicate means a silicate mineral having an exchangeable cation between layers.
The layered silicate used in the present invention is not particularly limited, and examples thereof include smectite clay minerals such as montmorillonite, saponite, hectorite, beidellite, stevensite, nontronite, vermiculite, halloysite, and swelling mica. It is done. Of these, montmorillonite and swelling mica are preferable. The layered silicate may be a natural product or a synthetic product. These layered silicates may be used alone or in combination of two or more.
[0022]
As the layered silicate, it is more preferable to use smectites and swelling mica having a large shape anisotropy effect defined by the following formula from the viewpoint of improving the mechanical strength and gas barrier property of the resin composition.
Shape anisotropy effect = area of crystal surface (A) / area of crystal surface (B)
[0023]
The exchangeable cation existing between the layers of the layered silicate is an ion such as sodium or calcium on the crystal surface, and these ions have ion exchange properties with a cationic substance. Can be trapped between the layered silicate layers.
[0024]
Although it does not specifically limit as a cation exchange capacity | capacitance of the said layered silicate, It is preferable that it is 50-200 milliequivalent / 100g. If the amount is less than 50 milliequivalents / 100 g, the amount of the cationic surfactant that can be trapped between the crystal layers by ion exchange decreases, so the layers may not be sufficiently nonpolarized. On the other hand, when it exceeds 200 milliequivalents / 100 g, the bonding force between the layers of the layered silicate becomes strong, and the crystal flakes may be difficult to peel off.
[0025]
In the present invention, the interlayer of the layered silicate is previously cation-exchanged with a cationic surfactant to make it hydrophobic, thereby improving the affinity between the layered silicate and the polyolefin resin, and uniformly in the polyolefin resin. Can be finely dispersed.
[0026]
The cationic surfactant is not particularly limited, and examples thereof include quaternary ammonium salts and quaternary phosphonium salts. Among them, a quaternary ammonium salt (alkyl ammonium ion) having an alkyl chain having 6 or more carbon atoms is preferably used because it can sufficiently depolarize the layer of the layered silicate.
[0027]
Examples of the quaternary ammonium salt include lauryl trimethyl ammonium salt, stearyl trimethyl ammonium salt, trioctyl ammonium salt, distearyl dimethyl ammonium salt, di-cured tallow dimethyl ammonium salt, distearyl dibenzyl ammonium salt and the like.
[0028]
Examples of the quaternary ammonium salt having an alkyl chain having 6 or more carbon atoms include (co) polymers having a quaternary ammonium salt structure in the molecule.
The (co) polymer having a quaternary ammonium salt structure in the molecule is not particularly limited. For example, a polymer of a (meth) acrylic monomer having an amino group, an alkylamino group, a dialkylamino group or the like in the molecule. And (co) polymers obtained by subjecting a copolymer of the above (meth) acrylic monomer and a styrene monomer such as styrene, α-methylstyrene, vinyltoluene or the like to quaternary ammonium salification with hydrochloric acid or the like. . These (co) polymers having a quaternary ammonium salt structure in these molecules may be used alone or in combination of two or more.
[0029]
By using a (co) polymer having a high oxygen content or a (co) polymer having an aromatic ring such as styrene in the molecule, formation of an organic incombustible film is promoted and flame retardancy is improved. In addition, when metal ions contained as exchangeable cations are exchanged between the layers of the layered silicate with a long-chain (co) polymer, the layered silicate is easily peeled and dispersed, and uniform inorganic sintering during combustion A film is formed and flame retardancy is improved.
[0030]
Examples of the quaternary phosphonium salt include dodecyltriphenylphosphonium salt (DTPB), methyltriphenylphosphonium salt, lauryltrimethylphosphonium salt, stearyltrimethylphosphonium salt, trioctylphosphonium salt, distearyldimethylphosphonium salt, distearyldibenzyl. A phosphonium salt etc. are mentioned.
[0031]
By using the quaternary phosphonium salt, the intercalant is easily fixed between the layers of the layered silicate at the time of combustion, and the effect of improving flame retardancy is increased. This is because the phosphonium ion of the quaternary phosphonium salt exhibits an oxygen trap effect at the time of combustion, so that its own flame retardancy is higher than other intercalants.
[0032]
Further, since the quaternary phosphonium salt contains phosphorus, a surface film is formed at the time of combustion and exhibits an oxygen blocking effect, similarly to the function of a general phosphorus compound. In this case, the phosphorus component is present in the vicinity of the crystal flakes of the layered silicate as compared with the case where a phosphorus compound alone is added to the polyolefin resin as a flame retardant. Due to the action, more effective film formation is performed.
[0033]
As described above, the layered silicate can improve dispersibility in the polyolefin resin by chemical treatment.
The chemical treatment is not limited to (1) a cation exchange method using a cationic surfactant (hereinafter referred to as a chemical modification (1) method), and may be carried out by, for example, the following various methods. it can. The layered silicate whose dispersibility has been improved by the following chemical treatments including the cation exchange method using the cationic surfactant is referred to as an organically modified layered silicate.
[0034]
(2) A functional group capable of chemically bonding to a hydroxyl group present on the surface of a layered silicate crystal that has been cation-exchanged by the cation-exchange method, or a functional group having a high chemical affinity without chemical bonding. A method of chemical modification with a compound having at least one group at the end of the molecule (hereinafter referred to as chemical modification (2) method).
[0035]
(3) A functional group capable of chemically bonding to a hydroxyl group present on the crystal surface of the layered silicate which has been cation-exchanged by the cation exchange method, or a functional group having a high chemical affinity without chemical bonding. A method in which a group is chemically modified with a compound having at least one group and a reactive functional group at the end of the molecule (hereinafter referred to as a chemical modification (3) method).
[0036]
(4) A method in which the crystal surface of the layered silicate that has been subjected to cation exchange by the cation exchange method is chemically modified with a compound having an anionic surface activity (hereinafter referred to as chemical modification (4) method).
[0037]
(5) Chemical modification In the method (4), in addition to the anion moiety in the molecular chain of the compound having an anionic surface activity, a chemical modification with a compound having one or more reactive functional groups (hereinafter referred to as chemical modification (5) ) Law).
[0038]
(6) In each of the above chemical modifications (1) to (5), the organically modified layered silicate further has a functional group capable of reacting with the layered silicate such as maleic anhydride-modified polyolefin. Examples include a method using a composition in which a coalescence is blended (hereinafter referred to as a chemical modification (6) method).
Each of the above methods may be used alone, or two or more methods may be used in combination.
[0039]
In the chemical modification (2) method, the functional group that can be chemically bonded to a hydroxyl group, or the functional group that has no chemical bond and has high chemical affinity is not particularly limited. For example, an alkoxy group, an epoxy group, a carboxyl group (Including dibasic acid anhydrides), hydroxyl groups, isocyanate groups, aldehyde groups, and other functional groups having high chemical affinity with hydroxyl groups.
[0040]
Examples of the compound having a functional group that can be chemically bonded to the hydroxyl group or a functional group having a large chemical affinity without chemical bonding include, for example, silane compounds, titanate compounds, and glycidyl compounds having the functional groups exemplified above. , Carboxylic acids, alcohols and the like.
[0041]
Examples of the silane compound include vinyltrimethoxysilane, vinyltriethoxysilane, vinyltris (β-methoxyethoxy) silane, γ-aminopropyltrimethoxysilane, γ-aminopropylmethyldimethoxysilane, and γ-aminopropyldimethylmethoxysilane. , Γ-aminopropyltriethoxysilane, γ-aminopropylmethyldiethoxysilane, γ-aminopropyldimethylethoxysilane, methyltriethoxysilane, dimethyldimethoxysilane, trimethylmethoxysilane, hexyltrimethoxysilane, hexyltriethoxysilane, N -Β- (aminoethyl) γ-aminopropyltrimethoxysilane, N-β- (aminoethyl) γ-aminopropyltriethoxysilane, N-β- (aminoethyl) γ-aminopropyl Tildimethoxysilane, octadecyltrimethoxysilane, octadecyltriethoxysilane, γ-methacryloxypropylmethyldimethoxysilane, γ-methacryloxypropylmethyldiethoxysilane, γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, γ-methacryloxypropyltriethoxysilane Etc.
[0042]
In addition, in the chemical modifications (4) and (5), the compound having an anionic surface activity and / or an anionic surface activity, and containing one or more reactive functional groups in addition to the anion site in the molecular chain The compound is not particularly limited as long as the layered silicate can be chemically modified by ionic interaction. For example, sodium laurate, sodium stearate, sodium oleate, higher alcohol sulfate, secondary higher alcohol Examples thereof include sulfate ester salts and unsaturated alcohol sulfate ester salts.
[0043]
The layered silicate used in the present invention preferably has a (001) plane average interlayer distance of 3 nm or more measured by a wide angle X-ray diffraction measurement method and dispersed in 5 layers or less. An average interlayer distance of 3 nm or more and being dispersed in 5 layers or less is advantageous for performance such as flame retardancy, mechanical properties, heat resistance, and gas barrier properties.
[0044]
In the present specification, the average interlayer distance of the layered silicate is an average interlayer distance in the case where a fine flaky crystal is used as a layer, and is obtained by X-ray diffraction peak and transmission electron microscope photography, that is, wide angle X It can be calculated by a line diffraction measurement method.
[0045]
The state where the layers are cleaved to 3 nm or more and dispersed in 5 layers or less means that a part or all of the layered silicate laminate is dispersed, and the interaction between the layers is weakened. It depends. It is more preferable that the average interlayer distance is 3 nm or more and it is dispersed in a single layer.
[0046]
Furthermore, when the average interlayer distance of the layered silicate is 6 nm or more, it is particularly advantageous for function expression such as flame retardancy, mechanical properties, and heat resistance. If the average interlaminar distance is 6 nm or more, the lamellar silicate crystal flake layers separate into layers, and the interaction of the lamellar silicate weakens so that it can be almost ignored. The dispersion state in the state proceeds in the direction of destabilization stabilization.
[0047]
As the dispersion state of the layered silicate, 10% or more of the layered silicate is preferably dispersed in 5 layers or less, and more preferably 20% or more of the layered silicate is dispersed in 5 layers or less.
If the number of laminated layers is dispersed in 5 layers or less, the above-mentioned effect can be obtained.
[0048]
The layered silicate used in the present invention has an average interlayer distance of 3 nm or more, and at least a part of the layered silicate is dispersed in 5 layers or less, so that the average distance between crystal flakes is reduced and the layered silicate is burned. It is considered that a sintered body can be easily formed by movement of the salt crystal flakes. That is, a resin composition in which layered silicate crystal flakes are dispersed with an average interlayer distance of 3 nm or more easily forms a sintered body that can be a flame retardant coating.
In addition, since this sintered body is formed at an early stage during combustion, not only the supply of oxygen from the outside world but also the flammable gas generated by the combustion can be shut off, and the polyolefin resin composition of the present invention is It becomes possible to express flame retardancy.
[0049]
The amount of the layered silicate is preferably 0.1 to 100 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polyolefin resin. If the amount is less than 0.1 parts by weight, it becomes difficult to form a sintered body and the flame retardant effect becomes small. If the amount exceeds 100 parts by weight, the density of the polyolefin-based resin composition to be obtained increases and the practicality is increased. May be lost. More preferably, it is 1-20 weight part.
[0050]
The means for dispersing the layered silicate in the resin is not particularly limited. For example, a method using the organically modified layered silicate; a method in which a polyolefin resin and a layered silicate are mixed by a conventional method and then foamed; block Examples include a method using a copolymer as a dispersant. By using these dispersion methods, it is possible to disperse more uniformly and finely.
[0051]
(2) As a method of dispersing by foaming in the presence of layered silicate, for example, (2-1) for a composition comprising 100 parts by weight of polyolefin resin and 0.1 to 100 parts by weight of layered silicate, A method in which a gaseous compound is impregnated under high pressure at normal temperature and pressure and then dispersed by vaporizing the gaseous compound in the composition to form a foam; (2-2) Layered silicate layer And a method in which a pyrolyzable foaming agent is preliminarily contained and the pyrolyzable foaming agent is decomposed by heating to form a foamed structure. These methods may be used alone or in combination of two or more.
[0052]
The more the lamellar silicate layers are separated and the crystal flakes are dispersed in the polyolefin resin, the larger the average distance between the crystal flakes, and the formation of a sintered body by movement of the lamellar silicate crystal flakes during combustion. It becomes easy. At the same time, the elastic modulus and gas barrier properties of the polyolefin resin-layered silicate composite material are significantly improved.
[0053]
Any of the above phenomena is due to an increase in the interfacial area between the layered silicate and the polyolefin resin as the degree of dispersion of the crystal flakes increases. That is, the molecular motion of the polyolefin resin is constrained on the adhesive surface between the polyolefin resin and the layered silicate, which increases the mechanical strength such as the elastic modulus of the polyolefin resin, thereby improving the dispersibility of the crystal flakes. The more it is done, the more efficiently the mechanical strength of the polyolefin resin can be increased. In addition, gas molecules in the polymer are much easier to diffuse than inorganic materials. Therefore, when gas molecules diffuse in the composite material, they diffuse while bypassing the inorganic material. Therefore, also in this case, the higher the degree of dispersion of the lamellar silicate crystal flakes, the more efficiently the gas barrier property of the polyolefin resin can be increased.
[0054]
The flame retardant aid used in the present invention is carbon black, silicone oil, silicone-acrylic composite rubber. These flame retardant aids may be used alone or in combination of two or more. By adding these flame retardant aids to the polyolefin resin composition, it is possible to improve the oxygen index and significantly reduce the maximum heat generation rate.
[0055]
By adding these flame retardant aids to the present invention, the decomposition of the resin can be prevented and the maximum calorific value can be suppressed. The silicone oil or silicone-acrylic composite rubber used in the present invention is protected when it reacts with a polymer having an active group during combustion to promote char formation or when a glassy inorganic compound film is formed. It becomes a strong material and further suppresses thermal decomposition of the resin. Moreover, although the action mechanism of carbon black has not been elucidated, it promotes char formation and remarkably suppresses the fire power.
[0056]
The amount of the flame retardant aid is preferably 0.1 to 20 parts by weight in the case of (A) with respect to 100 parts by weight of the polyolefin resin, and 0 in the case of (B). It is preferable that it is 1-50 weight part. If the amount is too small, it will be difficult to express good flame retardancy. If the amount is too large, the surface printability will deteriorate, and the density will increase, the mechanical strength such as tensile strength will decrease, and the flexibility to bend will be reduced. Disadvantages such as lack are caused. In the case of the above (A), it is more preferably 0.5 to 15 parts by weight.
[0057]
The silicon dioxide particles used in the present invention preferably have an average particle size of 50 nm or less. When it exceeds 50 nm, the surface area per particle volume decreases, so the collision opportunity between the above-mentioned inorganic particles decreases, and it becomes difficult to obtain the effect of exfoliating the layered silicate. More preferably, it is 25 nm or less, More preferably, it is 10 nm or less.
[0058]
The silicon dioxide particles are kneaded simultaneously with the layered silicate and the polyolefin-based resin, so that the inorganic particles (thin pieces) collide with each other and the layered silicate easily proceeds in the direction of destabilization.
[0059]
As the silicon dioxide particles, those having a silanol group on the surface are also preferably used. The silanol group may be at least partially substituted with a hydrophobic functional group.
[0060]
The hydrophobic functional group is not particularly limited, and examples thereof include a methyl group, an ethyl group, a (iso) propyl group, an n-butyl group, and a t-butyl group.
By substitution with the hydrophobic functional group, compatibility with nonpolar polyolefin-based resin is improved, and dispersibility as silicon dioxide particles is improved.
[0061]
The silicon dioxide particles may be treated with a compound having a functional group that can chemically bond with a hydroxyl group or have chemical affinity.
The functional group that can be chemically bonded to the hydroxyl group or has a chemical affinity is not particularly limited, and examples thereof include hydroxyl groups such as an alkoxy group, an epoxy group, a carboxyl group, a hydroxyl group, a maleic anhydride group, an isocyanate group, and an aldehyde group. A functional group having a high chemical affinity.
[0062]
The compound having a functional group that can be chemically bonded to the hydroxyl group or has a chemical affinity is not particularly limited. For example, the silane compound, titanate compound, glycidyl compound, carboxylic acid, alcohol containing the various functional groups described above. Among them, a silane compound is preferably used. These compounds may be used alone or in combination of two or more.
[0063]
The silane compound is not particularly limited, and examples thereof include vinyltrimethoxysilane, vinyltriethoxysilane, vinyltris (β-methoxyethoxy) silane, γ-aminopropyltrimethoxysilane, γ-aminopropylmethyldimethoxysilane, and γ-amino. Propyldimethylmethoxysilane, γ-aminopropyltriethoxysilane, γ-aminopropylmethyldiethoxysilane, γ-aminopropyldimethylethoxysilane, methyltriethoxysilane, dimethyldimethoxysilane, trimethylmethoxysilane, hexyltrimethoxysilane, hexyltri Ethoxysilane, N-β (aminoethyl) γ-aminopropyltrimethoxysilane, N-β (aminoethyl) γ-aminopropyltriethoxysilane, N-β (aminoethyl) γ-amino Propylmethyldimethoxysilane, octadecyltrimethoxysilane, octadecyltriethoxysilane, γ-methacryloxypropylmethyldimethoxysilane, γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, γ-methacryloxypropylmethyldiethoxysilane, γ-methacryloxypropyltri An ethoxysilane etc. are mentioned. These silane compounds may be used alone or in combination of two or more.
[0064]
By performing the above surface treatment, the affinity between the silicon dioxide particles and the polar group on the end face of the layered silicate is improved, and the probability that the silicon dioxide particles exist near the layered silicate and collide during co-kneading is dramatically increased. improves.
Co-kneading the action of promoting exfoliation and dispersion of the layered silicate with the silicon dioxide particles that are also sintered and have film-forming ability is extremely effective in improving flame retardancy.
[0065]
The non-halogen flame retardant used in the present invention is not particularly limited as long as it can impart flame retardancy. For example, magnesium hydroxide, aluminum hydroxide, dosonite, calcium aluminate, dihydrate Examples thereof include metal hydroxides such as gypsum and calcium hydroxide. Of these, magnesium hydroxide and aluminum hydroxide are preferable.
The metal hydroxide may be subjected to surface treatment with various surface treatment agents. The surface treatment agent is not particularly limited, and examples thereof include a silane coupling agent, a titanate coupling agent, a PVA surface treatment agent, and an epoxy surface treatment agent.
These metal hydroxides may be used alone or in combination of two or more. When two or more kinds of metal hydroxides are used in combination, the decomposition and dehydration reaction is started at different temperatures, so that a higher flame retardant effect can be obtained.
[0066]
The metal hydroxide has an effect of endothermic dehydration under high heat during combustion, thereby absorbing heat and releasing water molecules to lower the temperature of the combustion field and extinguish the fire. In the polyolefin-type resin composition of this invention, the flame retardant effect by a metal hydroxide is increased by mix | blending layered silicate. This is thought to be due to the competitive effect of the flame retardant effect due to the formation of the coating during the combustion of the layered silicate and the flame retardant effect due to the dehydration reaction of the metal hydroxide, and the respective effects being promoted.
[0067]
The blending amount of the non-halogen flame retardant used in the present invention is preferably 5 to 100 parts by weight in the case of (A) with respect to 100 parts by weight of the polyolefin resin, and in the case of (B) above. Is preferably 0.1 to 100 parts by weight. If the amount is too small, it is difficult to sufficiently exert the flame retardant effect. If the amount is too large, the flame retardant effect is exhibited, but disadvantages such as an increase in density and lack of flexibility tend to occur. In the case of the above (A), it is more preferably 20 to 60 parts by weight, and in the case of the above (B), it is more preferably 20 to 50 parts by weight.
[0068]
The polyolefin resin composition of the present invention preferably further contains a compound having an aromatic hydroxyl group in the molecule in order to improve flame retardancy.
The compound having an aromatic hydroxyl group in the molecule is not particularly limited as long as it can capture radicals. For example, 2,6-di-t-butyl-p-cresol, 2,6-di- t-butyl-4-ethylphenol, 2,2-methylenebis (4-methyl-6-t-butylphenol), triethylene glycol-bis [3- (3-t-butyl-5-methyl-4-hydroxyphenyl) Propionate], 1,6-hexanediol-bis [3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate], 2,4-bis- (n-octylthio) -6- (4- Hydroxy-3,5-di-t-butylanilino) -1,3,5-triazine, 2,2-thio-diethylenebis [3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propyl Pionate], octadecyl-3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate], N, N-hexamethylenebis (3,5-di-t-butyl-4-hydroxy-hydroxyn) Namamide), 3,5-di-t-butyl-4-hydroxybenzylphosphonate-diethyl ester, 1,3,5-trimethyl-2,4,6-tris (3,5-di-t-butyl-4 -Hydroxybenzyl) benzene, bis (3,5-di-t-butyl-4-hydroxybenzylphosphonate) calcium, tris- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxybenzyl) isocyanurate, 2 , 4-Bis [(octylthio) methyl] -O-cresol, isooctyl-3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propione 3,9-bis {1,1-dimethyl-2- [β- (3-t-butyl-4-hydroxy-5-methylphenyl) propionyloxy] ethyl} 2,4,8,10-tetraoxy Examples include saspiro [5,5] udecan, p-phenylphenol, gallic acid and the like. These compounds having an aromatic hydroxyl group in the molecule may be used alone or in combination of two or more.
[0069]
The compound having an aromatic hydroxyl group in the molecule captures the radical, which is a decomposition product, in the process of thermal decomposition of the polyolefin resin into a combustible gas under high heat during combustion. Demonstrate the function to delay.
[0070]
The compounding amount of the compound having an aromatic hydroxyl group in the molecule is preferably 0.01 to 30 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polyolefin resin. When the amount is less than 0.01 part by weight, a sufficient flame retardancy improving effect may not be obtained. When the amount exceeds 30 parts by weight, the physical properties of the polyolefin-based resin composition are deteriorated or the layered silicate is sintered. May inhibit the formation of a film. More preferably, it is 0.05 to 10 parts by weight.
[0071]
The polyolefin resin composition of the present invention may further contain an additive as necessary.
The additive is not particularly limited, and examples thereof include an antioxidant, a light resistance agent, an ultraviolet absorber, a lubricant, a flame retardant, and an antistatic agent.
In addition, the polyolefin resin composition of the present invention may contain a small amount of a crystal nucleating agent as an auxiliary to homogenize physical properties, and may refine the crystal.
[0072]
The method for preparing the polyolefin resin composition of the present invention is not particularly limited. For example, a method of directly blending and mixing predetermined amounts of a polyolefin resin, a layered silicate, a non-halogen flame retardant, and a flame retardant aid. ; After mixing and mixing a layered silicate and a flame retardant aid in a predetermined amount or more with a polyolefin resin and preparing a masterbatch, the prepared masterbatch is mixed with a polyolefin resin and a predetermined amount. Examples include a so-called master batch method in which a non-halogen flame retardant is added for dilution.
[0073]
It does not specifically limit as a method of manufacturing the polyolefin resin composition of this invention, A various method can be used. For example, a method of melt-kneading a polyolefin resin and a layered silicate with an extruder, a two-roll, a Banbury mixer, etc .; a method of mixing in an organic solvent in which both the polyolefin resin and the layered silicate are dissolved; transition Examples include a method of polymerizing and mixing an olefin monomer using a layered silicate containing a metal complex.
[0074]
The transition metal complex is not particularly limited as long as it has the ability to polymerize olefinic monomers, and examples thereof include metal complexes of groups 4, 5, 10, and 11.
[0075]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples. However, the present invention is not limited to these examples.
[0076]
Example 1
In a small extruder “TEX30” manufactured by Nippon Steel Co., Ltd., 84.6 parts by weight of ethylene-ethyl acrylate copolymer (“A4200” manufactured by Nippon Polyolefin Co., Ltd.), maleic anhydride-modified ethylene oligomer (manufactured by Nippon Polyolefin Co., Ltd. ER403A ”)) 7.7 parts by weight, magnesium hydroxide (“ Kisuma 5J ”manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.) 30 parts by weight, swelling fluorinated mica organically treated with distearyldimethyl quaternary ammonium salt (“ Somasif MAE ”manufactured by Corp Chemical) -100 ") 7.7 parts by weight and 2 parts by weight of a silicone-acrylic composite rubber (" Maybrene SX005 "manufactured by Mitsubishi Rayon Co., Ltd.), and melt-kneaded at a set temperature of 180 ° C. Pelletized. The obtained pellets were molded into a plate having a thickness of 3 mm or a thickness of 100 μm by a hot press adjusted to 180 ° C., and used as a sample for evaluation.
[0077]
(Example 2)
Example except that 84.6 parts by weight of a polyethylene resin (“HB530” manufactured by Nippon Polychem) was blended in place of 84.6 parts by weight of an ethylene-ethyl acrylate copolymer (“A4200” manufactured by Nippon Polyolefin Co., Ltd.) A sample for evaluation was produced in the same manner as in 1.
[0078]
Example 3
In a small extruder “TEX30” manufactured by Nippon Steel Co., Ltd., 84.6 parts by weight of a polypropylene resin (“EA9” manufactured by Nippon Polychem), maleic anhydride-modified propylene oligomer (“Yumex 1001” manufactured by Sanyo Chemical Industries) 7 .7 parts by weight, magnesium hydroxide (“Kisuma 5J” manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.) 50 parts by weight, swellable fluorinated mica organically treated with distearyldimethyl quaternary ammonium salt (“Somasif MAE-100” manufactured by Coop Chemical Co., Ltd.) 7.7 parts by weight and 5 parts by weight of silicone-acrylic composite rubber (Mitsubrene SX005 manufactured by Mitsubishi Rayon Co., Ltd.) were filled, melt-kneaded at a set temperature of 200 ° C., and the extruded strand was pelletized with a pelletizer. . The obtained pellets were molded into a plate-like product having a thickness of 3 mm or a thickness of 100 μm by a hot press adjusted to 200 ° C. to obtain a sample for evaluation.
[0079]
(Example 4)
Instead of 7.7 parts by weight of swellable fluorinated mica organically treated with distearyldimethyl quaternary ammonium salt (“Somasif MAE-100” manufactured by Corp Chemical Co.), distearyldimethyl quaternary ammonium salt treated montmorillonite A sample for evaluation was produced in the same manner as in Example 1 except that 7.7 parts by weight of “New Sven D” manufactured by the Company) was blended.
[0080]
(Example 5)
Except that the blending amount of magnesium hydroxide (“Kisuma 5J” manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.) was changed to 20 parts by weight, and the blending amount of silicone-acrylic composite rubber (“METABRENE SX005” manufactured by Mitsubishi Rayon Co., Ltd.) was changed to 15 parts by weight. A sample for evaluation was produced in the same manner as in Example 1.
[0081]
(Example 6)
Except that the blending amount of magnesium hydroxide (“Kisuma 5J” manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.) is changed to 100 parts by weight, and the blending amount of silicone-acrylic composite rubber (“METABRENE SX005” manufactured by Mitsubishi Rayon Co., Ltd.) is changed to 1 part by weight. A sample for evaluation was produced in the same manner as in Example 1.
[0082]
(Example 7)
72.3 parts by weight of ethylene-ethyl acrylate copolymer (“A4200” manufactured by Nippon Polyolefin Co., Ltd.), 20 parts by weight of magnesium hydroxide (“Kisuma 5J” manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.) 20 parts by weight of swellable fluorinated mica organically treated with stearyldimethyl quaternary ammonium salt (“Somasif MAE-100” manufactured by Corp Chemical Co.), silicone-acrylic composite rubber (“Metbrene SX005” manufactured by Mitsubishi Rayon Co., Ltd.) A sample for evaluation was produced in the same manner as in Example 1 except that the blending amount was changed to 5 parts by weight.
[0083]
(Comparative Example 1)
In a small extruder “TEX30” manufactured by Nippon Steel Works, 100 parts by weight of ethylene-ethyl acrylate copolymer (“A4200” manufactured by Nippon Polyolefin Co., Ltd.), magnesium hydroxide (“Kisuma 5J” manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.) A sample for evaluation was prepared in the same manner as in Example 1 except that 30 parts by weight and 5 parts by weight of silicone-acrylic composite rubber (Mitsubrene SX005 manufactured by Mitsubishi Rayon Co., Ltd.) were filled.
[0084]
(Comparative Example 2)
Instead of 7.7 parts by weight of swellable fluorinated mica organically treated with distearyldimethyl quaternary ammonium salt (“Somasif MAE-100” manufactured by Corp Chemical Co., Ltd.) Somasif ME-100 ") A sample for evaluation was produced in the same manner as in Example 2 except that 7.7 parts by weight were blended.
[0085]
(Comparative Example 3)
A sample for evaluation was prepared in the same manner as in Example 1 except that magnesium hydroxide (“Kisuma 5J” manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.) was not blended.
[0086]
(Comparative Example 4)
A sample for evaluation was produced in the same manner as in Example 3 except that the silicone-acrylic composite rubber (“Metbrene SX005” manufactured by Mitsubishi Rayon Co., Ltd.) was not blended.
[0087]
(Example 8)
In a small extruder (Ikekai Koki Co., Ltd., twin screw extruder “PCM30”), 100 parts by weight of polypropylene resin (“EA9” manufactured by Nippon Polychem Co., Ltd.), distearyldimethyl quaternary ammonium salt-treated montmorillonite (Toyoshun Mining Co., Ltd.) “New Sven D” manufactured by Nippon Steel Corporation) and 10 parts by weight of silicon dioxide particles (manufactured by Nippon Aerosil Co., Ltd., hydrophobic Aerosil “Aerosil R972”), and melt-kneaded at a set temperature of 150 ° C. and extruded. The resulting strand was pelletized with a pelletizer. The obtained pellets were molded into a 3 mm-thick plate by a hot press adjusted to 160 ° C. to prepare a sample for evaluation.
[0088]
Example 9
Further, an evaluation sample was prepared in the same manner as in Example 8 except that 30 parts by weight of higher fatty acid-treated magnesium hydroxide (“Kisuma 5J” manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.) was blended.
[0089]
(Comparative Example 5)
In Example 8, a sample for evaluation was produced in the same manner as in Example 8, except that distearyldimethyl quaternary ammonium salt-treated montmorillonite (“New Sven D” manufactured by Toyoshun Mining Co., Ltd.) was not blended.
[0090]
(Example 10)
In a small extruder “TEX30” manufactured by Nippon Steel Co., Ltd., 84.6 parts by weight of ethylene-ethyl acrylate copolymer (“A4200” manufactured by Nippon Polyolefin Co., Ltd.), maleic anhydride-modified ethylene oligomer (manufactured by Nippon Polyolefin Co., Ltd. ER403A ”)) 7.7 parts by weight, magnesium hydroxide (“ Kisuma 5J ”manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.) 30 parts by weight, swelling fluorinated mica organically treated with distearyldimethyl quaternary ammonium salt (“ Somasif MAE ”manufactured by Corp Chemical) -100 ") 7.7 parts by weight and 2 parts by weight of carbon black (" Asahi # 70 "manufactured by Asahi Carbon Co., Ltd.) are filled and melt-kneaded at a set temperature of 180 ° C. did. The obtained pellets were molded into a plate having a thickness of 3 mm or a thickness of 100 μm by a hot press adjusted to 180 ° C., and used as a sample for evaluation.
[0091]
(Example 11)
In a small extruder “TEX30” manufactured by Nippon Steel Co., Ltd., 84.6 parts by weight of polypropylene resin (“EA9” manufactured by Nippon Polychem Co., Ltd.), 7.7 weight of maleic anhydride-modified propylene oligomer (manufactured by Sanyo Chemical; Umex 1001) Parts, magnesium hydroxide (Kyowa Chemical Industry Co., Ltd .; trade name Kisuma 5J) 50 parts by weight, swellable fluorinated mica organically treated with distearyldimethyl quaternary ammonium salt (“Somasif MAE-100” manufactured by Co-op Chemical) 7 7 parts by weight and 5 parts by weight of carbon black (“Asahi # 70” manufactured by Asahi Carbon Co., Ltd.) were filled and melt-kneaded at a preset temperature of 200 ° C., and the extruded strand was pelletized with a pelletizer. The obtained pellets were molded into a plate-like product having a thickness of 3 mm or a thickness of 100 μm by a hot press adjusted to 200 ° C. to obtain a sample for evaluation.
[0092]
(Example 12)
Instead of 7.7 parts by weight of swellable fluorinated mica organically treated with distearyldimethyl quaternary ammonium salt (“Somasif MAE-100” manufactured by Corp Chemical Co.), distearyldimethyl quaternary ammonium salt treated montmorillonite A sample for evaluation was produced in the same manner as in Example 10 except that 7.7 parts by weight of “New Sven D” manufactured by the company was blended.
[0093]
(Example 13)
Further, a sample for evaluation was prepared in the same manner as in Example 10 except that 5 parts by weight of silicone-acrylic composite rubber (“Metbrene SX005” manufactured by Mitsubishi Rayon Co., Ltd.) was blended.
[0094]
(Comparative Example 6)
In a small extruder “TEX30” manufactured by Nippon Steel Works, 100 parts by weight of ethylene-ethyl acrylate copolymer (“A4200” manufactured by Nippon Polyolefin Co., Ltd.), magnesium hydroxide (“Kisuma 5J” manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.) A sample for evaluation was produced in the same manner as in Example 10 except that 30 parts by weight and 5 parts by weight of carbon black (“Asahi # 70” manufactured by Asahi Carbon Co., Ltd.) were filled.
[0095]
(Comparative Example 7)
A sample for evaluation was prepared in the same manner as in Example 10 except that magnesium hydroxide (“Kisuma 5J” manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.) was not blended.
[0096]
(Example 14)
In a small extruder “TEX30” manufactured by Nippon Steel Co., Ltd., 84.6 parts by weight of ethylene-ethyl acrylate copolymer (“A4200” manufactured by Nippon Polyolefin Co., Ltd.), maleic anhydride-modified ethylene oligomer (manufactured by Nippon Polyolefin Co., Ltd. ER403A ”)) 7.7 parts by weight, magnesium hydroxide (“ Kisuma 5J ”manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.) 30 parts by weight, swelling fluorinated mica organically treated with distearyldimethyl quaternary ammonium salt (“ Somasif MAE ”manufactured by Corp Chemical) -100 ") 7.7 parts by weight and 2 parts by weight of silicone oil (" KF96H-100000 "manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) are filled and melt-kneaded at a set temperature of 180 ° C, and the extruded strand is pelletized with a pelletizer. Turned into. The obtained pellets were molded into a plate having a thickness of 3 mm or a thickness of 100 μm by a hot press adjusted to 180 ° C., and used as a sample for evaluation.
[0097]
(Example 15)
Except that 84.6 parts by weight of a polyethylene resin (“HB530” manufactured by Nippon Polychem Co., Ltd.) was added in place of 84.6 parts by weight of an ethylene-ethyl acrylate copolymer (“A4200” manufactured by Nippon Polyolefin Co., Ltd.). An evaluation sample was produced in the same manner as in Example 14.
[0098]
(Example 16)
In a small extruder “TEX30” manufactured by Nippon Steel Co., Ltd., 84.6 parts by weight of a polypropylene resin (“EA9” manufactured by Nippon Polychem), maleic anhydride-modified propylene oligomer (“Yumex 1001” manufactured by Sanyo Chemical Industries) 7 .7 parts by weight, magnesium hydroxide (“Kisuma 5J” manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.), 50 parts by weight, swellable fluorinated mica organically treated with distearyldimethyl quaternary ammonium salt (“MAE-100” manufactured by Coop Chemical Co., Ltd.) 7.7 parts by weight and 5 parts by weight of silicone oil (“KF96H-100000” manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) were filled, melt-kneaded at a set temperature of 200 ° C., and the extruded strand was pelletized with a pelletizer. The obtained pellets were molded into a plate-like product having a thickness of 3 mm or a thickness of 100 μm by a hot press adjusted to 200 ° C. to obtain a sample for evaluation.
[0099]
(Example 17)
Instead of 7.7 parts by weight of swellable fluorinated mica organically treated with distearyldimethyl quaternary ammonium salt (“Somasif MAE-100” manufactured by Co-op Chemical), distearyldimethyl quaternary ammonium salt-treated montmorillonite (Toyoshun Mining Co., Ltd.) A sample for evaluation was produced in the same manner as in Example 14 except that 7.7 parts by weight of “New Sven D” manufactured by the company was blended.
[0100]
(Example 18)
Except that the blending amount of magnesium hydroxide (“Kisuma 5J” manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.) is 20 parts by weight and the blending amount of silicone oil (“KF96H-100000” manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) is changed to 15 parts by weight, A sample for evaluation was produced in the same manner as in Example 14.
[0101]
(Example 19)
Except that the blending amount of magnesium hydroxide (“Kisuma 5J” manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.) is 100 parts by weight and the blending amount of silicone oil (“KF96H-100000” manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) is changed to 1 part by weight, A sample for evaluation was produced in the same manner as in Example 14.
[0102]
(Example 20)
72.3 parts by weight of ethylene-ethyl acrylate copolymer (“A4200” manufactured by Nippon Polyolefin Co., Ltd.), 20 parts by weight of magnesium hydroxide (“Kisuma 5J” manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.) 20 parts by weight of swellable fluorinated mica organically treated with stearyldimethyl quaternary ammonium salt (“Somasif MAE-100” manufactured by Corp Chemical Co., Ltd.), silicone-acrylic composite rubber (“Metbrene SX005” manufactured by Mitsubishi Rayon Co., Ltd.) A sample for evaluation was produced in the same manner as in Example 14 except that the blending amount was changed to 5 parts by weight.
[0103]
(Comparative Example 8)
In a small extruder “TEX30” manufactured by Nippon Steel Works, 100 parts by weight of ethylene-ethyl acrylate copolymer (“A4200” manufactured by Nippon Polyolefin Co., Ltd.), magnesium hydroxide (“Kisuma 5J” manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.) A sample for evaluation was prepared in the same manner as in Example 1 except that 30 parts by weight and 5 parts by weight of silicone oil (“KF96H-100000” manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) were filled.
[0104]
(Comparative Example 9)
Instead of 7.7 parts by weight of swellable fluorinated mica organically treated with distearyldimethyl quaternary ammonium salt (“Somasif MAE-100” manufactured by Coop Chemical Co., Ltd.) Somasif ME-100 ") A sample for evaluation was produced in the same manner as in Example 15 except that 7.7 parts by weight were blended.
[0105]
(Comparative Example 10)
A sample for evaluation was prepared in the same manner as in Example 14 except that magnesium hydroxide (“Kisuma 5J” manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.) was not blended.
[0106]
(Comparative Example 11)
A sample for evaluation was produced in the same manner as in Example 16 except that silicone oil (“KF96H-100000” manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) was not blended.
[0107]
The obtained sample for evaluation was evaluated by the following method.
(Average interlayer distance measurement)
The 2θ of the diffraction peak obtained from the diffraction of the layered surface of the layered silicate in the composite is measured with an X-ray diffraction measuring device (“RINT1100” manufactured by Rigaku Corporation), and the layered silicate is measured using the Bragg diffraction formula below. The (001) plane spacing was calculated.
λ = 2 d sin θ (λ = 1.54 d: plane spacing of layered silicate, θ: diffraction angle)
D obtained by this equation was defined as the average interlayer distance.
[0108]
(Layer peeling state)
By observing the peeled state of the layered silicate in the composite with a transmission electron microscope (TEM JEM-1200EX II, manufactured by JEOL Ltd.), it was evaluated as ○ where at least a part was dispersed in 5 layers or less. The case where all exceeded 5 layers was evaluated as x.
[0109]
(Maximum heat generation rate and combustion residue strength measurement)
Based on ASTM E 1354 (flammability test method for building materials), a test piece (100 mm × 100 mm × 3 mm thickness) is measured with a cone calorimeter at 50 kW / m. 2 It was burned by irradiating the heat rays. The time from the start of heating until the test piece was ignited was measured. After combustion, the yield point stress was measured for the generated residue by compression at 0.1 cm / sec with a strength measuring device.
Examples 8 and 9 and Comparative Example 5 were evaluated according to the following criteria.
[Criteria]
○ ... Yield point stress 4.9X10 Three Pa or higher
◎ …… Yield point stress 1.5X10 Four Pa or higher
[0110]
(Oxygen index measurement)
Combustion test In accordance with ASTM D 2863 (Plastic flammability standard test method by oxygen index), a test piece (70 mm × 6 mm × 3 mm thickness) was made self-supporting and a combustion test was performed. The value of the minimum oxygen concentration, expressed as the volume percentage of the mixed gas of oxygen and nitrogen necessary for the test piece to maintain combustion, is called the oxygen index, and it burns for more than 3 minutes when burning at the specified oxygen concentration. If it continues or burns 50 mm within 3 minutes, it was judged that combustion could be maintained, and the oxygen concentration at that time was taken as the oxygen index of the test piece. That is, self-extinguishing is meant at oxygen concentrations below the oxygen index.
The above results are shown in Tables 1 to 4.
[0111]
[Table 1]
[0112]
[Table 2]
[0113]
[Table 3]
[0114]
[Table 4]
[0115]
【The invention's effect】
The polyolefin-based resin composition of the present invention is obtained by a relatively simple method by having the above-described configuration, has high combustibility, and a sintered body formed of layered silicate is formed at the time of combustion. The shape is retained. As a result, shape collapse does not occur even after combustion, and flame spread can be prevented. Moreover, it is excellent also in gas barrier property.
Claims (12)
ポリオレフィン系樹脂100重量部、層状珪酸塩0.1〜100重量部、難燃助剤0.1〜20重量部、及び、非ハロゲン系難燃剤5〜100重量部を含有し、
前記層状珪酸塩は、広角X線回折測定法により測定した(001)面の平均層間距離が3nm以上であり、かつ、少なくとも1部が5層以下に分散しており、
前記難燃助剤は、カーボンブラック、シリコーンオイル、及び、シリコーン−アクリル複合ゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種である
ことを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成物。Oxygen index is 24 or more, and, in compliance with ASTM E 1354, the maximum heat release rate when heated and burned for 30 minutes at radiant heating condition of 50 kW / m 2 is 400 kW / m 2 or less, 50 kW / m 2 A polyolefin-based resin composition having a yield point stress of 4.9 × 10 3 Pa or more when a combustion residue obtained by heating and burning for 30 minutes under the radiant heating condition is compressed at 0.1 cm / sec. There,
100 parts by weight of polyolefin resin, 0.1 to 100 parts by weight of layered silicate, 0.1 to 20 parts by weight of flame retardant aid, and 5 to 100 parts by weight of non-halogen flame retardant,
The layered silicate has an average interlayer distance of (001) plane measured by wide angle X-ray diffraction measurement method of 3 nm or more, and at least 1 part is dispersed in 5 layers or less,
The polyolefin-based resin composition, wherein the flame retardant aid is at least one selected from the group consisting of carbon black, silicone oil, and silicone-acrylic composite rubber.
ポリオレフィン系樹脂100重量部、層状珪酸塩0.1〜100重量部、及び、粒径50nm以下の二酸化ケイ素粒子0.1〜100重量部を含有し、
前記層状珪酸塩は、広角X線回折測定法により測定した(001)面の平均層間距離が3nm以上であり、かつ、少なくとも1部が5層以下に分散している
ことを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成物。Oxygen index is 24 or more, and, in compliance with ASTM E 1354, the maximum heat release rate when heated and burned for 30 minutes at radiant heating condition of 50 kW / m 2 is 400 kW / m 2 or less, 50 kW / m 2 A polyolefin-based resin composition having a yield point stress of 4.9 × 10 3 Pa or more when a combustion residue obtained by heating and burning for 30 minutes under the radiant heating condition is compressed at 0.1 cm / sec. There,
Containing 100 parts by weight of polyolefin resin, 0.1 to 100 parts by weight of layered silicate, and 0.1 to 100 parts by weight of silicon dioxide particles having a particle size of 50 nm or less,
The layered silicate has a (001) plane average interlayer distance of 3 nm or more measured by wide angle X-ray diffraction measurement, and at least 1 part is dispersed in 5 layers or less. Resin composition.
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