JP3781172B2 - Gear manufacturing method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、自動車の差動装置に用いられる歯車の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車の差動装置に用いる歯車は、鋼材等のブランクにセンタ穴を成形すると共に、同ブランクに削り出しや鍛造などにより歯形を成形した後、浸炭処理を行っており、全体的にほぼ均一の深さの浸炭層が形成される。
【0003】
一方、この種の歯車では、部位毎の特性として、歯形の歯面部には相手の歯車との噛み合いのために耐摩耗性が要求され、歯形の歯元部には繰り返しの衝撃入力に対する衝撃疲労強度が要求され、また、センタ穴の内壁部には同センタ穴に挿入する軸との接触のために耐摩耗性や耐焼付き性が要求される。
【0004】
このような特性要求に対して、歯形等の成形後に浸炭処理を行った場合、図4(a)に示すように浸炭層Cの深さが全体的に均一であるため、歯面部Gaにおいては浸炭層Cの深さが充分に得られて耐摩耗性が向上するものの、歯元部Gbにおいては浸炭層Cの深さが過大となり、近年の動力伝達系の高出力化に伴う入力の増大に対して歯元部Gbの衝撃疲労強度が低下するという問題がある。この問題を解決するために、歯元部に防炭処理を施し、図4(b)に示すように、歯面部Gaの浸炭層Cの深さをそのままにして、歯元部Gbの浸炭層Cを薄くすることが試みられた。しかし、この場合には、防炭処理の費用が高く、また、浸炭層Cの深さのコントロールを正確に行うことが困難であった。
【0005】
そこで、特開平9−38747号公報に開示されているように、中空状に成形したブランクに浸炭処理を施し、このブランクを温間鍛造して歯車に成形する方法が提案されている。この方法によれば、鍛造による材料の流れにより、図4(c)に示すように、歯面部Gaの浸炭層Cの深さを保ちつつ歯元部Gbの浸炭層Cを薄くすることが可能になった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したような従来の歯車の製造方法では、ブランクを鍛造した際の歯元部の塑性変形量が大きく、これにより歯面部の浸炭層の深さを保ちつつ歯元部の浸炭層を薄くし得るのであるが、歯面部および歯元部の浸炭層の深さはブランクに形成した浸炭層の深さと塑性加工の変形量により決まることから、双方の浸炭層の形成パターンすなわち歯面部の浸炭層の深さと歯元部の浸炭層の深さの比率がほぼ限られている。このため、歯元部の浸炭層の深さを適正なものにしようとすると、歯面部の浸炭層の深さが過大になる場合があり、逆に、歯面部の浸炭層の深さを意図的に大きくしようとすると、歯元部の浸炭層の深さが過大になる場合があることから、従来にあっては、歯面部および歯元部の夫々により適正の深さの浸炭層を得るうえでさらなる改善が要望されていた。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、上記従来の状況に鑑みて成されたもので、とくに、歯形の歯面部および歯元部の夫々により適正な深さの浸炭層を得ることができる歯車の製造方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる歯車の製造方法は、請求項1として、センタ穴を有する歯車を製造するに際し、第1鍛造工程で円柱状のブランクを初期形状と最終の歯車形状との間の中間形状に成形すると共にブランクのセンタ穴の両側に対応する部分に凹部を成形し、この中間成形体に浸炭処理を施したのち、第2鍛造工程で中間成形体を歯車形状に成形すると共に両側の凹部を双方の間に内ばりを有するセンタ穴に成形するのに続いて、センタ穴の内ばりを除去する構成とし、請求項2として、中間成形体の中間形状の歯面が、最終の歯車形状に近似し且つ外側に滑らかに連続する曲面形状である構成とし、請求項3として、第1鍛造工程の前に、ブランクに浸炭処理を施す構成としており、上記の構成をもって従来の課題を解決するための手段としている。
【0009】
【発明の作用】
本発明の請求項1に係わる歯車の製造方法は、歯形の歯面部には耐摩耗性を得るために所定の深さの浸炭層を確保し、歯元部には衝撃疲労強度を得るために歯面部の浸炭層よりも薄い浸炭層を確保しようとするものであって、その工程としては、ブランクを適宜加熱し、第1鍛造工程でブランクを初期形状と最終の歯車形状との間の中間形状に成形し、これを中間成形体とする。このとき、中間成形体は、未完の歯形を有する概略歯車形状を成すものとすることができる。この中間成形体の成形に際して、ブランクのセンタ穴の両側に対応する部分に凹部を成形する。次に、中間成形体に浸炭処理を施し、中間成形体の全体に均一な深さの浸炭層を形成する。そして、中間成形体を適宜再加熱し、第2鍛造工程で中間成形体を歯車形状に成形することにより、歯形の歯面部には所定の深さの浸炭層を確保し、歯元部には歯面部の浸炭層よりも薄い浸炭層を確保する。この第2鍛造工程で中間成形体を歯車形状に成形するに際しては、両側の凹部を双方の間に内ばりを有するセンタ穴に成形する。このとき、当該歯車の製造方法では、とくに、両側の凹部に均一な深さの浸炭層を形成し、その両凹部を内ばり付のセンタ穴に成形するので、センタ穴の内壁部の浸炭層がセンタ穴の一方から内ばりを介してセンタ穴の他方へほぼ連続した状態となる。したがって、その後に内ばりを除去することにより、貫通したセンタ穴の内壁部に沿って浸炭層が良好に保たれ、この浸炭層により、センタ穴に挿入される軸に対する耐摩耗性や耐焼付け性が確保される。なお、第2鍛造工程で成形した歯車には、必要に応じて、焼入れ、ショットブラストおよび機械加工などが施される。
【0010】
ここで、ブランクを歯車形状に成形する過程では、とくに歯形の歯元部の塑性変形量が大きいので、浸炭処理を施したブランクを1回の鍛造で歯車形状に形成すると、浸炭層の変形量も大きくなって歯元部の浸炭層が薄くなり過ぎる場合があり、また、歯元部の浸炭層を確保するために初期の浸炭層を深めに形成することで歯面部の浸炭層の深さが過大になる場合がある。
【0011】
これに対して、当該歯車の製造方法では、ブランクを中間成形体に成形し、この中間成形体に浸炭処理を施してから同中間成形体を歯車形状に成形するので、浸炭処理後の第2鍛造工程における歯元部の塑性変形量が少なく、これに伴って浸炭層の変形量が少ないものとなる、したがって、歯元部の浸炭層が薄くなり過ぎるのが防止され、また、初期の浸炭層を深めに形成しなくても歯元部の浸炭層が確保されるので、歯面部の浸炭層の深さが過大になることもなく、歯面部および歯元部の夫々に適正な深さの浸炭層が確保される。
【0013】
本発明の請求項2に係わる歯車の製造方法では、中間成形体の中間形状の歯面を最終の歯車形状に近似したものとし、且つ同歯面を外側に滑らかに連続する曲面形状としているので、その後に行われる浸炭処理および第2鍛造工程を経ることで、歯面部には所定の深さの浸炭層がより容易に且つ確実に確保され、歯元部には歯面部の浸炭層よりも薄い浸炭層がより容易に且つ確実に確保される。
【0014】
本発明の請求項3に係わる歯車の製造方法では、第1鍛造工程の前にブランクに浸炭処理を施し、その後、第1鍛造工程でブランクを中間成形体に成形し、この中間成形体に浸炭処理を施し、第2鍛造工程で中間成形体を歯車形状に成形するので、歯形の歯面部および歯元部における浸炭層の形成パターンをコントロールする機会が増し、例えば、歯元部の浸炭層が薄くなり過ぎるのを防止しつつ歯面部の浸炭層の深さを意図的に増大させることも可能になる。
【0015】
すなわち、ブランクに浸炭処理を施した後に第1鍛造工程を行うと、歯面部の浸炭層の深さを保ちつつ歯元部の浸炭層を薄くすることが可能であるから、この際に、歯元部の浸炭層を適正な深さよりも薄く成形する。こののち、中間成形体に浸炭処理を施して第2鍛造工程を行えば、歯面部の浸炭層の深さはさらに増すこととなり、歯元部の浸炭層は適正な深さとなる。
【0016】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係わる歯車の製造方法によれば、第1鍛造工程でブランクを中間成形体に成形し、中間成形体に浸炭処理を施した後、第2鍛造工程で中間成形体を歯車形状に成形する方法としたことにより、歯形の歯面部には耐摩耗性を得るために所定の深さの浸炭層を確保して、歯元部には衝撃疲労強度を得るために歯面部の浸炭層よりも薄い浸炭層を確保する場合に、歯元部の浸炭層が薄くなり過ぎるのを防止することができ、中間成形体における初期の浸炭層を深めに形成しなくても歯元部の浸炭層が確保されるので、浸炭処理費の低減を実現すると共に、歯面部の浸炭層の深さが過大になるのを防止することができ、歯面部および歯元部の夫々により適正な深さの浸炭層を確保することができる。また、中間成形体の形状を選択すれば、歯元部の浸炭層を適正な深さにしつつ歯面部の浸炭層の深さを意図的に増大させることも可能である。そして、自動車の差動装置に用いる歯車を製造する場合には、歯面部および歯元部に個々の特性を備えて動力伝達系の高出力化に充分に対応し得る歯車を得ることができる。
【0017】
加えて、本発明の請求項1に係わる歯車の製造方法では、中実のブランクに予めセンタ穴を成形する工程が不要であって、その分工数や製造コストの低減を実現することができ、また、センタ穴の内壁部には、浸炭層切れがほとんど無い良好な浸炭層を得ることができ、その浸炭層によりセンタ穴に挿入する軸に対して充分な耐摩耗性や耐焼付き性を確保することができる。
【0018】
本発明の請求項2に係わる歯車の製造方法によれば、請求項1と同様の効果を得ることができるうえに、中間成形体の中間形状の歯面を最終の歯車形状に近似し且つ外側に滑らかに連続する曲面形状としたことにより、その後に行われる浸炭処理および第2鍛造工程を経ることで、歯面部には所定の深さの浸炭層をより容易に且つ確実に確保することができ、歯元部には歯面部の浸炭層よりも薄い浸炭層をより容易に且つ確実に確保することができる。
【0019】
本発明の請求項3に係わる歯車の製造方法によれば、請求項1および2と同様の効果を得ることができるうえに、ブランクに浸炭処理を施した後、第1鍛造工程、浸炭処理および第2鍛造工程を経ることから、歯面部および歯元部の浸炭層の形成パターンをより広く変化させることが可能になると共に、歯面部および歯元部の夫々に所望の深さの浸炭層を得ることができ、例えば、歯面部と歯元部とで浸炭層を大きく変化させた歯車を製造することもできる。
【0020】
【実施例】
図1および図2は、本発明に係わる歯車の製造方法の一実施例を説明する図である。なお、この実施例において図1(g)に示す歯車Gは、自動車の差動装置に用いられる傘歯車であって、小径部から大径部に至る歯形Aを有すると共に、軸線方向に沿ってセンタ穴Hを有し、大径側には背球面Rを有している。
【0021】
上記の歯車Gを製造するには、図1(a)に示すような中実の円柱状ブランクBを使用し、ブランクBを900〜1100℃程度に加熱した後、同ブランクBを第1鍛造工程において初期形状と最終の歯車形状との間の中間形状に成形し、図1(b)に示すように、未完の歯形を有する概略歯車形状の中間成形体Fを得る。この中間成形体Fの中間形状は、歯面が最終の歯車形状に近似したものとなり、且つ同歯面が外側に滑らかに連続する曲面形状を成している。
【0022】
第1鍛造工程では、図2(a)に示すような鍛造型が用いられる。鍛造型は、中心に上側ポンチ1を挿設した上側ダイ2と、同じく中心に下側ポンチ3を挿設した下側ダイ4を備えている。上側ダイ2は歯形Aの成形部5を有し、下側4ダイは背球面Rの成形部6を有している。また、上下の各ポンチ1,3は、先端に半球状の凸部1a,3aを有している。そして、第1鍛造工程では、上記の鍛造型を用いて、歯形Aや背球面Rを一次成形すると共に、各ポンチ1,3により、ブランクBのセンタ穴Hの両側に対応する部分に凹部7,8を成形し、中間成形体Fを得る。このとき、各凹部7,8は、ポンチ1,3の凸部によって底部が半球面に成形され、また、開口部付近は外側に滑らかに連続する曲面に成形されている。
【0023】
上記の如く成形された中間成形体Fには、浸炭処理を施し、図1(c)および(d)に示すように、全体に均一な浸炭層Cを形成する。この際の浸炭深さは、部品としての浸炭要求深さや第2鍛造工程での塑性変形量の大きさなどに応じて適宜設定する。その後、中間成形体Fを900〜1100℃程度に再加熱し、第2鍛造工程において中間成形体Fを図1(e)および(f)に示す歯車形状に成形する。
【0024】
この第2鍛造工程では、図2(b)に示すような鍛造型が用いられる。鍛造型は、中心に上側ポンチ11を挿設した上側ダイ12と、同じく中心に下側ポンチ13を挿設した下側ダイ14を備えている。上側ダイ12は歯形Aの成形部15を有し、下側14ダイは背球面Rの成形部16を有している。また、上下の各ポンチ11,13は、平坦な先端部を有している。そして、第2鍛造工程では、上記の鍛造型を用いて、歯形Aや背球面Rを二次成形すると共に、各ポンチ11,13により、両側の凹部7,8を双方の間に内ばりVを有する有底円筒形状のセンタ穴7H,8Hに成形する。
【0025】
このとき、センタ穴7H,8Hは、第1鍛造工程で中間成形体Fに凹部7,8を成形し、浸炭処理を施した後、第2鍛造工程で内ばりV付の状態に成形する過程を経ることにより、内壁部の浸炭層Cが、一方のセンタ穴7Hから内ばりVを介して他方のセンタ穴8Hにほぼ連続した状態となる。
【0026】
その後、当該歯車の製造方法では、ピアス型等を用いてセンタ穴7H,8Hの内ばりVを打抜いて除去し、図1(g)に示す歯車Gを得る。これにより、貫通したセンタ穴Hの内壁部に沿って浸炭層Cが良好に保たれる。こののち、歯車Gには、図1(h)に示すように焼入れ(ブロックB1)が施され、次いでショットブラスト(B2)が施され、さらに適宜の機械加工(B3)が施される。
【0027】
このようにして、上記した歯車の製造方法では、従来技術の項で説明した図6(c)に示す理想的な浸炭層Cを有する歯形と同様に、歯面部(Ga)には所定の深さの浸炭層Cを確保し、歯元部(Gb)には歯面部の浸炭層Cよりも薄い浸炭層Cを確保し、センタ穴Hの内壁部にも良好な浸炭層Cを確保する。
【0028】
つまり、ブランクBを歯車形状に成形する過程では、とくに歯形の歯元部の塑性変形量が大きくなり、歯元部の浸炭層Cが薄くなり過ぎるなどの不具合が生じることがあるため、当該歯車の製造方法では、ブランクBを中間成形体Fに成形し、とくに、中間成形体Fの中間形状の歯面が最終の歯車形状に近似し且つ外側に滑らかに連続する曲面形状を成すものとし、この中間成形体Fに浸炭処理を施してから同中間成形体Fを歯車形状に成形するようにして、浸炭処理後の第2鍛造工程における歯元部の塑性変形量を少ないものにし、これに伴って浸炭層Cの変形量を少なくしている。したがって、歯元部の浸炭層Cが薄くなり過ぎることはなく、また、初期の浸炭層Cを深めに形成しなくても歯元部の浸炭層Cが確保されるので、歯面部の浸炭層のC深さが過大になることもなく、歯面部および歯元部の夫々に適正な深さの浸炭層Cが確保される。
【0029】
そして、歯車Gは、相手の歯車と噛み合う歯面部には浸炭層Cの深さを保つことで耐摩耗性が確保され、回転時に衝撃入力を受ける歯元部には浸炭層を薄くすることで衝撃疲労強度が確保され、さらに、センタ穴の内壁部に挿入された軸と接触する同センタ穴の内壁部には浸炭層Cを良好に保って耐摩耗性や耐焼付け性が確保されることとなり、自動車の差動装置に用いる歯車として、各部位毎の特性を備えて動力伝達系の高出力化に充分対応し得るものとなる。
【0030】
本発明に係わる歯車の製造方法は、上記実施例で説明したほかに、第1鍛造工程の前にブランクBに浸炭処理を施すようにしても良い。すなわち、図1(a)に示すブランクBに浸炭処理を施し、その後、第1鍛造工程でブランクBを中間成形体Fに成形し、この中間成形体Fに浸炭処理を施し、第2鍛造工程で中間成形体Fを歯車形状に成形する。
【0031】
このような歯車の製造方法では、先の実施例と同様の効果が得られるのに加えて、歯形の歯面部および歯元部における浸炭層Cの形成パターンをコントロールする機会が増し、例えば、歯元部の浸炭層Cが薄くなり過ぎるのを防止しつつ歯面部の浸炭層Cの深さを意図的に増大させることも可能になる。つまり、ブランクBに浸炭処理を施した後に第1鍛造工程を行うと、歯面部の浸炭層Cの深さを保ちつつ歯元部の浸炭層Cを薄くすることが可能であるから、この際に、歯元部の浸炭層Cを適正な深さよりも薄く成形する。こののち、中間成形体Fに浸炭処理を施して第2鍛造工程を行えば、歯面部の浸炭層Cの深さはさらに増し、歯元部の浸炭層Cは適正な深さとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる歯車の製造方法の一実施例において、製造過程を説明する断面図(a)〜(g)およびブロック図(h)である。
【図2】図1に示す歯車の製造方法の第1鍛造工程に用いる鍛造型の一例を示す断面図(a)および第2鍛造工程に用いる鍛造型の一例を示す断面図(b)である。
【図3】歯形成形後に浸炭処理をした場合の歯形の断面図(a)、歯形成形後に歯元部に防炭処理をして浸炭処理をした場合の歯形の断面図(b)、および浸炭処理後に歯形を鍛造成形した場合の歯形の断面図(c)である。
【符号の説明】
B ブランク
C 浸炭層
F 中間成形体
G 歯車
H センタ穴
V 内ばり
7 8 凹部
7H 8H 内ばり除去前のセンタ穴[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method of manufacturing a gear used for, for example, a differential of an automobile.
[0002]
[Prior art]
In general, gears used in automobile differentials are formed with a center hole in a blank made of steel, etc., and a carburizing process is performed on the blank after forming a tooth profile by cutting or forging. A carburized layer having a uniform depth is formed.
[0003]
On the other hand, in this type of gear, as a characteristic of each part, the tooth surface portion of the tooth profile is required to have wear resistance for meshing with the other gear, and the tooth root portion of the tooth profile has impact fatigue due to repeated impact input. Strength is required, and the inner wall portion of the center hole is required to have wear resistance and seizure resistance for contact with the shaft inserted into the center hole.
[0004]
In response to such a characteristic request, when carburizing treatment is performed after forming a tooth profile or the like, the depth of the carburized layer C is uniform as a whole as shown in FIG. Although the depth of the carburized layer C is sufficiently obtained and wear resistance is improved, the depth of the carburized layer C is excessive in the tooth root portion Gb, and the input increases with the recent increase in output of the power transmission system. On the other hand, there is a problem that the impact fatigue strength of the tooth root portion Gb is lowered. In order to solve this problem, carburizing treatment is applied to the tooth base part, and as shown in FIG. 4B, the carburized layer of the tooth base part Gb without changing the depth of the carburized layer C of the tooth surface part Ga. An attempt was made to make C thinner. However, in this case, the cost of the carburizing treatment is high, and it is difficult to accurately control the depth of the carburized layer C.
[0005]
Therefore, as disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-38747, a method has been proposed in which a carburized blank is subjected to a carburizing process, and the blank is warm-forged and formed into a gear. According to this method, it is possible to make the carburized layer C of the tooth base part Gb thin while maintaining the depth of the carburized layer C of the tooth surface part Ga, as shown in FIG. Became.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the conventional gear manufacturing method as described above, the amount of plastic deformation of the tooth root when the blank is forged is large, whereby the carburized layer of the tooth root is maintained while maintaining the depth of the carburized layer of the tooth surface. Although the thickness of the carburized layer at the tooth surface and the root portion is determined by the depth of the carburized layer formed on the blank and the amount of deformation of the plastic working, the formation pattern of both carburized layers, i.e. The ratio between the depth of the carburized layer and the depth of the carburized layer at the root is almost limited. For this reason, if the depth of the carburized layer of the tooth root part is made appropriate, the depth of the carburized layer of the tooth surface part may become excessive, and conversely, the depth of the carburized layer of the tooth surface part is intended. Therefore, since the depth of the carburized layer at the tooth base portion may become excessive if it is attempted to increase the size, conventionally, a carburized layer having an appropriate depth is obtained by each of the tooth surface portion and the tooth root portion. Further improvement has been demanded.
[0007]
OBJECT OF THE INVENTION
The present invention has been made in view of the above-described conventional situation, and in particular, provides a gear manufacturing method capable of obtaining a carburized layer having an appropriate depth by each of a tooth surface portion and a tooth root portion of a tooth profile. It is an object.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
Method of manufacturing a gear according to the present invention, the intermediate shape between a
[0009]
[Effects of the Invention]
In the gear manufacturing method according to
[0010]
Here, in the process of forming the blank into a gear shape, since the amount of plastic deformation of the tooth root portion of the tooth profile is particularly large, when the blank subjected to carburizing treatment is formed into a gear shape by one forging, the deformation amount of the carburized layer The carburization layer at the tooth root may become too thin, and the depth of the carburization layer at the tooth surface may be increased by forming a deep initial carburization layer to secure the carburization layer at the tooth root. May become excessive.
[0011]
On the other hand, in the gear manufacturing method, the blank is formed into an intermediate formed body, and the intermediate formed body is subjected to carburizing treatment and then the intermediate formed body is formed into a gear shape. The amount of plastic deformation of the tooth root in the forging process is small, and accordingly, the amount of deformation of the carburized layer is small. Therefore, it is prevented that the carburized layer of the tooth root is too thin, and the initial carburizing is performed. Since the carburized layer of the tooth root is secured without forming a deep layer, the depth of the carburized layer of the tooth surface does not become excessive, and the appropriate depth for each of the tooth surface and the tooth root A carburized layer is secured.
[0013]
In the gear manufacturing method according to
[0014]
In the gear manufacturing method according to
[0015]
That is, when the first forging process is performed after carburizing the blank, the carburized layer of the tooth root portion can be made thin while maintaining the depth of the carburized layer of the tooth surface portion. Form the carburized layer of the base part thinner than the appropriate depth. Thereafter, if the carburizing treatment is performed on the intermediate formed body and the second forging step is performed, the depth of the carburized layer at the tooth surface portion is further increased, and the carburized layer at the tooth base portion becomes an appropriate depth.
[0016]
【The invention's effect】
According to the gear manufacturing method according to
[0017]
In addition, the gear manufacturing method according to
[0018]
According to the manufacturing method of the gear according to
[0019]
According to the gear manufacturing method according to
[0020]
【Example】
1 and 2 are diagrams for explaining an embodiment of a gear manufacturing method according to the present invention. In this embodiment, the gear G shown in FIG. 1 (g) is a bevel gear used for a differential of an automobile, and has a tooth profile A from a small diameter portion to a large diameter portion, and along the axial direction. A center hole H is provided, and a back spherical surface R is provided on the large diameter side.
[0021]
In order to manufacture the gear G, a solid cylindrical blank B as shown in FIG. 1A is used, and the blank B is heated to about 900 to 1100 ° C., and then the blank B is first forged. In the process, an intermediate shape between the initial shape and the final gear shape is formed, and as shown in FIG. 1B, a substantially gear-shaped intermediate formed body F having an incomplete tooth shape is obtained. The intermediate shape of the intermediate molded body F has a curved surface shape in which the tooth surface approximates the final gear shape and the tooth surface smoothly continues to the outside.
[0022]
In the first forging step, a forging die as shown in FIG. The forging die includes an
[0023]
The intermediate molded body F molded as described above is subjected to carburizing treatment to form a uniform carburized layer C as shown in FIGS. 1C and 1D. The carburization depth at this time is appropriately set according to the required carburization depth as a part, the amount of plastic deformation in the second forging process, and the like. Thereafter, the intermediate formed body F is reheated to about 900 to 1100 ° C., and the intermediate formed body F is formed into a gear shape shown in FIGS. 1E and 1F in the second forging step.
[0024]
In the second forging step, a forging die as shown in FIG. 2B is used. The forging die includes an
[0025]
At this time, the center holes 7H and 8H are formed by forming the
[0026]
Thereafter, in the gear manufacturing method, the inner beam V of the center holes 7H and 8H is punched and removed using a piercing die or the like to obtain the gear G shown in FIG. Thereby, the carburized layer C is well maintained along the inner wall portion of the penetrating center hole H. Thereafter, the gear G is quenched (block B1) as shown in FIG. 1 (h), then shot blasted (B2), and further subjected to appropriate machining (B3).
[0027]
Thus, in the gear manufacturing method described above, the tooth surface portion (Ga) has a predetermined depth as in the tooth profile having the ideal carburized layer C shown in FIG. The carburized layer C is secured, the carburized layer C thinner than the carburized layer C of the tooth surface portion is secured at the tooth base portion (Gb), and a good carburized layer C is secured also at the inner wall portion of the center hole H.
[0028]
That is, in the process of forming the blank B into a gear shape, the amount of plastic deformation of the tooth root portion of the tooth profile is particularly large, and a problem such as the carburized layer C of the tooth root portion becoming too thin may occur. In this manufacturing method, the blank B is formed into an intermediate formed body F, and in particular, the intermediate-shaped tooth surface of the intermediate formed body F has a curved surface shape that approximates the final gear shape and smoothly continues to the outside. The intermediate formed body F is subjected to carburizing treatment, and then the intermediate formed body F is formed into a gear shape so that the amount of plastic deformation of the tooth root portion in the second forging step after the carburizing treatment is reduced. Accordingly, the deformation amount of the carburized layer C is reduced. Therefore, the carburized layer C of the tooth base portion does not become too thin, and the carburized layer C of the tooth root portion is ensured without forming the initial carburized layer C deeply. Therefore, the carburized layer C having an appropriate depth is ensured in each of the tooth surface portion and the tooth root portion.
[0029]
And the gear G has a wear resistance secured by maintaining the depth of the carburized layer C at the tooth surface portion meshing with the gear of the other, and the carburized layer is thinned at the tooth base portion that receives impact input during rotation. The impact fatigue strength is ensured, and furthermore, the carburized layer C is well maintained on the inner wall portion of the center hole that comes into contact with the shaft inserted in the inner wall portion of the center hole, so that wear resistance and seizure resistance are ensured. Therefore, as a gear used for a differential of an automobile, it has characteristics for each part and can sufficiently cope with a high output of a power transmission system.
[0030]
The gear manufacturing method according to the present invention may be carburized on the blank B before the first forging step, as described in the above embodiment. That is, the blank B shown in FIG. 1A is subjected to carburizing treatment, and then the blank B is formed into an intermediate formed body F in the first forging step, and the intermediate formed body F is subjected to carburizing treatment, and then the second forging step. Then, the intermediate formed body F is formed into a gear shape.
[0031]
In such a gear manufacturing method, the same effects as in the previous embodiment can be obtained, and in addition, the opportunity to control the formation pattern of the carburized layer C in the tooth surface portion and the tooth root portion of the tooth profile is increased. It is also possible to intentionally increase the depth of the carburized layer C at the tooth surface while preventing the carburized layer C at the base from becoming too thin. That is, when the first forging process is performed after the blank B is subjected to the carburizing process, the carburized layer C of the tooth base portion can be made thin while maintaining the depth of the carburized layer C of the tooth surface portion. In addition, the carburized layer C of the tooth base is formed thinner than an appropriate depth. After that, if the carburizing treatment is performed on the intermediate formed body F and the second forging process is performed, the depth of the carburized layer C in the tooth surface portion further increases, and the carburized layer C in the tooth root portion has an appropriate depth.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view (a) to (g) and a block diagram (h) illustrating a manufacturing process in an embodiment of a gear manufacturing method according to the present invention.
2 is a cross-sectional view (a) showing an example of a forging die used in the first forging step of the method for manufacturing the gear shown in FIG. 1, and a cross-sectional view (b) showing an example of the forging die used in the second forging step. .
FIG. 3 is a cross-sectional view of a tooth profile when carburizing is performed after the tooth formation (a), a cross-sectional view of the tooth profile when carburizing is performed after the tooth formation is carburized and carburized (b), and carburizing. It is sectional drawing (c) of a tooth profile at the time of forging a tooth profile after a process.
[Explanation of symbols]
B Blank C Carburized layer F Intermediate compact G Gear H Center hole
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