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JP3778969B2 - スペクトラム拡散コードパルス位置変調のための方法及び装置 - Google Patents

スペクトラム拡散コードパルス位置変調のための方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信信号を変調し復調する方法と装置に関し、特に、スペクトル拡散が望ましい通信信号の変調と復調のための方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
多くの通信アプリケーションでは、ある因子だけ送信信号の周波数スペクトルを拡散することが望まれ、あるいは要求されることがしばしばある。例えば、米国では、産業科学医学(ISM)周波数バンドは、歴史的に、産業、科学、医療の機器の動作のために予約されている。しかしながら、最近、連邦通信委員会(FCC)は、ISMバンドがローカルエリアネットワーク(LAN)のような通信アプリケーションのためにある条件下で利用されてもよいということを示した。特に、産業、科学、及び医療の装置の動作と干渉しないように、FCCは、ISMバンドでの通信のための周波数スペクトルは、少なくとも10の因子だけ拡散されるべきことを要求している。これは、一般に、単一ビットのために通常割り当てられる時間フレームで全て送信される、少なくとも10個の”チップ”あるいは”信号要素”からなる予め定義されたコードワードあるいはパターンを用いて送信されるべき各ビットを符号化することにより達成される。
【0003】
電気電子学会(IEEE)は、基本的な情報搬送波として11個のチップの定義されたパターン、すなわち”00011101101”を持つよく知られたバーカー(Barker)コードを利用するISMバンドでの通信のための規格を作成した。こうして、バーカーコードは、”0”の二値を表すために利用され、バーカーコードの反転は”1”の二値を表すために利用される。逆でもよい。従って、各送信11チップバーカーコードでは、1ビットの情報が搬送される。
【0004】
そのようなスペクトル拡散システムは、位相シフトキーイング(PSK)変調を用いることにより、単一ビット期間に多数のビットを送信することによりビットレートを増やしている。ここでその変調では、搬送波信号の位相は、データを表すようにシフトされる。直交位相シフトキーイング(QPSK)では、90度の倍数の位相シフトが利用される。こうして、4つの可能な信号状態が、4つの位相の各々により表される。従って、各信号要素は、1よりもむしろ2ビットを表すことができる。
【0005】
ビットレートの付加的なゲインは、例えば、8位相角を提供することにより信号要素当たり3ビットを送信するために、これらの位相シフト法を拡張することにより達成されるが、適当なエラーレート性能を達成するために要求されるであろう送信パワーの増加は、目下のところ、現実的ではない。
従来のスペクトル拡散変調技術の上記議論から明らかなように、送信器のパワー要求に重要な意味を加えることなく。信号要素当たりに送信されるビット数を増加させるスペクトル拡散変調技術に対する要求が存在する。
【0006】
【発明の概要】
一般に、本発明の1つの観点によれば、周波数拡散アプリケーションで使用されるのに適する通信システムは、シンボル期間当たり少なくとも1ビットの情報を搬送するようにスペクトル拡散符号化を行い、シンボル期間内の送信スペクトル拡散コードワードの中心位置を変調することにより付加的なビットを搬送し、その結果、整合化フィルターリング(matched filtering)時に、受信器出力での主ローブの位置を変調する。
【0007】
本発明の特徴によれば、送信信号の周波数スペクトルは、予め定義されたスペクトル拡散コードワードで少なくとも1ビットの情報を符号化することにより、規則の要求あるいは他の基準に従って拡散される。予め定義されたコードワードは、コードワードの特性に整合するフィルターに通されるとき、ピークが主ローブに検出される。正の主ローブは、”0”の二値を示し、予め定義されたコードワードの反転と関連する負の主ローブは、二値の”1”を表す。
【0008】
本発明の他の観点は、シンボル期間内デコードワードの中心の位置を変調することによりシンボル期間当たり付加的ビットの情報を搬送する。実施例では、コードワードの中心の位置は、シンボル期間に関連して正あるいは負の時間期間だけコードワードの送信を遅延させることにより定義されたシンボル期間内で処理される。実施例では、コードワードの中心位置は、8個の位置の中で変えられる。こうして、8個の信号状態が利用でき、それにより3つの付加的ビットが搬送される。
【0009】
本発明の特徴によれば、付加的なビットは、複数の時間シフトスペクトル拡散コードワードを独立に発生し、ユニークな位相、振幅あるいは周波数を持つ搬送波信号で複数のコードワードの各々を変調することにより搬送されることができる。実施例では、2つの独立に発生されたコードワードが、正弦波と余弦波のような直交する搬送波信号により変調され、それによりシンボル期間当たり全体で8ビットが搬送される。
本発明のより完全な理解は、本発明の特徴と長所と同様に、以下の説明と図面を参照して得られるであろう。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、スペクトル拡散符号化を用いて、通信信号を変調し、また復調するための方法と装置を提供する。本発明は、送信されたスペクトル拡散コードの位置を変調することにより従来のスペクトル拡散変調技術を改善し、そのスペクトル拡散コードは、整合化フィルターを通すとき、受信器出力の主ローブの位置を変調する。このようにして、付加的情報がシンボル期間当たり搬送されることができる。
【0011】
上記のように、送信信号の周波数スペクトルをnの因子だけ広げることが望ましく、あるいは要求されることがしばしばある。これは、n個の”チップ”あるいは”信号要素”からなる予め定義されたコードワードを用いて送信されるように各ビットを符号化することにより一般に達成され、それらの信号要素は、単一ビットに対して通常割り当てられる時間フレームの中で全て送信される。しばしば”対せき符号化(antipodal encoding)”と呼ばれる実施例では、予め定義されたコードワードは、”0”の二値を表すために利用され、予め定義されたコードワードの逆は”1”の二値を表すために利用される。ここで、「対せき」とは、正反対の意である。他に、情報ビットは、2つの予め定義されたコードワードのうちの一方から選択することにより搬送されることができる。
【0012】
多数の連続的な正の信号要素と負の信号要素からなる多数のスペクトル拡散コードが発見されていて、それらは、送信された情報の検出を最適化するというユニークな性質を持っている。例えば、多数の既知のスペクトル拡散コードが、バーカー、ノイマン−ホフマン、及びウィリアードにより発見されている。これらと他の適当なスペクトル拡散コードの説明のためには、ニング ザンとS.W.ゴロムによる”60個の位相一般化バーカーシーケンス”(IEEEトランザクション・オン・インフォメーション・シオリー、巻35、No.4(1989年7月))を参照。それは、引用によりここに組み込まれる。
【0013】
スペクトル拡散コードの特定のパターンが、そのパターンが選択されたパターンの特性に一致するフィルターの出力に検出されたとき、主ローブの振幅が側ローブの振幅よりはるかに大きいように選ばれる。図1は、よく知られた11個のチップのバーカーコードに対する整合化フィルターの出力10を示し、そのコードは、”0”の二値に対応する”+++−−−+−−+−”のパターンを有する。主ローブ15の振幅は、側ローブ21と23のようないずれの側ローブの振幅より大きさが11倍大きいので、主ローブ15の位置は、極性が変化したときであっても容易に識別される。
【0014】
従って、図2に示すように、従来のスペクトル拡散通信システム200を用いてデータを送信するためには、送信器205二より送られる各ビットは、スペクトル拡散エンコーダー210によりまず符号化される。こうして、エンコーダー210がバーカーコード発生器として実現されれば、”1”の二値は送信され、エンコーダー210は、反転バーカーコードである”−−−+++−++−+”のパターンを発生する。この情報信号は、送信媒体230上での送信に先立ち変調器220により従来のように変調される。その媒体230は、従来の無線通信ネットワークとして実現されてもよい。変調器220は、例えば、搬送波周波数にまで信号周波数を上げるために、コードワードに正弦搬送波を掛け算する「変調技術」を利用することも可能である。このようにして、下の信号スペクトルは、FCCにより、あるいは他の規格委員会により割り当てられた特定の周波数に変換される。
【0015】
受信器240による送信信号の受信時に、受信信号の周波数は、まず、復調器245によりベースバンド信号にシフトダウンされ、こうして変調前の元の形に信号を戻している。その後、受信信号は、特定のコードワードに特に整合化フィルター250に通される。判定装置260は、整合化フィルター250の出力における主ローブと関連するピークが正の値を持つか負の値を持つかを識別する。性の主ローブは、”1”の二値を示すために利用されてもよい。
【0016】
上記のように、従来のスペクトル拡散システムは、位相シフトキーイング(PSK)変調を用いて単一シンボル期間の間に多数のビットを送信することによりビットレートをしばしば増加させていた。ここで、そのPSK変調では搬送波信号の位相は、データを表すようにシフトされる。直交位相シフトキーイング(QPSK)の実現に際しては、90度の何倍かの位相シフトが利用される。こうして、4つの可能な信号状態が、4つの位相の各々により表される。従って、各信号要素は、1よりもむしろ2ビットを表すことができる。
【0017】
従来のスペクトル拡散コードの実現では、4つの可能な信号状態が、正あるいは負のスペクトル拡散コードワードにより正弦波あるいは余弦波のような2つの直交搬送波信号を変調することにより達成されていた。こうして、正のコードワードのより変調された正弦波は、最初のビットの”1”の二値を表すことができ、負のコードワードにより変調されたとき、”0”の二値を表すことができる。同様に、同時に送信された正のコードワードにより変調された余弦波は、2番目のビットの”1”の二値を表すことができ、負のコードワードにより変調されたとき”0”の二値を表すことができる。こうして、情報の2ビットがビット期間当たり搬送できる。
【0018】
余弦波変調コードワードは、しばしば、同相(I)信号と呼ばれ、正弦波変調コードワードは、しばしば、直角(Q)信号と呼ばれることに注意すべきである。
本発明の特徴の1つによれば、スペクトル拡散変調技術で達成される情報レートは、一致フィルターの出力で送信されたコードワードと関連する主ローブの位置を変調することにより更に増加させられる。
【0019】
図1を参照して、例えば、一致フィルターリング時に、11個とのチップバーカーコードが1チップ幅の位置6に主ローブを持つ。こうして、付加的な情報は、整合化フィルターリング時に、主ローブの位置を処理することにより搬送されることができ、他のチップ位置のうちの1つに現れる。主ローブの位置は、位置の8この中で変わるとすれば、8個の信号状態が利用でき、3つの付加的なビットがそれにより搬送される。こうして、1ビットは主ローブの符号を検出することにより搬送され、3つの付加的な情報が主ローブの位置を検出することにより搬送され、シンボル期間当たり全体で4ビットが搬送される。
【0020】
更に、上記のように、コードワードが正弦波と余弦波のような2つの直交搬送波信号により変調されるような実現時には、全体で8ビットが搬送される。他に、複数の独立して発生されたコードワードは、ユニークな位相、振幅、あるいは周波数を有する各異なる搬送波信号によりそれぞれ変調されてもよい。少なくとも16チップを有するスペクトル拡散コードワードが利用されれば、16信号状態が利用でき、こうして情報の付加的4ビットが16個の利用可能な位置の間で主ローブの位置を変調することにより各コードワードが搬送される。
【0021】
図3は、2つの直交搬送波信号IとQを用いて11チップのスペクトル拡散コードのための符号と位置の変調の図形的表示である。上記のように、実施例では、主ローブの位置は、8個の利用可能なチップ位置のうちの1つを占拠するように処理される。同様に、Q信号の主ローブは、正あるいは負であり、8個のうちの1つを占拠する。黒点310と320が図3で利用され、I信号とQ信号の符号と位置を示す。図3では、黒点310により示されるようにI信号は正であり、位置1にあり、弾丸点320により示されるように、Q信号は正であり、位置5にある。上記のように、実施例は、情報の8ビットを搬送するために利用される。
【0022】
実施例の1つでは、以下に説明するように、整合化フィルターリングのときに、主ローブの位置は、正あるいは負の時間期間だけコードワードの送信を遅延させることにより定義されたシンボル期間内で処理されてもよい。こうして、11チップコードワードを用いて実現する際に、主ローブの自然な位置である位置6よりもむしろ位置8に主ローブを位置決めすることが望まれるときには、コードワード発生器は、シンボル期間の2/11だけコードワードの送信を遅延させるべきである。同様に、位置6よりもむしろ位置2に主ローブを位置決めしたければ、コードワード発生器はシンボル期間の4/11だけコードワードの送信を進めるべきである。
【0023】
多くの送信媒体での共通の問題は、多元経路伝搬のため多数の信号成分の異なる到達時間の結果の送信信号の遅延拡散であることに注意すべきである。例えば、無線ローカルエリアネットワークでは、信号成分は、壁とか床のような境界から戻ってくる束の結果多元経路伝搬のため異なる伝搬時間を持つであろう。結果として、5マイクロ秒まで拡散することにより、1マイクロ秒パルスの間非共通でなくなる。
【0024】
受信信号の遅延拡散のため、1ビット位置の信号成分のいくつかは、広がり他のビット位置と重なり、シンボル間干渉(ISI)を引き起こす。遅延拡散の効果は、以下に説明するように、従来の等価技術により最小とされる。その技術では、パルスを適切なシンボル時間に”スクイーズ”するように働く。
【0025】
スペクトル拡散コードワードの送信は、本発明に従って、受信出力で主ローブの位置を変調するために、シンボル期間に関連して遅延させられるとき、側ローブのいくつかは、実際には隣接するシンボル期間に広がり重なるかもしれないということに注意すべきである。しかしながら、側ローブの振幅は、主ローブの振幅よりかなり小さいので、本発明の技術により引き起こされる隣接するシンボルでの干渉は、多元経路伝搬の結果の遅延拡散のような、より古いソースの結果の干渉に関して無視できる。
【0026】
加えて、11個の利用可能なチップ位置の8個だけが利用される場合の実施例のような、情報を搬送するためには利用されない利用可能な付加的なチップ位置が存在するとき、付加的な未使用の位置は、シンボル間干渉を更に最小にするためにガードバンドあるいはバッファーとして働く。
【0027】
図4は、本発明によるスペクトル拡散位置変調送信器400の実施例を示す。送信器400では、送信器400により送られるべきビットは、先ずエンコーダー410により符号化される。送信されるべき各8ビットワードでは、エンコーダー410は、I信号とQ信号の符号IsgnとQsgn、換言すれば、IパルスとQパルスがそれぞれ正のパルスか負のパルスかをを計算する。加えて、エンコーダー410は、I信号とQ信号の位置IposとQposを計算する。実施例では、IposとQposの値は、正あるいは負の時間遅延値であり、以下に説明する各スペクトル拡散コード発生器420と440がシンボル期間に関連してスペクトル拡散コードを発生すべき時間を示していることに注意すべきである。
【0028】
エンコーダー410とスペクトル拡散コード発生器420、440は、各々タイミング発生器430から受信されるタイミング情報に従って動作し、その発生器430は、予め選択されたスペクトル拡散コードワードに適切であるようにシンボル期間に従って時間パルスを発生する。特に、実施例では、エンコーダー410は、各示されたシンボル期間に送信されるべき8個のデータビットを読み込む。
【00029】
その後、エンコーダー410は、好ましくはグレー符号化のようにして、Isgn、Qsgn、Ipos、Qposを計算する。エンコーダー410は、反対の二値入力データシーケンスが反対の極性のバーカーコードに割り当てられるように各座標においてグレー符号化することが望ましい。例えば、以下のシーケンスがI位置3とQ位置5に割り当てられれば、以下のシーケンスが割り当てられる。
二値シーケンス I,Q極性
00100100 +I,+Q
00100101 +I,−Q
00100110 −I,+Q
00100111 −I,−Q
【0030】
スペクトル拡散コード発生器420、440は、IposあるいはQposのいずれかの適切な時間遅延値を受信し、計算された遅延値に従ってスペクトル拡散シンボル期間中心に関してスペクトル拡散コードワードを発生する。こうして、I信号とQ信号の主ローブは、望ましい情報を搬送するために、適切にシフトされる。
【0031】
スペクトル拡散コード発生器420と440により発生された時間シフトコードワードは、ミキサー445と450によりそれぞれIsgnとQsgn値により示される極性値倍される。こうして、ミキサー445と450の出力は、2つの情報搬送信号、換言すれば、適切に時間シフトされたスペクトル拡散コードワードの正あるいは負の値である。
【0032】
情報搬送信号は、送信に先立ち変調器455により従来のように変調される。変調器455は、例えば、ミキサー465を用いてI信号時間シフトコードワードに余弦波を掛け算し、ミキサー470を用いてQ信号時間シフトコードワードに正弦波を掛け算する変調技術を採用してもよい。こうして、元の情報信号の信号周波数は、搬送波発振器460と関連する搬送波周波数まで増加するようにシフトされる。その搬送波周波数は、例えば、FCCにより、あるいは他の規則委員会により割り当てられた特定の周波数バンドにある。
【0033】
変調I信号と変調Q信号は、変調信号を増幅するように働く、従来のRFステージ480を通る前に、加算器475を用いて結合される。その後、結合変調I・Q信号は、送信媒体485上を受信器500まで送信される。受信器500は図5と関連して以下に説明する。送信媒体485は、有線あるいは無線通信ネットワークとして実現されてもよい。
【0034】
図5は、本発明によるスペクトル拡散位置変調受信器500を実施例を示す。受信器500では、受信信号の周波数は、まず、RFとIFステージ510を通り、それらは、隣接するチャンネル干渉からの受信信号をフィルターし、受信信号を増幅するように働く。その後、受信信号の周波数は、変調に先立つ元の形に受信信号を戻すために、従来の復調器520によりベースバンド信号に周波数を下げるようにシフトされる。実施例では、I変調信号は、I信号時間シフトコードワードを離隔するために、ミキサー525を用いて搬送波発振器530により発生される余弦波をそれに掛け算することによりベースバンド信号に戻される。加えて、Q変調信号は、Q信号時間シフトコードワードを離隔するために、ミキサー535を用いて正弦波をそれに掛け算することによりベースバンド信号に戻される。
【0035】
復調I信号時間シフトコードワードとQ信号時間シフトコードワードは、それぞれ、スペクトル拡散コード脱相関器540と545に通される。スペクトル拡散コード脱相関器540と545は、既知のように、予め選択されたコードワードに一致するフィルターである。こうして、スペクトル拡散コード脱相関器540と545の出力は、11チップバーカーコードに対して図1に示される相関関数と同様に、各信号の脱相関関数である。しかしながら、遅延拡散の効果のため、主ローブと側ローブは、バーカーコードの側ローブによる固有の拡散上に、隣接するシンボルの時間期間に拡散されている。
【0036】
従って、I信号とQ信号は、それぞれ、複素チャンネル条件づけ器550と555により条件づけられることが望ましい。それらの条件付け器は、既知のように、通信チャンネルの遅延拡散を補償するように働く。複素チャンネル条件付け器550と555は、既知の型式の複素イコライーザー、あるいは、例えば、データを送信する前にプリアンブル信号を用いてチャンネルインパルスを測定することにより、通信チャンネルの特定の遅延拡散特性に一致するフィルターとして、実現されてもよい。
【0037】
条件づけられたI信号とQ信号IcとQc波、各種ローブの符号と位置を識別するために解析されてもよい。実施例では、情報を搬送するために使用されるI信号とQ信号の8個のチップ位置は、それぞれ8位置レジスタ560と565を用いてサンプルされ格納されることが望ましい。こうして、レジスター560と565の各位置は、I信号とQ信号の対応するチップ位置の振幅値を含んでいる。
【0038】
その後、レジスター560と565の位置に格納された値は、I信号とQ信号の主ローブの符号と位置を検出し、この情報を適切な8ビット二値ワードに変換するために、判定装置570により解析される。実施例では、判定装置570は、レジスター560と565の各々において最大格納振幅値をセンタこすることによりI信号とQ信号の主ローブの符号と位置を識別する。上記のように、実施例では、I信号の主ローブの符号は1ビットを搬送し、主ローブの位置は付加的な3ビットを搬送する。同様に、Q信号の主ローブの符号は1ビットを搬送し、主ローブの位置は付加的な3ビットを搬送する。こうして、情報の全体で8ビットが搬送される。
【0039】
残りの結合がI信号とQ信号の間で生じる場合には、結合係数は、より複雑な判定装置570で考慮されることができることに注意すべきである。
ここで説明した実施例及び変形例は、本発明の原理を示すだけに過ぎず、種々の変更例が本発明の範囲と精神から離れることなく当業者により実施されるであろうことは理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】11チップバーカーコードに対する整合化フィルタの出力における相関関数を示す図である。
【図2】従来のスペクトル拡散通信システムを示すブロックダイアグラムである。
【図3】整合化フィルターリング時に11チップスペクトル拡散コードに対する主ローブの符号と位置の変調を示す図である。
【図4】本発明によるスペクトル拡散位置変調送信器のブロックダイアグラムである。
【図5】本発明によるスペクトル拡散位置変調受信器を示すブロックダイアグラムである。

Claims (10)

  1. 通信チャンネルを介して情報を送信するための送信装置であって、
    第一あるいは第二のスペクトル拡散コードワードを発生するための第一のスペクトル拡散コード発生器であって、該コードワードが、コードワード毎に多数の情報を搬送するためのシンボル期間に送信される複数のチップからなり、および該コードワードが、受信器で整合化フィルターリングするときに該チップ位置の1つに選択的に位置づけられた主ローブを、また他のチップ位置に複数のサイトローブを有し、該主ローブが該サイドローブの振幅よりも極めて大きな振幅を有し、該主ローブの極性によりコードワード毎に1ビットの情報を搬送するようになっている第一のスペクトル拡散コード発生器を含み、
    該第一のスペクトル拡散コード発生器はさらに、該第一のスペクトル拡散コード発生器により発生された該コードワードの位置を該シンボル期間の中心に関して選択的に変調して、該少なくとも1ビットの情報をこえて、コードワード毎に多数の付加的ビットの情報を搬送するように該受信器出力での該主ローブの位置を変調するための手段を含んでおり、そして
    当該送信装置は、さらに
    第一の搬送波信号ソースと、
    該第一のスペクトル拡散コード発生器及び該第一の搬送波信号ソースに接続され、該多数の付加的ビットの情報を符号化するために、該シンボル期間の中心に関して変調された位置を有する該発生されたコードワードにより変調された第一の搬送波信号を発生する変調器と、
    該変調搬送波信号を該通信チャンネルの入力に提供するための手段とを具備する送信装置。
  2. 請求項1に記載の送信装置において、さらに
    第三あるいは第四のスペクトル拡散コードワードを発生し、コードワード毎に少なくとも1ビットの情報を搬送するための第二のスペクトル拡散コード発生器を含み、
    この第二のスペクトル拡散コード発生器が、前記第二のスペクトル拡散コード発生器により発生された前記コードワードの位置を前記シンボル期間の中心に関して変調して、コードワード毎に多数の付加的ビットの情報を搬送するように前記受信器出力での前記主ローブの位置を変調するための手段をさらに含み、
    当該送信装置が、さらに第二の搬送波信号ソースであって、前記第二の搬送波信号は前記第一の搬送波信号とは異なる第二の搬送波信号ソースを含み、そして
    前記変調器が前記第二のスペクトル拡散コード発生器と前記第二の搬送波信号ソースに接続されて、該多数の付加的ビットの情報を符号化するために、前記第二のスペクトル拡散コード発生器により発生され、かつ前記シンボル期間の中心に関して変調された位置を有する前記コードワードにより変調される第二の搬送波信号を発生するようになっている変調装置。
  3. 請求項1に記載の装置において、
    該第一および第二のスペクトル拡散コードワードが、バーカーシーケンスである装置。
  4. 請求項1に記載の装置において、
    前記通信チャンネルが、無線チャンネルである装置。
  5. 通信チャンネルを介して送信された複数ビットの情報を受信するための装置であって、該受信ビットの1以上のものがシンボル期間に送信された第一あるいは第二のスペクトル拡散コードワードを用いて符号化されてコードワード毎に少なくとも1ビットの情報を搬送し、該発生されたコードワードが整合化フィルターリング時に主ローブと複数のサイドローブとを有し、該主ローブの極性によりコードワード毎に1ビットの情報を搬送するようになっており、該少なくとも1ビットの情報をこえて、コードワード毎の多数の付加的な受信ビットが、該発生されたコードワードの位置を該シンボル期間の中心に関してシフトすることにより符号化され該整合化フィルターリング時に該主ローブの位置を変調するよう送信器側で処理された複数ビットの情報を受信するための装置であって、
    該第一と第二のスペクトル拡散コードワードに整合するフィルターであって、該主ローブが該サイドローブの振幅よりも極めて大きい振幅を有するようなフィルターと、
    該フィルター出力を解析して該シンボル期間の中心に関して該主ローブの極性と位置を検出するための手段と、
    該主ローブの極性と位置の情報を解析して該送信データをデコードするための手段とを具備する受信装置。
  6. 請求項5に記載の受信装置において、さらに
    前記通信チャンネルの遅延拡散を必須的に補償する複素チャンネル調整器を更に具備する受信装置。
  7. 請求項5に記載の受信装置において、
    前記第二のスペクトル拡散コードワードが、前記第一のスペクトル拡散コードワードの反転である受信装置。
  8. スペクトル拡散コードワードを用いてデータを符号化して、コードワード毎に少なくとも1ビットの情報を搬送するための送信器であって、該コードワードが、シンボル期間に送信される複数のチップからなり、該コードワードが、整合化フィルターリング時に該チップ位置の1つに主ローブを、また他のチップ位置に複数のサイドローブを有し、該主ローブが該サイドローブの振幅よりも極めて大きい振幅を有し、該主ローブの極性によりコードワード毎に1ビットの情報を搬送するようになっており、該発生された該コードワードの位置を該シンボル期間の中心に関して変調して、該少なくとも1ビットの情報をこえて、コードワード毎に多数の付加的ビットの情報を搬送するように該整合化フィルターリング時の該主ローブの位置を変調するための手段を更に具備する送信器と、
    該コードワードに整合するフィルターと、該フィルター出力を解析し、該主ローブの極性と位置を検出して該送信データをデコードするための手段とを含む受信器と、
    該送信器と該受信器とに接続された通信チャンネルと
    を具備する通信システム。
  9. 通信チャンネルを介して情報を送信する方法であって、
    第一あるいは第二のスペクトル拡散コードワードを発生して、コードワード毎に少なくとも1ビットの情報を搬送するステップであって、前記コードワードが、シンボル期間に送信される複数のチップからなるとともに、受信器で整合フィルターリングするときに該チップ位置の1つに主ローブ有し、また他のチップ位置に複数のサイドローブを有し、該主ローブが該サイドローブの振幅よりも極めて大きい振幅を有し、該主ローブの極性によりコードワード毎に1ビットの情報を搬送するようなものであるステップと、
    該発生された該コードワードの位置を該シンボル期間の中心に関して変調して、該少なくともいビットの情報をこえて、該受信器の出力において該主ローブの位置が該少なくとも1ビットの情報をこえて、コードワード毎に多数の付加的ビットの情報を搬送するのに利用されるような変調されたコードワードを生成するステップと、
    第一の搬送波信号を発生するステップと、
    該変調されたコードワードを用いて該第一の搬送波信号を変調するステップと、
    該変調された搬送波信号を該通信チャンネルの入力に提供するステップとを含む方法。
  10. 通信チャンネルを介して送信された複数ビットの情報を受信する方法であって、該受信ビットの1以上のものがシンボル期間に送信された第一あるいは第二のスペクトル拡散コードワードを用いて符号化されてコードワード毎に少なくとも1ビットの情報を搬送し、該コードワードが、整合化フィルターリング時に主ローブと、複数のサイドローブとを有し、該主ローブの極性によりコードワード毎に1ビットの情報を搬送するようになっており、該少なくとも1ビットの情報をこえて、コードワード毎の多数の付加的な受信ビットが該発生されたコードワードの位置を該シンボル期間の中心に関してシフトすることにより符号化されて、該整合化フィルターリング時に該主ローブの位置を変調するよう送信側で処理された複数ビットの情報を受信する方法において、
    該スペクトル拡散に整合するフィルターを用いて該受信信号をフィルターリングするステップであって、該主ローブが該サイドローブの振幅よりも極めて大きい振幅を有するようになっているステップと、
    該フィルター出力を解析して該シンボル期間の中心に関して該主ローブの極性と位置を検出するステップと、
    該主ローブの極性と位置を解析して前記送信データをデコードするステップとを含む方法。
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